JPWO2013051521A1 - 細胞凍結保存用具 - Google Patents

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Abstract

細胞凍結保存用具1は、本体部23と、細胞保持部21とを備える細胞保持部材2と、細胞保持部材2を収納可能な一端が閉塞した筒状収納部材3とを備える。細胞保持部材2の細胞保持部21は、細長い細胞付着保持部22を備え、細胞付着保持部22は、長手方向に延びる熱伝導性体25,26を有する。細胞保持部材2を筒状収納部材3に収納したとき、熱伝導性体は、筒状収納部材3の内面と接触可能となっている。

Description

本発明は、哺乳動物の卵子、胚などの卵、精子、造血幹細胞、多能性幹細胞等の幹細胞などの細胞を凍結保存する際に使用する細胞凍結保存用具に関する。
哺乳動物胚の凍結保存は、特定の系統や品種の遺伝資源の保存を可能とする。また、絶滅の危機に瀕している動物種の維持にも有効である。さらに、ヒトの不妊治療においても有用である。
哺乳動物胚の凍結保存方法としては、特許文献1(特開2000−189155公報)において、哺乳動物胚または卵子を滅菌処理した凍結ストロー、凍結バイアルまたは凍結チューブ等の凍結保存用容器の内面に、これらの胚または卵子を包被するに充分な最少量のガラス化液で貼り付け、この凍結保存用容器を密封し、そしてこの容器を液体窒素に接触させて急速に冷却することが提案されている。そして、融解方法では、前記の方法で保存した凍結保存用容器を前記液体窒素から取り出し、容器の一端部を開口し、この容器内に33〜39℃の希釈液を直接注入し、胚または卵子の凍結を融解希釈するものである。この方法によれば、哺乳動物胚または卵子をウイルスや細菌による感染のおそれがなく高い生存率で保存および融解希釈することのできるという優れた効果を備えている。
しかし、凍結ストロー、凍結バイアルまたは凍結チューブ等の凍結保存用容器の内面に、胚または卵子などの卵を包被するに充分な最少量のガラス化液で貼り付ける作業が必ずしも容易ではなかった。
特開2000−189155 特開2004−329202(US公開2004−0259072) 特開2002−315573(WO 02−085110 A1)
また、本願発明者は、特許文献2(特開2004−329202、US公開2004−0259072)も提案している。特許文献2の卵凍結保存用具1は、耐液体窒素材料で形成された卵凍結保存用チューブ2と、チューブ2を保護するための金属製筒状保護部材3とを備える。チューブ2は、本体部21と、内径が0.1mm〜0.5mmの卵保存用細径部22とを備えるとともに、細径部の先端側にてヒートシール可能であり、本体部21にてヒートシール可能である。筒状保護部材3は、チューブ2の細径部22の先端部を収納する筒状部31と、細径部22の筒状部31に収納されない部分および本体部21の先端部21aを収納する半筒状部32とを備えている。
上述した特許文献1および特許文献2のものでは、チューブ内に卵を収納する操作が必要であり、そのための作業時間を必要とするものであった。
また、本願発明者は、特許文献3(特開2002−315573、WO 02−085110 A1)を提案している。特許文献3の卵凍結保存用具1は、耐寒性材料により形成された本体部2と、本体部2の一端に取り付けられ、可撓性かつ透明性かつ液体窒素耐性材料により形成された卵付着保持用ストリップ3と、卵付着保持用ストリップ3を被包可能に本体部2に着脱自在に取り付けられる一端が封鎖され、かつ耐寒性材料により形成された筒状部材4とからなるものである。この特許文献3の卵凍結保存用具は、ストリップ状への卵の載置を行えばよく、チューブ内への卵の収納操作が不要であり、卵凍結操作が容易であるという利点を有している。
しかし、引用文献3のものでは、卵がガラス化のための冷却媒体(具体的には、液体窒素)に接触させなければならない。液体窒素への卵の接触は、卵自体に影響を与えるものではないが、できれば、液体窒素に直接触させないことが望ましい。
本発明の目的は、細胞保存具への細胞載置操作が容易であり、かつ、細胞を冷却媒体に直接接触させることなく細胞を凍結させることが可能な細胞凍結保存用具を提供するものである。
上記目的を達成するものは、以下のものである。
耐寒性材料により形成された本体部と、耐寒性材料により形成された細胞保持部とを備える細胞保持部材と、前記細胞保持部材を収納可能かつ耐寒性材料により形成された一端が閉塞した筒状収納部材とを備える細胞凍結保存用具であって、前記細胞保持部材の前記細胞保持部は、細長い細胞付着保持部を備え、前記細胞付着保持部は、前記細胞付着保持部の長手方向に延びる熱伝導性体を有し、前記細胞保持部材を前記筒状収納部材に収納したとき、前記熱伝導性体は、前記筒状収納部材の内面と接触可能である細胞凍結保存用具。
