JPH05116951A - ガラス溶解炉 - Google Patents

ガラス溶解炉

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JPH05116951A
JPH05116951A JP30570291A JP30570291A JPH05116951A JP H05116951 A JPH05116951 A JP H05116951A JP 30570291 A JP30570291 A JP 30570291A JP 30570291 A JP30570291 A JP 30570291A JP H05116951 A JPH05116951 A JP H05116951A
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JP
Japan
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furnace
combustion gas
combustion
glass melting
passage
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Application number
JP30570291A
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English (en)
Inventor
Masahiro Goto
昌博 後藤
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SAN ENG KK
SUN ENGINEERING
Original Assignee
SAN ENG KK
SUN ENGINEERING
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Publication date
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Publication of JPH05116951A publication Critical patent/JPH05116951A/ja
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Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03BMANUFACTURE, SHAPING, OR SUPPLEMENTARY PROCESSES
    • C03B5/00Melting in furnaces; Furnaces so far as specially adapted for glass manufacture
    • C03B5/06Melting in furnaces; Furnaces so far as specially adapted for glass manufacture in pot furnaces

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Crucibles And Fluidized-Bed Furnaces (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 連帯窯内に設置した複数個のねこつぼを、特
別な温度管理等を要することなく、均一にしかも効率よ
く加熱し、溶解炉としての性能を発揮させる。 【構成】 ドーム状天井部2bを有する炉本体2の炉底
部中央に開口して形成される燃焼ガス導入口5の周囲で
燃焼室3内に、複数個のねこつぼ4を等配して配設す
る。この炉本体炉底部に形成した燃焼ガス導入用通路6
の炉本体側方での導出端に、バーナ7を配設し、燃焼ガ
スを燃焼ガス導入口から燃焼室上方に向かって噴流させ
る。各ねこつぼを配設した炉内壁に近接する炉底部に、
