JPWO2012046597A1 - セラミックチューブの製造方法及びセラミックチューブ - Google Patents

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杉夫 宮澤
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Abstract

複数のセラミック成形体を接合して1つの高輝度放電灯用のセラミックチューブを作製するセラミックチューブの製造方法において、接合面に溝を有する少なくとも1つのセラミック成形体を含む複数のセラミック成形体を作製する成形体作製工程(ステップS1)と、前記複数のセラミック成形体の各接合面同士を接合する成形体接合工程(ステップS2)とを有し、前記溝による孔が形成されたセラミックチューブを作製する。

Description

本発明は、高圧ナトリウムランプやメタルハライドランプ等の高輝度放電灯に使用されるセラミックチューブの製造方法及びセラミックチューブに関する。
セラミックメタルハライドランプは、高輝度放電灯用のセラミックチューブの内部に挿入された一対の電極で金属ハロゲン化物をイオン化し、これにより放電発光を得るものである。
この種のセラミックチューブは、それぞれ軸線が発光部に対向するように位置決めされて形成された一対の細管を有する。各細管にはそれぞれ電極挿入孔が設けられ、これら電極挿入孔を介して電極が挿入されるようになっている。セラミックチューブは、複数の部材を組み立てて作製したものや、単一の部材として一体的に作製したもの、2個の部材を接合して作製したもの等、各種のものが開示されている(例えば特開昭63−143738号公報、特開平5−334962号公報、特開平7−21990号公報、特開平8−55606号公報、特表2010−514125号公報、特表2010−514127号公報、米国特許出願公開第2006/0001346号明細書、特表2009−530127号公報、特開2008−44344号公報参照)。
そして、例えばセラミックチューブに設けられた2本の細管(細孔)のうち、一方の電極挿入孔に電極を挿入してフリットガラス等で封止した後、残る他方の電極挿入孔より発光物質を発光容器内に導入し、その後、該他方の電極挿入孔に電極を挿入してフリットガラス等で封止して発光管の組立を行うようにしている。また、他の構造として、セラミックチューブに上述した2本の細管のほか、電極を封止した後に、発光物質の導入を行うため、発光物質を発光容器内に導入するための第3の細管又は細孔を電極挿入用の細管とは別に設けた構造も知られている。
具体的に、特開昭63−143738号公報には、透光性セラミックからなる発光管バルブの両端開口部が、それぞれ電極を支持する導電性サーメットからなる閉塞体で固相接合により封止されたセラミック放電灯であって、発光管バルブに、管内の排気用及び封入物の供給用として使用される小孔を設けた例が開示されている。この小孔は、セラミック栓体を溶着することにより閉塞される。
特開平5−334962号公報には、多結晶アルミナから構成された透光性バルブの両端の筒状開口部にそれぞれ閉塞体が装着され、各閉塞体の中心位置にそれぞれ電極が貫通する孔が形成され、一方の閉塞体の中心から偏心した位置に発光物質を透光性バルブ内に導入するための開口が形成された例が開示されている。
特開平7−21990号公報には、直径300μmのピン状電流導体が放電管の両端部に挿入され、両端のプラグがそれら両端部に焼結によって直接接合された例が開示され、特に、図3及び図4には、第二端部の近傍の放電管の壁部或いは第二プラグに発光物質を放電管内に導入するための直径1mm以上の充填孔が形成された例が記載されている。
特開平8−55606号公報には、発光管の漏斗状部の中心部から下方に向けて下端部を閉じた小径管を一体的に垂下して設けることで、この小径管内の下部(点灯時に最冷部となる部分:最冷部)に、蒸発しないで発光管内に残る液状の金属ハロゲン化物を溜めるようにした例が開示されている。特に、最冷部から外れたフランジ状をなす中間部に設けられた開口のうち一方は、発光管内に金属ハロゲン化物及び水銀を封入する際の導入口として用いるが、前記小径管を導入管として用いることも可能である、との記載がある。
特表2010−514125号公報には、放電容器の一方の端部と管の壁とが放電容器の一体化した部分として作られ、放電容器の他方の端部がセラミック端部プラグによって封止されたセラミックバーナが開示されている。特に、放電容器のセラミック壁に、セラミックバーナの製造の間、イオン化充填材を放電容器内に導入するための管であって、且つ、放電容器のセラミック壁の外方に突出している管を設けた例が開示されている。なお、管は気密に封止されている。
特表2010−514127号公報には、放電容器が、2つの異なる一部(当該公報の図2Aにおいて破線によって分離されている)によって、例えば実質的に球形あるいは実質的に楕円形とされ、第1の放電容器の部分のみに、セラミックバーナの製造の間、イオン化充填材を放電容器内に導入するための管であって、且つ、放電容器のセラミック壁の外方に突出している管が設けられた例が開示されている。なお、管は気密に封止されている。
米国特許出願公開第2006/0001346号明細書には、筒部と、該筒部の両端にそれぞれ結合された端部部材とを有し、各端部部材の中心部に筒部の内方に向かって延びる電極が設けられた例が開示され、特に、一方の端部部材には、該端部部材の外面から内面(筒部の内部に対向する面)にかけて貫通する導入孔が設けられている。筒部内への金属ハロゲン化物等の導入は、導入孔を介して行われ、その後、導入孔はプラグ部材にて封止されるようになっている。
また、従来においては、複数の無機粉末成形体の接合面にスラリーを塗布し、複数の成形体を突き合わせて一体化させ、焼結させることで、強固な接合焼結体を得ることができる製造方法(例えば特表2009−530127号公報)や、接合部の変形や表面粗さの増大を抑制又は回避しつつ、無機粉末成形体の接合体を得ることができる構造が知られている(例えば特開2008−44344号公報参照)。
すなわち、特表2009−530127号公報には、放電灯の発光管に用いて好適な焼結体の製造方法が開示され、無機粉末、反応性官能基を有する有機分散媒及びゲル化剤を含有し、有機分散媒とゲル化剤との化学反応により固化した第一の無機粉末成形体及び第二の無機粉末成形体を得るステップと、第一の無機粉末成形体の接合面に、粉末成分と有機分散媒とを含むスラリーを塗布するステップと、無機粉末成形体ととを、スラリーを介在させた状態で接触させて一体の接合体を得るステップと、この接合体を焼結させて焼結体を得るステップとを有する。
特開2008−44344号公報には、放電灯の発光管に用いて好適な焼結体が開示され、2以上の無機粉末成形体の接合体の焼結体を、前記接合体における2以上の前記無機粉末成形体に対応する第1の構成部分と、前記接合体における接合部に対応する第2の構成部分と、を備えるようにすると共に、以下の特徴(a)及び(b)のいずれかあるいは双方を有する。
(a)前記第2の構成部分は前記第1の構成部分以下の表面粗さを有する。
(b)前記第2の構成部分は、その幅中心近傍において前記第1の構成部分以上の透光度を有する。
ところで、特開昭63−143738号公報、特開平5−334962号公報、特開平7−21990号公報、特開平8−55606号公報、特表2010−514125号公報、特表2010−514127号公報、米国特許出願公開第2006/0001346号明細書においては、この種のセラミックチューブに発光物質を導入するための細管又は細孔を形成する場合、予め成形されたセラミックチューブの側面やセラミックチューブの一方の端部に封止されるプラグに細孔の加工を施したり、その細孔に細管を組み立てる方法が採用されるが、この場合、孔加工や組み立てに、多くの工数が必要になるといった問題がある。
もちろん、鋳込み成形や射出成形、ゲルキャストといった方法を採用すれば、細管も同時に成形することが可能であるが、成形体が単純な軸対称形状とならないため、金型の構造が複雑になり、金型の作製コストが増大する、といった問題がある。
特開平5−334962号公報及び特開平7−21990号公報に記載の構造は、細孔が発光管の最冷部又はその近傍に位置することになる。発光管を点灯すると、金属ハロゲン化物は全部蒸発せず、その一部は液状となって発光管内の最冷部に溜まる。その結果、細孔の封止部(シール)が腐食するおそれがある。
セラミックチューブに細管を設ける場合、特に、細管の軸方向を、セラミックチューブの外径の接線に対して垂直方向に立てると、細管は非常に細いため、破損し易くなる。また、発光部から遠ざかるため最冷点と成り易く、腐食され易くなる。
本発明はこのような課題を考慮してなされたものであり、孔加工や細管を設けるための追加加工を行う必要がなく、簡単な工程で、セラミックチューブに細孔や細管を設けることができ、製造コストの低減、生産性の向上を図ることができる高輝度放電灯用のセラミックチューブの製造方法を提供することを目的とする。
また、本発明の他の目的は、細管の破損を防止することができると共に、細管が最冷点の位置に配置されることを回避することができ、歩留まりの向上、信頼性の向上を図ることができる高輝度放電灯用のセラミックチューブを提供することにある。
