JPWO2012008041A1 - 強誘電体膜、ゾルゲル溶液、成膜方法及び強誘電体膜の製造方法 - Google Patents

強誘電体膜、ゾルゲル溶液、成膜方法及び強誘電体膜の製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JPWO2012008041A1
JPWO2012008041A1 JP2012524382A JP2012524382A JPWO2012008041A1 JP WO2012008041 A1 JPWO2012008041 A1 JP WO2012008041A1 JP 2012524382 A JP2012524382 A JP 2012524382A JP 2012524382 A JP2012524382 A JP 2012524382A JP WO2012008041 A1 JPWO2012008041 A1 JP WO2012008041A1
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
acid
film
ferroelectric
sol
substrate
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2012524382A
Other languages
English (en)
Inventor
健 木島
健 木島
本多 祐二
祐二 本多
健和 茂内
健和 茂内
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Youtec Co Ltd
Original Assignee
Youtec Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Youtec Co Ltd filed Critical Youtec Co Ltd
Publication of JPWO2012008041A1 publication Critical patent/JPWO2012008041A1/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01BCABLES; CONDUCTORS; INSULATORS; SELECTION OF MATERIALS FOR THEIR CONDUCTIVE, INSULATING OR DIELECTRIC PROPERTIES
    • H01B3/00Insulators or insulating bodies characterised by the insulating materials; Selection of materials for their insulating or dielectric properties
    • H01B3/02Insulators or insulating bodies characterised by the insulating materials; Selection of materials for their insulating or dielectric properties mainly consisting of inorganic substances
    • H01B3/12Insulators or insulating bodies characterised by the insulating materials; Selection of materials for their insulating or dielectric properties mainly consisting of inorganic substances ceramics
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C01INORGANIC CHEMISTRY
    • C01GCOMPOUNDS CONTAINING METALS NOT COVERED BY SUBCLASSES C01D OR C01F
    • C01G23/00Compounds of titanium
    • C01G23/003Titanates
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C01INORGANIC CHEMISTRY
    • C01GCOMPOUNDS CONTAINING METALS NOT COVERED BY SUBCLASSES C01D OR C01F
    • C01G25/00Compounds of zirconium
    • C01G25/006Compounds containing, besides zirconium, two or more other elements, with the exception of oxygen or hydrogen
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C01INORGANIC CHEMISTRY
    • C01PINDEXING SCHEME RELATING TO STRUCTURAL AND PHYSICAL ASPECTS OF SOLID INORGANIC COMPOUNDS
    • C01P2002/00Crystal-structural characteristics
    • C01P2002/30Three-dimensional structures
    • C01P2002/34Three-dimensional structures perovskite-type (ABO3)
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C01INORGANIC CHEMISTRY
    • C01PINDEXING SCHEME RELATING TO STRUCTURAL AND PHYSICAL ASPECTS OF SOLID INORGANIC COMPOUNDS
    • C01P2004/00Particle morphology
    • C01P2004/01Particle morphology depicted by an image
    • C01P2004/03Particle morphology depicted by an image obtained by SEM

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Inorganic Chemistry (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Ceramic Engineering (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • General Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Geology (AREA)
  • Environmental & Geological Engineering (AREA)
  • Semiconductor Memories (AREA)
  • Ceramic Capacitors (AREA)
  • Fixed Capacitors And Capacitor Manufacturing Machines (AREA)
  • Inorganic Insulating Materials (AREA)
  • Composite Materials (AREA)
  • Manufacturing & Machinery (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Structural Engineering (AREA)
  • Formation Of Insulating Films (AREA)

Abstract

非鉛の材料からなる強誘電体膜を作製する。本発明の一態様は、(Baaα1−a)(Tibβ1−b)O3で(α:Mgマグネシウム、Ca2+カルシウム、Srストロンチウム、Liリチウム、Naナトリウム、Kカリウム、Rbルビジウム、Csセシウム、Mgマグネシウム、Ca2+カルシウム、Srストロンチウムの内一つ以上の金属元素、β:Tiチタン、Vバナジウム、Crクロム、Mnマンガン、Fe鉄、Coコバルト、Niニッケル、Cu銅、Zrジルコニウム、Nbニオブ、Moモリブデン、Ruルテニウム、Rhロジウム、Pdパラジウム、Ag銀、Scスカンジウム、Yイットリウム、Laランタン、Ceセリウム、Prプラセオジウム、Ndネオジウム、Smサマリウム、Euユウロピウム、Gdガドリニウム、Tbテルビウム、Dyジスプロシウム、Hoホルミウム、Erエルビウム、Tmツリウム、Ybイッテルビウム、Luルテチウム、Haハフニウム、Taタンタルの内一つ以上の金属元素)で表わされることを特徴とする強誘電体膜である。

