JPWO2011121719A1 - クラッチ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】小型であっても伝達トルク容量を大きくすることができると共に、エネルギー損失を抑制できるクラッチ装置を提供すること。【解決手段】内輪(2)及び外輪(3)にそれぞれ接する係合面(4a,4b)を有するスプラグ(4)は、内輪(2)及び外輪(3)の対向間において円周方向に複数配設されると共に、荷重付与装置(10)により荷重が付与されロック方向へ傾動することで、内輪(2)及び外輪(3)に係合面(4a,4b)がそれぞれ係合して内輪(2)と外輪(3)との相対回転を規制する。保持器(5)でスプラグを保持することにより複数のスプラグを小さな間隔で配設することができ、小型であっても伝達トルク容量を大きくすることができる。さらに、スプラグ(4)を小さな荷重で傾動させることができ、エネルギー損失を抑制できる。【選択図】図5

Description

本発明は、一定方向に回転を伝達するクラッチ装置に関し、小型であっても伝達トルク容量を大きくすることができると共に、エネルギー損失を抑制できるクラッチ装置に関するものである。
一定方向に回転を伝達するクラッチ装置として、例えば、特許文献1には、低中速回転時はスプラグに付勢力が付与されることで、内輪および外輪へのスプラグの係合が解除され内輪と外輪とが相対回転すると共に、高速回転時は付勢力に抗してスプラグに遠心力が付与されることで、内輪および外輪にスプラグが係合して内輪と外輪との相対回転が規制されるスプラグ型ワンウェイクラッチが開示されている。
しかしながら、この特許文献1に開示されるスプラグ型ワンウェイクラッチでは、低中速回転時には回転を伝達できず、また、高速回転時には一定方向に常時回転を伝達してしまう。従って、一定方向への回転の伝達および遮断の切り替えを必要に応じて行うことができなかった。
これに対し、特許文献2には、入力軸と出力軸との対向間に円周方向に沿って対向間隔が変化する隙間を設け、リテーナをばねにより押圧して摩擦子を隙間の大きい部位に保持することで、入力軸および出力軸への摩擦子の係合が解除され入力軸と出力軸とが相対回転し、動力の伝達が遮断される摩擦式一方向クラッチの断続装置が開示されている。この装置では、ばねによる保持力以上の荷重をリテーナに付与して摩擦子を回転方向の隙間の小さい部位に移動させることで、入力軸および出力軸に摩擦子が係合して入力軸と出力軸との相対回転が規制され、動力が伝達される。
また、特許文献3には、内輪と外輪との対向間にくさび形空間を形成し、保持器をスイッチばねにより押圧して係合子をくさび形空間の中立位置に保持することで、内輪および外輪への係合子の係合が解除され内輪と外輪とが相対回転し、動力の伝達が遮断される回転伝達装置が開示されている。この装置では、スイッチばねによる保持力以上の荷重を保持器に付与して係合子をくさび形空間の中立位置から回転方向に移動させることで、内輪および外輪に係合子が係合して内輪と外輪との相対回転が規制され、動力が伝達される。
以上のように特許文献2及び3に開示される装置は、摩擦子または係合子に荷重を付与して摩擦子または係合子を移動させることで、一定方向への回転の伝達および遮断の切り替えを必要に応じて行うことができる。
実開昭62−151440号公報 特開平5−149351号公報 特開2005−30443号公報
しかしながら、特許文献2に開示される装置では、入力軸と出力軸との対向間に対向間隔が変化する隙間が設けられ、この隙間の中を摩擦子が移動する。この隙間は入力軸の円周方向に沿って設けられるため、入力軸の円周長、即ち入力軸の直径が小さくなると、隙間を多く設けることができなくなる。動力は、この隙間の中に収容される摩擦子を介して伝達されるため、隙間の数が少なくなると、摩擦子の数を多くすることができない。その結果、入力軸の直径が小さな小型の装置では、摩擦子を介して伝達されるトルク(伝達トルク容量)を大きくすることができないという問題点があった。
同様に特許文献3に開示される装置においても、内輪と外輪との対向間にくさび形空間が設けられ、このくさび形空間の中を係合子が移動する。くさび形空間は内輪の円周方向に沿って設けられるため、内輪の円周長、即ち内輪の直径が小さくなると、くさび形空間を多く設けることができなくなる。動力は、くさび形空間の中に収容される係合子を介して伝達されるため、くさび形空間の数が少なくなると、係合子の数を多くすることができない。その結果、内輪の直径が小さな小型の装置では、伝達トルク容量を大きくすることができないという問題点があった。
