JP4513248B2 - 減圧脱泡装置および減圧脱泡方法 - Google Patents

減圧脱泡装置および減圧脱泡方法 Download PDF

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    • C03B5/16Special features of the melting process; Auxiliary means specially adapted for glass-melting furnaces
    • C03B5/225Refining
    • C03B5/2252Refining under reduced pressure, e.g. with vacuum refiners

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  • Materials Engineering (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Degasification And Air Bubble Elimination (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、連続的に供給される溶融ガラスから気泡を除去するための溶融ガラスの減圧脱泡装置および減圧脱泡方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
成形されたガラス製品の品質を向上させるために、溶融炉で溶融した溶融ガラスを成形装置で成形する前に溶融ガラス内に発生した気泡を除去する減圧脱泡装置が提案されている。
【0003】
図4に示す減圧脱泡装置110は、溶解槽112内の溶融ガラスGを減圧脱泡処理して、次の処理槽に連続的に供給するプロセスに用いられるものであって、減圧脱泡する際には、真空吸引されて内部が減圧される減圧ハウジング114内に設けられ、減圧ハウジング114と共に減圧される減圧脱泡槽116と、その両端部に、下方に向かって垂直に取り付けられた上昇管118および下降管120が配置されている。上昇管118の下端は、溶解槽112に連通する上流案内ピット122の溶融ガラスG内に浸漬されており、下降管120の下端は、同様に、次の処理槽(図示せず)に連通する下流案内ピット124の溶融ガラスG内に浸漬されている。
【0004】
そして、減圧脱泡槽116は、図示しない真空ポンプによって吸引口114cから真空吸引されて内部が減圧される減圧ハウジング114内におおむね水平に設けられ、減圧ハウジング114と共に、減圧ハウジング114と連通する吸引孔116aおよび116bを介して減圧脱泡槽116の内部が1/3〜1/20気圧に減圧されている。そのため、上流案内ピット122内の脱泡処理前の溶融ガラスGは、上昇管118によって吸引上昇されて減圧脱泡槽116に導入され、減圧脱泡槽116内を流れつつ減圧脱泡処理が行われた後、下降管120によって下降されて下流案内ピット124に導出される。
【0005】
減圧ハウジング114は、金属製、例えばステンレス製または耐熱鋼製のケーシングであり、外部から真空ポンプ(図示せず)等によって真空吸引されて内部が減圧され、内部に設けられた減圧脱泡槽116内を所定の圧力、例えば1/20〜1/3気圧に減圧して維持する。
【0006】
また、減圧脱泡槽116内では、所定の高さまで充たした溶融ガラスGの上部に上部空間116sが形成される。上部空間116sは、真空ポンプ(図示せず)によって減圧された空間で、溶融ガラスGの液表面に浮上して破泡した気泡内のガス成分を、減圧空間である上部空間116sから真空ポンプ(図示せず)によって吸引口114cを通して吸引する。そのため、減圧脱泡槽116内の溶融ガラスGが上部空間116sと接触する面積が大きいほど減圧脱泡効果が大きくなる。
【0007】
減圧ハウジング114内の減圧脱泡槽116、上昇管118および下降管120の周囲には、これらを断熱被覆する耐火物製レンガなどの断熱材126が配設されている。
【0008】
また、図4に示す公知の減圧脱泡装置110において、本出願人の出願に係る特開平11−240725号公報に開示されているように、減圧脱泡槽116を緻密質耐火物製レンガ、特に電鋳耐火物製レンガで構成することによって、装置の大型化、脱泡処理量の大流量化を図ることが考えられる。
【0009】
しかし、溶融ガラスの大流量化を図り、所望の減圧脱泡処理を行うには、各種の要因変動(例えば脱泡処理を行う溶融ガラスGの流量の変動や溶解炉内の溶融ガラスGの温度低下によって生じる溶融ガラスG内に溶存するガス成分の濃度の変動や減圧された減圧脱泡槽の圧力の変動等の各種の要因の変動)を考慮して、溶融ガラスGに混入する気泡を所望の範囲内で減圧脱泡することのできるように、減圧脱泡槽116内の溶融ガラスGの液表面を上部空間116sと広い範囲で接触させることが必要である。そして、溶融ガラスGの液表面を上部空間116sと広く接触させるには、減圧脱泡槽116の底面積を広くしなければならない。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
減圧脱泡槽116の底面積を広くするためには、減圧脱泡層116の流路の全長を長くする方法が考えられる。しかし、装置が大型化するに従って、溶解槽112と比べて装置が長大化してしまうという問題点がある。このため、既存の設備である溶解槽112と下流案内ピット124の位置関係を変更する必要が生じ、既存の設備を有効に活用できないという欠点がある。さらに、直線状に長大な減圧脱泡槽としたのでは、加熱による減圧脱泡槽116の膨張量もそれに比例して大きくなってしまい、上昇管118および下降管120の芯間距離がずれて装置に歪みを生じる等、安全性を損なうおそれがあるという問題もある。
【0011】
また、減圧脱泡槽116の底面積を広くするためには、減圧脱泡槽116の流路の横幅を長くする方法も考えられる。しかし、単に流路の横幅を広げるのみでは減圧脱泡性能を充分に向上させることは困難である。その理由について、以下、図4〜図6を用いて説明する。図5は、図4に示す減圧脱泡装置110のB−B′線に沿う概略断面図であり、減圧脱泡槽116の溶融ガラスの流路の横断面形状を表している。図5に示すとおり、減圧ハウジング114内の減圧脱泡槽116の溶融ガラスの流路は、流路部材116cが組み合わされて形成されており、溶融ガラスの流路の底面部116dは平坦である。この流路における溶融ガラスの横幅方向における流速分布を図6に示すが、図6のとおり、横幅方向で中央部(以下、幅中央部という。)の溶融ガラスの流速は最も速くなり、逆に横幅方向で端部(以下、幅端部という。)の溶融ガラスの流速は最も遅くなるため、幅中央部の溶融ガラスが脱泡不十分なまま下降管に到達し、製品に泡をもたらす可能性がある。つまり、減圧脱泡装置の流路を横幅方向にむやみに広げたとしても、幅端部の溶融ガラスの流速が遅く流れにくいため、減圧脱泡槽の面積を実質上広げた事にはならず減圧脱泡性能の向上にあまり寄与しないため、横幅を広げたことによる効果が充分に得られないという問題点があった。
【0012】
そこで、本発明の目的は、減圧脱泡槽の流路の底面積を広げた場合における減圧脱泡性能をより向上させ、大流量の溶融ガラスの減圧脱泡処理を可能とし、泡不良が発生しない溶融ガラスを得ることのできる溶融ガラスの減圧脱泡装置および減圧脱泡方法を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
真空吸引されて内部が減圧される減圧ハウジングと、
前記減圧ハウジング内に設けられ、溶融ガラスが流れ減圧脱泡を行う減圧脱泡槽と、
前記減圧脱泡槽に連通して設けられ、減圧脱泡前の溶融ガラスを吸引上昇させて前記減圧脱泡槽に導入する上昇管と、
前記減圧脱泡槽に連通して設けられ、減圧脱泡された溶融ガラスを前記減圧脱泡槽から下降させて導出する下降管とを具備し、
前記減圧脱泡槽の溶融ガラスの流路の流れ方向の少なくとも一部において、該流路における横幅方向で中央の底面部が凸状であり、前記中央の底面部の両側に位置する両端の底面部が凹状であることを特徴とする溶融ガラスの減圧脱泡装置を提供する。
【0014】
また、前記減圧脱泡槽の溶融ガラスの流路における横幅方向で中央の凸状の底面部の最上部から溶融ガラス表面までの最短距離を中央深さD、横幅方向で両端の凹状の底面部の最下部から溶融ガラス表面までの最短距離を端深さDとする時、中央深さDは20〜500mmであり、かつ端深さDは中央深さDの1.1〜5.0倍であることが好ましい。また、前記減圧脱泡槽の溶融ガラスの流路に、減圧脱泡により発生する気泡の下降管側への流出を止める役割を行う気泡せき止め具が設けられること好ましい。
また、本発明の減圧脱泡装置を用いた溶融ガラスの減圧脱泡方法を提供する。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の態様の溶融ガラスの減圧脱泡装置について、添付の図面に示される好適実施例を基に詳細に説明する。
【0016】
図1に、本発明の減圧脱泡装置の一実施例を示す概略断面図を示す。図1に示すように、減圧脱泡装置10は、溶解槽20内の溶融ガラスGを減圧脱泡処理して、図示しない次の処理槽、例えば、フロートバスなどの板材の成形処理槽や瓶などの成形作業槽などに連続的に供給するプロセスに用いられるもので、基本的に、減圧ハウジング12、減圧脱泡槽14、上昇管16および下降管18を有する。
【0017】
減圧ハウジング12は、減圧脱泡槽14の気密性を確保するためのものであり、略門型に形成され、本体部12aと、上昇管収容部12bと、下降管収容部12cとを有する。この減圧ハウジング12は、減圧脱泡槽14に必要とされる気密性および強度を有するものであれば、その材質、構造は特に限定されるものではないが、金属製、特にステンレス製とするのが好ましい。このような減圧ハウジング12は、外部から真空ポンプ(図示せず)等によって真空吸引され、内部が減圧され、内設される減圧脱泡槽14内を所定の圧力、例えば1/20〜1/3気圧の減圧状態に維持するように構成される。
【0018】
減圧ハウジング12の本体部12a内には減圧脱泡槽14が設けられる。また、減圧脱泡槽14の左端部には上昇管16が連通され、減圧脱泡槽14の右端部には下降管18が連通される。なお、上昇管16および下降管18の主要部分はそれぞれ減圧ハウジング12の上昇管収容部12b、下降管収容部12c内に収容され、上昇管16および下降管18の下端部分は減圧ハウジング12外に延出するようにして設けられる。
【0019】
本発明の減圧脱泡装置10においては、減圧脱泡槽14、上昇管16および下降管18は緻密質電鋳耐火物が用いられることが好ましい。すなわち、減圧脱泡装置10における溶融ガラスGと直接接触する主要部分を緻密質電鋳耐火物である電鋳耐火物製レンガを組み上げて形成することにより、従来から用いられてきた貴金属合金製のものよりも、コストを大幅に低減し、従って自由な形状で、かつ、自由な厚さに設計することができる。その結果、減圧脱泡装置10の大容量化が実現するとともに、より高温での減圧脱泡処理も行えるようになる。
【0020】
電鋳耐火物製レンガとしては、耐火原料を電気溶融した後、所定形状に鋳込み成形したものであれば特に限定されず、従来公知の各種の電鋳耐火物製レンガを使用すればよい。中でも、耐蝕性が高く、素地からの発泡も少ない点で、アルミナ(Al)系電鋳耐火物製レンガ、ジルコニア(ZrO)系電鋳耐火物製レンガ、アルミナ−ジルコニア−シリカ(Al−ZrO−SiO)系電鋳耐火物製レンガ等が好適に例示され、具体的には、溶融ガラスGの温度が1300℃以下の場合はマースナイト(MB)を、1300℃以上の場合はZB−X950、ジルコナイト(ZB)(いずれも旭硝子(株)製)等を用いるのが好ましい。
【0021】
本実施例では緻密質電鋳耐火物を用いるが、緻密質電鋳耐火物に制限されず、緻密質焼成耐火物を用いてもよい。
【0022】
緻密質焼成耐火物として用いられる緻密質焼成耐火物製レンガとしては、緻密質アルミナ系耐火物製レンガ、緻密質ジルコニア−シリカ系耐火物製レンガ、および緻密質アルミナ−ジルコニア−シリカ系耐火物製レンガの少なくとも1種の緻密質焼成耐火物製レンガであることが好ましい。
【0023】
また、上昇管16の下端であって、溶解槽20の上流に位置する上流案内ピット22内の溶融ガラスGに浸漬させる部分や、下降管18の下端であって下流案内ピット24内の溶融ガラスGに浸漬させる部分については、特に溶融ガラスGと大気との界面が存在することから、この界面近傍においては反応性に富み、特に電鋳耐火物では界面部分や目地部分の劣化が進行しやすい。従って、上昇管16の下端部および下降管18の下端部は、白金または白金合金で作製するのが好ましい。
【0024】
減圧脱泡槽14の周囲には減圧脱泡槽14を被覆する断熱用の断熱材26が配設され、上昇管16および下降管18の周囲にもそれぞれを被覆する断熱材26が配設される。
【0025】
断熱材26としては、公知の種々のレンガやキャスタを使用すればよく、特に限定されない。このように配設された断熱材26は、その外側が減圧ハウジング12に覆われることにより減圧ハウジング12内に収容される。
【0026】
なお、減圧ハウジング12の外壁面の温度は、断熱材26によってできるだけ減圧ハウジング12に伝達される熱を遮断して、できるだけ低温、例えば100℃程にするのが好ましい。
【0027】
また、減圧脱泡装置10は、減圧脱泡槽14、上昇管16および下降管18の各流路を形成するが、上昇管16および下降管18の流路の断面形状はレンガを自由に組み上げて種々の形状とすることができる。この形状は少なくとも筒状であれば特に限定されず、例えば、その断面形状は略円形状のみならず略矩形状であってもよい。
【0028】
これに対し、本発明の特徴である減圧脱泡槽14の断面形状について、以下のとおり説明する。
【0029】
図2は、図1に示される減圧脱泡装置10におけるA−A′線に沿う概略断面図である。図2に示すとおり、本発明における前記減圧脱泡槽10の溶融ガラスの流路の流れ方向の少なくとも一部において、該流路における横幅方向で中央の底面部14aが凸状であり、中央の底面部14aの両側に位置する両端の底面部14bが凹状であることを特徴としている。(以下、この形状を凹凸形状という。)
図2のとおり減圧脱泡槽14の流路の底面部を凹凸形状とすることにより、図5における流路の底面部116dが平坦である場合と比較して、減圧脱泡を行う時間を長くとることができる領域(すなわち幅端部)に多くのガラスを流すことができる。これにより、今まで減圧脱泡にあまり役立っていなかった幅端部、言い換えれば、流入口16aから流出口18aまで溶融ガラスGの流れる距離が最も長いため、減圧脱泡能力に余裕があった幅端部を減圧脱泡に有効に活用でき、減圧脱泡性能が向上するという効果が得られる。これらの結果は、減圧脱泡のシミュレーション実験によっても確かめられており、減圧脱泡槽14の溶融ガラスの流路の底面部を前述したとおり凹凸形状とすることにより、減圧脱泡性能を向上させ、より大流量の溶融ガラスの減圧脱泡処理を可能とし、泡不良が発生しない溶融ガラスを得ることができる。
【0030】
また、図3に、図2の底面部が凹凸形状である流路を流れる溶融ガラスの流速の横幅方向の分布を表した図を示すが、流路の底面部116dが平坦である図6と比較した場合、明らかに幅中央部の溶融ガラスの流速が遅くなっていることが分かる。このことにより、幅中央部の溶融ガラスが脱泡不十分なまま下降管に到達しにくくなるため、減圧脱泡性能をより向上させ、より大流量の溶融ガラスの減圧脱泡処理を可能とすることができる。
【0031】
また、図2のような減圧脱泡槽14の溶融ガラスの流路では、幅中央部のみならず、幅端部でも気泡の浮上が活発となり、かつ、中央底部14a付近に存在する溶融ガラスGが端底部14b付近に流れ、その結果、図3のとおり幅端部の溶融ガラスGの流速が速くなるため、溶融ガラスGがよどむことなく、流路の横幅方向で一様な流速を持つ流れを得ることができる。つまり、溶融ガラスGの流速が局所的に遅くなる部分が存在せず、溶融ガラスGが下降管18よりスムーズに導出される。このため、最終製品となった板ガラス等のガラス製品は、組成がばらつかず、組成の変化によって屈折率が部分的に変化して透視像が大きく歪むリームが悪化することなく、板ガラス等のガラス製品の品質の均質化が達成される。
【0032】
減圧脱泡槽14の溶融ガラスの流路の底面部は、長さ方向全体、すなわち溶融ガラスの流れ方向全体にわたって図2のような凹凸形状である必要はなく、少なくとも一部が凹凸形状であればよく、上昇管の流入口16aから下降管の流出口18aに至る領域の流路の底面部を凹凸形状とすることがより好ましい。また、流路の底面部の中央の凸状部分の幅やその両側に位置する凹状部分の幅は、効率的な脱泡が行われる様に調整され、前記凸状部分の幅および前記凹状部分の幅は溶融ガラスの流れ方向に向かって同じである必要はなく、漸増または漸減してもよい。前記凹凸形状を持つ溶融ガラスの流路は、溶融ガラスが接触している部分については前記リームの発生を防止するため、滑らかな構造であることが好ましい。
【0033】
さらに、図2のとおり減圧脱泡槽14の流路の底面部を凹凸形状とすることにより、横幅方向で中央の凸状の底面部の最上部から溶融ガラス表面までの最短距離である中央深さDを浅くすることができ、横幅方向で両端の凹状の底面部の最下部から溶融ガラス表面GSまでの最短距離を端深さDを深くすることができる。このような構造によって、溶融ガラス表面の減圧度が一定である場合、幅中央部における流路の底面部の減圧度を上昇させることができるため、気泡が浮上しやすくなり、減圧脱泡性能をより向上させることができる。図5のように流路の底面部が平坦形状である場合は、溶融ガラスの深さを全体的に浅くしても、溶融ガラスの流速も同時に速くなるため、流入口16aから流出口18aまで溶融ガラスが流れる時間が短くなる結果、脱泡しにくくなるという欠点も同時に生じるため、減圧脱泡性能は向上しにくい。
【0034】
また、減圧脱泡槽14の溶融ガラスの流路の中央深さDが20〜500mmであり、かつ端深さDは中央深さDの1.1〜5.0倍であれば、減圧脱泡性能をさらに向上させることができ、上記リームの悪化を効果的に防止することができるため好ましい。また、図2のとおり端深さDは溶融ガラスの流路の両端2箇所に存在するが、各々同じ値である必要はなく、異なっていてもよい。
【0035】
さらに、減圧脱泡槽14の下流部に減圧脱泡により発生する気泡が下降管の流出口18aへの流出を止める役割を行う気泡せき止め具28が設けられることが好ましい。減圧脱泡槽14の上流部を溶融ガラスGが流れる時、溶融ガラス表面GSで破泡せず浮遊したまま流出口18aを通って、下降管18から導出されないようにするためである。
【0036】
以上、本発明の実施例について詳細に説明したが、本発明は上記実施例に限定はされず、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、各種の改良および変更を行ってもよいのはもちろんである。
【0037】
【発明の効果】
以上、詳細に説明したように、本発明によれば、減圧脱泡槽の溶融ガラスの流路の横断面形状は、該流路の流れ方向の少なくとも一部において、該流路の横幅方向で中央の底面部が凸状となっており、前記中央の底面部の両側に位置する両端の底面部が凹状となっていることを特徴としている。そのため、減圧脱泡を行う時間を長くとることができる領域(すなわち幅端部)に多くのガラスを流すことができ、幅中央部における流路の底面部の減圧度を上昇させることができ、かつ幅中央部の溶融ガラスの流速を遅くすることができるため、減圧脱泡性能が向上するという効果が得られる。その結果、大流量の溶融ガラスの減圧脱泡処理を可能とし、泡不良が発生しない溶融ガラスを得ることができる。
【0038】
また、今まで減圧脱泡にあまり役立っていなかった幅端部を減圧脱泡に有効に活用できるため、減圧脱泡性能が向上するとともに、さらにリームの悪化を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の減圧脱泡装置の一実施例を示す概略断面図。
【図2】図1に示される減圧脱泡装置におけるA−A′線に沿う概略断面図。
【図3】図2の減圧脱泡槽の流路を流れる溶融ガラスの流速の横幅方向の分布を表した図。
【図4】従来の減圧脱泡装置の一実施例を示す概略断面図。
【図5】図4に示される減圧脱泡装置におけるB−B′線に沿う概略断面図。
【図6】図5の減圧脱泡槽の流路を流れる溶融ガラスの流速の横幅方向の分布を表した図。
【符号の説明】
10、110:減圧脱泡装置
12、114:減圧ハウジング
14、116:減圧脱泡槽
12a:本体部
12b:上昇管収容部
12c:下降管収容部
114c:吸引口
14a:中央の底面部
14b:両端の底面部
116a、116b:吸引孔
116c:流路部材
116d:底面部
116s:上部空間
16、118:上昇管
16a:流入口
18、120:下降管
18a:流出口
20、112:溶解槽
22、122:上流案内ピット
24、124:下流案内ピット
26、126:断熱材
28:気泡せき止め具
G:溶融ガラス
GS:溶融ガラス表面
:中央深さ
:端深さ

Claims (4)

  1. 真空吸引されて内部が減圧される減圧ハウジングと、
    前記減圧ハウジング内に設けられ、溶融ガラスが流れ減圧脱泡を行う減圧脱泡槽と、
    前記減圧脱泡槽に連通して設けられ、減圧脱泡前の溶融ガラスを吸引上昇させて前記減圧脱泡槽に導入する上昇管と、
    前記減圧脱泡槽に連通して設けられ、減圧脱泡された溶融ガラスを前記減圧脱泡槽から下降させて導出する下降管とを具備し、
    前記減圧脱泡槽の溶融ガラスの流路の流れ方向の少なくとも一部において、該流路における横幅方向で中央の底面部が凸状であり、前記中央の底面部の両側に位置する両端の底面部が凹状であることを特徴とする溶融ガラスの減圧脱泡装置。
  2. 前記減圧脱泡槽の溶融ガラスの流路における横幅方向で中央の凸状の底面部の最上部から溶融ガラス表面までの最短距離を中央深さD、横幅方向で両端の凹状の底面部の最下部から溶融ガラス表面までの最短距離を端深さDとする時、中央深さDは20〜500mmであり、かつ端深さDは中央深さDの1.1〜5.0倍であることを特徴とする請求項1に記載の溶融ガラスの減圧脱泡装置。
  3. 前記減圧脱泡槽の溶融ガラスの流路に、減圧脱泡により発生する気泡の下降管側への流出を止める役割を行う気泡せき止め具が設けられることを特徴とする請求項1または2に記載の溶融ガラスの減圧脱泡装置。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載の減圧脱泡装置を用いた溶融ガラスの減圧脱泡方法。
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