JPWO2011115133A1 - 拡管接合型熱交換器ならびに熱交換器用管材及びフィン材 - Google Patents

拡管接合型熱交換器ならびに熱交換器用管材及びフィン材 Download PDF

Info

Publication number
JPWO2011115133A1
JPWO2011115133A1 JP2012505706A JP2012505706A JPWO2011115133A1 JP WO2011115133 A1 JPWO2011115133 A1 JP WO2011115133A1 JP 2012505706 A JP2012505706 A JP 2012505706A JP 2012505706 A JP2012505706 A JP 2012505706A JP WO2011115133 A1 JPWO2011115133 A1 JP WO2011115133A1
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
heat exchanger
tube
mass
fin
concentration
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2012505706A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5850827B2 (ja
Inventor
良行 大谷
良行 大谷
時伯 恩田
時伯 恩田
洋一 兒島
洋一 兒島
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Furukawa Sky Aluminum Corp
Original Assignee
Furukawa Sky Aluminum Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Furukawa Sky Aluminum Corp filed Critical Furukawa Sky Aluminum Corp
Priority to JP2012505706A priority Critical patent/JP5850827B2/ja
Publication of JPWO2011115133A1 publication Critical patent/JPWO2011115133A1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5850827B2 publication Critical patent/JP5850827B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C22METALLURGY; FERROUS OR NON-FERROUS ALLOYS; TREATMENT OF ALLOYS OR NON-FERROUS METALS
    • C22CALLOYS
    • C22C21/00Alloys based on aluminium
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C22METALLURGY; FERROUS OR NON-FERROUS ALLOYS; TREATMENT OF ALLOYS OR NON-FERROUS METALS
    • C22FCHANGING THE PHYSICAL STRUCTURE OF NON-FERROUS METALS AND NON-FERROUS ALLOYS
    • C22F1/00Changing the physical structure of non-ferrous metals or alloys by heat treatment or by hot or cold working
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C22METALLURGY; FERROUS OR NON-FERROUS ALLOYS; TREATMENT OF ALLOYS OR NON-FERROUS METALS
    • C22FCHANGING THE PHYSICAL STRUCTURE OF NON-FERROUS METALS AND NON-FERROUS ALLOYS
    • C22F1/00Changing the physical structure of non-ferrous metals or alloys by heat treatment or by hot or cold working
    • C22F1/04Changing the physical structure of non-ferrous metals or alloys by heat treatment or by hot or cold working of aluminium or alloys based thereon
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C22METALLURGY; FERROUS OR NON-FERROUS ALLOYS; TREATMENT OF ALLOYS OR NON-FERROUS METALS
    • C22FCHANGING THE PHYSICAL STRUCTURE OF NON-FERROUS METALS AND NON-FERROUS ALLOYS
    • C22F1/00Changing the physical structure of non-ferrous metals or alloys by heat treatment or by hot or cold working
    • C22F1/04Changing the physical structure of non-ferrous metals or alloys by heat treatment or by hot or cold working of aluminium or alloys based thereon
    • C22F1/053Changing the physical structure of non-ferrous metals or alloys by heat treatment or by hot or cold working of aluminium or alloys based thereon of alloys with zinc as the next major constituent
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F28HEAT EXCHANGE IN GENERAL
    • F28FDETAILS OF HEAT-EXCHANGE AND HEAT-TRANSFER APPARATUS, OF GENERAL APPLICATION
    • F28F19/00Preventing the formation of deposits or corrosion, e.g. by using filters or scrapers
    • F28F19/02Preventing the formation of deposits or corrosion, e.g. by using filters or scrapers by using coatings, e.g. vitreous or enamel coatings
    • F28F19/06Preventing the formation of deposits or corrosion, e.g. by using filters or scrapers by using coatings, e.g. vitreous or enamel coatings of metal

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Thermal Sciences (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Metallurgy (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Crystallography & Structural Chemistry (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Heat-Exchange Devices With Radiators And Conduit Assemblies (AREA)

Abstract

耐食性に優れた拡管接合型熱交換器と、これに用いる管材及びフィン材を提供する。本発明によれば、Znの溶射及び拡散熱処理によって形成されたZn拡散層を外面に有し且つアルミニウム合金からなる管と、Zn、In、及びSnからなる群から選ばれる少なくとも一種をを含有するアルミニウム合金からなるフィンとを拡管接合した拡管接合型熱交換器であって、フィンの孔食電位が、前記Zn拡散層の表面Zn濃度の2/3のZn濃度を有する部位の孔食電位よりも貴であり、且つ前記表面Zn濃度の1/3のZn濃度を有する部位の孔食電位よりも卑である拡管接合型熱交換器が提供される。

