JPWO2012002031A1 - 溶融ガラスの減圧脱泡装置および減圧脱泡方法並びにガラス製品の製造装置および製造方法 - Google Patents

溶融ガラスの減圧脱泡装置および減圧脱泡方法並びにガラス製品の製造装置および製造方法 Download PDF

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Abstract

本発明は、減圧脱泡槽の上部空間の内壁に溶融ガラスの気泡が接触し、該内壁に沿って流れる溶融ガラスを減圧脱泡槽の外部に排出できる減圧脱泡装置の提供を目的とする。本発明は、減圧脱泡槽が、溶融ガラスの収容部と上部空間とを画成するための底壁部と周壁部と天井部とを具備してなり、溶融ガラスに接触する周壁部が複数の種レンガを組み合わせて構成され、上部空間が複数の迫レンガを組み合わせて構成され、上部空間を構成する複数の迫レンガのうち、種レンガ上に当接される迫レンガが、その収容部側の面の下部を前記種レンガにおける溶融ガラス接触面よりも外側に位置させて種レンガの上面に設置され、種レンガの上面とその上に設置されている迫レンガの下部との間に溶融ガラスの貯留部が形成され、貯留部に望む種レンガと迫レンガの接合部分に減圧脱泡槽の外部に連通する溶融ガラスの排出流路が形成されてなることを特徴とする。

Description

本発明は、溶融ガラスの減圧脱泡装置および減圧脱泡方法並びにガラス製品の製造装置および製造方法に関する。
従来、成形されたガラス製品の品質向上のため、溶融槽でガラス原料を溶融した後、溶融ガラスを成形装置で成形する前に、溶融ガラス内に発生した気泡を除去する目的で減圧脱泡装置が用いられている。
前記減圧脱泡装置は、内部が所定の減圧度に保持された減圧脱泡槽内に溶融ガラスを通過させることにより、溶融ガラス内に含まれる気泡を比較的短時間に成長させ、大きく成長した気泡の浮力を利用して気泡を溶融ガラスの表面に浮上させ、溶融ガラスの表面で気泡を破泡させることで、効率良く溶融ガラスから気泡を除去する装置である。
そして、減圧脱泡装置のようなガラス製造装置において、溶融ガラスの流路をなす減圧脱泡槽の構成材料は、耐熱性および溶融ガラスに対する耐食性に優れている必要がある。このような条件を満たす材料として、従来、電鋳レンガのような耐火レンガを用いて減圧脱泡槽を構成する技術(特許文献1参照)が知られている。
前記減圧脱泡槽において、その内部の状態変化によっては突沸と称される現象が起こることがある。この突沸とは、溶融ガラス内部や表面に大量の気泡が発生し、溶融ガラスの液面に浮上して厚い泡の層を形成することをいう。例えば、減圧脱泡槽の内部圧力が一定の範囲に保持されず内部圧力が低下した場合、溶融ガラスの温度が変動し温度が上昇して溶融ガラスの粘度が低下した場合などに、突沸が起こりやすい。また、脱泡される溶融ガラスの粘度が低い場合、上記のような状況変化により突沸がより起こりやすくなる。突沸の発生を防止することや突沸により生じた泡層の厚さを制御することは通常困難である。
突沸により生じた泡層が厚くなると、溶融ガラスの接触を想定していない内部壁面にまで泡層が接触する事態となりやすい。
耐火レンガで構成されている減圧脱泡槽の内面においては、溶融ガラスが接触する部分(溶融ガラスの接触を想定している部分)に溶融ガラスに対して特に耐蝕性の高い耐火レンガが使用されている。しかし、溶融ガラスが接触しない部分(溶融ガラスの接触を想定していない部分)には、経済性などを考慮して、上記特に耐蝕性の高い耐火レンガ以外の耐火レンガが使用されるのが通例である。
溶融ガラスが接触する部分に使用される耐火レンガは種レンガ(Soldier RefractoryまたはSoldier Block)と呼ばれている。種レンガとしては、例えば、溶融ガラスに対する耐蝕性が高い電鋳レンガが使用される。
減圧脱泡槽の側壁上部や天井部は迫と呼ばれ、通常はこの部分には溶融ガラスが接触しない。この部分に使用される耐火レンガは迫レンガ(Crown RefractoryまたはCrown Block)と呼ばれている。迫レンガとしては、例えば、結合レンガが使用される。したがって、前記のように、泡層の厚さが厚くなると、破泡の効率が低下する問題が発生するだけでなく、泡層が迫レンガで構成された減圧脱泡槽内面に接触する事態となる。
迫レンガで構成された減圧脱泡槽内面には、溶融ガラスから揮発した溶融ガラスの成分(酸化ホウ素やアルカリ金属酸化物など)が付着していることが少なくない。泡層が迫レンガ表面に接触すると、泡層がこれらの付着物に接触し、泡層を構成する溶融ガラスに付着物が混入しやすい。また、迫レンガは、相対的に溶融ガラスに対する耐蝕性が低いことより、泡層を構成する溶融ガラスに浸食されやすく、迫レンガの成分も泡層の溶融ガラスに混入するおそれがある。
迫レンガで構成された面に接触した泡が破れ、溶融ガラスとなって壁面から落下しまたは壁面を流下して、減圧脱泡槽内を流れる溶融ガラスに混入すると、溶融ガラスに前記付着物や迫ガラス成分が混入する。
付着物が本来溶融ガラスの成分であっても、付着物が混入した部分では溶融ガラスの組成が変化し、全体として均一な組成の溶融ガラスとならない。このため、例えば、この溶融ガラスを成形してガラス製品とした場合、ガラスの組成の不均一によって部分的に屈折率が異なるガラス製品となり、透視像を歪ませる(いわゆるリームが発生する)といった問題が生じる。
また、迫レンガの成分が溶融ガラスに混入した場合、溶融ガラスを構成する成分ではない成分が溶融ガラスに混入し、ガラス製品の品質低下につながるおそれがある
そこで、上述のような大量の気泡が発生した場合、減圧脱泡槽の側部側に減圧脱泡槽と同じ減圧度に内部圧力を調整した分岐減圧ハウジングを設け、この分岐減圧ハウジング側に溶融ガラスの泡層を導入して除去し、収容する泡層除去手段を設けた減圧脱泡装置が提案されている(特許文献2参照)。
特開平11−139834号公報 特開2000−178028号公報
特許文献2に記載の減圧脱泡装置においては、通常、上述のような突沸現象が起こらないように減圧脱泡槽の天井部にモニタ窓を設けて溶融ガラスの状態を監視し、槽内圧力の微調整や溶融ガラスの温度制御を行っている。しかしながら、減圧脱泡装置を定常運転している状態であっても、槽内圧力の僅かな変動や溶融ガラスの僅かな温度差などによって気泡が急激に成長し、前述の突沸を引き起こすと、ガラス製品の品質の劣化やリームの発生を引き起こすおそれがあった。
