JP3915288B2 - 溶融ガラスの減圧脱泡装置 - Google Patents
溶融ガラスの減圧脱泡装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP3915288B2 JP3915288B2 JP35623398A JP35623398A JP3915288B2 JP 3915288 B2 JP3915288 B2 JP 3915288B2 JP 35623398 A JP35623398 A JP 35623398A JP 35623398 A JP35623398 A JP 35623398A JP 3915288 B2 JP3915288 B2 JP 3915288B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- vacuum degassing
- molten glass
- tank
- vacuum
- flow path
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Images
Classifications
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C03—GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
- C03B—MANUFACTURE, SHAPING, OR SUPPLEMENTARY PROCESSES
- C03B5/00—Melting in furnaces; Furnaces so far as specially adapted for glass manufacture
- C03B5/16—Special features of the melting process; Auxiliary means specially adapted for glass-melting furnaces
- C03B5/225—Refining
- C03B5/2252—Refining under reduced pressure, e.g. with vacuum refiners
Landscapes
- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Materials Engineering (AREA)
- Organic Chemistry (AREA)
- Degasification And Air Bubble Elimination (AREA)
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、連続的に供給される溶融ガラスから気泡を除去するための溶融ガラスの減圧脱泡装置の技術分野に属する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、成形されたガラス製品の品質を向上させるために、図5に示すように、溶融炉で溶融した溶融ガラスを成形装置で成形する前に溶融ガラス内に発生した気泡を除去する減圧脱泡装置が用いられている。
図5に示す減圧脱泡装置110は、溶解槽112内の溶融ガラスGを減圧脱泡処理して、次の処理槽に連続的に供給するプロセスに用いられるものであって、減圧脱泡する際には、真空吸引されて内部が減圧される減圧ハウジング114内に設けられ、減圧ハウジング114と共に減圧される減圧脱泡槽116と、その両端部に、下方に向かって垂直に取り付けられた上昇管118および下降管120が配置されている。上昇管118の下端は、溶解槽112に連通する上流案内ピット122の溶融ガラスG内に浸漬されており、下降管120の下端は、同様に、次の処理槽(図示せず)に連通する下流案内ピット124の溶融ガラスG内に浸漬されている。
【0003】
そして、減圧脱泡槽116は、図示しない真空ポンプによって吸引口114cから真空吸引されて内部が減圧される減圧ハウジング114内におおむね水平に設けられ、減圧ハウジング114と共に、減圧ハウジング114と連通する吸引孔116aおよび116bを介して減圧脱泡槽116の内部が1/3〜1/20気圧に減圧されている。そのため、上流案内ピット122内の脱泡処理前の溶融ガラスGは、上昇管118によって吸引上昇されて減圧脱泡槽116に導入され、減圧脱泡槽116内で流下されつつ減圧脱泡処理が行われた後、下降管120によって下降されて下流案内ピット124に導出される。
【0004】
減圧ハウジング114は、金属製、例えばステンレス製または耐熱鋼製のケーシングであり、外部から真空ポンプ(図示せず)等によって真空吸引されて内部が減圧され、内部に設けられた減圧脱泡槽116内を所定の圧力、例えば1/20〜1/3気圧に減圧して維持する。
また、減圧脱泡槽116内では、所定の高さまで充たした溶融ガラスGの上部に上部空間116sが形成される。上部空間116sは、図示しない真空ポンプによって減圧された空間で、溶融ガラスGの液表面に浮上して破泡した気泡内のガス成分を、減圧空間である上部空間116sから図示しない真空ポンプによって吸引口114cを通して吸引する。そのため、減圧脱泡槽116内の溶融ガラスGが上部空間116sと接触する面積が大きいほど減圧脱泡効果が大きくなる。
減圧ハウジング114内の減圧脱泡槽116、上昇管118および下降管120の周囲には、これらを断熱被覆する耐火物製レンガなどの断熱材126が配設されている。
【0005】
従来技術の減圧脱泡装置110においては、高温、例えば1200〜1400℃の温度の溶融ガラスGを処理するように構成されているので、本出願人の出願に係る特開平2−221129号公報に開示されているように、減圧脱泡槽116、上昇管118および下降管120などのように溶融ガラスGと直接接触する溶融ガラスの流路は、白金または白金ロジウムのような白金合金などの貴金属製円管で構成されている。
【0006】