[1] 第1の本発明に係るセラミックチューブの製造方法は、複数のセラミック成形体を接合して1つの高輝度放電灯用のセラミックチューブを作製するセラミックチューブの製造方法において、接合面に溝を有する少なくとも1つのセラミック成形体を含む複数のセラミック成形体を作製する成形体作製工程と、前記複数のセラミック成形体の各接合面同士を接合する成形体接合工程とを有し、前記溝による貫通孔が形成されたセラミックチューブを作製することを特徴とする。
[2] 第1の本発明において、前記成形体作製工程は、接合面に溝を有する1つの第1セラミック成形体と、接合面に溝を有しない1つの第2セラミック成形体とを作製し、前記成形体接合工程は、1つの前記第1セラミック成形体と1つの前記第2セラミック成形体とを接合することを特徴とする。
[3] 第1の本発明において、前記成形体作製工程は、接合面に溝を有する2つの第1セラミック成形体を作製し、前記成形体接合工程は、2つの前記第1セラミック成形体を接合する際に、前記第1セラミック成形体の各接合面に形成された溝同士を合わせて接合することを特徴とする。
[4] 第2の本発明に係るセラミックチューブの製造方法は、複数のセラミック成形体を接合して1つの高輝度放電灯用のセラミックチューブを作製するセラミックチューブの製造方法において、接合面の一部を構成する第1突起を有し、前記接合面に前記第1突起の端部から内方にかけて連続して貫通溝が形成された少なくとも1つのセラミック成形体を含む複数のセラミック成形体を作製する成形体作製工程と、前記複数のセラミック成形体の各接合面同士を接合する成形体接合工程とを有し、前記貫通溝による貫通孔が形成されたセラミックチューブを作製することを特徴とする。
[5] 第2の本発明において、前記成形体作製工程は、前記第1突起を有する1つの第3セラミック成形体と、接合面の一部を構成し、且つ、貫通溝が形成されていない第2突起を有する1つの第4セラミック成形体とを少なくとも作製する成形体作製工程と、前記成形体接合工程は、前記第1突起と前記第2突起とをそれぞれ接合面を合わせるようにして、前記第3セラミック成形体と前記第4セラミック成形体とを接合することを特徴とする。
[6] 第2の本発明において、前記成形体作製工程は、前記第1突起を有する2つの第3セラミック成形体を少なくとも作製する成形体作製工程と、前記成形体接合工程は、前記第1突起同士をそれぞれ接合面を合わせるようにして、前記第3セラミック成形体を接合することを特徴とする。
[7] 第2の本発明において、前記第1突起を有する前記接合面の外周と前記第1突起における前記貫通溝の軸線との交点を、前記第1突起の基点としたとき、前記接合面の外周における前記基点での接線方向と前記貫通溝の軸線とのなす角が30°〜60°であることを特徴とする。
[8] 第2の本発明において、前記セラミック成形体の接合面は、軸方向に対して直交する面に平行であることを特徴とする。
[9] 第3の本発明に係るセラミックチューブは、複数のセラミック成形体が接合されて構成され、内部において発光がなされる発光部と、該発光部の両側に設けられ、それぞれ電極を導入封止するための電極導入部とを一体に有する高輝度放電灯用のセラミックチューブにおいて、前記発光部に前記電極導入部とは別に設けられ、前記発光部内に発光物質を導入するための貫通孔が設けられた突起を有し、前記突起は、該突起の軸線が前記セラミックチューブの軸線に向かい、且つ、前記突起の軸線と前記セラミックチューブの軸線とのなす角が90°となる方向に突出し、前記突起の突出量が前記発光部の最大直径の1/20〜10/20の範囲であることを特徴とする。
[10] 第4の本発明に係るセラミックチューブは、複数のセラミック成形体が接合されて構成され、内部において発光がなされる発光部と、該発光部の両側に設けられ、それぞれ電極を挿通するための電極導入部とを一体に有する高輝度放電灯用のセラミックチューブにおいて、前記発光部に前記電極導入部とは別に設けられ、前記発光部内に発光物質を導入するための貫通孔が設けられた突起を有し、前記発光部の外面を前記突起の軸線を含む面で切断した輪郭線と、前記軸線との関係をみたとき、前記輪郭線における前記輪郭線と前記軸線との交点での接線方向と前記軸線とのなす角が30°〜60°であることを特徴とする。
以上説明したように、本発明に係るセラミックチューブの製造方法によれば、孔加工や細管を設けるための追加加工を行う必要がなく、簡単な工程で、セラミックチューブに細孔や細管を設けることができ、製造コストの低減、生産性の向上を図ることができる。
また、本発明に係るセラミックチューブは、細管の破損を防止することができると共に、細管が最冷点の位置に配置されることを回避することができ、歩留まりの向上、信頼性の向上を図ることができる。
第1製造方法を示す工程ブロック図である。 第1セラミック成形体と第2セラミック成形体との組み合わせ例を示す分解斜視図である。 図3Aは第1鋳込み型の一部省略して示す断面図であり、図3Bは第2鋳込み型の一部省略して示す断面図である。 図4Aは第1接合体を示す断面図であり、図4Bは第1セラミックチューブを示す斜視図である。 貫通孔を有するセラミックチューブを作製するための従来の製造方法を示す工程ブロック図である。 図6Aは第1接合体の他の例を示す断面図であり、図6Bは第1セラミックチューブの他の例を示す斜視図である。 第2製造方法を示す工程ブロック図である。 一対の第1セラミック成形体の組み合わせ例を示す分解斜視図である。 図9Aは第2接合体を示す断面図であり、図9Bは第2セラミックチューブを示す斜視図である。 第3製造方法を示す工程ブロック図である。 第3セラミック成形体と第4セラミック成形体の組み合わせ例を示す分解斜視図である。 図12Aは第3鋳込み型の一部省略して示す断面図であり、図12Bは第4鋳込み型の一部省略して示す断面図である。 第3セラミック成形体と第4セラミック成形体のその他の組み合わせ例を示す分解斜視図である。 図13の組み合わせ例において、第1突起及び第2突起の突出方向を説明するための図である。 図15Aは第3接合体を示す断面図であり、図15Bは図11の組み合わせ例に基づく第3セラミックチューブを示す斜視図である。 図16Aは図13の組み合わせ例に基づく第3セラミックチューブを示す斜視図であり、図16Bは円筒状の突起の突出方向を説明するための図である。 円筒状の突起を有するセラミックチューブを作製するための従来の製造方法を示す工程ブロック図である。 図18Aは図15Bに示す第3セラミックチューブにおいて、円筒状の突起の突出量を説明するための図であり、図18Bは図16Aに示す第3セラミックチューブにおいて、円筒状の突起の突出量を説明するための図である。 第4製造方法を示す工程ブロック図である。 2つの第3セラミック成形体の組み合わせ例を示す分解斜視図である。 2つの第3セラミック成形体の組み合わせ例の他の例を示す分解斜視図である。 図22Aは第4接合体を示す断面図であり、図22Bは図20の組み合わせ例に基づく第3セラミックチューブを示す斜視図である。 図21の組み合わせ例に基づく第3セラミックチューブを示す斜視図である。 実施例1で使用されるスクリーン製版のパターンを示す図である。 実施例2で使用されるスクリーン製版のパターンを示す図である。
以下、本発明に係るセラミックチューブの製造方法及びセラミックチューブの実施の形態例を図1〜図25を参照しながら説明する。なお、本明細書において数値範囲の「〜」は、その前後に記載される数値を下限値及び上限値として含む意味として使用される。
以下の実施の形態では、1つのセラミックチューブを作製することを想定して説明してある。もちろん、多数のセラミックチューブを作製する場合にも適用することができる。
また、セラミックチューブは、放電灯の発光管として用いるのが好ましい。高圧放電灯は、道路照明、店舗照明、自動車用ヘッドランプ、液晶プロジェクター等の各種の照明装置に適用可能である。発光管は、メタルハライドランプ用の発光管や高圧ナトリウムランプ用の発光管を含む。
第1の実施の形態に係るセラミックチューブの製造方法は、接合面に溝を有する少なくとも1つのセラミック成形体を含む複数のセラミック成形体を作製する成形体作製工程と、複数のセラミック成形体の各接合面同士を接合する成形体接合工程とを有し、溝による孔が形成されたセラミックチューブを作製することを特徴とする。
第1の実施の形態に係るセラミックチューブの製造方法のいくつかの具体例を図1〜図9を参照しながら説明する。
先ず、第1の具体例に係る製造方法(以下、第1製造方法と記す)は、図1のステップS1において、図2に示すように、第1セラミック成形体10Aと第2セラミック成形体10Bを作製する。第1セラミック成形体10Aは接合面12aに溝14が形成されている。第2セラミック成形体10Bの接合面12bには溝14は形成されていない。
具体的には、ステップS1aにおいて、セラミック粉末、分散媒、ゲル化剤等を混合してゲルキャスト用のスラリー(成形スラリーと記す)を調製する。ステップS1bにおいて、図3A及び図3Bに示すように、成形スラリー16を、第1セラミック成形体10A用の第1鋳込み型18A(図3A参照)内、並びに第2セラミック成形体10B用の第2鋳込み型18B(図3B参照)内に注型した後、固化する。第1鋳込み型18Aには、接合面12aを成形する部分に、溝14を反転した形状の突起20が形成されている。その後、ステップS1cにおいて、第1鋳込み型18A及び第2鋳込み型18Bを離型することで、図2に示すように、第1セラミック成形体10A及び第2セラミック成形体10Bを得る。