Description

本発明は、フィンに形成した孔に管を挿入した後、管を拡径してフィンと接触させ、主にフィンを介して空気と管内に流通する冷媒間で熱交換を行う拡管接合型熱交換器、ならびに、これに用いる管材及びフィン材に関するものであり、特にルームエアコン等に用いる熱交換器の外部耐食性向上に関するものである。
従来、ルームエアコンの熱交換器は、CuまたはCu合金製(以下、Cu製とする。)の押出管を冷媒等を通す熱交換管とし、Al製フィン材と拡管接合されることにより作製されていた。近年、エアコンの製造コストやリサイクルの観点からCu製の管をAl製に替える動きがある。しかし、Cu製の管に比べAl製の管を用いた場合には耐食性が問題となる。
通常、Alの腐食形態は孔食である。孔食は局部的に腐食孔が発生するため、適切な防食処理を行わなかった場合、早期に貫通孔となる。孔食の進行を抑制するためには、通常、防食したいAl部材より孔食電位の卑なAl部材を電気的に接合させ、孔食電位の卑なAl部材の犠牲防食作用によって防食する方法がとられる。
特許文献1には、熱交換管および熱交換管にろう付されたフィンを備えた熱交換器において、熱交換管外周面の表層部の電位をA、熱交換管における表層部を除いた部分の電位をB、フィンの電位をC、熱交換管とフィンとのろう付部に形成されているフィレットの電位をDとした場合、これらの電位が、電位的にA≦C≦D<Bとなっている熱交換器が提案されている。
特許文献2には、放熱フィンの自然電位がチューブの自然電位に対し、30〜140mV低いことを特徴とするアルミニウム製熱交換器が提案されている。
特開2004−170061号公報 特開2000−274980号公報
特許文献1及び2は、何れも、ろう付接合型の熱交換器である。本発明者らは、拡管接合型の熱交換器での寿命向上を検討するに当たって、特許文献1や2の技術についても検討したが、拡管接合型の熱交換器では、チューブとフィンの電位の関係を特許文献1や2に記載されている通りにしても、寿命が必ずしも十分に長くならない場合があることが分かった。これは、以下の理由によるものと考えられる。
一般に家庭用エアコンに用いられる拡管接合型の熱交換器は、従来、アルミニウムフィンと銅管とで構成されている。銅はアルミニウムよりも電位が貴であるので、アルミニウムフィンと銅管の電位バランスを考慮しなくてもアルミニウムフィンが必然的に犠牲防食作用を果たしていた。近年、銅管に代わって、アルミニウム管が採用されるようになった。アルミニウム管は、銅管よりも腐食されやすく、かつ孔食によって貫通孔が形成されやすいという性質を有しているので、熱交換器の寿命を延ばすためにアルミニウム管に孔食が形成されるのを防ぐ技術が必要である。従来のアルミニウムフィンと銅管の組合せでの設計思想を適用すれば、アルミニウムフィンにZnを添加してフィンの電位を卑化すればよいが、その場合、アルミニウムフィンのみが腐食してアルミニウムフィンとアルミニウム管との電気的接続が断たれると、アルミニウム管の腐食が一気に進行してアルミニウム管に貫通孔が形成されてしまうという問題が発生する。このように、従来の熱交換器の電位の関係に類似させるように電位を設定しても熱交換器の寿命を延ばすことは難しい。これに対して、一般に自動車用熱交換器として用いられる、主要な部材が全てアルミニウムからなるろう付接合型の熱交換器では、電位的に類似した部材間の防食メカニズムの思想があった。それは、ろう付工程では約600℃でろう材を流動させ、同時に各種元素の拡散が生じるため、Siを含有する高電位のろう材層(フィレット)がフィンとチューブの界面に存在するため、フィレットと各部材とのバランスを考慮することが必要であったからである。このように、拡管接合型の熱交換器とろう付接合型の熱交換器とは、電位バランスについての設計思想が異なっており、ろう付接合型の熱交換器での電位バランスの考え方を拡管接合型の熱交換器にそのまま適用することはできない。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、寿命を向上させることができる拡管接合型熱交換器と、これに用いる管材及びフィン材を提供するものである。
本発明における請求項1に記載の発明は、Znの溶射及び拡散熱処理によって形成されたZn拡散層を外面に有し且つアルミニウム合金からなる管と、Zn、In、およびSnからなる群から選ばれる少なくとも一種を含有しアルミニウム合金からなるフィンとを拡管接合した拡管接合型熱交換器であって、フィンの孔食電位が、前記Zn拡散層の表面Zn濃度の2/3のZn濃度を有する部位の孔食電位よりも貴であり、且つ前記表面Zn濃度の1/3のZn濃度を有する部位の孔食電位よりも卑である拡管接合型熱交換器である。
本発明者らは、拡管接合型熱交換器の寿命を向上させるために、表面にZnを拡散させた管の電位とフィンの電位との関係について検討を行っていたところ、単に、特許文献1のように、管の表面電位≦フィンの電位<管のZnが拡散していない部分の電位のような関係にするだけでは、拡管接合型熱交換器の寿命が十分に高まらないことを見出した。そこで、本発明者らは、管に拡散しているZnの濃度に着目し、フィンの孔食電位が管の表面Zn濃度の2/3のZn濃度を有する部位の孔食電位よりも貴にし、かつ管の表面Zn濃度の1/3のZn濃度を有する部位の孔食電位よりも卑であるように、フィンの孔食電位を設定したところ、熱交換器の寿命を大きく向上させることができることが実験的に確認され、本発明の完成に到った。寿命を大きく向上させることができた理由としては、上記のようにフィンと管の孔食電位を設定することによって、最初にチューブの表層を優先腐食させ、次にフィンとの電気的接触が断たれる前にフィンで犠牲防食しながらチューブの腐食を食い止め、最後にチューブだけになった場合でもZnの拡散していない中心部に対してZn拡散部分を腐食させることで、管に貫通孔が発生するまで時間を長くすることができたためであると考えられる。
