JPWO2011126067A1 - 糖化ヘモグロビンの測定方法 - Google Patents
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Abstract
Description
しかし、汎用の自動分析機、特にもっともよく用いられている第一反応約5分、第二反応約5分の、計約10分の測定系に適用できる消去系を組むためには、(1)プロテアーゼによる糖化ヘモグロビンからの糖化アミノ酸または糖化ペプチドの切り出し、(2)該糖化アミノ酸または糖化ペプチドの酸化による過酸化水素の生成、および、(3)生成した過酸化水素の定量、の全ての反応を第二反応の約5分間で完了させなければならないが、従来の方法では、特にプロテアーゼの反応が律速になっており、第二反応(約5分間)で反応が完了しない。
例えば、特許文献1〜7および非特許文献1にはテトラゾリウム化合物を添加する方法、特許文献8および9にはスルホン化合物及び/又はニトロ化合物を用いる方法、特許文献10にはショ糖エステルの存在下プロテアーゼを作用させる方法、特許文献11には酢酸基を含む化合物又はその塩、N−アシルタウリン又はその塩、若しくはポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸又はその塩のうち少なくとも1種類を含有するプロテアーゼ反応促進剤が、それぞれ開示されている。
特許文献11に開示されている「酢酸基を含む化合物又はその塩」、「N−アシルタウリン又はその塩」、「ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸又はその塩」は、いずれもアニオン界面活性剤である。
これらの中で、実施例1に記載されているように、N−アシルアミノ酸であるサルコシネートCN−30、サルコシネートMN、サルコシネートPN、アラニネートLN−30、アルキルエーテルカルボン酸であるECTD−3NEX、ECTD−6NEX、AKYPO−RLM100、N−アシルタウリン酸であるLMT、SMT、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩であるSBL−2T−36、SBL−4T、SBL−203−27については、現実にプロテアーゼ反応促進効果を有していることが実証されている。
しかし、一般に、アニオン界面活性剤は、タンパク質分子(酵素)に吸着してその活性を抑えてしまうと言われており、測定酵素と共存する形態で加速試験ではなく実際に長期間保存された場合は、さらに酵素活性そのものが低下し測定に悪影響を及ぼす可能性がある。
R−O−X ・・・(I)
ここで、Rは、炭素数が9〜18のアルキル基または置換アルキル基であり、Xは、ポリオキシエチレン残基である。Rのアルキル基の炭素数は9以上、好ましくは9〜18、より好ましくは12〜16である。もっとも好ましくは、Rのアルキル基の炭素数は12である。
[項1]
ヘモグロビン、糖化ヘモグロビン、および、糖化ヘモグロビンのヘモグロビンに対する割合のうち少なくとも1つ以上を測定する方法であって、以下の(a)および(b)を特徴とする方法。
(a)以下の1)〜3)の工程を同一反応槽中で行う。
(b)1)および2)の工程を同一のステップ内で行い、その次のステップで3)の工程を開始させる。
1)被検液中のヘモグロビンを定量する工程、
2)被検液に、HLB12以上(好ましくはHLB14以上、さらに好ましくはHLB16以上)の下記式(I)で表される化合物の存在下、pH5.0〜9.5の範囲内で0.1〜100 U/mLのフルクトシルアミノ酸オキシダーゼを添加し、内因性の糖化アミノ酸および糖化ペプチドを予め消去する工程、
R−O−X ・・・(I)
(Rは、炭素数が12〜16のアルキル基または置換アルキル基であり、Xは、ポリオキシエチレン残基である。)
3)上記2)の反応液に、pH5.0〜9.5の範囲内で500〜500000 U/mLのプロテアーゼを作用させて糖化ヘモグロビンを定量する工程。
[項2]
項1に記載の方法において、
3)の工程でプロテアーゼをHLB12以上(好ましくはHLB14以上、さらに好ましくはHLB16以上)の上記式(I)で表される化合物および金属イオンの存在下作用せしめる方法
[項3]
項1または2に記載の方法において、
3)の工程でプロテアーゼをフェロシアン化カリウムおよび/または亜硝酸塩の存在下作用せしめる方法
[項4]
同一反応槽中で、ヘモグロビン、糖化ヘモグロビン、および、糖化ヘモグロビンのヘモグロビンに対する割合のうち少なくとも1つ以上を測定するための試薬であって、以下の(a)および(b)を特徴とする試薬。
(a)第一試薬および第二試薬の2つの部分から構成される。
(b)第一試薬に、HLB12以上(好ましくはHLB14以上、さらに好ましくはHLB16以上)の下記式(I)で表される化合物、及びpH5.0〜9.5の範囲で緩衝能を有する緩衝液、0.1〜100 U/mLのフルクトシルアミノ酸オキシダーゼを含み、第二試薬に、500〜500000 U/mLのプロテアーゼを含む。
R−O−X ・・・(I)
(Rは、炭素数が12〜16のアルキル基または置換アルキル基であり、Xは、ポリオキシエチレン残基である。)
[項5]
項4に記載の試薬において、
第一試薬に糖化ヘモグロビン定量用色素が含まれる試薬。
[項6]
項4または5に記載の試薬において、
第一試薬および第二試薬のいずれかにフェロシアン化カリウムおよび/または亜硝酸塩を含有する試薬。
選定したプロテアーゼ促進剤は反応主要酵素(フルクトシルアミノ酸オキシダーゼ(FAOD)、ペルオキシダーゼ(PEO)、プロテアーゼ)その他消去用酵素(カタラーゼ(CAO))の安定性の阻害にならない。選定した反応促進剤は界面活性作用を持ち自動分析機に対応した診断薬において添加が必須である界面活性剤を新たに添加する必要がない、などの効果を有する。
本発明の特徴的な構成は、ヘモグロビン、糖化ヘモグロビン、および、糖化ヘモグロビンのヘモグロビンに対する割合のうち少なくとも1つ以上を測定する方法であって、以下の(a)および(b)を特徴とする方法である。
(a)以下の1)〜3)の工程を同一反応槽中で行う。
(b)1)および2)の工程を同一のステップ内で行い、その次のステップで3)の工程を開始させる。
1)被検液中のヘモグロビンを定量する工程、
2)被検液に、HLB12以上(好ましくはHLB14以上、さらに好ましくはHLB16以上)の下記式(I)で表される化合物の存在下、pH5.0〜9.5の範囲内で0.1〜100 U/mLのフルクトシルアミノ酸オキシダーゼを添加し、内因性の糖化アミノ酸および糖化ペプチドを予め消去する工程、
R−O−X ・・・(I)
(Rは、炭素数が12〜16のアルキル基または置換アルキル基であり、Xは、ポリオキシエチレン残基である。)
3)上記2)の反応液に、pH5.0〜9.5の範囲内で500〜500000 U/mLのプロテアーゼを作用させて糖化ヘモグロビンを定量する工程。