ところで、減圧脱泡槽116を貴金属で構成する場合、貴金属は溶融ガラスとの高温反応性が低く、高温の溶融ガラスGと接触する際に高温の溶融ガラスGと反応して溶出する可能性が極めて低いので、溶融ガラスGに不純物を混入させる心配がなく、かつ、高温での強度がある程度確保できる反面、白金などの貴金属は非常に高価なので、管の肉厚を厚くすることは直ちにコストを大幅に上昇させることになり、コストおよび強度の両方の点から管の径には限界があり、管の径をあまり大きくすることはできず、そのために、減圧脱泡槽116で脱泡処理できる溶融ガラスGの流量にも限界が生じ、大流量の減圧脱泡装置を構築できないという問題があった。
【0007】
そこで、図5に示す従来の減圧脱泡装置110において、減圧脱泡槽116を緻密質耐火物製炉材、特に電鋳耐火物製炉材で構成することによって、装置の大型化、脱泡処理量の大流量化を図ることが考えられる。
しかし、溶融ガラスの大流量化を図り、所望の減圧脱泡処理を行うには、各種の要因変動(例えば脱泡処理を行う溶融ガラスGの流量の変動や溶解炉内の溶融ガラスGの温度低下によって生じる溶融ガラスG内に溶存するガス成分の濃度の変動や減圧された減圧脱泡槽の圧力の変動等の各種の要因の変動)を考慮して、溶融ガラスGに混入する気泡を所望の範囲内で減圧脱泡することのできるように、減圧脱泡槽116内の溶融ガラスGの液表面を上部空間116sと広い範囲で接触させることが必要である。そして、溶融ガラスGの液表面を上部空間116sと広く接触させるには、減圧脱泡槽116の底面積を広くしなければならない。
【0008】
また、減圧脱泡槽116の底面積を広くするには、溶融ガラスGの流下する減圧脱泡槽116の流路を長手方向に長くし、または、減圧脱泡槽116の流路の横幅を広げる必要がある。しかし、長手方向に長い従来の減圧脱泡槽116の流路をさらに長くすると、長手方向の熱膨張をさらに大きくし、流路の破損の原因となって寿命を縮める。また、流路全体が長くなるので、減圧脱泡槽116を所定の高さに維持する設備も大型化する。そのため、減圧脱泡槽116の流路を長手方向に延ばすよりも、横幅方向に流路の幅を一様に広げる方が好ましい。
つまり、大流量の溶融ガラスGに対して所望の減圧脱泡処理を行うには、緻密質耐火物製レンガを用い、減圧脱泡槽116の流路の横幅を広くすることで達成できるものと考えられる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記理由から減圧脱泡槽116の流路の横幅を一様に広げた場合、減圧脱泡槽116から下降管120に導出される減圧脱泡槽116の流路の下流部の溶融ガラスGには、流下速度が局所的に低下する部分が生じることが予想される。このような場合、流下速度が低下する局所的部分の溶融ガラスGは、他の部分の溶融ガラスGに比べて減圧脱泡槽116内に長い時間滞在するため、その間に軽元素、例えばナトリウム(Na)等を蒸発させ、溶融ガラスGの組成が局所的に変わってしまう。その結果、下降管120より導出されて最終製品となった板ガラス等は、屈折率が部分的に異なり透視像を歪ませるいわゆるリームの悪化に繋がり、品質の劣化にいたるといった問題が発生する。
【0010】
また、減圧脱泡槽116の流路の横幅を一様に広げた場合、流路の横幅方向に目地の存在しない一体物の緻密質耐火物製レンガ、つまり横幅が1mもある緻密質耐火物製レンガを作ることは困難であるため、流路の横幅方向に複数の緻密質耐火物製レンガを組み合わせなければならい。そのため、減圧脱泡槽の流路を形成する天井部や底部や両側壁部に目地が不可避的に存在する。このような目地のうち、特に天井部や底部が両側壁部と接続される部分の目地は、熱上げ中および使用時に生じる緻密質耐火物製レンガの熱膨張によって容易に開くことが予想される。目地が一端開くと、開いた目地は溶融ガラスGによる侵蝕が激しくなるとともに、開いた目地から気泡が激しく発生し、溶融ガラスG内に混入する。しかも、この気泡は減圧脱泡処理で減圧脱泡されるほどの大きさに成長しないため、溶融ガラスG内に気泡を多数混入させたまま、細かな砂利とともに減圧脱泡槽116および下降管120を通じて導出される。その結果、ガラス製品としての品質を劣化させてしまうといった問題が発生する。
このように、大流量の溶融ガラスGを減圧脱泡処理するために、減圧脱泡槽の流路の横幅を広くした場合、上記の問題が新たに発生する。
【0011】
そこで、本発明の目的は上記問題点を解決することにあり、本発明の第1の目的は、大流量の溶融ガラスを減圧脱泡処理するために、減圧脱泡槽の流路の横幅を広げた大型の減圧脱泡装置であっても、流下する溶融ガラスの流下速度が局所的に低下する部分がなく減圧脱泡されて均質な溶融ガラスを得ることのできる溶融ガラスの減圧脱泡装置を提供することにある。さらに、本発明の第2の目的は、大流量の溶融ガラスを減圧脱泡処理するために、減圧脱泡槽の流路の横幅を広げた大型の減圧脱泡装置であっても、減圧脱泡槽の流路の両側壁部が天井部や底部と接続されてできる緻密質耐火物製レンガの目地を開かせず、所望の減圧脱泡処理をすることができる溶融ガラスの減圧脱泡装置を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記第1の目的を達成するために、本発明の第1の態様は、真空吸引されて内部が減圧される減圧ハウジングと、
この減圧ハウジング内に設けられ、溶融ガラスを流下して減圧脱泡を行う減圧脱泡槽と、
この減圧脱泡槽に連通して設けられ、減圧脱泡前の溶融ガラスを吸引上昇させて前記減圧脱泡槽に導入する上昇管と、
前記減圧脱泡槽に連通して設けられ、減圧脱泡された溶融ガラスを前記減圧脱泡槽から下降させて導出する下降管とを具備し、
前記減圧脱泡槽は、減圧脱泡された溶融ガラスを前記下降管に下降させる下流部の流路の内幅を、前記上昇管から溶融ガラスを導入する上流部の流路の内幅に比べて狭くなるよう構成されており、前記減圧脱泡槽の流路の内幅が縮小する流路部分に前記溶融ガラスとともに流下する気泡をせき止めるスキマーを有するものであり、
