JPWO2012050140A1 - 光電変換素子用電解質ならびにその電解質を用いた光電変換素子および色素増感太陽電池 - Google Patents

光電変換素子用電解質ならびにその電解質を用いた光電変換素子および色素増感太陽電池 Download PDF

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Abstract

本発明の目的は、安定性に優れた色素増感太陽電池が得られる光電変換素子用電解質を提供することである。本発明の光電変換素子用電解質は、第3級または第4級カチオンを有する有機塩化合物(A)と、有機化層状複水酸化物(B)と、を含有する光電変換素子用電解質である。

Description

本発明は、光電変換素子用電解質ならびにその電解質を用いた光電変換素子および色素増感太陽電池に関する。
近年、二酸化炭素の増加が原因とされる地球温暖化等の環境問題が深刻となり、環境負荷が小さく、かつ製造コストを削減できる太陽電池として、非シリコン系太陽電池が注目され研究開発が進められている。
非シリコン系太陽電池の中でも特に、スイスのグレツェルらが開発した色素増感太陽電池は、有機材料を用いた太陽電池の中では光電変換効率が高く、シリコン系太陽電池と比較して製造コストが安い等の利点もあり、新しいタイプの太陽電池として注目を集めている。
しかしながら、色素増感太陽電池は、電気化学電池のため電解質として有機電解液やイオン性液体等が使用されており、有機電解液を用いる場合には、長期使用時に揮発したり枯渇したりすることにより発電効率が低下してしまうという問題があり、また、イオン性液体を用いる場合には、長期使用時の揮発や枯渇は防止できるものの液漏れすることによる構造劣化等の耐久性の問題があった。
そこで、電解液の揮発、液漏れを防ぎ、太陽電池の安定性確保を目的として、電解質を液状からゲル状、固体状にする研究が行われている。
例えば、特許文献1には、「(i)層状粘土鉱物及び/又は有機化層状粘土鉱物並びに(ii)イオン性液体を含んでなる光電変換素子用電解質。」が記載されている([請求項1])。
特表2007−531206号公報
本発明の目的は、特許文献1に開示された発明と同様、安定性に優れた色素増感太陽電池が得られる光電変換素子用電解質を提供することである。
本発明者は、上記課題を解決するために鋭意検討した結果、所定の有機塩化合物と有機化処理された層状複水酸化物(Layered Double Hydroxide:LDH)とを併用することで、ゲル状の電解質が得られ、揮発や液漏れ等を抑制できることを見出し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明は、以下の(1)〜(7)を提供する。
(1)第3級または第4級カチオンを有する有機塩化合物(A)と、有機化層状複水酸化物(B)と、を含有する光電変換素子用電解質。
(2)上記有機化層状複水酸化物(B)が、炭素数3以上の有機アニオンを用いて有機化処理された層状複水酸化物である、上記(1)に記載の光電変換素子用電解質。
(3)上記有機化層状複水酸化物(B)が、オニウム塩基を有する有機アニオンを用いて有機化処理された層状複水酸化物である、上記(1)または(2)に記載の光電変換素子用電解質。
(4)上記オニウム塩基が、イミダゾリウム塩基、ピリジニウム塩基、ピロリジニウム塩基、ピペリジニウム塩基、アンモニウム塩基、スルホニウム塩基、および、ホスホニウム塩基等からなる群から選ばれる少なくとも1種である、上記(3)に記載の光電変換素子用電解質。
(5)上記有機塩化合物(A)が、チオシアネートアニオンを有する、上記(1)〜(4)に記載の光電変換素子用電解質。
(6)透明導電膜および金属酸化物半導体多孔質膜を有する光電極と、上記光電極に対向して配置される対向電極と、上記光電極と上記対向電極との間に配された電解質層と、を有し、上記電解質層が、上記(1)〜(5)のいずれかに記載の光電変換素子用電解質である、光電変換素子。
(7)上記(6)に記載の光電変換素子が有する上記光電極に光増感色素を担持させてなる、色素増感太陽電池。
本発明によれば、安定性に優れた色素増感太陽電池が得られる光電変換素子用電解質を提供することができる。
図1は、本発明の光電変換素子の基本構成の一例を示す模式断面図である。 図2は、実施例等で用いた本発明の太陽電池の基本構成を示す図面である。
<光電変換素子用電解質>
本発明の光電変換素子用電解質(以下、単に「本発明の電解質」ともいう。)は、第3級または第4級カチオンを有する有機塩化合物(A)と、有機アニオンを用いて有機化処理された層状複水酸化物である有機化層状複水酸化物(B)と、を含有する光電変換素子用電解質である。
以下では、まず、本発明の電解質の各成分について詳述する。
<有機塩化合物(A)>
本発明の電解質で用いられる有機塩化合物(A)は、第3級または第4級カチオンならびにその対イオンであるアニオンを有する有機塩化合物であり、常温で液体(いわゆるイオン性液体)であるのが好ましい。
ここで、第3級カチオンとは、正電荷を有する周期律表第16族元素(例えば、酸素原子、硫黄原子等)が水素原子を有していないカチオンをいい、第4級カチオンとは、正電荷を有する周期律表第15族元素(例えば、窒素原子、リン原子等)が水素原子を有していないカチオンをいう。
上記有機塩化合物(A)が有するカチオンとしては、具体的には、下記式(1)または(2)で表されるカチオンが好適に例示される。
式(1)中、R1は、炭素数1〜20のヘテロ原子を含んでいてもよい炭化水素基を表し、炭素数1〜20のヘテロ原子を含んでいてもよい置換基を有していてもよい。R2およびR3は、それぞれ独立に水素原子または炭素数1〜20の炭化水素基を表し、ヘテロ原子を含んでいてもよい。ただし、窒素原子が二重結合を含む場合、R3は存在しない。
式(2)中、Qは、窒素原子、酸素原子、リン原子または硫黄原子を表し、R4、R5、R6およびR7は、それぞれ独立に水素原子または炭素数1〜8の炭化水素基を表し、ヘテロ原子を含んでいてもよい。ただし、Qが酸素原子または硫黄原子の場合、R7は存在せず、Qが硫黄原子の場合、R4およびR5は連結していてもよい。
ここで、上記式(1)中のR1の炭素数1〜20のヘテロ原子を含んでいてもよい炭化水素基としては、上記式(1)中の窒素原子(アンモニウムイオン)とともに環構造を採るものであるのが好ましい。
次いで、上記式(1)中のR1が有していてもよい、炭素数1〜20のヘテロ原子を含んでいてもよい置換基としては、炭素数1〜20のアルキル基(例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、エチルヘキシル基、ノニル基、デシル基、ドデシル基、ウンデシル基、ヘキサデシル基、オクタデシル基、シクロプロピルメチル基、トリフルオロエチル基等)、炭素数2〜20のアルケニル基(例えば、ビニル基、アリル基等)、炭素数6〜20のアリール基(例えば、フェニル基、トリル基、ナフチル基等)、炭素数7〜20のアラルキル基(例えば、ベンジル基、フェニルエチル基、フェニルプロピル基等)、炭素数1〜20のアルコキシ基(例えば、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、イソ−プロポキシ基、n−ブトキシ基、tert−ブトキシ基、sec−ブトキシ基、n−ペントキシ基、n−ヘキソキシ基、1,2−ジメチルブトキシ基、ヘプトキシ基、オクトキシ基、ノニノキシ基、デシロキシ基、フェノキシ基、メチルフェノキシ基、エチルフェノキシ基等)、炭素数2〜20のアルキルアルコキシ基(例えば、メチレンメトキシ基(−CH2OCH3)、エチレンメトキシ基(−CH2CH2OCH3)、n−プロピレン−イソ−プロポキシ基(−CH2CH2CH2OCH(CH32)、メチレン−t−ブトキシ基(−CH2−O−C(CH33、ブチレンメトキシ基、ペンチレンメトキシ基、へキシレンメトキシ基、ヘプチレンメトキシ基、オクチレンメトキシ基、ノニレンメトキシ基、デシレンメトキシ基、メチレンエトキシ基、エチレンエトキシ基、プロピレンエトキシ基、ブチレンエトキシ基、ペンチレンエトキシ基、へキシレンエトキシ基、エチレンエトキシメトキシ基、シクロプロピルメトキシ基、シクロヘキシルメトキシ基、メチルフェノキシ基、メトキシフェノキシ基、エトキシフェノキシ基、フェノキシフェノキシ基等)であるのが好ましい。また、上記式(1)中のR1は、この置換基を2以上有していてもよい。