ガス排気口9を開口させ、かつ燃焼排ガスを炉本体外に
排気するガス排気用通路10を設ける。複数個のねこつ
ぼを、それぞれのつぼ底4aが、燃焼ガス導入口部分で
煙突状に立設された煙突部5a上端側に臨みかつつぼ開
口端4bが炉内壁側方に開口して形成される溶解ガラス
取出し口11に臨むように斜めに傾斜して配設する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、坩堝として複数個のね
こつぼを用いてなる連帯窯によるガラス溶解炉に関す
る。
【0002】
【従来の技術】たとえば工業炉等に用いられるガラス溶
解炉としては、従来から複数個の坩堝(ねこつぼ、オー
プンポット等)を炉内に設置している連帯窯が一般的で
あった。しかし、このような従来の連帯窯では、炉内に
配列されている複数個の坩堝全体を均一に加熱すること
が難しく、また任意の坩堝だけを加熱できるものでもな
く、個々の連帯窯の特性を熟知するとともに、それぞれ
の坩堝の溶解状態に合わせて溶解するガラス原料を選定
し、さらに連帯窯全体の温度管理を厳密に行なう必要が
あるため、その自動制御は特に困難であり、熟練した作
業者の経験と勘に頼ることが大きく、安定した溶解を行
なうことについての種々の問題を避けられないものであ
った。
【0003】このため、上述した連帯窯によれば、炉本
体による燃焼室内に配設した複数個の坩堝を、均一に加
熱するために、複数個の輝炎バーナを用い、個々の坩堝
をそれぞれ個別に加熱したり、一個の輝炎バーナを用
い、燃焼室内での循環構造を工夫することで、室内での
バーナからの火炎の循環を可能な限り均一行なえるよう
にした構造のガラス溶解炉が、種々提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た従来構造によるガラス溶解炉では、バーナからの火炎
を炉内で均一に循環させて個々の坩堝を燃焼加熱し、炉
内温度を均一とすることが難しく、坩堝内のガラス原料
を適切かつ確実に溶解させた状態を維持することが困難
であり、また部分的な過加熱による坩堝の寿命、さらに
燃料費等についても問題があり、実用性の面からはまだ
まだ問題であった。
【0005】特に、上述したような従来構造では、坩堝
に対して部分的に過加熱部分が生じ、これが坩堝の割れ
等といった耐久性に大きく影響するもので、溶解炉とし
ての性能を確保し得ないばかりでなく、耐久性等の面か
らも問題で、しかもコスト的にも問題の大きいものであ
り、このような問題点を一掃し得るような何らかの対策
を講じることが望まれている。
【0006】また、このようなガラス溶解炉として必要
とされることは、その加熱温度が約1500℃前、後にも及
ぶことで、一般的な工業炉のように 700℃未満でよいも
のとは炉各部の構成等を始めとしてバーナ等の配設状態
を含めた燃焼系の構成等に特別な配慮を必要とするもの
で、このような点を考慮ししかも多品種少量生産向きの
ガラス溶解炉の出現が要望されている。
【0007】本発明はこのような事情に鑑みてなされた
ものであり、燃焼室内部に炉内壁や該室内でのバーナ火
炎等の循環経路との関係を考慮し、坩堝としての複数個
のねこつぼを、燃焼室内で周方向に等配して配置させる
とともに、燃焼室中央部下側にバーナからの火炎を燃焼
ガスに変えて噴出させ得る燃焼ガス導入口を開口させて
設けることにより、炉内での均一でしかも効率のよい加
熱状態を確保し、溶解炉としての性能を発揮させ得るガ
ラス溶解炉を得ることを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】このような要請に応える
ために本発明に係るガラス溶解炉は、燃焼室を形成する
ドーム状天井部を有する炉本体と、その炉底部中央に開
口して形成される燃焼ガス導入口の周囲で燃焼室内に等
配して配設される複数個のねこつぼと、炉本体の炉底部
に一端が燃焼ガス導入口に接続されるように形成する燃