前記減圧脱泡槽の下流部の流路の内幅は、前記減圧脱泡槽の上流部の流路の内幅の2/3倍以下であること特徴とする溶融ガラスの減圧脱泡装置を提供するものである。
【0013】
ここで、前記減圧脱泡槽は、緻密質耐火物製レンガを組んで構成され、または白金合金で構成されることが好ましい。
また、前記減圧脱泡槽は、矩形断面形状の流路を形成するための、前記緻密質製耐火物製レンガを組んで構成される天井部、底部および両側壁部を有し、この両側壁部と接続される前記天井部および前記底部の前記緻密質耐火物製レンガは、前記両側壁部の前記緻密質耐火物製レンガを組み込むための切り欠き部を有することが好ましい。
前記減圧脱泡槽の前記両側壁部の外側に、前記両側壁部の緻密質耐火物製レンガを外側から固定する固定手段を有することが好ましく、前記減圧脱泡槽の前記両側壁部の少なくとも一方の外側に設けられる前記固定手段はジャッキであって、減圧脱泡処理開始前に減圧ハウジング外部から調整された後、前記ジャッキの前記減圧ハウジングに接続する部分を溶接して固定されるとともに、減圧ハウジング内の気密性を確保することが好ましい。
また、前記減圧脱泡槽における溶融ガラスの流量は、20トン/日以上であることが好ましい。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の第1の態様の溶融ガラスの減圧脱泡装置について、添付の図面に示される好適実施例を基に詳細に説明する。
【0016】
図1に、本発明の第1の態様の溶融ガラスの減圧脱泡装置の一実施例の概略断面図を示す。図1に示すように、減圧脱泡装置10は、溶解槽20内の溶融ガラスGを減圧脱泡処理して、図示しない次の処理槽、例えば、フロートバスなどの板材の成形処理槽や瓶などの成形作業槽などに連続的に供給するプロセスに用いられるもので、基本的に、減圧ハウジング12、減圧脱泡槽14、上昇管16および下降管18を有する。
減圧ハウジング12は、減圧脱泡槽14の気密性を確保するためのものであり、略門型に形成され、本体部12aと、上昇管収容部12bと、下降管収容部12cとを有する。この減圧ハウジング12は、減圧脱泡槽14に必要とされる気密性および強度を有するものであれば、その材質、構造は特に限定されるものではないが、金属製、特にステンレス製とするのが好ましい。このような減圧ハウジング12は、外部から真空ポンプ(図示せず)等によって真空吸引され、内部が減圧され、内設される減圧脱泡槽14内を所定の圧力、例えば1/20〜1/3気圧の減圧状態に維持するように構成される。
【0017】
減圧ハウジング12の本体部12a内には減圧脱泡槽14が設けられる。また、減圧脱泡槽14の左端部には上昇管16が連通され、減圧脱泡槽14の右端部には下降管18が連通される。なお、上昇管16および下降管18の主要部分はそれぞれ減圧ハウジング12の上昇管収容部12b、下降管収容部12c内に収容され、上昇管16および下降管18の下端部分は減圧ハウジング12外に延出するようにして設けられる。
【0018】
本発明の減圧脱泡装置10においては、減圧脱泡槽14、上昇管16および下降管18は緻密質耐火物である電鋳耐火物が用いられる。すなわち、減圧脱泡装置10における溶融ガラスGと直接接触する主要部分を緻密質耐火物製レンガである電鋳耐火物製レンガを組み上げて形成することにより、従来から用いられてきた貴金属合金製のものよりも、コストを大幅に低減し、従って自由な形状で、かつ、自由な厚さに設計することができる。その結果、減圧脱泡装置10の大容量化が実現するとともに、より高温での減圧脱泡処理も行えるようになる。
電鋳耐火物としては、耐火原料を電気溶融した後、所定形状に鋳込み成形したものであれば特に限定されず、従来公知の各種の電鋳耐火物を使用すればよい。中でも、耐蝕性が高く、素地からの発泡も少ない点で、アルミナ(Al2 O3 )系電鋳耐火物、ジルコニア(ZrO2 )系電鋳耐火物、アルミナ−ジルコニア−シリカ(Al2 O3 −ZrO2 −SiO2 )系電鋳耐火物等が好適に例示され、具体的には、溶融ガラスGの温度が1300℃以下の場合はマースナイト(MB−G)を、1300℃以上の場合はZB−X950、ジルコナイト(ZB)(いずれも旭硝子(株)製)等を用いるのが好ましい。
本実施例では電鋳耐火物製レンガを用いるが、電鋳耐火物製レンガに制限されず、緻密質焼成耐火物製レンガを用いてもよい。
緻密質焼成耐火物としては、緻密質アルミナ系耐火物、緻密質ジルコニア−シリカ系耐火物、および緻密質アルミナ−ジルコニア−シリカ系耐火物の少なくとも1種の緻密質焼成耐火物であることが好ましい。
【0019】
減圧脱泡装置10は、電鋳耐火物製レンガを組み上げて減圧脱泡槽14、上昇管16および下降管18の各流路を形成するが、減圧脱泡槽14、上昇管16および下降管18の流路の断面形状はレンガを自由に組み上げて種々の形状とすることができる。この形状は少なくとも筒状であれば特に限定されず、例えば、その断面形状は円状のみならず矩形状であってもよい。減圧脱泡装置10においては、上昇管16および下降管18の流路は断面形状を円状としており、減圧脱泡槽14の流路は矩形状としている。断面形状を矩形状とすることで、円状とした場合に比べ、その断面形状に起因して、より大流量の溶融ガラスGの減圧脱泡処理ができるからである。
【0020】
また、上昇管16の下端であって、上流案内ピット22内の溶融ガラスGに浸漬させる部分や、下降管18の下端であって下流案内ピット24内の溶融ガラスGに浸漬させる部分については、特に溶融ガラスGと大気との界面が存在することから、この界面近傍においては反応性に富み、特に電鋳耐火物では界面部分や目地部分の劣化が進行しやすい。従って、上昇管16の下端部および下降管18の下端部は、白金または白金合金で作製するのが好ましい。
【0021】
減圧脱泡槽14の周囲には減圧脱泡槽14を被覆する断熱用の耐火レンガ26(以下、断熱レンガ26とする)が配設され、上昇管16および下降管18の周囲にもそれぞれを被覆する断熱レンガ26が配設される。
