JP7328808B2 - ジメチルスルホキシドを含む糖化タンパク質測定試薬、糖化タンパク質の測定方法、糖化タンパク質測定試薬の保存方法、及び糖化タンパク質測定試薬の安定化方法 - Google Patents

ジメチルスルホキシドを含む糖化タンパク質測定試薬、糖化タンパク質の測定方法、糖化タンパク質測定試薬の保存方法、及び糖化タンパク質測定試薬の安定化方法 Download PDF

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Description

本発明は臨床検査薬に関し、糖化タンパク質測定試薬、糖化タンパク質の測定方法、糖化タンパク質測定試薬の保存方法、及び糖化タンパク質測定試薬の安定化方法に関する。
糖尿病の診断及び管理を行う上で、糖化タンパク質の測定は重要であり、過去約1~2ヶ月の平均血糖値を反映する糖化ヘモグロビン(HbA1c等)、過去約2週間の平均血糖値を反映する糖化アルブミン(GA)、及び血清中の糖化タンパク質の総称であるフルクトサミン(FRA)等が日常的に測定されている。
精度が高く、安価で、簡便に糖化タンパク質を測定する方法として、酵素法が挙げられる。例えば特許文献1、2、3は、糖化タンパク質にプロテアーゼを作用させ、生じた糖化アミノ酸又は糖化ペプチドに作用するケトアミンオキシダーゼを用いて過酸化水素を発生させ、さらにペルオキシダーゼ、トリンダー試薬、4-アミノアンチピリンを用いて比色定量することで血清中の糖化タンパク質を測定できることを記載している。特許文献4は、糖化タンパク質にプロテアーゼを作用させ、生じた糖化アミノ酸又は糖化ペプチドに作用するケトアミンオキシダーゼを用いた際の酸素の消費量を発色反応又は酸素電極で測定することで血清中の糖化タンパク質を測定できることを記載している。特許文献5、6は、糖化ヘモグロビンや糖化アルブミンにプロテアーゼを作用させ、生じた糖化アミノ酸又は糖化ペプチドに作用するケトアミンオキシダーゼを用いて過酸化水素を発生させ、さらにペルオキシダーゼ、トリンダー試薬、及び4-アミノアンチピリンを用いて比色定量することで糖化ヘモグロビンや糖化アルブミンを測定できることを記載している。
これらの糖化タンパク質測定試薬には、試薬の安定性を改善するためにプロテアーゼ安定化剤が含まれている。例えば、特許文献6は、ジメチルスルホキシド、アルコール、水溶性カルシウム塩、食塩、第四級アンモニウム塩、又は第四級アンモニウム塩型陽イオン界面活性剤をプロテアーゼ安定化剤として開示している。
一方、トリンダー試薬、及び4-アミノアンチピリンなどの色素を使用して過酸化水素を比色定量する試薬において、試薬中や検体中の測定成分以外の成分によって、トリンダー試薬と4-アミノアンチピリンが非特異的に縮合発色することがあり、試薬ブランクと呼ばれている。試薬ブランクが大きいと、検体中の測定成分(シグナル)に対する試薬ブランク(ノイズ)の割合が高くなり、測定誤差の原因となることから試薬ブランクは低い方が好ましい。例えば特許文献7は、糖化タンパク質測定試薬において、プロテアーゼ含有試薬にカタラーゼを共存させ、試薬中の過酸化物を消去することで試薬ブランクを抑制する方法を記載している。特許文献8では、ビリルビン等の還元性物質による測定誤差を防止する目的で配合されるフェロシアン化物と、トリンダー試薬など水素供与体とを含む試薬に、両性界面活性剤を配合することで試薬ブランクを抑制できることを記載している。さらに、トリンダー試薬及び4-アミノアンチピリンと色素は異なるが、特許文献9は、テトラゾリウム系色素含有試薬の保存時と検体反応時のpHを制御することで試薬ブランクを抑制できることを記載している。
特開平6-46846号公報 特開平5-192193号公報 国際公開第96/34977号 特開平2-195900号公報 国際公開第1997/13872号 国際公開第2002/061119号 特開2004-49063号公報 特開2006-10711号公報 特開2009-72136号公報
上述したように、試薬ブランクを抑制することは測定精度を向上させるため、種々の方法が検討されている。そこで本発明では、トリンダー試薬、4-アミノアンチピリン、プロテアーゼ、ジメチルスルホキシド、及びフェロシアン化物を含む糖化タンパク質測定試薬において、試薬ブランクをより抑制することを課題の一部とする。
上記課題を解決するために本発明者は鋭意研究を行った結果、トリンダー試薬を含むトリンダー試薬含有部分組成物と、4-アミノアンチピリンを含む4-アミノアンチピリン含有部分組成物と、フェロシアン化物を含むフェロシアン化物含有部分組成物と、を含み、かつ、プロテアーゼ及びジメチルスルホキシドを含む糖化タンパク質測定試薬において、フェロシアン化物含有部分組成物にキレート剤を含めるか、あるいはフェロシアン化物含有部分組成物のpHを7.0より大きくすること、又は4-アミノアンチピリン含有部分組成物にキレート剤を含めることにより、試薬ブランクを顕著に抑制できることを見出し、本発明を完成するに至った。
[1]少なくともトリンダー試薬、4-アミノアンチピリン、プロテアーゼ、ジメチルスルホキシド、及びフェロシアン化物を含む糖化タンパク質測定試薬であって、
少なくとも前記トリンダー試薬がトリンダー試薬含有部分組成物に含まれ、
少なくとも前記4-アミノアンチピリンが4-アミノアンチピリン含有部分組成物に含まれ、
少なくとも前記フェロシアン化物がフェロシアン化物含有部分組成物に含まれ、
前記フェロシアン化物含有部分組成物がキレート剤をさらに含む、
糖化タンパク質測定試薬。
[2]前記4-アミノアンチピリン含有部分組成物又は前記フェロシアン化物含有部分組成物が前記プロテアーゼ及び前記ジメチルスルホキシドをさらに含む、[1]に記載の糖化タンパク質測定試薬。
[3]前記4-アミノアンチピリン含有部分組成物がキレート剤をさらに含む、[1]又は[2]に記載の糖化タンパク質測定試薬。
[4]前記フェロシアン化物含有部分組成物のpHが7.0より大きい、[1]から[3]のいずれか1項に記載の糖化タンパク質測定試薬。
[5]少なくともトリンダー試薬、4-アミノアンチピリン、プロテアーゼ、ジメチルスルホキシド、及びフェロシアン化物を含む糖化タンパク質測定試薬であって、
少なくとも前記トリンダー試薬がトリンダー試薬含有部分組成物に含まれ、
少なくとも前記4-アミノアンチピリンが4-アミノアンチピリン含有部分組成物に含まれ、
少なくとも前記フェロシアン化物がフェロシアン化物含有部分組成物に含まれ、
前記フェロシアン化物含有部分組成物のpHが7.0より大きい、
糖化タンパク質測定試薬。
[6]前記4-アミノアンチピリン含有部分組成物又は前記フェロシアン化物含有部分組成物が前記プロテアーゼ及び前記ジメチルスルホキシドをさらに含む、[5]に記載の糖化タンパク質測定試薬。
[7]前記4-アミノアンチピリン含有部分組成物がキレート剤をさらに含む、[5]又は[6]に記載の糖化タンパク質測定試薬。
[8]前記フェロシアン化物含有部分組成物がキレート剤をさらに含む、[5]から[7]のいずれか1項に記載の糖化タンパク質測定試薬。
[9]少なくともトリンダー試薬、4-アミノアンチピリン、プロテアーゼ、ジメチルスルホキシド、及びフェロシアン化物を含む糖化タンパク質測定試薬であって、
少なくとも前記トリンダー試薬がトリンダー試薬含有部分組成物に含まれ、
少なくとも前記4-アミノアンチピリンが4-アミノアンチピリン含有部分組成物に含まれ、
少なくとも前記フェロシアン化物がフェロシアン化物含有部分組成物に含まれ、
前記4-アミノアンチピリン含有部分組成物がキレート剤をさらに含む、
糖化タンパク質測定試薬。
[10]前記4-アミノアンチピリン含有部分組成物又は前記フェロシアン化物含有部分組成物が前記プロテアーゼ及び前記ジメチルスルホキシドをさらに含む、[9]に記載の糖化タンパク質測定試薬。
[11]前記フェロシアン化物含有部分組成物がキレート剤をさらに含む、[9]又は[10]に記載の糖化タンパク質測定試薬。
[12]前記フェロシアン化物含有部分組成物のpHが7.0より大きい、[9]から[11]のいずれか1項に記載の糖化タンパク質測定試薬。
[13]前記キレート剤が、グリコールエーテルジアミン四酢酸、O,O’-ビス(2-アミノフェニル)エチレングリコール-N,N,N’,N’-四酢酸、N-(2-ヒドロキシエチル)イミノ二酢酸、ニトリロトリス(メチルホスホン酸)、ニトリロ三酢酸、トランス-1,2-ジアミノシクロヘキサン-N,N,N,N-四酢酸、ジエチレントリアミン-N,N,N’,N”,N”-五酢酸、1,3-ジアミノ-2-プロパノール-N,N,N’,N’-四酢酸、グルコン酸、りんご酸、クエン酸、サリチル酸、N-[トリス(ヒドロキシメチル)メチル]グリシン、N,N-ビス(2-ヒドロキシエチル)グリシンおよびその塩からなる郡より選択される、[1]から[4]、及び[7]から[12]のいずれか1項に記載の糖化タンパク質測定試薬。
[14]前記キレート剤がクエン酸又はその塩である、[1]から[4]、及び[7]から[12]のいずれか1項に記載の糖化タンパク質測定試薬。
[15]前記キレート剤が、酒石酸若しくはその塩、又はエチレンジアミン四酢酸若しくはその塩ではない、[1]から[4]、及び[7]から[12]のいずれか1項に記載の糖化タンパク質測定試薬。
[16]前記キレート剤の濃度が5μmol/L以上1000mmol/L以下である、[1]から[4]、及び[7]から[15]のいずれか1項に記載の糖化タンパク質測定試薬。
[17]前記キレート剤の濃度が10μmol/L以上である、[16]に記載の糖化タンパク質測定試薬。
[18]前記キレート剤の濃度が1.25mmol/L以上である、[16]に記載の糖化タンパク質測定試薬。
[19]前記キレート剤の濃度が100mmol/L以下である、[16]に記載の糖化タンパク質測定試薬。
[20]前記キレート剤の濃度が5mmol/L以下である、[16]に記載の糖化タンパク質測定試薬。
[21]前記4-アミノアンチピリン含有部分組成物又は前記フェロシアン化物含有部分組成物が前記ジメチルスルホキシドをさらに含み、前記4-アミノアンチピリン含有部分組成物又は前記フェロシアン化物含有部分組成物における前記ジメチルスルホキシドの濃度が30wt/vоl%以上80wt/vol%以下である、[1]から[20]のいずれか1項に記載の糖化タンパク質測定試薬。
[22]前記4-アミノアンチピリン含有部分組成物又は前記フェロシアン化物含有部分組成物における前記ジメチルスルホキシドの濃度が35wt/vоl%以上である、[21]に記載の糖化タンパク質測定試薬。
[23]前記4-アミノアンチピリン含有部分組成物又は前記フェロシアン化物含有部分組成物における前記ジメチルスルホキシドの濃度が37.5wt/vоl%以上である、[21]に記載の糖化タンパク質測定試薬。
[24]前記4-アミノアンチピリン含有部分組成物又は前記フェロシアン化物含有部分組成物における前記ジメチルスルホキシドの濃度が70wt/vоl%以下である、[21]に記載の糖化タンパク質測定試薬。
[25]前記4-アミノアンチピリン含有部分組成物又は前記フェロシアン化物含有部分組成物における前記ジメチルスルホキシドの濃度が50wt/vоl%以下である、[21]に記載の糖化タンパク質測定試薬。
[26]前記4-アミノアンチピリン含有部分組成物又は前記フェロシアン化物含有部分組成物のpHが7.1以上10以下である、[1]から[25]のいずれか1項に記載の糖化タンパク質測定試薬。
[27]前記4-アミノアンチピリン含有部分組成物又は前記フェロシアン化物含有部分組成物のpHが7.5以上である、[26]に記載の糖化タンパク質測定試薬。
[28]前記4-アミノアンチピリン含有部分組成物又は前記フェロシアン化物含有部分組成物のpHが8以上である、[26]に記載の糖化タンパク質測定試薬。
[29]前記4-アミノアンチピリン含有部分組成物又は前記フェロシアン化物含有部分組成物のpHが9.5以下である、[26]に記載の糖化タンパク質測定試薬。
[30]前記4-アミノアンチピリン含有部分組成物又は前記フェロシアン化物含有部分組成物のpHが9以下である、[26]に記載の糖化タンパク質測定試薬。
[31]銅を含まない、[1]から[30]のいずれか1項に記載の糖化タンパク質測定試薬。
[32]前記トリンダー試薬含有部分組成物、前記4-アミノアンチピリン含有部分組成物、及び前記フェロシアン化物含有部分組成物が液状である、[1]から[31]のいずれか1項に記載の糖化タンパク質測定試薬。
[33]前記フェロシアン化物がフェロシアン化カリウムである、[1]から[32]のいずれか1項に記載の糖化タンパク質測定試薬。
[34]前記トリンダー試薬がN,N-ビス(4-スルホブチル)-3-メチルアニリンである、[1]から[33]のいずれか1項に記載の糖化タンパク質測定試薬。
[35]前記糖化タンパク質が糖化アルブミンである、[1]から[34]のいずれか1項に記載の糖化タンパク質測定試薬。
[36]2℃以上10℃以下で保存される、[1]から[35]のいずれか1項に記載の糖化タンパク質測定試薬。
[37]5℃で14日保存された前記トリンダー試薬含有部分組成物と、30℃で14日保存された前記4-アミノアンチピリン含有部分組成物及び前記フェロシアン化物含有部分組成物と、を組み合わせて使用した場合の糖化タンパク質の測定感度に対する、5℃で28日保存された前記トリンダー試薬含有部分組成物と、30℃で28日保存された前記4-アミノアンチピリン含有部分組成物及び前記フェロシアン化物含有部分組成物と、を組み合わせて使用した場合の糖化タンパク質の測定感度の比が95%以上である、[1]から[36]のいずれか1項に記載の糖化タンパク質測定試薬。
[38]前記トリンダー試薬含有部分組成物が、糖化アミノ酸オキシダーゼ及びペルオキシダーゼをさらに含む、[1]から[37]のいずれか1項に記載の糖化タンパク質測定試薬。
[39]
糖化タンパク質の測定方法であって、