本発明における請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の熱交換器において、前記管は、Si:0.05〜1.0mass%、Cu:0.05〜0.7mass%、Mn:0.3〜1.5mass%、Fe:0.7mass%以下を含有し、残部Al及び不可避的不純物である組成を有し、前記表面Zn濃度は、0.5〜10.0mass%であり、前記Zn拡散層は、厚さが150〜400μmである請求項1に記載の熱交換器である。
本発明における請求項3に記載の発明は、Siの含有量が0.2〜1.0mass%である請求項2に記載の熱交換器である。
本発明における請求項4に記載の発明は、前記管の内面に溝が形成されていることを特徴とする請求項1に記載の熱交換器である。
本発明における請求項5に記載の発明は、前記フィンは、Zn:0.3〜3.0mass%、In:0.001〜0.1mass%、Sn:0.001〜0.1mass%のうち少なくとも一種を含有し、残部Al及び不可避的不純物からなるアルミニウム合金である請求項1に記載の熱交換器である。このような組合せの場合に、熱交換器としての耐久性が特に高まるからである。
本発明における請求項6に記載の発明は、請求項1〜5の何れか1つに記載の熱交換器において、前記フィンが、有機系親水性皮膜もしくは無機系親水性皮膜を表面に有する熱交換器である。この場合、熱交換器の熱交換性能が特に高まる。
また、本発明における請求項7に記載の発明は、請求項1の熱交換器の製造に用いる熱交換器用管材であって、前記管材が、Znの溶射及び拡散熱処理によって形成されたZn拡散層を外面に有し、Si:0.05〜1.0mass%、Cu:0.05〜0.7mass%、Mn:0.3〜1.5mass%、Fe:0.7mass%以下を含有し、残部Al及び不可避的不純物である組成を有するアルミニウム合金からなり、前記表面Zn濃度は、0.5〜10.0mass%であり、前記Zn拡散層は、厚さが150〜400μmである熱交換器用管材である。この管材を用いると熱交換器としての寿命がさらに向上できる。
また、本発明における請求項8に記載の発明は、Siの含有量が0.2〜1.0mass%である請求項7に記載の熱交換器用管材である。
また、本発明における請求項9に記載の発明は、請求項1の熱交換器の製造に用いる熱交換器用フィン材であって、前記フィン材は、Zn:0.3〜3.0mass%、In:0.001〜0.1mass%、Sn:0.001〜0.1mass%のうち少なくとも一種を含有し、残部Al及び不可避的不純物である組成を有するアルミニウム合金からなる熱交換器用フィン材である。このフィン材を用いると熱交換器としての寿命がさらに向上できる。また、本発明における請求項10に記載の発明は、請求項9に記載の熱交換器用フィン材において前記フィン材が、有機系親水性皮膜もしくは無機系親水性皮膜を表面に有する熱交換器用フィン材である。
管の肉厚方向に対するZn濃度分布及び孔食電位分布を模式的に示した説明図である。 孔食電位の定義を説明するための、電流密度と電極電位との関係を示すグラフである。
以下、本発明の実施形態について説明する。
///////////////////////////////////////////////////////
1.拡管接合型熱交換器
1−1.管
1−1−1.組成
1−1−2.Zn拡散層
1−1−3.管の製造方法
1−2.フィン
1−2−1.組成
1−2−2.フィンの製造方法
1−2−3.フィンのプレコーティング
1−3.各部材の孔食電位
2.拡管接合型熱交換器の製造方法
///////////////////////////////////////////////////////
1.拡管接合型熱交換器
本発明の一実施形態の拡管接合型熱交換器は、Znの溶射及び拡散熱処理によって形成されたZn拡散層を外面に有し且つアルミニウム合金からなる管と、Zn、In、及びSnからなる群から選ばれる少なくとも一種を含有しアルミニウム合金からなるフィンとを拡管接合した拡管接合型熱交換器である。該フィンの孔食電位は、前記Zn拡散層の表面Zn濃度の2/3のZn濃度を有する部位の孔食電位よりも貴であり、且つ前記表面Zn濃度の1/3のZn濃度を有する部位の孔食電位よりも卑である。
以下、各構成要素について詳細に説明する。
1−1.管
上記の管は、Znの溶射及び拡散熱処理によって形成されたZn拡散層を外面に有し且つアルミニウム合金からなる。上記の管には、通常の押出管、コンフォーム押出管、ポートフォール管のいずれもが好適に用いられる。
1−1−1.組成
アルミニウム合金とは、Alを主成分とする合金である。アルミニウム合金中のAlの含有量は、例えば、90〜99.9mass%である。Alの含有量は、例えば、90、91、92、93、94、95、96、97、98、99、99.5又は99.9mass%である。Alの含有量は、ここで例示した数値の何れか2つの範囲内であってもよい。合金系として、JIS3003、3004等に代表される3000系合金やJIS6061、6063等に代表される6000系合金が好適に用いられる。
Si含有量は、0.05〜1.0mass%の範囲が望ましい。Siは、Alに固溶したり金属間化合物を生成したりすることによって、強度を向上させる元素である。さらに、Siの添加はAlの電位を貴にして、Zn拡散層とZnの拡散していない管中心部側との孔食電位差を大きくし、管の耐久寿命を向上させる。Siの含有量が0.05ss%以上(好ましくは、0.2mass%以上)の場合、このようなSi添加効果を十分に得ることができる。また、Si含有量が多すぎると、加工性が低下するため曲げ等の加工時にわれが発生する可能性があるが、1.0mass%以下であれば、そのようなおそれがない。したがって、Siの含有量は0.05〜1.0mass%とする。更に望ましいSiの含有量は0.05〜0.6mass%である。
