JP2011211706A - Psk信号の適応ブラインド等化方法、イコライザ、および受信器 - Google Patents

Psk信号の適応ブラインド等化方法、イコライザ、および受信器 Download PDF

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Abstract

【課題】より広い範囲に適用可能なmPSK信号のための適応ブラインド等化方法およびそのためのイコライザを提供する。
【解決手段】PSK信号のためのイコライザは、複素共役計算器、等化係数更新器、FIRフィルタを備える。複素共役計算器は、イコライザの所定時刻の出力とその所定時刻より前の時刻の出力との複素共役積を計算する。等化係数更新器は、複素共役積を利用して等化係数を更新する。FIRフィルタは、更新された等化係数を使用して入力信号をフィルタリングする。
【選択図】図3

Description

本発明は、光通信に広く係わり、特に位相シフトキーイング(PSK)信号の適応ブラインド等化に係わる。
将来の高速大容量光通信は、コヒーレント光通信に向かって進んでいる。様々な変調形式、例えば、振幅変調、位相変調、直交振幅変調(QAM)等は、コヒーレント光通信システムにおいて使用可能である。位相シフトキーイング(PSK)は、伝送される情報がシンボルの位相で表わされる、純粋な位相変調方式である。シンボル毎に情報を伝送するために使用可能なコンステレーションの数がmであるPSKは、mPSK(mは、2以上の整数)と呼ばれる。mPSKでは、シンボルSは、S=exp(j・2kπ/m)で表わされる。kは、0,1,...,m−1であり、シンボルSは、kに応じて変化する値をとる。BPSK(2値位相シフトキーイング)、QPSK(直交位相シフトキーイング、または4値位相シフトキーイング)等の一般的な変調方式は、それぞれ、mPSKにおいてmが2、4である場合の特定の実施例である。
光チャネルにおいてシンボル間干渉(ISI:Inter-Symbol Interference)が発生することがあり、シンボル間干渉は、FIRフィルタに基づく適応等化技術を利用するコヒーレント光受信器において除去される。好ましくは、スペクトラムの使用効率を向上させ、トレーニング系列のための余分なオーバヘッドを回避するために、ブラインド等化が行われる。定包絡線アルゴリズム(CMA:Constant Modulus Algorithm)は、最も一般的な適応ブラインド等化アルゴリズムの1つであり、例えば、非特許文献1に記載されている。なお、非特許文献1に開示の内容は、参照により、本出願に取り込まれるものとする。
CMAは、現在のコヒーレント通信システムにおいて広く採用されている変調方式であるQPSKに適用可能である。しかし、CMAの通常動作の特徴の1つは、信号の循環的な対称コンステレーションダイアグラムである。即ち、E{S}=0(Sの期待値がゼロ)である。Sは、シンボル(例えば、PSKにおいては、S=exp(jk2π/m))を表す。このことは、例えば、非特許文献2に記載されている。なお、非特許文献2に開示の内容は、参照により、本出願に取り込まれるものとする。
BPSK信号を除けば、m>2であるすべてのmPSK信号は、この条件を満足する。換言すれば、CMAは、BPSK信号に適用できない。このことは、例えば、非特許文献3に記載されている。なお、非特許文献3に開示の内容は、参照により、本出願に取り込まれるものとする。
Blind equalization using the constant modulus criterion: A Review by C, Richard Johnson, et al, in Proceedings of the IEEE, vol.86, no.10, Oct. 1998 Adaptive Filter Theory, 3rd edition by Simon Haykin (Prentice Hall, 1998) On the existence of undesirable global minimum of Godard equalizers by C. B. Papadias in Acoustics, Speech and Signal Processing, vol.5, 1997
本発明の目的は、BPSK信号を含むすべてのmPSK信号(m≧2)に適用可能なように、より広い範囲に適用可能な適応ブラインド等化方法を提供することである。
本発明の他の目的は、PSK信号のための新しい適応ブラインド等化方法を提供することである。
本発明のさらに他の目的は、BPSK信号に適用可能な適応ブラインド等化方法を提供することである。
本発明のさらに他の目的は、上述の方法に対応するイコライザおよびコヒーレント光受信器を提供することである。
以下は、本発明のいくつかの態様の基本的な理解を容易にするためのサマリである。このサマリは、本発明の概観を示すものではなく、また、本発明の決定的なまたは重要な部分を特定するものではなく、さらに、本発明の範囲の線引きをするものでもない。このサマリの主要な目的は、以下に示す詳細な記載の前に、簡単な形式で、本発明のいくつかの態様を示すものである。
