JPWO2012008312A1 - 対物光学系 - Google Patents

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JPWO2012008312A1
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Abstract

画角が140°以上の広角でありながら、ディストーションの補正および観察深度の拡大を同時に実現し、高画素の撮像素子にも好適に適用可能にする。物体側から順に前群(FG)、明るさ絞り(S)および正の後群(BG)からなり、前群(FG)は、少なくとも1面が非球面で構成されるとともに、最も物体側に下記の条件式(1)を満足する負の第1レンズ(L1)を備え、画角が140°以上である対物光学系(1)を提供する。r1は第1レンズ(L1)の物体側の曲率半径、r2は第1レンズ(L1)の像側の曲率半径である。(1)・・・0≦r2/r1<0.24

Description

本発明は、主に内視鏡用の対物光学系に関し、その他民生用の小型カメラ等の撮影光学系に関するものである。
従来、一般的な内視鏡用の対物レンズは、フォーカシング機能を有していない代わりに、物体側におおよそ5から100mmの広い範囲の観察深度を有している。観察深度とは、被写体の像を鮮明に写すことができる対物光学系の先端面から被写体までの距離範囲である。このような対物レンズを搭載した内視鏡では、主にCCDなどの固体撮像素子を用いて画像を提供している。近年、診断精度を向上させるために内視鏡画像の高画質化が求められており、CCD等撮像素子の高画素化が進んでいる。
高画素の撮像素子を使用した場合、回折による画質劣化を避けるために対物レンズのF値(Fno.)を小さくする必要があり、また、撮像素子が大きくなるのに合わせて対物レンズの焦点距離も大きくする必要があるため、対物レンズの観察深度が狭くなる。そこで、従来並みの観察深度を確保するために、非球面レンズを使用する等して焦点距離を短くして広角化を図った内視鏡用対物レンズが知られている(例えば、特許文献1から特許文献3参照。)
特開平4−55807号公報 特開平10−20189号公報 特開2006−251272号公報
特許文献1および特許文献2に記載の内視鏡用対物レンズは、非球面レンズを搭載することによりディストーションを補正しながら焦点距離を短くしている。これにより、観察深度の拡大を図ることができる。しかし、画角が140°程度であるため、広角化を図った光学系としては画角が不十分である。
さらに、特許文献2には画角が160°を超える光学系が開示されているが、中心の倍率が低くスクリーニングでの病変部の観察には不向きである。特許文献3に記載の内視鏡用対物レンズは、150°以上の画角を有し、第1レンズを凹メニスカスレンズにすることによりディストーションを補正している。しかし、すべてのレンズが球面レンズであるため観察深度を拡大することが難しい。
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであって、画角が140°以上の広角でありながら、ディストーションの補正および観察深度の拡大を同時に実現し、高画素の撮像素子にも好適に適用することができる対物光学系を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明は以下の手段を提供する。
本発明は、物体側から順に前群、明るさ絞りおよび正の後群からなり、前記前群は、少なくとも1面が非球面で構成されるとともに、最も物体側に下記の条件式(1)を満足する負の第1レンズを備え、画角が140°以上である対物光学系を提供する。
(1) 0 ≦ r2/r1 < 0.24
ここで、r1は前記前群の最も物体側に配置された第1レンズの物体側の曲率半径、r2は前記第1レンズの像側の曲率半径である。
対物光学系の広角化のためには、物体側から順に負の第1レンズを含む前群、明るさ絞り、正の後群の構成にする必要がある。観察深度を十分に確保するためには、140°以上の画角は必須である。画角が140°より小さい場合、焦点距離が大きくなるため観察深度を十分に拡大することができない。