Cu含有量は、0.05〜0.7mass%の範囲とするのが望ましい。Cuは孔食電位を貴にする働きがあり、Zn拡散層とZnの拡散していない管中央部との孔食電位差を大きくし、犠牲防食作用を高めることができる。この効果を得るためには、Cu量を0.05mass%以上とするのが望ましい。また、Cu含有量が多すぎると、材料製造時の熱履歴によって、アルミニウム合金中にCu系金属間化合物が析出する場合があり、このCu系金属間化合物はカソード反応を促進させるため、腐食速度を増大させる場合がある。この現象は、Cu量が0.7mass%以下の場合には生じにくい。したがって、Cu量の含有量は0.05〜0.7mass%とするのが望ましい。更に望ましいCuの含有量は0.1〜0.5mass%である。
Mn含有量は、0.3〜1.5mass%の範囲とするのが望ましい。MnはAl−Mn系金属間化合物として晶出又は析出して強度を向上させる元素である。また、Al−Mn系金属間化合物は、生成する際にFeを取り込む。Al−Fe系金属間化合物よりもAl−Fe−Mn系金属間化合物の方が、カソード反応が不活性であり、Feによる耐食性阻害の影響を抑制する働きがある。Mnの含有量が0.3mass%以上の場合、このようなMn添加効果を十分に得ることができる。Mn含有量が多すぎると、巨大な金属間化合物が晶出し、押出加工性を阻害するおそれがあるが、Mn含有量が1.5mass%以下であれば、このようなおそれがない。したがって、Mn量の添加量は0.3〜1.5mass%とするのが望ましい。更に望ましいMnの含有量は0.8〜1.3mass%である。
上記のアルミニウム合金に含まれるFeの含有量が多すぎると、鋳造中にFe系金属間化合物として晶出し、耐食性を低下させるおそれがあるが、Fe含有量が0.7mass%以下の場合にはこのようなおそれがない。従って、Fe含有量は、0.7mass%以下が望ましく、0.4mass%以下とするのが更に望ましく、0.2mass%以下とするのがさらに望ましい。
上記のアルミニウム合金には、強度や耐食性向上を目的として、Mg、Cr、Ti、V、In、Sn等が含有されていても良い。これらの元素は、全体で0.3mass%以下とされるのが望ましい。
上記のアルミニウム合金には、上記成分以外には残部がAlと不可避的不純物からなる。不可避的不純物となる成分は、おのおの0.05mass%以下で、かつ総量で0.15mass%以下であることが望ましい。
1−1−2.Zn拡散層
アルミニウム合金からなる管には、その外面にZn溶射した後、Zn拡散熱処理を施すことにより、Znの拡散した層(Zn拡散層)が設けられる。Zn拡散層は、管のZnが拡散していない部分よりも孔食電位が卑であるため犠牲防食作用によって管を防食し、管の耐久寿命を向上させることができる。
管には、純ZnまたはZn−Al合金によるZn溶射後、400〜550℃で30分〜10時間のZn拡散処理を施す。Zn溶射量は5〜20g/mが望ましく、Zn拡散熱処理は、熱処理時間(h)=−0.0625×熱処理温度(℃)+R、但し、30≦R≦36の数式を満たす熱処理時間、温度が望ましい。Zn拡散処理によりZnが表面から板厚方向に拡散した深さ(以後、Zn拡散距離と呼ぶ。)が短すぎると早期にZn層が腐食して無くなり、犠牲防食効果が消失してしまう。一方、Zn拡散距離が長すぎると板厚方向の単位距離あたりの電位変化が小さくなり、犠牲防食作用が十分に働かないため孔食が進行してしまう。Zn拡散距離が150〜400μmの場合には、犠牲防食効果が適切に得られるので、望ましい。
入熱によるZn拡散処理によって、表面Zn濃度を調整することができる。表面Zn濃度が、高すぎると早期にZn拡散層が無くなる恐れがあり、表面Zn濃度が低すぎると、犠牲防食作用が有効に働かない恐れがある。表面Zn濃度が0.5〜10.0mass%の場合には、犠牲防食効果が適切に得られるので、望ましい。
1−1−3.管の製造方法
上記の管は、上記組成のアルミニウム合金鋳塊を通常の方法にて350〜600℃に加熱して押出した後にZn溶射及びZn拡散処理を行うか、または前記押出し加工後に抽伸加工を行い、Zn溶射及びZn拡散処理を行うことにより製造される。この後、熱交換効率を向上させるため、管は、押出し加工時に内面に溝を形成するか、押出し加工後に転造加工等を施し、内面に溝(例:直線溝またはらせん溝)を形成しても良い。
1−2.フィン
上記フィンの孔食電位は、上記Znが拡散した管表面のZn濃度の2/3のZn濃度を有する部位の孔食電位よりも貴とし、前記管の表面Zn濃度の1/3のZn濃度を有する部位より卑とする。腐食の初期段階において、フィン材は、高濃度にZnを含有する管表面の孔食電位よりも貴であるため、管表面の犠牲防食作用によって防食される。管の腐食が進行し、管の高濃度にZnが拡散した層が腐食、消失し、フィン材の孔食電位が管よりも卑になると、フィン材の犠牲防食作用によって管が防食される。この一連の働きによって、管およびフィン、つまりは熱交換器の耐食性を向上させることができる。
1−2−1.組成
フィンに上記作用を発現させるために、フィンには、Zn、In、及びSnからなる群から選ばれる少なくとも一種を含有するアルミニウム合金であればよいが、Znを含有するアルミニウム合金が最も望ましい。Zn、In、及びSnは孔食電位を卑にする働きがあり、これらの元素が拡散した部位と拡散していない部位との孔食電位差が大きくなり、犠牲防食作用を高める。
この効果を得るためには、Zn含有量を0.3mass%以上とするのが望ましい。一方、Zn含有量が多すぎるとフィン材自体の腐食速度が増大し、管に対する犠牲防食作用が不十分になる場合があるが、Zn含有量が3.0mass%以下であれば犠牲防食作用が十分に得られる。従って、Zn含有量の上限は3.0mass%とするのが望ましい。更に望ましいZnの含有量は0.5〜2.0mass%である。Znの代わりに又はZnに加えて、Zn以外の孔食電位を卑化させる元素であるIn又はSnを含有させてもよい。これらは、In:0.001〜0.1mass%、Sn:0.001〜0.1mass%含有されるのが望ましい。
