JP4632716B2 - 滅菌耐久性組成物を用いた内視鏡光学系、及びそれを備えた内視鏡 - Google Patents
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Description
なお、本願における滅菌耐久性とは、例えば、140℃前後の高温高圧でかつ飽和水蒸気による滅菌システム、いわゆるオートクレーブ滅菌のような過酷な条件下での耐久性をいう。
また、特許文献2に記載の内視鏡用光学部品に用いるモールドガラスも、d線での屈折率が1.54〜1.64と低い。このため、特許文献2に記載のモールドガラスを用いた内視鏡用光学部品でも、画角を広くとることができない。
また、特許文献3に記載の内視鏡用光学部品に用いるポリカーボネートやポリオレフィンなどの樹脂も、d線での屈折率が1.53〜1.59程度と低い。このため、特許文献3に記載の内視鏡用光学部品でも、画角を広くとることができない。
また、特許文献1〜3に記載の光学材料では、耐性レベルも水蒸気滅菌などにおいて近年求められている耐性レベルに十分応えることが難しい。
また、本発明による滅菌耐久性組成物を用いた内視鏡光学系、及びそれを備えた内視鏡は、滅菌処理を行う際に滅菌試薬に接触する外表面を有する、最も物体側に配置された光学素子が、ジルコニア(ZrO 2 )若しくはイットリウム安定化ジルコニア(YSZ)を光学結晶材料として構成された滅菌耐久性組成物からなる、物体側が略平面で像側に曲率半径0.4969mmの凹面を持つ凹レンズで構成されていることを特徴としている。
また、本発明の内視鏡光学系においては、観察光学系と照明光学系を有し、前記観察光学系と前記照明光学系のそれぞれにおける、滅菌処理を行う際に滅菌試薬に接触する外表面を有する光学素子のうち、少なくとも前記観察光学系における最も物体側に配置された光学素子が、前記物体側が略平面で像側に曲率半径0.4969mmの凹面を持つ凹レンズで構成されているのが好ましい。
本発明の内視鏡光学系は、滅菌処理を行う際に滅菌試薬に接触する外表面を有する光学素子全体又は光学素子の表面部が、主成分として、Zr,Y,Gd,Ta,Nb,La,Hfのうち少なくともいずれかの成分を含み、d線での屈折率が2.08以上である光学結晶材料で構成された滅菌耐久性組成物からなる。
または、本発明の内視鏡光学系は、滅菌処理を行う際に滅菌試薬に接触する外表面を有する、最も物体側に配置された光学素子が、ジルコニア(ZrO 2 )若しくはイットリウム安定化ジルコニア(YSZ)を光学結晶材料として構成された滅菌耐久性組成物からなる、物体側が略平面で像側に曲率半径0.4969mmの凹面を持つ凹レンズで構成されている。
ダイアモンドは、d線での屈折率が2.4程度と高く、耐性も非常に良い。
ジルコニアやイットリウム安定化ジルコニアは、d線での屈折率が2.2程度と高く、且つ耐性が良く、比較的加工し易い。
ガドリニウムガリウムガーネットは、d線での屈折率が2.0程度で、耐性が良く、比較的加工し易い。
また、YAG結晶(Y3Al5O12)は、d線での屈折率が1.83程度で、耐性が良く、比較的加工し易い。
これらのうち、d線での屈折率が2.2程度のジルコニア(ZrO2)若しくはイットリウム安定化ジルコニア(YSZ)を光学結晶材料として構成された滅菌耐久性組成物を用いれば、高度な滅菌耐久性が得られることに加えて、従来の耐滅菌性組成物を用いた内視鏡光学系に比べてNAが大きくなり、画角、観察視野を広くとることができ、細径化した医用内視鏡を用いた観察において細部の見落としを極力防止することができる。
また、従来の耐滅菌性組成物を用いた内視鏡光学系に比べて屈折率が高いため、同じ画角の光学系を構成する場合に面の曲率を緩くすることができ、その分、内視鏡光学系を構成するレンズを加工し易くなる。
なお、d線での屈折率1.73程度のスピネル(MgAl2O4)を内視鏡光学系に用いることも考えられ、その場合は高耐性が得られるが、本発明のような高画角は得られない。
この他にも、高耐性が得られる物質としては、チタン酸ストロンチウム(SrTiO3)、タンタル酸リチウム(LiTaO3)、ニオブ酸リチウム(LiNbO3)がある。
ペロブスカイト構造(ABX3の組成式を有する立方晶系の結晶構造)を持つ化合物は、結晶構造が安定しているため、高耐性を期待できる。ペロブスカイト構造の化合物としての例としては、BaTiO3があるが、TiのサイトにTaが入ると耐性が向上する。例えば、特開2002−187767号公報に記載されているBa(Mg,Ta)O3のような化合物は、d線での屈折率が2.08を上回り、且つ耐性もよい。
水蒸気滅菌などの滅菌処理において、ガラスなどにアルカリ元素やアルカリ土類元素を多量に含むと耐性が悪くなる傾向がある。これに対し、ペロブスカイト構造をもつ化合物では、ガラスと比較して、アルカリ元素やアルカリ土類元素の成分が溶出し難く、レンズの曇りや浸食等の不具合が生じ難くなる。