図1は、細胞保持部材が筒状収納部材に収納された状態の本発明の実施例の細胞凍結保存用具の正面図である。 図2は、細胞保持部材が筒状収納部材に収納されていない状態の本発明の実施例の細胞凍結保存用具の正面図である。 図3は、図2に示した筒状収納部材の縦断面図である。 図4は、図2に示した細胞保持部材の先端側部分の拡大正面図である。 図5は、図4に示した細胞保持部材の右側面図である。 図6は、図4のA−A線断面図である。 図7は、図4のB−B線断面図である。 図8は、図4に示した細胞保持部材の拡大底面図である。 図9は、図4のC−C線にて切断した断面を説明するための説明図である。 図10は、本発明の他の実施例の細胞凍結保存用具に用いられる細胞保持部材の拡大底面図である。 図11は、図10に示した細胞保持部材の断面構造を説明するための説明図である。 図12は、図1のD−D線拡大断面図である。 図13は、本発明の他の実施例の細胞凍結保存用具の先端部の拡大正面図である。 図14は、図13に示した細胞凍結保存用具の筒状収納部材の断面構造を説明するための説明図である。 図15は、本発明の他の実施例の細胞凍結保存用具の先端部の拡大正面図である。 図16は、図15に示した細胞凍結保存用具の筒状収納部材の断面構造を説明するための説明図である。 図17は、本発明の他の実施例の細胞凍結保存用具の先端部の拡大正面図である。 図18は、図17に示した細胞凍結保存用具の筒状収納部材の断面構造を説明するための説明図である。 図19は、本発明の他の実施例の細胞凍結保存用具の先端部の拡大正面図である。 図20は、図19に示した細胞凍結保存用具の筒状収納部材の断面構造を説明するための説明図である。 図21は、本発明の他の実施例の細胞凍結保存用具に用いられる筒状収納部材の部分省略拡大正面図である。 図22は、図21に示した筒状収納部材を用いた卵凍結保存用具の横拡大断面図である。 図23は、本発明の他の実施例の細胞凍結保存用具に用いられる筒状収納部材の部分省略断面図である。 図24は、本発明の他の実施例の細胞凍結保存用具に用いられる筒状収納部材の部分省略正面図である。 図25は、本発明の細胞凍結保存用具に用いられる蓋部材の正面図である。 図26は、図25に示した蓋部材の縦断面図である。
本発明の細胞凍結保存用具を図面に示す実施例を用いて説明する。
本発明の細胞凍結保存用具1は、耐寒性材料により形成された本体部23と、耐寒性材料により形成された細胞保持部21とを備える細胞保持部材2と、細胞保持部材2を収納可能かつ耐寒性材料により形成された一端が閉塞した筒状収納部材3とを備える。細胞保持部材2の細胞保持部21は、細長い細胞付着保持部(卵付着保持部)22を備え、細胞付着保持部22は、細胞付着保持部の長手方向に延びる熱伝導性体25,26を有する。そして、細胞保持部材2を筒状収納部材3に収納したとき、熱伝導性体25,26は、筒状収納部材3の内面と接触可能である。
本発明の細胞凍結保存用具1は、細胞保持部材2と、細胞保持部材2を収納するための筒状収納部材3とからなる。特に、この実施例の細胞凍結保存用具1は、卵凍結保存用具であり、細胞保持部材2は、卵保持部材となっている。なお、本発明の細胞凍結保存用具1は、胚などの卵、卵子、精子、造血幹細胞、多能性幹細胞等の幹細胞などの細胞、特に上記のような生体細胞を凍結保存するために用いることができる。また、この実施例の細胞凍結保存用具1では、筒状収納部材3の開口部に装着される蓋部材4を備えている。
細胞保持部材(具体的には、生体細胞保持部材、卵保持部材)2は、図1、図2、図4ないし図9に示すように、耐寒性材料により形成された本体部23と、耐寒性材料により形成された細胞保持部(具体的には、生体細胞保持部、卵保持部)21とを備える。この実施例のものでは、図4ないし図6(特に、図6)に示すように、細胞保持部21の基端部には、先端方向に所定長延びる穴部21aが形成されており、本体部23の先端部には、上記穴部21a内に進入可能な所定長延びる突出部24が設けられている。そして、本体部23の突出部24が、細胞保持部21の穴部21a内に挿入され、両者は、固定されている。
細胞保持部21は、断面が略矩形状であり、上述したように、本体部23と接続された基端部と、この基端部より先端側に突出する細胞付着保持部22を備えている。そして、この実施例のものでは、細胞付着保持部22は、細長い幅の狭い帯状のものとなっている。そして、その表面が、細胞付着保持面(卵付着保持面)を形成している。
