JPWO2011083748A1 - コヒーレント光受信器、それを用いたコヒーレント光通信システム、およびコヒーレント光通信方法 - Google Patents

コヒーレント光受信器、それを用いたコヒーレント光通信システム、およびコヒーレント光通信方法 Download PDF

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Abstract

コヒーレント光受信器においては、送信側で第1の偏波光に第1の信号を、第2の偏波光に第2の信号を乗せた偏波多重光信号を偏波分離し、第1の信号および第2の信号を送信側と対応づけて受信できないため、本発明のコヒーレント光受信器は、コヒーレント光検波を行うコヒーレント光受光部と、制御係数で定まる信号処理を行う信号処理部を有し、コヒーレント光受光部は、第1の送信信号で変調された第1の偏波光を受光して第1の検波信号を出力し、第2の送信信号で変調された第2の偏波光と第1の偏波光を同時に受光して第2の検波信号を出力し、信号処理部は、第1の検波信号に基づいて第1の制御係数を決定し、第1の制御係数と第2の検波信号に基づいて第2の制御係数を決定し、第2の制御係数を用いて、第1の送信信号に対応する第1の受信信号と、第2の送信信号に対応する第2の受信信号を出力する。

Description

本発明は、コヒーレント光受信器、それを用いたコヒーレント光通信システム、およびコヒーレント光通信方法に関し、特に、偏波多重光信号をコヒーレント検波とデジタル信号処理により受信するコヒーレント光受信器、それを用いたコヒーレント光通信システム、およびコヒーレント光通信方法に関する。
インターネットの幅広い普及により、ネットワーク内のデータ容量は年々増加している。大都市間を結ぶ大動脈通信路では、1チャネル当たりの伝送容量が10Gb/sおよび40Gb/sの光伝送路がすでに導入されている。10Gb/s伝送では変調方式としてオンオフ変調(OOK:On−Off−Keying)が用いられている。一方、40Gb/s伝送においては、光パルス幅が25psと狭くなり波長分散の影響を大きく受けるため、OOK方式は長距離伝送には不適当である。そのため、位相による多値変調方式が用いられており、40Gb/s伝送では4相位相変調(QPSK:Quadrature−Phase−Shift−Keying)が主流となっている。
さらに高速な100Gb/s級の超高速光伝送においては、多重数を多くしてボーレートを下げ、光パルス幅を広くして波長分散の影響を小さく抑える必要がある。その一つの方法として偏波多重方式がある。偏波多重方式では、2系統の光信号の電界強度E、Eが振動する面を直交させて光ファイバに入射する。電界強度がEである信号光と電界強度がEである信号光は、光ファイバ中で直交関係を保ったままランダムな回転を繰り返して伝搬する。光ファイバの出力端では、回転角θが不明な直交信号光E+Eが得られる。なお本明細書では、電界強度がEである信号光を信号光Eと、電界強度EとEの振動方向が直交した信号光をE+Eと記載する。
偏波分離方式には、光学方式と信号処理方式とが知られている。光学方式においては、偏波制御素子と偏波分離素子を用いて偏波分離を行う。直交信号光E+Eを偏波制御素子が規定する偏波面X’、Y’へ投射して分離すると、E’=aE+bEとE’=cE+dEの光信号が得られる。分離後の出力信号をモニタしながら、出力信号が最大、すなわちE’=aE(b=0)、E’=dE(c=0)となるように、偏波制御素子へフィードバックして回転角θを推定する。しかしながら、偏波制御素子は制御周期が100MHz程度であるため、高速な偏波変動に追従することができない。
一方、信号処理方式においては、直交信号光をコヒーレント検波して電気信号に変換してから偏波分離を行う。直交信号光E+Eを局所光が規定する偏波面X’、Y’へ投射して検波すると、信号光の電界情報が電気信号として得られる。
このような信号処理方式を用いたコヒーレント光受信器の一例が特許文献1に記載されている。特許文献1のコヒーレント光受信器では、光周波数が互いに異なる直交偏波成分を偏波多重した局部発振光と受信信号光を2×4光ハイブリッド回路で合波する。その後に、2つの差動光検出器で光電変換し、さらにアナログ−デジタル変換器でデジタル信号に変換する。ここで得られたデジタル信号をデジタル演算回路で信号処理することによって受信データを推定することとしている。
特開2008−153863号公報(段落「0012」、図1) ディー・エヌ・ゴッダード「セルフ リカバリング イクォライゼーション アンド キャリア トラッキング イン ツーディメンジョナル データ コミュニケーション システムズ」、アイ・イー・イー・イー トランスアクションズ オン コミュニケイションズ(D.N.Godard,"Self−Recovering Equalization and Carrier Tracking in Two−Dimensional Data Communication Systems",IEEE Transactions on Communications)、米国電気電子学会、1980年11月、COM−28巻、第11号、p.1867−1875
まず、関連するコヒーレント光受信器を用いた信号処理による偏波分離方法について説明する。図10は、関連するコヒーレント光受信器500の構成を示すブロック図である。偏波多重信号光SXY(t)=E+Eは90°ハイブリッド回路512で局所光源(LO)511からの局所光LX’Y’(t)と干渉して信号光E’、E’となり、フォトディテクタ(PD)513で検波される。フォトディテクタで検波された検波信号は信号光の電界情報を含んでいる。アナログ−デジタル変換器(ADC)514は検波信号を量子化し量子化信号e’、e’としてデジタル信号処理部(DSP:Digital Signal Processor)515へ出力する。デジタル信号処理部515では、バタフライフィルタ516によりe’とe’の偏波回転角θがキャンセルされ、偏波分離された復調信号eおよびeが得られる。このときフィルタ係数の決定は、例えばCMA(Constant Modulus Algorithm)アルゴリズム(非特許文献1参照)を用いたCMA演算部(CMA)517で行う。
関連するコヒーレント光受信器500においては、デジタル信号処理部(DSP)515における処理により得られた量子化された復調信号eおよびeは、偏波多重信号光SXYの電界情報E、Eを含んでいる。しかしながら、復調信号eが電界情報Eに、復調信号eが電界情報Eに必ずしも対応するわけではなく、復調信号eが電界情報Eに、復調信号eが電界情報Eに対応する場合もある。その理由は、CMAアルゴリズムでは量子化信号e’およびe’の電界強度を一定に保つ制御しか行わないので、その結果、収束した復調信号eおよびeが電界情報EまたはEのどちらの信号に対応するかまでは制御できないからである。すなわち、電界情報を含む振幅を制御するだけの信号処理によって、多重された2つの偏波光に乗せられた信号を2つの信号に分離することは可能である。しかし、X偏波光(またはY偏波光)に乗せて送信した信号を、受信側でX偏波光(またはY偏波光)に乗せられた信号と認識して受信することは必ずしも可能ではない。