本発明のように常光線屈折率と異常光線屈折率との差の絶対値が0.01以下の単結晶構造を持つ光学結晶材料を用いれば、結像性能への影響を許容できるレベルに抑えることができる。
または、本発明の内視鏡光学系においては、観察光学系と照明光学系を有し、前記観察光学系と前記照明光学系のそれぞれにおける、滅菌処理を行う際に滅菌試薬に接触する外表面を有する光学素子のうち、少なくとも前記観察光学系における最も物体側に配置された光学素子の表面部が、ジルコニア(ZrO 2 )若しくはイットリウム安定化ジルコニア(YSZ)を光学結晶材料として構成された滅菌耐久性組成物からなる、最も物体側に配置された、物体側が略平面で像側に曲率半径0.4969mmの凹面を持つ凹レンズで構成されるようにしてもよい。
以下に説明する本発明の実施例に用いる滅菌耐久性組成物の光学結晶及び比較例の光学結晶を、従来公知の加工方法(研磨、成形)を用いて、光学部材を作製した。出来上がった光学部材で内視鏡光学系を構成した後、内視鏡の観察に使用し、使用後に高温高圧下での水蒸気滅菌処理を行った。
水蒸気滅菌の条件は、温度135℃の飽和水蒸気圧条件下で5分間保持し、水蒸気を排出して乾燥させるまでを一回とする工程を複数回行い、各回の工程毎に光学顕微鏡を介して内視鏡の上記光学部材を構成する滅菌耐久性組成物の表面の荒れを観察し、評価した。
滅菌耐久性組成物として、ダイアモンドを内視鏡光学系の最も物体側の光学素子に用いた。ダイアモンドからなる光学素子は、d線での屈折率nd=2.42であり、広画角、高耐性であった。
また、ダイアモンドからなる光学素子は、耐水蒸気滅菌での耐性に関しては、水蒸気滅菌2000例を行っても侵食されておらず、光学素子として結像性能劣化等が問題となるレベルには至らなかった。
ジルコニア(ZrO2)を内視鏡第一面の凹レンズに用いた。ジルコニア(ZrO2)からなる凹レンズは、d線での屈折率nd=2.21であり、広画角、高耐性であった。
また、ジルコニア(ZrO2)からなる凹レンズは、耐水蒸気滅菌での耐性に関しては、水蒸気滅菌2000例を行っても侵食されておらず、光学素子として結像性能劣化等が問題となるレベルには至らなかった。
ペロブスカイト型の多結晶構造を持つBa(Mg,Ta)O3系光学結晶材料を内視鏡第一面の凹レンズに用いた。Ba(Mg,Ta)O3系光学結晶材料からなる光学素子は、d線での屈折率nd=2.18であり、広画角、高耐性であった。
また、Ba(Mg,Ta)O3系光学結晶材料からなる光学素子は、耐水蒸気滅菌での耐性に関しては、水蒸気滅菌2000例を行っても侵食されておらず、光学素子として結像性能劣化等が問題となるレベルには至らなかった。
Taを主成分とする単結晶構造を持つ光学結晶材料を内視鏡第一面の凹レンズに用いた。Taを主成分とする単結晶構造を持つ光学結晶材料からなる凹レンズは、d線での屈折率nd=2.18、アッベ数νd=23であり、広画角、高耐性であった。
また、Taを主成分とする単結晶構造を持つ光学結晶材料からなる凹レンズは、耐水蒸気滅菌での耐性に関しては、耐水蒸気滅菌2000例を行っても侵食されておらず、光学素子として結像性能劣化等が問題となるレベルには至らなかった。
従来の光学レンズを構成する組成物のうちで比較的耐性の良いとされるBK7を内視鏡第一面の凹レンズに用いた。
しかし、BK7からなる凹レンズは、耐水蒸気滅菌での耐性に関しては、耐水蒸気滅菌を200例行うと、レンズ表面が侵食され、光学素子としての結像性能に問題を生じるレベルとなった。
実施例1の対物光学系は、物体側から順に、カバーガラス1と、凹レンズ2と、凸レンズ3と、フィルタ4,5と、凸レンズ6と凹レンズ7との接眼レンズと、凸レンズ8とを有して構成されている。カバーガラス1は、上述の第3例又は第4例で示した滅菌耐久性組成物である光学結晶材料で構成されていて、外表面が滅菌処理を行う際に滅菌試薬に接触する位置に配置されている。
実施例2の対物光学系10は、物体側から順に、像側に凹面を向けた負メニスカスレンズ11と、レーザカット多層コート付きの赤外カットフィルタ12と、両凸レンズ13と、明るさ絞り14と、レーザカット多層コート付きの赤外カットフィルタ15と、両凸レンズ16と物体側に凹面を向けた負メニスカスレンズ17との接合レンズと、防塵用カバーガラス18を有して構成されている。また、21は対物光学系とは別に撮像素子ユニットに対し接着剤を介して接合されたCCDカバーガラスである。防塵用カバーガラス18とCCDカバーガラス21は、接着剤を介して接合されている。
負メニスカスレンズ11は、ダイアモンドで構成されており、外表面が滅菌処理を行う際に滅菌試薬に接触する位置に配置されている。
