JP5850041B2 - 光受信器、偏波分離装置、および光受信方法 - Google Patents

光受信器、偏波分離装置、および光受信方法 Download PDF

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Description

本発明は光受信器、偏波分離装置、および光受信方法に関し、特に、偏波多重コヒーレント光受信装置に用いる光受信器、偏波分離装置、および光受信方法に関する。
光伝送システムにおけるコヒーレント光受信方式は、通信環境の大容量化の要望に伴い重要な技術となっている。コヒーレント光受信方式は、光の振幅と位相のいずれか、もしくは両方に、伝送する情報を印加して伝送する。この振幅や位相に印加された情報を受信するために、受信した光を、それとほぼ同じ光の周波数を有する局部発振光と混合し、混合により発生する干渉光を光検出器で検出して電気信号に変換する。変換された電気信号は、後段のデジタル信号処理回路によりデジタル処理されて復調信号が得られる。
このような光伝送システムにおいて、光の直交する2つの偏波(XおよびY)を利用して2つの独立した信号を多重して送信する偏波多重技術は、単一の偏波を利用した光伝送システムと比較して、2倍のスペクトル効率を得ることが可能である。そのため、偏波多重コヒーレント光受信技術は、近年多くの光伝送システムで使用されるようになってきた。
図1は、偏波多重コヒーレント光受信方式を適用した一般的な光受信装置の構成例を示すブロック図である。
この光受信装置500は、入力信号光として、変調された搬送波が偏波多重された信号光をコヒーレント受信する。変調方式の例として、位相偏移変調、直交位相振幅変調がある。ここでは、変調方式として、位相偏移変調を例として用いる。
図示しない光ファイバ伝送路を経由して伝搬されてくる信号光が、光受信装置の偏波ビームスプリッタ511に入力する。偏波ビームスプリッタ511は入力する信号光をX成分の偏波とY成分の偏波に分離する。分離された各成分は、それぞれの成分に対応する光ハイブリッド回路521、522に出力される。また、局部発振光源560から出力される局発光も、偏波ビームスプリッタ512によりX成分およびY成分の偏波に分離され、それぞれの対応する光ハイブリッド回路521、522に出力される。
それぞれの光ハイブリッド回路521、522は、入力した信号光および局発光を混合し、位相が互いに90度異なる2組の光、I(In−phase:同相)成分及びQ(Quadrature:直交)成分、を出力する。
これらのI成分およびQ成分の光は、O/E(Optical/Electrical)変換部531、532にそれぞれ入力され、光電変換が行われ、ゲイン調整等が行われたアナログ電気信号として出力される。そして、このアナログ電気信号は、A/D(Analog/Digital)変換部541、542に入力され、適切な時間間隔でサンプリングされて量子化されたデジタル信号に変換される。
このように、入力した光信号が、(I、Q:X偏波の同相および直交)成分の信号と(I、Q:Y偏波の同相および直交)成分のデジタル信号に変換され、デジタル信号処理部550によりデジタル処理される。
なお、光ファイバ伝送路中の信号の偏波状態は、光ファイバに加わる圧力などの様々な外的要因によって変化させられる。そのため、送信側ではX偏波とY偏波にそれぞれ独立した信号として多重したにもかかわらず、光ファイバ伝送中にクロストークが発生して、受信側ではX偏波とY偏波のそれぞれに相手側に多重された信号も含まれて受信される。つまり、デジタル信号処理部550に入力される前のデジタル信号である(I、Q)成分および(I、Q)成分は不完全な偏波分離状態となっている。また、受信した信号光には光ファイバ中の伝送に起因する伝送歪も含まれている。
デジタル信号処理部550は、このような状態のデジタル信号の等化処理を行い、送信側で変調送信した信号を復調して出力する。
図2は、デジタル信号処理部550の中で使われるバタフライ型FIR(Finite Impulse Response:有限インパルス応答)フィルタの構成例を示すブロック図である。
偏波モード分散の等化処理や偏波分離がこのバタフライ型FIRフィルタにより行われ、概略、次のように機能する。
バタフライ型FIRフィルタは、FIRフィルタと各FIRフィルタに供給するタップ係数を生成する係数制御部611、612から構成されている。また、取り出した同一の偏波成分の信号を加算する複素加算器631、632を備える。図2では、各FIRフィルタをhxxフィルタ621、hxyフィルタ622、hyxフィルタ623およびhyyフィルタ624で示している。
例えば、送信側でX偏波に多重した信号をhとし、Y偏波に多重した信号をvとする。また、受信側では、前述したようにX偏波にも信号vが、そしてY偏波にも信号hが含まれて受信されるものとする。
図2において、各偏波の電場に相当する信号が入力する。X偏波入力信号Eは、hxxフィルタ621とhyxフィルタ623に入力され、Y偏波入力信号Eは、hyyフィルタ624とhxyフィルタ622に入力される。
hxxフィルタ621によって最適に重み付けられたX偏波入力信号と、hxyフィルタ622によって最適に重み付けられたY偏波入力信号を複素加算器631で足し合わせることで、X偏波に多重されている信号vと、Y偏波に多重されている信号vを相殺し、信号hがX偏波出力信号Eとして出力される。
同様に、hyyフィルタ624によって最適に重み付けられたY偏波入力信号と、hyxフィルタ623によって最適に重み付けられたX偏波入力信号とを複素加算器632で足し合わせることで、Y偏波に多重されている信号hと、X偏波に多重されている信号hを相殺し、信号vがY偏波出力信号Eとして出力される。
このようにして、バタフライ型FIRフィルタは、X偏波出力信号Eには信号hが、Y偏波出力信号Eには信号vがそれぞれ出力するように、各偏波に多重された本来の信号を分離して出力する。
バタフライ型FIRフィルタが上記のように機能するために、係数制御部611、612は、複素加算器631、632からの出力信号をモニタして、常に最適なフィルタのタップ係数を適応的に供給するように制御している。
光ファイバ伝送路中の信号の偏波状態は様々な外的要因によって高速に変動する。そのため、上述の偏波分離の制御を適切に行うためには、受信側で想定する信号の偏波方向を何らかの方法で送信側の偏波方向に合わせる必要がある。このようなデジタル信号処理で、偏波分離のためのタップ係数制御を行うアルゴリズムとして、CMA(Constant Modulus Algorithm)が一般的に知られている(例えば、非特許文献1、第5項参照)。
