JPWO2011089911A1 - 荷電粒子線顕微鏡及びそれを用いた測定方法 - Google Patents

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Abstract

高分解能・高SNな撮影においても試料ドリフトの影響の少ない荷電粒子線装置及びそれを用いた測定方法を提供することにある。荷電粒子発生源と、該荷電粒子発生源から放出された荷電粒子を試料上に収束させる照射レンズと、収束された前記荷電粒子を前記試料上で走査する偏向器と、前記偏向器の制御部と、前記試料を載せる試料ステージと、前記荷電粒子を検出する検出器と、前記偏向器の制御信号と前記検出器の出力信号から画像を形成する計算部と、前記計算機に接続された表示部と、を有する荷電粒子線顕微鏡であって、前記偏向器の制御部は前記荷電粒子の走査速度を変更することが可能であり、第1速度の走査画像と前記第1速度よりも低速の第2速度の走査画像を取得し、前記第1速度の走査画像を用いて前記第2速度の走査画像の像歪を測定して補正する解析部を有することを特徴とする荷電粒子線顕微鏡。

Description

本発明は、荷電粒子線顕微鏡及びそれを用いた測定方法に関する。
半導体デバイス開発、ナノ材料開発において、ナノメートル(nm)オーダの空間分解能で試料構造を解析できる荷電粒子線顕微装置及びそれを用いた測定方法は必須である。荷電粒子線顕微装置は、用いるビームによって様々な種類に分けられる。細く絞った電子線ビームを試料上で走査し、試料を透過した電子線を検出して画像を形成するのが走査透過電子顕微鏡(STEM)であり、2次電子や反射電子を検出して画像を形成するのが走査電子顕微鏡(SEM)である。入射ビームにイオンを用いるイオン顕微鏡もある。これらの顕微鏡の特徴は高分解能であり、装置開発のポイントになっている。高分解能化の阻害要因の一つとして試料ドリフトがある。試料ドリフトがあると撮影された画像がボケたり歪んだりする。画像がボケるか、歪むかは撮影方式に依存する。ビームを高速走査させて複数の画像を形成し、それらを積算して保存画像を撮影するFast Scan方式と、1回の低速走査で保存画像を撮影するSlow Scan方式がある。Fast Scan方式に対して、試料ドリフトはフレーム間の視野ずれを発生させる。これを積算すると保存画像はドリフト方向にぼけていく。図2Aの原画像及び試料ドリフトを仮定した場合、図2Bのハッチング部分でボケが発生する。一方、Slow Scan方式に対して、試料ドリフトはドリフト方向の像歪みを発生させる(図2C)。
これらの試料ドリフトの影響を低減させる技術を調査した結果、以下の技術が抽出された。特許文献1にはSEMにおけるドリフト補正技術が記載されている。その実施例1では目的画像をFast Scan方式で撮影する場合、Fast Scanのフレーム積算像を複数枚撮影し、画像間の視野ずれを補正しながらフレーム積算像を積算することでドリフトの影響が低減された目的画像を得ることが記載されている。
特許文献2には、取得中のドリフトに起因する様々な態様の画像ずれについての補正を可能とするために、特性X線画像の取得前及び取得中に短時間でSEM画像を取得し、その複数のSEM画像について複数に分割した小領域毎にずれの量及び方向を2次元ベクトルとして算出し、特性X線画像取得中に発生した補正用画像の平行移動によるずれのみならず、拡大/ 縮小、回転、台形歪みなどの成分をもとめ、試料ステージの駆動量又は偏向コイルの制御量を調整することが記載されている。
なお、荷電粒子線像を歪ませる要因としては電子回路起因のスキャン歪もあったので、この影響を低減させる技術も調査した。
特許文献3には、スロースキャン画像I1は、スキャン速度が遅いため、スキャン誤差を無視することができ、TVスキャン画像I2 は、スキャン速度が速いため、スキャン誤差に起因してスキャン方向に歪んでいるとして、TVスキャン画像I2 をスロースキャン画像I1によって補正する方法が記載されている。
特開2007-299768 特開2007-298397 特開2007-220529
本発明の目的は、高分解能・高SNな撮影においても試料ドリフトの影響の少ない、荷電粒子線装置及び顕微方法を提供することにある。例えば、画素サイズが0.2 nm、画素数1280×960、撮影時間20秒で撮影する場合について考察した。試料ドリフトとしてはステージの部材(オーリングなど)の応力緩和や電子線照射による温度変化などに起因する平均1.5 nm/分(0.025 nm/秒)の試料ドリフトを想定した。この場合、撮影中に0.5 nmつまり2.5画素ドリフトすることになり、試料ドリフトの補正が必須である。前述した各特許文献に記載された発明では、試料ドリフト補正技術を高分解能・高SNな撮影に適用しても、Fast Scan像における像ボケ、Slow Scan像における像歪を十分補正できないことが分かった。