なお、データ中、r1、r2、…は各光学部材の各面の曲率半径、d1、d2、…は各光学部材の厚み及び光学部材間の間隔、nd1、nd2、…は各光学部材のd線での屈折率、νd1、νd2、…は各光学部材のd線でのアッベ数、fは焦点距離、FnoはFナンバーである。これらの記号は、以下の各実施例の数値データにおいても共通である。
f(焦点距離):0.4396
Fno :4.994
視野角 :176°
r0=∞(物体面) d0=8
r1=5 d1=0.2 nd1=2.42
r2=0.5092 d2=0.28
r3=∞ d3=0.5 nd3=1.494 νd3=75
r4=∞ d4=0.1282
r5=1.8448 d5=0.9078 nd5=1.816 νd5=46.62
r6=-1.1932 d6=0.03
r7=∞(明るさ絞り) d7=0.06
r8=∞ d8=0.5 nd8=1.494 νd8=75
r9=∞ d9=0.03
r10=1.0192 d10=0.6014 nd10=1.51633 νd10=64.14
r11=-0.6831 d11=0.2 nd11=1.92286 νd11=18.9
r12=-1.9523 d12=0.2355
r13=∞(カバーガラス)d13=0.4 nd13=1.51633 νd13=64.14
r14=∞(光学接着剤) d14=0.01 nd14=1.51 νd14=64.14
r15=∞(カバーガラス)d15=0.4 nd15=1.52 νd15=64.14
r16=∞(光学接着剤) d16=0.01 nd16=1.56 νd16=4.14
r17=∞ d17=0.019
r18=∞(像面) d18=0
実施例3の対物光学系10’は、物体側から順に、物体側が平面で像側が凹面の平凹レンズ11’と、赤外カットフィルタ12’と、両凸レンズ13と、明るさ絞り14と、両凸レンズ16と物体側に凹面を向けた負メニスカスレンズ17との接合レンズと、防塵用カバーガラス18を有して構成されている。また、21は対物光学系10’とは別に撮像素子ユニットに接着剤を介して接合されたCCDカバーガラスである。防塵用カバーガラス18とCCDカバーガラス21は、接着剤を介して接合されている。
平凹レンズ11’は、ジルコニア(ZrO2)で構成されており、外表面が滅菌処理を行う際に滅菌試薬に接触する位置に配置されている。
数値データ2(実施例3)
f(焦点距離):0.52162
Fno :3.476
視野角 :164.0°
r0=∞(物体面) d0=12
r1=∞ d1=0.2 nd1=2.21
r2=0.4969 d2=0.284
r3=∞ d3=0.62 nd3=1.514 νd3=75
r4=∞ d4=0.1226
r5=1.6264 d5=0.8858 nd5=1.7725 νd5=49.6
r6=-1.2395 d6=0.03
r7=∞(明るさ絞り) d7=0.06
r8=1.1794 d8=0.7424 nd8=1.51633 νd8=64.14
r9=-0.7151 d9=0.2064 nd9=1.84666 νd9=23.78
r10=-6.7749 d10=0.4117
r11=∞(カバーガラス)d11=0.4 nd11=1.51633 νd11=64.14
r12=∞(光学接着剤) d12=0.01 nd12=1.51 νd12=64.14
r13=∞(カバーガラス)d13=0.4 nd13=1.52 νd13=64.14
r14=∞(光学接着剤) d14=0.034
r15=∞(像面) d18=0
実施例4の対物光学系10”は、物体側から順に、物体側が平面で像側が凹面の平凹レンズ11’と、レーザカットフィルタ12”と、両凸レンズ13と、明るさ絞り14と、赤外カットフィルタ15’と、両凸レンズ16と物体側に凹面を向けた負メニスカスレンズ17との接合レンズと、物体側が凸面で像側が平面の平凸レンズ19を有して構成されている。また、21は対物光学系10”とは別に撮像素子ユニットに接着剤を介して接合されたCCDカバーガラスである。平凸レンズ19とCCDカバーガラス21は、接着剤を介して接合されている。
平凹レンズ11’は、ペロブスカイト型の多結晶構造を持つBa(Mg,Ta)O3系光学結晶材料で構成されており、外表面が滅菌処理を行う際に滅菌試薬に接触する位置に配置されている。
数値データ3(実施例4)
f(焦点距離):0.87184
Fno :4.226
視野角 :166°
r0=∞(物体面) d0=14.3
r1=∞ d1=0.3 nd1=2.08 νd1=30.3
r2=0.7594 d2=0.41
r3=∞ d3=0.4 nd3=1.52287 νd3=59.89
r4=∞ d4=0.1209
r5=3.163 d5=1.356 nd5=1.8061 νd5=40.92
r6=-1.662 d6=0.2545
r7=∞(明るさ絞り) d7=0.03
r8=∞ d8=1 nd8=1.494 νd8=75
r9=∞ d9=0.0687
r10=2.2215 d10=1.16 nd10=1.72916 νd10=54.68