被検液は、ヘモグロビン、糖化ヘモグロビン、および、糖化ヘモグロビンのヘモグロビンに対する割合のうち少なくとも1つ以上を測定すべき対象物であれば特に限定されるものではなく、例えば、全血、血漿、血清、血球等の他に、尿、髄液等の生体試料(すなわち生体から採取された試料)や、ジュース等の飲料水、醤油、ソース等の食品類等の試料に対しても適用できる。
糖化ヘモグロビンとしてはHbA1c(ヘモグロビンのβ鎖が糖化された糖化タンパク質)が例示できる。
本発明の方法は、糖尿病の診断に応用することができるため、上記の中でも特に全血試料、血球試料に有用である。特に限定されるものではないが、赤血球内の糖化ヘモグロビンを測定する場合には、全血をそのまま溶血したり、全血から分離した赤血球を溶血したりして、この溶血試料を測定用の試料とすればよい。
まず、本発明における糖化ヘモグロビンの測定に関して説明する。以下の説明は、糖化へモグロビンとしてHbA1cを測定する方法を例示するものを含むが、糖化ヘモグロビンの測定はこれに限定されるものではない。
また、ヘモグロビンの測定および糖化ヘモグロビンのヘモグロビンに対する割合の測定については、後述する。
(1)糖化ヘモグロビンの糖化されたβ鎖N末端からFVH(フルクトシルバリルヒスチジン)を切り出す能力を有するプロテアーゼにより、糖化タンパク質を糖化アミノ酸および/または糖化ペプチドに断片化する反応
(2)断片化されたFVHに反応し、かつ、以下の(a)および(b)に示す特性を満たすFAOD(フルクトシルアミノ酸オキシダーゼ)が、該FVHと酸化還元反応を行い、発生した過酸化水素または酸素を定量する反応
本発明の方法に用いるプロテアーゼは特に限定されない。
これらのプロテアーゼは、市販のものをそのまま用いても良いし、公知文献に記載されたものをその記載にしたがって製造したものを使用しても良い。
例えば、サーモリシン、ブロメライン、パパイン、ブタ膵臓由来トリプシン、メタロプロテイナーゼ、中性プロテアーゼからなる群から選択された少なくとも一つのプロテアーゼが例示できる。
メタロプロテアーゼ、セリンプロテアーゼ、セリンカルボキシペプチダーゼ、プロテイナーゼK、ブロメライン、パパイン、ブタ膵臓由来トリプシン、Bacillus subtilis由来プロテアーゼ、Aspegillus oryzae由来プロテアーゼ、Aspegillus saitoi由来プロテアーゼ、Streptomyces griseus由来プロテアーゼ等が使用でき、好ましくはエンドプロテアーゼである。
市販品としては、例えば、プロテアーゼA「アマノ」G(天野エンザイム)、プロテアーゼM「アマノ」G(天野エンザイム)、プロテアーゼS「アマノ」G(天野エンザイム)、ペプチダーゼR(天野エンザイム)、パパインM?40(天野エンザイム)、サーモリシン(大和化成)、サモアーゼPC10(大和化成)、商品名プロテアーゼN(フルカ)、商品名プロテアーゼN「アマノ」(天野製薬)、Bacillus属由来メタロプロテイナーゼ(東洋紡績:商品名トヨチーム)、エンドプロテイナーゼGlu−C(ロシュ)等があげられる。なかでも、Bacillus属由来メタロプロテイナーゼ(東洋紡績:商品名トヨチーム)、サーモリシン(天野エンザイム)、サモアーゼPC10(天野エンザイム)、プロテアーゼ(Streptomyces griseus由来、フルカ)、プロテアーゼ(Aspegillus saitoi由来、シグマ)がより好ましい。
さらには、遺伝子やタンパク質の配列が現実に知られているプロテアーゼ、あるいは、上記の方法により新規に得られたプロテアーゼに、さらに遺伝子工学的または化学的等の方法で改変を加えたものであっても良い。
本発明の方法に用いるFAODは特に限定されない。例えば、公知のものとして、コニオカエタ属、ユウペニシリウム属由来酵素およびその改変体、あるいは、カーブラリア・クラベータYH923またはネオコスモスポラ・ヴァシンフェクタ474由来酵素およびその改変体などが使用できる。
また、特開2010−35469に記載の、Cryptococcus neoformans由来酵素およびその改変体、あるいは、特開2010−57474に記載の、Aspergillus nidulans由来酵素およびその改変体などが使用できる。
また、市販のものでは、FPO−301(商標)(東洋紡績)、FPOX−CE(商標)(キッコーマン)、FPOX−EE(商標)(キッコーマン)などを使用することができる。
具体的には、以下の(I)から(III)のいずれかに記載の、フルクトシルバリルヒスチジンオキシダーゼ活性を有するタンパク質が例示できる。
(I)配列番号1に記載されるアミノ酸配列からなるタンパク質。
(II)配列番号1に記載されるアミノ酸配列において、1または数個のアミノ酸残基が置換、欠失、挿入および/または付加されたアミノ酸配列からなり、且つフルクトシルバリルヒスチジンオキシダーゼ活性を有するタンパク質。
(III)配列番号1に記載されるアミノ酸配列と86.0%以上の相同性を有するアミノ酸配列からなり、且つフルクトシルバリルヒスチジンオキシダーゼ活性を有するタンパク質。
このようなFAODとしては、上記アミノ末端から58番目のイソロイシンが、メチオニン、トレオニン、アラニン、アスパラギン、セリン、バリン、または、ロイシンに置換されているタンパク質が好ましい。
このようなFAODとしては、上記アミノ末端から110番目のグリシンが、グルタミン、メチオニン、グルタミン酸、トレオニン、アラニン、システイン、ヒスチジン、リシン、アスパラギン、アルギニン、セリン、バリン、ロイシン、アスパラギン酸、イソロイシン、チロシンまたはフェニルアラニンに置換されているタンパク質が好ましい。
このようなFAODとしては、上記アミノ末端から282番目のフェニルアラニンが、チロシンに置換されているタンパク質が好ましい。
あるいは、これらの変異が組み合わさったものでも良い。
(IV)配列番号2に記載される塩基配列からなるポリヌクレオチド。
(V)配列番号2に記載される塩基配列において、1つ以上30以下の塩基が置換、欠失、挿入および/または付加された塩基配列からなり、且つフルクトシルバリルヒスチジンオキシダーゼ活性を有するタンパク質をコードするポリヌクレオチド。
(VI)本発明のタンパク質のうちの何れかのタンパク質をコードするポリヌクレオチド。
(VII)上記(IV)から(VI)のいずれかのポリヌクレオチドと相補的な塩基配列からなるポリヌクレオチドとストリンジェントな条件でハイブリダイズし、且つフルクトシルバリルヒスチジンオキシダーゼ活性を有するタンパク質をコードするポリヌクレオチド。
あるいは、今後新規に得られたFAODであって、上記の特性を有するFAODは、本願発明に使用できる。
そして、そのようなFAODを用いて構築したHbA1cの測定系もまた、本願発明の技術思想に包含される。
以下、糖化ヘモグロビンとしてHbA1cを測定する方法を例に挙げて説明する。
上記HbA1c測定方法の具体的な態様は、[0023]に記載の(1)および(2)の反応工程を含むように設計されていれば特に限定されず、市販の器具や機器を適宜選択して使用して良いが、汎用の自動分析機(たとえば、日立7180形自動分析機)を用いるのが便利である。
