JPWO2011114847A1 - 撮像装置及び携帯端末 - Google Patents
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Abstract
赤外カットフィルタ等の平行平板を接着剤で接合する際に、接着剤が内側の開口部に流れ込まないように構成した撮像装置。撮像光学系に少なくとも可視光領域が透明な平行平板を有し、該平行平板は接着剤により接合されて保持部材に保持された撮像装置において、前記保持部材は、前記撮像光学系の光線を通過させるために設けた開口部と、該開口部の周囲にロの字状に形成され前記撮像光学系の光軸と直交し前記平行平板の周辺部を保持する保持面と、該保持面における前記開口部に対する外側から該光軸と平行に立ち上がる側壁と、前記保持面の四隅に設けられ前記保持面より窪んだ接着剤溜まり部と、を有することを特徴とする。
Description
本発明は、撮像光学系に平行平板を有する撮像装置、及び該撮像装置を備えた携帯端末に関する。
従来より、小型で薄型の撮像装置が携帯電話機やPDA(Personal Digital Assistant)等の小型、薄型の電子機器である携帯端末に搭載されるようになり、これにより遠隔地へ音声情報だけでなく画像情報も相互に伝送することが可能になっている。
撮像装置には、撮像レンズにより結像した被写体像を光電変換する撮像素子が使用されている。撮像素子としては、CCD(Charge Coupled Device)型イメージセンサやCMOS(Complementary Metal−Oxide Semiconductor)型イメージセンサ等が使用される。
また、撮像装置には、撮像レンズと撮像素子との間に赤外光をカットする赤外カットフィルタが配置されている。
このような撮像装置として、撮像レンズの光線を通過させる開口部の周囲に四角形の取り付け部が設けられ、取り付け部の四辺の中央に窪んで形成された四個の接着部に接着剤が塗布されて、四角形の赤外カットフィルタが取り付け部に接合される撮像装置が知られている(特許文献1参照)。
特許文献1に記載の撮像装置において、赤外カットフィルタを取り付け部に載置し、四個の接着部に赤外カットフィルタの外側から接着剤を滴下すると、接着剤は接着部に流れ込むので、赤外カットフィルタは接合される。このとき、滴下した接着剤は、毛細管現象と同様な作用によって、赤外カットフィルタの縁と、赤外カットフィルタ取付部周囲に立設した壁の間隙とを伝わって流れ、赤外カットフィルタの二辺から流れた接着剤が挟角に集まる。滴下した接着剤の量が多い場合には、四隅に集まる接着剤の量も多くなるが、取り付け部の周囲には立設した壁があるので、接着剤は外側に流れ出すことはできない。このため、接着剤は赤外カットフィルタと取り付け部との間隙を流れ、内側の開口部に流れ込む。この結果、接着剤が撮像素子に垂れ、画像不良が発生する虞がある。
本発明はかかる問題に鑑みてなされたものであり、赤外カットフィルタ等の平行平板を接着剤で接合する際に、接着剤が内側の開口部に流れ込まないように構成した撮像装置、及び該撮像装置を備えた携帯端末を提案することを発明の目的とする。
上記目的は下記に記載した発明により達成される。
1.撮像光学系に少なくとも可視光領域が透明な平行平板を有し、該平行平板は接着剤により接合されて保持部材に保持された撮像装置において、
前記保持部材は、
前記撮像光学系の光線を通過させるために設けた開口部と、
該開口部の周囲にロの字状に形成され前記撮像光学系の光軸と直交し前記平行平板の周辺部を保持する保持面と、
該保持面における前記開口部に対する外側から該光軸と平行に立ち上がる側壁と、
前記保持面の四隅に設けられ前記保持面より窪んだ接着剤溜まり部と、
を有することを特徴とする撮像装置。
前記保持部材は、
前記撮像光学系の光線を通過させるために設けた開口部と、
該開口部の周囲にロの字状に形成され前記撮像光学系の光軸と直交し前記平行平板の周辺部を保持する保持面と、
該保持面における前記開口部に対する外側から該光軸と平行に立ち上がる側壁と、
前記保持面の四隅に設けられ前記保持面より窪んだ接着剤溜まり部と、
を有することを特徴とする撮像装置。
2.撮像レンズと該撮像レンズにより結像した被写体像を光電変換する撮像素子との間に前記平行平板が配置されていることを特徴とする前記1に記載の撮像装置。
3.前記平行平板は赤外カットフィルタであることを特徴とする前記1又は前記2に記載の撮像装置。
4.前記平行平板は略四角形に形成されていることを特徴とする前記1〜3の何れか1項に記載の撮像装置。
5.前記保持部材は、前記保持面の四辺略中央に他の部分より幅の広い接着剤滴下面を有することを特徴とする前記1〜4の何れか1項に記載の撮像装置。
