JPWO2012056505A1 - 射出成形用可塑化スクリュ及びこれを用いた射出成形方法 - Google Patents

射出成形用可塑化スクリュ及びこれを用いた射出成形方法 Download PDF

Info

Publication number
JPWO2012056505A1
JPWO2012056505A1 JP2012540550A JP2012540550A JPWO2012056505A1 JP WO2012056505 A1 JPWO2012056505 A1 JP WO2012056505A1 JP 2012540550 A JP2012540550 A JP 2012540550A JP 2012540550 A JP2012540550 A JP 2012540550A JP WO2012056505 A1 JPWO2012056505 A1 JP WO2012056505A1
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
flight
injection molding
shaft
screw
thermoplastic resin
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2012540550A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5645952B2 (ja
Inventor
苅谷 俊彦
俊彦 苅谷
戸田 直樹
直樹 戸田
宗宏 信田
宗宏 信田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
U MHI Platech Co Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Heavy Industries Plastic Techonologies Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Heavy Industries Plastic Techonologies Co Ltd filed Critical Mitsubishi Heavy Industries Plastic Techonologies Co Ltd
Publication of JPWO2012056505A1 publication Critical patent/JPWO2012056505A1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5645952B2 publication Critical patent/JP5645952B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
    • B29CSHAPING OR JOINING OF PLASTICS; SHAPING OF MATERIAL IN A PLASTIC STATE, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; AFTER-TREATMENT OF THE SHAPED PRODUCTS, e.g. REPAIRING
    • B29C45/00Injection moulding, i.e. forcing the required volume of moulding material through a nozzle into a closed mould; Apparatus therefor
    • B29C45/17Component parts, details or accessories; Auxiliary operations
    • B29C45/46Means for plasticising or homogenising the moulding material or forcing it into the mould
    • B29C45/47Means for plasticising or homogenising the moulding material or forcing it into the mould using screws
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
    • B29CSHAPING OR JOINING OF PLASTICS; SHAPING OF MATERIAL IN A PLASTIC STATE, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; AFTER-TREATMENT OF THE SHAPED PRODUCTS, e.g. REPAIRING
    • B29C45/00Injection moulding, i.e. forcing the required volume of moulding material through a nozzle into a closed mould; Apparatus therefor
    • B29C45/0005Injection moulding, i.e. forcing the required volume of moulding material through a nozzle into a closed mould; Apparatus therefor using fibre reinforcements
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
    • B29CSHAPING OR JOINING OF PLASTICS; SHAPING OF MATERIAL IN A PLASTIC STATE, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; AFTER-TREATMENT OF THE SHAPED PRODUCTS, e.g. REPAIRING
    • B29C45/00Injection moulding, i.e. forcing the required volume of moulding material through a nozzle into a closed mould; Apparatus therefor
    • B29C45/17Component parts, details or accessories; Auxiliary operations
    • B29C45/46Means for plasticising or homogenising the moulding material or forcing it into the mould
    • B29C45/58Details
    • B29C45/60Screws

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Manufacturing & Machinery (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Injection Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)

Abstract

本発明に係る射出成形用可塑化スクリュは、強化繊維を含有する熱可塑性樹脂原料を可塑化して射出成形を行う射出成形機に装備され、シャフトと、主フライトと、副フライトとを備える。シャフトの周面からの主フライトの突出高さは、少なくとも副フライトが設けられた領域で一定に形成される。副フライトは、巻回方向後端側に設けられ、シャフトの周面からの突出高さが主フライトより低く且つ一定である平坦面部と、該平坦面部の巻回方向先端から連続して延びるように設けられ、シャフトの周面からの突出高さが主フライトより低い範囲で巻回方向先端側に向かって漸次増加する傾斜面部とを備える。

