以下、本発明の実施の形態を、具体的に図面を参照しながら例示する。なお、全ての図面において、同一または相当部分には同一符号を付し、重複する説明は省略する。また、全ての図面において、本発明を説明するための構成要素を抜粋して図示しており、その他の構成要素については図示を省略する場合がある。さらに、本発明は以下の実施の形態に限定されない。
(実施の形態1)
本実施の形態1に係る電力供給システムは、発電システムと、発電システム及び外部電力負荷へ電力供給を行う蓄電ユニットと、制御装置(電力供給システムの制御装置)と、を備え、制御装置が、発電システムを起動するときに、発電システムの起動電力と外部電力負荷の消費電力との合計が電力系統から受電可能な上限電力を超えると予測される場合に、電力系統から供給される電力が、上限電力を超えないように、蓄電ユニットの電力を発電システム及び外部電力負荷の少なくともいずれか一方に供給するように制御する第1の制御、及び、発電システムの発電を停止するときに発電システムの停止電力と外部電力負荷の消費電力との合計が電力系統から受電可能な上限電力を超えると予測される場合に、電力系統から供給される電力が、上限電力を超えないように、蓄電ユニットの電力を発電システム及び外部電力負荷の少なくともいずれか一方に供給するように制御する第2の制御、の少なくともいずれか一方を実行するように構成されている。
これにより、従来の電力供給システムに比して、発電システムの起動性及び停止性の少なくともいずれか一方を向上させながら、電力系統からの上限電力を超えることが抑制される。
なお、発電システムが起動するときとは、発電システムの起動を控えているとき、及び発電システムの起動動作を行っているときの少なくともいずれか一方を意味するが、以下では、発電システムの起動を控えているときについて主に説明する。
また、発電システムの発電を停止するときとは、発電システムの発電の停止を控えているとき、及び発電システムの発電停止後の処理動作を行っているときの少なくともいずれか一方を意味するが、以下では、発電システムの停止を控えているときについて主に説明する。
[電力供給システムの構成]
図1は、本実施の形態1に係る電力供給システム及び電力供給システムの制御装置の概略構成を模式的に示すブロック図の一例である。
図1に示すように、本実施の形態1に係る電力供給システム100は、発電システム101と、蓄電ユニット107と、制御装置(電力供給システムの制御装置)110と、を備えている。制御装置110は、発電システム101の起動するときに、発電システム101の起動電力及び外部電力負荷105の消費電力との合計が電力系統104から受電可能な上限電力を超えると予測される場合に、電力系統104から供給される電力が、上限電力を超えないように、蓄電ユニット107の電力を発電システム101及び外部電力負荷105の少なくともいずれか一方に供給するように制御する。
ここで、電力系統104から受電可能な上限電力は、例えば、電力会社との契約上使用できる最大電力である契約電力であってもよく、また、ブレーカー契約により設定され、この電力を超えるとブレーカーが落ちる電力であってもよい。
発電システム101は、発電システム101を動作させるための機器である内部電力負荷102と発電システム101を制御する制御器103を有している。発電システム101としては、電力を発生させて、発生させた電力を外部電力負荷105へ供給するように構成されていれば、どのような形態あってもよく、例えば、ガスタービンや燃料電池システムが挙げられる。燃料電池システムに用いられる燃料電池としては、燃料電池としては、いずれの種類であっても良く、高分子電解質形燃料電池、固体酸化物形燃料電池、及びリン酸形燃料電池等が例示される。内部電力負荷102としては、例えば、発電システム101が燃料電池システムである場合、燃料電池内の温度を昇温するための電気ヒータが挙げられる。
また、制御器103は、発電システム101を構成する各機器を制御する機器であればどのような形態であってもよく、例えば、マイクロプロセッサ、CPU等で構成することができる。なお、制御器103は、マイクロプロセッサ、CPU等に例示される演算処理部だけでなく、メモリ等からなる記憶部及び計時部を有していてもよい。
蓄電ユニット107は、蓄電ユニット107からの出力電力を制御する電力制御器108を備えている。蓄電ユニット107としては、発電システム101及び外部電力負荷105に電力を供給するように構成されていれば、どのような形態であってもよく、例えば、鉛電池、リチウム電池、ニッケル−水素電池等の二次電池が挙げられる。これらの二次電池は、複数の単電池を直列に接続した組電池を使用してもよく、また、複数の単電池及び/又は組電池を並列に接続して使用してもよい。
また、蓄電ユニット107の蓄電量は、発電システム101の起動動作の途中で、電力系統104から受電可能な上限電力を超えることを抑制するため、発電システム101の起動動作における内部電力負荷102の消費電力量以上あることが好ましく、蓄電量は大きければ大きいほど好ましい。
電力制御器108は、蓄電ユニット107からの出力電力を制御する機器であればどのような形態であってもよく、例えば、DC/AC変換器等で構成することができる。
また、蓄電ユニット107には、蓄電ユニット107の出力電力(放電電力)を検知する電力検知器(図示せず)が内蔵され、制御装置110は、電力検知器(図示せず)で検知された蓄電ユニット107の出力電力を取得するように構成されている。
電力系統104は、連系点109において、発電システム101及び蓄電ユニット107と配線203を介して接続されている。また、電力検知器106は、連系点109よりも電力系統104側の電路(配線203)に設けられている。電力検知器106は、外部電力負荷105及び発電システム101の内部電力負荷102の少なくともいずれか一方に供給される電流値を検知する。制御装置110は、電力検知器106で検知された電流値を取得するように構成されている。なお、外部電力負荷105としては、例えば、家庭で使用する電気機器が挙げられる。
制御装置110は、CPUまたはマイクロプロセッサから構成される演算部、半導体メモリから構成される記憶部、通信部、及び時計部(いずれも図示せず)を備えている。そして、記憶部に格納された所定のソフトウェアによって、予測器110aが実現されている。予測器110aは、発電システムを起動するとき(本実施の形態では、起動を控えているとき)に、発電システム101の起動電力及び外部電力負荷105の消費電力との合計が電力系統104から受電可能な上限電力を超えるか否かを予測する。
制御装置110としては、電力供給システム100を構成する各機器を制御するように構成されていれば、どのような形態であってもよく、図1に示すように、発電システム101及び蓄電ユニット107の外部に設ける形態であってもよく、発電システム101又は蓄電ユニット107のいずれかに内蔵される形態であってもよく、また、発電システム101及び蓄電ユニット107に分離内蔵される形態であってもよい。
[電力供給システムの動作]
図2Aは、本実施の形態1に係る電力供給システムにおいて発電システムを起動するときの動作(第1の制御)を模式的に示すフローチャートの一例である。
まず、発電システム101が起動しておらず、外部電力負荷105への電力の供給は、電力系統104から行われているとする。そして、発電システム101の起動を控えているとき、制御装置110は、電力検知器106から外部電力負荷105で使用されている電力(消費電力)を取得する(ステップS101)。
ここで、発電システム101の起動を控えているときとは、発電システム101の起動要求が発生したとき及び起動予定を控えているときの少なくともいずれか一方を意味する。また、起動要求が発生した場合とは、例えば、予め設定された発電システム101の起動開始時刻になった場合や使用者がリモコンを操作して発電システム101の起動開始を指示したような場合等が挙げられる。さらに、起動予定を控えている場合とは、例えば、予め設定された発電システム101の起動開始時刻が近づいている場合等が挙げられる。
また、本実施の形態1では、運転開始時刻の所定時間前(例えば、1分前)になると、電力検知器106が外部電力負荷105の消費電力を検知して、制御装置110(予測器110a)が、発電システム101の起動電力及び外部電力負荷105の消費電力との合計が電力系統104から受電可能な上限電力を超えるか否かを予測する。上記所定時間は、起動を開始した時の外部電力負荷105の消費電力が予測可能な時間として設定される。なお、制御装置110(予測器110a)による、発電システム101の起動電力及び外部電力負荷105の消費電力との合計が電力系統104から受電可能な上限電力を超えるか否かの予測は、例えば、過去の使用履歴から予測を行ってもよく、上限電力を超えるか否かの予測を行うことができれば、どのような態様であってもよい。
次に、制御装置110は、ステップS101で取得した外部電力負荷105の消費電力と発電システム101の起動電力との合計が、電力系統104からの使用可能な上限電力P1を超えるか否かを判定する(ステップS102)。消費電力と起動電力の合計が、上限電力P1を超える場合(ステップS102でYes)には、ステップS103に進み、上限電力P1以下である場合(ステップS102でNo)には、ステップS104に進む。
ここで、起動電力とは、発電システム101の起動に必要な電力を意味する。具体的には、発電システム101の起動動作における内部電力負荷102の消費電力であり、その値は、適宜設定される。起動電力は、例えば、発電システム101の起動中における内部電力負荷102の最大消費電力であってもよく、起動初期に動作する内部電力負荷102の消費電力であってもよい。また、上限電力P1としては、例えば、電力会社との契約上使用できる最大電力である契約電力であってもよく、また、ブレーカー契約により設定されたブレーカーが落ちる電力であってもよい。
ステップS103では、制御装置110は、電力制御器108に蓄電ユニット107から電力を出力させるように制御する。これにより、蓄電ユニット107は、電力制御器108により外部電力負荷105及び起動開始後の発電システム101(具体的には、内部電力負荷102)に電力を供給する。このとき、電力制御器108は、外部電力負荷105の消費電力と発電システム101の起動電力とを加算した電力から外部電力負荷105及び発電システム101の少なくともいずれか一方に供給する電力を減算した電力(すなわち、消費電力+起動電力−供給電力)が、上限電力P1以下となるように、蓄電ユニット107の出力電力を制御する。なお、この蓄電ユニット107の制御において、電力制御器108は、蓄電ユニット107が、少なくとも外部電力負荷105に電力を供給するよう制御してもよい。
次に、制御装置110は、ステップS104に進み、制御器103に発電システム101の起動許可信号(起動指令信号)を出力する。これにより、制御器103は、発電システム101の起動を開始させる。
このように、本実施の形態1に係る電力供給システム100及び電力供給システム100の制御装置110は、外部電力負荷105の消費電力が大きく、発電システム101を起動すると、電力系統104からの上限電力P1を超えると予測されるような場合であっても、発電システム101の起動を開始することが可能となる。これにより、本実施の形態1に係る電力供給システム100及び電力供給システム100の制御装置110では、従来の発電システムに比して起動性が向上する。
なお、本実施の形態1に係る電力供給システム100は、上述したように、外部電力負荷105の消費電力が上限電力P1を超えた場合に、電力系統104からの電力供給が遮断される形態であってもよい。この形態では、例えば、ブレーカーが落ちて電力供給が遮断される。また、外部電力負荷105の消費電力が増加しても、電力系統104からの電力供給が上限電力P1を超えない範囲で継続される形態であってもよい。この形態では、例えば、外部電力負荷105の消費電力が上限電力P1を超えても、電力系統104からの電力供給が上限電力P1を超えない範囲で継続される。
次に、本実施の形態1に係る電力供給システム100の発電を停止するときの動作(第2の制御)の一例について、説明する。
図2Bは、本実施の形態1に係る電力供給システムにおける発電システムの発電を停止するときの動作を模式的に示すフローチャートの一例である。
まず、発電システム101は発電運転を行っており、発電の停止は行っていないとする。そして、発電システムが、発電の停止を控えているとき、制御装置110は、電力検知器106から外部電力負荷105で使用されている電力(消費電力)を取得する(ステップS101B)。
ここで、発電システム101の発電の停止を控えているときとは、発電システムの停止要求が発生したとき及び発電の停止予定を控えているときの少なくともいずれか一方を意味する。ここで、発電システムの停止要求が発生したときとは、例えば、予め設定された発電システムの発電停止開始時刻になった場合や使用者がリモコンを操作して発電システム101の発電停止を指示したような場合等が挙げられる。また、発電の停止予定を控えている場合とは、例えば、予め設定された発電システムの発電停止開始時刻が近づいている場合等が挙げられる。
次に、制御装置110は、ステップS101Bで取得した外部電力負荷105の消費電力と発電システム101の停止電力との合計が、電力系統104からの使用可能な上限電力P1Bを超えるか否かを判定する(すなわち、予測する)(ステップS102B)。消費電力と起動電力の合計が、上限電力P1Bを超える場合(ステップS102BでYes)には、ステップS103Bに進み、上限電力P1B以下である場合(ステップS102BでNo)には、ステップS104Bに進む。
ここで、停止電力とは、発電システム101の発電停止後の処理動作に必要な電力を意味する。具体的には、発電システム101の発電停止後の処理動作において作動する内部電力負荷102の消費電力であり、その値は、適宜設定される。停止電力は、例えば、発電システム101の発電停止後の処理動作における内部電力負荷102の最大消費電力であってもよい。なお、発電システム101の発電停止後の処理動作は、公知の発電システム101の発電停止後の処理動作を任意に採用することができる。
ステップS103Bでは、制御装置110は、電力制御器108に蓄電ユニット107から電力を出力させるように制御する。これにより、蓄電ユニット107は、電力制御器108により外部電力負荷105及び発電システム101(具体的には、内部電力負荷102)に電力を供給する。
このとき、電力制御器108は、外部電力負荷105の消費電力と発電システム101の停止電力とを加算した電力から外部電力負荷105及び発電システム101に供給する電力を減算した電力(すなわち、消費電力+停止電力−供給電力)が、上限電力P1B以下となるように、蓄電ユニット107の出力電力を制御する。なお、この蓄電ユニット107の制御において、電力制御器108は、蓄電ユニット107が、少なくとも外部電力負荷105に電力を供給するよう制御してもよい。
次に、制御装置110は、ステップS104Bに進み、制御器103に発電システム101の発電停止を許可する信号(発電停止指令信号)を出力する。これにより、制御器103は、発電システム101の発電停止を開始させる。具体的には、発電システム101から外部電力負荷105への電力の供給が停止されて、発電システム101が発電を停止する。その後、発電システム101を構成する各機器の作動停止(発電システム101の発電停止後の処理動作)が行われる。
このように、本実施の形態1に係る電力供給システム100及び電力供給システム100の制御装置110は、外部電力負荷105の消費電力が大きく、発電システム101の運転を停止すると、電力系統104からの上限電力P1Bを超えると予測されるような場合であっても、発電システム101の発電停止を開始することが可能となる。
なお、本実施の形態1に係る電力供給システム100は、上述したように、外部電力負荷105の消費電力が上限電力P1Bを超えた場合に、電力系統104からの電力供給が遮断される形態であってもよい。この形態では、例えば、ブレーカーが落ちて電力供給が遮断される。また、外部電力負荷105の消費電力が増加しても、電力系統104からの電力供給が上限電力P1Bを超えない範囲で継続される形態であってもよい。この形態では、例えば、外部電力負荷105の消費電力が上限電力P1Bを超えても、電力系統104からの電力供給が上限電力P1Bを超えない範囲で継続される。
