JP5529393B2 - 発電電動機駆動装置に適用される蓄電装置の放電装置 - Google Patents
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Description
そこで、従来は、ハイブリッド建設機械のメンテナンスを行う前に、ハイブリッド建設機械とは別に用意した専用の充放電装置を用いて、キャパシタの端子間電圧の電圧を零レベル近くまで放電させる作業を行うようにしていた。
下記特許文献1には、既存のキャパシタによる電力貯蔵システムに、新たに放電機構体を別途追加し、キャパシタの保守点検作業を行う前に、この放電機構体を用いてキャパシタに蓄積された電力を放電させるという発明が記載されている。
下記特許文献2には、建設機械に搭載されたキャパシタの劣化を防止することを目的としてキャパシタに蓄積された電力を放電させるという発明が記載されている。すなわち、建設機械による作業が終了した後にキャパシタが満充電状態のまま長時間放置されると、キャパシタの劣化が進行する。そこで、建設機械の既存のシステムに補助バッテリを追加するとともに、キャパシタの蓄積電力を補助バッテリに移行させる装置を追加し、ハイブリッド建設機械による作業終了時に、キャパシタの充電電圧が放電設定値よりも高い場合に、この放電設定値を超える電力分をキャパシタから補助バッテリに向けて放電させるようにしている。これによりキャパシタが満充電状態でなくなり、キャパシタの劣化が抑制されるとともに、キャパシタに蓄積された電力の一部が補助バッテリに移行されるため電気エネルギーを有効利用することができるようになる。
発電作用と電動作用を行う発電電動機と、
発電電動機が発電作用を行うことにより電力が蓄積され、あるいは蓄積された電力を放電して発電電動機に供給する蓄電装置と、
発電電動機を駆動するドライバと、
蓄電装置の端子間電圧を昇圧してドライバに供給する昇圧器であって、スイッチング素子を含んで構成された昇圧器と、
蓄電装置と昇圧器とを電気的に接続する信号線と、
信号線の途中に設けられ、定格電流を有する通電部材と
ドライバおよび昇圧器を制御するコントローラと
を含んで構成された発電電動機駆動装置に適用される蓄電装置の放電装置であって、
蓄電装置の端子間電圧を検出する電圧検出手段が
備えられるとともに、
通電部材および昇圧器を構成するスイッチング素子の定格電流と蓄電装置の内部抵抗に応じた電圧値であって、蓄電装置から信号線に定格電流が流れるときの蓄電装置の端子間電圧値が、しきい値として設定され、
コントローラは、
蓄電装置に蓄電された電力を放電させるための指示が与えられると、
蓄電装置の端子間電圧が前記しきい値に達するまでは、
昇圧器およびドライバを作動させ、発電電動機を負荷として、蓄電装置に蓄電された電力を放電させる制御を行ない、
蓄電装置の端子間電圧が前記しきい値を下回った後は、
蓄電装置の両端子が信号線を介して短絡するように、昇圧器を構成するスイッチング素子をオンすることによって、蓄電装置に蓄電された電力を放電させる制御を行なうこと
を特徴とする。
発電作用と電動作用を行う発電電動機と、
発電電動機が発電作用を行うことにより電力が蓄積され、あるいは蓄積された電力を放電して発電電動機に供給する蓄電装置と、
発電電動機を駆動するドライバであって、スイッチング素子を含んで構成されたドライバと、
蓄電装置の端子間電圧を昇圧してドライバに供給する昇圧器と、
蓄電装置と昇圧器とを電気的に接続する信号線と、
信号線の途中に設けられ、定格電流を有する通電部材と
ドライバおよび昇圧器を制御するコントローラと
を含んで構成された発電電動機駆動装置に適用される蓄電装置の放電装置であって、
蓄電装置の端子間電圧を検出する電圧検出手段が
備えられるとともに、
通電部材およびドライバを構成するスイッチング素子の定格電流と蓄電装置の内部抵抗に応じた電圧値であって、蓄電装置から信号線に定格電流が流れるときの蓄電装置の端子間電圧値が、しきい値として設定され、
