JPWO2012066743A1 - ハードコートフィルム及び画像表示装置 - Google Patents

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Abstract

本発明の目的は、耐久試験後のブロッキングと可とう性の改良を図ったハードコートフィルム、及び画像表示装置を提供することにある。アクリル樹脂系フィルム、ポリプロピレン樹脂系フィルム、シクロオレフィン樹脂系フィルム、及びポリエステル樹脂系フィルムから選択される少なくとも1種の基材フィルムの両面に易接着層を有し、該易接着層の少なくとも一方の面にハードコート層が積層されたハードコートフィルムにおいて、該易接着層がポリエステル系樹脂、アクリル系樹脂及びウレタン系樹脂から選択される少なくとも1種を含有し、かつ該ハードコート層が、活性エネルギー線硬化型イソシアヌレート誘導体を含有することを特徴とするハードコートフィルム。

Description

本発明は、ハードコートフィルム及び画像表示装置に関し、耐久試験後のブロッキングと可とう性の改良を図ったハードコートフィルム及び画像表示装置に関する。
近年、ディスプレイ、携帯電話や携帯ゲーム、タッチパネル等の表示装置には、傷つき防止の付与やCRT、PDPなどのガラス製ディスプレイ表面の飛散防止等のためにハードコートフィルムが用いられている。ハードコートフィルムの基材フィルムには、ポリカーボネート系フィルム、ポリプロピレン系フィルム、シクロオレフィン系フィルム、ポリエステル系フィルムが一般に用いられているが、なかでもポリエステル系フィルムの二軸延伸フィルムが、優れた機械的性質、耐燃性または耐薬品性等を有するために好適に用いられている。
しかしながら、前述した基材フィルムにポリエステル系フィルムを用いる場合に、干渉色むらやハードコート層と基材フィルムとの層間密着で問題点があった。
干渉色むらは、ポリエステル系フィルムの面方向屈折率が一般的に1.66程度あり、ハードコートフィルムのハードコート層に好適に用いられる紫外線硬化型アクリル系樹脂層の屈折率が一般的に1.5程度であり、この屈折率差により、ポリエステル系フィルムと紫外線硬化型アクリル系樹脂層との界面で干渉が生じ、干渉による色ムラが発生する。この干渉色ムラは、ハードコートフィルムが透明で、太陽光や白熱灯より三波長蛍光灯という特殊な蛍光灯下で感知されるため、改良要望があった。更にハードコート層と基材フィルムとの層間密着性は、特に携帯電話などが用いられる浴室や高温多湿地域を想定した
耐湿条件で劣化が顕著であった。
これら問題を改善する技術については、ポリエステル系フィルム上に易接着層を設ける技術が、例えば特許文献1に開示されている。前記技術では、上記の課題は改善されるものの、ハードコートフィルムの製造後にロール状で巻き取って保管しておく際や、表示装置に貼り合わせて使用するために断裁してシート状にして重ねて置くとブロッキングが生じる問題が発生した。ブロッキングにより、ハードコートフィルムにブロッキングパターンが生じるため、表示装置にハードコートフィルムを使用する際に、著しく美観が損なわれる問題が発生した。
前記したブロッキングは、ハードコートフィルムの輸送や長期保管を想定した耐久試験後に顕著であった。また、表示装置にハードコートフィルムを使用する際の加工適正やタッチパネルの表面用フィルムとして使用する際、情報入力時にペンや指などで押し込んだりして使用される為、ハードコートフィルムには可とう性が求められるが、特に様々な使用環境を想定した耐久試験後に可とう性が劣化する問題もあった。
特開2007−253512号公報
従って本発明の目的は、耐久試験後のブロッキングと可とう性の改良を図ったハードコートフィルム、及び画像表示装置を提供することにある。
本発明の上記目的は以下の構成により達成される。
1.アクリル樹脂系フィルム、ポリプロピレン樹脂系フィルム、シクロオレフィン樹脂系フィルム、及びポリエステル樹脂系フィルムから選択される少なくとも1種の基材フィルムの両面に易接着層を有し、該易接着層の少なくとも一方の面にハードコート層が積層されたハードコートフィルムにおいて、該易接着層がポリエステル系樹脂、アクリル系樹脂及びウレタン系樹脂から選択される少なくとも1種を含有し、かつ該ハードコート層が、活性エネルギー線硬化型イソシアヌレート誘導体を含有することを特徴とするハードコートフィルム。
2.前記基材フィルムがポリエステル樹脂系フィルムであることを特徴とする前記1に記載のハードコートフィルム。
3.前記易接着層がポリエステル系樹脂からなることを特徴とする前記1または2に記載のハードコートフィルム。
4.前記易接着層のポリエステル系樹脂がポリエステル樹脂(X)と(Y)の2成分を含み、かつ該ポリエステル樹脂(X)と(Y)が酸成分として各々下記酸を含有することを特徴とする前記1〜3のいずれか1項に記載のハードコートフィルム。
ポリエステル樹脂(X):酸成分にソディウム・スルホネート・イソフタル酸を含む。
ポリエステル樹脂(Y):酸成分にトリメリット酸を含む。
5.前記ハードコート層が活性エネルギー線硬化型イソシアヌレート誘導体(A)とイソシアヌレート誘導体以外の活性エネルギー線硬化型樹脂(B)を含有し、該活性エネルギー線硬化型のイソシアヌレート誘導体(A)と該イソシアヌレート誘導体以外の活性エネルギー線硬化型樹脂(B)との含有質量比が、10:90〜50:50であることを特徴とする前記1〜4のいずれか1項に記載のハードコートフィルム。
6.前記ハードコート層が紫外線吸収剤を含有することを特徴とする前記1〜5のいずれか1項に記載のハードコートフィルム。
7.前記1〜6のいずれか1項に記載のハードコートフィルムを含むことを特徴とする画像表示装置。
8.前記7に記載の画像表示装置がタッチパネルを含む液晶表示装置であって、該タッチパネルの構成部材に前記1〜6のいずれか1項に記載のハードコートフィルムが用いられていることを特徴とする画像表示装置。
本発明によれば、耐久試験後のブロッキングと可とう性の改良を図ったハードコートフィルム、及び画像表示装置を提供することができる。
本発明のハードコートフィルムをタッチパネルに用いた場合の一例である。 タッチパネルつき液晶表示装置の模式図である。 導電性ハードコートフィルムの模式図である。 抵抗膜方式タッチパネルの概略図である。
以下、本発明を実施するための形態について詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
本発明者は前記課題に対して鋭意検討を重ね、ハードコート層と基材フィルムとの層間密着性や干渉色むら防止するのに、ハードコート層と基材フィルムの間に設けられる易接着層を特定の樹脂組成物で構成し、更にハードコート層に活性エネルギー線硬化型のイソシアヌレート誘導体を用いることで、易接着層とハードコート層の各表面エネルギーをコントロールし、易接着層とハードコート層とが親和性の低い状態を形成することで、耐久試験後のブロッキング性に良好な性能が得られること、更にハードコートフィルムを前記構成とすることで、耐久試験後もハードコートフィルムの弾性が劣化せずに、良好な可とう性が得られることを見出し本発明に至ったものである。
以下、本発明を構成するハードコートフィルムの詳細を説明する。
<ハードコート層>
先ず、ハードコート層に含有される本発明の特徴である活性エネルギー線硬化型イソシアヌレート誘導体について説明する。
なお、活性エネルギー線硬化型イソシアヌレート誘導体とイソシアヌレート誘導体以外の活性エネルギー線硬化型樹脂とを合わせて記載する場合は、単に活性エネルギー線硬化型樹脂と記載する。
(活性エネルギー線硬化型イソシアヌレート誘導体)
活性エネルギー線硬化型とは、紫外線や電子線のような活性線照射により架橋反応等を経て硬化する樹脂をいい、具体的にはエチレン性不飽和基を有する樹脂である。
活性エネルギー線硬化型のイソシアヌレート誘導体としては、イソシアヌル酸骨格に1個以上のエチレン性不飽和基が結合した構造を有する化合物であればよく、特に制限はないが、下記一般式(1)で示される同一分子内に3個以上のエチレン性不飽和基及び1個以上のイソシアヌレート環を有する化合物が本発明の目的効果の点から好ましい。エチレン性不飽和基の種類は、アクリロイル基、メタクリロイル基、スチリル基、ビニルエーテル基であり、より好ましくはメタクリロイル基又はアクリロイル基であり、特に好ましくはアクリロイル基である。
Figure 2012066743
式中Lは、2価の連結基であり、好ましくは、イソシアヌレート環に炭素原子が結合している置換又は無置換の炭素原子数4以下のアルキレンオキシ基またはポリアルキレンオキシ基であり、特に好ましくはアルキレンオキシ基であり、それぞれ同じであっても異なっていてもよい。Rは、水素原子またはメチル基を表し、それぞれ同じであっても異なっていてもよい。一般式(1)で示される具体的化合物を以下に示すが、これらに限られない。
Figure 2012066743
Figure 2012066743
Figure 2012066743
その他の化合物としては、イソシアヌル酸ジアクリレート化合物が挙がられ、下記一般式(2)で表されるイソシアヌル酸エトキシ変性ジアクリレートが好ましい。
Figure 2012066743
またその他として、ε−カプロラクトン変性の活性エネルギー線硬化型のイソシアヌレート誘導体を挙げることもでき、具体的には下記一般式(3)で表される化合物である。
Figure 2012066743
上記化学構造式のR〜Rの一には、下記a,b,cで示される官能基が付くが、R〜Rの少なくとも一つはbの官能基である。
a:−H、もしくは−(CH)n−OH(n=1〜10、好ましくはn=2〜6)
b:−(CH)n−O−(COC10)m−COCH=CH(n=1〜10、好ましくはn=2〜6、m=2〜8)
c:−(CH)n−O−R(Rは(メタ)アクリロイル基、n=1〜10、好ましくはn=2〜6)
一般式(3)で示される具体的化合物を以下に示すが、これらに限られない。
Figure 2012066743
イソシアヌル酸トリアクリレート化合物の市販品としては、例えば新中村化学工業株式会社製A−9300などが挙げられる。イソシアヌル酸ジアクリレート化合物の市販品としては、例えば東亞合成株式会社製アロニックスM−215などが挙げられる。イソシアヌル酸トリアクリレート化合物及びイソシアヌル酸ジアクリレート化合物の混合物としては、例えば東亞合成株式会社製アロニックスM−315、アロニックスM−313などが挙げられる。
ε−カプロラクトン変性の活性エネルギー線硬化型のイソシアヌレート誘導体としては、ε−カプロラクトン変性トリス−(アクリロキシエチル)イソシアヌレートである新中村化学工業株式会社製A−9300−1CL、東亞合成株式会社製アロニックスM−327などを挙げることが出来るが、これらに限定されない。
(イソシアヌレート誘導体以外の活性エネルギー線硬化型樹脂)
イソシアヌレート誘導体以外の活性エネルギー線硬化型樹脂としては、紫外線硬化型ウレタンアクリレート系樹脂、紫外線硬化型ポリエステルアクリレート系樹脂、紫外線硬化型エポキシアクリレート系樹脂、紫外線硬化型ポリオールアクリレート系樹脂、または紫外線硬化型エポキシ樹脂等が好ましく用いられる。中でも紫外線硬化型アクリレート系樹脂が好ましい。
紫外線硬化型アクリレート系樹脂としては、多官能アクリレートが好ましい。該多官能アクリレートとしては、ペンタエリスリトール多官能アクリレート、ジペンタエリスリトール多官能アクリレート、ペンタエリスリトール多官能メタクリレート、およびジペンタエリスリトール多官能メタクリレートよりなる群から選ばれることが好ましい。ここで、多官能アクリレートとは、分子中に2個以上のアクリロイルオキシ基またはメタクロイルオキシ基を有する化合物である。
多官能アクリレートのモノマーとしては、例えばエチレングリコールジアクリレート、ジエチレングリコールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、トリメチロールエタントリアクリレート、テトラメチロールメタントリアクリレート、テトラメチロールメタンテトラアクリレート、ペンタグリセロールトリアクリレート、ペンタエリスリトールジアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、グリセリントリアクリレート、ジペンタエリスリトールトリアクリレート、ジペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールペンタアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート等が好ましく挙げられる。