これらの自動分析機に酵素法を適用するためには、典型的には、測定前に、酵素法を実施するための試薬を、液状の2剤(第一試薬(以下R1とも記載)、第二試薬(以下R2とも記載))に分けて調製する。
典型的な測定パターンは、測定セルに試料を分注したあと、第一試薬を投入し数分間(たとえば、前出の日立7180形自動分析機では約5分間)一定温度で保持(この工程を以下第一反応とも記載)した後、第二試薬を投入してさらに数分間(たとえば、前出の日立7180形自動分析機では約5分間)一定温度で保持(この工程を以下第二反応とも記載)する。この間に、使用する機器の仕様などに基づいて適宜設定したほぼ一定の時間間隔で吸光度が継続して測定される。
測定波長や、サンプルと各試薬の添加液量(液量比)、各ステップに要する時間等は、使用する機器の仕様などに基づいて適宜調節することが出来る。
この試薬を自動分析機に適用した場合、第一反応では、R1投入により、FAODが測定対象物中に何らかの理由で存在している遊離の(いわゆる内因性の)糖化アミノ酸および/または糖化ペプチドに作用して過酸化水素が生成する(「消去反応」)。
そこで、上記の反応によって生成した過酸化水素は、例えば過酸化水素の定量系としてキノン色素を生成させる系を用いる場合には、例えばR1にカタラーゼ等を配することにより、第一ステップにおいて、このような非測定対象に由来する過酸化水素を、生成に引続いてすぐに(ほぼ同時に)酸素と水に分解させることにより、後の反応(すなわち、第二ステップにおける過酸化水素の定量反応)に影響を与えないようにすることができる(「除去反応」)。なおこの場合は、ペルオキシダーゼはR2に配することが好ましい。
式(I)で表される化合物
ここで、Rは、炭素数が12〜16のアルキル基または置換アルキル基であり、Xは、ポリオキシエチレン残基である。Rのアルキル基の炭素数は好ましくは12である。
具体的には、ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレントリベンジルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンジスチレン化フェニルエーテル、ポリオキシエチレンソルビタンモノヤシ脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンデシルエーテル、ポリオキシエチレンオレイン酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレン(20)ノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレン(18)ノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレン(15)ノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレン(30)オクチルフェニルエーテル、ポリグリセリンラウリン酸エステル、などが例示される。
中でも、ポリオキシエチレンラウリルエーテルには、HLB12以上で顕著な反応促進効果があり好ましい。HLB14以上ではさらに好ましく、HLB16以上ではさらに好ましい。
所定のHLB値(または、HLB価とも記載する。)を有する化合物が存在するか否かは、添加されている化合物が明確である場合は、当該化合物が市販品であれば該製品の製造者がカタログ等に記載している値を採用する。製造者が情報を開示していない場合は、学術論文や特許文献等に記載されている値を採用する。
化学式が明確である場合や、臨界ミセル濃度(cmc)が明らかな場合は、以下の式で計算する。
HLB価=7+Σ(親水基の基数)−n(CH2基の基数)
または
HLB価=7+4.02 log/cmc
添加されている化合物の構造、cmcが不明の場合などは、HLB価のわかっている油相とHLBがすでにわかっている活性剤1種を使って、HLB価未知の活性剤と既知の活性剤を種々の割合に混合し、この混合活性剤を用いて一定条件のもとに乳化実験を行い、そのエマルジョンの状態と比較検討することでもとめることができる。
たとえば、油相A(HLB=7.5)と界面活性剤B(HLB=2.1)を用いて界面活性剤CのHLB(HLBをxとする。)を決定する場合、Bを32%とCを68%混合時、もっとも良いエマルジョンができたとすると、
2.1×32% + x×68%=7.5より x=10と求めることができる。
また、既知のHLB価をもつ2種以上の界面活性剤を混合する場合は、混合液のHLB価は、それぞれ単独のHLB価の加重平均で表す。
上限は溶解性などの観点から、10%以下が好ましい。さらに好ましくは上限5%以下、さらに好ましくは上限3%以下である。
本発明の方法では、プロテアーゼはR2にのみ配されているので、R1における上記式(I)で表される化合物の濃度は、使用する機器の仕様などに基づいて適宜設定されたサンプルと各試薬の添加液量(液量比)によって規定される。
あるいは、カタラーゼとペルオキシダーゼの基質に対する親和性の違いを利用して、カタラーゼとペルオキシダーゼとの添加比率を適切に設定することにより、R2にカタラーゼ阻害剤を配さない設定も可能である。例えば、第二反応において、過剰量のペルオキシダーゼおよび発色性基質を添加すればよい。この場合、ペルオキシダーゼは、前記カタラーゼの添加量(U)に対し、例えば、5〜100倍の活性(U)量を添加することが好ましい。
本発明におけるペルオキシダーゼの濃度は、例えば、0.01KU/L〜4MU/Lの範囲であり、好ましくは0.1KU/L〜200KU/L、より好ましくは5KU/L〜100KU/Lである。
(KUはキロユニット、MUはメガユニットを示す。)
上記トリンダー試薬としては、限定されないが、例えば、フェノール、フェノール誘導体、アニリン誘導体、ナフトール、ナフトール誘導体、ナフチルアミン、ナフチルアミン誘導体等があげられる。
これらは、例えば、ペルオキシダーゼの存在下で、カップラー(4−アミノアンチピリン(4−AA)など)に対して酸化縮合反応し色素を生成する。
これらは、ペルオキシダーゼの存在下で直接酸化呈色する。
例えば、プロテアーゼを添加する前に、FAODとペルオキシダーゼならびに電子供与体を共存させる方法がある。これによれば、プロテアーゼを添加する前に、非測定対象の糖化アミノ酸および/または糖化ペプチドより発生した過酸化水素は、ペルオキシダーゼ反応によって脱水素を起こし、電子は電子供与体に供与され、その結果、過酸化水素は除去される。
また、プロテアーゼを添加する前に、FAODとペルオキシダーゼならびに酸化により発色する発色剤を添加し、この発色量を予め測定しておき、この発色量で補正を行うことも可能である。
また、HbA1cとプロテアーゼとを反応させる際の濃度設定などの具体的な条件は、特に限定されるものではなく、試料の濃度や種類、プロテアーゼの種類や濃度などに応じて適宜好適な条件を検討の上、採用されればよい。