Description

本発明は、強誘電体膜、ゾルゲル溶液、そのゾルゲル溶液を用いた成膜方法、その成膜方法により成膜された強誘電体材料膜及び強誘電体膜の製造方法に関する。
チタン酸バリウムは、化学式BaTiOで表わされ、ペロブスカイト構造からなる強誘電体であり、極めて高い比誘電率を有することからセラミック積層コンデンサなどの誘電体材料として使用されている。
また、チタン酸バリウムにストロンチウムを加えたBa(Sr,Ti)Oは、強誘電体膜を作製できることで知られている。
また、強誘電体膜としてはペロブスカイト構造からなるPb(Zr,Ti)Oが知られている。
ところで、チタン酸バリウム、及び、チタン酸バリウムストロンチウムは強誘電体に属するが、強誘電相と常誘電相との間の相転移温度が130℃、及び、90℃以下と低く、室温では立方晶に近い結晶構造となってしまうため強誘電性は得られにくいことが知られている。そのため、強誘電性の発現には、歪により立方晶に近い結晶構造を正方晶にし、かつ分極軸方向に配向させる必要がある。また何よりも相転移温度Tcが低い為、使用温度が低い温度範囲に限定され、温度特性が悪いことが課題である(一般的に使用温度の上限はTc/2程度とされている)。
一方、PZTはTcが300℃以上に存在し、良好な強誘電性と圧電性を有するが、産業界全体が鉛フリーを目指す中において、鉛フリー化の達成が課題である。
無鉛圧電セラミックス・デバイス、養賢堂、日本AEM学会編(2008)1頁
上述したように産業界において非鉛の材料からなる強誘電体膜の作製が求められている。
本発明の一態様は、非鉛の材料からなる強誘電体膜を作製することを課題とする。
下記の(1)〜(23)は、本発明の複数の態様について説明するものである。
(1)(Baα1−a)(Tiβ1−b)Oで(α:Mgマグネシウム、Ca2+カルシウム、Srストロンチウム、Liリチウム、Naナトリウム、Kカリウム、Rbルビジウム、Csセシウム、Mgマグネシウム、Ca2+カルシウム、Srストロンチウムの内一つ以上の金属元素、β:Tiチタン、Vバナジウム、Crクロム、Mnマンガン、Fe鉄、Coコバルト、Niニッケル、Cu銅、Zrジルコニウム、Nbニオブ、Moモリブデン、Ruルテニウム、Rhロジウム、Pdパラジウム、Ag銀、Scスカンジウム、Yイットリウム、Laランタン、Ceセリウム、Prプラセオジウム、Ndネオジウム、Smサマリウム、Euユウロピウム、Gdガドリニウム、Tbテルビウム、Dyジスプロシウム、Hoホルミウム、Erエルビウム、Tmツリウム、Ybイッテルビウム、Luルテチウム、Haハフニウム、Taタンタルの内一つ以上の金属元素)で表わされることを特徴とする強誘電体膜。
(2)上記(1)において、
前記αはアルカリ金属元素であることを特徴とする強誘電体膜。
(3)上記(2)において、
前記αはCaであることを特徴とする強誘電体膜。
(4)上記(1)乃至(3)のいずれかにおいて、
a,bが下記式(A),(B)を満たすことを特徴とする強誘電体膜。
(A)0.5≦a≦1
(B)0≦b≦0.5
(5)上記(1)乃至(4)のいずれか一項において、
前記(Baα1−a)(ZrTi1−b)Oは、ペロブスカイト構造からなることを特徴とする強誘電体膜。
(6)強誘電体膜を基板上に形成するためのゾルゲル溶液において、
前記ゾルゲル溶液は、Ba,X,Zr,Tiを含むヘテロポリ酸を混合した原料溶液を含有することを特徴とするゾルゲル溶液。
(7)上記(6)において、
分子構造が非中心対称化され、非線形を発現しているケギン型構造を有するヘテロポリ酸イオンを構成要素とし、前記ヘテロポリ酸イオンのポリ原子が少なくとも1つ欠損しているか、または、ヘテロポリ酸イオンの一部のポリ原子が他の原子で置換されているヘテロポリ酸イオンを強誘電体セラミックスの前駆体構造の一部として含むことを特徴とするゾルゲル溶液。
(8)前記ヘテロポリ酸イオンが、次の一般式:[XMM′12−y40n−(式中、Xはヘテロ原子、Mはポリ原子、M′はMとは異なるポリ原子、nは価数、y=1〜11である。)で表されるケギン型構造を有する上記(7)に記載のヘテロポリ酸イオンを強誘電体セラミックスの前駆体構造の一部として含むことを特徴とするゾルゲル溶液。
(9)前記ヘテロポリ酸イオンが、一般式:[XM1139n−(式中、Xはヘテロ原子、Mはポリ原子、nは価数である。)で表されるケギン型構造を有する上記(7)に記載のヘテロポリ酸イオンを強誘電体セラミックスの前駆体構造の一部として含むことを特徴とするゾルゲル溶液。
(10)前記ヘテロポリ酸イオンが、次の一般式:[XMM′11−z39n−(式中、Xはヘテロ原子、Mはポリ原子、M′はMとは異なるポリ原子、nは価数、z=1〜10である。)で表されるケギン型構造を有する上記(7)に記載のヘテロポリ酸イオンを強誘電体セラミックスの前駆体構造の一部として含むことを特徴とするゾルゲル溶液。
(11)上記(8)乃至(10)のいずれかにおいて、
前記ヘテロポリ酸イオンの内、ヘテロ原子が、B、Si、P、S、Ge、As、Mn、Fe、Coからなる群より成り、ポリ原子が、Mo、V、W、Ti、Al、Nb、Taからなる群より成ることを特徴とする請求項7〜10のいずれか一項記載のヘテロポリ酸イオンを強誘電体セラミックスの前駆体構造の一部として含むことを特徴とするゾルゲル溶液。
(12)上記(6)乃至(11)のいずれかにおいて、
前記ゾルゲル溶液は、極性溶媒類を含有することを特徴とするゾルゲル溶液。
(13)上記(12)において、
前記極性溶媒類は、メチルエチルケトン、1,4−ジオキサン、1,2−ジメトキシエタン アセトアミド、N−メチル−2−ピロリドン、アセトニトリル、ジクロロメタン、ニトロメタン、トリクロロメタン、ジメチルホルムアミド、モノメチルホルムアミドの何れかまたは複数の組み合わせであることを特徴とするゾルゲル溶液。
