JP2002208378A - 高圧放電ランプ - Google Patents
高圧放電ランプInfo
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Abstract
ンプを提供する。 【解決手段】 内部に一対の電極11が配置されている
と共に金属ハロゲン化物が封入された発光部7と、この
発光部7の両端部に設けられ、かつ内部に前記各電極1
1に電力を供給する給電体12がシール部材13によっ
て封着された細管部8とからなる発光管4を有するメタ
ルハライドランプであって、各給電体12が、電極11
と接続されると共にシール部材13で細管部8に封止さ
れる耐ハロゲン性の第1の導電部材14と、この第1の
導電部材14と細管部8の外部で接続される第2の導電
部材15とからなり、当該第1と第2の導電部材14,
15の接続部が、シール部材13で覆われる。
Description
特に当該高圧放電ランプに備えられる発光管の構造に関
する。
ライドランプとして、特開平6−196131号公報に
記載されているものが知られている。当該メタルハライ
ドランプは、内部の放電空間に一対の電極を対向配置し
てなる発光部と、前記発光部の両端部に上記放電空間に
連通するようにして設けられた一対の細管部とを備えた
発光管を有しており、当該細管部には外部から電極に給
電するための棒状の給電体が挿通され、この給電体が当
該細管部において、フリットガラスなどのシール部材に
より封止されてなる。
の異なる金属を1本の棒状に接続して使用されている。
すなわち、内部の電極から細管部の途中までは、耐ハロ
ゲン性に優れたタングステン等の金属を使用すると共
に、それよりも細管部の外側の部分には、細管部やシー
ル部材と熱膨張係数の近い金属であるニオビウムを使用
し、当該ニオビウムの部分のみシール部材で封止するよ
うに構成されている。
より、給電体の放電空間内のハロゲン化物に接触する部
分は、耐ハロゲン性に優れたタングステンであって浸食
されるおそれがなく、また、シール部材により封止され
ている部分は、当該シール部材や細管部に熱膨張係数の
近いニオビウムであるため、熱応力によりクラックが発
生する心配もなく、ランプ寿命が大幅に延びるとしてい
る。
は、上記公報に開示されている構造でも封止部分にリー
クが発生し、十分なランプ寿命を確保できないおそれが
あることが判明した。すなわち、上述のように細管部内
に配置されたニオビウムの給電体がシール部材で覆われ
ていても、点灯時において細管部内は数百°Cの高温と
なり、このような高温下においてはシール部材としての
フリットガラスと金属ハロゲン化物が反応して、フリッ
トガラスが変質して脆弱となり、点灯のオン・オフが繰
り返される度に、フリットガラスに放電空間端部から放
電空間とは反対側の端部へと進行するように微細なクラ
ックが生じるのである。
ン化物質の漏出までに至るものではないが、ニオビウム
はハロゲンに浸食されやすく、当該クラックによって生
じた隙間にハロゲン化物が徐々に浸入してニオビウムの
表面に達すると、一挙に浸食が進んでニオビウムとシー
ル部材との接触部に隙間が生じ、当該隙間を介してハロ
ゲン化物を含む内部の封入物質が漏出し、これによりラ
ンプの発光効率が急速に劣化する。
質の異なる2種類の金属を用いずに、例えば、タングス
テンとアルミナとの混合焼結体からなる導電性サーメッ
トのみを給電体として使用したメタルハライドランプも
考案されている。しかしながら、この素材は、機械的強
度が弱いという欠点があり、そのため、当該導電性サー
メットの細管部から突出した部分が外部からの衝撃や振
動によって折損しやすいという問題がある。
保持された2本の給電用のステム線に発光管の両端部か
ら突出された給電体をそれぞれ接合し、当該ステム線を
介して発光管がベースに保持されるように構成されてい
るため、外部からの衝撃を受けて当該給電体の突出部が
折れるとランプとして使いものにならなくなる。なお、
メタルハライドランプ以外の高圧放電ランプにおいて
も、内部に何らかのハロゲン物質を封入して、ハロゲン
サイクルを利用したランプの長寿命化を図っており、多
かれ少なかれ上述と同様な問題が生じる。
めになされたものであって、ハロゲン物質による給電体
の浸食を阻止しつつ、外部からの衝撃や振動によって容
易に折損することのない長寿命な高圧放電ランプを提供
することを目的とする。
め、本発明に係る高圧放電ランプは、本管部内部の放電
空間に一対の電極を配設すると共に、各電極に給電する
一対の給電体を、それぞれ、当該本管部の両端部に設け
られた細管部に挿通してシール部材により封止してなる
発光管を有する高圧放電ランプであって、前記一対の給
電体のうち少なくとも一方の給電体は、前記細管部に封
止される耐ハロゲン性の第1の導電部材と、この第1の
導電部材と前記細管部の外部で接続される第2の導電部
材とからなり、かつ、前記第2の導電部材は、前記細管
部の外側の端部に固着部材を介して固着されることを特
徴としている。
ち細管部内に位置する部分が耐ハロゲン性の第1の導電
部材のみから形成されているため、点灯中、シール部材
にハロゲン化物が浸入したとしても、給電体としてハロ
ゲン化物に浸食されることはなく、封入物質が外部に漏
出するのを防止することができる。また、当該給電体の
うち細管部外に位置する部材が、第1の導電部材と異な
る第2の導電部材で形成されており、特に、この部分に
機械的強度の大きな素材もしくは可撓性の部材を使用す
ると共に、適当な固着部材によりこの第2の導電部材を
細管部に支持させるようにすれば、給電体が外部からの
衝撃や振動によって折損することはない。これらにより
高圧放電ランプの長寿命化を図ることができる。
するようにしてもよい。これにより、細管部をシール部
材で封止する際に、第2の導電部材の細管部への固着も
合わせて行うことが可能となり、製造工程が簡易化でき
る。また、ここで、前記固着部材は、前記第1と第2の
導電部材の接続部の少なくとも1部を覆うようにして設
けてもよい。これにより、第1の導電部材と第2の導電
部材との接続部の機械的強度を強くしつつ、第2の導電
部材を細管部に支持させることができる。
導電部材の接続部の全部を覆うようにすれば、第1の導