また、FAODを、非測定対象の糖化アミノ酸および/または糖化ペプチドを消去するためにも用いる場合は、R1とR2の液量比などを考慮して、両方の反応を行いうる条件に適宜設定すればよい。
例えば、プロテアーゼは、0.1〜30MU/Lの範囲であり、好ましくは2〜15MU/Lであり、より好ましくは3〜10MU/Lである。
また、例えば、FAODは、0.1〜45U/Lの範囲であり、好ましくは2〜15U/Lであり、より好ましくは3〜10U/Lである。
反応温度は、例えば、2〜60℃、好ましくは4〜40℃である。
反応時間は、特に限定されるわけではないが、例えば、全工程であれば、0.5〜30分間、好ましくは10分以下であり、さらに好ましくは5分以下、さらに好ましくは3分以下、さらに好ましくは2分以下、さらに好ましくは1分以下である。
第一反応では、特に限定されるわけではないが、例えば、全工程であれば、0.25〜 15分間が例示でき、好ましくは5分以下であり、さらに好ましくは2.5分以下、さらに好ましくは1.5分以下、さらに好ましくは1分以下、さらに好ましくは0.5分以下である。
第二反応では、特に限定されるわけではないが、例えば、全工程であれば、0.25〜 15分間が例示でき、好ましくは5分以下であり、さらに好ましくは2.5分以下、さらに好ましくは1.5分以下、さらに好ましくは1分以下、さらに好ましくは0.5分以下である。
好ましい第一反応時間−第二反応時間の組合せは10分−10分、さらに好ましくは5分−5分、さらに好ましくは2.5分−2.5分、さらに好ましくは1.5分―1.5分、さらに好ましくは1分−1分、さらに好ましくは0.5分−0.5分である。
本発明者らは、HLB12以上の下記式(I)で表される化合物の存在下で、タンパク質をプロテアーゼ処理することにより、プロテアーゼの反応が大幅に促進されることを見出し本発明に到達した。
R−O−X ・・・(I)
ここで、Rは、炭素数が9〜18のアルキル基または置換アルキル基であり、Xは、ポリオキシエチレン残基である。Rのアルキル基の炭素数は9以上、好ましくは9〜18、より好ましくは12〜16である。もっとも好ましくは、Rのアルキル基の炭素数は12である。
すなわち本方法を用いることによりプロテアーゼの反応が促進され、それに伴い測定全工程の時間を短縮することが可能である。
pHは、例えば、5〜9の範囲である。また、この処理は、通常、緩衝液中で行われ、前記緩衝液としては、特に制限されないが、例えば、トリス塩酸緩衝液、リン酸緩衝液、EPPS緩衝液、MES緩衝液、PIPES緩衝液等があげられる。
活性の定義(測定方法)がわからない場合や、測定に必要な試薬の入手に制約がある場合などにおいては、当業者の常識に基づいて合理的に適宜基質を選定し、測定条件を決定した上で測定する。
上記の態様においては、ヘモグロビン(以下Hbとも記載)を測定することも可能である。また、糖化ヘモグロビンとヘモグロビン(以下Hbとも記載)を同時測定することも可能であるし、それらの測定結果に基づいて、糖化ヘモグロビンのヘモグロビンに対する割合を求めることも可能である。
ヘモグロビン(以下Hbとも記載)の測定は、本発明の測定方法における第一ステップが実行されている間のいずれかの時点で、Hbが本来有している赤色(550nm付近)の吸光度を測定することにより、測定をすることができる。
例えば、HbA1cの測定が行われている間のいずれかの時点、好ましくは本発明の測定方法における第一ステップが実行されている間のいずれかの時点で、Hbが本来有している赤色(550nm付近)の吸光度を測定することにより、HbとHbA1cの同時測定をすることができる。
ここで、HbA1cの測定における発色反応において、酸化により発色する基質を適宜選択することにより、Hb測定とHbA1c測定とで測定波長が一致しないよう設定することが好ましい。これにより、互いの測定に与える影響を小さくすることができる。
これを防止するためには、試料に、前処理として、フェロシアン化物、亜硝酸塩、硝酸カリウム、アジ化物などの酸化剤を加えることにより予めHbをメトヘモグロビンに変えておく(以下「メト化」とも記載)ことが好ましい。あるいは、R1に同様に前処理として、フェロシアン化物、亜硝酸塩、硝酸カリウム、アジ化物などの酸化剤を配しておき第一反応でメト化を行わせることもできる。
本構成により、第二試薬にプロテアーゼを配することにより、第一試薬中で内因性の糖化アミノ酸またはペプチドの消去が可能となり、内因性の糖化アミノ酸(またはペプチド)を測りこんでしまうことによる、偽高値が解消されうる。
金属イオンとしては、塩化ナトリウム、塩化カリウムなどが例示できる。
さらに上記試薬組成物には、酵素反応を妨害するイオンを捕捉するキレート試薬(例えば、EDTAおよびO−ジアニシジンなど)、過酸化水素の定量の妨害物質であるアスコルビン酸を消去するアスコルビン酸オキシダーゼ、各種界面活性剤(例えば、トリトンX−100およびNP−40など)、ならびに各種抗菌剤および防腐剤(例えば、ストレプトマイシンおよびアジ化ナトリウムなど)などが含まれていてもよい。
さらには、塩類、酵素安定化剤、色源体安定化剤などを、必要に応じて添加することができる。
これらの試薬は、単一試薬でも2種類以上の試薬を組み合わせてなるものであってもよい。
また、酵素安定化剤として、血清アルブミン類、グロブリン類または繊維性タンパク質類などの不活性タンパク質を添加することができる。好ましいタンパク質は、ウシ血清アルブミンである。好ましい不活性タンパク質は、酵素分解を起こすプロテアーゼ不純物を含まないものである。
その際には、試薬中に存在するそれぞれの成分が互いに干渉しあうことにより、HbA1cの測定や試薬の安定性等に影響が及ぶ可能性についても、考慮することが好ましい。例えば、第二反応で、プロテアーゼとFAODが共存する場合は、できるだけ両酵素の特性を活かせるよう適宜条件決定することができる。
上記の決定は、必ずしも最適解である必要はなく、目的や状況に応じて、HbA1cの測定に関して実用上十分な性能が担保されていれば差し支えない。
(a)第一試薬および第二試薬の2つの部分から構成される。
(b)第一試薬に、HLB12以上の下記式(I)で表される化合物、及びpH5.0〜9.5の範囲で緩衝能を有する緩衝液、0.1〜100 U/mLのフルクトシルアミノ酸オキシダーゼを含み、第二試薬に、500〜500000 U/mLのプロテアーゼを含む。
R−O−X ・・・(I)
(Rは、炭素数が12〜16のアルキル基または置換アルキル基であり、Xは、ポリオキシエチレン残基である。)
Rのアルキル基の炭素数は好ましくは12である。
また、上記糖化ヘモグロビン測定試薬は、2つの部分から構成され、第一試薬に糖化アミノ酸及び/又は糖化ペプチドに作用する酵素を含み、第二試薬にプロテアーゼを含む試薬であることが好ましい。
このような形態の試薬には、第一試薬にさらにカタラーゼ、パーオキシダーゼおよび色素のうちいずれか1つ以上を含ませることができる。
<試薬>
R1
PIPES 50mmol/L(pH6.5)
NaCl 50mmol/L
NaNO2 7mmol/L