バタフライ型FIRフィルタのタップ係数は、非特許文献1に例示されているような更新則に従って更新される。CMAは、信号の振幅が一定となるM値位相変調信号、特に4値位相変調(QPSK、Quadrature Phase Shift Keying)信号を多重した信号を分離するために主に用いられている。CMAによるタップ係数の更新は、出力信号の振幅が一定になるように行われる。これによって更新されたバタフライ型FIRフィルタのタップ係数は、ちょうど送信信号に伝送路で与えられた効果の逆特性となるように収束し、偏波分離、偏波モード分散補償が行われる。
偏波分離を行うために使われるその他のアルゴリズムとして、Least Mean Square(LMS)アルゴリズムが知られている。これは受信信号の判定を含むアルゴリズムであり、トレーニングシーケンスを使用して初期のタップ係数の収束性を確保しておく必要がある。このようなトレーニングを使用した場合には一定のペイロードに対してラインレートの増加を招く。これに対し、CMAは受信信号の判定を含まないブラインドの信号処理であり、タップ係数収束の速度とその構成の簡便さから利点がある。
なお、特許文献1には、偏波多重コヒーレント光受信装置に用いることができる適応型ブラインド等化装置が開示されている。特許文献1の適応型ブラインド等化装置は、X偏波成分の出力信号とY偏波成分の出力信号が同一の情報源に収束するというCMAの問題を、トレーニングシーケンスを与えることなく防ぐことができる。この適応型ブラインド等化装置は、それぞれ独立して動作しているX偏波用又はY偏波用のフィルタ係数更新部からのフィルタ係数の出力を適宜、中止および再開することによりそれぞれの偏波成分の出力が同一の情報源に収束しないようにしている。
また、特許文献2には、光コヒーレント受信器の偏波分離装置において、出力信号の2つのチャネルが同じ信号源に収束するというCMAの問題を解決するフィルタ係数調整装置が開示されている。このフィルタ係数調整装置は、出力信号の確率密度ができるだけ目標の確率密度に近づくようにフィルタ係数を調整する。目標の確率密度は、信号の2つのチャネルが異なる源に収束するという条件の下に計算されている。
更に、非特許文献2は、CMAを用いた偏波分離方式では、偏波多重した2値位相変調(BPSK、Binary Phase Shift Keying)された信号の偏波分離を適切に行うことができないことを指摘している。そして、非特許文献2は、CMAによるBPSK信号の偏波分離の問題を解決する一つの技術を開示している。非特許文献2が開示するシステムは、バタフライ型FIRフィルタから出力されるX偏波成分またはY偏波成分のいずれか片方の、連続した2つの時間の出力信号の積を利用している。
特開2009−253972号公報 特開2009−296596号公報 S.J.Savory,‘Digital filters for coherent optical receivers,’Opt Express Vol.16,No.2,804(2008) Meng Yan et al.,‘Adaptive Blind Equalization for Coherent Optical BPSK System’ECOC 2010,19−23 September,2010,Torino,Italy
デジタル信号処理によるコヒーレント光受信において、タップ係数制御アルゴリズムとしてCMAを使用した場合、偏波多重したBPSK変調された信号(「BPSK変調された信号」を以降、「BPSK信号」と称す)の偏波分離を適切に行うことができないという課題がある。これは、非特許文献2にも指摘されていることである。
偏波多重したBPSK信号の分離のためのタップ係数制御アルゴリズムとしてCMAを使用した場合、タップ係数が所望する状態に収束せずに誤収束してしまうことがある。
図3A、図3Bは、偏波多重されたBPSK信号を、CMAを使用して偏波分離した場合に起こり得るコンスタレーション図を例示したものである。図3A、図3Bは、2つのBPSK信号を相対位相がπ/2の2つのキャリアに偏波多重して送信し、コヒーレント受信した信号に対してCMAを使用して偏波分離を行い、その結果として出力したX偏波出力信号EとY偏波出力信号Eを表示した。
図3A、図3Bに例示した出力信号はBPSK信号の信号点配置と一致しておらず、適切に偏波分離ができていないことがわかる。
この原因を次に説明する。
BPSK信号の信号点は次のように表すことができる。
Figure 0005850041
そして、2つのBPSK信号、
Figure 0005850041
が、それぞれのキャリア位相間に位相差π/2をもって混合された場合、
Figure 0005850041
となる。ここで、αは、下記を満たす実数であり、右辺の全ての項にかかる位相項は省略した。
Figure 0005850041
上式は、α≠0、1の場合においても下記を満たすので、FIRフィルタのタップ係数は、非特許文献1に記載されているCMAの更新則によっては更新されない。
Figure 0005850041
すなわち、バタフライ型FIRフィルタの入力に、キャリア位相間の相対位相がπ/2をもって混合されたBPSK信号が入力すると、CMAは求める信号でない信号を出力したままタップ係数の収束が完了してしまう。また、CMAのタップ係数の更新則によって出力が上記のような信号となった場合にも同様の結果となる。
そのため、偏波分離されたはずの出力信号がBPSK信号の信号配置と一致しないと、受信側での信号判定に誤りが生じ、その結果としてビット誤り率が増加する。また、受信信号がBPSK信号の信号点であることを期待して作られたBPSK復調用の信号処理回路が動作しなくなってしまう。
BPSK変調方式は、光信号の平均強度を一定とした場合の信号点間の距離が最も大きくなる変調方式であり、この方式で変調された信号を用いることにより、中継することなく伝送することが可能な距離が長くなる。そのため、BPSK変調方式は、海底ケーブルでの通信など長距離伝送の通信方式として利点を有する。そのため、偏波多重したBPSK信号に対しても、トレーニングシーケンスを使用することなく適切に偏波分離することが可能な方式が望まれる。
特許文献1や特許文献2は、CMAによる偏波分離の問題を解決する技術を開示しているが、それは出力信号の2つのチャネルが同じ信号源に収束するという問題である。従って、特許文献1や特許文献2は上述したような偏波多重したBPSK信号に対するCMAの課題については考慮されていない。
非特許文献2は、CMAによるBPSK信号の偏波分離の問題を解決する一つの技術を開示している。しかし、非特許文献2が開示する技術は、同一信号の連続した2つの時間の出力の積を利用するので、周波数オフセット耐力を低下させるという課題がある。
本発明の目的は、トレーニングシーケンスを使用することなく、また周波数オフセット耐力を低下させることなく、偏波多重したBPSK信号を適切に分離することができるコヒーレント光受信の光受信器、偏波分離装置および光受信方法を提供することにある。
