本発明は、複数の機器のそれぞれについて消費電力値を含む電力情報を収集する電力情報収集装置等に関するものである。
家電製品などの機器は同時に複数使用される。それらの機器によって消費される電力の総和(以下、「総消費電力値」という。)が使用可能な電力値の上限値(以下、「最大使用可能電力値」)を超えた場合、例えばブレーカが落ちてしまい、動作中の機器への電力の供給が停止する。これらの機器の中には、例えば電子レンジ、炊飯器、又はパソコンなどのように、動作中に電源がOFFされることが好ましくない機器もある。
そこで、各機器の稼働状況をリアルタイムに把握し、把握した各機器の稼働状況に基づいて、総消費電力値が最大使用可能電力値を超えないように制御する技術が提案されている(例えば、特許文献1を参照)。
しかしながら、特許文献1に記載の技術では、各機器の稼働状況の把握に遅れが生じた場合、適切に機器を制御できずに総消費電力値が最大使用可能電力値を超えてしまうという問題がある。
図19は、発明が解決しようとする課題を説明するための図である。具体的には、図19は、総消費電力値の時間推移を示すグラフである。
時刻t1は、消費電力値が大きい機器の1つが稼働し始めた時刻である。また、時刻t2は、消費電力値が大きい機器の他の1つが稼働し始めた時刻である。図19では、時刻t2における稼働状況の変化を把握するための電力情報の収集が遅れたために、各機器に対する消費電力値を抑制するための制御が遅れて、総消費電力値が最大使用可能電力値を超えている。
このような電力情報の収集の遅れは、機器の台数が多いほど発生しやすくなる。例えば、複数の機器から電力情報を順次収集している場合、機器の台数が多いほど各機器から電力情報を収集する頻度が低くなる。したがって、ある機器の電力情報が収集された直後にその機器の消費電力が大きく変化した場合には、その変化を把握することが遅れてしまう。その結果、消費電力値を抑制するための制御も遅れ、総消費電力値が最大使用可能電力値を超えてしまう。
そこで、本発明は、上記課題を鑑みてなされたものであり、複数の機器から消費電力値を含む電力情報を収集する場合に、効率的に電力情報を収集することができる電力情報収集装置等を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の一態様に係る電力情報収集装置は、複数の機器のそれぞれについて消費電力値を含む電力情報を収集する電力情報収集装置であって、前記機器ごとに電力情報を収集する通信部と、前記通信部によって収集された電力情報を保持するデータ保持部と、前記データ保持部に保持された電力情報を用いて、消費電力値の増減度合いを示す電力変化率を前記機器ごとに算出する変化率算出部と、前記変化率算出部によって算出された電力変化率が大きい機器ほど電力情報の収集頻度が高くなるように前記通信部を制御する制御部とを備える。
これにより、機器の電力変化率に応じた頻度で電力情報を収集できるので、総消費電力値に与える影響が大きい機器の電力情報を優先して効率的に収集することができる。つまり、総消費電力値に与える影響が大きい機器の電力情報の収集頻度を他の機器の収集頻度よりも高くすることができる。したがって、電力情報収集装置が有する能力(電力情報の処理能力あるいは通信能力など)を超えない範囲で、電力情報を効率的に収集することが可能となる。また、このように収集された電力情報を利用すれば、総消費電力値の変化をすみやかに把握することができ、最大使用可能電力値を超えることを抑制することも可能となる。
また、前記変化率算出部は、前記データ保持部に保持された電力情報のうち、直近に収集された電力情報を用いて、前記電力変化率を前記機器ごとに算出することが好ましい。
これにより、最新の電力変化率に応じて電力情報を収集できるので、現在の状況に応じて効率的に電力情報を収集することができる。
また、前記変化率算出部は、複数の期間の電力変化率のうち最も大きい電力変化率である最大電力変化率を、前記電力変化率として前記機器ごとに算出することが好ましい。
これにより、各機器において生じた最大の電力変化率に応じて電力情報を収集できるので、総消費電力値を大きく変化させる可能性の高い機器の電力情報を効率的に収集することができる。
また、前記変化率算出部は、複数の期間の電力変化率の平均値である平均電力変化率を、前記電力変化率として前記機器ごとに算出することが好ましい。
これにより、平均化された電力変化率に応じて電力情報を収集できるので、安定的に、かつ効率的に電力情報を収集することができる。
また、前記制御部は、前記複数の機器の消費電力値の総和である総消費電力値が第1閾値を超えるか否かを判定し、総消費電力値が第1閾値を超える場合に、電力変化率が大きい機器ほど前記通信部による電力情報の収集頻度が高くなるように前記通信部を制御することが好ましい。
これにより、総消費電力値が最大使用可能電力値を超える可能性が高いときにのみ、電力変化率に応じて電力情報の収集頻度を制御することができる。つまり、総消費電力値が最大使用可能電力値を超える可能性が低いときには、電力変化率に応じて電力情報の収集頻度を制御する必要がないので処理負荷を軽減することが可能となる。
また、前記第1閾値は、前記複数の機器の最大電力変化率のうち最も大きい最大電力変化率と予め定められた期間との積を、使用可能な総消費電力値の上限値を示す最大使用可能電力値から減算した値であり、前記最大電力変化率は、複数の期間の電力変化率のうち最も大きい電力変化率であることが好ましい。
これにより、最大電力変化率に従って動的に第1閾値が決定されるので、総消費電力値が最大使用可能電力値を超える可能性が高いか否かを動的に判定することができる。そして、総消費電力値が最大使用可能電力値を超える可能性が高いときに、総消費電力値に与える影響が大きい機器の電力情報を効率的に収集することができる。
また、前記制御部は、総消費電力値が第1閾値を超える場合に、最大電力変化率が第2閾値より小さい機器の電力情報を収集しないように前記通信部を制御することが好ましい。
これにより、総消費電力値に与える影響が小さい機器の電力情報を収集しないので、収集能力の上限値に達している場合であっても、収集能力の上限値を超えることなく、総消費電力値に与える影響が大きい機器の電力情報を収集することができる。
また、前記最大使用可能電力値は、電力会社との契約により定められた電力値であることが好ましい。
これにより、電力会社との契約電力値を超える可能性が高いときに、電力情報を効率的に収集することができる。
また、前記最大使用可能電力値は、前記複数の機器に電力を供給する電力供給機器が供給可能な電力値であることが好ましい。
これにより、電力供給機器が供給可能な電力の上限値を超える可能性が高いときに、電力情報を効率的に収集することができる。
また、前記最大使用可能電力値は、電力会社との契約により定められた電力値と、前記複数の機器に電力を供給する電力供給機器が供給可能な電力値との総和であることが好ましい。
これにより、電力会社との契約電力値と電力供給機器が供給可能な電力の上限値との和を超える可能性が高いときに、電力情報を効率的に収集することができる。
また、前記最大使用可能電力値は、ユーザによって予め設定された最大使用電力の目標値であることが好ましい。
これにより、ユーザによって予め設定された最大使用電力の目標値を超える可能性が高いときに、電力情報を効率的に収集することができる。
また、前記通信部は、前記電力供給機器において測定された供給可能な電力値を含む供給可能電力情報を受信し、前記制御部は、さらに、前記通信部によって受信された供給可能電力情報を用いて前記最大使用可能電力値を算出し、算出した前記最大使用可能電力値から得られる前記第1閾値に従って前記通信部を制御することが好ましい。
これにより、電力供給機器が供給可能な電力値の変化に応じて、最大使用可能電力値を動的に変動させることができ、効率的に電力情報を収集することができる。
また、前記制御部は、さらに、供給可能な電力値の変化率が大きいほど供給可能電力情報の収集頻度が高くなるように前記通信部を制御することが好ましい。
これにより、供給可能な電力値の変化をすみやかに最大使用可能電力値に反映することが可能となる。
また、前記制御部は、さらに、前記通信部によって収集された電力情報を用いて、前記複数の機器を制御することが好ましい。
これにより、電力変化率に応じて収集された電力情報を用いて機器を制御できるので、総消費電力値が最大使用可能電力値を超える可能性を低減させることができる。
また、本発明の一態様に係る電力測定装置は、少なくとも1つの機器に接続され、接続された機器の消費電力値を含む電力情報を電力情報収集装置へ送信する電力測定装置であって、前記機器の消費電力値を測定する電力測定部と、前記電力測定部によって測定された消費電力値を含む電力情報を保持するデータ保持部と、前記データ保持部に保持された電力情報を用いて、消費電力値の増減度合いを示す電力変化率を算出する変化率算出部と、前記データ保持部に保持された電力情報を電力情報収集装置へ送信する通信部と、前記変化率算出部によって算出された電力変化率が大きいほど電力情報の送信頻度が高くなるように、前記通信部を制御する制御部とを備える。
これにより、電力変化率に応じて、つまり総消費電力値に与える影響の大きさに応じて、電力情報の送信頻度を変更できる。したがって、電力測定装置から電力情報を送信される他の装置は、総消費電力値に大きな影響を与える機器の電力情報を優先して効率的に収集することができる。
また、前記変化率算出部は、前記データ保持部に保持された電力情報のうち、直近に測定された消費電力値を示す電力情報を用いて、前記電力変化率を算出することが好ましい。
これにより、最新の電力変化率に応じて電力情報を送信できるので、現在の状況に応じた送信頻度で電力情報を送信することができる。
また、前記変化率算出部は、複数の期間の電力変化率のうち最も大きい電力変化率である最大電力変化率を、前記電力変化率として機器ごとに算出することが好ましい。
これにより、各機器において生じた最大の電力変化率に応じて電力情報を送信できるので、総消費電力値を大きく変化させる可能性の高い機器の電力情報を高い頻度で送信することができる。
