JP5478421B2 - 内視鏡用結像光学系及びそれを備えた内視鏡 - Google Patents

内視鏡用結像光学系及びそれを備えた内視鏡 Download PDF

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Description

本発明は、内視鏡用結像光学系及びそれを備えた内視鏡に関する。
従来から、内視鏡に用いるような小型の結像光学系において、2つの観察状態を切り替えることができるように、結像光学系を構成する光学素子の一部を駆動させるものが知られている(例えば、特許文献1参照。)。
特開2007−233036号公報
しかし、特許文献1に記載の結像光学系は、観察画角が広角観察状態であっても135°程度しかなく、内視鏡に用いる結像光学系としては画角が十分ではないという問題があった。
また、特許文献1に記載されているような構成の結像光学系の画角を180°以上にしようとすると、収差、特に倍率色収差が急激に悪化し、十分な補正をすることが難しいという問題があった。
本発明は、このような従来技術の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、広角観察状態と望遠観察状態とを切り替えることができ、かつ、広角観察状態における観察画角が180°を超える場合であっても、両観察状態において収差、特に倍率色収差を良好に補正することができる内視鏡用結像光学系及びそれを備えた内視鏡を提供することである。
上記の目的を達成するために、本発明の内視鏡用光学系は、物体側から順に、負の屈折力を持つ第1レンズ群と、負の屈折力を持つ第2レンズ群と、開口絞りと、正の屈折力を持つ第3レンズ群と、正の屈折力を持つ第4レンズ群とからなり、前記第1レンズ群は、像側に凹面を向けたレンズにより構成され、前記第2レンズ群は、物体側から順に物体側に凹面を向けた負の屈折力を持つレンズと正の屈折力を持つレンズとからなる接合レンズにより構成され、前記第3レンズ群は、物体側から順に負の屈折力を持つレンズと正の屈折力を持つレンズとからなる接合レンズにより構成され、前記第4レンズ群は、少なくとも一つの接合レンズを含み、前記第3レンズ群を光軸に沿って前記開口絞りに近づく方向に移動させることにより、広角観察状態から望遠観察状態への切り替えを行い、前記第3レンズ群を光軸に沿って前記開口絞りから離れる方向に移動させることにより、前記望遠観察状態から前記広角観察状態への切り替えを行い、次の条件式を満足することを特徴とする。
νn3 < νp3
ただし、νn3は前記第3レンズ群を構成する接合レンズの負の屈折力を持つレンズのアッベ数、νp3は前記第3レンズ群を構成する接合レンズの正の屈折力を持つレンズのアッベ数である。
また、本発明の内視鏡用光学系は、次の条件式を満足することが好ましい。
νp2 < νn2
ただし、νp2は前記第2レンズ群を構成する接合レンズの正の屈折力を持つレンズのアッベ数、νn2は前記第2レンズ群を構成する接合レンズの負の屈折力を持つレンズのアッベ数である。
また、本発明の内視鏡用光学系は、前記第4レンズ群に含まれる接合レンズは、物体側から順に、正の屈折力を持つレンズと負の屈折力を持つレンズとからなり、次の条件式を満足することが好ましい。
νn4 < νp4
ただし、νn4は前記第4レンズ群に含まれる接合レンズの負の屈折力を持つレンズのアッベ数、νp4は前記第4レンズ群に含まれる接合レンズの正の屈折力を持つレンズのアッベ数である。
また、本発明の内視鏡用光学系は、次の条件式を満足することが好ましい。
φ34T < φ34N
ただし、φ34Tは望遠観察状態における前記第3レンズ群と前記第4レンズ群との合成屈折率、φ34Nは広角観察状態における前記第3レンズ群と前記第4レンズ群との合成屈折率である。
また、本発明の内視鏡用光学系は、次の条件式を満足することが好ましい。
10< φ2/φ1 < 100
ただし、φ2は前記第2レンズ群の屈折力、φ1は前記第1レンズ群の屈折力である。
また、本発明の内視鏡用光学系は、次の条件式を満足することが好ましい。
1< φ3/φ4 < 8
ただし、φ3は前記第3レンズ群の屈折力、φ4は前記第4レンズ群の屈折力である。
また、上記の目的を達成するために、本発明の内視鏡は、上記いずれかの内視鏡用結像光学系を備えることを特徴とする。
本発明によれば、広角観察状態と望遠観察状態とを切り替えることができ、かつ、広角観察状態における観察画角が180°を超える場合であっても、両観察状態において収差、特に倍率色収差を良好に補正することができる内視鏡用結像光学系及びそれを備えた内視鏡を提供することができる。
実施例1に係る内視鏡用結像光学系の構成を示す光軸に沿う断面図であり、(a)は広角観察状態、(b)は望遠観察状態をそれぞれ示している。 実施例1に係る内視鏡用結像光学系の構成と光路を示す光軸に沿う断面図であり、(a)は広角観察状態、(b)は望遠観察状態をそれぞれ示している。 実施例1に係る内視鏡用結像光学系の、広角観察状態における収差曲線図であり、(a)はメリジオナルコマ収差、倍率色収差、(b)はサジタルコマ収差を示している。また、各図は、上から順に、画角が220°,190°,150°,100°,50°,0°の場合の収差を示している。 実施例1に係る内視鏡用結像光学系の、望遠観察状態における収差曲線図であり、(a)はメリジオナルコマ収差、倍率色収差、(b)はサジタルコマ収差を示している。また、各図は、上から順に、画角が145°,120°,90°,60°,30°,0°の場合の収差を示している。 実施例2に係る内視鏡用結像光学系の構成を示す光軸に沿う断面図であり、(a)は広角観察状態、(b)は望遠観察状態をそれぞれ示している。 実施例2に係る内視鏡用結像光学系の構成と光路を示す光軸に沿う断面図であり、(a)は広角観察状態、(b)は望遠観察状態をそれぞれ示している。 実施例2に係る内視鏡用結像光学系の、広角観察状態における収差曲線図であり、(a)はメリジオナルコマ収差、倍率色収差、(b)はサジタルコマ収差を示している。また、各図は、上から順に、画角が220°,190°,150°,100°,50°,0°の場合の収差を示している。 実施例2に係る内視鏡用結像光学系の、望遠観察状態における収差曲線図であり、(a)はメリジオナルコマ収差、倍率色収差、(b)はサジタルコマ収差を示している。また、各図は、上から順に、画角が145°,120°,90°,60°,30°,0°の場合の収差を示している。 実施例3に係る内視鏡用結像光学系の構成を示す光軸に沿う断面図であり、(a)は広角観察状態、(b)は望遠観察状態をそれぞれ示している。 実施例3に係る内視鏡用結像光学系の構成と光路を示す光軸に沿う断面図であり、(a)は広角観察状態、(b)は望遠観察状態をそれぞれ示している。 実施例3に係る内視鏡用結像光学系の、広角観察状態における収差曲線図であり、(a)はメリジオナルコマ収差、倍率色収差、(b)はサジタルコマ収差を示している。また、各図は、上から順に、画角が220°,190°,150°,100°,50°,0°の場合の収差を示している。 実施例3に係る内視鏡用結像光学系の、望遠観察状態における収差曲線図であり、(a)はメリジオナルコマ収差、倍率色収差、(b)はサジタルコマ収差を示している。また、各図は、上から順に、画角が140°,120°,90°,60°,30°,0°の場合の収差を示している。 実施例4に係る内視鏡用結像光学系の構成を示す光軸に沿う断面図であり、(a)は広角観察状態、(b)は望遠観察状態をそれぞれ示している。 実施例4に係る内視鏡用結像光学系の構成と光路を示す光軸に沿う断面図であり、(a)は広角観察状態、(b)は望遠観察状態をそれぞれ示している。 実施例4に係る内視鏡用結像光学系の、広角観察状態における収差曲線図であり、(a)はメリジオナルコマ収差、倍率色収差、(b)はサジタルコマ収差を示している。また、各図は、上から順に、画角が200°,190°,150°,100°,50°,0°の場合の収差を示している。 実施例4に係る内視鏡用結像光学系の、望遠観察状態における収差曲線図であり、(a)はメリジオナルコマ収差、倍率色収差、(b)はサジタルコマ収差を示している。また、各図は、上から順に、画角が140°,120°,90°,60°,30°,0°の場合の収差を示している。 本発明の内視鏡用結像光学系を備えた内視鏡装置の全体図である。
本実施例の内視鏡用結像光学系の説明に先立ち、本実施形態の内視鏡用結像光学系の構成及びその作用効果を説明する。
本実施形態の内視鏡用結像光学系は、物体側から順に、負の屈折力を持つ第1レンズ群と、負の屈折力を持つ第2レンズ群と、開口絞りと、正の屈折力を持つ第3レンズ群と、正の屈折力を持つ第4レンズ群とからなり、第1レンズ群は、像側に凹面を向けたレンズにより構成され、第2レンズ群は、物体側から順に物体側に凹面を向けた負の屈折力を持つレンズと正の屈折力を持つレンズとからなる接合レンズにより構成され、第3レンズ群は、物体側から順に負の屈折力を持つレンズと正の屈折力を持つレンズとからなる接合レンズにより構成され、第4レンズ群は、少なくとも一つの接合レンズを含み、第3レンズ群を光軸に沿って前記開口絞りに近づく方向に移動させることにより、広角観察状態から望遠観察状態への切り替えを行い、第3レンズ群を光軸に沿って開口絞りから離れる方向に移動させることにより、望遠観察状態から広角観察状態への切り替えを行い、次の条件式を満足することを特徴とする。
νn3 < νp3
ただし、νn3は第3レンズ群を構成する接合レンズの負の屈折力を持つレンズのアッベ数、νp3は第3レンズ群を構成する接合レンズの正の屈折力を持つレンズのアッベ数である。
上記のように、本実施形態の内視鏡用結像光学系は、物体側から順に、負の屈折力を持つ第1レンズ群と、負の屈折力を持つ第2レンズ群と、開口絞りと、正の屈折力を持つ第3レンズ群と、正の屈折力を持つ第4レンズ群とからなり、第3レンズ群を光軸に沿う方向に移動させることにより、広角観察状態と望遠観察状態とを切り替えるように構成されている。すなわち、本実施形態の内視鏡用結像光学系は、いわゆるレトロフォーカスタイプの光学系である。
一般に、いわゆるレトロフォーカスタイプの光学系では、開口絞りよりも物体側に配置された前群の負の屈折力と、開口絞りよりも像側に配置された後群の正の屈折力が変化すれば、焦点距離が変化する。
そのため、本実施形態の内視鏡用結像光学系も、後群に含まれる第3レンズ群を光軸に沿って移動させると、前群に相当する第1レンズ群と第2レンズ群の合成屈折力と後群に相当する第3レンズ群と第4レンズ群の合成屈折力とが相対的に変化するので、焦点距離が変化する。
したがって、本実施形態の内視鏡用結像光学系は、後群に含まれる移動レンズ群である第3レンズ群を光軸に沿って移動させるだけで、広角観察状態と望遠観察状態とを切り替えることができる。
また、本実施形態の内視鏡用結像光学系は、第1レンズ群は、像側に凹面を向けたレンズにより構成され、第2レンズ群は、物体側から順に物体側に凹面を向けた負の屈折力を持つレンズと正の屈折力を持つレンズとからなる接合レンズにより構成されている。