(14)上記(6)乃至(13)のいずれか一項において、
前記ゾルゲル溶液は、不飽和脂肪酸を含有することを特徴とするゾルゲル溶液。
(15)上記(14)において、
前記不飽和脂肪酸は、モノ不飽和脂肪酸、ジ不飽和脂肪酸、トリ不飽和脂肪酸、テトラ不飽和脂肪酸、ペンタ不飽和脂肪酸およびヘキサ不飽和脂肪酸のいずれかまたは複数の組み合わせであり、
前記モノ不飽和脂肪酸は、クロトン酸、ミリストレイン酸、パルミトレイン酸、オレイン酸、エライジン酸、バクセン酸、ガドレイン酸、エイコセン酸、エルカ酸、ネルボン酸のいずれかまたは複数の組み合わせであり、
前記ジ不飽和脂肪酸は、リノール酸、エイコサジエン酸、ドコサジエン酸のいずれかまたは複数の組み合わせであり、
前記トリ不飽和脂肪酸は、リノレン酸、ピノレン酸、エレオステアリン酸、ミード酸、ジホモ−γ−リノレン酸、エイコサトリエン酸のいずれかまたは複数の組み合わせであり、
前記テトラ不飽和脂肪酸は、ステアリドン酸、アラキドン酸、エイコサテトラエン酸、アドレン酸のいずれかまたは複数の組み合わせであり、
前記ペンタ不飽和脂肪酸は、ボセオペンタエン酸、エイコサペンタエン酸、オズボンド酸、イワシ酸、テトラコサペンタエン酸のいずれかまたは複数の組み合わせであり、
前記ヘキサ不飽和脂肪酸は、ドコサヘキサエン酸、ニシン酸のいずれかまたは複数の組み合わせであることを特徴とするゾルゲル溶液。
(16)上記(6)乃至(15)のいずれかに記載のゾルゲル溶液を用いて上記(1)乃至(6)のいずれかに記載の強誘電体膜を製造することを特徴とする強誘電体膜の製造方法。
(17)上記(6)乃至(15)のいずれか一項に記載のゾルゲル溶液を基板上にスピンコート法により塗布することにより、前記基板上に塗布膜を形成し、
前記塗布膜を仮焼成し、
前記塗布膜の形成及び前記仮焼成を複数回繰り返すことにより、前記基板上に複数の塗布膜からなる強誘電体材料膜を成膜することを特徴とする成膜方法。
(18)上記(17)において、
前記強誘電体材料膜の膜厚が300nmを超えた厚さであり、
前記強誘電体材料膜を熱処理することにより、前記強誘電体材料膜を一括で結晶化することを特徴とする成膜方法。
(19)上記(17)または(18)に記載の成膜方法を用いて強誘電体材料膜を基板上に成膜し、
前記強誘電体材料膜を熱処理することにより、前記強誘電体材料膜を結晶化したペロブスカイト構造からなる強誘電体膜を前記基板上に形成し、
前記強誘電体膜は、請求項1乃至7のいずれか一項に記載の強誘電体膜であることを特徴とする強誘電体膜の製造方法。
(20)Ba,X,Zr,Tiを含むヘテロポリ酸を含む原料溶液と、極性溶媒類および不飽和脂肪酸類を含有するゾルゲル溶液を用意し、
前記ゾルゲル溶液を基板上にスピンコート法により塗布することにより、前記基板上に塗布膜を形成し、
前記塗布膜を25〜450℃の温度で仮焼成することにより、前記基板上に強誘電体材料膜を形成し、
前記強誘電体材料膜を450〜800℃の温度で熱処理することにより、前記強誘電体材料膜を結晶化したペロブスカイト構造からなる強誘電体膜を製造することを特徴とする強誘電体膜の製造方法。
(21)上記(20)において、
前記基板上に強誘電体材料膜を形成する際、前記塗布膜の形成及び前記仮焼成を複数回繰り返すことにより、前記基板上に複数の塗布膜からなる強誘電体材料膜を形成することを特徴とする強誘電体膜の製造方法。
(22)上記(20)または(21)において、
前記強誘電体膜は、上記(1)乃至(6)のいずれか一項に記載の強誘電体膜であることを特徴とする強誘電体膜の製造方法。
(23)上記(17)乃至(22)のいずれか一項において、
前記基板の表面は、(111)配向したPtまたはIr膜を有することを特徴とする強誘電体膜の製造方法。
(24)上記(17)乃至(22)のいずれか一項において、
前記基板の表面は、無配向IrOx膜、(111)Pt/IrOx無配向電極、無配向IrOx/Pt(111)電極、(111)Ir電極を有することを特徴とする強誘電体膜の製造方法。
塗布膜を酸素雰囲気で加圧することにより、基板の表面が無配向の膜を有していても強誘電体材料膜を結晶化することができる。
本発明の一態様によれば、非鉛の材料からなる強誘電体膜を作製することができる。
図1(A)は(Ba0.9,Ca0.1)(Ti0.87,Zr0.13)Oの表面モフォロジーを示すSEM写真であり、図1(B)は図1(A)に示す強誘電体膜のSEM断面写真である。
図2は、(Ba0.9,Ca0.1)(Ti0.87,Zr0.13)Oのヒステリシス評価を行った結果を示す図である。
以下では、本発明の実施形態について図面を用いて詳細に説明する。ただし、本発明は以下の説明に限定されず、本発明の趣旨及びその範囲から逸脱することなくその形態及び詳細を様々に変更し得ることは、当業者であれば容易に理解される。従って、本発明は以下に示す実施の形態の記載内容に限定して解釈されるものではない。
本実施形態による強誘電体膜は、(Baα1−a)(Tiβ1−b)Oで(α:Mgマグネシウム、Ca2+カルシウム、Srストロンチウム、Liリチウム、Naナトリウム、Kカリウム、Rbルビジウム、Csセシウム、Mgマグネシウム、Ca2+カルシウム、Srストロンチウムの内一つ以上の金属元素、β:Tiチタン、Vバナジウム、Crクロム、Mnマンガン、Fe鉄、Coコバルト、Niニッケル、Cu銅、Zrジルコニウム、Nbニオブ、Moモリブデン、Ruルテニウム、Rhロジウム、Pdパラジウム、Ag銀、Scスカンジウム、Yイットリウム、Laランタン、Ceセリウム、Prプラセオジウム、Ndネオジウム、Smサマリウム、Euユウロピウム、Gdガドリニウム、Tbテルビウム、Dyジスプロシウム、Hoホルミウム、Erエルビウム、Tmツリウム、Ybイッテルビウム、Luルテチウム、Haハフニウム、Taタンタルの内一つ以上の金属元素)で表わされるものである。
