JPWO2012070556A1 - 止血ベルト - Google Patents

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Abstract

止血にあたり、適切な止血パッド(3)の押圧力・圧迫力のもとで使用することを簡単に実現する止血ベルト(1)を提供すること。吸水膨潤率が110〜1300%であるセルローススポンジからなる止血パッド(1)と、該止血パッドを被止血部に押し付けるために、人体の一部に少なくともその1周を超えて巻き付けられるのに十分な長さを有するとともに、長さ方向破断伸度が95%以上400%以下であり、長さ方向80%伸長後の回復率が60%以上85%以下、長さ方向50%伸長後の回復率が85%以上95%以下である感圧性自己表面背面接着型伸長回復不織布からなる伸長回復性ベルト(2)を有している止血ベルト(1)。

Description

本発明は、注射針等による血管穿刺を伴う治療や検査を行った際、使用した注射針等を抜いた後、該穿刺部における出血を止めるのに便利にかつ効果的に用いられる止血ベルトに関する。
従来から、静脈あるいは動脈などの血管に対し、治療、検査、予防、献血等のために注射針等による血管への穿刺を伴う医療行為が行われている。こうした医療行為の後には穿刺後の止血が必要になる。
従来は、この止血のために、簡単な止血の場合では、プラスチック製接着テープ等の表面に小さなガーゼ片・成形綿片などを貼り合わせ、そのガーゼ片・成形綿片が穿刺位置に重なるようにして該接着テープを5〜10分間程度貼っておくことや、あるいは、重大な止血の場合では、カテーテルを挿入するための動脈穿刺の後などでは大きなパッドを粘着テープなどで固定して、さらに重しを載せて数時間程度動かないままでいるなどのことが行われている。
しかし、粘着テープを使用することは、個人によってはアレルギー反応を起こし、また、皮膚にプラスチック製接着テープ等を貼ること自体が皮膚に刺激を与えることであり良いことではない。また、貼り方が良くないと穿刺箇所にうまく当てることができず、そして、一般に貼り直しも効かないので、実態はほとんど手で接着テープ部分を押さえて使用することになるなど、使いやすさや効果の点で改良が望まれる点があった。
このような事情に対応し、止血を簡易かつ確実に行うべく、血管に対する穿刺孔の上を覆うパッドと、そのパッドを穿刺孔の上に押圧しつつその位置を維持するように巻付けられ、被巻付物に対しては非粘着性か微粘着性で、自己の背面には強い接着性を示す感圧性自背面接着テープを備えて構成された止血用具が提案されている(特許文献1)。
この止血用具は、特に感圧性自背面接着テープを使用していて、接着テープを使用しない点では上述したようなアレルギーの問題などがなく優れているが、パッドの押圧力・圧迫力を適切な範囲で調整して得ることが、パッドの厚さなどにも関係するので一般に難しい。特許文献1では、パッドの厚さを3mm〜30mmという広い範囲にて設定し対処していると解されるが(特許文献1の段落0013)、厚さの設計範囲を広範囲にしても、一つの止血用具では一つの特定の厚さを有しているだけであり、被使用者の使用部位のサイズ(特に、使用部位の巻付け周長)等にうまく臨機応変に対応して厚さの変更などができるわけではなく、結局、適切なパッドの押圧力・圧迫力を感圧性自背面接着テ−プの束縛力との関係のみで実現することは難しいものであった。
日本国特開2002−95668号公報
本発明の目的は、上述したような点に鑑み、止血にあたり、適切なパッドの押圧力・圧迫力を感圧性の自表面背面接着テ−プの束縛力との関係で簡単に得ることを実現することを可能にする止血ベルトを提供することにある。
上述した目的を達成する本発明の止血ベルトは、以下の(1)の構成を有する。
(1)吸水膨潤率が110〜1300%であるセルローススポンジからなる止血パッドと、該止血パッドを被止血部に押し付けるために、人体の一部に少なくともその1周を超えて巻き付けられるのに十分な長さを有するとともに、長さ方向破断伸度が95%以上400%以下であり、長さ方向80%伸長後の回復率が60%以上85%以下、長さ方向50%伸長後の回復率が85%以上95%以下である感圧性自己表面背面接着型伸長回復不織布からなる伸長回復性ベルトを有していることを特徴とする止血ベルト。
かかる本発明の止血ベルトにおいて、以下の(2)〜(10)のいずれかの構成からなることが更に好ましい。
(2)前記止血パッドが、使用前乾燥時厚さで0.5mm〜30mmのものであることを特徴とする上記(1)記載の止血ベルト。
(3)前記感圧性自己表面背面接着型伸長回復不織布が、3次元捲縮を有する複合短繊維からなることを特徴とする上記(1)または(2)記載の止血ベルト。
(4)前記3次元捲縮がコイル状の捲縮であり、該コイル状の捲縮(クリンプ)の平均直径が45〜110μmであることを特徴とする上記(3)記載の止血ベルト。
(5)前記3次元捲縮がコイル状の捲縮であり、表面クリンプ数が30〜150個/mm2 であることを特徴とする上記(3)または(4)記載の止血ベルト。
(6)前記感圧性自己表面背面接着型伸長回復不織布が、長さ方向破断伸度が100%以上300%以下であり、長さ方向80%伸長後の回復率が70%以上85%以下、長さ方向50%伸長後の回復率が90%以上95%以下であることを特徴とする上記(1)〜(5)のいずれかに記載の止血ベルト。
(7)前記セルローススポンジからなる止血パッドが、使用前乾燥時で0.1〜200cm3 の体積を有するものであることを特徴とする上記(1)〜(6)のいずれかに記載の止血ベルト。
(8)前記止血パッドと、前記伸長回復性ベルトが、互いに固着されていることを特徴とする上記(1)〜(7)のいずれかに記載の止血ベルト。
(9)前記止血パッドと、前記伸長回復性ベルトが、互いに繰り返して脱着可能な別体に構成されていることを特徴とする上記(1)〜(7)のいずれかに記載の止血ベルト。
(10)全体の長さが30〜100cmであることを特徴とする上記(1)〜(9)のいずれかに記載の止血ベルト。
請求項1にかかる本発明の止血ベルトによれば、止血にあたり好適な範囲のパッドの押圧力・圧迫力を得ることを、感圧性の自己表面背面接着テープの束縛力との関係で簡単に実現できる止血ベルトが提供される。
請求項2〜7、10のいずれかにかかる本発明の止血ベルトによれば、上述した請求項1の発明にかかる効果を、より明確に得ることができる止血ベルトが提供される。
請求項8にかかる本発明の止血ベルトによれば、パッドと伸長回復性ベルトとが固定化されているので、片手でワンタッチ的な動作で巻くことのできる止血ベルトが提供される。
請求項9にかかる本発明の止血ベルトによれば、パッドと伸長回復性ベルトとが、互いに繰り返して脱着可能な別体に構成されているので、少なくとも、伸長回復性ベルトを共通に使用して各種サイズ(面積(タテ、ヨコ)、高さ)のパッドを適宜に変更して使用することができる止血ベルトが提供される。
図1は、本発明の止血ベルトを使用する状態を説明する斜視図である。 図2は、本発明の止血ベルトの実施例を説明する斜視図である。 図3は、本発明の止血ベルトの実施例を説明する側面図である。 図4は、本発明の止血ベルトに使用される不織布の表面と背面の自己付着力を評価する方法を説明するモデル図である。 図5は、本発明の止血ベルトが有する押し付け力を評価する方法を説明するモデル図である。
以下、更に詳しく本発明の止血ベルトについて説明する。
図1〜図3に示すように、本発明の止血ベルト1は、吸水膨潤率が110〜1300%であるセルローススポンジからなる止血パッドと、伸長回復特性を有するベルトとからなり、その伸長回復性ベルトは、上述の止血パッドを被止血部に押し付けるために、人体の一部に少なくともその1周を超えて巻き付けられるのに十分な長さを有するとともに、長さ方向破断伸度が95%以上400%以下であり、長さ方向80%伸長後の回復率が60%以上85%以下、長さ方向50%伸長後の回復率が85%以上95%以下である感圧性自己表面背面接着型伸長回復不織布からなる伸長回復性ベルトを有していることを特徴とする。
本発明に使用される感圧性自己表面背面接着型伸長回復不織布とは、前述した特許文献1で使用されている感圧性自背面接着テ−プと同種な機能を持つものであり、特に、接着剤などを用いなくても、自己の不織布を構成する単繊維が有している微細な捲縮構造に基づいて該不織布の表面と裏面とが重なり合った部分で両者(両面)が互いに接合し合う機能を有するものをいう。特に、伸長回復不織布は、長さ方向に少しの張力を加えながら、その表面と裏面とを重ね合わせるようにして圧すると、双方の面の構成繊維の捲縮構造がより強く絡まり合い、強い接合力を得ることができる。