r11=-1.232 d11=0.2187 nd11=1.92286 νd11=18.9
r12=∞ d12=0.5226
r13=2.9114 d13=0.8 nd13=1.51633 νd13=64.14
r14=∞(光学接着剤) d14=0.01 nd14=1.51 νd14=63
r15=∞(カバーガラス)d15=0.4 nd15=1.6109 νd15=50.2
r16=∞(光学接着剤) d16=0.01 nd16=1.52 νd16=63
r17=∞ d17=0.02
r18=∞(像面) d18=0
実施例5の対物光学系10”’は、物体側から順に、像側に凹面を向けた負メニスカスレンズ11と、レーザカット多層コート付き赤外カットフィルタ12と、物体側が凸面で像側が平面の平凸レンズ13’と、レーザカット多層コート付き赤外カットフィルタ15と、明るさ絞り14と、物体側が平面で像側が凸面の平凸レンズ16’と、物体側が平面で像側が凸面の平凸レンズ16”と、防塵用カバーガラス18を有して構成されている。また、21は内視鏡光学系10”’とは別に撮像素子ユニットに接着剤を介して接合されたCCDカバーガラスである。防塵用カバーガラス18とCCDカバーガラス21は、接着剤を介して接合されている。
負メニスカスレンズ11は、Taを主成分とする単結晶構造を持つ光学結晶材料で構成されていて、外表面が滅菌処理を行う際に滅菌試薬に接触する位置に配置されている。
数値データ4(実施例5)
f(焦点距離):0.92993
Fno :12.577
視野角 :162°
r0=∞(物体面) d0=13
r1=10 d1=0.34 nd1=2.18 νd1=23
r2=0.7997 d2=0.33
r3=∞ d3=0.31 nd3=1.514 νd3=75
r4=∞ d4=0.2871
r5=1.392 d5=0.68 nd5=1.84666 νd5=23.78
r6=∞ d6=0.03
r7=∞ d7=0.31 nd7=1.514 νd7=75
r8=∞(明るさ絞り) d8=0.03
r9=∞ d9=0.45 nd9=1.72916 νd9=54.68
r10=-2.942 d10=0.12
r11=∞ d11=0.65 nd11=1.51633 νd11=64.14
r12=-1.581 d12=0.5167
r13=∞(カバーガラス)d13=1.15 nd13=1.51633 νd13=64.14
r14=∞(光学接着剤) d14=0.01 nd14=1.51 νd14=64.1
r15=∞(カバーガラス)d15=0.8 nd15=1.52 νd15=64.1
r16=∞(光学接着剤) d16=0.01 nd16=1.56 νd16=64.1
r17=∞ d17=0
r18=∞(像面) d18=0
実施例6の内視鏡光学系では、内視鏡挿入部の先端に、対物光学系30(図では便宜上、簡略化して示してある。)と、照明光学系40(図では便宜上、簡略化して示してある。)が配置されている。内視鏡挿入部の対物光学系30と同一光路上には、リレーレンズ、又はイメージガイドファイバ束もしくは、撮像素子による信号伝達手段からなる像伝送系31が内蔵されている。図6に示す例では、像伝送系31がリレーレンズ、又はイメージガイドファイバ束を用いた硬性鏡又はファイバースコープとして構成されており、像伝送系31の像側には接眼光学系32(図では便宜上、簡略化して示してある。)が配置されている。
そして、対物光学系30と、像伝送系31と、接眼光学系32とで観察系が構成されている。
接眼光学系32は、図7(c)に示すように、ガウスタイプの変形レンズ系であって、像伝送系31のイメージガイドファイバ束31bにより伝送された像を拡大し観察することができるようになっている。
また、最も観察側のカバーガラス32nは、上述の第3例又は第4例で示した滅菌耐久性組成物で構成されている。
照明光学系40は、図7(a)に示すように、最も物体側のレンズを負レンズ401で構成したもの、或いは、図7(b)に示すように、最も物体側のレンズを正レンズ401’で構成したもの、のいずれのタイプも適用できる。なお、図7(b)における402は単ファイバである。
また、図7(a),図7(b)のいずれのタイプの照明光学系40においても、正レンズ又は負レンズは、照明光の配光性を良くする(広範囲化する)ために表面を粗面加工して、或いはレンズの内部に光拡散部材を含んで構成してもよい。
滅菌試薬に接触する位置に配置された外表面を持つ全ての光学部材を滅菌耐久性組成物で構成すれば、内視鏡全体を滅菌しても耐久性が確保できるので好ましい。
実施例7の内視鏡光学系を構成する照明光学系40’は、負レンズ401の滅菌処理を行う際に滅菌試薬に接触する位置に配置された外表面(図8では物体側が平面でライトガイドファイバ束41側が凹面の平凹レンズの平面)に、上述の第3例又は第4例で示した滅菌耐久性組成物40a’を、蒸着法や、スパッタリング法などを用いて成膜して構成されている。
実施例8の内視鏡光学系を構成する対物光学系30’は、対物光学系30’を構成する光学部材のうち滅菌試薬に接触する位置に配置された外表面を有する光学素子の表面(図9では光学素子301’の最も物体側の面)に、上述の第3例又は第4例で示した滅菌耐久性組成物30a’を、蒸着法や、スパッタリング法などを用いて成膜して構成されている。
実施例9の内視鏡光学系は、接眼光学系32’を構成する光学部材のうち滅菌処理を行う際に滅菌試薬に接触する位置に配置された外表面(図10では接眼レンズ32n’の最も像側の面)に、上述の第3例又は第4例で示した滅菌耐久性組成物32a’を、蒸着法や、スパッタリング法などを用いて成膜して構成されている。
なお、上記実施例7〜実施例9の内視鏡光学系のように光学部材の表面を滅菌耐久性組成物で構成する場合、上述の第3例又は第4例で示した滅菌耐久性組成物は、薄いフィルム状に形成するのが望ましい。
実施例10の内視鏡光学系を構成する対物光学系は、内視鏡全体に機密性を持たせることができない場合に好適な例として示したものである。
実施例10の内視鏡光学系を構成する対物光学系30”は、対物レンズユニット単独でオートクレーブ滅菌耐久性を持たせるために、対物レンズユニット30−1”の最も被写体側の光学素子301”と最も像側の光学素子302”又はそれらの光学素子の表面全体が、上述の第3例又は第4例で示した滅菌耐久性組成物で構成されている。
実施例11の対物レンズユニット30−1”’は、物体側から順に、平行平板状のカバーガラス301”’と、凸レンズ303”’,304”’を有し、これら全ての光学素子又は全ての光学素子の表面全体が、上述の第3例又は第4例で示した滅菌耐久性組成物で構成されている。なお、カバーガラス301”’と凸レンズ303”’との間には、明るさ絞り302”’が設けられている。明るさ絞り302”’が、滅菌耐久性を有しない場合は、明るさ絞り302”’をカバーレンズ301”’と凸レンズ303”’との間に密封状態に接合する。このようにすれば、対物レンズユニット30−1”’全体としての滅菌耐久性に効果的である。
実施例12の対物レンズユニット30−1””は、物体側から順に、物体側が平面で像側が凹面の平凹レンズ301””と、両凸レンズ302””と、明るさ絞り303””と、物体側が平面で像側が凸面の平凸レンズ304””とからなり、いわゆる凹レンズと凸レンズからなるレトロフォーカスタイプの対物レンズユニットとして構成されている。そして、これら全ての光学素子又は全ての光学素子の表面全体が、上述の第3例又は第4例で示した滅菌耐久性組成物で構成されている。
実施例13の対物レンズユニット30−1””’は、物体側から順に、平行平板状のカバーガラス301””’と、物体側が平面で像側が凹面の平凹レンズ302””’と、両凸レンズ303””’と、レーザカットフィルタ又は赤外カットフィルタ304””’,305””’と、物体側が平面で像側が凸面の平凸レンズ306””’と物体側に凹面を向けた負メニスカスレンズ307””’との接合レンズと、物体側が凸面で像側が平面の平凸レンズ308””’とで構成されている。そして、対物レンズユニットの最も物体側の光学素子であるカバーガラス301””’と最も像側の光学素子である平凸レンズ308””’、又はこれらの光学素子の表面全体が、上述の第3例又は第4例で示した滅菌耐久性組成物で構成されている。
実施例14の対物レンズユニット30−1”””は、物体側から順に、物体側が平面で像側が凹面の平凹レンズ301”””と、レーザカットフィルタ又は赤外カットフィルタ302”””と、両凸レンズ303”””と、明るさ絞り304”””と、レーザカットフィルタ又は赤外カットフィルタ305”””と、物体側が平面で像側が凸面の平凸レンズ306”””と、吸収型赤外カットフィルタ又は干渉型赤外カットフィルタ307”””とで構成されている。そして、対物レンズユニットの最も物体側の光学素子である平凹レンズ301”””と最も像側の光学素子である赤外カットフィルタ307”””、又はこれらの光学素子の表面全体が、上述の第3例又は第4例で示した滅菌耐久性組成物で構成されている。
実施例15の対物レンズユニット30−1”””’は、物体側から順に、平行平板状のカバーガラス301”””’と、物体側が平面で像側が凹面の平凹レンズ302”””’と、両凸レンズ303”””’と、明るさ絞り304”””’と、レーザカットフィルタ又は赤外カットフィルタ305”””’と、物体側が平面で像側が凸面の平凸レンズ306”””’と物体側に凹面を向けた負メニスカスレンズ307”””’との接合レンズと、物体側が凸面で像側が平面の平凸レンズ308”””’と、赤外カットフィルタ309”””’とで構成されている。そして、対物レンズユニットの最も物体側の光学素子であるカバーガラス301”””’と最も像側の光学素子である赤外カットフィルタ309”””’、又はこれらの光学素子の表面全体が、上述の第3例又は第4例で示した滅菌耐久性組成物で構成されている。
