JPWO2012172815A1 - 光ドライブシステム、光ドライブシステムに用いられるカートリッジ及び駆動装置並びに光ドライブシステムの清浄方法 - Google Patents

光ドライブシステム、光ドライブシステムに用いられるカートリッジ及び駆動装置並びに光ドライブシステムの清浄方法 Download PDF

Info

Publication number
JPWO2012172815A1
JPWO2012172815A1 JP2013520440A JP2013520440A JPWO2012172815A1 JP WO2012172815 A1 JPWO2012172815 A1 JP WO2012172815A1 JP 2013520440 A JP2013520440 A JP 2013520440A JP 2013520440 A JP2013520440 A JP 2013520440A JP WO2012172815 A1 JPWO2012172815 A1 JP WO2012172815A1
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
optical
drive system
recording medium
light
opening
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2013520440A
Other languages
English (en)
Inventor
中田 秀輝
秀輝 中田
佐野 晃正
晃正 佐野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Corp
Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Panasonic Corp
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Panasonic Corp, Matsushita Electric Industrial Co Ltd filed Critical Panasonic Corp
Priority to JP2013520440A priority Critical patent/JPWO2012172815A1/ja
Publication of JPWO2012172815A1 publication Critical patent/JPWO2012172815A1/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • GPHYSICS
    • G11INFORMATION STORAGE
    • G11BINFORMATION STORAGE BASED ON RELATIVE MOVEMENT BETWEEN RECORD CARRIER AND TRANSDUCER
    • G11B33/00Constructional parts, details or accessories not provided for in the other groups of this subclass
    • G11B33/14Reducing influence of physical parameters, e.g. temperature change, moisture, dust
    • G11B33/1446Reducing contamination, e.g. by dust, debris
    • G11B33/146Reducing contamination, e.g. by dust, debris constructional details of filters
    • GPHYSICS
    • G11INFORMATION STORAGE
    • G11BINFORMATION STORAGE BASED ON RELATIVE MOVEMENT BETWEEN RECORD CARRIER AND TRANSDUCER
    • G11B23/00Record carriers not specific to the method of recording or reproducing; Accessories, e.g. containers, specially adapted for co-operation with the recording or reproducing apparatus ; Intermediate mediums; Apparatus or processes specially adapted for their manufacture
    • G11B23/02Containers; Storing means both adapted to cooperate with the recording or reproducing means
    • G11B23/03Containers for flat record carriers
    • G11B23/0301Details
    • G11B23/0313Container cases
    • G11B23/0316Constructional details, e.g. shape
    • GPHYSICS
    • G11INFORMATION STORAGE
    • G11BINFORMATION STORAGE BASED ON RELATIVE MOVEMENT BETWEEN RECORD CARRIER AND TRANSDUCER
    • G11B25/00Apparatus characterised by the shape of record carrier employed but not specific to the method of recording or reproducing, e.g. dictating apparatus; Combinations of such apparatus
    • G11B25/04Apparatus characterised by the shape of record carrier employed but not specific to the method of recording or reproducing, e.g. dictating apparatus; Combinations of such apparatus using flat record carriers, e.g. disc, card
    • GPHYSICS
    • G11INFORMATION STORAGE
    • G11BINFORMATION STORAGE BASED ON RELATIVE MOVEMENT BETWEEN RECORD CARRIER AND TRANSDUCER
    • G11B25/00Apparatus characterised by the shape of record carrier employed but not specific to the method of recording or reproducing, e.g. dictating apparatus; Combinations of such apparatus
    • G11B25/04Apparatus characterised by the shape of record carrier employed but not specific to the method of recording or reproducing, e.g. dictating apparatus; Combinations of such apparatus using flat record carriers, e.g. disc, card
    • G11B25/043Apparatus characterised by the shape of record carrier employed but not specific to the method of recording or reproducing, e.g. dictating apparatus; Combinations of such apparatus using flat record carriers, e.g. disc, card using rotating discs
    • GPHYSICS
    • G11INFORMATION STORAGE
    • G11BINFORMATION STORAGE BASED ON RELATIVE MOVEMENT BETWEEN RECORD CARRIER AND TRANSDUCER
    • G11B33/00Constructional parts, details or accessories not provided for in the other groups of this subclass
    • G11B33/14Reducing influence of physical parameters, e.g. temperature change, moisture, dust
    • G11B33/1446Reducing contamination, e.g. by dust, debris
    • GPHYSICS
    • G11INFORMATION STORAGE
    • G11BINFORMATION STORAGE BASED ON RELATIVE MOVEMENT BETWEEN RECORD CARRIER AND TRANSDUCER
    • G11B7/00Recording or reproducing by optical means, e.g. recording using a thermal beam of optical radiation by modifying optical properties or the physical structure, reproducing using an optical beam at lower power by sensing optical properties; Record carriers therefor
    • G11B7/24Record carriers characterised by shape, structure or physical properties, or by the selection of the material
    • G11B7/24097Structures for detection, control, recording operation or replay operation; Special shapes or structures for centering or eccentricity prevention; Arrangements for testing, inspecting or evaluating; Containers, cartridges or cassettes
    • GPHYSICS
    • G11INFORMATION STORAGE
    • G11BINFORMATION STORAGE BASED ON RELATIVE MOVEMENT BETWEEN RECORD CARRIER AND TRANSDUCER
    • G11B7/00Recording or reproducing by optical means, e.g. recording using a thermal beam of optical radiation by modifying optical properties or the physical structure, reproducing using an optical beam at lower power by sensing optical properties; Record carriers therefor
    • G11B7/12Heads, e.g. forming of the optical beam spot or modulation of the optical beam
    • G11B7/135Means for guiding the beam from the source to the record carrier or from the record carrier to the detector
    • G11B7/1387Means for guiding the beam from the source to the record carrier or from the record carrier to the detector using the near-field effect

Landscapes

  • Optical Head (AREA)
  • Moving Of The Head For Recording And Reproducing By Optical Means (AREA)

Abstract

本出願は、情報を光学的に処理するための光を用いて走査される受光面を有する回転可能な記録媒体が収容される収容空間を規定する壁部を有するカートリッジと、記録媒体を収容空間内で回転させる回転駆動部と、受光面に光を照射する光素子と、光素子が前記受光面に対向する内位置と、該内位置よりも前記記録媒体の回転軸から離れた外位置と、の間で、光素子を移動させる移動駆動部と、を含む駆動装置と、を備える光ドライブシステムを開示する。壁部には、外位置において、記録媒体の回転に伴って生じた気流によって収容空間内の空気が排気される排気口が形成される。排気口は、光素子の移動軌跡によって、第1面積で開口した第1開口領域と、第1面積よりも広い第2面積で開口した第2開口領域と、に区分される。第2開口領域は、記録媒体の回転方向において、第1開口領域よりも上流に位置することを特徴とする。

