JPWO2011145505A1 - 内視鏡対物レンズユニットおよび内視鏡 - Google Patents

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Abstract

内視鏡対物レンズユニット1は、絞りSTOをはさんだ前レンズ群FLと後レンズ群RLとを具備し、前レンズ群FLは、負の屈折力の第1レンズL1と、正の屈折力の第2レンズL2と、を有し、後レンズ群FLは、正の屈折力の第3レンズL4と、接合されている正の屈折力の第4レンズL5と負の屈折力の第5レンズL6と、を有し、下記式(1)〜(4)を満足する。(1)−6<SF<0、(2)−3<Fr/Ff<−1.1、(3)−1.6<Ff/f<−0.6、(4)Ff/f1<1.6。ただし、SFは、第2レンズL2の物体側の曲率半径をR1、像側の曲率半径をR2としたときのシェイプファクターであり、Ffは前レンズ群FLの、Frは後レンズ群RLの、fは全系の、f1は第1レンズL1の、焦点距離である。

Description

本発明は、内視鏡の先端部に配設される内視鏡対物レンズユニットおよび前記内視鏡対物レンズユニットを有する内視鏡に関する。
医療分野においては、患者体内の外部から観察することが難しい部位の治療/診断等に内視鏡が用いられている。そして、経鼻内視鏡に代表される細径の内視鏡において、より細径化の要求は大きい。内視鏡の細径化には、CCD等の小型の撮像素子の開発が大きく寄与しており、撮像素子の画素ピッチは年々縮小化している。それに伴い、内視鏡対物レンズユニット(以下、「レンズユニット」ともいう。)は、小型化を達成しつつ性能を満足させる必要があり、種々の構成が開発されている。
例えば、出願人は日本国特開平6−308381号公報に、絞りをはさんで前レンズ群と後レンズ群とよりなり、前レンズ群は、物体側より順に、負レンズの第1群と、正の屈折力の第2群とからなり、第2群は曲率半径の小さな面を像側に設けた形状であり、後レンズ群は、正の単レンズと、正レンズと負レンズとの接合レンズからなり、所定の条件を満たす内視鏡対物レンズを開示している。
一方、出願人は、日本国特開2006−51132号公報には、滅菌耐久性に優れた高屈折率材料からなるレンズを有するレンズユニットも開示している。
しかし、日本国特開2006−51132号公報に記載のレンズユニットは、本願記載のレンズタイプの記載がなく、また日本国特開平6−308381号公報に記載の構成を用いたとしても、近年、要求されているレベルの小型化を達成しつつ、倍率色収差を十分に小さくすることは容易ではなかった。
本発明は、倍率色収差の小さい内視鏡対物レンズユニットおよび倍率色収差の小さい内視鏡対物レンズユニットを有する内視鏡を提供することを目的とする。
本発明の実施例のレンズユニットは、絞りをはさんだ前レンズ群と後レンズ群とを具備し、前記前レンズ群は、物体側より順に、負の屈折力の第1レンズと、正の屈折力の第2レンズと、を有し、前記後レンズ群は、正の屈折力の第3レンズと、接合されている正の屈折力の第4レンズと負の屈折力の第5レンズと、を有し、下記式(1)、(2)、(3)、および(4)を満足する。
(1) −6<SF<0
(2) −3.0<Fr/Ff<−1.1
(3) −1.6<Ff/f<−0.6
(4) Ff/f1<1.6
ただし、SFは、前記第2レンズの物体側の曲率半径をR1、像側の曲率半径をR2としたときのシェイプファクター:(R2+R1)/(R2−R1)であり、Ffは前記前レンズ群の焦点距離、Frは前記後レンズ群の焦点距離、fは全系の焦点距離、f1は前記第1レンズの焦点距離である。
また、本発明の別の実施例の内視鏡は、前記レンズユニットを具備する。
実施例1のレンズユニットを説明するための光軸に沿った断面図である。 実施例1のレンズユニットを説明するための球面収差図である。 実施例1のレンズユニットを説明するためのコマ収差図(M)である。 実施例1のレンズユニットを説明するためのコマ収差図(S)である。 実施例1のレンズユニットを説明するための像面湾曲図である。 実施例2のレンズユニットを説明するための光軸に沿った断面図である。 実施例2のレンズユニットを説明するための球面収差図である。 実施例2のレンズユニットを説明するためのコマ収差図(M)である。 実施例2のレンズユニットを説明するためのコマ収差図(S)である。 実施例2のレンズユニットを説明するための像面湾曲図である。 実施例3のレンズユニットを説明するための光軸に沿った断面図である。 実施例3のレンズユニットを説明するための球面収差図である。 実施例3のレンズユニットを説明するためのコマ収差図(M)である。 実施例3のレンズユニットを説明するためのコマ収差図(S)である。 実施例3のレンズユニットを説明するための像面湾曲図である。 実施例4のレンズユニットを説明するための光軸に沿った断面図である。 実施例4のレンズユニットを説明するための球面収差図である。 実施例4のレンズユニットを説明するためのコマ収差図(M)である。 実施例4のレンズユニットを説明するためのコマ収差図(S)である。 実施例4のレンズユニットを説明するための像面湾曲図である。 実施例5のレンズユニットを説明するための光軸に沿った断面図である。 実施例5のレンズユニットを説明するための球面収差図である。 実施例5のレンズユニットを説明するためのコマ収差図(M)である。 実施例5のレンズユニットを説明するためのコマ収差図(S)である。 実施例5のレンズユニットを説明するための像面湾曲図である。 実施例6のレンズユニットを説明するための光軸に沿った断面図である。 実施例6のレンズユニットを説明するための球面収差図である。 実施例6のレンズユニットを説明するためのコマ収差図(M)である。 実施例6のレンズユニットを説明するためのコマ収差図(S)である。 実施例6のレンズユニットを説明するための像面湾曲図である。 実施例7のレンズユニットを説明するための光軸に沿った断面図である。 実施例7のレンズユニットを説明するための球面収差図である。 実施例7のレンズユニットを説明するためのコマ収差図(M)である。 実施例7のレンズユニットを説明するためのコマ収差図(S)である。 実施例7のレンズユニットを説明するための像面湾曲図である。 実施例8のレンズユニットを説明するための光軸に沿った断面図である。 実施例8のレンズユニットを説明するための球面収差図である。 実施例8のレンズユニットを説明するためのコマ収差図(M)である。 実施例8のレンズユニットを説明するためのコマ収差図(S)である。 実施例8のレンズユニットを説明するための像面湾曲図である。 実施例9のレンズユニットを説明するための光軸に沿った断面図である。 実施例9のレンズユニットを説明するための球面収差図である。 実施例9のレンズユニットを説明するためのコマ収差図(M)である。 実施例9のレンズユニットを説明するためのコマ収差図(S)である。 実施例9のレンズユニットを説明するための像面湾曲図である。 実施例10のレンズユニットを説明するための光軸に沿った断面図である。 実施例10のレンズユニットを説明するための球面収差図である。 実施例10のレンズユニットを説明するためのコマ収差図(M)である。 実施例10のレンズユニットを説明するためのコマ収差図(S)である。 実施例10のレンズユニットを説明するための像面湾曲図である。 実施例11のレンズユニットを説明するための光軸に沿った断面図である。 実施例11のレンズユニットを説明するための球面収差図である。 実施例11のレンズユニットを説明するためのコマ収差図(M)である。 実施例11のレンズユニットを説明するためのコマ収差図(S)である。 実施例11のレンズユニットを説明するための像面湾曲図である。 実施例12のレンズユニットを説明するための光軸に沿った断面図である。 実施例12のレンズユニットを説明するための球面収差図である。 実施例12のレンズユニットを説明するためのコマ収差図(M)である。 実施例12のレンズユニットを説明するためのコマ収差図(S)である。 実施例12のレンズユニットを説明するための像面湾曲図である。 実施例13のレンズユニットを説明するための光軸に沿った断面図である。 実施例13のレンズユニットを説明するための球面収差図である。 実施例13のレンズユニットを説明するためのコマ収差図(M)である。 実施例13のレンズユニットを説明するためのコマ収差図(S)である。 実施例13のレンズユニットを説明するための像面湾曲図である。 実施例14のレンズユニットを説明するための光軸に沿った断面図である。 実施例14のレンズユニットを説明するための球面収差図である。 実施例14のレンズユニットを説明するためのコマ収差図(M)である。 実施例14のレンズユニットを説明するためのコマ収差図(S)である。 実施例14のレンズユニットを説明するための像面湾曲図である。 実施例15のレンズユニットを説明するための光軸に沿った断面図である。 実施例15のレンズユニットを説明するための球面収差図である。 実施例15のレンズユニットを説明するためのコマ収差図(M)である。 実施例15のレンズユニットを説明するためのコマ収差図(S)である。 実施例15のレンズユニットを説明するための像面湾曲図である。 実施例16のレンズユニットを説明するための光軸に沿った断面図である。 実施例16のレンズユニットを説明するための球面収差図である。 実施例16のレンズユニットを説明するためのコマ収差図(M)である。 実施例16のレンズユニットを説明するためのコマ収差図(S)である。 実施例16のレンズユニットを説明するための像面湾曲図である。 実施例17のレンズユニットを説明するための光軸に沿った断面図である。 実施例17のレンズユニットを説明するための球面収差図である。 実施例17のレンズユニットを説明するためのコマ収差図(M)である。 実施例17のレンズユニットを説明するためのコマ収差図(S)である。 実施例17のレンズユニットを説明するための像面湾曲図である。 実施例18のレンズユニットを説明するための光軸に沿った断面図である。 