焼ガス導入用通路の炉本体側方に導出されている他端に
配設され該通路内に火炎を噴射することで燃焼ガスを燃
焼ガス導入口から燃焼室上方に向かって噴流させるバー
ナと、前記炉底部で炉内壁に近接する各ねこつぼの配設
位置にそれぞれ開口される複数個のガス排気口からの燃
焼排ガスを順次合流させて炉本体外に排気するガス排気
用通路を備えてなり、複数個のねこつぼが、それぞれの
つぼ底を、燃焼ガス導入口部分で煙突状に立設された煙
突部上端側に臨みかつつぼ開口端が炉内壁側方に開口し
て形成される溶解ガラス取出し口に臨むように斜めに傾
斜して配設したものである。
【0009】また、本発明によれば、炉本体の炉内壁
を、燃焼ガス導入口に対向する天井部中央から、ねこつ
ぼのつぼ開口部が臨む炉壁側方にかけて、バーナからの
火炎による燃焼ガスを流通させるような形状をもって形
成したり、ガス排気口を、炉底部内に形成されたガス排
気用通路を通り、炉本体の外側に立設した熱交換器に連
通され、この熱交換器を通って燃焼排ガスを排気させる
ことで、バーナに導入される燃焼用空気を予熱するよう
にしたり、あるいはガス排気用通路を、ねこつぼが破損
して溶融ガラスが流出したときに、これを炉本体外側に
向かって案内するように斜め下方に傾斜して形成したり
したものである。
【0010】
【作用】本発明によれば、燃焼ガス導入口に至る縦穴部
を有する炉底部に形成された燃焼ガス導入用通路におい
て、バーナからの火炎による燃焼ガスが衝突すること
で、この燃焼ガスを、燃焼ガス導入用通路内での熱伝達
性を確保しつつ、この通路内を流通させて燃焼ガス導入
口から燃焼室内に熱拡散させながら導入し、この燃焼ガ
スを、燃焼室内でねこつぼのつぼ底からつぼ側部にかけ
て、炉内壁との間の隙間通路を確保しつつ、全体にわた
って均一にしかも効率よく流通させて加熱し得るもので
ある。そして、燃焼排ガスは、各ねこつぼの下側のガス
排気口からガス排気用通路を経て排気され、かつその途
中で熱交換器にて排熱が回収され、バーナへの燃焼用空
気の予熱を行なえるようになっている。
【0011】
【実施例】図1ないし図3は本発明に係るガラス溶解炉
の一実施例を示すものであり、これらの図において、ま
ず、全体を符号1で示すガラス溶解炉の概略構成を簡単
に説明すると、このガラス溶解炉1は、ガラス溶解作業
現場の適宜の設置位置に耐熱レンガ等を積上げて形成さ
れる筒状側壁からなる本体部2aとその上部に取外し自
在に載置して設けられるドーム状天井部2bとからなる
炉本体2を備えている。ここで、この炉本体2の炉内壁
は、後述する燃焼ガス導入口5に対向する天井部中央か
ら、後述するねこつぼ4のつぼ開口部が臨む炉壁側方に
かけて、後述するバーナ7からの火炎による燃焼ガスを
流通させるような形状をもって形成されている。
【0012】そして、この炉本体2内に形成される燃焼
室3内部に、前記ドーム状天井部2bの取外し時に搬入
されることにより、投入されたガラス原料を溶解する坩
堝としての複数個(本実施例では三個)のねこつぼ4が
配設される。これらのねこつぼ4は、前記炉本体2の炉
底部中央に開口して形成される燃焼ガス導入口5の周囲
で燃焼室3内に等配して配設されるようになっている。
ここで、図中5aは前記炉底部に形成されて燃焼室3中
央部に開口する燃焼ガス導入口5には、わずかな高さを
もって略煙突状に立設された煙突部である。また、上述
したねこつぼ4は、上述したように天井部2を取り外す
ことで、メンテナンスや交換時等において、燃焼室3内
に搬入、搬出されるように構成されていることは言うま
でもない。ここで、上述したねこつぼ4としては、少な
くとも二個以上であれば、炉本体2の大きさやねこつぼ
4の大きさによって適宜選択し得ることは言うまでもな
い。
【0013】また、前記炉本体2の炉底部には、一端が
燃焼ガス導入口5に接続されるとともに他端が炉本体2
の側方に導出されている燃焼ガス導入用通路6が形成さ
れている。この燃焼ガス導入用通路6は、前記燃焼ガス