本発明の1つの態様に係るPSK信号の適応ブラインド等化方法は、FIRフィルタの所定時刻の出力と前記所定時刻より前の時刻の出力との複素共役積を計算し、前記複素共役積を利用して等化係数を更新し、前記更新された等化係数を使用するFIRフィルタで入力信号をフィルタリングする。
本発明の他の態様に係るPSK信号のイコライザは、前記イコライザの所定時刻の出力と前記所定時刻より前の時刻の出力との複素共役積を計算する複素共役計算器と、前記複素共役積を利用して等化係数を更新する等化係数更新器と、前記更新された等化係数を使用して入力信号をフィルタリングするFIRフィルタ、を有する。
本発明のさらに他の態様に係るコヒーレント光受信器は、上述のイコライザを少なくとも1つ含む。
上述の態様によれば、BPSK信号を含むPSK信号のための適応ブラインド等化が実現される。
本発明の実施形態によるPSK信号の適応ブラインド等化方法を示すフローチャートである。 本発明の他の実施形態によるPSK信号の適応ブラインド等化方法を示すフローチャートである。 本発明の実施形態のPSK信号イコライザのブロック図である。 本発明の他の実施形態のPSK信号イコライザのブロック図である。 本発明のさらに他の実施形態のPSK信号イコライザのブロック図である。 本発明の実施形態の受信器のブロック図である。 本発明の他の実施形態の受信器のブロック図である。 本発明のさらに他の実施形態の受信器のブロック図である。
以下、本発明の明確な実施形態について、図面と関連づけながら説明する。明瞭さ及び簡潔さのため、実際問題として、明細書において実施形態の全ての特徴を記載するわけではない。ただし、任意の実施形態に特有の多くの決定は、システムまたはサービスに係わる、実施形態に対して変わり得る制約条件に従う開発者の特定の目的を達成するために、実施形態の開発過程でなされる。また、開発に係わる作業は、非常に複雑かつ時間を要するものであるが、そのような開発作業は、本明細書の開示から利益を得る当業者にとって、単なる決まり切った作業かも知れない。
なお、本発明の要部に密接に係わる装置構成および/または方法ステップは、図面に描かれているが、それらの図面において、本発明との関連性の低い細かい部分は、不必要な細かさによって発明を不明確にしないために、省略されている。
<第1の実施形態>
サンプリングされた信号が与えられる受信器の適応イコライザは、LタップのFIRフィルタで構成されるものとする。Lは、1以上の整数であり、イコライザの等化処理のために考慮(又は、使用)されるべきサンプリング点の個数を表す。Xを、時刻tTにおけるイコライザへの入力信号とする(tは、整数)。また、Wを、時刻tTにおけるFIRフィルタのタップ係数とする。そうすると、X及びWは、L次元のベクトルである。
時刻tTにおけるイコライザの出力は、y=W である(は、転置を表す)。例えば、Lが3であるときは、下記の連続する3つの受信サンプルが、信号の等化のために考慮される。
=[xts−2,xts−1,xts]
は、イコライザへの現在の入力信号である。xts〜xts−2は、3つの連続するシンボルである。sは、シンボル当たりのサンプル数を表す正の整数である。コヒーレント光通信システムではs=2が典型的であるが、当業者であれば、本出願の記載を読むことにより、s≠2である場合にも同様の計算を行うことが出来るはずである。
適応等化処理は、コスト関数を最適化する処理と考えることができる。例えば、CMAは、下記のコスト関数の最適化と実質的に等価である。
Figure 2011211706
E{・}は、期待値を表し、γは、ゼロよりも大きい定数を表す。この式は、
Figure 2011211706
がゼロに近づくことが期待されることを意味する。すなわち、yの絶対値が特定の定数(√γ)に近づくことが期待される。なお、信号の絶対値が正規化されるときは、γの値は1である。
上述の式で表わされるCMAは、任意のmPSK信号(m>2)に適用可能であるが、BPSK信号には適用できない。本特許出願の出願人は、現在時刻および他の時刻におけるFIRフィルタの出力が同時に考えられる場合には、イコライザをBPSK信号に適用可能であることを見出した。
「他の時刻」は、現在時刻の近くであってもよいし、現在時刻の近くでなくてもよい。現在時刻tTにおける出力yの等化のために、例えば、先の時刻(t−1)Tにおける出力yt−1或いはさらに先の時刻(t−2)Tにおける出力yt−2を考慮することができる。「先の」は、ここでは、過去を意味する。以下の記載は、出力yおよび出力yt−1を同時に考慮する例を示す。
伝送信号がmPSK信号であれば、シンボル間干渉が完全に除去されたイコライザからの出力yは、位相雑音を有するmPSK信号である。なお、本特許出願の明細書では、記載を簡潔にするために、信号の絶対値が正規化されているものとする。よって、以下のすべての式において、信号の表記に対して係数は付与されていない。
Figure 2011211706
φは、位相雑音を表す。