また、前記変化率算出部は、複数の期間の電力変化率の平均値である平均電力変化率を、前記電力変化率として機器ごとに算出することが好ましい。
これにより、平均化された電力変化率に応じて電力情報を送信できるので、安定的に送信頻度を変更することができる。
また、本発明の一態様に係る電力情報収集システムは、複数の機器のそれぞれについて消費電力値を含む電力情報を収集する電力情報収集装置と、少なくとも1つの前記機器に接続され、接続された前記機器の電力情報を電力情報収集装置へ送信する電力測定装置とを備える電力情報収集システムであって、前記電力情報収集装置は、前記機器ごとに電力情報を収集する第1通信部と、前記第1通信部によって収集された電力情報を保持する第1データ保持部と、前記第1データ保持部に保持された電力情報を用いて、消費電力値の増減度合いを示す電力変化率を前記機器ごとに算出する変化率算出部と、前記変化率算出部によって算出された電力変化率が大きい機器ほど電力情報の収集頻度が高くなるように前記第1通信部を制御する制御部とを備え、前記電力測定装置は、接続された機器の消費電力値を測定する第2電力測定部と、前記電力測定部によって測定された消費電力値を含む電力情報を保持する第2データ保持部と、前記第2データ保持部に保持された電力情報を前記電力情報収集装置へ送信する第2通信部とを備える。
これにより、機器の電力変化率に応じた頻度で電力情報を収集できるので、総消費電力値に大きな影響を与える機器の電力情報を優先して効率的に収集することができる。
また、本発明の一態様に係る集積回路は、複数の機器のそれぞれについて消費電力値を含む電力情報を収集する集積回路であって、前記機器ごとに電力情報を収集する通信部と、前記通信部によって収集された電力情報を保持するデータ保持部と、前記データ保持部に保持された電力情報を用いて、消費電力値の増減度合いを示す電力変化率を前記機器ごとに算出する変化率算出部と、前記変化率算出部によって算出された電力変化率が大きい機器ほど電力情報の収集頻度が高くなるように前記通信部を制御する制御部とを備える。
これにより、上記の電力情報収集装置と同様の効果を奏することができる。
なお、本発明は、このような電力情報収集装置又は電力測定装置として実現することができるだけでなく、電力情報収集装置が備える特徴的な構成部の動作をステップとする電力情報収集方法として実現することができる。また、本発明は、このような電力情報収集方法に含まれる各ステップをコンピュータに実行させるためのプログラムとして実現することもできる。そして、そのようなプログラムは、CD−ROM等の記録媒体やインターネット等の伝送媒体を介して配信することができるのは言うまでもない。
本発明によれば、機器の電力変化率に応じた頻度で電力情報を収集できるので、総消費電力値に与える影響が大きい機器の電力情報を優先して効率的に収集することができる。
図1は、本発明の実施の形態1に係る電力情報収集システムの概要を示す図である。
図2は、本発明の実施の形態1に係る電力情報収集装置の機能構成を示すブロック図である。
図3は、本発明の実施の形態1に係る電力測定装置の機能構成を示すブロック図である。
図4は、本発明の実施の形態1に係る電力情報収集装置が行う処理の流れを示すフローチャートである。
図5は、本発明の実施の形態1に係る電力測定装置が行う処理の流れを示すフローチャートである。
図6は、本発明の実施の形態1に係る電力情報収集システムにおける情報の流れを示すシーケンス図の一例である。
図7は、本発明の実施の形態1に係る電力情報収集システムにおける情報の流れを示すシーケンス図の一例である。
図8は、本発明の実施の形態1に係る電力情報収集システムの概要の他の一例を示す図である。
図9は、本発明の実施の形態2に係る電力情報収集装置の機能構成を示すブロック図である。
図10は、総消費電力値の時間推移を示すグラフである。
図11は、本発明の実施の形態2に係る電力情報収集装置が行う処理の流れを示すフローチャートである。
図12Aは、本発明の実施の形態2に係る電力情報収集システムにおける情報の流れの一例を示すシーケンス図である。
図12Bは、本発明の実施の形態2に係る電力情報収集システムにおける情報の流れの他の一例を示すシーケンス図である。
図13は、総消費電力値の時間推移を示すグラフである。
図14は、本発明の実施の形態3に係る電力情報収集装置の機能構成を示すブロック図である。
図15は、本発明の実施の形態3に係る電力情報収集装置が行う処理の流れを示すフローチャートである。
図16は、本発明の実施の形態4に係る電力測定装置の機能構成を示すブロック図である。
図17は、本発明の実施の形態4に係る電力測定装置が行う処理の流れを示すフローチャートである。
図18は、コンピュータのハードウェア構成の一例を示す図である。
図19は、発明が解決しようとする課題を説明するための図である。
以下に、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1に係る電力情報収集システムの概要を示す図である。電力情報収集システムは、電力情報収集装置11と、電力測定装置12とを備える。また、電力情報収集装置11と電力測定装置12とは、無線ネットワーク又は有線ネットワークを介して接続されている。
電力情報収集装置11は、複数の機器13のそれぞれについて消費電力値を含む電力情報を収集する装置である。具体的には、電力情報収集装置11は、複数の機器13を制御するために、電力情報を収集する装置である。また、電力情報収集装置11は、例えば、複数の機器13へ供給される電力を分配する分電盤に取り付けられる。
電力測定装置12は、接続された機器13の消費電力値を測定し、測定した消費電力値を含む電力情報を電力情報収集装置11へ送信する。例えば、電力測定装置12は、USB(Universal Serial Bus)などのシリアルインタフェースを介して、機器13に接続される。
機器13は、電力を消費する機器である。具体的には、機器13は、例えば照明器具、エアコン、テレビ、冷凍冷蔵庫、オーブンレンジ、又はPC(Personal Computer)等の機器である。
また、機器13は、ZigBee、又は無線LAN(Local Area Network)などの無線通信、又はイーサネット(登録商標)などの有線通信によって情報を送受信可能な機器であることが好ましい。特に、機器13は、電源のON/OFF、各種運転状態の切り替え等を遠隔制御することができる、いわゆる「デジタル家電」であることが好ましい。
次に、電力情報収集装置11及び電力測定装置12の機能構成を、図面を用いて詳細に説明する。まず、電力情報収集装置11について、図2を用いて説明する。
図2は、本発明の実施の形態1に係る電力情報収集装置の機能構成を示すブロック図である。図2に示すように、電力情報収集装置11は、データ保持部111と、変化率算出部112と、通信部113と、制御部114とを備える。
データ保持部111は、通信部113によって収集された電力情報を保持する。
変化率算出部112は、データ保持部111に保持された電力情報を読み出し、読み出した電力情報を用いて、消費電力値の増加度合いを示す電力変化率を機器13ごとに算出する。具体的には、変化率算出部112は、データ保持部111に保持された電力情報のうち直近に収集された電力情報を用いて、式(1)に示すように電力変化率Pを算出する。
ここで、W1は、第1時刻に測定された消費電力値である。なお、本実施の形態では、W1は、直近に測定された消費電力値である。また、W2は、第1時刻よりも所定時間前の第2時刻に測定された消費電力値である。また、Tは、第2時刻から第1時刻までの期間である。
通信部113は、機器13ごとに電力情報を収集する。具体的には、通信部113は、無線ネットワーク又は有線ネットワークを介して、各電力測定装置12から機器13の電力情報を受信する。電力情報には、機器13の消費電力値と、その消費電力値が測定された時刻とが含まれる。なお、電力情報には、機器13の消費電力値の積算値、又は機器13の運転状態(電源ON、電源OFFなど)が含まれてもよい。時刻は相対的な時刻でもよい。
制御部114は、変化率算出部112によって算出された電力変化率が大きい機器13ほど電力情報の収集頻度が高くなるように通信部113を制御する。つまり、制御部114は、消費電力値の増加度合いが大きい機器13ほど収集頻度が高くなるように電力情報の収集頻度を機器13ごとに決定する。そして、制御部114は、決定した機器13ごとの収集頻度に従って、通信部113に、各機器13に接続された電力測定装置12から電力情報を収集させる。
具体的には、制御部114は、例えば、決定した機器13ごとの収集頻度に従って、電力情報の送信を要求する電力情報要求コマンドを各電力測定装置12へ送信することにより、各機器13の電力情報を収集する(ポーリング方式)。また、例えば、制御部114は、決定した収集頻度に応じて各電力測定装置12にタイムスロットを割り当てる時間割当コマンドを各電力測定装置12へ送信することにより、各機器13の電力情報を収集する(TDMA(Time Division Multiple Access)方式)。
次に、電力測定装置12について、図3を用いて説明する。
図3は、本発明の実施の形態1に係る電力測定装置の機能構成を示すブロック図である。図3に示すように、電力測定装置12は、データ保持部121と、電力測定部122と、通信部123と、制御部124とを備える。
データ保持部121は、電力測定部122によって測定された消費電力値を含む電力情報を保持する。
電力測定部122は、接続されている機器13の消費電力値を測定する。なお、電力測定部122は、接続されている機器13の消費電力値の積算値を測定してもよい。また、電力測定部122は、接続されている機器13の運転状況を取得してもよい。
通信部123は、電力情報を電力情報収集装置11へ送信する。具体的には、通信部113は、電力情報収集装置11によって決定された収集頻度に従って、無線ネットワーク又は有線ネットワークを介して、データ保持部121に保持された電力情報を電力情報収集装置11へ送信する。また、通信部123は、電力情報収集装置11から各種コマンドを受信する。この各種コマンドには、電力情報の収集頻度に関するコマンドが含まれる。具体的には、この各種コマンドは、例えば、電力情報要求コマンドである。