また、上記式(1)中のR2およびR3の炭素数1〜20のヘテロ原子を含んでいてもよい炭化水素基としては、具体的には、炭素数1〜20のアルキル基(例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、エチルヘキシル基、ノニル基、デシル基、ドデシル基、ウンデシル基、ヘキサデシル基、オクタデシル基、シクロプロピルメチル基、トリフルオロエチル基等)、炭素数2〜20のアルケニル基(例えば、ビニル基、アリル基等)、炭素数6〜20のアリール基(例えば、フェニル基、トリル基、ナフチル基等)、炭素数7〜20のアラルキル基(例えば、ベンジル基、フェニルエチル基、フェニルプロピル基等)、炭素数1〜20のアルコキシ基(例えば、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、イソ−プロポキシ基、n−ブトキシ基、tert−ブトキシ基、sec−ブトキシ基、n−ペントキシ基、n−ヘキソキシ基、1,2−ジメチルブトキシ基、ヘプトキシ基、オクトキシ基、ノニノキシ基、デシロキシ基、フェノキシ基、メチルフェノキシ基、エチルフェノキシ基等)、炭素数2〜20のアルキルアルコキシ基(例えば、メチレンメトキシ基(−CH2OCH3)、エチレンメトキシ基(−CH2CH2OCH3)、n−プロピレン−イソ−プロポキシ基(−CH2CH2CH2OCH(CH32)、メチレン−t−ブトキシ基(−CH2−O−C(CH33、ブチレンメトキシ基、ペンチレンメトキシ基、へキシレンメトキシ基、ヘプチレンメトキシ基、オクチレンメトキシ基、ノニレンメトキシ基、デシレンメトキシ基、メチレンエトキシ基、エチレンエトキシ基、プロピレンエトキシ基、ブチレンエトキシ基、ペンチレンエトキシ基、へキシレンエトキシ基、エチレンエトキシメトキシ基、シクロプロピルメトキシ基、シクロヘキシルメトキシ基、メチルフェノキシ基、メトキシフェノキシ基、エトキシフェノキシ基、フェノキシフェノキシ基等)等が挙げられる。
また、上記式(2)中、R4、R5、R6およびR7の炭素数1〜8のヘテロ原子を含んでいてもよい炭化水素基としては、具体的には、炭素数1〜8のアルキル基(例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基等)、炭素数1〜8のアルコキシ基(例えば、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、イソ−プロポキシ基、n−ブトキシ基、tert−ブトキシ基、sec−ブトキシ基、n−ペントキシ基、n−ヘキソキシ基、1,2−ジメチルブトキシ基等)、炭素数2〜8のアルキルアルコキシ基(例えば、メチレンメトキシ基(−CH2OCH3)、エチレンメトキシ基(−CH2CH2OCH3)、n−プロピレン−イソ−プロポキシ基(−CH2CH2CH2OCH(CH32)、メチレン−t−ブトキシ基(−CH2−O−C(CH33等)等が挙げられる。
上記式(1)で表されるカチオンとしては、例えば、イミダゾリウムイオン、ピリジニウムイオン、ピロリジニウムイオン、ピペリジニウムイオン等が挙げられる。
具体的には、下記式(3)〜(6)のいずれかで表されるカチオンが好適に例示される。
このうち、下記式(3)および(5)で表されるカチオンであるのが、本発明の電解質を用いた光電変換素子(以下、「本発明の光電変換素子」ともいう。)の光電変換効率がより良好となる傾向がある理由から好ましい。
式(3)〜(6)中、Rは、それぞれ独立に炭素数1〜20のヘテロ原子を含んでいてもよい炭化水素基、または、水素原子を表す。
より具体的には、以下に示すカチオンが挙げられる。
上記式(2)で表されるカチオンとしては、例えば、アンモニウムイオン、スルホニウムイオン、ホスホニウムイオン、オキソニウムイオン等の有機カチオンが挙げられる。
具体的には、以下に示すカチオンが好適に例示される。
このうち、脂肪族4級アンモニウムイオンであるのが、本発明の光電変換素子の光電変換効率がより良好となる傾向がある理由から好ましい。
一方、上記有機塩化合物(A)が有するアニオンとしては、具体的には、I-、Br-、AlCl4 -、Al2Cl7 -、NO3 -、BF4 -、PF6 -、CH3COO-、CF3COO-、CF3SO3 -、(CN)4-、SCN-、(CF3SO22-、(CN)2-、(CF3SO23-、(CN)3-、AsF6 -、SbF6 -、F(HF)n -、CF3CF2CF2CF2SO3 -、(CF3CF2SO22-、CF3CF2CF2COO-等が好適に例示される。また、メチルホスホネートなどのホスホネートアニオンでも良い。
このうち、本発明の光電変換素子の光電変換効率がより良好となる傾向がある理由から、臭素イオン(Br-)、ヨウ素イオン(I-)であるのが好ましく、ヨウ素イオン(I-)であるのがより好ましい。
また、本発明の光電変換素子の耐熱性が良好になるという観点からは、チオシアネートアニオン(SCN-)(連結異性体であるイソチオシアネートアニオンを含む。以下同様。)が好ましい。
有機塩化合物(A)としては、例えば、上記で例示されるカチオンおよびアニオンの組み合わせからなる有機塩化合物等が挙げられる。
中でも、本発明の光電変換素子の光電変換効率がより良好になるという理由からは、カチオンとしてイミダゾリウムイオンを有し、アニオンとしてヨウ素イオンを有する有機塩化合物が好ましく、本発明の光電変換素子の耐熱性が良好になるという理由からは、チオシアネートアニオンを有する有機塩化合物が好ましく、イミダゾリウムイオンおよびヨウ素イオンを有する有機塩化合物と、チオシアネートアニオンを有する有機塩化合物とを併用することがより好ましい。
上記有機塩化合物(A)の合成方法は特に限定されず、従来公知の方法により、上記で例示されるカチオンおよびアニオンの組み合わせからなる各種の有機塩化合物を合成することができる。
上記有機塩化合物(A)としては、1−メチル−3−メチルイミダゾリウムアイオダイド、1−エチル−3−メチルイミダゾリウムアイオダイド、1−メチル−3−ペンチルイミダゾリウムアイオダイド、1−ヘキシル−3−メチルイミダゾリウムアイオダイド、1−((2−メトキシエトキシ)エチル)−3−((2−メトキシエトキシ)エチル)イミダゾリウムアイオダイド等の合成品のほか、市販品を使用することができ、具体的には、例えば、1−メチル−3−プロピルイミダゾリウムアイオダイド(東京化成社製)、1−メチル−3−ブチルイミダゾリウムアイオダイド(東京化成社製)、1−メチル−1−メチル−ピロリジニウムアイオダイド(アルドリッチ社製)、1−エチル−3−メチルイミダゾリウムテトラシアノボレート(Merck社製)、1−エチル−3−メチルイミダゾリウムチオシアネート(Merck社製)、1−エチル−3−メチルイミダゾリウムビス(トリフルオロメチルスルホニル)イミド(Solvent Innovation社製)等を使用することができる。