実施例18のレンズユニットを説明するための球面収差図である。 実施例18のレンズユニットを説明するためのコマ収差図(M)である。 実施例18のレンズユニットを説明するためのコマ収差図(S)である。 実施例18のレンズユニットを説明するための像面湾曲図である。 実施例19のレンズユニットを説明するための光軸に沿った断面図である。 実施例19のレンズユニットを説明するための球面収差図である。 実施例19のレンズユニットを説明するためのコマ収差図(M)である。 実施例19のレンズユニットを説明するためのコマ収差図(S)である。 実施例19のレンズユニットを説明するための像面湾曲図である。 実施例20のレンズユニットを説明するための光軸に沿った断面図である。 実施例20のレンズユニットを説明するための球面収差図である。 実施例20のレンズユニットを説明するためのコマ収差図(M)である。 実施例20のレンズユニットを説明するためのコマ収差図(S)である。 実施例20のレンズユニットを説明するための像面湾曲図である。 実施例21のレンズユニットを説明するための光軸に沿った断面図である。 実施例21のレンズユニットを説明するための球面収差図である。 実施例21のレンズユニットを説明するためのコマ収差図(M)である。 実施例21のレンズユニットを説明するためのコマ収差図(S)である。 実施例21のレンズユニットを説明するための像面湾曲図である。 実施例22のレンズユニットを説明するための光軸に沿った断面図である。 実施例22のレンズユニットを説明するための球面収差図である。 実施例22のレンズユニットを説明するためのコマ収差図(M)である。 実施例22のレンズユニットを説明するためのコマ収差図(S)である。 実施例22のレンズユニットを説明するための像面湾曲図である。 実施例23のレンズユニットを説明するための光軸に沿った断面図である。 実施例23のレンズユニットを説明するための球面収差図である。 実施例23のレンズユニットを説明するためのコマ収差図(M)である。 実施例23のレンズユニットを説明するためのコマ収差図(S)である。 実施例23のレンズユニットを説明するための像面湾曲図である。 実施例24のレンズユニットを説明するための光軸に沿った断面図である。 実施例24のレンズユニットを説明するための球面収差図である。 実施例24のレンズユニットを説明するためのコマ収差図(M)である。 実施例24のレンズユニットを説明するためのコマ収差図(S)である。 実施例24のレンズユニットを説明するための像面湾曲図である。 実施例25のレンズユニットを説明するための光軸に沿った断面図である。 実施例25のレンズユニットを説明するための球面収差図である。 実施例25のレンズユニットを説明するためのコマ収差図(M)である。 実施例25のレンズユニットを説明するためのコマ収差図(S)である。 実施例25のレンズユニットを説明するための像面湾曲図である。 実施例26のレンズユニットを説明するための光軸に沿った断面図である。 実施例26のレンズユニットを説明するための球面収差図である。 実施例26のレンズユニットを説明するためのコマ収差図(M)である。 実施例26のレンズユニットを説明するためのコマ収差図(S)である。 実施例26のレンズユニットを説明するための像面湾曲図である。 実施例27の内視鏡の構成図である。
本発明の実施の形態の内視鏡対物レンズユニットは以下の通りである。
1. 絞りをはさんだ前レンズ群と後レンズ群とを具備し、前記前レンズ群は、物体側より順に、負の屈折力の第1レンズと、正の屈折力の第2レンズと、を有し、前記後レンズ群は、正の屈折力の第3レンズと、接合されている正の屈折力の第4レンズと負の屈折力の第5レンズと、を有し、下記条件(1)、(2)、(3)、および(4)を満足する。
(1) −6<SF<0
(2) −3.0<Fr/Ff<−1.1
(3) −1.6<Ff/f<−0.6
(4) Ff/f1<1.6
ただし、SFは、前記第2レンズの物体側の曲率半径をR1、像側の曲率半径をR2としたときのシェイプファクター:(R2+R1)/(R2−R1)であり、Ffは前記前レンズ群の焦点距離、Frは前記後レンズ群の焦点距離、fは全系の焦点距離、f1は前記第1レンズの焦点距離である。
条件(1)は、倍率色収差を良好に補正するための面の方向を指定する条件で、条件(1)を満足することで、倍率色収差を良好に補正することができる。条件(1)の下限未満では、全長を小さく小型化を保ったまま倍率色収差を良好に補正することはできるが、他の収差補正が困難である。条件(1)の上限を超えた場合は、倍率色収差補正が困難である。
また、条件(1)に替えて下記条件(1A)を満足することで、倍率色収差をさらに良好に補正することができる。
(1A) −3<SF≦−1
さらに、条件(1A)に替えて下記条件(1B)を満足することで、倍率色収差をさらに良好に補正することができる。
(1B) −3<SF<−1.2
また、条件(2)および条件(3)は小型化を達成するための条件である。条件(2)の下限未満では、近年の小型化に対応したレンズユニットを提供できなくなり、条件(2)の上限を超えた場合は、小型のレンズユニットを供給できるが、他の収差の補正が困難である。
また、条件(3)の下限未満では、全長が長くなり、小型のレンズユニットを供給できなくなり、条件(3)の上限を超えた場合は、小型のレンズユニットを供給できるが、前レンズ群で発生したコマ収差補正が困難である。
また、条件(2)に替えて下記条件(2A)を満足することで、さらに小型化を達成できる。
(2A) −1.8<Fr/Ff<−1.2
さらに、条件(2A)に替えて下記条件(2B)を満足することで、さらに小型化を達成できる。
(2B) −1.75<Fr/Ff<−1.3
また、条件(3)に替えて下記条件(3A)を満足することで、さらに小型化を達成できる。
(3A) −1.5<Ff/f<−0.9
さらに、条件(3A)に替えて下記条件(3B)を満足することで、さらに小型化を達成できる。
(3B) −1.4<Ff/f<−0.95
条件(4)は、レンズユニットの小型化を考えつつ、像面湾曲を良好に補正するための条件である。条件(4)の上限を超えた場合は、像面湾曲補正が過剰となり、像面湾曲の補正が困難である。
また、条件(4)に替えて下記条件(4A)を満足することで、像面湾曲をさらに良好に補正することができる。
(4A) Ff/f1<1.51
さらに、条件(4A)に替えて下記条件(4B)を満足することで、像面湾曲をさらに良好に補正することができる。
(4B) Ff/f1<1.39
また、本発明の実施形態のレンズユニットは、バックフォーカスを長くとることが容易である。バックフォーカスが長い、実施形態のレンズユニットは、撮像素子のCCDの直前にプリズムを配置し、CCDを横置きにすることができる。すなわち、後述する実施例6、7、10、または18のように、CCDガラスリッドに接合する光学部材L7の硝路が長いレンズユニットでは、光学部材L7として直角プリズムを用いることができるため、いわゆるCCD横置きが可能である。すなわち、本発明の実施形態のレンズユニットは、CCD横置きを容易に実現できる。
2. 前記第1レンズの材料の屈折率n1(e線)が、下記式(5)を満足することを特徴とする上記1記載のレンズユニット。
(5) n1>2
前レンズ群のパワーを大きくすることが容易となるため、条件(5)を満足するのが好ましい。
3. 前記第1レンズの材料は、下記式(6)を満足することを特徴とする上記1または上記2に記載のレンズユニット。
(6) n1×Hk>2000
ただし、n1は屈折率(e線)、Hkはヌープ硬度(N/mm)である。
条件(6)を満足する材料によれば、外面レンズ(第1レンズ)が、割れ、およびレンズキズに対する耐性を有したレンズユニットを提供することが可能となる。
4.前記第1レンズの材料は、イットリア安定化ジルコニアである。
イットリア安定化ジルコニア(YSZ)は、上記3を満足する材料の具体例である。すなわち、YSZは、n1=2.1825、Hk=1200N/mmであり、n1×Hk=2617>2000である。
本発明の内視鏡は、上記1〜4の内視鏡対物レンズユニットを有する。
次に、本発明のレンズユニットの実施例を示す。
<実施例1>
以下に、実施例1のレンズユニット1を構成する光学部材の数値データ等を示す。数値データ中、rは各面の曲率半径、dは各光学部材の肉厚または空気間隔、nは各光学部材のe線における屈折率、νは各光学部材のe線におけるアッベ数、FNOはFナンバーを表している。rおよびdの単位はmmである。
なお、これらの記号は、後述の他の実施例の数値データ等においても共通に使用されている。
実施例1の数値データは、下記の通りである。
Figure 2011145505
FNO= 4.68
全系の焦点距離:f= 1 mm、像高= 0.946 mm、物体距離= 20 mm、画角= 128.05°
Fr= 1.617 mm、Ff= -1.123 mm、f1= -0.950 mm
図1Aは本実施例のレンズユニット1の構成図であり、図1B〜図1Eはレンズユニット1の収差図である。図1Aに示すように、レンズユニット1は絞りSTOをはさんだ前レンズ群FLと後レンズ群RLとを具備している。前レンズ群FLは、物体側より順に、負の屈折力の第1レンズL1と、正の屈折力の第2レンズL2を有している。後レンズ群RLは、正の屈折力の第3レンズL4と、接合されている正の屈折力の第4レンズL5と負の屈折力の第5レンズL6と、を有する。図1Aにおいては、r14が、CCD等の撮像素子の撮像面である。
なお、図1Aにおいて光学部材L3は、フィルタであり、特に好ましくは赤外カットフィルタである。なお、後述する他の実施例においても、光学部材L3は機能性フィルタであるが、赤外カットフィルタではなく、色フィルタを用いることで、内視鏡画像の色再現性に変化を与えることができる。
また、光学部材L3の位置に配置可能であれば、複数のフィルタ、例えば、3枚の赤外カットフィルタを配置してもよい。さらに機能の異なるフィルタ、例えば、赤外カットフィルタおよびノッチフィルタを配置してもよいし、赤外カットフィルタ、色フィルタおよびノッチフィルタを配置してもよい。
なお、フィルタの配置位置は、光学部材L3の位置に限られるものではない。例えば、光学部材L3として通常の透明ガラスを用い、別の位置に赤外カットフィルタを配置してもよい。すなわち、後述する実施例において、フィルタが配置されていないレンズユニットにおいては、空気部分に必要なフィルタを適宜、配置することができる。
また、フィルタには、YAGレーザー光カット膜等の機能性膜が少なくとも一方の面に形成されていることが好ましく、さらに他方の面にも、YAGレーザー光カット膜、LDレーザー光カット膜等の機能性膜が形成されていることが特に好ましい。すなわち、フィルタには、片面または両面に反射防止膜を含めた機能性膜を形成することが好ましい。また異なる機能の複数の機能性膜が、フィルタの一の面に積層されていてもよい。
図1Bは球面収差を、図1Cおよび図1Dはコマ収差を、図1Eは像面湾曲(像面収差)を示している。図1Bにおいて、符号は測定波長線を示しており、それぞれ(CL)656.27nm:C線、(dL)587.56nm:d線、(eL)546.07nm:e線、(F)486.13nm:F線、(g)435.83nm:g線である。図1Cはe線に対するコマ収差ΔM(メリジオナル)を、図1Dはコマ収差ΔS(サジタル)を示している。また図1Eにおいては、ΔSを実線で示し、ΔMを破線で示している。なお以下の収差図においても同様である。
<実施例2>
実施例2のレンズユニット2を構成する光学部材の数値データ等を示す。
Figure 2011145505
FNO= 4.868
全系の焦点距離:f= 1 mm、像高= 1 mm、物体距離= 17 mm、画角= 140.05°
Fr= 1.729 mm、Ff= -1.280 mm、f1= -0.989 mm
図2Aは本実施例のレンズユニット2の構成図であり、図2B〜図2Eはレンズユニット2の収差図である。
<実施例3>
実施例3のレンズユニット3を構成する光学部材の数値データ等を示す。
Figure 2011145505
FNO= 6.18
全系の焦点距離:f= 1 mm、像高= 1.33 mm、物体距離= 10 mm、画角= 147.36°
Fr= 1.766 mm、Ff= -1.353 mm、f1= -0.987 mm
図3Aは本実施例のレンズユニット3の構成図であり、図3B〜図3Eはレンズユニット3の収差図である。
<実施例4>
実施例4のレンズユニット4を構成する光学部材の数値データ等を示す。
Figure 2011145505
FNO= 5.601
全系の焦点距離:f= 1 mm、像高= 1.04 mm、物体距離= 10 mm、画角= 151.25°
Fr= 1.771 mm、Ff= -1.276 mm、f1= -0.986 mm
図4Aは本実施例のレンズユニット4の構成図であり、図4B〜図4Eはレンズユニット4の収差図である。
<実施例5>
実施例5のレンズユニット5を構成する光学部材の数値データ等を示す。
Figure 2011145505
FNO= 4.407
全系の焦点距離:f=1 mm、像高=0.956 mm、物体距離=11 mm、画角=128.38°
Fr= 1.797 mm、Ff= -1.439 mm、f1= -0.982 mm
図5Aは本実施例のレンズユニット5の構成図であり、図5B〜図5Eはレンズユニット5の収差図である。
<実施例6>
実施例6のレンズユニット6を構成する光学部材の数値データ等を示す。
Figure 2011145505
FNO= 5.807
全系の焦点距離:f=1 mm、像高=0.954 mm、物体距離=10.5 mm、画角=128.1°
Fr= 1.868 mm、Ff= -1.228 mm、f1= -1.031 mm
図6Aは本実施例のレンズユニット6の構成図であり、図6B〜図6Eはレンズユニット6の収差図である。
<実施例7>
実施例7のレンズユニット7を構成する光学部材の数値データ等を示す。
Figure 2011145505
FNO= 5.743
全系の焦点距離:f=1 mm、像高=0.957 mm、物体距離=10 mm、画角=127.8°
Fr= 1.853 mm、Ff= -1.294 mm、f1= -0.973 mm
図7Aは本実施例のレンズユニット7の構成図であり、図7B〜図7Eはレンズユニット7の収差図である。
<実施例8>
実施例8のレンズユニット8を構成する光学部材の数値データ等を示す。
Figure 2011145505
FNO= 5.673
全系の焦点距離:f=1 mm、像高=0.956 mm、物体距離=10.4 mm、画角=127.98°
Fr= 1.877 mm、Ff= -1.332 mm、f1= -0.988 mm
図8Aは本実施例のレンズユニット8の構成図であり、図8B〜図8Eはレンズユニット8の収差図である。
<実施例9>
実施例9のレンズユニット9を構成する光学部材の数値データ等を示す。
Figure 2011145505
FNO= 4.095
全系の焦点距離:f=1 mm、像高=0.941 mm、物体距離=18.013 mm、画角=128°
Fr= 1.661 mm、Ff= -0.967 mm、f1= -0.887 mm
図9Aは本実施例のレンズユニット9の構成図であり、図9B〜図9Eはレンズユニット9の収差図である。
<実施例10>
実施例10のレンズユニット10を構成する光学部材の数値データ等を示す。
Figure 2011145505
FNO= 5.152
全系の焦点距離:f=1 mm、像高=0.945 mm、物体距離=19.591 mm、画角=128.18°
Fr= 1.593 mm、Ff= -1.383 mm、f1= -0.918 mm
図10Aは本実施例のレンズユニット10の構成図であり、図10B〜図10Eはレンズユニット10の収差図である。
<実施例11>
実施例11のレンズユニット11を構成する光学部材の数値データ等を示す。
Figure 2011145505
FNO= 5.27
全系の焦点距離:f=1 mm、像高=0.942 mm、物体距離=19.516 mm、画角=128.19°
Fr= 1.567 mm、Ff= -1.320 mm、f1= -0.903 mm
図11Aは本実施例のレンズユニット11の構成図であり、図11B〜図11Eはレンズユニット11の収差図である。
<実施例12>
実施例12のレンズユニット12を構成する光学部材の数値データ等を示す。
Figure 2011145505
FNO= 3.777
全系の焦点距離:f=1 mm、像高=0.943 mm、物体距離=16 mm、画角=127.83°
Fr= 1.668 mm、Ff= -0.993 mm、f1= -0.909 mm
図12Aは本実施例のレンズユニット12の構成図であり、図12B〜図12Eはレンズユニット12の収差図である。
<実施例13>
実施例13のレンズユニット13を構成する光学部材の数値データ等を示す。
Figure 2011145505
FNO= 6.888
全系の焦点距離:f=1 mm、像高=0.96 mm、物体距離=9.8 mm、画角=129.73°
Fr= 1.863 mm、Ff= -1.226 mm、f1= -0.946 mm
図13Aは本実施例のレンズユニット13の構成図であり、図13B〜図13Eはレンズユニット13の収差図である。
<実施例14>
実施例14のレンズユニット14を構成する光学部材の数値データ等を示す。なお、レンズユニット14〜25の第1レンズL1の材料は、イットリア安定化ジルコニア(YSZ)である。
Figure 2011145505
FNO= 4.88
全系の焦点距離:f=1 mm、像高=0.94 mm、物体距離=18.108 mm、画角=127.62°
Fr= 1.812 mm、Ff= -1.135 mm、f1= -0.819 mm
図14Aは本実施例のレンズユニット14の構成図であり、図14B〜図14Eはレンズユニット14の収差図である。
<実施例15>
実施例15のレンズユニット15を構成する光学部材の数値データ等を示す。
Figure 2011145505
FNO= 3.752
全系の焦点距離:f=1 mm、像高=0.941 mm、物体距離=18.134 mm、画角=127.85°
Fr= 1.832 mm、Ff= -1.174 mm、f1= -0.812 mm
図15Aは本実施例のレンズユニット15の構成図であり、図15B〜図15Eはレンズユニット15の収差図である。
<実施例16>
実施例16のレンズユニット16を構成する光学部材の数値データ等を示す。
Figure 2011145505
FNO= 3.979
全系の焦点距離:f=1 mm、像高=0.94 mm、物体距離=18.118 mm、画角=127.81°
Fr= 1.933 mm、Ff= -1.310 mm、f1= -0.838 mm
図16Aは本実施例のレンズユニット16の構成図であり、図16B〜図16Eはレンズユニット16の収差図である。
<実施例17>
実施例17のレンズユニット17を構成する光学部材の数値データ等を示す。
Figure 2011145505
FNO= 6.285
全系の焦点距離:f=1 mm、像高=0.935 mm、物体距離=17.89 mm、画角=127.85°
Fr= 1.967 mm、Ff= -1.290 mm、f1= -0.880 mm
図17Aは本実施例のレンズユニット17の構成図であり、図17B〜図17Eはレンズユニット17の収差図である。
<実施例18>
実施例18のレンズユニット18を構成する光学部材の数値データ等を示す。
Figure 2011145505
FNO= 4.067
全系の焦点距離:f=1 mm、像高=0.937 mm、物体距離=17.932 mm、画角=127.96°
Fr= 1.931 mm、Ff= -1.144 mm、f1= -0.849 mm
図18Aは本実施例のレンズユニット18の構成図であり、図18B〜図18Eはレンズユニット18の収差図である。
<実施例19>
実施例19のレンズユニット19を構成する光学部材の数値データ等を示す。
Figure 2011145505
FNO= 4.29
全系の焦点距離:f=1 mm、像高=0.935 mm、物体距離=18 mm、画角=127.93°
Fr= 1.756 mm、Ff= -1.000 mm、f1= -0.800 mm
図19Aは本実施例のレンズユニット19の構成図であり、図19B〜図19Eはレンズユニット19の収差図である。
<実施例20>
実施例20のレンズユニット20を構成する光学部材の数値データ等を示す。
Figure 2011145505
FNO= 4.141
全系の焦点距離:f=1 mm、像高=0.939 mm、物体距離=18.1 mm、画角=127.41°
Fr= 1.830 mm、Ff= -1.235 mm、f1= -0.782 mm
図20Aは本実施例のレンズユニット20の構成図であり、図20B〜図20Eはレンズユニット20の収差図である。
<実施例21>
実施例21のレンズユニット21を構成する光学部材の数値データ等を示す。
Figure 2011145505
FNO= 4.448
全系の焦点距離:f=1 mm、像高=0.893 mm、物体距離=17.2 mm、画角=117.85°
Fr= 1.764 mm、Ff= -1.110 mm、f1= -0.725 mm
図21Aは本実施例のレンズユニット21の構成図であり、図21B〜図21Eはレンズユニット21の収差図である。
<実施例22>
実施例22のレンズユニット22を構成する光学部材の数値データ等を示す。
Figure 2011145505
FNO= 5.548
全系の焦点距離:f=1 mm、像高=0.881 mm、物体距離=17.01 mm、画角=115.4°
Fr= 1.612 mm、Ff= -0.838 mm、f1= -0.622 mm
図22Aは本実施例のレンズユニット22の構成図であり、図22B〜図22Eはレンズユニット22の収差図である。
<実施例23>
実施例23のレンズユニット23を構成する光学部材の数値データ等を示す。
Figure 2011145505
FNO= 5.672
全系の焦点距離:f=1 mm、像高=0.939 mm、物体距離=18 mm、画角=127.86°
Fr= 1.868 mm、Ff= -1.231 mm、f1= -0.865 mm
図23Aは本実施例のレンズユニット23の構成図であり、図23B〜図23Eはレンズユニット23の収差図である。
<実施例24>
実施例24のレンズユニット24を構成する光学部材の数値データ等を示す。
Figure 2011145505
FNO= 6.176
全系の焦点距離:f=1 mm、像高=0.939 mm、物体距離=18.098 mm、画角=128.03°
Fr= 1.894 mm、Ff= -1.301 mm、f1= -0.904 mm
図24Aは本実施例のレンズユニット24の構成図であり、図24B〜図24Eはレンズユニット24の収差図である。
<実施例25>
実施例25のレンズユニット25を構成する光学部材の数値データ等を示す。
Figure 2011145505
FNO= 6.122
全系の焦点距離:f=1 mm、像高=0.913 mm、物体距離=18.93 mm、画角=123.19°
Fr= 1.687 mm、Ff= -1.346 mm、f1= -0.849 mm
図25Aは本実施例のレンズユニット25の構成図であり、図25B〜図25Eはレンズユニット25の収差図である。
<実施例26>
実施例26のレンズユニット26を構成する光学部材の数値データ等を示す。
Figure 2011145505
FNO= 6.346
全系の焦点距離:f=1 mm、像高=0.94 mm、物体距離=18.116 mm、画角=128.00°
Fr= 1.733 mm、Ff= -1.042 mm、f1= -0.861 mm
図26Aは本実施例のレンズユニット26の構成図であり、図26B〜図26Eはレンズユニット26の収差図である。
<実施例1〜実施例26のまとめ>
表27および表28に実施例1〜実施例26のレンズユニットの構成を記載する。なお、表27および表28には、比較のため、特開平6−308381号公報に開示したレンズユニットの構成を比較例1〜3として記載してある。なお、表2において、丸印は条件を満足していることを、X印は条件を満足していないことを示している。
また、比較例1〜3のレンズユニットは以下の構成である。
比較例1:f=1 mm、Fr= 1.838 mm、Ff= -1.752 mm、f1= -1.020 mm
比較例2:f=1 mm、Fr= 1.877 mm、Ff= -1.812 mm、f1= -1.041 mm
比較例3:f=1 mm、Fr= 1.889 mm、Ff= -2.062 mm、f1= -0.808 mm
Figure 2011145505
Figure 2011145505
以上の結果から、実施例のレンズユニットの効果は明らかである。すなわち、比較例1〜3では、倍率色収差補正のために後レンズ群に配置された接合レンズの接合面の加工性が悪く、また像面湾曲など他の収差を補正しつつ、近年の小型化を達成することは容易ではなかったが、実施例のレンズユニットでは、上記問題点が解消されている。すなわち、実施例のレンズユニット1〜25は、倍率色収差が小さい。
また、実施例13〜25のレンズユニットは、条件(6)n1×Hk>2000、を満足するため、実施例1〜12のレンズユニットに比べて、外面レンズ(第1レンズL1)が、割れおよびレンズキズに対する耐性が高い。
<実施例27>
次に本発明の実施例15としてレンズユニット27を有する内視鏡30について説明する。図27に示す内視鏡システム40は、被検者の体内に挿入される挿入部31を有する内視鏡30と、体内を照明する光源装置41と、信号処理を行うプロセッサ42とにより構成されている。すなわち挿入部31内には光源装置41からの照明光を先端部32に導光するライトガイドファイバ45が挿通され照射光学系32を介して体内を照明する。プロセッサ42は、種々の内視鏡および/または種々の光源装置と組み合わせることで、種々の目的に適合した内視鏡システムとして使用できる。さらに、内視鏡システム40は、内視鏡画像等を表示するモニタ43と、術者が設定等を行うキーボード等の入力部44を有している。
内視鏡30は、操作部37と接続された挿入部31、の先端部32にカラー内視鏡画像を撮影する撮像部であるCCD33と、プリプロセス(P/P)部34と、A/D変換部35と、パラレルシリアル変換(P/S)部36を有する電子内視鏡である。先端部32には光学像を結ぶためのレンズユニット27と、被検者の体内を撮影するCCD33とが配置され、CCD33が撮影した内視鏡画像はデジタル信号に変換されてプロセッサ42に送信される。撮像部としては、CCD33の代わりにCMD (Charged Modulation Device) 撮像素子、C−MOS撮像素子、AMI(Amplified MOS Imager)、BCCD(Back Illuminated CCD)等でも良い。なお、カラーCCDの代わりに白黒CCDを用い、照射光をRBGに時系列的に変化させてもよい。
内視鏡30のレンズユニット27は、すでに説明した実施例1のレンズユニット13等と同様の構成である。すでに説明したようにレンズユニット13等は小径であり、光学特性に優れている。このため、内視鏡30は小径であり、撮像する画像の特性がよい。すなわち内視鏡30が撮像する画像は倍率色収差が小さい。
またレンズユニット27は、第1レンズL1の材料として、主成分として、Zr、Y、Gd、Ta、Nb、La、Hfのうち少なくともいずれかの成分を含み屈折率が2を超える材料、例えば、イットリア安定化ジルコニアを用いている。このため第1レンズL1)が、割れおよびレンズキズに対する耐性、を有している。また、レンズユニット27は、140℃前後の高温高圧でかつ飽和水蒸気による滅菌システム、いわゆるオートクレーブ滅菌のような過酷な条件下での耐久性も有している。
本発明は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を変えない範囲において、種々の変更、改変等が可能である。
本出願は、2010年5月20日に日本国に出願された特願2010−116526号を優先権主張の基礎として出願するものであり、上記の開示内容は、本願明細書、請求の範囲、図面に引用されたものとする。
本発明の実施例の内視鏡対物レンズユニットは、絞りをはさんだ前レンズ群と後レンズ群とを具備し、前記前レンズ群は、物体側より順に、負の屈折力の第1レンズと、正の屈折力の第2レンズと、を有し、前記後レンズ群は、正の屈折力の第3レンズと、接合されている正の屈折力の第4レンズと負の屈折力の第5レンズと、を有し、下記式(1A)、(2)、(3)、および(4)を満足する。
(1A) −3<SF≦−1
(2) −3.0<Fr/Ff<−1.1
(3) −1.6<Ff/f<−0.6
(4) Ff/f1<1.6
ただし、SFは、前記第2レンズの物体側の曲率半径をR1、像側の曲率半径をR2としたときのシェイプファクター:(R2+R1)/(R2−R1)であり、Ffは前記前レンズ群の焦点距離、Frは前記後レンズ群の焦点距離、fは全系の焦点距離、f1は前記第1レンズの焦点距離である。
また、本発明の別の実施例の内視鏡は、前記内視鏡対物レンズユニットと、前記内視鏡対物レンズユニットによる像を撮像する撮像素子と、を具備する。
本発明は、内視鏡の先端部に配設される内視鏡対物レンズユニットおよび前記内視鏡対物レンズユニットを有する内視鏡に関する。
医療分野においては、患者体内の外部から観察することが難しい部位の治療/診断等に内視鏡が用いられている。そして、経鼻内視鏡に代表される細径の内視鏡において、より細径化の要求は大きい。内視鏡の細径化には、CCD等の小型の撮像素子の開発が大きく寄与しており、撮像素子の画素ピッチは年々縮小化している。それに伴い、内視鏡対物レンズユニット(以下、「レンズユニット」ともいう。)は、小型化を達成しつつ性能を満足させる必要があり、種々の構成が開発されている。