αは、アルカリ金属元素であることが好ましく、より好ましくはCaである。
また、上記の(Baα1−a)(ZrTi1−b)Oはペロブスカイト構造からなる。
上記のa,bが下記式(1),(2)を満たすことが好ましい。
(1)0.5≦a≦1
(2)0≦b≦0.5
次に、本実施形態による強誘電体膜の製造方法について詳細に説明する。この強誘電体膜は、(Baα1−a)(ZrTi1−b)Oで表わされるペロブスカイト構造強誘電体からなり、a,bは上記式(1),(2)を満たす。
(基板)
例えば6インチSiウエハのような基板上に所定の結晶面に配向した下地膜を形成する。この下地膜には、例えば(111)配向させたPt膜またはIr膜が用いられる。
基板との接触角が40°以下、好ましくは20°以下であるゾルゲル溶液を用意する。ゾルゲル溶液は、Ba,X,Zr,Tiを含むヘテロポリ酸を含む原料溶液と、極性溶媒類と不飽和脂肪酸類を含有する。
前記ゾルゲル溶液は、分子構造が非中心対称化され、非線形を発現しているケギン型構造を有するヘテロポリ酸イオンを構成要素とし、前記ヘテロポリ酸イオンのポリ原子が少なくとも1つ欠損しているか、または、ヘテロポリ酸イオンの一部のポリ原子が他の原子で置換されているヘテロポリ酸イオンを強誘電体セラミックスの前駆体構造の一部として含むものである。
前記ヘテロポリ酸イオンが、次の一般式:[XMM′12−y40n−(式中、Xはヘテロ原子、Mはポリ原子、M′はMとは異なるポリ原子、nは価数、y=1〜11である。)で表されるケギン型構造を有するものであり、上記のヘテロポリ酸イオンを強誘電体セラミックスの前駆体構造の一部として含むものである。
また、前記ヘテロポリ酸イオンが、一般式:[XM1139n−(式中、Xはヘテロ原子、Mはポリ原子、nは価数である。)で表されるケギン型構造を有するものであっても良く、上記のヘテロポリ酸イオンを強誘電体セラミックスの前駆体構造の一部として含むものである。
また、前記ヘテロポリ酸イオンが、次の一般式:[XMM′11−z39n−(式中、Xはヘテロ原子、Mはポリ原子、M′はMとは異なるポリ原子、nは価数、z=1〜10である。)で表されるケギン型構造を有するものであり、上記のヘテロポリ酸イオンを強誘電体セラミックスの前駆体構造の一部として含むものである。
前記ヘテロポリ酸イオンの内、ヘテロ原子が、B、Si、P、S、Ge、As、Mn、Fe、Coからなる群より成り、ポリ原子が、Mo、V、W、Ti、Al、Nb、Taからなる群より成ることも可能であり、上記のヘテロポリ酸イオンを強誘電体セラミックスの前駆体構造の一部として含むものであっても良い。
極性溶媒類は、メチルエチルケトン、1,4−ジオキサン、1,2−ジメトキシエタン アセトアミド、N−メチル−2−ピロリドン、アセトニトリル、ジクロロメタン、ニトロメタン、トリクロロメタン、ジメチルホルムアミド、モノメチルホルムアミドの何れかまたは複数の組み合わせである。
不飽和脂肪酸は、モノ不飽和脂肪酸、ジ不飽和脂肪酸、トリ不飽和脂肪酸、テトラ不飽和脂肪酸、ペンタ不飽和脂肪酸およびヘキサ不飽和脂肪酸のいずれかまたは複数の組み合わせである。
モノ不飽和脂肪酸としては、例えば、クロトン酸、ミリストレイン酸、パルミトレイン酸、オレイン酸、エライジン酸、バクセン酸、ガドレイン酸、エイコセン酸、エルカ酸、ネルボン酸が挙げられ、これらのいずれかまたは複数の組み合わせとして用いても良い。
ジ不飽和脂肪酸としては、例えば、リノール酸、エイコサジエン酸、ドコサジエン酸が挙げられ、これらのいずれかまたは複数の組み合わせとして用いても良い。
トリ不飽和脂肪酸としては、例えば、リノレン酸、ピノレン酸、エレオステアリン酸、ミード酸、ジホモ−γ−リノレン酸、エイコサトリエン酸が挙げられ、これらのいずれかまたは複数の組み合わせとして用いても良い。
テトラ不飽和脂肪酸としては、例えば、ステアリドン酸、アラキドン酸、エイコサテトラエン酸、アドレン酸が挙げられ、これらのいずれかまたは複数の組み合わせとして用いても良い。
ペンタ不飽和脂肪酸としては、例えば、ボセオペンタエン酸、エイコサペンタエン酸、オズボンド酸、イワシ酸、テトラコサペンタエン酸が挙げられ、これらのいずれかまたは複数の組み合わせとして用いても良い。
ヘキサ不飽和脂肪酸としては、例えば、ドコサヘキサエン酸、ニシン酸が挙げられ、これらのいずれかまたは複数の組み合わせとして用いても良い。
6インチSiウエハの表面に(111)配向させたPt膜が形成された基板上にゾルゲル溶液を塗布し、このゾルゲル溶液の基板との接触を測定した結果は20°以下であった。なお、基板との接触角は1〜40°(好ましくは1〜20°)であれば良い。
ゾルゲル溶液を基板上にスピンコート法により塗布することにより、この基板上に塗布膜を形成し、この塗布膜を25〜450℃の温度(好ましくは450℃の温度)で仮焼成し、この塗布膜の形成及び仮焼成を複数回繰り返すことにより、基板上に複数の塗布膜からなる強誘電体材料膜を成膜する。
(結晶化方法)
強誘電体材料膜を450〜800℃の温度(好ましくは700℃の温度)で熱処理することにより、その強誘電体材料膜を結晶化することができる。この際の熱処理条件は、加圧酸素雰囲気2〜9.9atm、100〜150℃/secの昇温速度で、1〜5min焼成することである。また、強誘電体材料膜を一括で結晶化する際の強誘電体材料膜の膜厚は300nm以上であることが好ましい。
このようにして作製された強誘電体膜は、膜厚500nm以上の厚い膜であっても気泡をほとんど含まない。言い換えると、このようにして成膜することにより、良好な厚い膜を形成することができる。その理由は、殆ど膜厚方向に有機成分が消失するような構造からなっており、基板面内では殆ど収縮せず、酸化による膨張と相殺される程度である。したがって殆ど基板に反りはないのである。
なお、上記の強誘電体材料膜の成膜及び結晶化を繰り返すことにより、膜厚2μm以上の強誘電体膜を形成することも可能である。
