JPWO2011152240A1 - ラインパイプ用継目無鋼管及びその製造方法 - Google Patents

ラインパイプ用継目無鋼管及びその製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JPWO2011152240A1
JPWO2011152240A1 JP2011523113A JP2011523113A JPWO2011152240A1 JP WO2011152240 A1 JPWO2011152240 A1 JP WO2011152240A1 JP 2011523113 A JP2011523113 A JP 2011523113A JP 2011523113 A JP2011523113 A JP 2011523113A JP WO2011152240 A1 JPWO2011152240 A1 JP WO2011152240A1
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
less
seamless steel
steel pipe
content
toughness
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2011523113A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4911265B2 (ja
Inventor
勇次 荒井
勇次 荒井
啓介 一入
啓介 一入
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Steel Corp
Original Assignee
Sumitomo Metal Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Metal Industries Ltd filed Critical Sumitomo Metal Industries Ltd
Priority to JP2011523113A priority Critical patent/JP4911265B2/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4911265B2 publication Critical patent/JP4911265B2/ja
Publication of JPWO2011152240A1 publication Critical patent/JPWO2011152240A1/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C21METALLURGY OF IRON
    • C21DMODIFYING THE PHYSICAL STRUCTURE OF FERROUS METALS; GENERAL DEVICES FOR HEAT TREATMENT OF FERROUS OR NON-FERROUS METALS OR ALLOYS; MAKING METAL MALLEABLE, e.g. BY DECARBURISATION OR TEMPERING
    • C21D9/00Heat treatment, e.g. annealing, hardening, quenching or tempering, adapted for particular articles; Furnaces therefor
    • C21D9/08Heat treatment, e.g. annealing, hardening, quenching or tempering, adapted for particular articles; Furnaces therefor for tubular bodies or pipes
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C21METALLURGY OF IRON
    • C21DMODIFYING THE PHYSICAL STRUCTURE OF FERROUS METALS; GENERAL DEVICES FOR HEAT TREATMENT OF FERROUS OR NON-FERROUS METALS OR ALLOYS; MAKING METAL MALLEABLE, e.g. BY DECARBURISATION OR TEMPERING
    • C21D8/00Modifying the physical properties by deformation combined with, or followed by, heat treatment
    • C21D8/10Modifying the physical properties by deformation combined with, or followed by, heat treatment during manufacturing of tubular bodies
    • C21D8/105Modifying the physical properties by deformation combined with, or followed by, heat treatment during manufacturing of tubular bodies of ferrous alloys
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C22METALLURGY; FERROUS OR NON-FERROUS ALLOYS; TREATMENT OF ALLOYS OR NON-FERROUS METALS
    • C22CALLOYS
    • C22C38/00Ferrous alloys, e.g. steel alloys
    • C22C38/18Ferrous alloys, e.g. steel alloys containing chromium
    • C22C38/22Ferrous alloys, e.g. steel alloys containing chromium with molybdenum or tungsten
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C22METALLURGY; FERROUS OR NON-FERROUS ALLOYS; TREATMENT OF ALLOYS OR NON-FERROUS METALS
    • C22CALLOYS
    • C22C38/00Ferrous alloys, e.g. steel alloys
    • C22C38/18Ferrous alloys, e.g. steel alloys containing chromium
    • C22C38/24Ferrous alloys, e.g. steel alloys containing chromium with vanadium

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Metallurgy (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Thermal Sciences (AREA)
  • Crystallography & Structural Chemistry (AREA)
  • Manufacturing & Machinery (AREA)
  • Heat Treatment Of Steel (AREA)
  • Heat Treatment Of Articles (AREA)

Abstract

高い強度及び靭性を有する、ラインパイプ用継目無鋼管を提供する。本発明によるラインパイプ用継目無鋼管は、質量%で、C:0.02〜0.10%、Si:0.5%以下、Mn:0.5〜2.0%、Al:0.01〜0.1%、P:0.03%以下、S:0.005%以下、Ca:0.005%以下、及びN:0.007%以下を含有し、さらに、Ti:0.008%以下、V:0.06%未満及び、Nb:0.05%以下からなる群から選択される1種又は2種以上を含有し、残部はFe及び不純物からなり、式(1)で定義される炭素当量Ceqは0.38以上であり、Ti、V及びNbの含有量は式(2)を満たす化学組成を有し、Ti、V、Nb及びAlの内の1種又は2種以上を含有する炭窒化物の大きさが200nm以下である。Ceq=C+Mn/6+(Cr+Mo+V)/5+(Ni+Cr)/15 (1)Ti+V+Nb<0.06 (2)