上記のフィンには、高強度化を目的として、Si、Fe、Mn、Cu等を添加しても良い。これらの元素は、それぞれ、Si:1.0mass%以下、Fe:0.7mass%以下、Mn:1.5mass%以下、Cu:0.3mass%以下とするのが望ましい。
さらに、上記のフィンには、強度や耐食性向上を目的として、Mg、Cr、Ti、V等が含有されても良い。これらの元素は、全体で0.3mass%以下とするのが望ましい。
上記のフィンには、上記成分以外には残部がAlと不可避的不純物からなる。不可避的不純物となる成分は、おのおの0.05mass%以下で、かつ総量で0.15mass%以下であることが望ましい。
1−2−2.フィンの製造方法
フィンは、上記組成の素材を用いて通常の半連続鋳造を行い、400〜600℃の温度で1〜10時間予備加熱を行い、熱間圧延を行なう。その後、冷間圧延によって所定の板厚まで圧延される。冷間圧延の途中又は冷間圧延後において、1〜2回程度の焼鈍工程を経ても良い。焼鈍工程は、通常はバッチ式の炉を用いて200〜500℃で1〜10時間加熱されるか、連続式の炉を用いて200〜550℃で5〜60分加熱される。これをプレス加工してフィンを作製する。
1−2−3.フィンのプレコーティング
上記フィンは、有機系又は無機系の親水性皮膜を表面にプレコートすることにより、熱交換器の熱交換効率を向上させることができる。ルームエアコンの冷房運転時にフィン表面に水滴が付着しフィン間に水滴のブリッジが形成されると、フィン間を通過する空気等の冷却気体の抵抗が増大し冷却効率が低下する。親水性皮膜をプレコーティングすることによって、フィン表面の接触角を小さくし、水膜として流下させて水滴形成を防ぐことにより、冷却効率の低下を防止できる。有機系又は無機系の親水性皮膜は、例えば有機系塗料又は無機系塗料を塗布し、これを乾燥することによって形成することができる。
有機系塗料としては、ポリビニルアルコール、カルボキシメチルセルロース等のセルロース系樹脂、アクリルアミド、アクリル酸、アクリル酸エステル等を主体としたアクリル系樹脂、エポキシ系樹脂等が適しており、これらの単独ポリマー、2種以上の混合物、又はこれらの共重合体であってもよい。また、これらの樹脂は自己架橋型のものであってもよく、必要に応じてヘキサブチロールメラミン、ヘキサブチロールメチルメラミンなどのメラミン化合物、エポキシ基を含有する化合物、ブチロール基を付加させた尿素又はイソシアナート基を有する化合物といった硬化剤が添加されていてもよい。なお、有機系塗料の溶媒としては、各成分を溶解又は分散できるものであれば特に制限されるものではなく、例えば水等の水性溶媒、アセトン等のケトン系溶媒、エタノール等のアルコール系溶媒等の溶媒を用いることができる。その中でも水性溶媒が望ましく、水が特に望ましい。塗料溶液中の塗料成分の濃度は、通常、5〜40wt%である。
一方、親水性皮膜の形成に使用される無機系塗料としては、水ガラス、コロイダルシリカ等を主体とする無機系塗料、あるいはそれらとアクリル樹脂又はポリビニルアルコール等の混合塗料が用いられる。また、ジルコニウム酸等の金属架橋剤が添加されたものであってもよい。なお、無機系塗料の溶媒としては、各成分を溶解又は分散できるものであれば特に制限されるものではなく、例えば水等の水性溶媒、アセトン等のケトン系溶媒、エタノール等のアルコール系溶媒等の溶媒を用いることができる。その中でも水性溶媒が望ましく、水が特に望ましい。塗料溶液中の塗料成分の濃度は、通常、5〜40wt%である。
有機系塗料や無機系塗料のプレコーティング方法について説明する。まず、フィンの基板であるアルミニウム合金薄板の表面に、下地処理としてクロメート処理やベイマイト処理などを行って耐食性のある下地皮膜を形成する。該下地皮膜は塗料の密着性を向上させる。その後、その下地皮膜上に有機系又は無機系の塗料溶液を塗装・焼付けする方法、或いは、下地皮膜を設けたアルミニウム合金薄板を有機系又は無機系の塗料溶液中に浸漬する方法がある。塗装・焼付け方法における焼付条件は、通常、140〜300℃で5〜60秒間焼き付け、室温で乾燥させる。一方、浸漬方法では、30℃〜溶媒の沸点附近で10〜200秒間浸漬し、室温で乾燥させる。
1−3.各部材の孔食電位
孔食電位の異なる部材が電気的に接合されている場合、犠牲防食作用により孔食電位の卑な部材から優先的に溶解し、孔食電位の貴な部材の腐食が抑制される。本実施形態において、管の表面にZnを溶射し、肉厚方向へ拡散処理を行うことにより、孔食電位を、(Znが拡散している管表面)<(フィン)<(管のZnの拡散していない部位)とする。それにより、腐食の初期は、管表面のZn拡散層によって、管の肉厚方向への腐食およびフィンの腐食が抑制され、Zn拡散層がなくなるまで腐食が進行した場合には、フィンによって管の孔食が抑制される。
このような作用によって、拡管接合型熱交換器の耐食性はある程度向上するが、十分ではない。後述する実施例に示すように、孔食電位の関係が(Znが拡散している管表面)<(フィン)<(管のZnの拡散していない部位)となっている場合でも、管やフィンが激しく腐食してしまう場合がある。本発明者らは、この腐食を抑える手段を検討し、フィンの孔食電位が管の表面Zn濃度の2/3のZn濃度を有する部位の孔食電位よりも貴にし、かつ管の表面Zn濃度の1/3のZn濃度を有する部位の孔食電位よりも卑であるように、フィンの孔食電位を設定したところ、拡管接合型熱交換器の耐食性が大きく向上することが実験的に確認された。
管の肉厚方向のZn濃度と孔食電位の分布の模式図を図1に示す。孔食電位は、Zn濃度に対して線形的に変化することが知られているので、管表面でのZn濃度及び孔食電位と、Znの拡散がない部位の厚さと孔食電位を測定すれば、Znの濃度が管表面のZn濃度の2/3である部位の孔食電位と、Znの濃度が管表面のZn濃度の1/3である部位の孔食電位を近似的に算出することができる。各部位での孔食電位を正確に測定するには、ある条件でZn拡散処理を施した管のZn濃度分布と各濃度での孔食電位を非破壊検査によって測定すればよい。フィンの孔食電位がそれら表面Zn濃度の1/3〜2/3の部位の電位の間になるように、フィンの合金成分を調整するのである。