なお、実施例14、15の最も像側の光学素子307”””,309”””’は、撮像素子ユニットのCCDカバーガラスの前に配置される防塵用カバーガラスと兼用してもよい。
実施例16の内視鏡光学系を構成する接眼光学系は、内視鏡全体に機密性を持たせることができない場合に好適な例を示しており、接眼レンズユニット単独でオートクレーブ滅菌耐久性を持たせている。
実施例16の内視鏡光学系の接眼系は、物体側から順に、イメージガイドファイバ束31bと、接眼レンズユニット32−1とで構成されている。
接眼レンズユニット32−1は、物体側から順に、カバーガラス321と、両凹レンズ322と両凸レンズ323との接合レンズと、両凸レンズ324と、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズ325と、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズ326と像側に凹面を向けた負メニスカスレンズ327との接合レンズと、平行平板状のカバーガラス328とで構成されている。そして、接眼レンズユニットの最もイメージガイドファイバ束31b側の光学素子であるカバーガラス321と最も像側の光学素子であるカバーガラス328、又はそれらの光学素子の表面全体が、上述の第3例又は第4例で示した滅菌耐久性組成物で構成されている。
実施例17の接眼レンズユニット32−1’は、物体側から順に、物体側が平面で像側が凸面の平凸レンズ321’と、物体側が凸面で像側が平面の平凸レンズ322’とで構成されている。そして、接眼レンズユニットの全ての光学素子、全ての光学素子の表面全体が、上述の第3例又は第4例で示した滅菌耐久性組成物で構成されている。
図18に示した接眼レンズユニットは、ラムスデン(Ramsden)型接眼レンズのユニットであり、接合面のない最もシンプルな構成となっている。このようなタイプの接眼レンズは、接着剤が滅菌耐久性を満たさない場合に有効である。なお、実施例17では、接眼レンズユニットにおける接眼レンズのタイプは、ラムスデンタイプに限定されるものではなく、どのようなタイプの接眼レンズにも本発明は適用できる。
実施例18のイメージガイドファイバ束31bは、ファイバ束を構成する夫々の単ファイバ31aのクラッド31a1が、上述の第3例又は第4例で示した滅菌耐久性組成物で構成されている。
実施例19のイメージガイドファイバ束31bは、ファイバ束を構成する夫々の単ファイバ31aのコア31a2が上述の第3例又は第4例で示した滅菌耐久性組成物で構成されている。
実施例20のイメージガイドファイバ束31bは、ファイバ束を構成する夫々の単ファイバ31aのクラッド31a1の外側部分が上述の第3例又は第4例で示した滅菌耐久性組成物で構成されている。
実施例21の像伝送系31は、上述の第3例又は第4例で示した滅菌耐久性組成物で構成された光学素子31cが、イメージガイドファイバ束31bの入射端面もしくは射出端面に密着して構成されている。
実施例22の内視鏡先端部光学系60は、物体側から順に、物体側が平面で像側が凹面の平凹レンズ601と、レーザカットフィルタ又は赤外カットフィルタ602と、両凸レンズ603と、明るさ絞り604と、レーザカットフィルタ又は赤外カットフィルタ605と、物体側が平面で像側が凸面の平凸レンズ606と、レーザカットフィルタ又は赤外カットフィルタ607と、カバーガラス608と、撮像素子609とで構成されている。そして、内視鏡先端部光学系の最も物体側の光学素子である平凹レンズ601と内視鏡先端部光学系の最も撮像素子側の光学素子であるカバーガラス608、又はこれらの光学素子の表面全体が、上述の第3例又は第4例で示した滅菌耐久性組成物で構成されている。
実施例23の照明系は、照明光学系を構成する照明ユニット40−1と、ライトガイドファイバ束41とで構成されている。照明ユニット40−1は、物体側から順に、物体側が平面で光源側が凸面の平凸レンズ401”と、両凸レンズ402”と、物体側が凸面でライトガイドファイバ束41側が平面の単ファイバ403とで構成されている。そして、照明ユニット40−1の最も物体側の光学素子である平凸レンズ401”と、最もライトガイドファイバ束41側の光学素子である単ファイバ403、又はこれらの光学素子の表面全体が、上述の第3例又は第4例で示した滅菌耐久性組成物で構成されている。
実施例24の照明光学系は、照明ユニット40−1の全ての光学素子、又はこれらの光学素子の表面全体が、上述の第3例又は第4例で示した滅菌耐久性組成物で構成されている。その他の構成は実施例23と同様である。
実施例25のライトガイドファイバ束41は、ファイバ束を構成する夫々の単ファイバ41aのクラッド41a1が、上述の第3例又は第4例で示した滅菌耐久性組成物で構成されている。
実施例26のライトガイドファイバ束41は、ファイバ束を構成する夫々の単ファイバ41aのコア41a2が、上述の第3例又は第4例で示した滅菌耐久性組成物で構成されている。
実施例27のライトガイドファイバ束41は、上述の第3例又は第4例で示した滅菌耐久性組成物で構成された光学素子41cが、ライトガイドファイバ束の入射端面もしくは射出端面に密着して構成されている。
実施例28の接続光学系42は、ライトガイドファイバ束41の入射端面に接近配置された入射ユニット42−1として構成されている。入射ユニット42−1は、円柱形状の単ファイバ421と、平行平板状の光学素子422とで構成されている。
そして、入射ユニット42−1の最もライトガイドファイバ側の光学素子421と最も光源側の光学素子422のいずれか又はこれらの光学素子の全て、又はこれらの光学素子のいずれか又は全ての表面全体が、上述の第3例又は第4例で示した滅菌耐久性組成物で構成されている。
2、7 凹レンズ
3、6、8、303”’、304”’ 凸レンズ
4、5 フィルタ
10、10’、10”、10”’、30、30’、30” 対物光学系
11、327 像側に凹面を向けた負メニスカスレンズ
11’、301””、302””’、301”””、302”””’、601
物体側が平面で像側が凹面の平凹レンズ
12、12’、15、15’、309”””’ 赤外カットフィルタ
12” レーザカットフィルタ
13、16、302””、303””’、303”””、303”””’、323、324
、603 両凸レンズ
13’、19、308””’、308”””’、322’ 物体側が凸面で像側が平面の平凸レンズ
14、303””、304”””、304”””’、604 明るさ絞り
16’、304””、306””’、306”””、レンズ306”””’、321’、606
物体側が平面で像側が凸面の平凸レンズ
17、307””’、307”””’ 物体側に凹面を向けた負メニスカスレンズ
18 防塵用カバーガラス
21 CCDカバーガラス
301’、301”、302”、31c、422 光学素子
301”’、32n、301””’、301”””’、321、328、608 カバーガラス
302”’ 明るさ絞り
304””’、305””’、302”””、305”””、307”””、305”””’、602、605、607 レーザカットフィルタ又は赤外カットフィルタ
30a’、32a’、40a’ 滅菌耐久性組成物
30−1”、30−1”’、30−1””、30−1””’、30−1”””、30−1”””’ 対物レンズユニット
31 像伝送系
31b イメージガイドファイバ束
31a、402、403、41a、421 単ファイバ
31a1、41a1 クラッド
31a2、41a2 コア
32、32’ 接眼光学系
322 両凹レンズ
325、326 物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズ
32n’ 接眼レンズ
32−1、32−1’接眼レンズユニット
40,40’ 照明光学系
401 負レンズ
401’ 正レンズ
401” 物体側が平面で光源側が凸面の平凸レンズ
40−1 照明ユニット
41 ライトガイドファイバ束
42 接続光学系
42−1 入射ユニット
50 光源
609 撮像素子
Claims (25)
- 滅菌処理を行う際に滅菌試薬に接触する外表面を有する光学素子が、主成分として、Zr,Y,Gd,Ta,Nb,La,Hfのうち少なくともいずれかの成分を含み、d線での屈折率が2.08以上であり且つペロブスカイト型構造を持つ光学結晶材料で構成された滅菌耐久性組成物からなることを特徴とする内視鏡光学系。
- 前記光学結晶材料が単結晶構造を持ち、常光線屈折率と異常光線屈折率との差の絶対値が0.01以下であることを特徴とする請求項1に記載の内視鏡光学系。
- 前記光学結晶材料が多結晶構造を持ち、粒界の大きさが50nm以下であることを特徴とする請求項1に記載の内視鏡光学系。
- 前記光学結晶材料が多結晶構造を持ち、粒界の大きさが20nm以下であることを特徴とする請求項1に記載の内視鏡光学系。
- 観察光学系と照明光学系を有し、
前記観察光学系と前記照明光学系のそれぞれにおける、滅菌処理を行う際に滅菌試薬に接触する外表面を有する光学素子のうち、少なくともいずれかの光学素子が、前記滅菌耐久性組成物からなることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の内視鏡光学系。 - 観察光学系と照明光学系を有し、
