JPWO2012039451A1 - 乗員保護制御装置の駆動制御方法及び乗員保護制御装置 - Google Patents
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Abstract
Description
また、特許文献2には、衝突の際の衝撃に応じて電気的検出信号を出力する第1のセンサと、機械的な構成を有して衝撃の有無によって開閉成する第2のセンサとを設け、実際の衝突が無いにも関わらず回路の誤動作等によって第1のセンサによって衝突が検出されたと等価な状態となっても、第2のセンサによって衝撃が検出されていない場合には、第1及び第2のスクイブが点火されない構成とし、エアバッグが誤って展開されることを防止したものが提案されている。
そのような観点から、2段構成のスクイブにおいては、一つの可能性として、例えば、1段目のスクイブが何らかの原因により点火できず、2段目のスクイブのみが点火可能となる故障状態が考えられるが、かかる場合にあっても、乗員への衝撃を最大限抑圧可能とする乗員保護装置が所望される。
前記乗員保護装置の第1の点火手段の点火の際に、前記第1の点火手段が故障状態にある場合に、前記第1の点火手段に代えて、第2の点火手段を、前記第1の点火手段の点火タイミングに点火し、前記第2の点火手段の本来の点火タイミングに、前記第1の点火手段を点火するよう構成されてなる乗員保護制御装置の駆動制御方法が提供される。
本発明の第2の形態によれば、2つの点火手段を有する2段点火式の乗員保護装置の駆動を制御する乗員保護制御装置であって、車両衝突の有無の判定結果に基づいて前記2つの点火手段の点火制御が可能に構成されてなる制御部と、前記制御部においてなされた前記2つの点火手段の点火の要否に応じて、前記2つの点火手段の点火を可能とするよう構成されてなるインターフェイス回路とを具備してなる乗員保護制御装置において、
前記制御部は、前記第1の点火手段の故障診断を行い、前記第1の点火手段が故障と診断された後に、前記点火手段の点火を行う場合、前記第1の点火手段に代えて前記第2の点火手段を、前記第1の点火手段の点火タイミングに点火せしめ、前記第2の点火手段の本来の点火タイミングに、前記第1の点火手段を点火せしめるようよう構成されてなるものが提供される。
2…インターフェイス回路
3…運転席用エアバッグ
3a…運転席用第1のスクイブ
3b…運転席用第2のスクイブ
4…助手席用エアバッグ
4a…助手席用第1のスクイブ
4b…助手席用第2のスクイブ
なお、以下に説明する部材、配置等は本発明を限定するものではなく、本発明の趣旨の範囲内で種々改変することができるものである。
最初に、本発明の実施の形態における乗員保護制御装置(図1においては「ECU」と表記)の構成について、図1を参照しつつ説明する。
本発明の実施の形態における乗員保護制御装置(以下「本装置」と称する)は、制御部(図1においては「CPU」と表記)1と、インターフェース回路(図1においては「ASIC」と表記)2とを具備してなり、自動四輪車両における乗員保護装置としての運転席用エアバッグ装置3及び助手席用エアバッグ装置4の駆動制御を可能とすると共に、詳細は省略するが他の乗員保護装置、例えば、側面エアバッグ装置(図示せず)などに設けられた複数のスクイブ5−1〜5−nの駆動制御(点火制御)を可能に構成されたものとなっている。
インターフェイス回路2は、後述する運転席用エアバッグ装置3の運転席用第1及び第2のスクイブ3a,3b等のスクイブの故障診断回路や定電流回路の他、スクイブの点火のための通電回路などを有してなるもので、本発明の実施の形態においては、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)が用いられたものとなっている。
なお、本装置は、図1において図示が省略されているが、バックアップ電源回路、ワーニングランプ駆動回路などが設けられたものとなっており、本装置のこのような構成自体は、従来装置と基本的に同一である。
すなわち、運転席用エアバッグ装置3は、運転席用第1及び第2のスクイブ3a,3bを、助手席用エアバッグ装置4は、助手席用第1及び第2のスクイブ4a,4bを、それぞれ具備した構成となっている。
ステップS202においては、運転席用エアバッグ装置3の展開を必要とする判断が、いわゆる時間差展開が必要であるとする判断であったか否かが判定されることとなる。
ここで、時間差展開は、図3に示されたように、1段目のスクイブを点火させた後、所定時間経過後に2段目のスクイブを点火させるエアバッグ展開方法であり、かかる展開方法は、従来から行われているものである。