検体に、少なくともトリンダー試薬、4-アミノアンチピリン、プロテアーゼ、ジメチルスルホキシド、及びフェロシアン化物を含む糖化タンパク質測定試薬を接触させることと、
検体中に存在する糖化タンパク質に依存する発色を検出することと、
を含み、
少なくとも前記糖化タンパク質測定試薬が前記検体に接触する前に、
少なくとも前記トリンダー試薬がトリンダー試薬含有部分組成物に含まれ、
少なくとも前記4-アミノアンチピリンが4-アミノアンチピリン含有部分組成物に含まれ、
少なくとも前記フェロシアン化物がフェロシアン化物含有部分組成物に含まれ、
前記フェロシアン化物含有部分組成物がキレート剤をさらに含む、
糖化タンパク質の測定方法。
[40]前記4-アミノアンチピリン含有部分組成物又は前記フェロシアン化物含有部分組成物が前記プロテアーゼ及び前記ジメチルスルホキシドをさらに含む、[39]に記載の糖化タンパク質の測定方法。
[41]前記4-アミノアンチピリン含有部分組成物がキレート剤をさらに含む、[39]又は[40]に記載の糖化タンパク質の測定方法。
[42]前記フェロシアン化物含有部分組成物のpHが7.0より大きい、[39]から[41]のいずれか1項に記載の糖化タンパク質の測定方法。
[43]
糖化タンパク質の測定方法であって、
検体に、少なくともトリンダー試薬、4-アミノアンチピリン、プロテアーゼ、ジメチルスルホキシド、及びフェロシアン化物を含む糖化タンパク質測定試薬を接触させることと、
検体中に存在する糖化タンパク質に依存する発色を検出することと、
を含み、
少なくとも前記糖化タンパク質測定試薬が前記検体に接触する前に、
少なくとも前記トリンダー試薬がトリンダー試薬含有部分組成物に含まれ、
少なくとも前記4-アミノアンチピリンが4-アミノアンチピリン含有部分組成物に含まれ、
少なくとも前記フェロシアン化物がフェロシアン化物含有部分組成物に含まれ、
前記フェロシアン化物含有部分組成物のpHが7.0より大きい、
糖化タンパク質の測定方法。
[44]前記4-アミノアンチピリン含有部分組成物又は前記フェロシアン化物含有部分組成物が前記プロテアーゼ及び前記ジメチルスルホキシドをさらに含む、[43]に記載の糖化タンパク質の測定方法。
[45]前記4-アミノアンチピリン含有部分組成物がキレート剤をさらに含む、[43]又は[44]に記載の糖化タンパク質の測定方法。
[46]前記フェロシアン化物含有部分組成物がキレート剤をさらに含む、[43]から[45]のいずれか1項に記載の糖化タンパク質の測定方法。
[47]
糖化タンパク質の測定方法であって、
検体に、少なくともトリンダー試薬、4-アミノアンチピリン、プロテアーゼ、ジメチルスルホキシド、及びフェロシアン化物を含む糖化タンパク質測定試薬を接触させることと、
検体中に存在する糖化タンパク質に依存する発色を検出することと、
を含み、
少なくとも前記糖化タンパク質測定試薬が前記検体に接触する前に、
少なくとも前記トリンダー試薬がトリンダー試薬含有部分組成物に含まれ、
少なくとも前記4-アミノアンチピリンが4-アミノアンチピリン含有部分組成物に含まれ、
少なくとも前記フェロシアン化物がフェロシアン化物含有部分組成物に含まれ、
前記4-アミノアンチピリン含有部分組成物がキレート剤をさらに含む、
糖化タンパク質の測定方法。
[48]前記4-アミノアンチピリン含有部分組成物又は前記フェロシアン化物含有部分組成物が前記プロテアーゼ及び前記ジメチルスルホキシドをさらに含む、[47]に記載の糖化タンパク質の測定方法。
[49]前記フェロシアン化物含有部分組成物がキレート剤をさらに含む、[47]又は[48]に記載の糖化タンパク質の測定方法。
[50]前記フェロシアン化物含有部分組成物のpHが7.0より大きい、[47]から[49]のいずれか1項に記載の糖化タンパク質の測定方法。
[51]前記キレート剤が、グリコールエーテルジアミン四酢酸、O,O’-ビス(2-アミノフェニル)エチレングリコール-N,N,N’,N’-四酢酸、N-(2-ヒドロキシエチル)イミノ二酢酸、ニトリロトリス(メチルホスホン酸)、ニトリロ三酢酸、トランス-1,2-ジアミノシクロヘキサン-N,N,N,N-四酢酸、ジエチレントリアミン-N,N,N’,N”,N”-五酢酸、1,3-ジアミノ-2-プロパノール-N,N,N’,N’-四酢酸、グルコン酸、りんご酸、クエン酸、サリチル酸、N-[トリス(ヒドロキシメチル)メチル]グリシン、N,N-ビス(2-ヒドロキシエチル)グリシンおよびその塩からなる郡より選択される、[39]から[42]、及び[45]から[50]のいずれか1項に記載の糖化タンパク質の測定方法。
[52]前記キレート剤がクエン酸又はその塩である、[39]から[42]、及び[45]から[50]のいずれか1項に記載の糖化タンパク質の測定方法。
[53]前記キレート剤が、酒石酸若しくはその塩、又はエチレンジアミン四酢酸若しくはその塩ではない、[39]から[42]、及び[45]から[50]のいずれか1項に記載の糖化タンパク質の測定方法。
[54]前記糖化タンパク質測定試薬における前記キレート剤の濃度が5μmol/L以上1000mmol/L以下である、[39]から[42]、及び[45]から[53]のいずれか1項に記載の糖化タンパク質の測定方法。
[55]前記キレート剤の濃度が10μmol/L以上である、[54]に記載の糖化タンパク質の測定方法。
[56]前記キレート剤の濃度が1.25mmol/L以上である、[54]に記載の糖化タンパク質の測定方法。
[57]前記キレート剤の濃度が100mmol/L以下である、[54]に記載の糖化タンパク質の測定方法。
[58]前記キレート剤の濃度が5mmol/L以下である、[54]に記載の糖化タンパク質の測定方法。
[59]前記4-アミノアンチピリン含有部分組成物又は前記フェロシアン化物含有部分組成物が前記ジメチルスルホキシドをさらに含み、前記4-アミノアンチピリン含有部分組成物又は前記フェロシアン化物含有部分組成物における前記ジメチルスルホキシドの濃度が30wt/vоl%以上80wt/vol%以下である、[39]から[58]のいずれか1項に記載の糖化タンパク質の測定方法。
[60]前記4-アミノアンチピリン含有部分組成物又は前記フェロシアン化物含有部分組成物における前記ジメチルスルホキシドの濃度が35wt/vоl%以上である、[59]に記載の糖化タンパク質の測定方法。
[61]前記4-アミノアンチピリン含有部分組成物又は前記フェロシアン化物含有部分組成物における前記ジメチルスルホキシドの濃度が37.5wt/vоl%以上である、[59]に記載の糖化タンパク質の測定方法。
[62]前記4-アミノアンチピリン含有部分組成物又は前記フェロシアン化物含有部分組成物における前記ジメチルスルホキシドの濃度が70wt/vоl%以下である、[59]に記載の糖化タンパク質の測定方法。
[63]前記4-アミノアンチピリン含有部分組成物又は前記フェロシアン化物含有部分組成物における前記ジメチルスルホキシドの濃度が50wt/vоl%以下である、[59]に記載の糖化タンパク質の測定方法。
[64]前記4-アミノアンチピリン含有部分組成物又は前記フェロシアン化物含有部分組成物のpHが7.1以上10以下である、[39]から[63]のいずれか1項に記載の糖化タンパク質の測定方法。
[65]前記4-アミノアンチピリン含有部分組成物又は前記フェロシアン化物含有部分組成物のpHが7.5以上である、[64]に記載の糖化タンパク質の測定方法。
[66]前記4-アミノアンチピリン含有部分組成物又は前記フェロシアン化物含有部分組成物のpHが8以上である、[64]に記載の糖化タンパク質の測定方法。
[67]前記4-アミノアンチピリン含有部分組成物又は前記フェロシアン化物含有部分組成物のpHが9.5以下である、[64]に記載の糖化タンパク質の測定方法。
[68]前記4-アミノアンチピリン含有部分組成物又は前記フェロシアン化物含有部分組成物のpHが9以下である、[64]に記載の糖化タンパク質の測定方法。
[69]前記糖化タンパク質測定試薬が銅を含まない、[39]から[68]のいずれか1項に記載の糖化タンパク質の測定方法。
[70]前記トリンダー試薬含有部分組成物、前記4-アミノアンチピリン含有部分組成物、及び前記フェロシアン化物含有部分組成物が液状である、[39]から[69]のいずれか1項に記載の糖化タンパク質の測定方法。
[71]前記フェロシアン化物がフェロシアン化カリウムである、[39]から[70]のいずれか1項に記載の糖化タンパク質の測定方法。
[72]前記トリンダー試薬がN,N-ビス(4-スルホブチル)-3-メチルアニリンである、[39]から[71]のいずれか1項に記載の糖化タンパク質の測定方法。
[73]前記糖化タンパク質が糖化アルブミンである、[39]から[72]のいずれか1項に記載の糖化タンパク質の測定方法。
[74]前記糖化タンパク質測定試薬が前記検体に接触する前に、前記糖化タンパク質測定試薬を2℃以上10℃以下で保存することをさらに含む、[39]から[73]のいずれか1項に記載の糖化タンパク質の測定方法。
[75]5℃で14日保存された前記トリンダー試薬含有部分組成物と、30℃で14日保存された前記4-アミノアンチピリン含有部分組成物及び前記フェロシアン化物含有部分組成物と、を組み合わせて使用した場合の糖化タンパク質の測定感度に対する、5℃で28日保存された前記トリンダー試薬含有部分組成物と、30℃で28日保存された前記4-アミノアンチピリン含有部分組成物及び前記フェロシアン化物含有部分組成物と、を組み合わせて使用した場合の糖化タンパク質の測定感度の比が95%以上である、[39]から[74]のいずれか1項に記載の糖化タンパク質の測定方法。
[76]前記トリンダー試薬含有部分組成物が、糖化アミノ酸オキシダーゼ及びペルオキシダーゼをさらに含む、[39]から[75]のいずれか1項に記載の糖化タンパク質の測定方法。
[77]
少なくともトリンダー試薬、4-アミノアンチピリン、プロテアーゼ、ジメチルスルホキシド、及びフェロシアン化物を含む糖化タンパク質測定試薬の保存方法であって、
少なくともトリンダー試薬を含むトリンダー試薬含有部分組成物を調製することと、
少なくとも4-アミノアンチピリンを含む4-アミノアンチピリン含有部分組成物を調製することと、
少なくともフェロシアン化物及びキレート剤を含むフェロシアン化物含有部分組成物を調製することと、
前記トリンダー試薬含有部分組成物、前記4-アミノアンチピリン含有部分組成物、及び前記フェロシアン化物含有部分組成物を保存することと、
を含む、
糖化タンパク質測定試薬の保存方法。
[78]前記4-アミノアンチピリン含有部分組成物又は前記フェロシアン化物含有部分組成物が前記プロテアーゼ及び前記ジメチルスルホキシドをさらに含む、[77]に記載の糖化タンパク質測定試薬の保存方法。
[79]前記4-アミノアンチピリン含有部分組成物がキレート剤をさらに含む、[77]又は[78]に記載の糖化タンパク質測定試薬の保存方法。
[80]前記フェロシアン化物含有部分組成物のpHが7.0より大きい、[77]から[79]のいずれか1項に記載の糖化タンパク質測定試薬の保存方法。
[81]
少なくともトリンダー試薬、4-アミノアンチピリン、プロテアーゼ、ジメチルスルホキシド、及びフェロシアン化物を含む糖化タンパク質測定試薬の保存方法であって、
少なくともトリンダー試薬を含むトリンダー試薬含有部分組成物を調製することと、
少なくとも4-アミノアンチピリンを含む4-アミノアンチピリン含有部分組成物を調製することと、
少なくともフェロシアン化物を含む、pHが7.0より大きいフェロシアン化物含有部分組成物を調製することと、
前記トリンダー試薬含有部分組成物、前記4-アミノアンチピリン含有部分組成物、及び前記フェロシアン化物含有部分組成物を保存することと、
を含む、
糖化タンパク質測定試薬の保存方法。
[82]前記4-アミノアンチピリン含有部分組成物又は前記フェロシアン化物含有部分組成物が前記プロテアーゼ及び前記ジメチルスルホキシドをさらに含む、[81]に記載の糖化タンパク質測定試薬の保存方法。
[83]前記4-アミノアンチピリン含有部分組成物がキレート剤をさらに含む、[81]又は[82]に記載の糖化タンパク質測定試薬の保存方法。
[84]前記フェロシアン化物含有部分組成物がキレート剤をさらに含む、[81]から[83]のいずれか1項に記載の糖化タンパク質測定試薬の保存方法。
[85]少なくともトリンダー試薬、4-アミノアンチピリン、プロテアーゼ、ジメチルスルホキシド、及びフェロシアン化物を含む糖化タンパク質測定試薬の保存方法であって、
少なくとも前記トリンダー試薬を含むトリンダー試薬含有部分組成物を調製することと、
少なくとも前記4-アミノアンチピリン及びキレート剤を含む4-アミノアンチピリン含有部分組成物を調製することと、
少なくとも前記フェロシアン化物を含むフェロシアン化物含有部分組成物を調製することと、
前記トリンダー試薬含有部分組成物、前記4-アミノアンチピリン含有部分組成物、及び前記フェロシアン化物含有部分組成物を保存することと、
を含む、
糖化タンパク質測定試薬の保存方法。
[86]前記4-アミノアンチピリン含有部分組成物又は前記フェロシアン化物含有部分組成物が前記プロテアーゼ及び前記ジメチルスルホキシドをさらに含む、[85]に記載の糖化タンパク質測定試薬の保存方法。
[87]前記フェロシアン化物含有部分組成物がキレート剤をさらに含む、[85]又は[86]に記載の糖化タンパク質測定試薬の保存方法。
[88]前記フェロシアン化物含有部分組成物のpHが7.0より大きい、[85]から[87]のいずれか1項に記載の糖化タンパク質測定試薬の保存方法。