特に、この実施例の細胞保持部材2では、図4ないし図9に示すように、細胞付着保持部22の表面には、細胞収納用凹部(具体的には、生体細胞収納用凹部、卵収納用凹部)が形成されている。特に、この実施例では、細胞付着保持部22の表面には、長手方向に複数設けられた細胞収納用凹部(生体細胞収納用凹部、卵収納用凹部)28a,28b,28c,28d,28eが設けられている。細胞収納用凹部28a,28b,28c,28d,28eは、図6、図9に示すように、略半球状の凹部となっている。また、複数の凹部28a,28b,28c,28d,28eは、細胞保持部材2の先端より所定長基端側の位置より、基端側に直線状に並ぶものとなっており、また、各凹部は、ほぼ等間隔離間している。この実施例では、凹部は、複数設けられているが、1つでもよい。また、複数設ける場合には、2〜8が好ましい。凹部の深さは、0.05〜0.5mmが好ましく、凹部の上面の開口径は、0.1〜0.5mmが好ましい。また、凹部間の離間距離は、1〜3mmが好ましい。さらに、この実施例のものでは、細胞収納用凹部28a,28b,28c,28d,28eが形成されている部分の裏面側部分は、膨出部38a、38b、38c、38d、38eとなっており、細胞収納用凹部を形成する部分が薄肉ではなく、十分な強度を有するものとなっている。なお、細胞収納用凹部を設けず、細胞保持部材2の表面を平坦に形成し、その平坦面を細胞付着保持部としてもよい。また、細胞付着保持部22の幅は、0.4〜1.0mmが好ましく、長さは、5〜30mmが好ましく、全体の厚さおよび凹部部分での厚さは、0.08〜1.0mmが好ましい。また、細胞保持部21の肉厚な基端部の長さは、5〜30mmが好ましく、本体部の長さは、20〜100mmが好ましい。
そして、本発明の細胞保持部材2では、図4ないし図9に示すように、細胞付着保持部22は、細胞付着保持部22の長手方向に延びる熱伝導性体25,26を有している。特に、この実施例の細胞保持部材2では、熱伝導性体25,26は、細胞付着保持部22の両方の側部に設けられている。なお、熱伝導体は、細胞付着保持部22の一方の側部のみに設けてもよい。そして、熱伝導性体25,26は、細胞収納用凹部28a,28b,28c,28d,28eが形成された部分の細胞付着保持部22の一方もしくは両方(この実施例での両方)の側部に少なくとも位置し、かつ、細胞付着保持部22の先端面にて先端面が露出している。よって、複数の卵収納用凹部28a,28b,28c,28d,28eは、2本の熱伝導性体25,26間に位置するものとなっている。さらに、この実施例のものでは、熱伝導性体25,26は、軸方向に延びる側面の一部が、露出しており、図12に示すように、筒状収納部材3の内面、具体的には、内部に細胞保持部材収納部31を有する筒状体30の内面に接触可能なものとなっている。これにより、筒状収納部材3を介した熱伝導が良好なものとなっている。特に、この実施例のものでは、熱伝導性体25,26は、一部分のみ露出するとともに、その他の部分(露出しない部分)は、細胞付着保持部22に埋設された状態となっている。
また、この実施例では、熱伝導性体25,26は、線状部材もしくは細い棒状部材により形成されている。そして、先端部面および側部の一部が露出している。
さらに、この実施例の細胞保持部材2では、図8および図9に示すように、細胞収納用凹部28a,28b,28c,28d,28eが形成された部分の細胞付着保持部22の両側部に設けられかつ細胞付着保持部22の長手方向に延びる2つの側部膨出部35,36を有している。このため、細胞保持部材2は、細胞収納用凹部の両側部に膨出部を有するため、細胞載置時における細胞の側部方向への移動を確実に抑制でき、かつ、載置された細胞の細胞収納用凹部からの離出も防止する。よって、この実施例では、2つの膨出部35,36間を帯状部が連結する形態となっており、その帯状部に上述した細胞収納用凹部28a,28b,28c,28d,28eが形成されたものとなっている。
また、図10および図11に示す細胞保持部材2aのように、膨出部全体を熱伝導性体25a,26aにより形成してもよい。この実施例では、熱伝導性体25a,26aは、細胞収納用凹部28a,28b,28c,28d,28eが形成された部分の細胞付着保持部22の両側部に設けられかつ細胞付着保持部22の長手方向に延びるとともに、2つの側部膨出部を形成している。また、熱伝導性体25a,26aは、その大半が露出するものとなっている。
