JPWO2013061432A1 - モータ制御装置 - Google Patents

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Abstract

LC共振に起因する部品の熱破壊やバッテリの劣化を防ぎつつ、電動車両のドライバビリティを確保する技術を提供する。本明細書は、バッテリと、コンバータ回路と、インバータ回路と、平滑化コンデンサと、モータを備える電動車両において、インバータ回路の動作を制御することでモータの駆動を制御するモータ制御装置を開示する。そのモータ制御装置では、コンバータ回路のリアクトルと平滑化コンデンサにより構成されるLC回路の共振を引き起こすモータの動作領域が共振域として設定されている。そのモータ制御装置は、コンバータ回路が昇圧を行っておらず、モータの動作点が共振域に含まれる場合に、所定時間に限りモータの矩形波制御を許容する。

Description

本明細書は、モータ制御装置に関する。
バッテリからの電力をコンバータ回路で昇圧してモータへ供給する電動車両が知られている。この種の電動車両では、コンバータ回路で昇圧した電圧を平滑化する平滑化コンデンサと、コンバータ回路のリアクトルによって、LC回路が構成される。このLC回路で共振(LC共振)を生じると、回路を流れる電流が大振幅かつ高周波で振動し、部品の過熱やバッテリの劣化を招いてしまう。このため、電動車両の動作においては、LC共振を極力起こさないようにする必要がある。
多くの電動車両では、モータの制御方式として、正弦波PWM制御と矩形波制御が併用されている。モータが低速低トルク領域で動作する場合には、正弦波PWM制御が用いられる。モータが高速高トルク領域で動作する場合には、矩形波制御が用いられる。正弦波PWM制御におけるインバータ回路のスイッチングは、LC回路の共振周波数よりも高いキャリア周波数に従った周期で行われるので、正弦波PWM制御ではLC共振を生じることがない。これに対して、矩形波制御におけるインバータ回路のスイッチングは、モータの回転数に応じた割り込み周期で行われるので、モータの回転数によっては、LC共振を生じてしまうことがある。
特許文献1には、上記のような矩形波制御におけるLC共振を回避する技術が開示されている。特許文献1の技術では、モータの動作点が所定の共振域に含まれるときに、インバータ回路側電圧がバッテリ側電圧よりも高くなるようにコンバータ回路で昇圧するとともに、正弦波PWM制御方式を用いてインバータ回路を制御する。ここでいう共振域とは、モータがそのトルクと回転数で動作した場合に、LC回路で共振を生じるおそれのあるモータの動作領域をいう。特許文献1の技術では、コンバータ回路で昇圧を行うことで正弦波PWM制御の適用可能な領域を拡張する。これによって、共振域において正弦波PWM制御を適用可能として、矩形波制御を行わないようにする。特許文献1の技術によれば、モータの動作点が共振域に含まれる場合に矩形波制御を行うことがないので、LC共振の発生を防止することができる。
特開2009−225633号公報
インバータ回路を熱的に保護する必要がある場合や、コンバータ回路に故障が発生した場合など、コンバータ回路での昇圧を行わない状況で電動車両が動作することがある。コンバータ回路での昇圧を行わない状況では、正弦波PWM制御の適用可能な領域が狭く、正弦波PWM制御の適用可能な領域から共振域が外れてしまうことがある。このような場合に、共振域における矩形波制御を完全に禁止してしまうと、モータに所望のトルクを出力させることが出来ず、電動車両のドライバビリティを損なうおそれがある。LC共振に起因する部品の過熱やバッテリの劣化を防ぎつつ、電動車両のドライバビリティを確保する技術が期待されている。
本明細書は、バッテリと、バッテリからの直流電力を昇圧するコンバータ回路と、コンバータ回路からの直流電力を交流電力に変換するインバータ回路と、コンバータ回路とインバータ回路の間に設けられた平滑化コンデンサと、インバータ回路からの交流電力により駆動するモータを備える電動車両において、インバータ回路の動作を制御することでモータの駆動を制御するモータ制御装置を開示する。そのモータ制御装置では、コンバータ回路のリアクトルと平滑化コンデンサにより構成されるLC回路の共振を引き起こすモータの動作領域が共振域として設定されている。そのモータ制御装置は、コンバータ回路が昇圧を行っておらず、モータの動作点が共振域に含まれる場合に、所定時間に限りモータの矩形波制御を許容する。
上記のモータ制御装置では、共振域におけるモータの矩形波制御を所定時間に限り許容することで、モータが出力するトルクの低下を防ぎ、電動車両のドライバビリティを確保する。この場合、モータの矩形波制御に伴ってLC共振が生じるものの、所定時間が経過すると矩形波制御を禁止するので、部品の過熱やバッテリの劣化を招く前にLC共振を終了させることができる。上記のモータ制御装置によれば、LC共振に起因する部品の過熱やバッテリの劣化を防ぎつつ、電動車両のドライバビリティを確保することができる。
上記のモータ制御装置は、コンバータ回路が昇圧を行っておらず、モータの動作点が共振域に含まれる場合に、バッテリ電圧が下限値を下回るまではモータの矩形波制御を許容し、バッテリ電圧が下限値を下回るとモータの矩形波制御を禁止することが好ましい。
LC共振が発生すると、バッテリから大電流を繰返し取り出すことになり、バッテリ電圧は徐々に低下していく。上記のモータ制御装置では、バッテリ電圧が下限値より高い間はモータの矩形波制御を許容し、LC共振の継続によってバッテリ電圧が低下して、バッテリ電圧が下限値を下回ると、モータの矩形波制御を禁止する。上記のモータ制御装置によれば、LC共振に起因する部品の熱破壊やバッテリの劣化を防ぎつつ、電動車両のドライバビリティを確保することができる。
本明細書は別のモータ制御装置も開示する。そのモータ制御装置は、バッテリと、バッテリからの直流電力を昇圧するコンバータ回路と、コンバータ回路からの直流電力を交流電力に変換するインバータ回路と、コンバータ回路とインバータ回路の間に設けられた平滑化コンデンサと、インバータ回路からの交流電力により駆動するモータを備える電動車両において、インバータ回路の動作を制御することでモータの駆動を制御する。そのモータ制御装置では、コンバータ回路のリアクトルと平滑化コンデンサにより構成されるLC回路の共振を引き起こすモータの動作領域が共振域として設定されている。そのモータ制御装置では、コンバータ回路が昇圧を行っておらず、モータの動作点が共振域に含まれる場合に、バッテリ電圧が下限値を下回るまではモータの矩形波制御を許容し、バッテリ電圧が下限値を下回るとモータの矩形波制御を禁止する。
上記のモータ制御装置によれば、LC共振に起因する部品の熱破壊やバッテリの劣化を防ぎつつ、電動車両のドライバビリティを確保することができる。
本明細書が開示する技術の詳細は、以下の発明の実施の形態で説明する。
電動車両10の電気系統を模式的に示す図である。 コンバータ回路20が昇圧を行わない場合の、モータ16の動作特性を示す図である。 制御装置30が行う処理のフローチャートである。
図1に、電動車両10の電気系統を示す。電動車両10は、バッテリ12と、電力変換装置14と、モータ16を備えている。電動車両10では、バッテリ12に蓄えられた電力を、電力変換装置14を介してモータ16に供給する。また、バッテリ12が二次電池である場合には、電動車両10の減速時に、モータ16での回生発電により発生した電力を、電力変換装置14を介してバッテリ12に供給し、バッテリ12に充電することもできる。電動車両10は、電池式電気自動車であってもよいし、ハイブリッド自動車であってもよい。バッテリ12は、ニッケル水素電池やリチウムイオン電池等の二次電池であってもよいし、燃料電池等の一次電池であってもよい。モータ16は車輪の駆動軸を回転させる三相交流モータである。
電力変換装置14は、コンバータ回路20と、第1平滑コンデンサ22と、三相インバータ回路24と、第2平滑コンデンサ26と、放電抵抗28と、制御装置30を備えている。
コンバータ回路20は、バッテリ12から供給される電圧を、必要に応じてモータ16の駆動に適した電圧に昇圧するDC/DCコンバータである。本実施例では、バッテリ12から供給される電圧は300Vであり、モータ16の駆動に適した電圧は600Vである。また、コンバータ回路20は、電動車両10の減速時にモータ16が回生発電した電圧を、バッテリ12と同じ電圧に降圧することもできる。コンバータ回路20は、リアクトル25と、上アームスイッチ27および下アームスイッチ29を備えている。上アームスイッチ27は、スイッチング素子であるIGBT27aと、還流ダイオード27bを備える逆導通型スイッチである。下アームスイッチ29は、スイッチング素子であるIGBT29aと、還流ダイオード29bを備える逆導通型スイッチである。上アームスイッチ27と下アームスイッチ29は、互いに相補的にオン/オフが切替えられる。
第1平滑コンデンサ22は、バッテリ12とコンバータ回路20の間に設けられており、バッテリ12とコンバータ回路20の間の入出力電圧を平滑化する。
三相インバータ回路24は、コンバータ回路20から供給される直流電力を、モータ16の駆動のための三相交流電力に変換する。また、三相インバータ回路24は、電動車両10の減速時にモータ16が回生発電した三相交流電力を、コンバータ回路20へ供給するための直流電力に変換することもできる。三相インバータ回路24のスイッチング動作は、制御装置30によって制御される。
第2平滑コンデンサ26は、コンバータ回路20と三相インバータ回路24の間に設けられており、コンバータ回路20と三相インバータ回路24の間の入出力電圧を平滑化する。
放電抵抗28は、第2平滑コンデンサ26と並列に接続されている。放電抵抗28は、電動車両10の電気系統が停止し、コンバータ回路20や三相インバータ回路24が動作しなくなったときに、第2平滑コンデンサ26に蓄積された電荷を放電するために設けられている。
制御装置30は、コンバータ回路20の上アームスイッチ27および下アームスイッチ29のオン/オフ動作を制御する。また、制御装置30は、三相インバータ回路24のスイッチング素子のオン/オフ動作を制御する。なお、図示はしていないが、バッテリ12には電圧を検出する電圧センサが設けられており、その電圧センサの検出値は制御装置30に入力される。
モータ16が力行動作する際には、バッテリ12からモータ16へ電力が供給される。この場合、コンバータ回路20は、バッテリ12から入力される低電圧の直流電力を、三相インバータ回路24へ出力する高電圧の直流電力に変換する。この際には、リアクトル25、下アームスイッチ29のスイッチング素子29aおよび上アームスイッチ27の還流ダイオード27bによって、コンバータ回路20は昇圧チョッパ回路として機能する。この際の高圧側電圧VHと低圧側電圧VLの比は、下アームスイッチ29のオン/オフのデューティ比に応じたものとなる。下アームスイッチ29のデューティ比を適切に設定することで、目標とする高圧側電圧VHを実現することができる。
モータ16が回生動作する際には、モータ16からバッテリ12へ電力が供給される。この場合、コンバータ回路20は、三相インバータ回路24から入力される高電圧の直流電力を、バッテリ12へ出力する低電圧の直流電力に変換する。この際には、リアクトル25、上アームスイッチ27のスイッチング素子27aおよび下アームスイッチ29の還流ダイオード29bによって、コンバータ回路20は降圧チョッパ回路として機能する。この際の高圧側電圧VHと低圧側電圧VLの比は、上アームスイッチ27のオン/オフのデューティ比に応じたものとなる。上アームスイッチ27のデューティ比を適切に設定することで、目標とする高圧側電圧VHを実現することができる。
また、三相インバータ回路24の冷却系に異常が発生した場合など、三相インバータ回路24を熱的に保護するモードで動作する場合には、コンバータ回路20において昇降圧をしないこともある。この際には、上アームスイッチ27を常時オンとして、バッテリ12側の電圧と三相インバータ回路24側の電圧を同電圧とする。上アームスイッチ27がオン故障した場合や、下アームスイッチ29がオフ故障した場合にも、コンバータ回路20は昇降圧をせず、バッテリ12側の電圧と三相インバータ回路24側の電圧は同電圧となる。
モータ16では、動作可能な回転速度領域を拡張するために、回転数およびトルクに応じて制御方式が切替えられる。低速低トルク領域では、モータ16は、正弦波PWM制御により駆動される。正弦波PWM制御では、三相インバータ回路24からモータ16に実質的に正弦波電圧が印加されるように、三相インバータ回路24の動作が制御される。正弦波PWM制御を行うことで、トルクリプルを抑制しつつ、高い効率でモータ16を駆動することができる。これに対して、高速高トルク領域では、モータ16は矩形波制御により駆動される。矩形波制御では、三相インバータ回路24からモータ16に矩形波電圧が印加されるように、三相インバータ回路24の動作が制御される。高速高トルク領域では、モータ16の逆起電力が高く、正弦波PWM制御ではモータ16を安定して制御することが困難となるが、矩形波制御を行うことでモータ16を安定して制御することができる。これにより、モータ16の動作可能な回転速度領域が拡張されている。
電力変換装置14では、コンバータ回路20のリアクトル25と、第2平滑コンデンサ26によって、LC回路が形成されている。このLC回路で共振(LC共振)が発生すると、電力変換装置14を流れる電流が大振幅かつ高周波数で振動する。この場合、大電流が繰返し流れることで、リアクトル25等の電力変換装置14の部品や、バッテリ12などが過熱してしまうおそれがある。また、バッテリ12から大電流を繰返し引き出すことになるので、バッテリ12の劣化を早めてしまう。
LC共振が生じると、電動車両10に搭載された電流センサのデータ取得周期より速い周期で電流が振動し、電流センサの測定可能範囲を超えた電流が流れる。このため、実際に流れている電流を正確に見積もることができなくなってしまう。このため、本実施例では、LC共振を引き起こすおそれがあるモータ16の動作領域を、共振域として事前に設定している。
図2はコンバータ回路20が昇降圧を行わない場合の、モータ16のトルクと回転数についての動作特性を示している。図2の実線40は、モータ16が動作可能な範囲の境界線を示している。図2の破線42は、モータ16の駆動方式を正弦波PWM制御と矩形波制御の間で切替える境界線を示している。モータ16の動作点が破線42より左側にある場合には、制御装置30はモータ16を正弦波PWM制御により駆動する。モータ16の動作点が破線42より右側にある場合には、制御装置30はモータ16を矩形波制御により駆動する。なお、コンバータ回路20が昇降圧を行う場合には、破線42の位置は、コンバータ回路20による昇圧後の電圧に応じて変化する。コンバータ回路20による昇圧後の電圧が高ければ、高回転数でも正弦波PWM制御を行うことが可能となり、正弦波PWM制御から矩形波制御へ切替える回転数も高くなる。
モータ16を正弦波PWM制御で駆動する場合、トルクリプルは非常に小さなものとなる。また、三相インバータ回路24でのスイッチング動作の周期は、キャリア周波数に応じたものとなる。通常は、正弦波PWM制御で使用されるキャリア周波数は、電力変換装置14の内部に構成されるLC回路の共振周波数よりも高く、両者は大きく離れているので、正弦波PWM制御を行っている場合には、LC共振を生じてしまうことはない。
これに対して、モータ16を矩形波制御で駆動する場合、ある程度の大きさのトルクリプルが生じる。また、三相インバータ回路24でのスイッチング動作の周期はモータ16の回転数に応じた割り込み周期に従う。このため、モータ16の回転数によっては、三相インバータ回路24のスイッチング周期がLC回路の共振周期に近づき、LC共振を生じてしまう。
コンバータ回路20が昇圧を行っている場合には、正弦波PWM制御が適用可能な領域が拡張されて、共振域でも正弦波PWM制御が適用可能となる。このため、共振域で矩形波制御を行うことがなく、LC共振を生じてしまうことがない。しかしながら、コンバータ回路20が故障して昇圧できない場合や、昇圧を行わないモードで電動車両10が動作する場合などは、コンバータ回路20での昇圧が行われない。このような場合には、正弦波PWM制御が適用可能な範囲が狭く、共振域で矩形波制御を行わざるをえない場合が生じる。このような場合に、共振域での矩形波制御を完全に禁止してしまうと、LC共振の発生を防止することはできるが、モータ16が出力するトルクの著しい低下を招いてしまうことになる。
そこで、本実施例の電動車両10では、コンバータ回路20が昇圧を行っていない場合で、モータ16の動作点が共振域に含まれる場合には、所定時間に限り矩形波制御を許容する。所定時間は、LC共振の発生時の最大電流が流れ続けた場合の、電力変換装置14の部品の耐久時間から決定する。本実施例では、電力変換装置14の部品の中で熱に対して最も弱いリアクトル25の耐久時間を所定時間として採用する。このように、共振域における矩形波制御を短時間に限って許容することで、モータ16のトルクの低下を可能な限り抑制することができる。
具体的には、本実施例の電動車両10では、図2に斜線で示す領域44でモータ16が動作する場合には、所定時間が経過するまでは矩形波制御を許容し、所定時間が経過したら矩形波制御を禁止する。これによって、モータ16から出力されるトルクの低下を可能な限り抑制することができる。
また、本実施例の電動車両10では、バッテリ12の電圧を監視しており、バッテリ12の電圧が下限値を下回るまでは矩形波制御を許容し、バッテリ12の電圧が下限値を下回った場合には、矩形波制御を禁止する。LC共振が継続すると、バッテリ12から大電流が繰返し引き出されるため、バッテリ12の電圧は徐々に下降していく。そこで、本実施例では、バッテリ12の電圧が下限値を下回ったら、矩形波制御を禁止することで、それ以上LC共振が継続することを防止する。これにより、LC共振に起因するバッテリ12の劣化を防ぐことができる。
以下では図3を参照しながら、制御装置30が行う処理について説明する。
ステップS2では、コンバータ回路20が昇圧を行っているか否かを判断する。コンバータ回路20が昇圧を行っている場合(YESの場合)は、LC共振が発生するおそれがないため、処理はステップS2へ戻る。コンバータ回路20が昇圧を行っていない場合(NOの場合)は、処理はステップS4へ進む。
ステップS4では、モータ16の動作点が共振域に含まれるか否かを判断する。本実施例では、モータ16の回転数が所定範囲内に入る場合に、モータ16の動作点が共振域に含まれると判断する。モータ16の動作点が共振域に含まれない場合(NOの場合)は、LC共振が発生するおそれがないため、処理はステップS2へ戻る。モータ16の動作点が共振域に含まれる場合(YESの場合)は、処理はステップS6へ進む。
ステップS6では、モータ16の制御方式が矩形波制御となる可能性があるか否かを判断する。本実施例の制御装置30では、予め記憶されたマップを使用して、モータ16の回転数とトルクから、モータ16の制御方式を決定する。この際に使用するマップは、電力変換装置14で想定される下限電圧における、正弦波PWM制御と矩形波制御の切り替えについてのマップである。モータ16の制御方式が矩形波制御でない場合(NOの場合)は、LC共振が発生するおそれがないため、処理はステップS10へ進む。モータ16の制御方式が矩形波制御である場合(YESの場合)は、処理はステップS8へ進む。
ステップS8では、モータ16の共振域における矩形波制御の継続時間が、所定時間に達したか否かを判断する。矩形波制御の継続時間が所定時間に達していない場合(NOの場合)、処理はステップS10へ進む。矩形波制御の継続時間が所定時間に達すると(YESとなると)、ステップS12へ進んで、モータ16の矩形波制御を禁止する。
ステップS10では、バッテリ12の電圧が下限値以下となったか否かを判断する。バッテリ12の電圧が下限値を超えている場合(NOの場合)、処理はステップS2へ戻る。バッテリ12の電圧が下限値以下となると(YESとなると)、ステップS12へ進んで、モータ16の矩形波制御を禁止する。
本実施例によれば、共振域におけるモータ16の矩形波制御を所定時間に限り許容することで、モータ16が出力するトルクの低下を防ぎ、電動車両10のドライバビリティを確保することができる。この場合、モータ16の矩形波制御に伴ってLC共振が発生するものの、所定時間が経過すると矩形波制御を禁止するので、電力変換装置14の部品の過熱やバッテリ12の劣化を招く前に、LC共振を終了させることができる。LC共振に起因する部品の過熱やバッテリ12の劣化を防ぎつつ、電動車両10のドライバビリティを確保することができる。
なお、上記では、コンバータ回路20が昇圧を行わず、かつモータ16の動作点が共振域に入っている場合に、矩形波制御の継続時間と、バッテリ電圧の双方を監視して、矩形波制御の継続時間が所定時間に達するか、あるいはバッテリ電圧が下限値以下となった場合に、矩形波制御を禁止する構成について説明した。これとは異なり、矩形波制御の継続時間とバッテリ電圧のいずれか一方のみを監視する構成としてもよい。すなわち、図3のフローチャートにおいて、ステップS10を行わずに、矩形波制御の継続時間のみに着目して、矩形波制御の継続時間が所定時間に達したときに矩形波制御を禁止する構成としてもよい。あるいは、図3のフローチャートにおいて、ステップS6およびS8を行わずに、バッテリ12の電圧のみに着目して、バッテリ12の電圧が下限値以下となったときに矩形波制御を禁止する構成としてもよい。
本発明の代表的かつ非限定的な具体例について、図面を参照して詳細に説明した。この詳細な説明は、本発明の好ましい例を実施するための詳細を当業者に示すことを単純に意図しており、本発明の範囲を限定することを意図したものではない。また、開示された追加的な特徴ならびに発明は、さらに改善されたモータ制御装置を提供するために、他の特徴や発明とは別に、又は共に用いることができる。
また、上記の詳細な説明で開示された特徴や工程の組み合わせは、最も広い意味において本発明を実施する際に必須のものではなく、特に本発明の代表的な具体例を説明するためにのみ記載されるものである。さらに、上記の代表的な具体例の様々な特徴、ならびに、独立及び従属クレームに記載されるものの様々な特徴は、本発明の追加的かつ有用な実施形態を提供するにあたって、ここに記載される具体例のとおりに、あるいは列挙された順番のとおりに組合せなければならないものではない。
本明細書及び/又はクレームに記載された全ての特徴は、実施例及び/又はクレームに記載された特徴の構成とは別に、出願当初の開示ならびにクレームされた特定事項に対する限定として、個別に、かつ互いに独立して開示されることを意図するものである。さらに、全ての数値範囲及びグループ又は集団に関する記載は、出願当初の開示ならびにクレームされた特定事項に対する限定として、それらの中間の構成を開示する意図を持ってなされている。
以上、本発明の具体例を詳細に説明したが、これらは例示に過ぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。本明細書または図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組合せによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時請求項記載の組合せに限定されるものではない。また、本明細書または図面に例示した技術は複数目的を同時に達成し得るものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。

Claims (3)

  1. バッテリと、バッテリからの直流電力を昇圧するコンバータ回路と、コンバータ回路からの直流電力を交流電力に変換するインバータ回路と、コンバータ回路とインバータ回路の間に設けられた平滑化コンデンサと、インバータ回路からの交流電力により駆動するモータを備える電動車両において、インバータ回路の動作を制御することでモータの駆動を制御するモータ制御装置であって、
    コンバータ回路のリアクトルと平滑化コンデンサにより構成されるLC回路の共振を引き起こすモータの動作領域が共振域として設定されており、
    コンバータ回路が昇圧を行っておらず、モータの動作点が共振域に含まれる場合に、所定時間に限りモータの矩形波制御を許容するモータ制御装置。
  2. コンバータ回路が昇圧を行っておらず、モータの動作点が共振域に含まれる場合に、バッテリ電圧が下限値を下回るまではモータの矩形波制御を許容し、バッテリ電圧が下限値を下回るとモータの矩形波制御を禁止する請求項1のモータ制御装置。
  3. バッテリと、バッテリからの直流電力を昇圧するコンバータ回路と、コンバータ回路からの直流電力を交流電力に変換するインバータ回路と、コンバータ回路とインバータ回路の間に設けられた平滑化コンデンサと、インバータ回路からの交流電力により駆動するモータを備える電動車両において、インバータ回路の動作を制御することでモータの駆動を制御するモータ制御装置であって、
    コンバータ回路のリアクトルと平滑化コンデンサにより構成されるLC回路の共振を引き起こすモータの動作領域が共振域として設定されており、
    コンバータ回路が昇圧を行っておらず、モータの動作点が共振域に含まれる場合に、バッテリ電圧が下限値を下回るまではモータの矩形波制御を許容し、バッテリ電圧が下限値を下回るとモータの矩形波制御を禁止するモータ制御装置。
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