第1セラミック成形体10A及び第2セラミック成形体10Bは共に、中空部22を有する筒状に形成されている。さらに詳しくは、完成品である第1セラミックチューブ24A(図4B参照)を軸線m1の長さ方向中心で2つに分離した形状の相似形を有し、円筒部26と湾曲部28(椀形状)とが一体に形成された形状を有する。つまり、第1セラミック成形体10Aと第2セラミック成形体10Bとを接合して得られる第1接合体30A(図4A参照)の形状と、第1接合体30Aを焼成することによって得られる第1セラミックチューブ24Aの形状は相似形であり、第1セラミックチューブ24Aは第1接合体30Aを縮小した形状を有する。
第1セラミック成形体10A及び第2セラミック成形体10Bの接合面12a及び12bは、各湾曲部28の端面に位置し、第1セラミック成形体10A及び第2セラミック成形体10Bの軸方向に対して直交する面に平行である。そして、第1セラミック成形体10Aの接合面12aには1つの溝14が形成されている。溝14は、半円柱状、角柱状、または角柱と半円柱の組み合わせ形状とされ、その軸線n1が第1セラミック成形体10Aの軸線m2に向かい、且つ、軸線n1と軸線m2とのなす角が90°とされている。溝14の軸線n1に沿った長さは、第1セラミック成形体10Aの湾曲部28の厚みと同じとされ、溝14の軸線n1と直交する長さ(幅)は、固体の状態で挿入される発光物質の径の1倍〜3倍の長さが必要であるため、内接する円の直径がφ0.25mm〜φ0.9mmとされている。なお、図示していないが、第1セラミック成形体10A及び第2セラミック成形体10Bの各接合面12a及び12bの外周部分及び内周部分は面取り(例えばR面、C面)を施すようにしてもよい。
図1のステップS2において、第1セラミック成形体10Aと第2セラミック成形体10Bとを接合して第1接合体30Aを作製する。
具体的には、ステップS2aにおいて、セラミック粉末、溶媒、バインダ等を混合して接合用のスラリー(接合スラリー32と記す)を調製する。ステップS2bにおいて、第1セラミック成形体10Aの接合面12aのうち、溝14を除く部分に接合スラリー32を塗布(供給)する。その後、ステップS2cにおいて、第2セラミック成形体10Bの接合面12bと合わせて圧着することで、図4Aに示す第1接合体30Aを得る。
そして、図1のステップS3において、第1接合体30Aを焼成して焼結体(第1セラミックチューブ24A)を得る。第1セラミックチューブ24Aは、図4Bに示すように、中央部に湾曲部28の接合及び焼成による膨出部(発光部34)と、発光部34の両端にそれぞれ一体に形成された電極封止用の細管(電極導入部36)とを有し、内部に一方の電極導入部36から他方の電極導入部36にかけて連通する中空部37が形成された形状を有する。第1セラミックチューブ24Aの発光部34の中間部分には第1セラミック成形体10Aの接合面12aに形成された溝14による第1貫通孔38a(細孔)が形成される。この第1貫通孔38aは、第1セラミックチューブ24Aを例えば発光管として作製する過程において、発光部34内に発光物質を導入するための導入孔として使用される。従って、第1貫通孔38aは発光物質等の導入後において封止される。なお、発光部34の内部には、アルゴン等の不活性なスタートガスに加えて、水銀及びメタルハライド添加物が封入される。但し、水銀は、必ずしも、封入する必要はない。
ここで、比較のために、貫通孔を有するセラミックチューブを作製するための従来の製造方法について図5を参照しながら説明する。
図5のステップS11において、接合面12bに溝14を有しない2つの第2セラミック成形体10Bを作製する。
具体的には、ステップS11aにおいて、セラミック粉末、分散媒、ゲル化剤等を混合して成形スラリー16を調製する。ステップS11bにおいて、成形スラリー16を、第2セラミック成形体10B用の第2鋳込み型18B(図3B参照)内に注型した後、固化し、その後、第2鋳込み型18Bから離型することで第2セラミック成形体10Bを得る。
図5のステップS12において、一方の第2セラミック成形体10Bの湾曲部28に例えばドリルによる孔空け加工を行って貫通孔を設ける。
図5のステップS13において、2つの第2セラミック成形体10Bを接合する。
具体的には、ステップS13aにおいて、セラミック粉末、溶媒、バインダ等を混合して接合スラリーを調製する。ステップS13bにおいて、一方の第2セラミック成形体10Bの接合面12bに接合スラリー32を塗布(供給)する。その後、ステップS13cにおいて、2つの第2セラミック成形体10Bの接合面12b同士を合わせて圧着することで接合体を得る。
そして、図5のステップS14において、接合体を焼成して、貫通孔が形成された焼結体(セラミックチューブ)を得る。
この従来の製造方法では、1つの第2セラミック成形体10Bの湾曲部28に対して、ドリルで貫通孔を加工することから、ドリルの回転振動によって第2セラミック成形体10Bが移動してしまい、所望の径の貫通孔を形成することができない場合がある。そこで、第2セラミック成形体10Bを治具等で保持固定することになるが、第2セラミック成形体10Bが破壊しない程度の強度で保持固定する必要があり、その調整に時間がかかるという問題がある。また、第2セラミック成形体10Bのサイズに応じて治具やドリルを予め用意する必要があり、製造コストが高価格化するという問題もある。また、ドリルによる回転振動や切削くずの衝突等によって、第2セラミック成形体10Bに傷が生じることから、セラミックチューブとした後、クラックが生じやすくなるおそれがある。
これに対して、第1製造方法では、接合面12aに溝14を有する第1セラミック成形体10Aと接合面12bに溝14を有しない第2セラミック成形体10Bとを接合して、溝14による第1貫通孔38aが形成された第1セラミックチューブ24Aを作製するようにしたので、ドリルで孔空け加工をする必要がなくなり、製造工程の簡略化、工数の低減化、スループットの向上、歩留まりの向上を図ることができ、発光物質を導入するための第1貫通孔38aを有する第1セラミックチューブ24Aの生産性の向上を実現することができる。しかも、ドリルを用いないことから、第1セラミックチューブ24Aとした場合に、クラックやリークの発生原因となる傷の発生を回避することができる。なお、第1セラミック成形体10Aを得るための金型が必要になるが、この金型の形状は第2セラミック成形体10Bを得るための金型と比べた場合、溝14を反転した形状の突起20があるだけで、形状が単純であるため、安価に型を作製でき、上述した製造工程の簡略化、工数の低減化、スループットの向上、歩留まりの向上等を考慮した場合、コストアップにはつながらない。
上述の例では、第1セラミック成形体10Aと第2セラミック成形体10Bの各湾曲部28の高さを同じにして、発光部34の中間部分に第1貫通孔38aを形成した例を示したが、その他、図6Aに示すように、例えば第1セラミック成形体10Aの湾曲部28の高さを、第2セラミック成形体10Bの湾曲部28の高さよりも大きくしてもよい。その逆でもよい。この場合、図6Bに示すように、第1セラミックチューブ24Aとした際に、第1貫通孔38aは、発光部34の中間部分から一方の電極導入部36寄りあるいは他方の電極導入部36寄りの偏心した位置に形成されることになる。
次に、第2の具体例に係る製造方法(以下、第2製造方法と記す)は、図7のステップS101において、図8に示すように、接合面12aに溝14を有する2つの第1セラミック成形体10Aを作製する。
具体的には、セラミック粉末、分散媒、ゲル化剤等を混合して成形スラリー16を調製(図7のステップS101a)した後、成形スラリー16を、第1鋳込み型18A内に注型し(ステップS101b)、固化する。その後、第1鋳込み型18Aを離型(ステップS101c)することで第1セラミック成形体10Aを得る。
図8に示すように、第1セラミック成形体10Aの接合面12aに形成される溝14の軸線n1に沿った長さは、第1セラミック成形体10Aの湾曲部28の厚みと同じとされ、溝14の軸線n1と直交する長さ(幅)は、固体の状態で挿入される発光物質の径の1倍〜3倍の長さが必要であるため、内接する円の直径がφ0.25mm〜φ0.9mmとされている。
図7のステップS102において、2つの第1セラミック成形体10A同士を接合する。具体的には、セラミック粉末、溶媒、バインダ等を混合して接合スラリー32を調製(ステップS102a)した後、一方の第1セラミック成形体10Aの接合面12aのうち、溝14を除く部分に接合スラリー32を塗布(供給)する(ステップS102b)。その後、図9Aに示すように、2つの第1セラミック成形体10Aの接合面12a同士を合わせて圧着することで第2接合体30Bを得る(ステップS102c)。
そして、図7のステップS103において、第2接合体30Bを焼成して焼結体(第2セラミックチューブ24B)を得る。図9Bに示すように、第2セラミックチューブ24Bは、中央部に湾曲部28の接合及び焼成による発光部34と、発光部34の両端にそれぞれ一体に形成された電極導入部36とを有し、内部に一方の電極導入部36から他方の電極導入部36にかけて連通する中空部37が形成された形状を有する。第2セラミックチューブ24Bの発光部34の中間部分には2つの第1セラミック成形体10Aの各接合面12aに形成された溝14による第2貫通孔38b(溝14同士が対向することによる貫通孔)が形成される。この第2貫通孔38bは、第2セラミックチューブ24Bを例えば発光管として作製する過程において、発光部34内に発光物質を導入するための導入孔として使用される。