さらに、この実施例の細胞保持部材2では、図4ないし図9に示すように、細胞付着保持部22は、細胞収納用凹部28a,28b,28c,28d,28eより細胞付着保持部22の先端側に設けられた突出部27を備えている。突出部27は、細胞付着保持部22の先端より、上面側(細胞収納用凹部形成側)に突出するものとなっている。また、突出部27は、図6に示すように、先端面は、若干基端側に傾斜する傾斜面となっている。このような突出部27を形成することにより、もし、細胞収納部より細胞が離脱して、先端側に移動したとき、細胞保持部材2、言い換えれば、細胞付着保持部22からの落下を防止することができる。特に、この実施例の細胞保持部材2では、上述したように、細胞付着保持部22の両側部に設けられた膨出部35,36と協同することにより、細胞の落下を防止する。
さらに、この実施例の細胞保持部材2では、図4ないし図9に示すように、細胞付着保持部22は、細胞収納用凹部28a,28b,28c,28d,28eと連通し、細胞付着保持部22の長手方向に延びる溝部29a,29b,29c,29d,29e,29fを有する。特に、この実施例のものでは、溝部29b,29c,29d,29eは、隣り合う細胞収納用凹部を連結している。具体的には、溝部29bは、凹部28aと凹部28bを連通し、溝部29cは、凹部28bと凹部28cを連通し、溝部29dは、凹部28cと凹部28dを連通し、溝部29eは、凹部28dと凹部28eを連通している。
さらに、この実施例では、図6に示すように、細胞付着保持部22は、細胞付着保持部22の最も先端側に位置する細胞収納用凹部28aより、先端側に延びる溝部29aを備えており、その端部は、上述した突出部に到達もしくはその付近まで延びるものとなっている。さらに、この実施例のものでは、細胞付着保持部22は、細胞付着保持部22の最も基端側に位置する細胞収納用凹部28eより、基端側に延びる溝部29fを備えている。
このような細胞収納用凹部と連通する溝部を設けることにより、細胞収納用凹部に細胞とともに収納された凍結保存液の余剰分が、この溝部内に流入するため、細胞が過剰な凍結保存液により被覆されることを抑制し、凍結を迅速に行うことができる。さらに、隣り合う細胞収納用凹部が、溝部により連通しているので、細胞収納用凹部からの凍結保存液の移動が容易となり、また、複数の細胞収納用凹部に残る凍結保存液量も均一化する。溝部の幅としては、100μm〜500μmが好ましく、また、溝部の深さとしては、50μm〜500μmが好ましい。
また、熱伝導性体としては、上述したような線状体もしくは棒状体のものに限定されるものではなく、板状のものであってもよい。板状のものを2本、上述した熱伝導性体25,26のように配置してもよい。
本体部23および細胞保持部21は、耐寒性材料により形成されている。特に、本体部23および細胞保持部21は、液体窒素耐性材料、言い換えれば、液体窒素に接触しても脆化しないものが好ましい。また、細胞保持部21は、透明もしくは半透明体であることが好ましく、また、多少の可撓性を有するものであることが好ましい。本体部23および細胞保持部21の形成材料としては、例えば、3−フッ化ポリエチレン、低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、ポリカーボネート、ナイロン、ポリスルホン、ポリエステル、ポリスチレン、ポリイミド、超高分子量ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体などの合成樹脂、また、それら合成樹脂により形成されたフィルムの積層体が好適に使用される。
熱伝導性体25,26は、熱伝導性材料により形成されている。熱伝導性材料としては、銀、銅、アルミニウム、ステンレス鋼などの金属類、窒化アルミニウム、窒化ケイ素、アルミナなどの熱伝導性セラミックス、金属粉末、窒化アルミニウムなどの熱伝導性セラミックス粉末、カーボンファイバーなどの高熱伝導性物質を含有する熱伝導性樹脂などが好適に使用できる。
筒状収納部材3は、図1ないし図3に示すように、細胞保持部材2を収納可能かつ耐寒性材料により形成された一端が閉塞した筒状体である。筒状収納部材3は、先端閉塞部33と、基端開口部34と、内部に細胞保持部材収納部31を有する筒状体30である。