本実施形態のような光学系を構成する光学素子の径方向の寸法を小さくするためには、光学系の入射瞳位置が物体に近い位置にあることが好ましい。
そこで、本実施形態の内視鏡用結像光学系は、最も物体側に配置されていて径方向の寸法の大きい第1レンズ群とその像側に配置される第2レンズ群を、このような構成にすることにより、入射瞳位置を物体に近づけることができるので、径方向について光学系全体の小型化を実現することができる。
また、本実施形態の内視鏡用結像光学系は、第3レンズ群は、物体側から順に負の屈折力を持つレンズと正の屈折力を持つレンズとからなる接合レンズにより構成され、第4レンズ群は、少なくとも一つの接合レンズを含み、次の条件式を満足する。
νn3 < νp3
ただし、νn3は第3レンズ群を構成する接合レンズの負の屈折力を持つレンズのアッベ数、νp3は第3レンズ群を構成する接合レンズの正の屈折力を持つレンズのアッベ数である。
本実施形態のような、観察画角が180°を超える広角観察が可能な結像光学系において、収差、特に倍率色収差を良好に補正するためには、後群に相当する第3レンズ群及び第4レンズ群に接合レンズが多く含まれているほうが好ましい。しかし、接合レンズをあまり多くすると、光学系の光軸に沿う方向の寸法が大きくなるとともに、望遠観察時において倍率色収差が過剰に補正されることがある。
そこで、本実施形態の内視鏡用結像光学系は、第3レンズ群を構成する接合レンズの正の屈折力を持つレンズのアッベ数を、第3レンズ群を構成する接合レンズの負の屈折力を持つレンズのアッベ数よりも大きくするように構成されている。これにより、第3レンズ群及び第4レンズ群がそれぞれ1つの接合レンズを備えている場合であっても、効率良く倍率色収差を補正することができる。
また、本実施形態の内視鏡用結像光学系は、第3レンズ群を光軸に沿って開口絞りに近づく方向に移動させることにより、広角観察状態から望遠観察状態への切り替えを行い、第3レンズ群を光軸に沿って開口絞りから離れる方向に移動させることにより、望遠観察状態から広角観察状態への切り替えを行うように構成されている。
このような構成としているため、本実施形態の内視鏡用結像光学系は、広角観察状態では、第3レンズ群の接合レンズを通過する軸外の光束の光線高が高くなるので、第3レンズ群の接合レンズによる倍率色収差の補正の度合いが大きくなる。その一方で、望遠観察状態では、第3レンズ群の接合レンズを通過する軸外の光束の光線高が広角観察状態に比べて低くなるので、第3レンズ群の接合レンズによる倍率色収差の補正の度合いが小さくなる。
よって、画角が180°を超える広角観察状態では、第1レンズ群を通過する軸外の光束の光線高が高くなるので、第1レンズ群において発生する倍率色収差が大きくなるが、第2レンズ群、第3レンズ群及び第4レンズ群の各接合レンズによりその倍率色収差が良好に補正される。その一方で、望遠観察状態では、第1レンズ群において発生する倍率色収差が広角観察状態に比べて小さくなるが、第3レンズ群の接合レンズによる倍率色収差の過剰な補正が抑えられるので、主に第2レンズ群及び第4レンズ群の各接合レンズにより倍率色収差が補正される。
この結果、本実施形態の内視鏡用結像光学系は、広角観察状態と望遠観察状態とを切り替えることができ、かつ、広角観察状態における観察画角が180°を超える場合であっても、両観察状態において収差、特に倍率色収差を良好に補正することができる。
また、本実施形態の内視鏡用結像光学系は、次の条件式を満足することが好ましい。
νp2 < νn2
ただし、νp2は第2レンズ群を構成する接合レンズの正の屈折力を持つレンズのアッベ数、νn2は第2レンズ群を構成する接合レンズの負の屈折力を持つレンズのアッベ数である。
このように、第2レンズ群を構成する接合レンズのうち、正の屈折力を持つレンズのアッベ数の方が負の屈折力を持つレンズのアッベ数より小さくなるように構成すると、第2レンズ群は軸上色収差については色出しレンズとなるが、開口絞りよりも物体側に配置されているため、倍率色収差を補正するようになる。
また、本実施形態の内視鏡用結像光学系は、第4レンズ群に含まれる接合レンズは、物体側から順に、正の屈折力を持つレンズと負の屈折力を持つレンズとからなり、次の条件式を満足することが好ましい。
νn4 < νp4
ただし、νn4は第4レンズ群に含まれる接合レンズの負の屈折力を持つレンズのアッベ数、νp4は第4レンズ群に含まれる接合レンズの正の屈折力を持つレンズのアッベ数である。
このように構成すると、第4レンズ群に含まれる接合レンズは色消しレンズとなるため、倍率色収差を補正するようになる。
また、本実施形態の内視鏡用結像光学系は、次の条件式を満足することが好ましい。
φ34T < φ34N
ただし、φ34Tは望遠観察状態における前記第3レンズ群と前記第4レンズ群との合成屈折率、φ34Nは広角観察状態における前記第3レンズ群と前記第4レンズ群との合成屈折率である。
このように、広角観察状態における第3レンズ群と第4レンズ群の合成屈折率を、望遠観察状態における第3レンズ群と第4レンズ群の合成屈折力よりも大きくなるように構成することにより、第3レンズ群の光軸方向の移動による変倍の効率を向上させることができる。すなわち、第3レンズ群の光軸方向の移動量が小さくても、広角観察時と望遠観察時との間の変倍比を大きくすることができるので、変倍を行った場合であっても光軸方向について光学系全体の小型化を実現することができる。
また、本実施形態の内視鏡用結像光学系は、次の条件式を満足することが好ましい。
10< φ2/φ1 < 100
ただし、φ2は第2レンズ群の屈折力、φ1は第1レンズ群の屈折力である。