FPOX−CE(キッコーマン) 2KU/L
ペルオキシダーゼ(PEO−302 東洋紡績)6KU/L
カタラーゼ 100KU/L(東洋紡績)
化合物各種 0.2% (重量%)
R2
PIPES 50mmol/L(pH6.5)
CaCl2 10mmol/L
サーモリシン(天野エンザイム) 5000KU/L
10−(カルボキシメチルアミノカルボニル)−3,7−ビス(ジメチルアミノ)フェノチアジン塩(DA−67) (和光純薬) 50μmol/L
<操作方法>
37℃にインキュベートされたR1;120μlにEDTA−2Na採血管にて採取したHbA1c検体を精製水で1/20倍希釈したものから10μlを添加し、37℃で反応を開始し、5分後にR2;40μlを添加した。R2添加前及び添加1.5分後の660nmの吸光度を測定し、R2添加前の吸光度から添加1.5分後の吸光度を差し引く計算を行った。検体1(糖化ヘモグロビンのヘモグロビンに対する割合(HbA1c%)が10.6%)から得られた吸光度を吸光度AH、検体2(HbA1c%が5.1%)から得られた吸光度を吸光度ALとした。
ここでAH−ALが大きければプロテアーゼ反応促進効果があると判定できる。特に、AH−ALが40以上の場合には優れた促進効果がある。
表1〜表3の結果よりHLB12以上のポリオキシエチレンラウリルエーテルに効果が見られた。特にHLB16以上でより良好な反応促進効果が得られた。
<試薬>
R1
PIPES 50mmol/L(pH6.5)
NaCl 50mmol/L
NaNO2 7mmol/L
FAOD(FPOX−CE(キッコーマン)) 2KU/L
DA−67(和光純薬) 25μmol/L
カタラーゼ 100KU/L(東洋紡績)
化合物各種 0.5% (重量%)
R2
PIPES 50mmol/L(pH6.5)
CaCl2 10mmol/L
サーモリシン(天野エンザイム) 5000KU/L
ペルオキシダーゼ(PEO−302 東洋紡績)20KU/L
化合物各種 0.5% (重量%)
<操作方法>
反応促進効果の見られた化合物について、上記組成中のFAOD、カタラーゼ、ペルオキシダーゼの安定性について、35℃、2週間保存した試薬を用いて、それぞれ下記の方法にて安定性を検討した。なお、安定性は保存前に同様に測定した活性値に対する、35℃、2週間保存後の活性値(%)で評価した。
酵素活性は、1.0mMのフルクトシルバリルヒスチジンを基質とし、FAODの酵素反応によって生成される過酸化水素を、ペルオキシダーゼ反応により生じた色素の吸光度の増加を測定することによって求めた。
まず、活性測定試薬3mLを37℃にて5分間加温した後、当該活性測定試薬に、予め酵素希釈液(0.1%トリトンX100を含む50mMリン酸カリウム緩衝液(pH6.5))にて希釈した酵素溶液0.1mLを加え、反応を開始した。
37℃にて5分間反応させた後、単位時間あたりの500nmの吸光度変化を測定した(ΔODtest/min)。盲検としては、酵素溶液の代わりに酵素希釈液0.1mLを用い、同様の操作を行って吸光度変化を測定した(ΔODblank/min)。
下記計算式に基づいて、得られた吸光度変化から酵素活性を算出した。なお、上記条件下で1分間に1マイクロモルの基質を酸化する酵素量を1単位(U)と規定した。
(計算式)
活性値(U/mL)={((ΔODtest/min)−(ΔODblank/min))×3.1mL×希釈倍率}/(13×1.0cm×0.1mL)
なお、上記計算式において、「3.1mL」は全液量を示し、「13」はミリモル吸光係数を示し、「1.0cm」はセルの光路長を示し、「0.1mL」は酵素サンプル液量を示す。
1.原理
2Pyrogallol+3H2O2 Purpurogallin+5H2O+CO2
生成するPurpurogallinをエーテル抽出し,420nmの吸光度の変化で測定する。
2.定義
下記条件下で20秒間に1.0mgのPurpurogallinを生成する酵素量を1Purpurogallin単位(U)とする。
3.試薬
A. 5%(W/V)ピロガロール水溶液(用時調製)
B. 0.147M H2O2水溶液〔30%(W/V)H2O2溶液1.67mLを蒸留水で希釈して100mLとする〕
(用時調製)
C. 0.1Mリン酸緩衝液, pH6.0(反応混液及び酵素希釈用)
D. 2.0N H2SO4溶液
酵素溶液:酵素標品を予め氷冷した0.1Mリン酸緩衝液,pH 6.0で溶解し,同緩衝液で3.0〜6.0Purpurogallin U/mLに希釈して氷冷保存する。
4.手順
(1)試験管(32φ×200mm)に下記反応混液を調製し,20℃で約5分間予備加温する。
14.0mL 蒸留水
2.0mL ピロガロール水溶液(A)
1.0mL H2O2水溶液(B)
2.0mL リン酸緩衝液(C)
(2)酵素溶液1.0mLを加え,反応を開始する。
(3)20℃で正確に20秒間反応させた後,H2SO4溶液(D)1.0mLを加えて反応を停止させる。反応停止後の混液から生成したPurpurogallinをエーテル15mLで抽出する。この操作を5回繰り返し,抽出液を合わせ,更にエーテルを加えて全量を100mLにする。この液につき420nmにおける吸光度を測定する(ODtest)。
(4)盲検は反応混液(1)を20℃で20秒間放置後,H2SO4溶液(D)1.0mLを加えて混和し,次いで酵素溶液1.0mLを加えて調製する。この液につき上記同様にエーテル抽出を行って吸光度を測定する(ODblank)。
5.計算式
U/mL={ΔOD(ODtest−ODblank)×希釈倍率}/{0.117×1(mL)}
=ΔOD×8.547×希釈倍率
U/mg=U/mL×1/C
0.117:1mg% Purpurogallinエーテル溶液の420nmにおける吸光度
C:溶解時の酵素濃度(c mg/mL)
(注)1Purpurogallin単位は13.5国際単位(o−dianisidineを基質とし,25℃の反応条件下)に相当する。
1.原理
過酸化水素の減少量をチタン呈色法で測定する。
2.定義
下記条件下で1分間に1マイクロモルの過酸化水素を分解する酵素量を1単位(U)とする。
3.試薬
A. 10mMリン酸緩衝液、pH7.0(25℃)
B. H2O2溶液:16mM(0.182mLの30%(W/V) H2O2を100mLのbufferAに溶解する(用時調製)
C. チタン試薬(ナカライテスク製)
酵素溶液:酵素備品を予め氷冷した緩衝液Aで0.35〜1.35U/mLに希釈する。
4.手順
(1)試験管(32φ×200mm)に0.25mLの基質溶液(B)を採り,25℃で約5分間予備加温する。
(2)酵素溶液0.25mLを添加し,ゆるやかに混和する。
(3)25℃で正確に5分間反応させた後,チタン試薬(C)2.5mLを加えて反応を停止させ、水を対照にして410nmの吸光度を測定する(ODtest)。
(4)盲検は5分間の加温の後、最初に基質溶液(B)0.25mLをチタン試薬(C)2.5mL加えて混和し、次いで酵素溶液を添加する(ODblank)。
5.計算式
