JPWO2011090057A1 - 基板、基板に対する露光方法、光配向処理方法 - Google Patents
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Abstract
すべての露光対象領域に精度良く光エネルギを照射できる基板および露光方法を提供すること。光源521と、光源521が発する光エネルギが透過可能な透光パターン5221が形成されるマスク522とを備える複数の露光ユニット52を有する露光装置5を用い、基板1と露光ユニット52とを相対的に移動させながら基板1に対してマスク522に形成される透光パターン5221を通じて光エネルギを照射するとともに、マスク522があるサイズの表示領域11aと他のサイズの表示領域11bとに跨る露光ユニット52においては、基板1に形成されるアライメントパターン12をマスク522の位置決めの制御の基準として用い、あるサイズの表示領域11aと他のサイズの表示領域11bの両方に光エネルギを照射する。
Description
本発明は、基板、基板に対する露光方法、光配向処理方法に関するものであり、詳しくは、液晶表示パネル用の基板または液晶表示パネルを製造するための基板であって、光配向処理に適した基板と、この基板に対する露光方法と、この露光方法が適用された光配向処理方法に関するものである。
一般的な液晶表示パネルは、二枚の表示パネル用の基板を備え、これらの二枚の基板が所定の微小な間隔をおいて対向して配設され、それらの間に液晶が充填されるという構成を備える。一般的に、液晶表示パネル用の基板には、液晶の配向を規定するための配向膜が形成される。配向膜は、表示パネル用の基板の製造過程において形成され、配向処理が施される。この配向処理には、ラビングが広く用いられている。ラビングは、繊維材料などからなるラビングローラなどにより配向膜の表面を擦ることにより、所定の微小な凹凸(=傷)を形成する方法(=ラビングする方法)である。
最近では、ラビングに代わる配向処理として、光配向が用いられるようになってきている。光配向は、配向膜に対して所定の向きから光エネルギ(たとえば、紫外線など)を照射して配向膜の表面性状を調整する方法である。光配向における光エネルギの照射方式としては、たとえば、所定の形状のパターンが設けられたマスクを基板表面に覆いかぶせるように載置し、その上方から紫外線などを照射する構成が用いられる(特許文献1参照)。このほか、所定のパターンを有するマスクと、光源を有する投影光学系とを有する露光装置を用いて、投影光学系が発する光をマスクを通じて基板に照射しながら、マスクおよび投影光学系と、基板とを相対的に移動させる方式が用いられることがある。
投影光学系およびマスクと基板とを相対的に移動させながら光エネルギを照射する方式においては、マスクが、基板との相対移動の方向に対して直角な方向に位置ズレしないように、光エネルギを照射している間はマスクの位置を制御する。マスクの位置の制御方法としては、たとえば、次のような方法が用いられる。投影光学系およびマスクと基板とを相対的に移動させている間において、基板に形成される所定の要素(たとえば、表示領域に形成された走査線、データ線、ブラックマトリックスなど)と、マスクに設けられるアライメントマークとの間の距離(特に、相対移動の方向に直角な方向の距離)を継続的に測定する。そして、この距離が所定の値に維持されるように、マスクの位置を制御する。
ところで、現在では、一枚のマザー基板から複数の表示パネル用の基板を製造する方法が広く用いられている。このような製造方法においては、表示パネル用の基板の製造工程において、一枚のマザー基板に複数の表示領域が形成される。そして、複数の表示領域が形成されたマザー基板(すなわち、分割する前のマザー基板)に配向膜が形成され、形成された配向膜に配向処理が施される。
複数の表示領域が形成されたマザー基板に対して、投影光学系およびマスクとマザー基板とを相対移動させながら光エネルギを照射する方式の光配向を適用すると、次のような問題が生じることがある。
マスクに設けられるアライメントマークが、ある一つの表示領域の内側に位置している間は、ある一つの表示領域に形成される所定の要素と、マスクに設けられるアライメントマークとの間の距離を計測することができる。このため、マスクの位置の制御を行うことができる。
マザー基板に複数の表示領域が形成されると、マスクが複数の表示領域(特に、相対移動の方向に対して直角方向に配列される複数の表示領域)に跨ることがある。この場合には、一枚のマスクを介して、複数の表示領域に対して同時並行的に光エネルギが照射される。ここで、マスクの一部およびマスクに設けられるアライメントマークが、ある一つの表示領域の外側に位置するが、マスクの他の一部が他の表示領域に位置する状態となることがある。この状態においては、マスクの位置制御ができないかまたは制御が困難となるから、他の一の表示領域に対する光エネルギの照射位置の制御ができないか、または困難となる。
そして、光エネルギの照射位置がずれると、配向膜は所定の態様で液晶を配向させることができなくなる。特に、前記他の一の表示領域は、マスクに設けられるアライメントマークがある一つの表示領域の内側に位置している間に光エネルギが照射された部分と、いずれの表示領域の外側に位置している間に光エネルギが照射された部分とで、配向処理の状態が相違するおそれがある。その結果、製造された表示パネル(前記他の一の表示領域が適用された表示パネル)は、表示ムラや光漏れなどが発生し、表示品位が低下するおそれがある。
上記実情に鑑み、本発明は、複数の露光対象領域が形成される基板に対して光エネルギを照射するに際し、すべての露光対象領域に精度良く光エネルギを照射できる基板、露光方法、光配向処理方法を提供すること、または、マスクを介して複数の表示領域が形成された基板に対して光配向を行うに際し、マスクが複数の表示領域に跨った場合であっても、これら複数の表示領域に対して精度良く光エネルギを照射できる基板、露光方向、光配向処理方法を提供することである。
前記課題を解決するため、本発明にかかる基板は、あるサイズの複数の露光対象領域と、前記あるサイズとは異なる他のサイズの複数の露光対象領域とが形成されるとともに、前記あるサイズの複数の露光対象領域が形成される範囲と、前記他のサイズの複数の露光対象領域が形成される範囲との間に、前記露光対象領域に対して露光する際に光エネルギの照射位置の制御の基準となるアライメントパターンが形成されることを要旨とするものである。
前記アライメントパターンの輪郭には、前記あるサイズの複数の露光対象領域が形成される範囲と、前記他のサイズの露光対象領域が形成される範囲との境界に沿った直線の部分を含む構成であることが好ましい。
前記アライメントパターンは、前記あるサイズの複数の露光対象領域が形成される範囲と、前記他のサイズの露光対象領域が形成される範囲との境界に沿った帯状または線状に形成される構成が適用できる。
本発明にかかる基板は、あるサイズの複数の露光対象領域が配列される列と、前記あるサイズの複数の露光対象領域が配列される列に隣接し前記あるサイズとは異なる他のサイズの複数の露光対象領域が配列される列とが形成されるとともに、前記あるサイズの複数の露光対象領域が配列される列と、前記他のサイズの複数の露光対象領域が配列される列との間に、前記露光対象領域に対して露光する際に光エネルギの照射位置の制御の基準となるアライメントパターンが形成されることを要旨とするものである。
前記あるサイズの複数の露光対象領域が配列される列と、前記他のサイズの複数の露光対象領域が配列される列とは平行であり、前記アライメントパターンの輪郭には、前記あるサイズの複数の露光対象領域が配列される列および前記他のサイズの複数の露光対象領域が配列される列に平行な直線の部分が含まれる構成であることが好ましい。
前記あるサイズの複数の露光対象領域が配列される列と、前記他のサイズの複数の露光対象領域が配列される列とは平行であり、前記アライメントパターンは、前記あるサイズの複数の露光対象領域が配列される列および前記他のサイズの複数の露光対象領域が配列される列に平行な帯状または線状に形成される構成が適用できる。
本発明にかかる基板は、画像を表示するための表示領域を有する複数の表示パネル用の基板を製造するための多面取りの基板であって、あるサイズの複数の前記表示領域と、前記あるサイズとは異なる他のサイズの複数の前記表示領域とが形成されるとともに、あるサイズの複数の前記表示領域が形成される範囲と、前記他のサイズの複数の前記表示領域が形成される範囲との間に、前記表示領域に対して露光する際に光エネルギの照射位置の制御の基準となるアライメントパターンが形成されることを要旨とするものである。
前記アライメントパターンの輪郭には、前記あるサイズの複数の前記表示領域が形成される範囲と、前記他のサイズの複数の前記表示領域が形成される範囲との境界に沿った直線の部分を含む構成であることが好ましい。
前記アライメントパターンは、前記あるサイズの複数の前記表示領域が形成される範囲と、前記他のサイズの複数の前記表示領域が形成される範囲との境界に沿った帯状または線状に形成される構成が適用できる。
前記表示領域には複数の絵素が配列され、前記アライメントパターンには、前記複数の絵素の配列方向に平行な直線の部分が含まれる構成であることが好ましい。
前記表示領域には複数の絵素電極が互いに直交する二つの方向にマトリックス状に配列されるとともに、前記複数の絵素の配列方向の一方に平行な走査線と、前記複数の絵素の配列方向の他方に平行なデータ線とが形成され、前記アライメントパターンの輪郭には、前記複数の絵素の配列方向の一方と前記走査線に平行な直線の部分が含まれるか、または、前記複数の絵素の配列方向の他方と前記データ線に平行な直線の部分が含まれる構成が適用できる。
前記アライメントパターンは、前記走査線または前記データ線と同じ材料により形成される構成が適用できる。
前記表示領域には、互いに直交する複数の帯状または線状の部分を有するブラックマトリックスとカラー表示用の着色層が形成されるとともに、前記アライメントパターンの輪郭には、前記互いに直交する帯状または線状の部分の方向のいずれか一方に平行な直線の部分が含まれる構成が適用できる。
前記アライメントパターンは、前記ブラックマトリックスまたは前記着色層と同じ材料により形成される構成が適用できる。
本発明にかかる基板は、画像を表示するための表示領域を有する複数の表示パネル用の基板を製造するための多面取りの基板であって、あるサイズの複数の前記表示領域が配列される列と、前記あるサイズの複数の前記表示領域が配列される列に隣接し前記あるサイズとは異なる他のサイズの複数の前記表示領域が配列される列とが形成され、前記あるサイズの複数の前記表示領域が配列される列と、前記他のサイズの複数の前記表示領域が配列される列との間に、前記表示領域に対して露光する際に光エネルギの照射位置の制御の基準となるアライメントパターンが形成されることを要旨とするものである。
前記あるサイズの複数の前記表示領域が配列される列と、前記他のサイズの複数の前記表示領域が配列される列とは平行であり、前記アライメントパターンの輪郭には、前記あるサイズの複数の前記表示領域が配列される列および前記他のサイズの複数の前記表示領域が配列される列に平行な直線の部分が含まれる構成であることが好ましい。
前記あるサイズの複数の前記表示領域が配列される列と、前記他のサイズの複数の前記表示領域が配列される列とは平行であり、前記アライメントパターンは、前記あるサイズの複数の前記表示領域が配列される列および前記他のサイズの複数の前記表示領域が配列される列に平行な帯状または線状に形成される構成が適用できる。
前記表示領域には複数の絵素が配列され、前記アライメントパターンには、前記複数の絵素の配列方向に平行な直線の部分が含まれる構成であることが好ましい。
前記表示領域には複数の絵素電極が互いに直交する二つの方向にマトリックス状に配列されるとともに、前記複数の絵素の配列方向の一方に平行な走査線と、前記複数の絵素の配列方向の他方に平行なデータ線とが形成され、前記アライメントパターンの輪郭には、前記複数の絵素の配列方向の一方と前記走査線に平行な直線の部分が含まれるか、または、前記複数の絵素の配列方向の他方と前記データ線に平行な直線の部分が含まれる構成が適用できる。
前記アライメントパターンは、前記走査線または前記データ線と同じ材料により形成される構成が適用できる。
前記表示領域には、互いに直交する複数の帯状または線状の部分を有するブラックマトリックスとカラー表示用の着色層が形成されるとともに、前記アライメントパターンの輪郭には、前記互いに直交する帯状または線状の部分の方向のいずれか一方に平行な直線の部分が含まれる構成が適用できる。