Description

本発明は、シャフトの周面に主フライトと副フライトとが突出して設けられた射出成形用可塑化スクリュ及びこれを用いた射出成形方法に関する。
熱可塑性樹脂からなる原料を溶融して金型に射出する射出成形機は、射出シリンダーの内部にスクリュが収容されて構成される。そして、このスクリュとしては、回転駆動されるシャフトの周面に羽根状のフライトが1条だけ螺旋状に設けられたスクリュが広く用いられている。このようなスクリュによれば、射出シリンダーの内部に供給された固体状の熱可塑性樹脂原料が、回転するスクリュからせん断力を受けることにより、溶融及び可塑化されながら混練された後、金型に射出される。
ところで、熱可塑性樹脂の混練性を向上させる手段として、2条のフライトを備えたいわゆるダブルフライトスクリュが近年用いられている。このダブルフライトスクリュは、隣接する主フライトの間に、これより高さが低くピッチが大きい1条の副フライトが設けられことにより構成される(例えば、特許文献1及び特許文献2を参照)。
ここで、特許文献1に記載のダブルフライトスクリュは、副フライトの先端と射出シリンダーの内壁面との間の隙間厚さが一定の大きさになるように形成されている。一方、特許文献2に記載のダブルフライトスクリュは、主フライトと副フライトとの外径差が副フライトの先端側に向かって漸減するように、すなわち副フライトの先端と射出シリンダーの内壁面との間の隙間厚さがスクリュの先端側に向かって徐々に小さくなるように形成されている。
特開2002−283421号公報 実開昭62−147516号公報
しかし、特許文献1及び特許文献2に記載のダブルフライトスクリュでは、機械特性を向上させるための強化繊維を含有した熱可塑性樹脂を射出成形する場合、成形品の品質に問題が生じる。
より詳細に説明すると、特許文献1に記載のダブルフライトスクリュは、前述のように副フライトの先端と射出シリンダーの内壁面との間の隙間厚さが一定の大きさに形成される。従って、この隙間厚さを小さく設定すると、原料投入口(ホッパー)から原料である熱可塑性樹脂が投入されて間もないスクリュ後端部では、熱可塑性樹脂の軟化が不十分であるので、副フライトの径方向先端部と射出シリンダーの内壁面との間に熱可塑性樹脂が詰まることにより、可塑化不良が発生する。また、熱可塑性樹脂の軟化が不十分であるスクリュの後端部では、熱可塑性樹脂は自身が曲がり変形することによってスクリュから受けるせん断力を吸収することができない。従って、副フライトの先端と射出シリンダーの内壁面との間で熱可塑性樹脂が大きなせん断力を受けると、強化繊維に過大な折損が発生する。
尚、本願明細書で用いる「スクリュ後端部(或いはスクリュ後端側)」の語は、スクリュによる熱可塑性樹脂の搬送方向に沿って上流部(或いは上流側)を意味し、「スクリュ先端部(或いはスクリュ先端側)」の語は、搬送方向に沿って下流部(下流側)を意味するものとする。
一方、隙間厚さを大きく設定すると、スクリュ後端部での強化繊維の折損は抑制できるが、スクリュ先端部において熱可塑性樹脂に対して有効なせん断力や引き延ばし力を負荷することができない。
より詳細には、スクリュ先端部においては、溶融状態の熱可塑性樹脂中に浮遊する強化繊維の束を解繊しまたは分散させるために、副フライトの径方向先端部と射出シリンダーの内壁面との間において、溶融した状態の熱可塑性樹脂に対してせん断力及び引き延ばし力を負荷する必要がある。しかし、スクリュ先端部では熱可塑性樹脂の温度が上昇して十分に軟化しているため、隙間厚さを大きく設定すると、スクリュが負荷したせん断力や引き延ばし力を熱可塑性樹脂が吸収してしまう。これにより、スクリュから熱可塑性樹脂に対して有効なせん断力や引き延ばし力を負荷することができない。従って、熱可塑性樹脂に含有される強化繊維に解繊不良や分散不良が発生する。
また、特許文献2に記載のダブルフライトスクリュは、前述のように副フライトの径方向先端部と射出シリンダーの内壁面との間の隙間厚さが、スクリュの先端側に向かって徐々に小さくなるように形成される。これにより、特許文献1に記載のダブルフライトスクリュに比べ、スクリュ後端部における強化繊維の折損とスクリュ先端部における強化繊維の解繊不良を同時に抑制する効果がある。しかし、この特許文献2に記載のダブルフライトスクリュでは、熱可塑性樹脂の溶融開始位置が変動すると、溶融した熱可塑性樹脂の品質にバラツキが発生するという不具合がある。
より詳細には、熱可塑性樹脂の溶融開始位置は、樹脂の種類やスクリュの運転条件(成形条件)や環境条件の変化などの外乱によって、スクリュ先端側にズレる場合(ケース1)や、スクリュ後端側にズレる場合(ケース2)がある。そして、ケース1では、ズレの無い場合と比べて、溶融を開始した熱可塑性樹脂が乗り越えるべき副フライトの高さが高くなる(通過する隙間厚さが小さくなる)。従って、副フライトを乗り越える際に熱可塑性樹脂に負荷されるせん断力が大きくなり、強化繊維の折損が大きくなる。
一方、ケース2では、ズレの無い場合と比べて、溶融を開始した熱可塑性樹脂が乗り越えるべき副フライトの高さが低くなる(通過する隙間厚さが大きくなる)。従って、副フライトを乗り越える際に熱可塑性樹脂に負荷されるせん断力が小さくなるので、強化繊維の折損が小さくなるが、強化繊維の解繊・分散度合いが小さくなってしまう。
このように、熱可塑性樹脂の溶融開始位置の変動によって、強化繊維の折損状態および解繊・分散状態等に差が生じるため、溶融した熱可塑性樹脂の品質にバラツキが発生する。
本発明は、このような事情を考慮してなされたものであり、その目的は、強化繊維を含有する熱可塑性樹脂を射出成形する際に、強化繊維に過大な折損や解繊不良や分散不良が発生することのないダブルフライトスクリュを提供することにある。
本発明に係る射出成形用可塑化スクリュは、強化繊維を含有する熱可塑性樹脂原料を可塑化して射出成形を行う射出成形機に装備されるものであって、回転駆動されるシャフトと、前記シャフトの周面に螺旋状に設けられた主フライトと、前記シャフトの周面であって前記主フライトの溝部に螺旋状に設けられた副フライトとを具備する。
前記主フライトの前記シャフトの周面からの突出高さは、少なくとも前記副フライトが設けられた領域で一定に形成される。前記副フライトは、平坦面部と、傾斜面部とを備える。前記平坦面部は、巻回方向に沿ってスクリュ後端側に設けられ、前記シャフトの周面からの突出高さが前記主フライトより低く且つ一定である。前記傾斜面部は、前記平坦面部の巻回方向に沿ってスクリュ先端側の端部から連続して延びるように設けられ、前記シャフトの周面からの突出高さが前記主フライトより低い範囲で巻回方向先端側に向かって漸次増加する。
このような構成によれば、射出成形用可塑化スクリュ(単に「スクリュ」と呼ぶ)の巻回方向後端側では、スクリュを収容する射出シリンダーの内壁面と副フライトの平坦面部との間に、一定厚さの広い隙間が確保される。ここで、前述の従来のダブルフライトスクリュにおいては、樹脂の種類やスクリュの運転条件により、熱可塑性樹脂の溶融開始位置がスクリュ先端側になると、熱可塑性樹脂は巻回方向の広い領域において軟化が不十分で、熱可塑性樹脂に含有された強化繊維に大きなせん断力が負荷されると、強化繊維の折損が大きくなる。或いは、環境条件等の外乱によって、熱可塑性樹脂の溶融開始位置がスクリュ先端側やスクリュ後端側に変動すると、溶融した熱可塑性樹脂の品質にバラつきが発生するという不具合がある。しかし、この場合でも、軟化が不十分な熱可塑性樹脂は、巻回方向後端側に確保された一定厚さの広い隙間を通過するので、環境条件等の外乱によって、熱可塑性樹脂の溶融開始位置がスクリュ先端側やスクリュ後端側へ変動しても、溶融を開始した熱可塑性樹脂が乗り越えるべき副フライトの高さに差が生じない。従って、熱可塑性樹脂に含有される強化繊維に過大な折損が発生するのを防止できることに加えて、溶融した熱可塑性樹脂中の強化繊維の解繊・分散等の品質にバラつきが発生するのを抑制することができる。