また、上記電力供給システム100では、制御装置110が、発電システム101を起動するとき及び発電システム101の発電を停止するときのそれぞれにおける蓄電ユニット107への制御動作について説明したが、本実施の形態1の電力供給システム100では、制御装置119がこれらの制御動作(第1の制御及び第2の制御)の少なくともいずれか一方を実行するよう構成されていればよい。すなわち、制御装置110が、第1の制御及び第2の制御のいずれか一方のみを実行するよう構成されていてもよいし、第1の制御及び第2の制御を共に実行するよう構成されていてもよい。
[変形例1]
本変形例1の電力供給システムは、発電システムが燃料電池システムである態様を例示する。
図3Aは、本実施の形態1に係る電力供給システムにおける変形例の発電システムの概略構成を模式的に示すブロック図の一例である。
図3Aに示すように、本変形例1の発電システム101は、燃料電池システムであり、内部電力負荷として、燃料電池システムの起動時に該燃料電池システムの構成機器を昇温するための電気ヒータを備える。具体的には、本変形例1の発電システム(燃料電池システム)101は、水素生成装置11と、酸化剤ガス供給器12と、燃料電池13と、冷却媒体タンク14と、電気ヒータ15と、冷却媒体送出器16と、制御器103と、を備える。
水素生成装置11は、改質器1と、CO低減器2と、電気ヒータ3と、を備えていて、水素リッチな燃料ガスを生成し、生成した燃料ガスを燃料電池13に供給するように構成されている。改質器1は、改質触媒を有しており、原料と水とを改質反応させて水素含有ガスを生成する。なお、原料は、当該原料と水蒸気とを用いて改質反応により水素含有ガスを生成できるものであればよい。原料として、例えば、エタン、プロパン等の炭化水素やメタノール等のアルコール系原料といった、少なくとも炭素及び水素を構成元素とする有機化合物を含むものを使用することができる。
CO低減器2は、改質器1で生成された水素含有ガス中の一酸化炭素を低減するように構成されている。CO低減器2としては、例えば、シフト反応により一酸化炭素を低減する変成器や酸化反応又はメタン化反応により低減するCO除去器が挙げられる。また、電気ヒータ3は、燃料電池システムの起動時に、例えば、CO低減器2を昇温するように構成されている。なお、電気ヒータ3は、CO低減器2を昇温するだけでなく、改質器1を昇温するように構成されていてもよく、改質器1のみを昇温するように構成されていてもよい。
そして、CO低減器2で一酸化炭素が低減された水素含有ガスは、燃料ガスとして、燃料ガス供給経路31を介して、燃料電池13のアノードに供給される。なお、本変形例では、改質器1で生成された水素含有ガス中の一酸化炭素をCO低減器2で低減して、燃料電池13に供給する形態を採用したが、これに限定されず、CO低減器2を有しない形態を採用してもよい。この場合、電気ヒータ3は、改質器1を昇温するように構成されるか、または、設けなくてもよい。
また、燃料電池システム101は、酸化剤ガスが流れる酸化剤ガス供給経路32と酸化剤ガスを供給するための酸化剤ガス供給器12とを備えている。酸化剤ガス供給器12としては、例えば、ブロワやシロッコファン等のファン類を用いることができる。酸化剤ガス供給器12より供給された酸化剤ガス(例えば、空気)は燃料電池13のカソードに供給される。
燃料電池13では、アノードに供給された燃料ガスと、カソードに供給された酸化剤ガスと、が電気化学的に反応して、電気と熱が発生する。燃料電池としては、いずれの種類であっても良く、高分子電解質形燃料電池、固体酸化物形燃料電池、及び燐酸形燃料電池等が例示される。なお、燃料電池が、固体酸化物形燃料電池の場合は、燃料電池システム101は、CO低減器2が設けられず、改質器1と燃料電池13とが1つの容器内に内蔵されるよう構成される。
また、燃料電池システム101は、冷却媒体経路33、冷却媒体タンク14、電気ヒータ15、及び冷却媒体送出器16を備える。冷却媒体経路33は、燃料電池13が発生した熱を回収する冷却媒体が流れる経路である。冷却媒体タンク14は、上記冷却媒体経路33に設けられ、冷却媒体を貯えるタンクである。電気ヒータ15は、冷却媒体経路33内の冷却媒体を加熱し、冷却媒体経路33上であれば、いずれの箇所に設けても構わない。例えば、図3Aに示すように、電気ヒータ15は、燃料電池13外及び冷却媒体タンク14外の冷却媒体経路33上に設けてもよいし、冷却媒体タンク14内に設けてもよい。電気ヒータ15は、燃料電池システムの起動時に動作し、冷却媒体を加熱するとともに、加熱された冷却媒体が冷却媒体経路33を循環することにより、燃料電池13が昇温される。
また、冷却媒体送出器16は、冷却媒体経路33内の冷却媒体を循環させるための機器であり、例えば、ポンプを使用することができる。なお、冷却媒体としては、水や不凍液(例えば、エチレングリーコール含有液)等を用いることができる。
このように構成された本変形例1の電力供給システム100は、発電システム101を起動するときに、実施の形態1に係る電力供給システム100と同様に、蓄電ユニット107への制御動作(第1の制御)が実行される。従って、本変形例1の電力供給システム100は、実施の形態1の電力供給システム100と同様の作用効果を奏する。
特に、本変形例1では、起動動作において、電気ヒータ15が、燃料電池システム101を構成する機器を昇温するよう構成されているので、起動電力が大きくなる。このため、本変形例1の燃料電池システム101は、従来の発電システムに比べ、電力供給システム100の制御装置110の制御により得られる起動性向上の効果が、特に顕著となる。
なお、本例の燃料電池システム101では、起動時に該燃料電池システムの構成機器を昇温するための電気ヒータとして、電気ヒータ3及び電気ヒータ15を備えているが、これに限定されるものではない。例えば、燃料電池システム101は、電気ヒータ3及び電気ヒータ15のいずれか一方を備える形態であってもよいし、これ以外の電気ヒータを備える形態であってもよい。
また、本変形例1の電力供給システム100における燃料電池システム101の発電停止後の処理動作は、公知の種々の処理動作を採用することができる。燃料電池システム101の発電停止後の処理動作としては、例えば、冷却媒体送出器16による冷却媒体経路33内での冷却媒体の循環動作、原料ガス供給器(図示せず)による水素生成装置11内のガス流路及び燃料電池13内のガス流路の少なくともいずれか一方に対する原料ガスパージ動作、及び電気ヒータ15の作動等の動作を挙げることができる。なお、上記冷却媒体の循環動作において電気ヒータ15を作動させても構わない。
このように構成された本変形例1の電力供給システム100は、発電システム101を停止するときに、実施の形態1に係る電力供給システム100と同様に、蓄電ユニット107への制御動作(第2の制御)が実行される。従って、本変形例1の電力供給システム100は、実施の形態1の電力供給システム100と同様の作用効果を奏する。
特に、本変形例1では、燃料電池システム101の発電停止後の処理動作において、電気ヒータ15が、燃料電池システム101を構成する機器を昇温するよう構成されているとき、停止電力が大きくなる。このため、本変形例1の燃料電池システム101は、従来の発電システムに比べ、電力供給システム100の制御装置110の制御により得られる停止性向上の効果が、特に顕著となる。
なお、本変形例1の電力供給システム100は、制御装置110が、発電システム101を起動するときにおける蓄電ユニット107への制御動作及び発電システム101の発電を停止するときにおける蓄電ユニット107への制御動作の少なくともいずれか一方を実行するよう構成されていればよい。すなわち、制御装置110が、発電システム101を起動するときにおける蓄電ユニット107への制御動作及び発電システム101の発電を停止するときにおける蓄電ユニット107への制御動作のいずれか一方のみを実行するよう構成されていてもよいし、発電システム101を起動するときにおける蓄電ユニット107への制御動作及び発電システム101の発電を停止するときにおける蓄電ユニット107への制御動作を共に実行するよう構成されていてもよい。
[変形例2]
本変形例2の電力供給システムは、発電システムが燃料電池システムである他の態様を例示する。
図3Bは、本実施の形態1に係る電力供給システムにおける変形例2の発電システムの概略構成を模式的に示すブロック図の一例である。
図3Bに示すように、本変形例2の発電システム101は、変形例1の燃料電池システムと基本的構成は同じであるが、回収水タンク17と、送出器18と、をさらに備える点が異なる。なお、電気ヒータ15は、回収水タンク17に設けても構わない。
回収水タンク17は、燃料電池システム101において排出される排ガスから回収した水を貯えるタンクである。上記排ガスは、いずれの排ガスであってもよいが、例えば、燃料電池13から排出された燃料ガス及び酸化剤ガスの少なくとも一方のガス、改質器1を加熱する燃焼器から排出された燃焼排ガス等が例示される。
また、燃料電池システム101には、冷却媒体タンク14と回収水タンク17を接続する循環経路34が設けられている。従って、本例では、冷却媒体として水が用いられ、循環経路34は、冷却媒体タンク14内の冷却水と回収水タンク17内の回収水とが循環するように構成されている。また、循環経路34の途中には、循環経路34内の水を送出するための送出器18が設けられている。送出器18としては、例えば、ポンプを使用することができる。
なお、燃料電池13が、固体酸化物燃料電池であるとき、冷却媒体経路33は、燃料電池13を冷却する冷却媒体が流れる流路でなく、燃料電池13から排出された燃料ガスを燃焼した燃焼排ガスを冷却する冷却媒体が流れる流路として構成される。
また、本変形例2の電力供給システム100における燃料電池システム101の発電停止後の処理動作は、公知の種々の処理動作を採用することができる。燃料電池システム101の発電停止後の処理動作としては、例えば、冷却媒体送出器16による冷却媒体経路33内での冷却媒体の循環動作、送出器18による冷却媒体タンク14と回収水タンク17との間での水の循環動作、原料ガス供給器(図示せず)による水素生成装置11内のガス流路及び燃料電池13内のガス流路の少なくともいずれか一方に対する原料ガスパージ動作、及び電気ヒータ15の作動等の動作を挙げることができる。なお、上記冷却媒体の循環動作及び冷却媒体タンク14と回収水タンク14との間の水の循環動作の少なくともいずれか一方において電気ヒータ15を作動させても構わない。
このように構成された本変形例2の電力供給システム100は、発電システム101を起動するとき及び停止するときのそれぞれにおいて、実施の形態1の電力供給システムと同様に、蓄電ユニット107への制御動作(第1の制御及び第2の制御)が実行される。従って、本変形例2の電力供給システム100は、実施の形態1の電力供給システム100と同様の動作を行うが、変形例1の電力供給システム100と同様の作用効果を奏する。
なお、本変形例2の電力供給システム100は、制御装置110が、燃料電池システム101を起動するときにおける蓄電ユニット107への制御動作及び燃料電池システム101の発電を停止するときにおける蓄電ユニット107への制御動作の少なくともいずれか一方を実行するよう構成されていればよい。すなわち、制御装置110が、燃料電池システム101を起動するときにおける蓄電ユニット107への制御動作及び燃料電池システム101の発電を停止するときにおける蓄電ユニット107への制御動作のいずれか一方のみを実行するよう構成されていてもよいし、燃料電池システム101を起動するときにおける蓄電ユニット107への制御動作及び燃料電池システム101の発電を停止するときにおける蓄電ユニット107への制御動作を共に実行するよう構成されていてもよい。
(実施の形態2)
本実施の形態2に係る電力供給システムは、制御装置が、蓄電ユニットの蓄電量に基づいて発電システムの起動の許否を決定するように構成されている。
また、本実施の形態2に係る電力供給システムでは、制御装置が、蓄電ユニットの蓄電量に基づいて発電システムの発電の停止の許否を決定するように構成されていてもよい。
図4は、本実施の形態2に係る電力供給システムの概略構成を模式的に示すブロック図の一例である。
図4に示すように、本実施の形態2に係る電力供給システム100は、蓄電ユニット107の蓄電量を検知する蓄電量検知器111を備えている。その他の構成については、実施の形態1に係る電力供給システム100と同じであるので、詳細な説明を省略する。
次に、本実施の形態2に係る電力供給システム100の発電システム101の起動動作について、図5Aを参照しながら説明する。
図5Aは、本実施の形態2に係る電力供給システムにおいて、発電システムを起動するときの動作を模式的に示すフローチャートの一例である。
まず、図5Aに示すように、実施の形態1に係る電力供給システム100と同様に、発電システム101が起動を控えているとき、制御装置110は、電力検知器106から外部電力負荷105で使用されている電力(消費電力)を取得する(ステップS201)。
次に、制御装置110は、ステップS201で取得した外部電力負荷105の消費電力と発電システム101の起動電力との合計が、電力系統104からの使用可能な上限電力P1を超えるか否かを判定する(ステップS202)。消費電力と起動電力の合計が、上限電力P1を超える場合(ステップS202でYes)には、ステップS203に進み、上限電力P1以下である場合(ステップS202でNo)には、ステップS205に進む。
ステップS203では、制御装置110は、蓄電ユニット107の蓄電量が、所定の電力量Q1以上か否かを判定する。蓄電ユニット107の蓄電量が、所定の電力量Q1以上の場合(ステップS203でYes)には、ステップS204に進み、所定の電力量Q1より小さい場合(ステップS203でNo)には、ステップS206に進む。なお、所定の電力量Q1は、任意に設定することができ、例えば、発電システム101の起動に必要な電力量であってもよい。起動に必要な電力量は、例えば、起動動作が開始してから完了するまでの間に内部電力負荷により消費される累積消費電力量でもよい。
ステップS204では、制御装置110は、電力制御器108に蓄電ユニット107から電力を出力させるように制御する。これにより、蓄電ユニット107は、電力制御器108により外部電力負荷105及び起動開始後の発電システム101に電力を供給する。
このとき、電力制御器108は、外部電力負荷105の消費電力と発電システム101の起動電力とを加算した電力から外部電力負荷105及び発電システム101に供給する電力を減算した電力(すなわち、消費電力+起動電力−供給電力)が、上限電力P1以下となるように、蓄電ユニット107を制御する。なお、この蓄電ユニット107の制御において、電力制御器108は、蓄電ユニット107が、少なくとも外部電力負荷105に電力を供給するよう制御してもよい。
次に、制御装置110は、ステップS205に進み、制御器103に発電システム101の起動許可信号を出力する。これにより、制御器103は、発電システム101の起動を開始させる。
一方、ステップS206では、制御装置110は、発電システム101の起動を拒否して、制御器103への起動拒否信号を出力する、または起動許可信号を出力しないことで発電システム101を起動させないよう制御する。この場合、制御装置110は、使用者に、発電システム101の起動を行えないことを伝達するように構成されていることが好ましい。伝達方法としては、例えば、リモコンにエラー表示する方法やエラーを表す警告音を発する方法等が挙げられる。
なお、蓄電ユニット107の蓄電量は、蓄電量検知器111が、蓄電ユニット107の電力検知器(図示せず)より蓄電ユニット107の出力電力(放電電力)及び蓄電ユニットへの入力電力(充電電力)を取得し、この取得した値に基づき決定する。
なお、本実施の形態2に係る電力供給システム100(電力供給システム100の制御装置110)は、ステップS206で発電システム101の起動が拒否されると、ステップS201に戻り、ステップS205で発電システムが起動するまで、上記フローを繰り返し実行する形態(すなわち、発電システム101の起動を待機させる形態)を採用してもよい。
このように構成された本実施の形態2に係る電力供給システム100(電力供給システム100の制御装置110)においても、実施の形態1に係る電力供給システム100(電力供給システム100の制御装置110)と同様の作用効果を奏する。また、本実施の形態2に係る電力供給システム100では、蓄電ユニット107の蓄電量が相対的に少ないときには、発電システム101が起動されないので、起動動作が中断されることが抑制される。つまり、本実施の形態2に係る電力供給システム100(電力供給システム100の制御装置110)では、実施の形態1に係る電力供給システム100(電力供給システム100の制御装置110)に比べて、起動性がより向上する。