前記アライメントパターンは、前記ブラックマトリックスまたは前記着色層と同じ材料により形成される構成が適用できる。
本発明にかかる露光方法は、前記基板(複数の露光対象領域を有する基板)に対する露光方法であって、光源と、前記光源が発する光エネルギが透過可能な透光パターンが形成されるマスクと、を備える複数の露光ユニットを有する露光装置を用い、前記基板と前記露光ユニットとを相対的に移動させながら前記基板に対して前記マスクに形成される前記透光パターンを通じて光エネルギを照射するとともに、前記マスクが前記あるサイズの露光対象領域と前記他のサイズの露光対象領域とに跨る前記露光ユニットは、前記アライメントパターンを前記マスクの位置決めの制御の基準として用い、前記あるサイズの露光対象領域と前記他のサイズの露光対象領域の両方に光エネルギを照射することを要旨とするものである。
本発明にかかる露光方法は、前記基板(複数の露光対象領域を有する基板)に対する露光方法であって、光源と、前記光源が発する光エネルギが透過可能な透光パターンと光エネルギの照射位置の制御に用いられる基準パターンとが形成されるマスクと、前記基準パターンと前記基板を撮像可能な撮像手段を備える複数の露光ユニットを有する露光装置を用い、前記基板と前記露光ユニットとを相対的に移動させながら前記基板に対して前記マスクに形成される前記透光パターンを通じて光エネルギを照射するとともに、前記マスクが前記あるサイズの露光対象領域と前記他のサイズの露光対象領域とに跨る前記露光ユニットは、前記撮像手段により前記アライメントパターンと前記基準パターンとを撮像して前記アライメントパターンと前記基準パターンとの間の距離を算出し、前記算出した距離に基づいて前記マスクの位置を調整し、前記あるサイズの露光対象領域と前記他のサイズの露光対象領域の両方に光エネルギを照射することを要旨とするものである。
本発明にかかる露光方法は、前記基板(複数の表示領域を有する基板)に対する露光方法であって、光源と、前記光源が発する光エネルギが透過可能な透光パターンが形成されるマスクと、を備える複数の露光ユニットを有する露光装置を用い、前記基板と前記露光ユニットとを相対的に移動させながら前記基板に対して前記マスクに形成される前記透光パターンを通じて光エネルギを照射するとともに、前記マスクが前記あるサイズの表示領域と前記他のサイズの表示領域とに跨る前記露光ユニットは、前記アライメントパターンを前記マスクの位置決めの制御の基準として用い、前記あるサイズの表示領域と前記他のサイズの表示領域の両方に光エネルギを照射することを要旨とするものである。
本発明にかかる露光方法は、前記基板(複数の表示領域を有する基板)に対する露光方法であって、光源と、前記光源が発する光エネルギが透過可能な透光パターンと光エネルギの照射位置の制御に用いられる基準パターンとが形成されるマスクと、前記基準パターンと前記基板を撮像可能な撮像手段を備える複数の露光ユニットを有する露光装置を用い、前記基板と前記露光ユニットとを相対的に移動させながら前記基板に対して前記マスクに形成される前記透光パターンを通じて光エネルギを照射するとともに、前記マスクが前記あるサイズの表示領域と前記他のサイズの表示領域とに跨る前記露光ユニットは、前記撮像手段により前記アライメントパターンと前記基準パターンとを撮像して前記アライメントパターンと前記基準パターンとの間の距離を算出し、前記算出した距離に基づいて前記マスクの位置を調整し、前記あるサイズの表示領域と前記他のサイズの表示領域の両方に光エネルギを照射することを要旨とするものである。
本発明にかかる光配向処理方法は、前記いずれかの露光方法を用いた光配向処理方法であって、前記基板と前記露光ユニットの前記相対的な移動の方向に沿って配列される複数の絵素のそれぞれの一部の領域に対して、前記マスクに形成される前記透光パターンを通じてある方向から光エネルギを照射し、前記複数の絵素のそれぞれ他の一部の領域に対して前記ある方向とは異なる他の方向から前記マスクに形成される前記透光パターンを通じて光エネルギを照射することを要旨とするものである。
本発明にかかる基板および本発明にかかる露光方法によれば、一枚のマスクが互いにサイズの異なる複数の露光対象領域または複数の表示領域に跨った場合であっても、複数の露光対象領域または複数の表示領域のそれぞれに対して、光エネルギの照射位置および範囲の精度の維持を図ることができる。すなわち、一枚のマスクが互いにサイズの異なる複数の露光対象領域または複数の表示領域に跨ることがある場合においては、マスクの位置の制御に複数の露光対象領域または複数の表示領域のいずれかに形成される所定の要素を用いると、マスクが当該いずれかの露光対象領域またはいずれかの表示領域の外側に位置すると、マスクの位置の高精度な制御が困難となる。このため、他のいずれかの露光対象領域または他のいずれかの表示領域に対する光エネルギの照射位置および範囲の精度が低下するおそれがある。これに対して、本発明にかかる基板および本発明にかかる露光方法によれば、アライメントパターンを、露光における光エネルギの照射位置および範囲の制御に用いることにより、互いにサイズの異なる複数の露光対象領域または複数の表示領域のいずれに対しても、マスクの位置の高精度な制御を継続することができる。
本発明にかかる光配向処理方法によれば、すべての表示領域に形成される絵素に対して、精度良く光エネルギを照射することができる。したがって、基板に形成されるすべての表示領域において、一つの絵素に形成される互いに配向状態が異なる複数の領域を形成する際に、配向状態が異なる複数の領域どうしの境界において配向の乱れが発生することを防止または抑制できる。このため、一枚の基板から製造されるすべての表示パネルにおいて、液晶の配向の乱れの発生を防止または抑制できる。したがって、一枚の基板から製造される複数の表示パネルの表示品位の維持または向上を図ることができる。また、一枚の基板から製造される複数の表示パネルに不良品が含まれることを防止または抑制できる。
以下に、本発明の実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。
本発明の実施形態にかかる基板1は、液晶表示パネル用の基板を製造するための基板(または、液晶表示パネルを製造するための基板)である。本発明の実施形態にかかる露光方法は、光配向方式により配向膜に配向処理を施す工程(=配向膜に光エネルギを照射して配向させる工程)において、配向膜に光エネルギを照射する露光方法である。本発明の実施形態にかかる基板1に配向膜が形成され、その後、本発明の実施形態にかかる露光方法を用いて、形成された配向膜に配向処理が施される。すなわち、本発明の実施形態にかかる基板1は、光配向方式による配向処理に適した構成(特に、本発明の実施形態にかかる露光方法を用いた配向処理に適した構成)を有する基板である。
まず、本発明の実施形態にかかる基板1から製造される液晶表示パネルについて、簡単に説明する。説明の便宜上、本発明の実施形態にかかる基板1から製造される液晶表示パネルを、「本液晶表示パネル」と称することがある。
本液晶表示パネルは、二枚の液晶表示パネル用の基板を備える。二枚の液晶表示パネル用の基板の一方には、TFTアレイ基板が適用され、他方には、カラーフィルタが適用される。TFTアレイ基板とカラーフィルタのそれぞれには、表示領域とパネル額縁領域とが形成される。表示領域は、画像を表示できる領域であり、複数の絵素が所定の態様(たとえば、マトリックス状)で配列される。表示領域の表面には、配向膜が形成される。配向膜には、配向処理が施される。パネル額縁領域は、表示領域を囲むように形成される領域である。パネル額縁領域には、所定の配線や遮光膜などが形成されることがある。なお、パネル額縁領域には、配向膜は形成されない(配向膜が形成されなくてもよい)。そして、TFTアレイ基板とカラーフィルタとが、所定の微小な間隔をおいて対向して貼り合わせられるとともに、それらの間には液晶が充填される。充填された液晶の分子は、配向膜によって配列の方向が規定される。
図1は、本発明の実施形態にかかる基板1の構成を、模式的に示した平面図である。なお、TFTアレイ基板を製造するための基板を、「本発明の実施形態にかかる第一の基板」1aと記し、カラーフィルタを製造するための基板を、「本発明の実施形態にかかる第二の基板」1bと記して区別することがある。また、「本発明の実施形態にかかる基板」1と記す場合には、TFTアレイ基板を製造するための基板(=本発明の実施形態にかかる第一の基板1aを含む)と、カラーフィルタを製造するための基板(=本発明の実施形態にかかる第二の基板1bを含む)の両方を意味するものとする。
本発明の実施形態にかかる基板1は、多面取りの基板である。すなわち、本発明の実施形態にかかる第一の基板1aからは、複数のTFTアレイ基板が製造される。また、本発明の実施形態にかかる第二の基板1bからは、複数のカラーフィルタが製造される。このため、本発明の実施形態にかかる基板1には、複数の「一枚ずつの液晶表示パネル用の基板となった状態において、表示領域となる領域」11a,11bが形成される。説明の便宜上、これらの領域についても、単に「表示領域」11a,11bと記すことがある。
本発明の実施形態にかかる基板1からは、互いに異なるサイズの表示領域を有する液晶表示パネル用の基板(または液晶表示パネル)を製造することができる。このため、図1に示すように、本発明の実施形態にかかる基板1には、互いに異なるサイズの表示領域11a,11bが形成される。具体的には、あるサイズの複数の表示領域11aと、あるサイズとは異なるサイズの他のサイズの複数の表示領域11bが形成される。このため、本発明の実施形態にかかる基板1からは、あるサイズの表示領域11aを有する液晶表示パネル用の基板と、他のサイズの表示領域11bを有する液晶表示パネル用の基板との、二種類の表示領域のサイズの液晶表示パネル用の基板(または液晶表示パネル)を製造することができる。
これらの表示領域11a,11bが、本発明の実施形態にかかる露光方法における「露光対象領域」となる。すなわち、本発明の実施形態にかかる基板1は、互いにサイズが異なる複数の露光対象領域が形成される構成を有する。
図1に示すように、あるサイズの複数の表示領域11aは、本発明の実施形態にかかる基板1の一側寄りに、まとめてマトリックス状に配列されるように形成される。一方、他のサイズの複数の表示領域11bは、他の一側寄りに、まとめてマトリックス状に配列されるように形成される。図1においては、あるサイズの複数の表示領域11aは、Y軸方向の一側寄りに形成され、他のサイズの複数の表示領域11bは、Y軸方向の他の一側寄りに形成される構成を示す。
そして、あるサイズの複数の表示領域11aが形成される範囲と、他のサイズの複数の表示領域11bが形成される範囲との間に、アライメントパターン12が形成される。アライメントパターン12は、本発明の実施形態にかかる露光方法により光エネルギを照射する際に、光エネルギの照射位置を制御するための基準となるパターンである。
アライメントパターン12は、所定の方向に沿って伸びる細長い帯状または細線状のパターンである。具体的には、アライメントパターン12は、あるサイズの複数の表示領域11aが形成される範囲と、他のサイズの複数の表示領域11bが形成される範囲の境界に沿って延伸する(図1においてはX軸方向に延伸する)帯状または線状のパターン(要素)である。アライメントパターン12の輪郭には、前記所定の方向(X軸の方向)に沿って伸びる直線の部分が含まれる。この直線の部分は、本発明の実施形態にかかる基板1の所定の方向(X軸の方向)の略全長にわたって形成される。たとえば、アライメントパターン12が、略長方形に形成される構成であれば、長方形の長辺の一方または両方が、前記「直線の部分」となる。
次に、本発明の実施形態にかかる基板1の表示領域11a,11bの構成について、簡単に説明する。図2は、本発明の実施形態にかかる基板1の表示領域11a,11bの一部を抜き出して示した平面模式図であり、図2(a)は、本発明の実施形態にかかる第一の基板1aの表示領域11a,11bに形成される絵素の構成を示し、図2(b)は、本発明の実施形態にかかる第二の基板1bの表示領域11a,11bに形成される絵素の構成を示す。
本発明の実施形態にかかる第一の基板1aの表示領域11a,11bには、図2(a)に示すように、複数の絵素電極111と、複数の走査線112と、複数のデータ線113と、複数のスイッチング素子114(具体的には、たとえば、薄膜トランジスタ)とが設けられる。なお、その他の所定の要素が設けられることがあるが、説明および図示は省略する。複数の絵素電極111は、互いに直交する二つの方向に展開する態様(=マトリックス状に配列される態様)で形成される。複数の走査線112は、互いに所定の間隔をおいて平行に形成される。複数のデータ線113も、互いに所定の間隔をおいて平行に形成される。複数の走査線112の延伸方向と複数のデータ線113の延伸方向とは、直角となるように形成される。そして、各走査線112と各データ線113との交差点近傍には、スイッチング素子114が設けられる。各スイッチング素子114と各絵素電極111は、ドレイン線115により接続される。なお、複数の絵素電極111の配列方向(マトリックスの行方向または列方向)と複数の走査線112の延伸方向とは平行であり、複数の絵素電極111の配列方向と複数のデータ線113の延伸方向とは平行である。
本発明の実施形態にかかる第二の基板1bの各表示領域11a,11bには、図2(b)に示すように、ブラックマトリックス117と、所定の色の着色層119と、共通電極とが設けられる。なお、その他の所定の要素が設けられることがあるが、説明および図示は省略する。ブラックマトリックス117は、遮光性を有する材料からなり格子状に形成される要素(=構造物)である。すなわち、ブラックマトリックス117には、複数の開口部1171が、マトリックス状に配列される態様で形成される。そして、ブラックマトリックス117に形成される開口部1171には、カラー表示用の所定の色の着色層119が形成される。ブラックマトリックス117および所定の色の着色層119の表面には、共通電極が形成される。
なお、前記構成は一例であり、表示領域11a,11bの構成(表示領域11a,11bに形成される絵素などの構成)は限定されるものではない。要は、表示領域11a,11bには、複数の絵素が配列されるとともに、絵素の配列方向に平行に延伸する要素が形成される構成であればよい。本発明の実施形態にかかる第一の基板1aにおいては、走査線112とデータ線113が、絵素(絵素電極111)の配列方向に平行に延伸する要素である。本発明の実施形態にかかる第二の基板1bにおいては、ブラックマトリックス117が、絵素(ブラックマトリックス117の開口部1171および、ブラックマトリックス117の開口部1171に形成された所定の色の着色層119)の配列方向に平行に延伸する要素である。
各表示領域11a,11bに形成される絵素の配列方向と、アライメントパターン12の延伸方向(正確には、アライメントパターン12の輪郭に含まれる直線の延伸方向)は、平行に設定される。すなわち、各表示領域11a,11bに形成される絵素が、マトリックス状に配列される構成においては、マトリックスの行方向または列方向と、アライメントパターン12の延伸方向(=アライメントパターン12の輪郭に含まれる直線の延伸方向)とが平行に設定される。
本発明の実施形態にかかる第一の基板1aの各表示領域11a,11bには、複数の絵素電極111がマトリックス状(=互いに直交する二つの方向(図1においては、X軸方向とY軸方向)に展開するように)に配列される。また、複数の走査線112と複数のデータ線113とが直交する方向に延伸するように形成される。そして、絵素電極111の配列方向(=マトリックスの行方向と列方向の一方)と複数の走査線112の延伸方向とが平行であり、絵素電極111の配列方向(=マトリックスの行方向と列方向の他方)と複数のデータ線113の延伸方向とが平行である。このため、本発明の実施形態にかかる第一の基板1aにおいては、各表示領域11a,11bに形成される絵素(絵素電極111)の配列方向と、走査線112またはデータ線113と、アライメントパターン12(=アライメントパターン12の輪郭に含まれる直線の延伸方向)とが平行となる。
本発明の実施形態にかかる第二の基板1bの各表示領域11a,11bには、ブラックマトリックス117と所定の色の着色層119が形成される。ブラックマトリックス117は格子状の構造物であり、複数の開口部1171が、マトリックス状に配列される態様(=互いに直交する二つの方向(図1においては、X軸方向とY軸方向)に展開する態様)で形成される。すなわち、ブラックマトリックス117は、互いに平行で所定の方向に延伸する直線状に形成される複数の線状の部分または帯状の部分(以下、「細線」と称する)1172と、互いに平行で前記所定の方向に直角な方向に延伸する複数の細線1173とを有する。そして、各開口部1171には、所定の色の着色層119が形成される。そして、開口部1171の配列方向(=マトリックスの行方向と列方向の一方)とアライメントパターン12の延伸方向とが平行となる。すなわち、所定の方向に延伸する複数の細線1172と前記所定の方向に直角な方向に延伸する複数の細線1173のいずれか一方と、アライメントパターン12の延伸方向(=アライメントパターン12の輪郭に含まれる直線の延伸方向)とが平行となる。
なお、図1および上記説明においては、本発明の実施形態にかかる基板1には、二種類のサイズの表示領域11a,11bが形成される構成を示したが、表示領域11a,11bのサイズの種類および数は限定されるものではない。たとえば、単一のサイズの表示領域が形成される構成であってもよく、三種類以上のサイズの表示領域が形成される構成であってもよい。そして、いずれの構成においても、所定の位置に、前記構成を有するアライメントパターン12が形成される。
すなわち、本発明の実施形態にかかる基板1の構成を、別の方法で表現すると、次のとおりである。
本発明の実施形態にかかる基板1には、複数の表示領域11a,11bが形成される。これらの複数の表示領域11a,11bのうち、所定の方向(図1においてはX軸の方向)に沿って直列的に並ぶ(=一列に並ぶ)表示領域11a,11bの一群を、「表示領域の列」と称する。すなわち、本発明の実施形態にかかる基板1には、複数の「表示領域の列」が、互いに平行に並列するように(図1においてはY軸方向に並ぶように)形成される。
なお、前記の通り、表示領域11a,11bは、本発明の実施形態にかかる露光方法における露光対象領域であるから、「表示領域の列」は、「露光対象領域の列」である。
そして、アライメントパターン12は、「表示領域の列(露光対象領域の列)」に含まれる各表示領域11a,11bの位置および範囲(特に、各「表示領域の列」における表示領域11a,11bの配列方向(図1においてはX軸方向)に沿った方向における位置および範囲)が互いに相違する「表示領域の列」どうしの間に形成される。換言すると、アライメントパターン12は、「表示領域の列」における表示領域11a,11bどうしの間の領域の位置および範囲(特に、各「表示領域の列」における表示領域11a,11bの配列方向(図1においてはX軸方向)に沿った方向における位置および範囲)が相違する「表示領域の列」どうしの間に形成される。
このアライメントパターン12(=アライメントパターン12の輪郭に含まれる直線)は、「表示領域の列」における表示領域11a,11bの配列方向に平行に延伸する。たとえば、アライメントパターン12は、「表示領域の列」における表示領域11a,11bの配列方向に沿って延伸する帯状または線状に形成される。
たとえば、図1に示すように、二種類のサイズの表示領域11a,11bが形成される構成においては、あるサイズの表示領域11aからなる「表示領域の列」と、他のサイズの表示領域11bからなる「表示領域の列」とは、それぞれ、所定の方向における(=X軸方向における)表示領域の位置および範囲(=表示領域11a,11bどうしの間の領域の位置および範囲)が相違する。このため、アライメントパターン12は、あるサイズの表示領域11aからなる「表示領域の列」と、他のサイズの表示領域11bからなる「表示領域の列」との間に形成される。
一方、図1に示す本発明の実施形態にかかる基板1においては、隣り合う二列の「表示領域の列」が、いずれも同じサイズの表示領域11a,11bからなる場合には、表示領域11a,11bの位置および範囲(=表示領域11a,11bどうしの間の領域の位置および範囲)は同一である。したがって、互いに同じサイズの表示領域11a,11bからなる「表示領域の列」どうしの間には、アライメントパターン12は形成されない(=アライメントパターン12は形成されなくともよい)。
したがって、図1に示すように、本発明の実施形態にかかる基板1には、アライメントパターン12が、あるサイズの表示領域11aからなる「表示領域の列」と、これに隣接し、他のサイズの表示領域11bからなる「表示領域の列」との間に形成される。
図3は、三種類のサイズの表示領域11c,11d,11eが形成される基板1cの構成を、模式的に示した平面図である。図3に示すように、第一のサイズを有する複数の表示領域11cが、所定の方向(図3においてはY軸方向)の一側寄りにまとめてマトリックス状またはX軸方向に直列に配列されるように形成され、第二のサイズを有する複数の表示領域11dが、所定の方向(図3においてはY軸方向)の他の一側寄りにまとめてマトリックス状またはX軸方向に直列に配列されるように形成され、これらの間に、第三のサイズを有する複数の表示領域11eが、まとめてマトリックス状またはX軸方向に直列に配列されるように形成される。第一のサイズと第二のサイズと第三のサイズは、それぞれ互いに異なるサイズである(少なくとも、第一のサイズと第三のサイズは相違するサイズであり、第二のサイズと第三のサイズは相違するサイズである)。
そして、第一のサイズを有する表示領域11cが形成される範囲と、第三のサイズを有する表示領域11eが形成される範囲との間に、アライメントパターン12が形成される。同様に、第二のサイズを有する表示領域11dが形成される範囲と、第三のサイズを有する表示領域11eが形成される範囲との間に、アライメントパターン12が形成される。このアライメントパターン12の構成は、前記同様である。
第一のサイズを有する表示領域11cが形成される範囲と、第三のサイズを有する表示領域11eが形成される範囲との境界においては、第一のサイズを有する表示領域11cからなる「表示領域の列」と、第三のサイズを有する表示領域11eからなる「表示領域の列」とが隣接している。そして、第一のサイズを有する表示領域11cからなる「表示領域の列」と、第三のサイズを有する表示領域11eからなる「表示領域の列」とは、「表示領域の列」における表示領域11c,11eの位置および範囲(=表示領域11c,11eどうしの間の領域の位置および範囲)が、互いに相違する。このため、第一のサイズを有する表示領域11cが形成される範囲と、第三のサイズを有する表示領域11eが形成される範囲との間(すなわち、互いに隣接する第一のサイズを有する表示領域11cからなる「表示領域の列」と、第三のサイズを有する表示領域11eからなる「表示領域の列」との間)に、アライメントパターン12が形成される。
同様に、第二のサイズを有する表示領域11dが形成される範囲と、第三のサイズを有する表示領域11eが形成される範囲との境界においては、第二のサイズを有する表示領域11dからなる「表示領域の列」と、第三のサイズを有する表示領域11eからなる「表示領域の列」とが隣接している。そして、第二のサイズを有する表示領域11dからなる「表示領域の列」と、第三のサイズを有する表示領域11eからなる「表示領域の列」とは、「表示領域の列」における表示領域11d,11eの位置および範囲(=表示領域11d,11eどうしの間の領域の位置および範囲)が、互いに相違する。このため、第二のサイズを有する表示領域11dが形成される範囲と、第三のサイズを有する表示領域11eが形成される範囲との間(すなわち、互いに隣接する第二のサイズを有する表示領域11dからなる「表示領域の列」と、第三のサイズを有する表示領域11eからなる「表示領域の列」との間)に、アライメントパターン12が形成される。
一方、互いに同一のサイズを有する表示領域11c,11d,11eからなる「表示領域の列」どうしの間には、アライメントパターン12は形成されない(または、形成されなくてもよい)。すなわち、第一のサイズを有する表示領域11cからなる「表示領域の列」どうしの間、第二のサイズを有する表示領域11dからなる「表示領域の列」どうしの間、および、第三のサイズを有する表示領域11eからなる「表示領域の列」どうしの間には、アライメントパターン12は形成されない(または、形成されなくてもよい)。
図4は、単一のサイズの複数の表示領域11f,11gが形成される基板1dの構成を、模式的に示した平面図である。図4に示すように、単一のサイズの表示領域11f,11gのみが形成される構成であっても、互いに向きが相違する複数の表示領域11f,11gが含まれる場合には、アライメントパターン12が形成されることがある。
すなわち、図4に示すように、ある向きの複数の表示領域11fが形成される範囲と、前記ある向きとは異なる他の向きの複数の表示領域11gが形成される範囲との間に、これらの範囲の境界に沿って、アライメントパターン12が形成される。換言すると、ある向きの複数の表示領域11fからなる「表示領域の列」と、他の向きの複数の表示領域11gからなる「表示領域の列」とは、互いに、表示領域11f,11gの配列方向に沿った表示領域11f,11gの位置および範囲(=表示領域11f,11gどうしの間の領域の位置および範囲)が相違する。このため、ある向きの複数の表示領域11fからなる「表示領域の列」と、これに隣接し、他の向きの複数の表示領域11gからなる「表示領域の列」の間には、アライメントパターン12が形成される。アライメントパターン12の構成は、前記のとおりである。
このように、表示領域のサイズの種類は限定されるものではない。要は、所定の方向に沿った(ここでは、いずれもX軸方向に沿った)表示領域の位置および範囲(=表示領域どうしの間の領域の位置および範囲)が相違する範囲の間に、アライメントパターン12が形成される構成であればよい。
なお、アライメントパターン12の材料は、特に限定されるものではない。たとえば、次のような構成が適用できる。
本発明の実施形態にかかる第一の基板1aにおいては、アライメントパターン12は、走査線112またはデータ線113の一方と同じ材料により形成される。そして、走査線112が形成される工程において併せてアライメントパターン12が形成される構成、または、データ線113が形成される工程において併せてアライメントパターン12が形成される構成が適用できる。
一方、本発明の実施形態にかかる第二の基板1bにおいては、アライメントパターン12は、ブラックマトリックス117と同じ材料、またはいずれかの色の着色層119と同じ材料により形成される。そして、ブラックマトリックス117が形成される工程において併せてアライメントパターン12が形成される構成、または、所定の色の着色層119が形成される工程において併せてアライメントパターン12が形成される構成が適用できる。
要は、アライメントパターン12は、カメラなどの撮像手段により認識できるパターンであればよく(少なくとも、アライメントパターン12の輪郭に含まれる直線が認識できるパターンであればよく)、材料や形成方法は限定されるものではない。
次に、本発明の実施形態にかかる露光方法と、本発明の実施形態にかかる配向処理方法(=本発明の実施形態にかかる露光方法を適用した配向処理方法)について説明する。
図5と図6は、本発明の実施形態にかかる露光方法(本発明の実施形態にかかる配向処理方法)において用いられる露光装置5(以下、「本露光装置」5と称することがある)の要部の構成を、模式的に示した平面図である。具体的には、図5は、本露光装置5を通常の設置態様における側方から見た図、図6は、本露光装置5を通常の設置態様において上方から見た図である。なお、本発明の実施形態にかかる露光方法の実施に関係する部分について説明し、その他の部分や詳細な動作などについては説明を省略する。説明を省略した部分については、従来公知の構成が適用できる。
本露光装置5は、ステージ51と、ステージ制御系(図略)と、複数の露光ユニット52と、アライメント用光源53とを備える。ここでは、本露光装置5が10基の露光ユニット52を備える構成を示して説明するが、これは例示であり、露光ユニット52の数は限定されるものではない。
ステージ51は、本発明の実施形態にかかる基板1を載置することができるとともに、載置された本発明の実施形態にかかる基板1を、その面方向に往復動させることができる。ステージ制御系は、ステージ51を駆動させる駆動部や、駆動部を制御する制御部などを有する。なお、ステージ51およびステージ制御系は、従来公知の構成が適用できる。したがって、説明は省略する。
各露光ユニット52は、光源521と、露光ヘッド525と、マスク522と、撮像手段523と、画像解析手段524と、マスク位置制御部526とを備える。
光源521は、所定の波長帯域の光エネルギを発することができる。光源521が発する光エネルギの波長帯域は、露光対象物に応じて設定される。たとえば、紫外線を発することができる光源が適用される。露光ヘッド525は、光源521が発した光エネルギを、所定の角度で外部に向かって照射することができる。
マスク522は、たとえば、板状に形成される部材である。図7は、マスク522の構成を、模式的に示した平面図である。マスク522には、透光パターン5221と基準パターン5222とが形成される。
透光パターン5221は、所定の箇所に所定の寸法形状を有し、光源521が発する光エネルギを透過可能なパターンである。透光パターン5221の数、寸法および形状は、光エネルギの照射対象物の形状や位置、光エネルギの照射範囲および位置などによって適宜設定される。具体的な構成は後述する。
基準パターン5222は、マスク522の位置の制御において、基準として用いられるパターンである。基準パターン5222の輪郭には、後述する「走査方向」に平行に延伸する直線の部分が含まれる。これ以外の構成、たとえば、基準パターン5222の輪郭の寸法および形状は、特に限定されるものではない。要は、撮像手段により撮像可能な直線の部分を有する構成であればよい。たとえば、図7に示すように、マスク522に光エネルギが透過可能な開口部5223が形成され、この開口部5223に、「走査方向」に沿って延伸する帯状または線状の基準パターン5222が形成される構成が適用できる。なお、基準パターン5222の数は限定されるものではない。
撮像手段523は、露光対象物(=本発明の実施形態にかかる基板1)の表面と、マスク522に形成される基準パターン5222とを、一つの視野内に収まるように撮像することができる。前記のとおり、マスク522には開口部5223が形成され、この開口部5223に基準パターン5222が形成される。このため、開口部5223を通じて本発明の実施形態にかかる基板1の表面を撮像できるとともに、基準パターン5222を撮像することができる。撮像手段523には、たとえば、公知の各種CCDカメラが適用できる。そして、撮像手段523の視野の一部に、マスク522に形成される基準パターン5222が入り込むように配設される。
画像解析手段524は、撮像手段523が撮影した画像を解析することができる。具体的には、撮像手段523により撮像された画像に写っているマスク522の基準パターン5222の輪郭と、本発明の実施形態にかかる基板1に形成される所定の要素の輪郭(具体的には、アライメントパターン12の輪郭に含まれる直線)との間の距離(ここでは、後述する「走査方向」に対して直角な方向の距離)を算出することができる。画像解析手段524は、本露光装置5に組み込まれたCPUやメモリなどのハードウェアと、このハードウェア上で動作するソフトウェアによって実現される。画像解析手段524による画像解析方法は、従来公知の方法が適用できる。したがって、詳細な説明は省略する。
マスク位置制御部526は、マスク522の位置(ここでは、後述する「走査方向」に対して直角な方向の位置)を調整することができる。このため、マスク位置制御部526は、マスク522を走査方向に直角な方向に往復動させることができる駆動部と、この駆動部を制御する制御部などを有する。なお、マスク位置制御部526には、公知のマスク位置調整部が適用できる。したがって、詳細な説明は省略する。
アライメント用光源53は、撮像手段523が、本発明の実施形態にかかる基板1の表面およびマスク522の基準パターン5222を撮像する際に使用される光源である。図5に示すように、本発明の実施形態にかかる基板1の下側に位置するように配設される。そして、アライメント用光源53が発した光は、本発明の実施形態にかかる基板1およびマスク522の開口部5223を透過して、撮像手段523に達するように構成される(図7中の矢印aは、アライメント用光源53が発した光を模式的に示す)。
そして、各露光ユニット52は、光源521が発する光エネルギを、露光ヘッド525、マスク522に形成される透光パターン5221を通じて、露光対象物の表面に対して、所定の方向から照射することができる。図中の矢印bは、光源521が発する光を模式的に示す。
このような構成の本露光装置5は、ステージ51に載置された露光対象物(=本発明の実施形態にかかる基板1)を各露光ユニット52に対して相対的に移動させながら、露光対象物の所定の位置および範囲に対して、光エネルギを照射できる。ステージ51およびステージ51に載置された露光対象物(=本発明の実施形態にかかる基板1)と各露光ユニット52との相対移動の方向を、「走査方向」と称する。
そして、図6に示すように、複数の露光ユニット52が、走査方向に直角な方向に配列される。たとえば、走査方向に直角な方向に沿って千鳥状に配列される構成や、略直列に配列される構成などが適用される。このため、各露光ユニット52によって、本発明の実施形態にかかる基板1の走査方向に直角な方向の全長に対して、光エネルギを照射することができる。したがって、本発明の実施形態にかかる基板1を各露光ユニット52に対して相対的に移動させることにより、本発明の実施形態にかかる基板1の全域に対して光エネルギを照射することができる。
なお、各露光ユニット52は、独立して動作することができる。少なくとも、マスク位置制御部526は、他の露光ユニット52のマスク位置制御部526から独立して動作することができる。このため、各露光ユニット52は、それぞれ別個に、マスク522の位置の制御することができる。
次に、本発明の実施形態にかかる露光方法の動作について説明する。
まず、ステージ51に、本発明の実施形態にかかる基板1が載置される。本発明の実施形態にかかる基板1の向きは、本発明の実施形態にかかる基板1に形成されるアライメントパターン12の輪郭に含まれる直線の延伸方向が、走査方向に平行となる向きとする。このような向きに載置されると、表示領域11a,11bに形成される絵素の配列方向(=マトリックスの行方向または列方向)と、走査方向とが平行となる。
ステージ51によって、本発明の実施形態にかかる基板1の搬送が開始されると、ステージ51および本発明の実施形態にかかる基板1が、露光ユニット52に対して移動する。すなわち、ステージ51および本発明の実施形態にかかる基板1と、露光ユニット52とが、ステージ51の移動方向(=走査方向)に沿って相対移動する。
ここで、各露光ユニット52の動作を、三つのグループに分類して説明する。
第一のグループは、マスク522を介して、一時に単一の表示領域11a,11bに対してのみ光エネルギを照射する露光ユニット52のグループである。すなわち、第一のグループに属する露光ユニット52は、ある一つの「表示領域の列」に含まれる複数の表示領域11a,11bに対してのみ光エネルギを照射し、同時に複数の「表示領域の列」に含まれる表示領域11a,11bに対しては光エネルギを照射しない。
第二のグループは、マスク522を介して、同時に複数の表示領域11a,11b(正確には、複数の「表示領域の列」に含まれる表示領域11a,11b)に対して、光エネルギを照射することがある露光ユニット52のグループである。ただし、複数の表示領域11a,11bが、すべて同じサイズの表示領域11a,11bであるグループである。すなわち、前記あるサイズを有する複数の表示領域11aに対してのみ光エネルギを照射するか、または、前記他のサイズを有する複数の表示領域11bに対してのみ光エネルギを照射するグループである。
第三のグループは、マスク522を介して、同時に複数の表示領域11a,11b(正確には、複数の「表示領域の列」に含まれる表示領域11a,11b)に対して、光エネルギを照射することがある露光ユニット52のグループである。ただし、複数の表示領域11a,11bに、互いに異なるサイズの表示領域11a,11bが含まれるグループである。すなわち、前記あるサイズを有する複数の表示領域11aと前記他のサイズを有する複数の表示領域11bの両方に対して光エネルギを照射することがあるグループである。
本発明の実施形態にかかる基板1と各露光ユニット52とが相対的に移動を開始すると、各露光ユニット52のマスク522の一部または全部が、本発明の実施形態にかかる基板1に形成される表示領域11a,11bの内側に位置する。
このうち、一部の露光ユニット52のマスク522は、その走査方向に直角な方向の全長が、一つの表示領域11a,11bの走査方向に直角な方向の両端の内側に収まる。このような露光ユニット52のグループが、第一のグループである。
第一のグループの露光ユニット52は、本発明の実施形態にかかる基板1と各露光ユニット52とが相対的に移動すると、撮像手段523により、表示領域11a,11bに形成される所定の要素(構造物)と、マスク522に形成される基準パターン5222とが撮像される。
そして、画像解析手段524は、表示領域11a,11bに形成される所定の要素のうち、走査方向に平行に延伸する所定の要素(すなわち、アライメントパターン12に平行に延伸する要素)の輪郭と、マスク522に形成される基準パターン5222との輪郭とを認識し、これらの間の距離(走査方向に対して直角な方向の距離)を算出する。
具体的には、本発明の実施形態にかかる第一の基板1aにおいては、表示領域11a,11bに形成される走査線112またはデータ線113の輪郭(=走査線112とデータ線113のうち、走査方向に平行な方向に延伸するもの((すなわち、アライメントパターン12に平行に延伸するもの))の輪郭)と、マスク522に形成される基準パターン5222の輪郭との間の距離を算出する。一方、本発明の実施形態にかかる第二の基板1bにおいては、表示領域11a,11bに形成されるブラックマトリックス117のうち、走査方向に平行に延伸する帯状または細線状の部分の輪郭と、マスク522に形成される基準パターン5222の輪郭との間の距離を算出する。
マスク位置制御部526は、画像解析手段524が算出した前記距離に基づいて、マスク522の位置(ここでは、走査方向に対して直角な方向の位置)を調整する。すなわち、マスク位置制御部526は、前記距離が所定の距離を維持するように(または、前記距離が所定の公差内に収まるように)、マスク522の位置を調整する。
そして、このような動作を、本発明の実施形態にかかる基板1と露光ユニット52とが相対的に移動している間において継続する。
これにより、マスク522に形成される透光パターン5221を透過した光エネルギが、本発明の実施形態にかかる基板1の表示領域11a,11bの所定の範囲に照射される。すなわち、光エネルギの照射位置の位置決めがなされる。この結果、本発明の実施形態にかかる基板1の表示領域11a,11bの絵素の配列の方向に沿った細長い帯状の領域に、マスク522に形成される透光パターン5221を通じて、光エネルギを精度良く照射できる。
なお、本発明の実施形態にかかる基板1とマスク522とが相対移動すると、マスク522が、相対移動の方向に隣接する表示領域11a,11bどうしの間(=アライメントパターン12の延伸方向に隣接する表示領域11a,11bどうしの間)に位置することがある。この間においては、撮像手段523は、表示領域11a,11bに形成される所定の要素を撮像することができない。したがって、マスク位置制御部526は、マスク522の位置を精度良く調整することが不可能となるかまたは困難となる。しかしながら、表示領域11a,11bどうしの間は、光エネルギを照射する必要がない領域であるから(=「露光対象領域」ではないから)、マスク522の位置を精度良く制御しなくてもよい。
このように、表示領域11a,11bに形成される所定の要素を、マスク522の位置の制御の基準として用いると、表示領域11a,11bに対しては、光エネルギの照射位置を精度良く制御することができる。
第二のグループの露光ユニット52のマスク522は、走査方向に直角な方向に並ぶ複数の表示領域11a,11bの内側に入り込むことがある。具体的には、たとえば、マスク522の一部が、走査方向に直角な方向に互いに隣接する表示領域11a,11bの一方の内側に入り込み、マスク522の他の一部が、走査方向に直角な方向に互いに隣接する表示領域11a,11bの他方の内側に入り込むことがある。すなわち、マスク522が、互いに隣接する「表示領域の列」に含まれる複数の表示領域11a,11bに跨ることがある。ただし、第二のグループの露光ユニット52のマスクは、同じサイズの複数の表示領域11a,11bに跨ることがあるが、互いに異なるサイズの複数の表示領域11a,11bに跨ることはない。換言すると、このような露光ユニット52が、第二のグループである。
第二のグループの露光ユニット52は、本発明の実施形態にかかる基板1と各露光ユニット52とが相対的に移動している間は、撮像手段523により、走査方向に直角な方向に互いに隣接する複数の表示領域11a,11bのうちの一つに形成される所定の要素(構造物)と、マスク522に形成される基準パターン5222とが撮像される。
そして、画像解析手段524は、マスク522が跨がる複数の表示領域11a,11bのいずれか一つに形成される所定の要素のうち、走査方向に平行に延伸する所定の要素の輪郭と、マスク522に形成される基準パターン5222との輪郭とを認識し、これらの間の距離(走査方向に対して直角な方向の距離)を算出する。
以降の動作は、第一のグループの露光ユニットと同じである。
第二のグループに属する露光ユニット52においては、本発明の実施形態にかかる基板1とマスク522とが相対移動すると、マスク522が、相対移動の方向に隣接する表示領域11a,11bどうしの間に位置することがある。この間においては、第一のグループと同様に、撮像手段523は、複数の表示領域11a,11bのいずれか一つに形成される所定の要素を撮像することができない。したがって、マスク位置制御部526は、マスク522の位置を精度良く調整することが不可能となるかまたは困難となる。しかしながら、表示領域11a,11bどうしの間は、光エネルギを照射する必要がない領域であるから、マスク522の位置を精度良く制御しなくてもよい。
なお、前記の通り、第二のグループに属する露光ユニット52においては、マスク522が跨る複数の表示領域11a,11b(=走査方向に直角な方向に隣接する表示領域11a,11b)はすべて同じサイズである。換言すると、マスク522が跨る複数の「表示領域の列」は、すべて、表示領域11a,11bの位置および範囲(または、表示領域11a,11bどうしの間の位置および範囲)(ここでは、走査方向の位置および範囲)が同じである。したがって、本発明の実施形態にかかる基板1と露光ユニット52とが相対的に移動すると、マスク522は、走査方向に直角な方向に並ぶ複数の表示領域11a,11bに同時に進入し、かつ同時に外側に出る。
したがって、マスク522の位置の調整の基準として、マスク522が跨る複数の表示領域11a,11bのうちの特定の一つに形成される所定の要素を用いる構成であっても、マスク522の一部が前記表示領域11a,11bの特定の一つの外側に位置している間は、マスク522の他の一部も、他の表示領域11a,11bの外側に位置している。このように、このように、マスク522が跨るすべての表示領域11a,11bに対して(たとえば、走査方向に直角な方向に隣接する二つの表示領域11a,11bに対して)、光エネルギの照射位置の精度を維持することができる。
第三のグループの露光ユニット52のマスク522は、走査方向に直角な方向に並ぶ複数の表示領域11a,11bの内側に入り込むことがある。具体的には、たとえば、マスク522の一部が、走査方向に直角な方向に隣接する表示領域11a,11bの一方の内側に入り込み、マスク522の他の一部が、走査方向に直角な方向に隣接する表示領域11a,11bの他方の内側に入り込むことがある。そして、これら複数の表示領域11a,11bには、互いに異なるサイズのものが含まれる。換言すると、このような露光ユニット52のグループが、第三のグループの露光ユニット52である。
図8は、マスク522の一部が、走査方向に直角な方向に隣接する表示領域11a,11bの一方に入り込み、マスク522の他の一部が、走査方向に直角な方向に隣接する表示領域11a,11bの他方に入り込んだ状態を模式的に示した平面図である。なお、図中においては、マスク522の透光パターン5221と基準パターン5222とを破線で示す。
本発明の実施形態にかかる基板1と各露光ユニット52とが相対的に移動すると、第三のグループの露光ユニット52の撮像手段523は、アライメントパターン12と、マスク522に形成される基準パターン5222とを撮像する。
そして、第三のグループの露光ユニット52の画像解析手段524は、アライメントパターン12の輪郭のうちの直線の部分と、マスク522に形成される基準パターン5222との輪郭とを認識し、これらの間の距離(走査方向に対して直角な方向の距離)Eを算出する。
以降の動作は、マスク522の位置の制御の基準として、アライメントパターン12を用いる構成を除いては、第一のグループまたは第二のグループの露光ユニット52と同じである。
図8に示すように、第三のグループの露光ユニット52においては、本発明の実施形態にかかる基板1とマスク522とが相対移動すると、マスク522の一部が、ある「表示領域の列」に含まれる表示領域11a,11b(図8においては、あるサイズの表示領域11a)どうしの間に位置するが、マスク522の他の一部が、他の「表示領域の列」に含まれる表示領域11a,11b(図8においては、他のサイズの表示領域11b)の内側に位置することがある。この間においても、第三のグループの露光ユニット52は、アライメントパターン12を基準としてマスク522の位置の制御を継続することができる。したがって、第三のグループの露光ユニット52は、すべての表示領域11a,11bに対して、光エネルギの照射位置の精度の維持を図ることができる。
すなわち、第三のグループの露光ユニット52が、第二のグループの露光ユニット52と同じ動作をすると、次のような問題が生じる。前記の通り、第三のグループの露光ユニット52は、それらのマスク522の一部が、ある「表示領域の列」に属する表示領域11a,11bどうしの間(=表示領域11a,11bの外側)に位置するが、マスク522の他の一部が、他の「表示領域の列」に属する表示領域11a,11bの内側に位置することがある。仮に、マスク522の位置の制御の基準として、ある「表示領域の列」に属する表示領域11a,11bに形成される所定の要素を用いると、マスク522が、当該ある「表示領域の列」に属する表示領域11a,11bどうしの間に位置すると、マスク522の位置の制御の精度が低下することがある。このため、他の「表示領域の列」に属する表示領域11a,11bに対しては、光エネルギの照射位置の精度の維持が困難となることがある。
特に、一方の表示領域11a,11bに形成される所定の要素をマスク522の位置の制御の基準とすると、マスク522の基準パターン5222が当該一方の表示領域11a,11bから外に出る際に、露光ユニット52の撮像手段523は、マスク522の位置の制御の基準を見失う。このため、マスク522の基準パターン5222が当該一方の表示領域11a,11bから外に出る際に、マスク522が急激な位置ずれを起こすことがある。この際、マスク522の一部が他方の表示領域11a,11bの内側に位置していると、当該他方の表示領域11a,11bに照射される光エネルギが、急激な位置ずれを起こす。したがって、当該他方の表示領域11a,11bには、光エネルギの照射位置が局所的にずれた部分が形成されるおそれがある。
これに対して、本発明の実施形態にかかる露光方法によれば、このような問題は発生しない。前記の通り、アライメントパターン12は、本発明の実施形態にかかる基板1の略全長にわたって形成される。このため、アライメントパターン12を、マスク522の位置の制御の基準として用いる構成であれば、マスク522の一部が、ある「表示領域の列」に属する表示領域11a,11bの外側に位置している間においても、マスク522の位置の制御の精度を維持することができる。したがって、すべての表示領域11a,11bに対して、光エネルギの照射位置の精度の維持を図ることができる。
このように、本発明の実施形態にかかる露光方法によれば、本発明の実施形態にかかる基板1(すなわち、多面取りの基板)に形成されるすべての表示領域11a,11bに対して、光エネルギの照射位置の精度を維持することができる。特に、互いに異なるサイズの表示領域11a,11bが形成される基板であっても、すべてのサイズの表示領域11a,11bに対して、光エネルギの照射位置の精度を維持することができる。さらに、マスク522の急激な位置ずれの発生が防止できる。したがって、本発明の実施形態にかかる基板1から製造される液晶表示パネル用の基板(または、液晶表示パネル)の品質の維持(=品質の均一化)や向上、または不良品の発生の防止を図ることができる。