この接合は、人が剥がすように力を加えると、該不織布を特に破壊してしまうことなく容易に分離できるものであり、該伸長回復不織布がその形態を維持している間は、この接合と分離(着脱)を、何度も繰り返して自在に可能なものである。
この接合・分離のメカニズムは、不織布全体にある微細な捲縮構造(微細なループ構造)が該不織布に伸長回復性を与えているが、その表面近くにある捲縮構造と裏面近くにある捲縮構造どうしが互いに絡み合い、あたかも互いに噛み合うようにして絡合し合い、表面と裏面に相互間の接合力を与える。一方で、その接合状態を解くような力、特に該伸長回復不織布の面に平行な力を加えることで該接合状態を解くようにしても、捲縮構造が微妙に伸び縮みして、かえって強固に締まり合うような表面・裏面の単繊維どうしの絡合挙動を促して、その伸長回復不織布面に平行な解こうとする力に反発して、その接合状態を維持しようとして、表面と裏面の接合状態が保たれるものである。その一方で、伸長回復不織布の面に垂直な方向で引き剥がすような力を加えると、捲縮構造の噛み合いは側面から剥がされるような状況となり、特に、単繊維どうしの捲縮の噛み合いがかえって締まり合うような挙動を示すことなく、比較的簡単に両者は分離されると解されるものである。
以上のような挙動・メカニズムは、ほぼ同一のらせん径とピッチを有する2つのコイルばねを隣接して平行に置き、コイルを伸ばしながら両者を重なるようにしたときに生ずる絡合・噛み合いによる接合と同種のものと解される。
したがって、この伸長回復不織布の自己表面背面の接合は、何かを巻き回して接合がされるとき、中でも、特にある程度の引張り力を加えつつ(すなわち、上記の“コイル”とも言うべき、「捲縮のループ構造」を伸ばしつつ)、巻き回して接合がされるときに、より高く効果的な束縛力を発現する。そうした状況では、解こうとする力(ばらけようとする力)は、該伸長回復不織布の面方向と平行な力として作用するからであり、該伸長回復不織布はその力に大きく対抗しようとするのである。そして、不織布と垂直な方向からの剥離力には抵抗する力は弱く、比較的簡単に剥がれるのである。
本発明では、この感圧性自己表面背面接着型伸長回復不織布からなる伸長回復性ベルトの自己束縛力を利用して、止血パッドを穿刺箇所に押圧して止血をする。
止血パッドは、吸水膨潤率が110〜1300%であることが重要であり、また、使用前乾燥時厚さでは0.5mm〜30mm程度であるセルローススポンジで構成することが好ましい。両範囲を満足すれば、血を吸うことにより、ある程度、厚さを増しかつ膨潤して体積を増して適切な押圧力を実現する要因となるからである。止血パッドは、該効果をより良好に発揮させる上で、吸水膨潤率は300〜800%であることが好ましく、使用前乾燥時厚さでは0.8mm〜20mmがさらに好ましく、最も好ましくは1mm〜10mmの範囲内であることである。この止血パッドの吸水膨潤率は、セルローススポンジ材を止血パッドに整形するときに、熱プレスによる圧縮成形率を適宜に調節することにより調整できる。該熱プレスによる圧縮成形率を調節することにより、止血パッドの厚さと吸水率を自在に調整して製造することができる。
感圧性自己表面背面接着型伸長回復不織布は、パッドを被止血部に押し付けるために、人体の一部に少なくともその1周分を超えて、すなわち、該不織布がその長さ方向の両端部で、自己の表面と裏面とが重なり合うように巻き付けられるのに十分な長さを有することが重要である。該伸長回復不織布は、皮膚に対しての接合力を特別に有しているものではなく、不織布自身の両端の表裏面が重なり合わされることで接合力が発揮されるからである。本発明者らの知見によれば、上記の1周分にプラスしてその1割〜6割程度以上長ければよい。但し、個人的な相違や使用される部位の相違などもあるので、商品的には30cm〜100cm程度の長さがあれば、さまざまな場合に対応できて十分に良いものである。
該感圧性自己表面背面接着型伸長回復不織布は、長さ方向破断伸度が95%以上400%以下であり、長さ方向80%伸長後の回復率が60%以上85%以下、長さ方向50%伸長後の回復率が85%以上95%以下であることが重要である。
すなわち、不織布の伸長回復性能が、止血の際の通常の使用状態では破壊されて損なわれない程度の破断伸度であることが重要であり、例えば、長さ方向破断伸度が500%などと高すぎる場合は、安定して高い表裏の接合力(ひいては、高い被止血部への押圧力)を得ることが難しくなり好ましくない。長さ方向破断伸度が95%未満の場合は、少しの伸びでも不織布自体の伸長回復性能が元に戻らなくなる状態まで変形してしまう箇所が部分的に発生することが多くなり、全体で得られる表裏面間の接合力と束縛力が低下してしまいやすく、本発明の効果が得られ難い。
すなわち、部分的であれ、不織布自体の伸長回復性能が構造面から破壊されてしまうような変形をしてしまうことは、全体に生ずる束縛力をその部分で少なくとも支持し得なくなり、所望の束縛力を全体として得ることができなくなる。特に、不織布の伸長回復性能の部分的な破壊は、束縛力を発現させるのに重要な位置で生ずることが多いので、通常の使用をする限りでは、そのような破壊が発生しないような伸長回復不織布の破断伸度の値、長さ方向80%伸長後の回復率の値、および長さ方向50%伸長後の回復率の値とすることが重要なのである。
長さ方向80%伸長後の回復率が60%よりも小さいときは、伸長回復性ベルトの伸長回復応力が低くなっていることにつながる。このため、不織布の伸張応力によりなされていた止血圧力が低下して、本来の目的(止血)が果たせなくなる。これは不織布の伸張度が大きくなりすぎると、不織布内部の繊維間の絡合構造が破壊され始めて、1本1本の繊維間の応力の伝達性が損なわれるためである。この状態になると、たとえ不織布ベルトが伸張できても、そのときに得られるベルトの伸張回復率、回復力が小さくなるため、止血圧力が小さくなり好ましくない。長さ方向80%伸長後の回復率が85%よりも大きいときは、不織布ベルトを伸長させて得られる束縛力が大きくなりすぎて、止血圧力が大きくなりすぎるので好ましくない。
また、長さ方向50%伸長後の回復率が85%未満であることは、得られる束縛力が小さくなりがちであり好ましくない。また、長さ方向50%伸長後の回復率が95%よりも大きいときは、不織布ベルトを伸長させて得られる束縛力が大きいものとなり、止血圧力が所望レベル以上に大きくなるので好ましくない。
すなわち、本発明において、伸長回復不織布からなる伸長回復性ベルトは、適度な伸長回復特性と、あまり伸長すると構造が破壊されてしまい、その回復性を発揮できなくなるという特質をバランス良く有していることが重要である。
より好ましくは、破断伸度が100%以上300%以下であり、長さ方向80%伸長後の回復率が70%以上85%以下、長さ方向50%伸長後の回復率が90%以上95%以下であることである。
また、上述した、適度な伸長回復特性と、あまりにも伸長すると構造が破壊されてその回復性を発揮できなくなるという特質をよりバランス良く発揮して、使用者が感覚的により使いやすいものとする上で、(長さ方向50%伸長後の回復率)値/(長さ方向80%伸長後の回復率)値の比率が、1.1以上1.4以下であることが好ましく、1.1以上1.3以下であることがより好ましい。
上述した特性を有する本発明の止血ベルトは、伸長回復不織布の伸びと束縛力の相関関係により、一般に20%〜100%程度の範囲内の長さ方向伸長率で使用されることが、良好に束縛力を発現させて、適切な押圧効果と高い止血効果を得る上で、適切でかつ望ましい。
言い方を変えると、本発明の止血ベルトは、この長さ方向伸長率で20%〜100%の範囲で使用される限りにおいて、パッドの厚さ等とも相俟って、適切な押圧効果をほぼ自動的に得ることができるのである。
この長さ方向伸長率で20%〜100%の範囲の伸長状態は、本発明の上述した特性を有する伸長回復不織布において、実質的に主に弾性変形のもとでの伸長回復挙動をもたらすものであり、「塑性変形」を主に起こすまでの伸長ではないということである。結局、本発明では、弾性変形が主に起きている伸長変形の状態と、「塑性変形」が少し発生するか、しないかの伸長変形の状態までの変形領域で伸長させつつ巻き回して使用することが、適切な押圧力を実現する上で最も重要なことと解されるのである。