また、減圧脱泡槽の側部側に分岐減圧ハウジングを設けた構造を採用すると、減圧脱泡槽の構造が複雑となり易く、装置コストが嵩む。さらに、分岐減圧ハウジングを設けることにより溶融ガラスの液面近傍に発生した気泡を除去することはできるが、突沸により厚い泡層が生じた場合には泡層が迫レンガで構成された側壁や天井に接触することが避けられないことが少なくない。このため、迫レンガの面に接触した泡層により引き起こされる上述の問題には対応できない課題があった。
以上のような背景から本発明は、突沸などの現象により厚い泡層が生じて該泡層が迫レンガの面に接触した場合であっても、迫レンガの面に接触した泡層の溶融ガラスを減圧脱泡槽内の溶融ガラスに戻すことが無く、従って溶融ガラスの組成均一性を損なうことなく減圧脱泡できる減圧脱泡装置の提供を目的の1つとする。
本願発明は、上述の減圧脱泡装置を用いて溶融ガラスの組成均一性を損なうことなく減圧脱泡できる溶融ガラスの減圧脱泡方法の提供を目的の1つとする。
本願発明は、上述の減圧脱泡装置を用いて高品質のガラス製品を製造する装置と製造する方法の提供を目的の1つとする。
本発明は、真空吸引されて内部が減圧される減圧ハウジングと、この減圧ハウジング内に設けられ、溶融ガラスの減圧脱泡を行うための減圧脱泡槽と、該減圧脱泡槽に溶融ガラスを供給するための供給機構と、脱泡後の溶融ガラスを次工程に送るための送出機構とを具備してなる減圧脱泡装置であって、前記減圧脱泡槽が、溶融ガラスの収容部と上部空間とを画成するための底壁部と周壁部と天井部とを具備して構成され、前記溶融ガラスの収容部を画成する壁面が複数の種レンガを組み合わせて構成され、前記上部空間を画成する壁面が複数の迫レンガを組み合わせて構成されるとともに、前記複数の迫レンガのうち、前記溶融ガラスの収容部を画成する壁面の上端を構成する種レンガの上面側に設置される迫レンガが、前記減圧脱泡槽内側の面の下部を前記種レンガにおける溶融ガラス接触面の位置よりも外側に位置させて前記種レンガの上面側に設置され、前記種レンガの上面とその上に設置されている迫レンガの下部との間に溶融ガラスの貯留部が形成され、前記種レンガの一部分と前記迫レンガの一部分の少なくとも一方に前記貯留部と前記減圧脱泡槽の外部とに連通する溶融ガラスの排出路が形成されてなることを特徴とする。
本発明の減圧脱泡装置は、前記迫レンガを設置した種レンガの上面部分と前記迫レンガの下面部分の両方に前記貯留部と前記減圧脱泡槽の外部に連通する溝が形成され、両方の溝を連通させて前記溶融ガラスの排出路が構成されてなることが好ましい。
本発明の減圧脱泡装置は、前記貯留部に望む前記迫レンガの下部側に減圧脱泡槽の外側に向かう下り勾配の内側面が形成され、該内側面が前記種レンガに当接する部分に前記排出路の一端が開口されてなることが好ましい。
本発明の減圧脱泡装置は、前記種レンガの上面側に形成された貯留部における前記溶融ガラスの収容部側の端縁に堤防部が形成されてなることが好ましい。
本発明の減圧脱泡装置は、前記種レンガの上面側に形成された溝が横断面矩形状の角溝型に形成され、前記迫レンガの下面側に形成された溝が横断面半円形状で前記横断面矩形状の溝よりも幅の大きな丸溝型に形成されてなることが好ましい。
本発明の減圧脱泡装置は、前記溶融ガラスの排出路が、隣接する種レンガ間の目地部の形成位置を避けて形成されてなることが好ましい。
本発明の減圧脱泡装置は、前記上面側に貯留部が形成された種レンガ間の目地部の表面部分に目地部カバーが設置されてなることが好ましい。
本発明の減圧脱泡装置は、前記種レンガの上面側に形成された貯留部に、減圧脱泡槽の外側に向いて下降する傾斜面が形成されてなることが好ましい。
本発明の減圧脱泡装置は、前記種レンガの外部側に前記排出路から排出された溶融ガラスを収容するポケット部が形成されてなることが好ましい。
本発明の減圧脱泡方法は、先のいずれかに一つに記載の減圧脱泡装置を用いることを特徴とする。
本発明の減圧脱泡方法は、先のいずれか一つに記載の減圧脱泡装置を用いて溶融ガラスを減圧脱泡する方法において、減圧脱泡槽内部に発生した泡層を減圧脱泡槽の外に排出することが好ましい。
本発明のガラス製品の製造装置は、先のいずれかに記載の減圧脱泡装置と、該減圧脱泡装置よりも上流側に設けられてガラス原料を溶融して溶融ガラスを製造する溶融手段と、前記減圧脱泡装置よりも下流側に設けられた溶融ガラスを成形する成形手段と、成形後のガラスを徐冷する徐冷手段とを備えたことを特徴とする。
本発明のガラス製品の製造方法は、先のいずれか一つに記載の減圧脱泡装置により溶融ガラスを脱泡処理する工程と、前記減圧脱泡装置よりも上流側でガラス原料を溶融して溶融ガラスを製造する溶融工程と、前記減圧脱泡装置よりも下流側で溶融ガラスを成形する成形工程と、成形後のガラスを徐冷する徐冷工程とを含むことを特徴とする。
本発明のガラス製品の製造方法は、先のいずれか一つに記載の減圧脱泡装置により溶融ガラスを脱泡処理する工程と、前記減圧脱泡装置よりも上流側でガラス原料を溶融して溶融ガラスを製造する溶融工程と、前記減圧脱泡装置よりも下流側で溶融ガラスを成形する成形工程と、成形後のガラスを徐冷する徐冷工程とを含むガラス製品の製造方法において、前記溶融ガラスを脱泡処理する工程で減圧脱泡槽内部に発生した泡層を減圧脱泡槽の外に排出することが好ましい。
本発明によれば、減圧脱泡槽において溶融ガラスを減圧脱泡している間、突沸などが生じて気泡が多数生成して厚い泡層が生じた結果、減圧脱泡槽の側壁や天井部の迫レンガ表面に泡層が到達し、迫レンガ表面に接触した泡層が破泡しその溶融ガラスが迫レンガ表面を流下した場合であっても、流下した溶融ガラスを種レンガ上の貯留部に到達させるとともに、貯留部に連通する排出路から減圧脱泡槽の外部側に排出できる。これにより、迫レンガ表面を流下した溶融ガラスが減圧脱泡槽の溶融ガラス収容部の溶融ガラスに戻ることがない。即ち、迫レンガに付着している付着物などが減圧脱泡槽内を流れる溶融ガラスに混入することがないので、均一な溶融ガラスを次工程に送ることができる。よって、次工程において均質な溶融ガラスを用いてガラス製品を製造することができ、リームの発生などを引き起こすことのない高品質のガラス製品を得ることができる。