さらに、特許文献2及び3に開示される装置では、摩擦子または係合子を円周方向に移動させるために荷重を付与する方向が、ばねによる保持力の方向と同じ円周方向であるため、付与する荷重の大きさを、ばねによる保持力よりも大きくする必要があった。そのため、荷重を付与する装置の大型化を招くと共に、大きな荷重を加える必要があるため、エネルギー損失も大きくなるという問題点があった。
本発明は、上述した問題点を解決するためになされたものであり、小型であっても伝達トルク容量を大きくすることができると共に、エネルギー損失を抑制できるクラッチ装置を提供することを目的としている。
課題を解決するための手段および発明の効果
請求項1記載のクラッチ装置によれば、スプラグは、内輪の外周面および外輪の内周面にそれぞれ接する2つの係合面を有し、外周面および内周面の対向間において円周方向に複数配設されると共に、荷重付与装置により荷重が付与されロック方向へ傾動することで、外周面および内周面に2つの係合面がそれぞれ係合して内輪と外輪との相対回転を規制する。このスプラグが傾動可能な程度の間隔を保持器で確保することにより、外周面および内周面の対向間に複数のスプラグを小さな間隔で配設することができる。これにより、小型であっても伝達トルク容量を大きくすることができる効果がある。
また、付勢部材の付勢力により外周面または内周面の一方と係合面の一方とが接点で接するように反ロック方向へ傾動されたスプラグが、荷重付与装置からの荷重により外周面および内周面に2つの係合面が接するようにロック方向へ傾動されるときは、付勢部材の付勢力による接点の回りのモーメントと、荷重付与装置からの荷重による接点の回りのモーメントとの関係でスプラグは傾動される。従って、付勢部材の付勢力よりも小さな荷重でスプラグを傾動させることができる。これにより、荷重付与装置を小型化できると共に、小さな荷重で済むので、エネルギー損失を抑制できる効果がある。
請求項2記載のクラッチ装置によれば、スプラグは、反ロック方向へ傾動されることで、外周面または内周面の他方とスプラグの係合面の他方とに隙間が形成されるので、内輪と外輪とが相対回転をするときは、外周面または内周面の他方とスプラグの係合面の他方との摩擦をなくすことができる。これにより、請求項1の効果に加え、外周面または内周面と係合面との摩擦によるエネルギー損失を抑制できる効果がある。
請求項3記載のクラッチ装置によれば、外周面または内周面の一方が係合面の一方と接する接点において外周面または内周面の一方からスプラグに作用する反力は、荷重付与装置によりスプラグに作用する荷重方向の分力成分の向きがロック方向と同じ向きであるので、荷重付与装置によってスプラグに荷重が付与されると、外周面または内周面の上を係合面が滑ることが防止され、そこを中心にスプラグを確実に傾動させることができる。これにより、請求項1又は2の効果に加え、荷重付与装置から荷重が付与されることで、スプラグの2つの係合面を外周面および内周面に確実に係合させることができる効果がある。
請求項4記載のクラッチ装置によれば、スプラグは、外周面および内周面の対向間に等間隔に配設され、反ロック方向へ傾動されることで互いに当接するので、互いに当接する位置までスプラグを傾かせると互いに拘束し合う。互いに拘束し合うまでスプラグを傾けることで、外周面または内周面の他方と係合面の他方との隙間を十分に確保できる。その結果、請求項2又は3の効果に加え、内輪と外輪とが相対回転をするときに、外周面または内周面の他方と係合面の他方とが接触して、意図せずにスプラグが係合して相対回転が規制されてしまうことを防止できる効果がある。
請求項5記載のクラッチ装置によれば、保持器は、スプラグを保持する保持部と、荷重付与装置から荷重が伝達される荷重伝達部とを備え、荷重付与装置は、保持器を介してスプラグに荷重を付与するので、請求項1から4のいずれかの効果に加え、複数のスプラグに一度に荷重を付与することができ、効率良くスプラグに荷重を付与できる効果がある。
また、保持部は軸心方向に延設される一方、荷重伝達部は軸心方向と交差する方向に延設されているので、荷重伝達部を軸心方向に延設する場合と比較して、保持器の軸心方向の寸法を短縮できクラッチ装置の小型化を図ることができる効果がある。
請求項6記載のクラッチ装置によれば、荷重伝達部は歯車状に形成され、歯車機構を介して荷重付与装置から荷重が伝達されるので、請求項5の効果に加え、荷重付与装置から保持器までの荷重の伝達経路中に生じるエネルギー損失を小さくでき、効率良く保持器に荷重を伝達できる効果がある。