このような上記有機塩化合物(A)の含有量は、本発明の電解質の総質量に対して50〜95質量%であるのが好ましく、65〜95質量%であるのがより好ましい。含有量がこの範囲であると、本発明の光電変換素子の光電変換効率がより良好となる。
<有機化層状複水酸化物(B)>
本発明の電解質に用いられる有機化層状複水酸化物(B)は、未処理の層状複水酸化物(以下、単に「層状複水酸化物」という。)を、有機アニオンを用いて有機化処理したものである。
本発明の電解質は、上記有機化層状複水酸化物(B)を含有することにより、ゲル状の電解質となるため、これを用いた色素増感太陽電池においては、長期間放置後も揮発や液漏れが抑制され、安定性に優れる。
以下では、まず、層状複水酸化物について説明し、次いで、有機化処理について説明する。
[層状複水酸化物]
層状複水酸化物は、一般には、1価金属または2価金属を含む金属イオンと3価金属を含む金属イオンとから構成される酸化物により形成された酸化物層と、無機アニオン中間層とが、交互に積層している層状構造において、その層間に水分子を挟み込んでいる(複水している)構造を有する。この層状複水酸化物は、通常、結晶構造になっている。
上記1価金属としては、例えば、Liが挙げられる。上記2価金属としては、例えば、Mg,Ca,Mn,Fe,Co,Ni,Cu,Zn等が挙げられる。上記3価金属としては、例えば、Al,Fe,Cr,Mn,Co,Ni,La,Ga等が挙げられる。
上記酸化物層とは、1価または2価金属を含む金属イオンと、3価金属を含む金属イオンとが中心に位置する酸素八面体が、2次元に連なって層を構成したものをいう。
本発明において、層状複水酸化物は、「ハイドロタルサイト」および「ハイドロタルサイト様化合物」を含む。
「ハイドロタルサイト」は、天然鉱物Mg6Al2(OH)16・CO3・4〜5H2Oに与えられた名称である。
「ハイドロタルサイト様化合物」は、「ハイドロタルサイト」と同一または類似の結晶構造をもつ鉱物(例えば、スティヒタイト、パイロオーライト、リーベサイト、タコヴァィト、オネサイト、アイオワイト等)に与えられた名称であり、合成も可能となったものである。このような「ハイドロタルサイト様化合物」は、例えば、下記式(7)または(8)で表わされる。
〔M2+ 1-x3+ x(OH)2x+〔An- x/n・mH2O〕x- (7)
〔Li+ 1-x3+ x(OH)2(2x-1)+〔An- (2x-1)/n・mH2O〕(2x-1)- (8)
上記式(7)において、M2+は、Mg,Ca,Mn,Fe,Co,Ni,CuおよびZnからなる群より選ばれる少なくとも1種である2価金属の金属イオンである。また、上記式(7)および式(8)において、M3+は、Al,Fe,Cr,Mn,Co,Ni,LaおよびGaからなる群より選ばれる少なくとも1種である3価金属の金属イオンである。An-は、OH-,ClO3 -,ClO4 -,F-,Cl-,Br-,I-,CO3 2-、NO3 -、およびSO4 2-からなる群より選ばれる少なくとも1種であるn価の無機アニオンである。ここで、xは、0<x<0.5の正数であり、mは、0<mの正数であり、nは、上記無機アニオンの価数である。
上記式(7)で示される2価−3価系(2価金属イオンと3価金属イオンとの組み合わせ)は、不定比化合物であり(0<x<0.5)、多様な組み合わせ、組成比の化合物を合成することが可能である。
この化合物の結晶構造の概略機構としては、次のようなものである。まず、2価金属イオン(M2+)の一部が、3価金属イオン(M3+)に置換されることによって、プラス電荷を持ったブルーサイト(Brucite、Mg(OH)2)に類似する基本層(〔M2+ 1-x3+ x(OH)2x+)が形成される。そして、この基本層との電気的中性を保つため、マイナス荷電の無機アニオン中間層(〔An- x/n・mH2O〕x-)が形成されることから、この基本層と無機アニオン中間層とからなる層状構造が形成されるものである。そして、この層構造において、水分子は、通常、基本層の水酸基と水素結合しており、上記アニオン中間層と調和した状態を維持している。
上記式(8)で示される1価−3価系(1価金属イオンと3価金属イオンとの組み合わせ)においても、上記と類似の結晶構造を有する層状複水酸化物が得られることが報告されている。すなわち、3価金属(例えば、Al)イオンは、ギブサイト(Gibbsite)構造で配列し、その空位(Vacancy)を、1価金属(例えば、Li)イオンが占めて2次元的な層(layer)を形成し、その電荷を補うために、層間にアニオンが組み込まれている。
ハイドロタルサイトおよびハイドロタルサイト様化合物は、プラスに電荷した基本層と、そのプラスを電気的に中和する無機アニオン中間層と、結晶水とからなる構造単位を有する。これらは、構造破壊温度に違いがある他は、ほとんど似た性質を示すことが知られており、固体塩基性および陰イオン交換性を持ち、インターカレーション反応・再生反応といった特異的な反応を示す。
本発明においては、層状複水酸化物の陰イオン交換容量は、150〜550ミリ当量/100gであるのが好ましい。
このような層状複水酸化物としては、市販品を用いることができ、例えば、Mg−Al系炭酸型LDH(商品名:DHT−6、協和化学工業社製)、Mg−Zn−Al系炭酸型LDH(商品名:アルマカイザー、協和化学工業社製)、Mg−Al系炭酸型LDH(商品名:キョワード500、協和化学工業社製)、Mg−Al系炭酸型LDH(商品名:キョワード1000、協和化学工業社製)、Mg−Al系炭酸型LDH(商品名:STABIACE HT−1、堺化学工業社製、Mg−Al系炭酸型LDH(商品名:STABIACE HT−7、堺化学工業社製、Mg−Al系炭酸型LDH(商品名:STABIACE HT−P、堺化学工業社製)等が好適に用いられる。
[有機化処理]
有機化処理では、層状複水酸化物の層間に存在する交換性陰イオン(無機アニオン)を、有機アニオンとイオン交換する。
(有機アニオン)
上記有機化処理に用いられる有機アニオンとしては、炭素原子を少なくとも1つ含有するアニオンであれば、特に限定されないが、疎水化されることで本発明の光電変換素子の耐湿性が優れるという理由から、炭素数3以上の有機アニオンであることが好ましく、炭素数3〜25の有機アニオンであることがより好ましく、炭素数5〜20の有機アニオンであることがさらに好ましい。
また、有機アニオンとしては、本発明の光電変換素子の光電変換効率が良好になるという理由から、置換基としてオニウム塩基を有する有機アニオンであるのが好ましい。このような有機アニオンの詳細については、後述する。
上記有機化処理に用いられる有機アニオンとしては、例えば、有機酸に由来する有機アニオンが挙げられ、この有機酸としては、例えば、下記式(9)で示されるカルボン酸、下記式(10)で示されるスルホン酸、下記式(11)〜(14)で示される有機リン化合物等が挙げられる。
HOOC−R8 (9)
HO3S−R8 (10)
(HO)2P(=O)(OR8) (11)
(HO)P(=O)(OR82 (12)
(HO)2P(=O)R8 (13)
(HO)P(=O)R8 2 (14)
上記式(9)〜(14)において、R8は、置換基もしくはヘテロ原子を有していてもよい炭素数1〜24のアルキル基、置換基もしくはヘテロ原子を有していてもよい炭素数2〜24のアルケニル基、または、置換基もしくはヘテロ原子を有していてもよい炭素数6〜24のアリール基を示す。