ここで、長さ方向伸長率で20%とは、例えば、長さ200mmのものが240mmまで伸長された状態で使用されるときであれば、長さ方向伸長率で20%であることを意味する。
したがって、本発明の止血ベルトを使用するにあたっては、上述した伸長率が20%〜100%になる領域に一方のベルト端部が位置して伸ばされ重ね合わされるように、着色やマークを描いておくことも好ましい。ただし、そのような着色やマークなどがなくても、使い慣れるに従い、その伸長が弾性変形内での伸長であるかどうかは、手・指の感覚としてわかるようになるので、所望の効果を得ることは簡単にできる。
止血ベルトの長さは、巻き付けられる身体の部分の周囲長の約1.1〜1.6倍程度あれば好ましく、ただし、大は小を兼ねるのでそれ以上の長さを有していてもよい。一般に、腕に巻くような使用態様では30cm〜40cm程度の範囲内とするのがよく、さらに、長さに適宜な余裕を持たせて、また、足や、頭部、腹部などに巻くことも想定して50cm〜120cm程度の範囲内としてもよい。
本発明に使用される感圧性自己表面背面接着型伸長回復不織布は、構成する個々の単繊維が有する微細な捲縮構造に基づく構成繊維どうしの絡合により、あるいはさらに、軽いエンボス処理やウォータージェットパンチング(水流パンチング交絡)、または、高速蒸気流などの交絡処理により不織布としての形態が保たれているものであり、上述した範囲内の伸長率での使用であれば、ほぼ長さ方向の伸びとその伸びた分の縮みが可逆的に可能なものである。
特に、ウォータージェットパンチング(水流パンチング交絡)、あるいは低圧力水の噴霧または、噴射による交絡処理を不織布長さ方向に沿って連続的に、かつ幅方向では0.8〜5mm程度の間隔をおいて間欠的に施すと、不織布長さ方向に、構成繊維が高密度で存在する部分と低密度で存在する部分を、「畝(うね)状」をなすように形成することができる。そして、この不織布を、その長さ方向(畝状の方向)を止血ベルトの長さ方向と一致させて止血ベルトを構成すると、止血ベルトの長さ方向の伸長回復特性がより優れたもの(伸長回復の可逆性に富むこと、その繰り返し反復耐久性に富むこと)となる。
このような感圧性自己表面背面接着型伸長回復不織布についての基本的な構造や製造方法は、例えば、国際公開WO2008/015972によって知られている。
すなわち、該国際公開WO2008/015972によって知られている不織布は、熱収縮率(または熱膨張率)の異なる複数の樹脂が相構造を形成した複合繊維を含み、該複合繊維は、主に面方向に配向し、この配向軸に沿ってコイル状に平均曲率半径20〜200μmで捲縮を有しているものである。この不織布は、複合繊維を含むウエッブに高温(過熱は加熱)水蒸気を作用させて、複合繊維に捲縮を発現させ、繊維同士を融着することなく(機械的に)絡み合わせることにより得ることができる。用いられる複合繊維は、複数の樹脂の熱収縮率(または熱膨張率)の違いに起因して、加熱により捲縮を生じる非対称または層状(いわゆるバイメタル)構造を有する繊維(潜在捲縮繊維)を使用する。複数の樹脂は、通常、軟化点または融点が異なるものであって、例えば、ポリオレフィン系樹脂、アクリル系樹脂、ポリビニルアセタール系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリ塩化ビニリデン系樹脂、スチレン系樹脂、ポリエステル系樹脂(ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリトリメチレンテレフタレート樹脂、ポリブチレンテレフタレート樹脂、ポリエチレンナフタレート樹脂など)、ポリアミド系樹脂(ポリアミド6、ポリアミド66、ポリアミド11、ポリアミド12、ポリアミド610、ポリアミド612などの脂肪族ポリアミド系樹脂、半芳香族ポリアミド系樹脂、ポリフェニレンイソフタルアミド、ポリヘキサメチレンテレフタルアミド、ポリp−フェニレンテレフタルアミドなどの芳香族ポリアミド系樹脂など)、ポリカーボネート系樹脂(ビスフェノールA型ポリカーボネートなど)、ポリパラフェニレンベンゾビスオキサゾール樹脂、ポリフェニレンサルファイド樹脂、ポリウレタン系樹脂、セルロース系樹脂(セルロースエステルなど)などの熱可塑性樹脂から選択することができる。
この中では、本発明では、高温水蒸気で加熱処理しても溶融または軟化して繊維が融着しないことから、軟化点または融点が100℃以上の非湿熱接着性樹脂(または耐熱性疎水性樹脂または非水性樹脂)、例えば、ポリプロピレン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂を用いることが好ましく、さらに、特に、耐熱性や繊維形成性などのバランスに優れる点から、芳香族ポリエステル系樹脂あるいはポリアミド系樹脂を使用することが好ましい。複合繊維を構成する複数の樹脂は、熱収縮率が異なっていればよく、同系統の樹脂の組み合わせであっても、異種の樹脂の組み合わせであってもよい。
また、特に長さ方向破断伸度が95%以上400%以下、長さ方向80%伸長後の回復率が60%以上85%以下、長さ方向50%伸長後の回復率が85%以上95%以下である感圧性自己表面背面接着型伸長回復不織布であるようにするには、不織布の目付(g/m2 )を適切に調整し、前述の方法による絡合を適切に行うことが重要である。
該不織布の目付は、50g/m2 〜200g/m2 の範囲で製造することが好ましく、この範囲に調整されたウエッブに対して、要求される伸長回復率に応じて、水処理量や水圧等の適度な絡合処理を行う。ウエッブの目付等によりこれらの条件は、一概に言うことは難しいが、ウォータージェットあるいは水噴霧処理を施す場合は、0.1〜20MPaの範囲で行うことがよい。ウエッブの目付が低すぎると、絡合する繊維が少なすぎ、所望する伸長回復率を得ることは不可能となる。また、ウエッブの目付が高すぎると、所望する伸長回復率は得やすいが、不織布の風合いが硬くなり、止血ベルト用としてそぐわない。具体的には、伸張時の弾性率が大きすぎて伸長させるのに力が必要で、また、身体に巻きつけた後に締め付け力が強すぎるなどの不具合がある。
さらに、より好ましい範囲である、破断伸度が100%以上300%以下であり、長さ方向80%伸長後の回復率が70%以上85%以下、長さ方向50%伸長後の回復率が90%以上95%以下とするためには、一般に、ウエッブ目付を60〜150g/m2 の範囲に設計することがよく、さらには、75〜165g/m2 の範囲とし、処理水流圧力を0.5〜8.0MPaの範囲で、1段〜数段に分けて処理すること等によって製造することができる。処理水の圧力が高すぎると高い伸長回復率は得られにくい。
不織布を構成する単繊維に微細な捲縮を発現させるには、構成繊維を複合繊維で構成することで達成でき、特に、コイル状の3次元捲縮を発現させるためには、いわゆるバイメタル複合構造の複合繊維を使用する。繊維は、不織布表面に繊維端が存在する方が本発明に好適な絡合構造を形成する上で良いので、短繊維とするのが良く、特に繊維長35mm〜75mm程度の短繊維を使用するのが良い。
すなわち、まとめると、本発明の感圧性自己表面背面接着型伸長回復不織布を製造するには、まず、熱収縮率(または熱膨張率)の異なる複数の樹脂がバイメタル構造を形成した複合繊維からなるウエッブを得て、この複合繊維を含むウエッブに高温の熱風、あるいは(過熱または加熱)水蒸気を作用させて、複合繊維に捲縮を発現させて繊維同士を融着することなく(機械的に)絡み合わせることにより、該複合繊維が、主に面方向に配向し、この配向軸に沿ってコイル状の平均曲率半径20〜200μmの3次元捲縮を有した構成繊維からなる不織布を製造する。特に、高温の(過熱または加熱)水蒸気による熱処理は、瞬時に不織布の内部まで均一に処理することができ、効率的にかつ均一なコイル状捲縮発現を行うことが可能であり、より好ましい。また、熱処理前のウエッブは、目的とする伸張性、伸長回復性をより得やすくするためにオーバーフィードされ熱処理機に導入されることが好ましい。
こうして製造される上述した3次元捲縮は、好ましくは、コイル状の捲縮(クリンプ)の平均直径が45〜110μmのものである。また、表面クリンプ数が30〜150個/mm2 であり、かかる範囲を満足すると、自着性、繰返し押し付け力、10分後押し付け力、通気性および透湿性などのいずれにもバランス良く優れたものを得ることができる。