電部材と第2の導電部材との接続部の機械的強度をさら
に強くすることができる。なお、ここで、「第1と第2
の導電部材の接合部」とは、実際に、レーザ溶接や抵抗
溶接などにより機械的に接合されている部分のみなら
ず、第1と第2の導電部材が接触している部分をも含む
概念である。
近接して設けられるようにすれば、第2の導電部材の位
置が細管部に近くなり、当該第2の導電部材を細管部に
支持させるための固着部材の量を少なくすることができ
る。また、前記第1の導電部材と前記第2の導電部材と
は、それぞれの端部が並置されて接続されているとして
もよい。これにより、第1の導電部材と第2の導電部材
との電気的な接触面積を増やすことができ、またこれら
を一本の連続した棒状に溶接する場合に比して容易に溶
接を行うことができる。
部材と接続される側の端面が、前記細管部の端面に実質
的に当接し、かつ前記細管部の内径をD(mm)、前記
第1の導電部材の外径をd1(mm)、前記第2の導電
部材の外径をd2(mm)とした場合、d1+d2>Dな
る関係式を満たすようにすれば、製造工程時、第2の導
電部材が発光部内での電極の位置規制をするためのスト
ッパーの役割を兼ねることができ、製造時における位置
決めが容易になる。
記第1の導電部材側の端部が筒状に形成されており、前
記第1の導電部材は、前記第2の導電部材の筒状部の内
部に挿入されて接続されようにしてもよい。これによ
り、第1の導電部材と第2の導電部材との接続部の機械
的強度が一層増し、給電体が外部からの衝撃や振動によ
って折損するのを効果的に防止することができ、また第
1の導電部材と第2の導電部材との接触面積をより大き
くすることができるので、電気的接続を一層確実に行う
ことができる。
1の導電部材側の端面が前記細管部の端面に実質的に当
接し、かつ、前記細管部の内径をD(mm)、前記第2
の導電部材の筒状部の外径をd3(mm)とした場合、
d3>Dなる関係式を満たすようにすれば、製造工程
時、第2の導電部材が発光部内での電極の位置規制をす
るためのストッパーの役割を兼ねることができ、製造時
における位置決めが容易になる。
部の第1の導電部材側の端面が前記細管部の端面に実質
的に当接しており、前記第2の導電部材の筒状部の細管
部側の端部に、前記細管部と前記第1の導電部材との間
の隙間と外部とを連通させる切欠き部を設けるようにす
れば、製造時、溶融したシール部材を切欠き部を通じて
細管部と第1の導電部材との間の隙間へスムーズに流し
込ませることができ、より確実な封止が可能となる。
部の第1の導電部材側の端面が前記細管部の端面に実質
的に当接しており、前記細管部の端部に、当該細管部と
前記第1の導電部材との間の隙間と、外部とを連通させ
る切欠き部を設けるようにすれば、上記第1の導電部材
に切欠き部を設けたのと同様の効果が得られる。また、
前記第2の導電部材の筒状部の第1の導電部材側の端部
には、つば部が形成され、当該つば部が前記細管部の端
面に実質的に当接するようにしてもよい。これにより、
第2の導電部材に、その長手方向に直交する方向の力が
加わっても、給電体をつば部によって強固に支持するこ
とができ、給電体の折損をより一層防止することができ
る。
〜1.0mmの範囲にあるとすることが望ましい。これ
により、補強に必要なつば部の強度を得ることができ、
給電体の折損をより一層防止できる。また、前記第2の
導電部材の筒状部の第1の導電部材側の端部には、当該
第1の導電部材の伸びる方向に向かって広がるテーパ部
が形成されており、このテーパー部の端部が、前記細管
部の端面に実質的に当接するようにしてもよい。これに
より、第2の導電部材に対し、その長手方向と直交する
方向の力が加わっても、給電体をテーパ部によって強固
に支持することができ、給電体の折損をより一層防止す
ることができる。
状部材を備え、当該リング状部材は、前記細管部の端面
に実質的に当接した状態で、固着部材により前記第2の
導電部材および前記細管部端面に一体的に固着されるよ
うにしてもよい。これにより、第2の導電部材に対し、
その長手方向と直交する方向に力が加わっても、給電体
をこれと一体となったリング状の部材によって細管部に
強固に支持することができ、給電体の折損をより一層防
止することができる。
は、前記第2の導電部材の長手方向が前記第1の導電部
材の長手方向に対して直交した状態で接続されるように
してもよい。これにより、例えば第1の導電部材と第2
の導電部材とのそれぞれ端部が並置されている場合に比
して、高圧放電ランプの全長を短縮化することができ
る。
部材の熱膨張係数との差が、タングステンと同じ、もし
くはタングステンよりも小さい熱膨張係数を有する材料
からなるようにしてもよい。これにより、熱膨張係数の
差に起因して、点灯時に発生する第1の導電性部材とシ
ール部材との間の熱応力を小さくすることができ、細管
部やシール部材にクラックが生じにくい。
ーメットからなるようにすることが望ましい。導電性サ
ーメットは、細管部のシール部材として通常使用される
素材に熱膨張係数が近く、熱応力によるクラックの発生
をより効果的に防止することができる。また、前記第2
の導電部材は、その主成分がニオビウムであるようにす
ることが望ましい。ニオビウムは、一般的に耐ハロゲン
性を有する第1の導電性部材の素材よりも機械的強度が
大きく、かつ、熱膨張係数がシール部材や細管部に近い
ので、固着部材としてシール部材を使用しても、その固
着部分でクラックの生じるおそれがなく、発光管の機械
的強度を一層増すことができる。
て図面を用いて説明する。 <第1の実施の形態> (発光管及びメタルハライドランプの構成)図1は、本
発明の第1の実施の形態に係るメタルハライドランプに
おける発光管4の構成を示す縦断面図である。
ナ(熱膨張係数8.1×10-6)からなるセラミック製
であって、内容積1.1cm3の本管部71と、この本
管部71の両端部に設けられた円筒状の細管部8とから
なる。本管部71内部の放電空間に、所定の金属ハロゲ
ン化物が封入されると共に、一対の電極11を対向配置
して発光部7が形成される。また、細管部8内部には、
給電体12の第2の導電部材14がシール部材13で封
止されている。
の導電部材15のそれぞれの端部を細管部8の端面付近