この第2製造方法においても、上述した第1製造方法と同様に、ドリルで孔空け加工をする必要がなくなり、製造工程の簡略化、工数の低減化、スループットの向上、歩留まりの向上を図ることができ、発光物質を導入するための第2貫通孔38bを有する第2セラミックチューブ24Bの生産性の向上を実現することができる。特に、この第2製造方法では、用意する鋳込み型として、第1セラミック成形体10Aを作製するための第1鋳込み型18Bのみでよいため、さらにコストの低廉化につながる。
上述の例では、第1セラミック成形体10Aの各湾曲部28の高さを同じにして、発光部34の中間部分に第2貫通孔38bを形成した例を示したが、その他、上述した図6Aの場合と同様に、例えば一方の第1セラミック成形体10Aの湾曲部28の高さを、他方の第1セラミック成形体10Aの湾曲部28の高さよりも大きくしてもよい。その逆でもよい。この場合、第2セラミックチューブ24Bとした際に、第2貫通孔38bは、発光部34の中間部分から一方の電極導入部36寄りあるいは他方の電極導入部36寄りの偏心した位置に形成されることになる。
次に、第2の実施の形態に係るセラミックチューブの製造方法について説明する。
この第2の実施の形態は、接合面の一部を構成する第1突起を有し、接合面に第1突起の端部から内方にかけて連続して貫通溝が形成された少なくとも1つのセラミック成形体を含む複数のセラミック成形体を作製する成形体作製工程と、前記複数のセラミック成形体の各接合面同士を接合する成形体接合工程とを有し、前記貫通溝による孔が形成されたセラミックチューブを作製することを特徴とする。
第2の実施の形態に係るセラミックチューブの製造方法のいくつかの具体例を図10〜図23を参照しながら説明する。
先ず、第3の具体例に係る製造方法(以下、第3製造方法と記す)は、図10のステップS201において、図11に示すように、1つの第3セラミック成形体10Cと、1つの第4セラミック成形体10Dとを作製する。第3セラミック成形体10Cは、接合面12cの一部を構成する第1突起40aを有し、接合面12cに第1突起40aの端部から該第3セラミック成形体10Cの内方にかけて連続して貫通溝42が形成されている。第4セラミック成形体10Dは、接合面12dの一部を構成する第2突起40bを有する。第4セラミック成形体10Dの接合面12dには、第2突起40bの端部から該第4セラミック成形体10Dの内方にかけて貫通溝42は形成されておらず、平坦面とされている。
具体的には、図10のステップS201aにおいて、セラミック粉末、分散媒、ゲル化剤等を混合して成形スラリー16を調製する。ステップS201bにおいて、図12A及び図12Bに示すように、成形スラリー16を、第3セラミック成形体10C用の第3鋳込み型18C(図12A参照)内、並びに第4セラミック成形体10D用の第4鋳込み型18D(図12B参照)内に注型した後、固化する。その後、第3鋳込み型18C及び第4鋳込み型18Dを離型することで第3セラミック成形体10C及び第4セラミック成形体10Dを得る。第3鋳込み型18Cには、接合面12cを成形する部分に、第1突起40a及び貫通溝42を形成するための第1空間44aが形成され、第4鋳込み型18Dには、接合面12dを成形する部分に、第2突起40bを形成するための第2空間44bが形成されている。
第3セラミック成形体10C及び第4セラミック成形体10Dは共に、中空部22を有する筒状に形成されている。さらに詳しくは、第3セラミック成形体10C及び第4セラミック成形体10Dは、完成品である第3セラミックチューブ24C(図15B参照)を軸線m1の長さ方向中心で2つに分離した形状の相似形を有し、特に、第3セラミック成形体10Cは、円筒部26と湾曲部28(椀形状)と第1突起40aとが一体に形成された形状を有し、第4セラミック成形体10Dは、円筒部26と湾曲部28(椀形状)と第2突起40bとが一体に形成された形状を有する。
第3セラミック成形体10C及び第4セラミック成形体10Dの接合面12c及び12dは、各湾曲部28の端面に位置し、第3セラミック成形体10C及び第4セラミック成形体10Dの軸方向に対して直交する面に平行である。そして、第3セラミック成形体10Cの接合面12cは、第1突起40aの端部から第3セラミック成形体10Cの内方に向かって連続して形成された上述の貫通溝42が形成されている。第1突起40aは、図11に示すように、その軸線n2が第3セラミック成形体10Cの軸線m3に向かい、且つ、軸線n2と軸線m3とのなす角が90°となる方向に突出させてもよいし、あるいは、図13及び図14に示すように、第1突起40aを有する接合面12cの外周と第1突起40aの軸線n2との交点を、第1突起40aの基点46としたとき、接合面12cの外周における基点46での接線K1の方向と第1突起40aの軸線n2とのなす角θが30°〜60°となる方向に突出させてもよい。第2突起40bについても同様である。
貫通溝42の軸線n2に沿った長さは、第1突起40aの高さと第3セラミック成形体10Cの湾曲部28の厚みとの合計と同じとされ、貫通溝42の軸線n2と直交する長さ(幅)は、挿入される発光物質の径の1倍〜3倍の長さが必要であるため、内接する円の直径がφ0.25mm〜φ0.9mmとされている。なお、図示しないが、第3セラミック成形体10C及び第4セラミック成形体10Dの各接合面12c及び12dの外周部分及び内周部分は面取り(例えばC面)を施すようにしてもよい。
図10のステップS202において、第3セラミック成形体10Cと第4セラミック成形体10Dとを接合する。
具体的には、ステップS202aにおいて、セラミック粉末、溶媒、バインダ等を混合して接合スラリーを調製する。ステップS202bにおいて、第3セラミック成形体10Cの接合面12cのうち、貫通溝42を除く部分に接合スラリーを塗布(供給)する。その後、ステップS202cにおいて、第3セラミック成形体10Cの接合面12cと第4セラミック成形体10Dの接合面12dと合わせて圧着することで第3接合体30C(図15A参照)を得る。このとき、第1突起40aの接合面12cと第2突起40bの接合面12dとを互いに対向させて合わせるようにする。
そして、図10のステップS203において、第3接合体30Cを焼成して焼結体(第3セラミックチューブ24C)を得る。第3セラミックチューブ24Cは、図15B又は図16Aに示すように、中央部に湾曲部28の接合及び焼成による発光部34と、発光部34の両端にそれぞれ一体に形成された電極導入部36とを有し、内部に一方の電極導入部36から他方の電極導入部36にかけて連通する中空部37が形成された形状を有する。第3セラミックチューブ24Cの発光部34には、該発光部34の一部から外方に突出する円筒状の突起50(細管)が形成されている。
図15Bに示す円筒状の突起50は、図11に示す第1突起40aと第2突起40bとが接合し、焼成されて形成されたものであって、その軸線n3が第3セラミックチューブ24Cの軸線m1に向かい、且つ、軸線n3と軸線m1とのなす角が90°となる方向に突出している。図16Aに示す円筒状の突起50は、図13に示す第1突起40aと第2突起40bとが接合し、焼成されて形成されたものであって、図16Bに示すように、発光部34の外面を円筒状の突起50の軸線n3を含む面で切断した輪郭線52と突起50の軸線n3との関係でみたとき、輪郭線52における該輪郭線52と軸線n3との交点54での接線K2の方向と軸線n3とのなす角が30°〜60°となる方向に突出している。
また、円筒状の突起50は、その軸線n3に沿って第1突起40aの貫通溝42による第3貫通孔38cが形成されている。この第3貫通孔38cは、第3セラミックチューブ24Cを例えば発光管として作製する過程において、発光部34内に発光物質を導入するための導入孔として使用される。
ここで、比較のために、円筒状の突起を有する焼結体を作製するための従来の製造方法について図17を参照しながら説明する。
図17のステップS211(ステップS211a〜ステップS211c)において、接合面12bに溝14を有しない2つの第2セラミック成形体10Bを作製する。ステップS212において、一方の第2セラミック成形体10Bの湾曲部28に例えばドリルによる孔空け加工を行って貫通孔を設ける。ステップS213(ステップS213a〜ステップS213c)において、2つの第2セラミック成形体10Bを接合する。その後、ステップS214において、セラミック成形体にて構成されたパイプの端面に接合スラリーを塗布し、貫通孔を塞ぐようにしてパイプを接合して接合体を得る。そして、ステップS215において、接合体を焼成して、円筒状の突起が形成された焼結体(セラミックチューブ)を得る。
この従来の製造方法では、1つの第2セラミック成形体10Bの湾曲部28に対して、ドリルで貫通孔を加工することから、上述した不都合を有するほか、パイプを作製する工程及びパイプを接合する工程が必要になることから、全体の製造工程が複雑になり、製造コストの高価格化するという問題がある。
これに対して、第3製造方法においては、上述した第1製造方法と同様に、ドリルで孔空け加工をする必要がなくなり、製造工程の簡略化、工数の低減化、スループットの向上、歩留まりの向上を図ることができ、発光物質を導入するための第3貫通孔38cを有する第3セラミックチューブ24Cの生産性の向上を実現することができる。特に、貫通溝42を有する第1突起40aと第2突起40bとを接合して、発光物質を導入するための第3貫通孔38cを有する円筒状の突起50を形成するようにしたので、円筒状の突起50が発光物質の導入やガスの排気のためのガイドとして作用し、発光物質の導入やガスの排気が容易になる。また、容易に第3貫通孔38cを封止することもできる。例えば円筒状の突起50の先端部をレーザ光等で熱融着して封止したり、第3貫通孔38cのうち、円筒状の突起50の先端部分に封止部材を詰め込む等を好ましく採用でき、封止作業が簡単になる。