この条件式の下限値を下回ると、第1レンズ群の屈折力が前記第2レンズ群と比べて大きくなりすぎてしまい、第1レンズ群で倍率色収差が発生しやすくなる。一方、上限値を上回ると、第1レンズ群の屈折力が前記第2レンズ群の屈折力に比べて小さくなりすぎてしまい、180°以上の画角を確保しにくくなる。
また、本実施形態の内視鏡用結像光学系は、次の条件式を満足することが好ましい。
1< φ3/φ4 < 8
ただし、φ3は第3レンズ群の屈折力、φ4は第4レンズ群の屈折力である。
この条件式の下限値を下回ると、第3レンズ群の屈折力が第4レンズ群の屈折力と比べて小さくなりすぎてしまい、第3レンズ群の画角変動能力が低下する。一方、上限値を上回ると、第3レンズ群の屈折力が第4レンズ群の屈折力に比べて大きくなりすぎてしまい、第3レンズ群の移動の際、フォーカス変動が大きくなりすぎてしまう。
以下に、本実施形態の内視鏡用結像光学系の実施例について図面を参照しながら説明する。
なお、光学系断面図のr1,r2,・・・及びd1,d2,・・・において下付き文字として示した数字は、数値データにおける面番号1,2,・・・に対応している。
また、数値データにおいては、sは面番号、rは各面の曲率半径、dは面間隔、ndはd線(波長587.56nm)における屈折率、νdはd線におけるアッベ数をそれぞれ示している。
以下に、図1〜図4を用いて、実施例1に係る内視鏡用結像光学系について詳細に説明する。
なお、図1は、本実施例に係る内視鏡用結像光学系の構成を示す光軸に沿う断面図であり、(a)は広角観察状態、(b)は望遠観察状態をそれぞれ示している。図2は、本実施例に係る内視鏡用結像光学系の構成と光路を示す光軸に沿う断面図であり、(a)は広角観察状態、(b)は望遠観察状態をそれぞれ示している。図3は、本実施例に係る内視鏡用結像光学系の、広角観察状態における収差曲線図であり、(a)はメリジオナルコマ収差、倍率色収差、(b)はサジタルコマ収差を示している。また、各図は、上から順に、画角が220°,190°,150°,100°,50°,0°の場合の収差を示している。図4は、本実施例に係る内視鏡用結像光学系の、望遠観察状態における収差曲線図であり、(a)はメリジオナルコマ収差、倍率色収差、(b)はサジタルコマ収差を示している。また、各図は、上から順に、画角が145°,120°,90°,60°,30°,0°の場合の収差を示している。また、倍率色収差は、メリジオナルコマ収差の中心部におけるY方向の波長間の差分(ズレ量)により表される。
本実施例の内視鏡用結像光学系は、光軸Lc上に、物体側から順に、負の第1レンズ群G1、負の第2レンズ群G2、開口絞りS、正の第3レンズ群G3、正の第4レンズ群G4が配置されている。
第1レンズ群G1は、像側に凹面を向けた負の屈折力を持つメニスカスレンズであるレンズL11のみにより構成されている。
第2レンズ群G2は、物体側から順に、両凹レンズであるレンズL21と両凸レンズであるレンズL22とからなり全体として負の屈折力を持つ接合レンズにより構成されている。
第3レンズ群G3は、物体側から順に、像側に凹面を向けた負の屈折力を持つメニスカスレンズであるレンズL31と両凸レンズであるレンズL32とからなり、全体として正の屈折力を持つ接合レンズにより構成されている。
第4レンズ群G4は、物体側から順に、両凸レンズであるレンズL41と両凹レンズであるレンズL42とからなり全体として正の屈折力を持つ接合レンズと、平板レンズL43とにより構成されている。
ところで、本実施例の内視鏡用結像光学系は、レトロフォーカスタイプの光学系となっている。そのため、第1レンズ群G1及び第2レンズ群G2の合成屈折力、すなわち、前群の負の屈折力と、第3レンズ群G3及び第4レンズ群G4の合成屈折力、すなわち、後群の正の屈折力が、広角観察状態(図2(a)参照)よりも相対的に弱くなれば、望遠観察状態(図2(b)参照)となる。
具体的には、正の屈折力を持つ第3レンズ群G3を、広角観察を行うための所定位置からその位置よりも像側にある望遠観察を行うための所定位置に移動させるだけで、前群の負の屈折力と後群の正の屈折力を相対的に変化させることができ、広角観察状態と望遠観察状態とを切り替えることができる。
次に、本実施例の内視鏡用結像光学系を構成しているレンズに係る数値データを示す。
数値データ1
単位 mm
面データ
面番号 曲率半径 面間隔 屈折率 アッベ数
s r d nd νd
0 (物面) ∞ D0
1 5.688 0.75 2.0033 28.3
2 1.289 1.732
3 -2.765 0.35 1.7292 54.7
4 2.2 1.05 1.8503 32.3
5 -5.570 1.393
6 (絞り) ∞ D6
7 7.054 0.5 1.8467 23.8
8 2.671 1.95 1.7570 47.8
9 -3.833 D9
10 4.113 2.35 1.7292 54.7
11 -2.2 0.65 1.8467 23.8
12 6.348 0.55
13 ∞ 2 1.51633 64.1
14 ∞ 0
15 (像面) ∞
各種データ
広角 望遠
焦点距離(mm) 1.014 1.276
Fナンバー 4.1 5.5
全画角(deg) 220 149
最大像高(mm) 1.48 1.48
レンズ全長(mm) 14.500 14.500
物点距離(mm) 13.746 13.909
面間隔
広角 望遠
D0 13.746 13.909
D6 1.025 0.1
D9 0.2 1.125
レンズ群データ
始面 焦点距離(mm) 屈折力
1 1 -1.801 -0.555