上記式(12)および(14)において、複数のR8は、同一であっても異なっていてもよい。
8が示す置換基を有していてもよい炭素数1〜24のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシ基、トリデシル基、テトラデシル基、ペンタデシル基、ヘキサデシル基、ヘプタデシル基、オクタデシル基、ノナデシル基、イコシル基、ヘンイコシル基、ドコシル基、トリコシル基、テトラコシル基等のアルキル基(これらのアルキル基は直鎖状でも分枝状でもよい);これらの基にフッ素原子、メチル基、エチル基、ヒドロキシ基、ニトリル基、アミノ基、メトキシ基、エトキシ基、イソプロピルオキシ基、フェニル基、ナフチル基、フェノキシ基、ナフチルオキシ基、オニウム塩基などが置換され、その総炭素数が24以下であるアルキル基;等が挙げられる。
8が示す置換基を有していてもよい炭素数2〜24のアルケニル基としては、例えば、ビニル基、プロペニル基、イソプロペニル基、ブテニル基、ペンテニル基、ヘキセニル基、ヘプテニル基、オクテニル基、ノネニル基、デセニル基、ウンデセニル基、ドデセニル基、トリデセニル基、テトラデセニル基、ペンタデセニル基、ヘキサデセニル基、ヘプタデセニル基、オクタデセニル基、オクタデカジエニル基、ノナデセニル基、イコセニル基、ヘンイコセニル基、ドコセニル基、トリコセニル基、テトラコセニル基等のアルケニル基(これらのアルケニル基は直鎖状でも分枝状でもよく、また二重結合の位置も任意である);これらの基にフッ素原子、メチル基、エチル基、ヒドロキシ基、ニトリル基、アミノ基、メトキシ基、エトキシ基、イソプロピルオキシ基、フェニル基、ナフチル基、フェノキシ基、ナフチルオキシ基、オニウム塩基などが置換され、その総炭素数が24以下であるアルケニル基;等が挙げられる。
8が示す置換基を有していてもよい炭素数6〜20のアリール基としては、例えば、フェニル基、ナフチル基などのアリール基;これらの基にフッ素原子、メチル基、エチル基、ヒドロキシ基、ニトリル基、アミノ基、メトキシ基、エトキシ基、イソプロピルオキシ基、フェニル基、ナフチル基、フェノキシ基、ナフチルオキシ基、オニウム塩基などが置換され、その総炭素数が20以下であるアリール基;等が挙げられる。
上記式(9)で示されるカルボン酸としては、例えば、エタン酸(酢酸)、プロパン酸(プロピオン酸)、ブタン酸(酪酸)、ペンタン酸、ヘキサン酸、ヘプタン酸、オクタン酸、ノナン酸、デカン酸、ドデカン酸(ラウリン酸)、テトラデカン酸、ヘキサデカン酸、ヘプタデカン酸、オクタデカン酸(ステアリン酸)、9−ヘキサデセン酸(パルミトレイン酸)、cis−9−オクタデセン酸(オレイン酸)、ベンゼンカルボン酸(安息香酸)、リノール酸、リノレン酸、アラキドン酸、サリチル酸、フェニルプロペン酸、トリヒドロキシ安息香酸、置換基としてオニウム塩基を有するこれらのカルボン酸等が挙げられ、これらを1種単独で用いてもよく2種以上を併用してもよい。
これらのうち、本発明の光電変換素子の耐湿性が優れるという理由からは、炭素数3以上のカルボン酸が好ましく、炭素数5〜20のカルボン酸がより好ましい。具体的には、ペンタン酸、ヘキサン酸、ヘプタン酸、オクタン酸、ノナン酸、デカン酸、ドデカン酸(ラウリン酸)、テトラデカン酸、ヘキサデカン酸、ヘプタデカン酸、オクタデカン酸(ステアリン酸)、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸、アラキドン酸、サリチル酸、フェニルプロペン酸、トリヒドロキシ安息香酸が好ましく、ペンタン酸、ヘキサン酸、ヘプタン酸、オクタン酸、ノナン酸、デカン酸、ドデカン酸(ラウリン酸)、オクタデカン酸(ステアリン酸)、オレイン酸、リノール酸、サリチル酸、フェニルプロペン酸、トリヒドロキシ安息香酸がより好ましい。
上記式(10)で示されるスルホン酸としては、例えば、メタンスルホン酸、1−ヘキサンスルホン酸、1−オクタンスルホン酸、1−デカンスルホン酸、1−ドデカンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、4−メチルベンゼンスルホン酸、2−ドデシルベンゼンスルホン酸、カンファースルホン酸、置換基としてオニウム塩基を有するこれらのスルホン酸等が挙げられ、これらを1種単独で用いてもよく2種以上を併用してもよい。
これらのうち、本発明の光電変換素子の耐湿性が優れるという理由からは、炭素数3以上のスルホン酸が好ましく、炭素数5〜20のスルホン酸がより好ましい。具体的には、1−ヘキサンスルホン酸、1−オクタンスルホン酸、1−デカンスルホン酸、1−ドデカンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、4−メチルベンゼンスルホン酸、2−ドデシルベンゼンスルホン酸、カンファースルホン酸が好ましく、1−オクタンスルホン酸、1−デカンスルホン酸、1−ドデカンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、4−メチルベンゼンスルホン酸、2−ドデシルベンゼンスルホン酸、カンファースルホン酸がより好ましい。
上記式(11)〜(14)式で示されるリン酸としては、例えば、リン酸メチル(モノ置換体、ジ置換体、それら混合物)、リン酸エチル(モノ置換体、ジ置換体、それら混合物)、リン酸ブチル(モノ置換体、ジ置換体、それら混合物)、リン酸エチルヘキシル(モノ置換体、ジ置換体、それら混合物)、リン酸ブトキシエチルモノ置換体、ジ置換体、それら混合物)、リン酸デシル(モノ置換体、ジ置換体、それら混合物)リン酸ドデシル(モノ置換体、ジ置換体、それら混合物)、リン酸メトキシポリエチレングリコール(モノ置換体、ジ置換体、それら混合物)、リン酸メタクリロイルオキシポリエチレングリコール(モノ置換体、ジ置換体、それら混合物)、メチルホスホン酸、エチルホスホン酸、ビニルホスホン酸、ブチルホスホン酸、ヘキシルホスホン酸、オクチルホスホン酸、デシルホスホン酸、ドデシルホスホン酸、 メトキシフェニルホスホン酸 置換基としてオニウム塩基を有するこれらのリン酸誘導体等が挙げられ、これらを1種単独で用いてもよく2種以上を併用してもよい。
これらのうち、本発明の光電変換素子の耐湿性が優れるという理由からは、炭素数3以上のリン酸誘導体が好ましく、炭素数5〜20のリン酸誘導体がより好ましい。具体的には、リン酸エチルヘキシル(モノ置換体、ジ置換体、それら混合物)、リン酸ブトキシエチルモノ置換体、ジ置換体、それら混合物)、リン酸デシル(モノ置換体、ジ置換体、それら混合物)リン酸ドデシル(モノ置換体、ジ置換体、それら混合物)、リン酸メトキシポリエチレングリコール(モノ置換体、ジ置換体、それら混合物)、リン酸メタクリロイルオキシポリエチレングリコール(モノ置換体、ジ置換体、それら混合物)、ヘキシルホスホン酸、オクチルホスホン酸、デシルホスホン酸、ドデシルホスホン酸、 メトキシフェニルホスホン酸がより好ましい。
次に、置換基としてのオニウム塩基(−Y+-)について説明する。
上記オニウム塩基(−Y+-)におけるカチオン種(Y+)としては、例えば、上記有機塩化合物(A)が有するカチオンとして記載した、イミダゾリウムイオン、ピリジニウムイオン、ピロリジニウムイオン、ピペリジニウムイオン、アンモニウムイオン、スルホニウムイオン、ホスホニウムイオン、オキソニウムイオンが挙げられ、本発明の光電変換素子の光電変換効率がより良好となるという理由から、イミダゾリウムイオン、ピロリジニウムイオン、ピペリジニウムイオン、アンモニウムイオン、スルホニウムイオン、ホスホニウムイオンであるのがより好ましい。