請求項7記載のクラッチ装置によれば、荷重付与装置は電動機により構成されているので、荷重付与装置をシリンダやソレノイド等により構成する場合と比較して、荷重付与装置の構造を簡素化すると共に荷重付与装置の小型化を図ることができ、請求項1から6のいずれかの効果に加え、ひいてはクラッチ装置の小型化を図ることができる効果がある。
また、荷重付与装置が保持器を介してスプラグに荷重を付与する構成の場合には、クラッチ装置が回転を伝達している状態では、保持器が内輪および外輪の回転に伴い軸心回りに回転するので、荷重付与装置が保持器の回転抵抗となるが、荷重付与装置を電動機により構成することで、保持器の回転抵抗を小さくでき、内輪および外輪を高速回転させることができる。一方、クラッチ装置が回転を遮断している状態では保持器は回転しないので、駆動エネルギーの小さな電動機でスプラグに荷重を付与することができ、エネルギー損失を抑制できると共に、クラッチ装置の小型化を図ることができる効果がある。
本発明の第1実施の形態におけるクラッチ装置が搭載される車両を模式的に示した模式図である。 クラッチ装置を備える動力伝達装置の軸方向断面図である。 図2のIII−III線におけるクラッチ装置の断面図である。 クラッチ装置の一部の分解立体図である。 (a)は図3のVで示す部分を拡大して示した動力の伝達を遮断するクラッチ装置の部分拡大断面図であり、(b)は動力を伝達するクラッチ装置の部分拡大断面図である。 反ロック方向へ傾動されたスプラグの模式図である。 (a)は第2実施の形態における動力の伝達を遮断するクラッチ装置の部分拡大断面図であり、(b)は動力を伝達するクラッチ装置の部分拡大断面図である。
以下、本発明の好ましい実施の形態について、添付図面を参照して説明する。まず、図1から図6を参照して、第1実施の形態について説明する。図1は、本発明の第1実施の形態におけるクラッチ装置1が搭載される車両100を模式的に示した模式図である。なお、図1の矢印F−B,L−Rは、車両100の前後方向、左右方向をそれぞれ示している。
まず、車両100の概略構成について説明する。車両100は、図1に示すように、前輪101(左の前輪101FL及び右の前輪101FR)を駆動するフロントユニット110と、後輪102(左の後輪102BL及び右の後輪102BR)を駆動するリヤユニット120とを備え、前輪101及び後輪102をそれぞれ独立して駆動可能に構成されている。フロントユニット110は、動力源としてのモータ111と、モータ111の動力を前輪101に伝達する動力伝達装置112とを主に備え、モータ111の動力により前輪101を駆動可能に構成されている。
リヤユニット120は、動力源としてのモータ121と、そのモータ121の動力を後輪102に伝達する動力伝達装置122とを主に備え、前輪101の駆動トルクに応じてモータ121が制御されることで、前輪101及び後輪102の駆動トルクが車両100の走行状態に応じた適切なトルク配分となるように後輪102を駆動可能に構成されている。
また、このリヤユニット120の動力伝達装置122には、本発明の第1実施の形態におけるクラッチ装置1(図2及び図3参照)が組み込まれており、車両100の走行状態に応じて、モータ121から後輪102までの動力の伝達経路を遮断可能に構成されている。
次いで、図2から図4を参照して、クラッチ装置1の詳細構成について説明する。図2は、クラッチ装置1を備える動力伝達装置122の一部を断面図として示した軸方向断面図であり、図3は、図2のIII−III線におけるクラッチ装置1の断面図であり、図4はクラッチ装置1の一部の分解立体図である。
クラッチ装置1は、図2及び図3に示すように、内輪2と、その内輪2の外周を囲む外輪3と、それら内輪2と外輪3との間に配設される複数のスプラグ4と、それらスプラグ4を保持する保持器5とを主に備え、モータ121(図1参照)の動力を内輪2及び外輪3を介して後輪102(図1参照)に伝達可能に構成されている。なお、本実施の形態では、外輪3にモータ121の動力が入力され、外輪3に入力されたモータ121の動力が内輪2を介して後輪102に伝達されるように構成されている。
内輪2は、モータ121の動力を後輪102に伝達するための機能を担う部材であり、図2及び図3に示すように、断面円形状の外周面2aを備え、軸心O回りに回転可能に構成されている。なお、本実施の形態における内輪2は、略円柱状に形成され、図2に示すように、ボールベアリングB1を介して動力伝達装置122の外郭をなすケース122aに支持されている。
外輪3は、内輪2と共にモータ121の動力を後輪102に伝達するための機能を担う部材であり、図2及び図3に示すように、内輪2の外周面2aに対向する断面円形状の内周面3aを備え、内輪2と同様に軸心O回りに回転可能に構成されている。なお、本実施の形態における外輪3は、略円環状に形成され、図2に示すように、ローラーベアリングB2を介して内輪2に支持されている。