したがって、時刻(t−1)Tにおける出力yt−1は、下記の通りである。
Figure 2011211706
時刻tTおよび時刻(t−1)Tにおけるイコライザからの各出力の複素共役積は、r=yt−1 は、複素共役を表す)であり、下記の通りである。
Figure 2011211706
Δφは、平均値がゼロであり、レーザ線幅とシンボル期間Tとの積に比例する分散を有するランダムな変数を表す。光通信システムのシンボルレートはギガHzオーダー、すなわちTsは10−9オーダーであり、レーザ線幅は一般に1MHzよりも小さいので、上記の式における位相誤差Δφは無視できる。よって、下式が得られる。
Figure 2011211706
は、未だmPSK信号である。本実施形態においては、BPSK信号への適用を可能にするために、下記のコスト関数を用意する。
Figure 2011211706
上述したように、上記(2)式は、絶対値が正規化された状態で表記されている。正規化しない場合には、上記(2)式は、下記の通りである。
Figure 2011211706
は、出力yおよび出力yt−1の複素共役積であり、γは定数を表し、mは、mPSK信号のコンステレーション点の個数を表す。上記の式の二乗演算は、計算の便利さのためであり、絶対値演算であっても十分である。
本実施形態は、上述のコスト関数に基づいて、PSK信号の適応ブラインド等化方法を実行する。すなわち、図1に示すように、まず、無限インパルス応答フィルタ(FIRフィルタ、すなわちイコライザ)からの現在の出力(所定時刻の出力)および先の出力(所定時刻より前の時刻の出力)の複素共役積rが計算される(ステップ102)。現在の出力および先の出力は、上述したように、互いに近接していてもよいし、互いに近接していなくてもよい。続いて、上述の複素共役積を用いて、等化係数(すなわち、FIRフィルタのタップ係数)が更新される(ステップ106)。そして、上述のようにして係数が更新されたFIRフィルタを用いて、入力信号がフィルタリングされる。
本実施形態は、図3に示すように、PSK信号のためのイコライザを提供する。このイコライザは、複素共役積計算器302、等化係数更新器306、FIRフィルタ308を備える。複素共役積計算器302は、イコライザからの現在の出力および先の出力の複素共役積を計算する。等化係数更新器306は、上述の複素共役積を用いて、等化係数を更新する。FIRフィルタ308は、上述のようにして更新された等化係数を用いて、入力信号をフィルタリングする。
図3に示すように、イコライザは、信号xを受信する。入力(X)としてL個の連続するサンプルを取得するLタップFIRフィルタ308は、等化係数Wを利用して、出力信号yを導出する。複素共役積計算器302は、出力yおよび先の出力(例えば、yt−1であるが、これに限定されるものではない)から複素共役積rを計算する。そして、等化係数更新器306は、次の入力Xt+1をフィルタリングするために、等化係数をWからWt+1に更新する。
なお、状況に応じて、等化係数は、各入力信号に対して更新してもよいし、必要に応じて更新してもよいし、特定の入力信号ごとに更新してもよい。
等化係数は、コスト関数を最適化することにより更新される。例えば、
Figure 2011211706
を最小化することにより、すなわち、例えばニュートン法を利用して
Figure 2011211706
を最小化するFIR係数Wを導出することにより、等化係数が更新される。この方法は、例えばNumerical Optimization by Nocedal, Jorge & Wright, Stephen J., (1999), Springer-Verlag. ISBN 0-387-98793-2に記載されている。この文献に開示の内容は、参照により、本出願に取り込まれるものとする。したがって、複素共役積を用いて等化係数を更新するステップ106および等化係数更新器306は、上述のいずれかの方法によって実現され得る。
他の一般的な最適化方法は、勾配降下法(図2では、ステップ206)である。この場合、図4に示すイコライザの等化係数更新器306は、勾配計算器406を備える。以下の記載は、一例として勾配降下法を採用する形態を示す。係数の勾配は、下記のように定義される。
Figure 2011211706
また、係数を更新するための対応する式は、下記の通りである。
Figure 2011211706
μは、係数を更新するステップを表し、経験的に設定および調整可能な、ゼロよりも大きな実数である。
<第2の実施形態>
実際のコヒーレント光通信システムにおいては、個々の線幅Δfと共に、送信側レーザと受信器内の局部発振レーザとの間で周波数差Δωが存在する。ここで、伝送信号がmPSK信号であるときは、シンボル間干渉が完全に除去されたイコライザからの出力yは、周波数差および位相雑音を有するmPSK信号であり、下式で表わされる。
Figure 2011211706
φは、位相雑音を表す。ΔωtTは、送信側レーザと局部発振レーザとの間の周波数差に起因する付加位相を表す。Tは、シンボル期間を表す。