Description

本発明は、継目無鋼管及びその製造方法に関し、さらに詳しくは、ラインパイプ用継目無鋼管及びその製造方法に関する。
海底に配置されるパイプラインは、高圧流体を内部に通す。パイプラインはさらに、波浪による繰り返し歪みと、海水圧とを受ける。そのため、海底のパイプラインに使用される鋼管には、高強度と高靭性とが要求される。
近年、深海や寒冷地に代表される、従来よりも過酷なサワー環境の油井及びガス井の開発が進んでいる。このような過酷なサワー環境に敷設される海底パイプラインは、従来よりも高い強度(耐圧性)、靭性を要求される。
このような特性を要求される海底パイプラインには、溶接鋼管よりも継目無鋼管の方が適している。溶接鋼管は、長手方向に沿って溶接部(シーム部)を有するためである。溶接部は母材と比較して靭性が低い。そのため、海底パイプラインには、継目無鋼管が適する。
継目無鋼管の肉厚を厚くすれば、高強度が得られる。しかしながら、肉厚が厚くなれば、脆性破壊が生じやすく、靭性が低下する。そのため、厚肉の継目無鋼管では、優れた靭性が求められる。厚肉の継目無鋼管において、強度及び靭性を向上するためには、炭素等の合金元素の含有量を増やし、焼入れ性を上げればよい。しかしながら、焼入れ性が向上された継目無鋼管同士を円周溶接する場合、溶接熱影響部が硬化しやすくなり、円周溶接により形成された溶接部の靭性が低下する。海底パイプラインに使用される厚肉の継目無鋼管は、母材及び溶接部に対して優れた靭性を求められる。
特開2000−104117号公報(特許文献1)、特開2000−169913号公報(特許文献2)、特開2004−124158号公報(特許文献3)及び特開平9−235617号公報(特許文献4)は、ラインパイプ用継目無鋼管の靭性を向上する製造方法を提案する。
しかしながら、特許文献1〜特許文献3に開示された製造方法は、32mm以下の肉厚を有する継目無鋼管を製造する。そのため、特許文献1〜特許文献3に開示された製造方法により、32mmよりも厚い肉厚を有する継目無鋼管を製造した場合、継目無鋼管の靭性が低い可能性がある。
特許文献4に開示された製造方法では、熱間圧延後の継目無鋼管を加熱炉で加熱した後、直接焼入れし、焼戻しを行う。しかしながら、特許文献4に開示された製造方法の場合、厚肉の継目無鋼管において、優れた靭性が得られない可能性がある。
本発明の目的は、高い強度及び靭性を有する、ラインパイプ用継目無鋼管を提供することである。
本発明によるラインパイプ用継目無鋼管は、質量%で、C:0.02〜0.10%、Si:0.5%以下、Mn:0.5〜2.0%、Al:0.01〜0.1%、P:0.03%以下、S:0.005%以下、Ca:0.005%以下、及び、N:0.007%以下を含有し、さらに、Ti:0.008%以下、V:0.06%未満、及び、Nb:0.05%以下からなる群から選択される1種又は2種以上を含有し、残部はFe及び不純物からなり、式(1)で定義される炭素当量Ceqは0.38以上であり、Ti、V及びNbの含有量は式(2)を満たす化学組成を有し、Ti、V、Nb及びAlのうちの1種又は2種以上を含有する炭窒化物の大きさが200nm以下である。
Ceq=C+Mn/6+(Cr+Mo+V)/5+(Ni+Cu)/15 (1)
Ti+V+Nb<0.06 (2)
ここで、式(1)及び(2)中の各元素記号には、各元素の含有量(質量%)が代入される。また、式(1)及び式(2)中の元素記号に対応する元素が含有されていない場合、式(1)及び式(2)の対応する元素記号には「0」を代入する。
本発明による継目無鋼管は、優れた強度及び靭性を有する。
上述の継目無鋼管の化学組成は、Feの一部に代えて、Cu:1.0%以下、Cr:1.0%以下、Ni:1.0%以下、及び、Mo:1.0%以下からなる群から選択された1種又は2種以上を含有してもよい。
上述の継目無鋼管は、熱間加工された後、100℃/分以上の冷却速度で加速冷却され、さらに、焼入れ及び焼戻しされて製造される。
上述の継目無鋼管は、加速冷却後、Ac3点以上に加熱されて焼入れされ、焼き入れ時の加熱において、継目無鋼管の温度が600℃〜900℃における加熱速度は3℃/分以上である。
本発明によるラインパイプ用継目無鋼管の製造方法は、質量%で、C:0.02〜0.10%、Si:0.5%以下、Mn:0.5〜2.0%、Al:0.01〜0.1%、P:0.03%以下、S:0.005%以下、Ca:0.005%以下、及びN:0.007%以下を含有し、さらに、Ti:0.008%以下、V:0.06%未満、及び、Nb:0.05%以下からなる群から選択された1種又は2種以上を含有し、残部はFe及び不純物からなり、式(1)で定義される炭素当量Ceqは0.38以上であり、Ti、V及びNbの含有量は式(2)を満たす化学組成を有する鋼素材を加熱する工程と、加熱された鋼素材を穿孔して素管を製造する工程と、素管を圧延して継目無鋼管を製造する工程と、圧延後の継目無鋼管をAr1点以下まで100℃/分以上の冷却速度で加速冷却する工程と、加速冷却された継目無鋼管を加熱し、継目無鋼管の温度が600〜900℃における加熱速度を3℃/分以上とし、継目無鋼管の温度がAc3点以上となった後、焼入れする工程と、焼入れされた前記継目無鋼管をAc1点以下で焼戻しする工程とを備える。
上述の製造方法において、鋼素材の化学組成は、Feの一部に換えて、Cu:1.0%以下、Cr:1.0%以下、Ni:1.0%以下、及び、Mo:1.0%以下からなる群から選択された1種又は2種以上を含有する。
図1は、本実施の形態のラインパイプ用継目無鋼管における、Ti、V、Nb及びAlのうちの1種又は2種以上を含有する炭窒化物の大きさと、延性脆性破面遷移温度(50%FATT)との関係を示す図である。 図2は、炭窒化物の大きさの測定方法を説明するための模式図である。 図3は、本実施の形態によるラインパイプ用継目無鋼管の製造設備の構成を示す機能ブロック図である。 図4は、本実施の形態によるラインパイプ用継目無鋼管の製造工程を示すフロー図である。 図5は、図4中の各工程におけるビレット、素管及び継目無鋼管の温度を示す模式図である。 図6は、実施例において、円周溶接性試験を実施したときの継目無鋼管の開先形状の断面図である。
以下、図面を参照し、本発明の実施の形態を詳しく説明する。図中同一又は相当部分には同一符号を付してその説明は繰り返さない。以降、元素に関する%は「質量%」を意味する。
本発明者らは、以下の知見に基づいて、本発明の実施の形態によるラインパイプ用継目無鋼管を完成した。
(A)炭素含有量を0.02〜0.10%とする。さらに、式(1)で示される炭素当量(Ceq)を0.38以上とする。これにより、高い強度が得られ、かつ、円周溶接により形成された溶接部の靭性が低下するのを抑制できる。
Ceq=C+Mn/6+(Cr+Mo+V)/5+(Ni+Cu)/15 (1)
(B)Ti、V、Nb及びAlのうちの1種又は2種以上を含有し、200nm以下の大きさを有する複数の炭窒化物が鋼中に微細分散されることにより、継目無鋼管の靭性が向上する。本明細書でいう「炭窒化物」は、炭化物、窒化物、及び、炭化物と窒化物との複合体の総称を意味する。したがって、本明細書でいう「炭窒化物」は炭化物でもよいし、窒化物でもよいし、炭化物及び窒化物の複合体であってもよい。以降、Ti、V、Nb及びAlのうちの1種又は2種以上を含有する炭窒化物を「特定炭窒化物」という。
(C)特定炭窒化物の大きさを200nm以下になるために、Ti、V及びNb含有量は式(2)を満たす。
Ti+V+Nb<0.06 (2)
(D)上記(A)及び(C)を満たす化学組成を有する丸ビレットを熱間加工して継目無鋼管を製造する。熱間加工後の継目無鋼管を加速冷却する。加速冷却後、さらに焼入れ及び焼戻しを行う。具体的には、穿孔機及び連続圧延機(マンドレルミル及びサイザ又はストレッチレデューサ)により製造された継目無鋼管を水冷(加速冷却)する工程と、焼戻し工程との間に、焼入れ工程を挿入する。この製造方法により、200nm以下の大きさの微細な特定炭窒化物が分散析出し、鋼の靭性が向上する。
以下、本実施の形態によるラインパイプ用継目無鋼管の詳細を説明する。
[化学組成]
本発明の実施の形態によるラインパイプ用継目無鋼管の化学組成は、以下の元素を含有する。
C:0.02〜0.10%
炭素(C)は、鋼の強度を向上する。しかしながら、Cが過剰に含有されると、ラインパイプの円周溶接部の靭性が低下する。したがって、C含有量は0.02〜0.10%である。好ましいC含有量の下限は、0.04%であり、好ましいC含有量の上限は、0.08%である。
Si:0.5%以下
珪素(Si)は、鋼を脱酸する。しかしながら、Siが過剰に含有されると、鋼の靭性が低下する。したがって、Si含有量は0.5%以下である。Si含有量が0.05%以上であれば、上記効果が特に有効に得られる。好ましいSi含有量の上限は、0.25%である。
Mn:0.5〜2.0%
マンガン(Mn)は鋼の焼入れ性を高め、鋼の強度を向上する。しかしながら、Mnが過剰に含有されると、Mnが鋼中で偏析し、その結果、円周溶接により形成される溶接熱影響部の靭性や母材の靭性が低下する。したがって、Mn含有量は0.5〜2.0%である。好ましいMn含有量は、1.0〜1.8%であり、さらに好ましくは、1.3〜1.8%である。
P:0.03%以下
燐(P)は、不純物である。Pは、鋼の靭性を低下する。したがって、P含有量は少ない方が好ましい。P含有量は0.03%以下である。好ましいP含有量は、0.015%以下である。
S:0.005%以下
硫黄(S)は、不純物である。Sは、Mnと結合して粗大なMnSを形成し、鋼の靭性及び耐サワー性を低下する。したがって、S含有量は少ない方が好ましい。S含有量は0.005%以下である。好ましいS含有量は、0.003%以下であり、さらに好ましくは、0.002%以下である。
Ca:0.005%以下
カルシウム(Ca)は、鋼中のSと結合してCaSを形成する。CaSの生成により、MnSの生成が抑制される。つまり、Caは、MnSの生成を抑制し、鋼の靭性及び耐水素誘起割れ(Hydrogen Induced Cracking)性を向上する。以降、耐水素誘起割れ性を「耐HIC性」という。Caが少しでも含有されれば、上記効果が得られる。しかしながら、Caが過剰に含有されれば、鋼の清浄度が低下し、靭性や耐HIC性が低下する。したがって、Ca含有量は、0.005%以下である。Ca含有量が0.0005%以上であれば、上記効果が顕著に得られる。好ましいCa含有量は、0.0005〜0.003%である。
Al:0.01〜0.1%
本発明におけるアルミニウム(Al)の含有量は、酸可溶Al(いわゆるSol.Al)の含有量を意味する。本実施の形態において、Alは、Nと結合して微細な窒化物を形成し、鋼の靭性を向上する。Al含有量が0.01%未満である場合、Al窒化物が十分に微細分散されない。一方、Al含有量が0.1%を超えると、Al窒化物が粗大化し、鋼の靭性が低下する。したがって、Al含有量は0.01〜0.1%である。好ましいAl含有量は0.02〜0.1%である。Ti、Nbとの組合せを考慮すれば、さらに好ましいAl含有量は、0.02〜0.06%である。
N:0.007%以下
窒素(N)は不純物である。固溶したNは鋼の靭性を低下する。Nはさらに、炭窒化物を粗大化し、鋼の靭性を低下する。したがって、N含有量は0.007%以下である。好ましいN含有量は0.005%以下である。
本実施の形態によるラインパイプ用継目無鋼管の化学組成はさらに、Ti、V及びNbからなる群から選択される1種又は2種以上を含有する。つまり、Ti、V及びNbのうちの少なくとも1種が含有される。Ti、V及びNbの含有量は、それぞれ、以下のとおりである。
Ti:0.008%以下
チタン(Ti)は、鋼中のNと結合してTiNを形成し、固溶したNによる鋼の靭性の低下を抑制する。さらに、微細なTiNが分散析出することにより、鋼の靭性がさらに向上する。しかしながら、Ti含有量が多すぎれば、TiNが粗大化したり、粗大なTiCが形成されるため、鋼の靭性が低下する。つまり、TiNを微細分散するために、Ti含有量は制限される。以上より、Ti含有量は0.008%以下である。好ましいTi含有量は0.005%以下であり、より好ましくは、0.003%以下であり、さらに好ましくは、0.002%以下である。Tiが少しでも含有されれば、微細なTiNが分散析出する。
V:0.06%未満
バナジウム(V)は、鋼中のCやNと結合して微細な炭窒化物を形成し、鋼の靭性を向上する。さらに、微細なV炭窒化物は、分散強化により鋼の強度を向上する。しかしながら、Vが過剰に含有されれば、V炭窒化物が粗大化し、鋼の靭性が低下する。したがって、V含有量は、0.06%未満である。好ましいV含有量は0.05%以下であり、さらに好ましくは、0.03%以下である。Vが少しでも含有されれば、微細なV炭窒化物が分散析出する。
Nb:0.05%以下
ニオブ(Nb)は、鋼中のCやNと結合して微細なNb炭窒化物を形成し、鋼の靭性を向上する。さらに、微細なNb炭窒化物は、分散強化により鋼の強度を向上する。しかしながら、Nbが過剰に含有されれば、Nb炭窒化物が粗大化し、鋼の靭性が低下する。したがって、Nb含有量は0.05%以下である。好ましいNb含有量は、0.03%以下である。Nbが少しでも含有されれば、微細なNb炭窒化物が分散析出する。
本実施の形態によるラインパイプ用継目無鋼管の化学組成の残部は鉄(Fe)及び不純物である。ここでいう不純物は、鋼の原料として利用される鉱石やスクラップ、あるいは製造過程の環境等から混入される元素をいう。
本実施の形態によるラインパイプ用継目無鋼管の化学組成はさらに、Feの一部に換えて、Cu、Cr、Ni及びMoからなる群から選択された1種又は2種以上を含有してもよい。これらの元素はいずれも、鋼の焼入れ性を高め、鋼の強度を向上する。以下、各元素の含有量について説明する。
Cu:1.0%以下
銅(Cu)は選択元素である。Cuは鋼の焼入れ性を高め、鋼の強度を向上する。Cuが少しでも含有されれば、上記効果が得られる。一方、Cuが過剰に含有されれば、鋼の溶接性が低下する。さらに、Cuが過剰に含有されれば、高温における粒界強度が低下するため、鋼の熱間加工性が低下する。したがって、Cu含有量は1.0%以下である。Cu含有量が0.05%以上であれば、上記効果が顕著に得られる。好ましいCu含有量は0.05〜0.5%である。
Cr:1.0%以下
クロム(Cr)は選択元素である。Crは鋼の焼入れ性を高め、鋼の強度を向上する。Crはさらに、鋼の焼戻し軟化抵抗を高める。Crが少しでも含有されれば、上記効果が得られる。一方、Crが過剰に含有されれば、鋼の溶接性が低下し、鋼の靭性も低下する。したがって、Cr含有量は1.0%以下である。Cr含有量が0.02%以上であれば、上記効果が顕著に得られる。
Ni:1.0%
ニッケル(Ni)は選択元素である。Niは鋼の焼入れ性を高め、鋼の強度を向上する。Niが少しでも含有されれば、上記効果が得られる。一方、Niが過剰に含有されれば、耐硫化物応力腐食割れ性が低下する。したがって、Ni含有量は1.0%以下である。Ni含有量が0.05%以上であれば、上記効果が顕著に得られる。
Mo:1.0%以下、
モリブデン(Mo)は選択元素である。Moは鋼の焼入れ性を高め、鋼の強度を向上する。Moが少しでも含有されれば、上記効果が得られる。一方、Moが過剰に含有されれば、鋼の溶接性が低下し、鋼の靭性も低下する。したがって、Mo含有量は1.0%以下である。Mo含有量が0.02%以上であれば、上記効果が顕著に得られる。
[炭素当量Ceq及び式(2)について]
本実施の形態によるラインパイプ用継目無鋼管において、式(1)で定義される炭素当量(Ceq)は0.38以上である。さらに、Ti含有量、V含有量及びNb含有量は、式(2)を満たす。
Ceq=C+Mn/6+(Cr+Mo+V)/5+(Ni+Cu)/15 (1)
Ti+V+Nb<0.06 (2)
ここで、式(1)及び(2)中の各元素記号には、各元素の含有量(質量%)が代入される。また、本実施の形態による継目無鋼管の化学組成において、式(1)及び式(2)中の元素記号に対応する元素が含有されていない場合、式(1)及び式(2)中の対応する元素記号には「0」が代入される。
上述のとおり、本実施の形態の化学組成において、C含有量は制限される。なぜなら、Cは、円周溶接により形成される溶接部の靭性を顕著に低下するためである。しかしながら、C含有量が少なすぎれば、鋼の強度が得られない。そこで、本実施の形態では、式(1)に示す炭素当量Ceqを0.38以上にする。この場合、C含有量が少なくても、優れた強度を得ることができる。より具体的には、継目無鋼管の強度グレードを、API規格に基づくX65以上、つまり、継目無鋼管の降伏応力を450MPa以上にすることができる。
さらに、上述の化学組成は式(2)を満たす。Ti含有量、V含有量及びNb含有量が式(2)を満たせば、下記製造方法により製造される継目無鋼管内で、微細な特定炭窒化物が析出する。要するに、Ti、V及びNbのうちの1種又は2種以上は、特定炭窒化物を形成するために必要であるが、その含有量は制限される。式(2)を満たすことにより、特定炭窒化物の大きさが200nm以下になり、継目無鋼管の靭性が向上する。
[炭窒化物の大きさについて]
本実施の形態による継目無鋼管では、上述のとおり、特定炭窒化物の大きさが200nm以下である。以下、特定炭窒化物の大きさが200nm以下の場合に継目無鋼管の靭性が向上する点について説明する。
図1は、上記化学組成を有する継目無鋼管における、特定炭窒化物の大きさと靭性との関係を示す図である。図1は以下の方法により求めた。
上記化学組成を有する複数の継目無鋼管を製造した。各継目無鋼管は、異なる製造条件で製造された。製造された継目無鋼管の肉厚中央部から、JIS Z 2242に準拠したVノッチ試験片を継目無鋼管の長手方向に対して垂直(T方向)に採取した。Vノッチ試験片は角棒状であり、横断面は10mm×10mmであった。また、Vノッチの深さは2mmであった。
Vノッチ試験片を用いて、JIS Z 2242に準拠したシャルピー衝撃試験を、種々の温度で実施した。そして、各継目無鋼管の延性脆性破面遷移温度(50%FATT)を求めた。50%FATTは、試験片の破断面において、延性破面率が50%となる温度を意味する。
各継目無鋼管の特定炭窒化物の大きさは、以下の方法で求めた。抽出レプリカ法により、各継目無鋼管の肉厚中央部から、抽出レプリカ膜を採取した。抽出レプリカ膜は直径3mmの円盤状であり、各継目無鋼管の先端部(TOP部)及び末端部(BOTTOM部)から1枚ずつ採取した。つまり、各継目無鋼管から2枚の抽出レプリカ膜を採取した。透過型電子顕微鏡を用いて、各抽出レプリカ膜において、30000倍の倍率で、任意の10μmの領域を4箇所(4視野)観察した。つまり、1つの継目無鋼管において、8箇所の領域を観察した。
各領域において、電子線回折パターンに基づいて、析出物の中から炭窒化物を同定した。さらに、エネルギ分散形X線分析装置(EDS)を用いた点分析に基づいて、炭窒化物の化学組成を分析し、特定炭窒化物を同定した。同定された複数の特定炭窒化物を大きいものから10個選択し、選択された特定炭窒化物の長径(nm)を測定した。このとき、図2に示すように、特定炭窒化物と母材との界面上の異なる2点を結ぶ直線のうち、最大のものを特定炭窒化物の長径とした。測定された長径の平均値(8つの領域で合計80個の長径の平均値)を、「特定炭窒化物の大きさ」と定義した。
図1を参照して、特定炭窒化物の大きさ(nm)が小さくなるに従い、50%FATTは徐々に低下した。そして、特定炭窒化物の大きさが200nmよりも小さくなると、特定炭窒化物の大きさが小さくなるに従い、50%FATTは大幅に低下した。特定炭化物の大きさが200nm以下であれば、50%FATTは−70℃以下になり、優れた靭性が得られた。
以上より、本実施の形態の継目無鋼管では、特定炭化物の大きさが200nm以下である。これにより、上述のとおり、継目無鋼管の靭性が向上する。具体的には、50%FATTが−70℃以下になる。
特定炭化物の大きさを200nm以下にするために、本実施の形態による継目無鋼管は、たとえば、以下の製造方法で製造される。
[製造方法]
本実施の形態による継目無鋼管の製造方法の一例を説明する。本例では、熱間加工により製造された継目無鋼管を加速冷却する。そして、加速冷却後の継目無鋼管に対して、焼入れ及び焼戻しを実施する。以下、本実施の形態による継目無鋼管の製造方法を詳述する。
[製造設備]
図3は、本実施の形態によるラインパイプ用継目無鋼管の製造ラインの一例を示すブロック図である。図3を参照して、製造ラインは、加熱炉1と、穿孔機2と、延伸圧延機3と、定径圧延機4と、補熱炉5と、水冷装置6と、焼入れ装置7と、焼戻し装置8とを備える。各装置間には、複数の搬送ローラ10が配置される。図3では、焼入れ装置7及び焼戻し装置8も製造ラインに含まれている。しかしながら、焼入れ装置7及び焼戻し装置8は、製造ラインから離れて配置されていてもよい。要するに、焼入れ装置7及び焼戻し装置8はオフラインに配置されていてもよい。
[製造フロー]
図4は、本実施の形態による継目無鋼管の製造工程を示すフロー図であり、図5は、製造中の圧延素材(鋼素材、素管及び継目無鋼管)の時間に対する表面温度の変化を示す図である。
図4及び図5を参照して、本実施の形態によるラインパイプ用継目無鋼管の製造方法では、初めに、鋼素材を加熱炉1で加熱する(S1)。鋼素材はたとえば、丸ビレットである。鋼素材は、ラウンドCC等の連続鋳造装置により製造されてもよい。また、鋼素材は、インゴットやスラブを鍛造又は分塊圧延することにより製造されてもよい。本例では、鋼素材は丸ビレットであると仮定して、説明を続ける。
加熱された丸ビレットを熱間加工して継目無鋼管にする(S2及びS3)。具体的には、丸ビレットを穿孔機2により穿孔圧延して素管にする(S2)。さらに、素管を延伸圧延機3や定径圧延機4で圧延し、継目無鋼管とする(S3)。熱間加工により製造された継目無鋼管を、必要に応じて、補熱炉5により所定の温度に加熱する(S4)。続いて、継目無鋼管を水冷装置6により水冷する(加速冷却:S5)。水冷された継目無鋼管を焼入れ装置7により焼入れし(S6)、焼戻し装置8により焼戻しする(S7)。以下、それぞれの工程について詳しく説明する。
[加熱工程(S1)]
初めに、丸ビレットを加熱炉1で加熱する。好ましい加熱温度は1100℃〜1300℃である。この温度範囲で丸ビレットを加熱すれば、鋼中の炭窒化物が溶解する。スラブやインゴットから熱間鍛造又は分塊圧延により丸ビレットが製造される場合、スラブ及びインゴットの加熱温度が1100〜1300℃であればよく、丸ビレットの加熱温度は必ずしも1100〜1300℃でなくてもよい。加熱炉1はたとえば、周知のウォーキングビーム炉やロータリー炉である。
[穿孔工程(S2)]
丸ビレットを加熱炉から出す。そして、加熱された丸ビレットを穿孔機2により穿孔圧延する。穿孔機2は周知の構成を有する。具体的には、穿孔機2は、一対の傾斜ロールと、プラグとを備える。プラグは、傾斜ロール間に配置される。好ましい穿孔機2は交叉型の穿孔機である。高い拡管率での穿孔が可能だからである。
[圧延工程(S3)]
次に、素管を圧延する。具体的には、素管を延伸圧延機3により延伸圧延する。延伸圧延機3は直列に配列された複数のロールスタンドを含む。延伸圧延機3はたとえば、マンドレルミルである。続いて、延伸圧延された素管を、定径圧延機4により定径圧延して、継目無鋼管を製造する。定径圧延機4は、直列に配列された複数のロールスタンドを含む。定径圧延機4はたとえば、サイザやストレッチレデューサである。
定径圧延機4の複数のロールスタンドのうち、最後尾のロールスタンドで圧延された素管の表面温度を「仕上げ温度」と定義する。仕上げ温度はたとえば、定径圧延機4の最後尾のロールスタンドの出側に配置された温度センサにより計測される。好ましい仕上げ温度は、900℃〜1100℃である。さらに好ましい仕上げ温度は、950℃〜1100℃である。仕上げ温度が950℃以上であれば、素管内のほとんどの炭窒化物が固溶する。一方、仕上げ温度が1100℃を超えると、結晶粒が粗大化する。上述の好適な仕上げ温度を得るために、延伸圧延機3と定径圧延機4との間に均熱炉を設けて、延伸圧延機3により延伸圧延された素管を均熱しても良い。
[再加熱工程(S4)]
再加熱工程(S4)は、必要に応じて実施される。要するに、再加熱工程を実施しなくてもよい。再加熱工程を実施しない場合、図4において、ステップS3からステップS5に進む。また、再加熱工程を実施しない場合、図3において、補熱炉5は配置されない。
具体的には、仕上げ温度が900℃未満である場合、再加熱工程を実施する。製造された継目無鋼管を補熱炉5に装入し、加熱する。補熱炉5における好ましい加熱温度は、900℃〜1100℃である。好ましい均熱時間は、30分以下である。均熱時間が長すぎれば、炭窒化物が析出し、粗大化する可能性があるからである。
[加速冷却工程(S5)]
ステップS3で製造された継目無鋼管、又は、ステップS4で再加熱された継目無鋼管を加速冷却する。具体的には、継目無鋼管を水冷装置6により水冷する。水冷直前の継目無鋼管の温度(表面温度)はAr3点以上であり、好ましくは900℃以上である。上述の化学組成のAr3点は750℃以下である。加速冷却前の継目無鋼管の温度がAr3点未満である場合、上述の補熱炉5や、インダクション加熱装置等を利用して、継目無鋼管を再加熱し、継目無鋼管の温度をAr3点以上にする。
加速冷却時にける継目無鋼管の冷却速度は、100℃/分以上とし、冷却停止温度はAr1点以下にする。上述の化学組成のAr1点は550℃以下である。好ましい水冷停止温度は450℃以下である。これにより、この時点における継目無鋼管内に特定炭窒化物が析出するのを抑制できる。また、母相組織はマルテンサイト化又はベイナイト化し、緻密化される。具体的には、継目無鋼管の母材組織に、マルテンサイトラスやベイナイトラスが生成される。
水冷装置6の構成は、たとえば、以下のとおりである。水冷装置6は、複数の回転ローラと、ラミナー水流装置と、ジェット水流装置とを備える。複数の回転ローラは2列に配置される。継目無鋼管は2列に配列された複数の回転ローラの間に配置される。このとき、2列の回転ローラはそれぞれ、継目無鋼管の外面下部と接触する。回転ローラが回転すると、継目無鋼管が軸周りに回転する。ラミナー水流装置は、回転ローラの上方に配置され、継目無鋼管に対して上方から水を注ぐ。このとき、継目無鋼管に注がれる水は、ラミナー状の水流を形成する。ジェット水流装置は、回転ローラに配置された継目無鋼管の端近傍に配置される。ジェット水流装置は、継目無鋼管の端から鋼管内部に向かってジェット水流を噴射する。ラミナー水流装置及びジェット水流装置により、継目無鋼管の外面及び内面は同時に冷却される。このような水冷装置6の構成は、特に、35mm以上の肉厚を有する厚肉の継目無鋼管の加速冷却に好適である。
水冷装置6は、上述の回転ローラ、ラミナー水流装置及びジェット水流装置以外の他の装置であってもよい。水冷装置6はたとえば、水槽であってもよい。この場合、ステップS3で製造された継目無鋼管は水槽内に浸漬され、冷却される。水冷装置6はまた、ラミナー水流装置のみであってもよい。要するに、冷却装置6の種類は限定されない。
[焼入れ工程(S6)]
水冷装置6により水冷された継目無鋼管を再加熱焼入れする。具体的には、焼入れ装置7で継目無鋼管を加熱する(再加熱工程)。この加熱により、継目無鋼管の金属組織はオーステナイト化される。そして、加熱された継目無鋼管を冷却することにより焼入れする(冷却工程)。これにより、ステップS5での加速冷却により形成された、マルテンサイト又はベイナイトを主体とする継目無鋼管の緻密な金属組織中に、微細な特定炭窒化物が分散析出する。
ステップS6における再加熱工程では、焼入れ装置7での加熱により、継目無鋼管の温度をAc3点以上にする。上述の化学組成のAc3点は、800〜900℃である。このとき、継目無鋼管の温度(表面温度)が600℃〜900℃の間の加熱速度を3℃/min以上にする。ここでいう加熱速度は、以下の方法で決定される。継目無鋼管の温度が600℃〜900℃の間の加熱速度を1分ごとに測定する。測定された加熱速度の平均値を、600℃〜900℃の間の「加熱速度」と定義する。
継目無鋼管温度が600℃〜900℃の間の加熱速度が3℃/min以上であれば、200nm以下の大きさの特定炭窒化物が分散析出する。継目無鋼管温度が600℃〜900℃における好ましい加熱速度は5℃/min以上であり、さらに好ましくは、10℃/min以上である。
ステップS6における冷却工程では、Ac3点以上に加熱された継目無鋼管を冷却により焼入れする。焼入れ開始温度は、上述のとおり、Ac3点以上である。さらに、継目無鋼管の温度が800℃〜500℃の間での冷却速度は、5℃/秒以上にする。これにより、均一な焼入れ組織が得られる。冷却停止温度は、Ar1点以下にする。
[焼戻し工程(S7)]
焼入れされた鋼管を、焼戻しする。焼戻し温度は、Ac1点以下であり、所望の力学特性に基づいて調整される。上述の化学組成を有する継目無鋼管のAc1点は、680〜740℃である。焼戻し処理により、本発明の継目無鋼管の強度グレードを、API規格に基づくX65以上、つまり、継目無鋼管の降伏応力を450MPa以上にすることができる。
以上の製造工程により、継目無鋼管中の特定炭窒化物の大きさが200nm以下となる。特に、35mm以上の肉厚を有する継目無鋼管であっても、上述の製造方法により、特定炭窒化物の大きさを200nm以下にすることができる。したがって、上述の製造方法は、35mm以上の肉厚を有する継目無鋼管に特に好適であり、40mm以上の肉厚を有する継目無鋼管にも適用可能である。つまり、上述の製造方法は、35mm以上、40mm以上の肉厚を有する継目無鋼管であって、鋼中の特定炭窒化物の大きさが200nm以下のものを製造できる。
種々の化学組成を有する複数のラインパイプ用継目無鋼管を製造し、継目無鋼管の強度、靭性及び耐サワー性を調査した。さらに、継目無鋼管に対して円周溶接を行い、円周溶接部の靭性を調査した。
[調査方法]
表1に示す化学組成を有する複数の鋼を溶製し、連続鋳造法により複数の丸ビレットを製造した。
Figure 2011152240
表1を参照して、鋼A〜鋼J及び鋼Mの化学組成は、本発明の範囲内であった。さらに鋼A〜鋼J及び鋼Mの炭素当量は0.38以上であった。さらに、鋼A〜鋼J及び鋼Mは、式(2)を満たした。
一方、鋼KのC含有量は、本発明で規定されたC含有量の上限を超えた。鋼Lの化学組成は本発明の範囲内であったものの、鋼Lは式(2)を満たさなかった。
製造された各丸ビレットを加熱炉により1100〜1300℃に加熱した。続いて、各丸ビレットを穿孔機により穿孔圧延して素管にした。続いて、マンドレルミルにより各素管を延伸圧延した。続いて、サイザにより各素管を定径圧延し、複数の継目無鋼管を製造した。各継目無鋼管の肉厚は40mmであった。
表2は、定形圧延以降の各製造工程の製造条件を示す。
Figure 2011152240
定形圧延後、いくつかの継目無鋼管を、表2中の「補熱炉での均熱条件」に従って、補熱炉で加熱した。その後、各試験番号1〜22の継目無鋼管を、水冷により加速冷却した。表2中の「加速冷却開始温度」は、定形圧延後又は補熱炉での加熱後であって、加速冷却を実行する直前の継目無鋼管の温度(表面温度)を示す。加速冷却時の冷却速度は、表2中の「加速冷却速度」に示すとおりであり、全ての継目無鋼管の冷却停止温度は450℃以下であった。
加速冷却後、各継目無鋼管を再加熱し、焼入れした。このとき、各継目無鋼管の600℃〜900℃における加熱速度は、表2中の「再加熱 加熱速度」に示すとおりであった。さらに、表2中の「焼入れ処理」欄の「均熱条件」に従って、各継目無鋼管を均熱した。均熱後、各継目無鋼管を冷却により焼入れした。冷却速度は、表2中の「冷却速度」に示すとおりであり、表2中に示された「冷却停止温度」で冷却を停止した。
焼入れ後、各継目無鋼管に対して焼戻し処理を実行した。焼戻し温度は表2に示すとおりであり、いずれもAc1点以下であった。
[特定炭窒化物の大きさ測定]
焼戻しされた各試験番号1〜22の継目無鋼管について、特定炭窒化物の大きさを上述の測定方法に基づいて調査した。
測定された特定炭窒化物の大きさを表2に示す。表2を参照して、試験番号1〜18及び22の継目無鋼管では、特定炭窒化物の大きさが、いずれも200nm以下であった。一方、試験番号19の鋼Lは式(2)を満たさなかったため、特定炭窒化物の大きさが200nmを超えた。試験番号20の継目無鋼管では、焼入れ時における継目無鋼管の温度が600〜900℃の間の加熱速度が3℃/分未満であった。そのため、試験番号20の特定炭窒化物の大きさが200nmを超えた。試験番号21の継目無鋼管では、定形圧延後の加速冷却時の冷却速度が100℃/分未満であった。そのため、試験番号21の特定炭窒化物の大きさが200nmを超えた。
[降伏応力の調査]
焼戻しされた各試験番号1〜22の継目無鋼管の降伏強度を調査した。具体的には、継目無鋼管からJIS Z 2201に規定された12号試験片(幅25mm、標点距離200mm)を、鋼管の長手方向(L方向)に採取した。採取された試験片を用いて、JIS Z 2241に準拠した引張試験を、常温(25℃)の大気中で実施し、降伏応力(YS)及び引張強度(TS)を求めた。降伏応力は、0.5%全伸び法により求めた。得られた降伏応力(MPa)及び引張強度(MPa)を表2に示す。表2中の「YS」は各試験番号の試験片で得られた降伏応力を示し、「TS」は引張強度を示す。
[靭性の調査]
焼戻しされた各試験番号1〜22の継目無鋼管の靭性を調査した。具体的には、各継目無鋼管の肉厚中央部からJIS Z 2242に準拠したVノッチ試験片を、継目無鋼管の長手方向に対して垂直(T方向)に採取した。Vノッチ試験片は角棒状であり、横断面は10mm×10mmであった。また、Vノッチの深さは2mmであった。Vノッチ試験片を用いて、JIS Z 2242に準拠したシャルピー衝撃試験を、種々の温度で実施した。そして、各継目無鋼管の延性脆性破面遷移温度(50%FATT)を求めた。表2に、各試験番号の試験片により得られた50%FATT(℃)を示す。
[耐サワー性の調査]
焼戻しされた各試験番号1〜17及び22の継目無鋼管の耐サワー性を調査した。具体的には、各継目無鋼管の肉厚中央部から、継目無鋼管の圧延方向に延びる丸棒試験片を採取した。丸棒試験片の平行部の外径は6.35mmであり、平行部の長さは25.4mmであった。NACE(National Association of Corrosion Engineers)TM0177A法に従って、定荷重試験により、各丸棒試験片の耐サワー性を評価した。試験浴は、1atmの硫化水素ガスを飽和させた常温の5%食塩+0.5%酢酸水溶液であった。各丸棒試験片に実降伏応力の90%を負荷して上記試験浴に720時間浸漬した。
浸漬してから720時間経過後、各丸棒試験片が破断したか否かを確認した。丸棒試験片が破断しなかった場合、その試験番号の継目無鋼管の耐サワー性は優れていると判断した。また、丸棒試験片が破断した場合、その試験番号の継目無鋼管の耐サワー性は低いと判断した。表2中に、耐サワー性の評価を示す。表2中の「破断無し」は、上記試験で丸棒試験片が破断しなかったことを示す。表2中の「−」は、試験をしていないことを示す。
[円周溶接部の靭性調査]
焼戻しされた試験番号3、5及び18の継目無鋼管に対して円周溶接試験を実施した。具体的には、当該試験番号の継目無鋼管を長手方向中央部で切断した。切断部を開先加工し、図6に示す縦断形状にした。そして、表3に示す溶接条件に基づいて、2つに切り離された継目無鋼管の切断部同士を円周溶接した。表3に示すとおり、各試験番号ごとに、2つの入熱条件(入熱条件1及び入熱条件2)の円周溶接を行った。
Figure 2011152240
円周溶接された継目無鋼管において、溶接部(溶接金属、熱影響部及び母材を含む)を含むシャルピーVノッチ試験片を、継目無鋼管の長手方向(L方向)に採取した。具体的には、各継目無鋼管において、溶接熱影響部(HAZ)のうち靭性が劣化しやすい溶融線(FL)にVノッチを配置した試験片を3つ採取し、さらに、2相域HAZ(V.HAZ)にVノッチを配置した試験片を3つ採取した。つまり、各試験番号の各入熱条件ごとに、6つの試験片を採取した。
採取された試験片を用いて、−40℃の試験温度において、JIS Z 2242に準拠したシャルピー試験を実施し、吸収エネルギを求めた。そして、各試験番号の各入熱条件ごとに得られた3つの吸収エネルギのうちの最低値を、各試験番号の各入熱条件における吸収エネルギと定義した。試験により得られた吸収エネルギを表4に示す。
Figure 2011152240
[調査結果]
表2を参照して、試験番号1〜17及び22の継目無鋼管では、化学組成が本発明の範囲内であり、炭素当量は0.38以上であり、化学組成が式(2)を満たした。さらに、特定炭窒化物の大きさが200nm以下であった。そのため、試験番号1〜17及び22の継目無鋼管の降伏応力は、いずれも450MPa以上であり、API規格に基づくX65以上の強度グレードに相当した。さらに、試験番号1〜17及び22の継目無鋼管の50%FATTは−70℃以下であり、優れた靭性を有した。また、試験番号1〜17及び22の継目無鋼管は、優れた耐サワー性を有した。さらに、円周溶接性試験により得られた−40℃における吸収エネルギは、200Jを超え、溶接部の靭性も高かった。
一方、試験番号18のC含有量は、本発明で規定されたC含有量の上限を超えた。そのため、表4に示すとおり、円周溶接性試験により得られた吸収エネルギが200J未満となる場合が生じ、溶接部の靭性が低かった。
試験番号19の継目無鋼管は、式(2)を満たさなかった。そのため、特定炭窒化物の大きさが200nmを超え、50%FATTが−70℃よりも高かった。つまり、試験番号19の継目無鋼管の靭性は低かった。
試験番号20の継目無鋼管の化学組成は本発明の範囲内であり、炭素当量も0.38以上であり、式(2)も満たした。しかしながら、焼入れ時において、継目無鋼管の温度が600〜900℃の間の加熱速度が低かったため、特定炭窒化物の大きさが200nmを超えた。そのため、試験番号20の継目無鋼管の50%FATTは−70℃よりも高く、靭性が低かった。
試験番号21の継目無鋼管の化学組成は本発明の範囲内であり、炭素当量も0.38以上であり、式(2)も満たした。しかしながら、定形圧延後の加速冷却の冷却速度が低かったため、特定炭窒化物の大きさが200nmを超えた。そのため、試験番号21の継目無鋼管の50%FATTは−70℃よりも高く、靭性が低かった。
以上、本発明の実施の形態を説明したが、上述した実施の形態は本発明を実施するための例示に過ぎない。よって、本発明は上述した実施の形態に限定されることなく、その趣旨を逸脱しない範囲内で上述した実施の形態を適宜変形して実施することが可能である。

Claims (6)

  1. 質量%で、
    C:0.02〜0.10%、
    Si:0.5%以下、
    Mn:0.5〜2.0%、
    Al:0.01〜0.1%、
    P:0.03%以下、
    S:0.005%以下、
    Ca:0.005%以下、及び、
    N:0.007%以下を含有し、
    さらに、
    Ti:0.008%以下、
    V:0.06%未満、及び、
    Nb:0.05%以下からなる群から選択される1種又は2種以上を含有し、
    残部はFe及び不純物からなり、
    式(1)で定義される炭素当量Ceqは0.38以上であり、
    Ti、V及びNbの含有量は式(2)を満たす化学組成を有し、
    Ti、V、Nb及びAlのうちの1種又は2種以上を含有する炭窒化物の大きさが200nm以下である、ラインパイプ用継目無鋼管。
    Ceq=C+Mn/6+(Cr+Mo+V)/5+(Ni+Cu)/15 (1)
    Ti+V+Nb<0.06 (2)
    ここで、式(1)及び(2)中の各元素記号には、各元素の含有量(質量%)が代入される。各元素記号に対応する元素が含有されていない場合、元素記号に「0」が代入される。
  2. 請求項1に記載の継目無鋼管であって、
    前記化学組成は、前記Feの一部に代えて、
    Cu:1.0%以下、
    Cr:1.0%以下、
    Ni:1.0%以下、及び、
    Mo:1.0%以下からなる群から選択された1種又は2種以上を含有する、継目無鋼管。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の継目無鋼管であって、
    熱間加工された後、100℃/分以上の冷却速度で加速冷却され、さらに、焼入れ及び焼戻しされて製造される、継目無鋼管。
  4. 請求項3に記載の継目無鋼管であって、
    前記加速冷却後、Ac3点以上に加熱されて焼入れされ、
    前記焼入れ時の加熱において、前記継目無鋼管の温度が600〜900℃における加熱速度が3℃/分以上である、継目無鋼管。
  5. 質量%で、C:0.02〜0.10%、Si:0.5%以下、Mn:0.5〜2.0%、Al:0.01〜0.1%、P:0.03%以下、S:0.005%以下、Ca:0.005%以下、及びN:0.007%以下を含有し、さらに、Ti:0.008%以下、V:0.06%未満、及び、Nb:0.05%以下からなる群から選択された1種又は2種以上を含有し、残部はFe及び不純物からなり、式(1)で定義される炭素当量Ceqは0.38以上であり、Ti、V及びNbの含有量は式(2)を満たす化学組成を有する鋼素材を加熱する工程と、
    加熱された前記鋼素材を穿孔して素管を製造する工程と、
    前記素管を圧延して継目無鋼管を製造する工程と、
    圧延後の前記継目無鋼管をAr1点以下まで100℃/分以上の冷却速度で加速冷却する工程と、
    加速冷却された前記継目無鋼管を加熱し、継目無鋼管の温度が600〜900℃における加熱速度を3℃/分以上とし、前記継目無鋼管の温度がAc3点以上となった後、焼入れする工程と、
    焼入れされた前記継目無鋼管をAc1点以下で焼戻しする工程とを備える、ラインパイプ用継目無鋼管の製造方法。
    Ceq=C+Mn/6+(Cr+Mo+V)/5+(Ni+Cu)/15 (1)
    Ti+V+Nb<0.06 (2)
    ここで、式(1)及び(2)中の各元素記号には、各元素の含有量(質量%)が代入される。各元素記号に対応する元素が含有されていない場合、元素記号に「0」が代入される。
  6. 請求項5に記載の継目無鋼管の製造方法であって、
    前記鋼素材の化学組成は、前記Feの一部に代えて、
    Cu:1.0%以下、
    Cr:1.0%以下、
    Ni:1.0%以下、及び、
    Mo:1.0%以下からなる群から選択された1種又は2種以上を含有する、継目無鋼管の製造方法。
JP2011523113A 2010-06-02 2011-05-23 ラインパイプ用継目無鋼管及びその製造方法 Active JP4911265B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2011523113A JP4911265B2 (ja) 2010-06-02 2011-05-23 ラインパイプ用継目無鋼管及びその製造方法

Applications Claiming Priority (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010127307 2010-06-02
JP2010127307 2010-06-02
PCT/JP2011/061769 WO2011152240A1 (ja) 2010-06-02 2011-05-23 ラインパイプ用継目無鋼管及びその製造方法
JP2011523113A JP4911265B2 (ja) 2010-06-02 2011-05-23 ラインパイプ用継目無鋼管及びその製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP4911265B2 JP4911265B2 (ja) 2012-04-04
JPWO2011152240A1 true JPWO2011152240A1 (ja) 2013-07-25

Family

ID=45066618

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2011523113A Active JP4911265B2 (ja) 2010-06-02 2011-05-23 ラインパイプ用継目無鋼管及びその製造方法

Country Status (10)

Country Link
US (1) US8709174B2 (ja)
EP (1) EP2578713B1 (ja)
JP (1) JP4911265B2 (ja)
CN (1) CN102906292B (ja)
AR (1) AR084390A1 (ja)
AU (1) AU2011261920B2 (ja)
BR (1) BR112012024757B1 (ja)
CA (1) CA2794360C (ja)
MX (1) MX342030B (ja)
WO (1) WO2011152240A1 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US10131962B2 (en) * 2012-08-29 2018-11-20 Nippon Steel & Sumitomo Metal Corporation Seamless steel pipe and method for producing same