なお、コイル状の捲縮(クリンプ)の平均直径が45〜110μm、表面クリンプ数が30〜150個/mm2 である不織布を製造するには、例えば、前述の各種構造の複合繊維を用いて、該複合繊維中の高収縮樹脂成分、低収縮樹脂成分の複合比率を、高収縮樹脂成分/低収縮樹脂成分の2成分比で、30/70〜70/30のものを使用することにより達成できる。中でも、該比率が、45〜55/55〜45のものを使用することはより好ましい達成手段であり、最も好ましくは50/50のものを使用することである。
より具体的には、これらの繊維を用いて所定の目付のウエッブを作成して、該ウエッブに対して、予備的な絡合、オーバーフィード、高速蒸気処理、乾燥の工程を通すことにより製造し、これら各処理の条件のバランスをとることにより、表面クリンプ数、コイル状捲縮のクリンプ直径の調整をすることが可能である。傾向的には、目付けを高く、予備的な絡合程度を低く、蒸気処理、乾燥を強く行なうと、クリンプ直径が小さめとなってクリンプ数が多くなり、このような各条件の組み合わせにより、それら値の調整が可能である。また、熱処理後のクリンプ繊維の繊維径は、およそ10μm〜30μm程度であることが好ましく、より好適には12μm〜18μm程度である。この繊維径とクリンプ直径、クリンプ数の間には適度なバランスがある。特に、繊維径が太く、クリンプ直径が小さいと繊維間のクリンプ間に他の繊維のクリンプが食い込みにくく、また、食い込んだとしてもその食い込み深さが浅くなり、その結果、自着性が低くなる傾向にある。したがって、こうした関係も留意して、上記した処理などをバランス良く行うことが肝要である。
伸長回復不織布を構成する複合繊維の平均繊度は、好ましくは1〜5dtexであり、さらに好ましくは1.5〜3dtexである。繊度が細すぎると、繊維そのものが製造し難くなることに加え、繊維強度を確保し難いので望ましくなく、また、捲縮を発現させる工程において、綺麗なコイル状捲縮を発現させ難くなる。一方、繊度が太すぎると、繊維が剛直となり、捲縮発現はしても不織布の風合いがごわごわしたものとなり、肌に触れたときの触感が損なわれるので、止血ベルトには向かない。
不織布の加熱処理前(捲縮発現処理前)の捲縮数(機械捲縮数)は、単繊維の長さあたりで好ましくは、1〜25個/25mm、さらに好ましくは5〜20個/25mm程度である。加熱処理後の捲縮数は、好ましくは35〜150個/25mm、さらに好ましくは40〜120個/25mm程度であり、さらに50〜100個/25mm程度が最も好ましいものである。
こうして製造される本発明にかかる伸長回復不織布は、通気性が50〜450cm3 /cm2 /sec、透湿性が430〜750g/m2 /hrであるように構成されることが好ましい。この通気性および透湿性は、不織布の目付、構成する複合繊維の平均繊度、不織布製造時の繊維絡合処理条件、捲縮の発現処理条件などを調整することにより得ることができる。このような通気性、透湿性を併せ持つことは、止血ベルトを数枚重ね巻きした状態で止血に使用しているときなどに、汗をかいたりしても蒸れたりせずに快適な状態を保つことができるので好ましいのである。本発明の止血ベルト部(不織布の部分)は、その構成繊維自体は、汗を吸収したりすることはほとんどないため、上記のような通気性、透湿性を有すれば、湿った状態が長期間にわたり維持されることはない。すなわち、止血ベルト部(不織布の部分)は、速乾性に優れている。
こうした点に関連して、本発明以外の構成のものでは、例えば、ベルト部の弾性を重視して、エラストマー系のフィルム素材などで構成されたベルトや、粘着性を付与するためにベルト表面に対して粘着材の塗布加工を施したものなどは、通気性が少なく、また、透湿性が劣るものが多いため、使用時の蒸れ感などの使用感が悪いのが通常である。
なお、本発明の止血ベルトの通気性、透湿性は、前述の範囲にあることが好ましいが、より好ましくは、通気性が100〜450cm3 /cm2 /sec、さらに好ましくは、120〜450cm3 /cm2 /secであることである。通気性が低すぎると、使用時の快適性が損なわれるので好ましくない。逆に、通気性を大きくしようとし過ぎて、薄いものなどで構成すると、ベルト自体の物性が低下して止血に必要な力を持たすことが困難となる。透湿性に関しても、前述の範囲にあることが好ましいが、より好ましくは、500〜750g/m2 /hr、さらに好ましくは、550〜750g/m2 /hrであることがよい。これらの上限値、下限値を外れた場合は、上述した蒸れ感や物性などのバランスの点で好ましくない。
本発明の止血ベルトは、図1〜図3にモデル図を示したように、感圧性自己表面背面接着型伸長回復不織布2の上の適宜の位置に、止血パッド3が固定状態にあるいは仮りの固定状態にされて、該パッドを止血する位置に当たるようにしつつ、該止血ベルト1を身体の使用位置(腕など)に、伸長させながら1回以上巻き回して、巻き回した側の不織布2の先端部を、図1で矢印で示したように、反対側の不織布2の端部付近あるいは既に巻き回された不織布の部分に、上記した伸長状態を維持したままで、重ね合わせることにより束縛力が作用し、止血パッドを押し付けるのである。その束縛力は、重ね合わされた部分だけで生ずるものではなく、巻き回した全周にわたって作用する。
止血パッドは、前述したように、吸水膨潤率が110〜1300%であることが重要であり、最も好ましくは、使用前乾燥時厚さが1mm〜10mm、吸水膨潤率が300〜800%であり、血の量が多い場合にはパッド自体が血を吸って、より膨潤して押圧力を高くする。その状態で5分ないし10分程度をおくと、一般的な注射針を静脈に穿刺した場合などでは止血できる。止血パッドは、その吸水時厚さが5mm〜100mmの範囲内になるものを用いるのが良い。ただし、腕等での採血などの場合は、数mm〜10mm程度のものであってもよい。
ここで、セルローススポンジは、一般に、パルプ由来のセルロース(繊維素)と、補強繊維として適宜に加えられている亜麻、綿(コットン)などの天然繊維からなる、高機能素材として知られているものである。かかるセルローススポンジは、実質的に100%天然素材からなることや、セルロースが親水基(OH基)を有することから化学的に水分になじみやすいという性質があり、優れた吸水能力と柔軟性を有するものである。
ここまで説明してきたように、本発明の止血ベルトは、適度な破断伸度、伸長後回復率を有するベルト(不織布)と、吸水性を有し膨潤するパッドとの組み合わせにより、止血部に止血のための押圧する力を適度に加えることができるものである。その押圧する力は、パッドを押し付けるベルト(不織布)が、その長さ方向の伸長率20%〜100%の状態でパッドを押さえつけるようにして巻き回され、その伸長した状態で、ベルト同士が重なった面間で接合がされて、ベルト間の滑りを押えるとともに、パッドをベルトの面方向から肌側に押し付ける力として作用して、止血部への押付け力となるのである。上記の面間での「接合」は、接着剤などが使用されてなされるものではないので、面間での「係合」ともいうべきものである。
特に、パッドのある部分では、パッドの形状や吸液による膨潤の性質なども相俟って、部分的に高い圧力で押えることができる。この状態で止血を行なうので、止血効果はより高くなる。
止血をしている間は、この状態を維持させておくことが重要であり、この間の時間は、一般に、数分から数10分に及ぶ。この間、止血部に一定の押付け力を維持させておくことが重要である。すなわち、止血中に体を動かして止血ベルトを巻きつけた腕、腿、他の体の部位等が、筋肉の動きにより膨らんだり、細くなったりして、ベルトに対して長さ方向への伸び縮みの動きを起こしたり、パッドが初期は乾燥状態であったものが、体液の吸液とともにウエット状態になったりする。また、止血開始初期には、血液などの出る量も多く、押付け力も高いことが望ましい。こうしたさまざまな状況やその変化に対しても、適宜に適応するためには、本発明の伸縮性不織布よりなるベルトと、吸水膨潤率を有するパッドの組み合わせが非常に効果的であって重要なのである。