次に、本実施の形態2に係る電力供給システム100の発電システムの発電を停止するときの動作について、図5Bを参照しながら説明する。
図5Bは、本実施の形態2に係る電力供給システムにおける発電システムの発電を停止するときの動作を模式的に示すフローチャートの一例である。
図5Bに示すように、本実施の形態2に係る電力供給システムにおいても、実施の形態1と同様に、発電システム101の発電を停止するときの動作が行われ、また、発電を停止するときの動作の各ステップは、上述した発電システム101の起動するときの動作と同様の動作が行われる場合がある。このため、以下においては、実施の形態1で説明した動作及び上述した発電システム101の起動するときの動作と異なる動作が行われるステップについて説明する。具体的には、ステップS203B及びステップS206Bである。
ステップS203Bでは、制御装置110は、蓄電ユニット107の蓄電量が、所定の電力量Q1B以上か否かを判定する。なお、所定の電力量Q1Bは、任意に設定することができ、例えば、発電システム101の発電を停止するときの動作に必要な電力量であってもよい。
ステップS206Bでは、制御装置110は、発電システム101の発電停止を拒否して、制御器103への発電停止を拒否する信号を出力する、または発電停止を許可する信号を出力しないことで発電システム101を発電停止させないよう制御する。この場合、制御装置110は、使用者に、発電システム101の発電停止を行えないことを伝達するように構成されていることが好ましい。
なお、ステップS206Bで発電システム101の発電停止が拒否されると、ステップS201Bに戻り、ステップS205Bで発電システム101の発電を停止させるまで、上記フローを繰り返し実行する形態(すなわち、発電システム101の発電の停止を待機させる形態)を採用してもよい。
このように、本実施の形態2に係る電力供給システム100では、蓄電ユニット107の蓄電量が相対的に少ないときには、発電システム101の発電が停止されないので、発電停止後の処理動作が中断されることが抑制される。つまり、本実施の形態2に係る電力供給システム100では、実施の形態1に係る電力供給システム100に比べて、停止性がより向上する。
なお、本実施の形態2に係る電力供給システム100は、制御装置110が、発電システム101を起動するときにおける蓄電ユニット107への制御動作及び発電システム101の発電を停止するときにおける蓄電ユニット107への制御動作の少なくともいずれか一方を実行するよう構成されていればよい。すなわち、制御装置110が、発電システム101を起動するときにおける蓄電ユニット107への制御動作及び発電システム101の発電を停止するときにおける蓄電ユニット107への制御動作のいずれか一方のみを実行するよう構成されていてもよいし、発電システム101を起動するときにおける蓄電ユニット107への制御動作及び発電システム101の発電を停止するときにおける蓄電ユニット107への制御動作を共に実行するよう構成されていてもよい。
[変形例]
図6Aは、本実施の形態2に係る電力供給システムの変形例の電力供給システムにおいて、発電システムを起動するときの動作を模式的に示すフローチャートの一例である。
図6Aに示すように、本変形例の電力供給システム100における発電システム101の起動動作は、蓄電ユニット107の蓄電量が所定の電力量Q1より小さいであるときの動作が、実施の形態2に係る電力供給システム100の発電システム101と異なる。
具体的には、制御装置110は、蓄電ユニット107の蓄電量が、所定の電力量Q1より小さい場合(ステップS203でNo)には、発電システム101の起動を拒否し(ステップS206)、電力制御器108に電力系統104からの電力により充電を行うように制御する(ステップS207)。これにより、電力制御器108は、電力系統104から上限電力P1を超えない範囲内で電力を、蓄電ユニット107を構成する蓄電池の単電池や組電池に供給して、蓄電ユニット107を充電させる。なお、蓄電ユニット107への充電は、例えば、キャパシタを蓄電ユニット107内に配置しておき、キャパシタで電力系統104からの電力を貯えて、その貯えた電力を蓄電池の単電池や組電池に供給して充電を行わせてもよい。
このように構成された本変形例の電力供給システム100(電力供給システム100の制御装置110)であっても、実施の形態2に係る電力供給システム100(電力供給システム100の制御装置110)と同様の作用効果を奏する。また、本変形例の電力供給システム100(電力供給システム100の制御装置110)では、蓄電ユニット107の蓄電量が少なく起動が拒否された場合であっても、次に起動するときに、同様の理由で起動が拒否されることが抑制されるので、発電システム101の起動性がより向上する。
なお、本変形例の電力供給システム100(電力供給システム100の制御装置110)では、ステップS206で発電システム101の起動が拒否されると、ステップS201に戻り、ステップS205で発電システムが起動するまで、上記フローを繰り返し実行する形態(すなわち、発電システム101の起動を待機させる形態)を採用してもよい。また、本変形例の電力供給システム100(電力供給システム100の制御装置110)では、ステップS206で発電システム101の起動が拒否されると、ステップS205で発電システムが起動するまで、ステップS203に戻り、上記フローを繰り返し実行する形態(すなわち、発電システム101の起動を待機させる形態)を採用してもよい。
次に、本変形例の電力供給システム100の発電を停止するときの動作について、図6Bを参照しながら説明する。
図6Bは、本変形例の電力供給システムにおいて、発電システムの発電を停止するときの動作を模式的に示すフローチャートの一例である。
図6Bに示すように、本変形例の電力供給システム100における発電システム101の発電を停止するときの動作は、蓄電ユニット107の蓄電量が所定の電力量Q1Bより小さいであるときの動作が、実施の形態2に係る電力供給システム100の発電システム101と異なる。
具体的には、制御装置110は、蓄電ユニット107の蓄電量が、所定の電力量Q1より小さい場合(ステップS203BでNo)には、発電システム101の発電停止を拒否し(ステップS206B)、電力制御器108に電力系統104からの電力により充電を行うように制御する(ステップS207B)。これにより、電力制御器108は、電力系統104から上限電力P1を超えない範囲内で電力を、蓄電ユニット107を構成する蓄電池の単電池や組電池に供給して、蓄電ユニット107を充電させる。なお、蓄電ユニット107への充電は、例えば、キャパシタを蓄電ユニット107内に配置しておき、キャパシタで電力系統104からの電力を貯えて、その貯えた電力を蓄電池の単電池や組電池に供給して充電を行わせてもよい。
そして、再び、ステップS203Bに戻り、蓄電ユニット107の蓄電量が所定の電力量Q1B以上になるまで、上記ステップを繰り返す。
このように、本変形例の電力供給システム100(電力供給システム100の制御装置110)では、蓄電ユニット107の蓄電量が少なく、発電の停止が拒否された場合であっても、蓄電ユニット107に充電させることにより、実施の形態2に係る電力供給システム100(電力供給システム100の制御装置110)に比して、停止性がより向上する。
なお、本変形例の電力供給システム100は、制御装置110が、発電システム101を起動するときにおける蓄電ユニット107への制御動作及び発電システム101の発電を停止するときにおける蓄電ユニット107への制御動作の少なくともいずれか一方を実行するよう構成されていればよい。すなわち、制御装置110が、発電システム101を起動するときにおける蓄電ユニット107への制御動作及び発電システム101の発電を停止するときにおける蓄電ユニット107への制御動作のいずれか一方のみを実行するよう構成されていてもよいし、発電システム101を起動するときにおける蓄電ユニット107への制御動作及び発電システム101の発電を停止するときにおける蓄電ユニット107への制御動作を共に実行するよう構成されていてもよい。
(実施の形態3)
本実施の形態3に係る電力供給システムは、制御装置が、蓄電ユニットの蓄電量に基づいて発電システムの起動モードを発電システムの起動電力が相対的に大きい第1の起動モードと、起動電力が相対的に小さい第2の起動モードとの間で切替えるように構成されている。
また、本実施の形態3に係る電力供給システムでは、制御装置が、蓄電ユニットの蓄電量に基づいて発電システムの停止モードを発電システムの停止電力が相対的に大きい第1の停止モードと、停止電力が相対的に小さい第2の停止モードとの間で切替えるように構成されていてもよい。
本実施の形態3に係る電力供給システム100は、実施の形態2に係る電力供給システム100と基本的構成は同じであるが、発電システム101の起動動作が異なる。以下、図7Aを参照しながら説明する。
図7Aは、本実施の形態3に係る電力供給システムにおいて、発電システムを起動するときの動作を模式的に示すフローチャートの一例である。
まず、図7Aに示すように、実施の形態1に係る電力供給システム100と同様に、発電システム101が起動を控えているとき、制御装置110は、電力検知器106から外部電力負荷105で使用されている電力(消費電力)を取得する(ステップS301)。
次に、制御装置110は、ステップS301で取得した外部電力負荷105の消費電力と発電システム101の起動電力との合計が、電力系統104からの使用可能な上限電力P1を超えるか否かを判定する(ステップS302)。消費電力と起動電力の合計が、上限電力P1を超える場合(ステップS302でYes)には、ステップS303に進み、上限電力P1以下である場合(ステップS302でNo)には、ステップS304に進む。なお、ステップS302における起動電力は、発電システム101を第1の起動モードで起動したときの起動電力が用いられる。
ステップS303では、制御装置110は、蓄電ユニット107の蓄電量が、所定の電力量Q2以上であるか否かを判定する。蓄電ユニット107の蓄電量が、所定の電力量Q2以上である場合(ステップS303でYes)には、ステップS304に進み、所定の電力量Q2より小さい場合(ステップS303でNo)には、ステップS306に進む。なお、所定の電力量Q2は、任意に設定することができ、例えば、発電システム101を第1の起動モードで起動するのに必要な電力量であってもよい。第1の起動モードに必要な電力量は、例えば、第1の起動モードで起動動作が開始してから完了するまでの間に内部電力負荷により消費される累積消費電力量であってもよい。
ステップS304では、制御装置110は、第1の起動モードを選択し、ステップS305に進む。一方、ステップS306では、制御装置110は、第2の起動モードを選択し、ステップS305に進む。ここで、第1の起動モードとは、発電システム101の起動電力が相対的に大きい発電システム101の起動モード(起動方法)をいい、第2の起動モードとは、発電システム101の起動電力が相対的に小さい発電システム101の起動モード(起動方法)をいう。例えば、第1の起動モードは、第2の起動モードに比して、内部電力負荷102に供給する電力を大きくして、より速やかに発電システム101の起動動作を完了するための起動モードである。具体的には、内部電力負荷が、ポンプやファン等の電動補機である場合、第1の起動モードの方が第2の起動モードに比べ電動補機の操作量を大きくして起動動作が実行される。
そして、ステップS305では、制御装置110は、制御器103に発電システム101の起動許可信号を出力する。これにより、制御器103は、発電システム101の起動を開始させる。
このように構成された本実施の形態3に係る電力供給システム100(電力供給システム100の制御装置110)であっても、実施の形態2に係る電力供給システム100(電力供給システム100の制御装置110)と同様の作用効果を奏する。また、本実施の形態3に係る電力供給システム100(電力供給システム100の制御装置110)では、蓄電ユニット107の蓄電量が多くなくても、相対的に起動電力の小さい第2の起動モードで起動させるよう構成されているため、実施の形態2に係る電力供給システム100(電力供給システム100の制御装置110)に比して、起動性がより向上する。
次に、本実施の形態3に係る電力供給システム100の発電を停止するときの動作について、図7Bを参照しながら説明する。
図7Bは、本実施の形態3に係る電力供給システムにおいて、発電システムの発電を停止するときの動作を模式的に示すフローチャートの一例である。
図7Bに示すように、本実施の形態3に係る電力供給システムにおいても、実施の形態2と同様に、発電システム101の発電を停止するときの動作が行われ、また、発電を停止するときの動作の各ステップは、上述した発電システム101の起動するときの動作と同様の動作が行われる場合がある。このため、以下においては、実施の形態2で説明した動作及び上述した発電システム101の起動するときの動作と異なる動作が行われるステップについて説明する。具体的には、ステップS303B乃至ステップS306Bである。
ステップS303Bでは、制御装置110は、蓄電ユニット107の蓄電量が、所定の電力量Q2B以上であるか否かを判定する。蓄電ユニット107の蓄電量が、所定の電力量Q2B以上である場合(ステップS303BでYes)には、ステップS304Bに進み、所定の電力量Q2Bより小さい場合(ステップS303BでNo)には、ステップS306Bに進む。なお、所定の電力量Q2Bは、任意に設定することができ、例えば、発電システム101を第1の停止モードで停止するのに必要な電力量であってもよい。第1の停止モードに必要な電力量は、例えば、第1の停止モードで発電システム101の発電停止後の処理動作を開始してから処理動作を完了するまでの間に内部電力負荷により消費される累積消費電力量であってもよい。
ステップS304Bでは、制御装置110は、第1の停止モードを選択し、ステップS305Bに進む。一方、ステップS306Bでは、制御装置110は、第2の停止モードを選択し、ステップS305Bに進む。ここで、第1の停止モードとは、発電システム101の停止電力が相対的に大きい発電システム101の停止モード(停止方法)をいい、第2の停止モードとは、発電システム101の停止電力が相対的に小さい発電システム101の停止モードをいう。
例えば、第1の停止モードは、第2の停止モードに比して、内部電力負荷102に供給する電力を大きくして、より速やかに発電システム101の発電停止後の処理動作を完了するための停止モードである。具体的には、例えば、内部電力負荷が、ポンプやファン等の電動補機である場合、第1の停止モードの方が第2の停止モードに比べ電動補機の操作量を大きくして、発電停止後の処理動作が実行される。
また、発電システム101が燃料電池システムである場合に、第2の停止モードは、燃料電池システムの発電停止後の処理動作として、以下の動作が含まれている場合、当該動作を一時中断及び/又は当該動作を行う機器への電力の供給量を抑制するモードが例示される。その動作としては、冷却媒体送出器16による冷却媒体経路33内での冷却媒体の循環動作、送出器18による冷却媒体タンク14と回収水タンク17との間での水の循環動作、原料ガス供給器による水素生成装置11内のガス流路及び燃料電池13内のガス流路の少なくともいずれか一方に対する原料ガスパージ動作、及び電気ヒータ15の作動等の動作が例示される(実施の形態1の変形例1及び変形例2参照)。
そして、ステップS305Bでは、制御装置110は、制御器103に発電システム101の発電停止を許可する信号を出力する。これにより、制御器103は、発電システム101の発電を停止させ、その後、所定の発電システム101の発電停止後の処理動作が実行される。
このように、本実施の形態3に係る電力供給システム100(電力供給システム100の制御装置110)では、蓄電ユニット107の蓄電量が多くなくても、相対的に停止電力の小さい第2の停止モードで発電システム101の発電を停止させ、発電停止後の処理動作をさせるよう構成されているため、実施の形態2に係る電力供給システム100(電力供給システム100の制御装置110)に比して、停止性がより向上する。
なお、本実施の形態3に係る電力供給システム100は、制御装置110が、発電システム101を起動するときにおける蓄電ユニット107への制御動作及び発電システム101の発電を停止するときにおける蓄電ユニット107への制御動作の少なくともいずれか一方を実行するよう構成されていればよい。すなわち、制御装置110が、発電システム101を起動するときにおける蓄電ユニット107への制御動作及び発電システム101の発電を停止するときにおける蓄電ユニット107への制御動作のいずれか一方のみを実行するよう構成されていてもよいし、発電システム101を起動するときにおける蓄電ユニット107への制御動作及び発電システム101の発電を停止するときにおける蓄電ユニット107への制御動作を共に実行するよう構成されていてもよい。
[変形例1]
本実施の形態3に係る電力供給システムの変形例1の電力供給システムは、制御装置が、第2の起動モード中において、電力系統より蓄電ユニットに充電するように制御する。
また、本変形例1の電力供給システムは、制御装置が、第2の停止モード中において、電力系統より蓄電ユニットに充電するように制御してもよい。
図8Aは、本変形例1の電力供給システムにおいて、発電システムを起動するときの動作を模式的に示すフローチャートの一例である。
図8Aに示すように、本変形例1の電力供給システム100における発電システム101の起動動作は、第2の起動モードを選択した場合の動作が、実施の形態3に係る電力供給システム100における発電システム101の起動動作と異なる。
具体的には、制御装置110は、蓄電ユニット107の蓄電量が、所定の電力量Q2より小さい場合(ステップS303でNo)に、第2の起動モードを選択する(ステップS306)。次に、制御装置110は、蓄電ユニット107の電力制御器108が充電を行うように制御する(ステップS307)。これにより、電力制御器108は、電力系統104から上限電力P1を超えない範囲内で電力を、蓄電ユニット107を構成する蓄電池の単電池や組電池に供給して、蓄電ユニット107を充電させる。
そして、制御装置110は、制御器103に発電システム101の起動許可信号を出力し、制御器103は、発電システム101の起動を開始させる(ステップS305)。
次に、本変形例1の電力供給システム100の発電を停止するときの動作について、図8Bを参照しながら説明する。
図8Bは、本変形例1の電力供給システムにおいて、発電システムの発電を停止するときの動作を模式的に示すフローチャートの一例である。
図8Bに示すように、本変形例1の電力供給システム100における発電システム101の発電を停止するときの動作は、第2の停止モードを選択した場合の動作が、実施の形態3に係る電力供給システム100における発電システム101の発電を停止するときの動作と異なる。
具体的には、制御装置110は、第2の停止モードを選択する(ステップS306B)と、蓄電ユニット107の電力制御器108が充電を行うように制御する(ステップS307B)。これにより、電力制御器108は、電力系統104から上限電力P1Bを超えない範囲内で電力を、蓄電ユニット107を構成する蓄電池の単電池や組電池に供給して、蓄電ユニット107を充電させる。
このように構成された本変形例1の電力供給システム100であっても、実施の形態3に係る電力供給システム100と同様の作用効果を奏する。
なお、本変形例1の電力供給システム100は、制御装置110が、発電システム101を起動するときにおける蓄電ユニット107への制御動作及び発電システム101の発電を停止するときにおける蓄電ユニット107への制御動作の少なくともいずれか一方を実行するよう構成されていればよい。すなわち、制御装置110が、発電システム101を起動するときにおける蓄電ユニット107への制御動作及び発電システム101の発電を停止するときにおける蓄電ユニット107への制御動作のいずれか一方のみを実行するよう構成されていてもよいし、発電システム101を起動するときにおける蓄電ユニット107への制御動作及び発電システム101の発電を停止するときにおける蓄電ユニット107への制御動作を共に実行するよう構成されていてもよい。
[変形例2]
本実施の形態3に係る電力供給システムの変形例2の電力供給システムは、制御装置が、充電により蓄電ユニットの蓄電量が増加すると、第1の起動モードに切替えるように構成されている。
また、本変形例2の電力供給システムでは、制御装置が、充電により蓄電ユニットの蓄電量が増加すると、第1の停止モードに切替えるように構成されていてもよい。
図9A及び図9Bは、本変形例2の電力供給システムにおいて、発電システムを起動するときの動作を模式的に示すフローチャートの一例である。
図9A及び図9Bに示すように、本変形例2の電力供給システム100における発電システム101の起動動作は、第2の起動モードを選択した場合の動作が、実施の形態3に係る電力供給システム100における発電システム101の起動動作と異なる。具体的には、制御装置110が、発電システム101の起動許可信号を出力し、発電システム101を起動させる(ステップS308)までは、変形例1の電力供給システム100における発電システム101の起動動作と同じである。
本変形例2の電力供給システム100では、制御装置110は、ステップS308で発電システム101の起動開始指令を出力した後、制御装置110は、蓄電ユニット107の蓄電量が、所定の電力量Q3以上であるか否かを判定する(ステップS309)。
そして、制御装置110は、蓄電ユニット107の蓄電量が、所定の電力量Q3以上であると(ステップS309でYes)、制御装置110は、発電システム101の起動モードを第1の起動モードに移行するように、制御器103に指令する(ステップS310)。
これにより、制御器103は、発電システム101を第2の起動モードから第1の起動モードに移行する。第1の起動モードに移行すると、例えば、制御器103により内部電力負荷である電動補機の操作量が増加され得る。
なお、所定の電力量Q3は、任意に設定することができ、例えば、発電システム101の起動モードを第1の起動モードに切替えて、起動動作を継続するのに必要な電力量であってもよい。第1の起動モードで起動動作を継続するのに必要な電力量は、例えば、第1の起動モードで起動動作を継続することで起動動作が完了するまでの間に内部電力負荷により消費される累積消費電力量であってもよい。
このように構成された本変形例2の電力供給システム100(電力供給システム100の制御装置110)であっても、実施の形態3に係る電力供給システム100(電力供給システム100の制御装置110)と同様の作用効果を奏する。また、本変形例2の電力供給システム100(電力供給システム100の制御装置110)では、蓄電ユニット107を充電して、蓄電ユニット107の蓄電量が所定の電力量以上になると、第1の起動モードに移行されるので、実施の形態3に係る電力供給システム100(電力供給システム100の制御装置110)に比べて、発電システム101の起動時間を短縮することができる。
次に、本変形例2の電力供給システム100の発電を停止するときの動作について、図9C及び図9Dを参照しながら説明する。
図9C及び図9Dは、本変形例2の電力供給システムにおいて、発電システムの発電を停止するときの動作を模式的に示すフローチャートの一例である。
図9C及び図9Dに示すように、本変形例2の電力供給システム100における発電システム101の発電を停止するときの動作は、第2の停止モードを選択した場合の動作が、実施の形態3に係る電力供給システム100における発電システム101の発電を停止するときの動作と異なる。
具体的には、制御装置110が、発電システム101の発電停止を許可する信号を出力し、発電システム101の発電を停止させる(ステップS308B)までは、変形例1の電力供給システム100における発電システム101の発電を停止するときの動作と同じである。
本変形例2の電力供給システム100では、制御装置110は、ステップS308Bで発電システム101の発電を停止する指令を出力した後、制御装置110は、蓄電ユニット107の蓄電量が、所定の電力量QB3以上であるか否かを判定する(ステップS309B)。
そして、制御装置110は、蓄電ユニット107の蓄電量が、所定の電力量Q3B以上であると(ステップS309BでYes)、制御装置110は、発電システム101の停止モードを第1の停止モードに移行するように、制御器103に指令する(ステップS310B)。
これにより、制御器103は、発電システム101を第2の停止モードから第1の停止モードに移行する。第1の停止モードに移行すると、例えば、制御器103により内部電力負荷である電動補機の操作量が増加される。
なお、所定の電力量Q3Bは、任意に設定することができ、例えば、発電システム101の停止モードを第1の停止モードに切替えて、発電停止後の処理動作を継続するのに必要な電力量であってもよい。第1の停止モードで発電停止後の処理動作を継続するのに必要な電力量は、例えば、第1の停止モードで発電停止後の処理動作を継続することで発電停止後の処理動作が完了するまでの間に内部電力負荷により消費される累積消費電力量であってもよい。
このように、本変形例2の電力供給システム100(電力供給システム100の制御装置110)では、蓄電ユニット107を充電して、蓄電ユニット107の蓄電量が所定の電力量以上になると、第1の停止モードに移行されるので、実施の形態3に係る電力供給システム100(電力供給システム100の制御装置110)に比べて、発電システム101の発電停止後の処理動作が実行される時間を短縮することができる。
なお、本変形例2の電力供給システム100は、制御装置110が、発電システム101を起動するときにおける蓄電ユニット107への制御動作及び発電システム101の発電を停止するときにおける蓄電ユニット107への制御動作の少なくともいずれか一方を実行するよう構成されていればよい。すなわち、制御装置110が、発電システム101を起動するときにおける蓄電ユニット107への制御動作及び発電システム101の発電を停止するときにおける蓄電ユニット107への制御動作のいずれか一方のみを実行するよう構成されていてもよいし、発電システム101を起動するときにおける蓄電ユニット107への制御動作及び発電システム101の発電を停止するときにおける蓄電ユニット107への制御動作を共に実行するよう構成されていてもよい。
[変形例3]
本実施の形態3に係る電力供給システムの変形例3の電力供給システムは、制御装置が、外部電力負荷の消費電力が減少すると、第1の起動モードに切替えるように構成されている。
また、本変形例3の電力供給システムでは、制御装置が、外部電力負荷の消費電力が減少すると、第1の停止モードに切替えるように構成されていてもよい。
図10A及び図10Bは、本変形例3の電力供給システムにおいて、発電システムを起動するときの動作を模式的に示すフローチャートの一例である。
図10A及び図10Bに示すように、本変形例3の電力供給システム100における発電システム101の起動動作は、第2の起動モードを選択した場合の動作が、実施の形態3に係る電力供給システム100における発電システム101の起動動作と異なる。具体的には、制御装置110が、発電システム101の起動許可信号を出力し、発電システム101を起動させる(ステップS308)までは、実施の形態3に係る電力供給システム100における発電システム101の起動動作と同じである。
本変形例3の電力供給システム100では、制御装置110は、ステップS308で発電システム101の起動開始指令を出力した後、電力検知器106から発電システム101及び外部電力負荷105で使用されている電力(消費電力)を取得する。ついで、制御装置110は、取得した上記消費電力のうち外部電力負荷105の消費電力が、起動モード変更電力P2以上であるか否かを判定する(ステップS309A)。
ここで、起動モード変更電力P2は、第1の起動モードに起動動作を切替えても、上限電力P1を超えることのない外部電力負荷105の消費電力値として設定される。具体的には、上限電力P1から第1の起動モードでの起動電力を減算した値よりも小さい電力値が設定される。
なお、第1の起動モードでの起動電力は、第1の起動モードに切替えた後に、内部電力負荷102で消費する電力の最大値であることが好ましい。また、外部電力負荷105の消費電力は、電力検知器106より取得された消費電力から発電システム101の内部電力負荷102の消費電力を減算して算出して求められるが、内部電力負荷102の消費電力の把握の方法は任意である。例えば、制御装置110が、発電システム101の制御器103より取得した内部電力負荷102への制御値に基づき、内部電力負荷102の消費電力を算出する形態であってもよい。また、制御装置110が、発電システム101に内蔵される図示されない電力検知器より、内部電力負荷102への入力電力を取得する形態であってもよい。
そして、制御装置110は、外部電力負荷105の消費電力が、起動モード変更電力P2以下になると(ステップS309AでYes)、第1の起動モードに移行するように、制御器103を制御する(ステップS310)。
このように構成された本変形例3の電力供給システム100(電力供給システム100の制御装置110)であっても、実施の形態3に係る電力供給システム100(電力供給システム100の制御装置110)と同様の作用効果を奏する。また、本変形例3の電力供給システム100(電力供給システム100の制御装置110)では、外部電力負荷105の消費電力が減少すると、第1の起動モードに切替えることにより、実施の形態3に係る電力供給システム100(電力供給システム100の制御装置110)に比べ、発電システム101の起動時間を短縮することができる。
次に、本変形例3の電力供給システム100の発電を停止するときの動作について、図10C及び図10Dを参照しながら説明する。
図10C及び図10Dは、本変形例3の電力供給システムにおいて、発電システムの発電を停止するときの動作を模式的に示すフローチャートの一例である。
図10C及び図10Dに示すように、本変形例3の電力供給システム100における発電システム101の発電を停止するときの動作は、第2の停止モードを選択した場合の動作が、実施の形態3に係る電力供給システム100における発電システム101の発電を停止するときの動作と異なる。
具体的には、制御装置110が、発電システム101の発電停止を許可する信号を出力し、発電システム101の発電を停止させる(ステップS308B)までは、実施の形態3に係る電力供給システム100における発電システム101の発電を停止するときの動作と同じである。
本変形例3の電力供給システム100では、制御装置110は、ステップS308Bで発電システム101の発電停止を許可する指令を出力した後、電力検知器106から発電システム101及び外部電力負荷105で使用されている電力(消費電力)を取得する。ついで、制御装置110は、取得した上記消費電力のうち外部電力負荷105の消費電力が、停止モード変更電力P2B以上であるか否かを判定する(ステップS309C)。
ここで、停止モード変更電力P2Bは、第1の停止モードに発電停止後の処理動作を切替えても、上限電力P1Bを超えることのない外部電力負荷105の消費電力値として設定される。具体的には、上限電力P1Bから第1の停止モードでの停止電力を減算した値よりも小さい電力値が設定される。なお、第1の停止モードでの停止電力は、第1の停止モードに切替えた後に、内部電力負荷102で消費する電力の最大値であることが好ましい。
そして、制御装置110は、外部電力負荷105の消費電力が、停止モード変更電力P2B以下になると(ステップS309CでYes)、第1の停止モードに移行するように、制御器103を制御する(ステップS310B)。
このように、本変形例3の電力供給システム100(電力供給システム100の制御装置110)では、蓄電ユニット107を充電して、蓄電ユニット107の蓄電量が所定の電力量以上になると、第1の停止モードに移行されるので、実施の形態3に係る電力供給システム100(電力供給システム100の制御装置110)に比べて、発電システム101の発電停止後の処理動作を実行する時間を短縮することができる。
なお、本変形例3の電力供給システム100は、制御装置110が、発電システム101を起動するときにおける蓄電ユニット107への制御動作及び発電システム101の発電を停止するときにおける蓄電ユニット107への制御動作の少なくともいずれか一方を実行するよう構成されていればよい。すなわち、制御装置110が、発電システム101を起動するときにおける蓄電ユニット107への制御動作及び発電システム101の発電を停止するときにおける蓄電ユニット107への制御動作のいずれか一方のみを実行するよう構成されていてもよいし、発電システム101を起動するときにおける蓄電ユニット107への制御動作及び発電システム101の発電を停止するときにおける蓄電ユニット107への制御動作を共に実行するよう構成されていてもよい。
(実施の形態4)
本実施の形態4に係る電力供給システムは、制御装置が、蓄電ユニットからの供給可能電力に基づいて発電システムの起動の許否を決定するように構成されている。ここで、「蓄電ユニットからの供給可能電力に基づいて」とは、外部電力負荷の消費電力と発電システムの起動電力とを加算した電力から蓄電ユニットが供給可能な電力を減算した電力が、上限電力以下であるか否かを基準にすることをいう。
また、本実施の形態4に係る電力供給システムは、制御装置が、蓄電ユニットからの供給可能電力に基づいて発電システムの発電の停止の許否を決定するように構成されていてもよい。
本実施の形態4に係る電力供給システム100は、実施の形態1に係る電力供給システム100と基本的構成は同じであるため、構成の説明は省略する。
図11Aは、本実施の形態4に係る電力供給システムにおいて、発電システムを起動するときの動作を模式的に示すフローチャートの一例である。
図11Aに示すように、本実施の形態4に係る電力供給システム100における発電システム101の起動動作は、実施の形態2に係る電力供給システム100における発電システム101の起動動作のステップS203に代えて、ステップS203Aが行われる。
具体的には、制御装置110は、消費電力と起動電力の合計が、上限電力P1を超える場合(ステップS202でYes)に、外部電力負荷105の消費電力と発電システム101の起動電力とを加算した電力から蓄電ユニット107が供給可能な電力を減算した電力(すなわち、消費電力+起動電力−供給可能電力)が、上限電力P1以下であるか否かを判断する(ステップS203A)。また、蓄電ユニット107からの供給可能電力は、制御装置200内の記憶部によって予め保持されている。
消費電力と起動電力を加算した電力から供給可能電力を減算した電力が、上限電力P1以下である場合(ステップS203AでYes)には、制御装置110は、蓄電ユニット107の電力制御器108に、蓄電ユニット107より電力を出力させるように制御する(ステップS204)。一方、消費電力と起動電力を加算した電力から供給可能電力を減算した電力が、上限電力P1よりも大きい場合(ステップS203AでNo)には、発電システム101の起動を拒否する(ステップS206)。
なお、本実施の形態4に係る電力供給システム100(電力供給システム100の制御装置110)では、ステップS206で発電システム101の起動が拒否されると、図10に示すフローを停止する形態としたが、これに限定されず、ステップS205で発電システムが起動するまで、ステップS201に戻り、上記フローを繰り返し実行する形態(すなわち、発電システム101の起動を待機させる形態)を採用してもよい。
このように構成された本実施の形態4に係る電力供給システム100(電力供給システム100の制御装置110)は、実施の形態2に係る電力供給システム100(電力供給システム100の制御装置110)と同様の作用効果を奏する。また、蓄電ユニット107からの出力電力では、上限電力P1以下にすることができないときには、発電システム101が起動されないので、発電システム101の起動動作が中断されることが抑制される。つまり、本実施の形態4に係る電力供給システム100(電力供給システム100の制御装置110)は、実施の形態2に係る電力供給システム100(電力供給システム100の制御装置110)に比べ、起動性がより向上する。
次に、本実施の形態4に係る電力供給システム100の発電を停止するときの動作について、図11Bを参照しながら説明する。
図11Bは、本実施の形態4に係る電力供給システムにおいて、発電システムの発電を停止するときの動作を模式的に示すフローチャートの一例である。
図11Bに示すように、本実施の形態4に係る電力供給システム100における発電システム101の発電を停止するときの動作は、実施の形態2に係る電力供給システム100における発電システム101の発電を停止するときの動作と基本的動作は同じであるが、実施の形態2に係る電力供給システム100における発電システム101の発電を停止するときの動作のステップS203Bに代えて、ステップS203Cが行われる点が異なる。
具体的には、ステップS203Cでは、制御装置110は、外部電力負荷105の消費電力と発電システム101の停止電力とを加算した電力から蓄電ユニット107が供給可能な電力を減算した電力(すなわち、消費電力+停止電力−供給可能電力)が、上限電力P1B以下であるか否かを判断する。これにより、蓄電ユニット107からの出力電力によって、上限電力P1B以下にすることができるときに、発電システム101の発電が停止され、その後の処理動作が実行される。
このように、本実施の形態4に係る電力供給システム100(電力供給システム100の制御装置110)では、蓄電ユニット107からの出力電力によって、上限電力P1B以下にすることができるときに、発電システム101の発電が停止され、その後の処理動作が実行されるため、実施の形態2に係る電力供給システム100(電力供給システム100の制御装置110)に比べ、停止性がより向上する。
なお、本実施の形態4に係る電力供給システム100は、制御装置110が、発電システム101を起動するときにおける蓄電ユニット107への制御動作及び発電システム101の発電を停止するときにおける蓄電ユニット107への制御動作の少なくともいずれか一方を実行するよう構成されていればよい。すなわち、制御装置110が、発電システム101を起動するときにおける蓄電ユニット107への制御動作及び発電システム101の発電を停止するときにおける蓄電ユニット107への制御動作のいずれか一方のみを実行するよう構成されていてもよいし、発電システム101を起動するときにおける蓄電ユニット107への制御動作及び発電システム101の発電を停止するときにおける蓄電ユニット107への制御動作を共に実行するよう構成されていてもよい。
(実施の形態5)
本実施の形態5に係る電力供給システムは、制御装置が、蓄電ユニットからの供給可能電力に基づいて前記発電システムの起動モードを起動電力が相対的に大きい第1の起動モードと、起動電力が相対的に小さい第2の起動モードとの間で切替えるように構成されている。
また、本実施の形態5に係る電力供給システムでは、制御装置が、蓄電ユニットからの供給可能電力に基づいて前記発電システムの停止モードを停止電力が相対的に大きい第1の停止モードと、停止電力が相対的に小さい第2の停止モードとの間で切替えるように構成されていてもよい。
本実施の形態5に係る電力供給システム100は、実施の形態1に係る電力供給システム100と基本的構成は同じであるため、構成の説明は省略する。
図12Aは、本実施の形態5に係る電力供給システムにおいて、発電システムを起動するときの動作を模式的に示すフローチャートの一例である。
図12Aに示すように、実施の形態3に係る電力供給システム100と同様に、発電システム101が起動を控えているとき、制御装置110は、電力検知器106から外部電力負荷105で使用されている電力(消費電力)を取得する(ステップS301)。
次に、制御装置110は、ステップS301で取得した外部電力負荷105の消費電力と発電システム101の起動電力との合計が、電力系統104からの使用可能な上限電力P1を超えるか否かを判定する(ステップS302)。そして、制御装置110は、消費電力と起動電力の合計が、上限電力P1を超える場合(ステップS302でYes)に、外部電力負荷105の消費電力と発電システム101の起動電力とを加算した電力から蓄電ユニット107が供給可能な電力を減算した電力(すなわち、消費電力+起動電力−供給可能電力)が、上限電力P1以下であるか否かを判断する(ステップS303A)。なお、ステップS303Aで用いられる起動電力は、ステップS302と同様に、発電システム101を第1の起動モードで起動したときの起動電力が用いられる。
外部電力負荷105の消費電力と発電システム101の起動電力とを加算した電力から蓄電ユニット107が供給可能な電力を減算した電力が、上限電力P1以下である場合(ステップS303AでYes)には、制御装置110は、第1の起動モードを選択する(ステップS304)。一方、制御装置110は、外部電力負荷105の消費電力と発電システム101の起動電力とを加算した電力から蓄電ユニット107が供給可能な電力を減算した電力が、上限電力P1よりも大きい場合(ステップS303AでNo)には、第2の起動モードを選択する(ステップS305)。
このように構成された本実施の形態5に係る電力供給システム100(電力供給システム100の制御装置110)であっても、実施の形態4に係る電力供給システム100(電力供給システム100の制御装置110)と同様の作用効果を奏する。また、本実施の形態5に係る電力供給システム100(電力供給システム100の制御装置110)では、蓄電ユニット107からの出力電力を利用しても上限電力P1以下にならなくても、相対的に起動電力の小さい第2の起動モードで起動させるよう構成されているため、実施の形態4に係る電力供給システム100(電力供給システム100の制御装置110)に比べ、起動性がより向上する。
次に、本実施の形態5に係る電力供給システム100の発電を停止するときの動作について、図12Bを参照しながら説明する。
図12Bは、本実施の形態5に係る電力供給システムにおいて、発電システムの発電を停止するときの動作を模式的に示すフローチャートの一例である。
図12Bに示すように、本実施の形態5に係る電力供給システム100における発電システム101の発電を停止するときの動作は、実施の形態3に係る電力供給システム100における発電システム101の発電を停止するときの動作と基本的動作は同じであるが、実施の形態3に係る電力供給システム100における発電システム101の発電を停止するときの動作のステップS303Bに代えて、ステップS303Cが行われる点が異なる。
具体的には、ステップS303Cでは、制御装置110は、外部電力負荷105の消費電力と発電システム101の停止電力とを加算した電力から蓄電ユニット107が供給可能な電力を減算した電力(すなわち、消費電力+停止電力−供給可能電力)が、上限電力P1B以下であるか否かを判断する。これにより、蓄電ユニット107からの出力電力によって、上限電力P1B以下にすることができるときに、第1の停止モードで発電システム101の発電停止後の処理動作が実行され、蓄電ユニット107からの出力電力によって、上限電力P1B以下にすることができないときには、第2の停止モードで発電システム101の発電停止後の処理動作が実行される。
このように、本実施の形態5に係る電力供給システム100(電力供給システム100の制御装置110)では、蓄電ユニット107からの出力電力を利用しても上限電力P1B以下にならなくても、相対的に停止電力の小さい第2の停止モードで発電停止後の処理動作をするよう構成されているため、実施の形態4に係る電力供給システム100に比べ、停止性がより向上する。
なお、本実施の形態5に係る電力供給システム100は、制御装置110が、発電システム101を起動するときにおける蓄電ユニット107への制御動作及び発電システム101の発電を停止するときにおける蓄電ユニット107への制御動作の少なくともいずれか一方を実行するよう構成されていればよい。すなわち、制御装置110が、発電システム101を起動するときにおける蓄電ユニット107への制御動作及び発電システム101の発電を停止するときにおける蓄電ユニット107への制御動作のいずれか一方のみを実行するよう構成されていてもよいし、発電システム101を起動するときにおける蓄電ユニット107への制御動作及び発電システム101の発電を停止するときにおける蓄電ユニット107への制御動作を共に実行するよう構成されていてもよい。
(実施の形態6)
本実施の形態6に係る電力供給システムは、制御装置が、発電システムを起動するときに、発電システムの起動電力と外部電力負荷の消費電力との合計が電力系統から受電可能な上限電力を超えると予測される場合に、電力系統から供給される電力が、上限電力を超えないように、蓄電ユニットの電力を発電システム及び外部電力負荷の少なくともいずれか一方に供給するように制御する第1の制御、及び、発電システムの発電を停止するときに発電システムの停止電力と外部電力負荷の消費電力との合計が電力系統から受電可能な上限電力を超えると予測される場合に、電力系統から供給される電力が、上限電力を超えないように、蓄電ユニットの電力を発電システム及び外部電力負荷の少なくともいずれか一方に供給するように制御する第2の制御、の少なくともいずれか一方を実行するように構成されている。
なお、本実施の形態6においては、「発電システムが起動するとき」が、発電システムの起動動作を行っているときである場合について説明する。同様に、本実施の形態6においては、「発電システムが停止するとき」が、発電システムの発電停止後の処理動作を行っているときである場合について説明する。
また、本実施の形態6においては、発電システムの起動するときに、発電システムの起動電力及び外部電力負荷の消費電力との合計が電力系統から受電可能な上限電力を超えるか否かの予測は、以下のようにして行う。
すなわち、発電システムの起動動作を行っているときに、電力検知器が、発電システム及び外部電力負荷の消費電力を検知し、制御装置が、電力検知器が検知した発電システム及び外部電力負荷の消費電力との合計(発電システムの起動電力及び外部電力負荷の消費電力との合計)が、電力系統から受電可能な上限電力を超えるか否かを判断することで行う。
同様に、本実施の形態6においては、発電システムの停止するときに、発電システムの起動電力及び外部電力負荷の消費電力との合計が電力系統から受電可能な上限電力を超えるか否かの予測は、以下のようにして行う。
すなわち、発電システムの発電停止後の処理動作を行っているときに、電力検知器が、発電システム及び外部電力負荷の消費電力を検知し、制御装置が、電力検知器が検知した発電システム及び外部電力負荷の消費電力との合計(発電システムの停止電力及び外部電力負荷の消費電力との合計)が、電力系統から受電可能な上限電力を超えるか否かを判断することで行う。
なお、上記発電システムの消費電力は、具体的には、発電システムの内部電力負荷の消費電力となる。また、制御装置による、発電システムの起動電力及び外部電力負荷の消費電力との合計が電力系統から受電可能な上限電力を超えるか否かの予測は、例えば、内部電力負荷及び外部電力負荷の消費電力の増加量に基づいて予測を行ってもよく、また、過去の使用履歴から予測を行ってもよく、上限電力を超えるか否かの予測を行うことができれば、どのような態様であってもよい。
同様に、制御装置による、発電システムの停止電力及び外部電力負荷の消費電力との合計が電力系統から受電可能な上限電力を超えるか否かの予測は、例えば、内部電力負荷及び外部電力負荷の消費電力の増加量に基づいて予測を行ってもよく、また、過去の使用履歴から予測を行ってもよく、上限電力を超えるか否かの予測を行うことができれば、どのような態様であってもよい。
本実施の形態6に係る電力供給システム100は、実施の形態1に係る電力供給システム100と基本的構成は同じであるため、構成の説明は省略する。
図13Aは、本実施の形態6に係る電力供給システムにおいて、発電システムを起動するときの動作を模式的に示すフローチャートの一例である。
まず、発電システム101が起動を開始して起動動作中であるとき、制御装置110は、図13Aに示すように、電力検知器106から発電システム101(具体的には、内部電力負荷102)及び外部電力負荷105で使用されている電力(消費電力)を取得する(ステップS401)。
次に、制御装置110は、ステップS401で取得した外部電力負荷105の消費電力と発電システム101の消費電力との合計が、電力系統104からの使用可能な上限電力P3を超えるか否かを判定する(ステップS402)。消費電力と起動電力の合計が、上限電力P3以上である場合(ステップS402でYes)には、ステップS403に進み、上限電力P3未満である場合(ステップS402でNo)には、ステップS404に進む。ここで、上限電力P3は、発電システム101の起動動作を中断させない(継続させる)観点から、上限電力P1よりも低い電力であることが好ましい。
ステップS403では、制御装置110は、蓄電ユニット107の電力制御器108に蓄電ユニット107から電力を出力させるように制御する。これにより、電力制御器108は、蓄電ユニット107から外部電力負荷105及び発電システム101(具体的には、内部電力負荷102)に電力を供給させる。このとき、電力制御器108は、電力検知器106で検知された発電システム101及び外部電力負荷105で使用されている電力が、上限電力P3未満となるように、蓄電ユニット107を制御する。なお、この蓄電ユニット107の制御において、電力制御器108は、蓄電ユニット107が、少なくとも外部電力負荷105に電力を供給するよう制御してもよい。
次に、制御装置110は、ステップS404に進み、制御器103に発電システム101の起動継続信号を出力する。これにより、制御器103は、発電システム101の起動を継続させる。
このように、本実施の形態6に係る電力供給システム100(電力供給システム100の制御装置110)では、発電システム101の起動動作中において、外部電力負荷105の消費電力が大きくなり、電力系統104からの上限電力P3を超えると予測されるような場合であっても、発電システム101の起動動作を継続することが可能となる。これにより、本実施の形態6に係る電力供給システム100(電力供給システム100の制御装置110)では、従来の発電システムに比して起動性を向上しながら、電力系統104からの上限電力を超えることが抑制される。
次に、本実施の形態6に係る電力供給システム100の発電を停止するときの動作について、図13Bを参照しながら説明する。
図13Bは、本実施の形態6に係る電力供給システムにおいて、発電システムの発電を停止するときの動作を模式的に示すフローチャートの一例である。
まず、発電システム101が発電を停止して、その後、発電システム101の発電停止後の処理動作中であるとき、制御装置110は、図13Bに示すように、電力検知器106から発電システム101(具体的には、内部電力負荷102)及び外部電力負荷105で使用されている電力(消費電力)を取得する(ステップS401B)。
次に、制御装置110は、ステップS401Bで取得した外部電力負荷105の消費電力と発電システム101の消費電力との合計が、電力系統104からの使用可能な上限電力P3Bを超えるか否かを判定する(ステップS402B)。消費電力と起動電力の合計が、上限電力P3B以上である場合(ステップS402BでYes)には、ステップS403Bに進み、上限電力P3B未満である場合(ステップS402BでNo)には、ステップS404Bに進む。ここで、上限電力P3Bは、発電システム101の発電停止後の処理動作を中断させない(継続させる)観点から、上限電力P1Bよりも低い電力であることが好ましい。
ステップS403Bでは、制御装置110は、蓄電ユニット107の電力制御器108に蓄電ユニット107から電力を出力させるように制御する。これにより、電力制御器108は、蓄電ユニット107から外部電力負荷105及び発電システム101(具体的には、内部電力負荷102)に電力を供給させる。このとき、電力制御器108は、電力検知器106で検知された発電システム101及び外部電力負荷105で使用されている電力が、上限電力P3B未満となるように、蓄電ユニット107を制御する。なお、この蓄電ユニット107の制御において、電力制御器108は、蓄電ユニット107が、少なくとも外部電力負荷105に電力を供給するよう制御してもよい。
次に、制御装置110は、ステップS404Bに進み、制御器103に発電システム101の発電停止後の処理動作を継続させる信号を出力する。これにより、制御器103は、発電システム101の発電停止後の処理動作を継続させる。
このように、本実施の形態6に係る電力供給システム100(電力供給システム100の制御装置110)では、発電システム101の発電停止後の処理動作において、外部電力負荷105の消費電力が大きくなり、電力系統104からの上限電力P3Bを超えると予測されるような場合であっても、発電システム101の発電停止後の処理動作を継続することが可能となる。これにより、本実施の形態6に係る電力供給システム100(電力供給システム100の制御装置110)では、従来の発電システムに比して、電力系統104からの上限電力を超えることを抑制しつつ、発電システム101の発電停止後の処理動作を実行することができる。
なお、本実施の形態6に係る電力供給システム100では、発電システム101を安定して起動動作を継続させる観点から、ステップS402及びステップS403の閾値として上限電力P3を設定したが、これに限定されず、電力系統104から受電する電力が上限電力P1に達しても、電力系統104からの電力供給が遮断されない形態であれば、ステップS402及びステップS403の閾値として上限電力P1を設定してもよい。
同様に、発電システム101を安定して発電停止後の処理動作を継続させる観点から、ステップS402B及びステップS403Bの閾値として上限電力P3Bを設定したが、これに限定されず、電力系統104から受電する電力が上限電力P1Bに達しても、電力系統104からの電力供給が遮断されない形態であれば、ステップS402B及びステップS403Bの閾値として上限電力P1Bを設定してもよい。
また、本実施の形態6に係る電力供給システム100は、制御装置110が、発電システム101を起動するときにおける蓄電ユニット107への制御動作及び発電システム101の発電を停止するときにおける蓄電ユニット107への制御動作の少なくともいずれか一方を実行するよう構成されていればよい。すなわち、制御装置110が、発電システム101を起動するときにおける蓄電ユニット107への制御動作及び発電システム101の発電を停止するときにおける蓄電ユニット107への制御動作のいずれか一方のみを実行するよう構成されていてもよいし、発電システム101を起動するときにおける蓄電ユニット107への制御動作及び発電システム101の発電を停止するときにおける蓄電ユニット107への制御動作を共に実行するよう構成されていてもよい。
(実施の形態7)
本実施の形態7に係る電力供給システムは、制御装置が、蓄電ユニットからの供給可能電力に基づいて発電システムの起動モードを起動電力が相対的に大きい第1の起動モードと、起動電力が相対的に小さい第2の起動モードとの間で切替えるように構成されている。
また、本実施の形態7に係る電力供給システムでは、制御装置が、蓄電ユニットからの供給可能電力に基づいて発電システムの停止モードを停止電力が相対的に大きい第1の停止モードと、停止電力が相対的に小さい第2の停止モードとの間で切替えるように構成されていてもよい。
本実施の形態7に係る電力供給システム100は、実施の形態1に係る電力供給システム100と基本的構成は同じであるため、構成の説明は省略する。
図14Aは、本実施の形態7に係る電力供給システムにおいて発電システムを起動するときの動作を模式的に示すフローチャートの一例である。
まず、発電システム101が起動を開始して起動動作中であるとき、制御装置110は、図14Aに示すように、電力検知器106から発電システム101(具体的には、内部電力負荷102)及び外部電力負荷105で使用されている電力(消費電力)を取得する(ステップS501)。
次に、制御装置110は、ステップS501で取得した消費電力が、上限電力P3以上であるか否かを判定する(ステップS502)。制御装置110は、外部電力負荷105の消費電力が、上限電力P3以上である場合には(ステップS502でYes)、ステップS503に進み、上限電力P3より小さい場合には(ステップS502でNo)、ステップS507に進む。
ステップS503では、制御装置110は、ステップS501で取得した外部電力負荷105の消費電力と発電システム101の消費電力との合計から電力外部電力負荷105及び発電システム101に供給する電力を減算した電力(すなわち、消費電力+起動電力−供給電力)が、電力系統104からの使用可能な上限電力P1以下になるか否かを判定する。制御装置110は、消費電力+起動電力−供給電力が、上限電力P1以下である場合(ステップS503でYes)には、ステップS507に進み、上限電力P1より大きい場合(ステップS503でNo)には、ステップS508に進む。なお、この蓄電ユニット107の制御において、電力制御器108は、蓄電ユニット107が、少なくとも外部電力負荷105に電力を供給するよう制御してもよい。
ステップS508では、制御装置110は、第2の起動モードを選択するように、制御器103を制御する。そして、制御装置110は、制御器103に発電システム101の起動継続信号を出力する(ステップS509)。これにより、制御器103は、発電システム101の起動を第2の起動モードで継続させる。
一方、制御装置110は、ステップS502で、発電システム101及び外部電力負荷105の消費電力が、上限電力P3より小さい場合や、ステップS503で、発電システム101及び外部電力負荷105の消費電力が、上限電力P3以下である場合には、第1の起動モードを選択するように、制御器103を制御する(ステップS507)。
そして、制御装置110は、制御器103に発電システム101の起動継続信号を出力する(ステップS509)。これにより、制御器103は、発電システム101の起動を第1の起動モードで継続させる。なお、ステップS501で取得した消費電力が、上限電力P3以上となっても、発電システム101の起動を継続する場合には、電力制御器108は、上記消費電力が上限電力P1以下になるように蓄電ユニット107からの出力電力を制御する。
このように構成された本実施の形態7に係る電力供給システム100(電力供給システム100の制御装置110)であっても、実施の形態6に係る電力供給システム100(電力供給システム100の制御装置110)と同様の作用効果を奏する。また、本実施の形態7に係る電力供給システム100(電力供給システム100の制御装置110)では、蓄電ユニット107からの出力電力を利用しても上限電力P1以下にならなくても、相対的に起動電力の小さい第2の起動モードを選択し、起動動作の中断を抑制するよう構成されているため、実施の形態6に係る電力供給システム100(電力供給システム100の制御装置110)に比べて、起動性がより向上する。
次に、本実施の形態7に係る電力供給システム100の発電を停止するときの動作について、図14Bを参照しながら説明する。
図14Bは、本実施の形態7に係る電力供給システムにおいて、発電システムの発電を停止するときの動作を模式的に示すフローチャートの一例である。
図14Bに示すように、本実施の形態7に係る電力供給システムにおいても、実施の形態6と同様に、発電システム101の発電を停止するときの動作が行われ、また、発電を停止するときの動作の各ステップは、上述した発電システム101の起動するときの動作と同様の動作が行われる場合がある。このため、以下においては、実施の形態6で説明した動作及び上述した発電システム101の起動するときの動作と異なる動作が行われるステップについて説明する。具体的には、ステップS503B、ステップS507B、及びステップS508Bである。
ステップS503Bでは、制御装置110は、ステップS501Bで取得した外部電力負荷105の消費電力と発電システム101の消費電力との合計から電力外部電力負荷105及び発電システム101に供給する電力を減算した電力(すなわち、消費電力+起動電力−供給電力)が、電力系統104からの使用可能な上限電力P1B以下になるか否かを判定する。制御装置110は、消費電力+起動電力−供給電力が、上限電力P1B以下である場合(ステップS503BでYes)には、ステップS507Bに進み、上限電力P1Bより大きい場合(ステップS503BでNo)には、ステップS508Bに進む。
ステップS508Bでは、制御装置110は、第2の停止モードを選択するように、制御器103を制御する。一方、制御装置110は、ステップS502Bで、発電システム101及び外部電力負荷105の消費電力が、上限電力P3Bより小さい場合や、ステップS503Bで、発電システム101及び外部電力負荷105の消費電力が、上限電力P3B以下である場合には、第1の停止モードを選択するように、制御器103を制御する(ステップS507B)。
このように、本実施の形態7に係る電力供給システム100(電力供給システム100の制御装置110)では、蓄電ユニット107からの出力電力を利用しても上限電力P1B以下にならなくても、相対的に停止電力の小さい第2の停止モードを選択し、発電停止後の処理動作の中断を抑制するよう構成されているため、実施の形態6に係る電力供給システム100(電力供給システム100の制御装置110)に比べて、停止性がより向上する。
なお、本実施の形態7に係る電力供給システム100(電力供給システム100の制御装置110)では、第2の起動モードを選択した(ステップS508)後、発電システム101の起動を継続させる形態を採用したが、これに限定されず、第2の起動モードの選択とともに、電力制御器108に蓄電ユニット107を充電するように制御信号を出力してから、発電システム101の起動を継続させる形態を採用してもよい。
同様に、本実施の形態7に係る電力供給システム100(電力供給システム100の制御装置110)では、第2の停止モードを選択した(ステップS508B)後、発電システム101の発電停止後の処理動作を継続させる形態を採用したが、これに限定されず、第2の停止モードの選択とともに、電力制御器108に蓄電ユニット107を充電するように制御信号を出力してから、発電システム101の発電停止後の処理動作を継続させる形態を採用してもよい。
また、本実施の形態7に係る電力供給システム100は、制御装置110が、発電システム101を起動するときにおける蓄電ユニット107への制御動作及び発電システム101の発電を停止するときにおける蓄電ユニット107への制御動作の少なくともいずれか一方を実行するよう構成されていればよい。すなわち、制御装置110が、発電システム101を起動するときにおける蓄電ユニット107への制御動作及び発電システム101の発電を停止するときにおける蓄電ユニット107への制御動作のいずれか一方のみを実行するよう構成されていてもよいし、発電システム101を起動するときにおける蓄電ユニット107への制御動作及び発電システム101の発電を停止するときにおける蓄電ユニット107への制御動作を共に実行するよう構成されていてもよい。
(実施の形態8)
本実施の形態8に係る電力供給システムは、制御装置が蓄電ユニットの蓄電量に基づいて発電システムの起動モードを発電システムの起動電力が相対的に大きい第1の起動モードと、起動電力が相対的に小さい第2の起動モードとの間で切替えるように構成されている。
また、本実施の形態8に係る電力供給システムは、制御装置が蓄電ユニットの蓄電量に基づいて発電システムの停止モードを発電システムの停止電力が相対的に大きい第1の停止モードと、停止電力が相対的に小さい第2の停止モードとの間で切替えるように構成されていてもよい。
本実施の形態8に係る電力供給システム100は、実施の形態1に係る電力供給システム100と基本的構成は同じであるため、構成の説明は省略する。
図15Aは、本実施の形態8に係る電力供給システムにおいて発電システムを起動するときの動作を模式的に示すフローチャートの一例である。
まず、実施の形態7と同様に、発電システム101が起動を開始して起動動作中であるとき、制御装置110は、図15Aに示すように、電力検知器106から発電システム101(具体的には、内部電力負荷102)及び外部電力負荷105で使用されている電力(消費電力)を取得する(ステップS601)。
次に、制御装置110は、ステップS601で取得したステップS601で取得した外部電力負荷105の消費電力と発電システム101の消費電力との合計が、上限電力P3以上であるか否かを判定する(ステップS602)。外部電力負荷105の消費電力と発電システム101の消費電力との合計が、上限電力P3以上である場合(ステップS602でYes)には、ステップS603に進み、上限電力P3より小さい場合(ステップS602でNo)には、ステップS606に進む。
ステップS603では、制御装置110は、蓄電ユニット107の蓄電量が、所定の電力量Q3以上であるか否かを判定する。蓄電ユニット107の蓄電量が、所定の電力量Q3以上である場合(ステップS603でYes)には、ステップS604に進み、所定の電力量Q3より小さい場合(ステップS603でNo)には、ステップS605に進む。なお、所定の電力量Q3は、任意に設定することができ、例えば、発電システム101を第1の起動モードで起動動作を継続するのに必要な電力量であってもよい。第1の起動モードで起動動作を継続するのに必要な電力量は、例えば、第1の起動モードで起動動作を継続することで起動動作が完了するまでの間に内部電力負荷により消費される累積消費電力量であってもよい。
ステップS604では、制御装置110は、第1の起動モードを選択し、ステップS606に進む。一方、ステップS605では、制御装置110は、第2の起動モードを選択し、ステップS606に進む。
そして、ステップS606では、制御装置110は、制御器103に発電システム101の起動継続信号を出力する。これにより、制御器103は、発電システム101の起動を継続させる。
このように構成された本実施の形態8に係る電力供給システム100(電力供給システム100の制御装置110)であっても、実施の形態6に係る電力供給システム100(電力供給システム100の制御装置110)と同様の作用効果を奏する。また、本実施の形態8に係る電力供給システム100(電力供給システム100の制御装置110)では、蓄電ユニット107の蓄電量が、第1の起動モードを継続可能な量でなくても、相対的に起動電力の小さい第2の起動モードに変更することで、起動動作の中断を抑制するよう構成されているため、実施の形態6に係る電力供給システム100(電力供給システム100の制御装置110)に比べて、起動性がより向上する。
次に、本実施の形態8に係る電力供給システム100の発電を停止するときの動作について、図15Bを参照しながら説明する。
図15Bは、本実施の形態8に係る電力供給システムにおいて、発電システムの発電を停止するときの動作を模式的に示すフローチャートの一例である。
図15Bに示すように、本実施の形態8に係る電力供給システム100においても、実施の形態6と同様に、発電システム101の発電を停止するときの動作が行われ、また、発電を停止するときの動作の各ステップは、上述した発電システム101の起動するときの動作と同様の動作が行われる場合がある。このため、以下においては、実施の形態6で説明した動作及び上述した発電システム101の起動するときの動作と異なる処理が行われる、ステップS603Bについて説明する。
ステップS603Bでは、制御装置110は、蓄電ユニット107の蓄電量が、所定の電力量Q3B以上であるか否かを判定する。蓄電ユニット107の蓄電量が、所定の電力量Q3B以上である場合(ステップS603BでYes)には、ステップS604Bに進み、所定の電力量Q3Bより小さい場合(ステップS603BでNo)には、ステップS605Bに進む。なお、所定の電力量Q3Bは、任意に設定することができ、例えば、発電システム101を第1の停止モードで発電停止後の処理動作を継続するのに必要な電力量であってもよい。第1の停止モードで発電停止後の処理動作を継続するのに必要な電力量は、例えば、第1の停止モードで発電停止後の処理動作を継続することで、発電停止後の処理動作が完了するまでの間に内部電力負荷により消費される累積消費電力量であってもよい。
このように、本実施の形態8に係る電力供給システム100(電力供給システム100の制御装置110)では、蓄電ユニット107からの出力電力を利用しても上限電力P1B以下にならなくても、相対的に停止電力の小さい第2の停止モードを選択し、発電停止後の処理動作の中断を抑制するよう構成されているため、実施の形態6に係る電力供給システム100(電力供給システム100の制御装置110)に比べて、停止性がより向上する。
なお、本実施の形態8に係る電力供給システム100は、制御装置110が、発電システム101を起動するときにおける蓄電ユニット107への制御動作及び発電システム101の発電を停止するときにおける蓄電ユニット107への制御動作の少なくともいずれか一方を実行するよう構成されていればよい。すなわち、制御装置110が、発電システム101を起動するときにおける蓄電ユニット107への制御動作及び発電システム101の発電を停止するときにおける蓄電ユニット107への制御動作のいずれか一方のみを実行するよう構成されていてもよいし、発電システム101を起動するときにおける蓄電ユニット107への制御動作及び発電システム101の発電を停止するときにおける蓄電ユニット107への制御動作を共に実行するよう構成されていてもよい。
[変形例1]
図16Aは、本実施の形態8に係る電力供給システムの変形例1において、発電システムを起動するときの動作を模式的に示すフローチャートの一例である。
図16Aに示すように、本変形例1の電力供給システム100における発電システム101の起動動作は、第2の起動モードを選択した場合の動作が、実施の形態8に係る電力供給システム100における発電システム101の起動動作と異なる。
具体的には、制御装置110は、蓄電ユニット107の蓄電量が、所定の電力量Q3よりも小さい場合(ステップS603でNo)、第2の起動モードを選択し、発電システム101の起動モードを第1の起動モードから第2の起動モードに切替える(ステップS605)。そして、制御装置110は、蓄電ユニット107の電力制御器108に充電を行うように制御信号を出力する(ステップS607)。これにより、電力制御器108は、電力系統104から上限電力P3を超えない範囲の電力を、蓄電ユニット107を構成する蓄電池の単電池や組電池に供給して、蓄電ユニット107を充電させる。次に、制御装置110は、発電システム101の起動を第2の起動モードで継続させ(ステップS608)、ステップS603に戻る。
このようにして、本変形例1では、蓄電ユニット107の蓄電量が、所定の電力量Q3以上になるまで、ステップS603、ステップS605、ステップS607、及びステップS608を繰り返す。そして、蓄電ユニット107の蓄電量が、所定の電力量Q3以上になると、制御装置110は、第1の起動モードを選択し、発電システム101の起動モードを、第2の起動モードから第1の起動モードに切替える(ステップS604)。そして、発電システム101の起動を第1の起動モードで継続させる(ステップS606)。
このように構成された本変形例1の電力供給システム100(電力供給システム100の制御装置110)であっても、実施の形態8に係る電力供給システム100(電力供給システム100の制御装置110)と同様の作用効果を奏する。また、本変形例1の電力供給システム100(電力供給システム100の制御装置110)は、第2の起動モードに移行しても、蓄電ユニット107の蓄電量が所定の電力量Q3以上になると、第1の起動モードに切替えられるので、実施の形態8の電力供給システム100(電力供給システム100の制御装置110)に比べて、発電システム101の起動時間をより短縮することができる。
次に、本変形例1の電力供給システム100の発電を停止するときの動作について、図16Bを参照しながら説明する。
図16Bは、本変形例1の電力供給システムにおいて、発電システムの発電を停止するときの動作を模式的に示すフローチャートの一例である。
図16Bに示すように、本変形例1の電力供給システム100における発電システム101の発電を停止するときの動作は、第2の停止モードを選択した場合の動作が、実施の形態8に係る電力供給システム100における発電システム101の発電を停止するときの動作と異なる。
具体的には、制御装置110は、蓄電ユニット107の蓄電量が、所定の電力量Q3Bよりも小さい場合(ステップS603BでNo)、第2の停止モードを選択し、発電システム101の停止モードを第1の停止モードから第2の停止モードに切替える(ステップS605B)。そして、制御装置110は、蓄電ユニット107の電力制御器108に充電を行うように制御信号を出力する(ステップS607B)。これにより、電力制御器108は、電力系統104から上限電力P3Bを超えない範囲の電力を、蓄電ユニット107を構成する蓄電池の単電池や組電池に供給して、蓄電ユニット107を充電させる。次に、制御装置110は、発電システム101の発電停止後の処理動作を第2の停止モードで継続させ(ステップS608B)、ステップS603Bに戻る。
このようにして、本変形例1では、蓄電ユニット107の蓄電量が、所定の電力量Q3B以上になるまで、ステップS603B、ステップS605B、ステップS607B、及びステップS608Bを繰り返す。そして、蓄電ユニット107の蓄電量が、所定の電力量Q3B以上になると、制御装置110は、第1の停止モードを選択し、発電システム101の停止モードを、第2の停止モードから第1の停止モードに切替える(ステップS604B)。そして、発電システム101の発電停止後の処理動作を第1の停止モードで継続させる(ステップS606B)。
このように、本変形例1の電力供給システム100(電力供給システム100の制御装置110)では、第2の停止モードに移行しても、蓄電ユニット107の蓄電量が所定の電力量Q3以上になると、第1の停止モードに切替えられるので、実施の形態8の電力供給システム100(電力供給システム100の制御装置110)に比べて、発電システム101の発電停止後の処理動作を実行する時間をより短縮することができる。
なお、本変形例1の電力供給システム100は、制御装置110が、発電システム101を起動するときにおける蓄電ユニット107への制御動作及び発電システム101の発電を停止するときにおける蓄電ユニット107への制御動作の少なくともいずれか一方を実行するよう構成されていればよい。すなわち、制御装置110が、発電システム101を起動するときにおける蓄電ユニット107への制御動作及び発電システム101の発電を停止するときにおける蓄電ユニット107への制御動作のいずれか一方のみを実行するよう構成されていてもよいし、発電システム101を起動するときにおける蓄電ユニット107への制御動作及び発電システム101の発電を停止するときにおける蓄電ユニット107への制御動作を共に実行するよう構成されていてもよい。
[変形例2]
図17A及び図17Bは、本実施の形態8に係る電力供給システムの変形例2において、発電システムを起動するときの動作を模式的に示すフローチャートの一例である。
図17A及び図17Bに示すように、本変形例2の電力供給システム100における発電システム101の起動動作は、第2の起動モードを選択した場合の動作が、実施の形態8に係る電力供給システム100における発電システム101の起動動作と異なる。
具体的には、制御装置110は、第2の起動モードを選択し、(ステップS605)、制御器103に発電システム101の起動継続信号を出力する(ステップS607)。
次に、制御装置110は、電力検知器106から取得した発電システム101及び外部電力負荷105で使用されている電力(消費電力)を取得する。ついで、制御装置110は、取得した上記消費電力のうち外部電力負荷105の消費電力が、起動モード変更電力P2以上であるか否かを判定する(ステップS608)
そして、制御装置110は、外部電力負荷105の消費電力が、起動モード変更電力P2未満になると(ステップS608でYes)、第1の起動モードに移行するように、制御器103を制御する(ステップS609)。
このように構成された本変形例2の電力供給システム100(電力供給システム100の制御装置110)であっても、実施の形態8に係る電力供給システム100(電力供給システム100の制御装置110)と同様の作用効果を奏する。また、本変形例2の電力供給システム100(電力供給システム100の制御装置110)では、外部電力負荷105の消費電力が減少すると、第1の起動モードに切替えることにより、実施の形態8に係る電力供給システム100(電力供給システム100の制御装置110)に比べ、発電システム101の起動時間をより短縮することができる。
次に、本変形例2の電力供給システム100の発電を停止するときの動作について、図17C及び図17Dを参照しながら説明する。
図17C及び図17Dは、本変形例2の電力供給システムにおいて、発電システムの発電を停止するときの動作を模式的に示すフローチャートの一例である。
図17C及び図17Dに示すように、本変形例2の電力供給システム100における発電システム101の発電を停止するときの動作は、第2の停止モードを選択した場合の動作が、実施の形態8に係る電力供給システム100における発電システム101の発電を停止するときの動作と異なる。
具体的には、制御装置110は、第2の停止モードを選択し、(ステップS605B)、制御器103に発電システム101の発電停止後の処理動作を継続させる信号を出力する(ステップS607B)。
次に、制御装置110は、電力検知器106から取得した発電システム101及び外部電力負荷105で使用されている電力(消費電力)を取得する。ついで、制御装置110は、取得した上記消費電力のうち外部電力負荷105の消費電力が、停止モード変更電力P2B以上であるか否かを判定する(ステップS608B)
そして、制御装置110は、外部電力負荷105の消費電力が、停止モード変更電力P2B未満になると(ステップS608BでYes)、第1の停止モードに移行するように、制御器103を制御する(ステップS609B)。
このように、本変形例2の電力供給システム100(電力供給システム100の制御装置110)では、外部電力負荷105の消費電力が減少すると、第2の停止モードに切替えることにより、実施の形態8に係る電力供給システム100(電力供給システム100の制御装置110)に比べ、発電システム101の発電停止後の処理動作を実行する時間をより短縮することができる。
なお、本変形例2の電力供給システム100は、制御装置110が、発電システム101を起動するときにおける蓄電ユニット107への制御動作及び発電システム101の発電を停止するときにおける蓄電ユニット107への制御動作の少なくともいずれか一方を実行するよう構成されていればよい。すなわち、制御装置110が、発電システム101を起動するときにおける蓄電ユニット107への制御動作及び発電システム101の発電を停止するときにおける蓄電ユニット107への制御動作のいずれか一方のみを実行するよう構成されていてもよいし、発電システム101を起動するときにおける蓄電ユニット107への制御動作及び発電システム101の発電を停止するときにおける蓄電ユニット107への制御動作を共に実行するよう構成されていてもよい。
(実施の形態9)
本実施の形態9に係る電力供給システムは、制御装置が、発電システムの起動予定時刻前に電力系統より蓄電ユニットに充電するよう制御する。
また、本実施の形態9に係る電力供給システムは、制御装置が、発電システムの発電の停止予定時刻前に電力系統及び発電システムの少なくとも一方より蓄電ユニットに充電するよう制御してもよい。
本実施の形態9に係る電力供給システム100は、実施の形態1に係る電力供給システム100と基本的構成は同じであるため、構成の説明は省略する。
図18Aは、本実施の形態9に係る電力供給システムにおいて、発電システムを起動するときの動作を模式的に示すフローチャートの一例である。
まず、発電システム101が起動しておらず、外部電力負荷105への電力の供給は、電力系統104から行われているとする。この場合において、制御装置110は、図18Aに示すように、起動予定時刻を取得する(ステップS701)。具体的には、制御装置110は、制御器103から起動予定時刻情報を取得する。
次に、制御装置110は、ステップS701で取得した起動予定時刻と、現在時刻とから、起動予定時刻までの待機時間を算出し、該算出した待機時間が所定の時間T1以下であるか否かを判定する(ステップS702)。ここで、所定の時間T1は、任意に設定される時間であるが、実施の形態1乃至5(変形例を含む)で実行される蓄電ユニットからの電力補給の要否判定の前に、上記蓄電ユニットへの充電制御が実行されるように設定されることが好ましい。
制御装置110は、待機時間が所定の時間T1よりも大きい場合(ステップS702でNo)、ステップS701に戻り、待機時間が所定の時間T1以下になるまで、ステップS701とステップS702を繰り返す。一方、制御装置110は、待機時間が所定の時間T1以下になる(ステップS702でYes)と、ステップS703に進む。
ステップS703では、制御装置110は、蓄電ユニット107の電力制御器108に充電を行うように制御信号を出力する。これにより、電力制御器108は、蓄電ユニット107を構成する蓄電池の単電池や組電池に電力系統104から電力を供給して、蓄電ユニット107を充電させる。なお、上記ステップS701〜S703のフローに示される制御は、実施の形態1乃至5(変形例を含む)のいずれの電力供給システム100(電力供給システム100の制御装置110)に適用しても構わない。
このように、本実施の形態9に係る電力供給システム100(電力供給システム100の制御装置110)では、発電システム101の起動を開始する前に、蓄電ユニット107を充電するため、蓄電ユニット107からの電力補給力が向上するので、実施の形態1に係る電力供給システム100(電力供給システム100の制御装置110)に比べて、起動性がより向上する。
次に、制御装置110は、起動予定時刻が近づくと、制御装置110は、実施の形態1乃至5(変形例を含む)のいずれかで実行される蓄電ユニット107からの電力出力の要否判定や発電システム101の起動開始の許否判定を行って、起動が許可されれば、発電システム101の起動を開始する(ステップS704)。
次に、本実施の形態9に係る電力供給システム100の発電を停止するときの動作について、図18Bを参照しながら説明する。
図18Bは、本実施の形態9に係る電力供給システムにおいて、発電システムの発電を停止するときの動作を模式的に示すフローチャートの一例である。