[89]前記キレート剤が、グリコールエーテルジアミン四酢酸、O,O’-ビス(2-アミノフェニル)エチレングリコール-N,N,N’,N’-四酢酸、N-(2-ヒドロキシエチル)イミノ二酢酸、ニトリロトリス(メチルホスホン酸)、ニトリロ三酢酸、トランス-1,2-ジアミノシクロヘキサン-N,N,N,N-四酢酸、ジエチレントリアミン-N,N,N’,N”,N”-五酢酸、1,3-ジアミノ-2-プロパノール-N,N,N’,N’-四酢酸、グルコン酸、りんご酸、クエン酸、サリチル酸、N-[トリス(ヒドロキシメチル)メチル]グリシン、N,N-ビス(2-ヒドロキシエチル)グリシンおよびその塩からなる郡より選択される、[77]から[80]、及び[83]から[88]のいずれか1項に記載の糖化タンパク質測定試薬の保存方法。
[90]前記キレート剤がクエン酸又はその塩である、[77]から[80]、及び[83]から[88]のいずれか1項に記載の糖化タンパク質測定試薬の保存方法。
[91]前記キレート剤が、酒石酸若しくはその塩、又はエチレンジアミン四酢酸若しくはその塩ではない、[77]から[80]、及び[83]から[88]のいずれか1項に記載の糖化タンパク質測定試薬の保存方法。
[92]前記糖化タンパク質測定試薬における前記キレート剤の濃度が5μmol/L以上1000mmol/L以下である、[77]から[80]、及び[83]から[91]のいずれか1項に記載の糖化タンパク質測定試薬の保存方法。
[93]前記キレート剤の濃度が10μmol/L以上である、[92]に記載の糖化タンパク質測定試薬の保存方法。
[94]前記キレート剤の濃度が1.25mmol/L以上である、[92]に記載の糖化タンパク質測定試薬の保存方法。
[95]前記キレート剤の濃度が100mmol/L以下である、[92]に記載の糖化タンパク質測定試薬の保存方法。
[96]前記キレート剤の濃度が5mmol/L以下である、[92]に記載の糖化タンパク質測定試薬の保存方法。
[97]前記4-アミノアンチピリン含有部分組成物又は前記フェロシアン化物含有部分組成物が前記ジメチルスルホキシドをさらに含み、前記4-アミノアンチピリン含有部分組成物又は前記フェロシアン化物含有部分組成物における前記ジメチルスルホキシドの濃度が30wt/vоl%以上80wt/vol%以下である、[77]から[96]のいずれか1項に記載の糖化タンパク質測定試薬の保存方法。
[98]前記4-アミノアンチピリン含有部分組成物又は前記フェロシアン化物含有部分組成物における前記ジメチルスルホキシドの濃度が35wt/vоl%以上である、[97]に記載の糖化タンパク質測定試薬の保存方法。
[99]前記4-アミノアンチピリン含有部分組成物又は前記フェロシアン化物含有部分組成物における前記ジメチルスルホキシドの濃度が37.5wt/vоl%以上である、[97]に記載の糖化タンパク質測定試薬の保存方法。
[100]前記4-アミノアンチピリン含有部分組成物又は前記フェロシアン化物含有部分組成物における前記ジメチルスルホキシドの濃度が70wt/vоl%以下である、[97]に記載の糖化タンパク質測定試薬の保存方法。
[101]前記4-アミノアンチピリン含有部分組成物又は前記フェロシアン化物含有部分組成物における前記ジメチルスルホキシドの濃度が50wt/vоl%以下である、[97]に記載の糖化タンパク質測定試薬の保存方法。
[102]前記4-アミノアンチピリン含有部分組成物又は前記フェロシアン化物含有部分組成物のpHが7.1以上10以下である、[77]から[101]のいずれか1項に記載の糖化タンパク質測定試薬の保存方法。
[103]前記4-アミノアンチピリン含有部分組成物又は前記フェロシアン化物含有部分組成物のpHが7.5以上である、[102]に記載の糖化タンパク質測定試薬の保存方法。
[104]前記4-アミノアンチピリン含有部分組成物又は前記フェロシアン化物含有部分組成物のpHが8以上である、[102]に記載の糖化タンパク質測定試薬の保存方法。
[105]前記4-アミノアンチピリン含有部分組成物又は前記フェロシアン化物含有部分組成物のpHが9.5以下である、[102]に記載の糖化タンパク質測定試薬の保存方法。
[106]前記4-アミノアンチピリン含有部分組成物又は前記フェロシアン化物含有部分組成物のpHが9以下である、[102]に記載の糖化タンパク質測定試薬の保存方法。
[107]前記糖化タンパク質測定試薬が銅を含まない、[77]から[106]のいずれか1項に記載の糖化タンパク質測定試薬の保存方法。
[108]前記トリンダー試薬含有部分組成物、前記4-アミノアンチピリン含有部分組成物、及び前記フェロシアン化物含有部分組成物が液状である、[77]から[107]のいずれか1項に記載の糖化タンパク質測定試薬の保存方法。
[109]前記フェロシアン化物がフェロシアン化カリウムである、[77]から[108]のいずれか1項に記載の糖化タンパク質測定試薬の保存方法。
[110]前記トリンダー試薬がN,N-ビス(4-スルホブチル)-3-メチルアニリンである、[77]から[109]のいずれか1項に記載の糖化タンパク質測定試薬の保存方法。
[111]前記糖化タンパク質が糖化アルブミンである、[77]から[110]のいずれか1項に記載の糖化タンパク質測定試薬の保存方法。
[112]前記保存することにおいて、前記トリンダー試薬含有部分組成物、前記4-アミノアンチピリン含有部分組成物、及び前記フェロシアン化物含有部分組成物を2℃以上10℃以下で保存することをさらに含む、[77]から[111]のいずれか1項に記載の糖化タンパク質測定試薬の保存方法。
[113]5℃で14日保存された前記トリンダー試薬含有部分組成物と、30℃で14日保存された前記4-アミノアンチピリン含有部分組成物及び前記フェロシアン化物含有部分組成物と、を組み合わせて使用した場合の糖化タンパク質の測定感度に対する、5℃で28日保存された前記トリンダー試薬含有部分組成物と、30℃で28日保存された前記4-アミノアンチピリン含有部分組成物及び前記フェロシアン化物含有部分組成物と、を組み合わせて使用した場合の糖化タンパク質の測定感度の比が95%以上である、[77]から[112]のいずれか1項に記載の糖化タンパク質測定試薬の保存方法。
[114]前記トリンダー試薬含有部分組成物が、糖化アミノ酸オキシダーゼ及びペルオキシダーゼをさらに含む、[77]から[113]のいずれか1項に記載の糖化タンパク質測定試薬の保存方法。
[115]
少なくともトリンダー試薬、4-アミノアンチピリン、プロテアーゼ、ジメチルスルホキシド、及びフェロシアン化物を含む糖化タンパク質測定試薬の安定化方法であって、
少なくともトリンダー試薬を含むトリンダー試薬含有部分組成物を調製することと、
少なくとも4-アミノアンチピリンを含む4-アミノアンチピリン含有部分組成物を調製することと、
少なくともフェロシアン化物及びキレート剤を含むフェロシアン化物含有部分組成物を調製することと、
を含む、
糖化タンパク質測定試薬の安定化方法。
[116]前記4-アミノアンチピリン含有部分組成物又は前記フェロシアン化物含有部分組成物が前記プロテアーゼ及び前記ジメチルスルホキシドをさらに含む、[115]に記載の糖化タンパク質測定試薬の安定化方法。
[117]前記4-アミノアンチピリン含有部分組成物がキレート剤をさらに含む、[115]又は[116]に記載の糖化タンパク質測定試薬の安定化方法。
[118]前記フェロシアン化物含有部分組成物のpHが7.0より大きい、[115]から[117]のいずれか1項に記載の糖化タンパク質測定試薬の安定化方法。
[119]
少なくともトリンダー試薬、4-アミノアンチピリン、プロテアーゼ、ジメチルスルホキシド、及びフェロシアン化物を含む糖化タンパク質測定試薬の安定化方法であって、
少なくともトリンダー試薬を含むトリンダー試薬含有部分組成物を調製することと、
少なくとも4-アミノアンチピリンを含む4-アミノアンチピリン含有部分組成物を調製することと、
少なくともフェロシアン化物を含む、pHが7.0より大きいフェロシアン化物含有部分組成物を調製することと、
を含む、
糖化タンパク質測定試薬の安定化方法。
[120]前記4-アミノアンチピリン含有部分組成物又は前記フェロシアン化物含有部分組成物が前記プロテアーゼ及び前記ジメチルスルホキシドをさらに含む、[119]に記載の糖化タンパク質測定試薬の安定化方法。
[121]前記4-アミノアンチピリン含有部分組成物がキレート剤をさらに含む、[119]又は[120]に記載の糖化タンパク質測定試薬の安定化方法。
[122]前記フェロシアン化物含有部分組成物がキレート剤をさらに含む、[119]から[121]のいずれか1項に記載の糖化タンパク質測定試薬の安定化方法。
[123]少なくともトリンダー試薬、4-アミノアンチピリン、プロテアーゼ、ジメチルスルホキシド、及びフェロシアン化物を含む糖化タンパク質測定試薬の安定化方法であって、
少なくともトリンダー試薬を含むトリンダー試薬含有部分組成物を調製することと、
少なくとも4-アミノアンチピリン及びキレート剤を含む4-アミノアンチピリン含有部分組成物を調製することと、
少なくともフェロシアン化物を含むフェロシアン化物含有部分組成物を調製することと、
を含む、
糖化タンパク質測定試薬の安定化方法。
[124]前記4-アミノアンチピリン含有部分組成物又は前記フェロシアン化物含有部分組成物が前記プロテアーゼ及び前記ジメチルスルホキシドをさらに含む、[123]に記載の糖化タンパク質測定試薬の安定化方法。
[125]前記フェロシアン化物含有部分組成物がキレート剤をさらに含む、[123]又は[124]に記載の糖化タンパク質測定試薬の安定化方法。
[126]前記フェロシアン化物含有部分組成物のpHが7.0より大きい、[123]から[125]のいずれか1項に記載の糖化タンパク質測定試薬の安定化方法。
[127]前記キレート剤が、グリコールエーテルジアミン四酢酸、O,O’-ビス(2-アミノフェニル)エチレングリコール-N,N,N’,N’-四酢酸、N-(2-ヒドロキシエチル)イミノ二酢酸、ニトリロトリス(メチルホスホン酸)、ニトリロ三酢酸、トランス-1,2-ジアミノシクロヘキサン-N,N,N,N-四酢酸、ジエチレントリアミン-N,N,N’,N”,N”-五酢酸、1,3-ジアミノ-2-プロパノール-N,N,N’,N’-四酢酸、グルコン酸、りんご酸、クエン酸、サリチル酸、N-[トリス(ヒドロキシメチル)メチル]グリシン、N,N-ビス(2-ヒドロキシエチル)グリシンおよびその塩からなる郡より選択される、[115]から[118]及び[121]から[126]のいずれか1項に記載の糖化タンパク質測定試薬の安定化方法。
[128]前記キレート剤がクエン酸又はその塩である、[115]から[118]、及び[121]から[126]のいずれか1項に記載の糖化タンパク質測定試薬の安定化方法。
[129]前記キレート剤が、酒石酸若しくはその塩、又はエチレンジアミン四酢酸若しくはその塩ではない、[115]から[118]、及び[121]から[126]のいずれか1項に記載の糖化タンパク質測定試薬の安定化方法。
[130]前記糖化タンパク質測定試薬における前記キレート剤の濃度が5μmol/L以上1000mmol/L以下である、[115]から[118]、及び[121]から[129]のいずれか1項に記載の糖化タンパク質測定試薬の安定化方法。
[131]前記キレート剤の濃度が10μmol/L以上である、[130]に記載の糖化タンパク質測定試薬の安定化方法。
[132]前記キレート剤の濃度が1.25mmol/L以上である、[130]に記載の糖化タンパク質測定試薬の安定化方法。
[133]前記キレート剤の濃度が100mmol/L以下である、[130]に記載の糖化タンパク質測定試薬の安定化方法。
[134]前記キレート剤の濃度が5mmol/L以下である、[130]に記載の糖化タンパク質測定試薬の安定化方法。
[135]前記4-アミノアンチピリン含有部分組成物又は前記フェロシアン化物含有部分組成物が前記ジメチルスルホキシドをさらに含み、前記4-アミノアンチピリン含有部分組成物又は前記フェロシアン化物含有部分組成物における前記ジメチルスルホキシドの濃度が30wt/vоl%以上80wt/vol%以下である、[115]から[134]のいずれか1項に記載の糖化タンパク質測定試薬の安定化方法。
[136]前記4-アミノアンチピリン含有部分組成物又は前記フェロシアン化物含有部分組成物における前記ジメチルスルホキシドの濃度が35wt/vоl%以上である、[135]に記載の糖化タンパク質測定試薬の安定化方法。
[137]前記4-アミノアンチピリン含有部分組成物又は前記フェロシアン化物含有部分組成物における前記ジメチルスルホキシドの濃度が37.5wt/vоl%以上である、[135]に記載の糖化タンパク質測定試薬の安定化方法。
[138]前記4-アミノアンチピリン含有部分組成物又は前記フェロシアン化物含有部分組成物における前記ジメチルスルホキシドの濃度が70wt/vоl%以下である、[135]に記載の糖化タンパク質測定試薬の安定化方法。
[139]前記4-アミノアンチピリン含有部分組成物又は前記フェロシアン化物含有部分組成物における前記ジメチルスルホキシドの濃度が50wt/vоl%以下である、[135]に記載の糖化タンパク質測定試薬の安定化方法。
[140]前記4-アミノアンチピリン含有部分組成物又は前記フェロシアン化物含有部分組成物のpHが7.1以上10以下である、[115]から[139]のいずれか1項に記載の糖化タンパク質測定試薬の安定化方法。
[141]前記4-アミノアンチピリン含有部分組成物又は前記フェロシアン化物含有部分組成物のpHが7.5以上である、[140]に記載の糖化タンパク質測定試薬の安定化方法。
[142]前記4-アミノアンチピリン含有部分組成物又は前記フェロシアン化物含有部分組成物のpHが8以上である、[140]に記載の糖化タンパク質測定試薬の安定化方法。
[143]前記4-アミノアンチピリン含有部分組成物又は前記フェロシアン化物含有部分組成物のpHが9.5以下である、[140]に記載の糖化タンパク質測定試薬の安定化方法。
[144]前記4-アミノアンチピリン含有部分組成物又は前記フェロシアン化物含有部分組成物のpHが9以下である、[140]に記載の糖化タンパク質測定試薬の安定化方法。