U/mL={ΔOD(ODblank−ODtest)×3.0mL×希釈倍率}/{F×5(分)×1.0×0.25(mL)}
=ΔOD×3.43×1/F×希釈倍率
U/mg=U/mL×1/C
F:0.1mM過酸化水素によるチタン呈色生成物の吸光度係数(Fは濃度の分かっている過酸化水素を用いて各ロット毎に決定する。通常は0.7前後である)
1.0:光路長(cm)
C:溶解時の酵素濃度(c mg/mL)
<試薬>
R1
MES 50mmol/L(pH6.5)
NaNO2 7mmol/L
FAOD(FPOX−CE(キッコーマン)) 2KU/L
DA−67(和光純薬) 25μmol/L
カタラーゼ 100KU/L(東洋紡績)
化合物各種 各濃度 (重量%)
R2
MES 50mmol/L(pH6.5)
CaCl2 10mmol/L
サーモリシン(天野エンザイム) 5000KU/L
フェロシアン化カリウム 0.01g/L
ペルオキシダーゼ(PEO−302 東洋紡績)20KU/L
<操作方法>
37℃にインキュベートされたR1;120μlにEDTA−2Na採血管にて採取したHbA1c検体を精製水で1/20倍希釈したものから10μlを添加し、37℃で反応を開始し、5分後にR2;40μlを添加した。R2添加前及び添加1.5分後の660nmの吸光度を測定し、R2添加前の吸光度から添加1.5分後の吸光度を差し引く計算を行った。検体3(糖化ヘモグロビンのヘモグロビンに対する割合(HbA1c%)が9.3%)から得られた吸光度を吸光度AH、検体4(HbA1c%が4.5%)から得られた吸光度を吸光度ALとした。
ここでAH−ALが大きければプロテアーゼ反応促進効果があると判定できる。特に、AH−ALが35以上の場合には優れた促進効果がある。
表5に結果を示す。表5より0.2%(反応液中、0.14%)以上で特に良好な反応を示すことを確認した。
<試薬>実施例
R1
PIPES 50mmol/L(pH7.0)
NaCl 50mmol/L
NaNO2 7mmol/L
FAOD(FPOX−CE(キッコーマン)) 2KU/L
DA−67(和光純薬) 100μmol/L
カタラーゼ 100KU/L(東洋紡績)
ポリオキシエチレンラウリルエーテル(花王) 1.0% (重量%)
R2
PIPES 50mmol/L(pH7.0)
CaCl2 10mmol/L
サーモリシン(天野エンザイム) 5000kU/L
ペルオキシダーゼ(PEO−302 東洋紡績)20KU/L
<操作方法>
日立7180形自動分析機を用いた。
(Hb濃度の測定)
37℃にインキュベートされたR1;120μlに下記の検体を精製水で1/20倍希釈したものからHbA1c検体10μlを添加し、37℃で反応を開始し、5分後に505nmの吸光度を測定した。
結果を、キャリブレーター1(Hb 101.0μmol/l、HbA1c 3.54μmol/l、HbA1c%が5.0%)とキャリブレーター2(Hb 153.8μmol/l、HbA1c 13.70μmol/l、HbA1c%が10.2%)とを用いて作成した検量線と対比してHb濃度を求めた。
(HbA1c濃度の測定)
また、R1添加、5分後にR2;40μlを添加した。R2添加前及び添加5分後の660nmの吸光度を測定した。結果を、上記と同じキャリブレーター1とキャリブレーター2とを用いて作成した検量線と対比してHbA1c濃度を求めた。
(HbA1c % の測定)
上記で得られた各検体のHb濃度(μmol/l)とHbA1c濃度(μmol/l)から、下記式によりHbA1c(%)を算出した。
HbA1c(%)=
{96.3×HbA1c濃度(μmol/l)/Hb濃度(μmol/l)}+1.62
検体には、EDTA−Na採血管で採取した5.79%のHbA1c全血検体にユニカリックN(テルモ;アミノ酸、糖、電解質を含む滋養強壮用の輸液製剤)を各濃度で添加したものを使用した。
なお、検体のHbA1c%はHA−8180(HPLC法、アークレイ)にて通法に従い測定を実施した。
<試薬>実施例5
R1
PIPES 50mmol/L(pH6.5)
FAOD(FPOX−CE(キッコーマン)) 5KU/L
DA−67(和光純薬) 50μmol/L
カタラーゼ 100KU/L(東洋紡績)
ポリオキシエチレンラウリルエーテル(花王) 1.0% (重量%)
R2
PIPES 50mmol/L(pH6.5)
CaCl2 10mmol/L
サーモリシン(天野エンザイム) 5000KU/L
ペルオキシダーゼ(PEO−302 東洋紡績)20KU/L
<操作方法>
実施例4と同じ。
検体には、JCCRM 411(IFCC法HbA1c測定用常用参照標準物質)、一般社団法人 検査医学標準物質機構(ReCCS)品 5水準(LEBEL1からLEBEL5まで)を用い、それぞれ800g×5分で遠心して、血球成分を下記の前処理液で1/40希釈したものを使用した。
・前処理液 ; MES 10mM(pH6.5)とNaNO2 0.5g/lを含む水溶液
実施例5−1〜5−6はpHを、実施例5−7〜5−10はFAODの添加量を、実施例5−11〜5−15はプロテアーゼの添加量をそれぞれ変えて、試験を行った。また、比較例として、ポリオキシエチレンオレイルエーテルを用いて、試験を行った。
以下に、各実施例および比較例の詳細な試薬組成を示す。
R1
R1
MES 50mmol/L(pH6.0)
FAOD(FPO−301(東洋紡績) 2KU/L
DA−67(和光純薬) 50μmol/L
カタラーゼ 100KU/L(東洋紡績)
ポリオキシエチレンラウリルエーテル(花王) 1.0% (重量%)
R2
MES 50mmol/L(pH6.0)
CaCl2 10mmol/L
フェロシアン化カリウム 0.01g/L
ペルオキシダーゼ(PEO−302 東洋紡績)20KU/L
サーモリシン(天野エンザイム) 5000KU/L
R1
R1
PIPES 50mmol/L(pH6.5)
FAOD(FPO−301(東洋紡績) 2KU/L
DA−67(和光純薬) 50μmol/L
カタラーゼ 100KU/L(東洋紡績)
ポリオキシエチレンラウリルエーテル(花王) 1.0% (重量%)
R2
PIPES 50mmol/L(pH6.5)
CaCl2 10mmol/L
フェロシアン化カリウム 0.01g/L
ペルオキシダーゼ(PEO−302 東洋紡績)20KU/L
サーモリシン(天野エンザイム) 5000KU/L
R1
R1
PIPES 50mmol/L(pH7.0)
FAOD(FPO−301(東洋紡績) 2KU/L
DA−67(和光純薬) 50μmol/L
カタラーゼ 100KU/L(東洋紡績)
ポリオキシエチレンラウリルエーテル(花王) 1.0% (重量%)
R2
PIPES 50mmol/L(pH7.0)
CaCl2 10mmol/L
フェロシアン化カリウム 0.01g/L
ペルオキシダーゼ(PEO−302 東洋紡績)20KU/L
サーモリシン(天野エンザイム) 5000KU/L
R1
R1
TES 50mmol/L(pH7.5)
FAOD(FPO−301(東洋紡績) 2KU/L
DA−67(和光純薬) 50μmol/L