そうすると、時刻t−1における出力は、下式で表わされる。
Figure 2011211706
時刻tTおよび時刻(t−1)Tにおけるイコライザからの各出力の複素共役積は、r=yt−1 は、複素共役を表す)であり、下記の通りである。
Figure 2011211706
光通信システムのシンボルレートは数10GHzオーダー、すなわちTsは10−9オーダーであり、レーザ線幅Δfは一般に1MHzよりも小さいので、上記の式における位相誤差Δφは無視できる。一方、送信側レーザと局部発振レーザとの間の周波数差は数GHz程度までなので、上記の式において周波数差の項(すなわち、ΔωT)は、無視できない。これにより、下式が得られる。
Figure 2011211706
Δθ=ΔωTは、送信側レーザと局部発振レーザとの間の周波数差に起因する、隣接シンボル間の位相差を表す。rは、位相雑音ではなくその位相差に依存し、位相オフセットΔθを有するmPSK信号である。よって、本実施形態による方法は、周波数差を除去するために、下記のコスト関数を採用する。
Figure 2011211706
は、出力yおよび出力yt−1の複素共役積であり、mは、mPSK信号のコンステレーション点の個数を表す。上記の式の二乗演算は、計算の便利さのためであり、絶対値演算であっても十分である。
このように、第1の実施形態と比較すると、第2の実施形態によれば、図5において「exp(jΔθ)」で表わされているように、等化係数を更新するステップ106および等化係数更新器306において、送信側レーザと局部発振レーザとの間の周波数差に起因する、現在の出力と先の出力との間の位相差も考慮される。この位相差は、他の方法で導出することもできる。例えば、この位相差は、送信側レーザおよび局部発振レーザの性能から経験的に導出される、或いは、図6に示す受信器内の周波数差推定器604等によって推定される。この周波数差は、様々な方法で推定することができる。例えば、2007年11月19日に富士通により出願された中国特許出願200710166788.3「光コヒーレント受信器、および光コヒーレント受信器の周波数差を推定する装置および方法」に記載されている方法で周波数差を推定してもよい。なお、この特許出願に開示の内容は、参照により、本出願に取り込まれるものとする。
第1の実施形態と同様に、様々な方法(例えば、Levenberg-Marquardt法など)で
Figure 2011211706
を最適化することができる。以下でも、勾配降下法を例に説明を行う。勾配降下法に対応する場合、図5および図6の等化係数更新器306は、不図示の勾配計算器を含むようにしてもよい。係数の勾配は、例えば、下記のように定義される。なお、式(2’)においては、簡潔さのために、添え字tが省略されているが、以下の計算では添え字tが付されている。
Figure 2011211706
なお、係数を更新するための対応する式は、上記の(5)式で表わされる。
上記の式から分かるように、周波数差が無視できる程度に小さく、exp(jΔθ)がほぼ1であるときは、第2の実施形態は、第1の実施形態に帰着することになる(正規化した場合)。
別の観点から見れば、特定のシステムにおいては周波数差が一定なので、第2の実施形態における周波数差に起因する位相差の項は、第1の実施形態における定数γと考えることもできる。
<第3の実施形態>
第1および第2の実施形態においては、等化係数は、イコライザからの現在の出力および先の出力の複素共役積を利用して更新され、このアイデアに基づいて、BPSK信号を含む任意のmPSK信号に対して適用可能な異なるコスト関数の実施例が示された。
BPSK信号は特別なPSK信号であり、シンボル間干渉が除去されたイコライザに対して、上述の(1)式から下記の式を導出できる。
Figure 2011211706
すなわち、等化されたrは、周波数差の無い理想的な状況において実数であり、第1の実施形態に対応する。言い換えれば、その実部は、信号の絶対値に近似しており、虚部は、ほぼゼロである。したがって、下記のコスト関数は、等化係数を更新するステップ106および等化係数更新器306(正規化した場合)において使用される際に、特にBPSK信号のために生成される。
Figure 2011211706
E{・}は、期待値を表す。rは、複素共役積を表す。Re{・}およびIm{・}は、それぞれ実部および虚部を計算するための演算を表す。
上述したように、上述の式は、絶対値が正規化された状態の表記である。絶対値の正規化を行わない場合は、上記の式は、下記のように表わされる。
Figure 2011211706
γは、ゼロよりも大きい実定数である。rは、出力yおよび出力yt−1の複素共役積である。
第1および第2の実施形態と同様に、係数は、等化係数を更新するステップ106および等化係数更新器306において、様々な方法で更新することができる。下記の記載では、勾配法を例に示す。このような状況では、等化係数更新器306は、勾配計算器406を含む。等化係数の勾配は、式(6)のコスト関数の勾配を計算することにより導出される。なお、式(6)においては、簡潔さのために、添え字tが省略されているが、以下の計算では添え字tが付されている。