本発明の一形態である光受信器は、BPSK変調された複数の搬送波が偏波多重された光信号を受信し、受信した光信号を局発光と混合してコヒーレント検波を行って、複数の搬送波に応じた複数の第1の電気信号を出力するコヒーレント光検波手段と、複数の第1の電気信号が入力され、複数の第1の電気信号から複数の搬送波それぞれに対応した複数の第2の電気信号をそれぞれ取り出すバタフライ型FIRフィルタと、バタフライ型FIRフィルタから出力される第2の電気信号それぞれの位相の和を計算し、計算した位相の和が0またはπとなるようにバタフライ型FIRフィルタのタップ係数を適応的に制御して制御後のタップ係数をバタフライ型FIRフィルタに出力する係数制御手段とを含むことを特徴とする。
本発明の他の形態である偏波分離装置は、コヒーレント光検波手段で分離した直交2偏波の第1の各偏波成分信号から、送信側でBPSK変調して偏波多重した2つの信号を第2の各偏波成分信号としてそれぞれ取り出すバタフライ型FIRフィルタと、バタフライ型FIRフィルタから出力される第2の各偏波成分信号の位相の和が0またはπとなるようにバタフライ型FIRフィルタのタップ係数を適応的に制御してバタフライ型FIRフィルタに出力する係数制御手段とを含むことを特徴とする。
本発明の他の形態である光受信方法は、BPSK変調された複数の搬送波が偏波多重された光信号を受信し、受信した前記光信号を局発光と混合してコヒーレント検波を行って、複数の搬送波に応じた複数の第1の電気信号を出力し、複数の第1の電気信号をバタフライ型FIRフィルタに入力し、複数の第1の電気信号から複数の搬送波それぞれに対応した複数の第2の電気信号をそれぞれ取り出し、バタフライ型FIRフィルタから出力される第2の電気信号それぞれの位相の和を計算し、計算した位相の和が0またはπとなるようにバタフライ型FIRフィルタのタップ係数を適応的に制御して制御後のタップ係数をバタフライ型FIRフィルタに出力することを特徴とする。
本発明によれば、コヒーレント光受信において、偏波多重したBPSK信号を、トレーニングシーケンスを使用することなく、また周波数オフセット耐力を低下させることなく、適切に分離することができる。
図1は偏波多重コヒーレント光受信方式を適用した一般的な光受信装置の構成例を示すブロック図である。
図2はデジタル信号処理回路の中で使われるバタフライ型FIRフィルタの構成例を示すブロック図である。
図3Aは偏波多重の際にキャリア位相差π/2をもって多重された偏波多重BPSK信号に対し、CMAによって偏波分離を行って誤収束を起こしたX偏波出力信号Eのコンスタレーション図である。
図3Bは偏波多重の際にキャリア位相差π/2をもって多重された偏波多重BPSK信号に対し、CMAによって偏波分離を行って誤収束を起こしたY偏波出力信号Eのコンスタレーション図である。
図4は本発明の第1の実施形態の光受信器の構成を示すブロック図である。
図5は第1の実施形態の光受信器の動作を示すフロー図である。
図6は本発明の実施形態の光受信器を含む光受信装置を用いた光伝送システムの構成を示すブロック図である。
図7Aは第2の実施形態の偏波分離部から出力される所望のX偏波成分の出力信号のコンスタレーション図のイメージ図である。
図7Bは第2の実施形態の偏波分離部から出力される所望のY偏波成分の出力信号のコンスタレーション図のイメージ図である。
図7Cは第2の実施形態の偏波分離部から出力されるX偏波成分の出力信号とY偏波成分の出力信号の積のコンスタレーション図のイメージ図である。
図8AはCMAを用いて偏波分離を行い、誤収束を起こした場合の偏波分離部から出力されるX偏波成分の出力信号のコンスタレーション図のイメージ図である。
図8BはCMAを用いて偏波分離を行い、誤収束を起こした場合の偏波分離部から出力されるY偏波成分の出力信号のコンスタレーション図のイメージ図である。
図8CはCMAを用いて偏波分離を行い、誤収束を起こした場合の偏波分離部から出力されるX偏波成分の出力信号とY偏波成分の出力信号の積のコンスタレーション図のイメージ図である。
図9は第2の実施形態における光受信器の偏波分離装置部分の構成を示したブロック図である。
図10は第2の実施形態における光受信器の係数制御部の動作を示すフロー図である。
図11は第2の実施形態の別の光受信器の偏波分離装置部分の構成を示したブロック図である。
図12Aは第2の実施形態の別の光受信器をシミュレーションした場合に、偏波分離部から出力されるX偏波成分の出力信号のコンスタレーション図である。
図12Bは第2の実施形態の別の光受信器をシミュレーションした場合に、偏波分離部から出力されるY偏波成分の出力信号のコンスタレーション図である。
図13は第3の実施形態における光受信器の偏波分離装置部分の構成を示したブロック図である。
本発明を実施するための形態について図面を参照して説明する。
図4は、本発明の第1の実施形態の光受信器の構成を示すブロック図である。
尚、実施の形態は例示であり、開示の装置及びシステムは、以下の実施の形態の構成には限定されない。
第1の実施形態の光受信器は、コヒーレント光検波手段1、バタフライ型FIRフィルタ2および係数制御手段3を含んで構成される。
コヒーレント光検波手段1は、BPSK変調された複数の搬送波が偏波多重された光信号を受信し、受信した光信号を局発光と混合してコヒーレント検波を行って、複数の搬送波に応じた複数の第1の電気信号を出力する。
バタフライ型FIRフィルタ2は、コヒーレント光検波手段1から出力される複数の第1の電気信号を入力し、複数の第1の電気信号から複数の搬送波それぞれに対応した複数の第2の電気信号をそれぞれ取り出す。
係数制御手段3は、バタフライ型FIRフィルタ2から出力される第2の電気信号それぞれの位相の和を計算し、計算した位相の和が0またはπとなるようにバタフライ型FIRフィルタ2のタップ係数を適応的に制御して制御後のタップ係数をバタフライ型FIRフィルタ2に出力する。
また、図4のバタフライ型FIRフィルタ2および係数制御手段3は、偏波分離装置の部分に相当する。そして、上記における第1の電気信号は、コヒーレント光検波手段1で分離した直交2偏波の各偏波成分信号(E、E)で、バタフライ型FIRフィルタから出力される第2の電気信号は、各偏波成分信号(E、E)である。
つまり、バタフライ型FIRフィルタ2は、コヒーレント光検波手段1で分離した直交2偏波の第1の各偏波成分信号(E、E)から、送信側でBPSK変調して偏波多重した2つの信号を第2の各偏波成分信号(E、E)としてそれぞれ取り出す。
係数制御手段3は、バタフライ型FIRフィルタ2から出力される第2の各偏波成分信号(E、E)の位相の和が0またはπとなるようにバタフライ型FIRフィルタ2のタップ係数を適応的に制御する。つまり、係数制御手段3は、バタフライ型FIRフィルタ2の出力信号をモニタし、直交2偏波の各偏波出力信号の位相の和が0またはπとなるようにタップ係数を適宜更新してバタフライ型FIRフィルタ2に出力する。
ここで、タップ係数を適応的に制御するとは、例えばバタフライ型FIRフィルタ2を動作させながら、バタフライ型FIRフィルタ2の入出力に応じて、所定のアルゴリズムに基づいてバタフライ型FIRフィルタ2のタップ係数を変化させることである。
