JP4786154B2 - 反射防止膜を設けた光学素子を備えた顕微鏡 - Google Patents

反射防止膜を設けた光学素子を備えた顕微鏡 Download PDF

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Description

本発明は、紫外、可視、赤外領域で使用される光学素子に施される反射防止膜を表面に設けた光学素子を備えた顕微鏡に関する。
一般に、レンズやプリズムなどの光学部品の表面には反射防止膜が施される。その主な目的は、多数の光学部品により構成される光学機器全体の透過率を向上すること、特に可視域の反射を抑えることにより、像の明るさや見えやすさを向上させることである。これまでの多くの光学機器は、可視域やそれよりも狭い波長範囲で使用されるため、反射防止膜もこのような狭い波長域の反射率を低くすることができれば十分であった。
しかし近年、より広い波長域に於いて使用する光学機器の出現により、これに用いる光学部品にも対応した波長域における反射防止膜が必要とされるようになってきている。広い波長域での従来の反射防止膜は例えば、次の特許文献1において開示されている。この公報の発明によれば、蒸着材料としてTiO2、SiO2、MgF2の3種類の材料を用いた8層構成とすることにより、可視域から赤外域にわたる広帯域で0.8%以下の低反射率を実現している。
特許第2711697号公報
ところで近年の光学機器では、可視域(400nm〜700nm)、赤外域(700nm〜900nm)に加え、近紫外域(350nm〜400nm)においても高い反射防止性能、透過率を有した反射防止膜や光学部品が求められている。例えば、顕微鏡においては、目視のために可視域での見えをよくすること以外に、紫外域や赤外域の光をプローブとして用いる観察手法を並列で使用するため、より具体的には紫外域の光を物体に照射して励起した時に発せられる可視域の光や赤外域の光を観測するために、光学部品やこれに用いられる反射防止膜に対しても、紫外域から赤外域にわたる広帯域で高い透過率や反射防止性能が求められるようになってきている。
しかし、上述した従来技術による反射防止膜は、400nm以下の波長において強い光吸収のあるTiO2を使用しており、これを施した光学部品は紫外域では透過率が低いという問題がある。従って、このような光学部品は紫外域、可視域、赤外域を含む幅広い波長領域(350nm〜900nm)で観察や評価を行う光学機器には使用できない。
本発明は、上記課題を考慮してなされたものであり、紫外域から可視域、さらには赤外域にわたる広帯域で高い反射防止性能を有した反射防止膜を設けた高い透過率を有する光学素子を備えた顕微鏡を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明による反射防止膜を設けた光学素子を備えた顕微鏡は、標本に光を落射照明する落射照明光学系と、標本に光を透過照明する透過照明光学系と、標本からの光を観察する観察光学系とを有し、前記落射照明光学系と前記観察光学系の共通の光路上に対物光学系を備えた顕微鏡であって、前記観察光学系が、分岐された2つの光路にそれぞれ配置されていて標本からの光を撮像する撮像光学系と、前記撮像光学系と前記対物光学系との間に配置されていて蛍光波長を透過し蛍光波長よりも短い波長の光を遮断する吸収フィルタを有し、前記落射照明光学系が、前記観察光学系における前記吸収フィルタと前記対物光学系との間の光路に垂直に交差する光路上に配置された光源と、前記光源からの光を標本に照射するためのレンズと、前記レンズを通過した光のうち励起光を透過し励起光以外の波長の光を遮断する励起フィルタとを有し、前記撮像光学系が、可視光を撮像する第1の撮像光学系と、可視光から赤外光の波長域の光を撮像する第2の撮像光学系と、前記第1の光学系と前記第2の光学系とを分岐する撮像光学系光路分割部材を有し、前記撮像光学系光路分割部材が、赤外光を反射してそれ以外の波長の光を透過及び反射して第1及び第2の撮像光学系に分岐する分光特性を有し、さらに、前記観察光学系における前記吸収フィルタと前記対物光学系との間の光路と前記垂直に交差する光路とが交差する位置に、前記励起フィルタを透過した励起光を反射して前記対物光学系側に導くとともに前記対物光学系からの光のうち励起光以外の波長の光を透過して前記吸収フィルタ側に導くダイクロイックミラーを備え、前記落射照明光学系を構成する光学素子が、該光学素子の表面から数えて第1層に高屈折率材料または低屈折率材料を、第2層に中間屈折率材料を、第3,5,7層に高屈折率材料を、第4,6層に低屈折率材料または中間屈折率材料を、第8層に低屈折率材料をそれぞれ成膜したものであり、前記各層の光学的膜厚ndが設計波長λに対して、第1層は(0.07〜1.81)×λ/4、第2層は(0.32〜1.30)×λ/4、第3層は(0.29〜0.69)×λ/4、第4層は(0.07〜0.39)×λ/4、第5層は(0.67〜2.28)×λ/4、第6層は(0.21〜0.49)×λ/4、第7層は(0.28〜0.42)×λ/4、第8層は(0.98〜1.11)×λ/4とした反射防止膜を備え、前記2つの撮像光学系のうち、前記撮像光学系光路分割部材で反射された赤外光が入射する側の撮像光学系を構成する光学素子が、該光学素子の表面から数えて第1,3,5層に高屈折率材料を、第2,4層に低屈折率材料または中間屈折率材料を、第6層に低屈折率材料をそれぞれ成膜したものであり、前記各層の光学的膜厚ndが設計波長λに対して、第1層は(0.13〜0.35)×λ/4、第2層は(0.18〜0.75)×λ/4、第3層は(0.28〜2.31)×λ/4、第4層は(0.26〜0.92)×λ/4、第5層は(0.20〜0.37)×λ/4、第6層は(1.09〜1.18)×λ/4とした反射防止膜を備えたことを特徴としている。
また、上記課題を解決するために、本発明による反射防止膜を設けた光学素子を備えた顕微鏡は、標本に光を落射照明する落射照明光学系と、標本に光を透過照明する透過照明光学系と、標本からの光を観察する観察光学系とを有し、前記落射照明光学系と前記観察光学系の共通の光路上に対物光学系を備えた顕微鏡であって、前記観察光学系が、分岐された2つの光路にそれぞれ配置されていて標本からの光を撮像する撮像光学系と、前記撮像光学系と前記対物光学系との間に配置されていて蛍光波長を透過し蛍光波長よりも短い波長の光を遮断する吸収フィルタを有し、前記落射照明光学系が、前記観察光学系における前記吸収フィルタと前記対物光学系との間の光路に垂直に交差する光路上に配置された光源と、前記光源からの光を標本に照射するためのレンズと、前記レンズを通過した光のうち励起光を透過し励起光以外の波長の光を遮断する励起フィルタとを有し、前記撮像光学系が、可視光を撮像する第1の撮像光学系と、可視光から赤外光の波長域の光を撮像する第2の撮像光学系と、前記第1の光学系と前記第2の光学系とを分岐する撮像光学系光路分割部材を有し、前記撮像光学系光路分割部材が、赤外光を反射してそれ以外の波長の光を透過及び反射して第1及び第2の撮像光学系に分岐する分光特性を有し、さらに、前記観察光学系における前記吸収フィルタと前記対物光学系との間の光路と前記垂直に交差する光路とが交差する位置に、前記励起フィルタを透過した励起光を反射して前記対物光学系側に導くとともに前記対物光学系からの光のうち励起光以外の波長の光を透過して前記吸収フィルタ側に導くダイクロイックミラーを備え、前記落射照明光学系を構成する光学素子が、該光学素子の表面から数えて第1層に高屈折率材料または低屈折率材料を、第2層に中間屈折率材料を、第3,5,7層に高屈折率材料を、第4,6層に低屈折率材料または中間屈折率材料を、第8層に低屈折率材料をそれぞれ成膜したものであり、前記各層の光学的膜厚ndが設計波長λに対して、第1層は(0.07〜1.81)×λ/4、第2層は(0.32〜1.30)×λ/4、第3層は(0.29〜0.69)×λ/4、第4層は(0.07〜0.39)×λ/4、第5層は(0.67〜2.28)×λ/4、第6層は(0.21〜0.49)×λ/4、第7層は(0.28〜0.42)×λ/4、第8層は(0.98〜1.11)×λ/4とした反射防止膜を備え、前記2つの撮像光学系のうち、前記撮像光学系光路分割部材で反射された赤外光が入射する側の撮像光学系を構成する光学素子が、該光学素子の表面から数えて第1層に中間屈折率材料を、第2,4,6層に高屈折率材料を、第3,5層に低屈折率材料または中間屈折率材料を、第7層に低屈折率材料をそれぞれ成膜したものであり、前記各層の光学的膜厚ndが設計波長λに対して、第1層は(1.04〜1.13)×λ/4、第2層は(0.30〜0.46)×λ/4、第3層は(0.13〜0.46)×λ/4、第4層は(0.56〜1.26)×λ/4、第5層は(0.22〜0.56)×λ/4、第8層は(0.31〜0.41)×λ/4、第7層は(1.05〜1.13)×λ/4とした反射防止膜を備えたことを特徴としている。
また、上記課題を解決するために、本発明による反射防止膜を設けた光学素子を備えた顕微鏡は、標本に光を落射照明する落射照明光学系と、標本に光を透過照明する透過照明光学系と、標本からの光を観察する観察光学系を有し、前記落射照明光学系と前記観察光学系の共通の光路上に対物光学系を備えた顕微鏡であって、前記観察光学系が、分岐された2つの光路にそれぞれに配置されていて標本からの光を撮像する撮像光学系と、前記撮像光学系と前記対物光学系との間に配置されていて蛍光波長を透過し蛍光波長よりも短い波長の光を遮断する吸収フィルタを有し、前記落射照明光学系が、前記観察光学系における前記吸収フィルタと前記対物光学系との間の光路に垂直に交差する光路上に配置された光源と、前記光源からの光を標本に照射するためのレンズと、前記レンズを通過した光のうち励起光を透過し励起光以外の波長の光を遮断する励起フィルタとを有し、前記撮像光学系が、可視光を撮像する第1の撮像光学系と、可視光から赤外光の波長域の光を撮像する第2の撮像光学系と、前記第1の光学系と前記第2の光学系とを分岐する光路分割部材を有し、前記撮像光学系光路分割部材が、赤外光を反射してそれ以外の波長の光を透過及び反射して第1及び第2の撮像光学系に分岐する分光特性を有し、前記観察光学系における前記吸収フィルタと前記対物光学系との間の光路と前記垂直に交差する光路とが交差する位置に、前記励起フィルタを透過した励起光を反射して前記対物光学系側に導くとともに前記対物光学系からの光のうち励起光以外の波長の光を透過して前記吸収フィルタ側に導くダイクロイックミラーを備え、前記透過照明光学系が、光源と、赤外光透過フィルタと、偏光子と、標本を隔てて偏光子よりも標本側に配置されたDICプリズムと、標本を照明するコンデンサレンズを有し、前記光路分割部材と前記対物光学系との間にノマルスキープリズムと検光子とを有するユニットを着脱可能に備え、前記落射照明光学系を構成する光学素子が、該光学素子の表面から数えて第1層に高屈折率材料または低屈折率材料を、第2層に中間屈折率材料を、第3,5,7層に高屈折率材料を、第4,6層に低屈折率材料または中間屈折率材料を、第8層に低屈折率材料をそれぞれ成膜したものであり、前記各層の光学的膜厚ndが設計波長λに対して、第1層は(0.07〜1.81)×λ/4、第2層は(0.32〜1.30)×λ/4、第3層は(0.29〜0.69)×λ/4、第4層は(0.07〜0.39)×λ/4、第5層は(0.67〜2.28)×λ/4、第6層は(0.21〜0.49)×λ/4、第7層は(0.28〜0.42)×λ/4、第8層は(0.98〜1.11)×λ/4とした反射防止膜を備え、前記2つの撮像光学系のうち、前記撮像光学系光路分割部材で反射された赤外光が入射する側の撮像光学系を構成する光学素子が、該光学素子の表面から数えて第1,3,5層に高屈折率材料を、第2,4層に低屈折率材料または中間屈折率材料を、第6層に低屈折率材料をそれぞれ成膜したものであり、前記各層の光学的膜厚ndが設計波長λに対して、第1層は(0.13〜0.35)×λ/4、第2層は(0.18〜0.75)×λ/4、第3層は(0.28〜2.31)×λ/4、第4層は(0.26〜0.92)×λ/4、第5層は(0.20〜0.37)×λ/4、第6層は(1.09〜1.18)×λ/4とした反射防止膜を備えたことを特徴としている。