前記観察光学系と前記照明光学系のそれぞれにおける、滅菌処理を行う際に滅菌試薬に接触する外表面を有する全ての光学素子が、前記滅菌耐久性組成物からなることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の内視鏡光学系。 - 内視鏡の挿入部先端に被写体を結像するための対物レンズユニットを備え、
前記対物レンズユニットの最も被写体側の光学素子と最も像側の光学素子が、前記滅菌耐久性組成物からなることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の内視鏡光学系。 - 最も物体側の光学素子が、凹レンズであって、該凹レンズが、前記滅菌耐久性組成物からなることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の内視鏡光学系。
- 最も物体側の光学素子が、平行平板であって、該平行平板が、前記滅菌耐久性組成物からなることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の内視鏡光学系。
- 前記対物レンズユニットの全ての光学素子が、前記滅菌耐久性組成物からなることを特徴とする請求項7、請求項7に従属する請求項8,9のいずれかに記載の内視鏡光学系。
- 前記対物レンズユニットの最も像側の光学素子が、凸レンズであることを特徴とする請求項7、請求項7に従属する請求項8,9、請求項10のいずれかに記載の内視鏡光学系。
- 前記対物レンズユニットの最も像側の光学素子が、吸収型赤外カットフィルタ又は、干渉型赤外カットフィルタであることを特徴とする請求項7、請求項7に従属する請求項8,9、請求項10のいずれかに記載の内視鏡光学系。
- 被写体側から順に、イメージガイドファイバ束と、接眼レンズユニットとからなり、
前記接眼レンズユニットの最もイメージガイドファイバ束側の光学素子と最も観察側の光学素子が、前記滅菌耐久性組成物からなることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の内視鏡光学系。 - 前記接眼レンズユニットの全ての光学素子が、前記滅菌耐久性組成物からなることを特徴とする請求項13に記載の内視鏡光学系。
- 前記イメージガイドファイバ束が、前記滅菌耐久性組成物からなることを特徴とする請求項13又は14に記載の内視鏡光学系。
- 内視鏡の挿入部先端に被写体を結像するための撮像素子を備え、
前記撮像素子の最も被写体側の光学素子が、前記滅菌耐久性組成物からなることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の内視鏡光学系。 - 内視鏡の挿入部先端に被写体側から順に、照明ユニットと、ライトガイドファイバ束とを備え、
前記照明ユニットの最も被写体側の光学素子と最もライトガイドファイバ束側の光学素子が、前記滅菌耐久性組成物からなることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の内視鏡光学系。 - 前記照明ユニットの全ての光学素子が、前記滅菌耐久性組成物からなることを特徴とする請求項17に記載の内視鏡光学系。
- 少なくとも前記ライトガイドファイバ束の一部が、前記滅菌耐久性組成物からなることを特徴とする請求項17又は18に記載の内視鏡光学系。
- 光源側から順に、入射ユニットと、ライトガイドファイバ束とからなり、
前記入射ユニットの最も光源側の光学素子と最もライトガイドファイバ束側の光学素子が、前記滅菌耐久性組成物からなることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の内視鏡光学系。 - 前記入射ユニットの全ての光学素子が、前記滅菌耐久性組成物からなることを特徴とする請求項20に記載の内視鏡光学系。
- 前記入射ユニットが円柱形状のロッド光学素子を含み、
前記ロッド光学素子が、前記滅菌耐久性組成物からなることを特徴とする請求項20又は21に記載の内視鏡光学系。 - 滅菌処理を行う際に滅菌試薬に接触する外表面を有する、最も物体側に配置された光学素子が、ジルコニア(ZrO 2 )若しくはイットリウム安定化ジルコニア(YSZ)を光学結晶材料として構成された滅菌耐久性組成物からなる、物体側が略平面で像側に曲率半径0.4969mmの凹面を持つ凹レンズで構成されていることを特徴とする内視鏡光学系。
- 観察光学系と照明光学系を有し、
前記観察光学系と前記照明光学系のそれぞれにおける、滅菌処理を行う際に滅菌試薬に接触する外表面を有する光学素子のうち、少なくとも前記観察光学系における最も物体側に配置された光学素子が、前記物体側が略平面で像側に曲率半径0.4969mmの凹面を持つ凹レンズで構成されていることを特徴とする請求項23に記載の内視鏡光学系。 - 請求項1〜24のいずれかに記載の内視鏡光学系を備えた内視鏡。
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