カタラーゼ 100KU/L(東洋紡績)
ポリオキシエチレンラウリルエーテル(花王) 1.0% (重量%)
R2
TES 50mmol/L(pH7.5)
CaCl2 10mmol/L
フェロシアン化カリウム 0.01g/L
ペルオキシダーゼ(PEO−302 東洋紡績)20KU/L
サーモリシン(天野エンザイム) 5000KU/L
R1
R1
HEPPSO 50mmol/L(pH8.0)
FAOD(FPO−301(東洋紡績) 2KU/L
DA−67(和光純薬) 50μmol/L
カタラーゼ 100KU/L(東洋紡績)
ポリオキシエチレンラウリルエーテル(花王) 1.0% (重量%)
R2
HEPPSO 50mmol/L(pH8.0)
CaCl2 10mmol/L
フェロシアン化カリウム 0.01g/L
ペルオキシダーゼ(PEO−302 東洋紡績)20KU/L
サーモリシン(天野エンザイム) 5000KU/L
R1
R1
TAPS 50mmol/L(pH8.5)
FAOD(FPO−301(東洋紡績) 2KU/L
DA−67(和光純薬) 50μmol/L
カタラーゼ 100KU/L(東洋紡績)
ポリオキシエチレンラウリルエーテル(花王) 1.0% (重量%)
R2
TAPS 50mmol/L(pH8.5)
CaCl2 10mmol/L
フェロシアン化カリウム 0.01g/L
ペルオキシダーゼ(PEO−302 東洋紡績)20KU/L
サーモリシン(天野エンザイム) 5000KU/L
R1
R1
PIPES 50mmol/L(pH6.5)
FAOD(FPO−301(東洋紡績) 0.2KU/L
DA−67(和光純薬) 50μmol/L
カタラーゼ 100KU/L(東洋紡績)
ポリオキシエチレンラウリルエーテル(花王) 1.0% (重量%)
R2
PIPES 50mmol/L(pH6.5)
CaCl2 10mmol/L
フェロシアン化カリウム 0.01g/L
ペルオキシダーゼ(PEO−302 東洋紡績)20KU/L
サーモリシン(天野エンザイム) 5000KU/L
R1
R1
PIPES 50mmol/L(pH6.5)
FAOD(FPO−301(東洋紡績) 1.0KU/L
DA−67(和光純薬) 50μmol/L
カタラーゼ 100KU/L(東洋紡績)
ポリオキシエチレンラウリルエーテル(花王) 1.0% (重量%)
R2
PIPES 50mmol/L(pH6.5)
CaCl2 10mmol/L
フェロシアン化カリウム 0.01g/L
ペルオキシダーゼ(PEO−302 東洋紡績)20KU/L
サーモリシン(天野エンザイム) 5000KU/L
R1
R1
PIPES 50mmol/L(pH6.5)
FAOD(FPO−301(東洋紡績) 4.0KU/L
DA−67(和光純薬) 50μmol/L
カタラーゼ 100KU/L(東洋紡績)
ポリオキシエチレンラウリルエーテル(花王) 1.0% (重量%)
R2
PIPES 50mmol/L(pH6.5)
CaCl2 10mmol/L
フェロシアン化カリウム 0.01g/L
ペルオキシダーゼ(PEO−302 東洋紡績)20KU/L
サーモリシン(天野エンザイム) 5000KU/L
R1
R1
PIPES 50mmol/L(pH6.5)
FAOD(FPO−301(東洋紡績) 10.0KU/L
DA−67(和光純薬) 50μmol/L
カタラーゼ 100KU/L(東洋紡績)
ポリオキシエチレンラウリルエーテル(花王) 1.0% (重量%)
R2
PIPES 50mmol/L(pH6.5)
CaCl2 10mmol/L
フェロシアン化カリウム 0.01g/L
ペルオキシダーゼ(PEO−302 東洋紡績)20KU/L
サーモリシン(天野エンザイム) 5000KU/L
R1
R1
PIPES 50mmol/L(pH6.5)
FAOD(FPO−301(東洋紡績) 2.0KU/L
DA−67(和光純薬) 50μmol/L
カタラーゼ 100KU/L(東洋紡績)
ポリオキシエチレンラウリルエーテル(花王) 1.0% (重量%)
R2
PIPES 50mmol/L(pH6.5)
CaCl2 10mmol/L
フェロシアン化カリウム 0.01g/L
ペルオキシダーゼ(PEO−302 東洋紡績)20KU/L
サーモリシン(天野エンザイム) 500KU/L
R1
R1
PIPES 50mmol/L(pH6.5)
FAOD(FPO−301(東洋紡績) 2.0KU/L
DA−67(和光純薬) 50μmol/L
カタラーゼ 100KU/L(東洋紡績)
ポリオキシエチレンラウリルエーテル(花王) 1.0% (重量%)
R2
PIPES 50mmol/L(pH6.5)
CaCl2 10mmol/L
フェロシアン化カリウム 0.01g/L
ペルオキシダーゼ(PEO−302 東洋紡績)20KU/L
サーモリシン(天野エンザイム) 2000KU/L
R1
R1
PIPES 50mmol/L(pH6.5)
FAOD(FPO−301(東洋紡績) 2.0KU/L
DA−67(和光純薬) 50μmol/L
カタラーゼ 100KU/L(東洋紡績)
ポリオキシエチレンラウリルエーテル(花王) 1.0% (重量%)
R2
PIPES 50mmol/L(pH6.5)
CaCl2 10mmol/L
フェロシアン化カリウム 0.01g/L
ペルオキシダーゼ(PEO−302 東洋紡績)20KU/L
サーモリシン(天野エンザイム) 8000KU/L
R1
R1
PIPES 50mmol/L(pH6.5)
FAOD(FPO−301(東洋紡績) 2.0KU/L
DA−67(和光純薬) 50μmol/L
カタラーゼ 100KU/L(東洋紡績)
ポリオキシエチレンラウリルエーテル(花王) 1.0% (重量%)
R2
PIPES 50mmol/L(pH6.5)
CaCl2 10mmol/L
フェロシアン化カリウム 0.01g/L
ペルオキシダーゼ(PEO−302 東洋紡績)20KU/L
サーモリシン(天野エンザイム) 12000KU/L
R1
R1
PIPES 50mmol/L(pH6.5)
FAOD(FPO−301(東洋紡績) 2.0KU/L
DA−67(和光純薬) 50μmol/L
カタラーゼ 100KU/L(東洋紡績)
ポリオキシエチレンラウリルエーテル(花王) 1.0% (重量%)
R2
PIPES 50mmol/L(pH6.5)
CaCl2 10mmol/L
フェロシアン化カリウム 0.01g/L
ペルオキシダーゼ(PEO−302 東洋紡績)20KU/L
サーモリシン(天野エンザイム) 20000KU/L
R1
R1
PIPES 50mmol/L(pH6.5)
FAOD(FPO−301(東洋紡績) 2.0KU/L
DA−67(和光純薬) 50μmol/L
カタラーゼ 100KU/L(東洋紡績)
ポリオキシエチレンオレイルエーテル(花王) 1.0% (重量%)
R2
PIPES 50mmol/L(pH6.5)
CaCl2 10mmol/L
フェロシアン化カリウム 0.01g/L
ペルオキシダーゼ(PEO−302 東洋紡績)20KU/L
サーモリシン(天野エンザイム) 5000KU/L
<試薬>実施例