このように、関連するコヒーレント光受信器においては、送信側で第1の偏波光に第1の信号を、第2の偏波光に第2の信号を乗せた偏波多重光信号を偏波分離し、第1の信号および第2の信号を送信側と対応づけて受信できないという問題があった。
本発明の目的は、上述した課題である、送信側で第1の偏波光に第1の信号を、第2の偏波光に第2の信号を乗せた偏波多重光信号を偏波分離し、第1の信号および第2の信号を送信側と対応づけて受信できない、という課題を解決するコヒーレント光受信器、それを用いたコヒーレント光通信システム、およびコヒーレント光通信方法を提供することにある。
本発明のコヒーレント光受信器は、コヒーレント光検波を行うコヒーレント光受光部と、制御係数で定まる信号処理を行う信号処理部を有し、コヒーレント光受光部は、第1の送信信号で変調された第1の偏波光を受光して第1の検波信号を出力し、第2の送信信号で変調された第2の偏波光と第1の偏波光を同時に受光して第2の検波信号を出力し、信号処理部は、第1の検波信号に基づいて第1の制御係数を決定し、第1の制御係数と第2の検波信号に基づいて第2の制御係数を決定し、第2の制御係数を用いて、第1の送信信号に対応する第1の受信信号と、第2の送信信号に対応する第2の受信信号を出力する。
本発明のコヒーレント光通信システムは、送信器と、送信器と光ファイバで接続されたコヒーレント光受信器を有し、送信器は、光源と、光源からの第1の偏光を有する出力光を第1の送信信号で変調して第1の偏波光を出力する第1の変調器と、光源からの第2の偏光を有する出力光を第2の送信信号で変調して第2の偏波光を出力する第2の変調器と、第1の偏波光と第2の偏波光を直交多重して光ファイバに送出する直交多重部と、第2の偏波光の強度を制御する送信制御部とを有し、コヒーレント光受信器は、コヒーレント光検波を行うコヒーレント光受光部と、制御係数で定まる信号処理を行う信号処理部と、信号処理部の動作を制御する受信制御部を有し、コヒーレント光受光部は、第1の偏波光を受光して第1の検波信号を出力し、第1の偏波光と第2の偏波光を同時に受光して第2の検波信号を出力し、受信制御部は、コヒーレント光受光部が第1の偏波光を受光したと判断したとき、信号処理部に第1の制御係数を決定する処理を開始させ、コヒーレント光受光部が第1の偏波光と第2の偏波光を同時に受光したと判断したとき、信号処理部に第2の制御係数を決定する処理を開始させ、信号処理部は、第1の検波信号に基づいて第1の制御係数を決定し、第1の制御係数と第2の検波信号に基づいて第2の制御係数を決定し、第2の制御係数を用いて、第1の送信信号に対応する第1の受信信号と、第2の送信信号に対応する第2の受信信号を出力する。
本発明のコヒーレント光通信方法は、第1の偏光を有する出力光を第1の送信信号で変調した第1の偏波光を送出し、第1の偏波光を受光しコヒーレント光検波して第1の検波信号を取得し、第2の偏光を有する出力光を第2の送信信号で変調した第2の偏波光を送出し、第1の偏波光と第2の偏波光を同時に受光しコヒーレント光検波して第2の検波信号を取得し、第1の検波信号に基づいて第1の制御係数を決定し、第1の制御係数と第2の検波信号に基づいて第2の制御係数を決定し、第2の制御係数を用いて、第1の送信信号に対応する第1の受信信号と、第2の送信信号に対応する第2の受信信号を取得する。
本発明のコヒーレント光受信器、それを用いたコヒーレント光通信システム、およびコヒーレント光通信方法によれば、送信側で第1の偏波光に第1の信号を、第2の偏波光に第2の信号を乗せた偏波多重光信号を偏波分離し、第1の信号および第2の信号を送信側と対応づけて受信することが可能となる。
図1は本発明の第1の実施形態に係るコヒーレント光受信器の構成を示すブロック図である。
図2は本発明の第2の実施形態に係るデジタルコヒーレント光通信システムの構成を示すブロック図である。
図3は本発明の第2の実施形態に係るデジタル信号処理部(DSP)の構成を示すブロック図である。
図4は本発明の第2の実施形態に係るデジタル信号処理部(DSP)におけるフィルタ係数の初期設定を説明するためのシーケンス図である。
図5は本発明の第3の実施形態に係るデジタルコヒーレント光通信システムの構成を示すブロック図である。
図6は本発明の第3の実施形態に係る送信器と受信器の構成を示すブロック図である。
図7は本発明の第3の実施形態に係るデジタル信号処理部(DSP)におけるフィルタ係数の初期設定を説明するためのシーケンス図である。
図8は本発明の第4の実施形態に係るデジタルコヒーレント光通信システムの構成を示すブロック図である。
図9は本発明の第4の実施形態に係るデジタル信号処理部(DSP)の構成を示すブロック図である。
図10は関連するデジタルコヒーレント受信器の構成を示すブロック図である。
以下に、図面を参照しながら、本発明の実施形態について説明する。
〔第1の実施形態〕
図1は、本発明の第1の実施形態に係るコヒーレント光受信器100の構成を示すブロック図である。コヒーレント光受信器100は、コヒーレント光検波を行うコヒーレント光受光部110と、制御係数で定まる信号処理を行う信号処理部120を有する。
コヒーレント光受光部110は、第1の送信信号で変調された第1の偏波光を受光して第1の検波信号を信号処理部120に出力し、第2の送信信号で変調された第2の偏波光と第1の偏波光を同時に受光して第2の検波信号を信号処理部120に出力する。信号処理部120は、第1の検波信号に基づいて第1の制御係数を決定し、この第1の制御係数と第2の検波信号に基づいて第2の制御係数を決定する。そして、この第2の制御係数を用いて、第1の送信信号に対応する第1の受信信号と、第2の送信信号に対応する第2の受信信号を出力する。
ここで、信号処理部120は、制御係数に基づいて信号処理を行うフィルタ部121と、制御係数を制御係数決定アルゴリズムにより求める制御係数演算部122を備えることができる。このとき、制御係数演算部122は、第1の検波信号の入力に対してフィルタ部121の出力信号が第1の受信信号に収束するように第1の制御係数を決定する。また、第2の検波信号の入力に対してフィルタ部121の出力信号が第2の受信信号に収束するように第1の制御係数を変更し、フィルタ部121の出力信号が第2の受信信号に収束するときの制御係数を第2の制御係数と決定する。フィルタ部121は、この第2の制御係数に基づいて第1の受信信号と第2の受信信号を出力する。
このように本実施形態のコヒーレント光受信器100によれば、第1の送信信号で変調された第1の偏波光と、第2の送信信号で変調された第2の偏波光を受光して偏波分離し、第1の送信信号および第2の送信信号を送信側と対応づけて受信することが可能となる。
〔第2の実施形態〕
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。図2は、本発明の第2の実施形態によるコヒーレント光通信システム200の構成を示すブロック図である。コヒーレント光通信システム200は、送信器210と受信器220を有する。
送信器210は、信号光源(LD)211と、第1の変調器として第1の位相変調器(PM)212を、第2の変調器として第2の位相変調器(PM)213を備える。さらに、直交多重部としての偏波ビームスプリッタ(PBS)215、および送信制御部を構成する可変減衰器(VOA)214と制御部216を有する。
受信器220は、コヒーレント光受光部を構成する局所光源(LO)221と、90°ハイブリッド回路222と、フォトディテクタ(PD)223とを備える。さらに、信号処理部を構成するアナログ−デジタル変換器(ADC)224とデジタル信号処理部(DSP)225、および受信制御部226を備えている。
ここで、制御部216は可変減衰器(VOA)214を、受信制御部226はデジタル信号処理部(DSP)225をそれぞれ制御する。送信器210と受信器220は光ファイバ230で接続され通信が行われる。本実施形態によるコヒーレント光通信システム200は、さらに、制御部216と受信制御部226間の通信を可能とする回線240を備えている。
送信器210において、信号光源(LD)211からの出力光は直交する第1の偏光成分XからなるX偏波光と、第2の偏光成分YからなるY偏波光に分離され、それぞれ第1の位相変調器(PM)212と第2の位相変調器(PM)213に入力される。第1の位相変調器(PM)212はX偏波光を第1の送信信号で変調し、電界強度Eを有する第1の信号光Eを出力する。第2の位相変調器(PM)213はY偏波光を第2の送信信号で変調し、電界強度Eを有する第2の信号光Eを出力する。第1の信号光Eと第2の信号光Eは偏波ビームスプリッタ(PBS)215で直交多重され、直交信号光SXY(=E+E)が出力される。ここで、可変減衰器(VOA)214は制御部216からの指示により、Y偏波である第2の信号光Eの出力をON/OFF制御する。
受信器220に入力された直交信号光SXY(=E+E)は、90°ハイブリッド回路222で局所光源(LO)221からの局所光LX’Y’と干渉し、局所光LX’Y’の任意の偏波面X’、Y’に投射された信号光E’、E’となる。信号光E’、E’はフォトディテクタ(PD)223で検波され、信号光E’、E’の電界情報が検波信号としてアナログ−デジタル変換器(ADC)224に入力される。アナログ−デジタル変換器(ADC)224はこれらの検波信号を量子化し、量子化信号e’およびe’を出力する。量子化信号e’とe’はデジタル信号処理部(DSP)225で偏波分離処理が施され、復調信号eとeが得られる。
図3に、デジタル信号処理部(DSP)225の構成を示す。デジタル信号処理部(DSP)225は、バタフライフィルタ227、メモリ部228、およびCMA演算部(CMA)229を備えている。バタフライフィルタ227は入力された量子化信号e’とe’に対して次式(1)で示される行列演算を行い、復調信号eとeを出力する。
Figure 2011083748
行列Hは、送信側信号光の偏波面XYと受信側信号光の偏波面X’Y’との間の偏波軸の回転角をキャンセルするための回転行列である。ここで、送信側の偏波面XYと受信側の偏波面X’Y’の偏波軸の関係は一意には定まらないので、回転角を推定して行列を求めるのは困難である。この行列Hの各要素を求める手法の一つにCMAアルゴリズムがある(例えば非特許文献1参照)。本実施形態では以下に述べるように、CMA演算部(CMA)229がCMAアルゴリズムによって行列Hの各要素(フィルタ係数)を求める構成とした。CMA演算部(CMA)229は、CMAアルゴリズムを用いて求めたフィルタ係数h11、h12、h21、h22をバタフライフィルタ227に出力し、このとき行列Hの各要素がhxx=h11、hxy=h12、hyx=h21、hyy=h22と求まる。
次に、CMA演算部(CMA)229の動作を詳細に説明する。CMA演算部(CMA)229は、メモリ部228に格納されているフィルタ係数h11、h12、h21、h22を用いて次の時間のフィルタ係数を計算する。つまり、時間kにおけるフィルタ係数をh11(k)、h12(k)、h21(k)、h22(k)としたとき、CMA演算部(CMA)229は次式(2)に基づいて時間k+1におけるフィルタ係数h11(k+1)、h12(k+1)、h21(k+1)、h22(k+1)を計算する。CMA演算部(CMA)229は時間k+1におけるフィルタ係数の計算結果をメモリ部228に上書きする。ここで式(2)の計算にFIRフィルタを用いた場合には、式(2)のベクトルhはFIRフィルタのタップ係数を表すことになる。
Figure 2011083748
ただし、ε、εは誤差関数であり、次式により表される。
Figure 2011083748
ここで、μは定数であり、バーは共役複素数を表す。
CMAアルゴリズムは、誤差関数ε、εを用いて量子化信号e’およびe’の強度を一定に保つ制御を行う。しかし、電界強度の情報だけからでは、量子化信号の中のデータがX偏波光に乗せられた情報か、Y偏波光に乗せられた情報かは区別できない。そのため、CMAアルゴリズムを用いて求めたフィルタ係数h11、h12、h21、h22を用いると、上述したように、X偏波である第1の信号光の信号成分Eを復調信号eに、Y偏波である第2の信号光の信号成分Eを復調信号eに収束させる場合があり得る。
そこで本実施形態では、フィルタ係数の計算に順序性を持たせることにより、復調信号eとeに収束する信号成分を制御することとした。ここで、この復調信号が送信側と入れ替わる現象は、フィルタ係数の更新毎に発生する現象ではない。そのため、最初に正しいフィルタ係数をバタフライフィルタ227に入力し、その後は順次、式(2)に従って更新することにより、送信側と対応した復調信号に収束させるフィルタ係数を決定することができる。以下に、X偏波の信号成分Eを復調信号eに、Y偏波の信号成分Eを復調信号eに収束させるバタフライフィルタ227の係数h11、h12、h21、h22を決定するトレーニング方法について説明する。
図4は、フィルタ係数の初期設定を説明するためのシーケンス図である。まず、受信器220の受信制御部226はメモリ部228に任意のフィルタ係数h11=h11(0)、h12=h12(0)を設定する(ステップS101)。本実施形態ではh11(0)=1、h12(0)=0とした。一方、送信器210の制御部216は可変減衰器(VOA)214を制御してY偏波の出力信号光を非出力(OFF)状態とし、X偏波の出力信号光だけを出力(ON)状態とする(ステップS102)。このとき、X偏波光だけが光ファイバ230を通して受信器220に送出される(ステップS103)。
CMA演算部229は、フィルタ係数の初期設定値h11(0)、h12(0)を用いてCMAアルゴリズムの計算を開始する(ステップS104)。CMA演算部229は式(2)の上位2式を用いてフィルタ係数のアップデートを順次行う。このとき、受信器120に入力された信号光SXY(=E)は、局所光LX’Y’の偏波面X’、Y’に投射された信号光E’とE’に分割されている。ここで、E’>E’のとき、出力eは主として量子化信号e’から成るので、フィルタ係数はh11>h12となり収束する。一方、E’<E’のとき、出力eは主として量子化信号e’から成るので、フィルタ係数はh11<h12となって収束する。このとき、フィルタ係数の収束値としてh11(l)、h12(l)が得られる。ここで受信制御部226は演算を一端中断させ(ステップS105)、回線240を通してその旨を制御部216に通知する(ステップS106)。このときのバタフライフィルタ227の出力eはフィルタ係数の収束値h11(l)、h12(l)を用いて次式で表される。
Figure 2011083748
受信制御部126はメモリ部228にフィルタ係数をh11=h11(l)、h12=h12(l)、h21=−h12(l)、h22=h11(l)と設定する(ステップS107)。
次に、送信器210の制御部216は可変減衰器(VOA)214を制御してY偏波の光信号をX偏波の光信号とともに出力させ(ステップS108)、回線240を通してその旨を受信制御部226へ通知する(ステップS109)。
受信制御部226がこの通知(ステップS109)を受け取った後に、CMA演算部229はCMAアルゴリズムの計算を再開し、式(4)に従ってフィルタ係数のアップデートを行う(ステップS110)。ここで、量子化信号e’は信号光EおよびEの成分をどちらも含んでいる。例えば、量子化信号e’は信号光Eの成分を多く含むとした場合、量子化信号e’は信号光Eの成分を多く含むことになる。この状態で式(4)を実行すると、ステップ107で設定したフィルタ係数はh11>h12であるので、出力eは量子化信号e’が支配的となる。その結果、出力eには信号光Eの成分がより多く含まれることになる。フィルタ係数のアップデートを繰り返すことによりこの傾向は強くなり、最終的には出力eは信号光Eに対応する信号に収束し、そのときフィルタ係数としてh11(k)、h12(k)が得られる。出力eも同様にして、フィルタ係数はh21<h22であるので、出力eは量子化信号e’が支配的になる。その結果、出力eは信号光Eに対応する信号に収束し、そのときフィルタ係数としてh21(k)、h22(k)が得られる。
また、量子化信号e’は信号光Eの成分を、量子化信号e’は信号光Eの成分を多く含むとした場合、ステップ107で設定されるフィルタ係数はh11<h12となるので、出力eは信号光Eの成分を多く含む量子化信号e’が支配的になる。その結果、出力eは信号光Eに対応する信号に収束する。出力eも同様にして、フィルタ係数はh21<h22であるので、出力eは信号光Eの成分を多く含む量子化信号e’が支配的になる。その結果、出力eは信号光Eに対応する信号に収束し、そのときフィルタ係数としてh21(k)、h22(k)が得られる(ステップS111)。
以上のステップが終了した後に、受信制御部226はCMA演算が終了した旨を、回線240を通して送信器210の制御部216に通知する(ステップS112)。
上述したように、まず初めにX偏波である信号光のみ送信し、バタフライフィルタ227の係数を仮決定する。次に、Y偏波の信号光をX偏波の信号光に多重して送信し、バタフライフィルタ227の係数を決定する。これにより、デジタル信号処理部(DSP)225における信号処理で得られた出力eがX偏波の信号光Eと、出力eが信号光Eに必ず対応するように偏波分離することが可能となる。すなわち、本実施形態によるコヒーレント光通信システム200によれば、送信側で第1の偏波光に第1の信号を、第2の偏波光に第2の信号を乗せた偏波多重光信号を偏波分離し、第1の信号および第2の信号を送信側と対応づけて受信することが可能となる。
〔第3の実施形態〕
次に、本発明の第3の実施形態について説明する。図5は、本発明の第3の実施形態によるコヒーレント光通信システム300の構成を示すブロック図である。図5に示すように、コヒーレント光通信システム300は端局300Aと端局300Bから構成される。端局300Aは送信器310Aと受信器320Aを備え、端局300Bは受信器320Bと送信器310Bを備えている。送信器310Aと受信器320B、および送信器310Bと受信器320Aがそれぞれ光ファイバ330で接続され、相互に通信が行われる。送信器310Aと受信器320Bと光ファイバ330からなる第1のコヒーレント光通信システム301、および、送信器310Bと受信器320Aと光ファイバ330とからなる第2のコヒーレント光通信システム302によって、本実施形態によるコヒーレント光通信システム300が構成される。
図6に、本実施形態による第1のコヒーレント光通信システム301の構成を示す。送信器310Aの構成は、制御部316が信号光源(LD)311も制御する構成とした点を除き、第2の実施形態の送信器210の構成と同じである。また、受信器320Bの構成は、フォトディテクタ(PD)323がパワーモニタ機能を有し、受信制御部326へモニタ結果を通知する構成とした点を除き、第2の実施形態の受信器220の構成と同じである。また、第2のコヒーレント光通信システム302を構成する送信器310Bと受信器320Aも同様に構成される。なお、本実施形態では第2の実施形態のコヒーレント光通信システム200における回線240は不要となる。
受信器320Bが備えるデジタル信号処理部(DSP)の構成は、図3に示した第2の実施形態のデジタル信号処理部(DSP)225の構成と同じである。ここで、デジタル信号処理部(DSP)225のバタフライフィルタの係数値をbh11(k)、bh12(k)、bh21(k)、bh22(k)とする。これらのフィルタ係数を用いると、上述したように、送信器310Aから送信されたX偏波である第1の信号光の信号成分Eを復調信号eに、Y偏波である第2の信号光の信号成分Eを復調信号eに収束させる場合があり得る。
そこで本実施形態では、フィルタ係数の計算に順序性を持たせることにより、復調信号eとeに収束する信号成分を制御することとした。ここで、この復調信号が送信側と入れ替わる現象は、フィルタ係数の更新毎に発生する現象ではない。そのため、最初に正しいフィルタ係数をバタフライフィルタに入力し、その後は順次、式(2)に従って更新することにより、送信側と対応した復調信号に収束させるフィルタ係数を決定することができる。以下に、X偏波の信号成分Eを復調信号eに、Y偏波の信号成分Eを復調信号eに収束させるバタフライフィルタの係数h11、h12、h21、h22を決定するトレーニング方法について説明する。
図7は、フィルタ係数の初期設定を説明するためのシーケンス図である。まず、端局300Bの受信器320Bが備える受信制御部326Bは、メモリ部228Bに任意のフィルタ係数h11=bh11(0)、h12=bh12(0)を設定する(ステップS201)。本実施形態ではbh11(0)=1、bh12(0)=0とした。
一方、端局300Aの送信器310Aが備える制御部316Aは、信号光源(LD)311AをOFF状態にする。制御部316Aは可変減衰器(VOA)214Aを制御してY偏波の信号光が出力しないよう設定した後に信号光源(LD)311AをON状態として、X偏波光が出力(ON)状態、Y偏波光は非出力(OFF)状態とする(ステップS202)。このとき、X偏波光だけが光ファイバ330を通して受信器320Bに送出される(ステップS203)。
端局300Bの受信器320Bが備える受信制御部326Bは、フォトディテクタ(PD)323Bが光信号を受信し、受光信号を出力していることを確認したとき、CMAアルゴリズムの計算を開始するようCMA演算部229Bに指示する(ステップS204)。CMA演算部229Bは式(2)の上位2式を用いてフィルタ係数のアップデートを順次行う。このとき収束したフィルタ係数をbh11(l)、bh12(l)とし、CMA演算部229Bは演算を中断する(ステップS205)。
一方、端局300Aの受信器320Aが備える受信制御部326Aはメモリ部228Aに任意のフィルタ係数h11=ah11(0)、h12=ah12(0)を設定する(ステップS206)。本実施形態ではah11(0)=1、ah12(0)=0とした。
次に、端局300Bの送信器310Bが備える制御部316Bは、可変減衰器(VOA)214Bを制御してY偏波の信号光が出力しないよう設定する。その後に信号光源(LD)311BをON状態として、X偏波光が出力(ON)状態、Y偏波光は非出力(OFF)状態とする(ステップS207)。このとき、X偏波光だけが光ファイバ330を通して受信器320Aに送出される(ステップS208)。
端局300Aの受信器320Aが備える受信制御部326Aは、フォトディテクタ(PD)323Aが光信号を受信し、受光信号を出力していることを確認したとき、CMAアルゴリズムの計算を開始するようCMA演算部229Aに指示する(ステップS209)。CMA演算部229Aは式(2)の上位2式を用いてフィルタ係数のアップデートを順次行う。このとき収束したフィルタ係数をah11(l)、ah12(l)とし、CMA演算部229Aは演算を中断する(ステップS210)。
一方、端局300Bの受信器320Bが備える受信制御部326Bは、メモリ部228Bにフィルタ係数をh11=bh11(l)、h12=bh12(l)、h21=−bh12(l)、h22=bh11(l)と設定する(ステップS211)。
次に、端局300Aの送信器310Aが備える制御部316Aは、可変減衰器(VOA)214Aを制御してY偏波の光信号をX偏波の光信号とともに出力(ON)状態とする(ステップS212)。このとき、X偏波光とY偏波光が光ファイバ330を通して受信器320Bに送出される(ステップS213)。
端局300Bの受信器320Bが備える受信制御部326Bはフォトディテクタ(PD)323BがステップS204における受光信号の略2倍の受光信号を出力したとき、CMAアルゴリズム計算の再開をCMA演算部228Bに指示する(ステップS214)。CMA演算部228Bは式(4)に従ってフィルタ係数のアップデートを行う。その結果、フィルタ係数は収束し、そのときのフィルタ係数としてbh11(k)、bh12(k)、bh21(k)、bh22(k)が得られる(ステップS215)。
同様にして、端局300Aの受信器320Aが備える受信制御部326Aは、メモリ部228Aにフィルタ係数をh11=ah11(l)、h12=ah12(l)、h21=−ah12(l)、h22=ah11(l)と設定する(ステップS216)。
次に、端局300Bの送信器310Bが備える制御部316Bは、可変減衰器(VOA)214Bを制御してY偏波の光信号をX偏波の光信号とともに出力(ON)状態とする(ステップS217)。このとき、X偏波光とY偏波光が光ファイバ330を通して受信器320Aに送出される(ステップS218)。
端局300Aの受信器320Aが備える受信制御部326Aはフォトディテクタ(PD)323AがステップS209における受光信号の略2倍の受光信号を出力したとき、CMAアルゴリズム計算の再開をCMA演算部228Aに指示する(ステップS219)。CMA演算部228Aは式(4)に従ってフィルタ係数のアップデートを行う。その結果、フィルタ係数は収束し、そのときのフィルタ係数としてah11(k)、ah12(k)、ah21(k)、ah22(k)が得られる(ステップS220)。
上述したように、初めに送信器310AからX偏波の光信号のみを送信し、受信器320Bのデジタル信号処理部(DSP)225Bが備えるバタフライフィルタの係数を仮決定する。次に、送信器310AからY偏波の光信号をX偏波の光信号に多重して送信し、このときデジタル信号処理部(DSP)225Bのバタフライフィルタの係数を決定する。これにより、デジタル信号処理部(DSP)225Bによる信号処理によって得られた出力信号eがX偏波の信号成分Eと、出力信号eがY偏波の信号成分Eに必ず対応するように偏波分離することが可能となる。同様に、送信器310Bからの送出された偏波多重された信号光を、受信器320Aにおいて偏波分離して受信することができる。
本実施形態によれば、第1の実施形態のデジタルコヒーレント光通信システム100における回線140は不要となるので、送信側と対応づけた偏波分離が可能なコヒーレント光通信システムの構成を簡素化することができる。
〔第4の実施形態〕
次に、本発明の第4の実施形態について説明する。図8は、本発明の第4の実施形態によるデジタルコヒーレント光通信システム400の構成を示すブロック図である。デジタルコヒーレント光通信システム400は、送信器410および受信器420を有する。
送信器410は、信号光源(LD)411、第1の変調器として第1の位相変調器(PM)412を、第2の変調器として第2の位相変調器(PM)413を備える。さらに、直交多重部としての偏波ビームスプリッタ(PBS)415、および送信制御部を構成する可変減衰器(VOA)414と制御部416を有する。
受信器420は、コヒーレント光受光部を構成する局所光源(LO)421と、90°ハイブリッド回路422と、フォトディテクタ(PD)423とを備える。さらに、信号処理部を構成するアナログ−デジタル変換器(ADC)424とデジタル信号処理部(DSP)425、および受信制御部426を備えている。
ここで、制御部416は可変減衰器(VOA)414を、受信制御部426はデジタル信号処理部(DSP)425をそれぞれ制御する。送信器410と受信器420は光ファイバ430で接続され通信が行われる。さらに、制御部416と受信制御部426間の通信を可能とする回線440を備える。
本実施形態では、送信器410が備える第1の位相変調器(PM)412がX偏波光に対して、また第2の位相変調器(PM)413がY偏波光に対してそれぞれQPSK変調(4位相偏移変調:Quadrature Phase Shift Keying)を行うとした点が、第2の実施形態と異なる。受信器420に入力された直交多重信号光SXY(=E+E)は、90°ハイブリッド回路422で局所光源(LO)421からの局所光LX’Y’と干渉し、局所光LX’Y’の任意の偏波面X’、Y’に投射される。同時に、90°ハイブリッド回路422では、直交多重信号光SXYと局所光LX’Y’の位相差を検出し、X’偏波光の同相出力I’、直交位相出力Q’、およびY’偏波光の同相出力I’、直交位相出力Q’をフォトディテクタ423へ出力する。各出力光はフォトディテクタ423で検波され、検波信号がアナログ−デジタル変換器(ADC)424に入力される。アナログ−デジタル変換器(ADC)424はこれらの検波信号を量子化し、量子化信号i’、q’、i’、q’を出力する。量子化信号i’、q’、i’、q’はデジタル信号処理部(DSP)425で偏波分離処理が施され、復調信号i、q、i、qが得られる。
図9に、デジタル信号処理部(DSP)425の構成を示す。デジタル信号処理部(DSP)425は、バタフライフィルタ427、メモリ部428、CMA演算部429に加えて、CPE(キャリア位相推定:Carrier Phase Estimation)部450を備えている。
デジタル信号処理部(DSP)425へ入力された量子化信号i’、q’、i’、q’は、X’偏波およびY’偏波ごとに加算され、e’=i’+q’、e’=i’+q’としてバタフライフィルタ427に入力される。バタフライフィルタ427は入力された信号e’、e’に対して式(1)で示される行列演算を行い、復調信号eとeを出力する。
この行列Hの各要素を求める手法の一つにCMAアルゴリズムがある(例えば非特許文献1参照)。本実施形態では以下に述べるように、CMA演算部429がCMAアルゴリズムによって行列Hの各要素(フィルタ係数)を求める構成とした。CMAアルゴリズムは、式(3)に示した誤差関数ε、εを用いて量子化信号e’およびe’の強度を一定に保つ制御を行う。しかし、電界強度の情報だけからでは、量子化信号の中のデータがX偏波光に乗せられた情報か、Y偏波光に乗せられた情報かは区別できない。そのため、CMAアルゴリズムを用いて求めたフィルタ係数h11、h12、h21、h22を用いると、上述したように、X偏波である第1の信号光の信号成分Eを復調信号eに、Y偏波である第2の信号光の信号成分Eを復調信号eに収束させる場合があり得る。
そこで本実施形態では、フィルタ係数の計算に順序性を持たせることにより、復調信号eとeに収束する信号成分を制御することとした。ここで、この復調信号が送信側と入れ替わる現象は、フィルタ係数の更新毎に発生する現象ではない。そのため、最初に正しいフィルタ係数をバタフライフィルタ427に入力し、その後は順次、式(2)に従って更新することにより、送信側と対応した復調信号に収束させるフィルタ係数を決定することができる。本実施形態においては、第1の実施形態で用いたトレーニング方法によって、X偏波の信号成分Eを復調信号eに、Y偏波の信号成分Eを復調信号eに収束させるバタフライフィルタ427の係数h11、h12、h21、h22を決定した。
CPE部450は、CMA演算処理によって得られた復調信号eとeから位相情報を抽出し、X偏波の復調信号eからIチャネルとQチャネルの復調信号i、qを、Y偏波の復調信号eからi、qをそれぞれ分離して出力する。
本実施形態では、偏波多重される2系統の信号の変調方式として、QPSK変調方式を用いることとした。しかし、これに限らず、8PSK(8位相偏移変調:8−Phase Shift Keying)変調方式、16QAM(直交振幅変調:Quadrature Amplitude Modulation)変調方式など、他の多値変調方式であっても用いることができる。
上述したように本実施形態によれば、送信側で第1の偏波光を第1の信号で、第2の偏波光を第2の信号でそれぞれ多値変調した場合においても、偏波多重光信号を偏波分離し、第1の信号および第2の信号を送信側と対応づけて受信することが可能となる。
第1から第3の実施形態においては、フィルタ係数の決定にCMAアルゴリズムを用いることとした。しかし、これに限らず、LMS(最小平均二乗:Least Mean Square)アルゴリズムなど、バタフライフィルタのフィルタ係数決定アルゴリズムであれば、他のアルゴリズムであっても使用することができる。
また、上記実施形態では、一方の偏波光の出力を制御するために可変減衰器(VOA)を用いることとしたが、これに限らず、変調器のバイアスを調整することにより出力を制御することとしてもよい。
本発明は上記実施形態に限定されることなく、特許請求の範囲に記載した発明の範囲内で、種々の変形が可能であり、それらも本発明の範囲内に含まれるものであることはいうまでもない。
この出願は、2010年1月8日に出願された日本出願特願2010−002501を基礎とする優先権を主張し、その開示の全てをここに取り込む。
上記の実施形態の一部又は全部は、以下の付記のようにも記載されうるが、以下には限られない。
(付記1)コヒーレント光検波を行うコヒーレント光受光部と、制御係数で定まる信号処理を行う信号処理部を有し、前記コヒーレント光受光部は、第1の送信信号で変調された第1の偏波光を受光して第1の検波信号を出力し、第2の送信信号で変調された第2の偏波光と前記第1の偏波光を同時に受光して第2の検波信号を出力し、前記信号処理部は、前記第1の検波信号に基づいて第1の制御係数を決定し、前記第1の制御係数と前記第2の検波信号に基づいて第2の制御係数を決定し、前記第2の制御係数を用いて、前記第1の送信信号に対応する第1の受信信号と、前記第2の送信信号に対応する第2の受信信号を出力するコヒーレント光受信器。
(付記2)付記1に記載したコヒーレント光受信器において、前記信号処理部は、制御係数に基づいて信号処理を行うフィルタ部と、前記制御係数を制御係数決定アルゴリズムにより求める制御係数演算部を有し、前記制御係数演算部は、前記第1の検波信号の入力に対して出力信号が前記第1の受信信号に収束するように第1の制御係数を決定し、前記第2の検波信号の入力に対して出力信号が前記第2の受信信号に収束するように前記第1の制御係数を変更し、出力信号が前記第2の受信信号に収束するときの制御係数を前記第2の制御係数と決定し、前記フィルタ部は、前記第2の制御係数に基づいて前記第1の受信信号と前記第2の受信信号を出力するコヒーレント光受信器。
(付記3)付記1または2に記載したコヒーレント光受信器において、前記信号処理部の動作を制御する受信制御部をさらに有し、前記受信制御部は、前記コヒーレント光受光部が前記第1の偏波光を受光したと判断したとき、前記信号処理部に対して前記第1の制御係数を決定する処理を開始させ、前記コヒーレント光受光部が前記第1の偏波光と前記第2の偏波光を同時に受光したと判断したとき、前記信号処理部に対して前記第2の制御係数を決定する処理を開始させるコヒーレント光受信器。
(付記4)付記3に記載したコヒーレント光受信器において、前記コヒーレント光受光部は、前記受信制御部に接続された光電変換部を備え、前記受信制御部は、前記光電変換部が第1の受光信号を出力したとき、前記コヒーレント光受光部が前記第1の偏波光を受光したと判断し、前記光電変換部が前記第1の受光信号の略2倍の受光信号を出力したとき、前記コヒーレント光受光部が前記第1の偏波光と前記第2の偏波光を同時に受光したと判断するコヒーレント光受信器。
(付記5)送信器と、前記送信器と光ファイバで接続されたコヒーレント光受信器を有し、前記送信器は、光源と、前記光源からの第1の偏光を有する出力光を第1の送信信号で変調して第1の偏波光を出力する第1の変調器と、前記光源からの第2の偏光を有する出力光を第2の送信信号で変調して第2の偏波光を出力する第2の変調器と、前記第1の偏波光と前記第2の偏波光を直交多重して前記光ファイバに送出する直交多重部と、前記第2の偏波光の強度を制御する送信制御部とを有し、前記コヒーレント光受信器は、コヒーレント光検波を行うコヒーレント光受光部と、制御係数で定まる信号処理を行う信号処理部と、前記信号処理部の動作を制御する受信制御部を有し、前記コヒーレント光受光部は、前記第1の偏波光を受光して第1の検波信号を出力し、前記第1の偏波光と前記第2の偏波光を同時に受光して第2の検波信号を出力し、前記受信制御部は、前記コヒーレント光受光部が前記第1の偏波光を受光したと判断したとき、前記信号処理部に第1の制御係数を決定する処理を開始させ、前記コヒーレント光受光部が前記第1の偏波光と前記第2の偏波光を同時に受光したと判断したとき、前記信号処理部に第2の制御係数を決定する処理を開始させ、前記信号処理部は、前記第1の検波信号に基づいて前記第1の制御係数を決定し、前記第1の制御係数と前記第2の検波信号に基づいて前記第2の制御係数を決定し、前記第2の制御係数を用いて、前記第1の送信信号に対応する第1の受信信号と、前記第2の送信信号に対応する第2の受信信号を出力するコヒーレント光通信システム。
(付記6)付記5に記載したコヒーレント光通信システムにおいて、前記信号処理部は、前記第1の検波信号の入力に対して出力信号が前記第1の受信信号に収束するように第1の制御係数を決定し、前記第2の検波信号の入力に対して出力信号が前記第2の受信信号に収束するように前記第1の制御係数を変更し、出力信号が前記第2の受信信号に収束するときの制御係数を前記第2の制御係数と決定するコヒーレント光通信システム。
(付記7)付記5または6に記載したコヒーレント光通信システムにおいて、前記送信制御部と前記受信制御部を接続する回線をさらに有し、前記受信制御部は、前記第1の制御係数が決定したとき、前記回線を介して前記送信制御部に第1の通知を送出し、前記送信制御部は、前記第1の通知を取得したとき、前記第2の偏波光の強度を増大させて前記第1の偏波光と前記第2の偏波光を同時に送出させ、さらに前記回線を介して前記受信制御部に第2の通知を送出し、前記受信制御部は、前記第2の通知を取得したとき、前記コヒーレント光受光部が前記第1の偏波光と前記第2の偏波光を同時に受光したと判断するコヒーレント光通信システム。
(付記8)付記5または6に記載したコヒーレント光通信システムにおいて、前記コヒーレント光受光部は、前記受信制御部に接続された光電変換部を備え、前記受信制御部は、前記光電変換部が第1の受光信号を出力したとき、前記コヒーレント光受光部が前記第1の偏波光を受光したと判断し、前記光電変換部が前記第1の受光信号の略2倍の受光信号を出力したとき、前記コヒーレント光受光部が前記第1の偏波光と前記第2の偏波光を同時に受光したと判断するコヒーレント光通信システム。
(付記9)第1の偏光を有する出力光を第1の送信信号で変調した第1の偏波光を送出し、前記第1の偏波光を受光しコヒーレント光検波して第1の検波信号を取得し、第2の偏光を有する出力光を第2の送信信号で変調した第2の偏波光を送出し、前記第1の偏波光と前記第2の偏波光を同時に受光しコヒーレント光検波して第2の検波信号を取得し、前記第1の検波信号に基づいて第1の制御係数を決定し、前記第1の制御係数と前記第2の検波信号に基づいて第2の制御係数を決定し、前記第2の制御係数を用いて、前記第1の送信信号に対応する第1の受信信号と、前記第2の送信信号に対応する第2の受信信号を取得するコヒーレント光通信方法。
(付記10)付記9に記載したコヒーレント光通信方法において、前記第1の制御係数の決定は、前記第1の検波信号の入力に対して出力信号が前記第1の受信信号に収束するように制御係数を設定することにより行い、前記第2の制御係数の決定は、前記第2の検波信号の入力に対して出力信号が前記第2の受信信号に収束するように前記第1の制御係数を変更することにより行い、出力信号が前記第2の受信信号に収束するときの制御係数を前記第2の制御係数と決定するコヒーレント光通信方法。
(付記11)付記9または10に記載したコヒーレント光通信方法において、前記第2の偏波光の送出は、前記第1の制御係数の決定を契機として開始するコヒーレント光通信方法。
(付記12)付記9から11のいずれか一項に記載したコヒーレント光通信方法において、前記第2の制御係数を決定する処理は、前記第2の偏波光の送出を契機として開始するコヒーレント光通信方法。
100 コヒーレント光受信器
110 コヒーレント光受光部
120 信号処理部
121 フィルタ部
122 制御係数演算部
200、300、400 コヒーレント光通信システム
210、310A、310B、410 送信器
211、311、411 信号光源(LD)
212、412 第1の位相変調器(PM
213、413 第2の位相変調器(PM
214、414 可変減衰器(VOA)
215、415 偏波ビームスプリッタ(PBS)
216、316、416 制御部
220、320A、320B、420 受信器
221、421、511 局所光源(LO)
222、422、512 90°ハイブリッド回路
223、323、423、513 フォトディテクタ(PD)
224、424、514 アナログ−デジタル変換器(ADC)
225、425、515 デジタル信号処理部(DSP)
226、326、426 受信制御部
227、427、516 バタフライフィルタ
228、428 メモリ部
229、429、517 CMA演算部(CMA)
230、330、430 光ファイバ
240、440 回線
300A、300B 端局
301 第1のコヒーレント光通信システム
302 第2のコヒーレント光通信システム
450 CPE部
500 関連するコヒーレント光受信器

Claims (12)

  1. コヒーレント光検波を行うコヒーレント光受光部と、制御係数で定まる信号処理を行う信号処理部を有し、
    前記コヒーレント光受光部は、第1の送信信号で変調された第1の偏波光を受光して第1の検波信号を出力し、第2の送信信号で変調された第2の偏波光と前記第1の偏波光を同時に受光して第2の検波信号を出力し、
    前記信号処理部は、前記第1の検波信号に基づいて第1の制御係数を決定し、前記第1の制御係数と前記第2の検波信号に基づいて第2の制御係数を決定し、前記第2の制御係数を用いて、前記第1の送信信号に対応する第1の受信信号と、前記第2の送信信号に対応する第2の受信信号を出力する
    コヒーレント光受信器。
  2. 請求項1に記載したコヒーレント光受信器において、
    前記信号処理部は、制御係数に基づいて信号処理を行うフィルタ部と、前記制御係数を制御係数決定アルゴリズムにより求める制御係数演算部を有し、
    前記制御係数演算部は、前記第1の検波信号の入力に対して出力信号が前記第1の受信信号に収束するように第1の制御係数を決定し、前記第2の検波信号の入力に対して出力信号が前記第2の受信信号に収束するように前記第1の制御係数を変更し、出力信号が前記第2の受信信号に収束するときの制御係数を前記第2の制御係数と決定し、
    前記フィルタ部は、前記第2の制御係数に基づいて前記第1の受信信号と前記第2の受信信号を出力するコヒーレント光受信器。
  3. 請求項1または2に記載したコヒーレント光受信器において、
    前記信号処理部の動作を制御する受信制御部をさらに有し、
    前記受信制御部は、前記コヒーレント光受光部が前記第1の偏波光を受光したと判断したとき、前記信号処理部に対して前記第1の制御係数を決定する処理を開始させ、
    前記コヒーレント光受光部が前記第1の偏波光と前記第2の偏波光を同時に受光したと判断したとき、前記信号処理部に対して前記第2の制御係数を決定する処理を開始させるコヒーレント光受信器。
  4. 請求項3に記載したコヒーレント光受信器において、
    前記コヒーレント光受光部は、前記受信制御部に接続された光電変換部を備え、
    前記受信制御部は、
    前記光電変換部が第1の受光信号を出力したとき、前記コヒーレント光受光部が前記第1の偏波光を受光したと判断し、
    前記光電変換部が前記第1の受光信号の略2倍の受光信号を出力したとき、前記コヒーレント光受光部が前記第1の偏波光と前記第2の偏波光を同時に受光したと判断するコヒーレント光受信器。
  5. 送信器と、前記送信器と光ファイバで接続されたコヒーレント光受信器を有し、
    前記送信器は、
    光源と、
    前記光源からの第1の偏光を有する出力光を第1の送信信号で変調して第1の偏波光を出力する第1の変調器と、
    前記光源からの第2の偏光を有する出力光を第2の送信信号で変調して第2の偏波光を出力する第2の変調器と、
    前記第1の偏波光と前記第2の偏波光を直交多重して前記光ファイバに送出する直交多重部と、
    前記第2の偏波光の強度を制御する送信制御部とを有し、
    前記コヒーレント光受信器は、コヒーレント光検波を行うコヒーレント光受光部と、制御係数で定まる信号処理を行う信号処理部と、前記信号処理部の動作を制御する受信制御部を有し、
    前記コヒーレント光受光部は、前記第1の偏波光を受光して第1の検波信号を出力し、前記第1の偏波光と前記第2の偏波光を同時に受光して第2の検波信号を出力し、
    前記受信制御部は、前記コヒーレント光受光部が前記第1の偏波光を受光したと判断したとき、前記信号処理部に第1の制御係数を決定する処理を開始させ、
    前記コヒーレント光受光部が前記第1の偏波光と前記第2の偏波光を同時に受光したと判断したとき、前記信号処理部に第2の制御係数を決定する処理を開始させ、
    前記信号処理部は、前記第1の検波信号に基づいて前記第1の制御係数を決定し、前記第1の制御係数と前記第2の検波信号に基づいて前記第2の制御係数を決定し、前記第2の制御係数を用いて、前記第1の送信信号に対応する第1の受信信号と、前記第2の送信信号に対応する第2の受信信号を出力する
    コヒーレント光通信システム。
  6. 請求項5に記載したコヒーレント光通信システムにおいて、
    前記信号処理部は、前記第1の検波信号の入力に対して出力信号が前記第1の受信信号に収束するように第1の制御係数を決定し、前記第2の検波信号の入力に対して出力信号が前記第2の受信信号に収束するように前記第1の制御係数を変更し、出力信号が前記第2の受信信号に収束するときの制御係数を前記第2の制御係数と決定するコヒーレント光通信システム。
  7. 請求項5または6に記載したコヒーレント光通信システムにおいて、
    前記送信制御部と前記受信制御部を接続する回線をさらに有し、
    前記受信制御部は、前記第1の制御係数が決定したとき、前記回線を介して前記送信制御部に第1の通知を送出し、
    前記送信制御部は、前記第1の通知を取得したとき、前記第2の偏波光の強度を増大させて前記第1の偏波光と前記第2の偏波光を同時に送出させ、さらに前記回線を介して前記受信制御部に第2の通知を送出し、
    前記受信制御部は、前記第2の通知を取得したとき、前記コヒーレント光受光部が前記第1の偏波光と前記第2の偏波光を同時に受光したと判断するコヒーレント光通信システム。
  8. 請求項5または6に記載したコヒーレント光通信システムにおいて、
    前記コヒーレント光受光部は、前記受信制御部に接続された光電変換部を備え、
    前記受信制御部は、
    前記光電変換部が第1の受光信号を出力したとき、前記コヒーレント光受光部が前記第1の偏波光を受光したと判断し、
    前記光電変換部が前記第1の受光信号の略2倍の受光信号を出力したとき、前記コヒーレント光受光部が前記第1の偏波光と前記第2の偏波光を同時に受光したと判断するコヒーレント光通信システム。
  9. 第1の偏光を有する出力光を第1の送信信号で変調した第1の偏波光を送出し、前記第1の偏波光を受光しコヒーレント光検波して第1の検波信号を取得し、
    第2の偏光を有する出力光を第2の送信信号で変調した第2の偏波光を送出し、前記第1の偏波光と前記第2の偏波光を同時に受光しコヒーレント光検波して第2の検波信号を取得し、
    前記第1の検波信号に基づいて第1の制御係数を決定し、
    前記第1の制御係数と前記第2の検波信号に基づいて第2の制御係数を決定し、
    前記第2の制御係数を用いて、前記第1の送信信号に対応する第1の受信信号と、前記第2の送信信号に対応する第2の受信信号を取得する
    コヒーレント光通信方法。
  10. 請求項9に記載したコヒーレント光通信方法において、
    前記第1の制御係数の決定は、前記第1の検波信号の入力に対して出力信号が前記第1の受信信号に収束するように制御係数を設定することにより行い、
    前記第2の制御係数の決定は、前記第2の検波信号の入力に対して出力信号が前記第2の受信信号に収束するように前記第1の制御係数を変更することにより行い、出力信号が前記第2の受信信号に収束するときの制御係数を前記第2の制御係数と決定するコヒーレント光通信方法。
  11. 請求項9または10に記載したコヒーレント光通信方法において、
    前記第2の偏波光の送出は、前記第1の制御係数の決定を契機として開始するコヒーレント光通信方法。
  12. 請求項9から11のいずれか一項に記載したコヒーレント光通信方法において、
    前記第2の制御係数を決定する処理は、前記第2の偏波光の送出を契機として開始するコヒーレント光通信方法。
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