導入口5に至る縦穴部6aと、これに連続し全体として
略L字状通路を形成する横穴部6bとからなり、この横
穴部6bの外方端には、噴射させる火炎によって燃焼ガ
スを燃焼室3内に吹き込むためのセミルミナス型などに
よるバーナ7が設けられている。
【0014】さらに、これら通路6を構成する横穴部6
bと縦穴部6aとの間には、バーナ7からの火炎により
横穴部6b内を進む燃焼ガスが、縦穴部6aに流れる途
中で衝突するバッフル壁8を有している。このバッフル
壁8は、これに燃焼ガスが衝突して乱流を生じることに
より、この燃焼ガスを、燃焼ガス導入用通路6内での熱
伝達性を確保しつつ、この通路6内を流通させて燃焼ガ
ス導入口5から燃焼室3内に熱拡散させながら吹き込ん
で噴流させるという機能を発揮させるためのものであ
る。
【0015】さらに、各ねこつぼ4の配設位置で前記炉
底部で炉内壁に近接する部分には、ねこつぼ4と同数の
燃焼排ガス用のガス排気口9がそれぞれ開口して形成さ
れている。そして、これらのガス排気口9から燃焼排ガ
スを合流させて炉本体2外に排気するガス排気用通路1
0が、炉底部に前記燃焼ガス導入用通路6とは別に形成
されている。なお、このガス排気用通路10は、図1等
から明らかなように、ねこつぼ4が破損して溶融ガラス
が流出したときに、これを炉本体2外側に向かって案内
するように斜め下方に傾斜して形成されている。そし
て、この通路10の外方端は、後述する熱交換器12に
接続されるともに、その外側の開口端は常時は閉塞部材
15により密閉されている。この閉塞部材15は、燃焼
室3内でねこつぼ4が破損し、溶融ガラスが流出した際
に、前記ガス排気用通路10の傾斜によって流れてきた
ガラス16(図1参照)を廃棄するために開放されるも
のである。
【0016】また、上述した構成において、複数個のね
こつぼ4は、それぞれのつぼ底4aが、燃焼ガス導入口
5部分に形成した煙突部5aの上端側に臨みかつつぼ開
口端4bが炉内壁の側方に開口して形成され常時は閉塞
されている溶解ガラス取出し口11に臨むように斜めに
傾斜して配設されている。
【0017】さらに、上述した各ガス排気口9は、図1
から明らかなように、炉底部を構成する耐火レンガ内に
形成され途中で合流されているガス排気通路10を通
り、炉本体2の外側に立設した熱交換器12に連通され
ており、この熱交換器12を通って燃焼排ガスを排気さ
せることにより、前記バーナ7に導入される燃焼用空気
を、図4に示したバーナ7への燃料ガスおよび燃焼用空
気供給系13等から明らかなように、予熱するような構
成されている。
【0018】なお、上述した構成によるガラス溶解炉1
において、ねこつぼ4の開口端4bが臨む炉本体2の溶
解ガラス取出し口11は、通常、ねこつぼ4の蓋体とモ
ルタル等の詰物とからなる閉塞部材17で作業時以外は
閉塞され、必要に応じて開放されるようになっている。
【0019】以上のような本発明によるガラス溶解炉1
によれば、セミルミナス等のバーナ7からの火炎が、燃
焼ガス導入用通路6内で横穴部6bから縦穴部6aに至
る部分に形成されているバッフル壁8に衝突し、その燃
焼排ガス等がバッフル壁8への衝突による乱流で、この
燃焼ガスを、燃焼ガス導入用通路6内での熱伝達性を確
保しつつ、この通路6内を流通させて燃焼ガス導入口5
から燃焼室3内に熱拡散状態で吹き込んで噴流させ得る
ものである。
【0020】そして、この燃焼ガスは、その一部がつぼ
底4aを加熱しながら、炉天井部に至り、さらに炉内壁
に沿ってねこつぼの開口端4b部分を通ってその下方の
ガス排気口9から排気され、また残りが各ねこつぼ4の
側部に沿って各ねこつぼ4間の隙間通路を流れ、排気口
9から排気されることにより、燃焼室3内での流れによ
る対流の相乗効果で炉内、特にねこつぼ4の周囲を均一
に加熱し、ねこつぼ4内でガラス原料を適切かつ確実に
溶解させることができ、しかも従来のような部分的な過
加熱等は生ぜず、坩堝の耐久性の面でも優れている。
【0021】また、このような構成によれば、ガラス原