更に、スクリュ先端部において溶融が開始した熱可塑性樹脂は、突出高さが漸次増加する傾斜面部を通過する。このうち、ホッパーから投入されて間もない温度が比較的低く粘度が高い熱可塑性樹脂は、傾斜面部のうち突出高さの低い領域を通過するので、強いせん断力を受けることがなく、強化繊維に過大な折損が発生するのを防止することができる。また、スクリュの先端側に搬送される間に熱エネルギーを十分与えられ、温度が比較的高く粘度が低い熱可塑性樹脂は、傾斜面部のうち突出高さが高く隙間厚さが小さい領域を通過するので、有効なせん断力及び引き延ばし力が、熱可塑性樹脂の含有物に負荷される。これにより、熱可塑性樹脂に含有される強化繊維の解繊や分散が促進される。
本発明に係る射出成形用可塑化スクリュにおいては、前記主フライトと前記副フライトの平坦面部との突出高さの差が、成形品に必要とされる前記強化繊維の重量平均繊維長以上の大きさであることが好ましい。
このような構成によれば、主フライトの先端が射出シリンダーの内壁面に近接した位置にある場合、射出シリンダーの内壁面と副フライトの平坦面部との間の隙間を、成形品に必要とされる重量平均繊維長近傍の繊維長を有する強化繊維が折れ曲がることなく通過することができる。これにより、強化繊維に過大な折損が発生するのを防止でき、必要とされる重量平均繊維長を有する成形品となるような、成形品中の残存繊維長の分布状態にすることができる。
本発明に係る射出成形用可塑化スクリュにおいては、前記傾斜面部の巻回方向後端部に、突出高さの増加する比率が他の領域より大きい急斜面領域が設けられてもよい。
このような構成によれば、平坦面部を低く形成して射出シリンダーの内壁面との間に広い隙間を設けても、射出シリンダーの内壁面と副フライトの傾斜面部との隙間の厚さは、急斜面領域がない場合と比較して、より巻回方向後端側から薄くなり始めるとともに、全体的に厚さが薄くなる。従って、溶融を開始した熱可塑性樹脂に対し、早期に有効なせん断力及び引き延ばし力が負荷される。これにより、特に結晶性樹脂のように融点付近で溶融が急速に進行し、樹脂の粘度が急激に低下するような樹脂、つまり溶融開始前後で樹脂の固さが急激且つ大きく変化するような樹脂であっても、溶融開始前で軟化が不十分な(固い)樹脂については隙間の広い平坦面部を通過させつつ、溶融後の粘度の低い樹脂については隙間の薄い傾斜面部を通過させることできるので、強化繊維の解繊や分散が一層促進される。尚、急斜面領域は、傾斜面部における平坦面部との連結部に設けるのが好ましいが、傾斜面部の巻回方向中間部に設けてもよい。
尚、結晶性樹脂としては、例えば(1)ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン等のポリオレフィン系樹脂、(2)ポリ塩化ビニル系樹脂、ナイロン6やナイロン66等の脂肪族ポリアミド系樹脂、(3)ポリフタルアミド等の芳香族ポリアミド系樹脂、(4)ポリエチレンテレフタレートやポリブチレンテレフタレート等のポリエステル系樹脂、(5)ポリオキシメチレン系樹脂、ポリエーテルケトン系樹脂、フッ素系樹脂、ポリ乳酸などの生物由来系樹脂等を適用できる。
本発明に係る射出成形方法は、射出成形用可塑化スクリュを用い、強化繊維を含有する熱可塑性樹脂原料を可塑化する工程と、可塑化された熱可塑性樹脂原料を金型のキャビティに射出する工程とを備える。
前記射出成形用可塑化スクリュは、回転駆動されるシャフトと、前記シャフトの周面に螺旋状に設けられた主フライトと、前記シャフトの周面であって前記主フライトの溝部に螺旋状に設けられた副フライトとを具備する。
前記主フライトの前記シャフトの周面からの突出高さは、少なくとも前記副フライトが設けられた領域で一定に形成される。前記副フライトは、平坦面部と、傾斜面部とを備える。前記平坦面部は、巻回方向後端側に設けられ、前記シャフトの周面からの突出高さが前記主フライトより低く且つ一定である。前記傾斜面部は、前記平坦面部の巻回方向先端から連続して延びるように設けられ、前記シャフトの周面からの突出高さが前記主フライトより低い範囲で巻回方向先端側に向かって漸次増加する。
このような方法によれば、射出成形用可塑化スクリュの軸方向後端側では、スクリュを収容する射出シリンダーの内壁面と副フライトの平坦面部との間に、一定幅の広い隙間が確保される。よって、環境条件等の外乱によって、熱可塑性樹脂の溶融開始位置がスクリュ先端側やスクリュ後端側へ変動しても、溶融を開始した熱可塑性樹脂が乗り越えるべき副フライトの高さに差が生じない。これにより、熱可塑性樹脂に含有される強化繊維の繊維長が長く、且つ強化繊維長の分散が良好な成形品を得ることができる。
本発明に係る射出成形方法においては、前記強化繊維が、ガラス繊維、炭素繊維、金属繊維、天然繊維のうち少なくとも1種類を含むものであってもよい。
このような方法によれば、射出成形により得た成形品に、薄肉軽量性、高い機械的強度、及びリサイクル性を持たせることができる。特に、炭素繊維や金属繊維を採用すれば、成形品の軽量化を図ることができるとともに、車両のボディ部材などの外装部材や電装品を収納するためのカバー等として成形品を用いる場合に、外装部材やカバー等に導電性を与えることができるので、落雷時の大電流から搭乗者や電装品を保護することができる。また、天然繊維を採用し特にポリ乳酸などの生物由来系樹脂と組み合わせることにより、更に地球環境への負担の少ない成形品を提供することができる。
本発明に係る射出成形方法においては、前記熱可塑性樹脂原料が結晶性樹脂であってもよい。
このような方法によれば、融点付近で溶融が急速に進行し、樹脂の粘度が急激に低下する結晶性樹脂であっても、含有される強化繊維の繊維長が長く、且つ強化繊維長の分散が良好な成形品を得ることができるとともに、溶融した熱可塑性樹脂中の強化繊維の解繊・分散等の品質にバラつきが発生するのを抑制することができる。
本発明によれば、強化繊維を含有する熱可塑性樹脂を射出成形する際に、強化繊維に過大な折損や解繊不良や分散不良が発生するのを防止することにより、成形品の強度や重量のバラつき防止や、成形品表面への強化繊維の露出防止による外観向上等、成形品の品質を向上させることができる。
本発明の第1実施形態に係る射出成形用可塑化スクリュを備えた射出成形機の全体構成を示す模式図である。 第1実施形態に係るスクリュの外観を示す概略正面図である。 第1実施形態に係るシャフトにおける副フライトが設けられた領域を示す展開図である。 図3におけるA−A断面を示す概略断面図である。 第2実施形態に係るシャフトにおける副フライトが設けられた領域を示す展開図である。 図5におけるB−B断面を示す概略断面図である。 各実施例についての試験結果を示す表である。
(第1実施形態)
以下、図面を参照し、本発明の実施の形態について説明する。まず、本発明の第1実施形態に係る射出成形用可塑化スクリュの構成について説明する。図1は、第1実施形態に係る射出成形用可塑化スクリュ10(以下、単に「スクリュ10」と略す)を備えた射出成形機1の全体構成を示す模式図である。
射出成形機1は、図1に示すように、内部にキャビティ2が形成された金型ユニット3と、キャビティ2に対して熱可塑性樹脂を射出するための射出ユニット4と、を備える。
金型ユニット3は、図1に示すように、移動不能に設けられた固定金型31と、この固定金型31に対して移動可能に設けられた可動金型32と、を具備している。そして、相対向するように設けられた固定金型31の凹部と可動金型32の凸部との間に、キャビティ2が形成されている。
射出ユニット4は、ユニット本体41と、射出シリンダー42と、スクリュ10と、ホッパー43と、連結軸44と、モータ45と、ピストン46と、油圧配管47と、を備える。ユニット本体41の内部には、作動油シリンダー411が形成されている。射出シリンダー42はユニット本体41から延出しており、射出シリンダー42の先端部は固定金型31に接続されている。スクリュ10は射出シリンダー42の内部に収容されており、ホッパー43は射出シリンダー42の上部に設けられている。連結軸44はスクリュ10の後端部に接続されており、モータ45は連結軸44を回転駆動する。ピストン46は、作動油シリンダー411の内部に収容され、連結軸44に固定されている。油圧配管47は、作動油シリンダー411に接続されている。