また、上記課題を解決するために、本発明による反射防止膜を設けた光学素子を備えた顕微鏡は、標本に光を落射照明する落射照明光学系と、標本に光を透過照明する透過照明光学系と、標本からの光を観察する観察光学系を有し、前記落射照明光学系と前記観察光学系の共通の光路上に対物光学系を備えた顕微鏡であって、前記観察光学系が、分岐された2つの光路にそれぞれ配置されていて標本からの光を撮像する撮像光学系と、前記撮像光学系と前記対物光学系との間に配置されていて蛍光波長を透過し蛍光波長よりも短い波長の光を遮断する吸収フィルタを有し、前記落射照明光学系が、前記観察光学系における前記吸収フィルタと前記対物光学系との間の光路に垂直に交差する光路上に配置された光源と、前記光源からの光を標本に照射するためのレンズと、前記レンズを通過した光のうち励起光を透過し励起光以外の波長の光を遮断する励起フィルタとを有し、前記撮像光学系が、可視光を撮像する第1の撮像光学系と、可視光から赤外光の波長域の光を撮像する第2の撮像光学系と、前記第1の光学系と前記第2の光学系とを分岐する光路分割部材を有し、前記撮像光学系光路分割部材が、赤外光を反射してそれ以外の波長の光を透過及び反射して第1及び第2の撮像光学系に分岐する分光特性を有し、前記観察光学系における前記吸収フィルタと前記対物光学系との間の光路と前記垂直に交差する光路とが交差する位置に、前記励起フィルタを透過した励起光を反射して前記対物光学系側に導くとともに前記対物光学系からの光のうち励起光以外の波長の光を透過して前記吸収フィルタ側に導くダイクロイックミラーを備え、前記透過照明光学系が、光源と、赤外光透過フィルタと、偏光子と、標本を隔てて偏光子よりも標本側に配置されたDICプリズムと、標本を照明するコンデンサレンズを有し、前記光路分割部材と前記対物光学系との間にノマルスキープリズムと検光子とを有するユニットを着脱可能に備え、前記落射照明光学系を構成する光学素子が、該光学素子の表面から数えて第1層に高屈折率材料または低屈折率材料を、第2層に中間屈折率材料を、第3,5,7層に高屈折率材料を、第4,6層に低屈折率材料または中間屈折率材料を、第8層に低屈折率材料をそれぞれ成膜したものであり、前記各層の光学的膜厚ndが設計波長λに対して、第1層は(0.07〜1.81)×λ/4、第2層は(0.32〜1.30)×λ/4、第3層は(0.29〜0.69)×λ/4、第4層は(0.07〜0.39)×λ/4、第5層は(0.67〜2.28)×λ/4、第6層は(0.21〜0.49)×λ/4、第7層は(0.28〜0.42)×λ/4、第8層は(0.98〜1.11)×λ/4とした反射防止膜を備え、前記2つの撮像光学系のうち、前記撮像光学系光路分割部材で反射された赤外光が入射する側の撮像光学系を構成する光学素子が、該光学素子の表面から数えて第1層に中間屈折率材料を、第2,4,6層に高屈折率材料を、第3,5層に低屈折率材料または中間屈折率材料を、第7層に低屈折率材料をそれぞれ成膜したものであり、前記各層の光学的膜厚ndが設計波長λに対して、第1層は(1.04〜1.13)×λ/4、第2層は(0.30〜0.46)×λ/4、第3層は(0.13〜0.46)×λ/4、第4層は(0.56〜1.26)×λ/4、第5層は(0.22〜0.56)×λ/4、第8層は(0.31〜0.41)×λ/4、第7層は(1.05〜1.13)×λ/4とした反射防止膜を備えたことを特徴としている。
また、本発明による反射防止膜を設けた光学素子を備えた顕微鏡は、上記いずれかの顕微鏡の光学素子に設けられる反射防止膜のうちの少なくとも1層を、その層よりも屈折率高い材料からなる層と屈折率の低い材料からなる層とから構成される等価膜で置換することが好ましい。
本発明によれば、各層を構成する成膜材料の屈折率および膜厚を指定することにより、紫外域から赤外域にわたる広い波長域で高い反射防止効果を得られる反射防止膜およびこのような反射防止膜を設けた高い透過率を有する光学素子を備えた顕微鏡が得られる。
実施形態の説明に先立ち、本発明の作用効果について説明する。
以上の請求項1〜17の発明の反射防止膜を設けた光学素子を備えた顕微鏡によれば、光学系を構成する光学素子に備える反射防止膜について、各層を構成する成膜材料の屈折率および膜厚を指定することにより、紫外域から赤外域にわたる広い波長域で高い反射防止効果を得ることができる。具体的には、350nmから800nmの波長域で、0.6%以下の平均反射率を実現することができる。また、設計波長λを変えることにより、反射防止波長帯域をシフトさせたり広げたりすることも可能である。基材となる光学素子の材質はガラスの他に、結晶材料、プラスチック等でもかまわない。
また、基材となる光学素子の形状も平板形状、レンズ形状、プリズム形状等のあらゆる形状に適用可能である。反射防止膜の成膜方法も真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法等、特に限定するものではない。
なお、「基材となる光学素子の表面から数えて第1層に高屈折率材料または低屈折率材料を、第2層に中間屈折率材料を、第3,5,7層に高屈折率材料を、第4,6層に低屈折率材料または中間屈折率材料を、第8層に低屈折率材料をそれぞれ成膜し、前記各層の光学的膜厚ndが設計波長λに対して、第1層は(0.07〜1.81)×λ/4、第2層は(0.32〜1.30)×λ/4、第3層は(0.29〜0.69)×λ/4、第4層は(0.07〜0.39)×λ/4、第5層は(0.67〜2.28)×λ/4、第6層は(0.21〜0.49)×λ/4、第7層は(0.28〜0.42)×λ/4、第8層は(0.98〜1.11)×λ/4とした反射防止膜」は、「基材となる光学素子の表面から数えて第1,3,5層に高屈折率材料を、第2,4層に低屈折率材料または中間屈折率材料を、第6層に低屈折率材料をそれぞれ成膜し、前記各層の光学的膜厚ndが設計波長λに対して、第1層は(0.13〜0.35)×λ/4、第2層は(0.18〜0.75)×λ/4、第3層は(0.28〜2.31)×λ/4、第4層は(0.26〜0.92)×λ/4、第5層は(0.20〜0.37)×λ/4、第6層は(1.09〜1.18)×λ/4とした反射防止膜」や、「基材となる光学素子の表面から数えて第1層に中間屈折率材料を、第2,4,6層に高屈折率材料を、第3,5層に低屈折率材料または中間屈折率材料を、第7層に低屈折率材料をそれぞれ成膜し、前記各層の光学的膜厚ndが設計波長λに対して、第1層は(1.04〜1.13)×λ/4、第2層は(0.30〜0.46)×λ/4、第3層は(0.13〜0.46)×λ/4、第4層は(0.56〜1.26)×λ/4、第5層は(0.22〜0.56)×λ/4、第8層は(0.31〜0.41)×λ/4、第7層は(1.05〜1.13)×λ/4とした反射防止膜」に比べて、紫外域における反射防止効果が高い。
一方、「基材となる光学素子の表面から数えて第1,3,5層に高屈折率材料を、第2,4層に低屈折率材料または中間屈折率材料を、第6層に低屈折率材料をそれぞれ成膜し、前記各層の光学的膜厚ndが設計波長λに対して、第1層は(0.13〜0.35)×λ/4、第2層は(0.18〜0.75)×λ/4、第3層は(0.28〜2.31)×λ/4、第4層は(0.26〜0.92)×λ/4、第5層は(0.20〜0.37)×λ/4、第6層は(1.09〜1.18)×λ/4とした反射防止膜」や、「基材となる光学素子の表面から数えて第1層に中間屈折率材料を、第2,4,6層に高屈折率材料を、第3,5層に低屈折率材料または中間屈折率材料を、第7層に低屈折率材料をそれぞれ成膜し、前記各層の光学的膜厚ndが設計波長λに対して、第1層は(1.04〜1.13)×λ/4、第2層は(0.30〜0.46)×λ/4、第3層は(0.13〜0.46)×λ/4、第4層は(0.56〜1.26)×λ/4、第5層は(0.22〜0.56)×λ/4、第8層は(0.31〜0.41)×λ/4、第7層は(1.05〜1.13)×λ/4とした反射防止膜」は、「基材となる光学素子の表面から数えて第1層に高屈折率材料または低屈折率材料を、第2層に中間屈折率材料を、第3,5,7層に高屈折率材料を、第4,6層に低屈折率材料または中間屈折率材料を、第8層に低屈折率材料をそれぞれ成膜し、前記各層の光学的膜厚ndが設計波長λに対して、第1層は(0.07〜1.81)×λ/4、第2層は(0.32〜1.30)×λ/4、第3層は(0.29〜0.69)×λ/4、第4層は(0.07〜0.39)×λ/4、第5層は(0.67〜2.28)×λ/4、第6層は(0.21〜0.49)×λ/4、第7層は(0.28〜0.42)×λ/4、第8層は(0.98〜1.11)×λ/4とした反射防止膜」に比べて製造コストを低く抑えられる。
このため、請求項1〜17の発明の反射防止膜を設けた光学素子を備えた顕微鏡によれば、高コストパフォーマンスで、紫外域から可視域、さらには赤外域にわたる広帯域での高い反射防止性能の顕微鏡が得られる。
また、請求項18の反射防止膜を設けた光学素子を備えた顕微鏡によれば、等価膜を利用することにより少ない膜数の反射防止膜の構成に基づいて、より層数が多く、かつ分光反射率特性の類似した反射防止膜を容易に導き出すことができる効果を備えた顕微鏡が得られる。
次に、本発明の顕微鏡に用いる反射防止膜の実施形態について説明する。
[実施形態1]
実施形態1の反射防止膜は、屈折率1.57〜1.79の基材の上に、設計波長λを500nmとして、表1のように基材側の第1、3、5層に高屈折率材料としてTa25を、第2、4層に中間屈折率材料としてAl23を、第6層に低屈折率材料としてMgF2を使用した膜構成で成膜されている。
また、実施形態1の反射防止膜は、10-4〜10-6Torrの真空域にて真空蒸着により形成した。なお、この方法に限定されるものではなく、スパッタリング法、イオンプレーティング法、イオンアシスト蒸着法によっても同等の特性を有する反射防止膜を得ることができる。また、実施形態1の反射防止膜では、高屈折率材料としてTa25、中間屈折率材料としてAl23、低屈折率材料としてMgF2を用いたが、これらの材料に限定されるものではなく、各材料と同様な屈折率を有した材料であれば同等の特性を有する反射防止膜を得ることができる。
図1に実施形態1の反射防止膜の分光反射率特性を示す。実施形態1の反射防止膜は、波長350nm〜800nmの範囲で反射率が1.0%以下になっており、波長420nm〜690nmの範囲では平均反射率が0.6%以下である。
また、実施形態1の反射防止膜を両面または片面に施した光学レンズは、紫外域から赤外域にかけての広帯域で良好な透過率を示した。
このように、実施形態1の反射防止膜によれば、紫外域から赤外域にわたる広い波長帯域において、高い反射防止効果が得られる。また、高屈折率材料として、屈折率が高く、安定した膜形成や成膜材料の繰り返し使用が可能なTa25を用いたので、良好な光学特性が得られるとともに低コストで反射防止膜が形成できる。
[実施形態2]
実施形態2の反射防止膜は、屈折率1.44〜1.79の基材の上に、設計波長λを500nmとして、表2のように基材側の第1、3、5層に高屈折率材料としてTa25を、第2層に低屈折率材料としてSiO2を、第4層に中間屈折率材料としてAl23を、第6層に低屈折率材料としてMgF2を使用した膜構成で成膜されている。
また、実施形態2の反射防止膜は、10-4〜10-6Torrの真空域にて真空蒸着により形成した。なお、この方法に限定されるものではなく、スパッタリング法、イオンプレーティング法、イオンアシスト蒸着法によっても同等の特性を有する反射防止膜を得ることができる。また、実施形態2の反射防止膜では、高屈折率材料としてTa25、中間屈折率材料としてAl23、低屈折率材料としてSiO2、MgF2を用いたが、これらの材料に限定されるものではなく、各材料と同様な屈折率を有した材料であれば同等の特性を有する反射防止膜を得ることができる。
図2に実施形態2の反射防止膜の分光反射率特性を示す。実施形態2の反射防止膜は、波長350nm〜800nmの範囲で反射率が1.0%以下になっており、波長420nm〜690nmの範囲では平均反射率が0.6%以下である。
また、実施形態2の反射防止膜を両面または片面に施した光学レンズは、紫外域から赤外域にかけての広帯域で良好な透過率を示した。
このように、実施形態2の反射防止膜によれば、紫外域から赤外域にわたる広い波長帯域において、高い反射防止効果が得られる。また、高屈折率材料として、屈折率が高く、安定した膜形成や成膜材料の繰り返し使用が可能なTa25を用いたので、良好な光学特性が得られるとともに低コストで反射防止膜が形成できる。
[実施形態3]
実施形態3の反射防止膜は、屈折率1.44〜1.79の基材の上に、設計波長λを500nmとして、表3のように基材側の第1、3、5層に高屈折率材料としてHfO2を、第2、4層に低屈折率材料としてSiO2を、第6層に低屈折率材料としてMgF2を使用した膜構成で成膜されている。
また、実施形態3の反射防止膜は、10-4〜10-6Torrの真空域にて真空蒸着により形成した。なお、この方法に限定されるものではなく、スパッタリング法、イオンプレーティング法、イオンアシスト蒸着法によっても同等の特性を有する反射防止膜を得ることができる。また、実施形態3の反射防止膜では、高屈折率材料としてHfO2、低屈折率材料としてSiO2、MgF2を用いたが、これらの材料に限定されるものではなく、各材料と同様な屈折率を有した材料であれば同等の特性を有する反射防止膜を得ることができる。
図3に実施形態3の反射防止膜の分光反射率特性を示す。実施形態3の反射防止膜は、波長350nm〜800nmの範囲で反射率が1.0%以下になっており、波長420nm〜690nmの範囲では平均反射率が0.6%以下である。
また、実施形態3の反射防止膜を両面または片面に施した光学レンズは、紫外域から赤外域にかけての広帯域で良好な透過率を示した。
このように、実施形態3の反射防止膜によれば、紫外域から赤外域にわたる広い波長帯域において、高い反射防止効果が得られる。
[実施形態4]