で並置し、その重なる部分でレーザ溶接や抵抗溶接など
により接合されており、シール部材13は、その接合部
を覆うようにして充填される。第1の導電部材14の放
電空間内に突出した部分の端部は、電極11の電極棒1
0に接続されており、これにより電極11が給電を受け
ると共に、放電空間の所定位置において保持される。当
該給電体12における第1と第2の導電部材14,15
の素材や封止構造の詳細については後述する。
ライドランプ100の構成を示す一部切欠き図である。
当該メタルハライドランプ100は、定格電力が150
Wであって、全長140mm、外径40mmであり、一
端部が閉塞され、かつ他端部がステム1によって封止さ
れた外管2を有する。ステム1を貫通してモネル製のス
テム線3が外管2内部に延びており、このステム線3に
発光管4の第2の導電部材15が接続され、図2に示す
状態で保持されている。外管2のステム1による封止部
には、口金5が取り付けられている。
発生した際、外管2内で放電するのを抑制するために、
窒素ガスが所定量封入されている。また、6は、公知の
近接導体であって、始動を補助するためのものである。
このように構成されたメタルハライドランプ100にお
いて、口金5を介して外部から供給された電力は、ステ
ム線3および給電体12を介して発光管4内部の電極1
1に与えられ、これにより発光管4が発光する。
に、細管部8における給電体12の構成および封止構造
を詳しく説明する。図3は、発光管4の一端部の拡大断
面図である。本管部71内の放電空間内に配される電極
11は、タングステン製の電極棒10とコイル部9とか
らなる。コイル部9は、電極棒10の先端部に、タング
ステン線を巻回してなるコイルを取着して形成される。
通常、両者とも、不純物としてカリウム等が微量含まれ
る。
スプロシウム(DyI3)や沃化ナトリウム(NaI)
等の金属ハロゲン化物と、緩衝物質としての水銀と、始
動性ガスとしてのアルゴンガス、ネオンガス、またはそ
れらの混合ガス等の希ガスとがそれぞれ所定量封入され
ている。細管部8の内部には、電極11に電力を供給す
る給電体12が、例えばフリットガラス(熱膨張係数6
×10-6〜7×10-6)からなるシール部材13によっ
て封着されている。このシール部材13は、細管部8と
後述する給電体12の第1の導電部材14との間の隙間
に細管部8の端面から4mm〜6mmの位置まで入り込
んでいる。また、細管部8と給電体12の第1の導電部
材14との間の隙間は0.05mm〜0.07mmであ
る。
混合焼結体(混合比;モリブデン50重量%、アルミナ
50重量%)である耐ハロゲン性の導電性サーメットか
らなる長さ20mmの棒状の第1の導電部材14と、耐
熱性かつ、導電性サーメットよりも大きな機械的強度を
もつ、主成分がニオビウムからなる長さ20mmの棒状
の第2の導電部材15とを有し、これら第1の導電部材
14と第2の導電部材15とのそれぞれの長手方向の軸
心が平行で、かつ一直線上に位置しないよう、すなわち
各々の端部が並置された状態で抵抗溶接やレーザ溶接等
によって電気的に接続されている。
電部材15とのそれぞれの端部が並置されて接続されて
いることにより、第1の導電部材14と第2の導電部材
15との電気的な接触面積を増やすことができ、給電体
としての信頼性を向上させることができると共に、第1
の導電部材14と第2の導電部材15とを一本の連続し
た棒状に溶接する場合に比してその溶接作業を容易に行
うことができる。
部8およびシール部材13の熱膨張係数と非常に近似し
ている上記導電性サーメットを用いることが好ましい
が、これ以外に混合比がモリブデン40重量%、アルミ
ナ60重量%の導電性サーメットや、タングステンとア
ルミナとの混合焼結体からなる導電性サーメット、また
タングステン単体等を用いてもよい。
は、上述のようにシール部材13の熱膨張係数と近似
し、かつ耐熱性および可撓性に優れているニオビウムを
用いることが好ましいが、これ以外にタンタル、チタ
ン、モリブデン、またはジルコニウム等を用いてもよ
い。当然ながら、第2の導電部材15は耐熱性を有する
金属が使用され、点灯中、高温となっても変形等はしな
い。
うに主成分がニオビウムからなるが、数重量%のジルコ
ニウムを含んでいる。また、この第1の導電部材14と
第2の導電部材15との接続部は、細管部8の外部、例
えば細管部8の端面近傍に位置しており、かつ、ほぼ全
体がシール部材13によって覆われており、その接続部
の強度が増すと共に、当該シール部材13により第2の
導電部材15が、細管部8端部に強固に固定されている
ため、外部から加えられた力に対して、第2の導電部材
15が折れて外れるというおそれもなくなる。
の突出長は、例えば3mm程度である。また、本発明に
おいて、第1の導電部材14と第2の導電部材15との
接続部を覆うシール部材13と、細管部8と第1の導電
部材14との間の隙間に入り込んでいるシール部材13
とは同一の連続してつながったものである。したがっ
て、第1の導電部材14の細管部8からの突出長を長く
し、細管部8と、第1の導電部材14および第2の導電
部材15の接続部とが多少離間している場合でも、細管
部8から突出している第1の導電部材14全体(ここで
言う「全体」とは第2の導電部材との接触部分を除く)
もシール部材13で覆われることになり、第1の導電部
材14の細管部8から突出している部分が折損すること
はない。しかし、細管部8と、第1の導電部材14およ
び第2の導電部材15の接続部とが離間しすぎると、シ
ール部材13を多量に必要とするため、細管部8の端面
と、第1の導電部材14および第2の導電部材15の接
続部との最短距離L(図3参照)は、実用上、0mm〜
5mmとすることが好ましい。図3に示す例では、最短
距離Lは実質的に0mmである。
面に実質的に当接し、かつ細管部8の内径をD(mm)
(図3参照)、第1の導電部材14の外径をd1(m
m)、第2の導電部材15の外径をd2(mm)とした
場合、d1+d2>Dなる関係式を満たすことが好まし
い。これにより、製造工程時、第2の導電部材15が発
光部7内での電極11の位置規制をするためのストッパ
ーの役割を兼ねることができ、従来のメタルハライドラ
ンプの製造方法のように、給電体に別部材として設けら