スプラグ4は、内輪2と外輪3との相対回転を規制するための機能を担う部材であり、外周面2a及び内周面3aにそれぞれ接する係合面4a,4b(図4及び図5参照)を備え、図3に示すように、外周面2a及び内周面3aの対向間において円周方向に等間隔で複数配設されている。また、スプラグ4は、図4に示すように、2つの係合面4a,4bを連絡する2つの側面4cに溝部4dが各々形成されている。溝部4dは、後述する付勢部材6が装着される部位である。
保持器5は、スプラグ4を外周面2a及び内周面3aの円周方向へ傾動可能に保持する部材であり、図2及び図3に示すように、軸心O方向に環状に延設された保持部5aと、その保持部5aから軸心O方向と交差する方向に延設された荷重伝達部5bとを備えて構成されている。
保持部5aは、スプラグ4を保持する部位であり、図2及び図3に示すように、内輪2の外周面2aの周りに配設されている。また、図4に示すように、保持部5aは円周方向に亘って等間隔に形成された孔部5a1を複数備えている。内輪2側に位置するスプラグ4の部位(係合面4a側)が孔部5a1に挿入され、スプラグ4の2つの係合面4a,4bを連絡する2つの前後面4eと孔部5a1との間には適当な大きさの遊間が形成される。これにより、スプラグ4は保持部5aによって、円周方向に大きく傾動可能に外周面2aと内周面3aとの対向間に保持される。
荷重伝達部5bは、後述する荷重付与装置10から荷重が伝達される部位であり、図2及び図3に示すように、軸心O方向と交差する方向に延設されている。これにより、荷重伝達部5bを軸心O方向に延設する場合と比較して、保持器5の軸心O方向の寸法を短縮でき、クラッチ装置1の小型化を図ることができる。
また、この荷重伝達部5bは、図3に示すように、歯車状に形成され、後述するピニオン12との間に構成される歯車機構を介して、荷重付与装置10から荷重が伝達されるように構成されている。これにより、荷重付与装置10から保持器5までの荷重の伝達経路中に生じるエネルギー損失を小さくでき、効率良く保持器5に荷重を伝達することができる。
付勢部材6は、図3に示すように、環状のコイルスプリングにより形成されており、拡径する方向に付勢力を作用させる部材である。ここで、図5(a)を参照して、付勢部材6により付勢されるスプラグ4について説明する。図5(a)は、図3のVで示す部分を拡大して示した動力の伝達を遮断するクラッチ装置1の部分拡大断面図である。なお、図5において、外輪3はモータ121(図1参照)によって駆動され、矢印T方向(図5反時計回り)に回転しているものとする。
付勢部材6は、スプラグ4の溝部4dに装着されており、拡径する方向に付勢力を作用させることで、スプラグ4の係合面4bと外輪3の内周面3aとに生じる摩擦力を利用して、スプラグ4の係合面4aを図5の矢印S方向(以下「反ロック方向」と称す)へ傾動させる。これにより、内輪2及び外輪3は相対回転が可能となり、外輪3から内輪2への動力の伝達は遮断される。また、図5(a)に示すように、外周面2aと係合面4aとに隙間が生じる。その結果、外周面2aとスプラグ4の係合面4aとの摩擦をなくすことができ、摩擦によるエネルギー損失を抑制できる。
また、スプラグ4の2つの係合面4a,4bを連絡する2つの前後面4e(図4参照)と、保持部5aに形成された孔部5a1との間には適当な大きさの遊間が形成されているので、図5(a)に示すように、スプラグ4は反ロック方向に大きく傾動されることで互いに当接する。互いに当接する位置までスプラグ4を傾かせると、スプラグ4は互いに拘束し合う。これにより、外周面2aと係合面4aとの隙間を十分に確保できる。その結果、内輪2と外輪3とが相対回転をするときに、外周面2aと係合面4aとが接触して、意図せずにスプラグ4が外周面2a及び内周面3aに係合して内輪2及び外輪の相対回転が規制されてしまうことを防止できる。
また、スプラグ4の2つの係合面4a,4bを連絡する2つの側面4cに溝部4dが各々形成され、付勢部材6が、これら溝部4dに装着されるので、付勢部材6の付勢力によって、スプラグ4をバランス良く反ロック方向へ傾動させることが可能である。
上述のクラッチ装置1によれば、内輪2及び外輪3へスプラグ4を係合させるには、付勢部材6の付勢力に抗してスプラグ4に外力を付与する必要がある。そこで、クラッチ装置1には、荷重付与装置10(図2及び図3参照)が設けられている。