次に、本発明の実施形態にかかる基板1に対する露光の詳細な内容(すなわち、本発明の実施形態にかかる配向処理方法の詳細な内容)について説明する。前記の通り、本発明の実施形態にかかる露光方法は、光配向のために配向膜に光エネルギを照射する方法に適用できる。そして、本発明の実施形態にかかる露光方法を用いて、配向分割を実現する。配向分割は、液晶表示パネルの一つの絵素内に複数の配向状態を形成することで、視野角特性の平均化を図る方法である。
本発明の実施形態にかかる露光方法を用いて、一つの絵素内の所定の領域ごとに、互いに異なる方向から光エネルギを照射する。配向膜の配向は、光エネルギの照射方向に応じて定まるから、一つの絵素内の配向膜に対して、互いに異なる方向から光エネルギが照射されると、一つの絵素内の配向膜には、互いに配向状態が異なる複数の領域が形成される。
図9は、本発明の実施形態にかかる基板の各絵素に対する光エネルギの照射の態様を模式的に示した斜視図である。図9(a)は、本発明の実施形態にかかる第一の基板1aに対する光エネルギの照射の態様を示し、図9(b)は、本発明の実施形態にかかる第二の基板1bに対する光エネルギの照射の態様を示す。そして、図9(c)は、本液晶表示パネルの一つの絵素における液晶の向き(=配向の状態)を、模式的に示した平面図である。
本発明の実施形態にかかる第一の基板1aについては、図9(a)に示すように、各絵素の両側に設けられるデータ線113どうしの略中間において分割される二つの領域を想定する。そして、各領域に対して、互いに異なる方向から光エネルギが照射される。具体的には、絵素の法線に対して傾斜する方向(図9(a)においては、傾斜角度θ)とされる。そして、それぞれ照射される光エネルギの光軸を絵素の面に投影した場合に、これら投影された光軸が、データ線113に略平行であって、向きが反対とされる。なお、この角度θの具体的な値は、適宜設定されるものであり、特に限定されるものではない。
本発明の実施形態にかかる第二の基板1bの絵素については、各絵素を区画するブラックマトリックス117の四辺のうち、前記本発明の実施形態にかかる第一の基板1aと貼り合わせられた際に、本発明の実施形態にかかる第一の基板1aの走査線112と平行となる二辺の略中央で二分されて形成される二つの領域を想定する。そして、それぞれの領域に対して、互いに異なる方向から、光エネルギが照射される。具体的には、各領域に照射される光エネルギは、絵素の面の法線に対して所定の角度θをもって傾斜する。そして、照射される光エネルギの光軸を絵素の面に投影した場合において、投影された光エネルギの光軸が、本発明の実施形態にかかる第一の基板1aの走査線112に平行で、かつ互いに反対向きとなる。この角度θの具体的な値は、本発明の実施形態にかかる第一の基板1aと同様に、適宜設定されるものであり、特に限定されるものではない。
本発明の実施形態にかかる第一の基板1aと本発明の実施形態にかかる第二の基板1bとが貼り合わせられると、図9(c)に示すように、両基板1a,1bの間に充填される液晶の向きは、各基板1a,1bの各絵素の各領域の配向膜に施された配向の向き(=光エネルギの照射の向き)に応じて定まる。この結果、各絵素内には、液晶の向きが互いに相違する複数の領域(本発明の実施形態においては、四つの領域)が形成される。
図10(a)は、本発明の実施形態にかかる第一の基板1aに対して本発明の実施形態にかかる露光方法を適用する際に用いられるマスク522a(以下、「第一のマスク」と称する)の透光パターン5221aの構成を、模式的に示した平面図である。図10(b)は、第一のマスク522aに形成される透光パターン5221aと、本発明の実施形態にかかる第一の基板1aの表示領域11a,11bに設けられる絵素のパターンとの寸法および位置の関係を模式的に示した平面図である。
図10(a)に示すように、第一のマスク522aは、略長方形の板状の部材である。そして、光エネルギが透過できるスリット状の複数の透光パターン5221aが、所定のピッチPaをもって配列されるように形成される。この透光パターン5221aのピッチPaは、図10(b)に示すように、本発明の実施形態にかかる第一の基板1aの表示領域11a,11bに形成されるデータ線113または走査線112のピッチに等しく設定される(図10(a)においてはデータ線113のピッチに等しく設定される構成を示す)。また、各透光パターン5221aの寸法(ここでは、透光パターン5221aの配列方向の寸法)Laは、前記ピッチPaの約1/2に設定される。
図11は、本発明の実施形態にかかる第二の基板1bに対して、本発明の実施形態にかかる露光方法を適用する際に用いられるマスク522b(以下、「第二のマスク」と称する)と、本発明の実施形態にかかる第二の基板1bの表示領域11a,11bに形成されるブラックマトリックス117との位置および寸法の関係を、模式的に示した平面図である。
第二のマスク522bの透光パターン5221bは、全体的には第一のマスク522aの透光パターン5221aと同様の構成を有する(図10(a)参照)。すなわち、光エネルギが透過できるスリット状の透光パターン5221bが、所定のピッチPbをおいて配列されるように形成される。この透光パターン5221bのピッチは、本発明の実施形態にかかる第二の基板1bの表示領域11a,11bに形成されるブラックマトリックス117のピッチ(ここでは、本発明の実施形態にかかる第一の基板1aと貼り合わせられた際に、本発明の実施形態にかかる第一の基板1aの走査線112に平行となる辺のピッチ)と等しく設定される。また、透光パターン5221bの寸法Lb(ここでは、透光パターン5221bの配列方向の沿った寸法)は、前記ピッチPbの約1/2の寸法に設定される。
第一のマスク522aを用い、本発明の実施形態にかかる露光方法によって、本発明の実施形態にかかる第一の基板1aに形成される配向膜に対して光エネルギを照射する(=配向処理を施す)。同様に、第二のマスク522bを用い、本発明の実施形態にかかる露光方法によって、本発明の実施形態にかかる第二の基板1bに形成される配向膜に対して光エネルギを照射する(=配向処理を施す)。
本発明の実施形態にかかる第一の基板1aに対する露光は次のとおりである。第一のグループおよび第二のグループの露光ユニット52においては、撮像手段523が、ある一つの表示領域11a,11bに形成される所定の要素(=走査線112またはデータ線113)と、第一のマスク522aの基準パターン5222とを撮像する。そして、画像解析手段524が、所定の要素の輪郭と基準パターン5222の輪郭との間の距離を算出し、算出した距離に基づいて、マスク位置制御部526が、第一のマスク522aの位置を制御する。第三のグループの露光ユニット52においては、撮像手段523が、アライメントパターン12と、第一のマスク522aの基準パターン5222とを撮像する。そして、画像解析手段524が、アライメントパターン12の輪郭の直線の部分と基準パターン5222の輪郭との間の距離を算出し、算出した距離に基づいて、マスク位置制御部526が、第一のマスク522aの位置を制御する。
本発明の実施形態にかかる第二の基板1bに対する露光は次のとおりである。第一のグループおよび第二のグループの露光ユニット52においては、撮像手段523が、ある一つの表示領域11a,11bに形成されるブラックマトリックス117と、第二のマスク522bの基準パターン5222とを撮像する。そして、画像解析手段524が、ブラックマトリックス117のうちの走査方向に平行な線状または帯状の部分の輪郭と、基準パターン5222の輪郭との間の距離を算出する。算出した距離に基づいて、マスク位置制御部526が、第二のマスク522bの位置を制御する。第三のグループの露光ユニット52においては、撮像手段523が、アライメントパターン12と、第二のマスク522bの基準パターン5222とを撮像する。そして、画像解析手段524が、アライメントパターン12の輪郭の直線の部分と基準パターン5222の輪郭との間の距離を算出し、算出した距離に基づいて、マスク位置制御部526が、第二のマスク522bの位置を制御する。
このような動作により、本発明の実施形態にかかる基板1の表示領域11a,11bに形成される絵素の所定の一部(=走査方向に直角な方向の半分の領域)に対して、精度良く光エネルギを照射できる。
本発明の実施形態にかかる第一の基板1aと本発明の実施形態にかかる第二の基板1bは、いずれも、一回目の走査によって、表示領域11a,11bに形成される各絵素の半分の領域(=各絵素の想定上の二つの領域の一方)に、光エネルギが照射される。次いで、二回目の走査において、第一のマスク522aと本発明の実施形態にかかる第一の基板1a、および第二のマスク522bと本発明の実施形態にかかる第二の基板1bとの位置(=走査方向に直角な方向の位置)が、前記ピッチLa,Lbの約1/2だけずらされ、各絵素の残りの半分の領域(=各絵素の想定上の二つの領域の他方)に、光エネルギが照射される。この結果、各絵素の半分ずつの領域に対して、異なる方向の配向処理が施される。
本発明の実施形態にかかる露光方法によれば、すべての表示領域に対して精度良く光エネルギを照射できる。また、マスクの急激な位置ずれの発生を防止できる。したがって、配向分割において、各領域の境界において、光漏れなどの発生が防止または抑制され、液晶表示パネルの表示品位の向上を図ることができる。したがって、高品位な液晶表示パネルを提供できる。
次に、本発明の実施形態にかかる基板1の製造方法と、本発明の実施形態にかかる基板1が適用された液晶表示パネル(=本液晶表示パネル)の製造方法の全体的な流れについて、簡単に説明する。
本発明の実施形態にかかる第一の基板1a(すなわち、TFTアレイ基板を製造するための基板)の製造方法の全体的な流れは、次のとおりである。
まず、ガラスなどからなる透明基板の表面に、複数の「一枚ずつの液晶表示パネル用の基板となった状態において表示領域となる領域」(前記の通り、単に、「表示領域」と称する)が設定され、各表示領域11a,11bに、走査線112およびスイッチング素子114(=薄膜トランジスタ)のゲート電極が形成される。同じ工程において、表示領域11a,11bの外側に、アライメントパターン12が形成される。なお、アライメントパターン12は、この工程とは異なる別の工程において形成される構成であってもよい。
具体的には、まず、透明基板の片側表面の全面にわたって、クロム、タングステン、モリブデン、アルミニウムなどからなる単層または多層の導体膜(以下、第一の導体膜と称する)が形成される。この第一の導体膜の形成方法には、公知の各種スパッタリング法などが適用できる。なお、この第一の導体膜の厚さは特に限定されるものではないが、たとえば300nm程度の厚さが適用できる。
そして、形成された第一の導体膜が、表示領域11a,11bにおいては走査線112およびスイッチング素子114のゲート電極の形状にパターニングされる。また、表示領域11a,11bの外側においては、アライメントパターン12の形状にパターニングされる。第一の導体膜のパターニングには、公知の各種ウェットエッチングが適用できる。第一の導体膜がクロムからなる構成においては、(NH4)2[Ce(NH3)6]+HNO3+H2O液を用いたウェットエッチングが適用できる。
次に、前記工程を経た透明基板の表面に絶縁膜(=ゲート絶縁膜)が形成される。絶縁膜には、厚さ300nm程度のSiNx(窒化シリコン)等が適用できる。絶縁膜の形成方法には、プラズマCVD法などが適用できる。絶縁膜が形成されると、表示領域11a,11bにおいては、走査線112およびスイッチング素子114のゲート電極が絶縁膜により覆われる。
次いで、表示領域11a,11bにおいては、絶縁膜の表面の所定の位置に所定の形状の半導体膜が形成される。具体的にはこの半導体膜は、絶縁膜を挟んでゲート電極に重畳する位置に形成される。この半導体膜は、第一のサブ半導体膜と第二のサブ半導体膜とからなる二層構造を有する。第一のサブ半導体膜には、厚さが100nm程度のアモルファスシリコンなどが適用できる。第二のサブ半導体膜には、厚さが20nm程度のn+型のアモルファスシリコンなどが適用できる。
第一のサブ半導体膜は、エッチングによりソース配線やドレイン配線などを形成する工程において、エッチングストッパ層として機能する。第二のサブ半導体膜は、第一のサブ半導体膜とソース電極やドレイン電極(これらは後の工程で形成される)とのオーミックコンタクトを良好にするためのものである。
この半導体膜(第一のサブ半導体膜と第二のサブ半導体膜)の形成方法には、プラズマCVD法とフォトリソグラフィ法が適用できる。
すなわち、まずプラズマCVD法を用いて、半導体膜(第一のサブ半導体膜と第二のサブ半導体膜)の材料を、前記工程を経た透明基板の片側表面に堆積させることにより半導体膜が形成される。そして、形成された半導体膜(第一のサブ半導体膜と第二のサブ半導体膜)は、フォトリソグラフィ法などにより、所定の形状にパターニングされる。具体的には、形成された半導体膜の表面にフォトレジスト材料の層が形成される。フォトレジスト材料の層の形成には、スピンコータなどが適用できる。そして、形成されたフォトレジスト材料の層に、フォトマスクを用いて露光処理が施され、その後現像処理が施される。そうすると、表示領域11a,11bにおける半導体膜の表面には、所定のパターンのフォトレジスト材料の層が残る。
そして、パターニングされたフォトレジスト材料の層をマスクとして用いて、半導体膜のパターニングが行われる。このパターニングには、たとえばHF+HNO3溶液を用いたウェットエッチングやCl2とSF6ガスを用いたドライエッチングが適用できる。これにより、半導体膜(第一のサブ半導体膜と第二のサブ半導体膜)が、絶縁膜を介してゲート電極に重畳する位置に形成される。
次いで、表示領域11a,11bにおいては、データ線113、ドレイン配線およびスイッチング素子114のドレイン電極が、同じ材料により同じ工程で形成される。なお、アライメントパターン12が、前記「各表示領域11a,11bに、走査線112およびスイッチング素子114(=薄膜トランジスタ)のゲート電極が形成される工程」において形成されない場合には、この工程において同時に、アライメントパターン12が形成される構成が適用できる。
具体的には、前記工程を経た透明基板の表面に、第二の導体膜が形成される。この第二の導体膜は、チタン、アルミニウム、クロム、モリブデンなどからなる二層以上の積層構造を有する。本発明の実施形態にかかる第一の基板1aにおいては、第二の導体膜が二層構造を有する。すなわち、第二の導体膜は、透明基板に近い側の第一のサブ導体膜と、遠い側の第二のサブ導体膜とからなる二層構造を有する。第一のサブ導体膜には、チタンなどが適用できる。第二のサブ導体膜には、アルミニウムなどが適用できる。
第二の導体膜の形成方法には、公知の各種スパッタリング法などが適用できる。第二の導体膜のパターニングには、Cl2とBCl3ガスを用いたドライエッチングおよび燐酸、酢酸、硝酸を用いたウェットエッチングが適用できる。このパターニングによって、第二の導体膜からなるデータ線113、ドレイン配線、ドレイン電極が形成される。このパターニングにおいては、第一のサブ半導体膜をエッチングストッパ層として、第二のサブ半導体膜もエッチングされる。そして、この工程において、同時に、アライメントパターン12がパターニングされる。
以上の工程を経ると、表示領域11a,11bには、スイッチング素子114(すなわち、ゲート電極、ソース電極、ドレイン電極および絶縁膜)、走査線112およびデータ線113が形成される。
次いで、前記工程を経た透明基板に、パッシベーション膜が形成される。このパッシベーション膜には厚さが300nm程度のSiNx(窒化シリコン)が適用できる。パッシベーション膜の形成方法には、プラズマCVD法などが適用できる。
さらに、パッシベーション膜の表面に有機絶縁膜が形成される。有機絶縁膜には、アクリル系の樹脂材料が適用できる。形成された有機絶縁膜は、フォトリソグラフィ法などによって、所定のパターンにパターニングされる。具体的には、表示領域11a,11bにおいては、絵素電極111とドレイン配線とを電気的に接続するための開口部(すなわちコンタクトホール)が形成される。有機絶縁膜がパターニングされて開口部が形成されると、開口部を通じて、パッシベーション膜の所定の部分が露出する。
そしてパターニングされた有機絶縁膜をマスクとして用いて、パッシベーション膜および絶縁膜がパターニングされる。このパターニングによって、パッシベーション膜および絶縁膜のうち、有機絶縁膜の開口部から露出する部分が除去される。これによりパッシベーション膜に開口部(=コンタクトホール)が形成される。このパッシベーション膜および絶縁膜のパターニングには、CF4+O2ガスもしくはSF6+O2ガスを用いたドライエッチングが適用できる。
次いで、表示領域11a,11bに絵素電極111が形成される。絵素電極111には、たとえば、厚さが100nm程度のITO(Indium Tin Oxide:インジウム酸化スズ)が適用できる。また絵素電極111の形成方法には、公知の各種スパッタリング法が適用できる。
以上の工程を経て、本発明の実施形態にかかる第一の基板1aが製造される。
本発明の実施形態にかかる第二の基板1b(すなわち、カラーフィルタを製造するための基板)の製造方法の全体的な流れは、次のとおりである。本発明の実施形態にかかる第二の基板1bの製造方法には、ブラックマトリックス形成工程と、着色層形成工程と、保護膜形成工程と、透明電極(共通電極)形成工程とが含まれる。
ブラックマトリックス形成工程の内容は、たとえば樹脂BM法であれば次のとおりである。まず、透明基板の表面にBMレジスト(黒色着色剤を含有する感光性樹脂組成物をいう)などが塗布される。次いで塗布されたBMレジストがフォトリソグラフィ法などを用いて所定のパターンに形成される。これにより、「一枚の表示パネル用の基板となった状態において表示領域となる領域」(前記のとおり、単に「表示領域」と称する)に、所定のパターンのブラックマトリックス117が形成される。この工程において、同時に、アライメントパターン12が形成される。なお、この工程においてアライメントパターン12が形成されない構成であってもよい(後述)。
着色層形成工程では、カラー表示用の赤色、緑色、青色の各色の着色層119が形成される。たとえば着色感材法であれば次のとおりである。まず、ブラックマトリックス117が形成された透明基板の表面に、着色感材(感光性材料に所定の色の顔料を分散した溶液をいう)が塗布される。次いで、塗布された着色感材が、フォトリソグラフィ法などを用いて所定のパターンに形成される。そしてこの工程が、赤色、緑色、青色の各色について行われる。これにより各色の着色層119が形成される。なお、着色層形成工程において、併せてセルギャップを規定するためのスペーサが形成されることがある。すなわち、着色感材からなる柱状の構造物(=スペーサ)が、対向基板の所定の箇所(たとえば、ブラックマトリックス117の表面)に形成されることがある。
そして、アライメントパターン12が、ブラックマトリックス形成工程において形成されない構成である場合には、着色層形成工程において形成される。すなわち、赤色、緑色、青色の着色層のいずれかが形成されると同時に、アライメントパターン12が形成される。
ブラックマトリックス形成工程で用いる方法は、樹脂BM法に限定されるものではない。たとえばクロムBM法、重ね合わせ法などの公知の各種方法が適用できる。着色層形成工程で用いる方法も、着色感材法に限定されるものではない。たとえば印刷法、染色法、電着法、転写法、エッチング法など、公知の各種方法が適用できる。また、先に着色層119が形成され、その後にブラックマトリックス117が形成される背面露光法を用いてもよい。
保護膜形成工程では、ブラックマトリックス117および着色層119の表面に、保護膜が形成される。たとえば、前記工程を経た透明基板の表面に、スピンコータを用いて保護膜材料が塗布される方法(全面塗布法)や、印刷またはフォトリソグラフィ法などを用いて所定のパターンの保護膜が形成される方法(パターニング法)などが適用できる。保護膜材料には、たとえばアクリル樹脂やエポキシ樹脂などが適用できる。なお、保護膜が形成されない構成であってもよい。
透明電極(共通電極)膜形成工程においては、保護膜の表面(保護膜が形成されない構成においては、ブラックマトリックス117および各色の着色層119の表面)に共通電極が形成される。たとえばマスキング法であれば、前記工程を経た透明基板の表面にマスクが配置され、スパッタリングなどによってインジウム酸化スズ(ITO:Indium Tin Oxide)などを蒸着させて透明電極(共通電極)が形成される。
このような工程を経て、本発明の実施形態にかかる第二の基板1bが製造される。
つぎに、本液晶表示パネルの製造方法について説明する。
まず、前記工程を経て製造された本発明の実施形態にかかる第一の基板1aと、本発明の実施形態にかかる第二の基板1bのそれぞれの表示領域11a,11bの表面に、配向膜が形成される。そして形成された配向膜に配向処理が施される。この配向処理には、本発明の実施形態にかかる露光方法が用いられる。その後、本発明の実施形態にかかる第一の基板1aと本発明の実施形態にかかる第二の基板1bとが貼り合わせるとともに、これらの間に液晶が充填される。そして、一枚ずつの液晶表示パネルに分断される。
まず配向材塗布装置などを用いて、本発明の実施形態にかかる基板1の表示領域11a,11bの表面に、配向材が塗布される。配向材とは、配向膜の原料となる物質を含む溶液をいう。配向膜にはたとえばポリイミドが適用できる。このため、配向材には、ポリイミドを溶質とする溶液が適用できる。配向材塗布装置には、インクジェット方式の印刷装置(ディスペンサ)が適用できる。塗布された配向材は、配向膜焼成装置などを用いて加熱され、焼成される。そして、焼成された配向膜に配向処理が施される。この配向処理には、本発明の実施形態にかかる露光方法(=本発明の実施形態にかかる配向処理方法)が適用される。
次いで、シールパターニング装置などを用いて、本発明の実施形態にかかる第一の基板1a、または、本発明の実施形態にかかる第二の基板1bに、各表示領域11a,11bを囲繞するように、シール材が塗布される。
そしてスペーサ散布装置などを用いて、セルギャップを所定の値に均一に保つためのスペーサ(たとえば、所定の径を有するプラスティックビーズなど)が、本発明の実施形態にかかる第一の基板1a、または、本発明の実施形態にかかる第二の基板1bの表面に散布される。なお、本発明の実施形態にかかる第二の基板1bの表面に柱状のスペーサが形成される構成であれば、スペーサは散布されない。
そして、液晶滴下装置などを用いて、本発明の実施形態にかかる第一の基板1aまたは、本発明の実施形態にかかる第二の基板1bの表面のシール材に囲まれる領域に、液晶が滴下される。
そして、減圧雰囲気下で本発明の実施形態にかかる第一の基板1aと、本発明の実施形態にかかる第二の基板1bとが貼り合わせられる。そしてシール材が固化させられる。たとえば、紫外線硬化型のシール材が適用される場合には、貼り合わせの後、シール材に紫外線が照射される。
その後、一枚ずつの液晶表示パネルに分断される。分断された一枚ずつの液晶表示パネルは、所定の検査(たとえば、点灯検査など)を経た後、その両側の表面に偏光フィルムが、クロスニコルの態様で貼り付けられる。また、検査完了後、検査用の端子が設けられる領域が分断される。
このような工程を経て、本液晶表示パネルが製造される。
本発明の実施形態にかかる露光方法により配向処理が施された液晶表示パネルによれば、一枚の基板から製造されるすべての液晶表示パネルについて、配向状態の均一化を図ることができる。特に、一枚の本発明の実施形態にかかる基板から、異なるサイズの液晶表示パネルを製造する場合において、配向状態の均一化を図ることができる。このため、表示品位の高い液晶表示パネルを提供することができる。
本発明にかかる基板および本発明にかかる露光方法によれば、一枚のマスクが互いにサイズの異なる複数の露光対象領域または複数の表示領域に跨った場合であっても、複数の露光対象領域または複数の表示領域のそれぞれに対して、光エネルギの照射位置および範囲の精度の維持を図ることができる。
すなわち、一枚のマスクが互いにサイズの異なる複数の露光対象領域または複数の表示領域に跨ることがある場合においては、マスクの位置の制御に複数の露光対象領域または複数の表示領域のいずれかに形成される所定の要素を用いると、マスクが当該いずれかの露光対象領域またはいずれかの表示領域の外側に位置すると、マスクの位置の高精度な制御が困難となる。このため、他のいずれかの露光対象領域または他のいずれかの表示領域に対する光エネルギの照射位置および範囲の精度が低下するおそれがある。
これに対して、本発明にかかる基板および本発明にかかる露光方法によれば、アライメントパターンを、露光における光エネルギの照射位置および範囲の制御に用いることにより、互いにサイズの異なる複数の露光対象領域または複数の表示領域のいずれに対しても、マスクの位置の高精度な制御を継続することができる。
本発明にかかる光配向処理方法によれば、すべての表示領域に形成される絵素に対して、精度良く光エネルギを照射することができる。したがって、基板に形成されるすべての表示領域において、一つの絵素に形成される互いに配向状態が異なる複数の領域を形成する際に、配向状態が異なる複数の領域どうしの境界において配向の乱れが発生することを防止または抑制できる。このため、一枚の基板から製造されるすべての表示パネルにおいて、液晶の配向の乱れの発生を防止または抑制できる。したがって、一枚の基板から製造される複数の表示パネルの表示品位の維持または向上を図ることができる。また、一枚の基板から製造される複数の表示パネルに不良品が含まれることを防止または抑制できる。
以上、本発明の実施形態について、図面を参照して詳細に説明したが、本発明は、前記実施形態に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、種々の改変が可能である。
たとえば、前記実施形態においては、光配向における露光方法について示したが、露光対象物とマスクとを相対的に移動させながら露光を行う工程であれば、配向処理以外の工程に対しても適用できる。
Claims (27)
- あるサイズの複数の露光対象領域と、
前記あるサイズとは異なる他のサイズの複数の露光対象領域と、
が形成されるとともに、
前記あるサイズの複数の露光対象領域が形成される範囲と、前記他のサイズの複数の露光対象領域が形成される範囲との間に、前記露光対象領域に対して露光する際に光エネルギの照射位置の制御の基準となるアライメントパターンが形成されることを特徴とする基板。 - 前記アライメントパターンの輪郭には、前記あるサイズの複数の露光対象領域が形成される範囲と、前記他のサイズの露光対象領域が形成される範囲との境界に沿った直線の部分を含むことを特徴とする請求項1に記載の基板。
- 前記アライメントパターンは、前記あるサイズの複数の露光対象領域が形成される範囲と、前記他のサイズの露光対象領域が形成される範囲との境界に沿った帯状または線状に形成されることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の基板。
- あるサイズの複数の露光対象領域が配列される列と、
前記あるサイズの複数の露光対象領域が配列される列に隣接し前記あるサイズとは異なる他のサイズの複数の露光対象領域が配列される列と、
が形成されるとともに、
前記あるサイズの複数の露光対象領域が配列される列と、前記他のサイズの複数の露光対象領域が配列される列との間に、前記露光対象領域に対して露光する際に光エネルギの照射位置の制御の基準となるアライメントパターンが形成されることを特徴とする基板。 - 前記あるサイズの複数の露光対象領域が配列される列と、前記他のサイズの複数の露光対象領域が配列される列とは平行であり、前記アライメントパターンの輪郭には、前記あるサイズの複数の露光対象領域が配列される列および前記他のサイズの複数の露光対象領域が配列される列に平行な直線の部分が含まれることを特徴とする請求項4に記載の基板。
- 前記あるサイズの複数の露光対象領域が配列される列と、前記他のサイズの複数の露光対象領域が配列される列とは平行であり、前記アライメントパターンは、前記あるサイズの複数の露光対象領域が配列される列および前記他のサイズの複数の露光対象領域が配列される列に平行な帯状または線状に形成されることを特徴とする請求項4または請求項5に記載の基板。
- 画像を表示するための表示領域を有する複数の表示パネル用の基板を製造するための多面取りの基板であって、
あるサイズの複数の前記表示領域と、
前記あるサイズとは異なる他のサイズの複数の前記表示領域と、
が形成されるとともに、
あるサイズの複数の前記表示領域が形成される範囲と、前記他のサイズの複数の前記表示領域が形成される範囲との間に、前記表示領域に対して露光する際に光エネルギの照射位置の制御の基準となるアライメントパターンが形成されることを特徴とする基板。 - 前記アライメントパターンの輪郭には、前記あるサイズの複数の前記表示領域が形成される範囲と、前記他のサイズの複数の前記表示領域が形成される範囲との境界に沿った直線の部分を含むことを特徴とする請求項7に記載の基板。
- 前記アライメントパターンは、前記あるサイズの複数の前記表示領域が形成される範囲と、前記他のサイズの複数の前記表示領域が形成される範囲との境界に沿った帯状または線状に形成されることを特徴とする請求項7または請求項8に記載の基板。
- 前記表示領域には複数の絵素が配列され、
前記アライメントパターンには、前記複数の絵素の配列方向に平行な直線の部分が含まれることを特徴とする請求項7に記載の基板。 - 前記表示領域には複数の絵素電極が互いに直交する二つの方向にマトリックス状に配列されるとともに、前記複数の絵素の配列方向の一方に平行な走査線と、前記複数の絵素の配列方向の他方に平行なデータ線とが形成され、
前記アライメントパターンの輪郭には、前記複数の絵素の配列方向の一方と前記走査線に平行な直線の部分が含まれるか、または、前記複数の絵素の配列方向の他方と前記データ線に平行な直線の部分が含まれることを特徴とする請求項10に記載の基板。 - 前記アライメントパターンは、前記走査線または前記データ線と同じ材料により形成されることを特徴とする請求項11に記載の基板。
- 前記表示領域には、互いに直交する複数の帯状または線状の部分を有するブラックマトリックスとカラー表示用の着色層が形成されるとともに、
前記アライメントパターンの輪郭には、前記互いに直交する帯状または線状の部分の方向のいずれか一方に平行な直線の部分が含まれることを特徴とする請求項10に記載の基板。 - 前記アライメントパターンは、前記ブラックマトリックスまたは前記着色層と同じ材料により形成されることを特徴とする請求項13に記載の基板。
- 画像を表示するための表示領域を有する複数の表示パネル用の基板を製造するための多面取りの基板であって、
あるサイズの複数の前記表示領域が配列される列と、
前記あるサイズの複数の前記表示領域が配列される列に隣接し前記あるサイズとは異なる他のサイズの複数の前記表示領域が配列される列と、
が形成され、
前記あるサイズの複数の前記表示領域が配列される列と、前記他のサイズの複数の前記表示領域が配列される列との間に、前記表示領域に対して露光する際に光エネルギの照射位置の制御の基準となるアライメントパターンが形成されることを特徴とする基板。 - 前記あるサイズの複数の前記表示領域が配列される列と、前記他のサイズの複数の前記表示領域が配列される列とは平行であり、
前記アライメントパターンの輪郭には、前記あるサイズの複数の前記表示領域が配列される列および前記他のサイズの複数の前記表示領域が配列される列に平行な直線の部分が含まれることを特徴とする請求項15に記載の基板。 - 前記あるサイズの複数の前記表示領域が配列される列と、前記他のサイズの複数の前記表示領域が配列される列とは平行であり、前記アライメントパターンは、前記あるサイズの複数の前記表示領域が配列される列および前記他のサイズの複数の前記表示領域が配列される列に平行な帯状または線状に形成されることを特徴とする請求項15または請求項16に記載の基板。
- 前記表示領域には複数の絵素が配列され、
前記アライメントパターンには、前記複数の絵素の配列方向に平行な直線の部分が含まれることを特徴とする請求項15に記載の基板。 - 前記表示領域には複数の絵素電極が互いに直交する二つの方向にマトリックス状に配列されるとともに、前記複数の絵素の配列方向の一方に平行な走査線と、前記複数の絵素の配列方向の他方に平行なデータ線とが形成され、
前記アライメントパターンの輪郭には、前記複数の絵素の配列方向の一方と前記走査線に平行な直線の部分が含まれるか、または、前記複数の絵素の配列方向の他方と前記データ線に平行な直線の部分が含まれることを特徴とする請求項16に記載の基板。 - 前記アライメントパターンは、前記走査線または前記データ線と同じ材料により形成されることを特徴とする請求項19に記載の基板。
- 前記表示領域には、互いに直交する複数の帯状または線状の部分を有するブラックマトリックスとカラー表示用の着色層が形成されるとともに、
前記アライメントパターンの輪郭には、前記互いに直交する帯状または線状の部分の方向のいずれか一方に平行な直線の部分が含まれることを特徴とする請求項16に記載の基板。 - 前記アライメントパターンは、前記ブラックマトリックスまたは前記着色層と同じ材料により形成されることを特徴とする請求項21に記載の基板。
- 請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の基板に対する露光方法であって、
光源と、前記光源が発する光エネルギが透過可能な透光パターンが形成されるマスクと、を備える複数の露光ユニットを有する露光装置を用い、
前記基板と前記露光ユニットとを相対的に移動させながら前記基板に対して前記マスクに形成される前記透光パターンを通じて光エネルギを照射するとともに、
前記マスクが前記あるサイズの露光対象領域と前記他のサイズの露光対象領域とに跨る前記露光ユニットは、前記アライメントパターンを前記マスクの位置決めの制御の基準として用い、前記あるサイズの露光対象領域と前記他のサイズの露光対象領域の両方に光エネルギを照射することを特徴とする露光方法。 - 請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の基板に対する露光方法であって、
光源と、前記光源が発する光エネルギが透過可能な透光パターンと光エネルギの照射位置の制御に用いられる基準パターンとが形成されるマスクと、前記基準パターンと前記基板を撮像可能な撮像手段を備える複数の露光ユニットを有する露光装置を用い、
前記基板と前記露光ユニットとを相対的に移動させながら前記基板に対して前記マスクに形成される前記透光パターンを通じて光エネルギを照射するとともに、
前記マスクが前記あるサイズの露光対象領域と前記他のサイズの露光対象領域とに跨る前記露光ユニットは、前記撮像手段により前記アライメントパターンと前記基準パターンとを撮像して前記アライメントパターンと前記基準パターンとの間の距離を算出し、前記算出した距離に基づいて前記マスクの位置を調整し、前記あるサイズの露光対象領域と前記他のサイズの露光対象領域の両方に光エネルギを照射することを特徴とする露光方法。 - 請求項7から請求項22のいずれか一項に記載の基板に対する露光方法であって、
光源と、前記光源が発する光エネルギが透過可能な透光パターンが形成されるマスクと、を備える複数の露光ユニットを有する露光装置を用い、
前記基板と前記露光ユニットとを相対的に移動させながら前記基板に対して前記マスクに形成される前記透光パターンを通じて光エネルギを照射するとともに、
前記マスクが前記あるサイズの表示領域と前記他のサイズの表示領域とに跨る前記露光ユニットは、前記アライメントパターンを前記マスクの位置決めの制御の基準として用い、前記あるサイズの表示領域と前記他のサイズの表示領域の両方に光エネルギを照射することを特徴とする露光方法。 - 請求項7から請求項22のいずれか一項に記載の基板に対する露光方法であって、
光源と、前記光源が発する光エネルギが透過可能な透光パターンと光エネルギの照射位置の制御に用いられる基準パターンとが形成されるマスクと、前記基準パターンと前記基板を撮像可能な撮像手段を備える複数の露光ユニットを有する露光装置を用い、
前記基板と前記露光ユニットとを相対的に移動させながら前記基板に対して前記マスクに形成される前記透光パターンを通じて光エネルギを照射するとともに、
前記マスクが前記あるサイズの表示領域と前記他のサイズの表示領域とに跨る前記露光ユニットは、前記撮像手段により前記アライメントパターンと前記基準パターンとを撮像して前記アライメントパターンと前記基準パターンとの間の距離を算出し、前記算出した距離に基づいて前記マスクの位置を調整し、前記あるサイズの表示領域と前記他のサイズの表示領域の両方に光エネルギを照射することを特徴とする露光方法。 - 請求項25または請求項26に記載の露光方法を用いた光配向処理方法であって、
前記基板と前記露光ユニットの前記相対的な移動の方向に沿って配列される複数の絵素のそれぞれの一部の領域に対して、前記マスクに形成される前記透光パターンを通じてある方向から光エネルギを照射し、前記複数の絵素のそれぞれ他の一部の領域に対して前記ある方向とは異なる他の方向から前記マスクに形成される前記透光パターンを通じて光エネルギを照射することを特徴とする配向処理方法。
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