Figure 2011211706
なお、係数を更新するための対応する式は、上記の(5)式で表わされる。
<第4の実施形態>
第2の実施形態に係る考察と同様に、実際のコヒーレント光通信システムにおいては、個々の線幅Δfと共に、送信側レーザと局部発振レーザとの間で周波数差Δωが存在する。したがって、BPSK信号に対しては、イコライザからシンボル間干渉が完全に除去されているときは、(1’)式から下式を導出できる。
Figure 2011211706
すなわち、rは、ほぼ±exp(jΔθ)である。
Δθ=ΔωTは、送信側レーザと局部発振レーザとの間の周波数差に起因する隣接シンボル間の位相差を表す。rは、その位相差に依存する。よって、周波数差を除去する観点においては、rにexp(−jΔθ)を乗算することができる。すなわち、第3の実施形態と同様の原理の下で、第3の実施形態と同様のコスト関数を生成できる。第4の実施形態は、下記のコスト関数を採用することができる。
Figure 2011211706
γは、ゼロよりも大きい実定数である。rは、出力yおよび出力yt−1の複素共役積である。E{・}は、期待値を表す。Re{・}およびIm{・}は、それぞれ実部および虚部を計算するための演算を表す。
上述の各実施形態と同様に、係数は、等化係数を更新するステップ106および等化係数更新器306において、様々な方法で更新することができる。下記の記載においては、勾配法を例に示す。このような状況では、等化係数更新器306は、勾配計算器406を含む。等化係数の勾配は、(6’)式のコスト関数の勾配を計算することにより導出される。なお、(6’)式においては、簡潔さのために、添え字tが省略されているが、以下の計算では添え字tが付されている。
Figure 2011211706
なお、係数を更新するための対応する式は、上記の(5)式で表わされる。
<第5の実施形態>
容量をさらに大きくするために、コヒーレント光通信システムの送信器において偏波多重(すなわち、互いに直交する偏波状態の双方を利用して情報が伝送される)が使用され、受信器においては、偏波ダイバーシティ方式のコヒーレント光受信器が使用される。この場合、イコライザは、各偏波に対して使用される。1組の偏波中のシンボルは、同じ偏波中の他のシンボルからの干渉および他の偏波中のシンボルからの干渉を受ける。したがって、各偏波において等化された出力(すなわち、インパルス応答フィルタの出力)のために、双方の偏波の入力がフィルタリングされる。そうすると、上述の実施形態に基づいて、各偏波のためのイコライザのインパルス応答フィルタ308は、第5の実施形態において、第1のフィルタおよび第2のフィルタとして構成してもよい。なお、偏波の水平方向および垂直方向は、相対的に定義されるものであって、互いに入れ換えることができる。この実施形態においては、水平方向の偏波に対するイコライザおよび等化方法が一例として記載される。
図7に示すように、上述した実施形態において記載したPSK信号の適応ブラインド等化方法およびPSK信号のためのイコライザにおいて、インパルス応答フィルタ308は、偏波ダイバーシティ方式のコヒーレント光通信に適用可能なように、第1の偏波中の他のシンボルに起因する第1の偏波中の現シンボルへのクロストークを除去する第1のフィルタ、および第2の偏波中のシンボルに起因する第1の偏波中の現シンボルへのクロストークを除去する第2のフィルタを含むように構成してもよい。この場合、インパルス応答フィルタの出力(すなわち、イコライザの出力)は、第1のフィルタの出力と第2のフィルタの出力の和であり、等化係数は、第1および第2のフィルタの係数で構成されるベクトルで表わされる。
図7に示す例おいて、イコライザは、水平方向イコライザであって、水平方向の入力信号(第1の偏波)xおよび垂直方向の入力信号(第2の偏波)xの双方を含む信号を受信し、水平方向の信号yを出力する。1つの例としては、第1のフィルタは、第1の等化係数Whhを用いて、水平方向偏波中の他のシンボルに起因する水平方向偏波中の現シンボルへのクロストークを除去する。第2のフィルタは、第2の等化係数Wvhを用いて、垂直方向偏波中のシンボルに起因する水平方向偏波中の現シンボルへのクロストークを除去する。なお、記載を簡単にするために、以下では、各フィルタをそれぞれ対応する等化係数で表わすことがある(Whhフィルタ、Wvhフィルタ等)。第5の実施形態および後述する第6の実施形態に係る記載において、シンボルの時刻tに関連する添え字は、記載を簡潔にするために、省略することがある。
第1および第2のフィルタは、それぞれLタップのFIRフィルタであるものとする。そうすると、第1の実施形態と同様に、WhhおよびWvhはL次元のベクトルであり、イコライザ308の等化係数は、全体として、WhhおよびWvhを要素として有する2L次元のベクトルW(等化係数を更新するステップ106および等化係数更新器306の更新対象)である。また、Whhフィルタ、Wvhフィルタへの入力は、それぞれL次元ベクトルX、Xである。イコライザ308の出力(すなわち、複素共役積を計算するステップ102および複素共役積計算器302への入力)は、全体として、Whhフィルタ、Wvhフィルタの出力の和であり、下式で表わされる。