一方、上記オニウム塩基(−Y+-)におけるアニオン(Z-)としては、例えば、上記有機塩化合物(A)が有するアニオンとして記載したものが挙げられ、また、アニオン(Z-)は、上記有機塩化合物(A)が有するアニオンと容易に交換可能なことから、必ずしも限定されないが、本発明の光電変換素子の光電変換効率がより良好となるという理由から、臭素イオン(Br-)、ヨウ素イオン(I-)であるのが好ましく、ヨウ素イオン(I-)であるのが好ましい。
置換基として上記オニウム塩基を有する有機アニオンによって有機化処理された有機化層状複水酸化物においては、その酸化物層に沿って、上記オニウム塩基(−Y+-)が配列されて、例えばヨウ素イオン(I-)のパスが形成されるため、光電変換素子の光電変換効率が良好になるものと推測される。
このような有機アニオンとしては、上記オニウム塩基(−Y+-)を有するものであるのが好ましく、例えば、下記式(15)〜(18)で表される有機アニオンが挙げられる。
-OOC−(CH2n−Y+- (15)
-OO2S−(CH2n−Y+- (16)
-OP(=O)(OH)−(CH2n−Y+- (17)
-C(CN)2−CO−O−(CH2n−Y+- (18)
上記式(15)〜(18)において、nは、1〜24の整数を示し、1〜20の整数であるのが好ましい。また、Y+およびZ-については、上述したとおりである。
このような上記式(15)〜(18)で表される有機アニオンの具体例としては、後述する実施例において記載するものが挙げられる。
(イオン交換)
イオン交換は、目的とする陰イオン(有機アニオン)をインターカレーションすることにより行われる。このようなイオン交換としては、例えば、水溶液中での直接のイオン交換、再生法によるイオン交換等が挙げられる。
水溶液中での直接のイオン交換においては、1価のアニオンを層間に含有する層状複水酸化物を用いる。なお、空気中からの炭酸イオンの混入を最小限にするため、窒素ガスをバブリングさせることが好ましい。これは、層状複水酸化物には炭酸イオンに特異的な親和性があるため、大抵のアニオンが炭酸イオンと交換し、炭酸イオン型の層状複水酸化物となると、目的とする陰イオン(有機アニオン)とイオン交換できなくなる場合があるからである。
再生法によるイオン交換は、層状複水酸化物の加熱分解物を水溶液に浸すと層状複水酸化物に再生するという性質を利用して、目的の陰イオン(有機アニオン)をインターカレーションするものである。
すなわち、層状複水酸化物の加熱分解物を水溶液に浸すと、加熱分解物は水溶液中に存在するアニオンを取り込んで再生するため、予め目的とする陰イオン(有機アニオン)を水溶液中に仕込んでおくことで、再生の際に有機アニオンを層間にインターカレーションさせることができる。
ここで、層状複水酸化物の加熱分解物を得る場合の加熱温度としては、400〜800℃であることが好ましい。加熱温度が上記上限値以内であれば、層状複水酸化物への再生が困難となる傾向が抑えられ、また、加熱温度が上記下限値以上であれば、加熱分解が不充分であったり炭酸イオンが残存したりする傾向が抑えられる。
このようにして得られる上記有機化層状複水酸化物(B)の含有量は、上記有機塩化合物(A)100質量部に対して、無機物換算で1〜250質量部であるのが好ましく、2〜150質量部であるのがより好ましい。
ここで、無機物換算とは、上記有機化層状複水酸化物(B)における層間の陰イオン、すなわち上述した有機アニオンを除外した質量をいう。
また、上記有機化層状複水酸化物(B)は、上記イオン交換反応により形成されるが、層状複水酸化物の層間が、必ずしも有機アニオンで完全にインターカレーションされていなくても良い。
<その他の成分>
本発明の電解質は、本発明の光電変換素子の光電変換効率をより向上させる観点から、酸化還元対(レドックス対)を添加することができる。
酸化還元対としては、色素増感太陽電池において一般的に使用されているまたは使用することができる任意のものを本発明の目的を損なわない範囲で用いることができる。
例えば、ヨウ素/ヨウ化物イオン、臭素/臭化物イオン等を用いることができる。具体的には、ヨウ素とLiI、NaI、KI等との金属ヨウ化物、ヨウ素と4級イミダゾリウム化合物とのヨウ化物塩、ヨウ素と4級ピリジニウム化合物とのヨウ化物塩、ヨウ素とテトラアルキルアンモニウム化合物とのヨウ化物塩等のヨウ素/ヨウ化物イオン対;臭素とLiBr、NaBr、KBr等との金属臭化物、臭素と4級イミダゾリウム化合物との臭化物塩、臭素と4級ピリジニウム化合物との臭化物塩、臭素とテトラアルキルアンモニウム化合物との臭化物塩等の臭素/臭化物イオン;フェロシアン酸塩−フェリシアン酸塩、フェロセン−フェリシニウム塩、コバルト錯体等の金属錯体;ジ(ポリ)スルフィド化合物とメルカプト化合物との硫黄化合物;ハイドロキノン−キノン;ビオロゲン色素;等が挙げられ、これらを1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
これらのうち、ヨウ素/ヨウ化物イオン、臭素/臭素化物イオンが好ましい。
また、本発明の電解質は、本発明の光電変換素子の短絡電流を向上させる観点から、無機塩および/または有機塩を添加することができる。
無機塩、有機塩としては、例えば、アルカリ金属、アルカリ土類金属塩等を挙げることができ、具体的には、ヨウ化リチウム、ヨウ化ナトリウム、ヨウ化カリウム、ヨウ化マグネシウム、ヨウ化カルシウム、トリフルオロ酢酸リチウム、トリフルオロ酢酸ナトリウム、チオシアン酸リチウム、四フッ化ホウ酸リチウム、六フッ化りん酸リチウム、過塩素酸リチウム、トリフルオロメタンスルホン酸リチウム、リチウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド等が挙げられ、これらを1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
無機塩、有機塩の添加量は、特に限定されず、本発明の目的を損なわない限り、従来通りとすることができる。
また、本発明の電解質は、本発明の光電変換素子の開放電圧を向上させる観点から、ピリジン類、ベンズイミダゾール類を添加することができる。
具体的には、メチルピリジン、エチルピリジン、プロピルピリジン、ブチルピリジン等のアルキルピリジン類;メチルイミダゾール、エチルイミダゾール、プロピルイミダゾール等のアルキルイミダゾール類;メチルベンズイミダゾール、エチルベンズイミダゾール、ブチルベンズイミダゾール、プロピルベンズイミダゾール等のアルキルベンズイミダゾール類;等が挙げられ、これらを1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
ピリジン類、ベンズイミダゾール類の添加量は、特に限定されず、本発明の目的を損なわない限り、従来通りとすることができる。
<有機溶媒(C)>
本発明の電解質が所望により含有する有機溶媒(C)は、沸点が150℃以上であり、比誘電率が20以上である有機溶媒であれば特に限定されない。
ここで、沸点とは、1気圧における沸点をいい、比誘電率とは、25℃および10kHzを印加させる液体用誘電率計(液体誘電率計M−870、日本ルフト社製)を用いて測定した値をいう。
有機溶媒(C)の具体例としては、特願2010−243682号の明細書に記載されているものを例示できる。