さらに前群に非球面レンズを搭載することで、歪曲収差(ディストーション)の補正が可能となる。本発明のようなレトロフォーカスタイプの光学系では、前群の負の第1レンズにより負のディストーションが大きく発生する傾向がある。そこで、ディストーションの発生源である負の第1レンズを含んでいる前群に非球面を配置することにより、ディストーションが効果的に補正される。これにより、同じ画角であっても焦点距離を小さくすることが可能となり、観察深度の拡大を一層効果的に図ることができる。
また、広角化の効果をより発揮するために、前群は負の屈折力を持つことが望ましい。本発明では第1レンズを負レンズとしている。該第1レンズの両側の面の曲率半径の比は条件式(1)の範囲内にあることが望ましい。
条件式(1)の下限を下回った場合、内視鏡の外表面に露出される第1レンズの物体側面が凹面になるため観察時の水切れが悪くなる等の問題が生じ、好ましくない。一方、条件式(1)の上限を上回った場合、第1レンズの物体側面の曲率半径が小さくなるため、内視鏡先端部においてレンズの出っ張り量が増え、第1レンズに傷が付きやすい等の問題が生じる。また、水切れも悪くなるため好ましくない。さらに、第1レンズの負のパワーが弱くなるため、外径の大型化を招き、好ましくない。
上記発明においては、下記の条件式(2)を満足することが好ましい。
(2) 0.65 < fl/IH < 0.82
ここで、flは全系の焦点距離、IHは最大像高である。
条件式(2)の下限を下回った場合、画角に対して焦点距離が小さくなるため十分な観察深度を得られる。しかし、画像周辺の倍率に対して中心の倍率が小さくなり過ぎるため観察しづらくなる。一方、条件式(2)の上限を上回った場合、焦点距離が大きくなるため観察深度の拡大効果が小さくなり好ましくない。上記発明においては、条件式(2)’を満足することがより好ましい。
(2)’ 0.68 < fl/IH < 0.78
上記発明においては、前記前群が、物体側から順に前記第1レンズと正の第2レンズとを備えた構成が好ましい。
前群で発生する倍率色収差を補正するために、負の第1レンズと正の第2レンズが必要となる。さらに、正の第2レンズを負レンズと接合し、前群を負の第1レンズと接合レンズとで構成してもよい。これにより、倍率色収差の補正効果を一層向上することができる。特に本発明のような高画素の撮像素子に対応した対物光学系では、倍率色収差の補正が不十分であると画像周辺の解像力劣化のみならず色にじみの原因となり得るため、倍率色収差の補正が重要である。
上記構成においては、前記第1レンズおよび前記第2レンズが、下記の条件式(3)を満足していることが好ましい。
(3) −0.66 < f1/f2 < −0.06
ここで、f1は前記第1レンズの焦点距離、f2は前記第2レンズの焦点距離である。
条件式(3)の下限を下回った場合、第1レンズの焦点距離が大きくなるために、負の屈折力が弱まる。これにより、レトロフォーカスタイプではなくなり、広角化が困難になるため好ましくない。一方、条件式(3)の上限を上回った場合、第2レンズの焦点距離が大きくなり、上述した倍率色収差の補正が難しくなり好ましくない。
本発明によれば、画角が140°以上の広角でありながら、ディストーションの補正および観察深度の拡大を同時に実現し、高画素の撮像素子にも好適に適用することができるという効果を奏する。
本発明の一実施形態に係る対物光学系の全体構成図である。 本発明の実施例1に係る対物光学系のレンズ断面図である。 図2の対物光学系の収差図である。 本発明の実施例2に係る対物光学系のレンズ断面図である。 図4の対物光学系の収差図である。 本発明の実施例3に係る対物光学系のレンズ断面図である。 図6の対物光学系の収差図である。 本発明の実施例4に係る対物光学系のレンズ断面図である。 図8の対物光学系の収差図である。 本発明の実施例5に係る対物光学系のレンズ断面図である。 図10の対物光学系の収差図である。 本発明の実施例6に係る対物光学系のレンズ断面図である。 図12の対物光学系の収差図である。
以下に、本発明の一実施形態に係る対物光学系1について、図1を参照して説明する。
本実施形態に係る対物光学系1は、図1に示されるように、物体側から順に、負の屈折力の前群FG、明るさ絞りSおよび正の屈折力の後群BGからなり、140°以上の画角を有している。前群FGは、物体側から順に、負の第1レンズL1および正の第2レンズL2からなる。後群BGは、物体側から順に、正の第3レンズL3、および、正レンズL4と負レンズL5とを貼り合わせた正の接合レンズE45からなる。