=Whh +Wvh は、転置を表す)
上述の各実施形態の各関係式に対して、対応する変数を適切に置き換えれば、本出願の開示内容および一般的な数学的式の下で当業者は、対応する計算を容易に行うことができる。よって、冗長な記載は省略する。
また、上述の処理は、図7および関連する関係式において添え字h、vを入れ換えることを除けば、垂直方向のイコライザにも同様に適用可能である。
さらに、図7において、周波数差に起因する位相差exp(jΔθ)および周波数差推定器604は、破線で表記されている。上述の各実施形態で記載したように、システム内で周波数差に起因する位相差が存在するかも知れないし存在しないかも知れないが、位相差が存在するときは、受信器内の周波数差推定器604から得られる位相差についての推定結果を使用することができ、或いは他の方法で周波数差(および位相差)を取得してもよい。
<第6の実施形態>
本発明は、さらに、上述の各実施形態において記載されたイコライザを少なくとも1つ含むコヒーレント光受信器を提供する。
偏波多重においては、上述の各実施形態において記載されたイコライザ(特に、第5の実施形態において記載されたイコライザ)は、各偏波に対して使用できる。第5の実施形態において記載されたイコライザを使用する場合、受信器の概略構成は、図8に示す通りであり、対称な上側イコライザおよび下側イコライザとしてそれぞれ第5の実施形態のイコライザを含む。例えば、第1のイコライザは、水平方向FIRフィルタ708、複素共役積r計算器702、等化係数W更新器706を備え、水平方向偏波中の信号を等化する。必要なときは、第1のイコライザは、受信器内の第1の周波数差推定器704の周波数差推定結果を利用することができる。また、例えば、第2のイコライザは、垂直方向FIRフィルタ808、複素共役積r計算器802、等化係数W更新器806を備え、垂直方向偏波中の信号を等化する。必要なときは、第2のイコライザは、受信器内の第2の周波数差推定器804の周波数差推定結果を利用することができる。
本発明のいくつかの実施形態について上述した。この技術分野の当業者であれば、本発明による方法および装置のステップまたは要素の一部または全部は、本発明に係る開示および通常のプログラミング技術の下で、計算装置(プロセッサ、格納媒体などを含む)または計算装置のネットワークにおいてハードウェア、ファームウェア、ソフトウェア、それらの組合せで実装可能である。よって、ここでは、冗長な記載は省略する。
本発明による装置および方法において、各要素またはステップは、分解、組合せ、および/または、分解と再組合せ、を行ってもよい。分解および/または再組合せは、本発明の等価な解とみなすことができる。
上述の一連の処理ステップは、上述の例では時系列に順番に実行するが、本発明はこれに限定されるものではなく、いくつかのステップを、同時にまたは互いに独立に実行してもよい。
各実施形態を1つずつ分けて記載したが、各実施形態は個々に孤立しているわけではない。当業者であれば、本出願の開示内容を読めば、各実施形態に含まれている各技術的な特徴を、矛盾が生じない範囲で、他の任意の実施形態(に含まれるている特徴)と組み合わせることができる。また、同一の実施形態内の各技術的な特徴は、矛盾が生じない範囲で、任意に組み合わせることができる。
「含む」「備える」という言葉、またはそれらに関連する語は、一連の要素を含む手順、方法、物品、装置が、それらの要素だけでなく、明示的に列挙されていない他の要素、または手順、方法、物品、装置に固有の要素も含むように、非排他的な包含を意味する。また、要素を定義するための「〜を備える」という表現は、特別な定義がない限りは、定義された要素を備える手順、方法、物品、装置内の追加的な同一の要素の存在を除外するものではない。
発明の実施形態およびその利点について図面を参照しながら説明したが、上述の実施形態は例示的なものであり、発明を限定するものではない。当業者であれば、発明の精神および範囲を逸脱することなく、上述の実施形態について様々な変更または変形を行うことができる。したがって、発明の範囲は、特許請求の範囲およびそれに均等なものよって定義されるものであり、また、特許請求の範囲において定義される発明の精神および範囲を逸脱することなく、様々な変形、代用、交換を行うことができる。
上述の記載から明らかなように、発明の実施形態により下記の解が提供される。
(付記1)
FIRフィルタの所定時刻の出力と前記所定時刻より前の時刻の出力との複素共役積を計算し、
前記複素共役積を利用して等化係数を更新し、
前記更新された等化係数を使用するFIRフィルタで入力信号をフィルタリングする
ことを特徴とするPSK信号の適応ブラインド等化方法。
(付記2)
前記更新は、
前記複素共役積を利用して前記等化係数の勾配を取得するステップと、
前記勾配を利用して前記等化係数を更新するステップ、を含む