実施形態4の反射防止膜は、屈折率1.44〜1.57の基材の上に、設計波長λを500nmとして、表4のように基材側の第1、3、5層に中間屈折率材料としてAl23を、第2、4、6層に高屈折率材料としてTa25を、第7層に低屈折率材料としてMgF2を使用した膜構成で成膜されている。
また、実施形態4の反射防止膜は、10-4〜10-6Torrの真空域にて真空蒸着により形成した。なお、この方法に限定されるものではなく、スパッタリング法、イオンプレーティング法、イオンアシスト蒸着法によっても同等の特性を有する反射防止膜を得ることができる。また、実施形態4の反射防止膜では、高屈折率材料としてTa25、中間屈折率材料としてAl23、低屈折率材料としてMgF2を用いたが、これらの材料に限定されるものではなく、各材料と同様な屈折率を有する材料であれば同等の特性を有する反射防止膜を得ることができる。
図4に実施形態4の反射防止膜の分光反射率特性を示す。実施形態4の反射防止膜は、波長350nm〜900nmの範囲で反射率が1.0%以下になっており、波長350nm〜800nmの範囲では平均反射率が0.6%以下である。
また、実施形態4の反射防止膜を両面または片面に施した光学レンズは、紫外域から赤外域にかけての広帯域で良好な透過率を示した。
このように、実施形態4の反射防止膜によれば、紫外域から赤外域にわたる広い波長帯域において、高い反射防止効果が得られる。また、高屈折率材料として、屈折率が高く、安定した膜形成や成膜材料の繰り返し使用が可能なTa25を用いたので、良好な光学特性が得られるとともに低コストで反射防止膜が形成できる。
[実施形態5]
実施形態5の反射防止膜は、屈折率1.44〜1.57の基材の上に、設計波長λを500nmとして、表5のように基材側の第1、3層に中間屈折率材料としてAl23を、第2、4、6層に高屈折率材料としてTa25を、第5層に低屈折率材料としてSiO2を、第7層に低屈折率材料としてMgF2を使用した膜構成で成膜されている。
また、実施形態5の反射防止膜は、10-4〜10-6Torrの真空域にて真空蒸着により形成した。なお、この方法に限定されるものではなく、スパッタリング法、イオンプレーティング法、イオンアシスト蒸着法によっても同等の特性を有する反射防止膜を得ることができる。また、実施形態5の反射防止膜では、高屈折率材料としてTa25、中間屈折率材料としてAl23、低屈折率材料としてSiO2、MgF2を用いたが、これらの材料に限定されるものではなく、各材料と同様な屈折率を有する材料であれば同等の特性を有する反射防止膜を得ることができる。
図5に実施形態5の反射防止膜の分光反射率特性を示す。実施形態5の反射防止膜は、波長350nm〜900nmの範囲で反射率が1.0%以下になっており、波長350nm〜800nmの範囲では平均反射率が0.6%以下である。
また、実施形態5の反射防止膜を両面または片面に施した光学レンズは、紫外域から赤外域にかけての広帯域で良好な透過率を示した。
このように、実施形態5の反射防止膜によれば、紫外域から赤外域にわたる広い波長帯域において、高い反射防止効果が得られる。また、高屈折率材料として、屈折率が高く、安定した膜形成や成膜材料の繰り返し使用が可能なTa25を用いたので、良好な光学特性が得られるとともに低コストで反射防止膜が形成できる。
[実施形態6]
実施形態6の反射防止膜は、屈折率1.44〜1.57の基材の上に、設計波長λを500nmとして、表6のように基材側の第1層に中間屈折率材料としてAl23を、第2、4、6層に高屈折率材料としてTa25を、第3、5層に低屈折率材料としてSiO2を、第7層に低屈折率材料としてMgF2を使用した膜構成で成膜されている。
また、実施形態6の反射防止膜は、10-4〜10-6Torrの真空域にて真空蒸着により形成した。なお、この方法に限定されるものではなく、スパッタリング法、イオンプレーティング法、イオンアシスト蒸着法によっても同等の特性を有する反射防止膜を得ることができる。また、実施形態6の反射防止膜では、高屈折率材料としてTa25、中間屈折率材料としてAl23、低屈折率材料としてSiO2、MgF2を用いたが、これらの材料に限定されるものではなく、各材料と同様な屈折率を有する材料であれば同等の特性を有する反射防止膜を得ることができる。
図6に実施形態6の反射防止膜の分光反射率特性を示す。実施形態6の反射防止膜は、波長350nm〜900nmの範囲で反射率が1.0%以下になっており、波長350nm〜800nmの範囲では平均反射率が0.6%以下である。
また、実施形態6の反射防止膜を両面または片面に施した光学レンズは、紫外域から赤外域にかけての広帯域で良好な透過率を示した。
このように、実施形態6の反射防止膜によれば、紫外域から赤外域にわたる広い波長帯域において、高い反射防止効果が得られる。また、高屈折率材料として、屈折率が高く、安定した膜形成や成膜材料の繰り返し使用が可能なTa25を用いたので、良好な光学特性が得られるとともに低コストで反射防止膜が形成できる。
[実施形態7]
実施形態7の反射防止膜は、屈折率1.57〜1.79の基材の上に、設計波長λを500nmとして、表7のように基材側の第1、3、5、7層に高屈折率材料としてTa25を、第2、4、6層に中間屈折率材料としてAl23を、第8層に低屈折率材料としてMgF2を使用した膜構成で成膜されている。
また、実施形態7の反射防止膜は、10-4〜10-6Torrの真空域にて真空蒸着により形成した。なお、この方法に限定されるものではなく、スパッタリング法、イオンプレーティング法、イオンアシスト蒸着法によっても同等の特性を有する反射防止膜を得ることができる。また、実施形態7の反射防止膜では、高屈折率材料としてTa25、中間屈折率材料としてAl23、低屈折率材料としてMgF2を用いたが、これらの材料に限定されるものではなく、各材料と同様な屈折率を有した材料であれば同等の特性を有する反射防止膜を得ることができる。
図7に実施形態7の反射防止膜の分光反射率特性を示す。実施形態7の反射防止膜は、波長350nm〜900nmの範囲で反射率が0.8%以下になっており、波長350nm〜800nmの範囲では平均反射率が0.5%以下である。
また、実施形態7の反射防止膜を両面または片面に施した光学レンズは、紫外域から赤外域にかけての広帯域で良好な透過率を示した。
このように、実施形態7の反射防止膜によれば、紫外域から赤外域にわたる広い波長帯域において、高い反射防止効果が得られる。また、高屈折率材料として、屈折率が高く、安定した膜形成や成膜材料の繰り返し使用が可能なTa25を用いたので、良好な光学特性が得られるとともに低コストで反射防止膜が形成できる。
[実施形態8]
実施形態8の反射防止膜は、屈折率1.57〜1.79の基材の上に、設計波長λを500nmとして、表8のように基材側の第1、3、5、7層に高屈折率材料としてTa25を、第2、6層に中間屈折率材料としてAl23を、第4層に低屈折率材料としてSiO2を、第8層に低屈折率材料としてMgF2を使用した膜構成で成膜されている。
また、実施形態8の反射防止膜は、10-4〜10-6Torrの真空域にて真空蒸着により形成した。なお、この方法に限定されるものではなく、スパッタリング法、イオンプレーティング法、イオンアシスト蒸着法によっても同等の特性を有する反射防止膜を得ることができる。また、実施形態8の反射防止膜では、高屈折率材料としてTa25、中間屈折率材料としてAl23、低屈折率材料としてSiO2、MgF2を用いたが、これらの材料に限定されるものではなく、各材料と同様な屈折率を有した材料であれば同等の特性を有する反射防止膜を得ることができる。
図8に実施形態8の反射防止膜の分光反射率特性を示す。実施形態8の反射防止膜は、波長350nm〜900nmの範囲で反射率が0.8%以下になっており、波長350nm〜800nmの範囲では平均反射率が0.5%以下である。
また、実施形態8の反射防止膜を両面または片面に施した光学レンズは、紫外域から赤外域にかけての広帯域で良好な透過率を示した。
このように、実施形態8の反射防止膜によれば、紫外域から赤外域にわたる広い波長帯域において、高い反射防止効果が得られる。また、高屈折率材料として、屈折率が高く、安定した膜形成や成膜材料の繰り返し使用が可能なTa25を用いたので、良好な光学特性が得られるとともに低コストで反射防止膜が形成できる。
[実施形態9]
実施形態9の反射防止膜は、屈折率1.57〜1.79の基材の上に、設計波長λを500nmとして、表9のように基材側の第1、3、5、7層に高屈折率材料としてTa25を、第2層に中間屈折率材料としてAl23を、第4、6層に低屈折率材料としてSiO2を、第8層に低屈折率材料としてMgF2を使用した膜構成で成膜されている。
また、実施形態9の反射防止膜は、10-4〜10-6Torrの真空域にて真空蒸着により形成した。なお、この方法に限定されるものではなく、スパッタリング法、イオンプレーティング法、イオンアシスト蒸着法によっても同等の特性を有する反射防止膜を得ることができる。また、実施形態9の反射防止膜では、高屈折率材料としてTa25、中間屈折率材料としてAl23、低屈折率材料としてSiO2、MgF2を用いたが、これらの材料に限定されるものではなく、各材料と同様な屈折率を有した材料であれば同等の特性を有する反射防止膜を得ることができる。
図9に実施形態9の反射防止膜の分光反射率特性を示す。実施形態9の反射防止膜は、波長350nm〜900nmの範囲で反射率が0.8%以下になっており、波長350nm〜800nmの範囲では平均反射率が0.5%以下である。
また、実施形態9の反射防止膜を両面または片面に施した光学レンズは、紫外域から赤外域にかけての広帯域で良好な透過率を示した。
このように、実施形態9の反射防止膜によれば、紫外域から赤外域にわたる広い波長帯域において、高い反射防止効果が得られる。また、高屈折率材料として、屈折率が高く、安定した膜形成や成膜材料の繰り返し使用が可能なTa25を用いたので、良好な光学特性が得られるとともに低コストで反射防止膜が形成できる。
[実施形態10]
実施形態10の反射防止膜は、屈折率1.44〜1.57の基材の上に、設計波長λを500nmとして、表10のように基材側の第1層に低屈折率材料としてSiO2を、第3、5、7層に高屈折率材料としてTa25を、第2、4、6層に中間屈折率材料としてAl23を、第8層に低屈折率材料としてMgF2を使用した膜構成で成膜されている。
また、実施形態10の反射防止膜は、10-4〜10-6Torrの真空域にて真空蒸着により形成した。なお、この方法に限定されるものではなく、スパッタリング法、イオンプレーティング法、イオンアシスト蒸着法によっても同等の特性を有する反射防止膜を得ることができる。また、実施形態10の反射防止膜では、高屈折率材料としてTa25、中間屈折率材料としてAl23、低屈折率材料としてSiO2、MgF2を用いたが、これらの材料に限定されるものではなく、各材料と同様な屈折率を有した材料であれば同等の特性を有する反射防止膜を得ることができる。
図10に実施形態10の反射防止膜の分光反射率特性を示す。実施形態10の反射防止膜は、波長350nm〜900nmの範囲で反射率が0.8%以下になっており、波長350nm〜800nmの範囲では平均反射率が0.5%以下である。
また、実施形態10の反射防止膜を両面または片面に施した光学レンズは、紫外域から赤外域にかけての広帯域で良好な透過率を示した。
このように、実施形態10の反射防止膜によれば、紫外域から赤外域にわたる広い波長帯域において、高い反射防止効果が得られる。また、高屈折率材料として、屈折率が高く、安定した膜形成や成膜材料の繰り返し使用が可能なTa25を用いたので、良好な光学特性が得られるとともに低コストで反射防止膜が形成できる。
[実施形態11]
実施形態11の反射防止膜は、屈折率1.44〜1.57の基材の上に、設計波長λを500nmとして、表11のように基材側の第1、4層に低屈折率材料としてSiO2を、第3、5、7層に高屈折率材料としてTa25を、第2、6層に中間屈折率材料としてAl23を、第8層に低屈折率材料としてMgF2を使用した膜で成膜されている。
また、実施形態11の反射防止膜は、10-4〜10-6Torrの真空域にて真空蒸着により形成した。なお、この方法に限定されるものではなく、スパッタリング法、イオンプレーティング法、イオンアシスト蒸着法によっても同等の特性を有する反射防止膜を得ることができる。また、実施形態11の反射防止膜では、高屈折率材料としてTa25、中間屈折率材料としてAl23、低屈折率材料としてSiO2、MgF2を用いたが、これらの材料に限定されるものではなく、各材料と同様な屈折率を有した材料であれば同等の特性を有する反射防止膜を得ることができる。
図11に実施形態11の反射防止膜の分光反射率特性を示す。実施形態11の反射防止膜は、波長350nm〜900nmの範囲で反射率が0.8%以下になっており、波長350nm〜800nmの範囲では平均反射率が0.5%以下である。
また、実施形態11の反射防止膜を両面または片面に施した光学レンズは、紫外域から赤外域にかけての広帯域で良好な透過率を示した。