Description

本発明は、情報を光学的に処理する光ドライブシステム、光学的に処理される情報を格納する記録媒体を収容するカートリッジ、カートリッジ内の記憶媒体を駆動する駆動装置及び光ドライブシステムを清浄する方法に関する。
情報を光学的に処理する技術は、記録媒体の容量の増大に大きく貢献する。光学的な処理技術として、近接場光を用いて、情報を記録媒体に記録する技術や、情報を記憶媒体から再生する技術が開発されている。近接場光がこれらの情報処理に利用されるならば、高密度で情報を記録可能な記録媒体の利用が可能になる。
情報を記録及び/又は再生するための近接場光を生じさせる光学系として、ソリッドイマージョンレンズ(SIL:Solid Immersion Lens)(以下、「SIL」と称される)が例示される。SILは、対物レンズ部に用いられる。
近接場光を用いて、情報を記録及び/又は再生するために、SILが記録媒体に接近させる技術が開発されている。当該接近技術の下、SILと記録媒体との距離が、使用される光の波長の1/2以下(例えば、使用される光の波長の約1/10)となるように、SILは、記録媒体に近接される。上述の光学系が、SILと記録媒体との間で近接場光を発生させるならば、高密度の記録及び/又は再生(例えば、1以上の開口数(NA))が可能となる。
近接場光を用いて、情報を記録及び/又は再生する技術は、光ドライブシステムに適用される。光ドライブシステムは、記録媒体と対物レンズ部とを備える。対物レンズ部は、集光素子及び他の光学素子を含んでもよい。上述のSILは、例えば、集光素子に設置される。
集光素子上のSILの端面(以下、「SIL端面」と称される)と記録媒体との間のギャップは、近接場光を発生させるために十分に短い距離(ニアフィールド)に設定される必要がある。短い波長のレーザ光が情報の記録及び/又は再生に用いられるならば、SIL端面と記録媒体との間のギャップが、約数十nmとなるように、光ドライブシステムは制御される必要がある。
特許文献1は、2軸の電磁アクチュエータを用いて、SILと記録媒体の表面との間の距離を制御する光学的な制御技術を開示する。特許文献1の開示技術は、ディスク基板を記録媒体として利用する。特許文献1の開示技術にしたがって、SILとディスク基板の表面との間の距離を適切に制御するためには、ディスク基板の表面は、高いレベルの平坦性を有し、且つ、ディスクの回転に起因する共振といった振動成分は十分に低減される必要がある。
光ドライブシステム内で浮遊する塵埃は、情報の記録及び/又は再生の妨げとなる。光ドライブシステムが近接場光を用いるならば、塵埃は特に重要な課題となる。例えば、記録媒体とSIL端面との間のギャップ制御にとって、SIL端面に付着した塵埃は無視することができない。
SIL端面に付着する塵埃として、空気中に浮遊する埃や衣類の繊維が例示される。塵埃の多くは、記録媒体とSIL端面との間のギャップの目標値より幅及び/又は高さにおいて大きい。したがって、SIL端面に付着した大きな塵埃は、上述のギャップ制御を不能にすることもある。
記録媒体に対し、情報を光学的に処理する光学ヘッド、光学ヘッドが組み込まれた駆動装置や光ドライブシステムの製造時において、塵埃を除去することは、ある程度可能である。しかしながら、塵埃の完全な除去は、困難である。
製造工程の後の上述の装置の使用時においても、塵埃の付着が生ずることもある。使用時における塵埃の付着の防止のために、ハードディスクドライブのように、記録媒体として用いられるディスクと、ディスクを駆動する駆動装置とを一体化し、完全な密閉構造を設計することは有効である。しかしながら、光ドライブシステムに対して、記録媒体(光ディスク)のリムーバブル性が要求される。したがって、記録媒体を光ドライブシステム内に密閉及び固定することは望ましくない。
光ドライブシステムは、多くの場合、記録媒体を収容するカートリッジを備える。カートリッジは、塵埃の影響をある程度軽減する。しかしながら、塵埃は、カートリッジに形成された開口部から入り込むことがある。したがって、記録媒体が収容された収容空間から塵埃を完全に除去することは非常に困難である。
特許文献2は、記録媒体上の塵埃を除去する媒体クリーニング機構を開示する。媒体クリーニング機構は、クリーニングテープを用いて、記録媒体の表面に付着した塵埃を直接的に拭き取る。
記録媒体上の塵埃の除去は、塵埃の影響を低減する。しかしながら、SIL端面に付着した塵埃は、上述のギャップ制御(特許文献1参照)を大きく妨げる。
特許文献2は、媒体クリーニング機構に加えて、レンズクリーニング機構も開示する。レンズクリーニング機構は、クリーニングテープをSILに接触させ、SIL端面に付着した塵埃を除去する。この結果、適切なギャップ制御が可能となる。
図42は、従来の光ドライブシステムに用いられる駆動装置900の概略図である。図42を参照して、駆動装置900が説明される。
駆動装置900は、光学ヘッド910と、サーボ制御系920と、スピンドルモータ930と、を備える。光学ヘッド910及びスピンドルモータ930は、サーボ制御系920の制御下で動作する。スピンドルモータ930は、記録媒体として用いられる光ディスク950を回転させる。
光学ヘッド910は、光源として用いられるレーザダイオード911(図42中、「LD」との表記は、レーザダイオードを意味する)と、2つのコリメートレンズ912,913と、コリメートレンズ912から出射されたレーザ光を整形するアナモフィックプリズム914と、ビームスプリッタ915(図42中、「BS」との表記は、ビームスプリッタを意味する)と、1/4波長板916(図42中、「QWP」との表記は、1/4波長板を意味する)と、色収差を補正するための補正レンズ917と、レーザ光を拡張するための拡張レンズ918と、ウォラストンプリズム919と、2つの集光レンズ941,942と、集光素子943と、2つのフォトデテクタ944,945(図42中、「PD」との表記は、フォトデテクタを意味する)と、オートパワーコントローラ946(図42中、「APC」との表記は、オートパワーコントローラを意味する)と、LDドライバ947と、を備える。
ウォラストンプリズム919は、2つのプリズムからなる。ウォラストンプリズム919に入射された光は、互いに直交する2つの直線偏光として出射される。光ディスク950に記録された信号を再生するためのRF再生信号、サーボ制御に必要とされるトラッキングエラー信号及びギャップエラー信号といった様々な信号は、フォトデテクタ944からサーボ制御系920へ出力される。
サーボ制御系920は、ギャップサーボモジュール921(フォーカシングサーボモジュール)と、トラッキングサーボモジュール922と、チルトサーボモジュール923と、スピンドルサーボモジュール924と、を備える。トラッキングサーボモジュール922は、トラッキングエラー信号に応じて、集光素子943に対するトラッキング制御を実行する。チルトサーボモジュール923は、集光素子943のチルト角を制御する。スピンドルサーボモジュール924は、スピンドルモータ930の回転を制御する。尚、ギャップサーボモジュール921は、後述される。
オートパワーコントローラ946は、フォトデテクタ945から出力された信号に応じて、所定の信号をLDドライバ947に出力する。LDドライバ947は、オートパワーコントローラ946からの信号に応じて、レーザダイオード911から出射されるレーザのパワーを一定にする。
図42を参照して、駆動装置900の上述の光学系の動作が説明される。
図42に示されるように、記録媒体として用いられる光ディスク950は、駆動装置900にセットされる。その後、サーボ制御系920は、ギャップサーボモジュール921と、トラッキングサーボモジュール922と、チルトサーボモジュール923と、スピンドルサーボモジュール924と、を用いて、様々なサーボ制御を行う。
レーザダイオード911は、レーザ光をコリメートレンズ912に向けて出射する。コリメートレンズ912は、レーザ光を平行光にする。その後、アナモフィックプリズム914は、平行光を整形する。
整形されたレーザ光は、ビームスプリッタ915に入射する。ビームスプリッタ915は、入射したレーザ光を、1/4波長板916に入射する光と集光レンズ942に入射する光とに分割する。集光レンズ942に入射したレーザ光は、上述の如く、オートパワーコントローラ946に利用される。オートパワーコントローラ946は、受け取ったレーザ光に応じて、LDドライバ947に信号を出力する結果、レーザダイオード911は、一定のパワーを有するレーザ光を出射することができる。
1/4波長板916は、入射したレーザ光を直線偏光から円偏光に変える。その後、補正レンズ917は、色収差を補正する。レーザ光は、補正レンズ917の後、拡張レンズ918及びコリメートレンズ913を通過し、集光素子943に入射する。
集光素子943は、入射したレーザ光を、光ディスク950に向けて集光し、近接場光を作り出す。この結果、光ディスク950に信号が記録される。尚、集光素子943による近接場光の生成は、後述される。
光ディスク950に向けた集光動作によって作り出された近接場光は、光ディスク950に記録された信号を読み出すために用いられてもよい。近接場光は、光ディスク950に入射する。光ディスク950は、近接場光を反射又は回折し、反射光又は回折光(以下、「戻り光」と称する)を作り出す。集光素子943は、戻り光を受ける。戻り光は、集光素子943の後、コリメートレンズ913、拡張レンズ918、補正レンズ917及び1/4波長板916を通過し、ビームスプリッタ915に入射する。ビームスプリッタ915は、戻り光を、ウォラストンプリズム919に向けて全反射する。その後、戻り光は、ウォラストンプリズム919及び集光レンズ941を通過し、フォトデテクタ944に入射する。フォトデテクタ944は、入射した戻り光に応じて、RF再生信号及びサーボ制御信号を生成する。サーボ制御信号は、フォトデテクタ944からサーボ制御系920に出力される。サーボ制御系920は、ギャップサーボモジュール921と、トラッキングサーボモジュール922と、チルトサーボモジュール923と、スピンドルサーボモジュール924と、を用いて、様々なサーボ制御を行う。
図43は、光ディスク950の近くに配置された集光素子943の概略的な拡大図である。図42及び図43を参照して、集光素子943が説明される。
集光素子943は、光ディスク950に対向する。集光素子943は、SIL961と、非球面レンズ962と、を備える。SIL961及び非球面レンズ962は、近接場光を作り出す。
集光素子943は、レンズホルダ963を更に備える。レンズホルダ963は、SIL961及び非球面レンズ962を収容する。
SIL961は、光ディスク950に対向するSIL端面964を含む。光ディスク950は、SIL端面964に対向する記録面951を含む。近接場光は、SIL端面964から記録面951に照射される。
駆動装置900は、レンズホルダ963に取り付けられた3軸アクチュエータ965を更に備える。3軸アクチュエータ965は、集光素子943を記録面951に対して離接させる離接機構の一部として用いられる。
図42及び図43において、3軸アクチュエータ965は、非常に簡略化されている。3軸アクチュエータ965は、例えば、3軸方向のコイルやヨークといった要素から形成される。サーボ制御系920は、3軸アクチュエータ965の各コイルに所定のサーボ電圧を印加する。この結果、3軸アクチュエータ965の各コイルに所定の電流が流れ、トラッキングサーボとギャップサーボとを含むフォーカシングサーボ及びチルトサーボの制御が実行される。
図44は、光ディスク950の周囲の駆動装置900の拡大概略図である。図45は、図44に対応する駆動装置900の概略的な底面図である。図44及び図45を参照して、駆動装置900が更に説明される。
駆動装置900は、SIL961をクリーニングするレンズクリーニング機構970と、光ディスク950の記録面951に接触し、記録面951をクリーニングするディスククリーニング機構980と、を更に備える。レンズクリーニング機構970は、SIL端面964に接触する。レンズクリーニング機構970は、スピンドルモータ930に取り付けられた光ディスク950の外周縁952よりも、光ディスク950の回転軸RXから離れている。
図46A乃至図46Cは、レンズクリーニング機構970の概略図である。図44乃至図46Cを参照して、レンズクリーニング機構970が説明される。
図46A乃至図46Cに示される如く、レンズクリーニング機構970は、クリーニングテープ971を用いて、SIL961をクリーニングするクリーナー装置であってもよい。レンズクリーニング機構970は、2つのスピンドル972,973と、クリーニングテープ971の走行経路を規定する2つのアイドラ974,975と、を備える。スピンドル972,973の回転に伴って、クリーニングテープ971は、SIL961上を走行する。クリーニングテープ971は、SIL961に損傷を与えない程度に十分に柔らかい樹脂から形成される。
図44及び図45に示される如く、集光素子943は、光ディスク950の外に配置されたレンズクリーニング機構970に移動する。集光素子943は、レンズクリーニング機構970の下方において、上下動する。この結果、図46A乃至図46Cに示される如く、SIL端面964は、クリーニングテープ971に対して離接する。集光素子943は、上述の3軸アクチュエータ965(例えば、ギャップサーボ用のコイル)によって、上下に変位されてもよい。或いは、サーボ系以外の他の駆動機構(図示せず)によって、集光素子943が、上下に変位してもよい。代替的に、集光素子943ではなく、レンズクリーニング機構970が集光素子943に接近するようにレンズクリーニング機構970が設計されてもよい。
図44及び図45に示される如く、ディスククリーニング機構980は、光ディスク950の記録面951に対向するクリーニング部材981と、クリーニング部材981を支持する支持体982と、を備える。支持体982は、モータ(図示せず)によって、上下動される。クリーニング部材981は、光ディスク950の半径と略等しい長さの帯体であってもよい。クリーニング部材981は、例えば、繊維やメッシュ材料から形成される。望ましくは、クリーニング部材981は、レンズペーパといった材料から形成される。クリーニング部材981は、記録面951を傷つけることなく、記録面951に接触し、塵埃を除去する。
図47は、信号の記録及び/又は再生の前に行われる駆動装置900の様々な動作(例えば、クリーニング動作、初期チルト調整動作、ギャップサーボ動作)の概略的なフローチャートである。図42、図44、図46A乃至図47を参照して、駆動装置900の動作が説明される。
(ステップS905)
駆動装置900の動作は、ステップS905から開始される。ステップS905において、集光素子943は、レンズクリーニング機構970の下方に移動される(図44参照)。図46A及び図46Bに示される如く、集光素子943は、上方へ移動する。この結果、SIL961は、SIL961がクリーニングテープ971から離間した離間位置からSIL961がテープに接触する接触位置に変位する。図46Bに示される如く、SIL961が接触位置に変位した後、クリーニングテープ971は走行し、SIL端面964に付着した塵埃を除去する。クリーニングの終了後、集光素子943は、下方に移動する。その後、集光素子943は、光ディスク950の記録面951に対向する位置に戻り、ステップS905が終了する。その後、ステップS906が開始される。
(ステップS910)
ステップS910において、チルトサーボモジュール923は、集光素子943のチルト角を調整する。その後、ステップS915が実行される。
(ステップS915)
ステップS915において、ギャップサーボモジュール921は、ギャップサーボを開始する。その後、ステップS920が実行される。
(ステップS920)
ステップS920において、スピンドルモータ930は、光ディスク950を低速で回転させる。その後、ステップS925が実行される。
(ステップS925)
ステップS925において、ギャップサーボモジュール921は、光ディスク950が1回転する間において、ギャップエラーが所定の閾値を超える回数をカウントする。カウントされた数値が、所定の値(N)を下回るならば、ステップS930が実行される。他の場合には、ステップS945が実行される。
(ステップS930)
ステップS930において、スピンドルモータ930は、光ディスク950を所定の回転数で回転させる。その後、ステップS935が実行される。
(ステップS935)
ステップS935において、ギャップサーボモジュール921は、ギャップエラーの絶対値が所定の閾値を下回っているかを判定する。ギャップエラーの絶対値が所定の閾値を下回っているならば、ステップS940が実行される。他の場合には、駆動装置900は、動作を停止する。
(ステップS940)
ステップS900において、駆動装置900は、光ディスク950に信号を記録する。或いは、駆動装置900は、光ディスク950から信号を再生する。その後、駆動装置900は、動作を終了する。
(ステップS945)
ステップS945において、スピンドルモータ930は、光ディスク950の回転を停止する。その後、ステップS950が実行される。
(ステップS950)
ステップS950において、ディスククリーニング機構980は、光ディスク950の記録面951をクリーニングする。その後、ステップS955が実行される。
(ステップS955)
ステップS955において、集光素子943が上方へ変位する。この結果、SIL961は、光ディスク950の記録面951に接触する。その後、ステップS960が実行される。
(ステップS960)
ステップS960において、サーボ制御系920は、ビームスプリッタ915によって全反射された戻り光の量が所定の閾値を下回っているか否かを判定する。ビームスプリッタ915によって全反射された戻り光の量が所定の閾値を下回っているならば、ステップS915が再度実行される。他の場合には、ステップS905が再度実行される。
ステップS905において、クリーニングテープ971がSIL端面964に直接的に接触し、SIL端面964に付着した塵埃を除去する。クリーニングテープ971による塵埃の拭き取りの結果、クリーニングテープ971に付着する。クリーニングテープ971に付着した塵埃は、SIL端面964に再度付着することがある。
図46A乃至図46Cに示されるレンズクリーニング機構970は、クリーニングテープ971を巻き取る。したがって、SIL端面964に接触するクリーニングテープ971の面は、未使用の状態である。しかしながら、クリーニングテープ971の巻取工程の結果、SIL端面964を拭き取ることができる回数は、大幅に少なくなる。加えて、クリーニングテープ971を用いた拭き取り機構及びテープの巻取機構は、駆動装置900が組み込まれる光ドライブシステムを大型化させる。
特開2004−30821号公報 特開2007−12126号公報
本発明は、塵埃を適切に除去することを可能にする技術を提供する。
本発明の一局面に係る光ドライブシステムは、情報を光学的に処理するための光を用いて走査される受光面を有する回転可能な記録媒体が収容される収容空間を規定する壁部を有するカートリッジと、前記記録媒体を前記収容空間内で回転させる回転駆動部と、前記受光面に前記光を照射する光素子と、該光素子が前記受光面に対向する内位置と、該内位置よりも前記記録媒体の回転軸から離れた外位置と、の間で、前記光素子を移動させる移動駆動部と、を含む駆動装置と、を備える。前記壁部には、前記外位置において、前記記録媒体の回転に伴って生じた気流によって前記収容空間内の空気が排気される排気口が形成される。該排気口は、前記光素子の移動軌跡によって、第1面積で開口した第1開口領域と、前記第1面積よりも大きな第2面積で開口した第2開口領域と、に区分される。前記第2開口領域は、前記記録媒体の回転方向において、前記第1開口領域よりも上流に位置することを特徴とする。