ことを特徴とする付記1に記載の適応ブラインド等化方法。
(付記3)
前記更新は、前記複素共役積に基づいて生成されるコスト関数を利用して前記等化係数を更新するステップを含む
ことを特徴とする付記1に記載の適応ブラインド等化方法。
(付記4)
前記コスト関数は
Figure 2011211706
であり、E{・}は期待値を表し、mはPSK信号のコンステレーション点の数を表し、rは複素共役積を表し、γは定数を表す
ことを特徴とする付記3に記載の適応ブラインド等化方法。
(付記5)
前記PSK信号はBPSK信号であり、
前記コスト関数は
Figure 2011211706
であり、E{・}は期待値を表し、rは複素共役積を表し、γはゼロよりも大きい実定数を表し、Re(・)およびIm(・)はそれぞれ実部および虚部を計算するための演算を表す
ことを特徴とする付記3に記載の適応ブラインド等化方法。
(付記6)
前記コスト関数の生成において、送信側レーザと局部発振レーザとの間の周波数差に起因する、所定時刻の出力と前記所定時刻より前の時刻の出力との間の位相差を考慮する
ことを特徴とする付記3に記載の適応ブラインド等化方法。
(付記7)
前記コスト関数は
Figure 2011211706
であり、E{・}は期待値を表し、mはPSK信号のコンステレーション点の数を表し、rは複素共役積を表し、Δθは位相差を表す
ことを特徴とする付記6に記載の適応ブラインド等化方法。
(付記8)
前記PSK信号はBPSK信号であり、
前記コスト関数は
Figure 2011211706
であり、E{・}は期待値を表し、rは複素共役積を表し、Δθは位相差を表し、γはゼロよりも大きい実定数を表し、Re(・)およびIm(・)はそれぞれ実部および虚部を計算するための演算を表す
ことを特徴とする付記6に記載の適応ブラインド等化方法。
(付記9)
偏波ダイバーシティコヒーレント光通信に適用されるものであり、
前記FIRフィルタは、
第1の偏波中の現シンボルに対する前記第1の偏波中の他のシンボルからのクロストークを除去する第1のフィルタと、
前記第1の偏波中の現シンボルに対する第2の偏波中のシンボルからのクロストークを除去する第2のフィルタ、を備え、
前記FIRフィルタの出力は、前記第1のフィルタの出力および前記第2のフィルタの出力の和であり、
前記等化係数は、前記第1のフィルタの係数および前記第2のフィルタの係数により構成されるベクトルである
ことを特徴とする付記1に記載の適応ブラインド等化方法。
(付記10)
PSK信号のためのイコライザであって、
前記イコライザの所定時刻の出力と前記所定時刻より前の時刻の出力との複素共役積を計算する複素共役計算器と、
前記複素共役積を利用して等化係数を更新する等化係数更新器と、
前記更新された等化係数を使用して入力信号をフィルタリングするFIRフィルタと、
を有するイコライザ。
(付記11)
前記係数更新器は、前記複素共役積を利用して前記等化係数の勾配を取得する勾配計算器を含み、
前記勾配を利用して前記等化係数が計算される
ことを特徴とする付記10に記載のイコライザ。
(付記12)
前記係数更新器は、前記複素共役積に基づいて生成されるコスト関数を利用して前記等化係数を更新する
ことを特徴とする付記10に記載のイコライザ。
(付記13)
前記係数更新器は、前記コスト関数として
Figure 2011211706
を利用して前記等化係数を更新するように構成されており、
E{・}は期待値を表し、mはPSK信号のコンステレーション点の数を表し、rは複素共役積を表し、γは定数を表す
ことを特徴とする付記12に記載のイコライザ。
(付記14)
前記PSK信号はBPSK信号であり、
前記係数更新器は、前記コスト関数として
Figure 2011211706
を利用して前記等化係数を更新するように構成されており、
E{・}は期待値を表し、rは複素共役積を表し、γはゼロよりも大きい実定数を表し、Re(・)およびIm(・)はそれぞれ実部および虚部を計算するための演算を表す
ことを特徴とする付記12に記載のイコライザ。
(付記15)
前記係数更新器は、前記複素共役積、および送信側レーザと局部発振レーザとの間の周波数差に起因する、所定時刻の出力と前記所定時刻より前の時刻の出力との間の位相差、に基づいて生成されるコスト関数を利用して前記等化係数を更新する
ことを特徴とする付記12に記載のイコライザ。
(付記16)
前記係数更新器は、前記コスト関数として
Figure 2011211706
を利用して前記等化係数を更新するように構成されており、
E{・}は期待値を表し、mはPSK信号のコンステレーション点の数を表し、rは複素共役積を表し、Δθは位相差を表す
ことを特徴とする付記15に記載のイコライザ。
(付記17)
前記PSK信号はBPSK信号であり、
前記係数更新器は、前記コスト関数として
Figure 2011211706
を利用して前記等化係数を更新するように構成されており、
E{・}は期待値を表し、rは複素共役積を表し、Δθは位相差を表し、γはゼロよりも大きい実定数を表し、Re(・)およびIm(・)はそれぞれ実部および虚部を計算するための演算を表す