れていたストッパーが不要となり、その結果、コストを
低減することができ、またストッパーの取り付け作業等
を省略することができるので、生産効率を向上させるこ
とができる。
の内径Dを1.0mm、第1の導電部材14の外径を
0.9mm、第2の導電部材15の外径を0.5mmと
した。第1の導電部材14の径は、細管部8の内外で同
じである。また、本発明で言う「細管部8の端面に実質
的に当接した」とは、第2の導電部材15が細管部の端
面に直接当接している場合の他に、細管部8と第2の導
電部材15との間に例えば数μm〜100μmのシール
部材13の層が形成されている場合等も含むものとす
る。
するための一部切欠き図である。リング状のフリットガ
ラス塊130に給電体12の第1の導電部材14を挿通
し、封止する細管部8を上方にして第1の導電部材14
の先端に接続された電極11を細管部8内部に挿入する
と、図4に示すように、リング状のフリットガラス塊1
30の下側端面が、細管部8の端面に当接し、第2の導
電部材15の端面15aが、フリットガラス塊130の
上側端面に当接した状態となる。 この状態で、フリッ
トガラス塊130の周囲にヒータを配して、約1500
°C程度に加熱すると、フリットガラス塊130が、溶
融してほぼ液状となり、重力により給電体12が、第2
の導電部材15の端面15aが、細管部8の端面8aに
当接するまで下がり、これにより給電体12の位置、ひ
いては電極11の位置が正確に決められる。
象により、細管部8の内周面と第1の導電部材14の街
周面との隙間に浸潤していくと共に、表面張力により第
1の導電部材14、第2の導電部材15の接続部および
細管部8の端面8aに付着し、そのまま固化させると、
図3に示すような形状となる。なお、図3では、発光管
4の一端部のみを図示しているが、他端部についても全
く同じ構成である。
イドランプ100(以下、「本発明品A」という)につ
いて、ランプ特性等を調べた。まず、本発明品Aを10
本作製し、作製した各々のランプに対して包装落下試験
を行い、給電体12の折損状況について調べた。
包装容器に梱包し、ランプの長手方向の軸と床とが水平
な状態で、ランプを包装容器ごと床から1m離れた地点
から垂直に落下させるものである。比較のため、給電体
がタングステンとアルミナとの混合焼結体(混合比;モ
リブデン50重量%、アルミナ50重量%)である導電
性サーメットのみからなり、この導電性サーメットから
なる給電体の一部が細管部8外に導出している点を除い
て本発明の第1の実施の形態である定格電力150Wの
メタルハライドランプと同じ構成を有している定格電力
150Wのメタルハライドランプ(以下、「比較品A」
という)を10本作製し、作製した各々のランプに対し
て本発明品Aと同じ条件で給電体の折損状況について調
べた。
折損したものは全くなかった。一方、比較品Aでは、1
0本中8本のものの給電体が折損していた。したがっ
て、本発明品Aでは、外部からの衝撃や振動によって給
電体12の破損が比較品Aに比して著しく少なくなるこ
とがわかった。次に、同じように作製した10本の本発
明品Aを定格電力で点灯させ、寿命特性について調べ
た。
灯を1サイクルとして、このサイクルを不点灯になるま
で繰り返した。下記「寿命時間」とは、正味点灯してい
た合計時間を示す。比較のため、給電体がタングステン
とニオビウムとが1本の連続した棒状に接続され、かつ
それらの接続部、すなわちニオビウムの一部が細管部8
内に配置されている点を除いて本発明の第1の実施の形
態である定格電力150Wのメタルハライドランプと同
じ構成を有している定格電力150Wのメタルハライド
ランプ(以下、「比較品B」という)を10本作製し、
作製した各々のランプに対して本発明品Aと同じ条件で
寿命特性について調べた。
置しているニオビウム全体はシール部材13によって覆
われているものとする。ニオビウムの放電空間側の端面
はシール部材13の放電空間側の端面から2mm離れた
ところに位置している。その結果、本発明品Aでは、全
てのものにおいて寿命時間が9000時間以上であっ
た。一方、比較品Bでは、寿命時間が9000時間以上
のものは10本中8本のみであり、10本中1本のもの
については寿命時間が約3000時間であった。このよ
うな結果となったのは、本発明品Aの場合、給電体12
がハロゲン化物によって浸食されなかったためであると
考えられる。一方、比較品Bでは、ニオビウムがシール
部材13で覆われてはいるものの、点灯のオン・オフが
繰り返される度に、シール部材13への加熱と冷却とが
繰り返され、微細なクラックがシール部材13に放電空
間端部から放電空間とは反対側の端部へと進行するよう
に生じる。その結果、そのクラックによって形成された
隙間にハロゲン化物が徐々に浸入して、その浸入したハ
ロゲン化物によってニオビウムの給電体が浸食され、リ
ークが発生したためであると考えられる。
品Bにおいて、それぞれ発光効率は90lm/W、相関
色温度は4300K、平均演色評価数Raは90であっ
た。以上のような本発明の第1の実施の形態にかかるメ
タルハライドランプの構成によれば、給電体12のうち
細管部8内に位置する部材が耐ハロゲン性の第1の導電
部材14のみから形成されているため、点灯中、細管部
8とシール部材13との間にハロゲン化物が浸入したと
しても、給電体12としてはハロゲン化物に浸食される
ことはなく、よってその浸食によるリークの発生を防止
することができ、長寿命化を図ることができるととも
に、給電体12のうち細管部8外に位置する部材が可撓
性を有する第2の導電部材15で形成されており、しか
も第1の導電部材14と第2の導電部材15との接続部
の少なくとも一部がシール部材13で覆われているた
め、その接続部の機械的強度が増すので、給電体12が
外部からの衝撃や振動によって折損するのを防止するこ
とができる。
材15との接続部全体がシール部材13によって覆われ
ていることにより、その接続部の機械的強度を一層強く
することができる。 <第2の実施の形態>本発明の第2の実施の形態におけ
るメタルハライドランプは、発光管4における給電体の
構成が異なる以外は、上記第1の実施の形態と全く同じ
である。
管4の一方の細管部8の拡大断面図である。なお、図