[145]前記糖化タンパク質測定試薬が銅を含まない、[115]から[144]のいずれか1項に記載の糖化タンパク質測定試薬の安定化方法。
[146]前記トリンダー試薬含有部分組成物、前記4-アミノアンチピリン含有部分組成物、及び前記フェロシアン化物含有部分組成物が液状である、[115]から[145]のいずれか1項に記載の糖化タンパク質測定試薬の安定化方法。
[147]前記フェロシアン化物がフェロシアン化カリウムである、[115]から[146]のいずれか1項に記載の糖化タンパク質測定試薬の安定化方法。
[148]前記トリンダー試薬がN,N-ビス(4-スルホブチル)-3-メチルアニリンである、[115]から[147]のいずれか1項に記載の糖化タンパク質測定試薬の安定化方法。
[149]前記糖化タンパク質が糖化アルブミンである、[115]から[148]のいずれか1項に記載の糖化タンパク質測定試薬の安定化方法。
[150]前記トリンダー試薬含有部分組成物、前記4-アミノアンチピリン含有部分組成物、及び前記フェロシアン化物含有部分組成物を2℃以上10℃以下で保存することをさらに含む、[115]から[149]のいずれか1項に記載の糖化タンパク質測定試薬の安定化方法。
[151]5℃で14日保存された前記トリンダー試薬含有部分組成物と、30℃で14日保存された前記4-アミノアンチピリン含有部分組成物及び前記フェロシアン化物含有部分組成物と、を組み合わせて使用した場合の糖化タンパク質の測定感度に対する、5℃で28日保存された前記トリンダー試薬含有部分組成物と、30℃で28日保存された前記4-アミノアンチピリン含有部分組成物及び前記フェロシアン化物含有部分組成物と、を組み合わせて使用した場合の糖化タンパク質の測定感度の比が95%以上である、[115]から[150]のいずれか1項に記載の糖化タンパク質測定試薬の安定化方法。
[152]前記トリンダー試薬含有部分組成物が、糖化アミノ酸オキシダーゼ及びペルオキシダーゼをさらに含む、[115]から[151]のいずれか1項に記載の糖化タンパク質測定試薬の安定化方法。
本発明によれば、試薬ブランクの上昇を従来技術より抑制することができる糖化タンパク質測定試薬、糖化タンパク質の測定方法、糖化タンパク質測定試薬の保存方法、及び糖化タンパク質測定試薬の安定化方法を提供することが可能である。
実施例2に係るキレート剤の種類及びpHと試薬ブランクとの関係を示すグラフである。
以下、本発明の好適な実施の形態(以下において、「実施形態」という。)について詳細に説明する。なお以下に示す実施形態は、この発明の技術的思想を具体化するための装置や方法を例示するものであって、この発明の技術的思想は構成部材の組み合わせ等を下記のものに特定するものではない。この発明の技術的思想は、特許請求の範囲において種々の変更を加えることができる。
第1実施形態に係る糖化タンパク質測定試薬は、少なくともトリンダー試薬、4-アミノアンチピリン、プロテアーゼ、ジメチルスルホキシド、及びフェロシアン化物を含み、少なくともトリンダー試薬がトリンダー試薬含有部分組成物に含まれ、少なくとも4-アミノアンチピリンが4-アミノアンチピリン含有部分組成物に含まれ、少なくともフェロシアン化物がフェロシアン化物含有部分組成物に含まれ、フェロシアン化物含有部分組成物がキレート剤をさらに含む。
第1実施形態に係る糖化タンパク質測定試薬において、4-アミノアンチピリン含有部分組成物又はフェロシアン化物含有部分組成物がプロテアーゼ及びジメチルスルホキシドをさらに含んでいてもよい。または第1実施形態に係る糖化タンパク質測定試薬において、4-アミノアンチピリン含有部分組成物がキレート剤をさらに含んでいてもよい。または第1実施形態に係る糖化タンパク質測定試薬において、フェロシアン化物含有部分組成物のpHが7.0より大きくてもよい。なお、pHが7.0より大きいとは、pH=7.0を含まない。
第2実施形態に係る糖化タンパク質測定試薬は、少なくともトリンダー試薬、4-アミノアンチピリン、プロテアーゼ、ジメチルスルホキシド、及びフェロシアン化物を含み、少なくともトリンダー試薬がトリンダー試薬含有部分組成物に含まれ、少なくとも4-アミノアンチピリンが4-アミノアンチピリン含有部分組成物に含まれ、少なくともフェロシアン化物がフェロシアン化物含有部分組成物に含まれ、フェロシアン化物含有部分組成物のpHが7.0より大きい。なお、pHが7.0より大きいとは、pH=7.0を含まない。
第2実施形態に係る糖化タンパク質測定試薬において、4-アミノアンチピリン含有部分組成物又はフェロシアン化物含有部分組成物がプロテアーゼ及びジメチルスルホキシドをさらに含んでいてもよい。または第2実施形態に係る糖化タンパク質測定試薬において、4-アミノアンチピリン含有部分組成物がキレート剤をさらに含んでいてもよい。または第2実施形態に係る糖化タンパク質測定試薬において、フェロシアン化物含有部分組成物がキレート剤をさらに含んでいてもよい。
第3実施形態に係る糖化タンパク質測定試薬は、少なくともトリンダー試薬、4-アミノアンチピリン、プロテアーゼ、ジメチルスルホキシド、及びフェロシアン化物を含み、少なくともトリンダー試薬がトリンダー試薬含有部分組成物に含まれ、少なくとも4-アミノアンチピリンが4-アミノアンチピリン含有部分組成物に含まれ、少なくともフェロシアン化物がフェロシアン化物含有部分組成物に含まれ、4-アミノアンチピリン含有部分組成物がキレート剤をさらに含む。
第3実施形態に係る糖化タンパク質測定試薬において、4-アミノアンチピリン含有部分組成物又はフェロシアン化物含有部分組成物がプロテアーゼ及びジメチルスルホキシドをさらに含んでいてもよい。または第3実施形態に係る糖化タンパク質測定試薬において、フェロシアン化物含有部分組成物がキレート剤をさらに含んでいてもよい。または第3実施形態に係る糖化タンパク質測定試薬において、フェロシアン化物含有部分組成物のpHが7.0より大きくてもよい。なお、pHが7.0より大きいとは、pH=7.0を含まない。
以下において、特段の説明がない限りは、第1から第3実施形態に係る糖化タンパク質測定試薬に共通する事項を説明する。
第1から第3実施形態に係る糖化タンパク質測定試薬は、キットの形態で保存、流通及び使用されてもよい。キットの形態としては、例えば2試薬系キット、3試薬系キット等が挙げられるが、トリンダー試薬と、4-アミノアンチピリンと、フェロシアン化物と、を別保存する形態である3試薬系キットにすることで、検体感度残存率を向上することができる。
本開示において、試薬とは、測定対象を測定する試薬であり、例えば部分組成物の集合体である。試薬は、それのみで測定対象を検出可能である。部分組成物とは、試薬の一部を構成する組成物である。部分組成物は、それのみでは測定対象を測定することができない。
糖化タンパク質は、例えば糖化アルブミン(GA)、糖化ヘモグロビン(HbA1c等)である。
トリンダー試薬含有部分組成物は、糖化アミノ酸オキシダーゼ及びペルオキシダーゼをさらに含み得る。
実施形態に係る糖化タンパク質測定試薬と、測定対象の検体(サンプル検体)に含まれるグルコースが結合したタンパク質(糖化タンパク質)と、を接触させると、糖化タンパク質がプロテアーゼにより糖化アミノ酸あるいは糖化ペプチドに分解される。糖化アミノ酸あるいは糖化ペプチドは、糖化アミノ酸オキシダーゼによりアミノ酸あるいはペプチドとグルコソンに分解される。また、この際、糖化アミノ酸オキシダーゼにより、水と酸素が反応して、過酸化水素が生じる。トリンダー試薬と、4-アミノアンチピリンと、は、過酸化水素及びペルオキシダーゼの存在下、酸化縮合反応し呈色する。例えばトリンダー試薬として、N,N-ビス(4-スルホブチル)-3-メチルアニリン(TODB)を用いた場合、青紫色に呈色する発色反応が生じる。青紫色の呈色は、波長546nmにおける吸光度の測定により検出される。波長546nmにおける吸光度に基づき、検体に含まれる糖化タンパク質の濃度が定量される。
糖化タンパク質の濃度を測定する際、サンプル検体に最初に糖化アミノ酸オキシダーゼ及びペルオキシダーゼを含むトリンダー試薬含有部分組成物を添加すると、サンプル検体に混在する遊離の糖化アミノ酸あるいは糖化ペプチドが消去されるので、好ましいことが知られている。実施形態に係る糖化タンパク質測定試薬の通常の使用方法においては、例えば、予め、4-アミノアンチピリン含有部分組成物とフェロシアン化物含有部分組成物とが混合され、4-アミノアンチピリン及びフェロシアン化物含有部分組成物が用意される。さらに、サンプル検体にトリンダー試薬含有部分組成物を添加し、数分、例えば5分から10分程度、サンプル検体とトリンダー試薬含有部分組成物の混合物を放置して、その後、当該混合物に4-アミノアンチピリン及びフェロシアン化物含有部分組成物を添加し、発色の程度を測定することによって、糖化タンパク質が測定できる。ただし、場合によっては、サンプル検体に添加する際に、トリンダー試薬含有部分組成物と4-アミノアンチピリン及びフェロシアン化物含有部分組成物とを同時に添加混合してもよいし、トリンダー試薬含有部分組成物と4-アミノアンチピリン及びフェロシアン化物含有部分組成物を予め混合してサンプル検体に添加してもよいし、先ず4-アミノアンチピリン及びフェロシアン化物含有部分組成物をサンプル検体に添加し、その後、トリンダー試薬含有部分組成物を添加してもよい。
糖化タンパク質を定量するためには、通常、糖化タンパク質濃度が既知である1つ以上の検量用物質(キャリブレーター)を測定し、キャリブレーションを行うことが多い。キャリブレーターの作成方法やキャリブレーション方法としては公知情報に基づき当業者は実施することができるが、例えば、国際公開第2001/094618号や特開2005-261383号公報等の記載を参考に適宜実施することができる。また、測定試薬保存中の感度低下による測定値の変動を補正するために、例えば1カ月に1回等定期的にキャリブレーションを行うのが通常である。
プロテアーゼは、例えば4-アミノアンチピリン含有部分組成物に含まれるが、フェロシアン化物含有部分組成物に含まれていてもよい。プロテアーゼは、糖化タンパク質を分解して糖化アミノ酸又は糖化ペプチドを有効に生成するものであればよい。プロテアーゼは、例えば、エンドペプチダーゼである。エンドペプチダーゼの例としては、セリンエンドペプチダーゼが挙げられる。プロテアーゼは、バチルス(Bacillus)属、ストレプトマイセス(Streptomyces)属、トリチラチウム(Tritirachium)属、及びアスペルギルス(Aspergillus)属等の微生物由来プロテアーゼ並びにその遺伝子組み換え型プロテアーゼが挙げられる。バチルス属由来プロテアーゼの例としては、アルカラーゼ、ニュートラーゼ、エスペラーゼ、サビナーゼ(以上、ノボザイムズ社製)、ビオプラーゼ OP、ビオプラーゼ SP-20FG、ビオプラーゼ 30L、ビオプラーゼ 30G、ビオプラーゼ AL-15FG、ビオプラーゼ APL-30、プロテアーゼCL-15(以上、ナガセケムテックス社製)、プロチン SD PC-10CF、サモアーゼ PC-10F、プロチン SD-AY10、プロチン SD-NY10(以上、天野エンザイム社製)、Multifect PR6L、Optimase PR40L、Optimase PR40X、Optimase PR40E(以上、ダニスコジャパン社製)、オリエンターゼ 22BF、ヌクレイシン、オリエンターゼ10NL、オリエンターゼ90N(以上、エイチビイアイ社製)、アロアーゼ AP-10、アロアーゼ NP-10、アロアーゼ XA-10(以上、ヤクルト薬品工業社製)、サブチリシン、細菌プロテイナーゼ タイプ XXIV、プロテアーゼ Bacillus licheniformis由来 タイプ VIII、プロテアーゼ Bacillus polymyxa由来 タイプ IX、サーモリシン Geobacillus Stearothermophilus由来 タイプ X、プロテアーゼ Bacillus polymyxa由来 タイプ XV、プロテアーゼ Bacillus sp.由来 タイプ XXVII、プロテアーゼ Bacillus licheniformis由来 タイプ XXXI(以上、シグマ社製)、サーモリシン(富士フイルム和光純薬社製)、ディスパーゼI、ディスパーゼII(以上、合同酒精社製)、Neutral Proteinase(TOYOBO USA社製)等が挙げられる。ストレプトマイセス属由来プロテアーゼの例としては、プロナーゼ、プロテアーゼ Streptomyces griseus由来 タイプ XIV(以上、シグマ社製)、Alkalophilic proteinase(TOYOBO USA社製)、デナチーム PMC SOFTER(ナガセケムテックス社製)等が挙げられる。トリチラチウム属由来プロテアーゼの例としては、プロテイナーゼK(シグマ社製)等が挙げられる。アスペルギルス属由来プロテアーゼの例としては、プロテアーゼ P「アマノ」3SD、プロテアーゼ A「アマノ」SD、プロテアーゼ M「アマノ」SD(以上、天野エンザイム社製)、スミチーム MP、スミチーム LPL-G、スミチーム LP50D、スミチーム AP(以上、新日本化学工業社製)、オリエンターゼ OP、オリエンターゼ AY(以上、エイチビイアイ社製)、プロテアーゼ Aspergillus saitoi由来 タイプ XIII、プロテアーゼ Aspergillus sojae由来 タイプ XIX、プロテアーゼ Aspergillus melleus由来 タイプ XXIII、プロテアーゼ Aspergillus oryzae由来(以上、シグマ社製)、デナチーム AP、デナプシン 2P(以上、ナガセケムテックス社製)、パンチダーゼ NP-2、パンチダーゼ MP、パンチダーゼ P(以上、ヤクルト薬品工業社製)等が挙げられる。これらのうち、アルカラーゼ、ビオプラーゼ SP-20FG、プロチン SD-AY10、Multifect PR6L、Optimase PR40L、アロアーゼ XA-10、サブチリシン、プロナーゼ、プロテイナーゼK、PR“Amano”Kが好適である。
また別の観点からプロテアーゼとしては、例えば、酵素番号がEC:3.4、又はEC:3.4.21のプロテアーゼが好ましい例として挙げられる。またEC:3.4.21.62のプロテアーゼもさらに好ましい例として挙げられる。
ジメチルスルホキシドは、例えば4-アミノアンチピリン含有部分組成物に含まれるが、フェロシアン化物含有部分組成物に含まれていてもよい。ジメチルスルホキシドは、プロテアーゼの安定化剤として機能し得る。
フェロシアン化物は、検体に含まれるビリルビンが糖化タンパク質の測定に影響を与えることを抑制する。フェロシアン化物の例としては、フェロシアンイオンを含有するいずれの化合物であってもよく、フェロシアン化カリウム(Fe(CN)64)やフェロシアン化ナトリウム(Fe(CN)6Na4)などが挙げられる。
トリンダー試薬含有部分組成物に含まれ得る糖化アミノ酸オキシダーゼとしてはヒトタンパク質由来の糖化アミノ酸あるいは糖化ペプチドに有効に作用する糖化アミノ酸オキシダーゼであればよく、その例としては、ジベレラ(Gibberella)属、アスペルギルス(Aspergillus)属、カンジダ(Candida)属、ペニシリウム(
Penicillium)属、フザリウム(Fusarium)属、アクレモニウム(A
cremonium)属、デバリオマイゼス(Debaryomyces)属、及びコリネバクテリウム(Corynebacterium)属由来の糖化アミノ酸オキシダーゼ、並びにその遺伝子組み換え型糖化アミノ酸オキシダーゼ変異体等が挙げられる。さらに具体的には、ケトアミンオキシダーゼ(KAOD、旭化成ファーマ社製、Clinica Chimica Acta、2002年、324、p.61-71に記載)、変異型KAOD(KAOD-V、旭化成ファーマ社製、特許文献1に記載)、及びFAOD-E(キッコーマン社製)等が挙げられる。
トリンダー試薬含有部分組成物に含まれるトリンダー試薬の例としては、具体的にはN-(3-スルホプロピル)アニリン(HALPS)、N-エチル-N-(3-スルホプロピル)-3-メチルアニリン(TOPS)、N-エチル-N-(2-ヒドロキシ-3-スルホプロピル)-3,5-ジメチルアニリン(MAOS)、N-(3-スルホプロピル)-3,5-ジメトキシアニリン(HDAPS)、N-(2-ヒドロキシ-3-スルホプロピル)-3,5-ジメトキシアニリン(HDAOS)、N-エチル-N-(3-スルホプロピル)-3,5-ジメトキシアニリン(DAPS)、N-エチル-N-(2-ヒドロキシ-3-スルホプロピル)-3,5-ジメトキシアニリン(DAOS)、N-エチル-N-(3-スルホプロピル)アニリン(ALPS)、N-エチル-N-(3-スルホプロピル)-3-メトキシアニリン(ADPS)、N-エチル-N-(2-ヒドロキシ-3-スルホプロピル)-3-メトキシアニリン(ADOS)、N-エチル-N-(2-ヒドロキシ-3-スルホプロピル)-3-メチルアニリン(TOOS)、N,N-ビス(4-スルホブチル)-3-メチルアニリン(TODB)、及び3-ヒドロキシ-2,4,6-トリヨード安息香酸(HTIB)、並びにそれらの塩等が挙げられる。これらのうち、TOPS、ALPS、TOOS、及びTODBが好適である。
TOPSを用いた場合の発色波長は550nmである。ALPSを用いた場合の発色波長は561nmである。TOOSを用いた場合の発色波長は555nmである。TODBを用いた場合の発色波長は550nmである。ただし、吸光度を測定する装置が測定する波長は、発色波長と厳密に一致している必要はない。例えば、波長546nmにおける吸光度を測定する装置で、TOPS、ALPS、TOOS、及びTODBのそれぞれを用いた場合の発色反応を測定することが可能である。
なお、トリンダー試薬と4-アミノアンチピリンとを同一試薬中に含めると、自然に酸化縮合反応して保存中に呈色するため、トリンダー試薬はトリンダー試薬含有部分組成物に含有され、4-アミノアンチピリンは4-アミノアンチピリン含有部分組成物に含有される。
従来、測定試薬や検体などに由来する過酸化物によって非特異的な発色反応が起こり、この吸光度が測定精度を低下させることがある。これら非特異的な発色を試薬ブランクという。これに対し、トリンダー試薬含有部分組成物に含まれ得るペルオキシダーゼは、トリンダー試薬と4-アミノアンチピリンの酸化縮合反応を促進するとともに、過酸化物を消去して、試薬ブランクを低減する機能を有する。ペルオキシダーゼはいずれの由来のものも使用でき、その例としては、西洋わさび由来等の植物由来のペルオキシダーゼ、及び細菌由来、カビ由来などの微生物由来のペルオキシダーゼ等が挙げられる。具体的には、Peroxidase from horseradish(Sigma社製)、ペルオキシダーゼ、西洋わさび由来(富士フイルム和光純薬社製)、PO”AMANO”3(天野エンザイム社製)等が挙げられる。
キレート剤は、フェロシアン化物含有部分組成物及び4-アミノアンチピリン含有部分組成物の少なくともいずれかに含まれる。キレート剤の塩を使用すると、pH変動が抑制されるため好ましい。
キレート剤の例としては、グリコールエーテルジアミン四酢酸、O,O’-ビス(2-アミノフェニル)エチレングリコール-N,N,N’,N’-四酢酸、N-(2-ヒドロキシエチル)イミノ二酢酸、ニトリロトリス(メチルホスホン酸)、ニトリロ三酢酸、トランス-1,2-ジアミノシクロヘキサン-N,N,N,N-四酢酸、ジエチレントリアミン-N,N,N’,N”,N”-五酢酸、1,3-ジアミノ-2-プロパノール-N,N,N’,N’-四酢酸、グルコン酸、りんご酸、クエン酸、サリチル酸、N-[トリス(ヒドロキシメチル)メチル]グリシン、N,N-ビス(2-ヒドロキシエチル)グリシン、及びそれらの塩が挙げられる。好ましいキレート剤は、例えば、クエン酸及びその塩である。ただし、本実施形態において、キレート剤は、酒石酸若しくはその塩、又はエチレンジアミン四酢酸若しくはその塩を除く。
キレート剤の塩としては、塩を形成するものであればその種類は特に限定されず、酸付加塩又は塩基付加塩のいずれであってもよく、双性イオンの形態をとっていてもよい。塩基付加塩としては、例えば、ナトリウム、カリウム、マグネシウム、カルシウム、アルミニウム等の無機塩基との塩基付加塩、あるいはメチルアミン、2-アミノエタノール、アルギニン、リジン、若しくはオルニチン等の有機塩基との塩基付加塩などが含まれる。これらのうち無機塩基との塩基付加塩が好適である。なお、代表的な塩基付加塩としては、ナトリウム塩が例示される。
トリンダー試薬含有部分組成物、4-アミノアンチピリン含有部分組成物、及びフェロシアン化物含有部分組成物のそれぞれは、溶媒として、水及び有機溶媒等をさらに含んでいてもよい。有機溶媒の例としては、アルコール系溶媒(炭素数1~18のアルコールが挙げられ、具体的には、メタノール、ブタノール、エチレングリコール、及びグリセリン等)、ケトン系溶媒(アセトン、及びメチルエチルケトン等)、並びにエーテル系溶媒等(ジエチルエーテル、エチレングリコールモノアルキルエーテル、及びテトラヒドロフランに代表される環状エーテル等)が挙げられる。
また、トリンダー試薬含有部分組成物、4-アミノアンチピリン含有部分組成物、及びフェロシアン化物含有部分組成物のそれぞれは、緩衝剤を含んでいてもよい。緩衝剤の例としては、N-トリス(ヒドロキシメチル)メチル-2-アミノエタンスルホン酸(TES)、3-[4-(2-ヒドロキシエチル)-1-ピペラジニル]プロパンスルホン酸(EPPS)、2-[4-(2-ヒドロキシエチル)-1-ピペラジニル]エタンスルホン酸(HEPES)、2-ヒドロキシ-3-[4-(2-ヒドロキシエチル)-1-ピペラジニル]プロパンスルホン酸(HEPPSO)、N-(2-アセトアミド)-2-アミノエタンスルホン酸(ACES)、N-(2-アセトアミド)イミノジ酢酸(ADA)、N,N-ビス(2-ヒドロキシエチル)-2-アミノエタンスルホン酸(BES)、N,N-ビス(2-ヒドロキシエチル)グリシン(Bicine)、ビス(2-ヒドロキシエチル)イミノトリス(ヒドロキシメチル)メタン(Bis-Tris)、N-シクロヘキシル-3-アミノプロパンスルホン酸(CAPS)、N-シクロヘキシル-2-ヒドロキシ-3-アミノプロパンスルホン酸(CAPSO)、N-シクロヘキシル-2-アミノエタンスルホン酸(CHES)、3-[N,N-ビス(2-ヒドロキシエチル)アミノ]-2-ヒドロキシプロパンスルホン酸(DIPSO)、2-モルホリノエタンスルホン酸(MES)、3-モルホリノプロパンスルホン酸(MOPS)、2-ヒドロキシ-3-モルホリノプロパンスルホン酸(MOPSO)、ピペラジン-1,4-ビス(2-エタンスルホン酸)(PIPES)、ピペラジン-1,4-ビス(2-ヒドロキシ-3-プロパンスルホン酸)(POPSO)、N-トリス(ヒドロキシメチル)メチル-3-アミノプロパンスルホン酸(TAPS)、2-ヒドロキシ-N-トリス(ヒドロキシメチル)メチル-3-アミノプロパンスルホン酸(TAPSO)、N-[トリス(ヒドロキシメチル)メチル]グリシン(Tricine)、及びトリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン(Tris)、等を用いた緩衝剤、又はホウ酸、アンモニア、グリシン、炭酸、酢酸、リン酸、ジエタノールアミン、p-フェノールスルホン酸、2-アミノ-2-メチルプロパン-1,3-ジオール、カコジル酸、マレイン酸、ベロナール及び3,3-ジメチルグルタル酸等が挙げられる。
また、トリンダー試薬含有部分組成物、4-アミノアンチピリン含有部分組成物、及びフェロシアン化物含有部分組成物のそれぞれは、その他の添加物として防腐剤、酵素の安定化剤、界面活性剤、及びその他の酵素等をさらに含んでいてもよい。防腐剤の例としては、アジ化ナトリウム、及びプロクリン(ProClin)等が挙げられる。酵素の安定化剤としては、保存中に酵素を安定化させる安定化剤であればいずれも利用可能であるが、例えば、シクロデキストリン、スクロース、マンノース、フルクトース、ラクトース、ガラクトース及びトレハロース等の糖、ソルビトール、マンニトール等の糖アルコールが挙げられる。界面活性剤としては、陽イオン性界面活性剤、陰イオン性界面活性剤、両性界面活性剤、及び非イオン性界面活性剤の何れを用いてもよく、例えば非イオン性界面活性剤の例としては、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、及びポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブロックポリマー等が挙げられる。また、両性界面活性剤の例としては、アルキルベタイン、酢酸ベタイン、スルホベタイン、及びアルキルアミンオキサイド等が挙げられる。その他の酵素としては、例えばアスコルビン酸オキシダーゼ、ビリルビンオキシダーゼ、カタラーゼ等が挙げられ、これは検体中に含まれるアスコルビン酸やビリルビン、または内在性の過酸化物が測定値に影響を与えるのを抑制するために用いられる。
第1から第3実施形態に係る糖化タンパク質測定試薬は、銅を含まない。
4-アミノアンチピリン含有部分組成物における4-アミノアンチピリンの濃度は、生じた過酸化水素と反応するのに十分な濃度であればよく、下限としては、0.01mmol/L以上、好ましくは0.1mmol/L以上、さらに好ましくは0.5mmol/L以上が例示される。また、上限としては、コストの観点から、100mmol/L以下、好ましくは50mmol/L以下、さらに好ましくは30mmol/L以下が例示される。
4-アミノアンチピリン含有部分組成物又はフェロシアン化物含有部分組成物におけるプロテアーゼの濃度は、適当な時間内に糖化タンパク質を分解できる濃度であればよく、下限としては、100U/mL以上、好ましくは1kU/mL以上、より好ましくは10kU/mL以上が例示される。また、上限としては、コストの観点から、1000kU/mL以下、好ましくは200kU/mL以下、より好ましくは100kU/mL以下が例示される。
4-アミノアンチピリン含有部分組成物又はフェロシアン化物含有部分組成物におけるジメチルスルホキシドの濃度は、プロテアーゼを安定化できる濃度であればよく、下限としては例えば30wt/vоl%以上、32.5wt/vоl%以上、35wt/vоl%以上、あるいは37.5wt/vоl%以上が例示される。また、上限としては、コストの観点から、80wt/vol%以下、70wt/vоl%以下、あるいは50wt/vоl%以下が例示される。
フェロシアン化物含有部分組成物におけるフェロシアン化物の濃度は、検体に含まれるビリルビンが糖化タンパク質の測定に与える影響を抑制するのに十分な濃度であればよく、下限としては、0.001mmol/L以上、好ましくは0.01mmol/L以上、より好ましくは0.02mmol/L以上が例示される。また、コストの観点から、上限としては、10mmol/L以下、好ましくは1mmol/L以下、0.9mmol/L以下、0.8mmol/L以下、0.7mmol/L以下、0.6mmol/L以下、より好ましくは0.5mmol/L以下が例示される。
トリンダー試薬含有部分組成物における糖化アミノ酸オキシダーゼの濃度は、生じた糖化アミノ酸と反応するのに十分な濃度であればよく、下限としては、0.1U/mL以上、好ましくは1U/mL以上、さらに好ましくは10U/mL以上が例示される。また、コストの観点から、上限としては、1000U/mL以下、好ましくは200U/mL以下、さらに好ましくは100U/mL以下が例示される。
トリンダー試薬含有部分組成物におけるトリンダー試薬の濃度は、生じた過酸化水素と反応するのに十分な濃度であればよく、下限としては、0.01mmol/L以上、好ましくは0.1mmol/L以上、さらに好ましくは0.5mmol/L以上が例示される。また、上限としては、コストの観点から、100mmol/L以下、好ましくは10mmol/L以下、さらに好ましくは5mmol/L以下が例示される。