Families Citing this family (23)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US9163296B2 (en) 2011-01-25 2015-10-20 Tenaris Coiled Tubes, Llc Coiled tube with varying mechanical properties for superior performance and methods to produce the same by a continuous heat treatment
IT1403689B1 (it) 2011-02-07 2013-10-31 Dalmine Spa Tubi in acciaio ad alta resistenza con eccellente durezza a bassa temperatura e resistenza alla corrosione sotto tensioni da solfuri.
JP5794138B2 (ja) * 2011-12-21 2015-10-14 新日鐵住金株式会社 高強度ラインパイプ用継目無鋼管の製造方法
JP5794139B2 (ja) * 2011-12-21 2015-10-14 新日鐵住金株式会社 高強度ラインパイプ用継目無鋼管の製造方法
CN104271786B (zh) * 2012-04-27 2016-07-06 新日铁住金株式会社 无缝钢管及其制造方法
US9803256B2 (en) 2013-03-14 2017-10-31 Tenaris Coiled Tubes, Llc High performance material for coiled tubing applications and the method of producing the same
EP2789701A1 (en) * 2013-04-08 2014-10-15 DALMINE S.p.A. High strength medium wall quenched and tempered seamless steel pipes and related method for manufacturing said steel pipes
EP2789700A1 (en) 2013-04-08 2014-10-15 DALMINE S.p.A. Heavy wall quenched and tempered seamless steel pipes and related method for manufacturing said steel pipes
AR096272A1 (es) 2013-05-31 2015-12-16 Nippon Steel & Sumitomo Metal Corp Tubo de acero sin costura para tubería de conducción utilizado en ambientes agrios
KR102197204B1 (ko) 2013-06-25 2021-01-04 테나리스 커넥션즈 비.브이. 고크롬 내열철강
JP6028863B2 (ja) * 2013-07-04 2016-11-24 新日鐵住金株式会社 サワー環境で使用されるラインパイプ用継目無鋼管
CN105452512B (zh) * 2013-08-06 2017-07-04 新日铁住金株式会社 管线管用无缝钢管及其制造方法
CN103993245B (zh) * 2014-05-29 2016-04-27 宝山钢铁股份有限公司 一种低碳当量高强度热轧无缝管线管及其制造方法
US20160138143A1 (en) 2014-11-18 2016-05-19 Air Liquide Large Industries U.S. Lp Materials of construction for use in high pressure hydrogen storage in a salt cavern
WO2016084298A1 (ja) * 2014-11-27 2016-06-02 Jfeスチール株式会社 継目無鋼管製造用装置列およびそれを利用した二相ステンレス継目無鋼管の製造方法
MX2018005240A (es) * 2016-02-16 2018-08-01 Nippon Steel & Sumitomo Metal Corp Tubo de acero sin costura y método de fabricación del mismo.
US11124852B2 (en) 2016-08-12 2021-09-21 Tenaris Coiled Tubes, Llc Method and system for manufacturing coiled tubing
US10434554B2 (en) 2017-01-17 2019-10-08 Forum Us, Inc. Method of manufacturing a coiled tubing string
KR102379935B1 (ko) * 2017-09-19 2022-04-01 닛폰세이테츠 가부시키가이샤 강관 및 강판
CN108393355A (zh) * 2018-03-26 2018-08-14 天津商业大学 一种油气井用新型无缝钢管的制造方法
CN112522622B (zh) * 2020-11-30 2022-02-25 钢铁研究总院 一种高钢级油井管及其制备方法
WO2024075433A1 (ja) * 2022-10-03 2024-04-11 日本製鉄株式会社 継目無鋼管及び継目無鋼管の製造方法
JP7464900B1 (ja) 2022-10-03 2024-04-10 日本製鉄株式会社 継目無鋼管及び継目無鋼管の製造方法

Family Cites Families (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5938865A (en) * 1995-05-15 1999-08-17 Sumitomo Metal Industries, Ltc. Process for producing high-strength seamless steel pipe having excellent sulfide stress cracking resistance
JPH0959719A (ja) * 1995-06-14 1997-03-04 Sumitomo Metal Ind Ltd 高強度高耐食継目無鋼管の製造方法
JPH09235617A (ja) 1996-02-29 1997-09-09 Sumitomo Metal Ind Ltd 継目無鋼管の製造方法
JP3812168B2 (ja) 1998-09-30 2006-08-23 住友金属工業株式会社 強度の均一性と靱性に優れたラインパイプ用継目無鋼管の製造方法
JP2000169913A (ja) 1998-12-03 2000-06-20 Sumitomo Metal Ind Ltd 強度と靱性に優れたラインパイプ用継目無鋼管の製造方法
JP2003096534A (ja) * 2001-07-19 2003-04-03 Mitsubishi Heavy Ind Ltd 高強度耐熱鋼、高強度耐熱鋼の製造方法、及び高強度耐熱管部材の製造方法
US7220325B2 (en) * 2002-04-03 2007-05-22 Ipsco Enterprises, Inc. High-strength micro-alloy steel
JP4016786B2 (ja) 2002-10-01 2007-12-05 住友金属工業株式会社 継目無鋼管およびその製造方法
JP4792778B2 (ja) * 2005-03-29 2011-10-12 住友金属工業株式会社 ラインパイプ用厚肉継目無鋼管の製造方法
CN1840287A (zh) * 2005-03-31 2006-10-04 住友金属工业株式会社 高强度高韧性管道用无缝钢管的制造方法
CA2620049C (en) * 2005-08-22 2014-01-28 Sumitomo Metal Industries, Ltd. Seamless steel pipe for line pipe and a method for its manufacture

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US10131962B2 (en) * 2012-08-29 2018-11-20 Nippon Steel & Sumitomo Metal Corporation Seamless steel pipe and method for producing same

Also Published As

Publication number Publication date
WO2011152240A1 (ja) 2011-12-08
CA2794360A1 (en) 2011-12-08
AR084390A1 (es) 2013-05-15
AU2011261920A1 (en) 2012-10-25
CN102906292A (zh) 2013-01-30
MX342030B (es) 2016-09-08
US20130000790A1 (en) 2013-01-03
EP2578713A4 (en) 2013-12-04
CN102906292B (zh) 2016-01-13
BR112012024757B1 (pt) 2019-01-29
BR112012024757A2 (pt) 2016-06-07
US8709174B2 (en) 2014-04-29
CA2794360C (en) 2015-06-30
EP2578713B1 (en) 2016-10-19
JP4911265B2 (ja) 2012-04-04
AU2011261920B2 (en) 2013-09-05
MX2012011254A (es) 2013-01-18
EP2578713A1 (en) 2013-04-10

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4911265B2 (ja) ラインパイプ用継目無鋼管及びその製造方法
AU2011210499B2 (en) Production method for seamless steel pipe used in line pipe, and seamless steel pipe used in line pipe
JP4821939B2 (ja) スチームインジェクション用継目無鋼管及びその製造方法
WO2018043570A1 (ja) 鋼材及び油井用鋼管
JP5408389B1 (ja) 継目無鋼管及びその製造方法
JPWO2017200033A1 (ja) 継目無鋼管及びその製造方法
JP6112267B1 (ja) 継目無鋼管及びその製造方法
US20190040480A1 (en) Seamless steel pipe and method for producing same
JP6256655B2 (ja) 構造管用鋼板、構造管用鋼板の製造方法、および構造管

Legal Events

Date Code Title Description
TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20111220

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20120102

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4911265

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150127

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150127

Year of fee payment: 3

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150127

Year of fee payment: 3

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350