6.前記保持面から前記接着剤溜まり部に至る壁面は傾斜面に形成されていることを特徴とする前記1〜5の何れか1項に記載の撮像装置。
7.前記開口部の周辺の面は前記保持面より窪んで形成されており、前記保持面と前記接着剤溜まり部の底面との段差は前記保持面と前記開口部の周辺の面との段差より小さく形成されていることを特徴とする前記1〜6の何れか1項に記載の撮像装置。
8.前記開口部の周辺の面にロの字状に突出した突出部が設けられていることを特徴とする前記7に記載の撮像装置。
9.前記1〜8の何れか1項に記載の撮像装置を備えたことを特徴とする携帯端末。
本発明の撮像装置、及び該撮像装置を備えた携帯端末によれば、赤外カットフィルタ等の平行平板を接着剤で接合する際に、滴下した接着剤が毛細管現象と同様な作用により赤外カットフィルタの縁を伝わって流れて四隅に集まっても、接着剤が内側の開口部に流れて撮像素子に垂れることがない。
先ず、携帯端末の一例としての携帯電話機を図1の外観図に基づいて説明する。なお、図1(A)は折り畳んだ携帯電話機を開いて内側から見た図であり、図1(B)は折り畳んだ携帯電話機を開いて外側から見た図である。
図1において、携帯電話機Tは、表示画面D1,D2を備えたケースとしての上筐体101と、操作ボタンBを備えた下筐体102とがヒンジ103を介して連結されている。撮像装置は、上筐体101内の表示画面D2の下方に内蔵されていて、上筐体101の外表面に撮像レンズLが露出している。
なお、この撮像装置の位置は上筐体101内の表示画面D2の上方や側面に配置してもよい。また、携帯電話機Tは折り畳み式に限定されるものではない。
次に、上記の携帯電話等に内蔵される撮像装置の実施の形態の一例を図を参照して説明する。図2は撮像装置の縦断面図、図3は保持枠の上面図、図4は図3のA−A断面図、図5は保持枠の部分拡大断面図、図6は赤外カットフィルタを保持枠に接合する上面図である。
先ず、撮像装置の構成を図2を参照して説明する。
撮像光学系は、被写体側から不図示の複数のレンズから成る撮像レンズL及び透明な平行平板である赤外カットフィルタFから構成され、被写体光は撮像光学系を透過してCCD型イメージセンサやCMOS型イメージセンサ等の撮像素子11に結像する。
なお、以下の説明で被写体側を上側若しくは上部と言い、その逆側を下側若しくは下部と言う。
撮像レンズLは雄ネジ21aが形成された内鏡枠21に保持され、この雄ネジ21aは外鏡枠22に形成された雌ネジ22aと螺合している。外鏡枠22はAFアクチュエータ23と不図示の手段で係合し、AFアクチュエータ23は外筒24に固定されている。
赤外カットフィルタFは四角形に形成され、保持枠25(保持部材)に保持されている。保持枠25は撮像レンズLからの光線を透過させる開口部25kを有する。
保持枠25には、上側で外筒24が接合し、下側で撮像素子11等が実装されたリジット基板である第1プリント回路板12が接合している。
第1プリント回路板12は下側の面にフレキシブルプリント基板である第2プリント回路板13が密着し、機械的及び電気的に接続されている。第2プリント回路板13は紙面垂直方向に延在し、不図示のコネクタにより外部回路と接続可能である。
外枠24の上部には撮像レンズLへの光線を通過させる孔が空いている化粧板26が貼着されている。
以上の構成において、撮像レンズLのピント調整は、雄ネジ21aと雌ネジ22aが螺合しているので、内鏡枠21を回転させながら外鏡枠22に対して内鏡枠21を光軸Oに沿って移動させて行う。また、不図示の測距手段により測距した情報に基づいて、AFアクチュエータ23は外鏡枠22と共に撮像レンズLを光軸Oに沿って移動させて焦点調節を行う。
次に、赤外カットフィルタFの接合について説明する。
図3〜5に示す如く、四角形の赤外カットフィルタFを保持するために保持枠25は、開口部25kの周囲にロの字状に形成され光軸Oと直交する面である保持面25aを有する。保持面25aの四辺の略中央には、円弧状に形成され保持面25aの幅より広い幅である接着剤滴下面25bが各々形成されている。また、保持面25aにおける開口部25kに対する外側には光軸Oと平行に側壁25cが立ち上がっている。なお、側壁25cは保持面25aの四辺に設けられているが、対向する側壁25cの間隔は赤外カットフィルタFの外形寸法より若干大きく形成されている。
赤外カットフィルタFを保持枠25に接合するときは、図6に示す如く、赤外カットフィルタFを保持面25aに載置する。このとき、保持面25aは赤外カットフィルタFの周辺部を保持する。
続いて、接着剤Gを接着剤滴下面25bに滴下する。これによって、赤外カットフィルタFと接着剤滴下面25bは接合される。この際に接着剤Gは毛細管現象と同様な作用によって、赤外カットフィルタFの縁と側壁25cとの間隙とを伝わって流れ、赤外カットフィルタFの二辺から流れた接着剤Gは挟角に集まる。