図15Bに示す円筒状の突起50は、第3セラミック成形体10Cの軸線m1に対して直交する方向に突出することから、図18Aに示すように、突起50の突出量La(発光部34の中心Oaと突起50の先端点Paとを結ぶ線分と発光部34の外周との交点Caから先端点Paまでの距離)が大きいと完成した発光管を外球に納めてランプ化する際、外球の径を大きくする必要があり、ランプの小型化が難しくなる。また、外球内のリード線等の他の物体に接触し易くなり、破損し易くなる。また、突起50の先端部(封止される部分)が発光部34から遠くなり、該先端部が最冷点になる。そのため腐食性のある発光物質が溜まりやすくなり、発光管として使用した際に、封止部分に腐食等を引き起こすおそれがある。突起50の突出量Laが反対に小さすぎると、第3貫通孔38cを熱融着する場合に、溶解する容積が不足したり、封止部材を詰め込む場合においても封止距離が短くなり、リークが発生する等、封止が困難になるおそれがある。そこで、突起50の突出量Laは、発光部34の最大直径の1/20〜10/20の範囲が好ましく、さらに好ましくは2/20〜5/20である。
一方、図16Aに示す円筒状の突起50を形成した場合には、図18Bに示すように、突起50の突出量Laを短くすることができ、ランプ化する際、小型化が可能となり、他の物体への接触や破損が生じ難くなる。しかも、先端部が図18Aの場合よりも発光部34に近くなることから、該先端部が最冷点となることを回避することができ、発光管として使用した際に、封止部分への腐食等を防止することができ、信頼性の向上につながる。
上述の例では、第3セラミック成形体10Cと第4セラミック成形体10Dの各湾曲部28の高さを同じにして、発光部34の中間部分に円筒状の突起50を形成した例を示したが、その他、上述した図6Aの場合と同様に、例えば第3セラミック成形体10Cの湾曲部28の高さを、第4セラミック成形体10Dの湾曲部28の高さよりも大きくしてもよい。その逆でもよい。この場合、第3セラミックチューブ24Cとした際に、円筒状の突起50は、発光部34の中間部分から一方の電極導入部36寄りあるいは他方の電極導入部36寄りの偏心した位置に形成されることになる。
次に、第4の具体例に係る製造方法(以下、第4製造方法と記す)は、図19のステップS301において、図20及び図21に示すように、2つの第3セラミック成形体10Cを作製する。
具体的には、セラミック粉末、分散媒、ゲル化剤等を混合して成形スラリーを調製(図19のステップS301a)した後、成形スラリーを、第3鋳込み型18C内に注型し(ステップS301b)、固化する。その後、第3鋳込み型18Cから離型することで第3セラミック成形体10Cを得る(ステップS301c)。
第3セラミック成形体10Cの接合面12cに形成される貫通溝42の軸線n2に沿った長さは、第1突起40aの高さと第3セラミック成形体10Cの湾曲部28の厚みとの合計と同じとされ、貫通溝42の軸線n2と直交する長さ(幅)は、挿入される発光物質の径の1倍〜3倍の長さが必要であるため、内接する円の直径がφ0.25mm〜φ0.9mmとされている。
図19のステップS302において、2つの第3セラミック成形体10Cを接合する。具体的には、セラミック粉末、溶媒、バインダ等を混合して接合スラリー32を調製(ステップS302a)した後、一方の第3セラミック成形体10Cの接合面12cのうち、貫通溝42を除く部分に接合スラリー32を塗布(供給)する(ステップS302b)。その後、2つの第3セラミック成形体10Cの接合面12c同士を合わせて圧着することで第4接合体30D(図22A参照)を得る(ステップS302c)。
そして、図19のステップS303において、第4接合体30Dを焼成して焼結体(第4セラミックチューブ24D)を得る。第4セラミックチューブ24Dは、図22B又は図23に示すように、中央部に湾曲部28の接合及び焼成による発光部34と、発光部34の両端にそれぞれ一体に形成された電極導入部36とを有し、内部に一方の電極導入部36から他方の電極導入部36にかけて連通する中空部37が形成された形状を有する。第4セラミックチューブ24Dの発光部34には2つの第3セラミック成形体10Cの各接合面12cに形成された貫通溝42による第4貫通孔38d(貫通溝42同士が対向することによる貫通孔)が形成される。この第4貫通孔38dは、第4セラミックチューブ24Dを例えば発光管として作製する過程において、発光部30内に発光物質を導入するための導入孔として使用される。第4セラミックチューブ24Dの突起においても、図22Bに示す構成の場合は、突起50の突出量を、発光部34の最大直径の1/20〜10/20の範囲が好ましく、さらに好ましくは2/20〜5/20である。また、図23に示す構成の場合は、突起50の突出量を短くすることができ、ランプ化する際、小型化が可能となり、他の物体への接触や破損が生じ難くなる。しかも、先端部が図22Bの場合よりも発光部34に近くなることから、該先端部が最冷点となることを回避することができ、発光管として使用した際に、封止部分への腐食等を防止することができ、信頼性の向上につながる。
この第4製造方法においても、上述した第1製造方法と同様に、ドリルで孔空け加工をする必要がなくなり、製造工程の簡略化、工数の低減化、スループットの向上、歩留まりの向上を図ることができ、発光物質を導入するための第4貫通孔38dを有する第4セラミックチューブ24Dの生産性の向上を実現することができる。また、上述した第3製造方法と同様に、発光物質の導入やガスの排気が容易になり、しかも、容易に第4貫通孔38dを封止することもできる。特に、この第4製造方法では、用意する鋳込み型として、第3セラミック成形体10Cを作製するための第3鋳込み型18Cのみでよいため、さらにコストの低廉化につながる。
上述の例では、2つの第3セラミック成形体10Cの各湾曲部28の高さを同じにして、発光部34の中間部分に円筒状の突起50を形成した例を示したが、その他、上述した図6Aの場合と同様に、例えば一方の第3セラミック成形体10Cの湾曲部28の高さを、他方の第3セラミック成形体10Cの湾曲部28の高さよりも大きくしてもよい。その逆でもよい。この場合、第4セラミックチューブ24dとした際に、円筒状の突起50は、発光部34の中間部分から一方の電極導入部36寄りあるいは他方の電極導入部36寄りの偏心した位置に形成されることになる。
ここで、本実施の形態に係る製造方法に使用される材料等の好ましい態様について説明する。なお、上述した第1製造方法〜第4製造方法を一括していう場合は、単に「製造方法」と記す。また、上述した第1セラミック成形体10A〜第4セラミック成形体10Dを区別して称しない場合は、単に「セラミック成形体10」と記し、接合面12a〜接合面12dを区別して称しない場合は、単に「接合面12」と記し、第1貫通孔38a〜第4貫通孔38dを区別して称しない場合は、単に「貫通孔38」と記す。
(セラミック成形体)
上述した製造方法ではセラミック成形体10を用意する。セラミック成形体10の製法は従来各種の方法が公知であり、こうした方法を用いて容易に取得することができる。セラミック成形体10の製法としては、例えば鋳込み型に無機粉末と有機化合物とを含む成形スラリー16を鋳込み、有機化合物相互の化学反応、例えば分散媒とゲル化剤若しくはゲル化剤相互の化学反応により固化させた後、離型するゲルキャスト法により準備することができる。このような成形スラリー16は、原料粉末のほか、分散媒、ゲル化剤を含み、粘性や固化反応調整のため分散剤、触媒を含んでいてもよい。以下、これらの各種成分について説明する。
(原料粉末)
セラミック成形体10に含まれるセラミック粉末としては、アルミナ、窒化アルミニウム、ジルコニア、YAG及びこれらの2種以上の混合物を例示することができる。焼結性や特性改善のための焼結助剤としては、酸化マグネシウムが挙げられるが、ZrO、Y、La及びScが好ましいものとして挙げられる。
(分散媒)
分散媒としては、反応性の分散媒を用いることが好ましい。例えば、反応性官能基を有する有機分散媒を用いることが好ましい。反応性官能基を有する有機分散媒は、後述するゲル化剤と化学結合し、すなわち、成形スラリー16を固化可能な液状物質であること、及び注型が容易な高流動性の成形スラリー16を形成できる液状いずれかの物質であること、の2つの条件を満たすことが好ましい。ゲル化剤と化学結合し、成形スラリー16を固化するためには、反応性官能基、すなわち、水酸基、カルボキシル基、アミノ基のようなゲル化剤と化学結合を形成し得る官能基を分子内に有していることが好ましい。
一方、注型が容易な高流動性のある成形スラリー16を形成するには、可能な限り粘性の低い有機分散媒を用いることが好ましく、特に、温度20℃における粘度が20cps以下の物質を使用することが好ましい。
また、多価アルコールや多塩基酸も成形スラリー16を大きく増粘させない程度の量であれば、強度補強のために使用することは有効である。
(ゲル化剤)
ゲル化剤は、分散媒に含まれる反応性官能基と反応して固化反応を引き起こすものであり、例えば国際公開第2002/085590号パンフレットに記載されているが、以下を例示するものも用いることができる。