本発明の他の局面に係るカートリッジは、情報を光学的に処理するための光を用いて走査される受光面を有する回転可能な記録媒体が収容される収容空間を規定する。カートリッジは、前記記録媒体の回転に伴って生じた気流によって前記カートリッジ内の空気が排気されるように、前記記録媒体の回転軸から離間した排気口が形成された壁部を備える。前記排気口は、前記光の走査軌跡によって、第1面積で開口した第1開口領域と、前記第1面積よりも大きな第2面積で開口した第2開口領域と、に区分される。前記第2開口領域は、前記記録媒体の回転方向において、前記第1開口領域よりも上流に位置する。
本発明の他の局面に係る駆動装置は、情報を光学的に処理するための光を用いて走査される受光面を有する記録媒体を回転させる回転駆動部と、受光面に光を照射する光素子と、該光素子が前記受光面に対向する内位置と、該内位置よりも前記記録媒体の回転軸から離れた外位置と、の間で、前記光素子を移動させる移動駆動部と、前記光素子を保持する保持部と、該保持部を弾性的に支持しながら、前記記録媒体のフォーカス方向及びトラッキング方向に前記保持部を駆動するアクチュエータと、を備える。該アクチュエータは、前記外位置において、前記光素子を、前記受光面に沿う平面に接近させる。
本発明の他の局面に係る光ドライブシステムを清浄する方法は、前記記録媒体を回転させる段階と、前記内位置から前記外位置へ、前記光素子を移動させる段階と、前記光素子を前記受光面に沿う平面に接近させ、前記記録媒体の回転に伴って生じた気流に前記光素子を曝す段階と、を有する。
本発明の他の局面に係る光ドライブシステムを清浄する方法は、前記第1シャッタ部を前記閉位置に移動させる段階と、前記記録媒体を回転させる段階と、を有する。
本発明は、塵埃を適切に除去することを可能にする。
本発明の目的、特徴及び利点は、以下の詳細な説明と添付図面とによって、より明白となる。
光ドライブシステムに組み込まれる例示的な光学ヘッドの概略図である。 図1に示される光学ヘッドのホログラム素子の概略図である。 図1に示される光学ヘッドの光検出器の概略図である。 図1に示される光学ヘッドのシリンドリカルレンズの概略図である。 図3に示される光検出器の4分割受光領域の概略図である。 第1実施形態の光ドライブシステムの概略図である。 ギャップに対する全反射戻り光量を表す概略的なグラフである。 図6に示される光ドライブシステムのカートリッジの概略的な平面図である。 図8Aに示されるカートリッジの概略的な底面図である。 図8Aに示されるカートリッジの周囲における光ドライブシステムの概略的な拡大断面図である。 図8Aに示されるカートリッジの概略的な平面図である。 図8Bに示されるカートリッジの概略的な底面図である。 図8Aに示されるカートリッジの周囲における光ドライブシステムの概略的な拡大断面図である。 図10Aに示されるA−A線に沿うカートリッジの概略的な断面図である。 外位置において、開口部から吹き出される空気の流速に対する例示的な演算結果を表す写真である。 第2実施形態の光ドライブシステムの概略図である。 図14に示される光ドライブシステムのカートリッジの概略的な平面図である。 図15に示されるA−A線に沿うカートリッジの概略的な断面図である。 図14に示される光ドライブシステムのSIL端面に対する清浄方法の概略的なフローチャートである。 第3実施形態の光ドライブシステムの概略図である。 図18に示される光ドライブシステムの光学ヘッドの概略図である。 図18に示される光ドライブシステムのカートリッジの概略的な平面図である。 第4実施形態の光ドライブシステムの概略図である。 図21に示される光ドライブシステムのカートリッジの概略的な平面図である。 図22Aに示されるカートリッジの概略的な底面図である。 図22Aに示されるカートリッジの周囲における光ドライブシステムの概略的な拡大断面図である。 第5実施形態の光ドライブシステムの概略図である。 図24に示される光ドライブシステムのカートリッジの概略的な平面図である。 図25Aに示されるカートリッジの概略的な底面図である。 図25Aに示されるカートリッジの周囲における光ドライブシステムの概略的な拡大断面図である。 第6実施形態の光ドライブシステムの概略図である。 図27に示される光ドライブシステムのカートリッジの概略的な平面図である。 図28Aに示されるカートリッジの概略的な底面図である。 図28Aに示されるカートリッジの周囲における光ドライブシステムの概略的な拡大断面図である。 第7実施形態の光ドライブシステムの概略図である。 第8実施形態の光ドライブシステムの概略図である。 図31に示される光ドライブシステムのシャッタ機構の概略的な底面図である。 図32に示されるシャッタ機構の概略的な底面図である。 第9実施形態の光ドライブシステムの概略的な断面図である。 図34に示される光ドライブシステムのシャッタ機構の概略的な底面図である。 図35に示されるシャッタ機構の概略的な底面図である。 第10実施形態の光ドライブシステムの概略的な断面図である。 図37に示される光ドライブシステムのカートリッジの概略的な平面図である。 図38Aに示されるカートリッジの概略的な底面図である。 第11実施形態の光ドライブシステムの概略図である。 図39に示される光ドライブシステムのプラズモン装置の概略図である。 図39に示される光ドライブシステムのカートリッジの概略図である。 従来の光ドライブシステムに用いられる駆動装置の概略図である。 図42に示される駆動装置の集光素子の概略的な拡大図である。 図42に示される駆動装置の拡大概略図である。 図44に示される駆動装置の概略的な底面図である。 従来のレンズクリーニング機構の概略図である。 従来のレンズクリーニング機構の概略図である。 従来のレンズクリーニング機構の概略図である。 図42に示される駆動装置の様々な動作の概略的なフローチャートである。
以下、例示的な光ドライブシステムに関する様々な特徴が図面を参照して説明される。尚、以下に説明される実施形態において、同様の構成要素に対して同様の符号が付されている。また、説明の明瞭化のため、必要に応じて、重複する説明は省略される。図面に示される構成、配置或いは形状並びに図面に関連する記載は、単に本実施形態の原理を容易に理解させることを目的とするものである。したがって、本実施形態の原理は、これらに何ら限定されるものではない。
(共通する特徴)
図1は、光ドライブシステムに組み込まれる例示的な光学ヘッド100の概略図である。図1を参照して、光学ヘッド100が説明される。尚、光学ヘッド100は、以下の様々な実施形態の光ドライブシステムに共通して適用されてもよい。
光学ヘッド100は、半導体レーザ110、リレーレンズ120、ビームスプリッタ130、コリメートレンズ140、対物レンズユニット150、アクチュエータ160、ホログラム素子170、シリンドリカルレンズ180及び光検出器190を備える。半導体レーザ110は、光源として機能し、リレーレンズ120に向けてレーザ光を出射する。レーザ光は、リレーレンズ120を通過し、ビームスプリッタ130に入射する。ビームスプリッタ130は、コリメートレンズ140に向けて、レーザ光を反射する。その後、レーザ光は、コリメートレンズ140を通過し、対物レンズユニット150に到達する。
図1には、回転可能な光ディスク200が部分的に示されている。光ディスク200は、カートリッジ内に収容されるが、図1には、カートリッジは示されていない。カートリッジの様々な特徴は、後述される。本実施形態において、光ディスク200は、記録媒体として例示される。
対物レンズユニット150に到達したレーザ光は、その後、光ディスク200に向けて出射される。光ディスク200は、レーザ光を反射又は回折する。以下の説明において、反射又は回折されたレーザ光は、「戻り光」と称される。
戻り光は、対物レンズユニット150及びコリメートレンズ140を通過し、ビームスプリッタ130に再度入射する。ビームスプリッタ130は、戻り光の通過を許容するので、戻り光は、ホログラム素子170及びシリンドリカルレンズ180を通過し、最終的に、光検出器190に到達する。
対物レンズユニット150は、光ディスク200に対向する。対物レンズユニット150は、SIL151と非球面レンズ152と、を備える。ビームスプリッタ130によって反射されたレーザ光は、非球面レンズ152を通過し、SIL151に到達する。戻り光は、SIL151を通過し、非球面レンズ152に到達する。本実施形態において、SIL151及び非球面レンズ152は、光素子として例示される。
対物レンズユニット150は、SIL151及び非球面レンズ152を保持するレンズホルダ153を更に備える。SIL151及び非球面レンズ152は、レンズホルダ153に収容される。本実施形態において、レンズホルダ153は、保持部として例示される。
SIL151は、光ディスク200に対向するSIL端面154を含む。光ディスク200は、SIL端面154に対向する記録面210を含む。記録面210は、SIL端面154から出射された光を受ける。記録面210からの反射光は、SIL151を通過する。SIL端面154と記録面210との間で、情報が光学的に処理される。光学的な情報処理として、記録面210への信号の記録や記録面210からの信号の再生が例示される。本実施形態において、記録面210は、受光面として例示される。
上述の如く、半導体レーザ110は、光源として利用される。半導体レーザ110は、リレーレンズ120に向けて、レーザ光を出射する。リレーレンズ120は、半導体レーザ110とリレーレンズ120との間において、焦点距離を微調整する。リレーレンズ120を透過したレーザ光は、ビームスプリッタ130によって、コリメートレンズ140に向けて反射される。コリメートレンズ140は、レーザ光を平行光束に変換する。その後、平行光束は、対物レンズユニット150に入射する。
対物レンズユニット150に入射したレーザ光は、非球面レンズ152とSIL151とによって、光ディスク200の記録面210に向けて集光され、近接場光になる。光学ヘッド100は、近接場光を用いて、光ディスク200の記録面210に信号を記録してもよい。代替的に、光学ヘッド100は、近接場光を用いて、記録面210に記録された信号を読み出してもよい。記録面210によって反射された近接場光は、上述の戻り光となる。戻り光は、対物レンズユニット150に入射する。記録面210に記録された信号は、戻り光を用いて再生される。
アクチュエータ160は、対物レンズユニット150をフォーカス方向(光軸方向)とトラッキング方向(ラジアル方向)とに駆動する。アクチュエータ160は、対物レンズユニット150をフォーカス方向に移動させ、記録面210とSIL端面154との間の距離を適切に調整することができる。アクチュエータ160は、対物レンズユニット150をトラッキング方向に移動させ、SIL151によって作り出された近接場光を用いて、記録面210を走査することができる。この結果、記録面210に亘って、信号を記録及び/又は再生することができる。
光ディスク200の記録面210からの戻り光は、対物レンズユニット150及びコリメートレンズ140を通過し、ビームスプリッタ130に入射する。ビームスプリッタ130は、戻り光の透過を許容する。
ビームスプリッタ130を透過した戻り光は、ホログラム素子170に入射する。ホログラム素子170は、1ビーム法(APP法)に従って、トラッキングエラー信号を発生させる。
ホログラム素子170を透過した戻り光は、シリンドリカルレンズ180に到達する。シリンドリカルレンズ180をその後透過した戻り光は、光検出器190に入射する。
図2は、ホログラム素子170の概略図である。図1及び図2を参照して、ホログラム素子170が説明される。
図2のホログラム素子170中に描かれる実線は、ホログラム素子170の分割パターンを概略的に表す。図2のホログラム素子170中に描かれる点線は、ホログラム素子170を通過するレーザ光の形状(断面)を概略的に表す。
ホログラム素子170は、中央のメインビーム領域171と、メインビーム領域171の右及び左にそれぞれ配置されるAPPメイン領域172,173と、APPメイン領域172の上方及び下方に位置する2つのAPPサブ領域174と、APPメイン領域173の上方及び下方に位置する2つのAPPサブ領域175と、に分割される。光ディスク200の記録面210で回折された±1次光及び0次光の干渉光は、APPメイン領域172,173に入射する。APPサブ領域174,175には、0次光のみが入射する。
図3は、光検出器190の概略図である。図1乃至図3を参照して、ホログラム素子170と光検出器190との関係が説明される。
光検出器190は、ホログラム素子170に対向する受光面191を含む。受光面191は、4分割受光領域192と、APPメイン受光部193,194と、APPサブ受光部195,196と、を含む。ホログラム素子170のメインビーム領域171を通過したレーザ光は、4分割受光領域192に入射する。以下の説明において、メインビーム領域171を通過したレーザ光は、「メインビームMB」と称される。APPメイン領域172,173を通過したレーザ光は、APPメイン受光部193,194にそれぞれ入射する。以下の説明において、APPメイン領域172,173を通過したレーザ光は、「APPメインビームAMB」と称される。APPサブ領域174,175を通過したレーザ光は、APPサブ受光部195,196に入射する。APPサブ領域174,175を通過したレーザ光は、以下の設営において、「APPサブビームASB」と称される。
4分割受光領域192は、第1領域101と、第1領域101の右に位置する第2領域102と、第1領域101の下に位置する第3領域103と、第2領域102の下に位置する第4領域104と、を含む。第1領域101において検出された光に応じて生成された信号と第4領域104において検出された光に応じて生成された信号との和信号と、第2領域102において検出された光に応じて生成された信号と第3領域103において検出された光に応じて生成された信号との和信号と、の間の差に基づいて、フォーカスエラー信号が生成される。第1領域101において検出された光に応じて生成された信号と、第2領域102において検出された光に応じて生成された信号と、第3領域103において検出された光に応じて生成された信号と、第4領域104において検出された光に応じて生成された信号と、の総和に基づいて、RF信号が生成される。
APPメイン受光部193,194においてそれぞれ検出された光に応じて生成された信号の差に基づいて、所謂プッシュプル信号が生成される。プッシュプル信号と、APPサブ受光部195,196においてそれぞれ検出された光に応じて生成された信号と、を用いた所定の演算によって、所謂、APP法(アドバンスドプッシュプル法)に従うトラッキングエラー信号が生成される。トラッキングエラー信号を用いたトラッキングサーボ制御の下、対物レンズユニット150は、光ディスク200の記録面210のトラックに対して追従される。
図4は、シリンドリカルレンズ180の概略図である。図3及び図4を参照して、シリンドリカルレンズ180が説明される。
シリンドリカルレンズ180は、コリメートレンズ140に対向する凹レンズ面181と、凹レンズ面181とは反対側のシリンドリカル面182と、を含む。シリンドリカル面182は、光軸に対して直交する面内において、前側焦線と後側焦線とによって規定される非点隔差を生じさせる。シリンドリカルレンズ180は、前側焦線と後側焦線との間に焦点を形成する。シリンドリカル面182は、光検出器190の4分割受光領域192に対して、略45度傾斜している。
図5は、4分割受光領域192の概略図である。図1、図3乃至図5を参照して、4分割受光領域192が説明される。
4分割受光領域192が焦点位置に一致するように、光検出器190は位置決めされる。4分割受光領域192が焦点位置に一致しているならば、図5に示される如く、4分割受光領域192上のメインビームMBは、略円形である。
光ディスク200の回転により記録面210がフォーカス方向に振動するならば、記録面210と対物レンズユニット150との間の相対距離は変動する。記録面210と対物レンズユニット150との間の相対距離の変動の結果、4分割受光領域192が前側焦線又は後側焦線に一致することもある。4分割受光領域192が前側焦線に一致するならば、図5に示される如く、メインビームMBは、第1領域101と第4領域104との間で延びる略楕円形となる。4分割受光領域192が後側焦線に一致するならば、図5に示される如く、メインビームMBは、第2領域102と第3領域103との間で延びる略楕円形となる。
(第1実施形態)
図6は、光ドライブシステム300の概略図である。図1、図3及び図6を用いて、光ドライブシステム300が説明される。
光ドライブシステム300は、光ディスク200が収容される収容空間411を規定する壁部410を有するカートリッジ400と、光ディスク200を収容空間411で駆動する駆動装置500と、を備える。駆動装置500は、光ディスク200を収容空間411内で回転させる。加えて、駆動装置500は、収容空間411内で回転する光ディスク200に対して、信号の記録や信号の再生といった光学的な情報処理を行う。
カートリッジ400は、チャック430と、ターンテーブル420と、を備える。光ディスク200は、チャック430とターンテーブル420とによって挟持される。
駆動装置500は、上述の光学ヘッド100に加えて、スピンドルモータ510を備える。スピンドルモータ510は、ターンテーブル420に接続され、ターンテーブル420を回転させる。この結果、光ディスク200は、収容空間411内で回転する。本実施形態において、スピンドルモータ510は、回転駆動部として例示される。代替的に、光ディスク200を回転する他の装置が回転駆動部として用いられてもよい。
駆動装置500は、光学ヘッド100をトラッキング方向に移動させるトラバース装置520を更に備える。光学ヘッド100は、トラバース装置520に取り付けられる。光学ヘッド100がスピンドルモータ510によって規定された回転軸RXの近くで光ディスク200の記録面210に対向する内位置と、光学ヘッド100が内位置よりも回転軸RXから離れた位置で記録面210に対向する外位置と、の間で、トラバース装置520は、光学ヘッド100を移動させる。この結果、記録面210上の光(光学ヘッド100から出射された光)の点は、内位置と外位置との間で移動することとなる。本実施形態において、トラバース装置520は、移動駆動部として例示される。代替的に、光学ヘッド100を内位置と外位置との間で移動させることができる他の装置が移動駆動部として用いられてもよい。
駆動装置500は、制御回路530、信号処理回路540及び入出力回路(以下、「IO回路550」と称される)を更に備える。上述の如く、光学ヘッド100は、光ディスク200からの戻り光に応じて、様々な信号を生成する。光学ヘッド100は、生成された信号を制御回路530に出力する。制御回路530は、光学ヘッド100からの信号に応じて、フォーカス制御、トラッキング制御、トラバース制御やスピンドルモータ510に対する回転制御といった様々な制御を実行する。これらの制御は、既知の光学的情報処理技術に用いられている制御であってもよい。光学ヘッド100は、光ディスク200からの戻り光に応じて、再生信号を生成する。再生信号は、制御回路530を通じて、信号処理回路540に出力される。信号処理回路540は、再生信号に応じて、情報を再生する。信号処理回路540によって再生された情報を含む信号は、IO回路550に出力される。これらの再生処理は、既知の光学的処理技術に用いられている再生技術であってもよい。IO回路550は、光ディスク200に記録される情報を含む信号を外部装置(図示せず)から受けてもよい。IO回路550に入力された信号は、信号処理回路540及び制御回路530を通じて、光学ヘッド100に出力される。光学ヘッド100は、IO回路550に入力された信号に応じて、光ディスク200に情報を書き込んでもよい。これらの書き込み技術は、既知の光学処理技術に用いられている記録技術であってもよい。