制御部124は、通信部123が電力情報収集装置11から受信したコマンドに従って、データ保持部121に保持された電力情報を、通信部123を介して送信する。
次に、以上のように構成された電力情報収集システムにおける各種動作について説明する。
図4は、本発明の実施の形態1に係る電力情報収集装置が行う処理の流れを示すフローチャートである。
まず、通信部113は、電力測定装置12から電力情報を受信する(S102)。続いて、データ保持部111は、受信された電力情報を保持する(S104)。次に、変化率算出部112は、データ保持部111に保持された電力情報を読み出し、読み出した電力情報を用いて機器13ごとの電力変化率を算出する(S106)。
続いて、制御部114は、算出された電力変化率が大きい機器13ほど収集頻度が高くなるように、電力情報の収集頻度を機器13ごとに決定する(S108)。そして、制御部114は、決定した収集頻度に従って、通信部113を介して、電力情報要求コマンドを各電力測定装置12へ送信する(S110)。
このように、電力情報収集装置11は、ステップS102からステップS110までの処理を繰り返し実行することにより、各時刻における各機器13の電力情報を収集する。
図5は、本発明の実施の形態1に係る電力測定装置が行う処理の流れを示すフローチャートである。
まず、電力測定部122は、接続された機器13の消費電力値を測定する(S202)。具体的には、電力測定部122は、接続された機器13の消費電力値を、例えば予め定められた時間間隔で測定する。なお、電力測定部122は、測定された消費電力値に応じて時間間隔を動的に変更させながら、機器13の消費電力値を測定してもよい。
次に、データ保持部121は、測定された消費電力値を含む電力情報を保持する(S204)。続いて、制御部124は、電力情報を電力情報収集装置11へ送信するか否かを判定する(S206)。例えば、ポーリング方式により電力情報を送信する場合、制御部124は、電力情報要求コマンドを電力情報収集装置11から受信しており、かつ、その受信した電力情報要求コマンドの応答として電力情報をまだ送信していないときに、電力情報を電力情報収集装置11へ送信すると判定する。
ここで、電力情報を送信すると判定された場合(S206のYes)、通信部123は、データ保持部121に保持された電力情報を送信する(S208)。そして、電力測定装置12は、ステップS202からの処理を繰り返す。一方、電力情報を送信しないと判定された場合(S206のNo)、電力測定装置12は、ステップS202からの処理を繰り返す。
このように、電力測定装置12は、ステップS202からステップS208までの処理を繰り返し実行することにより、電力情報収集装置11へ電力情報を繰り返し送信する。
次に、電力情報収集システムにおいて送受信される情報の流れについて説明する。
図6及び図7は、本発明の実施の形態1に係る電力情報収集システムにおける、情報の流れを示すシーケンス図の一例である。
具体的には、図6は、第1〜第4の電力測定装置12a〜12dに接続された第1〜第4の機器の電力変化率が略一致しているときのシーケンス図である。また、図7は、第1の電力測定装置12aに接続された第1の機器の電力変化率が、第2〜第4の電力測定装置12b〜12dに接続された第2〜第4の機器の電力変化率よりも大きいときのシーケンス図である。ここで、電力変化率が略一致しているとは、電力変化率が一致していることに加えて、電力変化率が一致しているとみなしてもよい程度の差しかないことをいう。
なお、図6及び図7では、電力測定装置12が4台である場合について説明しているが、電力測定装置12は必ずしも4台である必要はない。
図6に示すように、各機器の電力変化率が略一致しているときは、電力情報収集装置11は、第1〜第4の電力測定装置12a〜12dのそれぞれに対して、同一の頻度で電力情報要求コマンドを送信する。その結果、電力情報収集装置11は、各電力測定装置から、同一の頻度で電力情報を受信することができる。
一方、図7に示すように、第1の機器の電力変化率が他の機器の電力変化率よりも大きい場合は、第1の電力測定装置12aに対して、第2〜第4の電力測定装置12b〜12dよりも高い頻度で電力情報要求コマンドを送信する。その結果、電力情報収集装置11は、第1の電力測定装置12aから、第2〜第4の電力測定装置12b〜12dよりも高い頻度で電力情報を受信することができる。
以上のように、本実施の形態に係る電力情報収集装置11は、機器13の電力変化率に応じた頻度で電力情報を収集できるので、総消費電力値に与える影響が大きい機器13の電力情報を優先して効率的に収集することができる。つまり、電力情報収集装置11は、総消費電力値に与える影響が大きい機器の電力情報の収集頻度を他の機器の収集頻度よりも高くすることができる。したがって、電力情報収集装置11は、電力情報収集装置が有する能力(電力情報の処理能力あるいは通信能力など)を超えない範囲で、電力情報を効率的に収集することが可能となる。また、このように収集された電力情報を利用すれば、総消費電力値の変化をすみやかに把握することが容易となり、最大使用可能電力値を超えることを抑制することも可能となる。
また、電力情報収集装置11は、最新の電力変化率に応じて電力情報を収集できるので、現在の状況に応じて効率的に電力情報を収集することができる。
なお、電力情報収集装置11の収集能力などが制約となって全体の収集頻度が高められない場合、第2〜第4の電力測定装置からの電力情報の収集頻度を下げて、第1の電力測定装置からの電力情報の収集頻度を高めてもよい。これにより、全体の収集頻度を高めることなく、総消費電力値に与える影響が大きい機器の電力情報を優先して効率的に収集することができる。
また、電力情報収集装置11は、必ずしも分電盤に取り付けられる必要はない。例えば、図8に示すように、電力情報収集装置11は、複数の機器13を制御するコントローラに取り付けられてもよい。さらに、電力情報収集装置11は、分電盤から供給される電力に関する情報を、分電盤に取り付けられた電力測定装置12から受信してもよい。
(実施の形態1の変形例1)
実施の形態1の変形例1として、実施の形態1とは異なる電力変化率を用いて電力情報の収集頻度を制御する一例を説明する。
本変形例に係る電力情報収集装置11は、機器13ごとの最大電力変化率に応じて電力情報の収集頻度を制御する。
変化率算出部112は、データ保持部111に保持された電力情報を用いて最大電力変化率を算出する。最大電力変化率とは、複数の期間の電力変化率のうち、最も大きい電力変化率である。つまり、最大電力変化率は、式(1)によって算出される、異なる期間の複数の電力変化率のうち、最も大きい電力変化率である。
具体的には、変化率算出部112は、データ保持部111に保持された電力情報を読み出す。そして、変化率算出部112は、読み出した電力情報を用いて、式(1)に従って、複数の期間の電力変化率を機器13ごとに算出する。変化率算出部112は、このように算出された電力変化率のうち、最大の電力変化率を最大電力変化率として機器13ごとに算出する。
なお、変化率算出部112は、電力情報が収集されるたびに、収集された電力情報に関する期間における電力変化率を算出し、算出した電力変化率が既に保持された電力変化率より大きい場合に、保持された電力変化率を新たに算出された電力変化率に更新してもよい。これにより、変化率算出部112は、保持された電力変化率を参照することにより、最大電力変化率を取得することができる。
制御部114は、変化率算出部112によって算出された最大電力変化率が大きい機器13ほど電力情報の収集頻度が高くなるように、通信部113を制御する。
以上のように、本変形例に係る電力情報収集装置11は、各機器13における最大電力変化率に応じて電力情報の収集頻度を決定できるので、総消費電力値を大きく増加させる可能性が高い機器13の電力情報を効率的に収集することができる。
(実施の形態1の変形例2)
実施の形態1の変形例2として、実施の形態1とは異なる電力変化率を用いて収集頻度を制御する他の一例を説明する。
本変形例に係る電力情報収集装置11は、機器13ごとの平均電力変化率を用いて電力情報の収集頻度を制御する。
変化率算出部112は、データ保持部111に保持された電力情報を用いて平均電力変化率を算出する。ここで平均電力変化率とは、複数の期間の電力変化率の平均値である。平均電力変化率Paveは、式(2)によって算出される。
ここで、nは、式(1)に従って算出される、各期間の電力変化率Pの数である。
具体的には、変化率算出部112は、データ保持部111に保持された電力情報を読み出す。そして、変化率算出部112は、読み出した電力情報を用いて、式(1)に従って、各期間の電力変化率を機器13ごとに算出する。変化率算出部112は、このように算出された電力変化率の平均値を平均電力変化率として機器13ごとに算出する。
制御部114は、変化率算出部112によって算出された平均電力変化率が大きい機器13ほど電力情報の収集頻度が高くなるように、通信部113を制御する。
以上のように、本変形例に係る電力情報収集装置11は、平均化された電力変化率に応じた頻度で電力情報を収集できるので、安定的、かつ効率的に電力情報を収集することができる。
(実施の形態2)
次に、本発明の実施の形態2について、図面を参照しながら説明する。
本実施の形態に係る電力情報収集装置21は、総消費電力値が第1閾値を超える場合に、電力変化率が大きい機器13ほど電力情報の収集頻度が高くなるように通信部113を制御する点が、実施の形態1に係る電力情報収集装置11と異なる。なお、本実施の形態に係る電力測定装置は、実施の形態1に係る電力測定装置と同じであるので、説明及び図示を省略する。
図9は、本発明の実施の形態2に係る電力情報収集装置の機能構成を示すブロック図である。図9において、図2と同一の構成要素については同一の符号を付し、説明を省略する。
図9に示すように、電力情報収集装置21は、データ保持部111と、変化率算出部112と、通信部113と、制御部214とを備える。