2.拡管接合型熱交換器の製造方法
上記の拡管接合型熱交換器は、管材とフィン材とを接合することによって得られる。フィン材は打ち抜き、成形加工を行い、管材を挿入する孔にバーリング加工を施した後、該孔に管材を挿入する。その後、拡管用の治具を管材内部に押し込み機械的に拡管するか、または管内部に水等による圧力を付与する液圧拡管によって管径を広げフィンと密着させ接合する。
拡管接合型熱交換器の製造に用いる熱交換器用管材の構成や製造方法は、上記の「1−1.管」の項で説明した通りである。この管材は、Si:0.05〜1.0mass%、Cu:0.05〜0.7mass%、Mn:0.3〜1.5mass%、Fe:0.7mass%以下を含有し、残部Al及び不可避的不純物である組成を有するアルミニウム合金からなり、好ましくは、Znの溶射及び拡散熱処理によって形成されたZn拡散層を外面に有し、表面Zn濃度は、0.5〜10.0mass%であり、前記Zn拡散層は、厚さが150〜400μmであるものである。
また、拡管接合型熱交換器の製造に用いる熱交換器用フィン材の構成や製造方法は、上記の「1−2.フィン」の項で説明した通りである。このフィン材は、好ましくは、Zn:0.3〜3.0mass%、In:0.001〜0.1mass%、Sn:0.001〜0.1mass%のうち少なくとも一種を含有し、残部Al及び不可避的不純物である組成を有するAl−Zn合金からなるものである。
以下に、実施例1〜21及び比較例1〜8について説明する。
///////////////////////////////////
1.ミニコアの製造方法
2.ミニコアの評価
(1)孔食電位の測定
(2)腐食試験
///////////////////////////////////
1.ミニコアの製造方法
表1に示す組成及び構成を有する管材を、表2に示す組成を有するフィン材の穴部に挿入し、管材を液圧拡管することによって、実際の熱交換器に似せたコア(以後、ミニコアと呼ぶ。)を形成した。実施例1〜21及び比較例1〜8のミニコアは、表3に示す種類の管材とフィン材から形成された管とフィンを有している。また、親水性皮膜によるプレコートの有無と種類も表3に示した。なお、表1及び表2に記載の各組成は、残部がAlと不可避的不純物からなる。
表1に示す管材は、以下のようにして作製した。表1に示す組成の円筒状のビレットを作製し、520℃以下に加熱して押出し、素管とした。次いで、得られた素管材に抽伸加工を行い、外径φ8mm、内径φ6mmの管材を作製した。その後、Znを溶射し、Zn拡散処理を行った。Zn拡散処理後の管の表面Zn濃度およびZn拡散距離をEPMAによって分析した。分析結果を表1に示した。
表2に示すフィン材は、以下のようにして作製した。まず、通常の半連続鋳造法により製造した、表2に示す組成の鋳塊の両面を10mmずつ面削した。次いで、500℃で6時間の予備加熱を行い、熱間圧延により板厚5mmまで圧延し、更に板厚0.4mmまで冷間圧延を行い、350℃で3時間の中間焼鈍を施したのち、冷間圧延にて0.15mmのフィン材を作製した。
2.ミニコアの評価
以下の方法により、実施例1〜21及び比較例1〜8のミニコアの評価を行った。
(1)孔食電位の測定
上記のようにして作製したミニコアの各部位の孔食電位を測定した。孔食電位は、以下の方法で測定した。3電極型セルを用い、動電位法における分極曲線の測定を室温で電位掃引速度20mV/minにて行った。アノード分極曲線の測定には、予め窒素ガスを吹き込み十分に脱気を行った5%NaCl水溶液を試験液に用いた。試験電極は供試材を所定の大きさに切り出し、露出部分1×1cmを残し、シール及びエポキシ樹脂で被覆し使用した。対極には白金電極を、参照電極には飽和KCl溶液中の銀・塩化銀電極(Ag/AgCl)を用いた。アノード分極曲線の一例を図2に示す。図2のアノード分極曲線において、アノード電流密度が急激に上昇したときの電位を孔食電位とした。
測定結果を表4に示す。表1中、(1)管表面、(2)Znの拡散していない管、及び(3)フィンの孔食電位は実測したものである。それ以外の値は、(1)〜(3)の実測値および表1のデータに基づいて算出したものである。
実施例1〜21では、フィンの孔食電位は、Zn濃度が管表面の濃度の2/3である部位の孔食電位よりも貴であり、Zn濃度が管表面の濃度の1/3である部位の孔食電位よりも卑である。比較例1〜8では、フィンの孔食電位は、Zn濃度が管表面の濃度の2/3である部位の孔食電位よりも卑であるか、Zn濃度が管表面の濃度の1/3である部位の孔食電位よりも貴であった。
(2)腐食試験
作製したミニコアを用い、JISのH8601に準じるCASS試験を2000時間行なった。試験後、ミニコアのフィンを取り去り、チューブに付着した腐食生成物を濃硝酸とリン酸−クロム酸混液で除去した後に、フィン下の管の腐食深さを焦点深度法にて測定した。結果を表5に示す。腐食深さが0.40mm未満のものを合格とし、0.40mm以上を不合格とした。
表5から明らかなように、実施例1〜21では管の腐食深さがいずれも0.40mm未満であり、管の耐食性が合格であった。また、フィンの腐食は、せいぜい軽微なものであるので、フィンの耐食性も合格であった。一方、比較例1、2、4では、管の腐食深さが深かった。また、比較例5では、フィンが激しく腐食し、管の腐食深さが深かった。比較例3、6、7、8では、フィンが非常に激しく腐食し、管の腐食深さが深かった。
これらの結果より、フィンの孔食電位がZn濃度が管表面の濃度の2/3である部位の孔食電位よりも貴であり、かつZn濃度が管表面の濃度の1/3である部位の孔食電位よりも卑である場合には、管の耐食性とフィンの耐食性がどちらも高く、従って、フィンの孔食電位を上記範囲内にすることによって、熱交換器の耐食性を向上させることができることが分かった。