また、上記有機溶媒(C)を含有する場合の含有量は、上記有機塩化合物(A)100質量部に対して0.5〜40質量部であるのが好ましく、1〜30質量部であるのがより好ましい。含有量がこの範囲であると、本発明の光電変換素子の光電変換効率がより良好となる。
また、上記有機溶媒(C)を含有する場合、上記有機溶媒(C)と上記有機塩化合物(A)との比(C/A)は、本発明の光電変換素子の優れた耐湿性を保持し、かつ、本発明の色素増感太陽電池における光増感色素(特に有機色素)の溶出を抑制する観点から、29/71〜0.5/99.5であるのが好ましく、23/77〜1/99であるのがより好ましい。
<製造方法>
本発明の電解質の製造方法は特に限定されず、例えば、上記有機塩化合物(A)、上記有機化層状複水酸化物(B)等を混合し、ボールミル、サンドミル、顔料分散機、すりつぶし機、超音波分散機、ホモジナイザー、プラネタリーミキサー、ホバートミキサー、ロール、ニーダー等を用いて室温下または加熱下(例えば40〜150℃)で十分に混合し、均一に分散(混練)させることにより製造することができる。
ここで、上記混合には、必要に応じて有機溶剤(例えば、トルエン等)を併用し、混合後に有機溶剤を真空留去する方法を用いてもよい。
<光電変換素子、色素増感太陽電池>
次に、本発明の光電変換素子および色素増感太陽電池について、図1を用いて詳述する。図1は、本発明の光電変換素子の基本構成の一例を示す模式断面図である。
本発明の光電変換素子は、透明導電膜および金属酸化物半導体多孔質膜を有する光電極と、上記光電極に対向して配置される対向電極と、上記光電極と上記対向電極との間に配された電解質層と、を有する光電変換素子である。
<光電極>
上記光電極は、例えば、図1に示すように、透明基板1と透明導電膜2と酸化物半導体多孔質膜3により構成されている。
ここで、透明基板1は、光透過性が良好なものが好ましく、その具体例としては、ガラス基板の他、ポリスチレン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリカーボネート、ポリフェニレンスルフィド、環状オレフィンポリマー、ポリエーテルサルフォン、ポリスルフォン、ポリエーテルイミド、ポリアリレート、トリアセチルセルロース、ポリメタクリル酸メチル等の樹脂基板(フィルム)が挙げられる。
また、透明導電膜2としては、具体的には、例えば、アンチモンやフッ素がドープされた酸化スズ、アルミニウムやガリウムがドープされた酸化亜鉛、スズがドープされた酸化インジウム等の導電性金属酸化物が挙げられる。
また、透明導電膜2の厚さは、0.01〜1.0μm程度であるのが好ましい。
更に、透明導電膜2を設けるための方法は特に限定されず、例えば、塗布法、スパッタリング法、真空蒸着法、スプレーパイロリシス法、化学気相成長法(CVD)、ゾルゲル法等が挙げられる。
次いで、酸化物半導体多孔質膜3は、酸化物半導体微粒子の分散液を透明導電膜2上に塗布することによって得られる。
上記酸化物半導体微粒子としては、具体的には、例えば、酸化チタン、酸化スズ、酸化亜鉛、酸化タングステン、酸化ジルコニウム、酸化ハフニウム、酸化ストロンチウム、酸化バナジウム、酸化ニオブ等が挙げられ、これらを1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
上記分散液は、上記酸化物半導体微粒子と分散媒とをサンドミル、ビーズミル、ボールミル、3本ロールミル、コロイドミル、超音波ホモジナイザー、ヘンシェルミキサー、ジェットミル等の分散機で混合することにより得られる。
また、上記分散液は、分散機で混合して得た後、使用(塗布)直前に、超音波ホモジナイザー等を用いて超音波処理を施すのが好ましい。使用直前に超音波処理を施すことにより、本発明の光電変換素子の光電変換効率がより良好となる。これは、使用直前に超音波処理を施した分散液を用いて形成した酸化物半導体多孔質膜に対して、上記有機塩化合物(A)を含有する本発明の電解質が充填されやすくなったり、色素の吸着能が高まったりしたためと考えられる。
さらに、上記分散液には、分散液中の上記酸化物半導体微粒子の再凝集を防ぐために、アセチルアセトン、塩酸、硝酸、界面活性剤、キレート剤等を添加してもよく、分散液の増粘のために、ポリエチレンオキシド、ポリビニルアルコール等の高分子やセルロース系の増粘剤等を添加してもよい。
上記分散液としては、酸化チタンペーストSP100、SP200(いずれも昭和電工社製)、酸化チタン微粒子Ti−Nanoxide T(ソーラロニクス社製)、Ti−Nanoxide D(ソーラロニクス社製)、Ti−Nanoxide T/SP(ソーラロニクス社製)、Ti−Nanoxide D/SP(ソーラロニクス社製)、チタニア塗布ペーストPECC01(ペクセル・テクノロジーズ社製)、チタニア粒子ペーストPST−18NR、PST−400C(いずれも日揮触媒化成社製)等の市販品を用いることも可能である。
上記分散液を透明導電膜上に塗布する方法としては、例えば、公知の湿式成膜法を用いることができる。
湿式成膜法としては、具体的には、例えば、スクリーンプリント法、インクジェットプリント法、ロールコート法、ドクターブレード法、スピンコート法、スプレー塗布法等が挙げられる。
また、上記分散液を透明導電膜上に塗布後、微粒子間の電子的なコンタクトの向上、透明導電膜との密着性の向上、膜強度の向上を目的として、加熱処理、化学処理、プラズマ、オゾン処理等を行うのが好ましい。
加熱処理の温度としては、40℃〜700℃であるのが好ましく、40℃〜650℃であるのが好ましい。また、加熱処理の時間としては、特に制限はないが、通常は10秒〜24時間程度である。
化学処理としては、具体的には、例えば、四塩化チタン水溶液を用いた化学メッキ処理、カルボン酸誘導体を用いた化学吸着処理、三塩化チタン水溶液を用いた電気化学的メッキ処理等が挙げられる。
<対向電極>
上記対向電極とは、図1に示すように、光電極4に対向して配置される電極5であり、例えば、金属基板、表面に導電膜を有するガラス基板や樹脂基板等を用いることができる。
金属基板としては、白金、金、銀、銅、アルミニウム、インジウム、チタン等の金属を用いることができる。樹脂基板としては、光電極4を構成する透明基板1で例示した基板(フィルム)に加えて、不透明あるいは透明性に劣る一般的な樹脂基板も用いることができる。
また、表面に設ける導電膜としては、白金、金、銀、銅、アルミニウム、インジウム、チタン等の金属;炭素;酸化スズ;アンチモンやフッ素がドープされた酸化スズ;酸化亜鉛;アルミニウムやガリウムがドープされた酸化亜鉛;スズがドープされた酸化インジウム;等の導電性金属酸化物;等が挙げられる。導電膜の厚さや形成方法は、光電極4を構成する透明導電膜2と同様のものを挙げることができる。
本発明においては、対向電極5として、基板上に導電性高分子膜を形成させた電極や導電性高分子フィルム電極を用いてもよい。
導電性高分子としては、具体的には、例えば、ポリチオフェン、ポリピロール、ポリアニリン等が挙げられる。
基板上に導電性高分子膜を形成させる方法は、通常湿式成膜法として知られているディッピング法やスピンコーティング法等を用いて、高分子分散液から基板上に導電高分子膜を形成することができる。
導電性高分子分散液としては、特開2006−169291号公報で開示したポリアニリン分散液や市販品であるポリチオフェン誘導体水分散液(バイトロンP、バイエル社製)、三菱レイヨン社製(アクアセーブ、ポリアニリン誘導体水溶液)等を用いることができる。