つまり、偏波分離が適正に行われて所望の状態となった時には、バタフライ型FIRフィルタ2が出力する第2の各偏波成分信号のそれぞれの出力信号を掛け合わせると、出力信号の積の位相が0またはπとなる。
図5は、第1の実施形態の光受信器の動作を示すフロー図である。
BPSK変調された複数の搬送波が偏波多重された光信号を受信し、受信した光信号を局発光と混合してコヒーレント検波を行って、複数の搬送波に応じた複数の第1の電気信号を出力する(S101)。複数の第1の電気信号をバタフライ型FIRフィルタに入力し、複数の第1の電気信号から複数の搬送波それぞれに対応した複数の第2の電気信号をそれぞれ取り出す(S102)。バタフライ型FIRフィルタから出力される第2の電気信号それぞれの位相の和を計算し、計算した位相の和が0またはπとなるようにバタフライ型FIRフィルタのタップ係数を適応的に制御する(S103)。そして、制御後のタップ係数をバタフライ型FIRフィルタに出力する(S104)。
このように、第1の実施形態の光受信器は、バタフライ型FIRフィルタから出力される第2の電気信号をモニタし、第2の電気信号それぞれの位相の和を計算し、計算した位相の和が0またはπとなるようにバタフライ型FIRフィルタのタップ係数を適応的に制御して出力する。つまり、偏波分離装置の部分では、バタフライ型FIRフィルタから出力される偏波分離された第2の各偏波成分信号(X偏波成分とY偏波成分の各出力信号)をモニタして、2つの信号の位相の和が0またはπとなるようにタップ係数を適宜更新して出力する。つまり、第2の各偏波成分信号(X偏波成分とY偏波成分のそれぞれの出力信号)を掛け合わせ、その積の位相が0またはπとなるようにタップ係数を制御して適宜更新する。
これにより、偏波多重して送信されたBPSK信号を、トレーニングシーケンスを使用することなく適切に分離することができる。また、バタフライ型FIRフィルタが出力する第2の各偏波成分信号(X偏波成分とY偏波成分の各出力信号)の積の情報を制御の指針にするので、周波数オフセット耐力を低下させることなく処理を行うことができる。
次に、第2の実施形態を説明する。
まず、システム構成を説明する。
図6は、本発明の実施形態の光受信器を含む光受信装置を用いた光伝送システムの構成を示すブロック図である。
偏波多重BPSK信号送信装置20は、2つのBPSK信号を偏波多重した光信号を送信する。この2つのBPSK信号が偏波多重された光信号は、光ファイバ伝送路30を通り、光受信装置10で受信される。
光受信装置10は、コヒーレント光受信部100、局部発振光源200、A/D変換部300およびデジタル信号処理部400を含んで構成される。なお、図6におけるコヒーレント光受信部100は、図1で説明した光受信装置500における偏波ビームスプリッタ511、512、光ハイブリッド回路521、522およびO/E変換部531、532を含んだ構成となっている。
光受信装置10で受信された偏波多重された光信号は、コヒーレント光受信部100においてX偏波成分とY偏波成分に分離され、それぞれの偏波成分に対して局部発振光源200から出力される局発光と混合されてコヒーレント検波される。つまり、90度光ハイブリッドである光ハイブリッド回路とO/E変換部に含まれる光検出器により検波され、それぞれの偏波成分に対して受信光信号の電場の複素包絡線の実部と虚部に相当する信号が電気信号として取り出される。
コヒーレント光受信部100の出力はA/D変換部300によりデジタル信号に変換され、デジタル信号処理部400に渡される。
ここで、デジタル信号処理部400に渡されるデジタル信号は、X偏波成分の電場の複素包絡線の実数成分(EXi)と虚数成分(EXq)およびY偏波成分の電場の複素包絡線の実数成分(EYi)と虚数成分(EYq)に相当する信号である。
デジタル信号処理部400では、光ファイバ伝送路における信号劣化を補正する処理が行われたのちに信号データが識別される。
例えば、図6に示すように、デジタル信号処理部400は、分散補償部410、リタイミング部420、偏波分離部430、キャリア位相補償部440およびデータ識別部450を含む構成となっている。そして、この偏波分離部430が、前述した第1の実施形態の光受信器の偏波分離装置部分であり、第2の実施形態の光受信器の偏波分離装置部分であり、また後述する第3の実施形態の光受信器の偏波分離装置部分である。
分散補償部410およびリタイミング部420では、それぞれ伝送路における波長分散の補償、リサンプリングによるA/D変換部300で行われたサンプリングタイミングの最適化が行われる。そして、その処理が行われた信号が偏波分離部430に入力される。
なお、本説明では、リサンプリング後のサンプリングレートを1シンボル時間当たり1サンプルとする。また、リサンプリング後のサンプリングレートを1シンボル時間当たりNサンプルとして、偏波分離部430の後に図示しないダウンサンプリング部を挿入することにより、1シンボル時間当たり1サンプルとするように構成してもよい。
偏波分離部430は偏波分離信号処理を行う。一般に、受信機で受信した光信号の偏波成分は、送信機で送信したときの偏波成分と異なっている。つまり、コヒーレント光受信部から出力されたそれぞれの偏波成分の信号(E、E)には、送信側で送信したときのそれぞれの偏波成分の信号が混合されたものになっている。そのため、偏波分離部430ではバタフライ型FIRフィルタを用いて偏波分離を行い、送信機で送信したときの本来の偏波成分の信号(E、E)を取り出す処理を行う。
偏波分離部430の出力はキャリア位相補償部440に入力されてキャリア位相が補償される。そして、データ識別部450はデータ識別を行い、識別したデータを受信データとして出力する。
次に、偏波分離部430で実行される処理を詳細に説明する。
なお本説明では、デジタル信号処理は複素数を扱うものとする。複素数値の信号処理は、その実部と虚部に分けて、全て実数だけの演算に置き換えてもよい。
偏波分離部430には、X偏波信号E=EXi+iEXqおよびY偏波信号E=EYi+iEYqが入力する。
偏波分離部430に含まれる係数制御部は、バタフライ型FIRフィルタから分離されて出力される2つの信号の位相の和が0またはπとなるように、タップ係数を適応的に制御する。言い換えれば、係数制御部は、バタフライ型FIRフィルタのX偏波出力信号とY偏波出力信号の2つの出力信号の積の情報に基づいてバタフライ型FIRフィルタのタップ係数を適応的に制御する。
最初に、本実施形態の動作の原理を説明する。
下記の2つのBPSK信号を偏波多重することを考える。
Figure 0005850041
ここで、Φ、Φはそれぞれのキャリア位相である。
送信側で偏波多重した信号は、受信側の光受信装置10で受信したときには、想定する偏波成分とは異なる偏波成分にも混合し、コヒーレント光受信部100の不完全性も考慮すると、その出力は下記のように書くことができる。
Figure 0005850041