例えば、出願人は日本国特開平6−308381号公報に、絞りをはさんで前レンズ群と後レンズ群とよりなり、前レンズ群は、物体側より順に、負レンズの第1群と、正の屈折力の第2群とからなり、第2群は曲率半径の小さな面を像側に設けた形状であり、後レンズ群は、正の単レンズと、正レンズと負レンズとの接合レンズからなり、所定の条件を満たす内視鏡対物レンズを開示している。
一方、出願人は、日本国特開2006−51132号公報には、滅菌耐久性に優れた高屈折率材料からなるレンズを有するレンズユニットも開示している。
しかし、日本国特開2006−51132号公報に記載のレンズユニットは、本願記載のレンズタイプの記載がなく、また日本国特開平6−308381号公報に記載の構成を用いたとしても、近年、要求されているレベルの小型化を達成しつつ、倍率色収差を十分に小さくすることは容易ではなかった。
本発明は、倍率色収差の小さい内視鏡対物レンズユニットおよび倍率色収差の小さい内視鏡対物レンズユニットを有する内視鏡を提供することを目的とする。
本発明の実施例の内視鏡対物レンズユニットは、絞りをはさんだ前レンズ群と後レンズ群とを具備し、前記前レンズ群は、物体側より順に、負の屈折力の第1レンズと、正の屈折力の第2レンズと、を有し、前記後レンズ群は、正の屈折力の第3レンズと、接合されている正の屈折力の第4レンズと負の屈折力の第5レンズと、を有し、下記式(1A)、(2)、(3)、および(4)を満足する。
(1A) −3<SF≦−1
(2) −3.0<Fr/Ff<−1.1
(3) −1.6<Ff/f<−0.6
(4) Ff/f1<1.6
ただし、SFは、前記第2レンズの物体側の曲率半径をR1、像側の曲率半径をR2としたときのシェイプファクター:(R2+R1)/(R2−R1)であり、Ffは前記前レンズ群の焦点距離、Frは前記後レンズ群の焦点距離、fは全系の焦点距離、f1は前記第1レンズの焦点距離である。
また、本発明の別の実施例の内視鏡は、前記内視鏡対物レンズユニットと、前記内視鏡対物レンズユニットによる像を撮像する撮像素子と、を具備する。
実施例1のレンズユニットを説明するための光軸に沿った断面図である。 実施例1のレンズユニットを説明するための球面収差図である。 実施例1のレンズユニットを説明するためのコマ収差図(M)である。 実施例1のレンズユニットを説明するためのコマ収差図(S)である。 実施例1のレンズユニットを説明するための像面湾曲図である。 実施例2のレンズユニットを説明するための光軸に沿った断面図である。 実施例2のレンズユニットを説明するための球面収差図である。 実施例2のレンズユニットを説明するためのコマ収差図(M)である。 実施例2のレンズユニットを説明するためのコマ収差図(S)である。 実施例2のレンズユニットを説明するための像面湾曲図である。 実施例3のレンズユニットを説明するための光軸に沿った断面図である。 実施例3のレンズユニットを説明するための球面収差図である。 実施例3のレンズユニットを説明するためのコマ収差図(M)である。 実施例3のレンズユニットを説明するためのコマ収差図(S)である。 実施例3のレンズユニットを説明するための像面湾曲図である。 実施例4のレンズユニットを説明するための光軸に沿った断面図である。 実施例4のレンズユニットを説明するための球面収差図である。 実施例4のレンズユニットを説明するためのコマ収差図(M)である。 実施例4のレンズユニットを説明するためのコマ収差図(S)である。 実施例4のレンズユニットを説明するための像面湾曲図である。 実施例5のレンズユニットを説明するための光軸に沿った断面図である。 実施例5のレンズユニットを説明するための球面収差図である。 実施例5のレンズユニットを説明するためのコマ収差図(M)である。 実施例5のレンズユニットを説明するためのコマ収差図(S)である。 実施例5のレンズユニットを説明するための像面湾曲図である。 実施例6のレンズユニットを説明するための光軸に沿った断面図である。 実施例6のレンズユニットを説明するための球面収差図である。 実施例6のレンズユニットを説明するためのコマ収差図(M)である。 実施例6のレンズユニットを説明するためのコマ収差図(S)である。 実施例6のレンズユニットを説明するための像面湾曲図である。 実施例7のレンズユニットを説明するための光軸に沿った断面図である。 実施例7のレンズユニットを説明するための球面収差図である。 実施例7のレンズユニットを説明するためのコマ収差図(M)である。 実施例7のレンズユニットを説明するためのコマ収差図(S)である。 実施例7のレンズユニットを説明するための像面湾曲図である。 実施例8のレンズユニットを説明するための光軸に沿った断面図である。 実施例8のレンズユニットを説明するための球面収差図である。 実施例8のレンズユニットを説明するためのコマ収差図(M)である。 実施例8のレンズユニットを説明するためのコマ収差図(S)である。 実施例8のレンズユニットを説明するための像面湾曲図である。 実施例9のレンズユニットを説明するための光軸に沿った断面図である。 実施例9のレンズユニットを説明するための球面収差図である。 実施例9のレンズユニットを説明するためのコマ収差図(M)である。 実施例9のレンズユニットを説明するためのコマ収差図(S)である。 実施例9のレンズユニットを説明するための像面湾曲図である。 実施例10のレンズユニットを説明するための光軸に沿った断面図である。 実施例10のレンズユニットを説明するための球面収差図である。 実施例10のレンズユニットを説明するためのコマ収差図(M)である。 実施例10のレンズユニットを説明するためのコマ収差図(S)である。 実施例10のレンズユニットを説明するための像面湾曲図である。 本発明の第1参考例のレンズユニットを説明するための光軸に沿った断面図である。 第1参考例のレンズユニットを説明するための球面収差図である。 第1参考例のレンズユニットを説明するためのコマ収差図(M)である。 第1参考例のレンズユニットを説明するためのコマ収差図(S)である。 第1参考例のレンズユニットを説明するための像面湾曲図である。 実施例11のレンズユニットを説明するための光軸に沿った断面図である。 実施例11のレンズユニットを説明するための球面収差図である。 実施例11のレンズユニットを説明するためのコマ収差図(M)である。 実施例11のレンズユニットを説明するためのコマ収差図(S)である。 実施例11のレンズユニットを説明するための像面湾曲図である。 本発明の第2参考例のレンズユニットを説明するための光軸に沿った断面図である。 第2参考例のレンズユニットを説明するための球面収差図である。 第2参考例のレンズユニットを説明するためのコマ収差図(M)である。 第2参考例のレンズユニットを説明するためのコマ収差図(S)である。 第2参考例のレンズユニットを説明するための像面湾曲図である。 実施例12のレンズユニットを説明するための光軸に沿った断面図である。 実施例12のレンズユニットを説明するための球面収差図である。 実施例12のレンズユニットを説明するためのコマ収差図(M)である。 実施例12のレンズユニットを説明するためのコマ収差図(S)である。 実施例12のレンズユニットを説明するための像面湾曲図である。 実施例13のレンズユニットを説明するための光軸に沿った断面図である。 実施例13のレンズユニットを説明するための球面収差図である。 実施例13のレンズユニットを説明するためのコマ収差図(M)である。 実施例13のレンズユニットを説明するためのコマ収差図(S)である。 実施例13のレンズユニットを説明するための像面湾曲図である。 実施例14のレンズユニットを説明するための光軸に沿った断面図である。 実施例14のレンズユニットを説明するための球面収差図である。 実施例14のレンズユニットを説明するためのコマ収差図(M)である。 実施例14のレンズユニットを説明するためのコマ収差図(S)である。 実施例14のレンズユニットを説明するための像面湾曲図である。 実施例15のレンズユニットを説明するための光軸に沿った断面図である。 実施例15のレンズユニットを説明するための球面収差図である。 実施例15のレンズユニットを説明するためのコマ収差図(M)である。 実施例15のレンズユニットを説明するためのコマ収差図(S)である。 実施例15のレンズユニットを説明するための像面湾曲図である。 実施例16のレンズユニットを説明するための光軸に沿った断面図である。 実施例16のレンズユニットを説明するための球面収差図である。 実施例16のレンズユニットを説明するためのコマ収差図(M)である。 実施例16のレンズユニットを説明するためのコマ収差図(S)である。 実施例16のレンズユニットを説明するための像面湾曲図である。 実施例17のレンズユニットを説明するための光軸に沿った断面図である。 実施例17のレンズユニットを説明するための球面収差図である。 実施例17のレンズユニットを説明するためのコマ収差図(M)である。 実施例17のレンズユニットを説明するためのコマ収差図(S)である。 実施例17のレンズユニットを説明するための像面湾曲図である。 実施例18のレンズユニットを説明するための光軸に沿った断面図である。 実施例18のレンズユニットを説明するための球面収差図である。 実施例18のレンズユニットを説明するためのコマ収差図(M)である。 実施例18のレンズユニットを説明するためのコマ収差図(S)である。 実施例18のレンズユニットを説明するための像面湾曲図である。 実施例19のレンズユニットを説明するための光軸に沿った断面図である。 実施例19のレンズユニットを説明するための球面収差図である。 実施例19のレンズユニットを説明するためのコマ収差図(M)である。 実施例19のレンズユニットを説明するためのコマ収差図(S)である。 実施例19のレンズユニットを説明するための像面湾曲図である。 実施例20のレンズユニットを説明するための光軸に沿った断面図である。 実施例20のレンズユニットを説明するための球面収差図である。 実施例20のレンズユニットを説明するためのコマ収差図(M)である。 実施例20のレンズユニットを説明するためのコマ収差図(S)である。 実施例20のレンズユニットを説明するための像面湾曲図である。 実施例21のレンズユニットを説明するための光軸に沿った断面図である。 実施例21のレンズユニットを説明するための球面収差図である。 実施例21のレンズユニットを説明するためのコマ収差図(M)である。 実施例21のレンズユニットを説明するためのコマ収差図(S)である。 実施例21のレンズユニットを説明するための像面湾曲図である。 実施例22のレンズユニットを説明するための光軸に沿った断面図である。 実施例22のレンズユニットを説明するための球面収差図である。 実施例22のレンズユニットを説明するためのコマ収差図(M)である。 実施例22のレンズユニットを説明するためのコマ収差図(S)である。 実施例22のレンズユニットを説明するための像面湾曲図である。 本発明の第3参考例のレンズユニットを説明するための光軸に沿った断面図である。 第3参考例のレンズユニットを説明するための球面収差図である。 第3参考例のレンズユニットを説明するためのコマ収差図(M)である。 第3参考例のレンズユニットを説明するためのコマ収差図(S)である。 第3参考例のレンズユニットを説明するための像面湾曲図である。 実施例23のレンズユニットを説明するための光軸に沿った断面図である。 実施例23のレンズユニットを説明するための球面収差図である。 実施例23のレンズユニットを説明するためのコマ収差図(M)である。 実施例23のレンズユニットを説明するためのコマ収差図(S)である。 実施例23のレンズユニットを説明するための像面湾曲図である。 実施例24の内視鏡の構成図である。
本発明の実施の形態の内視鏡対物レンズユニットは以下の通りである。
1. 絞りをはさんだ前レンズ群と後レンズ群とを具備し、前記前レンズ群は、物体側より順に、負の屈折力の第1レンズと、正の屈折力の第2レンズと、を有し、前記後レンズ群は、正の屈折力の第3レンズと、接合されている正の屈折力の第4レンズと負の屈折力の第5レンズと、を有し、下記条件(1)、(2)、(3)、および(4)を満足する。
(1) −6<SF<0
(2) −3.0<Fr/Ff<−1.1
(3) −1.6<Ff/f<−0.6
(4) Ff/f1<1.6
ただし、SFは、前記第2レンズの物体側の曲率半径をR1、像側の曲率半径をR2としたときのシェイプファクター:(R2+R1)/(R2−R1)であり、Ffは前記前レンズ群の焦点距離、Frは前記後レンズ群の焦点距離、fは全系の焦点距離、f1は前記第1レンズの焦点距離である。
条件(1)は、倍率色収差を良好に補正するための面の方向を指定する条件で、条件(1)を満足することで、倍率色収差を良好に補正することができる。条件(1)の下限未満では、全長を小さく小型化を保ったまま倍率色収差を良好に補正することはできるが、他の収差補正が困難である。条件(1)の上限を超えた場合は、倍率色収差補正が困難である。
また、条件(1)に替えて下記条件(1A)を満足することで、倍率色収差をさらに良好に補正することができる。
(1A) −3<SF≦−1
さらに、条件(1A)に替えて下記条件(1B)を満足することで、倍率色収差をさらに良好に補正することができる。
(1B) −3<SF<−1.2
また、条件(2)および条件(3)は小型化を達成するための条件である。条件(2)の下限未満では、近年の小型化に対応したレンズユニットを提供できなくなり、条件(2)の上限を超えた場合は、小型のレンズユニットを供給できるが、他の収差の補正が困難である。
また、条件(3)の下限未満では、全長が長くなり、小型のレンズユニットを供給できなくなり、条件(3)の上限を超えた場合は、小型のレンズユニットを供給できるが、前レンズ群で発生したコマ収差補正が困難である。
また、条件(2)に替えて下記条件(2A)を満足することで、さらに小型化を達成できる。
(2A) −1.8<Fr/Ff<−1.2
さらに、条件(2A)に替えて下記条件(2B)を満足することで、さらに小型化を達成できる。
(2B) −1.75<Fr/Ff<−1.3
また、条件(3)に替えて下記条件(3A)を満足することで、さらに小型化を達成できる。
(3A) −1.5<Ff/f<−0.9
さらに、条件(3A)に替えて下記条件(3B)を満足することで、さらに小型化を達成できる。
(3B) −1.4<Ff/f<−0.95
条件(4)は、レンズユニットの小型化を考えつつ、像面湾曲を良好に補正するための条件である。条件(4)の上限を超えた場合は、像面湾曲補正が過剰となり、像面湾曲の補正が困難である。
また、条件(4)に替えて下記条件(4A)を満足することで、像面湾曲をさらに良好に補正することができる。
(4A) Ff/f1<1.51
さらに、条件(4A)に替えて下記条件(4B)を満足することで、像面湾曲をさらに良好に補正することができる。
(4B) Ff/f1<1.39
また、本発明の実施形態のレンズユニットは、バックフォーカスを長くとることが容易である。バックフォーカスが長い、実施形態のレンズユニットは、撮像素子のCCDの直前にプリズムを配置し、CCDを横置きにすることができる。すなわち、後述する実施例6、7、10、または18のように、CCDガラスリッドに接合する光学部材L7の硝路が長いレンズユニットでは、光学部材L7として直角プリズムを用いることができるため、いわゆるCCD横置きが可能である。すなわち、本発明の実施形態のレンズユニットは、CCD横置きを容易に実現できる。
2. 前記第1レンズの材料の屈折率n1(e線)が、下記式(5)を満足することを特徴とする上記1記載のレンズユニット。
(5) n1>2
前レンズ群のパワーを大きくすることが容易となるため、条件(5)を満足するのが好ましい。
3. 前記第1レンズの材料は、下記式(6)を満足することを特徴とする上記1または上記2に記載のレンズユニット。
(6) n1×Hk>2000
ただし、n1は屈折率(e線)、Hkはヌープ硬度(N/mm)である。
条件(6)を満足する材料によれば、外面レンズ(第1レンズ)が、割れ、およびレンズキズに対する耐性を有したレンズユニットを提供することが可能となる。
4.前記第1レンズの材料は、イットリア安定化ジルコニアである。
イットリア安定化ジルコニア(YSZ)は、上記3を満足する材料の具体例である。すなわち、YSZは、n1=2.1825、Hk=1200N/mmであり、n1×Hk=2617>2000である。
本発明の内視鏡は、上記1〜4の内視鏡対物レンズユニットを有する。
次に、本発明のレンズユニットの実施例を示す。
<実施例1>
以下に、実施例1のレンズユニット1を構成する光学部材の数値データ等を示す。数値データ中、rは各面の曲率半径、dは各光学部材の肉厚または空気間隔、nは各光学部材のe線における屈折率、νは各光学部材のe線におけるアッベ数、FNOはFナンバーを表している。rおよびdの単位はmmである。
なお、これらの記号は、後述の他の実施例の数値データ等においても共通に使用されている。
実施例1の数値データは、下記の通りである。
Figure 2011145505
FNO= 4.68
全系の焦点距離:f= 1 mm、像高= 0.946 mm、物体距離= 20 mm、画角= 128.05°
Fr= 1.617 mm、Ff= -1.123 mm、f1= -0.950 mm
図1Aは本実施例のレンズユニット1の構成図であり、図1B〜図1Eはレンズユニット1の収差図である。図1Aに示すように、レンズユニット1は絞りSTOをはさんだ前レンズ群FLと後レンズ群RLとを具備している。前レンズ群FLは、物体側より順に、負の屈折力の第1レンズL1と、正の屈折力の第2レンズL2を有している。後レンズ群RLは、正の屈折力の第3レンズL4と、接合されている正の屈折力の第4レンズL5と負の屈折力の第5レンズL6と、を有する。図1Aにおいては、r14が、CCD等の撮像素子の撮像面である。
なお、図1Aにおいて光学部材L3は、フィルタであり、特に好ましくは赤外カットフィルタである。なお、後述する他の実施例においても、光学部材L3は機能性フィルタであるが、赤外カットフィルタではなく、色フィルタを用いることで、内視鏡画像の色再現性に変化を与えることができる。
また、光学部材L3の位置に配置可能であれば、複数のフィルタ、例えば、3枚の赤外カットフィルタを配置してもよい。さらに機能の異なるフィルタ、例えば、赤外カットフィルタおよびノッチフィルタを配置してもよいし、赤外カットフィルタ、色フィルタおよびノッチフィルタを配置してもよい。
なお、フィルタの配置位置は、光学部材L3の位置に限られるものではない。例えば、光学部材L3として通常の透明ガラスを用い、別の位置に赤外カットフィルタを配置してもよい。すなわち、後述する実施例において、フィルタが配置されていないレンズユニットにおいては、空気部分に必要なフィルタを適宜、配置することができる。
また、フィルタには、YAGレーザー光カット膜等の機能性膜が少なくとも一方の面に形成されていることが好ましく、さらに他方の面にも、YAGレーザー光カット膜、LDレーザー光カット膜等の機能性膜が形成されていることが特に好ましい。すなわち、フィルタには、片面または両面に反射防止膜を含めた機能性膜を形成することが好ましい。また異なる機能の複数の機能性膜が、フィルタの一の面に積層されていてもよい。
図1Bは球面収差を、図1Cおよび図1Dはコマ収差を、図1Eは像面湾曲(像面収差)を示している。図1Bにおいて、符号は測定波長線を示しており、それぞれ(CL)656.27nm:C線、(dL)587.56nm:d線、(eL)546.07nm:e線、(F)486.13nm:F線、(g)435.83nm:g線である。図1Cはe線に対するコマ収差ΔM(メリジオナル)を、図1Dはコマ収差ΔS(サジタル)を示している。また図1Eにおいては、ΔSを実線で示し、ΔMを破線で示している。なお以下の収差図においても同様である。
<実施例2>
実施例2のレンズユニット2を構成する光学部材の数値データ等を示す。
Figure 2011145505
FNO= 4.868
全系の焦点距離:f= 1 mm、像高= 1 mm、物体距離= 17 mm、画角= 140.05°
Fr= 1.729 mm、Ff= -1.280 mm、f1= -0.989 mm
図2Aは本実施例のレンズユニット2の構成図であり、図2B〜図2Eはレンズユニット2の収差図である。
<実施例3>
実施例3のレンズユニット3を構成する光学部材の数値データ等を示す。
Figure 2011145505
FNO= 6.18
全系の焦点距離:f= 1 mm、像高= 1.33 mm、物体距離= 10 mm、画角= 147.36°
Fr= 1.766 mm、Ff= -1.353 mm、f1= -0.987 mm
図3Aは本実施例のレンズユニット3の構成図であり、図3B〜図3Eはレンズユニット3の収差図である。
<実施例4>
実施例4のレンズユニット4を構成する光学部材の数値データ等を示す。
Figure 2011145505
FNO= 5.601
全系の焦点距離:f= 1 mm、像高= 1.04 mm、物体距離= 10 mm、画角= 151.25°
Fr= 1.771 mm、Ff= -1.276 mm、f1= -0.986 mm
図4Aは本実施例のレンズユニット4の構成図であり、図4B〜図4Eはレンズユニット4の収差図である。
<実施例5>
実施例5のレンズユニット5を構成する光学部材の数値データ等を示す。
Figure 2011145505
FNO= 4.407
全系の焦点距離:f=1 mm、像高=0.956 mm、物体距離=11 mm、画角=128.38°
Fr= 1.797 mm、Ff= -1.439 mm、f1= -0.982 mm
図5Aは本実施例のレンズユニット5の構成図であり、図5B〜図5Eはレンズユニット5の収差図である。
<実施例6>
実施例6のレンズユニット6を構成する光学部材の数値データ等を示す。
Figure 2011145505
FNO= 5.807
全系の焦点距離:f=1 mm、像高=0.954 mm、物体距離=10.5 mm、画角=128.1°
Fr= 1.868 mm、Ff= -1.228 mm、f1= -1.031 mm
図6Aは本実施例のレンズユニット6の構成図であり、図6B〜図6Eはレンズユニット6の収差図である。
<実施例7>
実施例7のレンズユニット7を構成する光学部材の数値データ等を示す。
Figure 2011145505
FNO= 5.743
全系の焦点距離:f=1 mm、像高=0.957 mm、物体距離=10 mm、画角=127.8°
Fr= 1.853 mm、Ff= -1.294 mm、f1= -0.973 mm
図7Aは本実施例のレンズユニット7の構成図であり、図7B〜図7Eはレンズユニット7の収差図である。
<実施例8>
実施例8のレンズユニット8を構成する光学部材の数値データ等を示す。
Figure 2011145505
FNO= 5.673
全系の焦点距離:f=1 mm、像高=0.956 mm、物体距離=10.4 mm、画角=127.98°
Fr= 1.877 mm、Ff= -1.332 mm、f1= -0.988 mm
図8Aは本実施例のレンズユニット8の構成図であり、図8B〜図8Eはレンズユニット8の収差図である。
<実施例9>
実施例9のレンズユニット9を構成する光学部材の数値データ等を示す。
Figure 2011145505
FNO= 4.095
全系の焦点距離:f=1 mm、像高=0.941 mm、物体距離=18.013 mm、画角=128°
Fr= 1.661 mm、Ff= -0.967 mm、f1= -0.887 mm
図9Aは本実施例のレンズユニット9の構成図であり、図9B〜図9Eはレンズユニット9の収差図である。
<実施例10>
実施例10のレンズユニット10を構成する光学部材の数値データ等を示す。
Figure 2011145505
FNO= 5.152
全系の焦点距離:f=1 mm、像高=0.945 mm、物体距離=19.591 mm、画角=128.18°
Fr= 1.593 mm、Ff= -1.383 mm、f1= -0.918 mm
図10Aは本実施例のレンズユニット10の構成図であり、図10B〜図10Eはレンズユニット10の収差図である。
第1参考例
本発明の参考となる例を示す。
本発明の第1参考例のレンズユニット11を構成する光学部材の数値データ等を示す。
Figure 2011145505
FNO= 5.27
全系の焦点距離:f=1 mm、像高=0.942 mm、物体距離=19.516 mm、画角=128.19°
Fr= 1.567 mm、Ff= -1.320 mm、f1= -0.903 mm
図11Aは第1参考例のレンズユニット11の構成図であり、図11B〜図11Eはレンズユニット11の収差図である。
<実施例11
実施例11のレンズユニット12を構成する光学部材の数値データ等を示す。
Figure 2011145505
FNO= 3.777
全系の焦点距離:f=1 mm、像高=0.943 mm、物体距離=16 mm、画角=127.83°
Fr= 1.668 mm、Ff= -0.993 mm、f1= -0.909 mm
図12Aは本実施例のレンズユニット12の構成図であり、図12B〜図12Eはレンズユニット12の収差図である。
第2参考例
本発明の参考となる例を示す。
本発明の第2参考例のレンズユニット13を構成する光学部材の数値データ等を示す。
Figure 2011145505
FNO= 6.888
全系の焦点距離:f=1 mm、像高=0.96 mm、物体距離=9.8 mm、画角=129.73°
Fr= 1.863 mm、Ff= -1.226 mm、f1= -0.946 mm
図13Aは第2参考例のレンズユニット13の構成図であり、図13B〜図13Eはレンズユニット13の収差図である。
<実施例12
実施例12のレンズユニット14を構成する光学部材の数値データ等を示す。なお、レンズユニット14〜25の第1レンズL1の材料は、イットリア安定化ジルコニア(YSZ)である。
Figure 2011145505
FNO= 4.88
全系の焦点距離:f=1 mm、像高=0.94 mm、物体距離=18.108 mm、画角=127.62°
Fr= 1.812 mm、Ff= -1.135 mm、f1= -0.819 mm
図14Aは本実施例のレンズユニット14の構成図であり、図14B〜図14Eはレンズユニット14の収差図である。
<実施例13
実施例13のレンズユニット15を構成する光学部材の数値データ等を示す。
Figure 2011145505
FNO= 3.752
全系の焦点距離:f=1 mm、像高=0.941 mm、物体距離=18.134 mm、画角=127.85°
Fr= 1.832 mm、Ff= -1.174 mm、f1= -0.812 mm
図15Aは本実施例のレンズユニット15の構成図であり、図15B〜図15Eはレンズユニット15の収差図である。
<実施例14
実施例14のレンズユニット16を構成する光学部材の数値データ等を示す。
Figure 2011145505
FNO= 3.979
全系の焦点距離:f=1 mm、像高=0.94 mm、物体距離=18.118 mm、画角=127.81°
Fr= 1.933 mm、Ff= -1.310 mm、f1= -0.838 mm
図16Aは本実施例のレンズユニット16の構成図であり、図16B〜図16Eはレンズユニット16の収差図である。
<実施例15
実施例15のレンズユニット17を構成する光学部材の数値データ等を示す。
Figure 2011145505
FNO= 6.285
全系の焦点距離:f=1 mm、像高=0.935 mm、物体距離=17.89 mm、画角=127.85°
Fr= 1.967 mm、Ff= -1.290 mm、f1= -0.880 mm
図17Aは本実施例のレンズユニット17の構成図であり、図17B〜図17Eはレンズユニット17の収差図である。
<実施例16
実施例16のレンズユニット18を構成する光学部材の数値データ等を示す。
Figure 2011145505
FNO= 4.067
全系の焦点距離:f=1 mm、像高=0.937 mm、物体距離=17.932 mm、画角=127.96°
Fr= 1.931 mm、Ff= -1.144 mm、f1= -0.849 mm
図18Aは本実施例のレンズユニット18の構成図であり、図18B〜図18Eはレンズユニット18の収差図である。
<実施例17
実施例17のレンズユニット19を構成する光学部材の数値データ等を示す。
Figure 2011145505
FNO= 4.29
全系の焦点距離:f=1 mm、像高=0.935 mm、物体距離=18 mm、画角=127.93°
Fr= 1.756 mm、Ff= -1.000 mm、f1= -0.800 mm
図19Aは本実施例のレンズユニット19の構成図であり、図19B〜図19Eはレンズユニット19の収差図である。
<実施例18
実施例18のレンズユニット20を構成する光学部材の数値データ等を示す。
Figure 2011145505
FNO= 4.141
全系の焦点距離:f=1 mm、像高=0.939 mm、物体距離=18.1 mm、画角=127.41°
Fr= 1.830 mm、Ff= -1.235 mm、f1= -0.782 mm
図20Aは本実施例のレンズユニット20の構成図であり、図20B〜図20Eはレンズユニット20の収差図である。
<実施例19
実施例19のレンズユニット21を構成する光学部材の数値データ等を示す。
Figure 2011145505
FNO= 4.448
全系の焦点距離:f=1 mm、像高=0.893 mm、物体距離=17.2 mm、画角=117.85°
Fr= 1.764 mm、Ff= -1.110 mm、f1= -0.725 mm
図21Aは本実施例のレンズユニット21の構成図であり、図21B〜図21Eはレンズユニット21の収差図である。
<実施例20
実施例20のレンズユニット22を構成する光学部材の数値データ等を示す。
Figure 2011145505
FNO= 5.548
全系の焦点距離:f=1 mm、像高=0.881 mm、物体距離=17.01 mm、画角=115.4°
Fr= 1.612 mm、Ff= -0.838 mm、f1= -0.622 mm
図22Aは本実施例のレンズユニット22の構成図であり、図22B〜図22Eはレンズユニット22の収差図である。
<実施例21
実施例21のレンズユニット23を構成する光学部材の数値データ等を示す。
Figure 2011145505
FNO= 5.672
全系の焦点距離:f=1 mm、像高=0.939 mm、物体距離=18 mm、画角=127.86°
Fr= 1.868 mm、Ff= -1.231 mm、f1= -0.865 mm
図23Aは本実施例のレンズユニット23の構成図であり、図23B〜図23Eはレンズユニット23の収差図である。
<実施例22
実施例22のレンズユニット24を構成する光学部材の数値データ等を示す。
Figure 2011145505
FNO= 6.176
全系の焦点距離:f=1 mm、像高=0.939 mm、物体距離=18.098 mm、画角=128.03°
Fr= 1.894 mm、Ff= -1.301 mm、f1= -0.904 mm
図24Aは本実施例のレンズユニット24の構成図であり、図24B〜図24Eはレンズユニット24の収差図である。
第3参考例
本発明の参考となる例を示す。
本発明の第3参考例のレンズユニット25を構成する光学部材の数値データ等を示す。
Figure 2011145505
FNO= 6.122
全系の焦点距離:f=1 mm、像高=0.913 mm、物体距離=18.93 mm、画角=123.19°
Fr= 1.687 mm、Ff= -1.346 mm、f1= -0.849 mm
図25Aは第3参考例のレンズユニット25の構成図であり、図25B〜図25Eはレンズユニット25の収差図である。
<実施例23
実施例23のレンズユニット26を構成する光学部材の数値データ等を示す。
Figure 2011145505
FNO= 6.346
全系の焦点距離:f=1 mm、像高=0.94 mm、物体距離=18.116 mm、画角=128.00°
Fr= 1.733 mm、Ff= -1.042 mm、f1= -0.861 mm
図26Aは本実施例のレンズユニット26の構成図であり、図26B〜図26Eはレンズユニット26の収差図である。
<実施例1〜実施例23のまとめ>
表27および表28に実施例1〜実施例23(第1〜第3参考例含む)のレンズユニットの構成を記載する。なお、表27および表28には、比較のため、特開平6−308381号公報に開示したレンズユニットの構成を比較例1〜3として記載してある。なお、表2において、丸印は条件を満足していることを、X印は条件を満足していないことを示している。
また、比較例1〜3のレンズユニットは以下の構成である。
比較例1:f=1 mm、Fr= 1.838 mm、Ff= -1.752 mm、f1= -1.020 mm
比較例2:f=1 mm、Fr= 1.877 mm、Ff= -1.812 mm、f1= -1.041 mm
比較例3:f=1 mm、Fr= 1.889 mm、Ff= -2.062 mm、f1= -0.808 mm
Figure 2011145505
Figure 2011145505
以上の結果から、実施例のレンズユニットの効果は明らかである。すなわち、比較例1〜3では、倍率色収差補正のために後レンズ群に配置された接合レンズの接合面の加工性が悪く、また像面湾曲など他の収差を補正しつつ、近年の小型化を達成することは容易ではなかったが、実施例のレンズユニットでは、上記問題点が解消されている。すなわち、実施例のレンズユニット1〜25は、倍率色収差が小さい。
また、実施例13〜実施例23、第3参考例のレンズユニットは、条件(6)n1×Hk>2000、を満足するため、実施例1〜実施例12、第1参考例、第2参考例のレンズユニットに比べて、外面レンズ(第1レンズL1)が、割れおよびレンズキズに対する耐性が高い。
<実施例24
次に本発明の実施例24としてレンズユニット27を有する内視鏡30について説明する。図27に示す内視鏡システム40は、被検者の体内に挿入される挿入部31を有する内視鏡30と、体内を照明する光源装置41と、信号処理を行うプロセッサ42とにより構成されている。すなわち挿入部31内には光源装置41からの照明光を先端部32に導光するライトガイドファイバ45が挿通され照射光学系32を介して体内を照明する。プロセッサ42は、種々の内視鏡および/または種々の光源装置と組み合わせることで、種々の目的に適合した内視鏡システムとして使用できる。さらに、内視鏡システム40は、内視鏡画像等を表示するモニタ43と、術者が設定等を行うキーボード等の入力部44を有している。
内視鏡30は、操作部37と接続された挿入部31、の先端部32にカラー内視鏡画像を撮影する撮像部であるCCD33と、プリプロセス(P/P)部34と、A/D変換部35と、パラレルシリアル変換(P/S)部36を有する電子内視鏡である。先端部32には光学像を結ぶためのレンズユニット27と、被検者の体内を撮影するCCD33とが配置され、CCD33が撮影した内視鏡画像はデジタル信号に変換されてプロセッサ42に送信される。撮像部としては、CCD33の代わりにCMD (Charged Modulation Device) 撮像素子、C−MOS撮像素子、AMI(Amplified MOS Imager)、BCCD(Back Illuminated CCD)等でも良い。なお、カラーCCDの代わりに白黒CCDを用い、照射光をRBGに時系列的に変化させてもよい。
内視鏡30のレンズユニット27は、すでに説明した実施例1のレンズユニット13等と同様の構成である。すでに説明したようにレンズユニット13等は小径であり、光学特性に優れている。このため、内視鏡30は小径であり、撮像する画像の特性がよい。すなわち内視鏡30が撮像する画像は倍率色収差が小さい。
またレンズユニット27は、第1レンズL1の材料として、主成分として、Zr、Y、Gd、Ta、Nb、La、Hfのうち少なくともいずれかの成分を含み屈折率が2を超える材料、例えば、イットリア安定化ジルコニアを用いている。このため第1レンズL1)が、割れおよびレンズキズに対する耐性、を有している。また、レンズユニット27は、140℃前後の高温高圧でかつ飽和水蒸気による滅菌システム、いわゆるオートクレーブ滅菌のような過酷な条件下での耐久性も有している。
本発明は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を変えない範囲において、種々の変更、改変等が可能である。
本出願は、2010年5月20日に日本国に出願された特願2010−116526号を優先権主張の基礎として出願するものであり、上記の開示内容は、本願明細書、請求の範囲、図面に引用されたものとする。

Claims (8)

  1. 絞りをはさんだ前レンズ群と後レンズ群とを具備し、
    前記前レンズ群は、物体側より順に、負の屈折力の第1レンズと、正の屈折力の第2レンズと、を有し、
    前記後レンズ群は、正の屈折力の第3レンズと、接合されている正の屈折力の第4レンズと負の屈折力の第5レンズと、を有し、
    下記式(1)、(2)、(3)、および(4)を満足することを特徴とする内視鏡対物レンズユニット。
    (1) −6<SF<0
    (2) −3<Fr/Ff<−1.1
    (3) −1.6<Ff/f<−0.6
    (4) Ff/f1<1.6
    ただし、SFは、前記第2レンズの物体側の曲率半径をR1、像側の曲率半径をR2としたときのシェイプファクター:(R2+R1)/(R2−R1)であり、Ffは前記前レンズ群の焦点距離、Frは前記後レンズ群の焦点距離、fは全系の焦点距離、f1は前記第1レンズの焦点距離である。
  2. 前記第1レンズの材料の屈折率n1(e線)が、下記式(5)を満足することを特徴とする請求項1記載の内視鏡対物レンズユニット。
    (5) n1>2
  3. 前記第1レンズの材料は、下記式(6)を満足することを特徴とする請求項2に記載の内視鏡対物レンズユニット。
    (6) n1×Hk>2000
    ただし、n1は屈折率(e線)、Hkはヌープ硬度(N/mm)である。
  4. 前記第1レンズの材料は、イットリア安定化ジルコニアであることを特徴とする請求項3に記載の内視鏡対物レンズユニット。
  5. 撮像部と、
    前記撮像部の撮像面に光学像を結ぶための内視鏡対物レンズユニットを具備する内視鏡であって、
    前記内視鏡対物レンズユニットは、
    絞りをはさんだ前レンズ群と後レンズ群とを具備し、
    前記前レンズ群は、物体側より順に、負の屈折力の第1レンズと、正の屈折力の第2レンズと、を有し、
    前記後レンズ群は、正の屈折力の第3レンズと、接合されている正の屈折力の第4レンズと負の屈折力の第5レンズと、を有し、
    下記式(1)、(2)、(3)、および(4)を満足することを特徴とする。
    (1) −6<SF<0
    (2) −3<Fr/Ff<−1.1
    (3) −1.6<Ff/f<0.6
    (4) Ff/f1<1.6
    ただし、SFは、前記第2レンズの物体側の曲率半径をR1、像側の曲率半径をR2としたときのシェイプファクター:(R2+R1)/(R2−R1)であり、Ffは前記前レンズ群の焦点距離、Frは前記後レンズ群の焦点距離、fは全系の焦点距離、f1は前記第1レンズの焦点距離である。
  6. 前記第1レンズの材料の屈折率n1(e線)が、下記式(5)を満足することを特徴とする請求項5記載の内視鏡。
    (5) n1>2
  7. 前記第1レンズの材料は、下記式(6)を満足することを特徴とする請求項6に記載の内視鏡。
    (6) n1×Hk>2000
    ただし、n1は屈折率(e線)、Hkはヌープ硬度(N/mm)である。
  8. 前記第1レンズの材料は、イットリア安定化ジルコニアであることを特徴とする請求項7に記載の内視鏡。
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