料に合わせた温度コントロールが適切かつ確実に行な
え、その昇温速度も速く、炉内での温度を均一化できる
ため、良質なガラス素地が得られる等の利点もある。
【0022】特に、本発明によれば、ねこつぼ4内での
所要の加熱温度を充分に確保し、ガラス溶解処理を効率
よく適切に行なえるとともに、従来に比べて連帯窯とし
て高い効率をもった溶解システムを得ることができる。
【0023】また、本発明によれば、従来一ケ月程度で
あった坩堝の寿命を大幅に伸ばすことができる。これ
は、燃焼排ガスを炉内で高速状態で対流させることによ
り、ねこつぼ全体の温度を均一化する構成で、火炎が直
接ねこつぼには接触せず、その部分的な過加熱が生じな
いことから容易に理解されよう。
【0024】ここで、このような構成によるガラス溶解
炉1を用いるガラス溶解作業は、まず、炉本体2内に半
焼成状態のねこつぼ4を搬入しその焼成作業を行ない、
次でねこつぼ4内にガラス原料を投入し、炉内を1500℃
前後に加熱してガラス原料を溶解し、その温度を1350〜
1400℃程度に維持した状態でガラス成形作業が行なわれ
る。なお、このような溶解ガラスとしては、色ガラス、
スキガラス、クリスタルガラス、硬質ガラス、光学ガラ
ス、その他のガラス等、種々の種類に対応し得るもので
ある。
【0025】また、上述した構成によるガラス溶解炉1
によれば、ねこつぼ4を効率よく加熱しながら炉内を循
環して排気される燃焼排ガスを、通路10を介して炉本
体2外部でバーナ7に近接する位置に立設させた熱交換
器12に送り、ここで燃焼用空気と熱交換させることで
この空気を予熱するように構成しており、この予熱空気
が図4に示したような燃料供給系を送られるガス燃料と
のバランスでバーナ7内に導入されるように構成されて
いる。
【0026】ここで、図中20は燃焼空気ブロア、21
は前記炉本体2内の燃焼室3温度を検出する熱電対等に
よる温度センサ、22はその温度条件により溶解炉1の
運転制御を行なうプログラム温度調節計等によるコント
ローラ、23はインバータで、ブロア20は上述した温
度条件等に応じて燃焼用空気の供給量を制御しながら運
転される。
【0027】また、24はこのブロア20からの空気供
給管25途中に設けられたオリフィス26前、後の圧力
を燃料ガス供給系途中に設けられた差圧レギュレータ
で、この差圧レギュレータ24に導き燃焼用空気予熱温
度の変化に追従した燃焼用空気量に応じて燃料ガスの供
給量を自動的に制御するような構成とされている。な
お、燃料ガス供給系には、周知の通り、ガスコック、電
磁弁、流量計、制御弁等が適宜設けられている。
【0028】そして、このような構成において、燃焼用
空気の供給量を、炉内温度や燃焼用空気予熱温度等に応
じて制御し、かつこれに連動して燃料ガスをバーナ5に
供給して燃焼させることで、炉内の温度を自動的に制御
し、プログラム温度制御も適切かつ確実に行なえ、従来
の殆どの溶解炉で実用化されていない完全な無人化ガラ
ス溶解が可能となり、原料投入をも自動化すれば、ねこ
つぼ溶解炉として全自動無人化運転が行なえる。
【0029】なお、本発明は上述した実施例構造に限定
されず、ガラス溶解炉1各部の形状、構造等を、適宜変
形、変更することは自由で、たとえば炉本体2の形状や
その作業口の形状、構造等、ねこつぼ4の設置位置や設
置数、バーナ7の種類、さらには熱交換器12の配設位
置等を含めた構造、燃料ガス供給系の構成等について種
々の変形例が考えられることは、容易に理解されよう。
【0030】
【発明の効果】以上説明したように本発明に係るガラス
溶解炉によれば、燃焼室を形成するドーム状天井部を有
する炉本体と、その炉底部中央に開口して形成される燃
焼ガス導入口の周囲で燃焼室内に等配して配設される複
数個のねこつぼと、炉本体の炉底部に一端が燃焼ガス導
入口に接続されるように形成する燃焼ガス導入用通路の
炉本体側方に導出されている他端に配設され該通路内に