制御部214は、総消費電力値が第1閾値を超えるか否かを判定する。そして、総消費電力値が第1閾値を超える場合に、制御部214は、電力変化率が大きい機器13ほど電力情報の収集頻度が高くなるように通信部113を制御する。すなわち、制御部214は、総消費電力値が第1閾値を超える場合と超えない場合とのうち、超える場合にのみ、電力変化率が大きい機器13ほど電力情報の収集頻度が高くなるように、通信部113を制御する。
ここで、総消費電力値とは、複数の機器13によって消費される電力の総和である。また、第1閾値は、各機器13の最大電力変化率のうち最も大きい最大電力変化率と予め定められた期間との積を、使用可能な総消費電力値の上限値を示す最大使用可能電力値から減算した値である。また、最大使用可能電力値は、例えば、分電盤等に設けられたブレーカの許容電力値、電力会社との契約により定められた供給電力の上限値、又は電力会社との契約により電気料金が変化するときの電力値などの予め定められた電力値である。
図10は、総消費電力値の時間推移を示すグラフである。図10において、縦軸は消費電力値を示し、横軸は時間を示す。
図10に示すように、第1閾値は、最大使用可能電力値から時刻αにおける最大電力変化量Qを減算した値である。時刻αにおいて、総消費電力値が第1閾値を超えているので、制御部214は、電力変化率が大きい機器13ほど電力情報の収集頻度が高くなるように、通信部113を制御する。言い換えると、最大電力変化率γで総消費電力値が推移すると仮定した場合に、予め定められた期間δだけ経過した後(時刻β)に総消費電力値が最大使用可能電力値を超えると推定されるときは、制御部214は、電力変化率が大きい機器13ほど電力情報の収集頻度が高くなるように通信部113を制御する。これは、総消費電力値が第1閾値を超えるときは、総消費電力値が最大使用可能電力値を超える可能性が高いからである。
なお、最大電力変化量Qは、時刻αにおける最大電力変化率γと予め定められた期間δとの積である。また、最大電力変化率γは、各機器13の最大電力変化率の中で、最も大きい最大電力変化率である。また、予め定められた期間δは、例えば、60秒などの任意の期間、又はポーリング間隔に応じて決定される期間などである。
次に、以上のように構成された電力情報収集装置21における各種動作について説明する。
図11は、本発明の実施の形態2に係る電力情報収集装置が行う処理の流れを示すフローチャートである。なお、図11において、図4と同一の処理を行うステップについては同一の符号を付し、説明を省略する。
変化率が算出された後、制御部214は、総消費電力値を取得する(S302)。具体的には、例えば、制御部214は、データ保持部111に保持された、各機器13の最新の消費電力値の総和を算出することにより、総消費電力値を取得する。また、例えば、制御部214は、分電盤に取り付けられた電力測定装置から供給電力を取得することにより、総消費電力値を取得してもよい。
続いて、制御部214は、第1閾値を算出する(S304)。具体的には、制御部214は、各機器13の最大電力変化率のうち最も大きい最大電力変化率と予め定められた期間との積を最大使用可能電力値から減算することにより、第1閾値を算出する。
そして、制御部214は、総消費電力値が第1閾値を超えているか否かを判定する(S306)。ここで、総消費電力値が第1閾値を超えている場合(S306のYes)、電力情報収集装置21は、ステップS108以降の処理を実行する。一方、総消費電力値が第1閾値を超えていない場合(S306のNo)、電力情報収集装置21は、ステップS102の処理を実行する。
なお、総消費電力値が第1閾値を超えていない場合には、例えば、制御部214は、予め定められた収集頻度で電力情報を受信するように通信部113を制御してもよい。
図12Aは、本発明の実施の形態2に係る電力情報収集システムにおける、情報の流れの一例を示すシーケンス図である。具体的には、図12は、第1及び第2の電力測定装置12a、12bに接続された第1及び第2の機器の電力変化率が、第3及び第4の電力測定装置12c、12dに接続された第3及び第4の機器の電力変化率よりも大きいときのシーケンス図である。
なお、図12Aにおいて、第1の機器の電力変化率と第2の機器の電力変化率とは略一致しており、第3の機器の電力変化率と第4の機器の電力変化率とは略一致している。
図12に示すように、時刻αより前は、各機器の電力変化率に関わらず、電力情報収集装置21は、第1〜第4の電力測定装置12a〜12dのそれぞれに対して、同一の頻度で電力情報要求コマンドを送信する。
一方、時刻αの後は、総消費電力値が第1閾値を超えているので、電力情報収集装置21は、第1及び第2の電力測定装置12a、12bに対して、第3及び第4の電力測定装置12c、12dよりも高い頻度で電力情報要求コマンドを送信する。
なお、電力情報収集装置21は、総消費電力値が第1閾値を超えた後に、必ずしも第3及び第4の機器に電力情報要求コマンドを送信する必要はない。例えば、電力情報の収集能力に余裕がない場合には、電力情報収集装置21は、図12Bに示すように第3及び第4の機器に電力情報要求コマンドを送信しなくてもよい。具体的には、第3及び第4の機器の最大電力変化率が第2閾値より小さい場合に、電力情報収集装置21は、第3及び第4の電力測定装置12c、12dに対して、電力情報要求コマンドを送信しなくてもよい。これにより、電力情報収集装置21が収集能力の上限値に達している場合であっても、収集能力の上限値を超えることなく、総消費電力値に与える影響が大きい機器である第1及び第2の機器の電力情報を収集することができる。この第2閾値としては、例えば、最大使用可能電力値に対する比が一定値となる値などが利用されればよい。
以上のように、最大電力変化率に従って動的に第1閾値が算出されるので、本実施の形態に係る電力情報収集装置21は、総消費電力値が最大使用可能電力値を超える可能性が高いか否かを動的に判定することができる。そして、電力情報収集装置21は、総消費電力値が最大使用可能電力値を超える可能性が高いときに、総消費電力値に与える影響が大きい機器の電力情報を効率的に収集することができる。
(実施の形態2の変形例)
実施の形態2の変形例として、複数の機器13に電力を供給する電力供給機器が供給可能な電力に応じて、最大使用可能電力値が動的に変動する場合について説明する。なお、電力供給機器とは、例えば、機器13が使用される建物に設置された太陽光発電用パワーコンディショナー、燃料電池、又は蓄電池などである。
本変形例に係る電力情報収集装置21が備える通信部113は、電力供給機器が供給可能な電力の上限値を含む供給可能電力情報を受信する。例えば、通信部113は、太陽光発電パネルもしくは燃料電池によって発電された電力、又は、蓄電池に充電されている電力値を含む供給可能電力情報を電力供給機器ごとに受信する。そして、制御部214は、電力供給機器ごとに受信した供給可能な電力の上限値の総和を、最大使用可能電力値として算出する。制御部214は、このように算出された最大使用可能電力値を用いて、第1閾値を算出する。そして、このように算出された第1閾値を用いて、制御部214は、電力情報の収集頻度を制御する。
図13は、総消費電力値の時間推移を示すグラフである。図13において、縦軸は消費電力値を示し、横軸は時間を示す。
図13に示すように、電力供給機器によって供給可能な電力値が変動するので、最大使用可能電力値も時間とともに変化している。なお、第1閾値は、時刻α における最大使用可能電力値から最大電力変化量Qを減算した値である。時刻αにおける最大使用可能電力値は、電力供給機器によって供給可能な電力値の総和である。
以上のように、本変形例に係る電力情報収集装置21は、電力供給機器が供給可能な電力値の変化に応じて、第1閾値を動的に変化させることができ、効果的に電力情報を収集することができる。
なお、本変形例において、最大使用可能電力値は、電力供給機器によって供給可能な電力値の総和であったが、電力供給機器によって供給可能な電力値の総和と、電力会社との契約により定められた電力値との和であってもよい。また、最大使用可能電力値は、ユーザによって予め設定された最大使用電力の目標値であってもよい。
また、本変形例において、制御部214は、供給可能な電力値の変化率が大きいほど供給可能電力情報の収集頻度が高くなるように通信部113を制御することが好ましい。これにより、電力情報収集装置21は、供給可能な電力値の変化をすみやかに最大使用可能電力値に反映することが可能となる。
(実施の形態3)
次に、本発明の実施の形態3について、図面を参照しながら説明する。
本実施の形態に係る電力情報収集装置31は、さらに、収集した電力情報を用いて、複数の機器13の動作状態の制御を行う点に特徴を有する。
図14は、本発明の実施の形態3に係る電力情報収集装置の機能構成を示すブロック図である。図14において、図2と同一の構成要素については同一の符号を付し、説明を省略する。
本実施の形態に係る電力情報収集装置31は、データ保持部111と、変化率算出部112と、通信部113と、制御部314とを備える。
制御部314は、実施の形態1の制御部114が行う処理に加えてさらに、通信部113によって受信された電力情報を用いて、複数の機器13を制御する。具体的には、制御部314は、例えば、総消費電力値が所定値を超えている場合に、優先度が低い機器13へ消費電力値の抑制を要求する電力制御コマンドを送信する。そして、電力制御コマンドを受信した機器13は、各種運転状態を切り替えるなどにより消費電力を抑制する。
なお、機器13は、電源のON/OFF、各種運転状態の切り替え等を遠隔制御することができる、いわゆる「デジタル家電」であることが好ましい。
次に、以上のように構成された電力情報収集装置31における各種動作について説明する。
図15は、本発明の実施の形態3に係る電力情報収集装置が行う処理の流れを示すフローチャートである。なお、図15において、図4と同一の処理を行うステップについては同一の符号を付し、説明を省略する。
電力情報要求コマンドが送信された後、制御部314は、電力制御が必要か否かを判定する(S402)。具体的には、制御部314は、複数の機器13の少なくとも1台の消費電力値を抑制する必要があるか否かを判定する。