このように構成される射出ユニット4では、ガラス繊維や炭素繊維等の強化繊維を含有する固体状の熱可塑性樹脂原料(不図示)がホッパー43に充填される。この状態で、モータ45が連結軸44の駆動を開始すると、これに接続されたスクリュ10が回転を開始する。そして、ホッパー43から射出シリンダー42に対して熱可塑性樹脂原料が供給されると、この熱可塑性樹脂原料がスクリュ10によって溶融及び可塑化されながら先端側へ搬送される。その後、油圧配管47から作動油シリンダー411に対して作動油(不図示)が供給されると、ピストン46が作動油シリンダー411の内部で金型ユニット3の側へ移動し、これに伴ってスクリュ10も射出シリンダー42の内部で金型ユニット3の側へ移動する。これにより、射出シリンダー42の先端部に溜まった液体状の熱可塑性樹脂がスクリュ10に押圧されて射出され、金型ユニット3のキャビティ2に充填される。その後、この熱可塑性樹脂が冷却固化した後、可動金型32を固定金型31から離間させることにより、成形品が取り出される。
尚、熱可塑性樹脂原料に含有される強化繊維としては、ガラス繊維や炭素繊維の他に、硫酸マグネシウム繊維、チタン酸カリウム繊維、酸化チタン繊維、マグネシウムオキシサルフェート繊維、或いは有機充填材、有機合成または天然繊維等を適用することができる。
ここで、図2は、スクリュ10の外観を示す概略正面図である。スクリュ10は、長尺な円筒形状のシャフト11と、このシャフト11から突出して設けられた主フライト12と、この主フライト12の一部領域においてシャフト11から突出して設けられた副フライト13と、シャフト11の先端に設けられたヘッド14と、を具備している。
主フライト12は、図2に示すように、シャフト11の軸方向後端部から軸方向先端部に達する領域に、ピッチPsでシャフト11の周面111を螺旋状に巻回するように設けられている。ここで、図3は、シャフト11における副フライト13が設けられた領域を示す展開図である。また、図4は、図3におけるA−A断面を示す概略断面図である。主フライト12は、図4に示すように、シャフト11の周面111からの突出高さHsが、その全長に渡って一定になるように形成されている。そして、主フライト12の径方向先端部は、図1に示す射出シリンダー42の内壁面421に近接して位置している。
副フライト13は、図2に示すように、主フライト12の巻回方向先端側の領域に、ピッチPfでシャフト11の周面111を螺旋状に巻回するように設けられている。ここで、副フライト13のピッチPfは、主フライト12のピッチPsよりも若干大きく設定されている。
この副フライト13は、図2に示すように主フライト12の溝部121に設けられ、その巻回方向後端及び巻回方向先端は、主フライト12に対してそれぞれ接続されている。そして、図4に示すように、副フライト13のシャフト11の周面111からの突出高さHf(以下、単に「突出高さHf」と略す)は、主フライト12の突出高さHsより低く、且つ、巻回方向に沿って変化している。より詳細には、図2に示すように、副フライト13は、巻回方向後端部に設けられた平坦面部131と、平坦面部131の巻回方向先端から連続して延びるように設けられた傾斜面部132とを有している。
平坦面部131は、図4に示すように、に示すように、その突出高さHf1が主フライト12の突出高さHsより低く、且つ、巻回方向に沿って一定となるように形成されている。そして、この平坦面部131と主フライト12の突出高さの差S1は、成形品に必要とされる強化繊維の重量平均繊維長以上の大きさとなっている。これにより、平坦面部131と射出シリンダー42の内壁面421との間に形成される隙間の幅寸法が、強化繊維の重量平均繊維長以上の大きさとなっている。例えば本実施形態では、成形品に必要とされる強化繊維の重量平均繊維長が約1.0mmであるところ、平坦面部131と主フライト12との突出高さの差が約1.5mmとなっている。尚、本願明細書における重量平均繊維長の定義については、後述の実施例の説明中に記載する。
傾斜面部132は、図4に示すように、その突出高さHf2が主フライト12の突出高さHsより低く、且つ巻回方向に沿って漸次増加するように形成されている。本実施形態では、図4に示すように、この傾斜面部132の断面形状を、平坦面部131と同じ高さ位置から、主フライト12の径方向先端より若干低い位置へと直線的に上昇する直線状に形成している。また、図3及び図4に示すように、傾斜面部132の巻回方向先端部であって主フライト12に接続する部分には、突出高さが一定である接続領域133が設けられている。
尚、主フライト12の溝部121において副フライト13を設ける領域は、図2に示す領域に限定されず、シャフト11の軸方向に沿った任意の領域とすることができる。また、副フライト13を構成する平坦面部131と傾斜面部132との比率は、図3に示す比率に限定されず、適宜設計変更が可能である。更に、傾斜面部132の断面形状は、本実施形態のような直線状に限定されず、巻回方向に沿って漸次上昇する曲線状に形成してもよい。
次に、本発明の第1実施形態に係るスクリュ10を用いた射出成形方法の手順、及びその作用効果について説明する。第1実施形態のスクリュ10の回転に伴って、射出シリンダー42に供給された固体状の熱可塑性樹脂原料が、スクリュ10から受けるせん断力によって溶融及び可塑化されながら、軸方向先端側へ搬送される。ここで、熱可塑性樹脂原料が溶融を開始する位置は、供給される熱可塑性樹脂原料の種類やスクリュ10の運転条件または環境条件の変動などの外乱によって、スクリュ10の軸方向先端側または軸方向後端側へ変化する。
ここで、スクリュ10の軸方向先端部において溶融が開始した熱可塑性樹脂原料は、突出高さHf2が巻回方向に沿って漸次増加する傾斜面部132を通過する。このうち、ホッパーから投入されて間もない温度が比較的低く粘度が高い熱可塑性樹脂原料は、傾斜面部132のうち突出高さHfの低い領域すなわち軸方向後端部を通過する。この場合、傾斜面部132と射出シリンダー42の内壁面421との間には比較的広い隙間が確保されているので、熱可塑性樹脂原料がスクリュ10から強いせん断力を受けることがない。これにより、強化繊維に過大な折損が発生するのを防止することができる。
一方、スクリュ10の先端側に搬送される間に熱エネルギーを十分与えられ、温度が比較的高く粘度が低い熱可塑性樹脂原料は、傾斜面部132のうち突出高さHf2の大きい領域すなわち軸方向先端部を通過する。この場合、傾斜面部132と射出シリンダー42の内壁面421との間の隙間は比較的狭くなっているため、スクリュ10から熱可塑性樹脂原料に対して有効なせん断力及び引き延ばし力が負荷される。これにより、熱可塑性樹脂に含有される強化繊維の解繊や分散が促進される。
更に、前述のように、環境条件の変化等の外乱によって熱可塑性樹脂原料の溶融開始位置がスクリュ10の軸方向先端側や軸方向後端側に変動すると、強化繊維の折損状態等に差が生じることにより、溶融した熱可塑性樹脂の品質にバラツキが発生する不具合がある。しかし、前述のように副フライト13の軸方向後端側には平坦面部131が設けられ、この平坦面部131と射出シリンダー42の内壁面421との間には、一定厚さの広い隙間が確保されている。従って、環境条件等の外乱によって、熱可塑性樹脂原料の溶融開始位置がスクリュ先端側やスクリュ後端側へ変動しても、溶融を開始した熱可塑性樹脂が乗り越えるべき副フライト13の突出高さHf1(隙間の厚さ)に差が生じない。これにより、強化繊維の過大な折損が防止できることに加えて、溶融した熱可塑性樹脂の品質にバラツキが発生するのを抑制することができる。