イソシアヌレート誘導体以外の活性エネルギー線硬化型樹脂としては単官能アクリレートを用いても良い。単官能アクリレートとしては、イソボロニルアクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピルアクリレート、イソステアリルアクリレート、ベンジルアクリレート、エチルカルビトールアクリレート、フェノキシエチルアクリレート、ラウリルアクリレート、イソオクチルアクリレート、テトラヒドロフルフリルアクリレート、ベヘニルアクリレート、4−ヒドロキシブチルアクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、シクロヘキシルアクリレートなどが挙げられる。単官能アクリレートとしては、新中村化学工業株式会社や大阪有機化学工業株式会社等から入手できる。これらの化合物は、それぞれ単独または2種以上を混合して用いられる。
ハードコート層に活性エネルギー線硬化型イソシアヌレート誘導体とイソシアヌレート誘導体以外の活性エネルギー線硬化型樹脂を併用して用いる場合には、活性エネルギー線硬化型イソシアヌレート誘導体(A)とイソシアヌレート誘導体以外の活性エネルギー線硬化型樹脂(B)との含有質量比を、(A):(B)=10:90〜50:50の範囲で用いることで、より過酷な耐候性試験後も本発明の目的効果をより発点から好ましい。
(光重合開始剤)
ハードコート層には活性エネルギー線硬化型樹脂の硬化促進のため、光重合開始剤を含有することが好ましい。光重合開始剤量としては、質量比で、光重合開始剤:活性エネルギー線硬化型樹脂=20:100〜0.01:100で含有することが好ましい。
光重合開始剤としては、具体的には、アセトフェノン、ベンゾフェノン、ヒドロキシベンゾフェノン、ミヒラーケトン、α−アミロキシムエステル、チオキサントン等および、これらの誘導体を挙げることができるが、特にこれらに限定されるものではない。
(製造方法)
また、本発明に係るハードコート層は、前記した活性エネルギー線硬化型樹脂を溶剤などで希釈してハードコート層塗布組成物として、以下の方法でフィルム基材の易接着層上に塗布、乾燥、硬化して設けることが生産性の観点から好ましい。溶剤としては、アルコール類(メタノール、イソプロピルアルコール、1−メトキシ−2−プロパノールなど)、ケトン類(メチルエチルケトン、アセトン、メチルイソブチルケトンなど)または酢酸エステル(酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチルなど)を含む溶剤が好ましい。
また、塗布量はウェット膜厚として0.1〜40μmが適当で、好ましくは、0.5〜30μmである。また、ドライ膜厚としては平均膜厚0.1〜30μm、好ましくは1〜20μm、特に好ましくは6〜15μmである。
塗布としては、グラビアコーター、ディップコーター、リバースコーター、ワイヤーバーコーター、ダイ(押し出し)コーター、インクジェット法等公知の塗布方法を用いることができる。乾燥は、減率乾燥区間の温度を40℃以上の処理で行うことが、希釈溶剤がハードコート層中に残存しない点から好ましく、更に好ましくは減率乾燥区間の温度は80℃以上、130℃以下である。
一般に乾燥プロセスは、乾燥が始まると、乾燥速度が一定の状態から徐々に減少する状態へと変化していくことが知られており、乾燥速度が一定の区間を恒率乾燥区間、乾燥速度が減少していく区間を減率乾燥区間と呼ぶ。
硬化は、生産性の観点からUV硬化処理が一般的に用いられ、必要に応じて、UV硬化処理後に加熱処理を行う。UV硬化処理後の加熱処理温度としては、80℃以上が好ましく、更に好ましくは100℃以上であり、特に好ましくは120℃以上である。このような高温でUV硬化処理後の加熱処理を行うことで、ハードコート層の機械的膜強度(耐擦性、鉛筆硬度)に優れる。
UV硬化処理の光源としては、紫外線を発生する光源であれば制限なく使用できる。例えば、低圧水銀灯、中圧水銀灯、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、カーボンアーク灯、メタルハライドランプ、キセノンランプ等を用いることができる。
照射条件はそれぞれのランプによって異なるが、活性線の照射量は、通常50〜1000mJ/cm、好ましくは50〜300mJ/cmである。
また、活性線を照射する際には、フィルムの搬送方向に張力を付与しながら行うことが好ましく、更に好ましくは幅方向にも張力を付与しながら行うことである。付与する張力は30〜300N/mが好ましい。張力を付与する方法は特に限定されず、バックロール上で搬送方向に張力を付与してもよく、テンターにて幅方向、または2軸方向に張力を付与してもよい。これによって更に平面性の優れたフィルムを得ることができる。
ハードコート層は1層でも複数の層でもよい。ハードコート層のハードコート性、ヘイズ、算術表面粗さRaを制御し易くする為に、2層以上に分割して設けても良い。また、ハードコート層は易接着層の片面に設けてもよいし、両面に設けることもできる。
2層以上設ける場合の最上層の膜厚は、0.05〜2μmの範囲であることが好ましい。2層以上の積層は同時重層で形成しても良い。同時重層とは、乾燥工程を経ずに基材上に2層以上のハードコート層をwet on wet(湿式塗布法)で塗布して、ハードコート層を形成することである。第1ハードコート層の上に乾燥工程を経ずに、第2ハードコート層をwet on wetで積層するには、押し出しコーターにより逐次重層するか、若しくは複数のスリットを有するスロットダイにて同時重層を行えばよい。
(その他添加剤)
またハードコート層には、紫外線吸収剤を含有することが本発明の目的効果及び密着性の点から好ましい。紫外線吸収剤とは、波長370nm以下の紫外線の吸収能に優れ、かつ波長400nm以上の可視光の吸収が少ない化合物のことである。具体例としては、例えばオキシベンゾフェノン系化合物、ベンゾトリアゾール系化合物、サリチル酸エステル系化合物、ベンゾフェノン系化合物、シアノアクリレート系化合物、トリアジン系化合物、ニッケル錯塩系化合物等が挙げられるが、これらに限定されない。ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤としては以下の具体例を挙げるが、本発明はこれらに限定されない。
UV−1:2−(2′−ヒドロキシ−5′−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール
UV−2:2−(2′−ヒドロキシ−3′,5′−ジ−tert−ブチルフェニル)ベンゾトリアゾール
UV−3:2−(2′−ヒドロキシ−3′−tert−ブチル−5′−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール
UV−4:2−(2′−ヒドロキシ−3′,5′−ジ−tert−ブチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール
UV−5:2−(2′−ヒドロキシ−3′−(3″,4″,5″,6″−テトラヒドロフタルイミドメチル)−5′−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール
UV−6:2,2−メチレンビス(4−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)−6−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)フェノール)
UV−7:2−(2′−ヒドロキシ−3′−tert−ブチル−5′−メチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール
UV−8:2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−6−(直鎖及び側鎖ドデシル)−4−メチルフェノール(TINUVIN171、BASFジャパン製)
UV−9:オクチル−3−〔3−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−5−(クロロ−2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)フェニル〕プロピオネートと2−エチルヘキシル−3−〔3−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−5−(5−クロロ−2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)フェニル〕プロピオネートの混合物(TINUVIN109、BASFジャパン製)
ベンゾフェノン系紫外線吸収剤としては以下の具体例を示すが、本発明はこれらに限定されない。
UV−10:2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン
UV−11:2,2′−ジヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン
UV−12:2−ヒドロキシ−4−メトキシ−5−スルホベンゾフェノン
UV−13:ビス(2−メトキシ−4−ヒドロキシ−5−ベンゾイルフェニルメタン)
上記紫外線吸収剤は、ハードコート層の透明性が優れる点から、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤やベンゾフェノン系紫外線吸収剤が好ましい。また高分子紫外線吸収剤として、PUVA−30M(大塚化学(株)製)等の市販品も使用できる。紫外線吸収剤を含有する構成としては、単層のハードコート層に含有させても良いが、ハードコート層が2層以上で構成され、かつ易接着層基と接するハードコート層に紫外線吸収剤を含有する構成なども挙げられる。ハードコート層が、紫外線吸収剤を含有することで、本発明の目的効果が良好に発揮される点から好ましい。含有量としては質量比で、紫外線吸収剤:ハードコート層構成樹脂=0.01:100〜10:100で含有することが好ましい。2層以上設ける場合、基材フィルムと接するハードコート層の膜厚は、0.05〜2μmの範囲であることが好ましい。2層以上の積層は同時重層で形成しても良い。同時重層とは、乾燥工程を経ずに基材上に2層以上のハードコート層をwet on wetで塗布して、ハードコート層を形成することである。第1ハードコート層の上に乾燥工程を経ずに、第2ハードコート層をwet on wetで積層するには、押し出しコーターにより逐次重層するか、若しくは複数のスリットを有するスロットダイにて同時重層を行えばよい。
またハードコート層には、帯電防止性を付与するために導電剤を含んでも良く、好ましい導電剤としては、金属酸化物粒子またはπ共役系導電性ポリマーが挙げられる。また、イオン液体も導電性化合物として好ましく用いられる。またハードコート層には、塗布性の観点、及び微粒子の均一な分散性の観点から、シリコーン系界面活性剤、フッ素系界面活性剤或いはポリオキシエーテル等の非イオン性界面活性剤、アニオン界面活性剤、及びフッ素−シロキサングラフトポリマーを含有しても良い。フッ素−シロキサングラフトポリマーとは、少なくともフッ素系樹脂に、シロキサン及び/またはオルガノシロキサン単体を含むポリシロキサン及び/またはオルガノポリシロキサンをグラフト化させて得られる共重合体のポリマーをいう。市販品としては、富士化成工業株式会社製のZX−022H、ZX−007C、ZX−049、ZX−047−D等を挙げることができる。またこれら成分は、塗布液中の固形分成分に対し、0.01〜3質量%の範囲で添加することが好ましい。ハードコート層には必要に応じて無機微粒子や有機微粒子を含有しても良い。