また、基板が上記導電基板である場合、上記手法に加えて電解重合法によっても基板上に導電性高分子膜を形成させることができる。導電性高分子フィルム電極は、電解重合法によって電極上に形成された導電性高分子フィルムを電極から剥離した自立性フィルムまたは導電性高分子分散液から通常湿式成膜法として知られているキャスティング法やスピンコーティング法等を用いて形成された自立性フィルム等を用いることもできる。ここで言う導電性高分子分散液は、導電性高分子微粒子が溶媒中に分散している状態と導電性高分子が溶媒中に溶解している状態とが混在しているものを、便宜上導電性高分子分散液としている。
<電解質層>
上記電解質層は、図1に示すように、光電極4および対向電極5の間に設けられる電解質層6であり、本発明の光電変換素子においては、上述した本発明の電解質を用いる。
本発明の光電変換素子は、上述した本発明の電解質を用いているため、優れた耐湿性を達成することができる。
本発明の色素増感太陽電池は、上述した本発明の光電変換素子を構成する光電極に光増感色素を担持させた光電変換素子の1種である。
ここで、光増感色素としては、可視光領域および/または赤外光領域に吸収を持つ色素であれば特に限定されなく、金属錯体または有機色素等を用いることができる。
金属錯体としては、具体的には、例えば、ビピリジン構造やターピリジン構造などの配位子が配位したルテニウム錯体色素、鉄錯体色素、オスミウム錯体色素、白金錯体色素、イリジウム錯体色素等を用いることができ、有機色素としては、具体的には、例えば、ポルフィリン系色素、フタロシアニン系色素、シアニン系色素、メロシアニン系色素、キサンテン系色素、クマリン系色素、インドール系色素、フルオレン系色素、トリフェニルアミン系色素等を用いることができる。
光増感色素を担持させる方法に特に制限はないが、上記色素を、例えば、水、アルコール系溶媒、二トリル系溶媒に溶解させ、色素溶液に酸化物半導体多孔質膜3を浸漬または色素溶液を酸化物半導体多孔質膜3に塗布することにより担持される。
以下に、実施例を挙げて本発明を具体的に説明する。ただし、本発明はこれらに限定されるものではない。
<実施例1〜135、比較例1〜14>
<有機化層状複水酸化物の調製>
有機化層状複水酸化物は、層状複水酸化物の再生する性質を用いた再生法により行
った。
(有機化層状複水酸化物1)
市販品である層状複水酸化物1(Mg−Al系層状複水酸化物、商品名:DHT−6、協和化学工業社製)を500℃、12時間焼成することにより焼成層状複水酸化物を得た。次に、イオン交換水(窒素ガスにてバブリング、脱炭酸処理したもの)を用いて、ステアリン酸ナトリウム(関東化学社製)水溶液0.1Mを調製した。得られた焼成層状複水酸化物2gを上記ステアリン酸ナトリウム水溶液1L中に投入し、室温で24時間攪拌した。その後、ろ過、洗浄を3回繰り返し、乾燥、粉砕して有機化層状複水酸化物1を調製した。
(有機化層状複水酸化物2〜17)
それぞれ、下記第1表に示す有機化処理剤を用いた以外は、有機化層状複水酸化物1と同様にして、有機化層状複水酸化物2〜17を調製した。
(有機化層状複水酸化物18)
まず、ヨードプロピオン酸(アルドリッチ社製)を用いた以外は、有機化層状複水酸化物1と同様にして、ヨードプロピオン酸に由来する、下記式(19)で表される有機アニオンがインターカレーションされた層状複水酸化物の前駆体を得た。
次に、1−メチルイミダゾール(アルドリッチ社製)の水溶液0.1Mを調製し、当該水溶液1L中に上記前駆体2gを投入し、室温で24時間攪拌した。その後、ろ過、洗浄を3回繰り返し、乾燥、粉砕して、下記式(20)で表される有機アニオンがインターカレーションされた有機化層状複水酸化物18を調製した。
(有機化層状複水酸化物19〜29)
有機化層状複水酸化物18を調製した方法と同様の方法を用いて、下記第2表に示す有機アニオン(カルボン酸誘導体)がインターカレーションされた有機化層状複水酸化物19〜29を調製した。
(有機化層状複水酸化物30)
アセトン中に1−メチルイミダゾール(アルドリッチ社製)と1,3−プロパンスルトン(アルドリッチ社製)とを45℃で反応させることにより、スルホン酸とイミダゾリウム塩とを有する下記式(21)で表されるものを調製した。ステアリン酸ナトリウムの代わりに、得られた有機アニオンおよびヨウ化リチウムを用いた以外は、有機化層状複水酸化物1と同様にして、下記式(22)で表されるものがインターカレーションされた有機化層状複水酸化物30を調製した。
(有機化層状複水酸化物31〜37)
有機化層状複水酸化物30を調製した方法と同様の方法を用いて、下記第2表に示す有機アニオン(スルホン酸誘導体)がインターカレーションされた有機化層状複水酸化物31〜37を調製した。
(有機化層状複水酸化物38)
まず、ブロモプロパンホスホン酸(東京化成社製)を用いた以外は、有機化層状複水酸化物1と同様にして、ブロモプロパンホスホン酸に由来する、下記式(23)で表される有機アニオンがインターカレーションされた層状複水酸化物の前駆体を得た。
次に、1−メチルイミダゾール(アルドリッチ社製)の水溶液0.1Mを調製し、当該水溶液1L中に上記前駆体2gを投入し、室温で24時間攪拌した。その後、ろ過、洗浄を3回繰り返し、乾燥、粉砕して、下記式(24)で表される有機アニオンがインターカレーションされた有機化層状複水酸化物38を調製した。
(有機化層状複水酸化物39〜42)
有機化層状複水酸化物38を調製した方法と同様の方法を用いて、下記第2表に示す有機アニオン(リン酸誘導体)がインターカレーションされた有機化層状複水酸化物39〜42を調製した。
(有機化層状複水酸化物43)
アセトン中に1−メチルイミダゾール(アルドリッチ社製)とジシアノケテンエチレンアセタール(アルドリッチ社製)とを45℃で反応させることにより、エノラートアニオンとイミダゾリウム塩とを有する下記式(25)で表されるものを調製した。ステアリン酸ナトリウムの代わりに、得られた有機アニオン化合物およびヨウ化リチウムを用いた以外は、有機化層状複水酸化物1と同様にして、下記式(26)で表されるものがインターカレーションされた有機化層状複水酸化物43を調製した。
(有機化層状複水酸化物44および45)
有機化層状複水酸化物43を調製した方法と同様の方法を用いて、下記第2表に示す有機アニオン(エノラートアニオンを有する有機アニオン)がインターカレーションされた有機化層状複水酸化物44および45を調製した。
<電解質の調製>
混合容器中で、下記第3表〜第12表に示す成分を下記各表に示す組成比(質量部)で、撹拌し、混合することにより電解質を調製した。
具体的には、下記各表に示す組成比で、下記各表に示すイオン性液体である有機塩化合物1,2に、あらかじめ溶媒中に有機化層状複水酸化物1〜45、層状複水酸化物1を膨潤分散させて得られた分散液を加えて、室温下で3時間撹拌し、静置した後に、溶媒を除去して沈殿物を得た。なお、溶媒は、有機化層状複水酸化物5,12および17、ならびに、層状複水酸化物1にはエタノールを使用した、それ以外の有機化層状複水酸化物にはトルエンを使用した。その後、得られた沈殿物を使用した溶媒で洗浄し、乾燥することによりゲル状物質を得た。次に、得られたゲル状物質に、下記各表に示すヨウ素、および、N−メチルベンズイミダゾールを、下記各表に示す組成比で添加し、混合した。
なお、有機化層状複水酸化物1〜45、層状複水酸化物1を使用しない場合には、有機塩化合物1,2をそのまま電解質とした。
<色素増感太陽電池(光増感色素:ルテニウム錯体色素)の作製>