トリンダー試薬含有部分組成物におけるペルオキシダーゼの濃度は、生じた過酸化水素と反応するのに十分な濃度であればよく、下限としては、0.01U/mL以上、好ましくは0.1U/mL以上、さらに好ましくは1U/mL以上が例示される。また、コストの観点から、上限としては、500U/mL以下、好ましくは100U/mL以下、さらに好ましくは50U/mL以下が例示される。
4-アミノアンチピリン含有部分組成物又はフェロシアン化物含有部分組成物におけるキレート剤の濃度の下限としては、例えば5μmol/L以上、好ましくは10μmol/L以上、50μmol/L以上、75μmol/L以上、1mmol/L以上、さらに好ましくは1.25mmol/L以上が例示される。また、例えば、4-アミノアンチピリン含有部分組成物又はフェロシアン化物含有部分組成物におけるキレート剤の濃度の上限としては、1000mmol/L以下、好ましくは100mmol/L以下、25mmol/L以下、15mmol/l以下、10mmol/l以下、さらに好ましくは5mmol/L以下が例示される。
第1実施形態に係る糖化タンパク質測定試薬において、4-アミノアンチピリン含有部分組成物及び/又はフェロシアン化物含有部分組成物のpHの下限は、例えば5.0以上、5.5以上、6.0以上、6.5以上、7.0以上、7.0より大、7.1以上、7.5以上、あるいは8.0以上である。第1実施形態に係る糖化タンパク質測定試薬において、4-アミノアンチピリン含有部分組成物及び/又はフェロシアン化物含有部分組成物のpHの上限は、例えば10以下、9.5以下、あるいは9.0以下である。
第2実施形態に係る糖化タンパク質測定試薬において、フェロシアン化物含有部分組成物のpHの下限は7.0より大、7.1以上、7.5以上、あるいは8.0以上である。第2実施形態に係る糖化タンパク質測定試薬において、フェロシアン化物含有部分組成物のpHの上限は、例えば10以下、9.5以下、あるいは9.0以下である。
第2実施形態に係る糖化タンパク質測定試薬において、4-アミノアンチピリン含有部分組成物のpHの下限は、例えば5.0以上、5.5以上、6.0以上、6.5以上、7.0以上、7.0より大、7.1以上、7.5以上、あるいは8.0以上である。第2実施形態に係る糖化タンパク質測定試薬において、4-アミノアンチピリン含有部分組成物のpHの上限は、例えば10以下、9.5以下、あるいは9.0以下である。
第3実施形態に係る糖化タンパク質測定試薬において、4-アミノアンチピリン含有部分組成物及び/又はフェロシアン化物含有部分組成物のpHの下限は、例えば5.0以上、5.5以上、6.0以上、6.5以上、7.0以上、7.0より大、7.1以上、7.5以上、あるいは8.0以上である。第3実施形態に係る糖化タンパク質測定試薬において、4-アミノアンチピリン含有部分組成物及び/又はフェロシアン化物含有部分組成物のpHの上限は、例えば10以下、9.5以下、あるいは9.0以下である。
トリンダー試薬含有部分組成物は液状であってもよく、4-アミノアンチピリン含有部分組成物及びフェロシアン化物含有部分組成物と混合されるまで保存されてもよい。トリンダー試薬含有部分組成物において、含有物は混合されている。4-アミノアンチピリン含有部分組成物は液状であってもよく、トリンダー試薬含有部分組成物及びフェロシアン化物含有部分組成物と混合されるまで保存されてもよい。4-アミノアンチピリン含有部分組成物において、含有物は混合されている。フェロシアン化物含有部分組成物は液状であってもよく、トリンダー試薬含有部分組成物及び4-アミノアンチピリン含有部分組成物と混合されるまで保存されてもよい。フェロシアン化物含有部分組成物において、含有物は混合されている。フェロシアン化物含有部分組成物と、4-アミノアンチピリン含有部分組成物と、トリンダー試薬含有部分組成物とは、それぞれ、別個に包装されてもよい。
実施形態に係る糖化タンパク質測定試薬は、例えば、流通に要する実用的な期間の間、安定的に保存することが可能である。例えば、実施形態に係る糖化タンパク質測定試薬は、少なくとも1カ月間、保存可能である。実施形態に係る糖化タンパク質測定試薬の保存期間の下限としては、1日以上、1カ月以上、6カ月以上、あるいは1年以上が例示される。また、実施形態に係る糖化タンパク質測定試薬の保存期間の上限としては、5年以下、2年以下、1年6カ月以下、1年3カ月以下、6カ月以下、あるいは7日以下が例示される。
実施形態に係る糖化タンパク質測定試薬の保存温度の下限としては、2℃以上、4℃以上、あるいは5℃以上が例示される。また、実施形態に係る糖化タンパク質測定試薬の保存温度の上限としては、10℃以下、8℃以下、あるいは5℃以下が例示される。
実施形態に係る糖化タンパク質測定試薬において、5℃で14日保存されたトリンダー試薬含有部分組成物と、30℃で14日保存された4-アミノアンチピリン含有部分組成物及びフェロシアン化物含有部分組成物と、を組み合わせて使用した場合の糖化タンパク質の測定感度に対する、5℃で28日保存されたトリンダー試薬含有部分組成物と、30℃で28日保存された4-アミノアンチピリン含有部分組成物及びフェロシアン化物含有部分組成物と、を組み合わせて使用した場合の糖化タンパク質の測定感度の比を、感度残存率という。感度残存率の下限としては、80%以上、81%以上、82%以上、83%以上、84%以上、85%以上、90%以上、あるいは95%以上が例示される。上限としては、100%以下が例示される。
実施形態に係る糖化タンパク質測定試薬において、5℃で28日保存されたトリンダー試薬含有部分組成物、4-アミノアンチピリン含有部分組成物及びフェロシアン化物含有部分組成物と、を組み合わせて使用した場合の糖化タンパク質の測定感度に対する、5℃で1年間保存されたトリンダー試薬含有部分組成物、4-アミノアンチピリン含有部分組成物及びフェロシアン化物含有部分組成物と、を組み合わせて使用した場合の糖化タンパク質の測定感度の比を、長期の感度残存率という。長期の感度残存率の下限としては、80%以上、81%以上、82%以上、83%以上、84%以上、85%以上、90%以上、あるいは95%以上が例示される。上限としては、110%以下、あるいは100%以下が例示される。
次に、本発明の実施例を説明するが、本発明は以下の実施例に何ら限定されるものではないことはもちろんである。
実施例における吸光度の測定には、7170形日立自動分析装置(日立ハイテクノロジーズ社製)を用いた。装置において、主波長を546nm、副波長を700nmと設定した。検体の吸光度Absは、波長546nmにおける吸光度をAbs546、波長700nmにおける吸光度をAbs700として、下記(1)式を用いて算出した。
Abs=Abs546-Abs700 (1)
[実施例1:キレート剤による試薬ブランク抑制効果]
(トリンダー試薬含有液状部分組成物の調製)
下記の試薬成分を記載の濃度になるように精製水に溶解し、水酸化ナトリウムでpH7.6に調整して、トリンダー試薬含有液状部分組成物を調製した。
100mmol/L N-トリス(ヒドロキシメチル)メチル-2-アミノエタンスルホン酸(同仁化学社製)
0.05wt/vol% アジ化ナトリウム(メルク社製)
1mmol/L エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム二水和物(国産化学社製)
6wt/vol% D(-)-ソルビトール(富士フイルム和光純薬社製)
2mmol/L N,N-ビス(4-スルホブチル)-3-メチルアニリン,二ナトリウム塩(同仁化学社製)
10U/mL ペルオキシダーゼ(天野エンザイム社製)
30U/mL ケトアミンオキシダーゼ(旭化成ファーマ社製)
(2試薬系:4-アミノアンチピリン及びフェロシアン化物含有液状部分組成物の調製)
下記の試薬成分を記載の濃度になるよう精製水に溶解し、水酸化ナトリウムでpH7.5に調整して、プロテアーゼの安定化剤としてジメチルスルホキシドを含有する4-アミノアンチピリン及びフェロシアン化物含有液状部分組成物であって、クエン酸三ナトリウムを含有する液状部分組成物と、クエン酸三ナトリウムを含有しない液状部分組成物と、を調製した。
200mmol/L 3,3-ジメチルグルタル酸(東京化成社製)
0.05wt/vol% ProClin300(Sigma-Aldrich社製)
5mmol/L 4-アミノアンチピリン(アクテック社製)
0.1mmol/L フェロシアン化カリウム(国産化学社製)
500U/mL カタラーゼ(ナガセケムテックス社製)
40kU/mL 糖化アルブミン用プロテアーゼ(旭化成ファーマ社製、特許第4565807号に記載の方法に準じて得た。)
1mmol/L クエン酸三ナトリウム二水和物(富士フイルム和光純薬社製)
後述する濃度の安定化剤
(2試薬系:4-アミノアンチピリン及びフェロシアン化物含有液状部分組成物に含有させた安定化剤)
30wt/vol% ジメチルスルホキシド(ナカライテスク社製)
37.5wt/vol% ジメチルスルホキシド(ナカライテスク社製)
(3試薬系:4-アミノアンチピリン含有液状部分組成物の調製)
下記の試薬成分を記載の濃度になるよう精製水に溶解し、水酸化ナトリウムでpH7.5に調整して、安定化剤としてジメチルスルホキシドを含有する4-アミノアンチピリン含有液状部分組成物であって、クエン酸三ナトリウムを含有する液状部分組成物と、クエン酸三ナトリウムを含有しない液状部分組成物と、を調製した。
250mmol/L 3,3-ジメチルグルタル酸(東京化成社製)
0.05wt/vol% ProClin300(Sigma-Aldrich社製)
6.25mmol/L 4-アミノアンチピリン(アクテック社製)
625U/mL カタラーゼ(ナガセケムテックス社製)
50kU/mL 糖化アルブミン用プロテアーゼ(旭化成ファーマ社製、特許第4565807号に記載の方法に準じて得た。)
1.25mmol/L クエン酸三ナトリウム二水和物(富士フイルム和光純薬社製)
37.5wt/vol% ジメチルスルホキシド(ナカライテスク社製)
(3試薬系:フェロシアン化物含有液状部分組成物の調製)
下記の試薬成分を記載の濃度になるよう精製水に溶解し、水酸化ナトリウムでpH7.0に調整したフェロシアン化物含有液状部分組成物であって、クエン酸三ナトリウムを含有する液状部分組成物と、クエン酸三ナトリウムを含有しない液状部分組成物と、を調製した。
100mmol/L 3,3-ジメチルグルタル酸(東京化成社製)
0.05wt/vol% ProClin300(Sigma-Aldrich社製)
0.5mmol/L フェロシアン化カリウム(国産化学社製)
5mmol/L クエン酸三ナトリウム二水和物(富士フイルム和光純薬社製)
(サンプル検体)
以下のサンプル検体を用意した。
管理血清L(旭化成ファーマ社製)
管理血清H(旭化成ファーマ社製)
(試薬保存)
調製したトリンダー試薬含有液状部分組成物を5℃で14日又は28日保存した。また、4-アミノアンチピリン及びフェロシアン化物含有液状部分組成物と、4-アミノアンチピリン含有液状部分組成物と、フェロシアン化物含有液状部分組成物と、を30℃で14日又は28日保存した。
(測定準備)
3試薬系の場合、4-アミノアンチピリン含有液状部分組成物と、フェロシアン化物含有液状部分組成物と、を容量比4:1で混合して、測定に使用する4-アミノアンチピリン及びフェロシアン化物含有液状部分組成物を調製した。
(測定手順)
トリンダー試薬含有液状部分組成物180μLにサンプル検体4.5μLを添加し、37℃で5分間反応させた後に、4-アミノアンチピリン及びフェロシアン化物含有液状部分組成物45μLを添加してさらに37℃で5分間反応させた。トリンダー試薬含有液状部分組成物にサンプル検体を添加して5分後の吸光度Abs1から、トリンダー試薬含有液状部分組成物とサンプル検体の混合液に4-アミノアンチピリン及びフェロシアン化物含有液状部分組成物を添加して5分後の吸光度Abs2までの吸光度変化を測定した。吸光度変化ACは下記(2)式で与えられる。
C=(Abs2)-(Abs1)×180/225 (2)
ここで180とはトリンダー試薬含有液状部分組成物の液量を、225とはトリンダー試薬含有液状部分組成物と4-アミノアンチピリン及びフェロシアン化物含有液状部分組成物の総液量を意味する。
サンプル検体を用いて測定された吸光度変化をAcs、サンプル検体の代わりに精製水を用いて測定された吸光度変化を試薬ブランクAcbとし、下記(3)式に示すように、サンプル検体を用いて測定された吸光度変化Acsから試薬ブランクの吸光度変化Acbを引いた値を感度ΔAbsとして算出した。
ΔAbs= Acs - Acb (3)
14日保存後の感度ΔAbs14、28日保存後の感度ΔAbs28として下記(4)式に示すように感度残存率をΔAbs14とΔAbs28の割合として算出した。14日後の試薬ブランクAcbの結果と合わせて表1に示す。
感度残存率(%)= ΔAbs28 ÷ ΔAbs14×100 (4)
表1から明らかなように、4-アミノアンチピリン含有液状部分組成物とフェロシアン化物含有液状部分組成物を分けて保存した3試薬系のほうが、2試薬系より感度残存率が向上した。
また、表1から明らかなように、4-アミノアンチピリン含有液状部分組成物にキレート剤であるクエン酸を添加すると、試薬ブランクが抑制された。3試薬系においては、フェロシアン化物含有液状部分組成物にキレート剤であるクエン酸三ナトリウムを添加した場合も試薬ブランクが抑制された。さらに、フェロシアン化物含有液状部分組成物に加えて4-アミノアンチピリン含有液状部分組成物にキレート剤であるクエン酸三ナトリウムを添加しても、試薬ブランクが抑制された。
[実施例2:キレート剤種類とpHによる試薬ブランク抑制効果]