中、図1と同じ符号を付したものは同じ構成部品を示す
ので、簡略化のため、それらの説明は省略する。このこ
とは、他の実施の形態においても同様である。
電部材17が、長さ20mm、内径0.94mmのニオ
ビウム製の筒状部材からなり、第1の導電部材14の細
管部8から3mm程度突出した端部がこの第2の導電部
材17の内部に挿入され、レーザ溶接などにより電気的
に接続されている。そして、既述したのと同様な封止工
程により第1の導電部材14と第2の導電部材17との
接続部のほぼ全体がシール部材13によって覆われ、第
2の導電部材17がしっかりと細管部8に固着されてい
る。
材17との接触面積は2.8mm2〜17mm2、例えば
8.5mm2程度に設定される。第2の導電部材17の
下側端面は、細管部8の端面に実質的に当接しており、
細管部8の内径をD(mm)(図5参照)、第2の導電
部材17の外径をd3(mm)とした場合、d3>Dなる
関係式を満たすことが好ましい。本実施の形態において
は、細管部8の内径Dを1.0mm、第2の導電部材1
7の外径を1.4mmとしている。
17が発光部7内での電極11の位置規制をするための
ストッパーの役割を兼ねることができ、従来のメタルハ
ライドランプの製造方法のように、給電体に別部材とし
て設けられていたストッパーが不要となり、その結果、
コストを低減することができ、またストッパーの取り付
け作業等を省略することができるので、生産効率を向上
させることができるという効果が得られる。
図示しているが、他端部についても全く同じ構成であ
る。以上のような本発明の第2の実施の形態にかかるメ
タルハライドランプの構成によれば、給電体16のうち
細管部8内に位置する部材が耐ハロゲン性の第1の導電
部材14のみから形成されているため、点灯中、細管部
8とシール部材13との間にハロゲン化物が浸入したと
しても、給電体16としてはハロゲン化物に浸食される
ことはなく、よってその浸食によるリークの発生を防止
することができ、長寿命化を図ることができるととも
に、給電体16のうち細管部8外に位置する部材が第1
の導電部材14の素材となる導電性サーメットより機械
的強度の大きなニオビウム製の第2の導電部材17で形
成されており、しかも第1の導電部材14が筒状の第2
の導電部材17に挿入されて接続され、それら第1の導
電部材14と第2の導電部材17との接続部の少なくと
も一部がシール部材13で覆われているため、その接続
部の機械的強度が一層増すので、給電体16が外部から
の衝撃や振動によって折損するのを一層防止することが
できる。また、第1の導電部材14と第2の導電部材1
7との接触面積をより大きくすることができるので、電
気的接続を一層確実に行うことができる。
材17との接続に抵抗溶接を用いた場合、第1の導電部
材14と第2の導電部材17との接触面積をより大きく
することができるため、第1の導電部材14と第2の導
電部材17との接触面の抵抗を小さくすることができ、
その結果、第1の導電部材14と第2の導電部材17と
を容易に溶接することができる。
かるメタルハライドランプのように、筒状の第2の導電
部材17を細管部8の端面に当接させる場合、製造工程
において、第2の導電部材17を細管部8の端面に当接
させた状態で、溶けたシール部材13を外部から細管部
8と第2の導電部材17との間の数μmの隙間を通じて
細管部8と第1の導電部材14との間の隙間に流し込む
には時間がかかることがあり、生産効率が低下するおそ
れがある。
材17aの細管部8と当接する側の端部に、細管部8と
第1の導電部材14との間の隙間と、外部とを連通させ
る切欠き部17bを設けることが望ましい。これによ
り、製造時、溶けたシール部材13がこの切欠き部17
bを通って細管部8と第1の導電部材14との間の隙間
にスムーズに流れ込み、生産効率を向上させることがで
きる。
き斜視図である。この例では、幅0.2mm〜1.0m
m、深さ0.2mm〜1.0mmの切欠き部17bが第
2の導電部材17aの細管部8側の端部に3つ設けられ
ている。さらに、この導電部材17aの数を増やして、
第2の導電部材17aの下側端面において周方向にほぼ
等間隔をおいて形成するようにすれば、シール部材13
の浸透量も周方向にほぼ均一とすることができ、第1の
導電部材14と細管部8をより確実に封止することでき
るであろう。
ール部材13を細管部8と第1の導電部材14との間の
隙間にスムーズに流し込むために、細管部8の第2の導
電部材17と当接する側の端部に、第2の導電部材17
aの切欠き部17bと同じような、細管部8と第1の導
電部材14との間の隙間と、外部とを連通させる切欠き
部を設けても同様な効果を得ることができる。
3の実施の形態に係るメタルハライドランプにおける発
光管4の一方の細管部8の構成を示す断面図である。同
図に示すように、給電体18は、第1の導電部材14の
端部を筒状の第2の導電部材19内に挿入してなる。第
2の導電部材19の下端部には、つば部20が形成され
ており、この点が、第2の実施の形態と異なる。
欠斜視図である。同図に示すように、筒状の第2の導電
部材19の下端部には、つば部20が、形成されてい
る。つば部20の径は、封止工程において溶融して液状
となったシール部材13が、つば部20の上側にも回り
込むことができるように、細管部8の外径4.0mmよ
りも小さい方が望ましく、本例では、当該つば部20の
外径が、2.5mm、厚さ0.5mmの寸法となってお
り、第1の導電部材14と第2の導電部材19との接続
部のほぼ全体がシール部材13によって覆われている。
図示しているが、他端部についても同じ構成を有してい
る。本発明の第3の実施の形態にかかるメタルハライド
ランプの構成によれば、第2の導電部材を筒状に形成し
ているので、上記第2の実施の形態と同様に長寿命化、
耐衝撃性などの効果を得ることができる。また、第2の
導電部材19の端部に細管部8の端面に実質的に当接し
たつば部20が形成されていることにより、特に第2の
導電部材19の長手方向に直交する方向の力が加わる衝
撃や振動に対する給電体18の折損をより一層防止する
ことができ、耐衝撃性が増す。
の中心軸に対して垂直な力が加わる衝撃や振動に対する
給電体18の折損をより一層防止するために、つば部2