カートリッジ400の壁部410は、外位置から内位置まで延びる開口部412が形成された下壁413と、下壁413に対向する上壁414と、下壁413の外周縁と上壁414の外周縁とに接続された周壁415と、を含む。光ディスク200が回転すると、収容空間411内で気流が発生する。収容空間411内の気流によって、収容空間411内の空気は、外位置の周囲において、開口部412から排出される。したがって、外位置の周囲における開口部412の領域は、排気口として機能する。尚、開口部412を通じた排気技術は、後述される。本実施形態において、下壁413は、第1壁として例示される。上壁414は、第2壁として例示される。
カートリッジ400は、光ディスク200を収容する。信号の記録や信号の再生といった処理の間、対物レンズユニット150の一部(例えば、SIL151やレンズホルダ153)は、開口部412を通じて、収容空間411内に挿入される。
光ドライブシステム300は、近接場光を用いて、信号の記録や信号の再生といった光学的な情報処理を行う。したがって、SIL端面154と記録面210との間の距離が、近接場が生ずる距離(ニアフィールド)になるように、光ドライブシステム300は、対物レンズユニット150を適切に制御する必要がある。一般的に、レーザ光の短波長化に伴って、SIL端面と記録面との間の距離(ギャップ)は、約数十nmに設定される必要がある。本実施形態において、SIL端面154と記録面210との間の距離(ギャップ)は、20nm〜30nmに設定される。光学ヘッド100は、SIL端面154と記録面210との間の距離(ギャップ)を検出するためのギャップ検出信号を生成する。制御回路530は、ギャップ検出信号を用いて、SIL端面154と記録面210との間の距離(ギャップ)を一定に保つためのギャップ制御を行う。
上述の如く、光検出器190の4分割受光領域192は、SIL端面154が反射する光を受ける。4分割受光領域192が受けた光量の総和(全反射戻り光量)が一定になるように、制御回路530が光学ヘッド100を制御するならば、SIL端面154と記録面210との間の距離は略一定に保たれる。
図7は、ギャップに対する全反射戻り光量を表す概略的なグラフである。図1、図6及び図7を参照して、例示的なギャップ制御が説明される。尚、図7のグラフの上には、4分割受光領域192上の光(SIL端面154からの反射光)のスポット形状が示されている。
一般的に、100nm以上のギャップは、「ファーフィールドの状態」と称される。100nmを下回るギャップは、「ニアフィールドの状態」と称される。これらの用語を用いて、ギャップ制御が説明される。尚、これらの用語の定義は、本実施形態の原理を何ら限定しない。
SIL端面154と記録面210との間の関係がファーフィールドの状態であるならば、SIL端面154において光を全反射する領域(全反射領域)に対応する光束が4分割受光領域192に入射する。したがって、4分割受光領域192上において、ドーナツ状の光分布が得られる。SIL端面154が記録面210に接触するならば、SIL端面154の全反射領域における反射がなくなる。この結果、SIL端面154からの反射光量は、大幅に低下し、略0mVとなる。尚、SIL151と光ディスク200の表面のカバー層(厚さ:約1μm)の屈折率は、ともに、略2に設定されている。
本実施形態において、約150mVの全反射戻り光量が得られるように、制御回路530は、アクチュエータ160を制御し、対物レンズユニット150をフォーカス方向に変位させる。この結果、約25nmのギャップが得られる。尚、ギャップ制御は、光検出器190の受光面191のゲイン設定に依存する。したがって、上述の様々な数値は、本実施形態の原理を何ら限定しない。
対物レンズユニット150に対するフォーカスサーボは、既知の技術に基づいてもよい。例えば、非球面レンズ152とSIL151との相対的な位置関係が制御されてもよい。代替的に、コリメートレンズ140が光軸方向に変位されてもよい。
図8Aは、カートリッジ400の概略的な平面図である。図8Bは、カートリッジ400の概略的な底面図である。図9は、カートリッジ400の周囲における光ドライブシステム300の概略的な拡大断面図である。図1、図6、図8A乃至図9を用いて、光ドライブシステム300が説明される。
上述の如く、カートリッジ400は、光ディスク200を収容する。したがって、光ディスク200に塵埃は付着しにくくなる。本実施形態において、カートリッジ400は、光ディスク200だけでなく、SIL端面154にも塵埃を付着させにくくする。
光ディスク200は、ターンテーブル420上に設置される。その後、チャック430は、ターンテーブル420上の光ディスク200を挟み込む。例えば、チャック430及びターンテーブル420は、例えば、マグネットの磁力を用いて、磁気的に光ディスク200を挟持してもよい。
光ディスク200は、ターンテーブル420に接続されたスピンドルモータ510の回転に伴って回転する。図8A及び図8B中の矢印は、光ディスク200の回転を表す。図9中の矢印は、スピンドルモータ510の回転を表す。本実施形態において、光ディスク200は、時計回りに回転する。代替的に、光ディスク200は、反時計回りに回転してもよい。
図1に示される如く、非球面レンズ152及びSIL151は、レンズホルダ153によって保持される。レンズホルダ153は、アクチュエータ160に弾性部材(例えば、サスペンション)を介して支持される。尚、レンズホルダ153の支持構造は、既知に支持技術に基づいてもよい。レンズホルダ153がアクチュエータ160に取り付けられるので、レンズホルダ153は、トラッキング方向(ラジアル方向)及びフォーカス方向に変位することができる。
図6に示される如く、光学ヘッド100は、トラバース装置520に取り付けられる。トラバース装置520は、光学ヘッド100を内位置と外位置との間で移動させる。尚、内位置と外位置との間での光学ヘッド100の移動の間、レンズホルダ153の一部及びSIL151は、開口部412を通じて、収容空間411内に挿入されている。
光学ヘッド100が内位置に存在するとき、SIL端面154は、光ディスク200の記録面210に対向する。光学ヘッド100が外位置に存在するとき、SIL端面154は、光ディスク200の外周縁211の直下に位置する。
図10Aは、カートリッジ400の概略的な平面図である。図10Bは、カートリッジ400の概略的な底面図である。図11は、カートリッジ400の周囲における光ドライブシステム300の概略的な拡大断面図である。図10Aは、図8Aに対応する。図10Bは、図8Bに対応する。図11は、図9に対応する。図10A乃至図11を参照して、カートリッジ400内の空気の流動が説明される。尚、図9とは異なり、図11において、空気の流れを明瞭に表すために、レンズホルダ153やSIL151といった光学ヘッド100の部品は表されていない。
図10Aは、光ディスク200の上面とカートリッジ400の上壁414との間において生ずる旋回流WFを概略的に示す。光ディスク200の回転にともなって、光ディスク200の上面とカートリッジ400の上壁414との間において、光ディスク200の回転方向に旋回する旋回流WFが生ずる。光ディスク200の回転数が増加するならば、旋回流WFの速度も増加する。旋回流WFの速度は、光ディスク200の回転軸RXから離れるにつれて大きくなる。回転軸RXの周囲における旋回流WFの速度は低く、且つ、光ディスク200の外周縁211の近くにおける旋回流WFの速度は高いので、収容空間411内において、回転軸RXからカートリッジ400の周壁415に向かって増加する圧力分布が発生する。光ディスク200の外周縁211の近くの圧力は、回転軸RXの周りの圧力よりも高くなるように、光ディスク200の上面とカートリッジ400の上壁414との間において生ずる旋回流WFは、回転軸RXからカートリッジ400の周壁415に向かう。
図10Bは、光ディスク200の下面(記録面210)とカートリッジ400の下壁413との間において生ずる旋回流WFを概略的に示す。光ディスク200の回転にともなって、光ディスク200の下面とカートリッジ400の下壁413との間において、光ディスク200の回転方向に旋回する旋回流WFが生ずる。光ディスク200の回転数が増加するならば、旋回流WFの速度も増加する。旋回流WFの速度は、光ディスク200の回転軸RXから離れるにつれて大きくなる。回転軸RXの周囲における旋回流WFの速度は低く、且つ、光ディスク200の外周縁211の近くにおける旋回流WFの速度は高いので、収容空間411内において、回転軸RXからカートリッジ400の周壁415に向かって増加する圧力分布が発生する。光ディスク200の外周縁211の近くの圧力は、回転軸RXの周りの圧力よりも高くなるように、光ディスク200の下面とカートリッジ400の下壁413との間において生ずる旋回流WFは、回転軸RXからカートリッジ400の周壁415に向かう。
図11に示される如く、カートリッジ400の下壁413には、開口部412に加えて、中心穴416が形成されている。ターンテーブル420の回転が許容されるように、中心穴416は、ターンテーブル420よりも大きく設計される。したがって、ターンテーブル420の周囲には、空隙が生ずる。上述の如く、回転軸RXの周囲の圧力は低いので、カートリッジ400の外の空気は、ターンテーブル420の周囲の空隙を通じて、収容空間411内へ吸引される。この結果、旋回流WFは増強される。したがって、カートリッジ400の周壁415に向かう旋回流WFの速度は増加する。回転軸RXに近い内位置の周囲に存する開口部412の領域からも、回転軸RXの周囲の低い圧力に起因して、空気が収容空間411内に流入する。
上述の如く、光ディスク200の上面とカートリッジ400の上壁414との間で発生する旋回流WF及び光ディスク200の下面とカートリッジ400の下壁413との間で発生する旋回流WFは、カートリッジ400の周壁415に向かって流れる。また、ターンテーブル420の周囲の空隙及び内位置の周囲における開口部412の領域において収容空間411内に空気が吸引される。この結果、外位置の周囲における開口部412の領域を通じて、収容空間411内の空気が排出されることとなる。尚、ターンテーブル420の周囲の空隙から吸引された空気の量と内位置の周囲における開口部412の領域において吸引された空気の量の総和は、外位置の周囲における開口部412の領域を通じて、排出される空気の量に略一致する。
図12は、図10Aに示されるA−A線に沿うカートリッジ400の概略的な断面図である。図10A及び図12を参照して、開口部412から吹き出される空気の流れが説明される。
開口部412から下方に向かう矢印は、開口部412から吹き出される空気の流速ベクトルである。矢印の長さは、開口部412から吹き出される空気の流速の大きさを表す。A−A断面において、空気は、SIL端面154に対して斜めに当たっている。矢印が長いならば、SIL端面154に付着した塵埃は効果的に除去される。特に、流速ベクトルの垂直成分が大きいならば、SIL端面154の塵埃は、非接触式に効果的に除去されることとなる。
図13は、外位置において、開口部412から吹き出される空気の流速に対する例示的な演算結果を表す。図11乃至図13を用いて、開口部412から吹き出される空気の流れが更に説明される。
光ディスク200が6000rpmで回転しているならば、開口部412から吹き出される空気の流速は、垂直方向において約5m/secになる。開口部412に向かう空気は、SIL端面154に直接的に吹きかけられるので、SIL端面154に付着した塵埃は、非接触式に除去される。したがって、上述のギャップ制御は、安定化される。この結果、光ドライブシステム300の信頼性が向上する。本実施形態の塵埃の除去原理は、接触式のレンズクリーニング機構を要求しない。したがって、光ドライブシステム300に対する小型の設計が許容される。
図13に示される演算結果は、例示的である。開口部412から吹き出される空気の流速の演算結果(空気の流速ベクトルの大きさ)は、光ディスク200の回転数だけでなく、光ディスク200とカートリッジ400の上壁414との間の空気層の厚さ、光ディスク200とカートリッジ400の下壁413との間の空気層の厚さ、光ディスク200の直径、光ディスク200の外周縁211とカートリッジ400の周壁415との間の距離、開口部412の面積、開口部412の位置やターンテーブル420の周囲の隙間の大きさに依存する。
図13に示される演算結果において、光ディスク200とカートリッジ400の上壁414との間の空気層の厚さ及び光ディスク200とカートリッジ400の下壁413との間の空気層の厚さは、約1mmに設計されている。ターンテーブル420の周囲の隙間の幅も約1mmに設計されている。光ディスク200の直径は、120mmに設計されている。このとき、カートリッジ400の外形寸法は、□70mmに設計されている。開口部412は、回転軸RX(カートリッジ400の中心点)から18mmだけ離れた位置から65mmだけ離れた位置まで延びるように設計されている(ラジアル方向)。開口部412の幅(タンジェンシャル方向)は、10mmに設計されている(光ディスク200の中心に対して対称)。
図13に示される演算結果において、光ディスク200は、時計回りに回転する。光ディスク200の回転方向が反時計回りであっても、同様の演算結果が得られる。
(第2実施形態)
図14は、第2実施形態の光ドライブシステム300Aの概略図である。図6及び図14を参照して、光ドライブシステム300Aが説明される。尚、図14において、第1実施形態に関連して説明された要素と同一の要素に対して、同一の符号が付されている。同一の符号が付された要素に関する説明は省略される。
光ドライブシステム300Aは、第1実施形態に関連して説明された駆動装置500に加えて、カートリッジ400Aを備える。カートリッジ400Aは、第1実施形態に関連して説明されたチャック430及びターンテーブル420に加えて、壁部410Aを備える。壁部410Aは、第1実施形態に関連して説明された上壁414及び周壁415に加えて、収容空間411を部分的に閉塞する下壁413Aを含む。下壁413Aには、第1実施形態に関連して説明された中心穴416に加えて、開口部412Aが形成される。
図15は、カートリッジ400Aの概略的な平面図である。図14及び図15を参照して、カートリッジ400Aが説明される。
図15には、開口部412A中のSIL151の移動軌跡T(即ち、SIL151からの光による記録面210に対する走査軌跡)が示されている。トラバース装置520は、開口部412Aに沿って(即ち、移動軌跡Tに沿って)、SIL151を移動させる。この間、光ディスク200の記録面210に対する光学的な情報処理が行われてもよい。
開口部412Aは、外位置の近くの領域OAと内位置近くの領域IAとに点線によって概念的に区分されている。収容空間411中の空気は、領域OAを通じて主に排出される。領域OAは、移動軌跡Tによって、上流領域UAと下流領域DAとに概念的に区分される。光ディスク200の回転方向において、上流領域UAは、下流領域DAよりも上流に位置する。上流領域UAが、下流領域DAよりも広くなるように開口部412Aは形成される。本実施形態において、下流領域DAは、第1開口領域として例示される。上流領域UAは、第2開口領域として例示される。下流領域DAの開口面積は、第1面積として例示される。上流領域UAの開口面積は、第2面積として例示される。
図16は、図15に示されるA−A線に沿うカートリッジ400Aの概略的な断面図である。図15及び図16を参照して、開口部412Aから吹き出される空気が説明される。
上述の如く、上流領域UAは、下流領域DAよりも広い。したがって、第1実施形態と比べて、SIL端面154に吹き付けられる空気の流速は大きくなる。この結果、SIL端面154に付着した塵埃は、非接触式に効果的に除去されることとなる。
図17は、SIL端面154に対する清浄方法の概略的なフローチャートである。図1、図14乃至図17を参照して、SIL端面154に対する清浄方法が説明される。
(ステップS110)
SIL端面154に対する清浄方法は、ステップS110から開始される。ステップS110において、光ディスク200が収容空間411内で回転される。その後、ステップS120が実行される。
(ステップS120)
ステップS120において、制御回路530は、トラバース装置520を制御し、SIL151を内位置から外位置へ移動させる。その後、ステップS130が実行される。
(ステップS130)
ステップS130において、制御回路530は、アクチュエータ160を制御し、記録面210或いは記録面210からの延長面からSIL端面154までの距離を調整する。例えば、アクチュエータ160はSIL151をフォーカス方向に移動させ、ステップS120と比べて、SIL端面154を記録面210に更に近づけてもよい。この結果、SIL端面154は、開口部412Aから吹き出す空気の流れに強く曝されることとなる。本実施形態において、記録面210及び記録面210からの延長面は、受光面に沿う平面として例示される。
(第3実施形態)
図18は、第3実施形態の光ドライブシステム300Bの概略図である。図6及び図18を参照して、光ドライブシステム300Bが説明される。尚、図18において、第1実施形態に関連して説明された要素と同一の要素に対して、同一の符号が付されている。同一の符号が付された要素に関する説明は省略される。
光ドライブシステム300Bは、第1実施形態に関連して説明されたカートリッジ400に加えて、駆動装置500Bを備える。駆動装置500Bは、第1実施形態に関連して説明されたトラバース装置520、制御回路530、信号処理回路540及びIO回路550に加えて、光学ヘッド100Bを備える。
図19は、光学ヘッド100Bの概略図である。図1及び図19を参照して、光学ヘッド100Bが説明される。
光学ヘッド100Bは、第1実施形態と同様に、半導体レーザ110、リレーレンズ120、ビームスプリッタ130、コリメートレンズ140、対物レンズユニット150、ホログラム素子170、シリンドリカルレンズ180及び光検出器190を備える。光学ヘッド100Bは、レンズホルダ153に取り付けられた弾性的な支持構造165と、支持構造165を介して、レンズホルダ153に接続されるアクチュエータ160Bと、を更に備える。アクチュエータ160Bは、支持構造165を通じて、レンズホルダ153に支持されたSIL151及び非球面レンズ152をフォーカス方向及びトラッキング方向(ラジアル方向)に移動させる。
図20は、カートリッジ400の概略的な平面図である。図20を参照して、開口部412内でのSIL151の移動が説明される。
図20には、開口部412の中心線CLが示されている。中心線CLは、光ディスク200の回転軸RXから半径方向に延びる。図20には、SIL151の移動軌跡Tが示されている。移動軌跡Tが、光ディスク200の回転方向において、中心線CLに対して下流にずれるように、支持構造165は、レンズホルダ153を保持する。