荷重付与装置10は、付勢部材6の付勢力に抗してスプラグ4に荷重を付与して、スプラグ4を図5の反矢印S方向(以下「ロック方向」と称す)へ傾動させるための装置であり、図2及び図3に示すように、アクチュエータ11と、ピニオン12とを備えて構成されている。アクチュエータ11は、スプラグ4に付与する荷重を生み出す動力源であり、電動機(交流モータ又は直流モータ)により構成され、電源(図示せず)から供給される電力により駆動可能に構成されている。
このように、荷重付与装置10(アクチュエータ11)は、電動機により構成されているので、例えば、荷重付与装置10(アクチュエータ11)をシリンダやソレノイド等により構成する場合と比較して、荷重付与装置10の構造を簡素化すると共に荷重付与装置10の小型化を図ることができ、ひいてはクラッチ装置1の小型化を図ることができる。
また、クラッチ装置1が回転を伝達している状態では、保持器5が内輪2及び外輪3の回転に伴い軸心O回りに回転するので、荷重付与装置10が保持器5の回転抵抗となるが、荷重付与装置10(アクチュエータ11)を電動機により構成することで、保持器5の回転抵抗を小さくでき、内輪2及び外輪3を高速回転させることができる。一方、スプラグ4が公転しない状態では保持器5も回転しないので、荷重付与装置10(アクチュエータ11)を電動機により構成することで、小さい駆動エネルギーでスプラグ4に荷重を付与することができる。
ピニオン12は、アクチュエータ11の動力を保持器5に伝達するための部材であり、図2に示すように、保持器5の荷重伝達部5bと噛み合う歯車状に形成され、荷重伝達部5bとの間に歯車機構が構成されている。このピニオン12によりアクチュエータ11の動力が保持器5に伝達されることで、保持器5を介してスプラグ4に荷重が付与される。このように、荷重付与装置10は、保持器5を介してスプラグ4に荷重を付与するので、複数のスプラグ4に一度に荷重を付与することができ、効率良くスプラグ4に荷重を付与することができる。
以上のように構成される荷重付与装置10によれば、図5(b)に示すように、付勢部材6の付勢力に抗して保持器5を介して、スプラグ4にロック方向(図5の反矢印S方向)の荷重を付与することで、スプラグ4の係合面4bを略中心にして、スプラグ4をロック方向へ傾動させることができる。その結果、外周面2a及び内周面3aにスプラグ4の係合面4a,4bが接することで、内周面3aと係合面4bとの接点および外周面2aと係合面4aとの接点に摩擦力が発生すると共に、外周面2a及び内周面3aの円周方向における各接点の位置ずれにより、内輪2及び外輪3にスプラグ4が係合して内輪2と外輪3との相対回転が規制される。これにより、外輪3から内輪2に動力が伝達され、外輪3の回転(図5(b)反時計回り)に伴い内輪2が回転する。
内輪2及び外輪3にスプラグ4が係合して内輪2と外輪3との相対回転が規制されるとき、内輪2との相対回転で内輪2側からみて、外輪3がロック方向(図5の矢印Lo方向)に回転するときは、荷重付与装置10による荷重の付与を停止しても、外輪3の回転によってスプラグ4はロック方向に傾動され、内輪2及び外輪3とスプラグ4との係合は維持される。
これに対し、内輪2及び外輪3にスプラグ4が係合して内輪2と外輪3との相対回転が規制されるときに、内輪2との相対回転で内輪2側からみて、外輪3が反ロック方向(図5の反矢印Lo方向)に回転するときは、荷重付与装置10を停止するか荷重付与装置10が付与する荷重を小さくすることで、付勢部材6の付勢力により、スプラグ4は反ロック方向(図5の矢印S方向)に傾動する。これにより、内輪2及び外輪3とスプラグ4との係合が解除され、外輪3から内輪2への動力の伝達が遮断される。
以上のように構成されるクラッチ装置1によれば、動力伝達装置10によりスプラグ4に荷重が付与されることで、内輪2及び外輪3にスプラグ4が係合して内輪2と外輪3との一定回転方向への相対回転が規制される。これに対し、動力伝達装置10による荷重の付与が解除されると、付勢部材6によりスプラグ4に付勢力が付与されているので、内輪2及び外輪3へのスプラグ4の係合が解除され、内輪2と外輪3とが両回転方向に相対回転する。これにより、一定方向への回転の伝達および遮断の切り替えを行うことができる。
次いで、図6を参照して、スプラグ4に作用する付勢力および荷重の関係について説明する。図6は反ロック方向へ傾動されたスプラグ4の模式図である。図6に示すように、内輪2及び外輪3との係合が解除されているスプラグ4は、付勢部材6によって付与される付勢力(荷重P)により、当接面4bと内周面3aとの接点Aの回りに、反ロック方向(図6時計回り)へ傾動される回転モーメントが生じる。また、スプラグ4が内輪2及び外輪3に係合して内輪2及び外輪3の回転に伴い軸心O回りに公転すると、スプラグ4に遠心力Kが働く。これらに伴い、接点Aに押付け荷重が作用する。その反力として、スプラグ4に対して、接点Aにおいて内周面3aの法線方向へ反力Fが作用する。これに対して、スプラグ4をロック方向へ傾動させるために、保持部5aは、スプラグ4と接する接点Cにロック方向(図6反矢印S方向)の荷重Rを付与する。
ここで、スプラグ4に作用する接点A回りの回転モーメントMを考えると、スプラグ4には荷重P、荷重R及び遠心力Kが作用するので、回転モーメントMは、以下の式(1)で表される。
=Lp・P+Lk・K−Lr・R …式(1)
但し、式(1)において、Lpは接点Aから荷重Pの作用点(溝部4d)までの水平距離であり、Lkは接点Aから遠心力Kの作用点(スプラグ4の重心G)までの水平距離であり、Lrは接点Aから荷重Rの作用点(接点C)までの垂直距離である。なお、回転モーメントMは接点A回りの時計回りを正とする。また、荷重P,K及びRは、厳密にいえば、荷重の水平成分および垂直成分による誤差を考慮する必要があるが、その誤差は荷重P,K及びRの大きさに比べて著しく小さいため、荷重P及びKは垂直方向に作用し、荷重Rは水平方向に作用するものとする。
ここで、スプラグ4の係合面4aを外周面2aに係合させるためには、スプラグ4の係合面4bが内周面3aを滑らずに、スプラグ4が図6の反時計回りに傾動されることが必要である。即ちM<0であることが必要である。また、図6に示す状態では、内輪2及び外輪3とスプラグ4との係合が解除されているので、外輪3や内輪2は軸心O回りに回転できるが、外輪3や内輪2の駆動力ではスプラグ4は軸心O回りに公転できない。従って、スプラグ4に遠心力Kは作用しない(K=0)。以上のことから、スプラグ4の係合面4aを外周面2aに係合させる必要条件は、式(2)にM<0,K=0を代入して、以下の式(2)で表される。
R>Lp/Lr・P …式(2)
ここで、Lp<Lrであるとすれば、Lp/Lr<1である。よって、式(2)より、荷重R>Lp/Lr・P<Pとなる。従って、荷重付与装置10(図3参照)は、付勢部材6の付勢力(荷重P)よりも大きな荷重をスプラグ4に付与しなくとも、外輪3及び内輪2へスプラグ4を係合させることができる。これにより、荷重付与装置10を小型化できると共に、小さな荷重で済むので、エネルギー損失を抑制できる。ひいてはクラッチ装置1を小型化できる。
また、図6において、接点Aにおける法線と垂直方向とのなす角をαとすると、内周面3aからスプラグ4に作用する反力Fの水平方向の分力成分FAhの大きさはF・sinαであり、その向きはロック方向(図6反矢印S方向)と同じ向きである。また、接点Aにおける摩擦係数をμ、反力Fの垂直方向の分力成分をFApとすると、摩擦の大きさはμ・FAp=μ・F・cosαであり、その向きもロック方向(図6反矢印S方向)と同じ向きである。
以上のように、内周面3aが係合面4bと接する接点Aにおいて内周面3aからスプラグ4に作用する反力Fは、荷重付与装置10により保持部5aを介してスプラグ4に作用する荷重Rの荷重方向(水平方向であり図6の左右方向)の分力成分の向きが、ロック方向(図6反矢印S方向)と同じ向きであるので、荷重付与装置10によってスプラグ4に荷重Rが付与されると、内周面3aの上を係合面4bが滑ることが防止され、接点Aを略中心にスプラグ4を確実に傾動させることができる。これにより、荷重付与装置10から荷重が付与されることで、スプラグ4の2つの係合面4a,4bを外周面2a及び内周面3aに確実に係合させることができる。
以上説明したようにクラッチ装置1によれば、荷重付与装置10により、一定方向への回転の伝達および遮断の切り替えを必要に応じて行うことができる。さらに、スプラグ4が傾動可能な程度の間隔を保持器5で確保することにより、外周面2a及び内周面3aの対向間に複数のスプラグ4を小さな間隔で配設することができる。これにより、クラッチ装置1は、小型であっても伝達トルク容量を大きくすることができる。
次いで、図7を参照して、第2実施の形態について説明する。第1実施の形態では、付勢部材6がスプラグ4に軸心Oから離れる方向に付勢力を作用すると共に、外輪3から内輪2に動力が伝達される場合について説明した。これに対し、第2実施の形態では、付勢部材26がスプラグ24に軸心Oに近付く方向に付勢力を作用すると共に、内輪2から外輪3に動力が伝達される場合について説明する。