ゲル化剤の反応性官能基は、溝形状を維持しつつ接合を行うために、固化反応を引き起こした後、後に述べる接合スラリー等に溶解して溝形状が変形したりせず、接合の際の荷重で変形しないだけの強度が得られるものが望ましい。こういった観点より、特に固化反応後の耐溶剤性の高く、加えて反応性分散材との反応性が高いイソシアナート基(−N=C=O)、及び/又はイソチオシアナート基(−N=C=S)を有するゲル化剤を選択することが好ましい。
セラミック成形体10を製造するための成形スラリー16は、特開2008−44344号公報や、国際公開第2002/085590号パンフレットに記載されている内容を例示できるが、例えば、以下のようにして調製することができる。すなわち、まず、分散媒に原料粉末を分散させて成形スラリー16とした後、ゲル化剤を添加するか、あるいは分散媒に原料粉末とゲル化剤とを同時に添加して分散して成形スラリー16とすることができる。
(接合スラリー)
接合体を得るには、セラミック成形体10同士を接合するための接合スラリー32を用意する。接合スラリー32は、化学反応により固化しない非自己硬化性のスラリーであることが好ましい。非自己硬化性のスラリーであることにより、表面張力が作用した状態で接合スラリー32の層を形成するため、容易に接合スラリー32の層の形状を制御して、接合後に得られる細孔の詰まり、変形を防止できるようになる。
接合スラリー32には、既に説明した成形スラリー16に用いることのできる原料粉末、非反応性分散媒のほか、ポリビニルアセタール樹脂及びエチルセルロース等の各種バインダを用いることができる。
接合スラリー32は、原料粉末、溶媒、バインダをトリロールミル、ポットミル等を用いる通常のセラミックスペーストやスラリーの製造方法を用いて混合することにより得ることができる。分散剤や有機溶剤は適宜混合することができる。具体的には、ブチルカルビトール、酢酸ブチルカルビトール及びテルピネオール等を用いることができる。温度20℃における接合スラリー32の粘度は、10000cps以上、400000cps以下であることが好ましい。この範囲であると、接合の際、接合スラリー32の層が適度に変形するため、接合スラリー32の層に気泡が残ることを防止でき、加えて、接合スラリー32の層を形成するのに都合がよい表面張力を維持できるため、セラミック成形体10の溝が埋まってしまうことを回避できるからである。より好ましくは30000cps以上、200000cps以下である。この範囲であると、接合スラリー32の供給形状を鮮明にできるため、特に貫通孔38の径がφ0.6mm以下であるような場合においても、接合後の貫通孔38が接合スラリー32の変形、はみ出しにより、埋まってしまうことがなくなり、所望の形状に制御することが可能となる。
(接合体の作製)
次に、用意した2以上のセラミック成形体10を接合スラリー32を用いて接合して、接合体を作製する。
(接合スラリーの層の形成工程)
接合体を得るには、先ず、接合しようとする2以上のセラミック成形体10の互いに接合しようとする接合面12の間に、表面張力が作用する状態を維持して、接合スラリー32の層を形成する。また、その際、セラミック成形体10に設けた溝部分には接合スラリー32を供給しないことが接合後に貫通孔38の詰まりや変形を防止する観点から望ましい。
セラミック成形体10の接合面12間に接合スラリー32を供給するには、ディスペンサー、ディッピング、スプレー、スクリーン印刷、メタルマスク印刷等の公知の手法を利用できる。
例えば、セラミック成形体10の接合面12上に供給される接合スラリー32の層の厚みが200μm以下(好ましくは10μm以上)であるときには、スクリーン印刷によって接合スラリー32を供給することが好ましい。スクリーン印刷によれば接合スラリー32を高精度に、且つ、均一厚さに供給することができ、また、スクリーン製版のパターンを適宜設計することで、成形体の溝の部分には接合スラリー32を供給しないといった供給箇所の選択ができ、貫通孔38の詰まりや変形を防止することができる。このために、接合スラリー32のはみ出しによる詰まりや変形のない精度の良い貫通孔38を得ることができる。接合スラリー32の層の厚みは、薄すぎると気泡が残り易く、また厚すぎると接合の際の接合スラリー32の変形により貫通孔38が詰まり易くなるため、これらを回避し、所望の形状とするためには、接合後の接合スラリー32の層の厚みは5μm〜100μmとすることが好ましく、この範囲に収まるよう供給する接合スラリー32の量を調整することが好ましい。特に貫通孔38の径がφ0.6mm以下であるような場合においては、接合後の接合スラリー32の層の厚みが5μm〜40μmとすることが好ましく、この範囲に収まるよう供給する接合スラリー32の量を調整することが好ましい。
接合スラリー32の表面張力が作用する状態を維持して、気泡の発生のない該接合スラリー32による層を形成するには、接合の際、接合スラリー32をある程度変形させる必要があるため、セラミック成形体10の接合面12間あるいは接合面12に接合スラリー32を供給した後、乾燥することなく、セラミック成形体10の接合面12間を意図した距離に保持すればよい。接合スラリー32が非自己硬化性である場合には、接合面12等に接合スラリー32を供給後、乾燥前にあっては、一定期間、表面張力によって保持されるが、外からの力によって変形可能な状態が維持され易いからである。
特に、接合面12に直交する方向に負荷する荷重の程度及び/又は接合面12間に距離を確保することで、容易に接合スラリー32の層の厚みを制御でき、所望の厚みの接合スラリー32の層が得られ易くなり、詰まりや変形のない所望形状の貫通孔38が得られ易くなる。
(乾燥工程)
接合スラリー32の層を対向配置したセラミック成形体10の接合面12間に形成したら、この接合スラリー32の層を乾燥する。乾燥工程は、接合スラリー32の組成や供給量等に応じて適宜設定することができる。通常、温度40℃以上200℃以下で5〜120分程度行うことができる。また、乾燥中、接合面12に直交する方向に荷重を負荷することで、接合スラリー32の層の乾燥収縮による気泡発生を抑えつつ、所望の厚みの接合スラリー32の層が得られ易くなる。
こうして得られた接合体は、少なくとも2つのセラミック成形体10が接合スラリー32の層が乾燥した接合部(乾燥後)によって接合され、予めセラミック成形体10に設けられた溝によって貫通孔のある状態となっている。なお、以上説明した接合体の作製においては、2つのセラミック成形体10を接合する場合について説明したが、これに限定するものではなく、3つ以上のセラミック成形体10を、同時にあるいは逐次、接合スラリー32の層を形成して接合して接合体を得ることもできる。
(焼結体(セラミックチューブ)の作製)
次に、接合体を焼成してセラミック成形体10及び接合部(乾燥後)中の焼結性成分を焼結させて焼結体を得る。焼結工程に先立って、接合体を脱脂又は仮焼することができる。
[第1実施例]
実施例1〜4、比較例1及び2に係る製造方法で作製した焼結体(セラミックチューブ)のクラックの発生状況、発光部のリーク量を測定した。
(実施例1)
図7に示す第2製造方法に基づいて、図9Bに示す10個の第2セラミックチューブ24Bを作製した。
先ず、第1セラミック成形体10A(図8参照)を作製するための成形スラリー16を以下のようにして調製した。すなわち、原料粉末としてアルミナ粉末100重量部及びマグネシア0.025重量部、分散媒として多塩基酸エステル30重量部、ゲル化剤としてMDI樹脂4重量部、分散剤2重量部、触媒としてトリエチルアミン0.2重量部を混合して成形スラリー16とした。
この成形スラリー16を、アルミニウム合金製の第1鋳込み型18A(図3A参照)に室温で注型後、室温で1時間放置し、固化してから離型した。さらに、室温、次いで温度90℃のそれぞれの温度にて2時間放置して、20個の第1セラミック成形体10Aを得た。なお、第1セラミック成形体10Aの各接合面12aの外周部分及び内周部分に対する面取り(例えばR面)は、半径0.05〜0.15mmの範囲で実施した。
接合スラリー32は次のようにして調製した。すなわち、原料粉末としてアルミナ粉末100重量部、マグネシア0.025重量部、テルピネオール100重量部、ブチルカルビトール30重量部、ポリビニルアセタール樹脂8重量部を混合して接合スラリー32とした。
スクリーン製版として、乳剤厚さ100μm、#290メッシュを有し、図24に示すように、第1セラミック成形体10Aの溝14に対応した切欠き60を有するリング形状のパターン62(内径12.8mm、外径13.7mm)を有するスクリーン製版を用いた。そして、スクリーン製版が第1セラミック成形体10Aの接合面12a(内径12.5mm、外径14.0mm)に平行になるようにスクリーン印刷機のステージに固定し、スクリーン製版との位置合わせをした。次いで、調製した接合スラリー32を、スクリーン製版を用いてスクリーン印刷機にて第1セラミック成形体10Aの接合面12aに供給した。その後、それぞれ一対の第1セラミック成形体10Aの接合面12aを圧着し、温度95℃の乾燥器で15分乾燥させて、10個の第2接合体30B(図9A参照)を作製した。
次いで、上述のようにして作製した第2接合体30Bを大気中において温度1200℃で仮焼した後、水素:窒素=3:1の雰囲気中において温度1800℃で焼成し、緻密化及び透光化させた。この結果、図9Bに示すように、発光部34に第2貫通孔38bを有し、発光部34の外径が11mm、電極導入部36の長さが17mmの焼結体(第2セラミックチューブ24B)を得た。