本発明は、高分解能・高SNな撮影においても試料ドリフトの影響の少ない荷電粒子線装置及びそれを用いた測定方法を提供することにある。
Fast Scan像は試料ドリフトのためにボケているが像歪は極めて少なく、一方、Slow Scan像は試料ドリフトのために画像が歪んでいるがボケは極めて少ないという点に着目した。同じ視野を低SN・低分解能なFast Scanと高SN・高分解能なSlow Scanで撮影し、Fast Scan像を参照画像としてSlow Scan像の像歪を測定し、補正することで、高分解能・高SNで試料ドリフトの影響のない、又は極めて影響の少ない荷電粒子線像を提供できることを見出した。
具体的には本発明は、荷電粒子発生源と、該荷電粒子発生源から放出された荷電粒子を試料上に収束させる照射レンズと、収束された前記荷電粒子を前記試料上で走査する偏向器と、前記偏向器の制御部と、前記試料を載せる試料ステージと、前記荷電粒子を検出する検出器と、前記偏向器の制御信号と前記検出器の出力信号から画像を形成する計算部と、前記計算機に接続された表示部と、を有する荷電粒子線顕微鏡であって、前記偏向器の制御部は前記荷電粒子の走査速度を変更することが可能であり、第1速度の走査画像と前記第1速度よりも低速の第2速度の走査画像を取得し、前記第1速度の走査画像を用いて前記第2速度の走査画像の像歪を測定して補正する解析部を有することを特徴とする荷電粒子線顕微鏡である。
さらに、前記解析部は、前記第1速度の走査画像と前記第2速度の走査画像を小領域に分割し、前記第1速度の走査画像の小領域と前記第2速度の走査画像の小領域との間の視野ずれ量をパターンマッチングで測定し、前記視野ずれ量の分布から像歪を求めることを特徴とする荷電粒子線顕微鏡である。
さらに、前記解析部は、前記第1速度の走査画像と前記第2速度の走査画像を小領域に分割し、前記第1速度の走査画像の小領域と前記第2速度の走査画像の小領域との間の視野ずれ量と相関値をパターンマッチングで測定し、前記相関値が閾値以下の視野ずれ量は除外し、視野ずれ量が除外された小領域の視野ずれ量をその周辺の小領域の視野ずれ量に基づいて補間することを特徴とする荷電粒子線顕微鏡である。
また、荷電粒子発生源と、該荷電粒子発生源から放出された荷電粒子を試料上に収束させる照射レンズと、収束された前記荷電粒子を前記試料上で走査する偏向器と、前記偏向器の制御部と、前記試料を載せる試料ステージと、前記荷電粒子を検出する検出器と、前記偏向器の制御信号と前記検出器の出力信号から画像を形成する計算部と、前記計算機に接続された表示部と、を有する荷電粒子線顕微鏡であって、前記偏向器の制御部は前記荷電粒子の走査速度を変更することが可能であり、第1速度の走査画像と前記第1速度よりも低速の第2速度の走査画像を取得し、前記第1速度の走査画像を用いて前記第2速度の走査画像の像歪を前記表示部に表示することを特徴とする荷電粒子線顕微鏡である。
さらに、前記像歪に基づいて前記第2速度の走査画像の像歪を補正するか否かを選択することができることを特徴とする荷電粒子線顕微鏡である。
さらに、前記像歪を測定して補正する解析部を有し、前記解析部は、前記第1速度の走査画像と前記第2速度の走査画像を小領域に分割し、前記第1速度の走査画像の小領域と前記第2速度の走査画像の小領域との間の視野ずれ量をパターンマッチングで測定し、前記視野ずれ量の分布から像歪を求めることを特徴とする荷電粒子線顕微鏡である。
さらに前記像歪を測定して補正する解析部を有し、前記解析部は、前記第1速度の走査画像と前記第2速度の走査画像を小領域に分割し、前記第1速度の走査画像の小領域と前記第2速度の走査画像の小領域との間の視野ずれ量と相関値をパターンマッチングで測定し、前記相関値が閾値以下の測定結果は除外し、視野ずれ量が除外された小領域の視野ずれ量をその周辺の小領域の視野ずれ量に基づいて補間することを特徴とする荷電粒子線顕微鏡である。
また、試料上に荷電粒子線を走査し、試料から放出された二次信号に基づいて画像を形成する荷電粒子線顕微鏡像を用いた測定方法において、第1速度で走査して画像を形成する第1工程と、前記第1速度よりも低速で走査して画像を形成する第2工程と、前記第1速度の走査画像を用いて前記第2速度の走査画像の像歪を測定する第3工程と、測定された像歪に基づいて前記第2速度の走査画像を補正する第4工程と、を有することを特徴とする荷電粒子線顕微鏡像を用いた測定方法である。
さらに、前記第3工程は、前記第1速度の走査画像及び前記第2速度の走査画像を小領域に分割する工程と、前記第1速度の走査画像の小領域と前記第2速度の走査画像の小領域との間の視野ずれ量をパターンマッチングで測定する工程と、前記視野ずれ量の分布から像歪を求める工程と、を有することを特徴とする荷電粒子線顕微鏡像を用いた測定方法である。