後群BGの像側には、平行平面板Fが配置されている。平行平面板Fは、特定の波長、例えばYAGレーザーの1060nm、半導体レーザーの810nmあるいは近赤外領域の光等をカットするためのフィルタである。像面近傍には図示しない撮像素子が配置され、対物光学系1とともに撮像光学系を構成している。撮像素子には、撮像面を保護するためのカバーガラスCGが貼り付けられている。
前群FGは、第1レンズL1および第2レンズL2の少なくとも一面が非球面で構成されている。
第1レンズL1は、下記の条件式(1)を満足している。
(1) 0 ≦ r2/r1 < 0.24
ここで、r1は第1レンズL1の物体側の曲率半径、r2は第1レンズL1の像体側の曲率半径である。
第1レンズL1が条件式(1)を満たすことにより、対物光学系1を内視鏡に搭載したときに内視鏡の先端面に配置される第1レンズL1の物体側面が適度な曲率の凸面になる。これにより、内視鏡の先端面の水切れを良くしつつ、第1レンズL1の破損を防止することができる。また、第1レンズL1に負の屈折力を十分に持たせることにより、外径の大型化を防ぐことができる。
対物光学系1は、下記の条件式(2)を満足している。
(2) 0.65 < fl/IH < 0.82
ここで、flは全系の焦点距離、IHは最大像高である。
これにより、画角に対して焦点距離の長さが適度に規定され、観察深度を十分に確保しつつ、画像周辺の倍率と画像中心の倍率とのバランスを良好にすることができる。
なお、対物光学系1は、下記の条件式(2)’を満足することがより好ましい。
(2)’ 0.68 < fl/IH < 0.78
第1レンズL1および第2レンズL2は、下記の条件式(3)を満足している。
(3) −0.66 < f1/f2 < −0.06
ここで、f1は第1レンズL1の焦点距離、f2は第2レンズL2の焦点距離である。
これにより、広角化と倍率色収差の補正とを同時に達成することができる。
対物光学系1は、下記の条件式(4)を満足している。
(4) 0.1 < | g2/g1 | < 2.2
ここで、g1は前群FGの焦点距離、g2は後群BGの焦点距離である。
条件式(4)は、像面湾曲を補正するための条件式である。条件式(4)の下限を下回った場合、前群FGの焦点距離が相対的に大きくなり像面がプラス側に倒れる。一方、条件式(4)の上限を上回った場合、後群BGの焦点距離が大きくなり像面がマイナス側に倒れる。
対物光学系1は、下記の条件式(5)を満足している。
(5) −0.66<dtl×0.01/g2×IH<−0.38
ここで、dtlは最大像高でのディストーションである。
条件式(5)の下限を下回った場合、ディストーションの発生量が大きくなり、周辺が潰れた画像になるため好ましくない。一方、条件式(5)の上限を上回った場合、画像周辺部における光量が不足するために画像周辺部が暗くなり、好ましくない。
対物光学系1は、下記の条件式(6)を満足している。
(6) 66 < ω < 88
ここで、ωは最大像高における半画角である。
条件式(6)の下限を下回った場合、焦点距離が大きくなるため、観察深度の拡大を図ることが難しくなる。一方、条件式(6)の上限を上回った場合、入射光線が全反射を起こして画像の4隅にケラレが発生しやすくなるため好ましくない。
なお、対物光学系1は、条件式(6)’を満足することがより好ましい。これにより、観察深度を一層拡大することができる。
(6)’ 78 < ω < 88
後群BGは、下記の条件式(7)を満足している。
(7) 1.75 < g2/fl < 2.62
後群BGのレンズは主に結像に寄与し、後群BGのパワーが強くなるとバックフォーカスが短くなる。条件式(7)の下限を下回った場合、後群BGのパワーが強くなり過ぎ、ピント調整が行われる最終レンズL5と撮像素子との間隔を確保することが難しくなる。一方、条件式(7)の上限を上回った場合、レンズ系全体の全長が大きくなり小型の内視鏡には不向きとなる。
第1レンズL1は、下記の条件式を満足している。
(8) −1.8 < f1/fl < −0.8
条件式(8)の下限を下回った場合、第1レンズL1の負のパワーが弱くなってレンズ径の大型化を招くため、先端が細径の内視鏡には不向きとなる。一方、条件式(8)の上限を上回った場合、第1レンズL1の負のパワーが強くなるためバックフォーカスの確保が難しくなり、ピント位置の調節が困難となる。