断熱レンガ26としては、公知の種々のレンガを使用すればよく、特に限定されない。このように配設された断熱レンガ26は、その外側が減圧ハウジング12に覆われることにより減圧ハウジング12内に収容される。
なお、減圧ハウジング12の外壁面の温度は、断熱レンガ26によってできるだけ減圧ハウジング12に伝達される熱を遮断して、できるだけ低温、例えば100℃程にするのが好ましい。
【0022】
さて、本発明の特徴である減圧脱泡槽14について説明する。
図2は、図1に示す減圧脱泡装置10のA−A’線に沿う断面図である。
図2に示されるように、上昇管16から減圧脱泡槽14内へ溶融ガラスGが導入される流入口16aを有する減圧脱泡槽の上流部の流路の内幅H1は、従来の同規模の減圧脱泡装置110の減圧脱泡槽116の流路の内幅より広い。このため、溶融ガラスG内の気泡を減圧脱泡するために必要な上部空間14sと接触する溶融ガラスGの液表面の面積を広くする。
一方、溶融ガラスGが下降管18に導出される流出口18aを有する減圧脱泡槽14の下流部の流路の内幅H2は、従来の同規模の減圧脱泡装置110の流路の内幅と略同程度の横幅である。つまり、減圧脱泡槽14の下流部の流路の内幅H2は、減圧脱泡槽14の上流部の流路の内幅H1に比べて狭くなっている。
【0023】
このような減圧脱泡槽14の流路では、流路の内幅の広い上流部から流路の内幅の狭い下流部に向って溶融ガラスGが流れるため、出口の狭い流出口18aを通って下降管18に導出される減圧脱泡槽14の下流部においても、気泡の浮上により活発に溶融ガラスGが動く上流部と同様に溶融ガラスGのよどむことのない一様な流れを得ることができる。つまり、溶融ガラスGの流下速度が局所的に低下する部分が存在せず、下降管18よりスムーズに導出される。下降管18よりスムーズに導出された溶融ガラスGは、減圧脱泡槽14内において停滞した部分を有さず、減圧脱泡槽14内を通過する時間に顕著な偏りがないため、溶融ガラスGの組成がばらつくことはない。そのため、最終製品となった板ガラス等は、組成の変化によって屈折率が部分的に変化して透視像が大きく歪むリームの悪化に至ることがなく、板ガラス等の品質の均質化が達成される。また、減圧脱泡槽14内の下流部の流路の内幅H2を上流部の流路の内幅H1より狭くすることによって、下流部での溶融ガラスGの温度の低下、溶融ガラスGの粘度の増加により流下速度が極端に低下することを防止することができる。
なお、減圧脱泡槽14の下流部の流路の内幅H2は、前記減圧脱泡槽の上流部の流路の内幅H1の2/3倍以下であれば、上記リームの悪化をより効果的に防止することができる。
また、減圧脱泡槽14内で溶融ガラスGが上部空間14sと接触する面積が広がるため、溶融ガラスGの流量を20トン/日以上としても所望の減圧脱泡処理ができる。
【0024】
減圧脱泡槽14の下流部の流路の内幅を狭くする位置は、特に制限的ではないが、流路内幅を狭くした位置に減圧脱泡によって発生する気泡を止めるスキマー28が設けられる。減圧脱泡槽14の上流部から溶融ガラスGが流下しつつ、溶融ガラスG内から浮上した気泡が溶融ガラスGの液表面で破泡せず浮遊したまま流出口18aを通って下降管18から導出されないようにするためである。
また、減圧脱泡槽14の流路の内幅を上流部から下流部に沿って徐々に狭くしてもよい。
また、減圧脱泡槽14の流路の深さを上流部から下流部に沿って徐々に浅くしてもよいし、ステップ状に浅くしてもよい。
また、減圧脱泡槽14の流路の断面積を上流部から下流部に向かって徐々に、または急に小さくしてもよい。
【0025】
また、減圧脱泡槽14は、電鋳耐火物製レンガを組み上げて構成されるが、この電鋳耐火物製レンガを組み上げて得られる減圧脱泡槽14は以下のような特徴を有する。なお、図3には減圧脱泡槽14の構成部分を示しているが、理解が容易にできるように、減圧脱泡槽14を構成する各部分を、各部分毎に分離して図示したものである。
【0026】
減圧脱泡槽14は、左右両側の側壁部14a、天井部14b、底部14c、端面14dおよび端面14eを有し、電鋳耐火物製レンガで組み上げられる。
これらの左右両側の側壁部14a、天井部14bおよび底部14cによって囲まれる内部空間が、減圧脱泡槽14内を溶融ガラスGが流下する流路を形成する。
側壁部14aは、減圧脱泡槽14の高さ方向に目地のない一体物の電鋳耐火物製レンガを長手方向に組み上げて得られ、天井部14bおよび底部14cは、横幅方向に複数の電鋳耐火物製レンガを組むとともに長手方向にも組み上げて得られる。
また、左右両側の側壁部14aは、天井部14bおよび底部14cに設けられた所定の位置に組み込まれる。つまり、左右両側の側壁部14aと接続される天井部14bおよび底部14cの電鋳耐火物製レンガは、側壁部14aの電鋳耐火物製レンガを組み込むための切り欠き部15a、15bを有し、この切り欠き部15aおよび15bに、左右両側の側壁部14aの対応する電鋳耐火物製レンガが外側から組み込まれる。
【0027】
組み込まれた側壁部14aの外側から、図4に示されるようにジャッキ30等の固定手段を用い、側壁部14aと天井部14bおよび底部14cとの接触部分の目地が開くことのないように締めつける。
この締めつけは、図4に示すように、側壁部14aの外側に板材34を設け、その外側から他端を外部荷重受け等に固定されたジャッキ30を当て、一方ジャッキ30を当てた側と反対の側壁部14aは、板材34、ロッド36を介して外部荷重受け等に固定され、ジャッキ30を調整することによって行われる。なお、図4に示す例では、ジャッキ30およびロッド36を高さ方向に異なる位置で2カ所ずつ長手方向に7カ所ずつ、減圧脱泡槽10の左右両側の側壁部14aを板材34を介して締めつけるが、その締めつけ位置およびその箇所は制限的でない。
【0028】
また、長手方向についても、図1に示されるように、熱膨張によって端面14dおよび端面14eが天井部14bおよび底部14cと接続される部分の目地が開かないように、端面14dおよび端面14eの外側からジャッキ32等の固定手段を用いて締めつける。