さらに、前記第3工程は、前記第1速度の走査画像と前記第2速度の走査画像を小領域に分割する工程と、前記第1速度の走査画像の小領域と前記第2速度の走査画像の小領域との間の視野ずれ量と相関値をパターンマッチングで測定する工程と、前記相関値が閾値以下の測定結果は除外する工程と、視野ずれ量が除外された小領域の視野ずれ量をその周辺の小領域の視野ずれ量に基づいて補間する工程と、を有することを特徴とする荷電粒子線顕微鏡像を用いた測定方法である。
本発明によれば、高分解能・高SNな撮影においても試料ドリフトの影響の少ない荷電粒子線装置及びそれを用いた測定方法を提供することができる。
試料ドリフトによる像歪を自動補正するシステムの設定及び表示画面の一例である。 試料ドリフトによる像ボケ及び像歪を説明するための図で、原画像を示す。 試料ドリフトによる像ボケ及び像歪を説明するための図で、試料ドリフトによってボケた像を示す。 試料ドリフトによる像ボケ及び像歪を説明するための図で、試料ドリフトによって歪んだ像を示す。 試料ドリフトによる像歪を自動補正するシステムの基本フロー図である。 参照画像に対する入力画像の像歪を測定するステップ(基本フローのステップ3)のフロー図である。 小領域マッチングによる像歪測定を説明するための図で、参照画像を示す。 小領域マッチングによる像歪測定を説明するための図で、入力画像を示す。 歪補正値に基づいて、入力画像から補正画像を作成する方法を説明するための図である。 STEM/SEMの基本構成を示す概略図である。 実施例2で用いた試料ドリフトによる像歪を自動補正するシステムのフロー図である。 実施例2で用いた試料ドリフトによる像歪を自動補正するシステムの設定及び表示画面の一例である。 実施例2で用いたイメージシフトによる撮影中ドリフト補正の設定及び表示画面の一例である。 実施例4で用いたSEMの基本構成を示す概略図である。
同じ視野を低SN・低解像なFast Scanと高SN・高解像なSlow Scanで撮影し、Fast Scan像を参照画像としてSlow Scan像の像歪を測定し、補正する。これによって、高倍率・高解像・高SNな撮影であっても試料ドリフトの影響のない、又は極めて影響の少ない荷電粒子線像を提供する。すなわち、走査型電子顕微鏡やイオン顕微鏡等の荷電粒子線顕微鏡を提供する。
近年、STEM/SEMを、定性的な形態観察ではなく、定量的な解析に用いる場合が増えている。回転シリーズSTEM像を用いた3次元再構成、多数のSTEM/SEM像を用いた半導体デバイスの断面寸法管理、不良箇所の検索のように、STEM/SEM像を画像処理で解析する場合、数画素の像歪でも解析結果に大きく影響する。本発明はこれらの解析精度を大きく向上させるものでもある。また本発明は、試料ステージ停止直後の非線形な試料ドリフトも高い精度で補正することができるので、試料ドリフト速度がほぼ一定になるまでの待ち時間を設ける必要が無くなる。3次元再構成用の回転シリーズSTEM像撮影や、半導体デバイスの寸法管理や不良箇所検索用のSTEM/SEM像撮影のような、ステージ移動と撮影を繰り返す場合の作業効率が大幅に向上する。
以下、いくつかの実施例について説明する。
実施例1では、試料ドリフトによる像歪を自動補正するシステムをSTEMに適用した事例を示す。
実施例1で用いたSTEM/SEMの基本構成図を図7に示す。鏡体の光軸とほぼ平行な方向をZ方向、光軸とほぼ直交する面をXY平面とする。荷電粒子発生源となる1次電子線31を発生する電子銃11及びその制御回路11’、電子銃から放出された1次電子線31を収束する照射レンズ12-1、12-2及びそれらの制御回路12’、1次電子線31の拡がり角を制御する絞り13及びその制御回路13’、試料30に対する入射角度を制御する軸ずれ補正用偏向器14及びその制御回路14’、試料30に入射する1次電子線31のビーム形状を補正するスティグメータ15及びその制御回路15’、試料30に入射する1次電子線31の照射領域を調整するイメージシフト用偏向器16及びその制御回路16’、試料30に入射する1次電子線31をラスター走査する走査用偏向器17及びその制御回路17’、1次電子線31の試料30に対する焦点位置の調整する対物レンズ18及びその制御回路18’、試料30の一次電子線31に対する位置及び回転角度を設定する試料ステージ19及びその制御回路19’、試料30から発生する電子線32を検出する電子検出器22及びその制御回路、電子線32を電子線検出器22に投影する投影レンズ20及びその制御回路20’、電子線32を偏向する偏向器21及びその制御回路21’、電子線32の拡がり角を制御する絞り23及びその制御回路23’、電子線検出器の出力信号とラスター走査信号からSTEM/SEM像を形成する画像形成回路28、制御ソフト及び画像処理ソフトを搭載した計算機29から構成される。計算機29には複数の画像を記録する記録部29-1と、画像間の像歪を測定する計算部29-2と、測定された像歪に基づいて入力画像から補正画像を作成する補正部29-3と、画像、計算結果及び補正結果を表示する表示部29-4が搭載されている。各制御回路、画像形成回路は計算機29によってコマンド制御される。