このように、実施形態11の反射防止膜によれば、紫外域から赤外域にわたる広い波長帯域において、高い反射防止効果が得られる。また、高屈折率材料として、屈折率が高く、安定した膜形成や成膜材料の繰り返し使用が可能なTa25を用いたので、良好な光学特性が得られるとともに低コストで反射防止膜が形成できる。
[実施形態12]
実施形態12の反射防止膜は、屈折率1.44〜1.57の基材の上に、設計波長λを500nmとして、表12のように基材側の第1、4、6層に低屈折率材料としてSiO2を、第3、5、7層に高屈折率材料としてTa25を、第2層に中間屈折率材料としてAl23を、第8層に低屈折率材料としてMgF2を使用した膜構成で成膜されている。
また、実施形態12の反射防止膿は、10-4〜10-6Torrの真空域にて真空蒸着により形成した。なお、この方法に限定されるものではなく、スパッタリング法、イオンプレーティング法、イオンアシスト蒸着法によっても同等の特性を有する反射防止膜を得ることができる。また、実施形態12の反射防止膜では、高屈折率材料としてTa25、中間屈折率材料としてAl23、低屈折率材料としてSiO2、MgF2を用いたが、これらの材料に限定されるものではなく、各材料と同様な屈折率を有した材料であれば同等の特性を有する反射防止膜を得ることができる。
図12に実施形態12の反射防止膜の分光反射率特性を示す。実施形態12の反射防止膜は、波長350nm〜900nmの範囲で反射率が0.8%以下になっており、波長350nm〜800nmの範囲では平均反射率が0.5%以下である。
また、実施形態12の反射防止膜を両面または片面に施した光学レンズは、紫外域から赤外域にかけての広帯域で良好な透過率を示した。
このように、実施形態12の反射防止膜によれば、紫外域から赤外域にわたる広い波長帯域において、高い反射防止効果が得られる。また、高屈折率材料として、屈折率が高く、安定した膜形成や成膜材料の繰り返し使用が可能なTa25を用いたので、良好な光学特性が得られるとともに低コストで反射防止膜が形成できる。
[実施形態13]
実施形態13の反射防止膜は、屈折率1.57の基材の上に、設計波長λを500nmとして、表13のように基材側の第1、3、5、7、9層に高屈折率材料としてTa25を、第2、4、6、8層に低屈折率材料としてSiO2を、第10層に低屈折率材料としてMgF2を使用した膜構成で成膜されている。
また、実施形態13の反射防止膜は、実施形態9の反射防止膜における第2層の中間屈折率材料であるAl23層(光学的膜厚0.67×λ/4)を、等価膜理論を用いて表13のA欄に示すように、低屈折率材料のSiO2層(光学的膜厚0.34×λ/4)、高屈折率材料のTa25層(光学的膜厚0.11×λ/4)、低屈折率材料のSiO2層(光学的膜厚0.07×λ/4)からなる3層の積層体に置換えたものであり、その結果、実施形態9の反射防止膜のような8層構成から10層構成へと層数が増加している。
等価膜とは、ある屈折率を有する層を、これより屈折率の高い層と屈折率の低い層からなる積層体に置換えたもので、元の層と同等の作用を有している。
実施形態13の反射防止膜では、第2層の中間屈折率材料層を高屈折率材料であるTa25と低屈折率材料であるSiO2とからなる等価膜に置換えたが、これに限定されるものではなく、他の高屈折率材料と低屈折率材料とからなる等価膜に置換えてもよい。また、中間屈折率材料層が複数存在する場合には、その任意の層を等価膜に置換えることができる。さらに、中間屈折率材料層でなく高屈折率材料層や低屈折率材料層であっても、それ自身よりも屈折率の高い層と屈折率の低い層からなる等価膜で置換えることができる。
また、実施形態13の反射防止膜は、10-4〜10-6Torrの真空域にて真空蒸着により形成したが、この方法に限定されるものではなく、スパッタリング法、イオンプレーティング法、イオンアシスト蒸着法によっても同等の特性を有する反射防止膜を得ることができる。また、実施形態13の反射防止膜では、高屈折率材料としてTa25、中間屈折率材料としてAl23、低屈折率材料としてSiO2、MgF2を用いたが、これらの材料に限定されるものではなく、各材料と同様な屈折率を有した材料であれば同等の特性を有する反射防止膜を得ることができる。
なお、表13のB欄は、実施形態13である表35のA欄の構成を基に、分光反射率特性がより平滑になるように各層の膜厚を調整したものである。
図13に実施形態13の反射防止膜の分光反射率特性を示す。実施形態13の反射防止膜は、波長350nm〜850nmの範囲で反射率が1.0%以下になっており、波長350nm〜800nmの範囲では平均反射率が0.5%以下である。図13から明らかなように、実施形態13の反射防止膜の分光反射率特性は、基になった実施形態9の分光反射率特性に酷似している。
また、実施形態13の反射防止膜を両面または片面に施した光学レンズは、紫外域から赤外域にかけての広帯域で良好な透過率を示した。
さらに、図13に示すように各層の膜厚を最適化した表35のB欄の分光反射率特性は、表35のA欄の分光反射率特性に比べて、波長350nm〜800nmの範囲で明らかに平滑になっている。
このように、実施形態13の反射防止膜によれば、紫外域から赤外域にわたる広い波長帯域において、高い反射防止効果を持つ反射防止膜を得ることができる。また、高屈折率材料として、屈折率が高く、安定した膜形成や成膜材料の繰り返し使用が可能なTa25を用いたので、良好な光学特性が得られるとともに低コストで反射防止膜が形成できる。
また、等価膜理論を用いることにより、層数の少ない反射防止膜の構成を基にして、層数が多くても同様な分光反射率特性を示す反射防止膜を得ることができる。さらに、層構成はそのままに各層の膜厚を最適化することにより、分光反射率特性が平坦で、より広帯域の反射防止膜を得ることができる。
[実施形態14]
実施形態14の反射防止膜は、屈折率1.44の基材の上に、設計波長λを500nmとして、表36のように基材側の第1、3層に低屈折率材料としてSiO2を、第2、4、6、8層に高屈折率材料としてTa25を、第5、7層に中間屈折率材料としてAl23を、第9層に低屈折率材料としてMgF2を使用した膜構成で成膜されている。
実施形態14の反射防止膜は、実施形態10の反射防止膜における第2層の中間屈折率材料であるAl23層(光学的膜厚1.08×λ/4)を、等価膜理論を用いて表14に示すように、高屈折率材料のTa25層(光学的膜厚0.22×λ/4)、低屈折率材料のSiO2層(光学的膜厚0.44×λ/4)、高屈折率材料のTa25層(光学的膜厚0.22×λ/4)からなる3層の積層体に置換えたものであり、その結果、実施形態10の反射防止膜のような8層構成から9層構成へと層数が増加している。なお、実施形態14の反射防止膜では、置換したTa25層の一方が基のTa25層に隣接するため層数の増加は1層となる。表14における、第4層−2は実施形態10の反射防止膜の第3層と同一であり、第4層−1(実施形態10の反射防止膜の第2層から置換されたもの)と合わせて、実施形態14の反射防止膜の第4層を形成している。
実施形態14の反射防止膜では、第2層の中間屈折率材料層を高屈折率材料であるTa25と低屈折率材料であるSiO2とからなる等価膜に置換えたが、これに限定されるものではなく、他の高屈折率材料と低屈折率材料とからなる等価膜に置換えてもよい。また、第2層の中間屈折率材料層でなく、第4層、第6層の中間屈折率材料層を等価膜に置換えることができ、複数の中間屈折率材料層を同時に等価膜に置換えることも可能である。さらに、中間屈折率材料層でなく高屈折率材料層や低屈折率材料層であっても、それ自身よりも屈折率の高い層と屈折率の低い層からなる等価膜で置換えることができる。
また、実施形態14の反射防止膜は、10-4〜10-6Torrの真空域にて真空蒸着により形成したが、この方法に限定されるものではなく、スパッタリング法、イオンプレーティング法、イオンアシスト蒸着法によっても同等の特性を有する反射防止膜を得ることができる。また、実施形態14の反射防止膜では、高屈折率材料としてTa25、中間屈折率材料としてAl23、低屈折率材料としてSiO2、MgF2を用いたが、これらの材料に限定されるものではなく、各材料と同様な屈折率を有した材料であれば同等の特性を有する反射防止膜を得ることができる。
図14に実施形態14の反射防止膜の分光反射率特性を示す。実施形態14の反射防止膜は、波長350nm〜850nmの範囲で反射率が1.0%以下になっており、波長350nm〜800nmの範囲では平均反射率が0.6%以下である。実施形態14の反射防止膜の分光反射率特性は、基になった実施形態10の反射防止膜の分光反射率特性に比べ幾分、波打ってはいるが類似している。
また、実施形態14の反射防止膜を両面または片面に施した光学レンズは、紫外域から赤外域にかけての広帯域で良好な透過率を示した。
このように、実施形態14の反射防止膜によれば、紫外域から赤外域にわたる広い波長帯域において、高い反射防止効果を持つ反射防止膜を得ることができる。また、高屈折率材料として、屈折率が高く、安定した膜形成や成膜材料の繰り返し使用が可能なTa25を用いたので、良好な光学特性が得られるとともに低コストで反射防止膜が形成できる。さらに、等価膜理論を用いることにより、層数の少ない反射防止膜の構成を基にして、層数が1層だけ多く、かつ同様な分光反射率特性を示す反射防止膜を得ることができる。
次に、上記各実施形態の反射防止膜を設けた光学レンズを備えた顕微鏡の実施形態について説明する。
[実施形態15]
図15は本発明の実施形態15にかかる反射防止膜を設けた光学素子を備えた顕微鏡の概略構成図である。
実施形態15の顕微鏡は、標本20に光を落射照明する落射照明光学系1と、標本20からの光を観察する観察光学系2を有し、落射照明光学系1と観察光学系2の共通の光路に対物光学系3を備えている。
観察光学系2は、標本20からの像を撮像する撮像光学系4と、標本20からの像を観察者の瞳に結像する接眼光学系5と、吸収フィルタ6と、ダイクロイックミラー7と、対物光学系3とで構成されている。
撮像光学系4は、レンズ41と、光路分割プリズム42と、レンズ43と、撮像手段44を有している。撮像手段44は、CCDやCMOS等の固体撮像素子又は銀塩フィルムで構成されている。光路分割プリズム42は、レンズ41からの光を接眼光学系5側光路と撮像手段44側光路とに分岐する分光特性を有している。
上述の撮像光学系4を、レンズ41及び光路分割プリズム42とを含む鏡筒ユニット、レンズ43を含むアダプタユニット、撮像手段44を含む撮像ユニットの、合計3つのユニットとし、お互いに着脱自在なものとしても良い。この場合に、特に、撮像ユニットには、防塵ガラス、ローパスフィルタ、CCD等のカバーガラス,赤外光カットフィルタ等が含まれていても良い。
吸収フィルタ6は、蛍光波長を透過し、蛍光波長よりも短い波長の光を遮断する分光特性を有している。
ダイクロイックミラー7は、励起光を反射し、励起光以外の波長の光を透過する分光特性を有している。
落射照明光学系1は、観察光学系2における吸収フィルタ6と対物光学系3との間の光路Cに垂直に交差する光路D上に配置された、光源8、レンズ9、励起フィルタ10及びダイクロイックミラー7と、対物光学系3とで構成されている。
ダイクロイックミラー7は、光路Cと光路Dとが交差する位置に配置されている。
励起フィルタ10は、励起光を透過し、励起光以外の波長を遮断する分光特性を有している。
その他、21はコンデンサレンズ、22は透過照明光学系、23はステージである。
また、励起フィルタ10は、透過波長帯域が紫外光〜赤外光の範囲内のいずれかの波長域に設定されたものを用いることが可能に構成されている。
また、吸収フィルタ6は、透過波長帯域が可視光〜赤外光の範囲内のいずれかの波長域に設定されたものを用いることが可能に構成されている。
なお、図示を省略したが、接眼光学系5には、赤外光を遮断し、可視光を透過する赤外光カットフィルタが設けられている。
さらに、落射照明光学系1を構成するレンズ9は、上記実施形態7〜14で説明した表7〜表14に示したいずれかの反射防止膜を備えている。
また、撮像光学系4を構成するレンズ41,43、光路分割プリズム42は、上記実施形態1〜6で説明した表1〜6に示したいずれかの反射防止膜を備えている。
尚、落射照明光学系1の光路中にレンズ9以外の光学素子が配置されている場合は、その光学素子に表7〜14の反射防止膜が備わっていても良い。または、撮影光学系4の光路中にレンズ41,43、光路分割プリズム42以外の光学素子、例えば、防塵ガラスや、ローパスフィルタ、CCD等のカバーガラス,赤外光カットフィルタ等が配置される場合は、その光学素子の空気接触面に表1〜6の反射防止膜が備わっていても良い。
このように構成された実施形態15の顕微鏡では、光源8から出射した光は、レンズ9を通り、励起フィルタ10を介して励起光が透過し、励起光以外の波長の光が遮断される。励起フィルタ10を透過した光は、ダイクロイックミラー7で反射され、対物光学系3を経て、標本20を照明する。