まず、発電システム101が発電運転中であるとする。この場合において、制御装置110は、図18Bに示すように、発電システム101の発電停止予定時刻を取得する(ステップS701B)。具体的には、制御装置110は、制御器103から発電停止予定時刻情報を取得する。
次に、制御装置110は、ステップS701Bで取得した発電停止予定時刻と、現在時刻とから、発電停止予定時刻までの時間を算出し、該算出した時間(以下、算出時間という)が所定の時間T1B以下であるか否かを判定する(ステップS702B)。ここで、所定の時間T1Bは、任意に設定される時間であるが、実施の形態1乃至5(変形例を含む)で実行される蓄電ユニット107からの電力補給の要否判定の前に、上記蓄電ユニット107への充電制御が実行されるように設定されることが好ましい。
制御装置110は、算出時間が所定の時間T1よりも大きい場合(ステップS702BでNo)、ステップS701に戻り、算出時間が所定の時間T1B以下になるまで、ステップS701BとステップS702Bを繰り返す。一方、制御装置110は、算出時間が所定の時間T1B以下になる(ステップS702BでYes)と、ステップS703Bに進む。
ステップS703Bでは、制御装置110は、蓄電ユニット107の電力制御器108に充電を行うように制御信号を出力する。これにより、電力制御器108は、蓄電ユニット107を構成する蓄電池の単電池や組電池に電力系統104及び発電システム101の少なくともいずれか一方から電力を供給して、蓄電ユニット107を充電させる。なお、上記ステップS701B〜S703Bのフローに示される制御は、実施の形態1乃至5(変形例を含む)のいずれの電力供給システム100(電力供給システム100の制御装置110)に適用しても構わない。
次に、制御装置110は、発電システム101の発電停止予定時刻が近づくと、制御装置110は、実施の形態1乃至5(変形例を含む)のいずれかで実行される蓄電ユニット107からの電力出力の要否判定や発電システム101の発電の停止開始の許否判定を行って、発電の停止が許可されれば、発電システム101の発電の停止を開始する(ステップS704B)。
このように、本実施の形態9に係る電力供給システム100(電力供給システム100の制御装置110)では、発電システム101の発電の停止を開始する前に、蓄電ユニット107を充電するため、蓄電ユニット107からの電力補給力が向上するので、従来の発電システムに比べて、停止性がより向上する。
なお、本実施の形態9に係る電力供給システム100は、制御装置110が、発電システム101を起動するときにおける蓄電ユニット107への制御動作及び発電システム101の発電を停止するときにおける蓄電ユニット107への制御動作の少なくともいずれか一方を実行するよう構成されていればよい。すなわち、制御装置110が、発電システム101を起動するときにおける蓄電ユニット107への制御動作及び発電システム101の発電を停止するときにおける蓄電ユニット107への制御動作のいずれか一方のみを実行するよう構成されていてもよいし、発電システム101を起動するときにおける蓄電ユニット107への制御動作及び発電システム101の発電を停止するときにおける蓄電ユニット107への制御動作を共に実行するよう構成されていてもよい。
[変形例]
本変形例に係る電力供給システムは、実施の形態9で説明した充電制御において、制御装置が蓄電ユニットの蓄電量に基づいて蓄電ユニットの充電の許否を決定するように構成されている。
本変形例に係る電力供給システム100は、実施の形態1に係る電力供給システム100と基本的構成は同じであるため、構成の説明は省略する。
図19Aは、本変形例に係る電力供給システムにおいて、発電システムを起動するときの動作を模式的に示すフローチャートの一例である。
図19Aに示すように、本変形例に係る電力供給システム100は、実施の形態9に係る電力供給システム100と同様に、制御装置110は、起動予定時刻を取得し(ステップS801)、待機時間が所定の時間T1以下であるか否かを判定する(ステップS802)。そして、制御装置110は、待機時間が所定の時間T1以下になる(ステップS802でYes)と、ステップS803に進む。
ステップS803では、制御装置110は、蓄電ユニット107の蓄電量が、所定の電力量Q4以上であるか否かを判定する。制御装置110は、蓄電ユニット107の蓄電量が、所定の電力量Q4以上である場合(ステップS803でYes)、ステップS805に進み、所定の電力量Q4より小さい場合(ステップS803でNo)には、ステップS804に進む。なお、所定の電力量Q4は、任意に設定することができるが、例えば、発電システム101の起動に必要となる電力量であることが好ましい。起動に必要となる電力量は、例えば、起動動作が開始してから完了するまでの間に内部電力負荷により消費される累積消費電力量であってもよい。
ステップS804では、制御装置110は、蓄電ユニット107の電力制御器108に充電を行うように制御信号を出力する。これにより、電力制御器108は、蓄電ユニット107を構成する蓄電池の単電池や組電池に電力系統104から電力を供給して、蓄電ユニット107を充電させる。そして、制御装置110は、ステップS805に進む。
ステップS805では、制御装置110は、現在時刻が起動予定時刻であるか否かを判断する。制御装置110は、現在時刻が起動予定時刻でない場合(ステップS805でNo)には、現在時刻が起動予定時刻になるまで、ステップS803〜ステップS805を繰り返し、起動予定時刻までに蓄電ユニット107の蓄電量が所定の電力量Q4以上になるように制御する。一方、制御装置110は、現在時刻が起動予定時刻になる(ステップS805でYes)と、実施の形態1乃至5(変形例を含む)のいずれかで実行される蓄電ユニット107からの電力出力の要否判定や発電システム101の起動開始の許否判定を行って、起動が許可されれば、ステップS806に進む。
そして、ステップS806では、制御装置110は、発電システム101の起動を開始する。
このように構成された本変形例の電力供給システム100(電力供給システム100の制御装置110)であっても、実施の形態9に係る電力供給システム100(電力供給システム100の制御装置110)と同様の作用効果を奏する。また、本変形例の電力供給システム100(電力供給システム100の制御装置110)は、蓄電ユニット107の蓄電量に基づき、起動予定時刻までの間、蓄電ユニット107への充電を制御するので、実施の形態9に係る電力供給システム100(電力供給システム100の制御装置110)に比べて、蓄電ユニット107へ必要以上に充電が行われることが抑制され、または、蓄電ユニット107の充電不足が抑制される。
次に、本変形例1の電力供給システム100の発電を停止するときの動作について、図19Bを参照しながら説明する。
図19Bは、本変形例の電力供給システムにおいて、発電システムの発電を停止するときの動作を模式的に示すフローチャートの一例である。
図19Bに示すように、本変形例に係る電力供給システム100は、実施の形態9に係る電力供給システム100と同様に、制御装置110は、発電停止予定時刻を取得し(ステップS801B)、ステップS801Bで取得した発電停止予定時刻と、現在時刻とから、発電停止予定時刻までの時間を算出し、該算出した時間(以下、算出時間という)が所定の時間T1B以下であるか否かを判定する(ステップS802B)。そして、制御装置110は、算出時間が所定の時間T1B以下になる(ステップS802BでYes)と、ステップS803Bに進む。
ステップS803Bでは、制御装置110は、蓄電ユニット107の蓄電量が、所定の電力量Q4B以上であるか否かを判定する。制御装置110は、蓄電ユニット107の蓄電量が、所定の電力量Q4B以上である場合(ステップS803BでYes)、ステップS805Bに進み、所定の電力量Q4Bより小さい場合(ステップS803BでNo)には、ステップS804Bに進む。
なお、所定の電力量Q4Bは、任意に設定することができるが、例えば、発電システム101の発電を停止するときの動作に必要となる電力量であることが好ましい。発電を停止するときの動作に必要となる電力量は、例えば、発電停止後の処理動作を開始してから発電停止後の処理動作が完了するまでの間に内部電力負荷により消費される累積消費電力量であってもよい。
ステップS804Bでは、制御装置110は、蓄電ユニット107の電力制御器108に充電を行うように制御信号を出力する。これにより、電力制御器108は、蓄電ユニット107を構成する蓄電池の単電池や組電池に電力系統104及び発電システム101の少なくともいずれか一方から電力を供給して、蓄電ユニット107を充電させる。そして、制御装置110は、ステップS805Bに進む。
ステップS805Bでは、制御装置110は、現在時刻が発電停止予定時刻であるか否かを判断する。制御装置110は、現在時刻が発電停止予定時刻でない場合(ステップS805BでNo)には、現在時刻が発電停止予定時刻になるまで、ステップS803B〜ステップS805Bを繰り返し、発電停止予定時刻までに蓄電ユニット107の蓄電量が所定の電力量Q4B以上になるように制御する。一方、制御装置110は、現在時刻が発電停止予定時刻になる(ステップS805BでYes)と、実施の形態1乃至5(変形例を含む)のいずれかで実行される蓄電ユニット107からの電力出力の要否判定や発電システム101の発電停止開始の許否判定を行って、発電停止が許可されれば、ステップS806Bに進む。
そして、ステップS806Bでは、制御装置110は、発電システム101の発電停止を開始し、その後、発電停止後の処理動作を実行する。
このように、本変形例の電力供給システム100(電力供給システム100の制御装置110)は、蓄電ユニット107の蓄電量に基づき、発電停止予定時刻までの間、蓄電ユニット107への充電を制御するので、実施の形態9に係る電力供給システム100(電力供給システム100の制御装置110)に比べて、蓄電ユニット107へ必要以上に充電が行われることが抑制され、または、蓄電ユニット107の充電不足が抑制される。
なお、本変形例の電力供給システム100は、制御装置110が、発電システム101を起動するときにおける蓄電ユニット107への制御動作及び発電システム101の発電を停止するときにおける蓄電ユニット107への制御動作の少なくともいずれか一方を実行するよう構成されていればよい。すなわち、制御装置110が、発電システム101を起動するときにおける蓄電ユニット107への制御動作及び発電システム101の発電を停止するときにおける蓄電ユニット107への制御動作のいずれか一方のみを実行するよう構成されていてもよいし、発電システム101を起動するときにおける蓄電ユニット107への制御動作及び発電システム101の発電を停止するときにおける蓄電ユニット107への制御動作を共に実行するよう構成されていてもよい。
(実施の形態10)
ところで、上記実施の形態1乃至9(変形例を含む)に係る電力供給システム100では、発電システム101の起動及び/又は発電を停止するときにおいて、蓄電ユニット107から電力を出力するときに、内部電力負荷及び外部電力負荷の両方に電力が供給されるよう構成されている。
一方、本実施の形態10に係る電力供給システムは、蓄電ユニットからの出力電力が外部電力負荷及び内部電力負荷の少なくともいずれか一方に供給されるように構成されている形態を例示する。
[電力供給システムの構成]
図20は、本実施の形態10に係る電力供給システム及び電力供給システムの制御装置の概略構成を模式的に示すブロック図の一例である。
図20に示すように、本実施の形態10に係る電力供給システム100は、実施の形態1に係る電力供給システム100と基本的構成は同じであるが、蓄電ユニット107からの出力電力が外部電力負荷105及び発電システム101の内部電力負荷102の少なくともいずれか一方に供給されるよう構成されている。
具体的には、蓄電ユニット107と、連系点109及び外部電力負荷105の間の電路(配線201)とを接続点Aにて電気的に接続する配線202が設けられている。また、蓄電ユニット107と、連系点109及び内部電力負荷102の間の電路(配線205)とを接続点Bにて電気的に接続する配線204が設けられている。
ここで、配線202の途中には、継電器(リレー)213が設けられている。また、配線204には、継電器212が設けられている。また、連系点109と接続点Aとの間の電路(配線201)には、継電器214が設けられている。また、連系点109と接続点Bとの間の電路(配線205)には、継電器211が設けられている。
これにより、制御装置110は、継電器211〜継電器214を制御することにより、蓄電ユニット107から内部電力負荷102及び外部電力負荷105の少なくともいずれか一方への電力の供給を制御することができる。また、制御装置110は、継電器211〜継電器214を制御することにより、電力系統104から内部電力負荷102及び外部電力負荷105の少なくともいずれか一方への電力の供給を制御することができる。具体的には、制御装置110は、継電器211〜継電器214を以下のように制御する。
(A)電力系統104から外部電力負荷105に電力を供給し、蓄電ユニット107から内部電力負荷102に電力を供給する場合
制御装置110は、継電器212及び継電器214を閉じて、継電器211及び継電器213を開けるように制御する。これにより、電力系統104から、配線203及び配線201を介して、外部電力負荷105に電力が供給され、蓄電ユニット107から、配線204及び配線201を介して、内部電力負荷102に電力が供給される。
(B)電力系統104から内部電力負荷102に電力を供給し、蓄電ユニット107から外部電力負荷105に電力を供給する場合
制御装置110は、継電器211及び継電器213を閉じて、継電器212及び継電器214を開けるように制御する。これにより、電力系統104から、配線203及び配線201を介して、内部電力負荷102に電力が供給され、蓄電ユニット107から、配線202及び配線201を介して、外部電力負荷105に電力が供給される。
(C)電力系統104及び蓄電ユニット107共に、内部電力負荷102と外部電力負荷105の両方に電力を供給する場合
制御装置110は、継電器211、継電器212、及び継電器214を閉じて、継電器213を開けるように制御する。これにより、電力系統104から、配線203及び配線201を介して、内部電力負荷102及び外部電力負荷105の両方に電力を供給することができる。また、蓄電ユニット107から、配線204及び配線201を介して、内部電力負荷102及び外部電力負荷105の両方に電力を供給することができる。なお、制御装置110は、継電器211、継電器213、及び継電器214を閉じて、継電器212を開けるように制御してもよく、また、継電器211、継電器212、継電器213、及び継電器214を閉じるように制御してもよい。
このように構成された本実施の形態10に係る電力供給システム100(電力供給システム100の制御装置110)は、上記実施の形態1乃至9(変形例を含む)に係る電力供給システム100(電力供給システム100の制御装置110)と同様の制御動作を行うことにより、上記実施の形態1乃至9(変形例を含む)に係る電力供給システム100(電力供給システム100の制御装置110)と同様の作用効果を奏する。
なお、本実施の形態10においては、継電器211〜継電器214を用いて、蓄電ユニット107からの電力の供給を制御する形態を採用したが、これに限定されず、蓄電ユニット107からの電力が外部電力負荷105及び内部電力負荷102の少なくともいずれか一方に供給されるように構成されていれば、どのような形態を採用してもよい。
ところで、上記実施の形態1〜10(変形例を含む)に係る電力供給システム100においては、電力検知器106を電力系統104と連系点109との間に設けるよう形態を採用したが、電力検知器106を連系点109と外部電力負荷105との間に設ける形態を採用しても構わない。この場合、電力検知器106は、外部電力負荷105の消費電力を検知する。このため、発電システム101(内部電力負荷102)及び外部電力負荷105の消費電力の合計は、電力検知器106の検出値と内部電力負荷102の消費電力を検知する電力検知器(図示せず)の検出値の合計となる。
上記説明から、当業者にとっては、本発明の多くの改良や他の実施形態が明らかである。したがって、上記説明は、例示としてのみ解釈されるべきであり、本発明を実行する最良の形態を当業者に教示する目的で提供されたものである。本発明の要旨を逸脱することなく、その構造及び/又は機能の詳細を実質的に変更できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組合せにより種々の発明を形成できる。