Claims (10)

  1. Znの溶射及び拡散熱処理によって形成されたZn拡散層を外面に有し且つアルミニウム合金からなる管と、Zn、In、及びSnからなる群から選ばれる少なくとも一種を含有するアルミニウム合金からなるフィンとを拡管接合した拡管接合型熱交換器であって、フィンの孔食電位が、前記Zn拡散層の表面Zn濃度の2/3のZn濃度を有する部位の孔食電位よりも貴であり、且つ前記表面Zn濃度の1/3のZn濃度を有する部位の孔食電位よりも卑である拡管接合型熱交換器。
  2. 前記管は、Si:0.05〜1.0mass%、Cu:0.05〜0.7mass%、Mn:0.3〜1.5mass%、Fe:0.7mass%以下を含有し、残部Al及び不可避的不純物である組成を有し、前記表面Zn濃度は、0.5〜10.0mass%であり、前記Zn拡散層は、厚さが150〜400μmである請求項1に記載の熱交換器。
  3. Siの含有量が0.2〜1.0mass%である請求項2に記載の熱交換器。
  4. 前記管の内面に溝が形成されていることを特徴とする請求項1に記載の熱交換器。
  5. 前記フィンは、Zn:0.3〜3.0mass%、In:0.001〜0.1mass%、Sn:0.001〜0.1mass%のうち少なくとも一種を含有し、残部Al及び不可避的不純物からなるアルミニウム合金である請求項1に記載の熱交換器。
  6. 前記フィンは、有機系親水性皮膜もしくは無機系親水性皮膜を表面に有する請求項1〜5に記載の熱交換器。
  7. 請求項1の熱交換器の製造に用いる熱交換器用管材であって、前記管材は、Znの溶射及び拡散熱処理によって形成されたZn拡散層を外面に有し、Si:0.05〜1.0mass%、Cu:0.05〜0.7mass%、Mn:0.3〜1.5mass%、Fe:0.7mass%以下を含有し、残部Al及び不可避的不純物である組成を有するアルミニウム合金からなり、前記表面Zn濃度は、0.5〜10.0mass%であり、前記Zn拡散層は、厚さが150〜400μmである熱交換器用管材。
  8. Siの含有量が0.2〜1.0mass%である請求項7に記載の熱交換器用管材。
  9. 請求項1の熱交換器の製造に用いる熱交換器用フィン材であって、前記フィン材は、Zn:0.3〜3.0mass%、In:0.001〜0.1mass%、Sn:0.001〜0.1mass%のうち少なくとも一種を含有し、残部Al及び不可避的不純物である組成を有するアルミニウム合金からなる熱交換器用フィン材。
  10. 前記フィン材は、有機系親水性皮膜もしくは無機系親水性皮膜を表面に有する請求項9に記載の熱交換器用フィン材。
JP2012505706A 2010-03-16 2011-03-15 拡管接合型熱交換器ならびに熱交換器用管材及びフィン材 Expired - Fee Related JP5850827B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012505706A JP5850827B2 (ja) 2010-03-16 2011-03-15 拡管接合型熱交換器ならびに熱交換器用管材及びフィン材