標本20で反射された励起光及び標本20で発した蛍光は、対物光学系3を経てダイクロイックミラー7に入射する。ダイクロイックミラー7に入射した光は、励起光がダイクロイックミラー7で遮断され、励起光以外の波長の光がダイクロイックミラー7を透過して吸収フィルタ6に入射する。吸収フィルタ6に入射した光は、蛍光よりも短い波長の光が吸収フィルタ6で遮断され、蛍光及び蛍光よりも長い波長の光が吸収フィルタ6を透過し、レンズ41を経て光路分割プリズム42に入射し、光路分割プリズム42で分割される。光路分割プリズム42で分割された一方の蛍光は、レンズ43を経て撮像素子44で撮像される。光路分割プリズム42で分割された他方の蛍光は、接眼光学系5を介して図示省略した赤外光カットフィルタを介して赤外光が遮断され、赤外光以外の波長の蛍光が透過して観察者の瞳に結像する。
その際、実施形態15の顕微鏡では、落射照明光学系1には紫外光〜赤外光の範囲内のいずれかの波長域の光が通過し、撮像光学系4には可視光〜赤外光の範囲内のいずれかの波長域の蛍光が通過する。
しかるに、実施形態15の顕微鏡によれば、落射照明光学系1を構成するレンズ9等の光学素子が上記実施形態7〜14において表7〜14に示したいずれかの反射防止膜を備えており、紫外域から赤外域にわたる広波長帯域、特に紫外域において、良好な反射防止効果を奏する。このため、落射照明光学系1に用いる紫外光〜赤外光にわたる波長帯域の光を、反射率を極力抑えて高い透過率で透過させて、光量をロスすることなく励起光を選択して照射することができる。
また、撮像光学系4を構成するレンズ41,43、光路分割素子プリズム42等の光学素子が、上記実施形態1〜6における表1〜6に示したいずれかの反射防止膜を備えており、紫外域から赤外域にわたる広波長帯域において、良好な反射防止効果を奏する。このため、撮像光学系4に用いる可視光〜赤外光にわたる波長帯域の蛍光を、反射率を極力抑えて高い透過率で透過させて、光量をロスすることなく有効に観察することができる。
なお、上記実施形態7〜14の反射防止膜は、上記実施形態1〜6の反射防止膜と比べて、構成膜数が多く、紫外域での反射防止性能が高いが、その分、コストがかかる。
しかるに、実施形態15の顕微鏡は、紫外域の光を用いる可能性のある落射照明光学系1を構成するレンズ9等の光学素子のみ紫外域での反射防止性能が高い実施形態7〜14の反射防止膜を設け、紫外域の光を用いない撮像光学系4を構成するレンズ41,43、光路分割素子プリズム42等の光学素子は、上記実施形態7〜14のいずれの反射防止膜に比べても低コストの上記実施形態1〜6のいずれかの反射防止膜を設けたので、コストパフォーマンスと反射防止効果とのバランスが最適な顕微鏡が得られる。
[実施形態16]
図16は本発明の実施形態16にかかる反射防止膜を設けた光学素子を備えた顕微鏡の概略構成図であり、(a)は撮像光学系を除く光学構成を示す図、(b)は(a)の顕微鏡を接眼レンズを覗く方向からみた撮像光学系の光学構成を示す図である。
実施形態16の顕微鏡は、標本20に光を透過照明する透過照明光学系41と、標本20からの光を観察する観察光学系42を有している。
透過照明光学系41は、光源31と、赤外光を透過し、赤外光以外の波長を遮断する赤外光透過フィルタ32と、偏光子33と、標本20を隔てて偏光子33よりも標本20側に配置されたDICプリズム34と、標本20を照明するコンデンサレンズ35を有して構成されている。赤外光透過フィルタ32は光源31と偏光子33との間の光路上に挿脱可能に構成されている。
観察光学系42は、対物光学系36と、ノマルスキープリズム37と、検光子38と、フィルタ39と、レンズ40と、検光子38を経た光の光路を分岐する光路分割手段としてのダイクロイックミラー43と、ダイクロイックミラー43で分岐された一方の光路(図16では透過光路)に設けられた接眼光学系44と、他方の光路(図16では反射光路)に設けられた撮像光学系45を有して構成されている。
尚、撮像光学系45は、本実施例では、1つを記載しているが、顕微鏡の使用用途に応じて撮像光学系45を複数個設けても良い。
また、さらに、この撮像光学系45の方向は、必要に応じて本実施例とは異なる方向でも良い。
接眼光学系44は、ミラー441と、リレーレンズ442と、結像レンズ443と、接眼レンズ444を有して構成されている。また、接眼光学系44の光路中には、赤外光を遮断し、可視光を透過させる赤外光カットフィルタ(図示省略)が設けられており、標本20からの光から赤外光をカットして可視光を観察者の瞳に結像することができるように構成されている。
撮像光学系45は、フィルタ451と、レンズ452と、撮像素子453とで構成されており、標本20からの可視光及び赤外光の像を撮像素子453で撮像することができるように構成されている。
また、透過照明光学系41から撮像光学系45に至る光路中に配置された光学素子(例えば、コンデンサレンズ35、対物光学系36、レンズ40,452)は、上記実施形態1〜6で説明した表1〜6に示したいずれかの反射防止膜を備えている。
尚、透過照明光学系41から撮影光学系45に至る光路中に例えば、コンデンサレンズ35、対物光学系36、レンズ40,452以外の光学素子が配置されている場合は、その光学素子に表1〜6の反射防止膜が備わっていても良い。
このように構成された実施形態16の顕微鏡では、赤外光で微分干渉観察を行う場合には、赤外光透過フィルタ32を光路上に挿入しておく。光源31から出射した光は、赤外光透過フィルタ32を介して赤外光が透過し、赤外光以外の波長の光が遮断される。赤外光透過フィルタ32を透過した赤外光は、偏光子33、DICプリズム34、コンデンサレンズ35を経て、標本20を照明する。
標本20を透過した赤外光は、対物光学系36、ノマルスキープリズム37、検光子38、フィルタ39、レンズ40を経て、ダイクロイックミラー43に入射する。ダイクロイックミラー43を透過した赤外光は、接眼光学系44に設けられた図示省略した赤外光カットフィルタで遮断される。ダイクロイックミラー43で反射された赤外光は、フィルタ451、レンズ452を経て、撮像素子453上に赤外微分干渉像として結像し、撮像素子453を介して撮像される。
また、可視光で微分干渉観察を行う場合には、赤外光透過フィルタ32を光路から外しておく。光源31から出射した可視光は、偏光子33、DICプリズム34、コンデンサレンズ35を経て、標本20を照明する。
標本20を透過した可視光は、対物光学系36、ノマルスキープリズム37、検光子38、フィルタ39、レンズ40を経て、ダイクロイックミラー43に入射する。ダイクロイックミラー43を透過した可視光は、ミラー441、リレーレンズ442、結像レンズ443、接眼レンズ444を経て、観察者の瞳に微分干渉像を結像する。ダイクロイックミラー43で反射された可視光は、フィルタ451、レンズ452を経て、撮像素子453上に微分干渉像を結像し、撮像素子453を介して撮像される。
このように、実施形態16の顕微鏡では、接眼光学系44における図示を省略した赤外カットフィルタ以降の光路以外の光路には、可視光〜赤外光の範囲内のいずれかの波長域の光が透過しうる。
しかるに、実施形態16の顕微鏡によれば、透過照明光学系41から撮像光学系45に至る光路中に配置された光学素子(例えば、コンデンサレンズ35、対物光学系36、レンズ40,452)は、上述したように上記実施形態1〜6における表1〜6に示したいずれかの反射防止膜を備えており、紫外域から赤外域にわたる広波長帯域において、良好な反射防止効果を奏する。このため、透過微分干渉光を、反射率を極力抑えて高い透過率で透過させて、光量をロスすることなく有効に観察することができる。特に、赤外光を用いた観察の場合には標本の深部においても光量をロスすることなく有効に微分干渉観察することができる。
[実施形態17]
図17は本発明の実施形態17にかかる反射防止膜を設けた光学素子を備えた顕微鏡の概略構成図である。
実施形態17の顕微鏡は、標本20に光を落射照明する落射照明光学系1と、標本20に光を透過照明する透過照明光学系22’と、標本20からの光を観察する観察光学系2’を有し、落射照明光学系1と観察光学系2’の共通の光路に対物光学系3を備えている。
観察光学系2’は、標本20からの像を撮像する撮像光学系4’と、標本20からの像を観察者の瞳に結像する接眼光学系5と、吸収フィルタ6と、ダイクロイックミラー7と、対物光学系3を有している。
撮像光学系4’は、可視光を撮像する第1の撮像光学系4A’と、可視光から赤外光の波長域の光を観察する第2の撮像光学系4B’と、光路分割部材4C’を有している。
光路分割部材4C’は、赤外光を反射し、それ以外の波長の光を透過及び反射して第1及び第2の撮像光学系4A’,4B’の光路A,Bに分岐する分光特性を有している。
第1の撮像光学系4A’は、レンズ4A’1と、光路分割プリズム4A’2と、レンズ4A’3と、撮像手段4A’4を有している。また、レンズ4A’3と、撮像手段4A’4との間には、赤外光を遮断する赤外光カットフィルタ4A’5が設けられている。光路分割プリズム4A’2は、レンズ4A’1からの光を撮像手段4A’4側光路と接眼光学系5側光路とに分岐する分光特性を有している。撮像手段4A’4は、CCDやCMOS等の固体撮像素子又は銀塩フィルムで構成されている。
第2の撮像光学系4B’は、レンズ4B’1と、反射プリズム4B’2と、レンズ4B’3と、撮像手段4B’4を有している。撮像手段4A’4は、CCDやCMOS等の固体撮像素子又は銀塩フィルムで構成されている。
吸収フィルタ6は、蛍光波長を透過し、蛍光波長よりも短い波長の光を遮断する分光特性を有している。
ダイクロイックミラー7は、励起光を反射し、励起光以外の波長の光を透過する分光特性を有している。
落射照明光学系1は、観察光学系2’における吸収フィルタ6と対物光学系3との間の光路Cに垂直に交差する光路D上に配置された、光源8、レンズ9、励起フィルタ10及びダイクロイックミラー7と、対物光学系3とで構成されている。
ダイクロイックミラー7は、光路Cと光路Dとが交差する位置に配置されている。
励起フィルタ10は、蛍光を透過し、蛍光以外の波長を遮断する分光特性を有している。
透過照明光学系22’は、光源22’1と、レンズ22’2と、ミラー22’3と、赤外光透過フィルタ32’と、偏光子33’と、DICプリズム34’と、コンデンサレンズ35’を有している。
また、実施形態17の顕微鏡は、光路分割部材4C’とダイクロイックミラー7との間に検光子38’を、対物光学系3とダイクロイックミラー7との間にノマルスキープリズム37’を着脱可能に備えている。
また、励起フィルタ10は、透過波長帯域が紫外光〜赤外光の範囲内のいずれかの波長域に設定されたものを用いることが可能に構成されている。
また、吸収フィルタ6は、透過波長帯域が可視光〜赤外光の範囲内のいずれかの波長域に設定されたものを用いることが可能に構成されている。
また、接眼光学系5には、赤外光を遮断し、可視光を透過する赤外光カットフィルタ51が設けられている。
また、落射照明光学系1を構成するレンズ9等の光学素子は、上記実施形態7〜14で説明した表7〜表14に示したいずれかの反射防止膜を備えている。
また、第2の撮像光学系4B’を構成する光学素子(例えば、レンズ4B’1,4B’3、反射プリズム4B’2)及び透過照明光学系22’を構成する光学素子(例えば、レンズ22’2,コンデンサレンズ35’)は、上記実施形態1〜6で説明した表1〜6に示したいずれかの反射防止膜を備えている。
尚、落射照明光学系1の光路中にレンズ9以外の光学素子が配置されている場合は、その光学素子に表7〜14の反射防止膜が備わっていても良い。また、第2の撮影光学系4B‘の光路中にレンズ4B’1,4B’3、反射プリズム4B’2以外の光学素子、例えば、撮像手段4B’4の手前に防塵ガラス等が配置される場合は、その光学素子に表1〜6の反射防止膜が備わっていても良い。さらに、透過照明光学系22’の光路中にレンズ22’2,コンデンサレンズ35’以外の光学素子が配置される場合は、その光学素子に表1〜6の反射防止膜が備わっていても良い。
このように構成された実施形態17の顕微鏡では、落射照明光学系1の光源8から出射した光は、レンズ9を通り、励起フィルタ10を介して励起光が透過し、励起光以外の波長の光が遮断される。励起フィルタ10を透過した光は、ダイクロイックミラー7で反射され、対物光学系3を経て、標本20を照明する。
標本20で反射された励起光及び標本20で発した蛍光は、対物光学系3を経てダイクロイックミラー7に入射する。ダイクロイックミラー7に入射した光は、励起光がダイクロイックミラー7で遮断され、励起光以外の波長の光がダイクロイックミラー7を透過して吸収フィルタ6に入射する。吸収フィルタ6に入射した光は、蛍光よりも短い波長の光が吸収フィルタ6で遮断され、蛍光及び蛍光よりも長い波長の光が吸収フィルタ6を透過し、レンズ光路分割部材4C’に入射する。光路分割部材4C’に入射した光のうち、赤外光の全てと、赤外光以外の波長の光の半分は、光路分割部材4C’で反射され、第2の撮像光学系4B’側の光路Bに導かれる。また、赤外光以外の波長の光の半分は、光路分割部材4C’を透過し、第1の撮像光学系4A’側の光路Aに導かれる。