この組合わせからなる本発明の止血ベルトにおけるパッド部での押付け力は、後に定義する方法において、パッドの乾燥、湿潤状態によらず、5.0〜20Nが好ましく、より好ましくは、6.0〜20Nである。押付け力が5.0Nより小さいとしっかりした止血ができない場合があり。また、20Nより大きいと止血は行なえるものの締め付けが強すぎて痛みを感じたり、止血部位より先の部分のうっ血などの原因になる。上述した範囲を満たすことは、止血の機能上、使用上の快適性などの面で重要である。従来の技術では、これらをうまく調整できるものはない。
パッドは前述のように、伸長回復性ベルト上で特定の位置で固着されていてもよく、あるいは、パッドと伸長回復性ベルトが、互いに繰り返して脱着可能な別体に構成されていてもよい。
両者を別体で構成する場合は、パッドの止血ベルト側の面には、伸長回復不織布と仮りの接合ができるように、伸長回復性ベルトを構成する感圧性自己表面背面接着型伸長回復不織布と同様なものが貼り付けられていてもよい。また、微粘着剤などの粘着成分が該面の一部ないしは全体に付与処理されて仮り固定ができるようにされていてもよい。これらのように構成すると、止血ベルトの中央位置などの、任意の希望する位置にパッドを仮り固定状態で配置することができ、パッドを介在しつつ止血ベルトを巻き回すことの作業性を向上させ得るものである。また、止血ベルトをその伸長回復特性を破壊することなく使用をする限りにおいては、パッドのみを交換しての、繰り返しての再使用も可能であり、その点で便利である。
以下、実施例を用いて、本発明の止血ベルトの具体的構成・効果について説明する。
なお、本発明において、伸長回復不織布の目付、厚さ、密度、長さ方向破断強力・伸度、長さ方向80%伸長後の回復率、長さ方向50%伸長後の回復率、自着性は、それぞれ以下のようにして測定あるいは評価したものである。
また、不織布の止血のためのパッドの吸水膨潤率と、使用前乾燥時厚さは以下の方法により測定した値である。
(1)不織布の目付:
不織布原反から30cm角に切り出した試料を4枚重ねて質量を測定し、1枚当たりの目付(g/m2 )を求めた。
(2)不織布の厚さ:
30cm角に切り出した試料の任意5個所について、1cm2 当たり12gの荷重下で厚みを測定し、得られた厚みの平均値を算出した。
(3)不織布の密度:
上記で得られた目付を厚みで割り、単位調整した値を密度(g/cm3 )とした。
(4)伸長回復不織布(伸縮不織布)の長さ方向破断強力・破断伸度:
試料は、元の原反の長手方向(製造時の流れ方向:MD方向)を長さ方向として、幅3cm、試験長10cm(チャック間距離)に切り出して準備する。この試料を引張り試験機に取り付け、引張り速度を試験長の200%/分の速度で伸張破断させた。このときの歪み−強力曲線の最大強力時を破断時とし、ここを試料の破断MD方向強力値、MD方向破断伸度とした。なお、最大強力時までに複数回のピーク値が発生した場合には、これらの中で最も強力値の高いところを切断部として上記値を求めた。
評価は、n数=3で実施して、これらの平均値を試料のMD方向(長さ方向)の破断強力値、破断伸度とした。
(5)伸長回復不織布(伸縮不織布)の長さ方向80%伸長後の回復率、長さ方向50%伸長後の回復率:
(a)長さ方向80%伸長後の回復率:
上記した不織布の長さ方向破断強力伸度の評価と同様な方法で元の原反の長手方向(製造時の流れ方向:MD方向)を長さ方向として、幅3cm、試験長10cm(チャック間距離)に切り出して試料を準備した。この試料を引張り試験機に取り付け、引張り速度を試験長の200%/分の速度で試験長の80%に当たる伸張歪(8cm)を与えた後、直ぐに同速度で歪みを取り除いた。このとき、引張り力が"0"になる時の歪み(R80cm)を計測し、下式により長さ方向80%伸長後の回復率を算出した。
80%伸張後の回復率(%)={(10−R80)/10}×100
なお、測定は、n数を3として行い、小数点以下1桁で求め、その平均値を求めて四捨五入して整数の値とした。
(b)長さ方向50%伸長後の回復率:
上記の長さ方向80%伸長後の回復率と同様な方法で、ただし、与える歪み率は50%(伸張歪(5cm))にして実施した値(R50)を求め、同様に、下記式により長さ方向50%伸長後の回復率を求めた。
50%伸張後の回復率(%)={(10−R50)/10}×100
(6)表面クリンプ数:
クリンプ数の測定は、株式会社日立ハイテクノロジー社製走査型顕微鏡(型式S3400N)を用い、測定倍率200倍にてSEM写真を撮り、その写真を使用して、1枚の写真当たり、観察範囲629.5μm×432μmの面積について行った。計測対象とする繊維は、写真の最表面に一部でも現れている繊維とし、かつ曲率を有する繊維のみを計測した。その本数をベースにして、面積1mm2 当たりの表面クリンプ数を換算して求めたものである。n数を10として、すなわち、任意の10箇所より、10枚の写真を撮った。各写真より観察範囲(629.5μm×432μm)毎の繊維数を計測し、平均した。平均値を求めるにあたり、少数点以下2桁は四捨五入し、小数点以下1桁で求めた。
(7)捲縮(クリンプ)の平均直径:
上記(6)で、表面クリンプ数の計数の対象となったクリンプを有する繊維のクリンプのうち、写真の上で、平均的なサイズと判断できる100個のクリンプであって、かつ、スケール(定規)あるいはノギスなどを使用して測定が正確にできると判断できるクリンプを50個、ピックアップしてそのクリンプ直径を求めて平均した。なお、クリンプ直径の測定は、ピックアップしたクリンプしている繊維の外側の繊維側面間の距離を測って、直径として求めた。
(8)自着性:
(a)自着性の評価(官能評価による):
約3cm幅×長さ30cmに切り出した試料不織布を、長さ方向に少し伸長させながら巻きつけて、該不織布同士を接触・押し当てて該不織布間の接着性を確認して自着性の有無を官能で評価した。
(b)自着性の評価(計測による):
図4に示した如くに、約3cm幅×長さ60cmに切り出した試料不織布2を用意し、外径が30mmのポリプロピレン樹脂製パイプロール4に、該試料不織布2の片方の端部を両面テープで固定した。試料不織布2の他端にはクリップを用いて130gの錘5を取り付け、試料全幅に均一に加重がかかるようにした。この状態で錘5をぶら下げ、試料を一定荷重化で伸長しながらパイプ4に3周分巻きつけ、試料不織布2の表裏を自着させた(図4(a))。この状態は、張力下で、包帯のように不織布を巻きつけることを想定している。この状態で、ゆっくり錘5をはずし、試料不織布2を巻きつけたパイプロール4側の試料不織布2と、錘がついていた方の試料不織布2の境界点を基準に試料の最外層の1層をロール面に沿って半周(180°分)した位置Xで試料不織布2の最外層の一枚をカッター6を用いて切断した(図4(b))。
この最外層の試料不織布2の部分とその下の試料不織布の面間での自着力を、ロール面に沿って半周(180°分)した部分について測定した。
ロールに巻きつけた試料不織布2を固定し、該試料不織布の錘の付いていた方の端部を、引張試験機のチャックに設置して引張速度200mm/分にて引張り、サンプル同士が外れた時点の測定値(引張強度)を自着力とした(図4(c))。引張試験機は、島津製作所社製、「オートグラフ」を用いた。
上記の官能評価による結果も参考にして、6.5N/3cm(試料幅)以上であれば自着性に優れていると判断できるものである。
(9)止血パッドの吸水膨潤率
止血ベルトに取り付けられた止血パッドのスポンジを取り出し、常温約20℃、湿度約40%で1時間放置後、直径(タテ方向とヨコ方向)をノギス(ミツトヨ製)で、高さ方向(中央部)をシックネスゲージ(TECLOCK製)にて、各10個のパッド材について測定し、各パッド材の体積を算出し、その平均値を求めた。
その後、生理食塩水を入れたビーカーに上記測定のパッド材を沈降するように1分間浸漬させ、篩(IIDA製 製品番号A−00932、目開き:2.8mm、平織り、JIS Z8801準拠品)に1分間置いて水切りした後に、同様に直径と厚みを測定し、湿潤状態の体積の平均値を算出した。
それらの値を用いて吸水膨潤率を下記式により求めた。
吸水膨潤率(%)={湿潤状態のスポンジの体積(平均値)/乾燥時のスポンジの体積(平均値)}×100
(10)止血パッドの使用前乾燥時厚さ:
止血ベルトに取り付けられた止血パッドのスポンジを取り出し、常温約20℃、湿度約40%で1時間放置した後のパッド材の中央部の厚さを、シックネスゲージ(TECLOCK製)にて各10個測定し、その平均値を求めた。
(11)通気度(フラジール法):
日本国工業規格JIS1096で評価した。N数は5として各試料を測定して、平均値を小数点以下1桁まで算出し、切り上げた。 試料は1枚として測定し、必要に応じて複数枚積層した状態でも評価した。