さらに具体的には、制御部314は、例えば、総消費電力値が所定値を超えているか否かにより、電力制御が必要か否かを判定する。この所定値は、例えば、最大使用可能電力値に対して1未満の係数を乗算した値であればよい。
ここで、電力制御が必要でないと判定された場合(S402のNo)、電力情報収集装置31は、再びステップS102からの処理を繰り返す。
一方、電力制御が必要であると判定された場合(S402のYes)、制御部314は、通信部113を介して、複数の機器13の少なくとも1台へ、電力制御に関するコマンドである電力制御コマンドを送信する(S404)。具体的には、制御部314は、例えば、予め定められた優先度が低い機器13へ、消費電力値を減少させるための電力制御コマンドを送信する。そして、電力情報収集装置31は、再びステップS102からの処理を繰り返す。
以上のように、本実施の形態に係る電力情報収集装置31は、電力変化率に応じた頻度で収集された電力情報を用いて機器13を制御できるので、総消費電力値が最大使用可能電力値を超える可能性を低減させることができる。つまり、電力情報収集装置31は、効率的に収集された電力情報を利用することができるので、現在の状況にすばやく追随しながら機器13を制御することができる。
さらに、電力情報収集装置31は、定格電力ではなく収集された実際の消費電力を利用して各機器13を制御することができるので、利用可能な電力を有効に活用することもできる。
なお、電力情報収集装置31が、機器13に対して直接制御するのではなく、機器13に接続された電力測定装置を介して機器13を制御してもよい。電力情報収集装置31が機器13に対して直接制御する場合は、通信部113は、電力測定装置と通信する機能のほかに、機器13と通信する機能を備える。
一方、電力情報収集装置31が機器13に接続された電力測定装置を介して機器13を制御する場合には、通信部113は、電力測定装置と通信する機能のほかに、機器13と通信する機能を備える必要はない。この場合、機器13に接続された電力測定装置は、機器制御部を具備し、電力情報収集装置31から電力制御コマンドを受信し、接続した機器13に対して制御コマンドを通知する。
(実施の形態4)
次に、本発明の実施の形態4について、図面を参照しながら説明する。
図16は、本発明の実施の形態4に係る電力測定装置の機能構成を示すブロック図である。図16において、図3と同一の構成要素については同一の符号を付し、説明を省略する。
本実施の形態に係る電力測定装置42は、データ保持部121と、電力測定部122と、通信部123と、制御部424と、変化率算出部425とを備える。
制御部424は、変化率算出部425によって算出された電力変化率が大きいほど、電力情報の送信頻度が高くなるように、通信部123を制御する。
変化率算出部425は、データ保持部121に保持された電力情報を読み出し、読み出した電力情報を用いて、消費電力値の変化率である電力変化率を算出する。具体的には、変化率算出部425は、データ保持部121に保持された電力情報のうち、直近に測定された電力情報を用いて、式(1)に示す電力変化率Pを算出する。
なお、変化率算出部425は、最大電力変化率を電力変化率として算出してもよい。また、変化率算出部425は、平均電力変化率を電力変化率として算出してもよい。
次に、以上のように構成された電力測定装置42における各種動作について説明する。
図17は、本発明の実施の形態4に係る電力測定装置が行う処理の流れを示すフローチャートである。なお、図17において、図5と同一の処理を行うステップについては同一の符号を付し、説明を省略する。
電力情報が保持された後、変化率算出部425は、データ保持部121に保持された電力情報を読み出し、読み出した電力情報を用いて、消費電力値の変化率である電力変化率を算出する(S502)。続いて、制御部424は、変化率算出部425によって算出された電力変化率が大きいほど送信頻度が高くなるように、電力情報の送信頻度を決定する(S504)。そして、制御部424は、決定した送信頻度に従って、電力情報を電力情報収集装置へ、通信部123を介して送信する(S506)。
このように、電力測定装置42は、ステップS202からステップS506までの処理を繰り返し実行することにより、測定した電力情報を電力情報収集装置等へ送信する。
以上のように、本実施の形態に係る電力測定装置42は、電力変化率に応じて、つまり総消費電力値に与える影響の大きさに応じて、電力情報の送信頻度を変更できる。したがって、電力測定装置から電力情報を送信される電力情報収集装置は、総消費電力値に与える影響の大きい機器13の電力情報を優先して効率的に収集することができる。
以上、本発明に係る電力情報収集装置及び電力測定装置等について、実施の形態に基づいて説明したが、本発明は、これらの実施の形態に限定されるものではない。本発明の趣旨を逸脱しない限り、当業者が思いつく各種変形を本実施の形態に施したもの、又は異なる実施の形態もしくはその変形例における構成要素を組み合わせて構築される形態も、本発明の範囲内に含まれる。
例えば、上記実施の形態1〜3において、電力情報は、消費電力値を示す情報を含んでいたが、電力変化率を含んでもよい。この場合、電力測定装置が変化率算出部を備え、電力情報収集装置は変化率算出部を備えなくてもよい。
また、上記実施の形態1〜3において、電力変化率は、消費電力値の増加度合いを示していたが、消費電力値の増減度合いを示すことが好ましい。具体的には、電力変化率Pは、以下の式(3)に示すように算出されることが好ましい。
これにより、電力情報収集装置は、消費電力値が大きく減少している機器の電力情報の収集頻度も高めることができる。したがって、電力情報収集装置は、総消費電力値の変化をすみやかに把握することができる。その結果、例えば、最大使用可能電力値を超えることを抑制するために機器の消費電力を制御する場合に、電力情報収集装置は、総消費電力値の変化に応じた制御が可能となる。例えば、総消費電力値の増加を抑制するために、ある機器の動作を停止させた場合に、電力情報収集装置は、その機器の消費電力値の変化をすみやかに把握することが可能となる。したがって、電力情報収集装置は、さらに他の機器を停止させる必要があるか否かなどを適切に判断することが可能となる。
なお、本発明は、このような電力情報収集装置の特徴的な構成要素が行う処理を実行する電力情報収集方法として実現することもできる。また、その電力情報収集方法を図18に示すようなコンピュータに実行させるためのプログラムとして実現することもできる。そして、そのようなプログラムは、CD−ROM等の記録媒体、インターネット等の伝送媒体を介して配信することができる。
図18は、コンピュータのハードウェア構成の一例を示す図である。電力情報収集方法をコンピュータに実行させるためのプログラムは、例えば、コンピュータが読取可能な媒体であるCD−ROM515に記憶され、CD−ROM装置514を介して読み出される。また例えば、電力情報収集方法をコンピュータに実行させるためのプログラムは、有線もしくは無線ネットワーク、又は放送などを介して伝送される。
コンピュータ500は、CPU(Central Processing Unit)501、ROM(Read Only Memory)502、RAM(Random Access Memory)503、ハードディスク504、通信インタフェース505等を備える。
CPU501は、CD−ROM装置514を介して読み出されたプログラム、又は通信インタフェース505を介して受信したプログラムを実行する。具体的には、CPU501は、CD−ROM装置514を介して読み出されたプログラム、又は通信インタフェース505を介して受信したプログラムをRAM503に展開する。そして、CPU501は、RAM503に展開されたプログラム中のコード化された各命令を実行する。
ROM502は、コンピュータ500の動作に必要なプログラム及びデータを記憶する読み出し専用メモリである。RAM503は、CPU501がプログラムを実行するときにワークエリアとして使用される。具体的には、RAM503は、例えば、プログラム実行時のパラメータなどのデータを一時的に記憶する。ハードディスク504は、プログラム、データなどを記憶する。
通信インタフェース505は、ネットワークを介して他のコンピュータとの通信を行う。バス506は、CPU501、ROM502、RAM503、ハードディスク504、通信インタフェース505、ディスプレイ511、キーボード512、マウス513及びCD−ROM装置514を相互に接続する。
さらに、本発明は、このような電力情報収集装置又は電力測定装置の機能の一部又はすべてを実現する半導体集積回路(LSI:Large Scale Integration)として実現することもできる。具体的には、本発明は、例えば、図2、図9、図14又は図16のそれぞれに示された構成要素の一部又は全部を備える集積回路として実現することができる。
また、集積回路化は個別に1チップ化されてもよいし、一部又はすべてを含むように1チップ化されてもよい。
また、集積回路化はLSIに限るものではなく、専用回路又は汎用プロセッサで実現してもよい。LSI製造後にプログラムすることが可能なFPGA(Field Programmable Gate Array)、又はLSI内部の回路セルの接続や設定を再構成可能なリコンフィギュラブル・プロセッサを利用してもよい。
さらには、半導体技術の進歩又は派生する別技術によりLSIに置き換わる集積回路化の技術が登場すれば、当然、その技術を用いて各処理部の集積化を行ってもよい。
複数の機器のそれぞれについて消費電力値を含む電力情報を収集する電力情報収集装置、又はその電力情報収集装置を備える機器コントローラ等として利用することができる。
11、21、31 電力情報収集装置
12、12a、12b、12c、12d、42 電力測定装置
13 機器
111、121 データ保持部
112、425 変化率算出部
113、123 通信部
114、124、214、314、424 制御部
122 電力測定部
本発明は、複数の機器のそれぞれについて消費電力値を含む電力情報を収集する電力情報収集装置等に関するものである。