また、この実施例の筒状収納部材としては、熱伝導性部材を備えることが好ましい。特に、図13および図14に示す実施例の細胞凍結保存用具1aでは、筒状収納部材3aは、筒状体30aの先端部に熱伝導性部材32が設けられている。筒状収納部材3aは、開口する先端部に固定された熱伝導性部材32を備えている。そして、この熱伝導性部材32の内面は、筒状収納部材3a内に露出するとともに、上述した細胞保持部材2の熱伝導性体25,26の露出する先端面と接触可能なものとなっている。また、熱伝導性部材32は、凹部を形成する短い筒状部32aを備えている。また、筒状部32aの外面は、テーパー状に縮径している。これに対応するように、筒状収納部材3aの開口部55は、内径が開口先端に向かって拡径している。そして、熱伝導性部材32の筒状部32aは、筒状収納部材3aの開口部55に挿入され固定されている。そして、この実施例のものでは、筒状収納部材3aに設けられた熱伝導性部材32は外面が露出するものとなっている。なお、熱伝導性部材32は、筒状収納部材3a内に収納されたものであってもよい。
さらに、筒状収納部材としては、図23に示す筒状収納部材3fのように、筒状体30fは、基端開口部が、基端に向かって拡径する拡径基端開口部34aとなってるものであってもよい。また、筒状収納部材としては、図24に示す筒状収納部材3gのように、筒状体30gは、基端開口部34に、切欠部34bを有するものであってもよい。このような拡径部、切欠部を設けることにより、細胞保持部材2の筒状収納部材への挿入が容易となる。
筒状体30は、耐寒性材料により形成されている。特に、筒状体30は、液体窒素耐性材料、言い換えれば、液体窒素に接触しても脆化しないものが好ましい。また、筒状体30は、内部が視認可能な透明もしくは半透明体であることが好ましい。筒状体30の形成材料としては、例えば、3−フッ化ポリエチレン、低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、ポリカーボネート、ナイロン、ポリスルホン、ポリエステル、ポリスチレン、ポリイミド、超高分子量ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体などの合成樹脂、また、それら合成樹脂により形成されたフィルムの積層体が好適に使用される。
また、筒状収納部材3の細胞保持部材収納部31の長さは、細胞保持部材2の全長より、10〜50mm長いものであることが好ましい。また、筒状収納部材3(筒状体30)の全長は、50〜150mmが好ましく、内径は、2〜5mmが好ましい。
熱伝導性部材32は、熱伝導性材料により形成されている。熱伝導性材料としては、銀、銅、アルミニウム、ステンレス鋼などの金属類、窒化アルミニウム、窒化ケイ素、アルミナなどの熱伝導性セラミックス、金属粉末、窒化アルミニウムなどの熱伝導性セラミックス粉末、カーボンファイバーなどの高熱伝導性物質を含有する熱伝導性樹脂などが好適に使用できる。
なお、筒状収納部材3に設けられる熱伝導性部材の形態としては、上述のようなものに限定されるものではなく、例えば、図15および図16に示す実施例の細胞凍結保存用具1bのように、熱伝導性部材32は、筒状収納部材3bの筒状体30bの先端部に固定(具体的には、開口する先端部を閉塞する)されるとともに、所定長筒状体30bの内部に延びる筒状部32bを備えている。この筒状部32bは、図16に示すように、細胞保持部材2を筒状収納部材3bに収納したとき、細胞保持部材2の細胞収納用凹部形成部を被包可能な長さとなっている。そして、この実施例では、熱伝導性体25,26の露出する側面部分は、熱伝導性部材32の筒状部32bの内面と接触可能となっている。
また、熱伝導性部材の形態としては、例えば、図17および図18に示す実施例の細胞凍結保存用具1cのように、熱伝導性部材は、筒状収納部材3cの側面に固定されたリング状のものであってもよい。この実施例では、図17および図18に示すように、細胞保持部材2を筒状収納部材3cに収納したとき、細胞保持部材2の細胞収納用凹部形成部の一部もしくは全体を被包する部分の筒状体30cにリング状の熱伝導性部材37、38が固定されている。そして、リング状の熱伝導性部材37、38は、細胞収納用凹部の外部からの視認の妨げにならない位置に設けられている。具体的には、先端側の熱伝導性部材37は、細胞保持部材2を筒状収納部材3cに収納時の細胞保持部材2の細胞収納用凹部形成部より先端側となる位置の筒状体30cの外面に固定され、基端側の熱伝導性部材38は、細胞保持部材2を筒状収納部材3cに収納時の細胞保持部材2の細胞収納用凹部形成部より先端側となる位置の筒状体30cの外面に固定されている。
なお、細胞収納用凹部の外部からの視認の妨げになるが、熱伝導部材は、細胞保持部材2の細胞収納用凹部形成部のほぼ全体を被包する筒状部材であってもよい。