また、本実施形態のスクリュ10は、副フライト13の平坦面部131と主フライト12との突出高さの差S1は、成形品に必要とされる強化繊維の重量平均繊維長以上の大きさとなっている。従って、成形品に必要とされる重量平均繊維長を有する強化繊維が、射出シリンダー42の内壁面421と平坦面部131との間の隙間を、折れ曲がることなく、或いは復元可能な曲がり変形をする程度で通過することができる。これにより、強化繊維に過大な折損が発生するのを防止でき、必要とされる重量平均繊維長を有する成形品となるような、成形品中の残存繊維長の分布状態にすることができる。
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態に係る射出成形用可塑化スクリュ10(以下、単に「スクリュ10」と略す)の構成について説明する。第2実施形態に係るスクリュ10は、第1実施形態のスクリュ10と比較すると、副フライト15の構成だけが異なっている。それ以外の構成については第1実施形態と同じであるため、同じ符号を用い、ここでは説明を省略する。
ここで、図5は、シャフト11における副フライト15が設けられた領域を示す展開図である。また、図6は、図5におけるB−B断面を示す概略断面図である。
副フライト15は、第1実施形態の副フライト15と同様に、巻回方向後端部に設けられた平坦面部151と、平坦面部151の巻回方向先端から連続して延びるように設けられた傾斜面部152とを有している。しかし、副フライト15は、その傾斜面部152の巻回方向後端部であって平坦面部151に接続する部分に、他の領域より突出高さHfの増加する比率が大きい急斜面領域152aが設けられている点で第1実施形態の副フライト15とは異なっている。尚、副フライト15のそれ以外の構成は第1実施形態の副フライト15と同じであるため、ここでは説明を省略する。
次に、本発明の第2実施形態に係るスクリュ10の作用効果について説明する。本実施形態のスクリュ10は、副フライト15を構成する傾斜面部152の軸方向後端部に急斜面領域152aが設けられる。これにより、射出シリンダー42の内壁面421と副フライト15の傾斜面部152との隙間は、急斜面領域152aがない第1実施形態と比較して、より軸方向後端側から薄くなり始めるとともに、全体的に厚さが薄くなる。従って、溶融を開始した熱可塑性樹脂に対し、早期に有効なせん断力及び引き延ばし力が負荷される。これにより、強化繊維の解繊や分散が一層促進される。尚、第1実施形態と同じ構成については同様の効果が奏されるが、ここでは説明を省略する。
(実施例)
次に、本発明の実施例について説明する。本出願人は、下記に示す条件を適宜変化させた複数の実施例について、強化繊維を含有する熱可塑性樹脂を使用して射出成形を行い、各実施例毎に成形品の品質を確認した。
(1)使用した射出成形機:三菱重工プラスチックテクノロジー株式会社製1050em−100,スクリュ直径90mm
(2)使用した熱可塑性樹脂原料:ポリプロピレン(PP)
(3)強化繊維:ガラス繊維または炭素繊維
(4)強化繊維の含有率:20重量%または30重量%
(5)熱可塑性樹脂原料に含有される強化繊維の繊維長:10mm,20mm,または25mm
(6)成形品の形状:外形1000mm×300mm×15mm、肉厚2mmの筐体
(7)成形温度:230℃
(8)熱可塑性樹脂原料の予熱温度:80℃
(9)強化繊維の重量平均繊維長:成形品の任意の場所から60〜100mm四方の正方形状の試験片を切り出す。そして、この試験片を熱可塑性樹脂の分解温度以上の温度で所定時間加熱し、樹脂分を灰化除去することによって強化繊維のみとする。その後、強化繊維のみとした試験片を適当な液媒中で分散させ、700〜1000本の強化繊維の長さを画像処理などを用いて計測する。そして、計測した個々の強化繊維の長さから、次式を用いることによって重量平均繊維長を算出する。但し、式中のLiは計測した強化繊維の繊維長を意味し、Qiは繊維長Liである強化繊維の本数を意味している。
[重量平均繊維長]=(ΣQi×Li)/(ΣQi×Li)
(10)強化繊維の分散度:繊維の分散度が悪いと、成形品表面に繊維の束が露出することから、繊維の分散度評価は成形品の外観状態によってA,B,Cで評価した。
A:成形品表面に繊維の束の露出が無く、成形品表面の光沢度が高いもの。
B:成形品表面に繊維の束の露出が無いが、成形品表面の光沢度が低いもの。
C:成形品表面の少なくとも一部に、繊維の束が露出しているもの。
ここで、図7は、各実施例についての試験結果を示す表である。実施例1〜実施例6の結果によれば、本発明を実施することによって、熱可塑性樹脂原料の状態が異なっている場合でも、より詳細には予熱の有無、強化繊維の含有率、または強化繊維の繊維長が異なっている場合でも、成形品中の強化繊維の重量平均繊維長は1.0mm以上を得られた(一般的に、強化繊維を含有するペレットにおいて、機械的強度を向上させるという長繊維特有の効果を得るためには、成形品に残存する強化繊維の重量平均繊維長は1.0mm以上が必要である。)
尚、図7に示す実施例5と実施例6の結果とを比較すると、熱可塑性樹脂原料に含有される強化繊維の繊維長が20mmを超えると、成形品に残存する強化繊維の重量平均繊維長が一定になることを示している。このことから、本発明の効果をより明確に得るためには、強化繊維の繊維長を1.0mm以上で20mm以下とすることが好ましい。
また、図7に示す実施例7〜実施例9では、副フライト13の平坦面部131と主フライト12の径方向先端部との突出高さの差S1を変化させている。これらの結果を比較すると、突出高さの差S1を小さくするほど、成形品に残存する強化繊維の重量平均繊維長が小さくなっており、強化繊維の折損が増大したことを示している。このことから、樹脂成形品の機械的強度を向上させるために必要な重量平均繊維長である1.0mmを安定して得るためには、突出高さの差S1を1.5mm以上とすることが好ましい。
また、図7に示す比較例1及び比較例2は、副フライト13が平坦面部131を持たず傾斜面部132だけで構成される場合を示しており、傾斜面部132の最下位置での突出高さHf2を変化させている。この比較例1及び比較例2を実施例7及び実施例8とそれぞれ比較すると、副フライト13に平坦面部131が設けられない場合、強化繊維に過大な折損が発生することにより、成形品に残存する強化繊維の重量平均繊維長が1.0mmを下回ることを示している。この場合、成形品には、機械的強度を向上させるという強化繊維の効果が得られない。
本発明に係る射出成形用可塑化スクリュは、副フライトが、巻回方向後端側に設けられ、シャフトの周面からの突出高さが主フライトより低く且つ一定である平坦面部と、シャフトの周面からの突出高さが主フライトより低い範囲で巻回方向先端側に向かって漸次増加する傾斜面部とを備える。
このような構成によれば、スクリュの巻回方向後端側では、射出シリンダーの内壁面と副フライトの平坦面部との間に、一定幅の広い隙間が確保される。これにより、樹脂の種類やスクリュの運転条件によらず、熱可塑性樹脂原料に含有される強化繊維の解繊や分散を促進しつつ、強化繊維に過大な折損が発生するのを防止することができる。
1 射出成形機
2 キャビティ
3 金型ユニット
4 射出ユニット
10 射出成形用可塑化スクリュ
11 シャフト
12 主フライト
13 副フライト
14 ヘッド
15 副フライト
31 固定金型
32 可動金型
41 ユニット本体
42 射出シリンダー
43 ホッパー
44 連結軸
45 モータ
46 ピストン
47 油圧配管
111 周面
121 溝部
131 平坦面部
132 傾斜面部
133 接続領域
151 平坦面部
152 傾斜面部
411 作動油シリンダー
421 内壁面
152a 急斜面領域
Hf 突出高さ(副フライト)
Hf1 突出高さ(平坦面部)
Hf2 突出高さ(傾斜面部)
Hs 突出高さ(主フライト)
Pf ピッチ(副フライト)
Ps ピッチ(主フライト)
S1 差(突出高さ)