光路A側に分割された蛍光は、レンズ4A’1を経て光路分割プリズム4A’2に入射し、光路分割プリズム4A’2で分割される。光路分割プリズム4A’2で分割された一方の蛍光は、レンズ4A’3を通過し、赤外光カットフィルタ4A’4を介して、光路分割部材4C’を極く僅かに透過した赤外光が遮断され、赤外光以外の波長の蛍光が透過して撮像素子4A’4に結像し、撮像素子4A’4で撮像される。光路分割プリズム4A’2で分割された他方の蛍光は、接眼光学系5を通り、赤外光カットフィルタ51を介して、光路分割部材4C’を極く僅かに透過した赤外光が遮断され、赤外光以外の波長の蛍光が透過して観察者の瞳に結像する。
他方、光路B側に分割された蛍光は、レンズ4B’1、プリズム4B’2、レンズ4B’3を経て、撮像素子4B’4に結像し、撮像素子4A’4で撮像される。
また、光源22’1から出射した光は、レンズ22’2を通り、ミラー22’3で反射されて、赤外光透過フィルタ32’に入射する。入射した光は、赤外光透過フィルタ32’で赤外光以外の波長の光が遮断され、赤外光が透過し、偏光子33’、DICプリズム34’、コンデンサレンズ35’を経て、標本20を照明する。標本20を透過した赤外光は、対物光学系3、ノマルスキープリズム37’を通り、ダイクロイックミラー7、吸収フィルタ6を透過し、検光子38’を経て赤外微分干渉光となって、光路分割部材4C’に入射する。
光路分割部材4C’に入射した赤外微分干渉光は、光路分割部材4C’で反射され、第2の撮像光学系4B’側の光路Bに導かれ、第1の撮像光学系4A’側の光路Aには導かれない。
光路B側に分割された赤外微分干渉光は、レンズ4B’1、プリズム4B’2、レンズ4B’3を経て、撮像素子4B’4に結像し、撮像素子4B’4で撮像される。
なお、極く微量の赤外微分干渉光は、光路分割部材4C’を透過して光路A側に導かれる。光路A側に導かれた赤外微分干渉光は、レンズ4A’1を経て光路分割プリズム4A’2に入射し、光路分割プリズム4A’2で分割される。光路分割プリズム4A’2で分割された一方の赤外微分干渉光は、レンズ4A’3を通り、赤外光カットフィルタ4A’4を介して遮断される。光路分割プリズム4A’2で分割された他方の赤外微分干渉光は、接眼光学系5を通り、赤外光カットフィルタ51を介して遮断される。このため、光路分割部材4C’を透過して光路A側に導かれた極く微量の赤外微分干渉光の像は、撮像手段4A’4には撮像されず、また、接眼光学系5を介して観察者の瞳にも結像されない。
実施形態17の顕微鏡では、落射照明光学系1には紫外光〜赤外光の範囲内のいずれかの波長域の光が通過し、撮像光学系4には可視光〜赤外光の範囲内のいずれかの波長域の蛍光、及び微分干渉光が通過する。
しかるに、実施形態17の顕微鏡によれば、落射照明光学系1を構成するレンズ9等の光学素子が上記実施形態7〜14における表7〜14に示したいずれかの反射防止膜を備えており、紫外域から赤外域にわたる広波長帯域、特に紫外域において、良好な反射防止効果を奏する。このため、落射照明光学系1に用いる紫外光〜赤外光にわたる波長帯域の光を、反射率を極力抑えて高い透過率で透過させて、光量をロスすることなく励起光を選択して照射することができる。
また、第2の撮像光学系4B’を構成する光学素子(例えば、レンズ4B’1,4B’3、プリズム4B’2)及び透過照明光学系22’を構成する光学素子(例えば、レンズ22’2,コンデンサレンズ35’)が、上記実施形態1〜6における表1〜6に示したいずれかの反射防止膜を備えており、紫外域から赤外域にわたる広波長帯域において、良好な反射防止効果を奏する。このため、第2の撮像光学系4に用いる可視光〜赤外光にわたる波長帯域の蛍光及び微分干渉光を、反射率を極力抑えて高い透過率で透過させて、光量をロスすることなく有効に観察することができる。
そして、実施形態17の顕微鏡によれば、2つの光路A,Bのそれぞれに撮像光学系を設け、2つの光路A,Bに光路分割部材4C’を介して可視光を分割しかつ赤外光を光路Bのみに導くようにしたので、可視光とて蛍光観察を行う場合に、透過照明光学系22’の光源22’1を点灯させないで、落射照明光学系1の光源8のみを点灯させた場合には、光路Aで可視光の蛍光観察が、光路Bで赤外光の蛍光観察ができ、可視蛍光と赤外蛍光というように、蛍光観察する染色の色の数を増やすことができる。また、透過照明光学系の光源22’1も点灯させれば、光路Aで可視光の蛍光観察が、光路Bで赤外光の微分干渉観察を行うことができる。このとき、光路Bには赤外光の蛍光も入射しているが、蛍光は微分干渉光に比べて光強度が弱いので微分干渉観察に支障はない。よって、B光路では、赤外微分干渉観察でき、透明標本であっても全体像を確認できる。また、赤外光による観察であるため、標本の深部まで観察することができる。
[実施形態18]
図18は本発明の実施形態18にかかる反射防止膜を設けた光学素子を備えた顕微鏡の概略構成図である。
実施形態18の顕微鏡は、正立顕微鏡と倒立顕微鏡とを有して構成されている。
正立顕微鏡は、標本20に光を照明する第1の落射照明光学系51と、標本20からの光を観察する第1の観察光学系52を有し、第1の落射照明光学系51と第1の観察光学系52と共通の光路上に第1の対物光学系53を備えている。
第1の落射照明光学系51、第1の観察光学系52、第1の対物光学系53は、それぞれ、図15に示した実施形態15の顕微鏡における落射照明光学系1、観察光学系2、対物光学系3と同様に構成されている。
第1の落射照明光学系51を構成するレンズ9等の光学素子は、上記実施形態7〜14で説明した表7〜表14に示したいずれかの反射防止膜を備えている。
また、撮像光学系4を構成するレンズ41,43、反射プリズム42等の光学素子は、上記実施形態1〜6で説明した表1〜6に示したいずれかの反射膜を備えている。
尚、第1の落射照明光学系51の光路中にレンズ9以外の光学素子が配置されている場合は、その光学素子に表7〜14の反射防止膜が備わっていても良い。また、撮影光学系4の光路中にレンズ41,43、反射プリズム42以外の光学素子、例えば、撮像手段44の手前に防塵ガラス等が配置される場合は、その光学素子に表1〜6の反射防止膜が備わっていても良い。
倒立顕微鏡は、標本20に光を照明する第2の落射照明光学系61と、標本20からの光を観察する第2の観察光学系62を有し、第2の落射照明光学系61と第2の観察光学系62と共通の光路上に第2の対物光学系63を備えている。
第2の落射照明光学系61は、光源611と、レンズ612と、ハーフミラー613と、対物光学系63を有して構成されている。
第2の観察光学系62は、対物光学系63と、ハーフミラー613と、図16に示した実施形態16の顕微鏡と同様のレンズ40と、ダイクロイックミラー43と、接眼光学系44と、撮像光学系45とを有して構成されている。
第2の落射照明光学系61を構成するレンズ612、対物光学系63、レンズ40等の光学素子、及び撮像光学系45を構成するレンズ452等の光学素子は、上記実施形態1〜6で説明した表1〜6に示したいずれかの反射膜を備えている。
尚、第2の落射照明光学系61の光路中に612、対物光学系63、レンズ40以外の光学素子が配置されている場合は、その光学素子に表1〜6の反射防止膜が備わっていても良い。
このように構成された実施形態18の正立顕微鏡では、実施形態15の顕微鏡と同様、第1の落射照明光学系51には、紫外光〜赤外光の範囲内のいずれかの波長域の光が通過し、撮像光学系4には可視光〜赤外光の範囲内のいずれかの波長域の蛍光が通過する。
しかるに、実施形態18の正立顕微鏡によれば、第1の落射照明光学系51を構成するレンズ9等の光学素子が上記実施形態7〜14における表7〜14に示したいずれかの反射防止膜を備えており、紫外域から赤外域にわたる広波長帯域、特に紫外域において、良好な反射防止効果を奏する。このため、第1の落射照明光学系51に用いる紫外光〜赤外光にわたる波長帯域の光を、反射率を極力抑えて高い透過率で透過させて、光量をロスすることなく励起光を選択して照射することができる。
また、撮像光学系4を構成するレンズ41,43等の光学素子が、上記実施形態1〜6における表1〜6に示したいずれかの反射防止膜を備えており、紫外域から赤外域にわたる広波長帯域において、良好な反射防止効果を奏する。このため、撮像光学系4に用いる可視光〜赤外光にわたる波長帯域の蛍光を、反射率を極力抑えて高い透過率で透過させて、光量をロスすることなく有効に観察することができる。
また、実施形態18の倒立顕微鏡では、第2の落射照明光学系61の光源611から出射した光は、レンズ612を通り、ハーフミラー613に入射する。ハーフミラー613で反射された光は、対物光学系63を経て、標本20を照明する。
標本20で反射された光は、対物光学系63を経て、ハーフミラー613に入射する。ハーフミラー613を透過した光は、レンズ40を通り、ダイクロイックミラー43に入射する。ダイクロイックミラー43を透過した光は、ミラー441、リレーレンズ442、結像レンズ443、接眼レンズ444を経て、観察者の瞳に結像する。ダイクロイックミラー43で反射された光は、フィルタ451、レンズ452を経て、撮像素子453上に結像し、撮像素子453を介して撮像される。
そして、実施形態18の倒立顕微鏡では、第2の落射照明光学系及61、及び撮像光学系45には、可視光〜赤外光の範囲内のいずれかの波長域の光が透過する。
しかるに、実施形態18の倒立顕微鏡によれば、第2の落射照明光学系61を構成するレンズ612、対物光学系63、レンズ40等の光学素子、及び撮像光学系45を構成するレンズ452等の光学素子が、上記実施形態1〜6における表1〜6に示したいずれかの反射膜を備えており、紫外域から赤外域にわたる広波長帯域において、良好な反射防止効果を奏する。このため、第2の落射照明光学系61、及び撮像光学系45に用いる可視光〜赤外光にわたる波長帯域の蛍光を、反射率を極力抑えて高い透過率で透過させて、光量をロスすることなく有効に観察することができる。
[実施形態19]
図19は本発明の実施形態19にかかる反射防止膜を設けた光学素子を備えたレーザ走査型共焦点顕微鏡における光学系の概略構成を示す説明図である。
実施形態19のレーザ走査型共焦点顕微鏡は、レーザ光源部71’と、交換可能な対物レンズ72と、走査手段としてのスキャナ部73と、瞳投影レンズ76と結像レンズ75と、第1の検出光学系77と、第2の検出光学系77’を備えている。
レーザ光源部71’は、レーザ光源71aと、レンズ71b,71dとピンホール71cからなるコリメート光学系を有している。なお、レーザ光源部71’は、光源71a〜レンズ71dが複数設けられており、それに応じてダイクロイックミラー71eが設けられている。
また、レーザ光源部71’には、レーザ光源71aからのレーザ光の出射を駆動するレーザ駆動部(図示省略)が接続されている。
対物レンズ72は、結像レンズ75とともに対物光学系78を構成している。対物光学系78は、レーザ光源部71’からの励起光をステージ(図示省略)上の試料80に集光する機能を有している。また、対物レンズ72は、後側焦点位置が、結像レンズ75と瞳投影レンズ76とによって、スキャナ部73の近傍位置で共役になるように構成されている。結像レンズ75は、試料80の中間像を形成する機能を有している。
瞳投影レンズ76は、スキャナ部73と対物光学系78との間に配置されている。
第1の検出光学系77は、バリアフィルタ77aとレンズ77bと共焦点ピンホール77cと受光センサ77dを有し、試料80から発し対物光学系78と瞳投影レンズ76を経た蛍光を受光センサ77dで検出するように構成されている。
第2の検出光学系77’は、バリアフィルタ77a〜受光センサ77dを複数組有し、それに応じてダイクロイックミラー77eが設けられており、試料80から発し対物光学系78と瞳投影レンズ76を経た蛍光を各受光センサ77dで検出するように構成されている。
また、レーザ光源部71’とスキャナ部73との間には、ダイクロイックミラー90と、レンズ89と、光伝送手段88と、レンズ87と、ダイクロイックミラー86とが設けられている。
ダイクロイックミラー86は、レーザ光源部71’からの励起光を試料80に導くとともに試料80からの蛍光を第1の検出手段77に導くように構成されている。
光伝送手段88は、シングルモードファイバあるいはマルチモードファイバ等の光ファイバで構成されている。光伝送手段88の光ファイバ端面は、標本面位置と共役であり、ファイバ端面のコア径が共焦点ピンホールとなっている。このため、レーザ光源部71’のピンホール71cと第2の検出光学系77’のピンホール77cは、光路から外すか、回折径に対して充分に大きな径で構成しても構わない。光伝送手段88がマルチモードファイバの場合、ファイバコア径は、回折径に対して大きくなるので共焦点効果は弱まるが、蛍光像を明るく取り込むことが可能であるので、観察目的に応じてファイバを選択すると良い。
ダイクロイックミラー90は、レーザ光源部71’からの励起光を試料80に導くとともに、試料80からの蛍光を第2の検出光学系77’に導くように構成されている。
その他、顕微鏡本体部(図示省略)には、対物レンズ72の合焦のための準焦機構部(図示省略)が設けられている。