さらに、熱伝導性部材の形態としては、図19および図20に示す実施例の細胞凍結保存用具1dのように、熱伝導性部材は、筒状収納部材3dの側面に埋設されたリング状のものであってもよい。この実施例では、図19および図20に示すように、細胞保持部材2を筒状収納部材3dに収納したとき、細胞保持部材2の細胞収納用凹部形成部の一部もしくは全体を被包する部分の筒状体30dにリング状の熱伝導性部材39、40が埋設されている。そして、リング状の熱伝導性部材39、40は、細胞収納用凹部の外部からの視認の妨げにならない位置に設けられている。具体的には、先端側の熱伝導性部材39は、細胞保持部材2を筒状収納部材3dに収納時の細胞保持部材2の細胞収納用凹部形成部より先端側となる筒状体30dの部位に埋設され、基端側の熱伝導性部材40は、細胞保持部材2を筒状収納部材3dに収納時の細胞保持部材2の細胞収納用凹部形成部より先端側となる筒状体30dの部位に埋設されている。また、埋設されたリング状の熱伝導性部材39、40は、筒状収納部材3dの内面にて露出し、熱伝導性体25,26の露出する側面部分と接触可能となっている。
また、この実施例においても、細胞収納用凹部の外部からの視認の妨げになるが、熱伝導部材は、細胞保持部材2の細胞収納用凹部形成部のほぼ全体を被包する筒状のものであってもよい。
さらに、熱伝導性部材の形態としては、図21および図22に示す実施例の細胞凍結保存用具のように、熱伝導性部材は、筒状収納部材3eの側面に埋設された軸方向に延びる線状のものであってもよい。この実施例では、図21および図22に示すように、筒状体30eは、その中心軸に平行に軸方向に延びる複数(具体的には、2〜6本、この実施例では、3本)の熱伝導性部材51a,51b,51cが埋設されている。埋設された線状の熱伝導性部材51a,51b,51cは、筒状収納部材3eの内面にて露出し、図22に示すように、細胞保持部材2の熱伝導性体25,26の露出する側面部分と接触可能となっている。
また、この実施例の細胞凍結保存用具1では、筒状収納部材3の開口部に装着される蓋部材4を備えている。蓋部材4は、筒状収納部材3の開口部の端部に装着するための凹部43を有する蓋本体部41と、蓋本体部41の下面より所定長延びかつ筒状収納部材3内に進入可能な延出部42を備えている。図1に示すように、この蓋部材4を装着することにより、筒状収納部材3内からの細胞保持部材2の離脱を防止し、かつ、細胞凍結保存用具1内での細胞保持部材2の動きを抑制できる。
次に、本発明の細胞凍結保存用具1の使用方法について説明する。
この説明では、生体細胞である卵子を凍結保存する場合を例に取り説明する。
まず、複数の卵子を採取し、卵子の細胞内液を平衡液に置換する作業を行い、さらに、細胞外液をガラス化液に置換する作業を行う。そして、顕微鏡下において、細胞保持部材2の細胞付着保持部22に設けられたそれぞれの細胞収納用凹部28a,28b,28c,28d,28eに卵子を少量のガラス化液とともに配置させ、付着させる。卵子が付着した細胞保持部材2を細胞付着保持部22側より、筒状収納部材3内に挿入し、細胞保持部材2の細胞付着保持部22の熱伝導性体25,26の露出部が、筒状収納部材3の内面と接触する状態とする。そして、細胞保持部材2を収納した筒状収納部材3を先端側より、あらかじめ準備しておいた液体窒素に浸漬し凍結(ガラス化)させる。筒状収納部材3の液体窒素との接触により、筒状収納部材3は急激冷却され、その冷却は、筒状収納部材3の内面と接触する細胞保持部材2の細胞付着保持部22の熱伝導性体25,26より温度を急激に奪うものとなり、細胞付着保持部22に保持されている卵子も急激に冷却される。そして、必要により、筒状収納部材3の開口部に蓋部材4を装着した後、収納容器(ケーン)に、ガラス化した卵子を付着保持する細胞保持部材2を筒状収納部材3ごと収納した後、収納容器を液体窒素タンク内に入れ保存する。
本発明の細胞凍結保存用具は、以下のものである。
(1) 耐寒性材料により形成された本体部と、耐寒性材料により形成された細胞保持部とを備える細胞保持部材と、前記細胞保持部材を収納可能かつ耐寒性材料により形成された一端が閉塞した筒状収納部材とを備える細胞凍結保存用具であって、前記細胞保持部材の前記細胞保持部は、細長い細胞付着保持部を備え、前記細胞付着保持部は、前記細胞付着保持部の長手方向に延びる熱伝導性体を有し、前記細胞保持部材を前記筒状収納部材に収納したとき、前記熱伝導性体は、前記筒状収納部材の内面と接触可能である細胞凍結保存用具。