2 3 -39.153 -0.026
3 7 3.847 0.260
4 10 24.986 0.040
後群(第3レンズ群及び第4レンズ群)データ
観察状態 焦点距離(mm) 屈折力
広角 2.681 0.373
望遠 2.752 0.363
条件式に係るデータ
第2レンズ群の接合レンズの正の屈折力を持つレンズのアッベ数:νp2=32.3
第2レンズ群の接合レンズの負の屈折力を持つレンズのアッベ数:νn2=54.7
第3レンズ群の接合レンズの正の屈折力を持つレンズのアッベ数:νp3=47.8
第3レンズ群の接合レンズの負の屈折力を持つレンズのアッベ数:νn3=23.8
第4レンズ群の接合レンズの正の屈折力を持つレンズのアッベ数:νp4=54.7
第4レンズ群の接合レンズの負の屈折力を持つレンズのアッベ数:νn4=23.8
第1レンズ群の屈折力:φ1=−0.555
第2レンズ群の屈折力:φ2=−0.026
第3レンズ群の屈折力:φ3=0.260
第4レンズ群の屈折力:φ4=0.040
広角観察状態の第3レンズ群と第4レンズ群との合成屈折率:φ34N=0.373
望遠観察状態の第3レンズ群と第4レンズ群との合成屈折率:φ34T=0.363
条件式
νn3<νp3 : 23.8<47.8
φ34T<φ34N : 0.363<0.373
νp2<νn2 : 32.3<54.7
νn4<νp4 : 23.8<54.7
10<φ2/φ1<100 : 21.735
1<φ3/φ4<8 : 6.4943
以下に、図5〜図8を用いて、実施例2に係る内視鏡用結像光学系について詳細に説明する。なお、本実施例の内視鏡用結像光学系の光学構成や切り替え時における第3レンズ群の移動は、実施例1の内視鏡用結像光学系とほぼ同じであるため、ほぼ同じ構成を有する部材には、同一の符号を付すとともに、それらについての詳細な説明は省略する。
なお、図5は、本実施例に係る内視鏡用結像光学系の構成を示す光軸に沿う断面図であり、(a)は広角観察状態、(b)は望遠観察状態をそれぞれ示している。図6は、本実施例に係る内視鏡用結像光学系の構成と光路を示す光軸に沿う断面図であり、(a)は広角観察状態、(b)は望遠観察状態をそれぞれ示している。図7は、本実施例に係る内視鏡用結像光学系の、広角観察状態における収差曲線図であり、(a)はメリジオナルコマ収差、倍率色収差、(b)はサジタルコマ収差を示している。また、各図は、上から順に、画角が220°,190°,150°,100°,50°,0°の場合の収差を示している。図8は、本実施例に係る内視鏡用結像光学系の、望遠観察状態における収差曲線図であり、(a)はメリジオナルコマ収差、倍率色収差、(b)はサジタルコマ収差を示している。また、各図は、上から順に、画角が145°,120°,90°,60°,30°,0°の場合の収差を示している。
本実施例の内視鏡用結像光学系は、光軸Lc上に、物体側から順に、負の第1レンズ群G1、負の第2レンズ群G2、開口絞りS、正の第3レンズ群G3、正の第4レンズ群G4が配置されている。
第1レンズ群G1は、像側に凹面を向けた負の屈折力を持つメニスカスレンズであるレンズL11のみにより構成されている。
第2レンズ群G2は、物体側から順に、両凹レンズであるレンズL21と両凸レンズであるレンズL22とからなり全体として負の屈折力を持つ接合レンズにより構成されている。
第3レンズ群G3は、物体側から順に、像側に凹面を向けた負の屈折力を持つメニスカスレンズであるレンズL31と両凸レンズであるレンズL32とからなり、全体として正の屈折力を持つ接合レンズにより構成されている。
第4レンズ群G4は、物体側から順に、両凸レンズであるレンズL41と両凹レンズであるレンズL42とからなり全体として正の屈折力を持つ接合レンズと、両凸レンズであるレンズL43と、平板レンズL44とにより構成されている。
次に、本実施例の内視鏡用結像光学系を構成しているレンズに係る数値データを示す。
数値データ2
単位 mm
面データ
面番号 曲率半径 面間隔 屈折率 アッベ数
s r d nd νd
0 (物面) ∞ D0
1 5.816 0.75 2.0033 28.3
2 1.444 1.863
3 -2.478 0.35 1.7440 44.8
4 50.587 0.95 1.8503 32.3
5 -3.716 1.610
6 (絞り) ∞ D6
7 10.810 0.5 1.8467 23.8
8 5.108 1.75 1.7495 35.3
9 -4.095 D9
10 5.544 2.35 1.7292 54.7
11 -2.8 0.55 1.9229 18.9
12 9.608 0.1
13 6.360 0.9 1.7292 54.7
14 -15.284 0.55
15 ∞ 2 1.5163 64.1
16 ∞ 0
17 (像面) ∞
各種データ
広角 望遠
焦点距離(mm) 1.018 1.276
Fナンバー 3.5 4.5
全画角(deg) 220 149
最大像高(mm) 1.48 1.48
レンズ全長(mm) 15.400 15.400
物点距離(mm) 12.903 13.314
面間隔
広角 望遠
D0 12.903 13.314
D6 1.118 0.1
D9 0.1 1.118
レンズ群データ
始面 焦点距離(mm) 屈折力
1 1 -2.078 -0.481
2 3 -50.261 -0.020
3 7 4.364 0.229
4 10 8.100 0.123
後群(第3レンズ群及び第4レンズ群)データ
観察状態 焦点距離(mm) 屈折力
広角 3.064 0.326
望遠 3.360 0.298