保持面25aの四隅には、図3〜5にも示す如く、保持面25aより窪んで形成された接着剤溜まり部25dが設けられている。これにより、二辺から流れて四隅に集まった余剰な接着剤Gは接着剤溜まり部25dに流れ込む。従って、余剰な接着剤Gが赤外カットフィルタFと保持面25aとの間隙を流れ、開口部25kに流れて撮像素子11に垂れるようなことは生じない。
また、図4及び図5に示す如く、保持面25aより接着剤溜まり部25dに至る壁面25eは傾斜面に形成されているので、余剰な接着剤Gは接着剤溜まり部25dに流れ込み易い。
更に、開口部25kの周辺の面25gは保持面25aより窪んで形成されている。そして、保持面25aと接着剤溜まり部25dの底面との段差を、保持面25aと開口部25kの周辺の面25gとの段差より小さく形成することにより、接着剤Gが過剰であっても接着剤Gは表面張力によって最初に接着剤溜まり部25dに流れるので、開口部25kの方向に流れ難くなる。
加えて、開口部25kの周辺の面25gにロの字状に突出した突出部25fを設けている。これにより、四隅に集まった接着剤Gが過剰であって、接着剤Gが接着剤溜まり部25dより溢れ出て、赤外カットフィルタFと保持面25aとの間隙を流れ開口部25kの方向に流れたとしても、接着剤Gは突出部25fで遮られ、保持面25aと突出部25fの間の面25gの中に溜まることになって実害は生じない。
なお、このように接着剤Gで接合する対象としては赤外カットフィルタに限定されるものではなく、ローパスフィルタや撮像素子のカバーガラス等であってもよく、少なくとも可視光領域が透明な平行平板であれば本発明の範疇に入るものである。
また、接着剤Gとしては、UV硬化型、可視光硬化型、熱硬化型、UV硬化型+熱本硬化型が好適で、粘度は2000〜6000mPa・sが望ましい。
また、例えば、保持面25aと接着剤溜まり部25dの底面との段差は30μm、保持面25aと溝部25gの底面との段差は70μm、溝部25gの底面からの突出部25fの高さは50μmである。
また、図6に示す赤外カットフィルタFは四隅が直角な四角形であるが、場合によっては四隅を面取りした形状であってもよいし、四角形以外の多角形であってもよい。
11 撮像素子
25 保持枠
25a 保持面
25b 接着剤滴下面
25c 側壁
25d 接着剤溜まり部
25e 壁面
25f 突出部
25g 溝部
F 赤外カットフィルタ
L 撮像レンズ
O 光軸
G 接着剤
25 保持枠
25a 保持面
25b 接着剤滴下面
25c 側壁
25d 接着剤溜まり部
25e 壁面
25f 突出部
25g 溝部
F 赤外カットフィルタ
L 撮像レンズ
O 光軸
G 接着剤
Claims (9)
- 撮像光学系に少なくとも可視光領域が透明な平行平板を有し、該平行平板は接着剤により接合されて保持部材に保持された撮像装置において、
前記保持部材は、
前記撮像光学系の光線を通過させるために設けた開口部と、
該開口部の周囲にロの字状に形成され前記撮像光学系の光軸と直交し前記平行平板の周辺部を保持する保持面と、
該保持面における前記開口部に対する外側から該光軸と平行に立ち上がる側壁と、
前記保持面の四隅に設けられ前記保持面より窪んだ接着剤溜まり部と、
を有することを特徴とする撮像装置。 - 撮像レンズと該撮像レンズにより結像した被写体像を光電変換する撮像素子との間に前記平行平板が配置されていることを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
- 前記平行平板は赤外カットフィルタであることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の撮像装置。
- 前記平行平板は略四角形に形成されていることを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の撮像装置。
- 前記保持部材は、前記保持面の四辺略中央に他の部分より幅の広い接着剤滴下面を有することを特徴とする請求項1〜4の何れか1項に記載の撮像装置。
- 前記保持面から前記接着剤溜まり部に至る壁面は傾斜面に形成されていることを特徴とする請求項1〜5の何れか1項に記載の撮像装置。
- 前記開口部の周辺の面は前記保持面より窪んで形成されており、前記保持面と前記接着剤溜まり部の底面との段差は前記保持面と前記開口部の周辺の面との段差より小さく形成されていることを特徴とする請求項1〜6の何れか1項に記載の撮像装置。
- 前記開口部の周辺の面にロの字状に突出した突出部が設けられていることを特徴とする請求項7に記載の撮像装置。
- 請求項1〜8の何れか1項に記載の撮像装置を備えたことを特徴とする携帯端末。
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