このように、本実施形態によれば、前群FGに非球面レンズを搭載することにより、140°以上の画角を有する広角の構成でありながら、ディストーションを効果的に補正し、また、観察深度を十分に広く確保することができる。また、各群FG,BGの焦点距離を適切な値にすることにより、対物光学系1を撮像素子と組み合わせたときに、画質劣化がなくコンパクトな撮像光学系を構成することができる。さらに、倍率色収差が良好に補正されているので、高画素な撮像素子と組み合わせた場合には、各物点において高精細な画像を得ることができる。
なお、上記実施形態においては、第2のレンズL2を図示しない負レンズと接合し、前群FGを、第1レンズL1と接合レンズとから構成してもよい。これにより、倍率色収差をさらに良好に補正することができる。
次に、上述した実施形態の実施例1から6について、図2から図13を参照して説明する。
なお、本明細書に記載の面データにおいて、面番号は物体側から数えた光学面の番号を示し、屈折率およびアッベ数はe線に対する値を示す。また、面データおよび各種データにおいて、曲率半径、面間隔、焦点距離、像高および物点距離の単位はmmである。
非球面形状は、次式で定義される。
z=(y/r)/[1+{1−(1+k)(y/r)}1/2]+A4y+A6y+A8y+A10y10
ここで、光軸方向をz、光軸に直交する方向をyと定義する。kは円錐係数、rは曲率半径、A4、A6、A8、A10は非球面係数を示している
添付のレンズ断面図において、r1、r2、r3、…は、面番号が1、2、3、…の光学面を示す。d1、d2、d3、…は、面番号が1、2、3、…の面間隔又は空気間隔を示す。添付の収差図において、(a)は球面収差、(b)は非点収差、(c)は歪曲収差、(d)は倍率色収差を示す。
〔実施例1〕
実施例1に係る対物光学系のレンズ断面図を図2に、面データおよび各種データを下に示す。
本実施例の対物光学系は、物体側より順に、負の屈折力の前群、明るさ絞りおよび正の屈折力の後群により構成されている。前群は、物体側より順に、負レンズおよび正レンズにより構成され、負レンズは像側面が非球面で構成されている。後群は、物体側から順に、正レンズ、および、正レンズと負レンズとを貼り合わせた正の接合レンズにより構成されている。
このように構成された実施例1の対物光学系の収差曲線図を図3に示す。
面データ
面番号 曲率半径 面間隔 屈折率 アッベ数
1 7.929 0.30 1.88815 40.8
2 非球面 0.62
3 −1.925 0.70 1.85504 23.8
4 −1.681 0.72
5 明るさ絞り 0.08
6 −7.281 1.80 1.77621 49.6
7 −1.336 0.07
8 3.202 1.22 1.51825 64.1
9 −0.989 0.30 1.93429 18.9
10 −3.090 0.10
11 ∞ 0.60 1.51965 75.0
12 ∞ 0.55
13 ∞ 0.40 1.51825 64.1
14 撮像面
非球面データ
第2面
r=0.878 k=0
A4=−6.1805×10−2 A6=−9.1872×10−2
A8=−1.5065×10−5 A10=−8.4911×10−2
各種データ
焦点距離 0.71
像高IH 1.0
Fno. 5.77
物点距離 4.8
〔実施例2〕
実施例2に係る対物光学系のレンズ断面図を図4に、面データおよび各種データを下に示す。
本実施例の対物光学系は、前群において正レンズの物体側面が非球面である点で実施例1の対物光学系と主に異なっている。
このように構成された実施例2の対物光学系の収差曲線図を図5に示す。
面データ
面番号 曲率半径 面間隔 屈折率 アッベ数
1 3.248 0.30 1.88815 40.8
2 0.682 0.65
3 非球面 0.95 1.85504 23.8
4 −1.465 0.28
5 明るさ絞り 0.08
6 −1.483 1.72 1.77621 49.6
7 −1.384 0.07
8 1.994 1.44 1.51825 64.1
9 −1.250 0.26 1.93429 18.9
10 −3.583 0.12
11 ∞ 0.45 1.51965 75.0
12 ∞ 0.57
13 ∞ 0.40 1.51825 64.1
14 撮像面
非球面データ
第3面
r=−4.349 k=0
A4=7.4645×10−2 A6=−2.2290×10−1
A8=−1.8978×10−4 A10=5.0581×10−1
各種データ
焦点距離 0.70
像高IH 1.0
Fno. 6.12
物点距離 5.0
〔実施例3〕