火炎を噴射することで燃焼ガスを燃焼ガス導入口から燃
焼室上方に向かって噴流させるバーナと、前記炉底部で
炉内壁に近接する各ねこつぼの配設位置にそれぞれ開口
される複数個のガス排気口からの燃焼排ガスを順次合流
させて炉本体外に排気するガス排気用通路を備えてな
り、複数個のねこつぼが、それぞれのつぼ底を、燃焼ガ
ス導入口部分で煙突状に立設された煙突部上端側に臨み
かつつぼ開口端が炉内壁側方に開口して形成される溶解
ガラス取出し口に臨むように斜めに傾斜して配設したの
で、簡単かつ安価な構成にもかかわらず、以下のような
種々優れた効果を奏する。
【0031】(1) 燃焼ガス導入口に至る縦穴部を有する
炉底部に形成された燃焼ガス導入用通路において、バー
ナからの火炎による燃焼ガスを、バッフル壁などに衝突
させることで、この燃焼ガスを、燃焼ガス導入用通路内
での熱伝達性を確保しつつ、この通路内を流通させて燃
焼ガス導入口から燃焼室内に熱拡散させながら導入し、
この燃焼ガスを、燃焼室内でねこつぼのつぼ底からつぼ
側部にかけて、炉内壁との間の隙間通路を確保しつつ、
全体にわたって均一にしかも効率よく流通させて加熱
し、これによる炉内での対流の相乗効果によって炉内、
特に各ねこつぼの周囲を均一に加熱し、ねこつぼ内でガ
ラス原料を適切かつ確実に溶解させることができる。特
に、必要とする炉内での溶解温度を迅速かつ適切にしか
も炉内での均一化が可能で、ガラス素地に合わせた温度
溶解が行なえる。 (2) ねこつぼの加熱にあたって、従来のような部分的な
過加熱等は生ぜず、坩堝の耐久性を大幅に向上させるこ
とができる。特に、ねこつぼの割れ等が少なくなり、そ
の寿命を従来に比べて2〜3倍にも及ぶ長寿命化を図れ
る。 (3) 上述したように坩堝の均一な加熱状態を得ることが
できるために、生産量に合わせて炉の運転基数が設定で
き、また溶解するガラス原料の溶解特性に合わせ、理想
的な温度プログラム制御が行なえ、安定した操業ができ
るようになり、多品種少量生産にあたって無駄のない運
転が効率よく行なえるとともに、余分な設備投資も不要
である等の利点がある。
【0032】さらに、本発明によれば、炉本体の炉内壁
を、燃焼ガス導入口に対向する天井部中央から、ねこつ
ぼのつぼ開口部が臨む炉壁側方にかけて、バーナからの
火炎による燃焼ガスを流通させるような形状をもって形
成したり、ガス排気口を、炉底部内に形成されたガス排
気用通路を通り、炉本体の外側に立設した熱交換器に連
通され、この熱交換器を通って燃焼排ガスを排気させる
ことで、バーナに導入される燃焼用空気を予熱するよう
にしたり、あるいはガス排気用通路を、ねこつぼが破損
して溶融ガラスが流出したときに、これを炉本体外側に
向かって案内するように斜め下方に傾斜して形成したり
することにより、上述した効果をより一層発揮させ得る
とともに、ガラス溶解炉として必要とされる機能を所要
の状態で発揮させ得るものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るガラス溶解炉の一実施例を示す概
略縦断面図である。
【図2】図1の概略横断面図である。
【図3】バーナから燃焼室に至る燃焼ガス導入用通路を
説明するための概略縦断面図である。
【図4】バーナへの燃料ガスおよび燃焼用空気供給系を
示す系統図である。
【符号の説明】
1 ガラス溶解炉 2 炉本体 3 燃焼室 4 ねこつぼ(坩堝) 4a つぼ底 4b つぼ開口端 5 燃焼ガス導入口 6 燃焼ガス導入用通路 6a 縦穴部 6b 横穴部 7 セミルミナス型のバーナ 8 バッフル壁 9 ガス排気口 10 ガス排気用通路 12 熱交換器 13 燃料ガスおよび燃焼用空気供給系

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ドーム状天井部を有し燃焼室を形成する
    炉本体と、この炉本体の炉底部中央に開口して形成され
    る燃焼ガス導入口と、この燃焼ガス導入口の周囲で燃焼