透明導電性ガラス(FTOガラス、表面抵抗15Ω/□、日本板硝子社製)上に、酸化チタンペーストTi-Nanoxide D(Solaronix社製)を塗布し、室温下で乾燥させた後、450℃の温度で30分間焼結することにより、透明導電性ガラス上に酸化チタン多孔質膜が形成された光電極を作製した。
作製した光電極を、ルテニウム錯体色素(シス−(ジイソチオシアネート)−N,N′−ビス(2,2′−ビピリジル−4,4′−ジカルボキシリックアシッド)ルテニウム(II)錯体)(Ruthenium 535-bisTBA、Solaronix社製)のブチルアルコール/アセトニトリル溶液(体積比:1/1、濃度3×10-4mol/L)に4時間浸漬させた。
その後、アセトニトリルで洗浄し、暗所において窒素気流下で乾燥することにより光電極の酸化チタン電極に増感色素を担持させたものを光電極として用いた。
光増感色素を担持させた光電極上に調製した上記電解質を塗りつけ、これと、透明導電性ガラス基板(導電面にスズがドープされた酸化インジウム、シート抵抗:8Ω/□、日本板硝子社製)表面にスパッタリング法で厚さ約100nmの白金薄膜を形成させた白金対向電極とを張り合わせた。貼り合せる際、光電極と白金対向電極の間に熱融着フィルムを介在させ、150℃で熱融着させて電極間の封止を行うことにより、色素増感太陽電池を得た。
<色素増感太陽電池(光増感色素:有機色素)の作製>
ルテニウム錯体色素に代えてインドリン系色素(D205、三菱製紙社製)を用いた以外は、上述した色素増感太陽電池(光増感色素:ルテニウム錯体色素)と同様の方法で、色素増感太陽電池(光増感色素:有機色素)を作製した。
<評価>
得られた2種の色素増感太陽電池について、以下に示す評価を行った。その結果を下記各表に示す。
<光電変換効率>
図2に示すように、光源としてソーラーシミュレーターを用い、AM1.5の擬似太陽光を100mW/cm2の光強度で光電極側から照射し、電流電圧測定装置(ケースレーインスツルメンツ社製デジタルソースメーター2400)を用いて変換効率[%]を求めた。
<安定性>
作製後、100℃、1週間垂直放置された色素増感太陽電池について、揮発や液漏れの有無を確認した。揮発または液漏れのいずれかが確認された場合には、安定性に劣るものとして「×」と評価し、揮発および液漏れがいずれも確認されなかった場合には、安定性に優れるものとして「○」と評価した。
<耐熱性(維持率)>
光電変換効率を測定した色素増感太陽電池を、85℃の温度下で1000時間放置し、その後に上記と同様の方法により光電変換効率を測定し、その維持率(加熱後の光電変換効率/加熱前の光電変換効率×100)[%]を算出した。
この結果、光電変換効率の維持率が80[%]以上であれば、変化率が小さく、耐熱性に優れていると評価できる。
<耐湿性(維持率)>
光電変換効率を測定した色素増感太陽電池を、40℃、85%RHの条件で1000時間放置し、その後に上記と同様の方法により光電変換効率を測定し、その維持率(加湿後の光電変換効率/加湿前の光電変換効率×100)[%]を算出した。
この結果、光電変換効率の維持率が80[%]以上であれば、変化率が小さく、耐湿性に優れていると評価できる。
<耐湿熱性(維持率)>
光電変換効率を測定した色素増感太陽電池を、85℃、85%RHの条件で1000時間放置し、その後に上記と同様の方法により光電変換効率を測定し、その維持率(加熱・加湿後の光電変換効率/加熱・加湿前の光電変換効率×100)[%]を算出した。
この結果、光電変換効率の維持率が80[%]以上であれば、変化率が小さく、耐湿熱性に優れていると評価できる。
上記各表中の各成分は、以下のものを使用した。
・有機塩化合物1(MPImI):1−メチル−3−プロピルイミダゾリウムアイオダイド(東京化成社製)
・有機塩化合物2(EMImSCN):1−エチル−3−メチルイミダゾリウムチオシアネート(Merck社製)
・有機溶媒(C):メトキシプロピオニトリル(沸点:166℃、比誘電率:25)
上記各表に示す結果から明らかなように、実施例1〜135は、いずれも、光電変換効率の変化率(耐熱性、耐湿性、耐湿熱性)が小さく、長期間放置した場合であっても、液漏れ等が防止されて、安定性に優れていることが分かった。
また、有機塩化合物2を用いた実施例22〜32,66〜89,90〜114,126〜135は、いずれも、耐熱性に優れることが分かった。
また、実施例1〜6,8〜15,17〜20と実施例7,16,21とを対比すると、有機化層状複水酸化物1〜4,6〜11,13〜16を用いた実施例1〜6,8〜15,17〜20は、有機化層状複水酸化物5,12,17を用いた実施例7,16,21よりも、耐湿性および耐湿熱性に優れることが分かった。これは実施例22〜32においても同様であった。
また、有機化層状複水酸化物18〜45を用いた実施例33〜65は、光電変換効率が優れており、例えば、有機化層状複水酸化物の量が同量である実施例2,4〜7,9,11〜21と実施例33,35,37,48,50とを対比すると、実施例33,35,37,48,50の光電変換効率の値が高いことが分かった。
また、実施例33と実施例34とを対比すると、有機化層状複水酸化物18がより多い実施例33の方が、光電変換効率により優れることが分かった。これは、実施例35と実施例36、実施例37と実施例38、実施例48と実施例49、実施例50と実施例51においても、同様の傾向が見られた。
この傾向は、有機塩化合物と有機溶媒とを併用した実施例90〜114においても、同様であった。
また、この傾向は、光増感色素としてルテニウム錯体色素の代わりに有機色素を用いた実施例115〜135においても同様であった。
これに対して、有機化層状複水酸化物1〜45を用いていない比較例1〜14は、光電変換効率の変化率が大きく、長期間放置した場合には液漏れ等が発生し、安定性に劣ることがわかった。
1:透明基板
2:透明導電膜
3:酸化物半導体多孔質膜
4:光電極
5:対向電極
6:電解質層
11:透明基板
12:透明導電膜(ITO、FTO)
13:金属酸化物
14:電解質
15:白金薄膜
16:透明導電膜(ITO、FTO)
17:基板
18:対向電極

Claims (7)

  1. 第3級または第4級カチオンを有する有機塩化合物(A)と、有機化層状複水酸化物(B)と、を含有する光電変換素子用電解質。
  2. 前記有機化層状複水酸化物(B)が、炭素数3以上の有機アニオンを用いて有機化処理された層状複水酸化物である、請求項1に記載の光電変換素子用電解質。
  3. 前記有機化層状複水酸化物(B)が、オニウム塩基を有する有機アニオンを用いて有機化処理された層状複水酸化物である、請求項1または2に記載の光電変換素子用電解質。
  4. 前記オニウム塩基が、イミダゾリウム塩基、ピリジニウム塩基、ピロリジニウム塩基、ピペリジニウム塩基、アンモニウム塩基、スルホニウム塩基、および、ホスホニウム塩基等からなる群から選ばれる少なくとも1種である、請求項3に記載の光電変換素子用電解質。
  5. 前記有機塩化合物(A)が、チオシアネートアニオンを有する、請求項1〜4のいずれかに記載の光電変換素子用電解質。
  6. 透明導電膜および金属酸化物半導体多孔質膜を有する光電極と、
    前記光電極に対向して配置される対向電極と、
    前記光電極と前記対向電極との間に配された電解質層と、を有し、
    前記電解質層が、請求項1〜5のいずれかに記載の光電変換素子用電解質である、光電変換素子。
  7. 請求項6に記載の光電変換素子が有する前記光電極に光増感色素を担持させてなる、色素増感太陽電池。

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