実施例3に係る対物光学系のレンズ断面図を図6に、面データおよび各種データを下に示す。
本実施例の対物光学系は、前群が、物体側より順に、負レンズ、および、正レンズと負レンズとを貼り合わせた接合レンズにより構成さている点において、実施例1の対物光学系と主に異なっている。
このように構成された実施例3の対物光学系の収差曲線図を図7に示す。
面データ
面番号 曲率半径 面間隔 屈折率 アッベ数
1 7.429 0.30 1.88815 40.8
2 非球面 0.68
3 −6.471 1.42 1.93429 18.9
4 −2.903 0.59 1.77621 49.6
5 −8.479 0.01
6 明るさ絞り 0.00
7 5.658 1.07 1.49846 81.5
8 −1.227 0.07
9 2.811 1.32 1.51825 64.1
10 −1.060 0.49 1.93429 18.9
11 −2.800 0.12
12 ∞ 0.50 1.51965 75.0
13 ∞ 0.91
14 ∞ 0.60 1.51825 64.1
15 撮像面
非球面データ
第2面
r=0.708 k=0
A4=1.1288×10−1 A6=−1.8237×10
A8=5.5877×10 A10=−7.9617×10
各種データ
焦点距離 0.77
像高IH 1.0
Fno. 7.38
物点距離 4.9
〔実施例4〕
実施例4に係る対物光学系のレンズ断面図を図8に、面データおよび各種データを下に示す。
本実施例の対物光学系は、前群が、物体側から順に負レンズ、および、正レンズと負レンズとを貼り合わせた接合レンズからなり、正レンズの物体側面が非球面である点において、実施例1の対物光学系と主に異なっている。
このように構成された実施例4の対物光学系の収差曲線図を図9に示す。
面データ
面番号 曲率半径 面間隔 屈折率 アッベ数
1 7.429 0.30 1.88815 40.8
2 0.694 0.41
3 非球面 0.87 1.93429 18.9
4 26.371 0.48 1.77621 49.6
5 3.900 0.14
6 明るさ絞り 0.03
7 4.913 1.94 1.77621 49.6
8 −1.485 0.08
9 2.215 1.32 1.51825 64.1
10 −1.191 0.49 1.93429 18.9
11 −3.678 0.20
12 ∞ 0.30 1.51965 75.0
13 ∞ 0.47
14 ∞ 0.80 1.51825 64.1
15 撮像面
非球面データ
第3面
r=5.895 k=0
A4=1.7115×10−1 A6=−8.3438×10−2
A8=5.0950×10−1
各種データ
焦点距離 0.75
像高IH 1.0
Fno. 5.43
物点距離 4.8
〔実施例5〕
実施例5に係る対物光学系のレンズ断面図を図10に、面データおよび各種データを下に示す。
本実施例の対物光学系は、基本的な構成においては実施例1の対物光学系と同様である。
このように構成された実施例5の対物光学系の収差曲線図を図11に示す。
面データ
面番号 曲率半径 面間隔 屈折率 アッベ数
1 ∞ 0.30 1.88815 40.76
2 非球面 0.65
3 −8.042 0.60 1.85504 23.78
4 −1.896 0.60
5 明るさ絞り 0.08
6 −4.389 1.52 1.77621 49.60
7 −1.333 0.08
8 2.877 1.33 1.51825 64.14
9 −0.996 0.31 1.93429 18.90
10 −2.697 0.10
11 ∞ 0.30 1.51965 75.00
12 ∞ 0.54
13 ∞ 0.40 1.51825 64.14
14 撮像面
非球面データ
第2面
r=0.884 k=0
A4=1.1703×10−1 A6=−1.0710×10
A8=2.0414×10 A10=−1.7486×10
各種データ
焦点距離 0.77
像高IH 1.0
Fno. 6.18
物点距離 5.0
〔実施例6〕
実施例6に係る対物光学系のレンズ断面図を図12に、面データおよび各種データを下に示す。
本実施例の対物光学系は、前群において、負レンズの像側面および正レンズの物体側面が非球面である点において実施例1の対物光学系と主に異なっている。
このように構成された実施例6の対物光学系の収差曲線図を図13に示す。
面データ
面番号 曲率半径 面間隔 屈折率 アッベ数
1 ∞ 0.30 1.88815 40.76
2 非球面 0.80
3 非球面 0.39 1.85504 23.78
4 −1.211 1.14
5 明るさ絞り 0.02
6 9.587 2.03 1.77621 49.60
7 −1.727 0.07
8 6.368 1.20 1.51825 64.14
9 −0.923 0.30 1.93429 18.90
10 −1.903 0.08
11 ∞ 0.40 1.51965 75.00
12 ∞ 0.65
13 ∞ 0.70 1.51825 64.14
14 撮像面
非球面データ
第2面
r=0.952 k=0
A4=−6.1558×10−2 A6=−8.8953×10−2
A8=1.7623×10−1 A10=−4.1465×10−1
第3面
r=−1.396 k=0
A4=−1.7581×10−2 A6=−8.7816×10−2
A8=−4.0820×10−2
各種データ
焦点距離 0.73
像高IH 1.0
Fno. 6.65
物点距離 4.8
実施例1から6の対物光学系の構成における条件式(1)から(6)の数値を表1に示す。
Figure 2012008312
(付記)
なお、実施例1から6から、以下の構成の発明が導かれる。
(付記項1)
物体側から順に前群、明るさ絞りおよび正の後群からなり、前記前群は、少なくとも1面が非球面で構成されるとともに、最も物体側に下記条件式(1)を満足する負の第1レンズを備え、画角が140°以上である対物光学系。
(1) 0 ≦ r2/r1 < 0.24
ここで、r1は前記前群の最も物体側に配置された第1レンズの物体側の曲率半径、r2は前記第1レンズの像体側の曲率半径である。
(付記項2)
下記の条件式(2)を満足する付記項1に記載の対物光学系。
(2) 0.65 < fl/IH < 0.82
ここで、flは全系の焦点距離、IHは最大像高である。
(付記項3)
前記前群が、物体側から順に前記第1レンズと正の第2レンズとを備える付記項1に記載の対物光学系。
(付記項4)
前記第1レンズおよび前記第2レンズが、下記の条件式(3)を満足する付記項3に記載の対物光学系。
(3) −0.66 < f1/f2 < −0.06
ここで、f1は前記第1レンズの焦点距離、f2は前記第2レンズの焦点距離である。
(付記項5)
前記前群が、負群である付記項1から付記項4のいずれかに記載の対物光学系。
(付記項6)
下記の条件式(2)’を満足する付記項2に記載の対物光学系。
(2)’ 0.68 < fl/IH < 0.78
(付記項7)
下記の条件式(4)を満足する付記項1から付記項4のいずれかに記載の対物光学系。
(4) 0.1 < | g2/g1 | < 2.2
ここで、g1は前記前群の焦点距離、g2は前記後群の焦点距離である。
(付記項8)
下記の条件式(5)を満足する付記項1から付記項4のいずれかに記載の対物光学系。
(5) −0.66<dtl×0.01/g2×IH<−0.38
ここで、dtlは最大像高でのディストーションである。
(付記項9)
下記の条件式(6)を満足する付記項1から付記項4のいずれかに記載の対物光学系。
(6) 66 < ω < 88
ここで、ωは最大像高における半画角である。
(付記項10)
下記の条件式(6)’を満足する付記項9に記載の対物光学系。
(6)’ 78 < ω < 88
(付記項11)
下記の条件式(7)を満足する付記項1から付記項4のいずれかに記載の対物光学系。
(7) 1.75 < g2/fl < 2.62
(付記項12)
下記の条件式(8)を満足する付記項1から付記項4のいずれかに記載の対物光学系。
(8) −1.8 < f1/fl < −0.8
1 対物光学系
FG 前群
BG 後群
L1 第1レンズ
L2 第2レンズ
L3 第3レンズ
L4 正レンズ
L5 負レンズ
E45 接合レンズ
F 平行平面板
CG カバーガラス
上記目的を達成するため、本発明は以下の手段を提供する。
本発明は、物体側から順に前群、明るさ絞りおよび正の後群からなり、前記前群は、少なくとも1面が非球面で構成されるとともに、最も物体側に下記の条件式(1)、(4)、および(8)を満足する負の第1レンズを備え、画角が140°以上である対物光学系を提供する。
(1) 0 ≦ r2/r1 < 0.24
(4) 0.1 < | g2/g1 | < 2.2
(8) −1.8 < f1/fl < −0.8
ここで、r1は前記前群の最も物体側に配置された第1レンズの物体側の曲率半径、r2は前記第1レンズの像側の曲率半径、g1は前記前群の焦点距離、g2は前記後群の焦点距離、f1は前記第1レンズの焦点距離、flは全系の焦点距離である。
また、広角化の効果をより発揮するために、前群は負の屈折力を持つことが望ましい。本発明では第1レンズを負レンズとしている。該第1レンズの両側の面の曲率半径の比は条件式(1)、(4)、および(8)の範囲内にあることが望ましい。
条件式(1)の下限を下回った場合、内視鏡の外表面に露出される第1レンズの物体側面が凹面になるため観察時の水切れが悪くなる等の問題が生じ、好ましくない。一方、条件式(1)の上限を上回った場合、第1レンズの物体側面の曲率半径が小さくなるため、内視鏡先端部においてレンズの出っ張り量が増え、第1レンズに傷が付きやすい等の問題が生じる。また、水切れも悪くなるため好ましくない。さらに、第1レンズの負のパワーが弱くなるため、外径の大型化を招き、好ましくない。
条件式(4)の下限を下回った場合、前群FGの焦点距離が相対的に大きくなり像面がプラス側に倒れる。一方、条件式(4)の上限を上回った場合、後群BGの焦点距離が大きくなり像面がマイナス側に倒れる。
条件式(8)の下限を下回った場合、第1レンズL1の負のパワーが弱くなってレンズ径の大型化を招くため、先端が細径の内視鏡には不向きとなる。一方、条件式(8)の上限を上回った場合、第1レンズL1の負のパワーが強くなるためバックフォーカスの確保が難しくなり、ピント位置の調節が困難となる。
対物光学系1は、下記の条件式(4)を満足している。
(4) 0.1 < | g2/g1 | < 2.2
ここで、g1は前群FGの焦点距離、g2は後群BGの焦点距離である。
条件式(4)は、像面湾曲を補正するための条件式である。条件式(4)の下限を下回った場合、像面がプラス側に倒れる。一方、条件式(4)の上限を上回った場合、像面がマイナス側に倒れる。
第1レンズL1は、下記の条件式を満足している。
(8) −1.8 < f1/fl < −0.8
条件式(8)の下限を下回った場合、先端が細径の内視鏡には不向きとなる。一方、条件式(8)の上限を上回った場合、ピント位置の調節が困難となる。
上記目的を達成するため、本発明は以下の手段を提供する。
本発明は、物体側から順に前群、明るさ絞りおよび正の後群からなり、前記前群は、最も物体側から順に負のレンズ、正のレンズで構成され、前記負のレンズで発生するディストーションを抑えるため、前記負のレンズまたは前記正のレンズの少なくとも1面が非球面で構成されるとともに、前記負のレンズが、下記の条件式(1)、(4)、および(8)を満足し、画角が140°以上である対物光学系を提供する。
(1) 0 ≦ r2/r1 < 0.24
(4) 0.1 < | g2/g1 | < 2.2
(8) −1.8 < f1/fl < −0.8
ここで、r1は前記前群の最も物体側に配置された第1レンズの物体側の曲率半径、r2は前記第1レンズの像側の曲率半径、g1は前記前群の焦点距離、g2は前記後群の焦点距離、f1は前記第1レンズの焦点距離、flは全系の焦点距離である。

Claims (4)

  1. 物体側から順に前群、明るさ絞りおよび正の後群からなり、
    前記前群は、少なくとも1面が非球面で構成されるとともに、最も物体側に下記の条件式(1)を満足する負の第1レンズを備え、
    画角が140°以上である対物光学系。
    (1) 0 ≦ r2/r1 < 0.24
    ここで、
    r1 : 前記第1レンズの物体側の曲率半径、
    r2 : 前記第1レンズの像側の曲率半径
    である。
  2. 下記の条件式(2)を満足する請求項1に記載の対物光学系。
    (2) 0.65 < fl/IH < 0.82
    ここで、
    fl : 全系の焦点距離、
    IH : 最大像高
    である。
  3. 前記前群が、物体側から順に前記第1レンズと正の第2レンズとを備える請求項1に記載の対物光学系。
  4. 前記第1レンズおよび前記第2レンズが、下記の条件式(3)を満足する請求項3に記載の対物光学系。
    (3) −0.66 < f1/f2 < −0.06
    ここで、
    f1 : 前記第1レンズの焦点距離、
    f2 : 前記第2レンズの焦点距離
    である。
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