この長手方向の熱膨張の締めつけは、図1に示すように、側壁部14eの外側に板材40を設け、その外側から他端を外部荷重受け等に固定されたジャッキ32を当て、一方ジャッキ32を当てた側と反対の側壁部14dは、板材38、ロッド42を介して外部荷重受け等に固定され、ジャッキ32を調整することによって行われる。
図1および図2の例では、ジャッキ32およびロッド42を高さ方向に異なる位置で2カ所ずつ横幅方向に2カ所ずつ、減圧脱泡槽の端面14dおよび14eを板材38および40を介して締めつけるが、その締めつけ位置およびその箇所は制限的でない。
【0029】
板材34、板材38および板材40の材質は、制限的ではないが、耐熱性の点から焼成耐火物製レンガを用いることが好ましい。一例として、アルミナ−ジルコニア−シリカ(Al2 O3 −ZrO2 −SiO2 )系焼成耐火物製レンガが挙げられる。ロッド36およびロッド42は、強度や耐蝕性の点からステンレス製とするのが好ましい。
また、ジャッキ30およびジャッキ32は、減圧脱泡処理開始前の熱上げ中に調整され、減圧開始前に溶接されて固定され、さらに、減圧ハウジング12内の気密性を保ち減圧を可能とする。
【0030】
従来の減圧脱泡槽116のように流路の横幅がそれほど広くない場合、例えば40cmの流路幅を有する減圧脱泡槽116では、断面形状が略コの字状のチャンネルブロック、すなわち、溶融ガラスGと直接接触する底部および両側壁部に目地が存在しない一体化したブロックを用いることができる。そのため、高温の溶融ガラスGに接触して熱せられ熱膨張を生じたとしても、溶融ガラスGにより侵蝕され易い目地がないため、目地から気泡が激しく発生することもなく、溶融ガラスG内に目地の侵蝕に基づく細かな砂利を混入させることもない。
【0031】
しかし、上述したように大流量の溶融ガラスGの減圧脱泡処理のために減圧脱泡槽14の流路の内幅を、例えば1m以上にする場合、目地の存在しない横幅が1mを超える一体物の電鋳耐火物製レンガを使用することが好ましいが、このような電鋳耐火物製レンガを製造することは困難である。そのため、複数の電鋳耐火物製レンガで横幅方向に組み上げる必要がある。その結果、両側壁部、底部および天井部がお互いに接続される部分には目地が不可避的に存在する。特に、溶融ガラスGの高温にさらされて生じた熱膨張によって、減圧脱泡槽14の側壁部14aと底部14cまた側壁部14aと天井部14bの接続部分の目地は最も開き易い。これらの目地が開くと、開いた目地から気泡が激しく発生し溶融ガラスG内に混入し、溶融ガラスGによる侵蝕の核となって侵蝕を進ませ、さらに砂利を混入させてしまう。
【0032】
そのため、気泡の発生原因であり、溶融ガラスGによる炉材の侵蝕のもとなり、さらに砂利の混入の原因ともなる側壁部14aと底部14cの接続部分の目地や側壁部14aと天井部14bの接続部分の目地を締めつけて目地の開きを抑制するジャッキ36等の固定手段を両側壁部14aの外側に配置する。
また、底部14cおよび天井部14bが側壁部14aと接続される底部14cおよび天井部14bの接続部分の電鋳耐火物製レンガには、両側壁部14aの電鋳耐火物製レンガが組み込まれ、この組み込まれた両側壁部14aが外側から容易に締めつけられるように、切り欠き部15aおよび15bを有する。この切り欠き部15aおよび15bに側壁部14aが左右から組み込まれるので、ジャッキ30等を用いて外側から側壁部14aに力を加えることによって、側壁部14aと底部14cの接続部分の目地や側壁部14aと天井部14bの接続部分の目地を簡単に締めつけることができる。
このように、熱膨張に起因して開き易い目地を、左右両側の側壁部14aの外側から固定手段を用いて締めつけることで、目地の開きを抑制することができ、大流量の溶融ガラスGの減圧脱泡処理を可能とする。
また、締めつけは、横幅方向のみならず、長手方向にも締めつけるので、減圧脱泡槽10の流路の横幅が変化する部分の目地が特に開くこともない。
【0033】
また、底部14cは、減圧脱泡槽14の底面形状を所望の形状に組み上げるため、横幅方向に2個以上の電鋳耐火物製レンガを組んで構成される。2個以上の電鋳耐火物製レンガを用いて組むため、横幅方向に目地が不可避的に存在するものの、これらの目地は、上記側壁部14aと底部14cとの接続部分にできる目地に比べて目地の開きが小さく、気泡の発生の原因とならず、溶融ガラスGによる侵蝕の核ともならず、さらに砂利の混入の原因となることもない。
一方、減圧脱泡槽14の天井部14bも、図4に示されるように、概略、横幅方向に2個以上の電鋳耐火物製レンガを組んで構成され、横幅の広い減圧脱泡槽14の上流部の天井部14bは、3個の電鋳耐火物製レンガを横幅方向に組んで構成される。この3個の電鋳耐火物製レンガで構成される天井部14bの中央に位置する電鋳耐火物製レンガ14b1 は、その横幅が上方に迫り出す迫構造となっているため、天井部14bを構成する電鋳耐火物製レンガ14b1 が落下することはない。
【0034】
本発明の第1の態様に係る溶融ガラスの減圧脱泡装置の一実施例である大型の減圧脱泡装置10は、基本的に以上のように構成されるが、減圧脱泡槽の下流部の流路の内幅を、上流部の流路の内幅に比べて狭くする本発明を、白金合金を減圧脱泡槽に用いた減圧脱泡装置に適用することも可能である。
次に減圧脱泡装置10の作用について説明する。
【0035】
まず、減圧脱泡装置10の運転を開始するに先立って、予め流路の内面を高熱に予熱する。上昇管16、減圧脱泡槽14および下降管18の流路表面が高温の溶融ガラスGと直接接触するため、溶融ガラスGが流路表面で冷やされると、溶融ガラスGの粘度が高くなり、流れが停滞する他、粘度が高くなるため減圧脱泡効果も十分に発揮されないおそれが生じるためである。
【0036】
予め流路内面を高熱に予熱して熱上げをすると、電鋳耐火物製レンガは熱膨張し、特に長手方向および横幅方向に大きく膨張する。その結果、側壁部14aと底部14cとの接続部分の目地、また、側壁部14aと天井部14bとの接続部分の目地が大きく開く。そのため、熱上げ中および熱上げが完了した後、ジャッキ32を用いて、目地が閉じるように長手方向の熱膨張を押えて調整し、またジャッキ30を用いて、目地が閉じるように横幅方向の熱膨張を押えて調整する。調整後、減圧ハウジング12の内部が減圧可能なように、気密性を保持すべく、減圧ハウジング12を貫通するジャッキ30やジャッキ32やロッド36やロッド42の隙間を溶接固定して密封する。
これによって、側壁部14aおよび底部14cの目地また、側壁部14aと天井部14bの目地が大きく開くことはない。
【0037】
熱上げ作業やジャッキ30等の調整、固定作業の後、溶解槽20内の溶融ガラスGを図示しないバイパスを開放して上流案内ピット22から下流案内ピット24内に導入する。溶融ガラスGの液面が所定のレベルに達すると、図示しない真空ポンプを作動して、減圧ハウジング12内を吸引口12dから真空引きして、従って減圧脱泡槽14内を吸引孔14fおよび14gから真空引きして、減圧脱泡槽14内を1/20〜1/3気圧に減圧する。
その結果、溶融ガラスGが上昇管16および下降管18内を上昇し、減圧脱泡槽14内に導入され、溶解槽24と減圧脱泡槽14との溶融ガラスGのレベル差が所定値となるまで吸引する。減圧脱泡槽14内に所定の深さまで満たされ、真空引きされた上部空間14sが形成される。この後に、バイパスが閉止される。
【0038】
立ち上げが終了すると、溶融ガラスGは、溶解槽20から上流案内ピット22を経由し、上昇管16内を上昇して、減圧脱泡槽14内に導入される。そして溶融ガラスGは、減圧脱泡槽14内を流下する間に、所定の減圧条件下、以下のように脱泡処理される。
すなわち、減圧脱泡槽14の流路内では、上昇管16から導入された溶融ガラスG中の気泡は、当初径の小さな気泡、例えば径が0.2mm程度であるが、溶融ガラスGが減圧脱泡槽14内を流下する間に、溶融ガラスG内に溶存する二酸化炭素(CO2 ) や窒素(N2 )等のガス成分を気泡内に取り込み、気泡は成長し、例えば径が5〜10mm程度となり、溶融ガラスG中を浮上する。溶融ガラスGの液表面に浮上した気泡は破泡し、破泡した気泡内に含まれたガス成分は真空ポンプによって除去される。また破泡せず浮遊する気泡は、スキマー28によって堰止められる間に破泡する。こうして、流下する溶融ガラスG内から気泡が除去される。
このようにして、脱泡処理された溶融ガラスGは、減圧脱泡槽14内から下降管18に導出され、下降管18内を下降して下流案内ピット24内に導入され、下流案内ピット24から、図示しない次の処理槽(例えば成形処理槽)に導出される。
【0039】
以上、本発明の第1の態様では、所定の条件下減圧脱泡処理を行う減圧脱泡槽14の流路の底面積は従来の減圧脱泡装置110の流路の底面積に比べて広いため、溶融ガラスGが上部空間14sと接触する面積も従来の減圧脱泡装置110の接触する面積より広い。そのため、20トン/日以上の大流量の溶融ガラスGを減圧脱泡処理を行う場合、減圧脱泡処理を行う溶融ガラスGの流量条件を変えて処理する流量が増加しても、また、溶解炉内の溶融ガラスGの温度が低下して溶融ガラスG内に溶存するガス成分の濃度がたとえ増加しても、溶融ガラスG内の気泡を十分に減圧脱泡することができる。
また、減圧脱泡槽14の下流部の流路の内幅H2は、減圧脱泡槽14の上流部の流路の内幅H1に比べて狭いため、減圧脱泡槽14の流出口18aを経て下降管18から導出される減圧脱泡槽14の下流部の溶融ガラスGの流れは、流下速度が局所的に低下する部分がなく、一様な流れの下に流出口18aを経て下降管18より導出される。そのため、下降管18より導出されて最終製品となった板ガラス等は、組成が部分的に変化することはなく、屈折率が部分的に変化して透視像が大きく歪むいわゆるリームの悪化に繋がることもない。
【0040】
一方、本発明の第2の態様は、本発明の第2の目的を達成するものである。
第2の目的を達成するためには、本発明の第1 の態様のように必ずしも減圧脱泡槽の下流部の流路の内幅を上流部に比べて狭くする必要はなく、その断面構造を溶融ガラスの流下する長手方向の全長にわたって図4に示す同一構造とすればよい。
そして、前述したように、両側壁部を固定手段によって各々の側壁部の外側から熱膨張に起因して開き易い目地を締めつけることにより、減圧脱泡槽の流路の横幅を広げても、目地の開きを抑制することができ、大流量の溶融ガラスGの減圧脱泡処理を可能とする効果を有する。
【0041】
以上、本発明の実施例について詳細に説明したが、本発明は上記実施例に限定はされず、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、各種の改良および変更を行ってもよいのはもちろんである。
【0042】
【発明の効果】
以上、詳細に説明したように、本発明によれば、減圧脱泡槽の流路を流下して減圧脱泡された溶融ガラスが下降管から導出される減圧脱泡槽の下流部の流路の内幅を、上昇管から溶融ガラスが導入される減圧脱泡槽の上流部の流路の内幅に比べて狭くし、減圧脱泡槽の下流部の流路の内幅を、減圧脱泡槽の上流部の流路の内幅の2/3倍以下としているので、減圧脱泡槽内で、局所的に溶融ガラスの流下速度が低下する部分はなく、溶融ガラスが減圧脱泡槽内を流下する時間も均一化するので、流下時間のばらつきに起因して生じる溶融ガラスの組成変化もなく、その結果、組成の均一な大流量の溶融ガラスを得ることができる。
また、流路内幅を狭くした位置に減圧脱泡によって発生する気泡を止めるスキマーを設けることにより、減圧脱泡槽の上流部から溶融ガラスが流下しつつ、溶融ガラス内から浮上した気泡が溶融ガラスの液表面で破泡せず浮遊したまま下降管から導出されない。
さらに、減圧脱泡槽の側壁部は、天井部および底部の電鋳耐火物製レンガに設けられた切り欠き部に組み込まれ、側壁部の外側から側壁部の電鋳耐火物製レンガを固定手段によって締めつけて固定されるため、熱膨張により目地が開くことはなく、したがって、開いた目地から減圧脱泡することの困難な小さな気泡を発生させることはなく、気泡の混入しない大流量の溶融ガラスを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の減圧脱泡装置の一例を示す概略断面図である。