本発明の細胞凍結保存用具では、凍結保存液にて処理した細胞(例えば、卵子)を吸引し、細胞保持部材の細胞付着保持部上に配置した後、細胞を保持した細胞保持部材を筒状収納部材に挿入することにより、細胞保持部材に保持された細胞は、筒状収納部材により保護されるとともに、外部に露出しないものとなる。 そして、細胞保持部材を収納した筒状収納部材の先端側を下方となるように、冷却媒体(例えば、液体窒素)に接触させ、かつ、内部に液体窒素が流入しないように操作することにより、筒状収納部材は冷却され、かつ、筒状部材と接触する細胞保持部材の熱伝導性体も冷却され、迅速に細胞保持部材およびそれに付着した細胞も冷却される。よって、本発明の細胞凍結保存用具によれば、細胞保存具への細胞載置操作が容易であり、かつ、細胞を冷却媒体に直接接触させることなく細胞を凍結させることが可能である。
そして、本発明の実施態様は、以下のものであってもよい。
(2) 前記筒状収納部材は、熱伝導性部材を備えている上記(1)に記載の細胞凍結保存用具。
(3) 前記熱伝導性部材の一部は、前記筒状収納部材の内部空間に露出しており、前記細胞保持部材の前記熱伝導性体は、前記細胞保持部材を前記筒状収納部材に収納したとき、前記熱伝導性部材の露出部と接触可能である上記(2)に記載の細胞凍結保存用具。
(4) 前記熱伝導性体は、前記細胞付着保持部の一方もしくは両方の側部に、先端部より基端側に延びるように設けられている上記(1)ないし(3)のいずれかに記載の細胞凍結保存用具。
(5) 前記熱伝導性部材は、前記筒状収納部材の先端部に設けられている上記(2)ないし(4)のいずれかに記載の細胞凍結保存用具。
(6) 前記熱伝導性部材は、前記筒状収納部材の側面に設けられている上記(2)ないし(4)のいずれかに記載の細胞凍結保存用具。
(7) 前記熱伝導性体は、前記細胞付着保持部の両方の側部に、先端部より基端側に延びるように設けられている上記(1)ないし(6)のいずれかに記載の細胞凍結保存用具。
(8) 前記細胞付着保持部は、細胞収納用凹部を有し、前記熱伝導性体は、前記細胞収納用凹部が形成された部分の前記細胞付着保持部の一方もしくは両方の側部に少なくとも位置している上記(1)ないし(7)のいずれかに記載の細胞凍結保存用具。
(9) 前記細胞付着保持部は、前記細胞収納用凹部と連通する余剰凍結保存液排出路を有している上記(8)に記載の細胞凍結保存用具。
(10) 前記耐寒性材料は、液体窒素耐性材料である上記(1)ないし(9)のいずれかに記載の細胞凍結保存用具。
(11) 前記熱伝導性体は、金属、熱伝導性セラミックスもしくは熱伝導性プラスチックにより形成されている上記(1)ないし(10)のいずれかに記載の細胞凍結保存用具。
(12) 前記熱伝導性部材は、金属、熱伝導性セラミックスもしくは熱伝導性プラスチックにより形成されている上記(2)ないし(11)のいずれかに記載の細胞凍結保存用具。
また、本願発明者は、特許文献3(特開2002−315573、WO 02−085110 A1)を提案している。特許文献3の卵凍結保存用具1は、耐寒性材料により形成された本体部2と、本体部2の一端に取り付けられ、可撓性かつ透明性かつ液体窒素耐性材料により形成された卵付着保持用ストリップ3と、卵付着保持用ストリップ3を被包可能に本体部2に着脱自在に取り付けられる一端が封鎖され、かつ耐寒性材料により形成された筒状部材4とからなるものである。この特許文献3の卵凍結保存用具は、ストリップへの卵の載置を行えばよく、チューブ内への卵の収納操作が不要であり、卵凍結操作が容易であるという利点を有している。
また、熱伝導性部材の形態としては、例えば、図17および図18に示す実施例の細胞凍結保存用具1cのように、熱伝導性部材は、筒状収納部材3cの側面に固定されたリング状のものであってもよい。この実施例では、図17および図18に示すように、細胞保持部材2を筒状収納部材3cに収納したとき、細胞保持部材2の細胞収納用凹部形成部の一部もしくは全体を被包する部分の筒状体30cにリング状の熱伝導性部材37、38が固定されている。そして、リング状の熱伝導性部材37、38は、細胞収納用凹部の外部からの視認の妨げにならない位置に設けられている。具体的には、先端側の熱伝導性部材37は、細胞保持部材2を筒状収納部材3cに収納時の細胞保持部材2の細胞収納用凹部形成部より先端側となる位置の筒状体30cの外面に固定され、基端側の熱伝導性部材38は、細胞保持部材2を筒状収納部材3cに収納時の細胞保持部材2の細胞収納用凹部形成部より端側となる位置の筒状体30cの外面に固定されている。
なお、細胞収納用凹部の外部からの視認の妨げになるが、熱伝導部材は、細胞保持部材2の細胞収納用凹部形成部のほぼ全体を被包する筒状部材であってもよい。