ここで、図7(a)は第2実施の形態における動力の伝達を遮断するクラッチ装置21の部分拡大断面図であり、図7(b)は動力を伝達するクラッチ装置21の部分拡大断面図である。なお、第1実施の形態と同一の部分については同一の符号を付して、その説明を省略する。また、図7において、内輪2はモータ121(図1参照)によって駆動され、矢印T方向(図7時計回り)に回転しているものとする。第2実施の形態におけるクラッチ装置21の保持器25を構成する保持部25aは、図7に示すように、外輪3の内周面3aの内側に配設され、スプラグ24の外輪3側に位置する部位を保持している。
付勢部材26は、環状のコイルスプリングにより形成されており、スプラグ24の溝部24dに装着されて、縮径する方向に付勢力を作用させる。これにより、スプラグ24の係合面24aと内輪2の外周面2aとに生じる摩擦力を利用して、スプラグ24を、図7の矢印S方向(以下「反ロック方向」と称す)へ傾動させる。これにより、内輪2及び外輪3は相対回転が可能となり、内輪2から外輪3への動力の伝達は遮断される。また、図7(a)に示すように、内周面3aと係合面24bとに隙間が生じる。その結果、内周面3aとスプラグ24の係合面24bとの摩擦をなくすことができ、摩擦によるエネルギー損失を抑制できる。
また、第1実施の形態と同様に、スプラグ24は反ロック方向(矢印S方向)に大きく傾動されることで、図7(a)に示すように、互いに当接する。互いに当接する位置までスプラグ24を傾かせると、スプラグ24は互いに拘束し合う。これにより、内周面3aと係合面24bとの隙間を十分に確保できる。その結果、内輪2と外輪3とが相対回転をするときに、内周面3aと係合面24bとが接触して、意図せずに外周面2a及び内周面3aにスプラグ24が係合して内輪2及び外輪3の相対回転が規制されてしまうことを防止できる。
荷重付与装置10により、図7(b)に示すように、付勢部材26の付勢力に抗して保持器25(保持部25a)を介して、スプラグ26にロック方向(図7反矢印S方向)の荷重を付与することで、スプラグ26の係合面24aを略中心にして、スプラグ24をロック方向(反矢印S方向)へ傾動させることができる。その結果、外周面2a及び内周面3aにスプラグ24の係合面24a,24bが接することで、内周面3aと係合面24bとの接点および外周面2aと係合面24aとの接点に摩擦力が発生すると共に、外周面2a及び内周面3aの円周方向における各接点の位置ずれにより、内輪2及び外輪3にスプラグ24が係合して内輪2と外輪3との相対回転が規制される。これにより、内輪2から外輪3に動力が伝達され、内輪2の回転(図7矢印T方向)に伴い外輪3が回転する。
内輪2及び外輪3にスプラグ24が係合して内輪2と外輪3との相対回転が規制されるときに、外輪3との相対回転で外輪3側からみて、内輪2がロック方向(図7矢印Li方向)に回転するときは、荷重付与装置10による荷重の付与を停止しても、内輪2の回転によってスプラグ24はロック方向に傾動され、内輪2及び外輪3とスプラグ24との係合は維持される。
これに対し、内輪2及び外輪3にスプラグ24が係合して内輪2と外輪3との相対回転が規制されるときに、外輪3との相対回転で外輪3側からみて、内輪2が反ロック方向(図7反矢印Li方向)に回転するときは、荷重付与装置10を停止するか荷重付与装置10が付与する荷重を小さくすることで、付勢部材26の付勢力により、スプラグ24は反ロック方向(図7矢印S方向)に傾動する。これにより、内輪2及び外輪3とスプラグ24との係合が解除され、内輪2から外輪3への動力の伝達が遮断される。以上のように、クラッチ装置21によれば、第1実施の形態と同様に、一定方向への回転の伝達および遮断の切り替えを行うことができる。
以上、実施の形態に基づき本発明を説明したが、本発明は上記実施の形態に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の改良変形が可能であることは容易に推察できるものである。例えば、上記実施の形態で挙げた数値や形状は一例であり、他の数値や形状を採用することは当然可能である。
また、上記実施の形態では、クラッチ装置1,21が車両100の動力伝達装置122に組み込まれる場合を説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、例えば、他の車両(機関車、旅客車、貨物車および特殊車など)の走行装置、作業装置および工作機械などの動力伝達装置に組み込むことは当然可能である。
上記各実施の形態では、アクチュエータ11が電動機(交流電動機または直流電動機)により構成される場合を説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、他の動力源を採用することは当然可能である。他の動力源としては、例えば、油圧モータ、空気圧シリンダ、油圧シリンダ、交流ソレノイド及び直流ソレノイド等が例示される。