家電製品などの機器は同時に複数使用される。それらの機器によって消費される電力の総和(以下、「総消費電力値」という。)が使用可能な電力値の上限値(以下、「最大使用可能電力値」)を超えた場合、例えばブレーカが落ちてしまい、動作中の機器への電力の供給が停止する。これらの機器の中には、例えば電子レンジ、炊飯器、又はパソコンなどのように、動作中に電源がOFFされることが好ましくない機器もある。
そこで、各機器の稼働状況をリアルタイムに把握し、把握した各機器の稼働状況に基づいて、総消費電力値が最大使用可能電力値を超えないように制御する技術が提案されている(例えば、特許文献1を参照)。
しかしながら、特許文献1に記載の技術では、各機器の稼働状況の把握に遅れが生じた場合、適切に機器を制御できずに総消費電力値が最大使用可能電力値を超えてしまうという問題がある。
図19は、発明が解決しようとする課題を説明するための図である。具体的には、図19は、総消費電力値の時間推移を示すグラフである。
時刻t1は、消費電力値が大きい機器の1つが稼働し始めた時刻である。また、時刻t2は、消費電力値が大きい機器の他の1つが稼働し始めた時刻である。図19では、時刻t2における稼働状況の変化を把握するための電力情報の収集が遅れたために、各機器に対する消費電力値を抑制するための制御が遅れて、総消費電力値が最大使用可能電力値を超えている。
このような電力情報の収集の遅れは、機器の台数が多いほど発生しやすくなる。例えば、複数の機器から電力情報を順次収集している場合、機器の台数が多いほど各機器から電力情報を収集する頻度が低くなる。したがって、ある機器の電力情報が収集された直後にその機器の消費電力が大きく変化した場合には、その変化を把握することが遅れてしまう。その結果、消費電力値を抑制するための制御も遅れ、総消費電力値が最大使用可能電力値を超えてしまう。
そこで、本発明は、上記課題を鑑みてなされたものであり、複数の機器から消費電力値を含む電力情報を収集する場合に、効率的に電力情報を収集することができる電力情報収集装置等を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の一態様に係る電力情報収集装置は、複数の機器のそれぞれについて消費電力値を含む電力情報を収集する電力情報収集装置であって、前記機器ごとに電力情報を収集する通信部と、前記通信部によって収集された電力情報を保持するデータ保持部と、前記データ保持部に保持された電力情報を用いて、消費電力値の増減度合いを示す電力変化率を前記機器ごとに算出する変化率算出部と、前記変化率算出部によって算出された電力変化率が大きい機器ほど電力情報の収集頻度が高くなるように前記通信部を制御する制御部とを備える。
これにより、機器の電力変化率に応じた頻度で電力情報を収集できるので、総消費電力値に与える影響が大きい機器の電力情報を優先して効率的に収集することができる。つまり、総消費電力値に与える影響が大きい機器の電力情報の収集頻度を他の機器の収集頻度よりも高くすることができる。したがって、電力情報収集装置が有する能力(電力情報の処理能力あるいは通信能力など)を超えない範囲で、電力情報を効率的に収集することが可能となる。また、このように収集された電力情報を利用すれば、総消費電力値の変化をすみやかに把握することができ、最大使用可能電力値を超えることを抑制することも可能となる。
また、前記変化率算出部は、前記データ保持部に保持された電力情報のうち、直近に収集された電力情報を用いて、前記電力変化率を前記機器ごとに算出することが好ましい。
これにより、最新の電力変化率に応じて電力情報を収集できるので、現在の状況に応じて効率的に電力情報を収集することができる。
また、前記変化率算出部は、複数の期間の電力変化率のうち最も大きい電力変化率である最大電力変化率を、前記電力変化率として前記機器ごとに算出することが好ましい。
これにより、各機器において生じた最大の電力変化率に応じて電力情報を収集できるので、総消費電力値を大きく変化させる可能性の高い機器の電力情報を効率的に収集することができる。
また、前記変化率算出部は、複数の期間の電力変化率の平均値である平均電力変化率を、前記電力変化率として前記機器ごとに算出することが好ましい。
これにより、平均化された電力変化率に応じて電力情報を収集できるので、安定的に、かつ効率的に電力情報を収集することができる。
また、前記制御部は、前記複数の機器の消費電力値の総和である総消費電力値が第1閾値を超えるか否かを判定し、総消費電力値が第1閾値を超える場合に、電力変化率が大きい機器ほど前記通信部による電力情報の収集頻度が高くなるように前記通信部を制御することが好ましい。
これにより、総消費電力値が最大使用可能電力値を超える可能性が高いときにのみ、電力変化率に応じて電力情報の収集頻度を制御することができる。つまり、総消費電力値が最大使用可能電力値を超える可能性が低いときには、電力変化率に応じて電力情報の収集頻度を制御する必要がないので処理負荷を軽減することが可能となる。
また、前記第1閾値は、前記複数の機器の最大電力変化率のうち最も大きい最大電力変化率と予め定められた期間との積を、使用可能な総消費電力値の上限値を示す最大使用可能電力値から減算した値であり、前記最大電力変化率は、複数の期間の電力変化率のうち最も大きい電力変化率であることが好ましい。
これにより、最大電力変化率に従って動的に第1閾値が決定されるので、総消費電力値が最大使用可能電力値を超える可能性が高いか否かを動的に判定することができる。そして、総消費電力値が最大使用可能電力値を超える可能性が高いときに、総消費電力値に与える影響が大きい機器の電力情報を効率的に収集することができる。
また、前記制御部は、総消費電力値が第1閾値を超える場合に、最大電力変化率が第2閾値より小さい機器の電力情報を収集しないように前記通信部を制御することが好ましい。
これにより、総消費電力値に与える影響が小さい機器の電力情報を収集しないので、収集能力の上限値に達している場合であっても、収集能力の上限値を超えることなく、総消費電力値に与える影響が大きい機器の電力情報を収集することができる。
また、前記最大使用可能電力値は、電力会社との契約により定められた電力値であることが好ましい。
これにより、電力会社との契約電力値を超える可能性が高いときに、電力情報を効率的に収集することができる。
また、前記最大使用可能電力値は、前記複数の機器に電力を供給する電力供給機器が供給可能な電力値であることが好ましい。
これにより、電力供給機器が供給可能な電力の上限値を超える可能性が高いときに、電力情報を効率的に収集することができる。
また、前記最大使用可能電力値は、電力会社との契約により定められた電力値と、前記複数の機器に電力を供給する電力供給機器が供給可能な電力値との総和であることが好ましい。
これにより、電力会社との契約電力値と電力供給機器が供給可能な電力の上限値との和を超える可能性が高いときに、電力情報を効率的に収集することができる。
また、前記最大使用可能電力値は、ユーザによって予め設定された最大使用電力の目標値であることが好ましい。
これにより、ユーザによって予め設定された最大使用電力の目標値を超える可能性が高いときに、電力情報を効率的に収集することができる。
また、前記通信部は、前記電力供給機器において測定された供給可能な電力値を含む供給可能電力情報を受信し、前記制御部は、さらに、前記通信部によって受信された供給可能電力情報を用いて前記最大使用可能電力値を算出し、算出した前記最大使用可能電力値から得られる前記第1閾値に従って前記通信部を制御することが好ましい。
これにより、電力供給機器が供給可能な電力値の変化に応じて、最大使用可能電力値を動的に変動させることができ、効率的に電力情報を収集することができる。
また、前記制御部は、さらに、供給可能な電力値の変化率が大きいほど供給可能電力情報の収集頻度が高くなるように前記通信部を制御することが好ましい。
これにより、供給可能な電力値の変化をすみやかに最大使用可能電力値に反映することが可能となる。
また、前記制御部は、さらに、前記通信部によって収集された電力情報を用いて、前記複数の機器を制御することが好ましい。
これにより、電力変化率に応じて収集された電力情報を用いて機器を制御できるので、総消費電力値が最大使用可能電力値を超える可能性を低減させることができる。
また、本発明の一態様に係る電力測定装置は、少なくとも1つの機器に接続され、接続された機器の消費電力値を含む電力情報を電力情報収集装置へ送信する電力測定装置であって、前記機器の消費電力値を測定する電力測定部と、前記電力測定部によって測定された消費電力値を含む電力情報を保持するデータ保持部と、前記データ保持部に保持された電力情報を用いて、消費電力値の増減度合いを示す電力変化率を算出する変化率算出部と、前記データ保持部に保持された電力情報を電力情報収集装置へ送信する通信部と、前記変化率算出部によって算出された電力変化率が大きいほど電力情報の送信頻度が高くなるように、前記通信部を制御する制御部とを備える。
これにより、電力変化率に応じて、つまり総消費電力値に与える影響の大きさに応じて、電力情報の送信頻度を変更できる。したがって、電力測定装置から電力情報を送信される他の装置は、総消費電力値に大きな影響を与える機器の電力情報を優先して効率的に収集することができる。
また、前記変化率算出部は、前記データ保持部に保持された電力情報のうち、直近に測定された消費電力値を示す電力情報を用いて、前記電力変化率を算出することが好ましい。
これにより、最新の電力変化率に応じて電力情報を送信できるので、現在の状況に応じた送信頻度で電力情報を送信することができる。
また、前記変化率算出部は、複数の期間の電力変化率のうち最も大きい電力変化率である最大電力変化率を、前記電力変化率として機器ごとに算出することが好ましい。
これにより、各機器において生じた最大の電力変化率に応じて電力情報を送信できるので、総消費電力値を大きく変化させる可能性の高い機器の電力情報を高い頻度で送信することができる。
また、前記変化率算出部は、複数の期間の電力変化率の平均値である平均電力変化率を、前記電力変化率として機器ごとに算出することが好ましい。
これにより、平均化された電力変化率に応じて電力情報を送信できるので、安定的に送信頻度を変更することができる。