本装置には複数の電子線検出器22が搭載されており、試料30前方に出射した電子線のうち、低角散乱電子を検出する明視野検出器22-1、高角散乱電子を検出する暗視野検出器22-2、試料30後方に出射した反射電子及び2次電子を検出する検出器22-3が搭載されている。試料30前方に出射した電子で形成された画像をSTEM像、試料30後方に出射した電子で形成された画像をSEM像と呼ぶ。また、透過電子線をエネルギー損失電子分光器41及びその制御回路41’にて弾性散乱透過電子線32-4と非弾性散乱透過電子線32-5に分光して測定することができる。試料から発生するX線をエネルギー分散型X線分光器40及びその制御回路40’にて測定することができる。エネルギー分散型X線分光器40やエネルギー損失電子分光器41を用いることにより、試料の組成や化学結合状態を解析することができる。
本実施例ではドリフト補正システムをSTEM像に適用した場合のみについて説明するが、他の信号画像への適用も可能である。
前記STEMを用いた試料ドリフト歪補正システムの基本フローを図3に示す。試料ドリフト歪補正システムは、第1の走査速度であるFast Scanで参照画像を保存するステップ1、第1の走査速度よりも速度の遅い第2の走査速度であるSlow Scanで入力画像を保存するステップ2、参照画像を用いて入力画像の像歪を測定するステップ3、入力画像の像歪を補正するステップ4から構成される。撮影条件の一例として、以下を想定した。試料ドリフトとしてはステージの部材(オーリングなど)の応力緩和や電子線照射による温度変化などに起因する平均1.5 nm/分(0.025 nm/秒)の試料ドリフトを想定し、画素サイズが0.2 nm、画素数1280×960、撮影時間20秒で保存画像を撮影する。以下、各ステップの詳細を述べる。
ステップ1ではFast Scanで参照画像を撮影する。Fast Scanの1フレームは0.04秒で形成される。1フレーム形成中の試料ドリフト量は1 pm程度つまり0.005画素程度であり、歪の無い画像とみなすことができる。しかし、試料ドリフトによって各フレームの視野がずれてしまうため、Fast Scanのフレーム積算はボケた画像になる。つまり、Fast Scan像はボケてはいるが歪の少ない画像とみなすことができる。なお、フレーム積算数が少なすぎると低SNのために、多すぎると試料ドリフトによる像ボケのために、画像処理の精度が劣化する。積算枚数は8もしくは16フレーム程度が適している。16フレーム積算(1.28秒)中のドリフト量は0.032nm(0.16画素)程度と見積もられる。
ステップ2ではSlow Scanで入力画像と撮影する。Slow Scanでは画像を積算させないので試料ドリフトによる像ボケはないが、電子線入射位置が徐々にずれてしまうために歪んだ画像が撮影される。保存画像の撮影条件は画素サイズが0.2 nm、画素数1280×960、撮影時間20秒であり、撮影中に視野は0.5 nm程度つまり2.5画素程度ドリフトしており、画像が歪んでいる。試料ドリフトによる像歪を測定するために、参照画像の視野と入力画像の視野はほぼ同じにしておく必要がある。なお、同じ視野であれば参照画像と入力画像の解像度が異なっていても良い。画像処理で解像度を調整できるからである。Fast Scan像を低解像度、例えば、画素サイズは0.4 nm画素数は640×480に設定することにより、画像保存や画像処理の高速化が図られる。また、ステップ1とステップ2の順番を入れ替えても像歪の測定は可能である。
ステップ3ではFast Scan像に対するSlow Scan像の像歪を測定する。測定のフローを図4に示す。まずFast Scan像とSlow Scan像の視野および画素サイズを合わせる(S3-1)。ここでは640×480に統一した。そして画像全体の位置合わせを行う。その後、参照画像と入力画像の各々を小領域に分割し(S3-2)、各小領域間の視野ずれ量(Δx,Δy)と相関値をパターンマッチングで求め(S3-3)、像歪測定結果として記録する(図5参照)。パターンマッチングには規格化相互相関法や位相限定相関法を用いる。視野ずれ量は矢印で表示すると分かりやすい。但し、視野ずれ量(Δx,Δy)は数画素程度なので、そのままのスケールで表示してもユーザは認識できない。矢印の長さを10倍程度にすると見やすい表示になる。なお、視野によっては小領域内に画像処理に必要は特徴点が存在せず、パターンマッチング不能となる場合がある。パターンマッチングの可否は画像間の相関値で判断する。相関値が閾値よりも小さい場合はパターンマッチング不能とみなし、歪補正値の計算から除外する(S3-4)。また、相関値が閾値以上であっても、視野ずれ量を誤検出する場合がある。視野ずれ量が他の測定結果に比べて極端に大きいものも除外する。除外された視野ずれ量は周辺の視野ずれ量に基づいて補間して歪補正値を作成する(S3-5)。