    室内に等配して配設される複数個のねこつぼと、前記炉
    本体の炉底部に形成され一端が燃焼ガス導入口に接続さ
    れるとともに他端が炉本体の側方に導出されている燃焼
    ガス導入用通路と、この燃焼ガス導入用通路の他端に配
    設され該通路内に火炎を噴射することにより燃焼ガスを
    前記燃焼ガス導入口から燃焼室上方に向かって噴流させ
    るバーナと、前記炉底部で炉内壁に近接する各ねこつぼ
    の配設位置にそれぞれ開口される複数個の燃焼排ガス用
    のガス排気口と、これらのガス排気口から燃焼排ガスを
    合流させて炉本体外に排気するガス排気用通路を備えて
    なり、 前記複数個のねこつぼは、それぞれのつぼ底が、燃焼ガ
    ス導入口部分に臨みかつつぼ開口端が炉内壁の側方に開
    口して形成される溶解ガラス取出し口に臨むように斜め
    に傾斜して配設されてなることを特徴とするガラス溶解
    炉。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のガラス溶解炉において、 炉底部に形成されて燃焼室中央部に開口する燃焼ガス導
    入口には、略煙突状に立設された煙突部が形成され、 かつ複数個のねこつぼは、それぞれのつぼ底がこの煙突
    部の上端側の対応する位置に載置されることにより、燃
    焼室内で傾斜して配設されていることを特徴とするガラ
    ス溶解炉。
  3. 【請求項3】 請求項1または請求項2記載のガラス溶
    解炉において、燃焼ガス導入口に至る縦穴部を有する炉
    底部に形成された燃焼ガス導入用通路は、バーナからの
    火炎が噴射されて燃焼ガスを前記縦穴部側に導く横穴部
    との間に燃焼ガスが衝突するバッフル壁を有し、 かつこのバッフル壁は、これに燃焼ガスが衝突して乱流
    を生じることにより、この燃焼ガスを、燃焼ガス導入用
    通路内での熱伝達性を確保しつつ、この通路内を流通さ
    せて燃焼ガス導入口から燃焼室内に熱拡散させながら導
    入するように構成されていることを特徴とするガラス溶
    解炉。
  4. 【請求項4】 請求項1、請求項2または請求項3記載
    のガラス溶解炉において、 炉本体の炉内壁は、燃焼ガス導入口に対向する天井部中
    央から、ねこつぼのつぼ開口部が臨む炉壁側方にかけ
    て、バーナからの火炎による燃焼ガスを流通させるよう
    な形状をもって形成されていることを特徴とするガラス
    溶解炉。
  5. 【請求項5】 請求項1、請求項2、請求項3または請
    求項4記載のガラス溶解炉において、 複数個のねこつぼを配置させる燃焼室を形成するドーム
    状天井部を有する炉本体は、燃焼室の側部を取り囲む筒
    状の側壁を形成する本体部と、ドーム状天井部とに分割
    可能に形成され、このドーム状天井部を取り外した際に
    各ねこつぼの搬入、搬出を行なえるように構成されてい
    ることを特徴とするガラス溶解炉。
  6. 【請求項6】 請求項1、請求項2、請求項3、請求項
    4または請求項5記載のガラス溶解炉において、 ガス排気口を、炉底部内に形成されたガス排気用通路を
    通り、炉本体の外側に立設した熱交換器に連通され、こ
    の熱交換器を通って燃焼排ガスを排気させることによ
    り、バーナに導入される燃焼用空気を予熱するように構
    成したことを特徴とするガラス溶解炉。
  7. 【請求項7】 請求項1、請求項2、請求項3、請求項
    4、請求項5または請求項6記載のガラス溶解炉におい
    て、 ガス排気用通路は、ねこつぼが破損して溶融ガラスが流
    出したときに、これを炉本体外側に向かって案内するよ
    うに斜め下方に傾斜して形成されていることを特徴とす
    るガラス溶解炉。
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