また、本発明の一態様に係る電力情報収集システムは、複数の機器のそれぞれについて消費電力値を含む電力情報を収集する電力情報収集装置と、少なくとも1つの前記機器に接続され、接続された前記機器の電力情報を電力情報収集装置へ送信する電力測定装置とを備える電力情報収集システムであって、前記電力情報収集装置は、前記機器ごとに電力情報を収集する第1通信部と、前記第1通信部によって収集された電力情報を保持する第1データ保持部と、前記第1データ保持部に保持された電力情報を用いて、消費電力値の増減度合いを示す電力変化率を前記機器ごとに算出する変化率算出部と、前記変化率算出部によって算出された電力変化率が大きい機器ほど電力情報の収集頻度が高くなるように前記第1通信部を制御する制御部とを備え、前記電力測定装置は、接続された機器の消費電力値を測定する第2電力測定部と、前記電力測定部によって測定された消費電力値を含む電力情報を保持する第2データ保持部と、前記第2データ保持部に保持された電力情報を前記電力情報収集装置へ送信する第2通信部とを備える。
これにより、機器の電力変化率に応じた頻度で電力情報を収集できるので、総消費電力値に大きな影響を与える機器の電力情報を優先して効率的に収集することができる。
また、本発明の一態様に係る集積回路は、複数の機器のそれぞれについて消費電力値を含む電力情報を収集する集積回路であって、前記機器ごとに電力情報を収集する通信部と、前記通信部によって収集された電力情報を保持するデータ保持部と、前記データ保持部に保持された電力情報を用いて、消費電力値の増減度合いを示す電力変化率を前記機器ごとに算出する変化率算出部と、前記変化率算出部によって算出された電力変化率が大きい機器ほど電力情報の収集頻度が高くなるように前記通信部を制御する制御部とを備える。
これにより、上記の電力情報収集装置と同様の効果を奏することができる。
なお、本発明は、このような電力情報収集装置又は電力測定装置として実現することができるだけでなく、電力情報収集装置が備える特徴的な構成部の動作をステップとする電力情報収集方法として実現することができる。また、本発明は、このような電力情報収集方法に含まれる各ステップをコンピュータに実行させるためのプログラムとして実現することもできる。そして、そのようなプログラムは、CD−ROM等の記録媒体やインターネット等の伝送媒体を介して配信することができるのは言うまでもない。
本発明によれば、機器の電力変化率に応じた頻度で電力情報を収集できるので、総消費電力値に与える影響が大きい機器の電力情報を優先して効率的に収集することができる。
図1は、本発明の実施の形態1に係る電力情報収集システムの概要を示す図である。
図2は、本発明の実施の形態1に係る電力情報収集装置の機能構成を示すブロック図である。
図3は、本発明の実施の形態1に係る電力測定装置の機能構成を示すブロック図である。
図4は、本発明の実施の形態1に係る電力情報収集装置が行う処理の流れを示すフローチャートである。
図5は、本発明の実施の形態1に係る電力測定装置が行う処理の流れを示すフローチャートである。
図6は、本発明の実施の形態1に係る電力情報収集システムにおける情報の流れを示すシーケンス図の一例である。
図7は、本発明の実施の形態1に係る電力情報収集システムにおける情報の流れを示すシーケンス図の一例である。
図8は、本発明の実施の形態1に係る電力情報収集システムの概要の他の一例を示す図である。
図9は、本発明の実施の形態2に係る電力情報収集装置の機能構成を示すブロック図である。
図10は、総消費電力値の時間推移を示すグラフである。
図11は、本発明の実施の形態2に係る電力情報収集装置が行う処理の流れを示すフローチャートである。
図12Aは、本発明の実施の形態2に係る電力情報収集システムにおける情報の流れの一例を示すシーケンス図である。
図12Bは、本発明の実施の形態2に係る電力情報収集システムにおける情報の流れの他の一例を示すシーケンス図である。
図13は、総消費電力値の時間推移を示すグラフである。
図14は、本発明の実施の形態3に係る電力情報収集装置の機能構成を示すブロック図である。
図15は、本発明の実施の形態3に係る電力情報収集装置が行う処理の流れを示すフローチャートである。
図16は、本発明の実施の形態4に係る電力測定装置の機能構成を示すブロック図である。
図17は、本発明の実施の形態4に係る電力測定装置が行う処理の流れを示すフローチャートである。
図18は、コンピュータのハードウェア構成の一例を示す図である。
図19は、発明が解決しようとする課題を説明するための図である。
以下に、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1に係る電力情報収集システムの概要を示す図である。電力情報収集システムは、電力情報収集装置11と、電力測定装置12とを備える。また、電力情報収集装置11と電力測定装置12とは、無線ネットワーク又は有線ネットワークを介して接続されている。
電力情報収集装置11は、複数の機器13のそれぞれについて消費電力値を含む電力情報を収集する装置である。具体的には、電力情報収集装置11は、複数の機器13を制御するために、電力情報を収集する装置である。また、電力情報収集装置11は、例えば、複数の機器13へ供給される電力を分配する分電盤に取り付けられる。
電力測定装置12は、接続された機器13の消費電力値を測定し、測定した消費電力値を含む電力情報を電力情報収集装置11へ送信する。例えば、電力測定装置12は、USB(Universal Serial Bus)などのシリアルインタフェースを介して、機器13に接続される。
機器13は、電力を消費する機器である。具体的には、機器13は、例えば照明器具、エアコン、テレビ、冷凍冷蔵庫、オーブンレンジ、又はPC(Personal Computer)等の機器である。
また、機器13は、ZigBee、又は無線LAN(Local Area Network)などの無線通信、又はイーサネット(登録商標)などの有線通信によって情報を送受信可能な機器であることが好ましい。特に、機器13は、電源のON/OFF、各種運転状態の切り替え等を遠隔制御することができる、いわゆる「デジタル家電」であることが好ましい。
次に、電力情報収集装置11及び電力測定装置12の機能構成を、図面を用いて詳細に説明する。まず、電力情報収集装置11について、図2を用いて説明する。
図2は、本発明の実施の形態1に係る電力情報収集装置の機能構成を示すブロック図である。図2に示すように、電力情報収集装置11は、データ保持部111と、変化率算出部112と、通信部113と、制御部114とを備える。
データ保持部111は、通信部113によって収集された電力情報を保持する。
変化率算出部112は、データ保持部111に保持された電力情報を読み出し、読み出した電力情報を用いて、消費電力値の増加度合いを示す電力変化率を機器13ごとに算出する。具体的には、変化率算出部112は、データ保持部111に保持された電力情報のうち直近に収集された電力情報を用いて、式(1)に示すように電力変化率Pを算出する。
ここで、W1は、第1時刻に測定された消費電力値である。なお、本実施の形態では、W1は、直近に測定された消費電力値である。また、W2は、第1時刻よりも所定時間前の第2時刻に測定された消費電力値である。また、Tは、第2時刻から第1時刻までの期間である。
通信部113は、機器13ごとに電力情報を収集する。具体的には、通信部113は、無線ネットワーク又は有線ネットワークを介して、各電力測定装置12から機器13の電力情報を受信する。電力情報には、機器13の消費電力値と、その消費電力値が測定された時刻とが含まれる。なお、電力情報には、機器13の消費電力値の積算値、又は機器13の運転状態(電源ON、電源OFFなど)が含まれてもよい。時刻は相対的な時刻でもよい。
制御部114は、変化率算出部112によって算出された電力変化率が大きい機器13ほど電力情報の収集頻度が高くなるように通信部113を制御する。つまり、制御部114は、消費電力値の増加度合いが大きい機器13ほど収集頻度が高くなるように電力情報の収集頻度を機器13ごとに決定する。そして、制御部114は、決定した機器13ごとの収集頻度に従って、通信部113に、各機器13に接続された電力測定装置12から電力情報を収集させる。
具体的には、制御部114は、例えば、決定した機器13ごとの収集頻度に従って、電力情報の送信を要求する電力情報要求コマンドを各電力測定装置12へ送信することにより、各機器13の電力情報を収集する(ポーリング方式)。また、例えば、制御部114は、決定した収集頻度に応じて各電力測定装置12にタイムスロットを割り当てる時間割当コマンドを各電力測定装置12へ送信することにより、各機器13の電力情報を収集する(TDMA(Time Division Multiple Access)方式)。
次に、電力測定装置12について、図3を用いて説明する。
図3は、本発明の実施の形態1に係る電力測定装置の機能構成を示すブロック図である。図3に示すように、電力測定装置12は、データ保持部121と、電力測定部122と、通信部123と、制御部124とを備える。
データ保持部121は、電力測定部122によって測定された消費電力値を含む電力情報を保持する。
電力測定部122は、接続されている機器13の消費電力値を測定する。なお、電力測定部122は、接続されている機器13の消費電力値の積算値を測定してもよい。また、電力測定部122は、接続されている機器13の運転状況を取得してもよい。
通信部123は、電力情報を電力情報収集装置11へ送信する。具体的には、通信部113は、電力情報収集装置11によって決定された収集頻度に従って、無線ネットワーク又は有線ネットワークを介して、データ保持部121に保持された電力情報を電力情報収集装置11へ送信する。また、通信部123は、電力情報収集装置11から各種コマンドを受信する。この各種コマンドには、電力情報の収集頻度に関するコマンドが含まれる。具体的には、この各種コマンドは、例えば、電力情報要求コマンドである。
制御部124は、通信部123が電力情報収集装置11から受信したコマンドに従って、データ保持部121に保持された電力情報を、通信部123を介して送信する。
次に、以上のように構成された電力情報収集システムにおける各種動作について説明する。