(12)透湿度(KFX法):
日本国工業規格JIS1099(塩化カルシウム法)を参考に評価した。
アルミニウム製の評価カップ(開口部面積28.27cm2 −φ6.0cm)内に塩化カルシウムをいれ、カップの口を試料でしっかり漏れのないように塞ぎ、温度40℃、湿度90%に調整した恒温恒湿機内で所定時間処理した。処理前後の重量変化を求め、透湿度とした。N数は3として、各試料を測定して、平均値を小数点以下1桁まで算出し、切り上げた。試料は1枚として測定し、必要に応じて複数枚積層した状態でも評価した。
(13)繊維径:
上記(6)で、表面クリンプ数の計数の対象となったクリンプを有する繊維について、n数を50として、任意に選択した繊維の直径を計測し、平均値を求めた。数値は小数点以下2桁まで算出し、2桁目を四捨五入した。
(14)押付け時応力:
押付け時応力の評価は、本発明の止血パッドを使用して患部への巻きつけ動作をしたときに、その止血部に対して、パッドと伸長回復性ベルトの組み合わせ構造によって発生する押圧力を、モデル的試験を行うことにより測定して、評価した。その際、パッドの状態は、乾燥時、湿潤時の2つの場合について評価した。
具体的には、図5に示した試験器を用いて、押し付け動作を3回繰り返した後、その動作中で最大の応力値を測定した。
試料不織布20は、元の原反の長手方向(製造時の流れ方向:MD方向)を長さ方向として、幅3cm、長さ30cm(チャック間距離)に切り出して準備した。
試料不織布20は、初期伸長率33%で両端を固定治具8に固定して設置した。このとき下部に2つの支点7を設け、その支点間距離(スパン)は60mmとした。試料不織布20は、初期設置状態で、その2つの支点7間で水平な状態である。支点7と固定治具8の間での試料不織布の長さは、両側でそれぞれ50mmに設定した。従って、上記した両端の固定治具8の間においての該試料不織布20の全長さは160mmである。
図5(a)、(b)に示したように、試料不織布20に対して、下部支点7間の中央部の位置において、上方より下方に移動する、押し圧力を測定するためのロードセルに接続された別の支点(止血点に相当)9を上方から下方に動作させて、パッド3の部分に押し付けた。その支点9の下降速度(押付け速度)は100mm/minとした。押し付ける距離(下降ストローク長)は、2つの下部支点7間を結ぶ直線を基準位置として、その位置から4cmとした。
測定は、ベルト(試料不織布20)の上にパッド3を設置して、上述した押付け動作を行ったときに支点9部分に発生する応力を求めることによって行った。
パッド3は、乾燥したときと湿潤したときの双方について評価をするようにし、湿潤状態にするときは、スポイトで6ccの蒸留水をパッドに吸液させて行った。
(15)押付け力の維持性能:
前記(14)に示した装置と、測定方法で、押圧する動作を3回繰り返さずに、初回の動作時に上からの支点9がもっとも下がった所(4cm下降)で停止させて、そのまま10分間維持したときの該支点9部分に発生する応力の変化を測定し評価した。押し動作直後の最大応力値と10分後の応力値を観察した。同じ測定を3回行い平均値を求めて評価をした。数値は、小数点以下2桁まで算出し、2桁目を四捨五入した。
実施例1
バイメタル構造の複合繊維として、固有粘度0.65のポリエチレンテレフタレート樹脂とイソフタル酸20モル%及びジエチレングリコール5モル%を共重合した変性ポリエチレンテレフタレート樹脂とで構成された複合繊維(株式会社クラレ製、「PN780」、繊度1.7dtex×繊維長さ51mm、機械捲縮数12個/25mm)の短繊維を用い、該繊維100%からなる目付52g/m2 のウエッブとした。
このウエッブをコンベアネット上で搬送し、千鳥状に孔の開いた多孔板ドラムとの間を通過させ、このドラムの内側からウエッブに向かって、0.8MPaでスプレー状に水流を噴出してウエッブ繊維間を微交絡させた。この処理をした微交絡ウエッブを30メッシュ、幅500mmの樹脂製エンドレスベルトを装着したベルトコンベアにオーバーフィード率200%で移送した。
該ベルトコンベアのベルトの上部には同じベルトが装備されており、それぞれが同じ速度で同方向に回転し、これら両ベルトの間隔を任意に調整可能なベルトコンベアを使用した。
次いで、ベルトコンベアに備えられた水蒸気噴射装置へ微交絡ウエッブを導入し、該装置から0.4MPaの水蒸気を微交絡ウエッブに対し噴出して水蒸気処理を施して、複合繊維のコイル状捲縮を発現させるとともに繊維を交絡させ不織布を得た。
得られた不織布は、目付が122g/m2 であった。該不織布は、MD方向およびCD方向のいずれにもよく伸縮し、また破断しない程度に軽く手で伸ばした後、応力を解除するとすぐに元の形に戻った。
この不織布は感圧性自己表面背面接着型伸張回復不織布であり、長さ方向80%伸張後の回復率が79%、長さ方向50%伸長後回復率が90%であった。また、密度、破断伸度などは表1に示した通りである。
さらに、この不織布を5cm幅で不織布長さ方向にスリットし、ロール状に巻き上げ、本発明にかかる伸長回復自着性ベルトを得た。
さらに、この不織布を幅3cm×長さ35cmでスリットし、タテ25.1mm、ヨコ25.2mm、使用前乾燥時厚さ1.14mm、吸水膨潤率790%のセルローススポンジパッドを止血パッドとして、粘着剤により取り付けて止血ベルトを作製し評価を行った。
繰り返し押付け力は、乾燥したパッドのとき、10.5N、パッドを吸水させた状態では15.5Nであった。また、10分後の押付け力は、乾燥したパッドで、初期最大力14.3N、10分後で9.6Nであった。吸水させたパッドのときは、初期最大力15.2N、10分後10.3Nであった。
その結果、強すぎず、弱すぎず、自然に適切な止血パッドの押圧力・圧迫力のもとで使用することができ、かつ使いやすい止血ベルトとして高い評価を得た。
実施例2
実施例1で用いた条件で、カードウエッブの目付を39g/m2 にした以外は実施例1と同様の方法で加工することにより不織布を得た。
得られた不織布は、収縮により目付が92g/m2 であった。この不織布はMD方向によく伸縮し、破断しない程度に手で伸ばした後、応力を解除するとすぐに元の形に戻った。
この不織布は感圧性自己表面背面接着型伸張回復不織布であり、長さ方向80%伸張後の回復率が72%、長さ方向50%伸長後回復率が94%であった。また、密度、破断伸度などは表1に示した通りである。
この不織布を5cm幅で不織布長さ方向にスリットし、ロール状に巻き上げ本発明の伸張回復自着ベルトを得た。
さらに、この不織布を幅3cm×長さ35cmでスリットし、タテ25.0mm、ヨコ25.2mm、使用前乾燥時厚さ1.01mm、吸水膨潤率339%のセルローススポンジパッドを止血パッドとして、粘着剤により取り付けて止血ベルトを作製し評価を行った。
繰り返し押付け力は、乾燥したパッドのとき、9.9N、パッドを吸水させた状態では10.0Nであった。また、10分後の押付け力は、乾燥したパッドで、初期最大力8.2N、10分後で6.0Nであった。吸水させたパッドのときは、初期最大力11.0N、10分後6.9Nであった。
その結果、強すぎず弱すぎず、自然に適切な止血パッドの押圧力・圧迫力のもとで使用することができ、かつ使いやすい止血ベルトとして高い評価を得た。止血の性能は、止血パッドの体積が小さい分、実施例1品よりは少し劣ると判断できるものであった。
実施例3
実施例1で用いた複合ステープル繊維を100質量%用い、カード法により目付60g/m2 のカードウエッブとしたこと以外は、実施例1と同様にして不織布を得た。
得られた不織布は、目付が141g/m2 であった。該不織布は、MD方向およびCD方向のいずれにもよく伸縮し、破断しない程度に手で伸ばした後、応力を解除するとすぐに元の形に戻った。
この不織布は感圧性自己表面背面接着型伸張回復不織布であり、長さ方向80%伸張後の回復率が84%、長さ方向50%伸長後回復率が94%であった。また、密度、破断伸度などは表1に示した通りである。
この不織布を5cm幅で不織布長さ方向にスリットし、ロール状に巻き上げ、本発明にかかる伸張回復自着ベルトを得た。
さらに、この不織布を幅3cm×長さ35cmでスリットし、タテ25.1mm、ヨコ25.1mm、使用前乾燥時厚さ1.03mm、吸水膨潤率790%のセルローススポンジパッドを止血パッドとして、粘着剤により取り付けて止血ベルトを作製し評価を行った。