条件式に係るデータ
第2レンズ群の接合レンズの正の屈折力を持つレンズのアッベ数:νp2=32.3
第2レンズ群の接合レンズの負の屈折力を持つレンズのアッベ数:νn2=44.8
第3レンズ群の接合レンズの正の屈折力を持つレンズのアッベ数:νp3=35.3
第3レンズ群の接合レンズの負の屈折力を持つレンズのアッベ数:νn3=23.8
第4レンズ群の接合レンズの正の屈折力を持つレンズのアッベ数:νp4=54.7
第4レンズ群の接合レンズの負の屈折力を持つレンズのアッベ数:νn4=18.9
第1レンズ群の屈折力:φ1=−0.481
第2レンズ群の屈折力:φ2=−0.020
第3レンズ群の屈折力:φ3=0.229
第4レンズ群の屈折力:φ4=0.123
広角観察状態の第3レンズ群と第4レンズ群との合成屈折率:φ34N=0.326
望遠観察状態の第3レンズ群と第4レンズ群との合成屈折率:φ34T=0.298
条件式
νn3<νp3 : 23.8<35.3
φ34T<φ34N : 0.298<0.326
νp2<νn2 : 32.3<44.8
νn4<νp4 : 18.9<54.7
10<φ2/φ1<100 : 24.184
1<φ3/φ4<8 : 1.8562
以下に、図9〜図12を用いて、実施例3に係る内視鏡用結像光学系について詳細に説明する。なお、本実施例の内視鏡用結像光学系の光学構成や切り替え時における第3レンズ群の移動は、実施例1及び実施例2の内視鏡用結像光学系とほぼ同じであるため、ほぼ同じ構成を有する部材には、同一の符号を付すとともに、それらについての詳細な説明は省略する。
なお、図9は、本実施例に係る内視鏡用結像光学系の構成を示す光軸に沿う断面図であり、(a)は広角観察状態、(b)は望遠観察状態をそれぞれ示している。図10は、本実施例に係る内視鏡用結像光学系の構成と光路を示す光軸に沿う断面図であり、(a)は広角観察状態、(b)は望遠観察状態をそれぞれ示している。図11は、本実施例に係る内視鏡用結像光学系の、広角観察状態における収差曲線図であり、(a)はメリジオナルコマ収差、倍率色収差、(b)はサジタルコマ収差を示している。また、各図は、上から順に、画角が220°,190°,150°,100°,50°,0°の場合の収差を示している。図12は、本実施例に係る内視鏡用結像光学系の、望遠観察状態における収差曲線図であり、(a)はメリジオナルコマ収差、倍率色収差、(b)はサジタルコマ収差を示している。また、各図は、上から順に、画角が140°,120°,90°,60°,30°,0°の場合の収差を示している。
本実施例の内視鏡用結像光学系は、光軸Lc上に、物体側から順に、負の第1レンズ群G1、負の第2レンズ群G2、開口絞りS、正の第3レンズ群G3、正の第4レンズ群G4が配置されている。
第1レンズ群G1は、像側に凹面を向けた負の屈折力を持つメニスカスレンズであるレンズL11のみにより構成されている。
第2レンズ群G2は、物体側から順に、両凹レンズであるレンズL21と両凸レンズであるレンズL22とからなり全体として負の屈折力を持つ接合レンズにより構成されている。
第3レンズ群G3は、物体側から順に、像側に凹面を向けた負の屈折力を持つメニスカスレンズであるレンズL31と両凸レンズであるレンズL32とからなり、全体として正の屈折力を持つ接合レンズにより構成されている。
第4レンズ群G4は、物体側から順に、像側に凸面を向けた負の屈折力を持つメニスカスレンズであるレンズL41と、両凸レンズであるレンズL42と両凹レンズであるレンズL43とからなり全体として正の屈折力を持つ接合レンズと、平板レンズL44とにより構成されている。
次に、本実施例の内視鏡用結像光学系を構成しているレンズに係る数値データを示す。
数値データ3
単位 mm
面データ
面番号 曲率半径 面間隔 屈折率 アッベ数
s r d nd νd
0 (物面) ∞ D0
1 5.892 0.75 2.0033 28.3
2 1.344 1.466
3 -3.669 0.35 1.7292 54.7
4 2.455 1.05 1.8503 32.3
5 -6.821 1.322
6 (絞り) ∞ D6
7 10.122 0.5 1.8467 23.8
8 4.544 1.95 1.7570 47.8
9 -3.449 D9
10 -4.747 0.5 1.8503 32.3
11 -5.5 0.05
12 3.948 2.45 1.7292 54.7
13 -2.65 0.6 1.9229 18.9
14 33.219 0.55
15 ∞ 2 1.5163 64.1
16 ∞ 0
17 (像面) ∞
各種データ
広角 望遠
焦点距離(mm) 0.999 1.317
Fナンバー 3.5 4.7
全画角(deg) 220 142
最大像高(mm) 1.48 1.48
レンズ全長(mm) 14.727 14.727
物点距離(mm) 12.980 13.957
面間隔
広角 望遠
D0 12.980 13.957
D6 1.138 0.05
D9 0.05 1.138
レンズ群データ
始面 焦点距離(mm) 屈折力
1 1 -1.878 -0.533
2 3 -169.029 -0.006
3 7 3.787 0.264
4 10 10.500 0.095
後群(第3レンズ群及び第4レンズ群)データ
観察状態 焦点距離(mm) 屈折力
広角 2.713 0.369
望遠 2.931 0.341
条件式に係るデータ
第2レンズ群の接合レンズの正の屈折力を持つレンズのアッベ数:νp2=32.3
第2レンズ群の接合レンズの負の屈折力を持つレンズのアッベ数:νn2=54.7