これが偏波分離部430に入力し、偏波分離が適切に行われて、所望の状態で出力されたときは下記のようになる。
Figure 0005850041
なお、それぞれの出力は規格化した。
一方、偏波分離部430においてCMAを用いた偏波分離が行われ、誤収束が起こったときの状態は次のように書ける。
Figure 0005850041
ここで、X偏波成分の出力信号EとY偏波成分の出力信号Eを掛け合わせた積である、Eという量を考える。偏波分離が適切に行われて、所望の状態でそれぞれの偏波成分の信号が出力されたときは下記のようになる。
Figure 0005850041
一方、CMAを用いた偏波分離が行われて誤収束が起こった状態では、その積は下記のようになる。
Figure 0005850041
すなわち、偏波分離が適切に行われた所望の状態では、偏波分離部430から出力されるX偏波成分とY偏波成分のそれぞれの出力信号の位相の和が0またはπとなる。それに対して、CMAを用いた偏波分離が行われて誤収束が起こった状態では、下記項の存在によってそうはなり得ない。
Figure 0005850041
偏波分離部430から出力される、偏波分離が適切に行われた所望のX偏波成分とY偏波成分のそれぞれの出力信号と、その2つの出力信号の積のコンスタレーション図のイメージ図を図7A、図7B、図7Cに示す。
同様に、CMAを使用して偏波分離を行い、誤収束を起こした場合の偏波分離部430から出力されるX偏波成分とY偏波成分のそれぞれの出力信号と、その場合の2つの出力信号の積のコンスタレーション図のイメージ図を図8A、図8B、図8Cに示す。
以上より、偏波分離部430のX偏波成分とY偏波成分のそれぞれの出力の位相和が0またはπとなるようにバタフライ型FIRフィルタのタップ係数を制御することで、適切に偏波分離を行うことができる。
このように、第2の実施形態の光受信器の偏波分離装置部分は、バタフライ型FIRフィルタのX偏波成分とY偏波成分の2つの出力信号の積の情報を制御の指針として利用する。そして、その制御の目標は出力信号の積が理想的な状態、すなわち適切に偏波分離された2つのBPSK信号の積がとるべき状態となるように制御することである。
つまり、BPSK信号の場合、この出力の積の理想的な状態が、位相が0またはπとなるということである。言い換えれば、送信側でBPSK変調した信号と同じ状態になるということであり、偏波分離部430のX偏波成分とY偏波成分のそれぞれの出力の位相和が0またはπとなるということである。
また、BPSK信号を適切に偏波分離した出力の積の理想的な状態が、位相が0またはπとなるということは、適切に偏波分離されたときの所望値として「出力の積の虚部の大きさが0」と言い換えることができる。また、別の所望値として「出力の積の実部の大きさが0でないある所定値」であるということもできる。そして、偏波分離部430の出力をモニタしたとき、X偏波出力信号とY偏波出力信号の積が上記のような特徴をもっていないなら、それは適切に偏波分離された状態でないことを意味する。
そのため、モニタ時の状態と理想状態とのずれを最小にするような制御を実行すれば良い。このずれがタップ係数の関数として表されるならば、最急降下法により、ずれのタップ係数に対する勾配を計算し、タップ係数を更新することでずれを最小にすることができ、結果として理想状態が得られる。
また、ある量の所望値からのずれの大きさと、別のある量の所望値からのずれの大きさは、同時に制御に使用することができる。そのため、上記の虚数部分を所望値として制御する場合と、実数部分を所望値として制御する場合とを同時に行っても良いし、それらを組み合わせて制御するようにしても良い。
図9は、第2の実施形態における光受信器の偏波分離装置部分の構成を示したブロック図である。これは、図6の偏波分離部430に相当する。
偏波分離部430は、バタフライ型FIRフィルタ11とそのフィルタ係数を制御する係数制御部21を含む構成となっている。
バタフライ型FIRフィルタ11は、コヒーレント光検波手段でX偏波成分とY偏波成分とに分離したそれぞれの偏波成分信号から、送信側でBPSK変調して偏波多重した2つの信号をそれぞれ取り出す。つまり、X偏波入力信号EとY偏波入力信号Eを入力してX偏波出力信号EとY偏波出力信号Eを出力する。
係数制御部21は、バタフライ型FIRフィルタ11から出力される偏波分離された2つの信号の位相の和が0またはπとなるようにバタフライ型FIRフィルタ11のタップ係数を適応的に制御する。つまり、係数制御部21は、バタフライ型FIRフィルタ11が出力するX偏波出力信号EとY偏波出力信号Eを入力し、それらの出力信号を掛け合わせ、その積の位相が0またはπとなるようにタップ係数を適宜更新する。
図9に示すように、係数制御部21は、実部計算部211、虚部計算部212およびタップ制御部213を含む構成となっている。このとき、係数制御部21は、実部計算部211とタップ制御部213を含む構成、虚部計算部212とタップ制御部213を含む構成、および実部計算部211と虚部計算部212とタップ制御部213を含む構成の3種類の構成となり得る。
実部計算部211は、バタフライ型FIRフィルタ11が出力するX偏波出力信号EとY偏波出力信号Eを掛け合わせた出力信号の積の実数部を計算して出力する。虚部計算部212は、バタフライ型FIRフィルタ11が出力するX偏波出力信号EとY偏波出力信号Eを掛け合わせた出力信号の積の虚数部を計算して出力する。
タップ制御部213は、上述した係数制御部21の構成に応じて、実部計算部211もしくは虚部計算部212、または、実部計算部211および虚部計算部212から、計算結果の情報を入力する。タップ制御部213は、バタフライ型FIRフィルタ11が出力するX偏波出力信号EとY偏波出力信号Eを掛け合わせた出力信号の積の実数部の値を実部計算部211から入力する。また、タップ制御部213は、バタフライ型FIRフィルタ11が出力するX偏波出力信号EとY偏波出力信号Eを掛け合わせた出力信号の積の虚数部の値を虚部計算部212から入力する。
タップ制御部213は、係数制御部21の構成に応じて、実数部および虚数部それぞれの値と所望値とのずれを最小とするようにバタフライ型FIRフィルタ11のタップ係数を更新する制御を行う。つまり、虚数部の所望値「0」、実数部の所望値「0でないある所定値」と、モニタ時点のバタフライ型FIRフィルタ11の出力状態から得られる値とのずれの大きさがタップ係数の関数として表される。そして、タップ制御部213は、ずれのタップ係数に対する勾配を計算して、最急降下法により更新したタップ係数をバタフライ型FIRフィルタ11に供給する。
図10は、係数制御部21の動作を示すフロー図である。
まず、バタフライ型FIRフィルタが出力するX偏波出力信号EとY偏波出力信号Eを入力する(S201)。
そして、入力したX偏波出力信号EとY偏波出力信号Eを掛け合わせた値を求める(S202)。このとき求める値は、実数部もしくは虚数部、または、実数部および虚数部の両方を任意に求めて良い。