無機微粒子としては、酸化珪素、酸化チタン、酸化アルミニウム、酸化スズ、酸化インジウム、ITO、酸化亜鉛、酸化ジルコニウム、酸化マグネシウム、炭酸カルシウム、タルク、クレイ、焼成カオリン、焼成ケイ酸カルシウム、水和ケイ酸カルシウム、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸マグネシウムおよびリン酸カルシウムを挙げることができる。特に、酸化珪素、酸化チタン、酸化アルミニウム、酸化ジルコニウム、酸化マグネシウム等が好ましく用いられる。これら無機微粒子は、ハードコートフィルムの透明性を維持しつつ耐擦傷性が向上することから、表面の一部に反応性官能基を有する有機成分が被覆されたものが好ましい。表面の一部に反応性官能基を有する有機成分を被覆する方法としては、例えば、金属酸化物微粒子の表面に存在する水酸基にシランカップリング剤等の有機成分を含む化合物が反応して、表面の一部に有機成分が結合した態様、金属酸化物微粒子の表面に存在する水酸基に水素結合等の相互作用により有機成分を付着させた態様や、ポリマー粒子中に1個又は2個以上の無機微粒子を含有する態様などが挙げられる。また、有機粒子としては、ポリメタアクリル酸メチルアクリレート樹脂粉末、アクリルスチレン系樹脂粉末、ポリメチルメタクリレート樹脂粉末、シリコン系樹脂粉末、ポリスチレン系樹脂粉末、ポリカーボネート樹脂粉末、ベンゾグアナミン系樹脂粉末、メラミン系樹脂粉末、ポリオレフィン系樹脂粉末、ポリエステル系樹脂粉末、ポリアミド系樹脂粉末、ポリイミド系樹脂粉末、またはポリ弗化エチレン系樹脂粉末等を添加することができる。好ましい微粒子は、架橋ポリスチレン粒子(例えば、綜研化学製SX−130H、SX−200H、SX−350H)、ポリメチルメタクリレート系粒子(例えば、綜研化学製MX150、MX300)、フッ素含有アクリル樹脂微粒子が挙げられる。フッ素含有アクリル樹脂微粒子としては、例えば日本ペイント製:FS−701等の市販品が挙げられる。また、アクリル粒子として、例えば日本ペイント製:S−4000、アクリル−スチレン粒子として、例えば日本ペイント製:S−1200、MG−251等が挙げられる。これらの微粒子粉末の平均粒子径は特に制限されないが、0.01〜5μmが好ましく、更には、0.01〜1.0μmであることが特に好ましい。また、粒径の異なる2種以上の微粒子を含有しても良い。微粒子の平均粒子径は、例えばレーザー回折式粒度分布測定装置により測定することができる。
紫外線硬化樹脂組成物と微粒子の割合は、樹脂組成物100質量部に対して、10〜400質量部となるように配合することが望ましく、更に望ましくは、50〜200質量部である。
(硬度)
本発明のハードコートフィルムは、硬度の指標で有る鉛筆硬度がH以上であり、より好ましくは3H以上である。3H以上であれば、表示装置で使用する場合に、傷が付きにくいばかりではなく、屋外用途で用いられることが多い、大型の液晶表示装置や、デジタルサイネージ用液晶表示装置の表面保護フィルムとして用いた際も優れた膜強度を示す。鉛筆硬度は、作製したハードコートフィルムを温度23℃、相対湿度55%の条件で2時間以上調湿した後、JIS S 6006が規定する試験用鉛筆を用いて、JISK5400が規定する鉛筆硬度評価方法に従い測定した値である。
(表面形状)
ハードコート層は、前述した無機や有機微粒子の添加により表面凹凸を形成する方法、ピノーダル分解による相分離を利用して表面凹凸を形成する方法、或いは鋳型を押し当てて表面に突起を形成させる方法などで、防眩性を付与しても良い。鋳型ロールとしては、凹凸が細かいもの、粗いものまで、適宜選択して適用でき、模様、マット状、レンチキュラーレンズ状、球状の凹凸が規則正しく、もしくはランダムに配列されたものが使用できる。防眩性とは、表面に反射した像の輪郭をぼかすことによって反射像の視認性を低下させて、表示装置等の使用時に反射像や光の映り込みが気にならないようにするものである。
ハードコート層の表面凹凸の算術平均粗さRa(JIS B0601:1994)は、1〜300nmが好ましい。前記算術平均粗さRaとするため突起形状の高さは10nm〜4μm、が好ましい。また突起形状の幅は50nm〜300μm、好ましくは、50nm〜100μmである。また、10点平均粗さRzは、中心線平均粗さRaの10倍以下、平均山谷距離Smは5〜150μmが好ましく、より好ましくは20〜100μm、凹凸最深部からの凸部高さの標準偏差は0.5μm以下、中心線を基準とした平均山谷距離Smの標準偏差が20μm以下、傾斜角0〜5度の面は10%以上が好ましい。このように設計することで、白呆け抑制効果が得られやすい。前記した算術平均粗さRa、Sm、Rzは、JIS B0601:1994に準じて光学干渉式表面粗さ計(たとえば、RST/PLUS、WYKO社製)で測定した値である。尖度(Rku)は3以下が好ましい。尖度(Rku)とは、表面凹凸形状の凸状部分の形状を規定するパラメータであり、この尖度(Rku)の値が大きい程、表面凹凸形状の凸状部分の形状は、針のように尖った形状であることとなる。尖度(Rku)3を超えるものは、白ボケが発生しやすい。防眩層の尖度(Rku)は、更に好ましくは1.5〜2.8である。また、表面の歪度(Rsk)の絶対値は1以下であることが好ましい。前記歪度(Rsk)は、凹凸形状の平均面に対する凸状部分と凹状部分との割合を示すパラメータであり、凹凸形状が、平均面に対して凸状部分が多いとプラスに大きな値となり、平均面に対して凹状部分が多いとマイナスに大きな値となる。歪度(Rsk)の絶対値が1を超えるものは、白ボケが発生しやすい。歪度(Rsk)の絶対値は、好ましくは0.01〜0.5である。なお、尖度(Rku)及び歪度(Rsk)は、上記光学干渉式表面粗さ計を用いて計測できる。また、JIS−K7105に準じた像鮮明性(透過写像性)は、光学くし幅0.5mmで測定したときに5%〜90%が好ましい。
<基材フィルム>
基材フィルムは、製造が容易であること、透明性及び易接着層との密着性に優れることから、アクリル樹脂系フィルム、ポリカーボネート樹脂系フィルム、ポリプロピレン樹脂系フィルム、シクロオレフィン樹脂系フィルム、及びポリエステル樹脂系フィルムから選択される少なくとも1種であることを一つの特徴としている。
先ずはアクリル系樹脂フィルムについて説明する。アクリル系樹脂フィルムは、アクリル酸又はメタクリル酸に由来する骨格を有する樹脂を含有するフィルムである。アクリル系樹脂の例としては、特に限定されないが、ポリメタクリル酸メチルなどのポリ(メタ)アクリル酸エステル、メタクリル酸メチル−(メタ)アクリル酸共重合体、メタクリル酸メチル−(メタ)アクリル酸エステル共重合体、メタクリル酸メチル−アクリル酸エステル−(メタ)アクリル酸共重合体、(メタ)アクリル酸メチル−スチレン共重合体、脂環族炭化水素基を有する重合体(例えば、メタクリル酸メチル−メタクリル酸シクロヘキシル共重合体、メタクリル酸メチル−(メタ)アクリル酸ノルボルニル共重合体)などが挙げられる。これらのアクリル系樹脂の中でも、ポリ(メタ)アクリル酸メチルなどのポリ(メタ)アクリル酸C1−6アルキルが好ましく、メタクリル酸メチル系樹脂がより好ましい。アクリル樹脂の市販品としてはデルペット60N、80N(旭化成ケミカルズ(株)製)、ダイヤナールBR52、BR80,BR83,BR85,BR88(三菱レイヨン(株)製)、KT75(電気化学工業(株)製)等が挙げられる。アクリル樹脂は2種以上を併用することもできる。
ポリカーボネート樹脂系フィルムについて説明する。ポリカーボネート樹脂系フィルムとしては、ポリ−4,4′−イソプロピリデン−ジフェニルカーボネートと称される化合物から構成される樹脂を含有するフィルムである。このポリカーボネート系樹脂は、界面重縮合法ではビスフェノールAと塩化カルボニルから製造され、エステル交換法ではビスフェノールAとジフェニルカーボネートから製造できる。ポリプロピレン系樹脂は、プロピレンに由来する骨格を有する樹脂を含有するフィルムである。ポリプロピレン系樹脂の例としては、特に限定されないが、プロピレンの単独重合体、または、プロピレンと、エチレンおよび炭素数4−12のα−オレフィンからなる群から選択される1種以上のモノマーとの共重合体などが挙げられる。
シクロオレフィン樹脂系フィルムとしては、シクロオレフィンに由来する骨格を有する樹脂を含有するフィルムである。シクロオレフィン系樹脂の例としては、特に限定されないが、ノルボルネン系モノマーの開環(共)重合体を必要に応じてマレイン酸付加、シクロペンタジエン付加のようなポリマー変性を行った後に水素添加した樹脂、ノルボルネン系モノマーを付加重合させた樹脂、ノルボルネン系モノマーとエチレン及びα−オレフィンなどのオレフィン系モノマーを付加重合させた樹脂などを挙げることができる。
ノルボルネン系モノマーの開環(共)重合体を得るために用いられるノルボルネン系単量体としては、例えば、ノルボルネン、2−ノルボルネン、5−メチル−2−ノルボルネン、5,5−ジメチル−2−ノルボルネン、5−エチル−2−ノルボルネン、5−ブチル−2−ノルボルネン、5−エチリデン−2−ノルボルネン、5−メトキシカルボニル−2−ノルボルネン、5−シアノ−2−ノルボルネン、5−メチル−5−メトキシカルボニル−2−ノルボルネン、5−フェニル−2−ノルボルネン、5−フェニル−5−メチル−ノルボルネンなどが挙げられる。この開環重合に用いられる重合触媒としては、メタセシス重合触媒と呼ばれるタングステン、モリブデン、クロム系触媒が好ましく利用される。また、シクロオレフィン樹脂系フィルムの市販品としては、ゼオノアフィルム(日本ゼオン(株)製)、アートンフィルム(JSR(株)製)等が挙げられる。
ポリエステル樹脂系フィルムについて説明する。ポリエステル樹脂系フィルムは、熱的および機械的安定性から、二軸延伸のポリエステル樹脂系フィルムが好ましい。二軸延伸ポリエステルフィルムとは、二方向に延伸、必要に応じて熱処理したポリエステル樹脂系フィルムのことである。ポリエステル樹脂に用いられるジカルボン酸類としては、テレフタル酸、ナフタレンジカルボン酸、イソフタル酸、ジフェニルカルボン酸、ジフェニルスルホンジカルボン酸、ジフェノキシエタンジカルボン酸、5−ナトリウムスルホンジカルボン酸、フタル酸などの芳香族ジカルボン酸や、シュウ酸、コハク酸、アジピン酸、セバシン酸、ダイマー酸、マレイン酸、フマル酸などの脂肪族ジカルボン酸、シクロヘキサンジカルボン酸などの脂環族ジカルボン酸、パラオキシ安息香酸などのオキシカルボン酸などが使用できる。また、ポリエステル樹脂に用いられるグリコール類としては、エチレングリコール、プロパンジオール、ブタンジオール、ペンタンジオール、ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコールなどの脂肪族グリコールや、ジエチレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコールなどのポリオキシアルキレングリコール、シクロヘキサンジメタノールなどの脂環族グリコール、ビスフェノールA、ビスフェノールSなどの芳香族グリコールなどが使用できる。機械的強度、耐候性や耐化学薬品性、透明性などを考慮すると、ジカルボン酸類としては、テレフタル酸もしくはナフタレンジカルボン酸を、グリコール類としては、エチレングリコールを用いることが好ましい。
具体的なポリエステル樹脂系フィルムとしては、ポリエチレンテレフタレートフィルムなどが挙げられる。
また、重合時の触媒として、アルカリ土類金属化合物、マンガン化合物、コバルト化合物、アルミニウム化合物、アンチモン化合物、チタン化合物、ゲルマニウム化合物などを使用することが好ましい。これらのジカルボン酸類、グリコール類、触媒は、それぞれ2種以上を併用してもよい。
前記した基材フィルムの中では、耐熱性や機械強度、寸法安定性、及び本発明の目的効果がより良好に発揮される点から、ポリエステル樹脂系フィルムが好ましい。
(基材フィルムの物性)
基材フィルムの厚みは、10μm以上350μm以下が好ましく、より好ましくは20μm以上、200μm以下である。基材フィルムの厚みを10μm以上とすることで、適度な強度、剛性が得られ、安定かつ容易にフィルム製造を行うことが可能となり、易接着層を形成するときの取扱性も良好となる。また、基材フィルムの厚みを350μm以下とすることで、製造時のライン速度、生産性、コントロール性等が高められる。
基材フィルムの幅は、1〜4mのものが用いられる。4mを超えると搬送が困難となる。また、基材フィルの長さは、500〜10000mが好ましく、より好ましくは1000m〜7000mである。前記長さの範囲とすることで、塗布における加工適正や基材フィルム自体のハンドリング性に優れる。