図20において、開口部412は、外位置の近くの領域OAと内位置近くの領域IAとに点線によって概念的に区分されている。収容空間411中の空気は、領域OAを通じて主に排出される。第2実施形態と同様に、領域OAは、移動軌跡Tによって、上流領域UAと下流領域DAとに概念的に区分される。上流領域UAは、下流領域DAよりも上流に位置する。移動軌跡Tが中心線CLに対してずらされているので、上流領域UAは、下流領域DAよりも広くなる。したがって、SIL端面154に付着した塵埃は効果的に除去される。
本実施形態において、レンズホルダ153の保持位置が中心線CLからずらされている。代替的に、光学ヘッド自身がタンジェンシャル方向にずらされてもよい。
(第4実施形態)
図21は、第4実施形態の光ドライブシステム300Cの概略図である。図6及び図21を参照して、光ドライブシステム300Cが説明される。尚、図21において、第1実施形態に関連して説明された要素と同一の要素に対して、同一の符号が付されている。同一の符号が付された要素に関する説明は省略される。
光ドライブシステム300Cは、第1実施形態に関連して説明された駆動装置500に加えて、カートリッジ400Cを備える。カートリッジ400Cは、第1実施形態に関連して説明されたチャック430及びターンテーブル420に加えて、壁部410Cを備える。壁部410Cは、第1実施形態に関連して説明された上壁414及び周壁415に加えて、収容空間411を部分的に閉塞する下壁413Cを含む。下壁413Cには、第1実施形態に関連して説明された開口部412及び中心穴416に加えて、排気口417が形成される。内位置から半径方向に延びる開口部412は、記録面210に対する走査のために専ら用いられる。したがって、トラバース装置520は、開口部412に沿ってSIL151を移動させる。開口部412よりも回転軸RXから離間して形成された排気口417は、SIL端面154の清浄のために用いられる。本実施形態において、排気口417の形成位置は、外位置として例示される。
図22Aは、カートリッジ400Cの概略的な平面図である。図22Bは、カートリッジ400Cの概略的な底面図である。図23は、カートリッジ400Cの周囲における光ドライブシステム300Cの概略的な拡大断面図である。図1、図21乃至図23を参照して、光ドライブシステム300Cが説明される。
図22Aには、SIL151の移動軌跡Tが示されている。開口部412は、移動軌跡Tに対して、線対称に形成されている一方で、排気口417は、移動軌跡Tに対して非対称である。排気口417は、移動軌跡Tによって、上流領域UACと下流領域DACとに概念的に区分される。光ディスク200の回転方向において、上流領域UACは、下流領域DACよりも上流に位置する。上流領域UACが、下流領域DACよりも広くなるように排気口417は形成される。本実施形態において、下流領域DACは、第1開口領域として例示される。上流領域UACは、第2開口領域として例示される。下流領域DACの開口面積は、第1面積として例示される。上流領域UACの開口面積は、第2面積として例示される。
図22Bには、開口部412の内端に存するSIL151、開口部412の外端に存するSIL151及び排気口417に配置されたSIL151が示されている。トラバース装置520は、開口部412の内端から排気口417までSIL151を移動させることができる。トラバース装置520は、開口部412の内端と外端との間でSIL151を移動させ、記録面210を光学的に走査してもよい。開口部412の外端に配置されたSIL151は、光ディスク200の外周縁211の直下に位置する。制御回路530は、アクチュエータ160を制御し、SIL151を下方に移動させてもよい。この結果、SIL151は、開口部412から引き出される。その後、トラバース装置520は、SIL151を外方に移動させることができる。SIL151が排気口417に到達すると、制御回路530は、アクチュエータ160を制御し、SIL151を排気口417に挿入してもよい。
排気口417は、開口部412の外端よりも回転軸RXから離れているので、排気口417を通じて収容空間411から排出される空気量は、開口部412の外端領域と比べて多くなる。したがって、第1実施形態と比べて、収容空間411から排出される空気は、SIL端面154に強く吹き付けられることとなる。したがって、光ドライブシステム300Cは、高い信頼性を有する。
本実施形態において、排気口417は、移動軌跡Tに対して非対称である。代替的に、排気口417は、移動軌跡Tに対して対称であってもよい。
(第5実施形態)
図24は、第5実施形態の光ドライブシステム300Dの概略図である。図6及び図24を参照して、光ドライブシステム300Dが説明される。尚、図24において、第1実施形態に関連して説明された要素と同一の要素に対して、同一の符号が付されている。同一の符号が付された要素に関する説明は省略される。
光ドライブシステム300Dは、第1実施形態に関連して説明された駆動装置500に加えて、カートリッジ400Dを備える。カートリッジ400Dは、第1実施形態に関連して説明されたチャック430及びターンテーブル420に加えて、壁部410Dを備える。壁部410Dは、第1実施形態に関連して説明された下壁413及び周壁415に加えて、下壁413に対向する上壁414Dを含む。
第1実施形態とは異なり、上壁414Dには、流入口418が形成される。光ディスク200の回転軸RXは、流入口418を通過する。本実施形態において、上壁414Dに形成される流入口418は1つである。代替的に、複数の流入口が上壁に形成されてもよい。或いは、回転軸RXを中心とする同心円状の開口部が流入口として形成されてもよい。
図25Aは、カートリッジ400Dの概略的な平面図である。図25Bは、カートリッジ400Dの概略的な底面図である。図26は、カートリッジ400Dの周囲における光ドライブシステム300Dの概略的な拡大断面図である。図24乃至図26を参照して、光ドライブシステム300Dが説明される。
第1実施形態に関連して説明された如く、光ディスク200の回転は、回転軸RXの周りに負圧を生じさせる。上述の如く、上壁414Dには、回転軸RXを取り巻く流入口418が形成される。したがって、下壁413に形成された中心穴416からだけでなく、流入口418からも収容空間411内に空気が流入する。収容空間411内に流入する空気が増加するので、外位置の周囲における開口部412の領域から排出される空気は、外位置に配置されたSIL151に強く当たることとなる。高い流速の空気がSIL端面154に吹き付けられるので、SIL端面154に付着した塵埃は効果的に除去される。したがって、光ドライブシステム300Dの信頼性は高くなる。本実施形態において、上壁414Dは、第2壁として例示される。
本実施形態の上壁414Dの構造は、第2実施形態乃至第4実施形態に適用されてもよい。この結果、効果的な非接触式の塵埃除去が達成される。本実施形態において、流入口418の中心は、回転軸RXに一致する。代替的に、収容空間内への空気の吸引が達成されるならば、流入口が外位置よりも内位置の近くの任意の位置に形成されてもよい。
(第6実施形態)
図27は、第6実施形態の光ドライブシステム300Eの概略図である。図24及び図27を参照して、光ドライブシステム300Eが説明される。尚、図27において、第5実施形態に関連して説明された要素と同一の要素に対して、同一の符号が付されている。同一の符号が付された要素に関する説明は省略される。
光ドライブシステム300Eは、第5実施形態に関連して説明された駆動装置500に加えて、カートリッジ400Eを備える。カートリッジ400Eは、第5実施形態に関連して説明されたチャック430、ターンテーブル420及び壁部410Dに加えて、フィルタ440を備える。フィルタ440は、光ディスク200の上下にそれぞれ配置される。フィルタ440は、収容空間411内で浮遊する塵埃を捕集する。フィルタ440は、上壁414D及び下壁413に接着剤を用いて固定される。或いは、上壁414D及び下壁413に形成された溝部(図示せず)に嵌め込まれてもよい。
図28Aは、カートリッジ400Eの概略的な平面図である。図28Bは、カートリッジ400Eの概略的な底面図である。図29は、カートリッジ400Eの周囲における光ドライブシステム300Eの概略的な拡大断面図である。図27乃至図29を参照して、光ドライブシステム300Eが説明される。
図28Aには、開口部412の延出方向に延びる中心線CL1及び中心線CL1に直交する中心線CL2が示されている。中心線CL1,CL2の交点は、光ディスク200の回転軸RXに相当する。開口部412は、中心線CL2の左に形成されるのに対し、フィルタ440は、中心線CL2の右に配置される。
第5実施形態に関連して説明された如く、光ディスク200の回転に伴って、中心穴416及び流入口418を通じて、収容空間411内に空気が流入する。収容空間411内への空気の流入の結果、収容空間411内に塵埃も導入されることもある。
中心線CL1は、収容空間411を第1収容空間SR1と、第2収容空間SR2とに概念的に区分する。第1収容空間SR1内の旋回流WFは、開口部412に向かうので、第1収容空間SR1内で浮遊する塵埃は、開口部412を通じて排出される。第2収容空間SR2内の旋回流WFは、フィルタ440に向かうので、第2収容空間SR2内で浮遊する塵埃は、フィルタ440によって捕集される。
収容空間411内で浮遊する塵埃の粒子径は、典型的には、50nm以上である。したがって、フィルタ440は、直径において50nm以上の粒子を捕集できることが好ましい。フィルタ440を通過する旋回流WFに含まれる塵埃の約50%が捕集されるならば、SIL151への塵埃の付着は生じにくくなる。尚、フィルタ440の捕集効率は、フィルタ440の圧力損失に応じて、5%乃至100%の範囲で定められてもよい。
フィルタ440が、収容空間411内で浮遊する塵埃を大幅に低減させるので、SIL端面154と記録面210との間への塵埃の侵入は生じにくくなる。したがって、光ドライブシステム300Eは、高い信頼性を有することとなる。
フィルタ440は、第2乃至第4実施形態の光ドライブシステム300A乃至300Cに組み込まれてもよい。光ドライブシステム300A乃至300Cがフィルタ440を備えるならば、光ドライブシステム300A乃至300Cは高い信頼性を有することとなる。
(第7実施形態)
図30は、第7実施形態の光ドライブシステム300Fの概略図である。図24、図27及び図30を参照して、光ドライブシステム300Fが説明される。尚、図30において、第5実施形態及び第6実施形態に関連して説明された要素と同一の要素に対して、同一の符号が付されている。同一の符号が付された要素に関する説明は省略される。
光ドライブシステム300Fは、第5実施形態に関連して説明された駆動装置500に加えて、カートリッジ400Fを備える。カートリッジ400Fは、第5実施形態に関連して説明されたチャック430、ターンテーブル420及び壁部410Dに加えて、フィルタ445を備える。フィルタ445は、流入口418に取り付けられ、流入口418から収容空間411へ流入する空気から塵埃を除去する。フィルタ445は、第6実施形態に関連して説明されたフィルタ440と同様の特性を有していてもよい。
(第8実施形態)
図31は、第8実施形態の光ドライブシステム300Gの概略的な断面図である。図21及び図31を参照して、光ドライブシステム300Gが説明される。尚、図31において、第4実施形態に関連して説明された要素と同一の要素に対して、同一の符号が付されている。同一の符号が付された要素に関する説明は省略される。
光ドライブシステム300Gは、第4実施形態と同様に、駆動装置500とカートリッジ400Cとを備える。光ドライブシステム300Gは、シャッタ機構600を更に備える。シャッタ機構600は、壁部410Cを部分的に覆うシャッタ片610と、シャッタ片610を駆動するシャッタ駆動機構620と、を含む。
図32は、シャッタ機構600の概略的な底面図である。図31及び図32を参照して、シャッタ機構600が説明される。
シャッタ片610は、カートリッジ400Cの下壁413Cに隣接する下シャッタ板611を含む。下シャッタ板611は、光ディスク200の回転軸RXの近くに配置される内板612と、内板612よりも回転軸RXから離れた外板613と、を含む。
図32に示される下シャッタ板611は、開位置に存し、開口部412及び排気口417は、下シャッタ板611から露出している。したがって、下シャッタ板611が開位置に存する間、SIL151は、開口部412の外端と内端との間で移動可能である。
下シャッタ板611が開位置に存するならば、内板612は、開口部412に隣接する。一方、内板612より細い外板613は、排気口417から大きく離間している。
シャッタ駆動機構620は、モータ621と、モータ621から開口部412の延出方向に対して直交する方向に延びるリードスクリュ622と、外板613とリードスクリュ622とに接続されたバネ部材623と、を備える。モータ621は、リードスクリュ622を回転させる。リードスクリュ622の回転の結果、バネ部材623によってリードスクリュ622に接続された下シャッタ板611は、リードスクリュ622の延出方向に移動する。
図33は、シャッタ機構600の概略的な底面図である。図32及び図33を参照して、シャッタ機構600が説明される。
図33に示される下シャッタ板611は、モータ621の駆動によって、図32に示される開位置から閉位置に移動されている。下シャッタ板611が閉位置に存する間、内板612は、開口部412を閉塞する。一方、排気口417は、下シャッタ板611から露出している。したがって、下シャッタ板611が閉位置に存する間、SIL151は、排気口417に挿入されてもよい。本実施形態において、下シャッタ板611は、第1シャッタ部として例示される。
下シャッタ板611が開口部412を閉じるので、排気口417から排出される空気の量が増大する。したがって、SIL151に付着した塵埃の除去は効果的になる。
(第9実施形態)
図34は、第9実施形態の光ドライブシステム300Hの概略的な断面図である。図6、図31及び図34を参照して、光ドライブシステム300Hが説明される。尚、図34において、第1実施形態及び第8実施形態に関連して説明された要素と同一の要素に対して、同一の符号が付されている。同一の符号が付された要素に関する説明は省略される。
光ドライブシステム300Hは、第1実施形態と同様に、駆動装置500とカートリッジ400とを備える。光ドライブシステム300Hは、シャッタ機構600Hを更に備える。シャッタ機構600Hは、第8実施形態と同様に、シャッタ駆動機構620を備える。シャッタ機構600Hは、シャッタ駆動機構620によって駆動されるシャッタ片610Hを更に備える。
図35は、シャッタ機構600Hの概略的な底面図である。図34及び図35を参照して、シャッタ機構600Hが説明される。
シャッタ片610Hは、カートリッジ400の下壁413に隣接する下シャッタ板611Hを含む。下シャッタ板611Hは、光ディスク200の回転軸RXの近くに配置される内板612Hと、内板612Hよりも回転軸RXから離れた外板613Hと、を含む。
図35に示される下シャッタ板611Hは、開位置に存し、開口部412は、下シャッタ板611Hから露出している。したがって、下シャッタ板611Hが開位置に存する間、SIL151は、開口部412の外端(即ち、外位置)と内端(即ち、内位置)との間で移動可能である。
下シャッタ板611Hが開位置に存するならば、内板612Hは、内位置の周囲の開口部412の領域に隣接する。一方、内板612Hより細い外板613Hは、開口部412から大きく離間している。
図36は、シャッタ機構600Hの概略的な底面図である。図35及び図36を参照して、シャッタ機構600Hが説明される。
図36に示される下シャッタ板611Hは、モータ621の駆動によって、図35に示される開位置から閉位置に移動されている。下シャッタ板611Hが閉位置に存する間、開口部412の外端の周囲の領域は、下シャッタ板611Hから露出している。したがって、SIL151が開口部412の外端に移動された後、下シャッタ板611Hは、SIL151に干渉することなく閉位置へ移動することができる。本実施形態において、下シャッタ板611Hは、第1シャッタ部として例示される。
下シャッタ板611Hが開口部412を部分的に閉じるので、開口部412の外端領域から排出される空気の量が増大する。したがって、SIL151に付着した塵埃の除去は効果的になる。
本実施形態のシャッタ機構600Hは、第2実施形態及び第3実施形態の光ドライブシステム300A,300Bに用いられてもよい。シャッタ機構600Hが、光ドライブシステム300A,300Bに用いられるならば、SIL151に付着した塵埃は効果的に除去されることとなる。
(第10実施形態)
図37は、第10実施形態の光ドライブシステム300Iの概略的な断面図である。図27、図34及び図37を参照して、光ドライブシステム300Iが説明される。尚、図37において、第6実施形態、第8実施形態及び第9実施形態に関連して説明された要素と同一の要素に対して、同一の符号が付されている。同一の符号が付された要素に関する説明は省略される。
光ドライブシステム300Iは、第6実施形態と同様に、駆動装置500とカートリッジ400Eとを備える。光ドライブシステム300Iは、シャッタ機構600Iを更に備える。シャッタ機構600Iは、第8実施形態と同様に、シャッタ駆動機構620を備える。シャッタ機構600Iは、シャッタ駆動機構620によって駆動されるシャッタ片610Iを更に備える。
シャッタ片610Iは、カートリッジ400Eの下壁413に隣接する下シャッタ板611Iと、上壁414Dに隣接する上シャッタ板619と、下シャッタ板611Iと上シャッタ板619とに接続された中間板618と、を含む。シャッタ駆動機構620のバネ部材623は、中間板618に接続される。シャッタ駆動機構620は、第8実施形態及び第9実施形態と同様に、シャッタ片610Iを開位置と閉位置との間で移動させる。上シャッタ板619及び下シャッタ板611Iは、中間板618によって接続されているので、上シャッタ板619及び下シャッタ板611Iは、連動して、開位置と閉位置との間で移動する。本実施形態において、下シャッタ板611Iは、第1シャッタ部として例示される。上シャッタ板619は、第2シャッタ部として例示される。
図38Aは、カートリッジ400Eの概略的な平面図である。図38Bは、カートリッジ400Eの概略的な底面図である。図37乃至図38Bを参照して、カートリッジ400E上での上シャッタ板619及び下シャッタ板611Iのスライド動作が説明される。
図38Aに示される上シャッタ板619は、閉位置に存する。図38Bに示される下シャッタ板611Iも、閉位置に存する。上シャッタ板619が閉位置に存するならば、下シャッタ板611Iも閉位置に存する。上シャッタ板619が開位置に存するならば、下シャッタ板611Iも開位置に存する。
閉位置に配置された上シャッタ板619は、カートリッジ400Eの上壁414Dに形成された流入口418を閉じる。開位置に配置された上シャッタ板619は、流入口418を開放する。
閉位置に配置された下シャッタ板611Iは、カートリッジ400Eの下壁413に形成された開口部412を閉じる。開位置に配置された下シャッタ板611Iは、開口部412を開放する。
上シャッタ板619及び下シャッタ板611Iがともに閉位置に存する間、収容空間411内への塵埃の侵入経路は大幅に低減される。この間、光ディスク200が数秒乃至数十秒回転されるならば、収容空間411内の塵埃の多くは、フィルタ440によって捕集されることとなる。収容空間411内で浮遊する塵埃が大幅に少なくなるので、光ドライブシステム300Iは高い信頼性を有することとなる。
カートリッジ400Eは、閉位置に存する上シャッタ板619と上壁414Dとの間に配置されたシール部材(図示せず)を備えてもよい。シール部材(例えば、シリコンゴム)が流入口418の周りを取り囲むならば、光ディスク200が回転している間における流入口418からの塵埃の流入は大幅に低減される。
カートリッジ400Eは、閉位置に存する下シャッタ板611Iと下壁413との間に配置されたシール部材(図示せず)を備えてもよい。シール部材(例えば、シリコンゴム)が開口部412の周りを取り囲むならば、光ディスク200が回転している間における開口部412からの塵埃の流入は大幅に低減される。
本実施形態において、上シャッタ板619及び下シャッタ板611Iは、一体的に形成されている。代替的に、上シャッタ板及び下シャッタ板は、別個の部材であってもよい。
上述の様々なシャッタ機構は、カートリッジに取り付けられてもよい。或いは、シャッタ機構は、駆動装置に取り付けられてもよい。
(第11実施形態)
上述の様々な塵埃除去技術の原理は、SILから発せられる近接場光に関連して説明されている。しかしながら、上述の様々な塵埃除去技術の原理は、SIL以外の光学素子を用いた光ドライブシステムにも適用可能である。
図39は、プラズモン共鳴を用いた例示的な光ドライブシステム300Jの概略図である。
光ドライブシステム300Jは、光ディスク200Jに対して光学的な情報処理(信号の記録又は再生)を行うプラズモン装置700を備える。プラズモン装置700は、第1実施形態乃至第10実施形態の光学ヘッド及びトラバース装置に対応する機能を果たす。
プラズモン装置700は、光ディスク200Jに対して、信号の記録及び/又は再生を行うプラズモンヘッド710と、プラズモンヘッド710を保持するスライダ720と、を備える。スライダ720は、光ディスク200Jの回転によって発生した気流によって、光ディスク200Jから離間する方向へ変位する。尚、光ディスク200Jを回転させるための機構は、第1実施形態乃至第10実施形態に関連して説明された駆動機構と同様である。
プラズモン装置700は、柔らかな板バネ構造(一般的に、「ジンバル」と呼ばれる)を介して、スライダ720を保持するサスペンション730と、サスペンション730を保持する保持部材740と、保持部材740を光ディスク200Jの面内で回動させるボイスコイルモータ750と、を更に備える。ボイスコイルモータ750は、例えば、回転シャフト、コイル、マグネットやヨークといった様々な部品を備えてもよい。
光ドライブシステム300Jは、プラズモンヘッド710に記録信号を供給したり、プラズモンヘッド710からの再生信号を伝送したりするFPC(図示せず)、プラズモンヘッド710からの信号を増幅するヘッドアップ(図示せず)、これらを制御或いは動作させるための回路基板、機械的部品や電子部品を備える。プラズモン装置700は、プラズモン共鳴を利用して、情報を処理する既知の装置と同様の構造を有してもよい。したがって、本実施形態の原理は、図示された詳細な構造に限定されない。
図40は、光ディスク200Jに対して光学的な情報処理を行うプラズモン装置700の概略図である。図39及び図40を参照して、プラズモン装置700が更に説明される。
プラズモン装置700は、スライダ720に取り付けられた半導体レーザ760及び導波路770を更に備える。半導体レーザ760から出射されたレーザ光は、導波路770を通じて、プラズモンヘッド710に導かれる。
光ディスク200Jは、プラズモンヘッド710に対向する記録面210を形成する記録膜219を含む。本実施形態において、記録膜219は、相変化材料を含む。
半導体レーザ760がプラズモンヘッド710にレーザ光を出射すると、プラズモンヘッド710と記録膜219との間でプラズモン共鳴が生ずる。この結果、局所的な温度上昇が記録膜219に生ずる。記録膜219上の局所的な温度上昇の結果、記録膜219の結晶構造がクリスタルとアモルファスとの間で変化する。プラズモンヘッド710と記録膜219との間の共鳴の大きさは、記録膜219の結晶構造(クリスタル又はアモルファス)に依存する。記録膜219の結晶構造の変化を利用して、プラズモンヘッド710と記録膜219との間の共鳴の大きさに基づき、情報の記録及び/又は再生が行われる。
光ドライブシステム300Jは、共鳴の大きさに基づき、再生信号を検出する検出部(図示せず)を備えてもよい。プラズモンヘッド710から出射されたレーザ光の反射光又は透過光は、プラズモンヘッド710と記録膜219との間でのプラズモン共鳴の状態に応じて変化する。検出部は反射光又は透過光の変化に応じて、情報を再生してもよい。本実施形態において、プラズモンヘッド710は、光素子として例示される。
図41は、光ドライブシステム300Jに組み込まれるカートリッジ400Jの概略図である。図39及び図41を参照して、カートリッジ400Jが説明される。
プラズモンヘッド710は、第1実施形態乃至第10実施形態のSILと異なり、弧状の軌跡ATを描く。カートリッジ400Jには、弧状の軌跡ATに沿って、弧状の開口部412Jが形成される。プラズモンヘッド710が開口部412Jの外端(光ディスク200Jの回転軸RXから最も離れた端部)の近くに配置されているときに、光ディスク200Jが回転されるならば、カートリッジ400J内で生じた旋回流によってプラズモンヘッド710に付着した塵埃は効果的に除去される。弧状の軌跡ATに対して上流の開口面積が下流の開口面積よりも大きくなるように、開口部412Jが形成されるならば、塵埃の除去は、より効果的になる。
開口部412Jよりも回転軸RXから離間した位置に排気口が形成されてもよい。排気口は、プラズモンヘッド710に付着した塵埃の除去に専ら利用されてもよい。
第1実施形態乃至第10実施形態に関連して説明された様々な特徴(例えば、フィルタ構造やシャッタ構造)は、本実施形態の光ドライブシステム300Jに好適に適用される。
上述の一連の実施形態は、光ドライブシステムの例にすぎない。したがって、上述の説明は、上述の実施形態の原理の適用範囲を限定するものではない。上述の原理の真意及び範囲を逸脱することなしに、当業者は、様々な変形や組み合わせを行うことが可能であることは容易に理解されるべきである。
上述の様々な実施形態に関連して説明された例示的な光ドライブシステムは、以下の特徴を主に備える。
上述の実施形態の一局面に係る光ドライブシステムは、情報を光学的に処理するための光を用いて走査される受光面を有する回転可能な記録媒体が収容される収容空間を規定する壁部を有するカートリッジと、前記記録媒体を前記収容空間内で回転させる回転駆動部と、前記受光面に前記光を照射する光素子と、該光素子が前記受光面に対向する内位置と、該内位置よりも前記記録媒体の回転軸から離れた外位置と、の間で、前記光素子を移動させる移動駆動部と、を含む駆動装置と、を備える。前記壁部には、前記外位置において、前記記録媒体の回転に伴って生じた気流によって前記収容空間内の空気が排気される排気口が形成される。該排気口は、前記光素子の移動軌跡によって、第1面積で開口した第1開口領域と、前記第1面積よりも大きな第2面積で開口した第2開口領域と、に区分される。前記第2開口領域は、前記記録媒体の回転方向において、前記第1開口領域よりも上流に位置することを特徴とする。
上記構成によれば、カートリッジの壁部は、記憶媒体が収容される収容空間を規定する。駆動装置の回転駆動部は、記録媒体を収容空間内で回転させる。駆動装置の光素子は、記録媒体の受光面に光を照射する。駆動装置の移動駆動部は、内位置と、内位置よりも記録媒体の回転軸から離れた外位置と、の間で、光素子を移動させる。この結果、光素子からの光は、受光面を走査する。内位置において、光素子は受光面に対向するので、光は、光素子から受光面に照射される。この結果、情報は、光学的に処理される。
記録媒体の回転に起因する気流は、外位置において、正圧を生じさせる。壁部には、外位置において、排気口が形成されるので、収容空間内の空気は、排気口を通じて排気される。したがって、収容空間内において、塵埃は滞留しにくくなる。
排気口は、光素子の移動軌跡によって、第1面積で開口した第1開口領域と、第1面積よりも広い第2面積で開口した第2開口領域と、に区分される。第2開口領域は、記録媒体の回転方向において、第1開口領域よりも上流に位置するので、移動駆動部によって外位置に移動された光素子は、排気口から吹き出される空気に強く当たることとなる。したがって、光素子に付着した塵埃は、非接触式に除去される。この結果、光ドライブシステムは、高い信頼性を有することとなる。
上記構成において、前記排気口は、前記外位置から前記内位置まで延びる開口部であってもよい。前記移動駆動部は、前記開口部に沿って、前記光素子を移動させ、前記情報が光学的に処理されてもよい。
上記構成によれば、移動駆動部は、外位置から内位置まで延びる開口部に沿って、光素子を移動させてもよい。光素子の移動の間、光素子からの光は、受光面を走査し、情報を光学的に処理することができる。
記録媒体の回転に起因する気流は、外位置において、正圧を生じさせるので、収容空間内の空気は、外位置の周囲の開口部から排気される。したがって、開口部は、外位置の周囲において、排気口として機能する。移動駆動部によって外位置に移動された光素子は、開口部から吹き出される空気に強く当たる。したがって、光素子に付着した塵埃は、非接触式に除去される。この結果、光ドライブシステムは、高い信頼性を有することとなる。
上記構成において、前記壁部には、前記内位置から延びる開口部が形成されてもよい。前記移動駆動部は、前記開口部に沿って、前記光素子を移動させ、前記受光面を走査してもよい。前記排気口は、前記開口部よりも前記回転軸から離れた位置に形成されてもよい。
上記構成によれば、移動駆動部は、内位置から延びる開口部に沿って、光素子を移動させてもよい。光素子の移動の間、光素子からの光は、受光面を走査し、情報を光学的に処理することができる。
排気口は、開口部よりも回転軸から離れた位置に形成されるので、移動駆動部によって外位置に移動された光素子は、開口部から吹き出される空気に強く当たる。したがって、光素子に付着した塵埃は、非接触式に除去される。この結果、光ドライブシステムは、高い信頼性を有することとなる。
上記構成において、前記壁部は、前記排気口が形成された第1壁と、該第1壁に対向する第2壁と、を含んでもよい。該第2壁には、前記収容空間内に空気が流入する流入口が形成されてもよい。該流入口は、前記外位置よりも前記内位置の近くに形成されてもよい。
上記構成によれば、排気口が形成された第1壁に対向する第2壁には、外位置よりも内位置の近くに形成された流入口が形成される。記録媒体の回転に起因する気流は、内位置において、負圧を生じさせるので、空気は、流入口を通じて、収容空間内に流入する。流入口から排気口へ向かう空気の流量は増加するので、移動駆動部によって外位置に移動された光素子は、排気口から吹き出される空気に強く当たる。したがって、光素子に付着した塵埃は、非接触式に除去される。この結果、光ドライブシステムは、高い信頼性を有することとなる。
上記構成において、光ドライブシステムは、前記開口部を少なくとも部分的に閉じる閉位置と前記開口部を開く開位置との間で移動する第1シャッタ部を有するシャッタ機構を更に備えてもよい。
上記構成によれば、第1シャッタ部は、閉位置と開位置との間で移動するので、開口部の面積が可変になる。したがって、移動駆動部によって外位置に移動された光素子に当たる空気の流量は、第1シャッタ部を用いて適切に調整される。
上記構成において、前記第1シャッタ部は、前記閉位置において、前記排気口を閉じてもよい。
上記構成によれば、第1シャッタ部は、閉位置で、排気口を閉じるので、塵埃は、排気口を通じて収容空間に入り込みにくくなる。
上記構成において、前記光ドライブシステムは、前記開口部を閉じる閉位置と前記開口部を開く開位置との間で移動する第1シャッタ部と、該第1シャッタ部に連動して移動する第2シャッタ部と、を含むシャッタ機構を更に備えてもよい。前記第1シャッタ部が前記閉位置に存するならば、前記第2シャッタ部は、前記流入口を閉じてもよい。
上記構成によれば、第1シャッタ部は、閉位置で、排気口を閉じるので、塵埃は、排気口を通じて収容空間に入り込みにくくなる。第1シャッタ部が閉位置に存するならば、第2シャッタ部は、流入口を閉じる。したがって、塵埃は、流入口を通じて収容空間に入り込みにくくなる。
上記構成において、前記カートリッジは、前記収容空間内の塵埃を捕集するフィルタを含んでもよい。
上記構成によれば、フィルタは、収容空間内の塵埃を捕集するので、収容空間内で浮遊する塵埃は少なくなる。したがって、光ドライブシステムは、高い信頼性を有することとなる。
上記構成において、前記カートリッジは、前記流入口に取り付けられたフィルタを備えてもよい。該フィルタは、前記収容空間に流入する前記空気から塵埃を捕集してもよい。
上記構成によれば、流入口に取り付けられたフィルタは、収容空間に流入する空気から塵埃を捕集するので、収容空間に流入する塵埃は少なくなる。したがって、光ドライブシステムは、高い信頼性を有することとなる。
上記構成において、前記カートリッジは、前記収容空間内の塵埃を捕集するフィルタを含んでもよい。前記第1シャッタ部が前記閉位置に存する間、前記回転駆動部は、前記記録媒体を回転してもよい。
上記構成によれば、第1シャッタ部が閉位置に存する間、回転駆動部は、記録媒体を回転するので、収容空間内で気流が生ずる。したがって、フィルタは、収容空間内で塵埃を効率的に捕集することができる。この結果、光ドライブシステムは、高い信頼性を有することとなる。
上記構成において、前記光素子は、前記光を用いて、前記受光面を走査し、前記記録媒体への情報の記録及び前記記録媒体に格納された情報の再生のうち少なくとも一方の光学的な情報処理を行ってもよい。
上記構成によれば、光素子は、光を用いて、受光面を走査し、記録媒体への情報の記録及び記録媒体に格納された情報の再生のうち少なくとも一方の光学的な情報処理を行う。光ドライブシステムは、高い信頼性を有するので、光学的な情報処理が適切に実行される。
上記構成において、前記光素子は、前記受光面に、前記光を集光し、近接場光を作り出してもよい。
上記構成によれば、光素子は、受光面に、光を集光し、近接場光を作り出すので、情報は、近接場光を用いて処理される。
上記構成において、前記駆動装置は、前記光素子を保持する保持部と、該保持部を弾性的に支持しながら、前記記録媒体のフォーカス方向及びトラッキング方向に前記保持部を駆動するアクチュエータと、を含んでもよい。
上記構成によれば、アクチュエータは、光素子を保持する保持部を弾性的に支持する。アクチュエータは、記録媒体のフォーカス方向及びトラッキング方向に保持部を駆動するので、受光面は適切に走査される。
上述の様々な実施形態に関連して説明された例示的なカートリッジは、以下の特徴を主に備える。
上述の実施形態の一局面に係るカートリッジは、情報を光学的に処理するための光を用いて走査される受光面を有する回転可能な記録媒体が収容される収容空間を規定する。カートリッジは、前記記録媒体の回転に伴って生じた気流によって前記カートリッジ内の空気が排気されるように、前記記録媒体の回転軸から離間した排気口が形成された壁部を備える。前記排気口は、前記光の走査軌跡によって、第1面積で開口した第1開口領域と、前記第1面積よりも大きな第2面積で開口した第2開口領域と、に区分される。前記第2開口領域は、前記記録媒体の回転方向において、前記第1開口領域よりも上流に位置する。
上記構成によれば、カートリッジの壁部は、記憶媒体が収容される収容空間を規定する。記録媒体の回転に起因する気流は、外位置において、正圧を生じさせる。壁部には、外位置において、排気口が形成されるので、収容空間内の空気は、排気口を通じて排気される。したがって、収容空間内において、塵埃は滞留しにくくなる。
排気口は、光の走査軌跡によって、第1面積で開口した第1開口領域と、第1面積よりも広い第2面積で開口した第2開口領域と、に区分される。第2開口領域は、記録媒体の回転方向において、第1開口領域よりも上流に位置するので、外位置において、光に干渉する塵埃は適切に除去される。
上述の様々な実施形態に関連して説明された例示的な駆動装置は、以下の特徴を主に備える。
上述の実施形態の一局面に係る駆動装置は、情報を光学的に処理するための光を用いて走査される受光面を有する記録媒体を回転させる回転駆動部と、前記受光面に光を照射する光素子と、該光素子が前記受光面に対向する内位置と、該内位置よりも前記記録媒体の回転軸から離れた外位置と、の間で、前記光素子を移動させる移動駆動部と、前記光素子を保持する保持部と、該保持部を弾性的に支持しながら、前記記録媒体のフォーカス方向及びトラッキング方向に前記保持部を駆動するアクチュエータと、を備える。該アクチュエータは、前記外位置において、前記光素子を、前記受光面に沿う平面に接近させる。
上記構成によれば、駆動装置の回転駆動部は、記録媒体を収容空間内で回転させる。駆動装置の光素子は、記録媒体の受光面に光を照射する。駆動装置の移動駆動部は、内位置と、内位置よりも記録媒体の回転軸から離れた外位置と、の間で、光素子を移動させる。この結果、光素子からの光は、受光面を走査する。内位置において、光素子は受光面に対向するので、光は、光素子から受光面に照射される。この結果、情報は、光学的に処理される。
記録媒体の回転に起因する気流は、外位置において、正圧を生じさせる。アクチュエータは、外位置において、光素子を、受光面に沿う平面に接近させるので、移動駆動部によって外位置に移動された光素子は、排気口から吹き出される空気に強く当たることとなる。したがって、光素子に付着した塵埃は、非接触式に除去される。この結果、光ドライブシステムは、高い信頼性を有することとなる。
上述の様々な実施形態に関連して説明された例示的な光ドライブシステムを清浄する方法は、以下の特徴を主に備える。
上述の実施形態の一局面に係る光ドライブシステムを清浄する方法は、前記記録媒体を回転させる段階と、前記内位置から前記外位置へ、前記光素子を移動させる段階と、前記光素子を前記受光面に沿う平面に接近させ、前記記録媒体の回転に伴って生じた気流に前記光素子を曝す段階と、を有する。
上記構成によれば、記録媒体の回転に起因する気流は、外位置において、正圧を生じさせる。外位置に移動された光素子は、受光面に沿う平面に接近されるので、気流に強く当たることとなる。したがって、光素子に付着した塵埃は、非接触式に除去される。この結果、光ドライブシステムは、高い信頼性を有することとなる。
上述の実施形態の他の局面に係る光ドライブシステムを清浄する方法は、前記第1シャッタ部を前記閉位置に移動させる段階と、前記記録媒体を回転させる段階と、を有する。
上記構成によれば、第1シャッタ部は、閉位置に移動されるので、収容空間内に塵埃は入り込みにくくなる。フィルタは、記録媒体の回転に起因する気流を利用して、収容空間内の塵埃を効率的に捕集することができる。
上述の様々の実施形態の原理は、記録媒体が収容される収容空間内に浮遊する塵埃や記録媒体に光を出射する光素子に付着した塵埃を適切に除去することができる。したがって、上述の実施形態の原理は、記録媒体とレンズとの狭い間隙を必要とする装置(例えば、SIL)に特に有効である。塵埃の適切な除去の結果、狭い間隙に塵埃が挟まりにくくなるので、上述の実施形態の原理を利用する装置(例えば、コンピュータの外部記憶装置、映像データが記録される映像記録装置や映像データを再生する映像再生装置)は、大容量のデータを取り扱うことができる。上述の実施形態の原理は、データを記憶及び/又は再生する機能を有する様々な装置(例えば、カーナビゲーションシステム、携帯型の音楽プレーヤー、デジタルスチルカメラやデジタルビデオカメラ)にも利用可能である。