ここで、スクイブの故障診断自体は、従来から行われている方法によるもので、その詳細な説明は省略するが、例えば、スクイブの両端の電圧が所定の電圧であるか否かによって、断線状態であるか否かを判定するなどによるものである。かかるスクイブ故障診断処理は、制御部1において、図2に示された一連の処理とは別個に、周的的に繰り返し実行されるようになっているものである。通常、スクイブが故障状態にあるか否かの診断結果は、例えば、所定の診断用フラグが診断結果に応じて”1”又は”0”に設定され、制御部1の所定の記憶領域に記憶され、次回の故障診断処理の実行結果によって更新されるようになっている。したがって、ステップS204の処理は、1段目のスクイブが故障か否かを新たに診断するのではなく、直近に行われたスクイブ故障診断処理の結果、すなわち、具体的には、上述のような診断用フラグを読み込み、その値を判定することによって、1段目のスクイブが故障状態と診断されているか否かを判定するものである。
すなわち、ステップS900においては、運転席用第2のスクイブ3bが点火され、運転席用エアバッグ装置3が全展開状態とされることとなる。
かかる時間差処理の後、運転席用第1のスクイブ3aが、点火される1段目展開処理が実行されることとなる(図4(A)参照)。ここで、先のステップS204において、運転席用第1のスクイブ3aが故障状態と診断されているとの判定結果であったにも関わらず、このステップS600において、再度、運転席用第1のスクイブ3aの点火を行うのは、二度目に点火が成功する可能性もあることを考慮したためである。
上述したように、運転席用第1のスクイブ3aに代えて、運転席用第2のスクイブ3bを、本来、運転席用第1のスクイブ3aが点火されるタイミングで点火するのは、次述するような観点に基づくものである。
すなわち、従来の2段式スクイブを有してなるエアバック装置においては、先に述べたように、1段目のスクイブの点火タイミングに、1段目のスクイブが故障状態にあっても、2段目のスクイブは、あくまでも、予め定められたタイミングに、すなわち、1段目のスクイブの点火タイミングから所定時間経過後の所定のタイミングに点火されるのが通常であった。しかし、乗員保護の確実性のさらなる向上という観点からは、1段目のスクイブの点火タイミングにおいて、1段目のスクイブの点火に応じた本来の規模のエアバックの展開が確保されないまでも、若干の規模でもエアバックが展開されることで、乗員の体がハンドルに当たるタイミングに、展開されたエアバックによる乗員のハンドルへの衝突による衝撃が多少でも緩和できることとなり、乗員保護のさらなる確実性の向上となると考えられるからである。
Claims (4)
- 2つの点火手段を有する2段点火式の乗員保護装置の動作を制御する乗員保護制御装置の駆動制御方法であって、
前記乗員保護装置の第1の点火手段の点火の際に、前記第1の点火手段が故障状態にある場合に、前記第1の点火手段に代えて、第2の点火手段を、前記第1の点火手段の点火タイミングに点火し、前記第2の点火手段の本来の点火タイミングに、前記第1の点火手段を点火することを特徴とする乗員保護制御装置の駆動制御方法。 - 第1の点火手段の点火の際に、前記第1の点火手段が故障状態にある場合に、前記第1の点火手段の点火タイミングに前記第1の点火手段と共に第2の点火手段を点火することを特徴とする請求項1記載の乗員保護制御装置の駆動制御方法。
- 2つの点火手段を有する2段点火式の乗員保護装置の駆動を制御する乗員保護制御装置であって、車両衝突の有無の判定結果に基づいて前記2つの点火手段の点火制御が可能に構成されてなる制御部と、前記制御部においてなされた前記2つの点火手段の点火の要否に応じて、前記2つの点火手段の点火を可能とするよう構成されてなるインターフェイス回路とを具備してなる乗員保護制御装置において、
前記制御部は、前記第1の点火手段の故障診断を行い、前記第1の点火手段が故障と診断された後に、前記点火手段の点火を行う場合、前記第1の点火手段に代えて前記第2の点火手段を、前記第1の点火手段の点火タイミングに点火せしめ、前記第2の点火手段の本来の点火タイミングに、前記第1の点火手段を点火せしめるよう構成されてなることを特徴とする乗員保護制御装置。 - 制御部は、第1の点火手段が故障と診断された後に、点火手段の点火を行う場合、第1の点火手段の点火タイミングに前記第1の点火手段と共に第2の点火手段を点火せしめるよう構成されてなることを特徴とする請求項3記載の乗員保護制御装置。
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