ことを特徴とする付記15に記載のイコライザ。
(付記18)
偏波ダイバーシティコヒーレント光通信に適用されるものであり、
前記FIRフィルタは、
第1の偏波中の現シンボルに対する前記第1の偏波中の他のシンボルからのクロストークを除去する第1のフィルタと、
前記第1の偏波中の現シンボルに対する第2の偏波中のシンボルからのクロストークを除去する第2のフィルタ、を備え、
前記FIRフィルタの出力は、前記第1のフィルタの出力および前記第2のフィルタの出力の和であり、
前記等化係数は、前記第1のフィルタの係数および前記第2のフィルタの係数により構成されるベクトルである
ことを特徴とする付記10に記載のイコライザ。
(付記19)
付記10〜18のいずれか1つの付記に記載のイコライザを少なくとも1つ含むコヒーレント光受信器。

Claims (11)

  1. FIRフィルタの所定時刻の出力と前記所定時刻より前の時刻の出力との複素共役積を計算し、
    前記複素共役積を利用して等化係数を更新し、
    前記更新された等化係数を使用するFIRフィルタで入力信号をフィルタリングする
    ことを特徴とするPSK信号の適応ブラインド等化方法。
  2. PSK信号のためのイコライザであって、
    前記イコライザの所定時刻の出力と前記所定時刻より前の時刻の出力との複素共役積を計算する複素共役計算器と、
    前記複素共役積を利用して等化係数を更新する等化係数更新器と、
    前記更新された等化係数を使用して入力信号をフィルタリングするFIRフィルタと、
    を有するイコライザ。
  3. 前記係数更新器は、前記複素共役積を利用して前記等化係数の勾配を取得する勾配計算器を含み、
    前記勾配を利用して前記等化係数が計算される
    ことを特徴とする請求項2に記載のイコライザ。
  4. 前記係数更新器は、前記複素共役積に基づいて生成されるコスト関数を利用して前記等化係数を更新する
    ことを特徴とする請求項2に記載のイコライザ。
  5. 前記係数更新器は、前記コスト関数として
    Figure 2011211706
    を利用して前記等化係数を更新するように構成されており、
    E{・}は期待値を表し、mはPSK信号のコンステレーション点の数を表し、rは複素共役積を表し、γは定数を表す
    ことを特徴とする請求項4に記載のイコライザ。
  6. 前記PSK信号はBPSK信号であり、
    前記係数更新器は、前記コスト関数として
    Figure 2011211706
    を利用して前記等化係数を更新するように構成されており、
    E{・}は期待値を表し、rは複素共役積を表し、γはゼロよりも大きい実定数を表し、Re(・)およびIm(・)はそれぞれ実部および虚部を計算するための演算を表す
    ことを特徴とする請求項4に記載のイコライザ。
  7. 前記係数更新器は、前記複素共役積、および送信側レーザと局部発振レーザとの間の周波数差に起因する、所定時刻の出力と前記所定時刻より前の時刻の出力との間の位相差、に基づいて生成されるコスト関数を利用して前記等化係数を更新する
    ことを特徴とする請求項4に記載のイコライザ。
  8. 前記係数更新器は、前記コスト関数として
    Figure 2011211706
    を利用して前記等化係数を更新するように構成されており、
    E{・}は期待値を表し、mはPSK信号のコンステレーション点の数を表し、rは複素共役積を表し、Δθは位相差を表す
    ことを特徴とする請求項7に記載のイコライザ。
  9. 前記PSK信号はBPSK信号であり、
    前記係数更新器は、前記コスト関数として
    Figure 2011211706
    を利用して前記等化係数を更新するように構成されており、
    E{・}は期待値を表し、rは複素共役積を表し、Δθは位相差を表し、γはゼロよりも大きい実定数を表し、Re(・)およびIm(・)はそれぞれ実部および虚部を計算するための演算を表す
    ことを特徴とする請求項7に記載のイコライザ。
  10. 偏波ダイバーシティコヒーレント光通信に適用されるものであり、
    前記FIRフィルタは、
    第1の偏波中の現シンボルに対する前記第1の偏波中の他のシンボルからのクロストークを除去する第1のフィルタと、
    前記第1の偏波中の現シンボルに対する第2の偏波中のシンボルからのクロストークを除去する第2のフィルタ、を備え、
    前記FIRフィルタの出力は、前記第1のフィルタの出力および前記第2のフィルタの出力の和であり、
    前記等化係数は、前記第1のフィルタの係数および前記第2のフィルタの係数により構成されるベクトルである
    ことを特徴とする請求項2に記載のイコライザ。
  11. 請求項2〜10のいずれか1つに記載のイコライザを少なくとも1つ含むコヒーレント光受信器。
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