Claims (17)

  1. 情報を光学的に処理するための光を用いて走査される受光面を有する回転可能な記録媒体が収容される収容空間を規定する壁部を有するカートリッジと、
    前記記録媒体を前記収容空間内で回転させる回転駆動部と、前記受光面に前記光を照射する光素子と、該光素子が前記受光面に対向する内位置と、該内位置よりも前記記録媒体の回転軸から離れた外位置と、の間で、前記光素子を移動させる移動駆動部と、を含む駆動装置と、を備え、
    前記壁部には、前記外位置において、前記記録媒体の回転に伴って生じた気流によって前記収容空間内の空気が排気される排気口が形成され、
    該排気口は、前記光素子の移動軌跡によって、第1面積で開口した第1開口領域と、前記第1面積よりも大きな第2面積で開口した第2開口領域と、に区分され、
    前記第2開口領域は、前記記録媒体の回転方向において、前記第1開口領域よりも上流に位置することを特徴とする光ドライブシステム。
  2. 前記排気口は、前記外位置から前記内位置まで延びる開口部であり、
    前記移動駆動部は、前記開口部に沿って、前記光素子を移動させ、前記情報が光学的に処理されることを特徴とする請求項1に記載の光ドライブシステム。
  3. 前記壁部には、前記内位置から延びる開口部が形成され、
    前記移動駆動部は、前記開口部に沿って、前記光素子を移動させ、前記受光面を走査し、
    前記排気口は、前記開口部よりも前記回転軸から離れた位置に形成されることを特徴とする請求項1に記載の光ドライブシステム。
  4. 前記壁部は、前記排気口が形成された第1壁と、該第1壁に対向する第2壁と、を含み、
    該第2壁には、前記収容空間内に空気が流入する流入口が形成され、
    該流入口は、前記外位置よりも前記内位置の近くに形成されることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の光ドライブシステム。
  5. 前記開口部を少なくとも部分的に閉じる閉位置と前記開口部を開く開位置との間で移動する第1シャッタ部を有するシャッタ機構を更に備えることを特徴とする請求項2乃至4のいずれか1項に記載の光ドライブシステム。
  6. 前記第1シャッタ部は、前記閉位置において、前記排気口を閉じることを特徴とする請求項5に記載の光ドライブシステム。
  7. 前記開口部を閉じる閉位置と前記開口部を開く開位置との間で移動する第1シャッタ部と、該第1シャッタ部に連動して移動する第2シャッタ部と、を含むシャッタ機構を更に備え、
    前記第1シャッタ部が前記閉位置に存するならば、前記第2シャッタ部は、前記流入口を閉じることを特徴とする請求項4に記載の光ドライブシステム。
  8. 前記カートリッジは、前記収容空間内の塵埃を捕集するフィルタを含むことを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の光ドライブシステム。
  9. 前記カートリッジは、前記流入口に取り付けられたフィルタを備え、
    該フィルタは、前記収容空間に流入する前記空気から塵埃を捕集することを特徴とする請求項4に記載の光ドライブシステム。
  10. 前記カートリッジは、前記収容空間内の塵埃を捕集するフィルタを含み、
    前記第1シャッタ部が前記閉位置に存する間、前記回転駆動部は、前記記録媒体を回転することを特徴とする請求項6又は7に記載の光ドライブシステム。
  11. 前記光素子は、前記光を用いて、前記受光面を走査し、前記記録媒体への情報の記録及び前記記録媒体に格納された情報の再生のうち少なくとも一方の光学的な情報処理を行うことを特徴とする請求項1乃至10のいずれか1項に記載の光ドライブシステム。
  12. 前記光素子は、前記受光面に、前記光を集光し、近接場光を作り出すことを特徴とする請求項1乃至11のいずれか1項に記載の光ドライブシステム。
  13. 前記駆動装置は、前記光素子を保持する保持部と、該保持部を弾性的に支持しながら、前記記録媒体のフォーカス方向及びトラッキング方向に前記保持部を駆動するアクチュエータと、を含むことを特徴とする請求項1乃至12のいずれか1項に記載の光ドライブシステム。
  14. 情報を光学的に処理するための光を用いて走査される受光面を有する回転可能な記録媒体が収容される収容空間を規定するカートリッジであって、
    前記記録媒体の回転に伴って生じた気流によって前記カートリッジ内の空気が排気されるように、前記記録媒体の回転軸から離間した排気口が形成された壁部を備え、
    前記排気口は、前記光の走査軌跡によって、第1面積で開口した第1開口領域と、前記第1面積よりも大きな第2面積で開口した第2開口領域と、に区分され、
    前記第2開口領域は、前記記録媒体の回転方向において、前記第1開口領域よりも上流に位置することを特徴とするカートリッジ。
  15. 情報を光学的に処理するための光を用いて走査される受光面を有する記録媒体を回転させる回転駆動部と、
    前記受光面に光を照射する光素子と、
    該光素子が前記受光面に対向する内位置と、該内位置よりも前記記録媒体の回転軸から離れた外位置と、の間で、前記光素子を移動させる移動駆動部と、
    前記光素子を保持する保持部と、
    該保持部を弾性的に支持しながら、前記記録媒体のフォーカス方向及びトラッキング方向に前記保持部を駆動するアクチュエータと、を備え、
    該アクチュエータは、前記外位置において、前記光素子を、前記受光面に沿う平面に接近させることを特徴とする駆動装置。
  16. 請求項1乃至13のいずれか1項に記載の光ドライブシステムを清浄する方法であって、
    前記記録媒体を回転させる段階と、
    前記内位置から前記外位置へ、前記光素子を移動させる段階と、
    前記光素子を前記受光面に沿う平面に接近させ、前記記録媒体の回転に伴って生じた気流に前記光素子を曝す段階と、を有することを特徴とする方法。
  17. 請求項10に記載の光ドライブシステムを清浄する方法であって、
    前記第1シャッタ部を前記閉位置に移動させる段階と、
    前記記録媒体を回転させる段階と、を有することを特徴とする方法。
JP2013520440A 2011-06-16 2012-06-15 光ドライブシステム、光ドライブシステムに用いられるカートリッジ及び駆動装置並びに光ドライブシステムの清浄方法 Pending JPWO2012172815A1 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013520440A JPWO2012172815A1 (ja) 2011-06-16 2012-06-15 光ドライブシステム、光ドライブシステムに用いられるカートリッジ及び駆動装置並びに光ドライブシステムの清浄方法

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2011133975 2011-06-16
JP2011133975 2011-06-16
JP2013520440A JPWO2012172815A1 (ja) 2011-06-16 2012-06-15 光ドライブシステム、光ドライブシステムに用いられるカートリッジ及び駆動装置並びに光ドライブシステムの清浄方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPWO2012172815A1 true JPWO2012172815A1 (ja) 2015-02-23

Family

ID=47356818

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013520440A Pending JPWO2012172815A1 (ja) 2011-06-16 2012-06-15 光ドライブシステム、光ドライブシステムに用いられるカートリッジ及び駆動装置並びに光ドライブシステムの清浄方法

Country Status (4)

Country Link
US (1) US20130152110A1 (ja)
JP (1) JPWO2012172815A1 (ja)
CN (1) CN103081013A (ja)
WO (1) WO2012172815A1 (ja)

Family Cites Families (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH07334857A (ja) * 1994-06-10 1995-12-22 Mitsubishi Electric Corp 光記録/再生装置、クリーニングディスク及びクリーニングディスクカートリッジ
JP2003030884A (ja) * 2001-07-18 2003-01-31 Kyowa Sonikku:Kk クリーニングカートリッジ
JP2003272241A (ja) * 2002-03-20 2003-09-26 Hitachi Maxell Ltd 光記録媒体及びその駆動装置
WO2005086169A1 (en) * 2004-03-05 2005-09-15 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. Optical disk apparatus
JP2005327350A (ja) * 2004-05-12 2005-11-24 Sony Corp 光ディスク装置の対物レンズのクリーニング方法と装置
US20080155578A1 (en) * 2005-02-18 2008-06-26 Koninklijke Philips Electronics, N.V. Optical Disk Drive Unit Having a Cooling Device
JP5065010B2 (ja) * 2005-03-22 2012-10-31 パナソニック株式会社 光ディスク装置
JP2007080364A (ja) * 2005-09-13 2007-03-29 Toshiba Corp 光ディスク装置および光ディスク装置のピックアップ冷却方法
JP2009054200A (ja) * 2007-08-23 2009-03-12 Funai Electric Co Ltd 非接触レンズクリーナ付き光ディスク
JP2009266261A (ja) * 2008-04-22 2009-11-12 Hitachi Ltd 光ディスク装置および電子機器
JP2011165283A (ja) * 2010-02-12 2011-08-25 Funai Electric Co Ltd ディスク装置
KR101275308B1 (ko) * 2010-10-25 2013-06-14 도시바삼성스토리지테크놀러지코리아 주식회사 소음저감유닛을 구비하는 디스크 드라이브 및 이를 이용한 소음저감방법

Also Published As

Publication number Publication date
WO2012172815A1 (ja) 2012-12-20
US20130152110A1 (en) 2013-06-13
CN103081013A (zh) 2013-05-01

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4144763B2 (ja) 情報ピックアップ装置及び光ディスク装置
JP5042782B2 (ja) 光ピックアップ装置及びこれを備えた光ディスク装置
JP5591626B2 (ja) 対物レンズ及び対物レンズを備えた光ピックアップ
KR20040036845A (ko) 호환형 광픽업장치 및 이를 채용한 광기록재생장치
JP3857235B2 (ja) 光学装置及び光記憶装置
WO2012172815A1 (ja) 光ドライブシステム、光ドライブシステムに用いられるカートリッジ及び駆動装置並びに光ドライブシステムの清浄方法
WO2007094288A1 (ja) 光学ヘッド、光学ヘッドの制御方法及び光情報処理装置
JPWO2002091370A1 (ja) 光学装置及びそれを用いた情報記録及び/又は再生装置
WO2013076974A1 (ja) 駆動装置
JPH10222856A (ja) 光学式情報記録再生装置
JP6210460B2 (ja) 光ディスク装置、シート部材及び対物レンズの清浄方法
JPWO2006098361A1 (ja) 光ピックアップ装置および光ディスク装置
JP2015035237A (ja) ディスク記録再生装置の防塵装置およびディスク記録再生装置
JP4100397B2 (ja) カートリッジ
JP6186923B2 (ja) 光ピックアップ装置
JP2008243318A (ja) 光情報記録再生装置
JP2015035236A (ja) ディスク記録再生装置の防塵装置およびディスク記録再生装置
JP2009004025A (ja) レンズアクチュエータおよび光ピックアップならびに光学式記録/再生装置
JP2008065919A (ja) 光ピックアップ及びそれを用いた光ディスク装置
JP2015035232A (ja) ディスク記録再生装置の除電装置およびディスク記録再生装置
JP2000182271A (ja) 記録・再生装置および該装置に用いられるカートリッジ
JPWO2004107336A1 (ja) 光磁気ヘッドおよび光磁気記憶装置
JPH10241175A (ja) 光ヘッド装置
KR20070087950A (ko) 근접장 광 저장장치에서 서보제어방법
JP2002304759A (ja) 光ディスク装置及び光学ピックアップ装置