ステップ4では像歪を補正する。歪補正値を用いて入力画像から補正画像を作成する方法を、図6を用いて説明する。入力画像は離散画像であり、各画素の強度I(xn,yn)が割り振られている。xn,ynは整数である。各画素の歪補正値(Δx,Δy)は実数であるので、I(xn,yn)を(Δx,Δy)近傍の各画素に割る振ることで補正画像を作成する。
必須ではないが、参照画像に対する補正画像の像歪量を測定することで、目的通りの補正が実行されているかを確認するという工程を付加することは有効である。本発明には参照画像に対する補正画像の像歪量の閾値を設定し、像歪量が閾値以上であった場合はエラーメッセージを表示し、ユーザに画像処理条件の変更を促す機能も付加されている。
最後に、上記システムの制御及び結果表示の画面を図1に示す。フロー制御のウィンドウには撮影毎に像歪を測定して補正するか、必要な画像を撮影した後に像歪の測定と補正を実行するか、補正画像の歪測定を実行するか、を選択できるチェックボックスが設定されている。撮影毎に補正実行のチェックボックスと撮影後の補正のチェックボックスはどちらか1つしか選択することができない。どちらも選択しない場合は歪補正を実行しない。
撮影毎に補正を実行する場合、補正画像が保存されれば参照画像、入力画像、歪測定結果の保存は必要ないというユーザもいる。このようなユーザのために、データ保存条件を入力するウィンドウが設けられている。参照画像、入力画像及び歪測定結果のチェックボックスをoffにしておけば、これらのデータは保存されない。なお、撮影後に補正のチェックボックスをオンに設定されていると、データ保存条件の参照画像と入力画像のチェックボックスがonに固定され、撮影時には参照画像と入力画像の保存のみが実行される。保存されるファイルの名称はメインのファイル名とデータの種類を示すサブのファイル名から構成される。ファイル名の自動更新機能も付いており、incrementに適当な数値を入力しておけば、撮影毎に数字が1つずつ増加され、これがファイル名に付加される。例えば、メインのファイル名をImage、Incrementを1000とすると、参照画像にはImage1000R、入力画像にはImage1000I、歪測定結果にはImage1000D、補正画像にはImage1000Cという名前が付けられる。incrementが空欄の場合は撮影ごとにファイル名称入力を要求するウィンドウ(図示せず)が表示される。撮影後に補正を実行する場合、必要な画像を撮影した後、補正チェックボックスの右にある実行ボタンをクリックすると、ファイル名の入力を要求するウィンドウ(図示せず)が表示される。補正を実行したいファイルのメイン名を指定するとそのメイン名のファイルのみ処理をする。フォルダ名を指定するとそのフォルダの中にある画像を順次処理するようになっている。画像の表示領域としては、参照画像、入力画像、像歪測定結果、補正画像を表示する領域が設けられている。像歪測定結果を表示する領域の背景には入力画像が表示されていると、ブロックマッチング不能領域の確認などに便利である。補正画像の歪測定のチェックボックスをオンにしておくと、参照画像に対する補正画像の歪が測定され、この測定結果と補正画像が重ねあわせ表示される。像歪測定結果は小領域の中心位置を基点とした(Δx,Δy)の矢印で示される。(Δx,Δy)の多くは1画素前後であり、そのままのスケールで表示してもユーザは認識できないので、矢印の倍率を設定できるようになっている。歪測定条件としては小領域のサイズ、小領域の間隔、相関値の閾値が設定できるようになっている。歪測定結果を確認し、必要に応じて条件を変更する。
なお、ユーザを一般ユーザと管理者に分けて登録する場合、歪条件設定は管理者用画面のみとし、一般ユーザ用画面では非表示にしておいた方が良い。初心者が不適切なパラメータ設定をしてドリフト補正を誤動作させることを防ぐためである。また、管理者がレシピを作成し、一般ユーザは指定されたレシピを読み出すようにしておいても良い。例えば、CT用の回転シリーズ像撮影とSTEMによるデバイス測長はどちらも高倍率で多数枚の画像を撮影するが、使用する試料フォルダの種類や試料ステージの移動手順も違う。各々の条件に合わせて試料ドリフト補正システムのパラメータを調整してレシピとして保存し、使用時に読み出せるようにしておく。
実施例2では実施例1と同じく図7の装置を用い、撮影前に試料ドリフトを測定し、イメージシフト16で試料ドリフトを補正しながら撮影し、撮影後に実施例1で示した画像処理による歪補正を実行する。なお、実施例1に記載され、本実施例に未記載の事項は実施例1と同様である。
図8に実施例2で用いた試料ドリフト補正のフローを示す。図3の基本フローに、撮影中にイメージシフトで試料ドリフトを補正するステップ(S5)が付加されている。