Claims (6)

  1. 強化繊維を含有する熱可塑性樹脂原料を可塑化して射出成形を行う射出成形機に装備される射出成形用可塑化スクリュであって、
    回転駆動されるシャフトと、
    前記シャフトの周面に螺旋状に設けられた主フライトと、
    前記シャフトの周面であって前記主フライトの溝部に螺旋状に設けられた副フライトと、を具備し、
    前記主フライトの前記シャフトの周面からの突出高さが、少なくとも前記副フライトが設けられた領域で一定に形成され、
    前記副フライトが、
    巻回方向後端側に設けられ、前記シャフトの周面からの突出高さが前記主フライトより低く且つ一定である平坦面部と、
    該平坦面部の巻回方向先端から連続して延びるように設けられ、前記シャフトの周面からの突出高さが前記主フライトより低い範囲で巻回方向先端側に向かって漸次増加する傾斜面部と、を備える射出成形用可塑化スクリュ。
  2. 前記主フライトと前記副フライトの平坦面部との突出高さの差が、成形品に必要とされる前記強化繊維の重量平均繊維長以上の大きさである請求項1に記載の射出成形用可塑化スクリュ。
  3. 前記傾斜面部の巻回方向後端部に、突出高さの増加する比率が他の領域より大きい急斜面領域が設けられた請求項1又は2に記載の射出成形用可塑化スクリュ。
  4. 射出成形用可塑化スクリュを用い、強化繊維を含有する熱可塑性樹脂原料を可塑化する工程と、
    可塑化された熱可塑性樹脂原料を金型のキャビティに射出する工程と、を備える射出成形方法であって、
    前記射出成形用可塑化スクリュは、
    回転駆動されるシャフトと、
    前記シャフトの周面に螺旋状に設けられた主フライトと、
    前記シャフトの周面であって前記主フライトの溝部に螺旋状に設けられた副フライトと、を具備し、
    前記主フライトの前記シャフトの周面からの突出高さが、少なくとも前記副フライトが設けられた領域で一定に形成され、
    前記副フライトは、
    巻回方向後端側に設けられ、前記シャフトの周面からの突出高さが前記主フライトより低く且つ一定である平坦面部と、
    該平坦面部の巻回方向先端から連続して延びるように設けられ、前記シャフトの周面からの突出高さが前記主フライトより低い範囲で巻回方向先端側に向かって漸次増加する傾斜面部と、を備える射出成形用可塑化スクリュである射出成形方法。
  5. 前記強化繊維が、ガラス繊維、炭素繊維、金属繊維、天然繊維のうち少なくとも1種類を含むものである、請求項4に記載の射出成形方法。
  6. 前記熱可塑性樹脂原料が、結晶性樹脂である、請求項4又は請求項5に記載の射出成形方法。
JP2012540550A 2010-10-25 2010-10-25 射出成形用可塑化スクリュ及びこれを用いた射出成形方法 Active JP5645952B2 (ja)

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
PCT/JP2010/068824 WO2012056505A1 (ja) 2010-10-25 2010-10-25 射出成形用可塑化スクリュ及びこれを用いた射出成形方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPWO2012056505A1 true JPWO2012056505A1 (ja) 2014-02-24
JP5645952B2 JP5645952B2 (ja) 2014-12-24

Family

ID=45993261

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012540550A Active JP5645952B2 (ja) 2010-10-25 2010-10-25 射出成形用可塑化スクリュ及びこれを用いた射出成形方法

Country Status (5)

Country Link
US (1) US8900506B2 (ja)
EP (1) EP2633972B1 (ja)
JP (1) JP5645952B2 (ja)
CN (1) CN102958666B (ja)
WO (1) WO2012056505A1 (ja)

Families Citing this family (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5913075B2 (ja) * 2012-12-13 2016-04-27 三菱重工プラスチックテクノロジー株式会社 可塑化装置、射出成形装置および射出成形方法
JP5913251B2 (ja) * 2013-10-21 2016-04-27 三菱重工プラスチックテクノロジー株式会社 繊維強化樹脂の射出成形装置および射出成形方法
JP5901858B1 (ja) * 2014-06-09 2016-04-13 三菱重工プラスチックテクノロジー株式会社 射出成形機、及び、射出成形方法
WO2016113776A1 (ja) 2015-01-15 2016-07-21 三菱重工プラスチックテクノロジー株式会社 射出成形機のスクリュ、射出成形機及び射出成形方法
WO2016113777A1 (ja) * 2015-01-16 2016-07-21 三菱重工プラスチックテクノロジー株式会社 射出成形方法、射出成形機のスクリュ及び射出成形機
DE102015219103A1 (de) * 2015-10-02 2017-04-06 Weeke Bohrsysteme Gmbh Vorrichtung zum Ausbilden von Anbauteilen

Family Cites Families (23)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE1302096B (de) * 1965-03-18 1969-12-18 Reifenhaeuser Kg Schneckenpresse
US3867079A (en) * 1972-08-10 1975-02-18 Goodrich Co B F Apparatus for extruding polymeric material
JPS55219B2 (ja) 1974-01-08 1980-01-07
JPS61141523A (ja) 1984-12-14 1986-06-28 Toshiba Mach Co Ltd プラスチツク成形用スクリユ
JPS61222707A (ja) 1985-03-28 1986-10-03 Toshiba Mach Co Ltd プラスチツク成形用スクリユ
JPS62103122A (ja) 1985-10-30 1987-05-13 Toshiba Mach Co Ltd 高混練スクリユ
JPH0353867Y2 (ja) 1986-03-11 1991-11-26
JPS62299324A (ja) 1986-06-18 1987-12-26 Ishinaka Tekkosho:Kk 混練機
JPS63122513A (ja) 1986-11-13 1988-05-26 Toshiba Mach Co Ltd 射出成形用高分散スクリユ
JPH0445862Y2 (ja) 1987-06-30 1992-10-28
JPS6456517A (en) 1987-08-28 1989-03-03 Nissei Plastics Ind Co Screw of molding machine
CN1036922A (zh) 1988-04-12 1989-11-08 天津市塑料研究所 双渐变双波状螺杆
US5088914A (en) * 1990-05-11 1992-02-18 Romano Brambilla Double flighted extrusion screw
JPH0431021A (ja) 1990-05-29 1992-02-03 Ube Ind Ltd 射出成形機用スクリュ
JP3170757B2 (ja) * 1990-08-31 2001-05-28 東芝機械株式会社 バリヤスクリュ
JP2561781Y2 (ja) 1992-07-27 1998-02-04 東芝機械株式会社 高混練スクリュ
JP3564755B2 (ja) 1994-10-06 2004-09-15 マツダ株式会社 液晶樹脂複合体の成形機用スクリュー構造
JPH08281740A (ja) 1995-04-12 1996-10-29 Sekisui Chem Co Ltd 樹脂成形用スクリュー
JP2000202878A (ja) 1999-01-19 2000-07-25 Ge Toshiba Silicones Co Ltd Lim成形機用スクリュ―ヘッド
JP2002234063A (ja) 2001-02-09 2002-08-20 Mitsui Chemicals Inc 樹脂成形装置および樹脂成形方法ならびにそのための樹脂成形スクリュー
JP2002283421A (ja) 2001-03-27 2002-10-03 Toray Ind Inc 繊維強化熱可塑性樹脂の射出成形方法及び成形品
CN201272005Y (zh) 2008-10-13 2009-07-15 中山力劲机械有限公司 反流混合螺杆
ES2365442T3 (es) 2008-12-22 2011-10-05 M.R.S. Italia S.R.L. Husillo de plastificación con dos pasos de rosca helicoidales de paso variable y aparato de plastificación que comprende el mismo.

Also Published As

Publication number Publication date
CN102958666B (zh) 2015-08-05
EP2633972A4 (en) 2014-09-17
CN102958666A (zh) 2013-03-06
WO2012056505A1 (ja) 2012-05-03
US20130099421A1 (en) 2013-04-25
EP2633972A1 (en) 2013-09-04
US8900506B2 (en) 2014-12-02
JP5645952B2 (ja) 2014-12-24
EP2633972B1 (en) 2015-10-21

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5645952B2 (ja) 射出成形用可塑化スクリュ及びこれを用いた射出成形方法
CN102958667B (zh) 注塑成形用塑化螺杆及使用了该螺杆的注塑成形方法
JP7409049B2 (ja) 射出装置、樹脂製品製造装置および樹脂製品の製造方法
KR20110101022A (ko) 과학적으로 설계된 배리어 스크류
CN101918185B (zh) 树脂模制设备
JPH08318561A (ja) 樹脂の可塑化スクリュ
JP4272502B2 (ja) 射出成形方法
CN101497230B (zh) 注射装置的螺杆
EP3922427B1 (en) Molding machine, and method for manufacturing a molded article of thermoplastic resin composition
JP3564755B2 (ja) 液晶樹脂複合体の成形機用スクリュー構造
JP5657021B2 (ja) 車両構造部材用のまたは航空機構造部材用の樹脂成形品
CN210590421U (zh) Hdpe的注射成型结构
JPH10193410A (ja) 液晶ポリマー用射出成形機
JP6215610B2 (ja) 射出成形体、射出成形方法、および射出成形金型
JP5650852B2 (ja) ポリブチレンテレフタレート樹脂ペレット、及び当該ポリブチレンテレフタレート樹脂ペレットの製造方法
JPH06246802A (ja) インラインスクリュー式可塑化射出装置
JP7478356B2 (ja) 樹脂製品製造システムおよび樹脂製品の製造方法
JP7409050B2 (ja) 樹脂製品製造装置および樹脂製品の製造方法
JP5141021B2 (ja) プリフォーム圧縮成形装置およびプリフォーム圧縮成形方法
JP2018153969A (ja) 射出成形機の原料供給制御システム及び射出成形機の原料供給制御方法
JP4437098B2 (ja) 成形加工装置およびシール方法
JP6069470B1 (ja) 射出装置、射出成形機及び射出方法
JP2000334790A (ja) 射出装置
JP5942622B2 (ja) 円錐ころ軸受用保持器の製造方法
JP2000238093A (ja) 射出成形機及び成形方法

Legal Events

Date Code Title Description
A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20140425

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20140520

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20140521

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20141007

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20141104

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5645952

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250