Applications Claiming Priority (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010059114 2010-03-16
JP2010059114 2010-03-16
JP2012505706A JP5850827B2 (ja) 2010-03-16 2011-03-15 拡管接合型熱交換器ならびに熱交換器用管材及びフィン材
PCT/JP2011/056099 WO2011115133A1 (ja) 2010-03-16 2011-03-15 拡管接合型熱交換器ならびに熱交換器用管材及びフィン材

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPWO2011115133A1 true JPWO2011115133A1 (ja) 2013-06-27
JP5850827B2 JP5850827B2 (ja) 2016-02-03

Family

ID=44649217

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012505706A Expired - Fee Related JP5850827B2 (ja) 2010-03-16 2011-03-15 拡管接合型熱交換器ならびに熱交換器用管材及びフィン材

Country Status (2)

Country Link
JP (1) JP5850827B2 (ja)
WO (1) WO2011115133A1 (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5877739B2 (ja) * 2012-03-15 2016-03-08 株式会社Uacj 熱交換器用アルミニウム合金扁平管及びその製造方法並びに熱交換器コア及びその製造方法
JP6633359B2 (ja) * 2015-11-18 2020-01-22 株式会社栗本鐵工所 擬合金被覆部材、擬合金被覆用アルミニウム合金及び擬合金被覆用アルミニウム合金線
JP6204450B2 (ja) * 2015-12-25 2017-09-27 株式会社Uacj 熱交換器用アルミニウム合金扁平管及びその製造方法並びに熱交換器コア及びその製造方法
JP2023018399A (ja) * 2021-07-27 2023-02-08 Maアルミニウム株式会社 アルミニウム合金フィン材と熱交換器及びアルミニウム合金フィン材の製造方法

Family Cites Families (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH093580A (ja) * 1995-06-20 1997-01-07 Showa Alum Corp 耐食性に優れたアルミニウム合金製熱交換器
JPH10306337A (ja) * 1997-04-30 1998-11-17 Furukawa Electric Co Ltd:The 機械かしめ式熱交換器用フィン材
JP4115019B2 (ja) * 1998-12-04 2008-07-09 古河スカイ株式会社 機械かしめ式熱交換器用フィン材
JP4431361B2 (ja) * 2002-10-30 2010-03-10 昭和電工株式会社 熱交換器の製造方法
JP2004176178A (ja) * 2002-11-12 2004-06-24 Showa Denko Kk アルミニウム管およびその製造方法
WO2005066570A1 (en) * 2004-01-09 2005-07-21 Showa Denko K.K. Heat exchanger, method for manufacturing the same, and heat exchanging tube
JP2007071526A (ja) * 2005-08-09 2007-03-22 Kobelco & Materials Copper Tube Inc 耐食性皮膜付き熱交換器及び潜熱回収型給湯器。
JP4955418B2 (ja) * 2007-02-26 2012-06-20 古河スカイ株式会社 自然冷媒用熱交換器に用いられるアルミニウム合金押出材
JP5089232B2 (ja) * 2007-04-20 2012-12-05 古河スカイ株式会社 3層クラッドアルミニウム管およびアルミニウム製内面溝付き管の製造方法
JP5466472B2 (ja) * 2009-10-14 2014-04-09 株式会社Uacj 熱交換器

Also Published As

Publication number Publication date
WO2011115133A1 (ja) 2011-09-22
JP5850827B2 (ja) 2016-02-03

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6186239B2 (ja) アルミニウム合金製熱交換器
CN104105804B (zh) 高耐蚀性铝合金钎焊片材以及使用其的流道形成零件
WO2010150727A1 (ja) アルミニウム合金製熱交換器および該熱交換器に使用する冷媒通路管の製造方法
JP2011162823A (ja) 熱交換器に用いられるアルミニウム合金クラッド材およびそれに用いるアルミニウム合金クラッド材用芯材
JP6315365B2 (ja) 熱交換器用ブレージングシート及びその製造方法
US10508325B2 (en) Corrosion-resistant aluminum alloy for heat exchanger
JP2011026681A (ja) アルミニウム合金クラッド材
JP6105561B2 (ja) アルミニウム合金製内面溝付き伝熱管
JP6132330B2 (ja) アルミニウム合金クラッド材および該クラッド材を成形したチューブを組み付けた熱交換器
EP2921566A1 (en) Aluminum alloy clad material and heat exchanger provided with tube that is molded from aluminum alloy clad material
JP5850827B2 (ja) 拡管接合型熱交換器ならびに熱交換器用管材及びフィン材
JP5466472B2 (ja) 熱交換器
JP2017145463A (ja) アルミニウム合金ブレージングシート及びその製造方法、ならびに、当該ブレージングシートを用いた自動車用熱交換器
JP5192718B2 (ja) 強度、犠牲陽極効果、および耐食性に優れるフィン材および熱交換器
JP6174892B2 (ja) アルミニウム合金製熱交換器及びその製造方法
JP2010156002A (ja) 銅合金管およびその製造方法ならびにヒートポンプ給湯機
JP6738667B2 (ja) 大気環境における耐食性に優れるアルミニウム合金製熱交換器及びアルミニウム合金製熱交換器の製造方法
JP2000212668A (ja) 耐食性に優れた熱交換器用アルミニウム合金押出し管
JPS593531B2 (ja) 耐食性銅合金およびそれを用いた熱交換器
JP4347145B2 (ja) 熱交換器用アルミニウム合金押出チューブ及び熱交換器
JP5552181B2 (ja) アルミニウム合金クラッド材
JP6235246B2 (ja) チューブ用アルミニウム合金材およびろう付熱交換器
JP6518804B2 (ja) 熱交換器用アルミニウム合金管の製造方法
JPS6311598B2 (ja)
JPH0142792B2 (ja)

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20140307

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20150203

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20150402

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20150915

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20151008

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20151102

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20151201

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5850827

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees