JPWO2012141336A1 - 薄板収納搬送容器用芳香族ポリカーボネート樹脂組成物 - Google Patents
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Abstract
Description
ところが、ポリプロピレンを基本材料とし、各種の添加剤を添加してウエーハ収納搬送容器を成形した場合、この容器から有機物やイオン性不純物が漏出し、半導体ウエーハを汚染してしまうおそれがある。また、ポリプロピレンは表面硬度が比較的低いため、半導体ウエーハを容器から出し入れする際等にこれらが互いに接触して摩擦されると、微粒子が発生して、半導体ウエーハを汚染してしまう恐れがある。
また、特定の熱処理をした際の揮発ガスの量と水に溶出するアルカリ金属の量を規定したポリエステル樹脂よりなるシリコンウエーハ容器が開示されている(特許文献2)。かかるポリエステル樹脂は、ある程度シリコンウエーハの汚染を防止できるが十分ではなく、また、容器としての強度の面でも十分とは云えない。
最近の半導体ウエーハの大口径化と共に容器からのウエーハ表面への汚染に対する要求がより厳しくなり、同時により高強度の材料が求められるようになった。そして、ウエーハだけでなく磁気ディスク収納搬送容器に関しても同様の要求がある。この要求に適した成形材料として、近年ポリカーボネート樹脂あるいはこれを主成分とする樹脂組成物が用いられるようになった。
これら薄板収納搬送容器用材料の理想は、揮発あるいは漏出の可能性のある不純物成分が材料中に全く存在しないことである。しかしながら、現実には、揮発あるいは漏出の可能性のあるすべての不純物成分を材料からなくすことは技術的に不可能である。重要なのは、シリコンウエーハ等の薄板に影響を与える不純物の種類や量およびその組み合わせを実害のない程度に抑制することである。さらに、例えば加熱時における揮発分測定の際に検出されるものの中で注意すべき成分は何か、そして、それに関し目的材料として揮発量はどのくらい減らせばよいかを知ることである。
しかしながら、“ポリカーボネート樹脂あるいはこれを材料とした成形品から漏出する有機物や無機不純物の種類”と“ウエーハ表面の汚染度”との関係については、明確な知見がなく、成形材料について最適の選択をすることは現在極めて困難な状態にある。
そこで、特許文献3および特許文献4においては、特定の不純物量を低減したポリカーボネート樹脂から形成された薄板収納搬送容器が示されている。
特許文献5では、薄板収納搬送容器の被収納物であるシリコンウエーハ等を組み込み、もしくは加工したものに生じる誤作動の原因として、ポリカーボネート樹脂製の収納容器から揮発してくるClイオンが開示されている。また、精密部材収納容器の基材としてポリカーボネート樹脂とエポキシ化合物を含有する樹脂組成物を使用することで、当該Clイオンを捕捉できることが示されている。
しかしながら、これらの発明は被収納物の汚染防止については効果が認められるが、成形時の生産性改善については何ら議論されていない。
最近は半導体ウエーハの大口径化に伴い、薄板収納搬送容器の大型化も進んでいる。しかし、保管場所、物流費、原材料費削減等の観点から、必要以上の大型化を避けることが好ましく、容器の抜き勾配は極力小さく設計される。成形品が大型化するほど、また、抜き勾配が小さいほど、成形品が離型する時の離型荷重は大きくなる。このような理由から、近年は材料により高い離型性が求められる傾向がある。
なお、特許文献5に開示されているポリカーボネート樹脂組成物に添加されるエポキシ化合物としては、基本的にはエポキシ官能基を有するもの全てが適用できるとされている。エポキシ化合物の中には、エポキシ化大豆油やエポキシ化亜麻仁油のように、可塑剤として知られており、添加することで生産性の改善が期待できるものもある。しかし、これらのエポキシ化合物が接触したポリカーボネート樹脂成形品は限界応力が低下することから、薄板収納搬送容器のように大型かつ複雑な形状で残留応力が比較的大きい成形品の原料へ添加することは、成形品のクラック発生を誘発する可能性が高く、かえって生産性を低下させることにつながりかねない。
本発明者は、芳香族ポリカーボネート樹脂組成物において、特定成分の含有量を規制し、さらに特定の化学構造を有する離型剤を特定の範囲内で配合することによって上記目的を達成できることを見出し、本発明に到達した。
すなわち、本発明によれば、
1. [I]芳香族ポリカーボネート樹脂100重量部、および
[II]多価アルコールと高級脂肪酸とから構成される、平均エステル化度がフルエステルの30〜99%(A%)であるエステル化合物類を0.01〜0.5重量部(B重量部)含有する樹脂組成物であって、該樹脂組成物は、
(i)塩素原子含有量が5ppm以下であり、
(ii)四塩化炭素含有量が3ppm以下であり、
(iii)炭素数が6〜18であるフェノール化合物の合計含有量が40ppm以下であり、
(iv)ナトリウムおよび鉄原子の含有量の合計が0.1ppm以下であり、かつ、
(v)下記式(1)
0.1≦(100−A)×B≦10.0 (1)
を満足することを特徴とする薄板収納搬送容器用樹脂組成物が提供される。
また本発明によれば、(i)成形材料を準備し、
(ii) 成形材料を型内で成形して薄板収納搬送容器を得る、
各工程を含み、成形材料として、
[I]芳香族ポリカーボネート樹脂100重量部、および
[II]多価アルコールと高級脂肪酸とから構成される、平均エステル化度がフルエステルの30〜99%(A%)であるエステル化合物類を0.01〜0.5重量部(B重量部)含有する樹脂組成物であって、該樹脂組成物は、
(i)塩素原子含有量が5ppm以下であり、
(ii)四塩化炭素含有量が3ppm以下であり、
(iii)炭素数が6〜18であるフェノール化合物の合計含有量が40ppm以下であり、
(iv)ナトリウムおよび鉄原子の含有量の合計が0.1ppm以下であり、かつ、
(v)下記式(1)
0.1≦(100−A)×B≦10.0 (1)
を満足する樹脂組成物を用いることを特徴とする薄板収納搬送容器を成形する際の離形性を向上させる方法が提供される。
本発明で使用される芳香族ポリカーボネート樹脂は、二価フェノールとカーボネート前駆体とを溶液法また溶融法で反応させて得られるものである。ここで使用される二価フェノールの代表的な例としては、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン(通称ビスフェノールA)、ビス(4−ヒドロキシフェニル)メタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジブロモフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)プロパン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)エーテル、4,4−ジヒドロキシジフェニル、ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルフィド、ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルホン等が挙げられる。好ましい二価フェノールは、ビス(4−ヒドロキシフェニル)アルカンであり、なかでもビスフェノールAが特に好ましい。
カーボネート前駆体としてはカルボニルハライド、カーボネートエステルまたはハロホルメート等が使用され、具体的にはホスゲン、ジフェニルカーボネートまたは二価フェノールのジハロホルメート等が挙げられる。
上記二価フェノールとカーボネート前駆体を溶液法または溶融法によって反応させて芳香族ポリカーボネート樹脂を製造するに当っては、二価フェノールは単独または2種以上を使用することができ、必要に応じて触媒、末端停止剤、二価フェノールの酸化防止剤等を使用してもよい。また芳香族ポリカーボネート樹脂は三官能以上の多官能性芳香族化合物を共重合した分岐ポリカーボネート樹脂であってもよく、芳香族または脂肪族、好ましくは炭素数8以上の芳香族または脂肪族の二官能性カルボン酸を共重合したポリエステルカーボネート樹脂であってもよく、さらに2種以上の芳香族ポリカーボネート樹脂の混合物であってもよい。
本発明においては、特に溶液法が好適に用いられ、かかる溶液法による反応は、通常、二価フェノールとホスゲンとの反応であり、酸結合剤および有機溶媒の存在下に反応させる。酸結合剤としては、例えば水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属水酸化物またはピリジン等のアミン化合物が用いられる。有機溶媒としては、例えば塩化メチレン、クロロベンゼン等のハロゲン化炭化水素が用いられる。また、反応促進のために例えば第三級アミンや第四級アンモニウム塩等の触媒を用いることもできる。その際、反応温度は通常0〜40℃であり、反応時間は数分〜5時間程度である。
また、かかる重合反応において、末端停止剤として単官能フェノール類を使用することができる。単官能フェノール類は末端停止剤として分子量調節のために一般的に使用され、また得られたポリカーボネート樹脂は、末端が単官能フェノール類に基づく基によって封鎖されているので、そうでないものと比べて熱安定性に優れている。かかる単官能フェノール類としては、一般にはフェノールまたは低級アルキル置換フェノールであって、下記式(I)で表される単官能フェノール類を示すことができる。
(式中、Rは水素原子または炭素数1〜9、好ましくは1〜8のアルキル基を示し、mは0〜5、好ましくは0〜3の整数を示す。)
前記単官能フェノール類の具体例としては、例えばフェノール、p−tert−ブチルフェノール、p−クミルフェノールおよびイソオクチルフェノールなどが挙げられる。
溶融法による反応は、通常、二価フェノールとジフェニルカーボネートとのエステル交換反応であり、不活性ガスの存在下に二価フェノールとジフェニルカーボネートを混合し、好ましくは重合速度を速めるためにアルカリ(土類)金属化合物等の重合触媒を用いて、減圧下通常120〜350℃で反応させる。減圧度は段階的に変化させ、最終的には1mmHg以下にして生成したフェノール類を系外に除去させる。反応時間は通常1〜4時間程度である。
芳香族ポリカーボネート樹脂の分子量は、粘度平均分子量(M)で1.4×104〜3.0×104の範囲が好ましく、1.6×104〜2.5×104の範囲がより好ましく、1.7×104〜2.4×104の範囲がさらに好ましく、1.8×104〜2.3×104の範囲が特に好ましい。かかる粘度平均分子量を有する芳香族ポリカーボネート樹脂は、一定の機械的強度を有し成形時の流動性も良好であり好ましい。分子量が1.4×104未満の場合は、成形品に強度がでないため実用的な材料が得られ難く、分子量が3.0×104を超える場合は、成形流動性が劣るという問題が生じ易い。さらにこの場合、シリコンウエーハ等の薄板汚染の原因となるフェノール化合物や塩素系有機溶媒が、押出加工中に樹脂中から揮発し難くなる問題が生じ、それを解消しようと押出温度を上げると、塩素系有機溶媒は低減されるが、樹脂の分解が進みフェノール化合物量が増える結果となる。
本発明でいう粘度平均分子量(M)は塩化メチレン100mlに芳香族ポリカーボネート樹脂0.7gを20℃で溶解した溶液から求めた比粘度(ηSP)を次式に挿入して求める。
ηSP/c=[η]+0.45×「η]2c(但し[η]は極限粘度)
[η]=1.23×10−4M0.83
c=0.7
(エステル化合物類)
本発明の樹脂組成物は、芳香族ポリカーボネート樹脂100重量部に対して、多価アルコールと高級脂肪酸とから構成される平均エステル化度がフルエステルの30〜99%(A%)であるエステル化合物類を0.01〜0.5重量部(B重量部)含有し、かつ、0.1≦(100−A)×B≦10.0を満足することを特徴とする。
エステル化合物類の平均エステル化度が低すぎると、成形時の耐熱性が低下し、ポリカーボネート樹脂が分解するため、フェノール化合物量が増大したり、樹脂の分子量低下や色相不良を引き起こしたりすることとなる。一方、エステル化合物類の平均エステル化度が高すぎると、塩素系化合物の分解に起因して発生したClイオンの捕捉効果が発現せず、薄板の汚染は抑制されない。
また、エステル化合物類の含有量は、芳香族ポリカーボネート樹脂100重量部に対して、好ましくは0.015〜0.3重量部であり、より好ましくは0.02〜0.1重量部である。エステル化合物類の量が少なすぎると、離型剤としての効果は不十分で、多すぎると、成形時の耐熱性、成形品の透明性および機械的強度が低下するだけでなく、エステル化合物類自身やその分解物の昇華による薄板の汚染にもつながりかねない。
さらに、本発明においては0.1≦(100−A)×B≦10.0を満足するようにエステル化合物類の種類と添加量を選定することが肝要である。(100−A)×Bの値が0.1より小さくなると、離型剤としての効果が不十分であるうえ、塩素系化合物の分解に起因して発生したClイオンの捕捉効果が発現せず、薄板の汚染は抑制されない。(100−A)×Bの値が10.0より大きくなると、成形時の耐熱性が低下し、ポリカーボネート樹脂が分解するため、フェノール化合物量が増大したり、樹脂の分子量低下や色相不良を引き起こしたりすることとなる。(100−A)×Bの下限値は0.5が好ましく、1.0がより好ましい。また上限値は7.0が好ましく、5.0がより好ましい。なお、エステル化合物類の平均エステル化度および含有量は、1H−NMR法により測定される。
また、本発明においてはさらに下記式(2)を満足することが好ましい。
0.001≦(100−A)×n×B/Mn≦0.1 (2)
(式中、nはエステル化合物類の原料多価アルコール1分子中の水酸基の数を示し、Mnはエステル化合物類の数平均分子量を示す。)
(100−A)×n×B/Mnの値が0.001以上であると、離型剤としての効果が十分であり、塩素系化合物の分解に起因して発生したClイオンの捕捉効果が発現され、薄板の汚染は抑制される。(100−A)×n×B/Mnの値が0.1以下であると、成形時の耐熱性に優れ、ポリカーボネート樹脂が分解し難くなるため、フェノール化合物量の増大が抑制され、樹脂の分子量低下や色相不良を引き起こし難くなり好ましい。(100−A)×n×B/Mnの下限値は0.01が好ましく、0.03がより好ましい。また上限値は0.08が好ましく、0.05がより好ましい。なお、エステル化合物類の数平均分子量は、1H−NMR法により測定される。
多価アルコールとしては、炭素原子数3〜32のものが好ましい。かかる多価アルコールの具体例としては、グリセリン、ジグリセリン、ポリグリセリン(例えばデカグリセリン等)、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、ジエチレングリコールおよびプロピレングリコール等が挙げられる。
高級脂肪酸とは、炭素原子数10〜32の脂肪族カルボン酸を指し、その具体例としては、デカン酸、ウンデカン酸、ドデカン酸、トリデカン酸、テトラデカン酸、ペンタデカン酸、ヘキサデカン酸(パルミチン酸)、ヘプタデカン酸、オクタデカン酸(ステアリン酸)、ノナデカン酸、イコサン酸、ドコサン酸、ヘキサコサン酸等の飽和脂肪族カルボン酸、並びに、パルミトレイン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸、エイコセン酸、エイコサペンタエン酸、セトレイン酸等の不飽和脂肪族カルボン酸を挙げることができる。これらのなかでも脂肪族カルボン酸としては炭素原子数10〜22のものが好ましく、炭素原子数14〜20であるものがより好ましい。特に炭素原子数14〜20の飽和脂肪族カルボン酸、特にステアリン酸およびパルミチン酸が好ましい。ステアリン酸の如き脂肪族カルボン酸は、通常、炭素原子数の異なる他のカルボン酸成分を含む混合物であることが多い。前記飽和脂肪酸エステルにおいても、かかる天然油脂類から製造され他のカルボン酸成分を含む混合物の形態からなるステアリン酸やパルミチン酸から得られたエステル化合物が好ましく使用される。
前記エステル化合物類の具体例としては、例えば、グリセリンモノステアレート、グリセリンジステアレート、グリセリントリステアレート、グリセリンモノベヘネート、ペンタエリスリトールテトラステアレート、プロピレングリコールモノステアレートなどを主成分とするものが挙げられる。なかでもグリセリンモノステアレートやペンタエリスリトールテトラステアレートを主成分とするものが好ましく用いられる。Clイオンの捕捉効果は、1級アルコールよりも2級アルコールの方が高いことから、特にグリセリンモノステアレートを主成分とするものが好ましく用いられる。これらのエステル化合物類は、本発明規定の範囲内であれば、単独でもしくは2種以上混合して用いてもよい。なお、2種類以上混合して用いた場合、平均エステル化度は各エステル化合物類の加重平均とし、含有量は各エステル化合物類の合計含有量とする。
(樹脂組成物中の特定成分の含有量)
本発明の樹脂組成物中の塩素原子含有量は、樹脂組成物に対して5ppm以下であり、好ましくは3ppm以下である。塩素原子としては、製造中に使用した前記の塩素系有機溶媒が芳香族ポリカーボネート樹脂中に残留したものがほとんどであり、これに加えて、原料ホスゲン中に不純物として含まれる四塩化炭素や、ポリマー鎖に残った微量の未反応のクロロホーメート基に由来するものである。残存する塩素系有機溶媒が多くなると、塩素系有機溶媒自身または塩素系有機溶媒の分解により生成した塩酸が樹脂から漏出してウエーハなどの薄板を汚染する。ポリマー鎖に残った未反応のクロロホーメート基はそれ自体ポリマーより漏出することはないが、その量が多くなると成形加工においてポリマーの分解を微妙に促進して低分子量分つまり揮発成分を増やし結果的に薄板汚染につながる。
本発明の樹脂組成物中の四塩化炭素含有量は、樹脂組成物に対して3ppm以下であり、好ましくは2ppm以下であり、より好ましくは1ppm以下であり、さらに好ましくは0.5ppm以下であり、特に好ましくは0.3ppm以下であり、もっとも好ましくは0.1ppm以下である。芳香族ポリカーボネート樹脂中に残存する塩素系有機溶媒が多くなると、成形時において加熱した場合に、塩素系有機溶媒の分解により塩酸が発生する。溶液法による芳香族ポリカーボネート樹脂製造において、溶媒として最も一般的に使用されている塩化メチレンに比べて、四塩化炭素は分解性が高いことが知られている。つまり、本発明における芳香族ポリカーボネート樹脂中の塩素成分の中でも、特に四塩化炭素含有量を低減することが、薄板収納搬送容器からの塩酸発生抑制につながる。
本発明において、炭素数が6〜18であるフェノール化合物とは、芳香族ポリカーボネート樹脂の製造の際に用いられる末端封鎖用の1価フェノール化合物、原料の2価フェノールおよび添加剤を構成するフェノール化合物である。
それらは、未反応フェノール化合物が残留したものあるいは芳香族ポリカーボネート樹脂や添加剤の分解によるものである。炭素数が18を超えるフェノール化合物は揮発性が低くなるため、炭素数が18を超えるフェノール化合物の含有量だけがふえても本発明の達成に関する影響は小さい。
本発明における炭素数が6〜18であるフェノール化合物とは、具体的には前述した原料の2価フェノール、殊にビスフェノ−ルAや、前述した末端停止剤として使用される1価のフェノールであるフェノール、p−tert−ブチルフェノール、p−クミルフェノールおよびイソオクチルフェノール等が挙げられる。
本発明において炭素数が6〜18であるフェノール化合物の合計含有量は樹脂組成物に対して40ppm以下であり、好ましくは35ppm以下である。含有量が40ppmを超えると、揮発するフェノール化合物の量も多くなり、ウエーハ等の薄板を汚染することになる。
本発明において、ナトリウムおよび鉄原子の含有量の合計は、樹脂組成物に対して0.1ppm以下であり、0.05ppm以下が好ましい。0.1ppmを超えると、かかる金属により樹脂組成物の成形加工において樹脂の分解が促進されやすくなり、結果として薄板表面を汚染する揮発分を生じやすくなる。
なお、本発明における薄板とは、コンパクトディスク、ハードディスクやMOに代表される磁気ディスクおよび集積回路チップへと加工されるウエーハ等、表面汚染に敏感な薄板を意味する。
本発明の樹脂組成物中の塩素原子含有量は、燃焼塩素法により測定される。また、四塩化炭素含有量は、ヘッドスペース・ガスクロマトグラフィー法により測定される。また、フェノール化合物含有量は、高速液体クロマトグラフィーにより測定される。また、ナトリウムおよび鉄原子の含有量は、加熱灰化処理後に誘導結合プラズマ・質量分析法(ICP−MS法)により測定される。
(樹脂組成物中の特定成分の低減方法)
本発明において、樹脂組成物中に残存する塩素系有機溶媒や炭素数6〜18のフェノール化合物を少なくする方法としては、例えば、芳香族ポリカーボネート樹脂の乾燥を強化する方法、表面積を大きくした芳香族ポリカーボネート樹脂を乾燥する方法、貧溶媒で芳香族ポリカーボネート樹脂粉粒体の洗浄を行なう方法、そして、芳香族ポリカーボネート樹脂粉粒体を溶融押出する時に脱揮を強化する方法などが挙げられる。
芳香族ポリカーボネート樹脂の乾燥を強化する方法としては、具体的には、乾燥温度を上げることが有効である。ただし、芳香族ポリカーボネート樹脂の軟化点以上の温度に設定するのは好ましくなく、通常90〜140℃で乾燥が行われる。また、乾燥時間を延長したり、乾燥中の芳香族ポリカーボネート樹脂の攪拌効率を上げたりする方法がある。
芳香族ポリカーボネート樹脂の表面積を大きくするには、具体的には、芳香族ポリカーボネート樹脂の粒径を小さくしたパウダー形状にすることが好ましく、そのためには芳香族ポリカーボネート樹脂の粉砕を強化する等の方法が用いられる。特に乾いた樹脂を粉砕するには粒子が硬すぎて効率が悪いため、造粒後の有機溶媒や水を含んだスラリー状態のものを粉砕することが好ましい。また、多孔質パウダーとすることも有効であり、例えば、良溶媒に溶かした芳香族ポリカーボネート樹脂溶液を、その良溶媒の沸点よりかなり高い温度に設定してある貧溶媒へ滴下しながら攪拌して造粒する方法がある。
貧溶媒で芳香族ポリカーボネート樹脂、殊に樹脂パウダーの洗浄を行なう方法を採用することにより、芳香族ポリカーボネート樹脂中のフェノール化合物が貧溶媒へ抽出される。さらに、この方法はかかる貧溶媒が芳香族ポリカーボネート樹脂中の塩素系有機溶媒と置換され塩素系有機溶媒を少なくする効果もある。貧溶媒としては、アセトン、メタノール、ヘプタン等が挙げられ、なかでもアセトンが好ましく用いられる。
芳香族ポリカーボネート樹脂粉粒体を溶融押出する時に脱揮を強化する方法としては、具体的には、溶融押出機内の脱揮面積を大きくとる方法が用いられる。また、脱揮圧力を低く設定したり、水などの脱揮助剤を使用したりする方法がある。
樹脂組成物中の四塩化炭素を少なくする方法としては、原料ホスゲン中の四塩化炭素濃度の低減により四塩化炭素の持込みを減少する方法、具体的には活性炭による四塩化炭素の吸着除去やホスゲンと四塩化炭素の沸点差を利用した蒸留によるホスゲンからの四塩化炭素の分離除去等が挙げられる。また、四塩化炭素の含有量の少ない塩化メチレンを使用する方法としては、連続で塩化メチレンを循環使用する場合には循環使用している塩化メチレンの一部または全量を蒸留等の操作により塩化メチレン中に含まれている四塩化炭素を除去する方法がある。
芳香族ポリカーボネート樹脂中のクロロホーメート基を減少させる方法としては、重合時に触媒を用いたり、重合時間を充分に取ったりする等の重合を完結させ易くする方法や、芳香族ポリカーボネート樹脂をNaOH水溶液等のアルカリ水溶液で洗浄処理する方法がある。
また、金属原子を少なくする方法としては、良溶媒に溶かした芳香族ポリカーボネート樹脂溶液を純水と混合、分液を繰り返し洗浄する方法やフィルターでろ過する方法等が用いられる。
(樹脂組成物の評価)
本発明の樹脂組成物において、これを80℃の純水で24時間加熱抽出した場合、抽出された塩化物イオン量は、測定に使用した芳香族ポリカーボネート樹脂組成物に対して30ppb以下であることが好ましく、20ppb以下であることがより好ましく、15ppb以下であることがさらに好ましく、10ppb以下であることが特に好ましい。溶出塩化物イオン濃度が30ppbを超える樹脂組成物を使用すると、ウエーハ等の薄板を汚染するだけでなく、成形機や金型等の金属設備を腐食させることにもつながりかねない。なお、樹脂組成物の溶出塩化物イオン濃度は、イオンクロマトグラフ法(濃縮カラム法)により測定される。
本発明の樹脂組成物において、離型荷重は、コップ状の離型性評価用金型を使用して射出成形品を離型する際に、ロードセルによって測定される。離型荷重は、250kgf以下であることが好ましく、200kgf以下であることがより好ましく、150kgf以下であることがさらに好ましい。
本発明の樹脂組成物が、本発明の目的に適合した材料であるか確認するために、当該樹脂組成物から成形された薄板収納搬送容器に収納された薄板表面のわずかな汚染状況を測定する必要がある。その測定方法として、容器に長時間放置した際に、ウエーハ表面と水との接触角が放置前と放置後でどのくらい変わったかを判定する方法がある。ミクロのレベルでわずかに表面が汚染されただけもこの接触角は大きく変化することから、簡便な評価法として用いることができる。本発明の芳香族ポリカーボネート樹脂組成物により得られた半導体ウエーハ用収納搬送容器に収納されたウエーハに対する純水の接触角は、Θ/2法により測定される。
(樹脂組成物の添加剤)
本発明においては、熱安定剤、酸化防止剤などの各種添加剤は、使用しないかあるいは使用量を出来るだけ少なくすることが好ましい。
熱安定剤は、芳香族ポリカーボネート樹脂の成形時における分子量の低下や色相の悪化を防止するため樹脂の劣化を防ぐため少量配合してもよく、芳香族ポリカーボネート樹脂に対して50ppm以下が好ましく、10〜50ppmがより好ましく、10〜40ppmがさらに好ましい配合量である。かかる範囲内では、熱安定剤の揮発や熱安定剤の変質物の揮発により、殊にシリコンウエーハの表面を汚染するおそれがなく好ましい。
かかる熱安定剤としては、亜リン酸、リン酸、亜ホスホン酸、ホスホン酸およびこれらのエステル等が挙げられ、具体的には、トリフェニルホスファイト、トリス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)ホスファイト、トリデシルホスファイト、トリオクチルホスファイト、トリオクタデシルホスファイト、ジデシルモノフェニルホスファイト、ジオクチルモノフェニルホスファイト、ジイソプロピルモノフェニルホスファイト、モノブチルジフェニルホスファイト、モノデシルジフェニルホスファイト、モノオクチルジフェニルホスファイト、ビス(2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、2,2−メチレンビス(4,6−ジ−tert−ブチルフェニル)オクチルホスファイト、ビス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ジステアリルペンタエリスリトールジホスファイト、トリブチルホスフェート、トリエチルホスフェート、トリメチルホスフェート、トリフェニルホスフェート、ジフェニルモノオルソキセニルホスフェート、ジブチルホスフェート、ジオクチルホスフェート、ジイソプロピルホスフェート、4,4’−ビフェニレンジホスフィン酸テトラキス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)、ベンゼンホスホン酸ジメチル、ベンゼンホスホン酸ジエチル、ベンゼンホスホン酸ジプロピル等が挙げられる。なかでも、4,4’−ビフェニレンジホスフィン酸テトラキス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)、トリメチルホスフェート、トリス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)ホスファイトおよびベンゼンホスホン酸ジメチルが好ましく使用される。これらの熱安定剤は、単独でもしくは2種以上混合して用いてもよい。
本発明の樹脂組成物には、他の樹脂やエラストマーを本発明の目的が損なわれない範囲で、すなわち極めて少割合であれば配合することもできる。
かかる他の樹脂としては、例えばポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート等のポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂、ポリエーテルイミド樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリフェニレンエーテル樹脂、ポリフェニレンスルフィド樹脂、ポリスルホン樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン樹脂、ポリスチレン樹脂、アクリロニトリル/スチレン共重合体(AS樹脂)、アクリロニトリル/ブタジエン/スチレン共重合体(ABS樹脂)、ポリメタクリレート樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂等の樹脂が挙げられる。
また、エラストマーとしては、例えばイソブチレン/イソプレンゴム、スチレン/ブタジエンゴム、エチレン/プロピレンゴム、アクリル系エラストマー、シリコーンゴム、ポリエステル系エラストマー、ポリアミド系エラストマー、コアシェル型のエラストマーであるMBS(メタクリル酸メチル/スチレン/ブタジエン)ゴム、MAS(メタクリル酸メチル/アクリロニトリル/スチレン)ゴム等が挙げられる。
本発明の樹脂組成物においてこれらをブレンドするには、任意の方法が採用される。例えばタンブラー、V型ブレンダー、スーパーミキサー、ナウターミキサー、バンバリーミキサー、混練ロール、押出機等で混合する方法が適宜用いられる。こうして得られる芳香族ポリカーボネート樹脂組成物は、そのまままたは溶融押出機で一旦ペレット状にしてから、射出成形法、押出成形法、圧縮成形法等の通常知られている方法で成形品にすることができる。なお、芳香族ポリカーボネート樹脂への配合成分の分散を高めて安定した離型性や各物性を得るためには、溶融押出において二軸押出機を使用するのが好ましい。
(薄板収納搬送容器)
本発明は、前記樹脂組成物から成形された薄板収納搬送容器を包含する。
薄板収納搬送容器は、半導体ウエーハ用収納搬送容器であることが好ましい。
薄板収納搬送容器は、300mmまたは450mmの半導体ウエーハを、複数枚(10〜40枚程度、好ましくは20〜30枚程度)収納搬送することができるFOSB(Front Opening Shipping Box)と呼ばれる薄板収納搬送容器が好ましい。容器の大きさは幅350mm〜600mm、奥行き300mm〜550mm、高さが300mm〜500mm程度である。また、該容器は特開2008−141080や特開2012−56639等の公開特許に記載されたような形状を有する。
(離形性を向上させる方法)
本発明の薄板収納搬送容器を成形する際の離形性を向上させる方法は、(i)成形材料を準備し、(ii)成形材料を型内で成形して薄板収納搬送容器を得る、各工程を含む。
成形材料として前記樹脂組成物を用いる。
成形材料は、好ましくは80〜140℃で1時間以上乾燥することが望ましい。より好ましくは100〜130℃で3〜24時間乾燥することが望ましい。乾燥後の成形材料は、好ましくはシリンダー温度230〜330℃の範囲、金型温度40〜100℃の範囲で射出成形し、薄板収納搬送容器を得ることが望ましい。より好ましくはシリンダー温度260〜300℃の範囲、金型温度60〜80℃の範囲で射出成形し、薄板収納搬送容器を得ることが望ましい。
シリンダー温度230〜330℃および金型温度40〜100℃の範囲であると、成形品の表面平滑性が良好となり、収納するウエーハ面との摩擦によって生ずる微粒子により汚染され難くなり、また、離型剤等の添加剤が揮散し難くなり好ましい。
(1)粘度平均分子量
芳香族ポリカーボネート粉粒体0.7gを塩化メチレン100mlに溶解し、得られた溶液を20℃でオストワルド粘度計を用いて比粘度を求め、下記式より粘度平均分子量(M)を求めた。
比粘度(ηSP)=(t−t0)/t0
[t0は塩化メチレンの落下秒数、tは試料溶液の落下秒数]
ηSP/c=[η]+0.45×[η]2c(但し[η]は極限粘度)
[η]=1.23×10−4M0.83
c=0.7
(2)塩素原子含有量
三菱化学(株)製の塩素イオウ分析装置TSX10型を用いて燃焼塩素法により測定した。具体的には、サンプル(ペレット)を電気炉(920℃)で加熱し、全量気化させ、気化したガスを硫酸に通して脱水後、塩素用の電解液(酢酸ナトリウム)に吸着させた。吸着により生じた電位差を電位滴定により元の電位へ戻した。元の電位に戻すのに必要なエネルギーによりCl量を算出した。
(3)四塩化炭素含有量
120mlのステンレス製容器に、ペレット5gを入れて密栓し、250℃で2時間加熱した後、ヘッドスペースガス1mlを電子捕獲型検出器付きガスクロマトグラフ装置(日立製作所製263型)に注入し測定した。
(4)フェノール化合物含有量
ペレットを塩化メチレンに溶かし、アセトニトリルを加えてポリマーを析出させ、溶液部分について液体クロマトグラフィー測定により求めた。
(5)Na、Feの各金属量
ペレットを加熱灰化処理後、誘導結合プラズマ・質量分析法(ICP−MS法)による測定を行なった。
(6)エステル化合物類含有量、平均エステル化度および数平均分子量
ペレット3gを塩化メチレン30mlに溶解し、アセトン50ml、ヘキサン200mlの順に溶媒を滴下した。次に、析出物をろ過して除去し、ろ液を濃縮、乾固して、抽出物を得た。抽出物を内部標準入り重クロロホルム1mlにて溶解し、1H−NMR測定を行った。エステル化合物類のピークおよび内部標準ピークの積分値の比より、エステル化合物類量を算出することでエステル化合物類含有量を求めた。また、得られた1H−NMR測定結果より、各エステル化合物(部分エステルおよびフルエステル)の含有モル比を算出し、下記式(3)より平均エステル化度を、下記式(4)より数平均分子量を求めた。なお、表1にはフルエステルに対する平均エステル化度(%)を示した。
基の数を示し、iは多価アルコール高級脂肪酸エステルのエステル化度を示し、Niはエステル化度がiの多価アルコール高級脂肪酸エステルの全エステル化合物類中におけるモル%を示す)
(式中、Mnは数平均分子量を示し、nは原料多価アルコール1分子中の水酸基の数を示し、iは多価アルコール高級脂肪酸エステルのエステル化度を示し、Miはエステル化度がiの多価アルコール高級脂肪酸エステルの分子量を示し、Niはエステル化度がiの多価アルコール高級脂肪酸エステルの全エステル化合物類中におけるモル%を示す)
(7)溶出塩化物イオン濃度
清浄なポリオレフィン製容器に、得られたペレット50gおよび超純水50mLを入れて密栓し、80℃で24時間放置した後、得られた溶液について、Dionex社製分離カラムIonPacAS12Aを具備したDionex社製イオンクロマトグラフDX−120を用いて塩化物イオン濃度を測定し、得られた結果からペレット中の濃度を算出した。
(8)離型荷重
ペレットを120℃で5時間乾燥した後、射出成型機(住友重機械工業(株)製:SS75)を用いてシリンダー温度320度、金型温度90度でコップ状(開口部外径:70mm、底面外径:63mm、高さ:20mm、厚さ:4mm)の離型性評価用金型を使用して射出成形し、ロードセルによって離型時の突き出し荷重を測定した。この値が小さいほど離型性に優れていることを示す。
(9)接触角
ペレットを120℃で5時間乾燥した後、シリンダー温度280℃、金型温度70℃、成形サイクル約130秒で射出成形し、300mm半導体ウエーハ用収納搬送容器(FOSB)を得た。
この半導体ウエーハ用収納搬送容器に所定枚数の半導体ウエーハを挿入し、密閉容器内で1週間常温保持した後、半導体ウエーハをとりだし表面5カ所で、純水とウエーハ表面との接触角をΘ/2法により測定した。なお、実施例および比較例において、容器に放置する前の接触角はすべて4°であった。
実施例1
温度計、撹拌機および還流冷却器付き反応器にイオン交換水2194部、48%水酸化ナトリウム水溶液402部を仕込み、これに2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン575部およびハイドロサルファイト1.2部を溶解した後、塩化メチレン1810部を加え、活性炭処理したホスゲン283部を撹拌下15〜25℃で40分要して吹込んだ。ホスゲン吹き込み終了後、48%水酸化ナトリウム水溶液72部およびp−tert−ブチルフェノール18.5部を加え、撹拌して乳化せしめ、10分後にホモミキサーで処理した後、無撹拌状態で温度30〜33℃の範囲で、3時間放置し反応を終了した。
反応終了後塩化メチレン1810部を加え20分間撹拌混合した後静置して、ポリカーボネート樹脂の有機溶媒溶液相と水相を分離した。分離したポリカーボネート樹脂の有機溶媒溶液1部に対しイオン交換水1部を加えて洗浄および分液を水相の導電率がイオン交換水と殆ど同じになるまで3回繰り返した。洗浄した該ポリカーボネート樹脂有機溶媒溶液を公称ろ過精度1μmのSUS304製フィルターで濾過した後、4,4’−ビフェニレンジホスフィン酸テトラキス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)をポリカーボネート樹脂に対して25ppmとなる量添加した。
次に、得られたポリカーボネート樹脂有機溶媒溶液を、45℃の温水(ニーダー内部空間容量の10%程度を占める量)が仕込まれたニーダーの攪拌下に1時間かけて投入し、スチームを吹き込みながら内温45℃で塩化メチレンを蒸発除去させてポリカーボネート粉粒体と水の混合物を得た。かかる粉粒体と水の混合物を粉砕機に通して粉砕した後、水温95℃にコントロールされた攪拌機付熱水処理槽に投入し、粉粒体25部、水75部の混合比になるように水を加え、30分間攪拌機混合した。この粉粒体と水の混合物を遠心分離機で分離して塩化メチレン3.5重量%、水10重量%を含有する粉粒体を得た。次に、この粉粒体を140℃にコントロールされているSUS316L製伝導受熱式溝型2軸攪拌連続乾燥機に50kg/Hr(ポリカーボネート樹脂換算)で連続供給して、平均乾燥時間8時間の条件で乾燥し、粘度平均分子量1.85×104、塩化メチレン含有量50ppmの粉粒体を得た。
次いで、得られたポリカーボネート粉粒体に理研ビタミン(株)製:リケマールS−100A(商品名)(主成分:グリセリンモノステアレート)をポリカーボネート樹脂に対して1000ppm添加し、ナウターミキサーを用いて20分間攪拌混合したものを、ベント二箇所とそのベント間にイオン交換水注入口を有し、かつシリンダーとダイの間に20μmディスク型スクリーンを付設した二軸押出機((株)日本製鋼所製:TEX30α)を用いて、その原料供給口から30kg/Hrで供給し、スクリュ回転数300rpm、樹脂温度280℃、ベント真空度1kPaの押出条件でストランドを溶融押出した。溶融押出したストランドを冷却バスで冷却した後、切断機で切断して直径3mm、長さ3mmのペレットを得た。なお、イオン交換水注入口から脱揮助剤としてイオン交換水をポリカーボネート樹脂組成物100重量部に対して0.5重量部供給した。得られたペレットについて、前記(1)〜(9)の測定、評価を行い、その結果を表1に示した。NDは検出限界未満を意味する。
実施例2
実施例1において、p−tert−ブチルフェノールの添加量を14.9部に代えたこと以外は実施例1と同様に行なった。
実施例3
実施例1において、原料として用いるホスゲンの活性炭処理を行なわなかったこと以外は実施例1と同様に行なった。
実施例4
実施例1において、実施例1で得られたポリカーボネート粉粒体と、後述する比較例4で得られたポリカーボネート粉粒体とを1:1でブレンドしたものをポリカーボネート粉粒体として使用したこと以外は実施例1と同様に行なった。
実施例5
実施例1において、実施例1で得られたポリカーボネート粉粒体と、後述する比較例5で得られたポリカーボネート粉粒体とを1:1でブレンドしたものをポリカーボネート粉粒体として使用したこと以外は実施例1と同様に行なった。