(マット処理)
基材フィルムは通常、算術平均表面粗さ(Ra)が2nm〜10nm、より好ましくは2nm〜6nmである。
また、基材フィルムは、必要に応じてマット処理を行うことができる。マット処理を施すことで、フィルム基材製造後の処理における傷付き防止性や取扱い性が向上する。
このようなマット処理を施した基材フィルムの算術平均表面粗さ(Ra)は、好ましくは2nm以上、2μm以下、さらに好ましくは2nm以上、1μ以下である。マット処理するために添加される微粒子としては、平均粒径0.005〜3μmが好ましい。微粒子としては二酸化ケイ素、二酸化チタン、酸化アルミニウム、酸化ジルコニウム、炭酸カルシウム、カオリン、タルク、焼成ケイ酸カルシウム、水和ケイ酸カルシウム、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸マグネシウム、リン酸カルシウム等の無機微粒子や架橋高分子などを挙げる事が出来る。中でも二酸化ケイ素が、取り扱い性や基材フィルムのヘイズ上昇を抑制できる点から好ましく用いられる。
(光学特性)
基材フィルムは、全光線透過率が90%以上であることが好ましく、より好ましくは92%以上である。また、現実的な上限としては、99%程度である。また、ヘイズ値は2%以下が好ましく、より好ましくは1.5%以下である。全光線透過率、ヘイズ値はJIS K7361及びJIS K7136に準じて測定することができる。
基材フィルムにおいて、前記ヘイズ値や全光線透過率の優れた透明性を達成するには、ポリマー中の異物を高精度濾過により除去し、フィルム内部の光の拡散や吸収を低減させることが有効である。
また、基材フィルムの面内リターデーションRoは0〜200nm、厚み方向のリターデーションRthが−150〜150nmの範囲が好ましい。光学リターデーションのRo及びRthは下記式(I)及び(II)で定義される値である。
式(I) Ro=(nx−ny)×d
式(II) Rth={(nx+ny)/2−nz}×d
(式中、nxはフィルム面内の遅相軸方向の屈折率であり、nyは基材フィルム面内で遅相軸に直交する方向の屈折率であり、nzはフィルムの厚み方向の屈折率であり、dはフィルムの厚さ(nm)である。)
上記リターデーションは、例えばKOBRA−21ADH(王子計測機器(株))を用いて、23℃、55%RHの環境下で、波長が590nmで求めることができる。
基材フィルムが、前記リターデーションを有することで、液晶表示装置に使用した場合に、透過光線の偏光方向の変換作用を抑制し、偏光子の透過軸方向への偏光の最適化及び制御性に優れる。
(製造方法)
基材フィルムの製造方法は、特に限定されないが、例えば、合成樹脂のフレーク原料、及び可塑剤等の添加剤を公知の混合方法にて混合し、予め熱可塑性樹脂組成物としてから、作製することができる。
この熱可塑性樹脂組成物は、例えば、オムニミキサー等の混合機でプレブレンドした後、得られた混合物を押出混練することによって得られる。この場合、押出混練に用いる混練機は、特に限定されるものではなく、例えば、単軸押出機、二軸押出機等の押出機や加圧ニーダー等の公知の混練機を用いることができる。
基材フィルムに成形する方法は、例えば溶液キャスト法(溶液流延法)、溶融押出法、カレンダー法、圧縮成形法など公知の方法を用いる事が出来る。これらの中でも、溶液キャスト法(溶液流延法)、溶融押出法が生産性の点から好ましい。
フィルム成形する際、予め押出し混練した熱可塑性樹脂組成物を用いてもよいし、合成樹脂と可塑剤等の他の添加剤を、別々に溶媒に溶解して均一な混合液とした後、溶液キャスト法(溶液流延法)や溶融押出法により成形してもよい。
溶液キャスト法(溶液流延法)に用いられる溶媒としては、例えば、クロロホルム、ジクロロメタンなどの塩素系溶媒;トルエン、キシレン、ベンゼン、及びこれらの混合溶媒などの芳香族系溶媒;メタノール、エタノール、イソプロパノール、n−ブタノール、2−ブタノールなどのアルコール系溶媒;メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、ブチルセロソルブ、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、ジオキサン、シクロヘキサノン、テトラヒドロフラン、アセトン、メチルエチルケトン(MEK)、酢酸エチル、ジエチルエーテル;などが挙げられる。これら溶媒は1種のみ用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。溶液キャスト法(溶液流延法)を行うための装置としては、例えば、ドラム式キャスティングマシン、バンド式キャスティングマシン、スピンコーターなどが挙げられる。
溶融押出法としては、Tダイ法、インフレーション法などが挙げられる。熔融押出の際のフィルムの成形温度は、好ましくは150℃以上350℃以下、より好ましくは200℃以上300℃以下である。
Tダイ法でフィルム成形する場合は、公知の単軸押出機や2軸押出機の先端部にTダイを取り付け、フィルム状に押出してフィルムを巻取り、ロール状の状態でフィルムを得ることができる。この際、巻取ロールの温度を適宜調整して、押出方向に延伸を加えることによって、一軸延伸工程とすることも可能である。また、押出方向と垂直な方向にフィルムを延伸する工程を加えることによって、逐次二軸延伸、同時二軸延伸などの工程を加えることも可能である。
基材フィルムは、未延伸フィルムであってもよいし、延伸フィルムであってもよい。延伸する場合は、一軸延伸フィルムでもよいし、2軸延伸フィルムでもよい。2軸延伸フィルムとする場合は、同時2軸延伸したものでもよいし、逐次2軸延伸したものでもよい。2軸延伸した場合は、機械強度が向上しフィルム性能が向上する。
延伸工程を行う場合の延伸温度は、フィルム原料の熱可塑樹脂組成物のガラス転移温度近辺で行うことが好ましく、具体的には(ガラス転移温度−30)℃〜(ガラス転移温度+100)℃で行うことが好ましく、より好ましくは(ガラス転移温度−20)℃〜(ガラス転移温度+80)℃である。延伸温度が(ガラス転移温度−30)℃よりも低いと、十分な延伸倍率が得られないために好ましくない。延伸温度が(ガラス転移温度+100)℃よりも高いと、樹脂の流動(フロー)が起こり安定な延伸が行えなくなるために好ましくない。面積比で定義される延伸倍率は、好ましくは1.1倍以上25倍以下の範囲、より好ましくは1.3倍以上10倍以下の範囲とすることができる。延伸倍率が1.1倍よりも小さいと、延伸に伴う靭性の向上につながらないために好ましくない。延伸倍率が25倍よりも大きいと、延伸倍率を上げるだけの効果が認められない。延伸速度(一方向)としては、好ましくは10〜20000%/分の範囲、より好ましくは100〜10000%/分の範囲である。10%/分よりも遅いと、十分な延伸倍率を得るために時間がかかり、製造コストが高くなるために好ましくない。20000%/分よりも早いと、延伸フィルムの破断等が起こるおそれがあるために好ましくない。さらに、基材フィルムの光学等方性や力学特性を安定化させるため、延伸処理後に熱処理(アニーリング)などを行うこともできる。
また、延伸時や熱処理(アニーリング)にかかってくる熱量を、後述する易接着層を水系塗料として塗布した後、乾燥させるのに利用してもよい。
製造されたフィルム基材の原反の巻取りを行う際には、フィルムの幅方向の両端をエンボス加工(ナーリング処理)してブロッキング防止をしても良い。フィルムにナーリング処理を行った場合、フィルムの両端の処理箇所は使用できなくなるため、その部分は一般的に裁断・廃棄される。また、フィルムの巻取り作業においては、傷付きを防止するために保護フィルムによってマスキングを行っても良い。
(その他の添加剤)
フィルム基材を形成する樹脂組成物には、組成物の流動性や柔軟性を向上するために、必要に応じて可塑剤を添加しても良い。可塑剤としては、特に限定されないが、基材フィルムのヘイズを発生させたり、又は基材フィルムからブリードアウトあるいは揮発しないように、合成樹脂と水素結合等によって相互作用可能である官能基を有している化合物が好ましい。このような可塑剤の例としては、特に限定されないが、リン酸エステル系可塑剤、フタル酸エステル系可塑剤、トリメリット酸エステル系可塑剤、ピロメリット酸系可塑剤、多価アルコール系可塑剤、グリコレート系可塑剤、クエン酸エステル系可塑剤、脂肪酸エステル系可塑剤、カルボン酸エステル系可塑剤、ポリエステル系可塑剤、糖エステル化物(特にフラノース構造及び/又はピラノース構造を有する化合物が好ましい)などが挙げられる。これらの可塑剤は併用して用いても良い。可塑剤は基材フィルム100質量部に対して、0.5〜30質量部を添加するのが好ましい。基材フィルムは、ハードコート層に記載した紫外線吸収剤を含有してもよい。ここで、紫外線吸収剤のうちでも、分子量が400以上の紫外線吸収剤が、高沸点で揮発しにくく、高温成形時にも飛散しにくいため好ましい。更に、基材フィルムには、成形加工時の熱分解性や熱着色性を改良するために各種の酸化防止剤を添加することもできる。また帯電防止剤を加えてもよい。基材フィルムは、リン系難燃剤を添加してもよい。リン系難燃剤としては、赤リン、トリアリールリン酸エステル、ジアリールリン酸エステル、モノアリールリン酸エステル、縮合アリールリン酸エステル、ハロゲン化アルキルリン酸エステル、含ハロゲン縮合リン酸エステル、含ハロゲン亜リン酸エステル等から選ばれる1種、あるいは2種以上の混合物を挙げることができる。
(欠点)
基材フィルムは、フィルム面内の直径5μm以上の欠点が1個/10cm四方以下であることが好ましい。欠点の個数が1個/10cm四方より多いと、例えば後工程での加工時などでフィルムに張力がかかると、欠点を基点としてフィルムが破断して生産性が低下する場合がある。また、欠点の直径が5μm以上になると、偏光板観察などにより目視で確認でき、光学部材として用いたとき輝点が生じる場合がある。また、基材フィルムは、JIS−K7127−1999に準拠した測定において、少なくとも一方向の破断伸度が、10%以上であることが好ましく、より好ましくは20%以上である。
破断伸度の上限は特に限定されるものではないが、現実的には250%程度である。破断伸度を大きくするには異物や発泡に起因するフィルム中の欠点を抑制することが有効である。
<易接着層>
(樹脂)
次に易接着層について説明する。本発明に係る易接着層は、基材フィルムとハードコート層との層間密着を向上させる為に設けられる層を表しており、具体的には、基材フィルムとハードコート層が直接接着した場合よりもJISK 5400(JIS K5600)に準拠するクロスカット法で定義される密着評価での密着性を向上させるという機能を有する層を表し、ポリエステル系樹脂、アクリル系樹脂及びウレタン系樹脂からなる群から選択される樹脂を少なくとも1種含有することを特徴としている。
これら樹脂の中では、本発明の目的効果が発揮されやすい点から、ポリエステル系樹脂が好ましく、易接着層を構成する成分に対して50質量%以上ポリエステル系樹脂を用いることが好ましい。次に各樹脂について説明する。ポリエステル系樹脂は、ポリエステル系樹脂は公知の方法に従い、ジカルボン酸とジオールとをエステル化(エステル交換)し、重縮合させることによって製造される。ジカルボン酸としては、例えば、テレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸、ナフタリンジカルボン酸のような芳香族ジカルボン酸またはそのエステルや、アジピン酸、コハク酸、セバチン酸、ドデカン二酸のような脂肪族ジカルボン酸、ヒドロキシ安息香酸のようなヒドロキシカルボン酸またはこれらのエステルを用いることができる。また、ジオールとしては、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、シクロヘキサンジメタノール、ビスフェノール類等を用いることができる。ポリエステル系樹脂としては、上記のジカルボン酸及びジオールに加え、親水性基を有する成分を共重合させて、親水性を付与しても良い。このような親水性基を有する成分の例としては、5−ナトリウムスルホイソフタル酸等のジカルボン酸成分や、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール等のジオール成分が挙げられる。ポリエステル樹脂の中でも、本発明の目的効果や加熱によるオリゴマーの析出防止の観点からガラス転移点が異なる2成分以上の樹脂を併用して用いる事が好ましい。具体的には、ガラス転移点Tgが105℃以上、135℃未満のポリエステル樹脂(X)とガラス転移点Tgが65℃以上、95℃未満のポリエステル樹脂(Y)を併用するのが好ましい。ガラス転移点Tgが105℃以上、135℃未満のポリエステル樹脂(X)としては、酸性分に2,6−ナフタレンジカルボン酸及び/またはソディウム・スルホネート・イソフタル酸を用いたものが好ましい。更に好ましくは、酸性分にソディウム・スルホネート・イソフタル酸を用いたものが好ましい。また、ソディウム・スルホネート・イソフタル酸の含有モル比率としては、ポリエステル樹脂(X)の酸性分全体を50とした場合、15/50以下が好ましく、更に好ましくは10/50以下である。