下記、3種のプロテアーゼを用いて、3種の試薬を作製した。
R1
PIPES 50mmol/L(pH6.5)
FAOD(FPOX−CE(キッコーマン)) 5KU/L
DA−67(和光純薬) 50μmol/L
カタラーゼ 100KU/L(東洋紡績)
ポリオキシエチレンラウリルエーテル(花王) 1.0% (重量%)
R2
PIPES 50mmol/L(pH6.5)
CaCl2 10mmol/L
フェロシアン化カリウム 0.01g/L
ペルオキシダーゼ(PEO−302 東洋紡績)20KU/L
プロテアーゼ(下記)
Lot.A; メタロプロテアーゼ(東洋紡績) 5000KU/L
Lot.B;プロテアーゼ(Streptomyces griseus由来、フルカ)5000KU/L
Lot.C;サーモリシン(天野エンザイム) 5000KU/L
<操作方法>
検体(n=60)には、EDTA−Na採血管で採取した検体を下記の前処理液で1/20希釈したものを使用した。検体の希釈以外の操作については、実施例4と同様。
・前処理液 ; PIPES 10mM(pH6.5)とNaNO2 0.5g/lを含む水溶液
対照法はHPLC法とし、HA−8180(アークレイ)を用いて、通法に従い測定を実施した。
[酵素法]
1.試薬
R1
R1
PIPES 50mmol/L(pH6.5)
FAOD(FPOX−CE(キッコーマン)) 5KU/L
DA−67(和光純薬) 50μmol/L
カタラーゼ 100KU/L(東洋紡績)
ポリオキシエチレンラウリルエーテル(花王) 1.0% (重量%)
R2
PIPES 50mmol/L(pH6.5)
CaCl2 10mmol/L
フェロシアン化カリウム 0.01g/L
ペルオキシダーゼ(PEO−302 東洋紡績)20KU/L
サーモリシン(天野エンザイム) 5000KU/L
<操作方法>
(Hb濃度の測定)
37℃にインキュベートされたR1;120μlに下記の方法で希釈した検体を10μl添加し、37℃で反応を開始し、1分後に505nmの吸光度を測定した。
結果を、キャリブレーター1(Hb 101.0μmol/l、HbA1c 3.54μmol/l、HbA1c%が5.0%)とキャリブレーター2(Hb 153.8μmol/l、HbA1c 13.70μmol/l、HbA1c%が10.2%)とを用いて作成した検量線と対比してHb濃度を求めた。
(HbA1c濃度の測定)
また、R1添加、1分後にR2;40μlを添加した。R2添加前及び添加1分後の660nmの吸光度を測定した。結果を、上記と同じキャリブレーター1とキャリブレーター2とを用いて作成した検量線と対比してHbA1c濃度を求めた。
(HbA1c % の測定)
上記で得られた各検体のHb濃度(μmol/l)とHbA1c濃度(μmol/l)から、下記式によりHbA1c(%)を算出した。
HbA1c(%)=
{96.3×HbA1c濃度(μmol/l)/Hb濃度(μmol/l)}+1.6
<検体希釈方法>
EDTA−Na採血管で採取した検体(n=100)を下記の前処理液で1/20希釈した。
・前処理液 ; PIPES 10mM(pH6.5)とNaNO2 0.5g/lを含む水溶液
対照法はHPLC法とし、HA−8180(アークレイ)を用いて、通法に従い測定を実施した。
相関データを図5に示す。
これらの結果より、本発明を用いることにより短時間測定が可能となり、測定結果の迅速なレポートが可能になる。
[酵素法]
1.試薬
R1
R1
PIPES 50mmol/L(pH6.5)
FAOD(FPO−301(東洋紡績) 2KU/L
DA−67(和光純薬) 50μmol/L
カタラーゼ 100KU/L(東洋紡績)
ポリオキシエチレンラウリルエーテル(花王) 1.0% (重量%)
R2
PIPES 50mmol/L(pH6.5)
CaCl2 10mmol/L
フェロシアン化カリウム 0.01g/L
ペルオキシダーゼ(PEO−302 東洋紡績)20KU/L
メタロプロテアーゼ(東洋紡績) 4000KU/L
<操作方法>
(Hb濃度の測定)
実施例7と同じ。
(HbA1c濃度の測定)
実施例7と同じ。
(HbA1c % の測定)
実施例7と同じ。
<検体希釈方法>
実施例7と同じ。
対照法はHPLC法とし、HA−8180(アークレイ)を用いて、通法に従い測定を実施した。
相関データを図6に示す。また、64検体中3検体分について、タイムコースを図7に示す。
本結果においてもタイムコース、相関性とも良好であり、本発明を用いることにより短時間測定が可能であった。本結果より測定時間を短縮化することにより、迅速、短時間での測定が可能となる。
Claims (6)
- ヘモグロビン、糖化ヘモグロビン、および、糖化ヘモグロビンのヘモグロビンに対する割合のうち少なくとも1つ以上を測定する方法であって、以下の(a)および(b)を特徴とする方法。
(a)以下の1)〜3)の工程を同一反応槽中で行う。
(b)1)および2)の工程を同一のステップ内で行い、その次のステップで3)の工程を開始させる。
1)被検液中のヘモグロビンを定量する工程、
2)被検液に、HLB12以上の下記式(I)で表される化合物の存在下、pH5.0〜9.5の範囲内で0.1〜100 U/mLのフルクトシルアミノ酸オキシダーゼを添加し、内因性の糖化アミノ酸および糖化ペプチドを予め消去する工程、
R−O−X ・・・(I)
(Rは、炭素数が12〜16のアルキル基または置換アルキル基であり、Xは、ポリオキシエチレン残基である。)
3)上記2)の反応液に、pH5.0〜9.5の範囲内で500〜500000 U/
mLのプロテアーゼを作用させて糖化ヘモグロビンを定量する工程。 - 請求項1に記載の方法において、
3)の工程でプロテアーゼをHLB12以上の上記式(I)で表される化合物および金属イオンの存在下作用せしめる方法 - 請求項1または2に記載の方法において、
3)の工程でプロテアーゼをフェロシアン化カリウムおよび/または亜硝酸塩の存在下作用せしめる方法 - 同一反応槽中で、ヘモグロビン、糖化ヘモグロビン、および、糖化ヘモグロビンのヘモグロビンに対する割合のうち少なくとも1つ以上を測定するための試薬であって、以下の(a)および(b)を特徴とする試薬。
(a)第一試薬および第二試薬の2つの部分から構成される。
(b)第一試薬に、HLB12以上の下記式(I)で表される化合物、及びpH5.0〜9.5の範囲で緩衝能を有する緩衝液、0.1〜100 U/mLのフルクトシルアミノ酸オキシダーゼを含み、第二試薬に、500〜500000 U/mLのプロテアーゼを含む。
R−O−X ・・・(I)
(Rは、炭素数が12〜16のアルキル基または置換アルキル基であり、Xは、ポリオキシエチレン残基である。) - 請求項4に記載の試薬において、
第一試薬に糖化ヘモグロビン定量用色素が含まれる試薬。 - 請求項4または5に記載の試薬において、
第一試薬および第二試薬のいずれかにフェロシアン化カリウムおよび/または亜硝酸塩を含有する試薬。
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