実施例6
実施例1において、理研ビタミン(株)製:リケマールS−100A(商品名)の添加量を300ppmに代えたこと以外は実施例1と同様に行なった。
実施例7
実施例1において、理研ビタミン(株)製:リケマールS−100A(商品名)の添加量を2000ppmに代えたこと以外は実施例1と同様に行なった。
実施例8
実施例1において、理研ビタミン(株)製:リケマールS−100A(商品名)をポリカーボネート樹脂に対して1000ppm添加する代わりに理研ビタミン(株)製:リケスターEW−400(商品名)(主成分:ペンタエリスリトールテトラステアレート)をポリカーボネート樹脂に対して3000ppm添加したこと以外は実施例1と同様に行なった。
実施例9
実施例1において、理研ビタミン(株)製:リケマールS−100A(商品名)に加え、さらに理研ビタミン(株)製:リケスターEW−400(商品名)をポリカーボネート樹脂に対して4000ppm添加したこと以外は実施例1と同様に行なった。
比較例1
実施例1において、溶融押出する際に脱揮助剤として純水を使用しなかったこと以外は実施例1と同様に行なった。
比較例2
比較例1において、原料として用いるホスゲンの活性炭処理を行なわなかったこと以外は比較例1と同様に行なった。
比較例3
実施例1において、ホスゲンの添加量を276部に代えたこと以外は実施例1と同様に行なった。
比較例4
実施例1において、反応終了後水相と分離したポリカーボネート樹脂の有機溶媒溶液のイオン交換水による洗浄および分液回数を1回に代えたこと以外は実施例1と同様に行なった。
比較例5
実施例1において、伝導受熱式溝型2軸攪拌連続乾燥機の材質をSUS304に代えたこと以外は実施例1と同様に行なった。
比較例6
実施例1において、理研ビタミン(株)製:リケマールS−100A(商品名)を添加しなかったこと以外は実施例1と同様に行なった。
比較例7
実施例1において、理研ビタミン(株)製:リケマールS−100A(商品名)をポリカーボネート樹脂に対して1000ppm添加する代わりに3,4−エポキシシクロヘキセニルメチル−3’,4’−エポキシシクロヘキセンカルボキシレートをポリカーボネート樹脂に対して50ppm添加したこと以外は実施例1と同様に行なった。
比較例8
実施例1において、理研ビタミン(株)製:リケマールS−100A(商品名)の添加量を3000ppmに代えたこと以外は実施例1と同様に行なった。
比較例9
実施例1において、理研ビタミン(株)製:リケマールS−100A(商品名)をポリカーボネート樹脂に対して1000ppm添加する代わりに理研ビタミン(株)製:リケスターEW−400(商品名)をポリカーボネート樹脂に対して300ppm添加したこと以外は実施例1と同様に行なった。
比較例10
実施例1において、理研ビタミン(株)製:リケマールS−100A(商品名)をポリカーボネート樹脂に対して1000ppm添加する代わりに理研ビタミン(株)製:リケスターEW−400(商品名)をポリカーボネート樹脂に対して6000ppm添加したこと以外は実施例1と同様に行なった。
本発明の樹脂組成物は成形時の離型性に優れる。また本発明の薄板収納搬送容器は、表面汚染に敏感とされる半導体ウエーハや磁気ディスク等の薄板の表面汚染を低減でき、その奏する工業的効果は格別のものがある。
Claims (7)
- [I]芳香族ポリカーボネート樹脂100重量部、および
[II]多価アルコールと高級脂肪酸とから構成される、平均エステル化度がフルエステルの30〜99%(A%)であるエステル化合物類を0.01〜0.5重量部(B重量部)含有する樹脂組成物であって、該樹脂組成物は、
(i)塩素原子含有量が5ppm以下であり、
(ii)四塩化炭素含有量が3ppm以下であり、
(iii)炭素数が6〜18であるフェノール化合物の合計含有量が40ppm以下であり、
(iv)ナトリウムおよび鉄原子の含有量の合計が0.1ppm以下であり、かつ、
(v)下記式(1)
0.1≦(100−A)×B≦10.0 (1)
を満足することを特徴とする薄板収納搬送容器用樹脂組成物。 - 下記式(2)
0.001≦(100−A)×n×B/Mn≦0.1 (2)
(式中、nはエステル化合物類の原料多価アルコール1分子中の水酸基の数を示し、Mnはエステル化合物類の数平均分子量を示す。)
を満足する請求項1記載の樹脂組成物。 - エステル化合物類の主成分がグリセリンモノステアレートである請求項1記載の樹脂組成物。
- 芳香族ポリカーボネート樹脂は、その粘度平均分子量が1.4×104〜3.0×104である請求項1記載の樹脂組成物。
- 請求項1記載の樹脂組成物から成形された薄板収納搬送容器。
- 半導体ウエーハ用である請求項5記載の薄板収納搬送容器。
- (i)成形材料を準備し、
(ii) 成形材料を型内で成形して薄板収納搬送容器を得る、
各工程を含み、成形材料として、
[I]芳香族ポリカーボネート樹脂100重量部、および
[II]多価アルコールと高級脂肪酸とから構成される、平均エステル化度がフルエステルの30〜99%(A%)であるエステル化合物類を0.01〜0.5重量部(B重量部)含有する樹脂組成物であって、該樹脂組成物は、
(i)塩素原子含有量が5ppm以下であり、
(ii)四塩化炭素含有量が3ppm以下であり、
(iii)炭素数が6〜18であるフェノール化合物の合計含有量が40ppm以下であり、
(iv)ナトリウムおよび鉄原子の含有量の合計が0.1ppm以下であり、かつ、
(v)下記式(1)
0.1≦(100−A)×B≦10.0 (1)
を満足する樹脂組成物を用いることを特徴とする薄板収納搬送容器を成形する際の離形性を向上させる方法。
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