さらに、熱伝導性部材の形態としては、図19および図20に示す実施例の細胞凍結保存用具1dのように、熱伝導性部材は、筒状収納部材3dの側面に埋設されたリング状のものであってもよい。この実施例では、図19および図20に示すように、細胞保持部材2を筒状収納部材3dに収納したとき、細胞保持部材2の細胞収納用凹部形成部の一部もしくは全体を被包する部分の筒状体30dにリング状の熱伝導性部材39、40が埋設されている。そして、リング状の熱伝導性部材39、40は、細胞収納用凹部の外部からの視認の妨げにならない位置に設けられている。具体的には、先端側の熱伝導性部材39は、細胞保持部材2を筒状収納部材3dに収納時の細胞保持部材2の細胞収納用凹部形成部より先端側となる筒状体30dの部位に埋設され、基端側の熱伝導性部材40は、細胞保持部材2を筒状収納部材3dに収納時の細胞保持部材2の細胞収納用凹部形成部より端側となる筒状体30dの部位に埋設されている。また、埋設されたリング状の熱伝導性部材39、40は、筒状収納部材3dの内面にて露出し、熱伝導性体25,26の露出する側面部分と接触可能となっている。
また、この実施例においても、細胞収納用凹部の外部からの視認の妨げになるが、熱伝導部材は、細胞保持部材2の細胞収納用凹部形成部のほぼ全体を被包する筒状のものであってもよい。
(8) 前記細胞付着保持部は、細胞収納用凹部を有し、前記熱伝導性体は、前記細胞収納用凹部が形成された部分の前記細胞付着保持部の一方もしくは両方の側部に少なくとも位置している上記(1)ないし(7)のいずれかに記載の細胞凍結保存用具。
(9) 前記細胞付着保持部は、前記細胞収納用凹部と連通する溝部を有している上記(8)に記載の細胞凍結保存用具。
(10) 前記耐寒性材料は、液体窒素耐性材料である上記(1)ないし(9)のいずれかに記載の細胞凍結保存用具。
(11) 前記熱伝導性体は、金属、熱伝導性セラミックスもしくは熱伝導性プラスチックにより形成されている上記(1)ないし(10)のいずれかに記載の細胞凍結保存用具。
(12) 前記熱伝導性部材は、金属、熱伝導性セラミックスもしくは熱伝導性プラスチックにより形成されている上記(2)ないし(11)のいずれかに記載の細胞凍結保存用具。

Claims (12)

  1. 耐寒性材料により形成された本体部と、耐寒性材料により形成された細胞保持部とを備える細胞保持部材と、前記細胞保持部材を収納可能かつ耐寒性材料により形成された一端が閉塞した筒状収納部材とを備える細胞凍結保存用具であって、
    前記細胞保持部材の前記細胞保持部は、細長い細胞付着保持部を備え、前記細胞付着保持部は、前記細胞付着保持部の長手方向に延びる熱伝導性体を有し、前記細胞保持部材を前記筒状収納部材に収納したとき、前記熱伝導性体は、前記筒状収納部材の内面と接触可能であることを特徴とする細胞凍結保存用具。
  2. 前記筒状収納部材は、熱伝導性部材を備えている請求項1に記載の細胞凍結保存用具。
  3. 前記熱伝導性部材の一部は、前記筒状収納部材の内部空間に露出しており、前記細胞保持部材の前記熱伝導性体は、前記細胞保持部材を前記筒状収納部材に収納したとき、前記熱伝導性部材の露出部と接触可能である請求項2に記載の細胞凍結保存用具。
  4. 前記熱伝導性体は、前記細胞付着保持部の一方もしくは両方の側部に、先端部より基端側に延びるように設けられている請求項1ないし3のいずれかに記載の細胞凍結保存用具。
  5. 前記熱伝導性部材は、前記筒状収納部材の先端部に設けられている請求項2ないし4のいずれかに記載の細胞凍結保存用具。
  6. 前記熱伝導性部材は、前記筒状収納部材の側面に設けられている請求項2ないし4のいずれかに記載の細胞凍結保存用具。
  7. 前記熱伝導性体は、前記細胞付着保持部の両方の側部に、先端部より基端側に延びるように設けられている請求項1ないし6のいずれかに記載の細胞凍結保存用具。
  8. 前記細胞付着保持部は、細胞収納用凹部を有し、前記熱伝導性体は、前記細胞収納用凹部が形成された部分の前記細胞付着保持部の一方もしくは両方の側部に少なくとも位置している請求項1ないし7のいずれかに記載の細胞凍結保存用具。
  9. 前記細胞付着保持部は、前記細胞収納用凹部と連通する余剰凍結保存液排出路を有している請求項8に記載の細胞凍結保存用具。
  10. 前記耐寒性材料は、液体窒素耐性材料である請求項1ないし9のいずれかに記載の細胞凍結保存用具。
  11. 前記熱伝導性体は、金属、熱伝導性セラミックスもしくは熱伝導性プラスチックにより形成されている請求項1ないし10のいずれかに記載の細胞凍結保存用具。
  12. 前記熱伝導性部材は、金属、熱伝導性セラミックスもしくは熱伝導性プラスチックにより形成されている請求項2ないし11のいずれかに記載の細胞凍結保存用具。
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