本発明において、種レンガの上面に貯留部を設けてこの貯留部から排出路に溶融ガラスを導く構造としたことにより、大量の溶融ガラスが迫レンガ表面を流下したとしても、貯留部で一端溶融ガラスを溜めた後、排出路に導くことができるので、貯留部の容量に見合った溶融ガラスを確実に減圧脱泡槽の外部側に導いて排出することができる。従って貯留部の容量を充分に大きく設定しておくことにより、予想外に突沸現象が激しく起こって特に厚い泡層が生じた場合であっても、該泡層の溶融ガラスを減圧脱泡槽内を流れる溶融ガラスに戻してしまうことがない。
溶融ガラスの排出路を迫レンガに形成した溝と種レンガに形成した溝を連通させて構成することにより、迫レンガの強度と種レンガの強度をいずれも大きく損なうことなく、可能な限り流路断面積の大きな排出路を構成することができる。従って、厚い泡層が生じ迫レンガに接触する泡が増加して大量の溶融ガラスが迫レンガ表面を流下した場合であっても、余裕をもって溶融ガラスの排出ができる。
本発明において種レンガの目地部を除いた部分に溶融ガラスの排出路を形成しておくならば、溶融ガラスによる目地部の侵食をおそれることなく溶融ガラスを排出路から減圧脱泡槽の外部に確実に排出できる。
前記貯留部における種レンガの目地部を目地部カバーで覆っておくならば、貯留部における種レンガの目地部を保護できるので、該目地部の侵食を防止できる。目地部カバーの存在により、貯留部にある目地部の侵食を防止できるので、貯留部を流れる溶融ガラスがこの目地部から漏出して減圧脱泡槽内を流れる溶融ガラスに混入するおそれが少なくなる。
本発明において種レンガの外部側に排出路に連通するポケット部を構成しておくならば、排出路から排出された溶融ガラスをポケット部に貯留できる。
図1は本発明に係る減圧脱泡装置の一例の、上昇管と下降管を連結する線に沿った概略縦断面構造と該装置に成形装置が接続された状態を示す構成図。 図2は減圧脱泡槽の、種レンガの最上部の面を示す概略平面図。 図3は減圧脱泡槽における種レンガと迫レンガが接合された部分を示す構成図。 図4は種レンガと迫レンガの接合部分に形成された排出路を示す構成図。 図5は減圧脱泡槽における種レンガと迫レンガが接合された部分と貯留部を示す斜視略図。 図6は減圧脱泡槽における種レンガと迫レンガが接合された部分の他の例を示す構成図。 図7はガラス製品の製造工程を工程順に説明するフロー図。
以下、本発明に係る溶融ガラスの減圧脱泡装置の一実施形態について説明するが、本発明は以下に説明する実施形態に制限されるものではない。
図1は本発明に係る減圧脱泡装置の一例構造を模式的に示す断面図である。図1に示す減圧脱泡装置100は、溶融槽1から供給される溶融ガラスGを減圧脱泡して、後工程の成形装置200に連続的に供給するプロセスに用いられる装置である。
本実施形態の減圧脱泡装置100は、使用時にその内部を減圧状態に保持できる金属製、たとえば、ステンレス鋼製の減圧ハウジング2を有している。該減圧ハウジング2の内部には減圧脱泡槽3がその長軸を水平方向に向けるように収容配置されている。減圧脱泡槽3の一端側の下面には垂直方向に配向する上昇管(供給管)5が導入口3aを介し接続され、他端側の下面には垂直方向に配向する下降管(送出管)6が導出口3bを介し接続されている。上昇管5と下降管6は減圧ハウジング2の底部側に形成された導入口2aまたは導出口2bを介しそれぞれ外部に連通できるように配置されている。また、減圧脱泡槽3、上昇管5および下降管6から構成される内部構造体と減圧ハウジング2との間には断熱材7が充填されている。
減圧脱泡槽3の天井部3Cに通気口が設けられ、断熱材7が通気性とされ、減圧ハウジング2に吸引口50が設けられている。これにより、吸引口50からの真空吸引により、減圧ハウジング2の内部および減圧脱泡槽3の内部を減圧雰囲気とすることができる。
上昇管5は減圧脱泡槽3の一側底部と連通され、溶融槽1からの溶融ガラスGを減圧脱泡槽3に導入する。このため、上昇管5の下端には延長用の外管8が取り付けられ、外管8の下端8aは溶融槽1と導管11を介し接続された上流ピット12の開口端から嵌入され、該上流ピット12内の溶融ガラスGに浸漬されている。下降管6は減圧脱泡槽3の他側底部に連通され、減圧脱泡後の溶融ガラスGを次の工程の装置に導出する。このため、下降管6の下端には延長用の外管9が取り付けられ、外管9の下端は、下流ピット15の開口端に嵌入され、該下流ピット15内の溶融ガラスGに浸漬されている。また、下流ピット15の下流側に成型装置200が接続されている。
以上説明の減圧脱泡装置100においては、上昇管5が溶融ガラスの供給機構を構成し、下降管6が溶融ガラスの送出機構を構成する。
減圧脱泡槽3の内部空間は大略扁平な直方体をなしていることが好ましく、その外形も同様に扁平な直方体をなしていることが好ましい。溶融ガラスは内部空間の底部を大略導入口3aから導出口3bへ向かう方向に流れ、直方体の溶融ガラスが流れる方向の長さはその方向と直角方向(幅方向)の長さと等しいかそれよりも長いことが好ましい。ただし、天井部は水平面形状であるよりも少なくとも周囲に斜面を有する形状であることが好ましい。例えば、減圧脱泡槽3の長軸方向(導入口2aと導出口2bを結ぶ方向)と直角方向の断面が、円弧状、楕円弧状、底辺のない三角形状、底辺のない台形状などの形状が好ましい。これらの断面形状においては、左右端部が水平に対して傾斜をなしている。減圧脱泡槽3の長軸方向の両端部の内面は略垂直方向に立設された壁や垂直方向に対して傾斜した壁であることが好ましい。天井部の全体形状としてはドーム型形状、半円筒状形状、寄せ棟屋根型形状、切妻屋根型形状、入母屋屋根型形状、片流れ屋根型形状、方形屋根型形状等が好ましい。
減圧脱泡槽3内の溶融ガラスの収容部は、底壁部3Aと周壁部3Bによって画成されている。前記減圧脱泡槽3内の上部空間は、天井部3Cと周壁部3Bによって画成されている。上部空間は、天井部3Cのみによって画成されていてもよい。図1において、周壁部3Bは溶融ガラスGの液面より下の部分と上の部分に分けられている。この場合、溶融ガラスの収容部は、溶融ガラスGの液面より下の周壁部3B部分と底壁部3Aとにより画成される部分であり、上部空間は溶融ガラスGの液面より上の周壁部3B部分と天井部3Cとにより画成される部分である。溶融ガラスGの液面より下の周壁部3B部分を構成する種レンガの最上面に直接天井部3Cが接していてもよく、その場合種レンガの最上面に直接天井部3Cが接する部分は天井部3Cの全周であってもよく、天井部3Cの全周の一部分であってもよい。
前記構造の減圧脱泡装置100において、減圧脱泡槽3の溶融ガラスが接する収容部壁面は種レンガの面で構成され、溶融ガラスが接しない上部空間壁面は迫レンガの面で構成されている。また、上昇管5および下降管6は、種レンガと同様の耐蝕性の高いレンガで構成された中空管構造を有するか、または、少なくとも内面が耐蝕性金属(白金や白金合金など)で構成された中空管構造を有する。
上昇管5および下降管6が耐火レンガ製の中空管である場合、上昇管5および下降管6は円形断面や矩形を含む多角形断面を有する耐火レンガ製の中空管であり、溶融ガラスの流路をなす内部断面形状が円形状断面を有することが好ましい。
上昇管5および下降管6が耐蝕性金属の中空管である場合、上昇管5または下降管6における溶融ガラスの流路をなす内部断面形状が円形または楕円形を有することが好ましい。外管8、9は耐蝕性金属製の中空管であることが好ましい。上昇管5および下降管6が耐蝕性金属製の中空管である場合、延長用の外管8、9を別途設けることなく、図1において外管8、9と記載されている部分まで上昇管5と下降管6が一体的に延長された構造とされていても良い。
前記種レンガは、溶融ガラスに対する耐蝕性が特に高い耐火物材料からなるレンガであり、特に電鋳耐火物からなるレンガが好ましい。例えば、高ジルコニア電鋳耐火物、高アルミナ電鋳耐火物、アルミナ−ジルコニア−シリカ系電鋳耐火物等からなるレンガが挙げられる。これらの内でも特に高ジルコニア電鋳耐火物からなるレンガが好ましい。
前記迫レンガは、溶融ガラスに対する耐蝕性は相対的に低いものであるが、経済性や耐蝕性を考慮したガラス溶解炉用の耐火物材料からなるレンガであり、結合耐火物や電鋳耐火物などからなるレンガである。例えば、ジルコニア系結合耐火物、アルミナ−ジルコニア系結合耐火物、アルミナ系結合耐火物、シリカ系結合耐火物、粘土質耐火物等からなるレンガが挙げられる。
外管8、9等が耐蝕性金属からなる場合、その耐蝕性金属としては白金または白金合金であることが好ましい。白金合金の具体例としては、白金−金合金、白金−ロジウム合金などが挙げられる。白金または白金合金と記載した場合、白金または白金合金に金属酸化物を分散させてなる強化白金であっても良い。分散される金属酸化物として、Al、またはZrO若しくはYに代表される、長周期表における3族、4族若しくは13族の金属酸化物が挙げられる。
次に、本実施形態の減圧脱泡装置100における減圧脱泡槽3の詳細構造について以下に説明する。
図2は、減圧脱泡槽3において、周壁部3Bを構成する種レンガ20の最上面を示す平面図であり、減圧脱泡槽3における種レンガ20の配置状態の一例を示すものである。なお、種レンガ20の最上面に形成されている下部排出溝28の表示は省略した。本実施形態の減圧脱泡槽3の溶融ガラス収容部の周壁部3Bは、対になる平行壁部3Dと、平行壁部3Dの両側に接続された平面視先窄まり型の幅狭部3Eとからなるレーストラック形状とされている。そして、一方の幅狭部3Eの内側の底壁部3Aの導入口3aに上昇管5が接続され、他方の幅狭部3Eの内側の底壁部3Aの導出口3bに下降管6が接続されている。
図2に示す如く本実施形態では、平行壁部3Dと幅狭部3Eが矩形ブロック型の複数の種レンガ20を接合することにより構成されている。即ち、減圧脱泡槽3の周壁部3Bにおける種レンガの最上部は、その周方向に複数の矩形ブロック状の種レンガ20を整列配置させ、これらを目地部35を介し接合することにより構成されている。なお、種レンガ20の各接合部において目地部35との境界となる部分の端面について、その傾斜方向や大きさは目的とする周壁部3Bの形状に合わせて適宜設定されるので、図2はその一例であり、本発明では特に規定するものではない。また、減圧脱泡槽3の周壁部3Bを構成する種レンガ20の個数や大きさ、形状について、図2は一例であって、減圧脱泡槽3の規模や形状に合わせて任意の数や大きさの耐火レンガを適用できるのは勿論である。
本実施形態の減圧脱泡槽3は、周壁部3Bに接する部分が傾斜した天井部3Cを有し、図1の断面に対して直角方向の断面における天井部3Cは例えばドーム状をなす。この天井部3Cは周壁部3Bの一部である平行壁部3Dの最上部の種レンガ20の上面に直接接合する。天井部3Cは複数の迫レンガから構成されている。図3は、天井部3Cが平行壁部3Dの最上部の種レンガ20の上面に直接接合する部分を示す構成図である。図3において溶融ガラスGは、大略紙面の表裏方向に流れる。
図3を利用して、本実施形態の減圧脱泡槽3において、周壁部3Bの溶融ガラスに接する部分の上端側の種レンガ20と、天井部3Cの下端側の迫レンガ21の接合部分の構造について、説明する。この部分において、周壁部3Bは種レンガ20から構成され、その周壁部3B上に直接天井部3Cの迫レンガ21が接合している。
なお、図3は減圧脱泡槽3の周壁部3Bの一部分と天井部3Cの一部分のみを示すものであり、天井部3Cについては種レンガ20の上に設置されている迫レンガ21の上に更に別の迫レンガ22が順次複数積み上げられて天井部3Cの全体が例えばドーム形状に形成されている。また、周壁部3Bを構成する種レンガ20についても、周壁部3の深さに応じて高さ方向に積み上げる数は任意で良く、厚さについても周壁部3の規模に合わせて多層構造としても良い。
周壁部3Bの上部を構成する種レンガ20はこの実施形態では図3に示す如く矩形ブロック状に形成され、減圧脱泡槽3の内部側に収容される溶融ガラスGに接する内側面20Aと、減圧脱泡槽3の外面を構成する外側面20Bと、それらの上縁どうしを接続する上面20Cとを有している。
前記種レンガ20の上に設置されている迫レンガ21は、図3に示す如く底面21Aと内側面21Bと下部外側面21Cと上部外側面21Dと上面21Eとを有する側面視5角形のブロック状に形成されている。
迫レンガ21は、その底面21Aを種レンガ20の上面に設置するとともに、底面21Aの内側縁(減圧脱泡槽3の内部側の端縁)から斜め方向に立ち上がる内側面21Bを種レンガ20の上面に対し下向きに傾斜させ、底面21Aの外側縁(減圧脱泡槽3の外部側の端縁)からほぼ直角に立ち上がる下部外側面21Cを種レンガ20の上面に直角向きとするとともに、下部外側面21Cの上端縁から斜め上方に立ち上がる上部外側面21Dを有し、更に、内側面21Bの上端縁と上部外側面21Dの上端縁とを結ぶ上面21Eを天井部3Cの延在方向に対しほぼ直角に向けて種レンガ20の上に配置されている。この迫レンガ21の上には他のブロック状の迫レンガ22が更に複数積み上げられていて、図3に示す構造が減圧脱泡槽3の周壁部3Bの全周に亘り連続的に構成されている。
図3に示した種レンガ20は溶融ガラス収容部を構成する周壁部3Bの最上部の種レンガであり、図3に示した迫レンガ21は上部空間を構成する天井部3Cの最下部の迫レンガである。図3に示す部分以外では、迫レンガ21は上部空間を構成する周壁部3Bの最下部の迫レンガであっても良い。この種レンガ20の水平方向の集合により図2に示した溶融ガラス収容部の周壁部3Bの最上部が構成され、前記複数の迫レンガ21…、22…の集合体により上部空間を構成する周壁部3Bや天井部3Cが構成されている。
以上説明の構造により、減圧脱泡槽3は、底壁部3Aと周壁部3Bと天井部3Cとに画成されてその内部側下方に溶融ガラスGが存在する溶融ガラス収容部が画成され、その内部側上方に上部空間Sが画成されている。
なお、減圧脱泡槽3の天井については、減圧脱泡槽3の天井部3Cの少なくとも下部内面を迫レンガ21…、22…の傾斜した面で構成することが好ましい。また、天井部3Cとして、種レンガ20に設置される部分の迫レンガやその近傍のみが傾斜しておらず、壁状に垂直に起立した形状の迫レンガを介して種レンガ20に接続されていても良い。その場合、種レンガ20上に設置される壁型の迫レンガに上部排出溝を形成することになる。即ち、天井部3Cとは、全体が必ずしも傾斜している必要はなく、垂直な面を含めて上部空間を構成する天井部と周壁部の少なくとも溶融ガラスの収容部に近い下方の面が全体として溶融ガラスが流下することができるような構造であれば良く、傾斜構造を部分的に有しない構造も含む概念とする。周壁部を除く天井部の構造としては、例えば、ドーム型構造の天井、半円筒状構造の天井、寄せ棟屋根状構造の天井、切妻屋根状構造の天井、入母屋屋根状構造の天井、片流れ屋根状構造の天井、方形屋根状構造の天井など、いずれの形状であっても良い。また、厚い泡層が生じても通常はその泡層が接触しない最上部の天井部分には水平な面が存在していても良い。
前記最上部の種レンガ20において、その上面の溶融ガラス側の端縁部には種レンガ20の上面より上方に突出する突条を設けて堤防部23とし、堤防部23が種レンガ20の全幅に亘り形成されている。そして、この堤防部23の形成位置よりも若干外側に間隔をあけて迫レンガ21の底面21Aが設置されているので、迫レンガ21の内側面21Bの下部と堤防部23との間の種レンガ上面に溶融ガラスの貯留部25が形成されている。
前記種レンガ20の上面上であって迫レンガ21の外側には断面矩形ブロック状の受けレンガ26がその内側面26Aを前記迫レンガ21の下部外側面21Cに当接させて設置されている。なお、受けレンガ26は、通常迫レンガと同様の材質からなるレンガである。
種レンガ20とその上に設置された迫レンガ21および受けレンガ26の境界部分に図4に示す横断面矩形型の下部排出溝28と横断面半円形状の上部排出溝29とからなる溶融ガラスの排出路30が形成されている。
下部排出溝28は種レンガ20の上面に減圧脱泡槽3の内部側から外部側に向かって(種レンガ20の厚さ方向に沿って)延在するように形成され、その一端側28Aを貯留部25に望ませるとともに、その他端側28Bを周壁部3Bの外側に位置する種レンガ20の端部側にまで延出させて形成されている。上部排出溝29は迫レンガ21と受けレンガ26の下面に減圧脱泡槽3の内部側から外部側に向かって延在するように形成され、その一端側29Aを前記貯留部25に望ませるとともに、その他端側29Bを周壁部3Bの外側に位置する種レンガ20の端部側にまで延出させるように形成されている。
これら下部排出溝28と上部排出溝29は、種レンガ20の上面側と迫レンガ21の下面側において図4に示す如く上下左右に位置合わせされて横断面キノコ型に一体になるように形成されている。また、下部排出溝28の横幅よりも上部排出溝29の横幅の方が若干大きく形成されている。下部排出溝28の底面は種レンガ20の内部側から外部側に向かって下降するテーパー面とされることが好ましい。このように下部排出溝28の底面をテーパー面とすることにより、下部排出溝28に流れ込む溶融ガラスを減圧脱泡槽3の外側に向けて容易かつ確実に流動させて排出できる。
排出路30の流路断面積の大きさは、後述する如く泡層の発生により天井部3Cや周壁部3Bの壁面を流下して種レンガ20の貯留部25に到達する溶融ガラスを排出するために充分な大きさとされる。このため、例えば下部排出溝28と上部排出溝29について、個々に横幅として数10mm程度、高さ数10mm程度の大きさに形成できる。前記下部排出溝28と上部排出溝29の溝幅については、例えば、種レンガ20の目地部35の幅に対し、10倍以上、より好ましくは30倍以上の幅であることが、溶融ガラスの排出能力確保の面から好ましい。
なお、排出路30の流路断面積を大きくする程、溶融ガラスの排出能力は向上するが、排出路30を必要以上に大きくすると、迫レンガ21と種レンガ20の強度低下のおそれが生じる。このため、排出路30を下部排出溝28と上部排出溝29からなる2重構造として、種レンガ20に形成する下部排出溝28による強度低下と迫レンガ21に形成する上部排出溝29による強度低下をできるだけ低く抑えることが好ましい。例えば、下部排出溝28と上部排出溝29を迫レンガ21と種レンガ20の一方にまとめて形成するよりは、これらに別々に形成した方が、同じ流路断面積を確保する場合、迫レンガ21または種レンガ20の大きな強度低下を引き起こすことなく必要な流路断面積の排出路30を形成できる。
次に、種レンガ20の上面外部側端縁部分には、種レンガ20の全幅にわたるように溝型のポケット部31が形成され、下部排出溝28の他端側がこのポケット部31に連通されている。なお、このポケット部31は減圧脱泡槽3を構成する種レンガ20の全部に形成されていることが好ましく、これによりポケット部31は減圧脱泡槽3の全周を取り囲むように形成される。これは、減圧脱泡槽3の全周においていずれの位置にある排出路30から溶融ガラスが排出されてもいずれかのポケット部31によって溶融ガラスを受けて貯留できるようにするためである。勿論、このポケット部31は必須ではなく、別途流路や収容部を設けて排出路30からポケット部31に排出された溶融ガラスを貯留するか排出する手段を設けても良い。
図5は種レンガ20と迫レンガ21の接合部分とその周囲を減圧脱泡槽3の内部側から見た斜視略図である。
図5に示す如く左右に隣接配置されている種レンガ20、20が目地部35を介し接合されるとともに、左右に隣接配置されている迫レンガ21、21も目地部36を介し接合されている。このように目地部35を介し種レンガ20は横方向に複数順次接合されて減圧脱泡槽3の溶融ガラス収容部の周壁部3Bが構成され、迫レンガ21も目地部36を介し横方向に複数順次接合されて上部空間の天井部3Cや周壁部3Bの一部が構成されている。
図5に示すように種レンガ20、20の上面の貯留部25に位置する目地部35の上に耐火レンガ製の目地部カバー37が設置されている。この目地部カバー37は、図5に示す如く堤防部25に近い部分から貯留部25の奥側にまで達する大きさのブロック状に形成され、貯留部25に該当する部分の目地部35を覆っている。目地部カバー37は堤防部23の目地部35の貯留部25側や迫レンガの目地部36の下方部まで延びて設けられていても良い。
なお、図5には前述の下部排出溝28と上部排出溝29からなる排出路30が貯留部25に望むように開口され、排出路30が目地部35から離れた位置に形成されている状態が示されている。排出路30は溶融ガラスの排出流路となるので、目地部35からできるだけ離れた位置に形成されていることが、目地部35の侵食を防止する上で好ましい。
なお、図5において種レンガ20、20間の目地部35と迫レンガ21、21間の目地部36は同位置に存在するが、同位置存在させる必要はない。目地部からの溶融ガラスの漏出のおそれを少なくするためには、むしろ、目地部35と目地部36とは異なる位置に存在させる方が良い。
また、排出路30は迫レンガ間の目地部36から離れた位置に形成されていることが好ましい。しかし、排出路30が目地部36の位置に形成されたとしても、目地部36は排出路30の上方に存在するため、たとえ溶融ガラスに対する耐蝕性が種ガラスに比較して低いとしても、迫レンガ間の目地部36から溶融ガラスが漏出するおそれが少なく、またその部分から溶融ガラスの漏出が起こったとしてもそれによる悪影響も少ない。
図3〜図5に示した種レンガ20等においては、種レンガ20の1個あたり排出路30を1つ設けることに限定されない。必要により、種レンガ20の1個あたり2つ以上の排出路を設けてもよい。また、図2に示した溶融ガラス収容部の最上部を構成する複数の種レンガ20、20、・・の全てに排出路を形成する必要もない。排出溝28の溶融ガラスを充分に排出できる限り、一部の種レンガに排出路を形成し、他の種レンガに排出路を形成しないこともできる。たとえば、水平方向に並べられた複数の種レンガの1つ置きに排出路を形成しても良い。
本実施形態の減圧脱泡装置100を用いて減圧脱泡するガラスGは、加熱溶融法により製造されるガラスである限り、組成的には制約されない。従って、ソーダライムガラスに代表されるソーダライムシリカ系ガラスやアルカリホウケイ酸ガラスのようなアルカリガラスであっても良い。
建築用または車両用の板ガラスに使用されるソーダライムガラスの場合には、酸化物基準の質量百分率表示で、SiO:65〜75%、Al:0〜3%、CaO:5〜15%、MgO:0〜15%、NaO:10〜20%、KO:0〜3%、LiO:0〜5%、Fe:0〜3%、TiO:0〜5%、CeO:0〜3%、Ba0:0〜5%、SrO:0〜5%、B:0〜5%、ZnO:0〜5%、ZrO:0〜5%、SnO:0〜3%、SO:0〜0.3%という組成を有することが好ましい。
液晶ディスプレイ用の基板に使用される無アルカリホウケイ酸ガラスの場合には、酸化物基準の質量百分率表示で、SiO:39〜70%、Al:3〜25%、BO:1〜20%、MgO:0〜10%、CaO:0〜17%、SrO:0〜20%、Ba0:0〜30%という組成を有することが好ましい。プラズマディスプレイ用の基板に使用される混合アルカリ系ガラスの場合には、酸化物基準の質量百分率表示で、SiO:50〜75%、Al:0〜15%、MgO+CaO+SrO+BaO+ZnO:6〜24%、NaO+KO:6〜24%、という組成を有することが好ましい。
次に、図1に示す減圧脱泡装置100の動作について説明する。
減圧脱泡装置100にあっては、ハウジング2の内部を所定の減圧状態に保持した状態で、減圧脱泡槽3に溶融ガラスGを供給する。ハウジング2はその内部を例えば51〜613hPa(38〜460mmHg)に減圧されている。ハウジング2の内部は、80〜338hPa(60〜253mmHg)に減圧されていることがより好ましい。前記減圧状態の減圧脱泡槽3に対し溶融槽1で溶融させた溶融ガラスGを上流ピット12から上昇管5を介して送り込み、減圧脱泡槽3の内部で減圧処理することによって溶融ガラス内に気泡を生じさせ、その気泡を上昇させて溶融ガラスGの液面に浮上させて破泡することで脱泡する。次いで、減圧処理が終了した溶融ガラスGを下降管6によって下流ピット15に送り、下流ピット15から成形装置200に移送することで成形装置200において目的の製品形状に形成することができる。
減圧脱泡装置100において溶融ガラスGの減圧脱泡を行っている間、減圧脱泡槽3の内部をできるだけ一定の減圧度に保持し、減圧脱泡槽3の内部側の溶融ガラスGの温度を一定温度に制御する。しかし、わずかな圧力変動、溶融ガラス温度変化あるいは溶融ガラスの種別による粘度の違いなどの種々の外的要因により、減圧下の溶融ガラスGに気泡が大量に発生し、それらが浮上する突沸現象が発生し、溶融ガラスGの上部空間を気泡による泡層が埋め、泡層が上部空間を画成する周壁部や天井部3Cの下部に接触する場合がある。この場合、上部空間を画成する周壁部や天井部3Cの下部の壁面を構成する迫レンガの内面側には溶融ガラスGから揮発した成分などの付着物が付着していることが少なくないので、この壁面に溶融ガラスの泡層が接触すると泡の溶融ガラスに付着物が混入し、付着物が混入した溶融ガラスが壁面を伝わって下降し、最終的に迫レンガ21の内側面21Bを伝わって種レンガ20の上面の貯留部25に到達し、貯留部25に流れ込む。
貯留部25に溜まった溶融ガラスは貯留部25の奥側に形成されている排出路30に至り、排出路30に沿って種レンガ20の外側に流出し、ポケット部31に到達し、ポケット部31に貯留される。従ってたとえ上述の付着物が溶融ガラスの成分であってもその成分を多く含む溶融ガラスが減圧脱泡槽3の内部側の減圧処理中の溶融ガラスGに戻るおそれが無くなる。よって、減圧脱泡中に減圧脱泡槽3内の溶融ガラスGを均一性の低い溶融ガラスとしてしまうことがないため、次工程の成形装置200に送る溶融ガラスGの組成を均一に保持できる。また、ガラスの組成によって部分的に屈折率を変化させて透視像を歪ませる、いわゆるリームが発生するといった問題が生じない高品質のガラス製品の製造を実現できる効果がある。
排出路30の大きさは、迫レンガ21の表面を流下して種レンガ20の貯留部25に到達する溶融ガラスを排出するために充分な大きさとするならば、貯留部25から溶融ガラスが溢れるおそれが少なく、減圧脱泡槽3の内部を流れる溶融ガラスに戻してしまうおそれもない。排出部30においては、上部排出溝29が横断面半円形状とされているが、ここで上部排出溝29が矩形断面型であるよりも、横断面半円形状とされていることが好ましい。この理由は、排出路30内を溶融ガラスが流れた場合、上部排出溝29が仮に4角型であるとその上側のコーナー部分に表面張力で溶融ガラスが残留して残る可能性がある。従って、上部排出溝29は横断面半円形状が望ましいが、本発明において上部排出溝29の断面形状は特に規定されるものではない。
迫レンガ21の内側面21Bを流下して貯留部25に流れてきた溶融ガラスは、貯留部25から排出路30を介して減圧脱泡槽3の外部に排出されるが、貯留部25には一時的であっても溶融ガラスが滞留する。そのため、貯留部25にある目地部35は溶融ガラスに侵食される可能性がある。この点において、本実施形態の構造であるならば、堤防部23の背後側に耐火レンガの目地部カバー37を設置して貯留部25にある目地部35を保護しているので、減圧脱泡装置100を長時間連続運転して貯留部25にある目地部35が溶融ガラスに触れる時間が長くなっても、目地部35が侵食されるおそれが少なくなる。ここで、貯留部25にある目地部35を大きく侵食させてしまうと、貯留部25に溜まっている溶融ガラスを目地部の侵食部分を介し再度減圧脱泡槽3の内部側に戻してしまうおそれがあるので、目地部35の侵食を目地部カバー37によって防止できる構造が好ましい。
図6は本発明に係る減圧脱泡装置100に設けられる貯留部25の第2実施形態を示すもので、この実施形態の貯留部25においては、その底面を減圧脱泡槽3の内部側から外部側に向けて下向きとするテーパー面25aとした点に特徴があり、その他の構造については先の第1実施形態の構造と同等である。貯留部25の底面をテーパー面25aとすることにより、迫レンガ21の内側面21Bを流下して貯留部25に達した溶融ガラスを確実に排出路30側に導き、排出路30を介して減圧脱泡槽3の外部側に排出できる。
ところで、先に記載した実施形態では種レンガ20の上面20に下部排出溝28を形成し、迫レンガ21および受けレンガ26の下面側に上部排出溝29を形成して排出路30を構成したが、排出路については、種レンガ20あるいは迫レンガ21の強度低下が問題にならないようであれば、種レンガ20あるいは迫レンガ21のどちらか一方に形成しても良いのは勿論である。さらに、図6に示す如く貯留部25の底部側に一端40A側を開口させ、他端40B側を減圧脱泡槽3の外面側に開口させるように種レンガ20の内部側に排出路40を形成することもできる。勿論、排出路30と排出路40を両方設けても良い。
本発明に係るガラス製品の製造装置は、前述した減圧脱泡装置100と、減圧脱泡装置100よりも上流側に設けられたガラス原料を溶融して溶融ガラスを製造する溶融手段と、減圧脱泡装置100よりも下流側に設けられた溶融ガラスを成形する成形手段(成形装置)200と、成形後のガラスを徐冷する徐冷手段と、を備える装置である。なお、溶融手段、成形手段、徐冷手段については、公知技術の範囲である。たとえば、溶融手段は、所望の組成になるように調整したガラス原料を溶融槽に投入し、ガラスの種類に応じた所定の温度、たとえば、建築用や車両用等のソーダライムガラスの場合、約1400〜1600℃に加熱してガラス原料を溶融して溶融ガラスを得る。たとえば、成形手段としては、フロート法、フュージョン法またはダウンロード法などによる成形装置が挙げられる。
前記の中でもフロート法のためのフロートバスを用いた成形手段が薄板ガラスから厚板ガラスまでの広範囲の厚さの高品質な板ガラスを大量に製造できる理由から好ましい。
たとえば、徐冷手段としては、成形後のガラスの温度を徐々に下げるための機構を備えた徐冷炉が一般的に用いられる。徐々に温度を下げる機構は、燃焼ガスまたは電気ヒータにより、その出力が制御された熱量を、炉内の必要位置に供給して成形後のガラスを徐冷する。これによって、成形後のガラスに内在する残留応力を無くすることができる。
次に、本発明の板ガラス製品の製造方法について説明する。図7は、本発明のガラス製品の製造方法の一実施形態のフロー図である。本発明の板ガラス製品の製造方法は、前述の減圧脱泡装置100を用いることを特徴とする。本発明の板ガラス製品の製造方法は、一例として、前述の減圧脱泡装置100の前段の溶融手段により溶融ガラスを溶融して溶融ガラスを製造する溶融工程K1と、前述の減圧脱泡装置100により溶融ガラスの減圧脱泡を行う脱泡工程K2と、前述の減圧脱泡装置100よりも下流側で溶融ガラスを成形する成形工程K3と、その後工程において溶融ガラスを徐冷する徐冷工程K4と、徐冷後のガラスを切断する切断工程K5と、ガラス製品K6を得るガラス製品の製造方法である。
本発明のガラス製品の製造方法は、前述した減圧脱泡装置100を利用することの他は、公知技術の範囲である。また、本発明のガラス製品の製造方法で利用する装置については、前述の通りである。図7では、本発明のガラス製品の製造方法の構成要素である溶融工程、および成形工程ならびに徐冷工程に加えて、さらに必要に応じて用いる切断工程、その他の後工程も示している。
本発明の減圧脱泡装置、およびガラス製品の製造装置、並びにガラス製品の製造方法は、建材用、車両用、光学用、医療用、その他幅の広いガラス製品の製造に利用できる。
なお、2010年6月30日に出願された日本特許出願2010−149230号の明細書、特許請求の範囲、図面及び要約書の全内容をここに引用し、本発明の明細書の開示として、取り入れるものである。
100…減圧脱泡装置、G…溶融ガラス、200…成形装置、1…溶融槽、2…ハウジング、3…減圧脱泡槽、3A…底壁部、3B…周壁部、3C…天井部、5…上昇管(供給管)、6…下降管(送出管)、8、9…外管、12…上流ピット、15…下流ピット、20…種レンガ、21、22…迫レンガ、23…堤防部、25…貯留部、26…受けレンガ、28…下部排出溝、29…上部排出溝、30、40…排出路、31…ポケット部、35、36…目地部、37…目地部カバー。

Claims (14)

  1. 真空吸引されて内部が減圧される減圧ハウジングと、この減圧ハウジング内に設けられ、溶融ガラスの減圧脱泡を行うための減圧脱泡槽と、該減圧脱泡槽に溶融ガラスを供給するための供給機構と、脱泡後の溶融ガラスを次工程に送るための送出機構とを具備してなる減圧脱泡装置であって、
    前記減圧脱泡槽が、溶融ガラスの収容部と上部空間とを画成するための底壁部と周壁部と天井部とを具備して構成され、前記溶融ガラスの収容部を画成する壁面が複数の種レンガを組み合わせて構成され、前記上部空間を画成する壁面が複数の迫レンガを組み合わせて構成されるとともに、
    前記複数の迫レンガのうち、前記溶融ガラスの収容部を画成する壁面の上端を構成する種レンガの上面側に設置される迫レンガが、前記減圧脱泡槽内側の面の下部を前記種レンガにおける溶融ガラス接触面の位置よりも外側に位置させて前記種レンガの上面側に設置され、前記種レンガの上面とその上に設置されている迫レンガの下部との間に溶融ガラスの貯留部が形成され、
    前記種レンガの一部分と前記迫レンガの一部分の少なくとも一方に前記貯留部と前記減圧脱泡槽の外部とに連通する溶融ガラスの排出路が形成されてなることを特徴とする減圧脱泡装置。
  2. 前記迫レンガを設置した種レンガの上面部分と前記迫レンガの下面部分の両方に前記貯留部と前記減圧脱泡槽の外部に連通する溝が形成され、両方の溝を連通させて前記溶融ガラスの排出路が構成されてなる請求項1に記載の減圧脱泡装置。
  3. 前記貯留部に望む前記迫レンガの下部側に減圧脱泡槽の外側に向かう下り勾配の内側面が形成され、該内側面が前記種レンガに当接する部分に前記排出路の一端が開口されてなる請求項1または請求項2に記載の減圧脱泡装置。
  4. 前記種レンガの上面側に形成された貯留部における前記溶融ガラスの収容部側の端縁に堤防部が形成されてなる請求項1〜3のいずれか1項に記載の減圧脱泡装置。
  5. 前記種レンガの上面側に形成された溝が横断面矩形状の角溝型に形成され、前記迫レンガの下面側に形成された溝が横断面半円形状で前記横断面矩形状の溝よりも幅の大きな丸溝型に形成されてなる請求項2〜4のいずれか1項に記載の減圧脱泡装置。
  6. 前記溶融ガラスの排出路が、隣接する種レンガ間の目地部の形成位置を避けて形成されてなる請求項1〜5のいずれか1項に記載の減圧脱泡装置。
  7. 前記上面側に貯留部が形成された種レンガ間の目地部の表面部分に目地部カバーが設置されてなる請求項1〜6のいずれか1項に記載の減圧脱泡装置。
  8. 前記種レンガの上面側に形成された貯留部に、減圧脱泡槽の外側に向いて下降する傾斜面が形成されてなる請求項1〜7のいずれか1項に記載の減圧脱泡装置。
  9. 前記種レンガの外部側に前記排出路から排出された溶融ガラスを収容するポケット部が形成されてなる請求項1〜8のいずれか1項に記載の減圧脱泡装置。
  10. 請求項1〜9のいずれか1項に記載の減圧脱泡装置を用いる溶融ガラスの減圧脱泡方法。
  11. 請求項1〜9のいずれか1項に記載の減圧脱泡装置を用いて溶融ガラスを減圧脱泡する方法において、減圧脱泡槽内に発生した泡層を減圧脱泡槽の外に排出する溶融ガラスの減圧脱泡方法。
  12. 請求項1〜9のいずれか1項に記載の減圧脱泡装置と、該減圧脱泡装置よりも上流側に設けられたガラス原料を溶融して溶融ガラスを製造する溶融手段と、前記減圧脱泡装置よりも下流側に設けられた溶融ガラスを成形する成形手段と、成形後のガラスを徐冷する徐冷手段とを備えたガラス製品の製造装置。
  13. 請求項1〜9のいずれか1項に記載の減圧脱泡装置により溶融ガラスを脱泡処理する工程と、前記減圧脱泡装置よりも上流側でガラス原料を溶融して溶融ガラスを製造する溶融工程と、前記減圧脱泡装置よりも下流側で溶融ガラスを成形する成形工程と、成形後のガラスを徐冷する徐冷工程とを含むガラス製品の製造方法。
  14. 請求項1〜9のいずれか1項に記載の減圧脱泡装置により溶融ガラスを脱泡処理する工程と、前記減圧脱泡装置よりも上流側でガラス原料を溶融して溶融ガラスを製造する溶融工程と、前記減圧脱泡装置よりも下流側で溶融ガラスを成形する成形工程と、成形後のガラスを徐冷する徐冷工程とを含むガラス製品の製造方法において、前記溶融ガラスを脱泡処理する工程で減圧脱泡槽内に発生した泡層を減圧脱泡槽の外に排出するガラス製品の製造方法。
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