得られた10個の実施例1に係る焼結体(第2セラミックチューブ24B)は、いずれもクラックや変形は認められなかった。水中急冷法で耐熱衝撃性を評価したところ、各焼結体は、温度150℃でもクラックが発生せず、第2貫通孔38bのない同形状のセラミックチューブと同じレベルであった。さらに、これらの焼結体について、耐熱衝撃性評価のあと、発光部34に形成された第2貫通孔38bをふさいでHe(ヘリウム)リーク測定機にて発光部34のリーク量を測定したところ、いずれも1×10−8atm・cc/秒以下であった。
(実施例2)
図19に示す第4製造方法に基づいて、図22Bに示す10個の実施例2に係る焼結体(第4セラミックチューブ24D)を作製した。
先ず、成形スラリー16を上述した実施例1と同様にして調製し、この成形スラリー16を、アルミニウム合金製の第3鋳込み型18C(図12A参照)に室温で注型後、室温で1時間放置し、固化してから離型した。さらに、室温、次いで温度90℃のそれぞれの温度にて2時間放置して、20個の第3セラミック成形体10Cを得た。各第3セラミック成形体10Cの第1突起40aは、焼成収縮後の寸法において、突出量が4.0mm、外側の幅が0.9mm、貫通溝42の幅は0.3mmとなるよう調整した。この場合も、第3セラミック成形体10Cの各接合面12cの外周部分及び内周部分に対して面取りを行った。
接合スラリー32を上述した実施例1と同様にして調製し、調製した接合スラリー32を、スクリーン製版を用いてスクリーン印刷機にて第3セラミック成形体10Cの接合面12aに供給した。スクリーン製版は、実施例1の場合と同様に、乳剤厚さ100μm、#290メッシュとした。但し、スクリーン製版のパターンは、図25に示すように、第3セラミック成形体10Cの貫通溝42に対応した切欠き64を有し、第3セラミック成形体10Cの接合面12c(貫通溝42を除く)の形状に合わせ、互いに対向する端部にそれぞれ突起66が形成されたリング形状のパターン68とした。
そして、それぞれ一対の第3セラミック成形体10Cの接合面12cを圧着し、温度95℃の乾燥器で15分乾燥させて、10個の第4接合体30D(図22A参照)を作製した。
次いで、上述のようにして作製した第2接合体30Bを、実施例1と同様にして、仮焼成及び焼成を行って、緻密化及び透光化させた。この結果、図22Bに示すように、発光部34の外径が11mm、電極導入部36の長さが17mmであって、発光部34に、該発光部34の中間部分から外方に突出する円筒状の突起50(突出量が4.0mm、第4貫通孔38dの径が0.4mm)を有する焼結体(第4セラミックチューブ24D)を得た。
得られた10個の実施例2に係る焼結体は、いずれもクラックや変形は認められなかった。水中急冷法で耐熱衝撃性を評価したところ、各焼結体は、温度150℃でもクラックが発生せず、円筒状の突起50のない同形状の発光管と同じレベルであった。さらに、これらの焼結体について、耐熱衝撃性評価のあと、Heリーク測定機にてリーク量を測定したところ、いずれも1×10−8atm・cc/秒以下であった。
(実施例3)
実施例2と同様にして、第4セラミックチューブ24Dを作製した。但し、この実施例3では、それぞれ湾曲部28の高さが異なる2つの第3セラミック成形体10Cを接合させることで、円筒状の突起50を、発光部34の中間部分から一方の電極導入部36寄りに1mmだけ偏心した位置に形成した。
得られた10個の実施例3に係る焼結体においては、いずれもクラックや変形は認められなかった。水中急冷法で耐熱衝撃性を評価したところ、各焼結体は、温度150℃でもクラックが発生せず、円筒状の突起50のない同形状の発光管と同じレベルであった。さらに、これらの焼結体について、耐熱衝撃性評価のあと、Heリーク測定機にてリーク量を測定したところ、いずれも1×10−8atm・cc/秒以下であった。
(実施例4)
実施例2と同様にして、第4セラミックチューブ24Dを作製した。但し、この実施例4では、図13に示す2つの第3セラミック成形体10Cを接合させることで、円筒状の突起50を、図16A及び図16Bに示すように、発光部34の外面を円筒状の突起50の軸線n3を含む面で切断した輪郭線52と突起50の軸線n3との関係でみたとき、輪郭線52における該輪郭線52と軸線n3との交点54での接線K2の方向と軸線n3とのなす角が45°となる方向に突出させた。
得られた10個の実施例4に係る焼結体においては、いずれもクラックや変形は認められなかった。水中急冷法で耐熱衝撃性を評価したところ、各焼結体は、温度160℃でもクラックが発生せず、円筒状の突起50のない同形状の発光管と同じレベルであった。さらに、これらの焼結体について、耐熱衝撃性評価のあと、Heリーク測定機にてリーク量を測定したところ、いずれも1×10−8atm・cc/秒以下であった。
(比較例1)
図5に示す製造方法に基づいて、10個の比較例1に係る焼結体を作製した。
先ず、成形スラリー16を上述した実施例1と同様にして調製し、この成形スラリー16を、アルミニウム合金製の第2鋳込み型18B(図3B参照)に室温で注型後、室温で1時間放置し、固化してから離型した。さらに、室温、次いで温度90℃のそれぞれの温度にて2時間放置して、20個の第2セラミック成形体10Bを得た。次いで、それぞれ一方の第2セラミック成形体10Bの各湾曲部28にドリルによる孔空け加工を行って焼成収縮後の径がφ0.4mmとなるよう調整した貫通孔を設けた。
その後、接合スラリー32を上述した実施例1と同様にして調製し、調製した接合スラリー32を、スクリーン製版を用いてスクリーン印刷機にて、それぞれ一方の第2セラミック成形体10Bの接合面12bに供給した。そして、それぞれ一対の第2セラミック成形体10Bの接合面12bを圧着し、温度95℃の乾燥器で15分乾燥させて、10個の接合体を作製した。次いで、上述のようにして作製した接合体を、実施例1と同様にして、仮焼成及び焼成を行って10個の比較例1に係る焼結体を得た。
得られた10個の比較例1に係る焼結体は、いずれもクラックや変形は認められなかった。しかし、水中急冷法で耐熱衝撃性を評価したところ、各焼結体は、温度150℃でクラックが発生した。さらに、これらの焼結体について、耐熱衝撃性評価のあと、Heリーク測定機にてリーク量を測定したところ、いずれも1×10−8atm・cc/秒以下であった。
(比較例2)
図17に示す製造方法に基づいて、10個の比較例2に係る焼結体を作製した。
先ず、比較例1と同様にして、20個の第2セラミック成形体10Bを得た。次いで、それぞれ一方の第2セラミック成形体10Bの各湾曲部28に例えばドリルによる孔空け加工を行って焼成収縮後の直径が0.9mmとなるよう調整された貫通孔を設けた。
その後、それぞれ一対の第2セラミック成形体10Bを接合した後、セラミック成形体で構成された焼成収縮後の寸法が外径φ0.9mm、内径φ0.4mmとなるよう調整されたパイプを貫通孔の部分に接合して10個の接合体を得た。次いで、上述のようにして作製した接合体を、実施例1と同様にして、仮焼成及び焼成を行って10個の比較例2に係る焼結体を得た。
得られた10個の比較例2に係る焼結体は、いずれもクラックや変形は認められなかった。しかし、水中急冷法で耐熱衝撃性を評価したところ、各焼結体は、温度140℃でクラックが発生した。さらに、これらの焼結体について、耐熱衝撃性評価のあと、Heリーク測定機にてリーク量を測定したところ、10個の焼結体のうち、2つの焼結体でリークが発生した。
[第2実施例]
実施例11〜15、参考例1及び2について、円筒状の突起の突出量を変化させた場合の特性を確認した。
(実施例11)
上述した実施例2と同様にして10個の実施例11に係る焼結体を作製した。円筒状の突起50の突出量を発光部34の最大直径Dの1/20(=D/20)としたこと以外は、実施例2に係る焼結体と同じである。
(実施例12)
上述した実施例2と同様にして10個の実施例12に係る焼結体を作製した。円筒状の突起50の突出量を2D/20としたこと以外は、実施例2に係る焼結体と同じである。
(実施例13)
上述した実施例2と同様にして10個の実施例13に係る焼結体を作製した。円筒状の突起50の突出量を3D/20としたこと以外は、実施例2に係る焼結体と同じである。
(実施例14)
上述した実施例2と同様にして10個の実施例14に係る焼結体を作製した。円筒状の突起50の突出量を5D/20としたこと以外は、実施例2に係る焼結体と同じである。
(実施例15)
上述した実施例2と同様にして10個の実施例15に係る焼結体を作製した。円筒状の突起50の突出量を10D/20としたこと以外は、実施例2に係る焼結体と同じである。
(参考例1)
上述した実施例2と同様にして10個の参考例1に係る焼結体を作製した。円筒状の突起50の突出量を0.5D/20としたこと以外は、実施例2に係る焼結体と同じである。
(参考例2)
上述した実施例2と同様にして10個の参考例2に係る焼結体を作製した。円筒状の突起50の突出量を12D/20としたこと以外は、実施例2に係る焼結体と同じである。
<評価>
評価項目は以下の通りである。
・クラック及び変形の有無
焼結体を得た段階の焼結体にクラック、変形が生じているかどうかを確認
・耐熱衝撃性
水中急冷法で評価し、温度140℃でクラックが発生したものがあれば「×」、温度150℃でクラックが発生したものがあれば「△」、温度160℃でクラックが発生したものがあれば「○」、温度160℃でもクラックが発生したものがなければ「◎」とした。
・リーク検査