0の厚さは0.2mm〜1.0mmの範囲にあることが
好ましい。また、本発明の第3の実施の形態にかかるメ
タルハライドランプの変形例として、図10に示すよう
に、第2の導電部材19に挿通され、細管部8の端面に
実質的に当接した状態で、シール部材13によって当該
第2の導電部材19の根元に一体化されて固着されるリ
ング状部材21を設けてももよい。
4.0mm、厚さ2mm〜3mmの大きさであり、アル
ミナやYAGなどからなるセラミック材料で形成され
る。このリング状部材21により、上記つば部20と同
様に補強の効果を奏することができる。しかも、リング
状部材も導電性を有する必要がなくなり、材料選択の自
由度が増す。
おけるつば部20の場合と同様、細管部8の外径より小
さい方が望ましいが、液状のシール部材13がリング状
部材21の内径と第2の導電部材19の外径との間の隙
間を伝って、リング状部材21の上方に回り込むことも
可能なので、細管部8より若干径が大きくても実現でき
る。
以外にモリブデンまたはタングステンとアルミナとの混
合焼結体からなるサーメットや、ニオビウム、タンタ
ル、モリブデン等のシール部材13と線熱膨張係数の近
い適当な素材のものを用いることができる。なお、図1
0では、発光管4の一端部のみを図示しているが、他端
部についても同じ構成を有する。
第4の実施の形態に係るメタルハライドランプにおける
発光管4の細管部8の構造を示す図である。同図に示す
ように、給電体22における筒状の第2の導電部材23
の端部には、テーパ部24が形成されており、当該テー
パ部24の端部が、細管部8の端面に実質的に当接する
ように構成されている点が、上記第2、第3の実施の形
態と異なる。
に向かって広がっており、その内周縁と細管部8の端面
とが線で当接している。また、第1の導電部材14と第
2の導電部材23のテーパ部24との間には、シール部
材13が充填されている。発光管4の他端部についても
同様な構成である。以上のような構成の発光管4を有す
るメタルハライドランプによれば、上記第2の実施の形
態とほぼ同様な超寿命化・耐衝撃性という効果を得るこ
とができ、さらに第2の導電部材23の端部に細管部8
の端面に実質的に当接したテーパ部24が形成されてい
ることにより、特に第2の導電部材23の長手方向に直
交する方向の力が加わる衝撃や振動に対する給電体22
の折損をより一層防止することができ、耐衝撃性が増
す。
第5の実施の形態に係るメタルハライドランプにおける
発光管4の細管部8の構造を示す図である。同図に示す
ように、給電体25の第2の導電部材26は、内径0.
94mmであるニオビウム製の筒状部28と、この筒状
部28に上方から挿入されて接続される、同じくニオビ
ウム製の棒状部27からなっており、この点を除いて上
記第2の実施の形態における発光管4の場合と全く同じ
である。
部28の上方から半分程度まで挿入されると共に、第1
の導電部材14が、下方から約3mm程度挿入されて相
互の端面が接触して棒状となった状態で、筒状部28
の、第2の導電部材26の棒状部27の端面の当接部に
該当する部分の周囲から、レーザ溶接もしくは抵抗溶接
を行うことによって、第1の導電部材14と第2の導電
部材26が機械的かつ電気的に接続されている。発光管
4の他端の細管部8についても同じ構成である。
と第2の導電性部材の接続部とは、レーザ溶接や抵抗溶
接により機械的に接続されている部分以外に相互に接触
している部分も含むものであって、図12に示すような
例であっても、シール部材13が、第1と第2の導電部
材の接続部の一部を覆っていると言うことができる。ま
た、本実施の形態においても、第2の導電部材26の筒
状部28の下側端面は、細管部8の端面8aに実質的に
当接しており、図に示すように細管部8の内径をD(m
m)、第2の導電部材26の筒状部28の外径をd3
(mm)とした場合、d3>Dなる関係式を満たすこと
が好ましい。これにより、製造工程時、第2の導電部材
26が発光部7内での電極11の位置を規制するための
ストッパーの役割を兼ねることができ、従来のメタルハ
ライドランプの製造方法のように、給電体に別部材とし
て設けられていたストッパーが不要となり、その結果、
コストを低減することができ、またストッパーの取り付
け作業等を省略することができるので、生産効率を向上
させることができる。
1.0mm、第2の導電部材26の筒状部28の外径を
1.4mmとして、上記条件を満たしている。以上のよ
うな構成の発光管4を有するメタルハライドランプの構
成によれば、上記第2の実施の形態にかかるメタルハラ
イドランプと同様、長寿命化、耐衝撃性などの効果を得
られる。
各端面が当接している分だけ、第1の導電部材14と第
2の導電部材26との接触面積を大きくすることがで
き、電気的接続を一層確実に行うことができる。なお、
上記第2ないし第4の実施の形態では、第2の導電部材
全体が筒状である場合について説明したが、本実施の形
態のように、少なくとも第1の導電部材14が挿入され
て接続される部分が筒状であれば、その他の部分が棒状
等である第2の導電部材を用いることもできるものであ
る。
電部材26の筒状部28の材料にニオビウムを用いた場
合について説明したが、ニオビウム以外に例えばタンタ
ル、モリブデン製の筒状部28を用いた場合でも上記と
同様の効果を得ることができ、棒状部27および筒状部
28の材料として同じものを用いる必要はない。 <第6の実施の形態>上記第1から第5の実施の形態に
おいては、給電体を形成する第1の導電部材と第2の導
電部材は、その長手方向の軸心が一致もしくは平行にな
るようにして接合していたが、本第6の実施の形態にお
いては、両者が直交するようにして接続している。その
他の構成は上記各実施の形態と全く同様である。
るメタルハライドランプにおける発光管4の一方の細管
部8の構造を示す拡大断面図である。同図に示すよう
に、給電体29は、細管部8内に挿入される第1の導電
部材14と、この第1の導電部材14の軸心方向と直交
する方向に配され、その端部において、第1の導電部材
14の細管部8から突出した部分と接続される第2の導
電部材15とからなる。発光管4の他端部についても同
じ構成をしている。
成によれば、上述の各実施例と同様に長寿命化、耐衝撃
性の効果のほか、さらに第1の導電部材14と第2の導
電部材15とは第2の導電部材15の長手方向の軸心が
第1の導電部材14の長手方向の軸心に対して垂直にな
るよう接続されていることにより、例えば上記本発明の
第1の実施の形態のメタルハライドランプのように第1
の導電部材14と第2の導電部材15とのそれぞれ端部
が並置されている場合に比して、ランプの全長を短縮化
することができるという効果がある。
端部に実質的に当接してストッパーの役目を果たすた
め、電極11の位置決めを容易に行える。 <変形例>なお、本発明の内容は、上記実施の形態に限
定されないのは言うまでもなく、以下のような変形例を
考えることができる。
導電部材14として導電性サーメットを用いたが、耐ハ
ロゲン性に優れ、かつ、シール部材となるフリットガラ
スに熱膨張係数が近似している導電物質であれば、これ
に限定されない。この線膨張係数は、少なくともタング
ステンと同じかそれよりもフリットガラスに近いものが
特に好ましい。
第1の導電部材よりの機械的強度、特に曲げ力に対する
機械的強度の大きな材料が用いられる必要があり、か
つ、シール部材と熱膨張係数が近似しているものが望ま
しく、上述したように、ニオビウムのほか、これ以外に
タンタル、チタン、モリブデン、またはジルコニウム等
が用いられる。
電部材より機械的強度が大きい代わりに、もしくはそれ
に加えて、第1の導電部材よりも可撓性が大きい材料を
使用するようにしてもよい。なお、これらの可撓性材料
として、ばねなどの弾性材料やより線などの導電性材料
も使用してもよい。これにより外部からの衝撃を吸収
し、この部分で折損が生じるのを防止することができる
ので、耐衝撃性を得ることができる。
は、第1の導電部材14および第2の導電部材15,1
7,17a,19,23,26がそれぞれ一部材からな
る場合について説明したが、第1の導電部材14および
第2の導電部材15,17,17a,19,23,26
がそれぞれ複数の部材を接続して一体化されたものから
なる場合でもよい。
用される各材料は、耐ハロゲン性の導電性材料であっ
て、少なくともシール部材と接触する部分は、当該シー
ル部材及び細管部と熱膨張係数が近似するものが使用さ
れることが望ましい。また、第2の導電性材料は、第1
の導電性材料よりも機械的強度の大きいもの、もしく
は、可撓性の大きなものであって、少なくともシール部
材に接触して支持を受ける部分は、当該シール部材と熱
膨張係数が近似するものが使用されることが望ましい。
形態では、両側の細管部8内に、それぞれ同じ構成を有
する給電体12,16,18,22,25,29をシー
ル部材13によって封着した場合について説明したが、
例えば上記第1ないし第6の実施の形態にかかるメタル
ハライドランプに用いられた給電体12,16,18,
22,25,29の中からそれぞれ構成の異なる2つの
給電体12,16,18,22,25,29を組み合わ
せて用いた場合でも上記と同様の効果を得ることができ
る。
実施の形態における構造を採用すれば、たとえ、他方
は、従来の給電体を使用したとしても、双方とも従来の
給電体を使用する場合よりは、折損の防止という効果が
あるといえる。 (4)各実施の形態を、重畳して実施するようにしても
よい。例えば、第2の実施の形態において、第2の導電
部材17aの下端部に切欠き部17b(図6、図7参
照)を設ける変形例について説明したが、第2の導電部
材として円筒状のものを用いる他の第3〜第5の実施の
形態においても、このような構成を有するようにしても
よい。
は、定格電力150Wのメタルハライドランプを例示し
て説明したが、本発明は、例えば定格電力70W、25
0Wや400Wのメタルハライドランプ、また高圧ナト
リウムランプ等の高圧放電ランプに適用することができ
る。また、上記各実施の形態で挙げた各部の寸法も、一
例であって設計により随時変更しうるものである。
は、細管部の端部に近接させて第1と第2の導電部材の
接合部を配し、封止時にシール部材で当該接合部を覆う
ようにすることにより、当該接合部を補強すると共に第
2の導電部材を細管部の端部にしっかりと固着するよう
に構成しているため、封止と補強を一度に行えるという
利点がある。
くとも第2の導電部材が細管部に確実に固着されておれ
ば、耐衝撃性を向上させることができるのであって、そ
のための固着部材として、上記シール部材に限らず、別
の材料を使用することも可能である。この場合には、そ
の融点が、発光管容器や給電体の融点よりも低く、か
つ、定常点灯時における細管端部の温度より高い材料で
あって、細管部の熱膨張係数に近い熱膨張係数を有する
適当な材料を固着部材として使用することができる。
容器として、ほぼ筒状の本管部に細管部を接合して構成
した例について説明したが、それらが連続して一体的に
成形された発光管容器を使用してもよいことはいうまで
もない。
電ランプは、発光管の放電空間内の電極に電力を供給す
るための一対の給電体の少なくとも一方を、当該電極と
接続され、シール部材により細管部に封止される耐ハロ
ゲン性の第1の導電部材と、この第1の導電部材と前記
細管部の外部で接続される第2の導電部材とから構成
し、かつ、前記第2の導電部材は、前記細管部の外側の
端部に固着部材を介して固着されるようにしている。
ち細管部に封止する部分が耐ハロゲン性の第1の導電部
材のみから形成されているため、シール部材に生じた微
細なクラックにハロゲン化物が浸入したとしても浸食さ
れず、封入物質が外部に漏出するのを防止することがで
きる。また、当該給電体のうち細管部外に位置する部材
が、第1の導電部材と異なる第2の導電部材で形成され
ており、特に、この部分に機械的強度の大きな素材もし
くは可撓性の部材を使用すると共に、適当な固着部材に
よりこの第2の導電部材を細管部に支持させるようにす
れば、給電体が外部からの衝撃や振動によって折損する
ことはない。これらにより超寿命で、かつ耐衝撃性に優
れた高圧放電ランプを得ることができる。
ドランプに用いられている発光管の正面断面図である。
一部を切り欠いた正面図である。
ための図である。
ドランプに用いられている発光管の要部拡大断面図であ
る。
を示すための要部拡大断面図である。
る。
ドランプに用いられている発光管の要部拡大断面図であ
る。
欠斜視図である。
示すための要部拡大断面図である。
イドランプに用いられている発光管の要部拡大断面図で
ある。
イドランプに用いられている発光管の要部拡大断面図で
ある。
イドランプに用いられている発光管の要部拡大断面図で
ある。
材 17b 切欠き部 20 つば部 21 リング状部材 24 テーパ部 27 棒状部 28 筒状部 71 本管部 100 メタルハライドランプ
Claims (21)
- 【請求項1】 本管部内部の放電空間に一対の電極を配
設すると共に、各電極に給電する一対の給電体を、それ
ぞれ、当該本管部の両端部に設けられた細管部に挿通し
てシール部材により封止してなる発光管を有する高圧放
電ランプであって、 前記一対の給電体のうち少なくとも一方の給電体は、前
記細管部に封止される耐ハロゲン性の第1の導電部材
と、この第1の導電部材と前記細管部の外部で接続され
る第2の導電部材とからなり、かつ、前記第2の導電部
材は、前記細管部の外側の端部に固着部材を介して固着
されることを特徴とする高圧放電ランプ。 - 【請求項2】 前記第2の導電部材は、前記第1の導電
部材よりも機械的強度が大きいことを特徴とする請求項
1に記載の高圧放電ランプ。 - 【請求項3】 前記第2の導電部材は、前記第1の導電
部材よりも可撓性が大きいことを特徴とする請求項1又
は2に記載の高圧放電ランプ。 - 【請求項4】 前記固着部材は、シール部材であること
を特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の高圧放
電ランプ。 - 【請求項5】 前記固着部材は、前記第1と第2の導電
部材の接続部の少なくとも1部を覆うようにして設けら
れていることを特徴とする請求項1から4のいずれかに
記載の高圧放電ランプ。 - 【請求項6】 前記固着部材は、前記第1と第2の導電
部材の接続部の全部を覆うようにして設けられることを
特徴とする請求項5に記載の高圧放電ランプ。 - 【請求項7】 前記接続部は、前記細管部の端部に近接
して設けられることを特徴とする請求項1から6のいず
れかに記載の高圧放電ランプ。 - 【請求項8】 前記第1の導電部材と前記第2の導電
部材とは、それぞれの端部が並置されて接続されている
ことを特徴とする請求項1から7のいずれかに記載の高
圧放電ランプ。 - 【請求項9】 前記第2の導電部材の第1の導電部材と
接続される側の端面が、前記細管部の端面に実質的に当
接し、かつ前記細管部の内径をD(mm)、前記第1の
導電部材の外径をd1(mm)、前記第2の導電部材の
外径をd2(mm)とした場合、d1+d2>Dなる関係
式を満たすことを特徴とする請求項8に記載の高圧放電
ランプ。 - 【請求項10】 前記第2の導電部材の少なくとも前記
第1の導電部材側の端部が筒状に形成されており、前記
第1の導電部材は、前記第2の導電部材の筒状部の内部
に挿入されて接続されることを特徴とする請求項1から
7のいずれかに記載の高圧放電ランプ。 - 【請求項11】 前記第2の導電部材の筒状部の第1の
導電部材側の端面が前記細管部の端面に実質的に当接
し、かつ、前記細管部の内径をD(mm)、前記第2の
導電部材の筒状部の外径をd3(mm)とした場合、d3
>Dなる関係式を満たすことを特徴とする請求項10に
記載の高圧放電ランプ。 - 【請求項12】 前記第2の導電部材の筒状部の第1の
導電部材側の端面が前記細管部の端面に実質的に当接し
ており、 前記第2の導電部材の筒状部の細管部側の端部に、前記
細管部と前記第1の導電部材との間の隙間と外部とを連
通させる切欠き部が設けられていることを特徴とする請
求項10に記載の高圧放電ランプ。 - 【請求項13】 前記第2の導電部材の筒状部の第1の
導電部材側の端面が前記細管部の端面に実質的に当接し
ており、 前記細管部の端部に、当該細管部と前記第1の導電部材
との間の隙間と、外部とを連通させる切欠き部が設けら
れることを特徴とする請求項10に記載の高圧放電ラン
プ。 - 【請求項14】 前記第2の導電部材の筒状部の第1の
導電部材側の端部には、つば部が形成され、当該つば部
が前記細管部の端面に実質的に当接することを特徴とす
る請求項10に記載の高圧放電ランプ。 - 【請求項15】 前記つば部の厚さは、0.2mm〜
1.0mmの範囲にあることを特徴とする請求項14に
記載の高圧放電ランプ。 - 【請求項16】 前記第2の導電部材の筒状部の第1の
導電部材側の端部には、当該第1の導電部材の伸びる方
向に向かって広がるテーパ部が形成されており、このテ
ーパー部の端部が、前記細管部の端面に実質的に当接す
ることを特徴とする請求項10に記載の高圧放電ラン
プ。 - 【請求項17】 第2の導電部材が挿通されるリング状
部材を備え、 当該リング状部材は、前記細管部の端面に実質的に当接
した状態で、固着部材により前記第2の導電部材および
前記細管部端面に一体的に固着されることを特徴とする
請求項10に記載の高圧放電ランプ。 - 【請求項18】 前記第1と第2の導電部材の端部は、
前記第2の導電部材の長手方向が前記第1の導電部材の
長手方向に対して直交した状態で接続されることを特徴
とする請求項1に記載の高圧放電ランプ。 - 【請求項19】 前記第1の導電部材は、前記シール部
材の熱膨張係数との差が、タングステンと同じ、もしく
はタングステンよりも小さい熱膨張係数を有する材料か
らなることを特徴とする請求項1から18のいずれかに
記載の高圧放電ランプ。 - 【請求項20】 前記第1の導電部材は、導電性サーメ
ットからなることを特徴とする請求項19に記載の高圧
放電ランプ。 - 【請求項21】 前記第2の導電部材は、その主成分が
ニオビウムであることを特徴とする請求項1から20の
いずれかに記載の高圧放電ランプ。
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- 2001-11-06 JP JP2001341175A patent/JP3540789B2/ja not_active Expired - Fee Related
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