(トリンダー試薬含有液状部分組成物の調製)
下記の試薬成分を記載の濃度になるように精製水に溶解し、水酸化ナトリウムでpH7.6に調整して、トリンダー試薬含有液状部分組成物を調製した。
100mmol/L N-トリス(ヒドロキシメチル)メチル-2-アミノエタンスルホン酸(同仁化学社製)
0.05wt/vol% アジ化ナトリウム(メルク社製)
1mmol/L エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム二水和物(国産化学社製)
6wt/vol% D(-)-ソルビトール(富士フイルム和光純薬社製)
2mmol/L N,N-ビス(4-スルホブチル)-3-メチルアニリン,二ナトリウム塩(同仁化学社製)
10U/mL ペルオキシダーゼ(天野エンザイム社製)
30U/mL ケトアミンオキシダーゼ(旭化成ファーマ社製)
(3試薬系:4-アミノアンチピリン含有液状部分組成物の調製)
下記の試薬成分を記載の濃度になるよう精製水に溶解し、水酸化ナトリウムでpH7.5に調整して、安定化剤としてジメチルスルホキシドを含有する4-アミノアンチピリン含有液状部分組成物を調製した。
250mmol/L 3,3-ジメチルグルタル酸(東京化成社製)
0.05wt/vol% ProClin300(Sigma-Aldrich社製)
6.25mmol/L 4-アミノアンチピリン(アクテック社製)
625U/mL カタラーゼ(ナガセケムテックス社製)
50kU/mL 糖化アルブミン用プロテアーゼ(旭化成ファーマ社製、特許第4565807号に記載の方法に準じて得た。)
37.5wt/vol% ジメチルスルホキシド(ナカライテスク社製)
(3試薬系:フェロシアン化物含有液状部分組成物(1)の調製)
下記の試薬成分を記載の濃度になるよう精製水に溶解し、水酸化ナトリウムでpHを調整して、異なるpHのフェロシアン化物含有液状部分組成物(1)を調製した。
100mmol/L 3,3-ジメチルグルタル酸(東京化成社製)
0.05wt/vol% ProClin300(Sigma-Aldrich社製)
0.5mmol/L フェロシアン化カリウム(国産化学社製)
後述する濃度のpHに調整
(フェロシアン化物含有液状部分組成物(1)のpH)
pH6.5
pH7.0
pH7.5
pH8.0
(3試薬系:フェロシアン化物含有液状部分組成物(2)の調製)
下記の試薬成分を記載の濃度になるよう精製水に溶解し、水酸化ナトリウムでpH7.0に調整して、キレート剤を含有するフェロシアン化物含有液状部分組成物(2)を調製した。
100mmol/L 3,3-ジメチルグルタル酸(東京化成社製)
0.05wt/vol% ProClin300(Sigma-Aldrich社製)
0.5mmol/L フェロシアン化カリウム(国産化学社製)
後述する濃度のキレート剤
(フェロシアン化物含有液状部分組成物(2)に含有させたキレート剤)
5mmol/L グリコールエーテルジアミン四酢酸(同仁化学社製,略称EGTA)
5mmol/L O,O’-ビス(2-アミノフェニル)エチレングリコール-N,N ,N’,N’-四酢酸,四カリウム塩,水和物(同仁化学社製,略称BAPTA)
5mmol/L N-(2-ヒドロキシエチル)イミノ二酢酸(同仁化学社製,略称HIDA)
5mmol/L ニトリロトリス(メチルホスホン酸),三ナトリウム塩(同仁化学社製,略称NTPO)
5mmol/L ニトリロ三酢酸(同仁化学社製,略称NTA)
5mmol/L トランス-1,2-ジアミノシクロヘキサン-N,N,N,N-四酢酸,1水和物(同仁化学社製,略称CyDTA)
5mmol/L ジエチレントリアミン-N,N,N’,N”,N”-五酢酸(同仁化学社製,略称DTPA)
5mmol/L 1,3-ジアミノ-2-プロパノール-N,N,N’,N’-四酢酸(同仁化学社製,略称DPTA-OH)
5mmol/L グルコン酸ナトリウム(富士フイルム和光純薬社製)
5mmol/L L(-)-りんご酸ナトリウム(富士フイルム和光純薬社製)
5mmol/L クエン酸三ナトリウム二水和物(富士フイルム和光純薬社製)
5mmol/L サリチル酸(ナカライテスク社製)
5mmol/L N-[トリス(ヒドロキシメチル)メチル]グリシン(同仁化学社製,略称Tricine)
5mmol/L N,N-ビス(2-ヒドロキシエチル)グリシン(同仁化学社製,略称Bicine)
(サンプル)
以下のサンプルを用意した。
精製水
(試薬保存)
調製したトリンダー試薬含有液状部分組成物と、フェロシアン化物含有液状部分組成物と、を5℃で3カ月保存した。4-アミノアンチピリン含有液状部分組成物は調製した当日に使用した。
(測定準備)
4-アミノアンチピリン含有液状部分組成物と、フェロシアン化物含有液状部分組成物(1)又は(2)と、を容量比4:1で混合して、測定に使用する4-アミノアンチピリン及びフェロシアン化物含有液状部分組成物を調製した。
(測定手順)
トリンダー試薬含有液状部分組成物180μLにサンプル4.5μLを添加し、37℃で5分間反応させた後に、4-アミノアンチピリン及びフェロシアン化物含有液状部分組成物45μLを添加してさらに37℃で5分間反応させた。トリンダー試薬含有液状部分組成物にサンプルを添加して5分後の吸光度Abs1から、トリンダー試薬含有液状部分組成物とサンプルの混合液に4-アミノアンチピリン及びフェロシアン化物含有液状部分組成物を添加して5分後の吸光度Abs2までの吸光度変化を測定した。吸光度変化ACは下記(5)式で与えられる。
C=(Abs2)-(Abs1)×180/225 (5)
ここで180とはトリンダー試薬含有液状部分組成物の液量を、225とはトリンダー試薬含有液状部分組成物と4-アミノアンチピリン及びフェロシアン化物含有液状部分組成物の総液量を意味する。
サンプルとして精製水を測定したときの吸光度変化を試薬ブランクAcbとし、結果を表2及び図1に示す。
表2及び図1から明らかなように、フェロシアン化物含有液状部分組成物のpHが大きくなるほど、試薬ブランクが抑制される傾向があることが明らかとなった。また、フェロシアン化物含有液状部分組成物にキレート剤を添加することにより、キレート剤の種類に依存せずに試薬ブランクが抑制されることが示された。
[実施例3:pHによる試薬ブランク抑制効果]
(トリンダー試薬含有液状部分組成物の調製)
下記の試薬成分を記載の濃度になるように精製水に溶解し、水酸化ナトリウムでpH7.6に調整して、トリンダー試薬含有液状部分組成物を調製した。
100mmol/L N-トリス(ヒドロキシメチル)メチル-2-アミノエタンスルホン酸(同仁化学社製)
0.05wt/vol% アジ化ナトリウム(メルク社製)
1mmol/L エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム二水和物(国産化学社製)
6wt/vol% D(-)-ソルビトール(富士フイルム和光純薬社製)
2mmol/L N,N-ビス(4-スルホブチル)-3-メチルアニリン,二ナトリウム塩(同仁化学社製)
10U/mL ペルオキシダーゼ(天野エンザイム社製)
30U/mL ケトアミンオキシダーゼ(旭化成ファーマ社製)
(3試薬系:4-アミノアンチピリン含有液状部分組成物の調製)
下記の試薬成分を記載の濃度になるよう精製水に溶解し、水酸化ナトリウムでpH7.5に調整して、安定化剤としてジメチルスルホキシドを含有する4-アミノアンチピリン含有液状部分組成物において、クエン酸三ナトリウムを含有する液状部分組成物と、クエン酸三ナトリウムを含有しない液状部分組成物を調製した。
250mmol/L 3,3-ジメチルグルタル酸(東京化成社製)
0.05wt/vol% ProClin300(Sigma-Aldrich社製)
6.25mmol/L 4-アミノアンチピリン(アクテック社製)
625U/mL カタラーゼ(ナガセケムテックス社製)
50kU/mL 糖化アルブミン用プロテアーゼ(旭化成ファーマ社製、特許第4565807号に記載の方法に準じて得た。)
1.25mmol/L クエン酸三ナトリウム二水和物(富士フイルム和光純薬社製)
37.5wt/vol% ジメチルスルホキシド(ナカライテスク社製)
(3試薬系:フェロシアン化物含有液状部分組成物の調製)
下記の試薬成分を記載の濃度になるよう精製水に溶解し、水酸化ナトリウムでpH7.0又はpH8.0に調整してフェロシアン化物含有液状部分組成物を調製した。さらに、pH8.0のフェロシアン化物含有液状部分組成物は、クエン酸三ナトリウムを含有する液状部分組成物と、クエン酸三ナトリウムを含有しない液状部分組成物と、を調製した。
100mmol/L 3,3-ジメチルグルタル酸(東京化成社製)
0.05wt/vol% ProClin300(Sigma-Aldrich社製)
0.5mmol/L フェロシアン化カリウム(国産化学社製)
5mmol/L クエン酸三ナトリウム(富士フイルム和光純薬社製)
(サンプル検体)
以下のサンプル検体を用意した。
管理血清L(旭化成ファーマ社製)
管理血清H(旭化成ファーマ社製)
(試薬保存)
調製したトリンダー試薬含有液状部分組成物を5℃で14日又は28日保存した。また、4-アミノアンチピリン含有液状部分組成物と、フェロシアン化物含有液状部分組成物と、を30℃で14日又は28日保存した。
(測定準備)
4-アミノアンチピリン含有液状部分組成物と、フェロシアン化物含有液状部分組成物と、を容量比4:1で混合して、測定に使用する4-アミノアンチピリン及びフェロシアン化物含有液状部分組成物を調製した。
(測定手順)
トリンダー試薬含有液状部分組成物180μLにサンプル検体4.5μLを添加し、37℃で5分間反応させた後に、4-アミノアンチピリン及びフェロシアン化物含有液状部分組成物45μLを添加してさらに37℃で5分間反応させた。トリンダー試薬含有液状部分組成物にサンプル検体を添加して5分後の吸光度Abs1から、トリンダー試薬含有液状部分組成物とサンプル検体の混合液に4-アミノアンチピリン及びフェロシアン化物含有液状部分組成物を添加して5分後の吸光度Abs2までの吸光度変化を測定した。吸光度変化ACは下記(6)式で与えられる。
C=(Abs2)-(Abs1)×180/225 (6)
ここで180とはトリンダー試薬含有液状部分組成物の液量を、225とはトリンダー試薬含有液状部分組成物と4-アミノアンチピリン及びフェロシアン化物含有液状部分組成物の総液量を意味する。
サンプル検体の代わりに精製水を用いて測定された吸光度変化を試薬ブランクAcbとし、下記(7)式に示すように、サンプル検体を用いて測定された吸光度変化Acsから試薬ブランクの吸光度変化Acbを引いた値を感度ΔAbsとして算出した。
ΔAbs= Acs - Acb (7)
14日保存後の感度ΔAbs14、28日保存後の感度ΔAbs28として下記(8)式に示すように感度残存率をΔAbs14とΔAbs28の割合として算出した。14日後の試薬ブランクAcbの結果と合わせて表3に示す。
感度残存率(%)= ΔAbs28 ÷ ΔAbs14×100 (8)
表3から明らかなように、フェロシアン化物含有液状部分組成物のpHを7.0より大きくすることで試薬ブランクが低下する傾向が認められた。4-アミノアンチピリン含有液状部分組成物及びフェロシアン化物含有液状部分組成物の少なくとも一方にキレート剤を添加することで、試薬ブランクが低下する傾向が認められた。

Claims (39)

  1. 少なくともトリンダー試薬、4-アミノアンチピリン、プロテアーゼ、ジメチルスルホキシド、糖化アミノ酸オキシダーゼ、ペルオキシダーゼ、及びフェロシアン化物を含む糖化タンパク質測定試薬であって、
    少なくとも前記トリンダー試薬がトリンダー試薬含有部分組成物に含まれ、
    少なくとも前記4-アミノアンチピリンが4-アミノアンチピリン含有部分組成物に含まれ、
    少なくとも前記フェロシアン化物がフェロシアン化物含有部分組成物に含まれ、
    前記プロテアーゼと前記ジメチルスルホキシドが同じ部分組成物に含まれ、
    前記フェロシアン化物含有部分組成物がキレート剤をさらに含む、
    糖化タンパク質測定試薬。
  2. 前記4-アミノアンチピリン含有部分組成物又は前記フェロシアン化物含有部分組成物が前記プロテアーゼ及び前記ジメチルスルホキシドをさらに含む、請求項1に記載の糖化タンパク質測定試薬。
  3. 前記4-アミノアンチピリン含有部分組成物がキレート剤をさらに含む、請求項1又は2に記載の糖化タンパク質測定試薬。
  4. 前記フェロシアン化物含有部分組成物のpHが7.0より大きい、請求項1から3のいずれか1項に記載の糖化タンパク質測定試薬。
  5. 少なくともトリンダー試薬、4-アミノアンチピリン、プロテアーゼ、ジメチルスルホキシド、糖化アミノ酸オキシダーゼ、ペルオキシダーゼ、及びフェロシアン化物を含む糖化タンパク質測定試薬であって、
    少なくとも前記トリンダー試薬がトリンダー試薬含有部分組成物に含まれ、
    少なくとも前記4-アミノアンチピリンが4-アミノアンチピリン含有部分組成物に含まれ、
    少なくとも前記フェロシアン化物がフェロシアン化物含有部分組成物に含まれ、
    前記フェロシアン化物含有部分組成物のpHが7.0より大き
    前記プロテアーゼと前記ジメチルスルホキシドが同じ部分組成物に含まれる、
    糖化タンパク質測定試薬。
  6. 前記4-アミノアンチピリン含有部分組成物又は前記フェロシアン化物含有部分組成物が前記プロテアーゼ及び前記ジメチルスルホキシドをさらに含む、請求項5に記載の糖化タンパク質測定試薬。
  7. 前記4-アミノアンチピリン含有部分組成物がキレート剤をさらに含む、請求項5又は6に記載の糖化タンパク質測定試薬。
  8. 前記フェロシアン化物含有部分組成物がキレート剤をさらに含む、請求項5から7のいずれか1項に記載の糖化タンパク質測定試薬。