また、実施形態19のレーザ走査型共焦点蛍光顕微鏡は、顕微鏡本体部を2次元方向に位置調整と標本に対して観察する角度θを調整するためのx−y−θ本体移動機構(図示省略)を有している。
また、実施形態19のレーザ走査型共焦点蛍光顕微鏡は、パーソナルコンピュータなどの処理制御手段(図示省略)と接続されている。処理制御手段は,レーザ駆動部(図示省略)の駆動により出射されるレーザ光源の波長制御、ダイクロイックミラーやフィルタ等の波長選択、波長分離素子の制御、レーザ駆動部の駆動制御、検出光学系77,77’の受光センサ77dで受光された検出情報の解析及び表示、スキャナ部73の駆動制御、準焦機構部の駆動制御、x−y−θ本体移動機構の駆動制御等の制御を行うように制御されている。
さらに、実施形態19のレーザ走査型共焦点蛍光顕微鏡では、レーザ光源部71’から試料80に至る光路に配置されている光学素子、つまり、対物レンズ72、結像レンズ75、瞳投影レンズ76、レンズ87,89,71b,71d等の光学素子は、上記実施形態7〜14で説明した表7〜表14に示したいずれかの反射防止膜を備えている。
また、第2の検出光学系77’を構成するレンズ77b等の光学素子は、上記実施形態1〜6で説明した表1〜6に示したいずれかの反射防止膜を備えている。
尚、レーザ光源部71’から試料80に至る光路中に配置されている対物レンズ72、結像レンズ75、瞳投影レンズ76、レンズ87,89,71b,71d以外の光学素子が配置されている場合は、その光学素子に表7〜14の反射防止膜を備えていても良い。また、第2の検出光学系77‘の光路中にレンズ77b以外の光学素子が配置されている場合は、その光学素子に表1〜6の反射防止膜を備えていても良い。
このように構成された実施形態19のレーザ走査型共焦点蛍光顕微鏡では、レーザ光源71aから出射した励起光は、レンズ71bによりピンホール71cに集光され、レンズ71dにより平行光に変換される。その後、ダイクロイックミラー71e、ダイクロイックミラー90、レンズ89、光伝送手段88、レンズ87、ダイクロイックミラー86を経て、スキャナ部73に導かれる。導かれた光は、スキャナ部73のガルバノミラー73a,73bのそれぞれの回転により光束を光軸に対し2次元方向にシフトさせられ、瞳投影レンズ76を経て中間像位置に集光して1次像を結像する。中間像位置に集光した励起光は、結像レンズ75、対物レンズ72を経て試料80に微小スポット状に照射される。このとき、試料80面に照射される励起光はスキャナ部73によって走査される。
また、対物レンズ72の後側焦点位置は、結像レンズ75と瞳投影レンズ76によってスキャナ部73の近傍に投影されている。
励起光が照射されることによって試料80で励起した蛍光は、対物レンズ72、結像レンズ75、瞳投影レンズ76、スキャナ部73を経て、ダイクロイックミラー86に入射する。
ダイクロイックミラー86で反射された光は、第1の検出光学系77に導かれる。第1の検出光学系77に導かれた光のうち、バリアフィルタ77a、レンズ77bを経て、共焦点ピンホール77cを通過した蛍光だけが、フォトマル等の受光センサ77dによって検出される。
ダイクロイックミラー86を透過した光は、レンズ87、光伝送手段88、レンズ89、ダイクロイックミラー90を経て、第2の検出光学系77’に導かれる。第2の検出光学系77’に導かれた光のうち、ダイクロイックミラー77e、バリアフィルタ77a、レンズ77bを経て、共焦点ピンホール77cを通過した蛍光だけが、フォトマル等の受光センサ77dによって検出される。
実施形態19のレーザ走査型共焦点蛍光顕微鏡のように、レーザ光源部71’とスキャナ部73との間に光伝送手段88を配置すれば、スキャナ部73から対物レンズ72までの顕微鏡本体部の光学系と、レーザ光源部71’との配置に自由度をもたせることが可能となる。このため、顕微鏡本体部の光学系を、生きたままの試料の状態(in vivo)での観察に好適な大きさに小型化することができる。
また、実施形態19のレーザ走査共焦点蛍光型顕微鏡において、レーザ光源部71’に近赤外のフェムト秒パルスレーザを用いると多光子励起の蛍光顕微鏡として観察が可能となる。
この場合、検出光学系77、77’を多光子励起された蛍光の検出器として使用し、ダイクロイックミラー71e,77e,86,90の分光特性を選択し、ピンホール71c,77cのピンホール径を回折径より充分に大きくするか、光路から外せば良い。
また、実施形態19のレーザ走査型共焦点蛍光顕微鏡では、レーザ光源部71’から試料80に至る光路では、紫外光〜赤外光の範囲内のいずれかの波長域の光が通過し、第2の検出光学系77’には可視光〜赤外光の範囲内のいずれかの波長域の蛍光が通過する。
しかるに、実施形態19のレーザ走査型共焦点蛍光顕微鏡によれば、レーザ光源部71’から試料80に至る光路に配置されたレンズ71d,71b,89,87、瞳投影レンズ76、結像レンズ75、対物レンズ72等の光学素子が上記実施形態7〜14における表7〜14に示したいずれかの反射防止膜を備えており、紫外域から赤外域にわたる広波長帯域、特に紫外域において、良好な反射防止効果を奏する。このため、レーザ光源部71’から試料80に至る光路に用いる紫外光〜赤外光にわたる波長帯域の光を、反射率を極力抑えて高い透過率で透過させて、光量をロスすることなく励起光を選択して照射することができる。
また、第2の検出光学系77’を構成するレンズ77b等の光学素子が、上記実施形態1〜6における表1〜6に示したいずれかの反射防止膜を備えており、紫外域から赤外域にわたる広波長帯域において、良好な反射防止効果を奏する。このため、第2の検出光学系77’に用いる可視光〜赤外光にわたる波長帯域の蛍光を、反射率を極力抑えて高い透過率で透過させて、光量をロスすることなく有効に検出することができる。
[実施形態20]
図20は本発明の実施形態20にかかる反射防止膜を設けた光学素子を備えたレーザ走査型共焦点顕微鏡における光学系の概略構成を示す説明図である。なお、実施形態19と同じ構成の部材については同じ符号を付してある。
実施形態20のレーザ走査型共焦点蛍光顕微鏡は、実施形態19の変形例であり、ダイクロイックミラー86と検出光学系77’との間には、レンズ92と、シングルモードファイバあるいはマルチモードファイバ等の光ファイバで構成された光伝送手段91と、レンズ93が設けられている。そして、光伝送手段88を介して光源部71”からの励起光を試料80に導くとともに、光伝送手段91を介して試料80からの蛍光を検出光学系77’に導くように構成されている。
実施形態19と同様に、光伝送手段88、91の光ファイバー端面は、標本面位置と共役であり、ファイバ端面のコア径が共焦点ピンホールとなっている。このため、光源部71”のピンホール71cと検出光学系77’のピンホール77cは、光路から外すか、回折径に対して充分に大きな径しても構わない。光伝送手段88,91がマルチモードファイバの場合、ファイバコア径は、回折径に対して大きくなるので共焦点効果は弱まるが、蛍光像を明るく取り込むことが可能であるので、観察目的に応じてファイバを選択すると良い。
また、実施形態20のレーザ走査型共焦点蛍光顕微鏡では、レーザ光源部71’‘から試料80に至る光路に配置されている光学素子、つまり、対物レンズ72、結像レンズ75、瞳投影レンズ76、レンズ87,89,71b,71dは、上記実施形態7〜14で説明した表7〜表14に示したいずれかの反射防止膜を備えている。
また、検出光学系77’を構成するレンズ77bは、上記実施形態1〜6で説明した表1〜6に示したいずれかの反射防止膜を備えている。
尚、レーザ光源部71“から試料80に至る光路中に配置されている対物レンズ72、結像レンズ75、瞳投影レンズ76、レンズ87,89,71b,71d以外の光学素子が配置されている場合は、その光学素子に表7〜14の反射防止膜を備えていても良い。また、検出光学系77‘の光路中にレンズ77b以外の光学素子が配置されている場合は、その光学素子に表1〜6の反射防止膜を備えていても良い。
このように構成された実施形態20のレーザ走査型共焦点蛍光顕微鏡によれば、顕微鏡本体部の光学系をより小型化することができる。
また、実施形態20のレーザ走査型共焦点蛍光顕微鏡では、レーザ光源部71”から試料80に至る光路では、紫外光〜赤外光の範囲内のいずれかの波長域の光が通過し、検出光学系77’には可視光〜赤外光の範囲内のいずれかの波長域の蛍光が通過する。
しかるに、実施形態20のレーザ走査型共焦点蛍光顕微鏡によれば、レーザ光源部71”から試料80に至る光路に配置されたレンズ71d,71b,89,87、瞳投影レンズ76、結像レンズ75、対物レンズ72等の光学素子が上記実施形態7〜14における表7〜14に示したいずれかの反射防止膜を備えており、紫外域から赤外域にわたる広波長帯域、特に紫外域において、良好な反射防止効果を奏する。このため、レーザ光源部71”から試料80に至る光路に用いる紫外光〜赤外光にわたる波長帯域の光を、反射率を極力抑えて高い透過率で透過させて、光量をロスすることなく励起光を選択して照射することができる。
また、検出光学系77’を構成するレンズ77b等の光学素子が、上記実施形態1〜6における表1〜6に示したいずれかの反射防止膜を備えており、紫外域から赤外域にわたる広波長帯域において、良好な反射防止効果を奏する。このため、検出光学系77’に用いる可視光〜赤外光にわたる波長帯域の蛍光を、反射率を極力抑えて高い透過率で透過させて、光量をロスすることなく有効に検出することができる。
実施形態1の反射防止膜の分光反射率特性図である。 実施形態2の反射防止膜の分光反射率特性図である。 実施形態3の反射防止膜の分光反射率特性図である。 実施形態4の反射防止膜の分光反射率特性図である。 実施形態5の反射防止膜の分光反射率特性図である。 実施形態6の反射防止膜の分光反射率特性図である。 実施形態7の反射防止膜の分光反射率特性図である。 実施形態8の反射防止膜の分光反射率特性図である。 実施形態9の反射防止膜の分光反射率特性図である。 実施形態10の反射防止膜の分光反射率特性図である。 実施形態11の反射防止膜の分光反射率特性図である。 実施形態12の反射防止膜の分光反射率特性図である。 実施形態13の反射防止膜の分光反射率特性図である。 実施形態14の反射防止膜の分光反射率特性図である。 本発明の実施形態15にかかる反射防止膜を設けた光学素子を備えた顕微鏡の概略構成図である。 本発明の実施形態16にかかる反射防止膜を設けた光学素子を備えた顕微鏡の概略構成図であり、(a)撮像光学系を除く光学構成を示す図、(b)は(a)の顕微鏡を接眼レンズを覗く方向からみた撮像光学系の光学構成を示す図である。 本発明の実施形態17にかかる反射防止膜を設けた光学素子を備えた顕微鏡の概略構成図である。 本発明の実施形態18にかかる反射防止膜を設けた光学素子を備えた顕微鏡の概略構成図である。 本発明の実施形態19にかかる反射防止膜を設けた光学素子を備えた顕微鏡の概略構成図である。 本発明の実施形態20にかかる反射防止膜を設けた光学素子を備えた顕微鏡の概略構成図である。
符号の説明
1 落射照明光学系
2、2’、42 観察光学系
3、36、78 対物光学系
4、4’、45 撮像光学系
1、43、9、40、452、455、4A’1、4A’3、4B’1、4B’3、22’2、612、71b、71d、77b、87、89、92、93 レンズ
2、4A’2 光路分割プリズム
4、4A’4、4B’4 撮像手段
4A’ 第1の撮像光学系
4B’ 第2の撮像光学系
4B’2 反射プリズム
4C’ 光路分割部材
4A’5、51 赤外光カットフィルタ
5、44 接眼光学系
6 吸収フィルタ
7、43、71e、77e、86、90 ダイクロイックミラー
8、31、22’1、611 光源
10 励起フィルタ
20 標本
21 コンデンサレンズ
22、22’、41 透過照明光学系
22’3、441、73a、73b ミラー
23 ステージ
32、32’ 赤外光透過フィルタ
33、33’ 偏光子
34、34’ DICプリズム
35、35’ コンデンサレンズ
37,37’ ノマルスキープリズム
38,38’ 検光子
39、451 フィルタ
442 リレーレンズ
443、75 結像レンズ
444 接眼レンズ
453 撮像素子
51 第1の落射照明光学系
52 第1の観察光学系
53 第1の対物光学系
61 第2の落射照明光学系
613 ハーフミラー
62 第2の観察光学系
63 第2の対物光学系
71’,71” レーザ光源部
71a レーザ光源
71c、77c ピンホール
72 対物レンズ
73 スキャナ部(走査手段)
76 瞳投影レンズ
77,77’ 検出光学系
77a バリアフィルタ
77d 受光センサ
80 試料
88、91 光伝送手段(光ファイバ)

Claims (5)

  1. 標本に光を落射照明する落射照明光学系と、
    標本に光を透過照明する透過照明光学系と、
    標本からの光を観察する観察光学系とを有し、
    前記落射照明光学系と前記観察光学系の共通の光路上に対物光学系を備えた顕微鏡であって、
    前記観察光学系が、分岐された2つの光路にそれぞれ配置されていて標本からの光を撮像する撮像光学系と、前記撮像光学系と前記対物光学系との間に配置されていて蛍光波長を透過し蛍光波長よりも短い波長の光を遮断する吸収フィルタとを有し、
    前記落射照明光学系が、前記観察光学系における前記吸収フィルタと前記対物光学系との間の光路に垂直に交差する光路上に配置された光源と、前記光源からの光を標本に照射するためのレンズと、前記レンズを通過した光のうち励起光を透過し励起光以外の波長の光を遮断する励起フィルタとを有し、
    前記撮像光学系が、可視光を撮像する第1の撮像光学系と、可視光から赤外光の波長域の光を撮像する第2の撮像光学系と、前記第1の光学系と前記第2の光学系とを分岐する撮像光学系光路分割部材とを有し、
    前記撮像光学系光路分割部材が、赤外光を反射してそれ以外の波長の光を透過及び反射して第1及び第2の撮像光学系に分岐する分光特性を有し、
    さらに、前記観察光学系における前記吸収フィルタと前記対物光学系との間の光路と前記垂直に交差する光路とが交差する位置に、前記励起フィルタを透過した励起光を反射して前記対物光学系側に導くとともに前記対物光学系からの光のうち励起光以外の波長の光を透過して前記吸収フィルタ側に導くダイクロイックミラーを備え、
    前記落射照明光学系を構成する光学素子が、該光学素子の表面から数えて第1層に高屈折率材料または低屈折率材料を、第2層に中間屈折率材料を、第3,5,7層に高屈折率材料を、第4,6層に低屈折率材料または中間屈折率材料を、第8層に低屈折率材料をそれぞれ成膜したものであり、前記各層の光学的膜厚ndが設計波長λに対して、第1層は(0.07〜1.81)×λ/4、第2層は(0.32〜1.30)×λ/4、第3層は(0.29〜0.69)×λ/4、第4層は(0.07〜0.39)×λ/4、第5層は(0.67〜2.28)×λ/4、第6層は(0.21〜0.49)×λ/4、第7層は(0.28〜0.42)×λ/4、第8層は(0.98〜1.11)×λ/4とした反射防止膜を備え、
    前記2つの撮像光学系のうち、前記撮像光学系光路分割部材で反射された赤外光が入射する側の撮像光学系を構成する光学素子が、該光学素子の表面から数えて第1,3,5層に高屈折率材料を、第2,4層に低屈折率材料または中間屈折率材料を、第6層に低屈折率材料をそれぞれ成膜したものであり、前記各層の光学的膜厚ndが設計波長λに対して、第1層は(0.13〜0.35)×λ/4、第2層は(0.18〜0.75)×λ/4、第3層は(0.28〜2.31)×λ/4、第4層は(0.26〜0.92)×λ/4、第5層は(0.20〜0.37)×λ/4、第6層は(1.09〜1.18)×λ/4とした反射防止膜を備えたことを特徴とする顕微鏡。
  2. 標本に光を落射照明する落射照明光学系と、
    標本に光を透過照明する透過照明光学系と、
    標本からの光を観察する観察光学系とを有し、
    前記落射照明光学系と前記観察光学系の共通の光路上に対物光学系を備えた顕微鏡であって、
    前記観察光学系が、分岐された2つの光路にそれぞれ配置されていて標本からの光を撮像する撮像光学系と、前記撮像光学系と前記対物光学系との間に配置されていて蛍光波長を透過し蛍光波長よりも短い波長の光を遮断する吸収フィルタとを有し、
    前記落射照明光学系が、前記観察光学系における前記吸収フィルタと前記対物光学系との間の光路に垂直に交差する光路上に配置された光源と、前記光源からの光を標本に照射するためのレンズと、前記レンズを通過した光のうち励起光を透過し励起光以外の波長の光を遮断する励起フィルタとを有し、
    前記撮像光学系が、可視光を撮像する第1の撮像光学系と、可視光から赤外光の波長域の光を撮像する第2の撮像光学系と、前記第1の光学系と前記第2の光学系とを分岐する撮像光学系光路分割部材とを有し、
    前記撮像光学系光路分割部材が、赤外光を反射してそれ以外の波長の光を透過及び反射して第1及び第2の撮像光学系に分岐する分光特性を有し、
    さらに、前記観察光学系における前記吸収フィルタと前記対物光学系との間の光路と前記垂直に交差する光路とが交差する位置に、前記励起フィルタを透過した励起光を反射して前記対物光学系側に導くとともに前記対物光学系からの光のうち励起光以外の波長の光を透過して前記吸収フィルタ側に導くダイクロイックミラーを備え、
    前記落射照明光学系を構成する光学素子が、該光学素子の表面から数えて第1層に高屈折率材料または低屈折率材料を、第2層に中間屈折率材料を、第3,5,7層に高屈折率材料を、第4,6層に低屈折率材料または中間屈折率材料を、第8層に低屈折率材料をそれぞれ成膜したものであり、前記各層の光学的膜厚ndが設計波長λに対して、第1層は(0.07〜1.81)×λ/4、第2層は(0.32〜1.30)×λ/4、第3層は(0.29〜0.69)×λ/4、第4層は(0.07〜0.39)×λ/4、第5層は(0.67〜2.28)×λ/4、第6層は(0.21〜0.49)×λ/4、第7層は(0.28〜0.42)×λ/4、第8層は(0.98〜1.11)×λ/4とした反射防止膜を備え、
    前記2つの撮像光学系のうち、前記撮像光学系光路分割部材で反射された赤外光が入射する側の撮像光学系を構成する光学素子が、該光学素子の表面から数えて第1層に中間屈折率材料を、第2,4,6層に高屈折率材料を、第3,5層に低屈折率材料または中間屈折率材料を、第7層に低屈折率材料をそれぞれ成膜したものであり、前記各層の光学的膜厚ndが設計波長λに対して、第1層は(1.04〜1.13)×λ/4、第2層は(0.30〜0.46)×λ/4、第3層は(0.13〜0.46)×λ/4、第4層は(0.56〜1.26)×λ/4、第5層は(0.22〜0.56)×λ/4、第8層は(0.31〜0.41)×λ/4、第7層は(1.05〜1.13)×λ/4とした反射防止膜を備えたことを特徴とする顕微鏡。
  3. 標本に光を落射照明する落射照明光学系と、
    標本に光を透過照明する透過照明光学系と、
    標本からの光を観察する観察光学系とを有し、
    前記落射照明光学系と前記観察光学系の共通の光路上に対物光学系を備えた顕微鏡であって、
    前記観察光学系が、分岐された2つの光路にそれぞれに配置されていて標本からの光を撮像する撮像光学系と、前記撮像光学系と前記対物光学系との間に配置されていて蛍光波長を透過し蛍光波長よりも短い波長の光を遮断する吸収フィルタとを有し、
    前記落射照明光学系が、前記観察光学系における前記吸収フィルタと前記対物光学系との間の光路に垂直に交差する光路上に配置された光源と、前記光源からの光を標本に照射するためのレンズと、前記レンズを通過した光のうち励起光を透過し励起光以外の波長の光を遮断する励起フィルタとを有し、
    記撮像光学系が、可視光を撮像する第1の撮像光学系と、可視光から赤外光の波長域の光を撮像する第2の撮像光学系と、前記第1の光学系と前記第2の光学系とを分岐する光路分割部材とを有し、
    前記撮像光学系光路分割部材が、赤外光を反射してそれ以外の波長の光を透過及び反射して第1及び第2の撮像光学系に分岐する分光特性を有し、
    前記観察光学系における前記吸収フィルタと前記対物光学系との間の光路と前記垂直に交差する光路とが交差する位置に、前記励起フィルタを透過した励起光を反射して前記対物光学系側に導くとともに前記対物光学系からの光のうち励起光以外の波長の光を透過して前記吸収フィルタ側に導くダイクロイックミラーを備え、
    前記透過照明光学系が、光源と、赤外光透過フィルタと、偏光子と、標本を隔てて偏光子よりも標本側に配置されたDICプリズムと、標本を照明するコンデンサレンズとを有し、
    前記光路分割部材と前記対物光学系との間に、ノマルスキープリズムと検光子とを有するユニットを着脱可能に備え、
    前記落射照明光学系を構成する光学素子が、該光学素子の表面から数えて第1層に高屈折率材料または低屈折率材料を、第2層に中間屈折率材料を、第3,5,7層に高屈折率材料を、第4,6層に低屈折率材料または中間屈折率材料を、第8層に低屈折率材料をそれぞれ成膜したものであり、前記各層の光学的膜厚ndが設計波長λに対して、第1層は(0.07〜1.81)×λ/4、第2層は(0.32〜1.30)×λ/4、第3層は(0.29〜0.69)×λ/4、第4層は(0.07〜0.39)×λ/4、第5層は(0.67〜2.28)×λ/4、第6層は(0.21〜0.49)×λ/4、第7層は(0.28〜0.42)×λ/4、第8層は(0.98〜1.11)×λ/4とした反射防止膜を備え、
    前記2つの撮像光学系のうち、前記撮像光学系光路分割部材で反射された赤外光が入射する側の撮像光学系を構成する光学素子が、該光学素子の表面から数えて第1,3,5層に高屈折率材料を、第2,4層に低屈折率材料または中間屈折率材料を、第6層に低屈折率材料をそれぞれ成膜したものであり、前記各層の光学的膜厚ndが設計波長λに対して、第1層は(0.13〜0.35)×λ/4、第2層は(0.18〜0.75)×λ/4、第3層は(0.28〜2.31)×λ/4、第4層は(0.26〜0.92)×λ/4、第5層は(0.20〜0.37)×λ/4、第6層は(1.09〜1.18)×λ/4とした反射防止膜を備えたことを特徴とする顕微鏡。
  4. 標本に光を落射照明する落射照明光学系と、
    標本に光を透過照明する透過照明光学系と、
    標本からの光を観察する観察光学系とを有し、
    前記落射照明光学系と前記観察光学系の共通の光路上に対物光学系を備えた顕微鏡であって、
    前記観察光学系が、分岐された2つの光路にそれぞれ配置されていて標本からの光を撮像する撮像光学系と、前記撮像光学系と前記対物光学系との間に配置されていて蛍光波長を透過し蛍光波長よりも短い波長の光を遮断する吸収フィルタとを有し、
    前記落射照明光学系が、前記観察光学系における前記吸収フィルタと前記対物光学系との間の光路に垂直に交差する光路上に配置された光源と、前記光源からの光を標本に照射するためのレンズと、前記レンズを通過した光のうち励起光を透過し励起光以外の波長の光を遮断する励起フィルタとを有し、
    前記撮像光学系が、可視光を撮像する第1の撮像光学系と、可視光から赤外光の波長域の光を撮像する第2の撮像光学系と、前記第1の光学系と前記第2の光学系とを分岐する光路分割部材を有し、
    前記撮像光学系光路分割部材が、赤外光を反射してそれ以外の波長の光を透過及び反射して第1及び第2の撮像光学系に分岐する分光特性を有し、
    前記観察光学系における前記吸収フィルタと前記対物光学系との間の光路と前記垂直に交差する光路とが交差する位置に、前記励起フィルタを透過した励起光を反射して前記対物光学系側に導くとともに前記対物光学系からの光のうち励起光以外の波長の光を透過して前記吸収フィルタ側に導くダイクロイックミラーを備え、
    前記透過照明光学系が、光源と、赤外光透過フィルタと、偏光子と、標本を隔てて偏光子よりも標本側に配置されたDICプリズムと、標本を照明するコンデンサレンズとを有し、
    前記光路分割部材と前記対物光学系との間に、ノマルスキープリズムと検光子とを有するユニットを着脱可能に備え、
    前記落射照明光学系を構成する光学素子が、該光学素子の表面から数えて第1層に高屈折率材料または低屈折率材料を、第2層に中間屈折率材料を、第3,5,7層に高屈折率材料を、第4,6層に低屈折率材料または中間屈折率材料を、第8層に低屈折率材料をそれぞれ成膜したものであり、前記各層の光学的膜厚ndが設計波長λに対して、第1層は(0.07〜1.81)×λ/4、第2層は(0.32〜1.30)×λ/4、第3層は(0.29〜0.69)×λ/4、第4層は(0.07〜0.39)×λ/4、第5層は(0.67〜2.28)×λ/4、第6層は(0.21〜0.49)×λ/4、第7層は(0.28〜0.42)×λ/4、第8層は(0.98〜1.11)×λ/4とした反射防止膜を備え、
    前記2つの撮像光学系のうち、前記撮像光学系光路分割部材で反射された赤外光が入射する側の撮像光学系を構成する光学素子が、該光学素子の表面から数えて第1層に中間屈折率材料を、第2,4,6層に高屈折率材料を、第3,5層に低屈折率材料または中間屈折率材料を、第7層に低屈折率材料をそれぞれ成膜したものであり、前記各層の光学的膜厚ndが設計波長λに対して、第1層は(1.04〜1.13)×λ/4、第2層は(0.30〜0.46)×λ/4、第3層は(0.13〜0.46)×λ/4、第4層は(0.56〜1.26)×λ/4、第5層は(0.22〜0.56)×λ/4、第8層は(0.31〜0.41)×λ/4、第7層は(1.05〜1.13)×λ/4とした反射防止膜を備えたことを特徴とする顕微鏡。
  5. 前記反射防止膜のうちの少なくとも1層を、その層よりも屈折率高い材料からなる層と屈折率の低い材料からなる層とから構成される等価膜で置換したことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の顕微鏡。
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