コントローラは、
蓄電装置に蓄電された電力を放電させるための指示が与えられると、
蓄電装置の端子間電圧が前記しきい値に達するまでは、
昇圧器およびドライバを作動させ、発電電動機を負荷として、蓄電装置に蓄電された電力を放電させる制御を行ない、
蓄電装置の端子間電圧が前記しきい値を下回った後は、
蓄電装置の両端子が信号線を介して短絡するように、ドライバを構成するスイッチング素子をオンすることによって、蓄電装置に蓄電された電力を放電させる制御を行なうこと
を特徴とする。
発電作用と電動作用を行う発電電動機と、
発電電動機が発電作用を行うことにより電力が蓄積され、あるいは蓄積された電力を放電して発電電動機に供給する蓄電装置と、
発電電動機を駆動するドライバであって、スイッチング素子を含んで構成されたドライバと、
蓄電装置とドライバとを電気的に接続する信号線と、
信号線の途中に設けられ、定格電流を有する通電部材と
ドライバを制御するコントローラと
を含んで構成された発電電動機駆動装置に適用される蓄電装置の放電装置であって、
蓄電装置の端子間電圧を検出する電圧検出手段が
備えられるとともに、
通電部材およびドライバを構成するスイッチング素子の定格電流と蓄電装置の内部抵抗に応じた電圧値であって、蓄電装置から信号線に定格電流が流れるときの蓄電装置の端子間電圧値が、しきい値として設定され、
コントローラは、
蓄電装置に蓄電された電力を放電させるための指示が与えられると、
蓄電装置の端子間電圧が前記しきい値に達するまでは、
ドライバを作動させ、発電電動機を負荷として、蓄電装置に蓄電された電力を放電させる制御を行ない、
蓄電装置の端子間電圧が前記しきい値を下回った後は、
蓄電装置の両端子が信号線を介して短絡するように、ドライバを構成するスイッチング素子をオンすることによって、蓄電装置に蓄電された電力を放電させる制御を行なうこと
を特徴とする。
通電部材は、閉動作により電流が通電されるコンタクタまたは/およびヒューズであること
を特徴とする。
発電電動機駆動装置は、建設機械に搭載され、
蓄電装置は、キャパシタで構成されること
を特徴とする。
ハイブリッド建設機械1が作業中、コントローラ80は、図1に示す昇圧器50およびドライバ40を作動させ、発電電動機20を負荷として、蓄電装置30に蓄電された電力を充放電させる制御を行なっている。電流の流れは、図4(a)に示される。
ハイブリッド建設機械1の作業が停止して、スイッチ3が操作されると、蓄電装置30に蓄電された電力を放電させるための指示がコントローラ80に与えられる。
電圧検出手段31では、蓄電装置30の端子間電圧Vcapが検出される。よって既存のシステムをそのまま利用することができる。
蓄電装置30の端子間電圧Vcapがしきい値Vthを下回った後は、図4(b)に示すように、蓄電装置30の両端子30a、30bが信号線61、62を介して短絡するように、昇圧器50を構成するスイッチング素子51、52、53、54をオンすることによって、蓄電装置30に蓄電された電力を放電させる制御を行なう。
図1は、実施例の全体装置構成を示す。
なお、以下では、通常制御時に、発電電動機20が電動作用をする運転状態で駆動されていることを想定して説明する。通常制御時には、ハイブリッド建設機械1の作業機(図示せず)が作動して作業が行なわれ、放電制御時には、ハイブリッド建設機械1のメンテナンスを行うためにキャパシタ30が零レベル近くの電圧値まで放電される。
ハイブリッド建設機械1が作業中、コントローラ80の通常制御部81は、通常制御を実行する。すなわち、コントローラ80の通常制御部81は、昇圧器50およびドライバ40を作動させ、発電電動機20を負荷として、キャパシタ30に蓄電された電力を放電させる制御を行なう。具体的には、昇圧器50の低圧側インバータ50Aでは、「スイッチング素子51、54が同時にオンするとともにスイッチング素子52、53が同時にオフする動作」と、「スイッチング素子51、54が同時にオフするとともにスイッチング素子52、53が同時にオンする動作」が繰り返し所定の周期で行なわれる。なお、昇圧器50の高圧側インバータ50Bでは、「スイッチング素子55、58が同時にオンするとともにスイッチング素子56、57が同時にオフする動作」と、「スイッチング素子55、58が同時にオフするとともにスイッチング素子56、57が同時にオンする動作」が繰り返し所定の周期で行なわれる。これによりキャパシタ30の両端30a、30bの電圧値Vcapが昇圧されて、信号線91、92間に出力電圧Vcnvとして印加される。この昇圧器50の出力電圧Vcnvは、ドライバ40により変換されて発電電動機20に印加され、発電電動機20が電動作用する。
ハイブリッド建設機械1の作業が停止したとする。サービスマンは、ハイブリッド建設機械1のメンテナンスを実施するためにスイッチ3を操作する。スイッチ3が操作されると、放電制御を実行させるための指示、つまりキャパシタ30に蓄積された電荷を抜き、キャパシタ30の両端子30a、30b間の電圧値Vcapを零レベル近くの電圧値Vcap0にするための指示がコントローラ80に入力される(ステップ201)。
コントローラ80は、放電電流Iが、コンタクタ71、ヒューズ72および昇圧器50の低圧側インバータ50Aを構成するスイッチング素子51、52、53、54の定格電流I0以上であるときには、つまり後述するようにキャパシタ30の端子間電圧値Vcapがしきい値Vthに達するまでは(ステップ203の判断NO)、コントローラ80は、通常制御時と同様に図4(a)に示すように、昇圧器50およびドライバ40を作動させ、発電電動機20を負荷として、キャパシタ30に蓄電された電力を放電させる制御(放電制御の第1の制御モード)を行なう。具体的には、昇圧器50の低圧側インバータ50Aを構成するスイッチング素子51、52、53、54のオン、オフを繰り返す制御が行われ、キャパシタ30の両端子30a、30bが信号線61、62を介して短絡しないようになされる。
コントローラ80は、放電電流Iが、コンタクタ71、ヒューズ72および昇圧器50の低圧側インバータ50Aを構成するスイッチング素子51、52、53、54の定格電流I0を下回ったとき、つまり、キャパシタ30の端子間電圧値Vcapがしきい値Vthを下回ったとき(ステップ203の判断YES)に、上記の第1の制御モードを終了して(ステップ204)、キャパシタ30の両端子30a、30bが信号線61、62を介して短絡するように、昇圧器50の低圧側インバータ50Aを構成するスイッチング素子51、52、53、54をオンする制御(放電制御の第2の制御モード)を行なう。
上述の実施例では、発電電動機20はSRモータであるとしているが、他の種類のモータ、たとえばPM(Permanent Magnetic)モータを使用してもよい。
また、上述した実施例では、コンタクタ71、ヒューズ72の定格電流を考慮するものとして説明したが、これらは定格電流を有する通電部材の一例であり、コンタクタ71、ヒューズ72以外に定格電流を有する通電部材がある構成では、その通電部材を考慮して定格電流I0を定めることができる。また当然、コンタクタ71、ヒューズ72のうちいずれか1つしかない構成に対しては、コンタクタ71またはヒューズ72のいずれかを考慮して定格電流I0を定めることができる。
また、上述した実施例では、放電制御の第2の制御モードのときに、昇圧器50の低圧側インバータ50Aを構成する全てのスイッチング素子51、52、53、54を継続してオンする制御を行なう(図4(b))ようにしているが、これは制御の一例である。
また、上述した実施例では、昇圧器50を構成するスイッチング素子51、52、53、54に対して指令を与えてキャパシタ30の両端子30a、30bを短絡させるようにしているが、これは一例である。昇圧器50を構成するスイッチング素子51、52、53、54に対して指令を与える代わりに、ドライバ40を構成するスイッチング素子41、42に対して指令を与えることで、キャパシタ30の両端子30a、30bを短絡させる実施も可能である。
また、上述した実施例では、図4(b)に例示したように、放電制御の第2の制御モード時に放電電流Iが流れる閉回路は、2つのスイッチング素子51、52を有している閉回路161あるいは2つのスイッチング素子53、54を有している閉回路162であることを前提として説明した。しかし、図9に示すように、放電電流Iが流れる閉回路が、1つのスイッチング素子251を有している閉回路164となる場合もある。
上述した実施例では、昇圧器50とドライバ40がともに備えられている装置構成を前提として説明した。しかし、発電電動機駆動装置2の種類によっては、昇圧器50を備えておらず、キャパシタ30がドライバ40に信号線を介して直接電気的に接続されている構成のものもある。この場合、上述の第5実施例と同様に、ドライバ40を構成するスイッチング素子に対して同様の指令を与えて、同様の放電制御を行なえばよい。
Claims (4)
- 発電作用と電動作用を行う発電電動機と、
発電電動機が発電作用を行うことにより電力が蓄積され、あるいは蓄積された電力を放電して発電電動機に供給する蓄電装置と、
発電電動機を駆動するドライバと、
蓄電装置の端子間電圧を昇圧してドライバに供給する昇圧器であって、スイッチング素子を含んで構成されたインバータを備えた昇圧器と、
前記蓄電装置と前記インバータのスイッチング素子とを電気的に接続する信号線と、
信号線の途中に設けられ、定格電流を有する通電部材と
ドライバおよび昇圧器を制御するコントローラと
を含んで構成された発電電動機駆動装置に適用される蓄電装置の放電装置であって、
蓄電装置の端子間電圧を検出する電圧検出手段が
備えられるとともに、
通電部材および昇圧器を構成するスイッチング素子の定格電流と蓄電装置の内部抵抗に応じた電圧値であって、蓄電装置から信号線に定格電流が流れるときの蓄電装置の端子間電圧値が、しきい値として設定され、
コントローラは、
通常制御時は、前記昇圧器および前記ドライバを作動させ、前記スイッチング素子のオン、オフを繰り返す制御を行い、前記発電電動機を負荷として、前記蓄電装置に蓄積された電力を充電または放電させる制御を行い、
前記蓄電装置に蓄電された電力を放電させるための放電制御の指示が与えられると、
前記蓄電装置の端子間電圧が前記しきい値に達するまでは、
前記昇圧器および前記ドライバを作動させ、前記スイッチング素子のオン、オフを繰り返す制御を行い、前記発電電動機を負荷として、前記蓄電装置に蓄電された電力を放電させる制御を行ない、
前記蓄電装置の端子間電圧が前記しきい値を下回った後は、
前記昇圧器を作動させ、前記インバータを構成するスイッチング素子を、閉回路を形成して短絡するように、継続してオンにする制御を行い、前記蓄電装置の両端子を前記信号線を介して短絡させて、前記蓄電装置に蓄電された電力を放電させる制御を行なうこと
を特徴とする発電電動機駆動装置に適用される蓄電装置の放電装置。 - 請求項1における発電電動機駆動装置に適用される蓄電装置の放電装置であって、
通電部材は、閉動作により電流が通電されるコンタクタまたは/およびヒューズであること
を特徴とする発電電動機駆動装置に適用される蓄電装置の放電装置。 - 請求項1における発電電動機駆動装置に適用される蓄電装置の放電装置であって、
発電電動機駆動装置は、建設機械に搭載され、
蓄電装置は、キャパシタで構成されること
を特徴とする発電電動機駆動装置に適用される蓄電装置の放電装置。 - 前記蓄電装置の端子間電圧が零レベル近くの所定電圧値に到達した後は、
前記インバータを構成するスイッチング素子を、閉回路を形成するように、継続してオンにする制御を所定時間の間継続して行うこと
を特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の発電電動機駆動装置に適用される蓄電装置の放電装置。
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