その結果、強すぎず、弱すぎず、自然に適切な止血パッドの押圧力・圧迫力のもとで使用することができたが、実施例1品、同2品と比べると、押圧力がやや高めになりがちであった。
実施例4
実施例1で用いた複合ステープル繊維を100質量%用い、カード法により目付約40g/m2 のカードウエッブとした。このウエッブをコンベアネット上で搬送し、ウエッブ全面に予備的に水濡らし処理後、微細孔の開いた多孔板ドラムとの間を通過させ、ウエッブ上面よりウエッブを挟み、ドラムに向かって、2.5MPaで柱状流水流を作用させ、次いで、76メッシュの樹脂ネット上に搬送した後、3.0MPaの柱状流水流処理を行い繊維間を軽く絡合させた。この処理ウエッブを実施例1と同様な方法で水蒸気処理を行い複合繊維のコイル状捲縮を発現させるとともに繊維を交絡させ不織布を得た。このとき軽絡合ウエッブのオーバーフィード率は190%にして処理した。
得られた不織布は、目付が116g/m2 であった。該不織布は、製品の流れ(MD)方向、幅(CD)方向のいずれにもよく伸縮し、また破断しない程度に軽く手で伸ばした後、応力を解除するとすぐに元の形に戻った。
この不織布は、感圧性自己表面背面接着型伸張回復不織布であり、長さ方向80%伸張後の回復率が72%、長さ方向50%伸長後回復率が95%であった。また、密度、破断伸度などは表1に示した通りである。
この不織布を5cm幅で不織布長さ方向にスリットし、ロール状に巻き上げ、本発明にかかる伸張回復自着ベルトを得た。
さらに、この不織布を幅3cm×長さ35cmでスリットし、タテ25.1mm、ヨコ25.2mm、使用前乾燥時厚さ1.03mm、吸水膨潤率790%のセルローススポンジパッドを止血パッドとして、粘着剤により取り付けて止血ベルトを作製し評価を行った。
その結果、強すぎず、弱すぎず、自然に適切な止血パッドの押圧力・圧迫力のもとで使用することができた。
実施例5
実施例1で用いた複合ステープル繊維を100質量%用い、カード法により目付約40g/m2 のカードウエッブとした。このウエッブをコンベアネット上で搬送し、ウエッブ全面に予備的に水濡らし処理後、微細孔の開いた多孔板ドラムとの間を通過させ、ウエッブ上面よりウエッブを挟み、ドラムに向かって、2.5MPaで柱状流水流を作用させ、ついで76メッシュの樹脂ネット上に搬送後、3.0MPaの柱状流水流処理を行い、繊維間を軽絡合させた。
この処理ウエッブを実施例1と同様な方法で水蒸気処理を行い、複合繊維のコイル状捲縮を発現させるとともに繊維を交絡させ不織布を得た。このとき、軽絡合ウエッブのオーバーフィード率は約189%にして処理した。
得られた不織布は、目付が100g/m2 であった。該不織布は、製品の流れ(MD)方向、幅(CD)方向のいずれにもよく伸縮し、また破断しない程度に軽く手で伸ばした後、応力を解除するとすぐに元の形に戻った。
この不織布は、感圧性自己表面背面接着型伸張回復不織布であり、長さ方向80%伸張後の回復率が62%、長さ方向50%伸長後回復率が89%であった。また、密度、破断伸度などは表1に示した通りである。
この不織布を5cm幅で不織布長さ方向にスリットし、ロール状に巻き上げ、本発明にかかる伸張回復自着ベルトを得た。
さらに、この不織布を幅3cm×長さ35cmでスリットし、タテ25.2mm、ヨコ25.0mm、使用前乾燥時厚さ1.03mm、吸水膨潤率790%のセルローススポンジパッドを止血パッドとして、粘着剤により取り付けて止血ベルトを作製し評価を行った。
その結果、強すぎず、弱すぎず、自然に適切な止血パッドの押圧力・圧迫力のもとで使用することができた。
実施例6
実施例1で用いた複合ステープル繊維を100質量%用い、カード法により目付約40g/m2 のカードウエッブとした。
このウエッブをコンベアネット上で搬送し、ウエッブ全面に予備的に水濡らし処理後、微細孔の開いた多孔板ドラムとの間を通過させ、ウエッブ上面よりウエッブを挟み、ドラムに向かって、2.5MPaで柱状流水流を作用させ、ついで76メッシュの樹脂ネット上に搬送後、7.0MPaの柱状流水流処理を行い、繊維間を絡合させた。
この処理ウエッブを実施例1と同様な方法で水蒸気処理を行い複合繊維のコイル状捲縮を発現させるとともに繊維を交絡させ不織布を得た。
このとき、軽絡合ウエッブのオーバーフィード率は約193.5%で処理した。
得られた不織布は、目付が95g/m2 であった。該不織布は、製品の流れ(MD)方向、幅(CD)方向のいずれにもよく伸縮し、また破断しない程度に軽く手で伸ばした後、応力を解除するとすぐに元の形に戻った。
この不織布は感圧性自己表面背面接着型伸張回復不織布であり、長さ方向80%伸張後の回復率が63%、長さ方向50%伸長後回復率が91%であった。また、密度、破断伸度などは表1に示した通りである。
この不織布を5cm幅で不織布長さ方向にスリットし、ロール状に巻き上げ、本発明にかかる伸張回復自着ベルトを得た。
さらに、この不織布を幅3cm×長さ35cmでスリットし、タテ25.0mm、ヨコ25.0mm、使用前乾燥時厚さ1.03mm、吸水膨潤率790%のセルローススポンジパッドを止血パッドとして、粘着剤により取り付けて止血ベルトを作製し評価を行った。
繰り返し押付け力は、乾燥したパッドのとき、7.6N、パッドを吸水させた状態では7.7Nであった。また、10分後の押付け力は、乾燥したパッドで、初期最大力7.0N、10分後で5.4Nであった。吸水させたパッドのときは、初期最大力8.1N、10分後5.8Nであった。
その結果、強すぎず、弱すぎず、自然に適切な止血パッドの押圧力・圧迫力のもとで使用することができた。
実施例7
実施例1で用いた条件で、カードウエッブの目付を32g/m2 にした以外は実施例1と同様の方法で加工することにより不織布を得た。
得られた不織布は、収縮により目付が80g/m2 であった。MD方向によく伸縮し、破断しない程度に手で伸ばした後、応力を解除するとすぐに元の形に戻った。
この不織布は感圧性自己表面背面接着型伸張回復不織布であり、長さ方向80%伸張後の回復率が70%、長さ方向50%伸長後回復率が93%であった。また、密度、破断伸度などは表1に示した通りである。
この不織布を5cm幅で不織布長さ方向にスリットし、ロール状に巻き上げ本発明の伸張回復自着ベルトを得た。
さらに、この不織布を幅3cm×長さ35cmでスリットし、タテ25.0mm、ヨコ25.2mm、使用前乾燥時厚さ1.03mm、吸水膨潤率790%のセルローススポンジパッドを止血パッドとして、粘着剤により取り付けて止血ベルトを作製し評価を行った。
その結果、強すぎず弱すぎず、自然に適切な止血パッドの押圧力・圧迫力のもとで使用することができ、かつ使い易い止血ベルトとして高い評価を得た。
実施例8
使用した繊維の樹脂の成分比率を調整して実施例1品よりも熱収縮性の高いバイメタル構造の複合繊維を用いた以外は、実施例1と同じ条件で目付を43g/m2 にしたカードウエッブを製造した。さらに、実施例1と同様の加工方法で加工して、不織布を得た。
得られた不織布は、収縮により目付が158g/m2 であった。 MD方向に良く伸縮し、破断しない程度に手で伸ばした後、応力を解除するとすぐに元の形に戻った。
この不織布は感圧性自己表面背面接着型伸張回復不織布であり、長さ方向80%伸張後の回復率が81%、長さ方向50%伸長後回復率が93%であった。また、密度、破断伸度などは表1に示した通りである。
この不織布を5cm幅で不織布長さ方向にスリットし、ロール状に巻き上げ本発明の伸張回復自着ベルトを得た。
さらに、この不織布を幅3cm×長さ35cmでスリットし、タテ25.0mm、ヨコ25.2mm、使用前乾燥時厚さ1.03mm、吸水膨潤率790%のセルローススポンジパッドを止血パッドとして、粘着剤により取り付けて止血ベルトを作製し評価を行った。
繰り返し押付け力は、乾燥したパッドのとき、7.7N、パッドを吸水させた状態では6.9Nであった。また、10分後の押付け力は、乾燥したパッドで、初期最大力5.6N、10分後で3.4Nであった。吸水させたパッドのときは、初期最大力7.5N、10分後5.0Nであった。
その結果、強すぎず弱すぎず、自然に適切な止血パッドの押圧力・圧迫力のもとで使用することができ、かつ使いやすい止血ベルトとして高い評価を得た。
比較例1
実施例1で用いた複合ステープル繊維を100質量%用い、カード法により目付約30g/m2 のカードウエッブとした。
このウエッブをコンベアネット上で搬送し、ウエッブ全面に予備的に水濡らし処理後、微細孔の開いた多孔板ドラムとの間を通過させ、ウエッブ上面よりウエッブを挟み、ドラムに向かって、2.5MPaで柱状流水流を作用させ、次いで、76メッシュの樹脂ネット上に搬送後、4.0MPaの柱状流水流処理を行い、繊維間を絡合させた。
この処理ウエッブを実施例1と同様な方法で水蒸気処理を行い複合繊維のコイル状捲縮を発現させるとともに繊維を交絡させ不織布を得た。このとき、絡合ウエッブのオーバーフィード率は約166.1%で処理した。
得られた不織布は、目付が78g/m2 であった。該不織布は、製品の流れ(MD)方向、幅(CD)方向のいずれにも伸縮し、また破断しない程度に軽く手で伸ばした後、応力を解除するとすぐに元の形に戻った。
この不織布は、感圧性自己表面背面接着型伸張回復不織布であり、長さ方向80%伸張後の回復率が57%、長さ方向50%伸長後回復率が83%であった。また、密度、破断伸度などは表1に示した通りである。
この不織布を5cm幅で不織布長さ方向にスリットし、ロール状に巻き上げ、伸張回復自着ベルトを得た。
さらに、この不織布を幅3cm×長さ35cmでスリットし、タテ25.0mm、ヨコ25.1mm、使用前乾燥時厚さ1.03mm、吸水膨潤率790%のセルローススポンジパッドを止血パッドとして、粘着剤により取り付けて止血ベルトを作製し評価を行った。
その結果、締付をする際に、止血ベルトを伸ばすと座屈感覚があり、自着で得られる締付力も弱く止血ベルトとして各実施例1〜6のものよりは劣るものであった。
比較例2
実施例1で用いた複合ステープル繊維を100質量%用い、カード法により目付約30g/m2 のカードウエッブとした。
このウエッブをコンベアネット上で搬送し、ウエッブ全面に予備的に水濡らし処理後、微細孔の開いた多孔板ドラムとの間を通過させ、ウエッブ上面よりウエッブを挟み、ドラムに向かって、2.5MPaで柱状流水流を作用させ、ついで76メッシュの樹脂ネット上に搬送後、7.0MPaの柱状流水流処理を行い、繊維間を絡合させた。
この処理ウエッブを実施例1と同様な方法で水蒸気処理を行い複合繊維のコイル状捲縮を発現させるとともに繊維を交絡させ不織布を得た。
このとき、絡合ウエッブのオーバーフィード率は約193.8%で処理した。
得られた不織布は、目付が61g/m2 であった。該不織布は、製品の流れ(MD)方向、幅(CD)方向のいずれにも伸縮し、また破断しない程度に軽く手で伸ばした後、応力を解除するとすぐに元の形に戻った。
この不織布は感圧性自己表面背面接着型伸張回復不織布であり、長さ方向80%伸張後の回復率が53%、長さ方向50%伸長後回復率が87%であった。また、密度、破断伸度などは表1に示した通りである。
この不織布を5cm幅で不織布長さ方向にスリットし、ロール状に巻き上げ伸張回復自着ベルトを得た。
さらに、この不織布を幅3cm×長さ35cmでスリットし、タテ25.1mm、ヨコ25.0mm、使用前乾燥時厚さ1.03mm、吸水膨潤率790%のセルローススポンジパッドを止血パッドとして、粘着剤により取り付けて止血ベルトを作製し評価を行った。
その結果、比較例1品と同様に締付力が弱く、止血ベルトとして各実施例1〜7のものよりは劣るものであった。
実施例1〜8、比較例1〜2のそれぞれを評価した結果を、表1に示した。本発明によるものは自着性が強く、所期の目的を十分に達成するものであった。
また、実施例1〜8のいずれも、止血ベルトとして使用を始めた後、いったんベルトの係合を解いて、その後、また巻き回して、再び係合させることなども良好に可能であり、適宜に押さえ直しもできる点で、使いやすいものであった。
なお、実施例1と実施例2で得られた感圧性自己表面背面接着型伸張回復不織布について、通気性と透湿性を調べたところ、実施例1の不織布の通気性が136cm3 /cm2 /sec、透湿性が617g/m2 /hr、実施例2の不織布の通気性が197cm3 /cm2 /sec、透湿性が560g/m2 /hrであり、いずれも止血ベルトとして使用するのに不都合はないと認められるものであった。この良好な通気性と透湿性を有する点においても、本発明の止血ベルトは優れていると認められるものであった。
Figure 2012070556
Figure 2012070556
比較例3
ポリエチレンテレフタレート繊維100%よりなる市販のスパンボンド不織布(目付100g/m2 )を準備した。この不織布を破断しない程度に軽く手で引張った後、応力を解除したが、ほとんど伸縮性は示さなかった。
この不織布を不織布同士を重ねて圧力を加えても不織布間の自己接着性はなかった。また、破断時伸度は20%であった。そのため、長さ方向に50%の伸長をすることもできず、本発明の止血ベルトを全く構成できなかった。
比較例4
粘着剤が塗布されていることにより自着性が付与された長さ方向伸縮包帯(平織地)を止血ベルトに使用して、止血パッドを留めた。この長さ方向伸縮包帯(平織地)は、本来はスポーツ用のテーピング材であり、止血に際しての止血パッドの押圧力・圧迫力は強く巻きすぎる傾向が強く、自然に適切な止血パッドの押圧力・圧迫力を実現して使用することは難しかった。
比較例5
自着性のない長さ方向伸縮包帯(平織地)を止血ベルトに使用して、止血パッドを留めた。この長さ方向伸縮包帯(平織地)は、本来は、肘、膝などの関節用のテーピング材であり、テープに自着性はなく、別途絆創膏を使用しなければ、止血パッドの押圧力・圧迫力を得て使用することはできなかった。
1:止血ベルト
2:感圧性自己表面背面接着型伸長回復不織布からなる伸長回復性ベルト
3:止血パッド
4:パイプ
5:錘
6:カッター
7:下部支点
8:固定治具
9:上方から下方に移動する支点

Claims (10)

  1. 吸水膨潤率が110〜1300%であるセルローススポンジからなる止血パッドと、該止血パッドを被止血部に押し付けるために、人体の一部に少なくともその1周を超えて巻き付けられるのに十分な長さを有するとともに、長さ方向破断伸度が95%以上400%以下であり、長さ方向80%伸長後の回復率が60%以上85%以下、長さ方向50%伸長後の回復率が85%以上95%以下である感圧性自己表面背面接着型伸長回復不織布からなる伸長回復性ベルトを有していることを特徴とする止血ベルト。
  2. 前記止血パッドが、使用前乾燥時厚さで0.5mm〜30mmのものであることを特徴とする請求項1記載の止血ベルト。
  3. 前記感圧性自己表面背面接着型伸長回復不織布が、3次元捲縮を有する複合短繊維からなることを特徴とする請求項1または2記載の止血ベルト。
  4. 前記3次元捲縮がコイル状の捲縮であり、該コイル状の捲縮クリンプの平均直径が45〜110μmであることを特徴とする請求項3記載の止血ベルト。
  5. 前記3次元捲縮がコイル状の捲縮であり、表面クリンプ数が30〜150個/mm2 であることを特徴とする請求項3または4記載の止血ベルト。
  6. 前記感圧性自己表面背面接着型伸長回復不織布が、長さ方向破断伸度が100%以上300%以下であり、長さ方向80%伸長後の回復率が70%以上85%以下、長さ方向50%伸長後の回復率が90%以上95%以下であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の止血ベルト。
  7. 前記セルローススポンジからなる止血パッドが、使用前乾燥時で0.1〜200cm3 の体積を有するものであることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の止血ベルト。
  8. 前記止血パッドと、前記伸長回復性ベルトが、互いに固着されていることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の止血ベルト。
  9. 前記止血パッドと、前記伸長回復性ベルトが、互いに繰り返して脱着可能な別体に構成されていることを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の止血ベルト。
  10. 全体の長さが30〜100cmであることを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載の止血ベルト。
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