ここで、アクチュエータ11をソレノイドにより構成する場合には、歯車機構などによりスプラグ4,24に荷重を付与する場合に限られず、例えば、電磁力を利用してスプラグ4,24に荷重を付与するように構成しても良い。
上記各実施の形態では、付勢部材6,26がコイルスプリングにより構成される場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、他の付勢部材を採用することは当然可能である。他の付勢部材としては、例えば、金属材料に波状の曲げ加工を施して形成され、その弾性を利用して付勢力としての荷重をスプラグ4,24に付与可能に構成されるリボンスプリングが挙げられる。
上記各実施の形態では、反ロック方向(矢印S方向)に傾動されたスプラグ4,24が互いに当接して互いを拘束する場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、スプラグ4,24の形状によっては、例えば、反ロック方向に傾動されたスプラグ4,24を保持部5a,25a(保持器5,25)に当接させ、それ以上の傾動を規制するようにすることも当然可能である。この場合も同様の作用が得られる。
1,21 クラッチ装置
2 内輪
2a 外周面
3 外輪
3a 内周面
4,24 スプラグ
4a,4b,24a,24b 係合面
5,25 保持器
5a,25a 保持部
5b 荷重伝達部
6,26 付勢部材
10 荷重付与装置
11 アクチュエータ(荷重付与装置の一部、電動機)
A 接点
O 軸心

Claims (7)

  1. 断面円形状の外周面を有し軸心回りに回転可能に構成される内輪と、
    その内輪の前記外周面に対向する断面円形状の内周面を有し前記軸心回りに回転可能に構成される外輪と、
    前記外周面および前記内周面にそれぞれ接する2つの係合面を有し、それら係合面が前記外周面および前記内周面に係合可能に構成されると共に、前記外周面および前記内周面の対向間において円周方向に複数配設されるスプラグと、
    そのスプラグを前記外周面および前記内周面の円周方向へ傾動可能に保持する保持器と、
    前記外周面または前記内周面の一方と前記係合面の一方とが接点で接するように前記スプラグに付勢力を付与して前記スプラグを前記円周方向の反ロック方向へ傾動させる付勢部材と、
    その付勢部材の付勢力に抗して前記スプラグに荷重を付与して前記外周面および前記内周面に前記2つの係合面が接するように前記反ロック方向とは逆方向であって前記円周方向のロック方向へ前記スプラグを傾動させる荷重付与装置とを備え、
    その荷重付与装置により前記付勢部材の付勢力に抗して前記スプラグに荷重が付与され前記スプラグが前記ロック方向へ傾動することで、前記外周面および前記内周面に前記スプラグの2つの係合面がそれぞれ係合して前記内輪と前記外輪との相対回転が規制されることを特徴とするクラッチ装置。
  2. 前記スプラグは、前記反ロック方向へ傾動されることで、前記外周面または前記内周面の他方と前記係合面の他方とに隙間が形成されることを特徴とする請求項1記載のクラッチ装置。
  3. 前記外周面または前記内周面の一方が前記係合面の一方と接する前記接点において前記外周面または前記内周面の一方から前記スプラグに作用する反力は、前記荷重付与装置により前記スプラグに作用する荷重方向の分力成分の向きが、前記ロック方向と同じ向きであることを特徴とする請求項1又は2に記載のクラッチ装置。
  4. 前記スプラグは、前記外周面および前記内周面の対向間に等間隔に配設され、前記反ロック方向へ傾動されることで互いに当接することを特徴とする請求項2又は3に記載のクラッチ装置。
  5. 前記保持器は、前記軸心方向に延設され前記スプラグを保持する保持部と、前記軸心方向と交差する方向に延設され前記荷重付与装置から荷重が伝達される荷重伝達部とを備え、
    前記荷重付与装置は、前記保持器を介して前記スプラグに荷重を付与することを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載のクラッチ装置。
  6. 前記荷重伝達部は、歯車状に形成され、歯車機構により前記荷重付与装置から荷重が伝達されることを特徴とする請求項5記載のクラッチ装置。
  7. 前記荷重付与装置は、電動機により構成されていることを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載のクラッチ装置。
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