  9. 少なくともトリンダー試薬、4-アミノアンチピリン、プロテアーゼ、ジメチルスルホキシド、糖化アミノ酸オキシダーゼ、ペルオキシダーゼ、及びフェロシアン化物を含む糖化タンパク質測定試薬であって、
    少なくとも前記トリンダー試薬がトリンダー試薬含有部分組成物に含まれ、
    少なくとも前記4-アミノアンチピリンが4-アミノアンチピリン含有部分組成物に含まれ、
    少なくとも前記フェロシアン化物がフェロシアン化物含有部分組成物に含まれ、
    前記プロテアーゼと前記ジメチルスルホキシドが同じ部分組成物に含まれ、
    前記4-アミノアンチピリン含有部分組成物がキレート剤をさらに含む、
    糖化タンパク質測定試薬。
  10. 前記4-アミノアンチピリン含有部分組成物又は前記フェロシアン化物含有部分組成物が前記プロテアーゼ及び前記ジメチルスルホキシドをさらに含む、請求項9に記載の糖化タンパク質測定試薬。
  11. 前記フェロシアン化物含有部分組成物がキレート剤をさらに含む、請求項9又は10に記載の糖化タンパク質測定試薬。
  12. 前記フェロシアン化物含有部分組成物のpHが7.0より大きい、請求項9から11のいずれか1項に記載の糖化タンパク質測定試薬。
  13. 前記キレート剤が、グリコールエーテルジアミン四酢酸、O,O'-ビス(2-アミノフェニル)エチレングリコール-N,N,N',N'-四酢酸、N-(2-ヒドロキシエチル)イミノ二酢酸、ニトリロトリス(メチルホスホン酸)、ニトリロ三酢酸、トランス-1,2-ジアミノシクロヘキサン-N,N,N,N-四酢酸、ジエチレントリアミン-N,N,N',N",N"-五酢酸、1,3-ジアミノ-2-プロパノール-N,N,N',N'-四酢酸、グルコン酸、りんご酸、クエン酸、サリチル酸、N-[トリス(ヒドロキシメチル)メチル]グリシン、N,N-ビス(2-ヒドロキシエチル)グリシンおよびその塩からなる郡より選択される、請求項1から4、及び7から12のいずれか1項に記載の糖化タンパク質測定試薬。
  14. 前記キレート剤の濃度が5μmol/L以上1000mmol/L以下である、請求項1から4、及び7から13のいずれか1項に記載の糖化タンパク質測定試薬。
  15. 前記4-アミノアンチピリン含有部分組成物又は前記フェロシアン化物含有部分組成物が前記ジメチルスルホキシドをさらに含み、前記4-アミノアンチピリン含有部分組成物又は前記フェロシアン化物含有部分組成物における前記ジメチルスルホキシドの濃度が30wt/vоl%以上80wt/vol%以下である、請求項1から14のいずれか1項に記載の糖化タンパク質測定試薬。
  16. 前記糖化タンパク質が糖化アルブミンである、請求項1から15のいずれか1項に記載の糖化タンパク質測定試薬。
  17. 2℃以上10℃以下で保存される、請求項1から16のいずれか1項に記載の糖化タンパク質測定試薬。
  18. 前記糖化アミノ酸オキシダーゼ及び前記ペルオキシダーゼが前記トリンダー試薬含有部分組成物に含まれる、請求項1から17のいずれか1項に記載の糖化タンパク質測定試薬。
  19. 糖化タンパク質の測定方法であって、
    検体に、少なくともトリンダー試薬、4-アミノアンチピリン、プロテアーゼ、ジメチルスルホキシド、糖化アミノ酸オキシダーゼ、ペルオキシダーゼ、及びフェロシアン化物を含む糖化タンパク質測定試薬を接触させることと、
    検体中に存在する糖化タンパク質に依存する発色を検出することと、
    を含み、
    少なくとも前記糖化タンパク質測定試薬が前記検体に接触する前に、
    少なくとも前記トリンダー試薬がトリンダー試薬含有部分組成物に含まれ、
    少なくとも前記4-アミノアンチピリンが4-アミノアンチピリン含有部分組成物に含まれ、
    少なくとも前記フェロシアン化物がフェロシアン化物含有部分組成物に含まれ、
    前記プロテアーゼと前記ジメチルスルホキシドが同じ部分組成物に含まれ、
    前記フェロシアン化物含有部分組成物がキレート剤をさらに含む、
    糖化タンパク質の測定方法。
  20. 前記4-アミノアンチピリン含有部分組成物又は前記フェロシアン化物含有部分組成物が前記プロテアーゼ及び前記ジメチルスルホキシドをさらに含む、請求項19に記載の糖化タンパク質の測定方法。
  21. 前記4-アミノアンチピリン含有部分組成物がキレート剤をさらに含む、請求項19又は20に記載の糖化タンパク質の測定方法。
  22. 前記フェロシアン化物含有部分組成物のpHが7.0より大きい、請求項19から21のいずれか1項に記載の糖化タンパク質の測定方法。
  23. 糖化タンパク質の測定方法であって、
    検体に、少なくともトリンダー試薬、4-アミノアンチピリン、プロテアーゼ、ジメチルスルホキシド、糖化アミノ酸オキシダーゼ、ペルオキシダーゼ、及びフェロシアン化物を含む糖化タンパク質測定試薬を接触させることと、
    検体中に存在する糖化タンパク質に依存する発色を検出することと、
    を含み、
    少なくとも前記糖化タンパク質測定試薬が前記検体に接触する前に、
    少なくとも前記トリンダー試薬がトリンダー試薬含有部分組成物に含まれ、
    少なくとも前記4-アミノアンチピリンが4-アミノアンチピリン含有部分組成物に含まれ、
    少なくとも前記フェロシアン化物がフェロシアン化物含有部分組成物に含まれ、
    前記フェロシアン化物含有部分組成物のpHが7.0より大き
    前記プロテアーゼと前記ジメチルスルホキシドが同じ部分組成物に含まれる、
    糖化タンパク質の測定方法。
  24. 前記4-アミノアンチピリン含有部分組成物又は前記フェロシアン化物含有部分組成物が前記プロテアーゼ及び前記ジメチルスルホキシドをさらに含む、請求項23に記載の糖化タンパク質の測定方法。
  25. 前記4-アミノアンチピリン含有部分組成物がキレート剤をさらに含む、請求項23又は24のいずれか1項に記載の糖化タンパク質の測定方法。
  26. 前記フェロシアン化物含有部分組成物がキレート剤をさらに含む、請求項23から25のいずれか1項に記載の糖化タンパク質の測定方法。
  27. 糖化タンパク質の測定方法であって、
    検体に、少なくともトリンダー試薬、4-アミノアンチピリン、プロテアーゼ、ジメチルスルホキシド、糖化アミノ酸オキシダーゼ、ペルオキシダーゼ、及びフェロシアン化物を含む糖化タンパク質測定試薬を接触させることと、
    検体中に存在する糖化タンパク質に依存する発色を検出することと、
    を含み、
    少なくとも前記糖化タンパク質測定試薬が前記検体に接触する前に、
    少なくとも前記トリンダー試薬がトリンダー試薬含有部分組成物に含まれ、
    少なくとも前記4-アミノアンチピリンが4-アミノアンチピリン含有部分組成物に含まれ、
    少なくとも前記フェロシアン化物がフェロシアン化物含有部分組成物に含まれ、
    前記プロテアーゼと前記ジメチルスルホキシドが同じ部分組成物に含まれ、
    前記4-アミノアンチピリン含有部分組成物がキレート剤をさらに含む、
    糖化タンパク質の測定方法。
  28. 前記4-アミノアンチピリン含有部分組成物又は前記フェロシアン化物含有部分組成物が前記プロテアーゼ及び前記ジメチルスルホキシドをさらに含む、請求項27に記載の糖化タンパク質の測定方法。
  29. 前記フェロシアン化物含有部分組成物がキレート剤をさらに含む、請求項27又は28のいずれか1項に記載の糖化タンパク質の測定方法。
  30. 前記フェロシアン化物含有部分組成物のpHが7.0より大きい、請求項27から29のいずれか1項に記載の糖化タンパク質の測定方法。
  31. 少なくともトリンダー試薬、4-アミノアンチピリン、プロテアーゼ、ジメチルスルホキシド、糖化アミノ酸オキシダーゼ、ペルオキシダーゼ、及びフェロシアン化物を含む糖化タンパク質測定試薬の保存方法であって、
    少なくとも前記トリンダー試薬を含むトリンダー試薬含有部分組成物を調製することと、
    少なくとも前記4-アミノアンチピリンを含む4-アミノアンチピリン含有部分組成物を調製することと、
    少なくとも前記フェロシアン化物及びキレート剤を含むフェロシアン化物含有部分組成物を調製することと、
    前記トリンダー試薬含有部分組成物、前記4-アミノアンチピリン含有部分組成物、及び前記フェロシアン化物含有部分組成物を保存することと、
    を含
    前記プロテアーゼと前記ジメチルスルホキシドが同じ部分組成物に含まれる、
    糖化タンパク質測定試薬の保存方法。
  32. 少なくともトリンダー試薬、4-アミノアンチピリン、プロテアーゼ、ジメチルスルホキシド、糖化アミノ酸オキシダーゼ、ペルオキシダーゼ、及びフェロシアン化物を含む糖化タンパク質測定試薬の保存方法であって、
    少なくとも前記トリンダー試薬を含むトリンダー試薬含有部分組成物を調製することと、
    少なくとも前記4-アミノアンチピリンを含む4-アミノアンチピリン含有部分組成物を調製することと、
    少なくとも前記フェロシアン化物を含む、pHが7.0より大きいフェロシアン化物含有部分組成物を調製することと、
    前記トリンダー試薬含有部分組成物、前記4-アミノアンチピリン含有部分組成物、及び前記フェロシアン化物含有部分組成物を保存することと、
    を含
    前記プロテアーゼと前記ジメチルスルホキシドが同じ部分組成物に含まれる、
    糖化タンパク質測定試薬の保存方法。
  33. 少なくともトリンダー試薬、4-アミノアンチピリン、プロテアーゼ、ジメチルスルホキシド、糖化アミノ酸オキシダーゼ、ペルオキシダーゼ、及びフェロシアン化物を含む糖化タンパク質測定試薬の保存方法であって、
    少なくとも前記トリンダー試薬を含むトリンダー試薬含有部分組成物を調製することと、
    少なくとも前記4-アミノアンチピリン及びキレート剤を含む4-アミノアンチピリン含有部分組成物を調製することと、
    少なくとも前記フェロシアン化物を含むフェロシアン化物含有部分組成物を調製することと、
    前記トリンダー試薬含有部分組成物、前記4-アミノアンチピリン含有部分組成物、及び前記フェロシアン化物含有部分組成物を保存することと、
    を含
    前記プロテアーゼと前記ジメチルスルホキシドが同じ部分組成物に含まれる、
    糖化タンパク質測定試薬の保存方法。
  34. 前記トリンダー試薬含有部分組成物、前記4-アミノアンチピリン含有部分組成物、及び前記フェロシアン化物含有部分組成物が液状である、請求項31から33のいずれか1項に記載の糖化タンパク質測定試薬の保存方法。
  35. 前記保存することにおいて、前記トリンダー試薬含有部分組成物、前記4-アミノアンチピリン含有部分組成物、及び前記フェロシアン化物含有部分組成物を2℃以上10℃以下で保存することをさらに含む、請求項31から34のいずれか1項に記載の糖化タンパク質測定試薬の保存方法。
  36. 少なくともトリンダー試薬、4-アミノアンチピリン、プロテアーゼ、ジメチルスルホキシド、糖化アミノ酸オキシダーゼ、ペルオキシダーゼ、及びフェロシアン化物を含む糖化タンパク質測定試薬の安定化方法であって、
    少なくとも前記トリンダー試薬を含むトリンダー試薬含有部分組成物を調製することと、
    少なくとも前記4-アミノアンチピリンを含む4-アミノアンチピリン含有部分組成物を調製することと、
    少なくとも前記フェロシアン化物及びキレート剤を含むフェロシアン化物含有部分組成物を調製することと、
    を含
    前記プロテアーゼと前記ジメチルスルホキシドが同じ部分組成物に含まれる、
    糖化タンパク質測定試薬の安定化方法。
  37. 少なくともトリンダー試薬、4-アミノアンチピリン、プロテアーゼ、ジメチルスルホキシド、糖化アミノ酸オキシダーゼ、ペルオキシダーゼ、及びフェロシアン化物を含む糖化タンパク質測定試薬の安定化方法であって、
    少なくとも前記トリンダー試薬を含むトリンダー試薬含有部分組成物を調製することと、
    少なくとも前記4-アミノアンチピリンを含む4-アミノアンチピリン含有部分組成物を調製することと、
    少なくとも前記フェロシアン化物を含む、pHが7.0より大きいフェロシアン化物含有部分組成物を調製することと、
    を含
    前記プロテアーゼと前記ジメチルスルホキシドが同じ部分組成物に含まれる、
    糖化タンパク質測定試薬の安定化方法。
  38. 少なくともトリンダー試薬、4-アミノアンチピリン、プロテアーゼ、ジメチルスルホキシド、糖化アミノ酸オキシダーゼ、ペルオキシダーゼ、及びフェロシアン化物を含む糖化タンパク質測定試薬の安定化方法であって、
    少なくとも前記トリンダー試薬を含むトリンダー試薬含有部分組成物を調製することと、
    少なくとも前記4-アミノアンチピリン及びキレート剤を含む4-アミノアンチピリン含有部分組成物を調製することと、
    少なくとも前記フェロシアン化物を含むフェロシアン化物含有部分組成物を調製することと、
    を含
    前記プロテアーゼと前記ジメチルスルホキシドが同じ部分組成物に含まれる、
    糖化タンパク質測定試薬の安定化方法。
  39. 5℃で14日保存された前記トリンダー試薬含有部分組成物と、30℃で14日保存された前記4-アミノアンチピリン含有部分組成物及び前記フェロシアン化物含有部分組成物と、を組み合わせて使用した場合の糖化タンパク質の測定感度に対する、5℃で28日保存された前記トリンダー試薬含有部分組成物と、30℃で28日保存された前記4-アミノアンチピリン含有部分組成物及び前記フェロシアン化物含有部分組成物と、を組み合わせて使用した場合の糖化タンパク質の測定感度の比が95%以上である、請求項36から38のいずれか1項に記載の糖化タンパク質測定試薬の安定化方法。

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