第3レンズ群の接合レンズの正の屈折力を持つレンズのアッベ数:νp3=47.8
第3レンズ群の接合レンズの負の屈折力を持つレンズのアッベ数:νn3=23.8
第4レンズ群の接合レンズの正の屈折力を持つレンズのアッベ数:νp4=54.7
第4レンズ群の接合レンズの負の屈折力を持つレンズのアッベ数:νn4=18.9
第1レンズ群の屈折力:φ1=−0.533
第2レンズ群の屈折力:φ2=−0.006
第3レンズ群の屈折力:φ3=0.264
第4レンズ群の屈折力:φ4=0.095
広角観察状態の第3レンズ群と第4レンズ群との合成屈折率:φ34N=0.369
望遠観察状態の第3レンズ群と第4レンズ群との合成屈折率:φ34T=0.341
条件式
νn3<νp3 : 23.8<47.8
φ34T<φ34N : 0.341<0.369
νp2<νn2 : 32.3<54.7
νn4<νp4 : 18.9<54.7
10<φ2/φ1<100 : 90.028
1<φ3/φ4<8 : 2.7725
以下に、図13〜図16を用いて、実施例4に係る内視鏡用結像光学系について詳細に説明する。なお、本実施例の内視鏡用結像光学系の光学構成や切り替え時における第3レンズ群の移動は、実施例1、実施例2及び実施例3の内視鏡用結像光学系とほぼ同じであるため、ほぼ同じ構成を有する部材には、同一の符号を付すとともに、それらについての詳細な説明は省略する。
なお、図13は、本実施例に係る内視鏡用結像光学系の構成を示す光軸に沿う断面図であり、(a)は広角観察状態、(b)は望遠観察状態をそれぞれ示している。図14は、本実施例に係る内視鏡用結像光学系の構成と光路を示す光軸に沿う断面図であり、(a)は広角観察状態、(b)は望遠観察状態をそれぞれ示している。図15は、本実施例に係る内視鏡用結像光学系の、広角観察状態における収差曲線図であり、(a)はメリジオナルコマ収差、倍率色収差、(b)はサジタルコマ収差を示している。また、各図は、上から順に、画角が200°,190°,150°,100°,50°,0°の場合の収差を示している。図16は、本実施例に係る内視鏡用結像光学系の、望遠観察状態における収差曲線図であり、(a)はメリジオナルコマ収差、倍率色収差、(b)はサジタルコマ収差を示している。また、各図は、上から順に、画角が140°,120°,90°,60°,30°,0°の場合の収差を示している。
本実施例の内視鏡用結像光学系は、光軸Lc上に、物体側から順に、負の第1レンズ群G1、負の第2レンズ群G2、開口絞りS、正の第3レンズ群G3、正の第4レンズ群G4が配置されている。
第1レンズ群G1は、像側に凹面を向けた負の屈折力を持つメニスカスレンズであるレンズL11のみにより構成されている。
第2レンズ群G2は、物体側から順に、両凹レンズであるレンズL21と両凸レンズであるレンズL22とからなり全体として負の屈折力を持つ接合レンズにより構成されている。
第3レンズ群G3は、物体側から順に、像側に凹面を向けた負の屈折力を持つメニスカスレンズであるレンズL31と両凸レンズであるレンズL32とからなり、全体として正の屈折力を持つ接合レンズにより構成されている。
第4レンズ群G4は、物体側から順に、両凸レンズであるレンズL41と両凹レンズであるレンズL42とからなり全体として正の屈折力を持つ接合レンズと、両凸レンズであるレンズL43と、平板レンズL44とにより構成されている。
次に、本実施例の内視鏡用結像光学系を構成しているレンズに係る数値データを示す。
数値データ4
単位 mm
面データ
面番号 曲率半径 面間隔 屈折率 アッベ数
s r d nd νd
0 (物面) ∞ D0
1 5.709 0.75 2.0033 28.3
2 1.514 1.913
3 -2.526 0.35 1.7440 44.8
4 50.587 0.95 1.8503 32.3
5 -3.947 1.610
6 (絞り) ∞ D6
7 9.124 0.5 1.8467 23.8
8 4.431 1.75 1.7495 35.3
9 -4.229 D9
10 5.886 2.35 1.7292 54.7
11 -2.8 0.55 1.9229 18.9
12 12.285 0.1
13 6.344 0.9 1.7292 54.7
14 -20.683 0.55
15 ∞ 2 1.5163 64.1
16 ∞ 0
17 (像面) ∞
各種データ
広角 望遠
焦点距離(mm) 1.053 1.323
Fナンバー 3.3 4.2
全画角(deg) 204 142
最大像高(mm) 1.48 1.48
レンズ全長(mm) 15.400 15.400
物点距離(mm) 12.837 14.335
面間隔
広角 望遠
D0 12.837 14.335
D6 1.130 0.1
D9 0.1 1.130
レンズ群データ
始面 焦点距離(mm) 屈折力
1 1 -2.237 -0.447
2 3 -31.879 -0.031
3 7 4.296 0.233
4 10 8.100 0.123
後群(第3レンズ群及び第4レンズ群)データ
観察状態 焦点距離(mm) 屈折力
広角 3.068 0.326
望遠 3.368 0.297
条件式に係るデータ
第2レンズ群の接合レンズの正の屈折力を持つレンズのアッベ数:νp2=32.3
第2レンズ群の接合レンズの負の屈折力を持つレンズのアッベ数:νn2=44.8
第3レンズ群の接合レンズの正の屈折力を持つレンズのアッベ数:νp3=35.3
第3レンズ群の接合レンズの負の屈折力を持つレンズのアッベ数:νn3=23.8
第4レンズ群の接合レンズの正の屈折力を持つレンズのアッベ数:νp4=54.7
第4レンズ群の接合レンズの負の屈折力を持つレンズのアッベ数:νn4=18.9
第1レンズ群の屈折力:φ1=−0.447
第2レンズ群の屈折力:φ2=−0.031
第3レンズ群の屈折力:φ3=0.233
第4レンズ群の屈折力:φ4=0.123
広角観察状態の第3レンズ群と第4レンズ群との合成屈折率:φ34N=0.326
望遠観察状態の第3レンズ群と第4レンズ群との合成屈折率:φ34T=0.297
条件式
νn3<νp3 : 23.8<35.3
φ34T<φ34N : 0.297<0.326
νp2<νn2 : 32.3<44.8
νn4<νp4 : 18.9<54.7
10<φ2/φ1<100 : 14.251
1<φ3/φ4<8 : 1.8856
また、上記各実施例における第3レンズ群以外のレンズ群を移動させ、又は、複数のレンズ群を移動させて、広角観察状態と望遠観察状態とを切り替えるようにしても良い。
また、上記各実施例においては、広角観察状態と望遠観察状態における焦点合わせについては言及していないが、例えば、前群や後群の屈折力が大きく変化しない程度に、切り替えのために移動させるレンズ群を移動させて焦点合わせを行うようにしても良い。
また、本発明の内視鏡用結像光学系を構成するレンズは、上記各実施例により示された形状や枚数に限定されるものではない。
また、上記各実施例においては配置されていないが、光学系の像側に撮像素子を配置したり、光学系とその撮像素子との間にIRカットコートを施したローパスフィルターやCCDカバーガラス等を配置したりしても良い。
さらに、本発明の内視鏡用結像光学系は、図17に示すような内視鏡装置に用いても良い。なお、この内視鏡装置は、患者の体内へ挿入するための挿入部1と、内視鏡操作部2と、内部に光源ユニットと画像処理ユニットを備えた制御ユニット3と、制御ユニット3から出力された画像を表示するモニター4とからなる。そして、挿入部11は、その先端部1aに、本発明の内視鏡用結像光学系を備えている。
1 第1レンズ群
2 第2レンズ群
3 第3レンズ群
4 第4レンズ群
LC 光軸
11,L21,L22,L23,L31,L32,L41,L42,L43,L44 レンズ
S 開口絞り
1 挿入部
1a 先端部
2 内視鏡操作部
3 制御ユニット
4 モニター

Claims (7)

  1. 物体側から順に、負の屈折力を持つ第1レンズ群と、負の屈折力を持つ第2レンズ群と、開口絞りと、正の屈折力を持つ第3レンズ群と、正の屈折力を持つ第4レンズ群とからなり、
    前記第1レンズ群は、像側に凹面を向けたレンズにより構成され、
    前記第2レンズ群は、物体側から順に物体側に凹面を向けた負の屈折力を持つレンズと正の屈折力を持つレンズとからなる接合レンズにより構成され、
    前記第3レンズ群は、物体側から順に負の屈折力を持つレンズと正の屈折力を持つレンズとからなる接合レンズにより構成され、
    前記第4レンズ群は、少なくとも一つの接合レンズを含み、
    前記第3レンズ群を光軸に沿って前記開口絞りに近づく方向に移動させることにより、広角観察状態から望遠観察状態への切り替えを行い、
    前記第3レンズ群を光軸に沿って前記開口絞りから離れる方向に移動させることにより、前記望遠観察状態から前記広角観察状態への切り替えを行い、
    次の条件式を満足することを特徴とする内視鏡用結像光学系。
    νn3 < νp3
    ただし、νn3は前記第3レンズ群を構成する接合レンズの負の屈折力を持つレンズのアッベ数、νp3は前記第3レンズ群を構成する接合レンズの正の屈折力を持つレンズのアッベ数である。
  2. 次の条件式を満足することを特徴とする請求項1に記載の内視鏡用結像光学系。
    νp2 < νn2
    ただし、νp2は前記第2レンズ群を構成する接合レンズの正の屈折力を持つレンズのアッベ数、νn2は前記第2レンズ群を構成する接合レンズの負の屈折力を持つレンズのアッベ数である。
  3. 前記第4レンズ群に含まれる接合レンズは、物体側から順に、正の屈折力を持つレンズと負の屈折力を持つレンズとからなり、次の条件式を満足することを特徴とする請求項1又は2に記載の内視鏡用結像光学系。
    νn4 < νp4
    ただし、νn4は前記第4レンズ群に含まれる接合レンズの負の屈折力を持つレンズのアッベ数、νp4は前記第4レンズ群に含まれる接合レンズの正の屈折力を持つレンズのアッベ数である。
  4. 次の条件式を満足することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の内視鏡用結像光学系。
    φ34T < φ34N
    ただし、φ34Tは望遠観察状態における前記第3レンズ群と前記第4レンズ群との合成屈折率、φ34Nは広角観察状態における前記第3レンズ群と前記第4レンズ群との合成屈折率である。
  5. 次の条件式を満足することを特徴とする請求項1又は2に記載の内視鏡用結像光学系。
    10< φ2/φ1 < 100
    ただし、φ2は前記第2レンズ群の屈折力、φ1は前記第1レンズ群の屈折力である。
  6. 次の条件式を満足することを特徴とする請求項1又は2に記載の内視鏡用結像光学系。
    1< φ3/φ4 < 8
    ただし、φ3は前記第3レンズ群の屈折力、φ4は前記第4レンズ群の屈折力である。
  7. 請求項1乃至6のいずれか1項に記載の内視鏡用結像光学系を備えることを特徴とする内視鏡。
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