耐熱衝撃性評価の後に、熱融着により貫通孔をふさいでHeリーク測定機にて発光部34のリーク量を測定
10個のうち、1×10−8atm・cc/秒を超えた個数を確認
(評価結果)
評価結果を表1に示す。
Figure 2012046597
この評価結果から、実施例11〜15共に、良好な結果が得られ、特に、実施例12〜14では、耐熱衝撃性が温度160℃でもクラックが発生しなかった。一方、参考例1は、実施例11〜15と比して、貫通孔に対する封止が困難であり、10個の内、3個の焼結体にリークが発生した。また、耐熱衝撃性の評価において、温度150℃でクラックが発生した。これは、熱融着による変形が発光部34にまでおよんだため、その部分が弱くなったものと考えれられる。なお、参考例2は、耐熱衝撃性の評価において、温度150℃でクラックが発生し、10個のうち、2個の焼結体にリークが発生した。これは、円筒状の突起が長すぎた結果、根元の部分の剛性が疲労によって弱くなったものと考えられる。
[第3実施例]
実施例21〜25、参考例11及び12について、図16A及び図16Bに示すように、交点54での接線K2の方向と突起50の軸線n3とのなす角φを変化させた場合の特性を確認した。
(実施例21)
上述した実施例4と同様にして10個の実施例21に係る焼結体を作製した。交点54での接線K2の方向と突起50の軸線n3とのなす角φを30°としたこと以外は、実施例4に係る焼結体と同じである。
(実施例22)
上述した実施例4と同様にして10個の実施例22に係る焼結体を作製した。なす角φを40°としたこと以外は、実施例4に係る焼結体と同じである。
(実施例23)
上述した実施例4と同様にして10個の実施例23に係る焼結体を作製した。実施例4と同様に、なす角φを45°とした。
(実施例24)
上述した実施例4と同様にして10個の実施例24に係る焼結体を作製した。なす角φを50°としたこと以外は、実施例4に係る焼結体と同じである。
(実施例25)
上述した実施例4と同様にして10個の実施例25に係る焼結体を作製した。なす角φを60°としたこと以外は、実施例4に係る焼結体と同じである。
(参考例11)
上述した実施例4と同様にして10個の参考例11に係る焼結体を作製した。なす角φを20°としたこと以外は、実施例4に係る焼結体と同じである。
(参考例12)
上述した実施例4と同様にして10個の参考例12に係る焼結体を作製した。なす角φを70°としたこと以外は、実施例4に係る焼結体と同じである。
<評価>
評価項目は、上述した第2実施例の場合(実施例11〜15、参考例1及び2)と同じであるため、ここではその説明を省略する。
(評価結果)
評価結果を表2に示す。
Figure 2012046597
この評価結果から、実施例21〜25共に、良好な結果が得られ、耐熱衝撃性が温度160℃でもクラックが発生しなかった。なお、参考例11は、耐熱衝撃性の評価において、温度150℃でクラックが発生し、10個のうち、2個の焼結体にリークが発生した。これは突起50と発光部34とが近すぎたため、熱融着時に発光部34が変形を起こしたためと考えられる。参考例12は、耐熱衝撃性の評価において、温度160℃でクラックが発生した。
なお、本発明に係るセラミックチューブの製造方法及びセラミックチューブは、上述の実施の形態に限らず、本発明の要旨を逸脱することなく、種々の構成を採り得ることはもちろんである。

Claims (10)

  1. 複数のセラミック成形体を接合して1つの高輝度放電灯用のセラミックチューブを作製するセラミックチューブの製造方法において、
    接合面(12a)に溝(14)を有する少なくとも1つのセラミック成形体(10A)を含む複数のセラミック成形体(10)を作製する成形体作製工程と、
    前記複数のセラミック成形体(10)の各接合面(12)同士を接合する成形体接合工程とを有し、
    前記溝(14)による貫通孔(38)が形成されたセラミックチューブを作製することを特徴とするセラミックチューブの製造方法。
  2. 請求項1記載のセラミックチューブの製造方法において、
    前記成形体作製工程は、前記接合面(12a)に前記溝(14)を有する1つの第1セラミック成形体(10A)と、接合面(12b)に前記溝(14)を有しない1つの第2セラミック成形体(10B)とを作製し、
    前記成形体接合工程は、1つの前記第1セラミック成形体(10A)と1つの前記第2セラミック成形体(10B)とを接合することを特徴とするセラミックチューブの製造方法。
  3. 請求項1記載のセラミックチューブの製造方法において、
    前記成形体作製工程は、前記接合面(12a)に前記溝(14)を有する2つの第1セラミック成形体(10A)を作製し、
    前記成形体接合工程は、2つの前記第1セラミック成形体(10A)を接合する際に、前記第1セラミック成形体(10A)の各接合面(12a)に形成された前記溝(14)同士を合わせて接合することを特徴とするセラミックチューブの製造方法。
  4. 複数のセラミック成形体を接合して1つの高輝度放電灯用のセラミックチューブを作製するセラミックチューブの製造方法において、
    接合面(12a)の一部を構成する第1突起(40a)を有し、前記接合面(12a)に前記第1突起(40a)の端部から内方にかけて連続して貫通溝(42)が形成された少なくとも1つのセラミック成形体(10C)を含む複数のセラミック成形体(10)を作製する成形体作製工程と、
    前記複数のセラミック成形体(10)の各接合面(12)同士を接合する成形体接合工程とを有し、
    前記貫通溝(42)による孔が形成されたセラミックチューブを作製することを特徴とするセラミックチューブの製造方法。
  5. 請求項4記載のセラミックチューブの製造方法において、
    前記成形体作製工程は、前記第1突起(40a)を有する1つの第3セラミック成形体(10C)と、接合面(12d)の一部を構成し、且つ、前記貫通溝(42)が形成されていない第2突起(40b)を有する1つの第4セラミック成形体(10D)とを少なくとも作製する成形体作製工程と、
    前記成形体接合工程は、前記第1突起(40a)と前記第2突起(40b)とをそれぞれ前記接合面(12c、12d)を合わせるようにして、前記第3セラミック成形体(10C)と前記第4セラミック成形体(10D)とを接合することを特徴とするセラミックチューブの製造方法。
  6. 請求項4記載のセラミックチューブの製造方法において、
    前記成形体作製工程は、前記第1突起(40a)を有する2つの第3セラミック成形体(10C)を少なくとも作製する成形体作製工程と、
    前記成形体接合工程は、前記第1突起(40a)同士をそれぞれ前記接合面(12c)を合わせるようにして、前記第3セラミック成形体(10C)を接合することを特徴とするセラミックチューブの製造方法。
  7. 請求項4〜6のいずれか1項に記載のセラミックチューブの製造方法において、
    前記第1突起(40a)を有する前記接合面(12c)の外周と前記第1突起(40a)における前記貫通溝(42)の軸線(n2)との交点を、前記第1突起(40a)の基点(46)としたとき、
    前記接合面(12c)の外周における前記基点(46)での接線(K1)の方向と前記貫通溝(42)の軸線(n2)とのなす角(θ)が30°〜60°であることを特徴とするセラミックチューブの製造方法。
  8. 請求項1〜7のいずれか1項に記載のセラミックチューブの製造方法において、
    前記セラミック成形体(10)の前記接合面(12)は、軸方向に対して直交する面に平行であることを特徴とするセラミックチューブの製造方法。
  9. 複数のセラミック成形体(10)が接合されて構成され、内部において発光がなされる発光部(34)と、該発光部(34)の両側に設けられ、それぞれ電極を導入封止するための電極導入部(36)とを一体に有する高輝度放電灯用のセラミックチューブ(24C)において、
    前記発光部(34)に前記電極導入部(36)とは別に設けられ、前記発光部(34)内に発光物質を導入するための貫通孔(38c)が設けられた突起(50)を有し、
    前記突起(50)は、該突起(50)の軸線(n3)が前記セラミックチューブ(24C)の軸線(m1)に向かい、且つ、前記突起(50)の軸線(n3)と前記セラミックチューブ(24C)の軸線(m1)とのなす角が90°となる方向に突出し、
    前記突起(50)の突出量が前記発光部(34)の最大直径の1/20〜10/20の範囲であることを特徴とするセラミックチューブ。
  10. 複数のセラミック成形体(10)が接合されて構成され、内部において発光がなされる発光部(34)と、該発光部(34)の両側に設けられ、それぞれ電極を挿通するための電極導入部(36)とを一体に有する高輝度放電灯用のセラミックチューブにおいて、
    前記発光部(34)に前記電極導入部(36)とは別に設けられ、前記発光部(34)内に発光物質を導入するための貫通孔(38c)が設けられた突起(50)を有し、
    前記発光部(34)の外面を前記突起(50)の軸線(n3)を含む面で切断した輪郭線(52)と、前記軸線(n3)との関係をみたとき、
    前記輪郭線(52)における前記輪郭線(52)と前記軸線(n3)との交点(54)での接線(K2)の方向と前記軸線(n3)とのなす角が30°〜60°であることを特徴とするセラミックチューブ。
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