掛け合わせた値の所望値からのずれの大きさが最小になるよう、ずれのタップ係数に対する勾配を計算してタップ係数を更新する(S203)。そして、更新したタップ係数をバタフライ型FIRフィルタに出力する(S204)。
以上のようにして、係数制御部21はバタフライ型FIRフィルタ11のタップ係数を適応的に制御する。
上述した偏波分離部430のそれぞれの出力の位相和が0またはπとなるようにバタフライ型FIRフィルタ11のタップ係数を制御するために、上記の「所望値からのずれの大きさ」として、例えば次のようなコスト関数を用いることができる。
Figure 0005850041
そして、このコスト関数が最小になるように、このコスト関数のそれぞれのタップ係数に関する勾配を求め、最急降下法によってタップ係数を制御すればよい。ここで、Re[a]はaの実数部を表す。
バタフライ型FIRフィルタを1タップとして、その入出力の関係を次のように表す。
Figure 0005850041
この場合の最急降下法による係数の更新則は、次のような式(1)〜(4)となる。
Figure 0005850041
Figure 0005850041
ここで、μは係数へのフィードバックの大きさを表すパラメータである。また、EはEの複素共役を表す。これはNタップの場合に容易に拡張できる。
上記の式(1)〜(4)のバタフライ型FIRフィルタの係数更新則によって、誤収束を起こすことなく偏波分離され、所望の状態のX偏波出力信号EとY偏波出力信号Eが出力される。
図11は、第2の実施形態において、上記の式(1)〜(4)でバタフライ型FIRフィルタのタップ係数を制御する場合の偏波分離部430の構成を示したブロック図である。この偏波分離部430は、バタフライ型FIRフィルタ11と係数制御部22とを含んで構成される。
偏波分離部430には、一般に2つの偏波多重された信号が混合した、X偏波入力信号E、Y偏波入力信号Eがそれぞれ入力する。そして、バタフライ型FIRフィルタ11によってX偏波出力信号E、Y偏波出力信号Eが出力される。
バタフライ型FIRフィルタ11のタップ係数は係数制御部22によって制御される。
係数制御部22は、実数計算部221と複素共役取得部222、223を含む。実数計算部221は、X偏波出力信号EとY偏波出力信号Eを掛け合わせて、式(1)〜(4)の右辺第二項の実数部の計算を行う。複素共役部222は、X偏波入力信号EとX偏波出力信号Eのそれぞれの複素共役をとる。そして、複素共役部223は、Y偏波入力信号EとY偏波出力信号Eの複素共役をとる。係数制御部22は、実数計算部221で算出した2つの出力信号E、Eの積の実数部と、複素共役取得部222、223で得られた各信号E、E、E、およびEそれぞれの複素共役とを組み合わせて、式(1)〜(4)の右辺第二項を形成する。
このように、係数制御部22は、上記の式(1)〜(4)の右辺第二項によってタップ係数を制御している。つまり、式(1)〜(4)の右辺第二項がタップ係数の更新量に相当し、これを求めることを「タップ係数に対する勾配を求める」と称す。これによって、偏波分離部430のそれぞれの出力の位相和が0またはπとなり、誤収束を起こさず、適切な偏波分離が達成される。
つまり、X偏波出力信号とY偏波出力信号を掛け合わせた出力信号の積の値と、2つの多重された信号が適正に偏波分離された場合にとり得る所望値とのずれの大きさがコスト関数で表される。そして、図11に示す偏波分離部430の係数制御部22は、最急降下法により求まる式に基づいてバタフライ型FIRフィルタのタップ係数を更新する制御を行っている。
図12A、図12Bは、図6に示したシステム構成により、第2の実施形態の光受信器をシミュレーションした場合の、偏波分離部430から出力されるそれぞれの出力信号のコンスタレーション図を示したものである。
偏波多重BPSK信号送信装置20において、偏波多重の際にそれぞれのキャリア位相に位相差π/2をつけて、CMAによる偏波分離を行った場合には図3に示したような信号が出力され、誤収束を引き起こす場合をシミュレートした。なお、この場合の光受信装置10は、偏波多重BPSK信号送信装置20から送信されるキャリア周波数と、光受信装置10内の局部発振光源200の周波数を一致させてホモダイン検波としている。
図12A、図12Bは、図3の場合とは異なり、偏波分離部430のそれぞれの出力信号で2値の信号点配置が得られている。図11のX偏波出力信号EとY偏波出力信号Eはキャリア位相がπ/2だけずれているが、このようにそれぞれのBPSK信号に分離できてさえいれば問題にはならない。つまり、それぞれのキャリア位相は後段のキャリア位相補償部でそれぞれ独立に補償することができるので問題にはならない。このように、本発明により、偏波多重したBPSK信号が適切に分離される。
以上に、一つのコスト関数を例にして、式(1)〜(4)でバタフライ型FIRフィルタのタップ係数を制御する場合について説明した。
しかし、偏波分離部430のそれぞれの出力の位相和が0またはπとなるようにバタフライ型FIRフィルタのタップ係数を制御するためのコスト関数は上式に限らない。例えば、下記のコスト関数やそれらの組み合わせを使用することができる。
Figure 0005850041
Figure 0005850041
ここで、Im[a]はaの虚数部分を表す。
例えば、f=(Im[E])の場合であれば、最急降下法による係数の更新則は次のような式となる。
Figure 0005850041
このように、虚数部分を扱う更新則に基づいて偏波分離部430のそれぞれの出力の位相和が0またはπとなるようにバタフライ型FIRフィルタのタップ係数を制御しても良い。
また、ある量の所望値からのずれの大きさと、別のある量の所望値からのずれの大きさは、同時に制御に使用することができる。そのため、上記の虚数部分を所望値として制御する場合と、実数部分を所望値として制御する場合とを同時に行っても良いし、それらを組み合わせて制御するようにしても良い。
つまり、最急降下法によれば、ξを変数とする関数f(ξ)を最小化するξを求めるために、ξを以下の更新則によって制御する。
Figure 0005850041
すなわち、αf(ξ)+βg(ξ)を最小化するξは、下記のようにして求めることができる。
Figure 0005850041
なお、上式では、αμをμに、βμをνに変数を置きなおしている。
これによれば、バタフライ型FIRフィルタ11を用いた偏波分離において、最小化すべきコスト関数が2つあれば、それぞれのコスト関数を利用したタップ係数の更新は重ねて行うことができる。
例えば、上述した虚数部分を扱う更新則の式を、式(1)〜(4)の実数部分を扱う更新則と組み合わせた式に基づいてタップ係数を制御することができる。
上記の虚数部分を扱う更新則の式と、実数部分を扱う式(1)〜(4)の更新則とを組み合わせた式に基づいてタップ係数を制御する場合には、次の式によるタップ係数の更新制御が行われることになる。
Figure 0005850041
つまり、第2の実施形態の光受信器の偏波分離装置部分は、次のように動作するものであって良い。まず、バタフライ型FIRフィルタの2つの出力信号の積を計算し、その実数部分の大きさの所望値からのずれ、虚数部分の大きさの所望値からのずれおよびそれらの組み合わせのいずれかにおいて、それぞれのタップ係数に対する勾配を求める。そして、その実数部分の大きさの所望値からのずれ、虚数部分の大きさの所望値からのずれおよびそれらの組み合わせのいずれかにおいて、ずれを最小とするようにタップ係数を制御する。
これにより、偏波多重して送信されたBPSK信号を、トレーニングシーケンスを使用することなく適切に分離することができる。また、バタフライ型FIRフィルタのX偏波成分とY偏波成分の2つの出力信号の積の情報を制御の指針にするので、周波数オフセット耐力を低下させることなく処理を行うことができる。
次に、第3の実施形態を説明する。
図6のシステム構成図は第3の実施形態の光受信器の偏波分離装置部分に関しても適用される。そして、第3の実施形態の光受信器の偏波分離装置部分は、図6に示すデジタル信号処理部400の偏波分離部430に相当する。
図13は、第3の実施形態の光受信器の偏波分離装置部分である偏波分離部430の構成を示すブロック図である。
偏波分離部430は、バタフライ型FIRフィルタ11、第1の係数制御部23、24、および第2の係数制御部25を含んで構成される。それぞれの第1の係数制御部23、24は、CMAを用いてバタフライ型FIRフィルタのタップ係数を制御する係数制御部である。また、第2の係数制御部25は、第2の実施形態で説明した手法によりタップ係数を制御する係数制御部である。
第3の実施形態の偏波分離装置である偏波分離部430は、CMAと第2の実施形態で説明した手法を組み合わせて偏波分離を行う。
CMAによるタップ係数の更新則は非特許文献1に記載されているように下記式(5)〜(8)となる。
Figure 0005850041
Figure 0005850041
ここで、νは、CMAによるタップ係数へのフィードバックの大きさを表すパラメータである。
偏波分離部430の第1の係数制御部23、24にはそれぞれ、E、E、EとE、E、Eが入力されて、第1の係数制御部23は式(5)、(6)の右辺第二項を、第1の係数制御部23は式(7)、(8)の右辺第二項を計算して出力する。つまり、各第1の係数制御部は、バタフライ型FIRフィルタのそれぞれの出力の強度の所望値からのずれの、それぞれのバタフライ型FIRフィルタのタップ係数に対する勾配を求める。そして、第2の係数制御部21は、図11に示した第2の実施形態の係数制御部と同様に、式(1)〜(4)の右辺第二項をそれぞれ出力する。
偏波分離部430は、例えば、第1の係数制御部23で計算された式(5)の右辺第二項と、第2の係数制御部25で計算された式(1)の右辺第二項の和をとる。そして、その和をバタフライ型FIRフィルタ11のタップ係数hxxに加えることによってこれを更新する。
同様に、第1の係数制御部23で計算された式(6)の右辺第二項と、第2の係数制御部25で計算された式(2)の右辺第二項の和がバタフライ型FIRフィルタ11のタップ係数hxyに加えられる。第1の係数制御部24で計算された式(7)の右辺第二項と、第2の係数制御部25で計算された式(3)の右辺第二項の和がバタフライ型FIRフィルタ11のタップ係数hyxに加えられる。そして、第1の係数制御部24で計算された式(8)の右辺第二項と、第2の係数制御部25で計算された式(4)の右辺第二項の和がバタフライ型FIRフィルタ11のタップ係数hyyに加えられる。
これによって、CMAと第2の実施形態で説明した手法を組み合わせて偏波分離を行うことができる。
なお、CMAによるタップ係数の更新と、第2の実施形態で説明した手法によるタップ係数の更新は、必ずしも同時である必要はない。CMAによるタップ係数の更新をある程度行った後に、第2の実施形態で説明した手法によるタップ係数の更新を行ってもよい。また、これら2つのタップ係数へのフィードバックの大きさを変えてもよい。すなわち、式(1)〜(4)のμと式(5)〜(8)のνの値を同じとしてもよいし、異なる値としてもよい。
第3の実施形態は、第2の実施形態で例示した下記のコスト関数を利用して、式(1)〜(4)によってタップ係数を更新する手法と比較して、より安定して偏波分離、偏波モード分散補償を行うことができる。
Figure 0005850041
それは、CMAを用いたタップ係数の更新を行うことによって偏波分離部430の出力振幅が一定となることが保証されるからである。
また、第3の実施形態においても偏波多重して送信されたBPSK信号を、トレーニングシーケンスを使用することなく適切に分離することができる。また、バタフライ型FIRフィルタのX偏波成分とY偏波成分の2つの出力信号の積の情報を制御の指針にするので、周波数オフセット耐力を低下させることなく処理を行うことができる。
以上に説明したように、本発明の実施形態の光受信器は、偏波分離装置部分のバタフライ型FIRフィルタから出力される2つの出力信号の積を制御の指針として用いている。このような、偏波分離に用いるバタフライ型FIRフィルタのそれぞれの出力信号の積の、例えば実数部分の大きさの所望値からのずれの平均、または虚数部分の大きさの所望値からのずれの平均に相当する量は、本発明の実施形態以外の場面でも使うことができる。つまり、BPSK変調のみならず他の変調方式においても、バタフライ型FIRフィルタから出力される2つの出力信号の積を、偏波分離に用いるバタフライ型FIRフィルタの係数の制御の追加の情報として利用することができる。
なお、以上の説明において、偏波分離の手段としてバタフライ型FIRフィルタを用いて説明したが、これに限られることはない。例えば、周波数領域で構成したバタフライ型のデジタルフィルタを使用することとし、その係数を制御してもよい。一般的に、これらのフィルタは偏波分離の手段と呼ばれることがある。
以上、実施形態を参照して本願発明を説明したが、本願発明は上記実施形態に限定されものではない。本願発明の構成や詳細には、本願発明のスコープ内で当業者が理解し得る様々な変更をすることができる
この出願は、2011年3月2日に出願された日本出願特願2011−045189を基礎とする優先権を主張し、その開示の全てをここに取り込む。
1 コヒーレント光検波手段
2、11 バタフライ型FIRフィルタ
3 係数制御手段
20 偏波多重BPSK信号送信装置
21、22 係数制御部
23、24 第1の係数制御部
25 第2の係数制御部
30 光ファイバ伝送路
100 コヒーレント光受信部
200、560 局部発振光源
211 実部計算部
212 虚部計算部
213 タップ制御部
221 実数計算部
222、223 複素共役取得部
300、541、542 A/D変換部
400、550 デジタル信号処理部
410 分散補償部
420 リタイミング部
430 偏波分離部
440 キャリア位相補償部
450 データ識別部
10、500 光受信装置
511、512 偏波ビームスプリッタ
521、522 光ハイブリッド回路
531、532 O/E変換部
611、612 係数制御部
621 hxxフィルタ
622 hxyフィルタ
623 hyxフィルタ
624 hyyフィルタ
631、632 複素加算器

Claims (9)

  1. BPSK変調された複数の搬送波が偏波多重された光信号を受信し、受信した前記光信号を局発光と混合してコヒーレント検波を行って、前記複数の搬送波に応じた複数の第1の電気信号を出力するコヒーレント光検波手段と、
    前記複数の第1の電気信号が入力され、前記複数の第1の電気信号から前記複数の搬送波それぞれに対応した複数の第2の電気信号をそれぞれ取り出すバタフライ型FIRフィルタと、
    前記バタフライ型FIRフィルタから出力される前記第2の電気信号それぞれの位相の和を計算し、計算した前記位相の和が0またはπとなるように前記バタフライ型FIRフィルタのタップ係数を適応的に制御して制御後の前記タップ係数を前記バタフライ型FIRフィルタに出力する係数制御手段と
    を備える光受信器。
  2. 請求項1に記載の光受信器において、
    前記係数制御手段は、
    前記バタフライ型FIRフィルタから出力される前記第2の各電気信号を掛け合わせた出力信号の積の実数部を計算して出力する実部計算手段と、
    前記実部計算手段が出力する前記出力信号の積の実数部の値と、前記第2の各電気信号が適正に偏波分離された場合にとり得る当該実数部の所望値とのずれに基づいて、前記ずれを最小化するように前記バタフライ型FIRフィルタのタップ係数を更新する量を計算し、前記更新する量によりタップ係数を更新する制御を行うタップ制御手段と
    を含む光受信器。
  3. 請求項1に記載の光受信器において、
    前記係数制御手段は、
    前記バタフライ型FIRフィルタから出力される前記第2の各電気信号を掛け合わせた出力信号の積の虚数部を計算して出力する虚部計算手段と、
    前記虚部計算手段が出力する前記出力信号の積の虚数部の値と、前記第2の各電気信号が適正に偏波分離された場合にとり得る当該虚数部の所望値とのずれに基づいて、前記ずれを最小化するように前記バタフライ型FIRフィルタのタップ係数を更新する量を計算し、前記更新する量によりタップ係数を更新する制御を行うタップ制御手段と
    を含む光受信器。
  4. 請求項2に記載の光受信器において、
    前記係数制御手段は、
    前記バタフライ型FIRフィルタから出力される前記第2の各電気信号を掛け合わせた出力信号の積の虚数部を計算して出力する虚部計算手段を更に含み、
    前記タップ制御手段は、前記実部計算手段が出力する前記出力信号の積の実数部の値と前記虚部計算手段が出力する前記出力信号の積の虚数部の値とを組み合わせた値と、前記第2の各電気信号が適正に偏波分離された場合にとり得る前記実数部の所望値と前記虚数部の所望値とを組み合わせた値とのずれの、前記バタフライ型FIRフィルタのタップ係数に対する勾配を計算し、前記ずれを最小化するようにタップ係数を更新する制御を行う光受信器。
  5. 請求項1乃至4のいずれかの請求項に記載の光受信器において、
    前記係数制御手段は、前記バタフライ型FIRフィルタから出力される前記第2の各電気信号を掛け合わせた出力信号の積の値と、前記第2の各電気信号が適正に偏波分離された場合にとり得る所望値とのずれの大きさをコスト関数で表し、最急降下法により求まる式に基づいて前記バタフライ型FIRフィルタのタップ係数を更新する制御を行う光受信器。
  6. BPSK変調された複数の搬送波が偏波多重された光信号を受信し、受信した前記光信号を局発光と混合してコヒーレント検波を行って、前記複数の搬送波に応じた複数の第1の電気信号を出力するコヒーレント光検波手段と、
    前記複数の第1の電気信号が入力され、前記複数の第1の電気信号から前記複数の搬送波それぞれに対応した複数の第2の電気信号をそれぞれ取り出すバタフライ型FIRフィルタと、
    CMA(Constant Modulus Algorithm)により前記バタフライ型FIRフィルタのタップ係数を更新する制御を行う第1の係数制御手段と、前記バタフライ型FIRフィルタから出力される前記第2の各電気信号を掛け合わせた出力信号の積の値と、前記第2の各電気信号が適正に偏波分離された場合にとり得る所望値とのずれの大きさをコスト関数で表し、最急降下法により求まる式に基づいて前記バタフライ型FIRフィルタのタップ係数を更新する制御を行う第2の係数制御手段を含む係数制御部と
    を備える光受信器。
  7. コヒーレント光検波手段で分離した直交2偏波の第1の各偏波成分信号から、送信側でBPSK変調して偏波多重した2つの信号を第2の各偏波成分信号としてそれぞれ取り出すバタフライ型FIRフィルタと、
    前記バタフライ型FIRフィルタから出力される前記第2の各偏波成分信号の位相の和が0またはπとなるように前記バタフライ型FIRフィルタのタップ係数を適応的に制御して前記バタフライ型FIRフィルタに出力する係数制御手段と
    を備える偏波分離装置。
  8. BPSK変調された複数の搬送波が偏波多重された光信号を受信し、受信した前記光信号を局発光と混合してコヒーレント検波を行って、前記複数の搬送波に応じた複数の第1の電気信号を出力し、
    前記複数の第1の電気信号をバタフライ型FIRフィルタに入力し、前記複数の第1の電気信号から前記複数の搬送波それぞれに対応した複数の第2の電気信号をそれぞれ取り出し、
    前記バタフライ型FIRフィルタから出力される前記第2の電気信号それぞれの位相の和を計算し、計算した前記位相の和が0またはπとなるように前記バタフライ型FIRフィルタのタップ係数を適応的に制御して制御後の前記タップ係数を前記バタフライ型FIRフィルタに出力する光受信方法。
  9. BPSK変調された複数の搬送波が偏波多重された光信号を受信し、受信した前記光信号を局発光と混合してコヒーレント検波を行って、前記複数の搬送波に応じた複数の第1の電気信号を出力するコヒーレント光検波手段と、
    前記複数の第1の電気信号が入力され、前記複数の第1の電気信号から前記複数の搬送波それぞれに対応した複数の第2の電気信号をそれぞれ取り出すバタフライ型FIRフィルタと、
    前記バタフライ型FIRフィルタから出力される前記第2の電気信号それぞれを掛け合わせた値を算出し、算出した前記値と、前記第2の電気信号が適正に偏波分離された場合にとり得る前記値の所望値とのずれを最小化するように前記バタフライ型FIRフィルタのタップ係数を適応的に制御して制御後の前記タップ係数を前記バタフライ型FIRフィルタに出力する係数制御手段と、
    を備える光受信器。


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