6インチSiウエハ上に酸化シリコン膜を介して10〜30nmのTi膜をスパッタ法により成膜する。詳細には、RFスパッタリング方法により、形成した。Ti膜は白金と酸化シリコンの密着層の役割をしている。Ti膜の成膜条件はアルゴンガス圧0.2Pa、0.12kWの電源出力で20分の成膜時間で形成した。基板温度は200℃で行った。
次に、RTA(Rapid Thermal Anneal)によりTi膜に650℃の温度で5分間の熱処理を施す。酸素雰囲気で9.9atm、100℃/secで行った。
次に、Ti膜上に100nmの第1のPt膜をスパッタ法により550〜650℃の温度で成膜する。アルゴンガス圧0.4Pa、DCパワー100Wの電源出力で25分の成膜時間で形成した。
次に、第1のPt膜上に100nmの第2のPt膜を蒸着法により常温で成膜する。3.3×10−3Torr、10kVの電源出力で4分の成膜時間で形成した。
次に、RTAによりSiウエハに650〜750℃の温度で1〜5分間の熱処理を施す。このようにして表面に(111)配向させたPt膜を形成した6インチSiウエハを用意する。
次に、6インチSiウエハとの接触角が40°以下、好ましくは20°以下であるゾルゲル溶液を用意する。詳細には、ゾルゲル溶液は、Ba、Ca、Zr及びTiを含むヘテロポリ酸を含む原料溶液と、極性溶媒類と不飽和脂肪酸類を含有する。
強誘電体膜形成用原料溶液は、ヘテロポリ酸との混合からなり、ヘテロ原子が金属酸素酸骨格に挿入された(Xx−型のポリ酸である。ポリ原子:M=Mo,V,W,Ti,Al,Nb,Taからなり、ヘテロ原子はHおよびC以外の元素を意味し、好ましくは、M=B,Si,P,S,Ge,As,Fe,Co,Biからなる酸化物膜形成用ゾルゲル溶液である。
極性溶媒類は、メチルエチルケトン、1,4−ジオキサン、1,2−ジメトキシエタン アセトアミド、N−メチル−2−ピロリドン、アセトニトリル、ジクロロメタン、ニトロメタン、トリクロロメタン、ジメチルホルムアミド、モノメチルホルムアミドの何れかまたは複数の組み合わせである。
不飽和脂肪酸類は、モノ不飽和脂肪酸として、クロトン酸、ミリストレイン酸、パルミトレイン酸、オレイン酸、エライジン酸、バクセン酸、ガドレイン酸、エイコセン酸、エルカ酸、ネルボン酸が挙げられ、ジ不飽和脂肪酸として、リノール酸、エイコサジエン酸、ドコサジエン酸が挙げられ、トリ不飽和脂肪酸として、リノレン酸、ピノレン酸、エレオステアリン酸、ミード酸、ジホモ−γ−リノレン酸、エイコサトリエン酸が挙げられ、テトラ不飽和脂肪酸として、ステアリドン酸、アラキドン酸、エイコサテトラエン酸、アドレン酸が挙げられ、ペンタ不飽和脂肪酸として、ボセオペンタエン酸、エイコサペンタエン酸、オズボンド酸、イワシ酸、テトラコサペンタエン酸が挙げられ、ヘキサ不飽和脂肪酸として、ドコサヘキサエン酸、ニシン酸が挙げられる。
次に、6インチPt電極を被覆されたSiウエハ上にゾルゲル溶液をスピンコート法により塗布することにより、このSiウエハ上に1層目の塗布膜が形成される。詳細には、500μLのゾルゲル溶液を塗布し、0〜500rpmまで3secで上昇させ、500rpmで3sec保持した後、2500rpmで60sec回転後、停止させた。
次に、ホットプレートにより1層目の塗布膜を175℃の温度で1分間加熱し、その後、450℃の温度で5分間仮焼成する。これにより、Siウエハ上に膜厚100nmの1層目の強誘電体材料アモルファス膜が形成される。
次いで、1層目の塗布膜と同様の方法で、1層目の強誘電体材料膜上に2層目の塗布膜を形成する。次いで、1層目の塗布膜と同様の方法で、2層目の塗布膜を加熱し、仮焼成する。これにより、1層目の強誘電体材料膜上に膜厚100nmの2層目の強誘電体材料膜が形成される。
次いで、2層目の塗布膜と同様の方法で、2層目の強誘電体材料膜上に3層目の塗布膜を形成する。次いで、1層目の塗布膜と同様の方法で、3層目の塗布膜を加熱し、仮焼成する。これにより、2層目の強誘電体材料膜上に膜厚100nmの3層目の強誘電体材料膜が形成される。このようにして3層からなる膜厚300nmの強誘電体材料膜を成膜することができる。なお、本実施形態では、3層からなる300nmの強誘電体材料膜を成膜しているが、4層目又は5層目の強誘電体材料膜を成膜することにより、4層からなる400nm又は5層からなる500nmの強誘電体材料膜を成膜しても良い。
次に、加圧RTAにより強誘電体材料膜に熱処理を施すことにより、強誘電体材料膜を結晶化して強誘電体膜を形成する。この際の熱処理条件は、酸素分圧9.9atmで加圧された酸素雰囲気中で、昇温速度120℃/secで、温度が700℃まで瞬時に昇温し、1min保持することにより結晶化を行ったのである。
なお、本実施例では、300nmの強誘電体膜を形成しているが、さらに膜厚の厚い強誘電体膜を形成することも可能である。
詳細には、上記の結晶化後に、この強誘電体材料膜の上に、上記と同様の方法で、塗布膜の形成、加熱、仮焼成を繰り返して3層乃至5層からなる膜厚300nm〜500nmの強誘電体材料膜をさらに成膜し、この強誘電体材料膜を上記と同様の方法で結晶化して強誘電体膜を形成し、この強誘電体材料膜の成膜及び結晶化を上記と同様の方法でさらに2回繰り返す。これにより、膜厚1.2μm〜2μmの厚い膜からなる強誘電体膜をSiウエハ上に形成したサンプルを得ることができる。
図1(A)は、サンプル1の強誘電体膜である(Ba0.9,Ca0.1)(Ti0.87,Zr0.13)Oの表面モフォロジーを示すSEM写真であり、図1(B)は、図1(A)に示すサンプル1の強誘電体膜のSEM断面写真である。
図2は、サンプル1の強誘電体膜のヒステリシス評価を行った結果を示す図である。
図2に示すように、サンプル1の強誘電体膜は、優れたヒステリシス特性を有することが確認された。