まず、Fast Scan像を用いて試料ドリフトを測定し(S5-1)、撮影中の試料ドリフトの近似関数を求める(S5-2)。本実施例では、撮影枚数は3枚以上にし、複数の視野ずれ測定結果から試料ドリフトの近似関数を求めることにした。撮影中のドリフト量は数画素程度であるのに対し、視野ずれ測定の誤差は0.1から0.5画素程度である。10%以上もの誤差は無視できない。この誤差を低減するために、試料ドリフトは滑らかな移動であるという仮定を導入した。試料ドリフトの軌跡に含まれる高周波成分は視野ずれ測定誤差とみなし、試料ドリフトの軌跡を1次式もしくは2次式などの低次の関数にフィッティングさせることでランダムな誤差を低減させた。(S5-2)で求めた近似関数に基づいて試料ドリフトを相殺するようにイメージシフトを制御しながら(S5−3)、Fast Scanで参照画像を撮影し(S1)、Slow Scanで入力画像を撮影する(S2)。撮影後、ドリフト測定用画像を撮影し(S5-4)、試料ドリフトの近似関数が実際の軌跡と大きくずれていた場合、撮影をやり直すこともできる(S5-5)。撮影終了と判断された場合は、参照画像に対する入力画像の像歪を測定し(S3)、像歪を補正する(S4)。なお、試料ステージもしくは試料ホルダにピエゾ機構が付加されている場合、撮影中の試料ドリフト補正をピエゾ機構で実行してもよい。
最後に、実施例2のシステムの制御及び結果表示の画面を図9に示す。図1の画面のフロー選択ウィンドウに撮影中に補正のチェックボックスが追加される。このチェックボックスがオンにすると、図10に示すウィンドウが表示される。このウィンドウで、イメージシフトによる撮影中の試料ドリフト補正の、制御及び結果表示をおこなう。Fast Scan像を用いて試料ドリフトを測定するステップ(S5−1)では、始めに撮影した画像を参照画像とし、その後に撮影された画像を入力画像として参照画像に対する視野ずれ量を求め、イメージシフトで補正する。イメージシフトによって視野が試料ドリフトに追従してくので、イメージシフトによる補正の軌跡を試料ドリフトの軌跡とみなすことができる。この軌跡から撮影中の試料ドリフトの近似関数を求める(S5-2)。図10のウィンドウにて近似関数の設定、撮影前のドリフト測定、撮影中のドリフト補正の条件を設定する。撮影終了条件設定では、まず、再撮影の要不要を自動で判断するか手動で判断するかを選択する。自動を選択した場合、視野ずれ許容範囲と繰り返し上限を入力する。この条件に基づいて、撮影後の視野ずれ量から再撮影の要否を判定する(S5-5)。
実施例1にイメージシフトによる歪補正を併用することで、ドリフト補正に要する時間が5秒から10秒程度増加するが、歪補正精度は向上する。なぜなら、参照画像のボケが小さくなり、参照画像の小領域と入力画像の小領域の間の視野ずれ量が小さくなるからである。試料ステージ停止直後のように試料ドリフト量が大きい場合は併用の効果が大きい。
実施例3では本発明を多種類の荷電粒子線を得られる装置に適用した場合の例を示す。なお、実施例1及び実施例2に記載され、本実施例に未記載の事項は実施例1及び実施例2と同様である。
実施例3でも、実施例2では実施例1と同じく図7の装置を用いる。図7の装置には複数の検出器が備えられている。試料30後方に出射した2次電子を検出する検出器22-3、試料30前方に出射した電子線のうち、低角散乱電子を検出する明視野検出器22-1、高角散乱電子を検出する暗視野検出器22-2が搭載されている。また、透過電子線をエネルギー損失電子分光器41及びその制御回路41’にて弾性散乱透過電子線32-5と非弾性散乱透過電子線32-6に分光して測定することができる。試料から発生するX線をエネルギー分散型X線分光器40及びその制御回路40’にて測定することができる。エネルギー分散型X線分光器40やエネルギー損失電子分光器41を用いることにより、試料の組成や化学結合状態を解析することができる。入射ビームの走査信号と上記の検出器の出力信号を同期させることにより、様々な画像を同時に得ることができる。
用いる検出器によって像のSNやコントラスト、空間分解能も異なる。高SN,高コントラスト、高分解能な画像を用いた方が像歪の測定精度は向上する。そこで、高SN,高コントラスト、高分解能な高画質画像と低SN,低コントラスト、低分解能な低画質画像を同時に測定し、高画質な参照画像と入力画像で像歪を測定し、その測定結果に基づいて低画質の入力画像から補正画像を作成すると、低画質画像でも高精度な像歪補正が実行できる。
具体的には高画質画像に弾性散乱透過電子線像、低画質画像に非弾性散乱透過電子線像を用いると良い。透過電子のほとんどは非弾性散乱透過電子線であるので弾性散乱透過電子線像は高SNであり、エネルギー損失電子分光器41で分光された後、特定のエネルギー幅の電子線をスリットで抽出することによって得られる非弾性散乱透過電子線像は低SNである。また、高画質画像に低角散乱電子像を用い、低画質画像に高角散乱電子像を用いるのも有効である。低角散乱電子像では回折コントラストが強調され、高角散乱電子像は回折コントラストが抑制されるので、低角散乱電子像の方が画像処理に必要な特徴点を多く含む画像が撮影される。
実施例2で用いた試料ドリフト補正のフロー(図8)のうち、撮影中にイメージシフトで試料ドリフトを補正するステップ(S5)、Fast Scanで参照画像を撮影するステップ(S1)、Slow Scanで入力画像を撮影するステップ(S2)、参照画像に対する入力画像の像歪を測定するステップ(S3)はすべて高画質像で実施する。実施例2との違いは、ステップ2で高画質像と同時に低画質像のSlow Scan像を入力画像として撮影する点と、ステップ4の像歪補正において、高画質な入力画像で測定した結果に基づいて低画質な入力画像を補正する点である。高画質像で像歪を測定することにより、低画質像における像歪補正精度が大幅に向上する。
実施例4では本発明を図11の装置に適用した例を示す。なお、実施例1、実施例2及び実施例3に記載され、本実施例に未記載の事項は実施例1、実施例2及び実施例3と同様である。図11の装置の特徴は電位コントラストといわれるチャージアップを利用した画像形成方式を用いる点である。チャージアップを利用しているため、帯電起因の試料ドリフトが発生する確率が高い。そこで、高速走査にてチャージアップの発生しにくい条件で参照画像を撮影した後、低速走査にてチャージアップの発生しやすい条件で入力画像を撮影する。高速走査像の電位コントラストは低く、不良箇所は観察しにくくなるが、チャージアップを利用しなくても観察可能な、不良箇所とは関係ない回路パターンも撮影されている。この回路パターンを利用して、高速走査像に対する低速走査像の像歪を測定し、補正する。像歪補正を実行することにより、良品と不良品の差画像から不良箇所を抽出する工程における誤検出が低減される。また、不良箇所の検出を高速走査像と歪補正後の低速走査像の差画像を用いて実施しても良い。
11…電子銃、11’…電子銃制御回路、
12…照射レンズ、12’…照射レンズ制御回路、
13…コンデンサ絞り、13’…コンデンサ絞り制御回路、
14…軸ずれ補正用偏向器、14’…軸ずれ補正用偏向器制御回路、
15…スティグメータ、15’…スティグメータ制御回路、
16…イメージシフト用偏向器、16’…イメージシフト用偏向器制御回路、
17…走査用偏向器、17’…走査用偏向器制御回路、
18…対物レンズ、18’…対物レンズ制御回路、
19…試料ステージ、19’…試料ステージ制御回路、
20…投影レンズ、20’…投影レンズ制御回路、
21…軸ずれ補正用偏向器、21’…軸ずれ補正用偏向器制御回路、
22-1…明視野用電子線検出器、22’-1…明視野用電子線検出器制御回路、
22-2…暗視野用電子線検出器、22’-2…暗視野用電子線検出器制御回路、
22-3…2次電子線検出器、22’-3…2次電子線検出器制御回路、
22-4…反射電子線検出器、22’-4…反射電子線検出器制御回路、
23…散乱角度制限絞り、23’…散乱角度制限絞り制御回路、
24…エネルギー分散型X線分光器、24’…エネルギー分散型X線分光器制御回路、
25…エネルギー損失電子分光器、25’…エネルギー損失電子分光器制御回路、
26…ExB偏向器、26’…ExB偏向器制御回路、
27…反射板、
28…画像形成回路、
29…制御ソフトおよび画像処理ソフトを搭載した計算機、
29-1…複数の画像を記録する記録部、
29-2…画像間の像歪を測定する計算部、
29-3…測定された像歪に基づいて入力画像から補正画像を作成する補正部、
29-4…画像、計算結果及び補正結果を表示する表示部、
30…試料、
31…1次電子線、
32-1…低角散乱電子、
32-2…高角散乱電子、
32-3…2次電子、
32-4…反射電子、
32-5…弾性散乱透過電子線、
32-6…非弾性散乱透過電子線、
33…レーザー光、
34…レーザー光33を用いた試料高さセンサー、34’…高さセンサー制御回路

Claims (10)

  1. 荷電粒子発生源と、
    該荷電粒子発生源から放出された荷電粒子を試料上に収束させる照射レンズと、
    収束された前記荷電粒子を前記試料上で走査する偏向器と、
    前記偏向器の制御部と、
    前記試料を載せる試料ステージと、
    前記荷電粒子を検出する検出器と、
    前記偏向器の制御信号と前記検出器の出力信号から画像を形成する計算部と、
    前記計算機に接続された表示部と、
    を有する荷電粒子線顕微鏡であって、
    前記偏向器の制御部は前記荷電粒子の走査速度を変更することが可能であり、
    第1速度の走査画像と前記第1速度よりも低速の第2速度の走査画像を取得し、
    前記第1速度の走査画像を用いて前記第2速度の走査画像の像歪を測定して補正する解析部を有することを特徴とする荷電粒子線顕微鏡。
  2. 請求項1に記載の荷電粒子線顕微鏡において、
    前記解析部は、前記第1速度の走査画像と前記第2速度の走査画像を小領域に分割し、
    前記第1速度の走査画像の小領域と前記第2速度の走査画像の小領域との間の視野ずれ量をパターンマッチングで測定し、
    前記視野ずれ量の分布から像歪を求めることを特徴とする荷電粒子線顕微鏡。
  3. 請求項1に記載の荷電粒子線顕微鏡において、
    前記解析部は、前記第1速度の走査画像と前記第2速度の走査画像を小領域に分割し、
    前記第1速度の走査画像の小領域と前記第2速度の走査画像の小領域との間の視野ずれ量と相関値をパターンマッチングで測定し、
    前記相関値が閾値以下の前記視野ずれ量は除外し、
    前記視野ずれ量が除外された小領域の視野ずれ量をその周辺の小領域の視野ずれ量に基づいて補間することを特徴とする荷電粒子線顕微鏡。
  4. 荷電粒子発生源と、
    該荷電粒子発生源から放出された荷電粒子を試料上に収束させる照射レンズと、
    収束された前記荷電粒子を前記試料上で走査する偏向器と、
    前記偏向器の制御部と、
    前記試料を載せる試料ステージと、
    前記荷電粒子を検出する検出器と、
    前記偏向器の制御信号と前記検出器の出力信号から画像を形成する計算部と、
    前記計算機に接続された表示部と、
    を有する荷電粒子線顕微鏡であって、
    前記偏向器の制御部は前記荷電粒子の走査速度を変更することが可能であり、
    第1速度の走査画像と前記第1速度よりも低速の第2速度の走査画像を取得し、
    前記第1速度の走査画像を用いて前記第2速度の走査画像の像歪を前記表示部に表示することを特徴とする荷電粒子線顕微鏡。
  5. 請求項4に記載の荷電粒子線顕微鏡において、
    前記像歪に基づいて前記第2速度の走査画像の像歪を補正するか否かを選択することができることを特徴とする荷電粒子線顕微鏡。
  6. 請求項4に記載の荷電粒子線顕微鏡において、
    前記像歪を測定して補正する解析部を有し、
    前記解析部は、前記第1速度の走査画像と前記第2速度の走査画像を小領域に分割し、
    前記第1速度の走査画像の小領域と前記第2速度の走査画像の小領域との間の視野ずれ量をパターンマッチングで測定し、
    前記視野ずれ量の分布から像歪を求めることを特徴とする荷電粒子線顕微鏡。
  7. 請求項4に記載の荷電粒子線顕微鏡において、
    前記像歪を測定して補正する解析部を有し、
    前記解析部は、前記第1速度の走査画像と前記第2速度の走査画像を小領域に分割し、
    前記第1速度の走査画像の小領域と前記第2速度の走査画像の小領域との間の視野ずれ量と相関値をパターンマッチングで測定し、
    前記相関値が閾値以下の前記視野ずれ量は除外し、
    前記視野ずれ量が除外された小領域の視野ずれ量をその周辺の小領域の視野ずれ量に基づいて補間することを特徴とする荷電粒子線顕微鏡。
  8. 試料上に荷電粒子線を走査し、試料から放出された二次信号に基づいて画像を形成する荷電粒子線顕微鏡像を用いた測定方法において、
    第1速度で走査して画像を形成する第1工程と、
    前記第1速度よりも低速で走査して画像を形成する第2工程と、
    前記第1速度の走査画像を用いて前記第2速度の走査画像の像歪を測定する第3工程と、
    測定された像歪に基づいて前記第2速度の走査画像を補正する第4工程と、
    を有することを特徴とする荷電粒子線顕微鏡像を用いた測定方法。
  9. 請求項8に記載の荷電粒子線顕微鏡像を用いた測定方法において、
    前記第3工程は、
    前記第1速度の走査画像及び前記第2速度の走査画像を小領域に分割する工程と、
    前記第1速度の走査画像の小領域と前記第2速度の走査画像の小領域との間の視野ずれ量をパターンマッチングで測定する工程と、
    前記視野ずれ量の分布から像歪を求める工程と、
    を有することを特徴とする荷電粒子線顕微鏡像を用いた測定方法。
  10. 請求項8記載の荷電粒子線顕微鏡像を用いた測定方法において、
    前記第3工程は、
    前記第1速度の走査画像と前記第2速度の走査画像を小領域に分割する工程と、
    前記第1速度の走査画像の小領域と前記第2速度の走査画像の小領域との間の視野ずれ量と相関値をパターンマッチングで測定する工程と、
    前記相関値が閾値以下の前記視野ずれ量は除外する工程と、
    前記視野ずれ量が除外された小領域の視野ずれ量をその周辺の小領域の視野ずれ量に基づいて補間する工程と、
    を有することを特徴とする荷電粒子線顕微鏡像を用いた測定方法。
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