ガラス転移点Tgが65℃以上、95℃未満のポリエステル樹脂(Y)としては、酸性分にテレフタル酸及び/またはトリメリット酸を用いたものが好ましく、更に好ましくはトリメリット酸を用いたものが好ましい。トリメリット酸の含有モル比率としては、ポリエステル樹脂(Y)の酸性分全体を50とした場合、20/50以下が好ましく、更に好ましくは15/50以下である。ポリエステル樹脂(X)及びポリエステル樹脂(Y)のジオール成分としては、いずれもエチレングリコールが好ましい。
アクリル系樹脂は、アクリル酸又はメタクリル酸に由来する骨格を有する反応性ポリマーを重合させることによって合成することができる。そのような反応性ポリマーの例としては、アクリル酸、メタクリル酸、カルボキシエチル(メタ)アクリレート、カルボキシフェニルアクリレートなどのカルボキシル基を有するもの、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレートなどの水酸基を有するもの、(メタ)アクリルアミド、N−メチル(メタ)アクリルアミド、N−エチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、N−メチロール(メタ)アクリルアミドなどのアミド基を有するもの、グリシジル(メタ)アクリレートなどのグリシジル基を有するもの、7−アミノ−3,7−ジメチルオクチル(メタ)アクリレート、2−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレートなどのアミノ基を有するものなどの他に、p−クロロスチレン、クロロメチルスチレン、ジビニルベンゼン、4−ビニルピリジン、ビニルオキサゾリン、無水マレイン酸などが挙げられる。
アクリル系樹脂を構成する上記以外の共重合成分としては、アクリル酸エステル系、メタクリル酸エステル系、プロピレン系、塩化ビニル系、セルロース系、エチレン系、エチレンイミン系、ビニルアルコール系、ペプチド系、ビニルピリジン系、ジエン系、フッ素系、アクリロニトリル系などが挙げられるが、汎用性、塗工性などの観点から、アクリル酸エステル系、メタクリル酸エステル系を含むことが好ましい。これらのアクリル系樹脂を構成する成分は、単独又は複数種のものを組み合わせて用いることができる。
ウレタン系樹脂は、公知の方法によって、ポリヒドロキシル化合物、ジイソシアネート及びジイソシアネートと反応する水素原子を少なくとも2個含有する低分子量の鎖伸長剤とから合成することができる。例えば、溶剤中で比較的高分子量のポリウレタンを合成した後、水を少しずつ加えて転相乳化し、減圧により溶剤を除く方法や、ポリマー中に親水性基としてポリエチレングリコールやカルボキシル基等を導入させたウレタンプレポリマーを水に溶解あるいは分散させた後、鎖伸長剤を添加して反応させる方法等がある。
ウレタン系樹脂の製造に用いられるポリヒドロキシル化合物の例としては、フタル酸、アジピン酸、二量化リノレイン酸、マレイン酸等のカルボン酸類;エチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、ジエチレングリコール等のグリコール類;トリメチロールプロパン、ヘキサントリオール、グリセリン、トリメチロールエタン、ペンタエリスリトールなどから脱水縮合反応によって得られるポリエステルポリオール類;ポリオキシプロピレングリコール、ポリオキシブチレングリコール、ポリテトラメチレングリコール、ポリオキシプロピレントリオール、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレントリオール、ソルビトール、ペンタエリスリトール、シュクローズ、スターチ、リン酸などの無機酸を開始剤としたポリオキシプロピレンポリオール、ポリオキシプロピレンポリオキシエチレンポリオール等のポリエーテルポリオール;アクリルポリオール、ヒマシ油の誘導体、トール油誘導体、その他水酸基化合物等が挙げられる。これらのポリヒドロキシル化合物は、単独又は複数種のものを組み合わせて用いることができる。
ウレタン系樹脂の製造に用いられるジイソシアネートの例としては、2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート、m−フェニレンジイソシアネート、p−フェニレンジイソシアネート、4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネート、テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、リジンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、1,4−シクロヘキシレンジイソシアネート、4,4′−ジシクロヘキシルメタンジイソシネート、3,3′−ジメチル−4,4′−ビフェニレンジイソシアネート、3,3′−ジメトキシ−4,4′−ビフェニレンジイソシアネート、3,3′−ジクロロ−4,4′−ビフェニレンジイソシアネート、1,5−ナフタレンジイソシアネート、1,5−テトラヒドロナフタレンジイソシアネート等が挙げられる。これらのジイソシアネートは、単独又は複数種のものを組み合わせて用いることができる。ウレタン系樹脂の製造に用いられる鎖伸長剤の例としては、エチレングリコール、1,4−ブタンジオール、トリメチロールプロパン、トリイソプロパノールアミン、N,N−ビス(2−ヒドロキシプロピル)アニリン、ヒドロキノン−ビス(β−ヒドロキシエチル)エーテル、レゾルシノール−ビス(β−ヒドロキシエチル)エーテル等のポリオール類、エチレンジアミン、プロピレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、フェニレンジアミン、トリレンジアミン、ジフェニルジアミン、ジアミノジフェニルメタン、ジアミノジフェニルメタン、ジアミノジシクロヘキシルメタン、ピペラジン、イソホロンジアミン、ジエチレントリアミン、ジプロピレントリアミン等のポリアミン類、ヒドラジン類、及び水が挙げられる。これらの鎖伸長剤は、単独又は複数種のものを組み合わせて用いることができる。
ウレタン系樹脂の製造における合成反応は、有機錫化合物、有機ビスマス、アミン等の触媒の存在下で行うことができ、この中でも、有機錫化合物の存在下で行うのが特に好ましい。有機錫化合物の具体例としては、酢酸第一錫、オクタン酸第一錫、ラウリン酸第一錫、オレイン酸第一錫などのカルボン酸第一錫;ジブチル錫アセテート、ジブチル錫ジラウレート、ジブチル錫マレエート、ジブチル錫ジ−2−エチルヘキソエート、ジラウリル錫ジアセテート、ジオクチル錫ジアセテートなどのカルボン酸のジアルキル錫塩;水酸化トリメチル錫、水酸化トリブチル錫、水酸化トリオクチル錫などの水酸化トリアルキル錫;酸化ジブチル錫、酸化ジオクチル錫、酸化ジラウリル錫などの酸化ジアルキル錫;二塩化ジブチル錫、二塩化ジオクチル錫などの塩化ジアルキル錫等が挙げられ、これらを1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
(製造方法)
易接着層は、ポリエステル系樹脂、アクリル系樹脂及びウレタン系樹脂から選択される樹脂を水系乳化物又は水溶液(以下「水系乳化物等」と称する)として、基材フィルムに塗布し、乾燥することによって形成することができる。また、基材フィルムに水系乳化物又は水溶液を塗布後、基材フィルムと共に延伸して、乾燥することによっても形成できる。
水系乳化物等の固形分は、通常10質量%以上50質量%以下である。水系乳化物等の主溶媒としては水が用いられるが、水と混和可能な有機溶媒を少量用いてもよい。このような有機溶媒の例として、低級アルコール類、多価アルコール類及びそのアルキルエーテルまたはアルキルエステル類などが挙げられる。水系乳化物等は、公知のディップコート法、エアーナイフコート法、カーテンコート法、ローラーコート法、ワイヤーバーコート法、グラビアコート法、エクストルージョンコート法(ダイコート法)等を用いて、基材フィルムに塗布することができる。次いで、塗布された水系乳化物等を乾燥することにより、易接着層を形成することができる。
(その他添加剤)
易接着層を形成するための水系乳化物等に、必要に応じて架橋剤を添加することが好ましい。架橋剤の例として、メラミン系、オキサゾリン系、アルデヒド、N−メチロール化合物、ジオキサン誘導体、活性ビニル化合物、活性ハロゲン化合物、イソオキサゾール、ジアルデヒド澱粉、イソシアネート系化合物、シランカップリング剤を挙げることができる。これらの架橋剤は、単独で用いても2種類以上を併用してもよい。架橋剤の添加量は、親水性樹脂全量に対して0.1質量%以上20質量%以下が好ましく、0.5質量%以上15質量%以下がさらに好ましい。易接着層を形成するための水系乳化物等には、さらに、必要に応じて、アミノ基含有樹脂等の他の樹脂成分、界面活性剤、すべり剤、染料、紫外線吸収剤、マット剤(シリカ、コロイダルシリカなど、平均粒径は0.005〜3μmが好ましい)、防腐剤、増粘剤、造膜助剤、帯電防止剤、抗酸化剤などを添加してもよい。
(光学特性)
易接着層を設けた基材フィルムの全光線透過率は90%以上が好ましく、より好ましくは91%以上である。易接着層を設けた基材フィルムのヘイズは2%以下が好ましく、より好ましくは1.5%以下である。全光線透過率が90%を下回ると、表示装置に用いた場合、輝度が低減したり、物品本来の色彩が暗く見えたりする。またヘイズが2%を大幅に越えると、表示装置に使用した場合、物品が白っぽく曇って見え、フラットパネルディスプレイの画像や家電など物品本来の外観を損なう可能性が生じるため好ましくない。
<機能性層>
本発明のハードコートフィルムには、反射防止層や透明導電性薄層等の機能性層を設けることができる。
〈反射防止層〉
本発明に係るハードコートフィルムは、ハードコート層の上層に反射防止層を塗設して、外光反射防止機能を有する反射防止フィルムとして用いることができる。
反射防止層は、光学干渉によって反射率が減少するように屈折率、膜厚、層の数、層順等を考慮して積層されていることが好ましい。反射防止層は、支持体である保護フィルムよりも屈折率の低い低屈折率層、もしくは支持体である保護フィルムよりも屈折率の高い高屈折率層と低屈折率層を組み合わせて構成されていることが好ましい。特に好ましくは、3層以上の屈折率層から構成される反射防止層であり、支持体側から屈折率の異なる3層を、中屈折率層(支持体よりも屈折率が高く、高屈折率層よりも屈折率の低い層)/高屈折率層/低屈折率層の順に積層されているものが好ましく用いられる。または、2層以上の高屈折率層と2層以上の低屈折率層とを交互に積層した4層以上の層構成の反射防止層も好ましく用いられる。反射防止フィルムの層構成としては下記のような構成が考えられるが、これに限定されるものではない。
易接着層/基材フィルム/易接着層/ハードコート層/低屈折率層
易接着層/基材フィルム/易接着層/ハードコート層/高屈折率層/低屈折率層
<低屈折率層>
低屈折率層は、シリカ系微粒子を含有することが好ましく、その屈折率は、23℃、波長550nm測定で、1.30〜1.45の範囲であることが好ましい。
低屈折率層の膜厚は、5nm〜0.5μmであることが好ましく、10nm〜0.3μmであることが更に好ましく、30nm〜0.2μmであることが最も好ましい。
低屈折率層形成用組成物については、シリカ系微粒子として、特に外殻層を有し内部が多孔質または空洞の粒子を少なくとも1種類以上含むことが好ましい。特に該外殻層を有し内部が多孔質または空洞である粒子が、中空シリカ系微粒子であることが好ましい。
なお、低屈折率層形成用組成物には、下記一般式(OSi−1)で表される有機珪素化合物もしくはその加水分解物、或いは、その重縮合物を併せて含有させても良い。
一般式(OSi−1):Si(OR)
前記一般式で表される有機珪素化合物は、式中、Rは炭素数1〜4のアルキル基を表す。具体的には、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトライソプロポキシシラン等が好ましく用いられる。
他に溶剤、必要に応じて、シランカップリング剤、硬化剤、界面活性剤等を添加してもよい。またフッ素原子を35〜80質量%の範囲で含み、且つ架橋性若しくは重合性の官能基を含む含フッ素化合物を主としてなる熱硬化性および/または光硬化性を有する化合物を含有しても良い。具体的には含フッ素ポリマー、あるいは含フッ素ゾルゲル化合物などである。含フッ素ポリマーとしては、例えばパーフルオロアルキル基含有シラン化合物〔例えば(ヘプタデカフルオロ−1,1,2,2−テトラヒドロデシル)トリエトキシシラン〕の加水分解物や脱水縮合物の他、含フッ素モノマー単位と架橋反応性単位とを構成単位とする含フッ素共重合体が挙げられる。その他、溶剤、必要に応じて、シランカップリング剤、硬化剤、界面活性剤等を添加してもよい。
<高屈折率層>
高屈折率層の屈折率は、23℃、波長550nm測定で、屈折率を1.4〜2.2の範囲に調整することが好ましい。また、高屈折率層の厚さは5nm〜1μmが好ましく、10nm〜0.2μmであることが更に好ましく、30nm〜0.1μmであることが最も好ましい。屈折率を調整する手段は、金属酸化物微粒子等を添加することで達成できる。金属酸化また、用いる金属酸化物微粒子の屈折率は1.80〜2.60であるものが好ましく、1.85〜2.50であるものが更に好ましい。
金属酸化物微粒子の種類は特に限定されるものではなく、Ti、Zr、Sn、Sb、Cu、Fe、Mn、Pb、Cd、As、Cr、Hg、Zn、Al、Mg、Si、P及びSから選択される少なくとも一種の元素を有する金属酸化物を用いることができ、これらの金属酸化物微粒子はAl、In、Sn、Sb、Nb、ハロゲン元素、Taなどの微量の原子をドープしてあっても良い。また、これらの混合物でもよい。本発明においては、中でも酸化ジルコニウム、酸化アンチモン、酸化錫、酸化亜鉛、酸化インジウム−スズ(ITO)、アンチモンドープ酸化スズ(ATO)、及びアンチモン酸亜鉛から選ばれる少なくとも1種の金属酸化物微粒子を主成分として用いることが特に好ましい。特にアンチモン酸亜鉛粒子を含有することが好ましい。
これら金属酸化物微粒子の一次粒子の平均粒子径は10nm〜200nmの範囲であり、10〜150nmであることが特に好ましい。金属酸化物微粒子の平均粒子径は、走査電子顕微鏡(SEM)等による電子顕微鏡写真から計測することができる。動的光散乱法や静的光散乱法等を利用する粒度分布計等によって計測してもよい。粒径が小さ過ぎると凝集しやすくなり、分散性が劣化する。粒径が大き過ぎるとヘイズが著しく上昇し好ましくない。金属酸化物微粒子の形状は、米粒状、球形状、立方体状、紡錘形状、針状或いは不定形状であることが好ましい。
金属酸化物微粒子は有機化合物により表面処理してもよい。金属酸化物微粒子の表面を有機化合物で表面修飾することによって、有機溶媒中での分散安定性が向上し、分散粒径の制御が容易になるとともに、経時での凝集、沈降を抑えることもできる。このため、好ましい有機化合物での表面修飾量は金属酸化物粒子に対して0.1質量%〜5質量%、より好ましくは0.5質量%〜3質量%である。表面処理に用いる有機化合物の例には、ポリオール、アルカノールアミン、ステアリン酸、シランカップリング剤及びチタネートカップリング剤が含まれる。この中でもシランカップリング剤が好ましい。二種以上の表面処理を組み合わせてもよい。また高屈折率層は、π共役系導電性ポリマーを含有しても良い。π共役系導電性ポリマーとは、主鎖がπ共役系で構成されている有機高分子であれば使用することができる。例えば、ポリチオフェン類、ポリピロール類、ポリアニリン類、ポリフェニレン類、ポリアセチレン類、ポリフェニレンビニレン類、ポリアセン類、ポリチオフェンビニレン類、及びこれらの共重合体が挙げられる。重合の容易さ、安定性点からは、ポリチオフェン類、ポリアニリン類、ポリアセチレン類が好ましい。
π共役系導電性ポリマーは、無置換のままでも十分な導電性やバインダー樹脂への溶解性が得られるが、導電性や溶解性をより高めるために、アルキル基、カルボキシ基、スルホ基、アルコキシ基、ヒドロキシ基、シアノ基等の官能基を導入してもよい。
また、イオン性化合物を含有しても良い。イオン性化合物としては、イミダゾリウム系、ピリジウム系、脂環式アミン系、脂肪族アミン系、脂肪族ホスホニウム系の陽イオンとBF 、PF 等の無機イオン系、CFSO 、(CFSO、CFCO 等のフッ素系の陰イオンとからなる化合物等が挙げられる。該ポリマーとバインダーの比率はポリマー100質量部に対して、バインダーが10〜400質量部が好ましく、特に好ましくは、ポリマー100質量部に対して、バインダーが100〜200質量部である。
<透明導電性薄層>
ハードコートフィルムのハードコート層上に透明導電性薄層を形成しても良い。
設けられる透明導電性薄層としては、一般的に広く知られた透明導電性材料を用いることができる。例えば、酸化インジウム、酸化錫、酸化インジウム錫、金、銀、パラジウム等の透明導電性物質を用いることができる。これらは、真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法、溶液塗布法等により、ハードコートフィルム上に薄膜として形成することができる。また、前記したπ共役系導電性ポリマーである有機導電性材料を用いて、透明導電性薄層を形成することも可能である。特に、透明性、導電性に優れ、比較的低コストに得られる酸化インジウム、酸化錫又は酸化インジウム錫のいずれかを主成分とした透明導電性材料を好適に使用することができる。透明導電性薄膜の厚みは、適用する材料によっても異なるため一概には言えないが、表面抵抗率で1000Ω以下、好ましくは500Ω以下になるような厚みであって、経済性をも考慮すると、10nm以上、好ましくは20nm以上、80nm以下、好ましくは70nm以下の範囲が好適である。このような薄膜においては透明導電性薄層の厚みムラに起因する可視光の干渉縞は発生しにくい。
<画像表示装置>
本発明のハードコートフィルムは、画像表示装置に使用することで、視認性(クリア性)に優れた性能が発揮される点で好ましい。画像表示装置としては、反射型、透過型、半透過型液晶表示装置または、TN型、STN型、OCB型、VA型、IPS型、ECB型等の各種駆動方式の液晶表示装置、有機EL表示装置やプラズマディスプレイ等が挙げられる。これら画像表示装置の中でもタッチパネルを含む液晶表示装置のタッチパネル用部材に本発明のハードコートフィルムを用いた場合、高い視認性、及びペン入力に対する耐久性(摺動による傷等)に優れる点で好ましい。
次に、タッチパネルに用いた場合の一例を図1に示す。本発明の透明ハードコートフィルム11上に透明導電性薄膜12を形成し、これを透明導電性薄膜15が形成されたガラス基板13と、透明導電性薄膜同士が向き合うように一定の間隔をあけて対向させることにより、抵抗膜方式のタッチパネル10を構成することができる。ハードコートフィルム11およびガラス基板13の端部には不図示の電極が配置されている。ユーザが、透明導電性薄膜12付きのハードコートフィルム11を指やペン等で押下することにより、透明導電性薄膜12が、ガラス基板13上の透明導電性薄膜15と接触する。この接触を端部の電極を介して電気的に検出することにより、押下された位置が検出される構成である。ガラス基板13の透明導電性薄膜15上には、必要に応じてドット状のスペーサ14が配置される。また、図2に示したように、図2のタッチパネル10をカラー液晶表示パネル20の上に搭載することにより、タッチパネルつき液晶表示装置を構成することができる。
以下に実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
実施例1
<易接着層付き基材フィルム1の作製>
フィラーを含まないポリエチレンテレフタレートを280℃で溶融押出し、静電印加された20℃のキャストドラム上にキャストし無延伸シートを作製した。このシートを100℃で予熱し、この温度にてロール延伸で長手方向に3倍延伸した。この後、濃度4.5%に調整した易接着層水系塗料1を上記のシート両面に塗布した。塗布後、120℃で幅方向に3.5倍延伸し、220℃で熱処理した。熱処理後、両端部に幅10mm、平均高さ5μmのナーリング加工を施して巻き取り、幅1.5m、長さ6000m、150nmの易接着層が両面に形成された厚み125μmのポリエチレンテレフタレートフィルムである易接着層付き基材フィルム1を得た。
(易接着層水系塗料1)
下記材料を攪拌、混合し、純水で固形分濃度が4.5%となるように調整して、ポリエステル樹脂の水系乳化物を得た。
Tgが120℃、ソディウム・スルホネート・イソフタル酸のモル比率7/50のポリエステル樹脂(X) 19質量部
Tgが80℃、トリメリット酸のモル比率12/50のポリエステル樹脂(Y) 45質量部
メラミン樹脂 27質量部
オキサゾリン基含有ポリマー(架橋剤、日本触媒社製) 7質量部
粒径150nmのコロイダルシリカ 2質量部
<易接着層付き基材フィルム2の作製>
基材フィルム1の作製において、易接着層の膜厚が150nmとなるように易接着層水系塗料2の塗布量を調整し、更に易接着層水系塗料1を易接着層水系塗料2に変更した以外は同様にして、易接着層付き基材フィルム2を得た。
(易接着層水系塗料2)
下記材料を攪拌、混合し、純水で固形分濃度が4.5%となるように調整して、ポリエステル樹脂の水系乳化物を得た。
Tgが110℃、ソディウム・スルホネート・イソフタルル酸の比率12/50のポリエステル樹脂(X) 15質量部
Tgが70℃、トリメリット酸のモル比率16/50のポリエステル樹脂(Y) 62質量部
メラミン樹脂 18質量部
オキサゾリン基含有ポリマー(架橋剤、日本触媒社製) 3質量部
粒径150nmのコロイダルシリカ 2質量部
<易接着層付き基材フィルム3の作製>
基材フィルム1の作製において、易接着層の膜厚が150nmとなるように易接着層水系塗料3の塗布量を調整し、更に易接着層水系塗料1を易接着層水系塗料3に変更した以外は、同様にして易接着層付き基材フィルム3を得た。
(易接着層水系塗料3)
下記材料を攪拌、混合し、純水で固形分濃度が4.5%となるように調整して、アクリル樹脂の水系乳化物を得た。
2−ヒドロキシエチルアクリレート70質量%及びメチルアクリレート30質量%の共重合体 30質量部
ヒドロキシピバリン酸エステルネオペンチルグリコールのジアクリレート
3質量部
ウレタンアクリレート系オリゴマー(日本化薬(株)製の「“KAYARAD”UX−4101」)
3質量部
過酸化ベンゾイル 0.3質量部
イソシアネート化合物(住化バイエルウレタン(株)製の「スミジュールN−75」) 1.5質量部
粒径150nmのコロイダルシリカ 2質量部
<易接着層付き基材フィルム4の作製>
基材フィルム1の作製において、易接着層の膜厚が150nmとなるように易接着層水系塗料4の塗布量を調整し、更に易接着層水系塗料1を易接着層水系塗料4に変更した以外は、同様にして易接着層付き基材フィルム4を得た。
(易接着層水系塗料4)
下記材料を攪拌、混合し、純水で固形分濃度が4.5%となるように調整した後、約70℃で3時間反応させることによって、ウレタン樹脂の水系乳化物を得た。
固形分40質量%の水性ウレタン(東亞合成化学工業社製の「アロンネオタンUE−1300」) 25質量部
メタクリル酸ヒドロキシエチル 5質量部
過硫酸カリウム 0.2質量部
粒径150nmのコロイダルシリカ 2質量部
<易接着層付き基材フィルム5の作製>
基材フィルム1の作製において、易接着層の膜厚が150nmとなるように易接着層水系塗料5の塗布量を調整し、更に易接着層水系塗料1を易接着層水系塗料5に変更した以外は、同様にして易接着層付き基材フィルム5を得た。
(易接着層水系塗料5)
下記材料を攪拌、混合し、純水で固形分濃度が4.5%となるように調整して、エポキシ樹脂の水系乳化物を得た。
グリシジルアクリレート70質量%及びプロピオン酸ビニル30質量%の共重合体 30質量部
ヒドロキシピバリン酸エステルネオペンチルグリコールのジアクリレート
3質量部
ウレタンアクリレート系オリゴマー(日本化薬(株)製の「“KAYARAD”UX−4101」) 3質量部
過酸化ベンゾイル 0.3質量部
イソシアネート化合物(住化バイエルウレタン(株)製の「スミジュールN−75」) 1.5質量部
粒径150nmのコロイダルシリカ 2質量部
<易接着層付き基材フィルム6の作製>
ノルボルネン系重合体を合成し、以下の方法でノルボルネン環を有するシクロオレフィンフィルムを作製した。
(ノルボルネン系重合体1の合成)
NBOAc:5−ノルボルネン−2−イルアセテート(ビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2−イルアセテート)
ノルボルネン(NB):ノルボルニレン又はビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン)は、アルドリッチ社から購入したものを使用した。
トルエン150質量部とNBOAc152質量部とを反応容器に入れた。次いでトルエン10質量部中に溶解したアリルパラジウムクロライドダイマー(東京化成社製)0.018質量部とトリシクロヘキシルホスフィン(ストレム社製)0.028質量部、塩化メチレン5質量部中に溶解したジメチルアニリニウム・テトラキスペンタフルオロフェニルボレート(ストレム社製)0.12質量部、さらにトルエン10質量部に溶解したアリルトリブチルスズ(アルドリッチ社製)0.33質量部を反応容器に投入した。加熱を開始し90℃に到達した時、トルエン20質量部に溶解したNB130質量部を1時間かけて滴下した。この混合物を90〜100℃で6時間反応させた。なお、この間反応溶液の粘度の上昇とともに、トルエンを適宜追加した。1−ヘキセン(和光純薬社製)10質量部を滴下し、さらに1時間反応させた。得られた反応溶液を、過剰のメタノール中に投入し、重合体を沈殿させた。この沈殿を採取し、メタノールで洗浄し、110℃で6時間真空乾燥した。得られた重合体(ノルボルネン系重合体1)をテトラヒドロフランに溶解し、ゲルパーミエーションクロマトグラフによる分子量を測定した。質量平均分子量(Mw)を測定したところ、数平均分子量(Mn)は100200、質量平均分子量(Mw)は256300、分子量分布(Mw/Mn)は2.56であった。
(ノルボルネン・ドープ液の調製)
下記の材料を、順次密閉容器中に投入し、容器内温度を20℃から80℃まで昇温した後、温度を80℃に保ったままで3時間攪拌を行って、ノルボルネン系重合体1を完全に溶解した。酸化ケイ素微粒子は予め添加する溶媒と少量のセルロースエステルの溶液中に分散して添加した。このドープを濾紙(安積濾紙株式会社製、安積濾紙No.244)を使用して濾過し、ノルボルネン・ドープ液を得た。
(ノルボルネン・ドープ液)
ノルボルネン系重合体1 100質量部
酸化ケイ素微粒子(アエロジルR972V、日本アエロジル株式会社製)
0.1質量部
メチレンクロライド 400質量部
エタノール 40質量部
ブタノール 5質量部
上記材料を混合してドープ液を調製し、得られたドープ液を流延ダイより、ステンレス鋼製エンドレスベルトよりなる温度35℃の支持体上に流延して、ウェブを形成した。ついで、ウェブを支持体上で乾燥させ、ウェブの残留溶媒量が100質量%になった段階で、剥離ロールによりウェブを支持体から剥離した。次に、剥離したウェブに易接着層水系塗料1を易接着層の膜厚が150nmとなるように水系塗料の塗布量を調整して、ウェブの両面に塗布した。塗布後、120℃で乾燥させながら搬送し、続いてテンターでウェブ両端部を把持した後、150℃で幅方向(TD)に延伸前の1.4倍となるように延伸した。テンターでの延伸後、更に160℃で乾燥させた。乾燥後、両端部に幅10mm、平均高さ5μmのナーリング加工を施して巻き取り、幅1.5m、膜厚80μm、長さ6000mのノルボルネン環を有するシクロオレフィンフィルムである易接着層付き基材フィルム6得た。
<易接着層付き基材フィルム7の作製>
基材フィルム6の作製において、ノルボルネン・ドープ液を以下のアクリル・ドープ液に変更した以外は同様にして、基材フィルムがアクリルフィルムからなる易接着層付き基材フィルム7を作製した。
(アクリル・ドープ液)
下記の材料を、順次密閉容器中に投入し、容器内温度を20℃から80℃まで昇温した後、温度を80℃に保ったままで3時間攪拌を行って、メタクリル酸メチル/アクリル酸メチル共重合体を完全に溶解した。酸化ケイ素微粒子は、予め添加する溶媒と少量のセルロースエステルの溶液中に分散して添加した。このドープを濾紙(安積濾紙株式会社製、安積濾紙No.244)を使用して濾過し、ドープ液2を得た。
メタクリル酸メチル/アクリル酸メチル共重合体(モル比9:1)
100質量部
〔2−(2′−ヒドロキシ−3′,5′−ジ−t−ブチルフェニル)ベンゾトリアゾール〕
1質量部
メチレンクロライド 400質量部
メタノール 100質量部
酸化ケイ素微粒子(アエロジルR972V、日本アエロジル株式会社製)
0.1質量部
<易接着層付き基材フィルム8の作製>
エチレンユニットを約5%含むプロピレン/エチレンランダム共重合体(住友ノーブレンW151、住友化学(株)製)を240℃で溶融押出し、静電印可された20℃のキャストドラム上にキャストし無延伸シートとした。これを120℃で予熱し、この温度にてロール延伸で長手方向に2倍延伸した。この後、易接着層水系塗料1を上記のフィルム両面に塗布した。塗布後、130℃で幅方向に3.7倍延伸し、180℃で熱処理した。熱処理後、両端部に幅10mm、平均高さ5μmのナーリング加工を施して巻き取り、幅1.5m、長さ6000m、150nmの易接着層が両面に形成された厚み125μmのプロピレンフィルムである易接着層付き基材フィルム8を得た。
<基材フィルム9の作製>
易接着層付き基材フィルム1の作製において、易接着層水系塗料1を設けなかった以外は同様にして、ポリエチレンテレフタレートフィルムを作製した。
<ハードコートフィルム1の作製>
上記作製した基材フィルム1上に、下記のハードコート層組成物1を孔径0.4μmのポリプロピレン製フィルターで濾過したものを、押し出しコーターを用いて塗布し、恒率乾燥区間温度80℃、減率乾燥区間温度80℃で乾燥の後、酸素濃度が1.0体積%以下の雰囲気になるように窒素パージしながら、紫外線ランプを用い照射部の照度が100mW/cmで、照射量を0.3J/cmとして塗布層を硬化させ、ドライ膜厚8μmのハードコート層1を形成して巻き取り、ロール状のハードコートフィルム1を作製した。
(ハードコート層組成物1)
下記材料を攪拌、混合しハードコート層塗布組成物1とした。
ペンタエリスリトールトリ/テトラアクリレート 65質量部
(NKエステルA−TMM−3L、新中村化学工業(株)製)
トリス(2−アクリロイルオキシエチル)イソシアヌレート 35質量部
(NKエステルA−9300、新中村化学工業(株)製)
イルガキュア184(BASFジャパン(株)製) 5質量部
ポリエーテル変性シリコーン(KF−614A、信越化学工業社製)
2質量部
プロピレングリコールモノメチルエーテル 10質量部
酢酸メチル 20質量部
メチルエチルケトン 70質量部
<ハードコートフィルム2の作製>
上記作製した基材フィルム1上に、下記のハードコート層組成物2に変更した以外は同様にしてハードコートフィルム2を作製した。
(ハードコート層組成物2)
下記材料を攪拌、混合しハードコート層塗布組成物2とした。
ペンタエリスリトールトリ/テトラアクリレート 100質量部
(NKエステルA−TMM−3L、新中村化学工業(株)製)
イルガキュア184(BASFジャパン(株)製) 5質量部
ポリエーテル変性シリコーン(KF−614A、信越化学工業社製)
2質量部
プロピレングリコールモノメチルエーテル 10質量部
酢酸メチル 20質量部
メチルエチルケトン 70質量部
<ハードコートフィルム3の作製>
上記作製した基材フィルム1上に、下記のハードコート層塗布組成物3に変更した以外は同様にしてハードコートフィルム3を作製した。
(ハードコート層組成物3)
下記材料を攪拌、混合しハードコート層塗布組成物3とした。
ペンタエリスリトールトリ/テトラアクリレート 65質量部
(NKエステルA−TMM−3L、新中村化学工業(株)製)
トリス(2−アクリロイルオキシエチル)イソシアヌレート 35質量部
(アロニックスM−315、東亞合成(株)製)
イルガキュア184(BASFジャパン(株)製) 5質量部
ポリエーテル変性シリコーン(KF−614A、信越化学工業社製)
2質量部
プロピレングリコールモノメチルエーテル 10質量部
酢酸メチル 20質量部
メチルエチルケトン 70質量部
<ハードコートフィルム4の作製>
上記作製した基材フィルム1上に、下記のハードコート層塗布組成物4に変更した以外は同様にしてハードコートフィルム4を作製した。
(ハードコート層組成物4)
下記材料を攪拌、混合しハードコート層塗布組成物4とした。
ペンタエリスリトールトリ/テトラアクリレート 65質量部
(NKエステルA−TMM−3L、新中村化学工業(株)製)
イソシアヌル酸エトキシ変性ジアクリレート 35質量部
(アロニックスM−215、東亞合成(株)製)
イルガキュア184(BASFジャパン(株)製) 5質量部
ポリエーテル変性シリコーン(KF−614A、信越化学工業社製)
2質量部
プロピレングリコールモノメチルエーテル 10質量部
酢酸メチル 20質量部
メチルエチルケトン 70質量部
<ハードコートフィルム5〜14の作製>
ハードコートフィルム1の作製において、ハードコート層塗布組成物と易接着層付き基材フィルムを表1に記載したように変更した以外は同様にして、ハードコートフィルム5〜14を作製した。
《評価》
上記作製したハードコートフィルム1〜14について以下の内容について評価した。得られた結果を表1に示した。
a.耐ブロッキング性
上記作製したロール状ハードコートフィルム1〜14を、アルミ防湿シートに包み、長期輸送を想定して60℃相対湿度80%の恒温槽で10日保存した。10日間保存後、アルミ防湿シートを剥がしてブロッキング性を表面からの目視観察にて、以下の基準で評価した。結果を表1に示す。
◎:くっつき面積0%、ブロッキングは認められない
○:くっつき面積が2%未満、僅かにブロッキングが発生している
△:くっつき面積が2%以上〜10%未満、ブロッキングが発生しているものの、実用上問題ないレベル
×:くっつき面積が10%以上〜40%未満、ブロッキングが発生
××:くっつき面積が40%以上、実用上極めて問題となる
b.可とう性
(耐久性試験)
上記作製したハードコートフィルム1〜14を、各10cm×10cmサイズで切り出し、屋外での使用を想定してサイクルサーモ(−40℃・30分放置、次いで85℃・30分放置を交互に500サイクル)に投入後、80℃相対湿度90%の恒温槽で500時間保存した。
耐久性試験後の各ハードコートフィルム1〜14を23℃55%RHの雰囲気下で12時間調湿後、JIS K5600−5−1に準拠する方法で、タイプ1の試験装置を用いて円筒型マンドレル法により可とう性を評価した。マンドレルの直径の数値が低い程、可とう性に優れることを示す。
なお、表1のハードコート層樹脂の活性エネルギー線硬化型イソシアヌレート誘導体である、トリス(2−アクリロイルオキシエチル)イソシアヌレートをTAIC、イソシアヌル酸エトキシ変性ジアクリレートをDAICと記載した。また易接着層及び基材フィルム略称は以下の通りである。
(易接着層)
PES:ポリエステル樹脂
ACP:アクリル樹脂
PUP:ウレタン樹脂
EPP:エポキシ樹脂
(基材フィルム)
PET:ポリエチレンテレフタレートフィルム
COF:シクロオレフィンフィルム
ACF:アクリルフィルム
PP:プロピレンフィルム
Figure 2012066743
表1の結果から判るように、アクリル樹脂フィルム、ポリプロピレン樹脂フィルム、シクロオレフィン樹脂フィルム、及びポリエステル樹脂フィルムから選択される少なくとも1種の基材フィルムの両面にポリエステル樹脂、アクリル樹脂及びウレタン樹脂から選択される少なくとも1種の樹脂を含有する易接着層とハードコート層が活性エネルギー線硬化型イソシアヌレート誘導体を含有する構成からなる本発明のハードコートフィルムは、耐ブロッキング性及び可とう性に優れていることが判る。
本発明のハードコートフィルムの中でも基材フィルムが、ポリエステル樹脂フィルムからなり、易接着層がガラス転移点Tgが105℃以上、135℃未満であり、酸成分にソディウム・スルホネート・イソフタル酸を含むポリエステル樹脂(X)とガラス転移点Tgが65℃以上、95℃未満であり、酸成分にトリメリット酸を含むポリエステル樹脂(Y)から構成されるハードコートフィルムは、特に優れた耐ブロッキング性と可とう性を有するため、特に好ましい構成であることが判る。
実施例2
実施例1のハードコートフィルム1の作製において、ハードコート層塗布組成物1の活性エネルギー線硬化型イソシアヌレート誘導体であるとトリス(2−アクリロイルオキシエチル)イソシアヌレート(A)とイソシアヌレート誘導体以外の活性エネルギー線硬化型樹脂(ペンタエリスリトールトリ/テトラアクリレート)(B)との含有質量比を表2に記載したように変化させたハードコート層塗布組成物5〜8に変更した以外は、実施例1と同様にしてハードコートフィルム15〜18を作製した。
次に、得られたハードコートフィルム15〜18及び実施例1で作製したハードコートフィルム1について、耐ブロッキング性の保存期間を15日に変更し、可とう性の耐久性試験の保存期間を750時間に変更した以外は実施例1と同様にして評価を行った。得られた結果を表2に示した。
Figure 2012066743
表2の結果から判るように、耐久性試験がより過酷な条件では、活性エネルギー線硬化型イソシアヌレート誘導体であるトリス(2−アクリロイルオキシエチル)イソシアヌレート(A)とイソシアヌレート誘導体以外の活性エネルギー線硬化型樹脂(ペンタエリスリトールトリ/テトラアクリレート)(B)との含有質量比を、(A):(B)=10:90〜50:50とすることは、本発明の目的効果をより良く発揮するため好ましい。
実施例3
<ハードコートフィルム19の作製>
易接着層付き基材フィルム1上に、下記のハードコート層塗布組成物9を孔径0.4μmのポリプロピレン製フィルターで濾過してハードコート層塗布液に調製し、押し出しコーターを用いて塗布し、80℃で乾燥の後、紫外線ランプを用いて、照射部の照度が80mW/cm、照射量を50mJ/cmとして塗布層を硬化させ、ドライ膜厚1μmのハードコート層1を形成した。連続して、ハードコート層1上に、前記ハードコート層塗布組成物1を押し出しコーターで塗布し、80℃にて乾燥し、酸素濃度が1.0体積%以下の雰囲気になるように窒素パージしながら、紫外線ランプを用い照射部の照度が100mW/cm、照射量を0.3J/cmとして塗布層を硬化させ、ドライ膜厚7μmのハードコート層2を形成して巻き取り、ロール状のハードコートフィルム19を作製した。
(ハードコート層塗布組成物9)
下記材料を攪拌、混合しハードコート層塗布組成物9とした。
ペンタエリスリトールトリ/テトラアクリレート 50質量部
(NKエステルA−TMM−3L、新中村化学工業(株)製)
トリス(2−アクリロイルオキシエチル)イソシアヌレート 50質量部
(NKエステルA−9300、新中村化学工業(株)製)
紫外線吸収剤(TINUVIN 109) 3質量部
イルガキュア184(BASFジャパン(株)製) 2質量部
ポリエーテル変性シリコーン(KF−351A、信越化学工業社製)
1質量部
シクロヘキサノン 10質量部
メチルエチルケトン 93質量部
<ハードコートフィルム20の作製>
ハードコートフィルム19の作製の作製において、ハードコート層塗布組成物9をハードコート層塗布組成物10に変更した以外は同様にしてハードコートフィルム20を作製した。
(ハードコート層塗布組成物10)
下記材料を攪拌、混合しハードコート層塗布組成物10とした。
ペンタエリスリトールトリ/テトラアクリレート 50質量部
(NKエステルA−TMM−3L、新中村化学工業(株)製)
トリス(2−アクリロイルオキシエチル)イソシアヌレート 50質量部
(NKエステルA−9300、新中村化学工業(株)製)
紫外線吸収剤(TINUVIN 405) 3質量部
イルガキュア184(BASFジャパン(株)製) 2質量部
ポリエーテル変性シリコーン(KF−351A、信越化学工業社製)
1質量部
シクロヘキサノン 10質量部
メチルエチルケトン 93質量部
次に、得られたハードコートフィルム19と20、及び実施例1で作製したハードコートフィルム1について、耐ブロッキング性評価の保存期間を15日に変更し、可とう性の耐久性試験を以下の条件に変更し、更に密着評価を行った以外は実施例1と同様にして評価を行った。また、得られた結果を表3に示した。
b.可とう性
(耐久性試験)
ハードコートフィルム19と20、及び実施例1で作製したハードコートフィルム1を、各10cm×10cmサイズで切り出し、サイクルサーモ(−40℃・30分放置、次いで85℃・30分放置)、を交互に500サイクル)に投入後、80℃相対湿度90%の恒温槽で1000時間保存し、更に耐光試験機(アイスーパーUVテスター、岩崎電気株式会社製)にて、200時間光照射した。
c.密着評価
(耐候性試験)
ハードコートフィルム19と20、及び実施例1で作製したハードコートフィルム1を、各10cm×10cmサイズのサンプルを切り出し、屋外での使用を想定してヒートショック試験(−40℃・30分放置、次いで85℃・30分放置を交互)に500サイクル投入後、耐光試験機(アイスーパーUVテスター、岩崎電気株式会社製)にて、168時間光照射した。
耐候性試験後のハードコートフィルム19と20、及び実施例1で作製したハードコートフィルム1を23℃55%RHの雰囲気下で12時間調湿後、JISK5400に準拠する方法で、1mmの間隔で縦横に11本の切れ目を入れ、1mm角、100個の碁盤目を作製し、セロハンテープを貼り付けて90度の角度ですばやくはがし、剥れずに残っている碁盤目の数を数え、以下の基準で評価した。
◎:全く剥離されなかった
○:剥離された面積割合が5%未満であった
△:剥離された面積割合が10%未満であった
×:剥離された面積割合が10%以上であった
Figure 2012066743
表3の結果から判るように、本発明のハードコートフィルムは、ハードコート層に紫外線吸収剤を含有させる事で、更に過酷な耐久試験においても本発明の目的効果をより良く発揮し、更に優れた密着性を有するため好ましい。
実施例4
<導電性ハードコートフィルム1の作製>
ハードコートフィルム1の作製において、両面にハードコート層組成物1を塗布した以外は、同様にしてハードコートフィルムを作製した。前記作製したハードコートフィルムの片面に表面抵抗率が約400Ωである酸化インジウム錫(ITO)の透明導電性薄膜を、スパッタリング法を用いて設け、図3に示した導電性ハードコートフィルム1を作製した。
<導電性ハードコートフィルム2の作製>
ハードコートフィルム2の作製において、両面にハードコート層組成物2を塗布した以外は、同様にしてハードコートフィルムを作製した。前記作製したハードコートフィルムの片面に表面抵抗率が約400Ωである酸化インジウム錫(ITO)の透明導電性薄膜を、スパッタリング法を用いて設け、導電性ハードコートフィルム2を作製した。
<抵抗膜方式タッチパネル液晶表示装置1の作製>
市販の抵抗膜方式タッチパネル液晶表示装置(型名:LCD−USB10XB−T、I−O DATA社製)の導電性ハードコートフィルムを剥がし、上記作製した導電性ハードコートフィルム1を図4のようにハードコート層が視認側となるように貼合して、抵抗膜方式タッチパネル液晶表示装置1を作製した。
<抵抗膜方式タッチパネル液晶表示装置2の作製>
抵抗膜方式タッチパネル液晶表示装置1の作製において導電性ハードコートフィルム1を導電性ハードコートフィルム2に変更した以外は同様にして抵抗膜方式タッチパネルの液晶表示装置2を作製し、以下項目について評価を行った。
《評価》
a.視認性(クリア性)評価
天井部に、昼色光直管蛍光灯(FLR40S・D/M−X パナソニック(株)製)40W×2本を1セットとして、1.5m間隔で10セット配置した室内で、抵抗膜方式タッチパネルの液晶表示装置を様々な角度から観察し、視認性を以下の基準で評価した。
○:蛍光灯が真っ直ぐに見える。
×:蛍光灯が曲がって見える。
b.耐ペン摺動性
抵抗膜方式タッチパネルの液晶表示装置に用いた各導電性ハードコートフィルムのハードコート層の表面上を先端部が0.08mmφのポリアセタール製のペンを使用し、荷重250g、ペン摺動速度100mm/秒で直線40mmを15万回往復後の摺動部におけるハードコート層の傷つきおよび剥れを目視により評価した。
Figure 2012066743
評価の結果、本発明の導電性ハードコートフィルム1を使用した抵抗膜方式タッチパネルの液晶表示装置は視認性及び耐ペン摺動性共に良好であった。
10 タッチパネル
11 本発明のハードコートフィルム
12 透明導電性薄膜
13 ガラス基板
14 スペーサ
20 カラー液晶表示パネル
30 易接着層付き基材フィルム
31 ハードコート層
32 ITO層(透明導電性薄膜)
40 導電性ハードコートフィルム

Claims (10)

  1. アクリル樹脂系フィルム、ポリプロピレン樹脂系フィルム、シクロオレフィン樹脂系フィルム、及びポリエステル樹脂系フィルムから選択される少なくとも1種の基材フィルムの両面に易接着層を有し、該易接着層の少なくとも一方の面にハードコート層が積層されたハードコートフィルムにおいて、該易接着層がポリエステル系樹脂、アクリル系樹脂及びウレタン系樹脂から選択される少なくとも1種を含有し、かつ該ハードコート層が、活性エネルギー線硬化型イソシアヌレート誘導体を含有することを特徴とするハードコートフィルム。
  2. 前記基材フィルムがポリエステル樹脂系フィルムであることを特徴とする請求項1に記載のハードコートフィルム。
  3. 前記易接着層がポリエステル系樹脂からなることを特徴とする請求項1または2に記載のハードコートフィルム。
  4. 前記易接着層のポリエステル系樹脂が、ガラス転移点の異なる2種以上のポリエステル樹脂を含有することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のハードコートフィルム。
  5. 前記易接着層のポリエステル系樹脂が、少なくとも、ガラス転移点Tgが105℃以上、135℃未満のポリエステル樹脂(X)とガラス転移点Tgが65℃以上、95℃未満のポリエステル樹脂(Y)とを含有することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のハードコートフィルム。
  6. 前記ポリエステル樹脂(X)が酸成分にソディウム・スルホネート・イソフタル酸を含むポリエステル樹脂であり、かつ前記ポリエステル樹脂(Y)が酸成分にトリメリット酸を含むポリエステル樹脂であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のハードコートフィルム。
  7. 前記ハードコート層が活性エネルギー線硬化型イソシアヌレート誘導体(A)とイソシアヌレート誘導体以外の活性エネルギー線硬化型樹脂(B)を含有し、該活性エネルギー線硬化型のイソシアヌレート誘導体(A)と該イソシアヌレート誘導体以外の活性エネルギー線硬化型樹脂(B)との含有質量比が、10:90〜50:50であることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載のハードコートフィルム。
  8. 前記ハードコート層が紫外線吸収剤を含有することを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載のハードコートフィルム。
  9. 請求項1〜8のいずれか1項に記載のハードコートフィルムを含むことを特徴とする画像表示装置。
  10. 請求項9に記載の画像表示装置がタッチパネルを含む画像表示装置であって、該タッチパネルの構成部材に請求項1〜8のいずれか1項に記載のハードコートフィルムが用いられていることを特徴とする画像表示装置。
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