Claims (24)

  1. (Baα1−a)(Tiβ1−b)Oで(α:Mgマグネシウム、Ca2+カルシウム、Srストロンチウム、Liリチウム、Naナトリウム、Kカリウム、Rbルビジウム、Csセシウム、Mgマグネシウム、Ca2+カルシウム、Srストロンチウムの内一つ以上の金属元素、β:Tiチタン、Vバナジウム、Crクロム、Mnマンガン、Fe鉄、Coコバルト、Niニッケル、Cu銅、Zrジルコニウム、Nbニオブ、Moモリブデン、Ruルテニウム、Rhロジウム、Pdパラジウム、Ag銀、Scスカンジウム、Yイットリウム、Laランタン、Ceセリウム、Prプラセオジウム、Ndネオジウム、Smサマリウム、Euユウロピウム、Gdガドリニウム、Tbテルビウム、Dyジスプロシウム、Hoホルミウム、Erエルビウム、Tmツリウム、Ybイッテルビウム、Luルテチウム、Haハフニウム、Taタンタルの内一つ以上の金属元素)で表わされることを特徴とする強誘電体膜。
  2. 請求項1において、
    前記αはアルカリ金属元素であることを特徴とする強誘電体膜。
  3. 請求項2において、
    前記αはCaであることを特徴とする強誘電体膜。
  4. 請求項1乃至3のいずれか一項において、
    a,bが下記式(1),(2)を満たすことを特徴とする強誘電体膜。
    (1)0.5≦a≦1
    (2)0≦b≦0.5
  5. 請求項1乃至4のいずれか一項において、
    前記(Baα1−a)(ZrTi1−b)Oは、ペロブスカイト構造からなることを特徴とする強誘電体膜。
  6. 強誘電体膜を基板上に形成するためのゾルゲル溶液において、
    前記ゾルゲル溶液は、Ba,X,Zr,Tiを含むヘテロポリ酸を混合した原料溶液を含有することを特徴とするゾルゲル溶液。
  7. 請求項6において、
    分子構造が非中心対称化され、非線形を発現しているケギン型構造を有するヘテロポリ酸イオンを構成要素とし、前記ヘテロポリ酸イオンのポリ原子が少なくとも1つ欠損しているか、または、ヘテロポリ酸イオンの一部のポリ原子が他の原子で置換されているヘテロポリ酸イオンを強誘電体セラミックスの前駆体構造の一部として含むことを特徴とするゾルゲル溶液。
  8. 前記ヘテロポリ酸イオンが、次の一般式:[XMM′12−y40n−(式中、Xはヘテロ原子、Mはポリ原子、M′はMとは異なるポリ原子、nは価数、y=1〜11である。)で表されるケギン型構造を有する請求項7に記載のヘテロポリ酸イオンを強誘電体セラミックスの前駆体構造の一部として含むことを特徴とするゾルゲル溶液。
  9. 前記ヘテロポリ酸イオンが、一般式:[XM1139n−(式中、Xはヘテロ原子、Mはポリ原子、nは価数である。)で表されるケギン型構造を有する請求項7に記載のヘテロポリ酸イオンを強誘電体セラミックスの前駆体構造の一部として含むことを特徴とするゾルゲル溶液。
  10. 前記ヘテロポリ酸イオンが、次の一般式:[XMM′11−z39n−(式中、Xはヘテロ原子、Mはポリ原子、M′はMとは異なるポリ原子、nは価数、z=1〜10である。)で表されるケギン型構造を有する請求項7に記載のヘテロポリ酸イオンを強誘電体セラミックスの前駆体構造の一部として含むことを特徴とするゾルゲル溶液。
  11. 請求項8乃至10のいずれか一項において、
    前記ヘテロポリ酸イオンの内、ヘテロ原子が、B、Si、P、S、Ge、As、Mn、Fe、Coからなる群より成り、ポリ原子が、Mo、V、W、Ti、Al、Nb、Taからなる群より成ることを特徴とする請求項7〜10のいずれか一項記載のヘテロポリ酸イオンを強誘電体セラミックスの前駆体構造の一部として含むことを特徴とするゾルゲル溶液。
  12. 請求項6乃至11のいずれか一項において、
    前記ゾルゲル溶液は、極性溶媒類を含有することを特徴とするゾルゲル溶液。
  13. 請求項12において、
    前記極性溶媒類は、メチルエチルケトン、1,4−ジオキサン、1,2−ジメトキシエタン アセトアミド、N−メチル−2−ピロリドン、アセトニトリル、ジクロロメタン、ニトロメタン、トリクロロメタン、ジメチルホルムアミド、モノメチルホルムアミドの何れかまたは複数の組み合わせであることを特徴とするゾルゲル溶液。
  14. 請求項6乃至13のいずれか一項において、
    前記ゾルゲル溶液は、不飽和脂肪酸を含有することを特徴とするゾルゲル溶液。
  15. 請求項14において、
    前記不飽和脂肪酸は、モノ不飽和脂肪酸、ジ不飽和脂肪酸、トリ不飽和脂肪酸、テトラ不飽和脂肪酸、ペンタ不飽和脂肪酸およびヘキサ不飽和脂肪酸のいずれかまたは複数の組み合わせであり、
    前記モノ不飽和脂肪酸は、クロトン酸、ミリストレイン酸、パルミトレイン酸、オレイン酸、エライジン酸、バクセン酸、ガドレイン酸、エイコセン酸、エルカ酸、ネルボン酸のいずれかまたは複数の組み合わせであり、
    前記ジ不飽和脂肪酸は、リノール酸、エイコサジエン酸、ドコサジエン酸のいずれかまたは複数の組み合わせであり、
    前記トリ不飽和脂肪酸は、リノレン酸、ピノレン酸、エレオステアリン酸、ミード酸、ジホモ−γ−リノレン酸、エイコサトリエン酸のいずれかまたは複数の組み合わせであり、
    前記テトラ不飽和脂肪酸は、ステアリドン酸、アラキドン酸、エイコサテトラエン酸、アドレン酸のいずれかまたは複数の組み合わせであり、
    前記ペンタ不飽和脂肪酸は、ボセオペンタエン酸、エイコサペンタエン酸、オズボンド酸、イワシ酸、テトラコサペンタエン酸のいずれかまたは複数の組み合わせであり、
    前記ヘキサ不飽和脂肪酸は、ドコサヘキサエン酸、ニシン酸のいずれかまたは複数の組み合わせであることを特徴とするゾルゲル溶液。
  16. 請求項6乃至15のいずれか一項に記載のゾルゲル溶液を用いて請求項1乃至6のいずれか一項に記載の強誘電体膜を製造することを特徴とする強誘電体膜の製造方法。
  17. 請求項6乃至15のいずれか一項に記載のゾルゲル溶液を基板上にスピンコート法により塗布することにより、前記基板上に塗布膜を形成し、
    前記塗布膜を仮焼成し、
    前記塗布膜の形成及び前記仮焼成を複数回繰り返すことにより、前記基板上に複数の塗布膜からなる強誘電体材料膜を成膜することを特徴とする成膜方法。
  18. 請求項17において、
    前記強誘電体材料膜の膜厚が300nmを超えた厚さであり、
    前記強誘電体材料膜を熱処理することにより、前記強誘電体材料膜を一括で結晶化することを特徴とする成膜方法。
  19. 請求項17または18に記載の成膜方法を用いて強誘電体材料膜を基板上に成膜し、
    前記強誘電体材料膜を熱処理することにより、前記強誘電体材料膜を結晶化したペロブスカイト構造からなる強誘電体膜を前記基板上に形成し、
    前記強誘電体膜は、請求項1乃至7のいずれか一項に記載の強誘電体膜であることを特徴とする強誘電体膜の製造方法。
  20. Ba,X,Zr,Tiを含むヘテロポリ酸を含む原料溶液と、極性溶媒類および不飽和脂肪酸類を含有するゾルゲル溶液を用意し、
    前記ゾルゲル溶液を基板上にスピンコート法により塗布することにより、前記基板上に塗布膜を形成し、
    前記塗布膜を25〜450℃の温度で仮焼成することにより、前記基板上に強誘電体材料膜を形成し、
    前記強誘電体材料膜を450〜800℃の温度で熱処理することにより、前記強誘電体材料膜を結晶化したペロブスカイト構造からなる強誘電体膜を製造することを特徴とする強誘電体膜の製造方法。
  21. 請求項20において、
    前記基板上に強誘電体材料膜を形成する際、前記塗布膜の形成及び前記仮焼成を複数回繰り返すことにより、前記基板上に複数の塗布膜からなる強誘電体材料膜を形成することを特徴とする強誘電体膜の製造方法。
  22. 請求項20または21において、
    前記強誘電体膜は、請求項1乃至6のいずれか一項に記載の強誘電体膜であることを特徴とする強誘電体膜の製造方法。
  23. 請求項17乃至22のいずれか一項において、
    前記基板の表面は、(111)配向したPtまたはIr膜を有することを特徴とする強誘電体膜の製造方法。
  24. 請求項17乃至22のいずれか一項において、
    前記基板の表面は、無配向IrOx膜、(111)Pt/IrOx無配向電極、無配向IrOx/Pt(111)電極、(111)Ir電極を有することを特徴とする強誘電体膜の製造方法。
JP2012524382A 2010-07-12 2010-07-12 強誘電体膜、ゾルゲル溶液、成膜方法及び強誘電体膜の製造方法 Pending JPWO2012008041A1 (ja)