【図2】 図1に示される減圧脱泡装置におけるA−A’線に沿う概略断面図である。
【図3】 図1に示される減圧脱泡装置の減圧脱泡槽の各部分を分解して説明する説明図である。
【図4】 図2に示される減圧脱泡装置におけるB−B’線に沿う概略断面図である。
【図5】 従来の減圧脱泡装置の一例を示す概略断面図である。
【符号の説明】
10、110 減圧脱泡装置
12、114 減圧ハウジング
12a 本体部
12b 上昇管収容部
12c 下降管収容部
12d、114c 吸引口
14 減圧脱泡槽
14a 側壁部
14b 天井部
14c 底部
14d、14e 端面
14f、14g、116a、116b 吸引孔
14s、116s 上部空間
15a、15b 切り欠き部
16、118 上昇管
16a 流入口
18、120 下降管
18a 流出口
20、112 溶解槽
22、122 上流案内ピット
24、124 下流案内ピット
26、126 断熱レンガ
28 スキマー
30、32 ジャッキ
34、38、40 板材
36、42 ロッド
G 溶融ガラス
Claims (5)
- 真空吸引されて内部が減圧される減圧ハウジングと、
この減圧ハウジング内に設けられ、溶融ガラスを流下して減圧脱泡を行う減圧脱泡槽と、
この減圧脱泡槽に連通して設けられ、減圧脱泡前の溶融ガラスを吸引上昇させて前記減圧脱泡槽に導入する上昇管と、
前記減圧脱泡槽に連通して設けられ、減圧脱泡された溶融ガラスを前記減圧脱泡槽から下降させて導出する下降管とを具備し、
前記減圧脱泡槽は、減圧脱泡された溶融ガラスを前記下降管に下降させる下流部の流路の内幅を、前記上昇管から溶融ガラスを導入する上流部の流路の内幅に比べて狭くなるよう構成されており、前記減圧脱泡槽の流路の内幅が縮小する流路部分に前記溶融ガラスとともに流下する気泡をせき止めるスキマーを有するものであり、
前記減圧脱泡槽の下流部の流路の内幅は、前記減圧脱泡槽の上流部の流路の内幅の2/3倍以下であること特徴とする溶融ガラスの減圧脱泡装置。 - 前記減圧脱泡槽は、緻密質耐火物製レンガを組んで構成される、あるいは白金合金で構成される請求項1に記載の溶融ガラスの減圧脱泡装置。
- 前記減圧脱泡槽は、矩形断面形状の流路を形成するための、前記緻密質耐火物製レンガを組んで構成される天井部、底部および両側壁部を有し、この両側壁部と接続される前記天井部および前記底部の前記緻密質耐火物製レンガは、前記両側壁部の前記緻密質耐火物製レンガを組み込むための切り欠き部を有する請求項2に記載の溶融ガラスの減圧脱泡装置。
- 前記減圧脱泡槽の前記両側壁部の各々外側に、それぞれ前記両側壁部の各々の緻密質耐火物製レンガを外側から固定する固定手段を有する請求項3に記載の溶融ガラスの減圧脱泡装置。
- 前記減圧脱泡槽の前記両側壁部の少なくとも一方の外側に設けられる前記固定手段は、減圧脱泡処理開始前に前記減圧ハウジング外部から調整された後固定されるとともに、前記減圧ハウジング内の気密性を確保するジャッキである請求項4に記載の溶融ガラスの減圧脱泡装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP35623398A JP3915288B2 (ja) | 1998-12-15 | 1998-12-15 | 溶融ガラスの減圧脱泡装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP35623398A JP3915288B2 (ja) | 1998-12-15 | 1998-12-15 | 溶融ガラスの減圧脱泡装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000178029A JP2000178029A (ja) | 2000-06-27 |
JP3915288B2 true JP3915288B2 (ja) | 2007-05-16 |
Family
ID=18448014
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP35623398A Expired - Fee Related JP3915288B2 (ja) | 1998-12-15 | 1998-12-15 | 溶融ガラスの減圧脱泡装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3915288B2 (ja) |
Families Citing this family (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6286337B1 (en) * | 2000-06-29 | 2001-09-11 | Corning Incorporated | Tubing system for reduced pressure finer |
US6854290B2 (en) * | 2001-07-18 | 2005-02-15 | Corning Incorporated | Method for controlling foam production in reduced pressure fining |
JP4513248B2 (ja) * | 2001-09-28 | 2010-07-28 | 旭硝子株式会社 | 減圧脱泡装置および減圧脱泡方法 |
KR101271801B1 (ko) | 2008-06-02 | 2013-06-07 | 아사히 가라스 가부시키가이샤 | 감압 탈포 장치, 유리 제품의 제조 장치, 및 유리 제품의 제조 방법 |
JP5752647B2 (ja) * | 2012-06-29 | 2015-07-22 | AvanStrate株式会社 | ガラス基板の製造方法 |
CN105541085B (zh) * | 2015-12-09 | 2018-03-23 | 四川航天拓鑫玄武岩实业有限公司 | 一种玄武岩纤维的生产装置及其生产方法 |
CN106830624A (zh) * | 2017-04-06 | 2017-06-13 | 蚌埠玻璃工业设计研究院 | 一种提高熔融玻璃液澄清质量的阶梯式减压脱泡装置 |
-
1998
- 1998-12-15 JP JP35623398A patent/JP3915288B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2000178029A (ja) | 2000-06-27 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US7650764B2 (en) | Vacuum degassing apparatus for molten glass | |
EP0908417B1 (en) | Vacuum degassing apparatus for molten glass | |
US6405564B1 (en) | Vacuum degassing apparatus for molten glass | |
JP5365630B2 (ja) | 減圧脱泡装置、ガラス製品の製造装置、及びガラス製品の製造方法 | |
JP3823544B2 (ja) | 溶融ガラスの減圧脱泡装置およびその製作方法 | |
JP3915288B2 (ja) | 溶融ガラスの減圧脱泡装置 | |
JP3785788B2 (ja) | 溶融ガラスの減圧脱泡装置 | |
JP3882342B2 (ja) | 溶融ガラスの減圧脱泡装置 | |
JP3861459B2 (ja) | 溶融ガラスの減圧脱泡装置 | |
JP4058935B2 (ja) | 減圧脱泡装置 | |
JP3915268B2 (ja) | 溶融ガラスの減圧脱泡装置 | |
JP3005210B2 (ja) | 溶融ガラスの減圧脱泡装置用炉材および減圧脱泡装置 | |
JP3724153B2 (ja) | 溶融ガラスの減圧脱泡装置 | |
JP4103236B2 (ja) | 減圧脱泡によるガラスの製造装置 | |
JPH11139834A (ja) | 溶融ガラスの減圧脱泡装置 | |
JP4048646B2 (ja) | 溶融ガラスの減圧脱泡方法および減圧脱泡によるガラスの製造装置 | |
JP4513248B2 (ja) | 減圧脱泡装置および減圧脱泡方法 | |
JPH11240725A (ja) | 溶融ガラスの減圧脱泡装置 | |
JP4674432B2 (ja) | 溶融ガラスの導管構造及び溶融ガラスの減圧脱泡装置並びに溶融ガラスの製造方法及びガラス物品の製造方法 | |
JP3724156B2 (ja) | 並列式減圧脱泡装置 | |
JP2006219371A (ja) | 溶融ガラスの減圧脱泡装置およびその製作方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20040506 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20060817 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20060829 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20061030 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20070116 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20070129 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100216 Year of fee payment: 3 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110216 Year of fee payment: 4 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120216 Year of fee payment: 5 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120216 Year of fee payment: 5 |
|
S531 | Written request for registration of change of domicile |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120216 Year of fee payment: 5 |
|
R371 | Transfer withdrawn |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R371 |
|
S531 | Written request for registration of change of domicile |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120216 Year of fee payment: 5 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130216 Year of fee payment: 6 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130216 Year of fee payment: 6 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140216 Year of fee payment: 7 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |