JP2017028359A - 光受信装置およびタップ係数の更新方法 - Google Patents

光受信装置およびタップ係数の更新方法 Download PDF

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Abstract

【課題】波長分割多重信号の配置の変化に対して受信信号の品質の劣化が小さい光受信装置を提供する。
【解決手段】所定の目的チャネルを含む波長分割多重光を受信する光受信装置は、目的チャネルを含む入力光から電気信号を生成する受信器と、受信器により生成される電気信号をデジタル信号に変換するA/D変換器と、A/D変換器から出力されるデジタル信号を第1の周波数特性でフィルタリングするデジタルフィルタと、デジタルフィルタの周波数特性を制御するフィルタ制御部と、を備える。第2の周波数特性を指定するフィルタ制御指示が与えられたときに、フィルタ制御部は、デジタルフィルタの周波数特性を第1の周波数特性から第2の周波数特性へ段階的に遷移させる。
【選択図】図15

Description

本発明は、波長分割多重で伝送される光信号を受信する光受信装置および光受信装置において使用されるデジタルフィルタのタップ係数を更新する方法に係わる。
通信システムの大容量化または高速化を実現する技術の1つとして、波長分割多重(WDM:Wavelength Division Multiplexing)が普及している。WDMは、複数の異なる波長を利用してデータを伝送する。即ち、WDMにおいては、複数の波長チャネルが多重化される。例えば、88波長チャネルが多重化されるWDM伝送システムが実用化されている。また、DP−QPSK(Dual Polarization Quadrature Phase Shift Keying)変調方式およびデジタルコヒーレント信号処理技術が採用された伝送システムでは、1つの波長チャネルの伝送レートが100Gbpsまで高速化されている。この場合、8.8TbpsのWDM伝送システムを実現することが可能である。
WDM伝送システムの容量をさらに大きくする技術の1つとして、波長チャネルが配置される間隔を狭くする技術が提案されている。近年では、50GHzよりも狭い間隔で波長チャネルを配置する方式が提案されている。
ところが、波長チャネルが配置される間隔が狭くなると、波長チャネル間で干渉(すなわち、クロストーク)が発生しやすくなる。そして、クロストークは、各波長チャネルの品質を低下させる。このため、WDM伝送システムの光受信装置は、WDM信号から所望の波長チャネルの光信号を抽出するためのフィルタを備える。デジタルコヒーレント受信器においては、ローカル光により、WDM信号から所望の波長チャネルの光信号を抽出するが、近年、抽出された光信号に対して、更に、FIRフィルタなどのデジタルフィルタを利用して、隣接チャンネルからの影響を抑える技術が提案されている。
関連技術として、ナイキストWDMを利用して長距離にわたって高いスペクトル効率を実現する波長分割多重システムが提案されている(例えば、特許文献1)。また、光信号が高密度に配置された光波長多重信号を受信し、波長ごとに分離、合波、スイッチング、ルーティングを行う光波長多重伝送装置が提案されている(例えば、特許文献2)。
特開2013−183455号公報 特開2013−106187号公報
WDM信号から所望の波長チャネルの光信号を抽出するためのフィルタの帯域は、隣接する波長チャネルとの間の間隔に応じて適切に制御されることが好ましい。すなわち、フィルタの帯域が広すぎると、クロストークは十分に抑制されない。一方、フィルタの帯域が狭すぎると、抽出すべき信号の成分の一部が除去されるので、受信信号の品質が低下してしまう。
ところが、近年、通信中に波長チャネル間の間隔を変更可能なWDM伝送システムが提案されている。また、OADM(Optical Add Drop Multiplexer)ノードにおいて、隣接チャネルに信号が挿入されたり、或いは隣接チャネルから信号が除去されたりすることがある。これらのケースでは、隣接する波長チャネルとの間の間隔の変化に応じて、或いは隣接チャネルの状態の変化に応じて、フィルタの帯域が制御されることが好ましい。
しかしながら、WDM信号から所望の波長チャネルの光信号を抽出するためのフィルタの帯域が変化すると、受信信号の品質が一時的に劣化することがある。例えば、このフィルタの出力側に受信信号を等化する適応等化器が設けられている場合、フィルタの帯域が変化したときに、一時的に適応等化部が受信信号を十分に等化できないことがある。そして、受信信号が十分に等化されないと、その信号から再生されるデータのビット誤り率が高くなることがある。
本発明の1つの側面に係わる目的は、波長分割多重信号の配置の変化に対して受信信号の品質の劣化が小さい光受信装置を提供することである。
本発明の1つの態様の光受信装置は、所定の目的チャネルを含む波長分割多重光を受信する。この光受信装置は、前記目的チャネルを含む入力光から電気信号を生成する受信器と、前記受信器により生成される電気信号をデジタル信号に変換するA/D変換器と、前記A/D変換器から出力されるデジタル信号を第1の周波数特性でフィルタリングするデジタルフィルタと、前記デジタルフィルタの周波数特性を制御するフィルタ制御部と、を備える。第2の周波数特性を指定するフィルタ制御指示が与えられたときに、前記フィルタ制御部は、前記デジタルフィルタの周波数特性を前記第1の周波数特性から前記第2の周波数特性へ段階的に遷移させる。
上述の態様によれば、波長分割多重信号の配置の変化に対して受信信号の品質の劣化が小さくなる。
光伝送システムの一例を示す図である。 光伝送装置の構成の一例を示す図である。 トランスポンダの一例を示す図である。 WDM信号の例を示す図である。 光受信回路の一例を示す図である。 波長チャネル間のクロストークについて説明する図である。 デジタル信号処理器の機能の一例を示す図である。 デジタルフィルタの一例を示す図である。 デジタルフィルタのタップ係数およびフィルタ特性を示す図である。 フィルタ帯域制御の一例を示す図である。 サンプリング位相同期部の構成および動作の一例を示す図である。 適応等化部の構成の一例を示す図である。 適応等化部の動作の一例を示す図である。 タップ係数およびカットオフ周波数の更新の例を示す図である。 第1の実施形態の光受信回路の一例を示す図である。 係数テーブルの一例を示す図である。 第1の実施形態の係数更新方法の一例を示すフローチャートである。 第2の実施形態の光受信回路の一例を示す図である。 第2の実施形態の係数更新方法の一例を示すフローチャートである。 第3の実施形態の係数更新方法の一例を示すフローチャートである。 他の実施形態の光受信回路の一例を示す図である。
図1は、本発明の実施形態に係わる光伝送システムの一例を示す。光伝送システムは、複数の光伝送装置を備える。図1に示す例では、光伝送システムは、光伝送装置1A、1Bを備える。そして、光伝送装置1A、1B間は、光伝送路により接続されている。尚、光伝送装置1A、1B間の光伝送路上には、1または複数の光アンプが設けられていてもよい。
光伝送装置1A、1Bは、それぞれ1または複数のクライアントを収容することができる。クライアントは、ルータ等を介して光伝送装置1A、1Bに収容されるようにしてもよい。
光伝送装置1Aは、複数のクライアントから受信するデータ信号を多重化してWDM信号を生成する。そして、光伝送装置1Aは、光伝送路を介してこのWDM信号を光伝送装置1Bへ送信する。光伝送装置1Bは、光伝送装置1Aから受信するWDM信号を分離して各データ信号を再生する。そして、光伝送装置1Bは、各データ信号を対応するクライアントへ導く。なお、図1に示す光伝送システムは、光伝送装置1Bから光伝送装置1AへWDM信号を伝送することもできる。
図2は、光伝送装置の構成の一例を示す。光伝送装置1は、図2に示すように、複数のトランスポンダ11、光合波器12、光アンプ13、14、光分波器15、制御部16を備える。なお、図2に示す光伝送装置1は、図1に示す光伝送システムでは、光伝送装置1A、1Bに相当する。また、光伝送装置1は、図2に示していない他の回路要素を備えていてもよい。
トランスポンダ11は、クライアントから受信するデータを伝送する変調光信号を生成する。変調光信号の波長は、制御部16により制御される。このとき、制御部16は、複数の変調光信号の波長が互いに異なるように各トランスポンダ11を制御する。また、トランスポンダ11は、ネットワーク側から受信する変調光信号からデータを再生する。再生されたデータは、対応するクライアントに導かれる。
光合波器12は、複数のトランスポンダ11により生成される複数の変調光信号を合波してWDM信号を生成する。光アンプ13は、光合波器12から出力されるWDM信号を増幅する。光アンプ14は、ネットワークを介して受信するWDM信号を増幅する。光分波器15は、光アンプ14から出力されるWDM信号を(複数の波長を含んだままで分岐する等して)対応するトランスポンダ11に導く。
制御部16は、光伝送装置1の動作を制御する。例えば、制御部16は、各トランスポンダ11が処理する波長を制御することができる。また、制御部16は、例えば、光伝送システムを管理するネットワーク管理システムから受信する指示に従って光伝送装置1の動作を制御してもよい。なお、制御部16は、例えば、プロセッサおよびメモリを含むプロセッサシステムで実現される。この場合、プロセッサシステムは、与えられたプログラムを実行することにより、光伝送装置1の動作を制御する。
図3は、光伝送装置1に設けられるトランスポンダ11の一例を示す。トランスポンダ11は、図3に示すように、IFモジュール11a、フレーマー11b、光送受信モジュール11cを備える。なお、トランスポンダ11は、図3に示していない他の回路要素を備えていてもよい。
IFモジュール11aは、1または複数のクライアント回線を収容する。クライアント回線は、光信号を伝送してもよいし、電気信号を伝送してもよい。フレーマー11bは、フレーム処理を実行する。たとえば、フレーマー11bは、クライアント側で使用されるSONET (Synchronous Optical Network)/GbE (Gigabit Ethernet(登録商標))とネットワーク側で使用されるOTN(Optical Transport Network)との間のフォーマット変換を行ってもよい。さらに、フレーマー11bは、誤り訂正を行うこともできる。光送受信モジュール11cは、フレーマー11bにより生成されるフレームを伝送する変調光信号を生成する。また、光送受信モジュール11cは、受信した変調光信号を復調してフレーマー11bに導く。
図4は、光伝送システムにおいて伝送されるWDM信号の例を示す。図4(a)に示す例では、複数の波長チャネルが50GHz間隔で配置されている。なお、50GHz間隔で波長チャネルが配置されるWDM伝送システムは、実用化されている。
図4(b)は、スーパーチャネル信号を含むWDM信号の一例を示す。スーパーチャネルは、伝送ルートが同じである複数の波長チャネルを含む。そして、スーパーチャネルに属する複数の波長チャネルは、50GHzよりも狭い間隔で配置され得る。例えば、スーパーチャネルに属する複数の波長チャネルは、37.5GHz間隔で配置される。したがって、スーパーチャネル技術を使用することにより、WDM信号の容量を大きくすることができる。なお、スーパーチャネルにおいては、波長チャネル間の干渉(クロストーク)が抑制されるように、各波長チャネルの光信号のスペクトルが整形される。スペクトルの整形は、例えば、レイズドコサインフィルタまたはナイキストフィルタにより実現される。
図5は、光受信回路の一例を示す。図5に示す光受信回路20は、たとえば、各トランスポンダ11の光送受信モジュール11c内に設けられる。そして、光受信回路20は、図5に示すように、受信器フロントエンド回路21、局発光源22、A/D変換器(ADC)23、デジタル信号処理器(DSP)24を備える。
受信光信号は、図2に示す光分波器15から光受信回路20に導かれてくる。ここで、光分波器15は、WDM信号を分岐する。すなわち、光受信回路20は、目的チャネルの光信号を受信する。
受信器フロントエンド回路21は、受信光信号と局発光源22により生成される局発光とを混合することにより、受信光信号の振幅および位相を表す電気信号(電界情報信号)を生成する。なお、局発光の波長λ0は、目的チャネルの波長とほぼ同じである。また、電界情報信号は、ベースバンド領域のI成分信号およびQ成分信号から構成される。A/D変換器23は、受信器フロントエンド回路21から出力される電気信号(電界情報信号)をデジタル信号に変換する。そして、デジタル信号処理器24は、A/D変換器23から出力されるデジタル信号からデータを再生する。
ただし、受信光信号の波長チャネルの間隔が狭いときは、光分波器15において目的チャネルの光信号のみを抽出できないことがある。また、光伝送装置の構成によっては、図5に示すように、互いに隣接する複数の波長チャネルの光信号が光受信回路20に導かれることがある。したがって、デジタル信号処理器24に入力されるデジタル電界情報信号は、クロストーク成分を含むことがある。
図6は、波長チャネル間のクロストークについて説明する図である。以下の記載では、図6(a)に示すように、目的チャネルch0および隣接チャネルchx、chyの光信号が光受信回路20に入力されるものとする。目的チャネルch0および隣接チャネルchx、chyは、例えば、1つのスーパーチャネルに属する。この実施例では、目的チャネルch0と隣接チャネルchx、chyとの間にクロストークが発生している。なお、図6(a)は、光領域のスペクトルを表している。
図6(b)は、図5に示すデジタル信号処理器24の入力信号を表している。ここで、受信光信号は、上述したように、受信器フロントエンド回路21において局発光と混合される。このため、目的チャネルの信号成分がベースバンド領域に現れている。また、A/D変換器23において、実質的に、高周波成分が除去される。しかしながら、デジタル信号処理器24の入力信号においてもクロストーク成分は残留している。
そこで、デジタル信号処理器24は、図6(c)に示すように、ローパスフィルタを利用して、隣接チャネルの信号成分を除去する。このローパスフィルタは、例えば、FIRフィルタなどのデジタルフィルタで実現される。ただし、ローパスフィルタを利用して隣接チャネルの信号成分を除去しても、クロストーク成分を完全に除去することは困難である。
図7は、デジタル信号処理器24の機能の一例を示す。デジタル信号処理器24は、デジタルフィルタ31、分散補償部32、サンプリング位相同期部33、適応等化部34、周波数オフセット補償部35、搬送波位相再生部36を備える。なお、デジタル信号処理器24は、図7に示していない他の機能を備えていてもよい。例えば、デジタル信号処理器24は、光送受信モジュール11cにおいて、光受信回路および光送信回路によって共用されるようにしてもよい。すなわち、デジタル信号処理器24は、送信信号を生成する機能、予等化を行う機能などを備えていてもよい。また、分散補償部32は、図7(a)に示すように、デジタルフィルタ31の出力側に設けられていてもよいし、図7(b)に示すように、デジタルフィルタ31の入力側に設けられていてもよい。以下の記載では、デジタルフィルタ31の出力側に分散補償部32が設けられていているものとする。
デジタルフィルタ31は、入力信号の低周波成分を通過させ、高周波成分を除去する。即ち、デジタルフィルタ31は、ローパスフィルタとして動作する。この実施例では、デジタルフィルタ31は、図8に示すFIRフィルタにより実現される。この場合、デジタルフィルタ31は、複数の遅延要素31a、複数の乗算器31b、加算回路31cを備える。各遅延要素31aは、入力信号xを1サンプル時間だけ遅延させる。各乗算器31bは、入力信号xに対応するタップ係数Cを乗算する。すなわち、連続するp個のサンプルとタップ係数C(1)〜C(p)との乗算が実行される。加算回路31cは、乗算結果の和を出力する。
デジタルフィルタ31は、タップ係数C(1)〜C(p)を適切に決定することにより、ローパスフィルタとして動作することができる。図9(a)は、ローパスフィルタを実現するタップ係数の一例を示す。また、図9(b)は、図9(a)に示すタップ係数が与えられたデジタルフィルタ31の周波数特性を示す。ローパスフィルタのカットオフ周波数は、タップ係数により制御される。
分散補償部32は、光伝送路において光信号に付加された分散を補償する。サンプリング位相同期部33は、A/D変換器23のサンプリングタイミングを調整する機能を含む。適応等化部34は、受信信号の帯域(ここでは、スペクトル)を等化する。また、受信光信号が偏波多重光信号であるときは、適応等化部34は、偏波分離および偏波モード分散の補償も合わせて行うことができる。周波数オフセット補償部35は、受信光信号の搬送波周波数と局発光の周波数との差分を補償する。搬送波位相再生部36は、受信光信号の搬送波の位相を再生する。なお、図示していないが、デジタル信号処理器24は、周波数オフセットが補償され、さらに位相が再生された信号からデータを再生することができる。
このように、デジタル信号処理器24は、ローパスフィルタとして動作するデジタルフィルタ31を備え、受信信号の高周波成分を除去する。この結果、クロストークによる影響が抑制され、ビット誤り率が低下する。
ところが、近年、通信中に波長チャネルの間隔を変更可能なWDM伝送システムが提案されている。また、光分岐挿入ノードにおいて、WDM信号から指定された波長の光信号が分岐されたとき、或いは、WDM信号に光信号が挿入されたときは、目的チャネルと隣接チャネルとの間の間隔が変化することがある。したがって、これらのケースでは、目的チャネルと隣接チャネルとの間の間隔の変化に応じてフィルタの周波数特性(ここでは、ローパスフィルタのカットオフ周波数)が制御されることが好ましい。
図10は、波長チャネルの間隔に応じてフィルタ帯域を制御する実施例を示す。なお、図10(a)〜図10(d)は、デジタル信号処理器24への入力信号およびデジタルフィルタ31の通過帯域を模式的に示している。
図10(a)に示す例では、所定の周波数間隔で波長チャネルが配置されている。そして、デジタルフィルタ31は、目的チャネルの信号成分を通過させ、隣接チャネルの信号を遮断するように制御される。「f1」は、ローパスフィルタとして動作するデジタルフィルタ31のカットオフ周波数に相当する。
デジタルフィルタ31がカットオフ周波数f1で動作しているときに、図10(b)に示すように、波長チャネル間の間隔が狭くなったものとする。そうすると、目的チャネルの信号成分だけでなく、隣接チャネルの信号成分の一部もデジタルフィルタ31を通過してしまう。よって、隣接チャネルの信号成分を除去するためには、図10(c)に示すように、デジタルフィルタ31の通過帯域を狭くする(即ち、デジタルフィルタ31のカットオフ周波数を低くする)ことが好ましい。図10(b)〜図10(c)においては、デジタルフィルタ31のカットオフ周波数がf1からf2に制御されている。
デジタルフィルタ31がカットオフ周波数f2で動作しているときに、図10(d)に示すように、波長チャネル間の間隔が広くなったものとする。そうすると、デジタルフィルタ31により目的チャネルの信号成分の一部が除去されてしまい、信号の品質が劣化することになる。よって、目的チャネルの信号の品質を改善するためには、図10(a)に示すように、デジタルフィルタ31の通過帯域を広くする(即ち、デジタルフィルタ31のカットオフ周波数を高くする)ことが好ましい。
なお、図10に示す例では、波長チャネルの間隔に応じてフィルタ帯域が制御されているが、他の要因でフィルタ帯域を制御してもよい。例えば、目的チャネルに隣接するチャネルにおいて信号が停止したときに、フィルタの通過帯域を広くしてもよい。また、目的チャネルに隣接するチャネルにおいて信号が追加されたときに、フィルタの通過帯域を狭くしてもよい。
このように、WDM信号を受信する光受信回路20は、目的チャネルの受信品質を改善するために、波長チャネルの間隔などに応じてデジタルフィルタ31の周波数特性を制御することができる。例えば、波長チャネルの間隔の変更を指示するメッセージをネットワーク管理システムから受信すると、光受信回路20は、そのメッセージに応じてデジタルフィルタ31の周波数特性を制御する。
しかしながら、目的チャネルの光信号を抽出するためのデジタルフィルタ31の周波数特性が変化すると、受信信号の品質が一時的に劣化することがある。すなわち、デジタルフィルタ31の周波数特性が急激に変化すると、デジタルフィルタ31の出力信号が大きく変化する。そして、デジタルフィルタ31の出力信号が大きく変化すると、サンプリング位相同期部33及び/又は適応等化部34は、その信号の変化に追従できないことがある。具体的には、サンプリング位相同期部33により制御されるサンプリングタイミングがずれることがある。また、適応等化部34は、受信信号を正しく等化できないことがある。
図11は、サンプリング位相同期部33の構成および動作の一例を示す。サンプリング位相同期部33は、図11(a)に示すように、位相検出部33a、ループフィルタ33b、位相調整部33c、ループフィルタ33dを備える。なお、サンプリング位相同期部33は、他の回路要素を備えていてもよい。
位相検出部33aは、A/D変換器23のサンプリング位相を検出する。例えば、位相検出部33aは、受信信号に対してサンプリングクロックが進んでいるのか遅れているのかを表す位相シフト情報を出力する。ループフィルタ33bは、位相検出部33aから出力される位相シフト情報を平均化しサンプリング位相調整量を算出する。位相調整部33cは、ループフィルタ33bにより算出されるサンプリング位相調整量に応じてサンプリング位相を調整する。ループフィルタ33dは、ループフィルタ33bにより算出されるサンプリング位相調整量をさらに平均化してサンプリング周波数制御値を算出する。
D/A変換器(DAC)41は、サンプリング周波数制御値をアナログ信号に変換して制御電圧を生成する。電圧制御発振器(VCO)42は、制御電圧に対応する周波数のクロック信号を生成する。このクロック信号は、A/D変換器23のサンプリングクロックとして使用される。
光受信回路20が安定して動作しているときは、図11(b)に示すように、位相調整量(例えば、ループフィルタ33bにより算出されるサンプリング位相調整量)はほぼゼロである。ここで、デジタルフィルタ31の周波数特性が変化すると、サンプリング位相同期部33の入力信号が変化する。図11(b)では、時刻T1においてデジタルフィルタ31の周波数特性が変化している。そうすると、位相調整量が一時的に変化する。そして、デジタルフィルタ31の周波数特性の変化に起因してサンプリング位相同期部33の入力信号が大きく変化すると、位相調整量が所定の許容範囲から外れることがある。許容範囲は、例えば、光伝送システムが保証すべきビット誤り率に対応して設定される。
図12は、適応等化部34の構成の一例を示す。この例では、光受信回路20は、偏波多重光信号を受信するものとする。また、適応等化部34は、複数のサンプルに対する信号処理を並列に実行するものとする。この構成においては、適応等化部34のクロック周波数が低くなり、消費電力が削減される。
適応等化部34は、図12に示すように、バタフライFIRフィルタ34a、係数算出部34h、34v、乗算器34b、加算器34cを備える。バタフライFIRフィルタ34aは、与えられるタップ係数に応じて、偏波分離を行うと共に、入力信号を等化する。係数算出部34h、34vは、例えば、下式で目標係数を算出する。
34h:μ*(γ−|Eh(0)|2)*Eh(0)
34v:μ*(γ−|EV(0)|2)*EV(0)
μは、バタフライFIRフィルタ34aに与えられるタップ係数を滑らかに変化させるためのステップサイズパラメータであり、0<μ<1である。
乗算器34bは、入力信号に係数算出部34h、34vにより算出された係数を乗算する。加算器34cは、乗算器34bの出力信号に偏波分離パラメータWを加算することによりタップ係数を補正する。そして、バタフライFIRフィルタ34aは、補正されたタップ係数を利用して受信信号を等化(および、偏波分離、偏波モード分散補償)を実行する。
図13は、適応等化部34の動作の一例を示す。適応等化部34の入力信号は、ローパスフィルタとして動作するデジタルフィルタ31によりフィルタリングされている。このため、適応等化部34の入力信号は、図13(a)に示すように、低周波数成分のパワーが大きく、且つ、高周波数成分のパワーが小さいスペクトルを有する。
図13(b)は、適応等化部34により等化された信号のスペクトルを表す。適応等化部34により等化された信号のスペクトルは、ほぼ平坦である。換言すれば、適応等化部34のタップ係数は、出力信号のスペクトルがほぼ平坦になるように決定される。
デジタルフィルタ31の周波数特性が変化すると、適応等化部34の入力信号が変化する。このため、デジタルフィルタ31の周波数特性が変化したときは、適応等化部34の出力信号のスペクトルは、図13(c)に示すように、一時的に平坦ではなくなる。
ここで、適応等化部34のタップ係数は、図12に示すフィードバック系により制御される。このため、適応等化部34の入力信号が変化したときから所定の収束時間が経過すると、適応等化部34の出力信号のスペクトルは図13(b)に示す状態に戻る。ところが、デジタルフィルタ31の周波数特性の変化に起因して適応等化部34の入力信号が大きく変化すると、適応等化部34のフィードバック系が収束するまでの時間が長くなる。特に、複数のサンプルに対する信号処理が並列に実行される構成では、適応等化部34が収束するまでの期間により多くのサンプルが処理されるので、適応等化部34の追従能力が低くなる。また、係数算出部34h、34vにおいてステップサイズパラメータμが使用される構成では、タップ係数がゆっくりと変化するので、適応等化部34の追従能力がさらに低くなる。
このように、適応等化部34の追従能力が低いときは、デジタルフィルタ31の周波数特性の変化に起因して適応等化部34の入力信号が大きく変化すると、適応等化部34はその信号のスペクトルを適切に等化できない。この結果、デジタルフィルタ31の周波数特性が変化した直後は、信号の特性が悪くなり、ビット誤り率が高くなるおそれがある。
これらの問題は、目的チャネルを抽出するデジタルフィルタの周波数特性が急激に変化することに起因する。したがって、本発明の実施形態に係わる光受信回路は、目的チャネルを抽出するデジタルフィルタの周波数特性を段階的に変化させる機能を備える。たとえば、ある目標周波数特性が指示されたときに、光受信回路20は、デジタルフィルタ31の周波数特性を、現在の周波数特性から目標周波数特性へ段階的に遷移させる。そうすると、サンプリング位相同期部33において、位相調整量が閾値範囲から外れにくくなる。また、適応等化部34から出力される信号のスペクトルは、平坦に近い状態を維持する。
一例として、デジタルフィルタ31のカットオフ周波数が15GHzで動作しているものとする。このとき、デジタルフィルタ31には、カットオフ周波数を15GHzに制御するタップ係数が与えられている。例えば、図14(a)に示す○印で表されるタップ係数セットがデジタルフィルタ31に与えられる。
ここで、カットオフ周波数を15GHzから17GHzへ変更するフィルタ制御指示が光受信回路20に与えられるものとする。この場合、光受信回路20は、デジタルフィルタ31のカットオフ周波数を15GHzから17GHzへ段階的に変化させる。図14(b)に示す例では、カットオフ周波数は、15GHzからいったん16GHzに変更された後、17GHzへ変更されている。この場合、デジタルフィルタ31には、カットオフ周波数を16GHzに制御するためのタップ係数セットが与えられる。その後、カットオフ周波数を17GHzに制御するためのタップ係数セットがデジタルフィルタ31に与えられる。なお、図14(a)では、△印は、カットオフ周波数を16GHzに制御するタップ係数セットを表し、□印は、カットオフ周波数を17GHzに制御するタップ係数セットを表す。
このように、本発明の実施形態に係わる光受信回路は、デジタルフィルタ31のタップ係数を現在のタップ係数(以下、現在係数)から目標カットオフ周波数を実現するタップ係数(以下、目標係数)へ変更するときに、中間係数を使用する。すなわち、デジタルフィルタ31のタップ係数は、現在係数から目標係数へ遷移する過程で複数回更新される。このとき、タップ係数は、例えば、デジタルフィルタ31のカットオフ周波数が所定量だけ変化するように更新される。以下の記載では、デジタルフィルタ31のカットオフ周波数の変化量を「周波数変化量」と呼ぶことがある。また、タップ係数は、例えば、所定の時間間隔で更新される。以下の記載では、タップ係数を更新する時間間隔を「更新間隔」と呼ぶことがある。
デジタルフィルタ31のタップ係数を現在係数から目標係数へ遷移させるための時間を短くするためには、周波数変化量を大きくし、更新間隔を短くすることが要求される。ただし、周波数変化量を大きくし過ぎた場合、または更新間隔を短くし過ぎた場合には、信号特性が劣化することがある。したがって、周波数変化量および更新間隔は、下記の条件を考慮して決定される。
周波数変化量は、デジタルフィルタ31のカットオフ周波数の変化に対するデジタル信号処理器24の追従能力に応じて決定されることが好ましい。例えば、デジタルフィルタ31のカットオフ周波数を変化させたときに、サンプリング位相同期部33の位相調整量が図11(b)に示す許容範囲から外れないように、周波数変化量が決定される。あるいは、デジタルフィルタ31のカットオフ周波数を変化させたときに、適応等化部34の出力信号のスペクトルの形状が平坦状態から大きく崩れないように、周波数変化量が決定される。
更新間隔は、デジタルフィルタ31のカットオフ周波数の変化に対するデジタル信号処理器24の処理の収束時間に応じて決定されることが好ましい。例えば、更新間隔は、サンプリング位相同期部33の収束時間よりも長くなるように決定される。サンプリング位相同期部33の収束時間は、デジタルフィルタ31のカットオフ周波数の変化に起因してサンプリング位相同期部33の位相調整量が変化したときに、その位相調整量が定常値から或る閾値内に戻るまでの時間に相当する。あるいは、更新間隔は、適応等化部34の収束時間よりも長くなるように決定される。適応等化部34の収束時間は、デジタルフィルタ31のカットオフ周波数の変化に起因して適応等化部34の出力信号のスペクトルの形状が平坦状態から崩れたときに、そのスペクトルの形状が平坦またはほぼ平坦に戻るまでの時間に相当する。
<第1の実施形態>
図15は、第1の実施形態に係わる光受信回路の一例を示す。第1の実施形態の光受信回路20は、A/D変換器23、デジタル信号処理器24、係数制御部51、係数テーブル52を備える。デジタル信号処理器24は、分散補償部32、デジタルフィルタ31、サンプリング位相同期部33、適応等化部34を提供する。
なお、図15においては、A/D変換器23に入力側に設けられる受信器フロントエンド回路21および局発光源22は省略されている。また、デジタル信号処理器24は、図7に示す周波数オフセット補償部35および搬送波位相再生部36を提供してもよい。さらに、光受信回路20は、図15に示していない他の回路要素または機能を備えていてもよい。
係数制御部51は、フィルタ制御指示に従って、デジタルフィルタ31に与えるタップ係数を更新する。フィルタ制御指示は、デジタルフィルタ31のカットオフ周波数を変更する必要が生じたときに、変更後のカットオフ周波数(以下、目標カットオフ周波数)を指定する。また、フィルタ制御指示は、この実施例では、フィルタ制御指示生成部53により生成される。例えば、目的チャネルと隣接チャネルとの間の間隔が変化する旨を表すメッセージが送信局またはネットワーク管理システムから光受信回路20に与えられたときは、フィルタ制御指示生成部53は、そのメッセージに従って目標カットオフ周波数を表すフィルタ制御指示を生成する。なお、目標カットオフ周波数は、例えば、目的チャネルと隣接チャネルとの間の間隔に応じて算出されるものとする。
係数制御部51は、デジタルフィルタ31の現在のカットオフ周波数(以下、現在カットオフ周波数)を表す情報(又は、後述するインデックス値)を保持している。そして、係数制御部51は、現在カットオフ周波数およびフィルタ制御指示により指定される目標カットオフ周波数に基づいて係数テーブル52にアクセスする。
図16は、係数テーブル52の一例を示す。係数テーブル52には、デジタルフィルタ31のカットオフ周波数に対して、そのカットオフ周波数を実現するためのタップ係数が格納される。図16に示す例では、各カットオフ周波数に対してそれぞれ3個のタップ係数が格納されているが、実際には、デジタルフィルタ31の各タップに対応する係数が格納される。すなわち、デジタルフィルタ31のタップ数がkであるときは、各カットオフ周波数に対してk個のタップ係数が格納される。
係数テーブル52にタップ係数が格納されるカットオフ周波数の範囲は、例えば、ゼロから受信光信号のボーレートである。或いは、A/D変換器23が2倍サンプリングを行うときは、係数テーブル52にタップ係数が格納されるカットオフ周波数の範囲は、ゼロからサンプリング周波数/2であってもよい。また、係数テーブル52には、所定の周波数間隔でタップ係数が格納される。図16に示す例では、0.1GHz間隔で係数テーブル52にタップ係数が格納されている。この周波数間隔は、上述した「周波数変化量」に相当する。なお、係数テーブル52は、測定またはシミュレーション等に基づいて予め作成される。また、係数テーブル52の各レコードは、インデックス値を利用して参照される。
係数制御部51は、フィルタ制御指示を受信すると、係数テーブル52にアクセスしてタップ係数を取得する。そして、係数制御部51は、取得したタップ係数をデジタルフィルタ31に与える。したがって、デジタルフィルタ31の周波数特性は、フィルタ制御指示に従って制御される。すなわち、ローパスフィルタとして動作するデジタルフィルタ31のカットオフ周波数は、フィルタ制御指示に従って制御される。
係数制御部51は、例えば、光受信回路20に実装されるファームウェアにより実現される。この場合、ファームウェアは、デジタル信号処理器24とは別のプロセッサにより実行されるようにしてもよい。また、係数制御部51は、デジタル信号処理器24により実現されるようにしてもよい。
図17は、第1の実施形態のタップ係数更新方法の一例を示すフローチャートである。このフローチャートの処理は、例えば、フィルタ制御指示が係数制御部51に与えられたときに実行される。また、フィルタ制御指示は、デジタルフィルタ31のカットオフ周波数の目標値(以下、目標カットオフ周波数)を指定するものとする。
S1において、係数制御部51は、現在カットオフ周波数(ここでは、フィルタ制御指示が係数制御部51に与えられたときのデジタルフィルタ31のカットオフ周波数)に対応するインデックス値i_1を取得する。なお、現在カットオフ周波数に対応するインデックス値i_1は、例えば、係数制御部51によりアクセス可能なメモリに記録されている。
S2において、係数制御部51は、フィルタ制御指示により指定される目標カットオフ周波数に対応するインデックス値i_2を特定する。なお、係数テーブル52においてインデックス値とカットオフ周波数とはユニークに対応しており、係数制御部51は、指定された目標カットオフ周波数に対応するインデックス値を特定できるものとする。
S3において、係数制御部51は、変数nを初期化する。変数nは、インデックス値をカウントする。また、変数nの初期値は、現在カットオフ周波数に対応するインデックス値i_1である。
S4において、係数制御部51は、現在カットオフ周波数と目標カットオフ周波数とを比較する。そして、現在カットオフ周波数よりも目標カットオフ周波数の方が高いときには、係数制御部51は、S5において、変数zに「1」を設定する。一方、現在カットオフ周波数よりも目標カットオフ周波数の方が低いときは、係数制御部51は、S6において、変数zに「−1」を設定する。変数zは、S7〜S11の繰返し処理において、インデックス値を増加させるのか減少させるのかを表す。
S7において、係数制御部51は、変数nに変数zを加算する。すなわち、インデックス値がインクリメントまたはデクリメントされる。具体的には、現在カットオフ周波数よりも目標カットオフ周波数の方が高いときは、インデックス値が1だけインクリメントされる。一方、現在カットオフ周波数よりも目標カットオフ周波数の方が低いときは、インデックス値が1だけデクリメントされる。
S8において、係数制御部51は、係数テーブル52からインデックス値nに対応するタップ係数を取得する。インデックス値nは、S7において更新された変数nにより表される。S9において、係数制御部51は、係数テーブル52から取得したタップ係数をデジタルフィルタ31に与える。即ち、係数制御部51は、S8で取得したタップ係数でデジタルフィルタ31のタップ係数を更新する。そうすると、デジタルフィルタ31は、更新されたタップ係数でフィルタリングを行う。
S10において、係数制御部51は、デジタルフィルタ31のタップ係数を更新したときから時間Tだけ待つ。時間Tは、デジタル信号処理器24の収束時間に基づいて予め決められている。例えば、時間Tは、デジタルフィルタ31のカットオフ周波数の変化量に対するサンプリング位相同期部33または適応等化部34の収束時間に基づいて決定される。
S11において、係数制御部51は、変数nがインデックス値i_2に到達したか否かを判定する。ここで、インデックス値i_2は、目標カットオフ周波数に対応するレコードを指し示す。したがって、実質的には、デジタルフィルタ31のカットオフ周波数が目標カットオフ周波数まで変化したか否かが判定される。変数nがインデックス値i_2に到達していなければ、係数制御部51の処理はS7に戻る。すなわち、係数制御部51は、変数nがインデックス値i_2に到達するまで、S7〜S10の処理を繰り返し実行する。そして、変数nがインデックス値i_2に到達すると、係数制御部51の処理は終了する。
例えば、光受信回路20にフィルタ制御指示が与えられたとき、デジタルフィルタ31のカットオフ周波数が16GHzであったものとする。また、フィルタ制御指示は、目標カットオフ周波数=18GHzを指定しているものとする。さらに、光受信回路20は、図16に示す係数テーブル52を備えるものとする。この場合、現在カットオフ周波数に対応するインデックス値i_1は「160」である。また、目標カットオフ周波数に対応するインデックス値i_2は「180」である。
上述の条件下で図17に示すフローチャートの処理が開始される。ここで、変数nの初期値は「160」である。また、現在カットオフ周波数よりも目標カットオフ周波数の方が高いので、S4〜S6において「z=1」が得られる。したがって、S7において、変数nが「160」から「161」にインクリメントされる。そうすると、係数制御部51は、S8〜S9において、係数テーブル52からインデックス値「161」に対応するタップ係数を取得してデジタルフィルタ31に与える。この動作により、デジタルフィルタ31のカットオフ周波数は、16GHzから16.1GHzに更新される。
上述のようにしてタップ係数が更新されたときから時間Tが経過すると、S11が実行される。ここでは、変数nは「161」であり、インデックス値i_2よりも小さい。よって、係数制御部51の処理はS7に戻る。
係数制御部51は、変数nがインデックス値i_2に到達するまで、S7〜S10の処理を繰り返し実行する。そうすると、変数nが1ずつインクリメントされ、デジタルフィルタ31のタップ係数が順番に更新される。この動作により、デジタルフィルタ31のカットオフ周波数は、0.1GHzずつ段階的に大きくなってゆく。そして、デジタルフィルタ31のカットオフ周波数が18GHzまで変化したとき、変数nはインデックス値i_2に到達している。よって、係数制御部51の処理は終了する。
このように、第1の実施形態では、一定の時間間隔Tで、デジタルフィルタ31のタップ係数が更新され、現在カットオフ周波数から目標カットオフ周波数に向かってカットオフ周波数が段階的にシフトしてゆく。このとき、1回の更新におけるカットオフ周波数の変化量は、サンプリング位相同期部33および/または適応等化部34の追従能力に応じて決められている。また、係数更新の時間間隔は、サンプリング位相同期部33および/または適応等化部34の収束時間に応じて決められている。よって、目的チャネルと隣接チャネルとの間の間隔の変化に応じてデジタルフィルタ31の周波数特性が変更されるときに、デジタルフィルタ31の出力側で実行される信号処理による特性の劣化は小さい。
<第2の実施形態>
上述したように、デジタルフィルタ31のタップ係数が更新されると、信号特性が一時的に悪化する。そして、位相同期および/または適応等化の収束時間が経過すると、信号特性が良好な状態に戻る。このため、第1の実施形態では、測定またはシミュレーション等によって位相同期および/または適応等化の収束時間が予め決定され、その収束時間に基づいて時間間隔Tが決定される。そして、タップ係数は、この時間間隔Tで繰り返し更新される。
第2の実施形態では、サンプリング位相同期部33または適応等化部34の動作状態がモニタされる。そして、そのモニタ結果に応じてデジタルフィルタ31のタップ係数が更新される。
図18は、第2の実施形態に係わる光受信回路の一例を示す。ここで、光受信回路20の構成は、第1の実施形態および第2の実施形態においてほぼ同じである。ただし、第2の実施形態では、サンプリング位相同期部33および/または適応等化部34の収束状態がモニタされ、係数制御部51は、そのモニタ結果に応じてタップ係数の更新処理を実行する。
たとえば、適応等化部34は、出力信号のスペクトルの形状の歪みをモニタする。ここで、適応等化部34は、図12〜図13を参照しながら説明したように、出力信号のスペクトルが平坦になるように、入力信号を等化する。すなわち、等化動作が十分に収束しているときは、適応等化部34の出力信号のスペクトルは、図13(b)に示すように、ほぼ平坦である。ところが、デジタルフィルタ31のタップ係数が更新された直後は、一時的に、図13(c)に示すように、適応等化部34の出力信号のスペクトルの形状が崩れる。
そこで、適応等化部34は、最適スペクトルと現在のスペクトルとの差分を表すモニタ値を生成する。最適スペクトルは、例えば、図13(b)に示す状態であり、既知であるものとする。この場合、デジタルフィルタ31のタップ係数が更新された直後は、一時的に、モニタ値が大きくなる。その後、適応等化部34の出力信号のスペクトルは、フィードバック制御により徐々に最適スペクトルに近づいていくので、モニタ値は徐々に小さくなっていく。よって、モニタ値が十分に小さいときは、適応等化部34の等化動作が十分に収束していると判定される。なお、最適スペクトルと現在のスペクトルとの差分は、図12に示す係数算出部34h、34vにより生成される目標係数に基づいて算出してもよい。
係数制御部51は、このモニタ値を利用して、デジタルフィルタ31のタップ係数を更新する。一例としては、モニタ値が所定の閾値よりも大きいときは、係数制御部51はタップ係数を更新しない。これにより、適応等化部34における等化誤差の累積が回避される。
図19は、第2の実施形態のタップ係数更新方法の一例を示すフローチャートである。なお、S1〜S9の処理は、第1の実施形態および第2の実施形態において実質的に同じである。よって、以下では、第1の実施形態および第2の実施形態の差異について説明する。
係数制御部51は、S9においてデジタルフィルタ31のタップ係数を更新した後、S11において、変数nがインデックス値i_2に到達したか否かを判定する。そして、変数nがインデックス値i_2に到達していなければ、係数制御部51は、S21〜S23の処理を実行する。
S21において、係数制御部51は、デジタルフィルタ31のタップ係数を更新したときから時間tだけ待つ。時間tは、第1の実施形態の時間Tよりの短いものとする。そして、時間tが経過すると、係数制御部51は、S22において、適応等化部34からモニタ値を取得する。モニタ値は、上述したように、適応等化部34の出力信号の最適スペクトルと現在のスペクトルとの差分を表す。
S23において、係数制御部51は、取得したモニタ値と所定の閾値とを比較する。この閾値は、適応等化部34の出力信号の最適スペクトルと現在のスペクトルとの差分が十分に小さい状態を表す。したがって、モニタ値が閾値よりも大きいときは、係数制御部51は、適応等化部34の等化動作が収束していないと判定する。この場合、係数制御部51の処理はS21に戻る。すなわち、モニタ値が閾値以下になるまで、S21〜S23の処理が繰り返し実行される。なお、S21〜S23の処理が1回実行されると、時間tが経過することになる。そして、モニタ値が閾値以下になると、係数制御部51の処理はS7へ移行する。
係数制御部51は、変数nがインデックス値i_2に到達するまで、S7〜S9(S21〜S23を含む)の処理を繰り返し実行する。そして、変数nがインデックス値i_2に到達すると、係数制御部51の処理は終了する。
このように、係数制御部51は、S8〜S9においてタップ係数を更新した後、モニタ値を利用して、適応等化部34の出力信号のスペクトルをモニタする。そして、このモニタ値が閾値以下になったときに、次の係数更新が実行される。すなわち、係数制御部51は、適応等化部34の出力信号のスペクトルがほぼ平坦になったときに、次の係数更新を実行する。
第2の実施形態では、タップ係数の更新後に適応等化部34の等化動作が収束すれば、第1の実施形態の時間Tを待つことなく、次の係数更新が実行される。したがって、第1の実施形態と比較して、第2の実施形態の光受信回路においては、デジタルフィルタ31のカットオフ周波数の変更に要する時間を短くできる。
なお、上述の実施例では、適応等化部34の動作状態がモニタされるが、本発明の実施形態はこの構成に限定されるものではない。すなわち、係数制御部51は、サンプリング位相同期部33の動作状態を表すモニタ値を利用して係数更新のタイミングを決定してもよい。この場合、図11に示すループフィルタ33bにより算出されるサンプリング位相調整量またはループフィルタ33dにより算出されるサンプリング周波数制御値が、モニタ値として利用される。さらに、係数制御部51は、デジタル信号処理器24の他の動作を表すモニタ値を利用して係数更新のタイミングを決定してもよい。
<第3の実施形態>
第1および第2の実施形態では、デジタルフィルタ31のカットオフ周波数の変化量は一定である。これに対して、第3の実施形態では、位相同期および/または適応等化の状態をモニタしながら、そのモニタ値に応じてカットオフ周波数の変化量が調整される。なお、モニタ値は、第2および第3の実施形態において同じであってよい。したがって、光受信回路20の構成は、第2および第3の実施形態において実質的に同じである。
ただし、第1および第2の実施形態と比較して、第3の実施形態においては、より細かい周波数間隔で係数テーブルが作成されることが好ましい。すなわち、図16に示す例では0.1GHz間隔でタップ係数が格納されているが、第3の実施形態では、例えば、10MHz間隔でタップ係数が格納される。
図20は、第3の実施形態のタップ係数更新方法の一例を示すフローチャートである。なお、S1〜S6およびS8〜S11の処理は、第1の実施形態および第3の実施形態において実質的に同じである。よって、以下では、第1の実施形態および第3の実施形態の差異について説明する。
第3の実施形態では、係数制御部51は、図17に示すS7の代わりにS31〜S33を実行する。すなわち、S31において、係数制御部51は、適応等化部34からモニタ値を取得する。モニタ値は、上述したように、適応等化部34の出力信号の最適スペクトルと現在のスペクトルとの差分を表す。
S32において、係数制御部51は、取得したモニタ値に基づいて変化ステップsを計算する。このとき、モニタ値が大きいほど小さい変化ステップsが算出され、モニタ値が小さいほど大きい変化ステップsが算出される。一例としては、係数制御部51は、取得したモニタ値と所定の上限値との差分を計算する。上限値は、受信信号から再生されるデータの許容最大ビット誤り率を表すように決定される。或いは、上限値は、フレーム同期外れが発生しないように設計される。そして、係数制御部51は、例えば、下式を使用して変化ステップsを計算する。
s=round(|上限値−モニタ値|)
roundは、括弧内の値を四捨五入する関数を表す。すなわち、上限値とモニタ値との差分の絶対値を四捨五入することにより、変化ステップsが算出される。なお、この実施例では、変化ステップsは正の整数である。
S33において、係数制御部51は、係数テーブル52のインデックス値をsだけシフトさせる。シフトの方向は、変数zにより指定される。例えば、係数テーブル52の変化量が10MHz、上限値が10、モニタ値が4.2であるものとする。この場合、変化ステップsは6である。したがって、係数補正部51は、インデックス値を6だけシフトさせる。この動作により、デジタルフィルタ31のカットオフ周波数は60MHzシフトする。
このように、第3の実施形態では、適応等化部34の出力信号の状態を表すモニタ値に基づいて、係数更新ごとにデジタルフィルタ31のカットオフ周波数の変化量が決定される。したがって、デジタルフィルタ31のタップ係数の更新時に、再生データのビット誤り率を確実に所定の閾値よりも小さく抑制できる。
なお、上述の実施例では、適応等化部34の動作状態がモニタされるが、本発明の実施形態はこの構成に限定されるものではない。すなわち、係数制御部51は、サンプリング位相同期部33の動作状態を表すモニタ値を利用してカットオフ周波数の変化量を決定してもよい。さらに、係数制御部51は、デジタル信号処理器24の他の動作を表すモニタ値を利用してカットオフ周波数の変化量を決定してもよい。
<他の実施形態>
上述の実施例では、係数制御部51は、送信局またはネットワーク管理システム等から与えられる指示に応じてデジタルフィルタ31の状態を制御する。ただし、本発明はこの構成に限定されるものではない。すなわち、光受信回路20は、外部からの指示を受けることなくデジタルフィルタ31の状態を制御してもよい。
例えば、光受信回路20は、図21(a)に示すように、FFT回路61および検出部62を備える。FFT回路61は、A/D変換器23から出力されるデジタル信号に対してFFT演算を実行して周波数領域信号を生成する。検出部62は、FFT回路62により生成される周波数領域信号に基づいて、目的チャネルおよびその周辺の周波数領域のスペクトルを検出する。すなわち、検出部62は、目的チャネルおよびその隣接チャネルを検出する。そして、検出部62は、目的チャネルとその隣接チャネルとの間の間隔に基づいてフィルタ制御指示を生成する。
図21(b)および図21(c)は、受信信号のスペクトル(FFT回路61により生成される周波数領域信号)を示す。図21(b)に示す例では、目的チャネルの近傍に隣接チャネルは検知されている。この場合、検出部62は、検出したスペクトルに基づいて目的チャネルと隣接チャネルとの間の間隔を測定し、その測定結果に応じてデジタルフィルタ31のカットオフ周波数を決定する。そして、検出部62は、決定したカットオフ周波数を指定するフィルタ制御指示を係数制御部51に与える。そうすると、係数制御部51は、このフィルタ制御指示に従ってデジタルフィルタ31のタップ係数を更新する。
一方、図21(c)に示す例では、目的チャネルの近傍に隣接チャネルは検知されていない。この場合、検出部62は、隣接チャネルが信号を伝送していないことを表すフィルタ制御指示を係数制御部51に与える。そうすると、係数制御部51は、デジタルフィルタ31が十分に広い通過帯域を有するようにタップ係数を更新する。或いは、係数制御部51は、デジタルフィルタ31を停止してもよい。
20 光受信回路
23 A/D変換器
24 デジタル信号処理器(DSP)
31 デジタルフィルタ
33 サンプリング位相同期部
34 適応等化部
51 係数制御部
52 係数テーブル
53 フィルタ制御指示生成部
62 検出部

Claims (10)

  1. 所定の目的チャネルを含む波長分割多重光を受信する光受信装置において、
    前記目的チャネルを含む入力光から電気信号を生成する受信器と、
    前記受信器により生成される電気信号をデジタル信号に変換するA/D変換器と、
    前記A/D変換器から出力されるデジタル信号を第1の周波数特性でフィルタリングするデジタルフィルタと、
    前記デジタルフィルタの周波数特性を制御するフィルタ制御部と、を備え、
    第2の周波数特性を指定するフィルタ制御指示が与えられたときに、前記フィルタ制御部は、前記デジタルフィルタの周波数特性を前記第1の周波数特性から前記第2の周波数特性へ段階的に遷移させる
    ことを特徴とする光受信装置。
  2. 前記フィルタ制御部は、前記デジタルフィルタのカットオフ周波数が第1の周波数から少なくとも1つの中間周波数を経由して第2の周波数へ遷移するように、前記デジタルフィルタのタップ係数を段階的に更新する
    ことを特徴とする請求項1に記載の光受信装置。
  3. 前記フィルタ制御部は、前記デジタルフィルタのカットオフ周波数が前記第1の周波数から一定の周波数変化量で段階的に前記第2の周波数へ遷移するように、前記デジタルフィルタのタップ係数を段階的に更新する
    ことを特徴とする請求項2に記載の光受信装置。
  4. 前記フィルタ制御部は、一定の時間間隔で前記デジタルフィルタのタップ係数を段階的に更新する
    ことを特徴とする請求項3に記載の光受信装置。
  5. 前記デジタルフィルタの出力信号を等化する等化部をさらに備え、
    前記フィルタ制御部は、前記デジタルフィルタのカットオフ周波数を所定量ずつ変化させるように前記タップ係数を更新する過程において、
    前記タップ係数を更新した後に前記等化部の出力信号のスペクトルをモニタし、
    前記スペクトルがほぼ平坦になったときに前記タップ係数を更新する
    ことを特徴とする請求項2に記載の光受信装置。
  6. 前記デジタルフィルタの出力信号を利用して前記A/D変換器のサンプリング位相を調整する機能を含むサンプリング位相同期部をさらに備え、
    前記フィルタ制御部は、前記デジタルフィルタのカットオフ周波数を所定量ずつ変化させるように前記タップ係数を更新する過程において、
    前記タップ係数を更新した後に前記サンプリング位相同期部による位相調整量をモニタし、
    前記位相調整量が所定の閾値よりも小さくなったときに前記タップ係数を更新する
    ことを特徴とする請求項2に記載の光受信装置。
  7. 前記デジタルフィルタの出力信号を等化する等化部をさらに備え、
    前記フィルタ制御部は、一定の時間間隔で前記デジタルフィルタのカットオフ周波数を変化させるように前記タップ係数を更新する過程において、
    前記タップ係数を更新したときから前記一定の時間間隔に対応する所定時間が経過した時点での前記等化部の出力信号のスペクトルをモニタし、
    前記スペクトルの形状に基づいて前記デジタルフィルタのカットオフ周波数の変化量を計算し、
    前記計算した変化量だけ前記デジタルフィルタのカットオフ周波数が変化するように前記タップ係数を更新する
    ことを特徴とする請求項2に記載の光受信装置。
  8. 前記デジタルフィルタの出力信号を利用して前記A/D変換器部のサンプリング位相を調整する機能を含むサンプリング位相同期部をさらに備え、
    前記フィルタ制御部は、一定の時間間隔で前記デジタルフィルタのカットオフ周波数を変化させるように前記タップ係数を更新する過程において、
    前記タップ係数を更新したときから前記一定の時間間隔に対応する所定時間が経過した時点での前記サンプリング位相同期部による位相調整量をモニタし、
    前記位相調整量に基づいて前記デジタルフィルタのカットオフ周波数の変化量を計算し、
    前記計算した変化量だけ前記デジタルフィルタのカットオフ周波数が変化するように前記タップ係数を更新する
    ことを特徴とする請求項2に記載の光受信装置。
  9. 前記A/D変換器から出力されるデジタル信号に基づいて前記目的チャネルおよび隣接チャネルを検出し、前記目的チャネルと前記隣接チャネルとの間の間隔に基づいて前記フィルタ制御指示を生成する検出部をさらに備え、
    前記フィルタ制御部は、前記検出部により生成されるフィルタ制御指示に応じて前記デジタルフィルタの周波数特性を制御する
    ことを特徴とする請求項1に記載の光受信装置。
  10. 所定の目的チャネルを含む波長分割多重光を受信し、前記目的チャネルを含む入力光から電気信号を生成する受信器と、前記受信器により生成される電気信号をデジタル信号に変換するA/D変換器と、前記A/D変換器から出力されるデジタル信号をフィルタリングするデジタルフィルタとを備える光受信回路において、前記デジタルフィルタのタップ係数を更新する方法であって、
    前記デジタルフィルタが第1の周波数特性で前記デジタル信号をフィルタリングしているときに、第2の周波数特性を指定するフィルタ制御指示を受信し、
    前記デジタルフィルタの周波数特性が前記第1の周波数特性から前記第2の周波数特性へ遷移するように、前記デジタルフィルタのタップ係数を段階的に更新する
    ことを特徴とするタップ係数更新方法。
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