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
PCT/JP2010/062032 WO2012008041A1 (ja) 2010-07-12 2010-07-12 強誘電体膜、ゾルゲル溶液、成膜方法及び強誘電体膜の製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPWO2012008041A1 true JPWO2012008041A1 (ja) 2013-09-05

Family

ID=45469065

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012524382A Pending JPWO2012008041A1 (ja) 2010-07-12 2010-07-12 強誘電体膜、ゾルゲル溶液、成膜方法及び強誘電体膜の製造方法

Country Status (3)

Country Link
US (1) US20130165313A1 (ja)
JP (1) JPWO2012008041A1 (ja)
WO (1) WO2012008041A1 (ja)

Families Citing this family (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102245513B (zh) * 2010-01-21 2015-10-14 友技科株式会社 Pbnzt强电介质膜、溶胶凝胶溶液、成膜方法及强电介质膜的制造方法
KR101406721B1 (ko) * 2013-04-03 2014-06-16 한국에너지기술연구원 성능이 향상된 전극 소재용 분말 제조 방법과 이를 이용한 전극과 그 활용.
JP6421847B2 (ja) * 2013-06-20 2018-11-14 Tdk株式会社 アモルファス誘電体膜および電子部品
JP6331573B2 (ja) * 2013-06-20 2018-05-30 Tdk株式会社 アモルファス誘電体膜を有する電子部品
FR3024589B1 (fr) * 2014-07-29 2017-12-08 Commissariat Energie Atomique Dispositif electronique et son procede de fabrication
CN105390293A (zh) * 2015-12-15 2016-03-09 哈尔滨工业大学 一种基于杂多酸SiW11Ni修饰TiO2的染料敏化太阳能电池光阳极的制备方法
CN110526715B (zh) * 2019-08-01 2022-01-28 广东工业大学 一种三元钨钌硼化物陶瓷材料及其制备方法与应用

Citations (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH05124817A (ja) * 1991-11-01 1993-05-21 Murata Mfg Co Ltd チタン酸バリウム薄膜の形成方法
JPH0912364A (ja) * 1995-04-26 1997-01-14 Matsushita Electric Ind Co Ltd 誘電体磁器組成物
JPH09208309A (ja) * 1995-11-29 1997-08-12 Kyocera Corp 誘電体薄膜およびセラミックコンデンサ
JPH10330160A (ja) * 1997-05-30 1998-12-15 Taiyo Yuden Co Ltd 誘電体磁器及びその製造方法
JP2000173349A (ja) * 1998-12-02 2000-06-23 Ube Ind Ltd 誘電体薄膜とその製法およびコンデンサ
JP2001199765A (ja) * 2000-01-18 2001-07-24 Murata Mfg Co Ltd 誘電体磁器組成物用原料粉体、および誘電体磁器組成物
JP2002193667A (ja) * 2000-12-27 2002-07-10 Kyocera Corp 誘電体磁器および積層型電子部品
JP2003527291A (ja) * 2000-03-13 2003-09-16 シーメンス アクチエンゲゼルシヤフト セラミックコンパウンド、該セラミックコンパウンドの製造方法および該セラミックコンパウンドの使用
JP2007258252A (ja) * 2006-03-20 2007-10-04 Kanazawa Univ Bszt誘電体、キャパシタ及び不揮発性メモリ並びにそれらの製造方法
JP2007266346A (ja) * 2006-03-29 2007-10-11 Seiko Epson Corp 圧電薄膜、圧電素子、液滴噴射ヘッド、液滴噴射装置および液滴噴射ヘッドの製造方法
JP2009084111A (ja) * 2007-09-28 2009-04-23 Tdk Corp 誘電体磁器組成物および積層型電子部品

Family Cites Families (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2598786B2 (ja) * 1986-12-17 1997-04-09 日本電装株式会社 ペロブストカイト系機能性セラミツクの製造方法
MY104019A (en) * 1988-05-27 1993-10-30 Mitsui Chemicals Inc Ferroelectric ceramic material.
US6660414B1 (en) * 1999-04-26 2003-12-09 U.S. Department Of Energy Tungsten-doped thin film materials
TW490439B (en) * 1999-12-10 2002-06-11 Nat Science Council Method for preparing a barium fluorotitante (BaTiF6) powder and depositing a barium titanate (BaTiO3) thin film on a silicon wafer
CN1196807C (zh) * 2001-09-14 2005-04-13 中国科学院上海硅酸盐研究所 无铅锆钛酸钡功能陶瓷薄膜的湿化学法制备技术
TWI223817B (en) * 2002-11-08 2004-11-11 Ind Tech Res Inst Dielectric material compositions with high dielectric constant and low dielectric loss
US7985995B2 (en) * 2006-08-03 2011-07-26 Micron Technology, Inc. Zr-substituted BaTiO3 films
US8241569B2 (en) * 2007-11-23 2012-08-14 Drexel University Lead-free piezoelectric ceramic films and a method for making thereof

Patent Citations (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH05124817A (ja) * 1991-11-01 1993-05-21 Murata Mfg Co Ltd チタン酸バリウム薄膜の形成方法
JPH0912364A (ja) * 1995-04-26 1997-01-14 Matsushita Electric Ind Co Ltd 誘電体磁器組成物
JPH09208309A (ja) * 1995-11-29 1997-08-12 Kyocera Corp 誘電体薄膜およびセラミックコンデンサ
JPH10330160A (ja) * 1997-05-30 1998-12-15 Taiyo Yuden Co Ltd 誘電体磁器及びその製造方法
JP2000173349A (ja) * 1998-12-02 2000-06-23 Ube Ind Ltd 誘電体薄膜とその製法およびコンデンサ
JP2001199765A (ja) * 2000-01-18 2001-07-24 Murata Mfg Co Ltd 誘電体磁器組成物用原料粉体、および誘電体磁器組成物
JP2003527291A (ja) * 2000-03-13 2003-09-16 シーメンス アクチエンゲゼルシヤフト セラミックコンパウンド、該セラミックコンパウンドの製造方法および該セラミックコンパウンドの使用
JP2002193667A (ja) * 2000-12-27 2002-07-10 Kyocera Corp 誘電体磁器および積層型電子部品
JP2007258252A (ja) * 2006-03-20 2007-10-04 Kanazawa Univ Bszt誘電体、キャパシタ及び不揮発性メモリ並びにそれらの製造方法
JP2007266346A (ja) * 2006-03-29 2007-10-11 Seiko Epson Corp 圧電薄膜、圧電素子、液滴噴射ヘッド、液滴噴射装置および液滴噴射ヘッドの製造方法
JP2009084111A (ja) * 2007-09-28 2009-04-23 Tdk Corp 誘電体磁器組成物および積層型電子部品

Non-Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Title
JPN6015013195; H.Maiwa, K.Ohashi and T.Hayashi: '"Preparation and Properties of Ba(Zr0.2Ti0.8)O3 Thin Films by Chemical Solution Deposition"' Ferroelectrics Vol.381, 2009, P.291-297 *
JPN6015013199; H.Chen, C.Yang, J.Zhang, B.Wang and H.Ji: '"Electrical behavior of BaZr0.1Ti0.9O3 and BaZr0.2Ti0.8O3 thin films"' Applied Surface Science Vol.255, 2009, p.4585-4589 *
JPN6015013200; K.Mimura, T.Naka, T.Shimura, W.Sakamoto and T.Yogo: '"Synthesis and dielectric properties of (Ba,Ca)(Zr,Ti)O3 thin films using metal-organic precursor so' Thin Solid Films Vol.516, 2008, p.8408-8413 *

Also Published As

Publication number Publication date
WO2012008041A1 (ja) 2012-01-19
US20130165313A1 (en) 2013-06-27

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5903591B2 (ja) 強誘電体膜、ゾルゲル溶液、成膜方法及び強誘電体膜の製造方法
WO2012008041A1 (ja) 強誘電体膜、ゾルゲル溶液、成膜方法及び強誘電体膜の製造方法
JP5799294B2 (ja) 強誘電体膜
Li et al. Reduced leakage current, enhanced ferroelectric and dielectric properties of (La, Fe)-codoped Bi0. 5Na0. 5TiO3-based thin films
JP6398771B2 (ja) 圧電組成物および圧電素子
JP2014177359A (ja) 複合酸化物、薄膜容量素子、液滴吐出ヘッド、複合酸化物の製造方法
WO2014185274A1 (ja) 強誘電体膜付きシリコン基板
JP2011109112A (ja) 圧電体素子およびインクジェット式記録ヘッド
JP5866593B2 (ja) 強誘電体膜、成膜方法及び強誘電体膜の製造方法
JP6040449B2 (ja) 強誘電体膜
JP5982613B2 (ja) 強誘電体膜の製造方法
WO2017002738A1 (ja) 強誘電体セラミックス及びその製造方法
JP5857341B2 (ja) 強誘電体膜の製造方法
JP7124445B2 (ja) Bnt-bt系膜及びその形成方法
JP2017228760A (ja) 圧電体基板及びその製造方法、ならびに液体吐出ヘッド
KR20160084510A (ko) 개선된 표면 거칠기를 가지는 후막 코팅방법
JP2016025142A (ja) 圧電組成物および圧電素子

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20130614

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20140624

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20140825

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20150407

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20150608

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20151215