図4は、本発明の実施の形態1に係る電力情報収集装置が行う処理の流れを示すフローチャートである。
まず、通信部113は、電力測定装置12から電力情報を受信する(S102)。続いて、データ保持部111は、受信された電力情報を保持する(S104)。次に、変化率算出部112は、データ保持部111に保持された電力情報を読み出し、読み出した電力情報を用いて機器13ごとの電力変化率を算出する(S106)。
続いて、制御部114は、算出された電力変化率が大きい機器13ほど収集頻度が高くなるように、電力情報の収集頻度を機器13ごとに決定する(S108)。そして、制御部114は、決定した収集頻度に従って、通信部113を介して、電力情報要求コマンドを各電力測定装置12へ送信する(S110)。
このように、電力情報収集装置11は、ステップS102からステップS110までの処理を繰り返し実行することにより、各時刻における各機器13の電力情報を収集する。
図5は、本発明の実施の形態1に係る電力測定装置が行う処理の流れを示すフローチャートである。
まず、電力測定部122は、接続された機器13の消費電力値を測定する(S202)。具体的には、電力測定部122は、接続された機器13の消費電力値を、例えば予め定められた時間間隔で測定する。なお、電力測定部122は、測定された消費電力値に応じて時間間隔を動的に変更させながら、機器13の消費電力値を測定してもよい。
次に、データ保持部121は、測定された消費電力値を含む電力情報を保持する(S204)。続いて、制御部124は、電力情報を電力情報収集装置11へ送信するか否かを判定する(S206)。例えば、ポーリング方式により電力情報を送信する場合、制御部124は、電力情報要求コマンドを電力情報収集装置11から受信しており、かつ、その受信した電力情報要求コマンドの応答として電力情報をまだ送信していないときに、電力情報を電力情報収集装置11へ送信すると判定する。
ここで、電力情報を送信すると判定された場合(S206のYes)、通信部123は、データ保持部121に保持された電力情報を送信する(S208)。そして、電力測定装置12は、ステップS202からの処理を繰り返す。一方、電力情報を送信しないと判定された場合(S206のNo)、電力測定装置12は、ステップS202からの処理を繰り返す。
このように、電力測定装置12は、ステップS202からステップS208までの処理を繰り返し実行することにより、電力情報収集装置11へ電力情報を繰り返し送信する。
次に、電力情報収集システムにおいて送受信される情報の流れについて説明する。
図6及び図7は、本発明の実施の形態1に係る電力情報収集システムにおける、情報の流れを示すシーケンス図の一例である。
具体的には、図6は、第1〜第4の電力測定装置12a〜12dに接続された第1〜第4の機器の電力変化率が略一致しているときのシーケンス図である。また、図7は、第1の電力測定装置12aに接続された第1の機器の電力変化率が、第2〜第4の電力測定装置12b〜12dに接続された第2〜第4の機器の電力変化率よりも大きいときのシーケンス図である。ここで、電力変化率が略一致しているとは、電力変化率が一致していることに加えて、電力変化率が一致しているとみなしてもよい程度の差しかないことをいう。
なお、図6及び図7では、電力測定装置12が4台である場合について説明しているが、電力測定装置12は必ずしも4台である必要はない。
図6に示すように、各機器の電力変化率が略一致しているときは、電力情報収集装置11は、第1〜第4の電力測定装置12a〜12dのそれぞれに対して、同一の頻度で電力情報要求コマンドを送信する。その結果、電力情報収集装置11は、各電力測定装置から、同一の頻度で電力情報を受信することができる。
一方、図7に示すように、第1の機器の電力変化率が他の機器の電力変化率よりも大きい場合は、第1の電力測定装置12aに対して、第2〜第4の電力測定装置12b〜12dよりも高い頻度で電力情報要求コマンドを送信する。その結果、電力情報収集装置11は、第1の電力測定装置12aから、第2〜第4の電力測定装置12b〜12dよりも高い頻度で電力情報を受信することができる。
以上のように、本実施の形態に係る電力情報収集装置11は、機器13の電力変化率に応じた頻度で電力情報を収集できるので、総消費電力値に与える影響が大きい機器13の電力情報を優先して効率的に収集することができる。つまり、電力情報収集装置11は、総消費電力値に与える影響が大きい機器の電力情報の収集頻度を他の機器の収集頻度よりも高くすることができる。したがって、電力情報収集装置11は、電力情報収集装置が有する能力(電力情報の処理能力あるいは通信能力など)を超えない範囲で、電力情報を効率的に収集することが可能となる。また、このように収集された電力情報を利用すれば、総消費電力値の変化をすみやかに把握することが容易となり、最大使用可能電力値を超えることを抑制することも可能となる。
また、電力情報収集装置11は、最新の電力変化率に応じて電力情報を収集できるので、現在の状況に応じて効率的に電力情報を収集することができる。
なお、電力情報収集装置11の収集能力などが制約となって全体の収集頻度が高められない場合、第2〜第4の電力測定装置からの電力情報の収集頻度を下げて、第1の電力測定装置からの電力情報の収集頻度を高めてもよい。これにより、全体の収集頻度を高めることなく、総消費電力値に与える影響が大きい機器の電力情報を優先して効率的に収集することができる。
また、電力情報収集装置11は、必ずしも分電盤に取り付けられる必要はない。例えば、図8に示すように、電力情報収集装置11は、複数の機器13を制御するコントローラに取り付けられてもよい。さらに、電力情報収集装置11は、分電盤から供給される電力に関する情報を、分電盤に取り付けられた電力測定装置12から受信してもよい。
(実施の形態1の変形例1)
実施の形態1の変形例1として、実施の形態1とは異なる電力変化率を用いて電力情報の収集頻度を制御する一例を説明する。
本変形例に係る電力情報収集装置11は、機器13ごとの最大電力変化率に応じて電力情報の収集頻度を制御する。
変化率算出部112は、データ保持部111に保持された電力情報を用いて最大電力変化率を算出する。最大電力変化率とは、複数の期間の電力変化率のうち、最も大きい電力変化率である。つまり、最大電力変化率は、式(1)によって算出される、異なる期間の複数の電力変化率のうち、最も大きい電力変化率である。
具体的には、変化率算出部112は、データ保持部111に保持された電力情報を読み出す。そして、変化率算出部112は、読み出した電力情報を用いて、式(1)に従って、複数の期間の電力変化率を機器13ごとに算出する。変化率算出部112は、このように算出された電力変化率のうち、最大の電力変化率を最大電力変化率として機器13ごとに算出する。
なお、変化率算出部112は、電力情報が収集されるたびに、収集された電力情報に関する期間における電力変化率を算出し、算出した電力変化率が既に保持された電力変化率より大きい場合に、保持された電力変化率を新たに算出された電力変化率に更新してもよい。これにより、変化率算出部112は、保持された電力変化率を参照することにより、最大電力変化率を取得することができる。
制御部114は、変化率算出部112によって算出された最大電力変化率が大きい機器13ほど電力情報の収集頻度が高くなるように、通信部113を制御する。
以上のように、本変形例に係る電力情報収集装置11は、各機器13における最大電力変化率に応じて電力情報の収集頻度を決定できるので、総消費電力値を大きく増加させる可能性が高い機器13の電力情報を効率的に収集することができる。
(実施の形態1の変形例2)
実施の形態1の変形例2として、実施の形態1とは異なる電力変化率を用いて収集頻度を制御する他の一例を説明する。
本変形例に係る電力情報収集装置11は、機器13ごとの平均電力変化率を用いて電力情報の収集頻度を制御する。
変化率算出部112は、データ保持部111に保持された電力情報を用いて平均電力変化率を算出する。ここで平均電力変化率とは、複数の期間の電力変化率の平均値である。平均電力変化率Paveは、式(2)によって算出される。
ここで、nは、式(1)に従って算出される、各期間の電力変化率Pの数である。
具体的には、変化率算出部112は、データ保持部111に保持された電力情報を読み出す。そして、変化率算出部112は、読み出した電力情報を用いて、式(1)に従って、各期間の電力変化率を機器13ごとに算出する。変化率算出部112は、このように算出された電力変化率の平均値を平均電力変化率として機器13ごとに算出する。
制御部114は、変化率算出部112によって算出された平均電力変化率が大きい機器13ほど電力情報の収集頻度が高くなるように、通信部113を制御する。
以上のように、本変形例に係る電力情報収集装置11は、平均化された電力変化率に応じた頻度で電力情報を収集できるので、安定的、かつ効率的に電力情報を収集することができる。
(実施の形態2)
次に、本発明の実施の形態2について、図面を参照しながら説明する。
本実施の形態に係る電力情報収集装置21は、総消費電力値が第1閾値を超える場合に、電力変化率が大きい機器13ほど電力情報の収集頻度が高くなるように通信部113を制御する点が、実施の形態1に係る電力情報収集装置11と異なる。なお、本実施の形態に係る電力測定装置は、実施の形態1に係る電力測定装置と同じであるので、説明及び図示を省略する。
図9は、本発明の実施の形態2に係る電力情報収集装置の機能構成を示すブロック図である。図9において、図2と同一の構成要素については同一の符号を付し、説明を省略する。
図9に示すように、電力情報収集装置21は、データ保持部111と、変化率算出部112と、通信部113と、制御部214とを備える。
制御部214は、総消費電力値が第1閾値を超えるか否かを判定する。そして、総消費電力値が第1閾値を超える場合に、制御部214は、電力変化率が大きい機器13ほど電力情報の収集頻度が高くなるように通信部113を制御する。すなわち、制御部214は、総消費電力値が第1閾値を超える場合と超えない場合とのうち、超える場合にのみ、電力変化率が大きい機器13ほど電力情報の収集頻度が高くなるように、通信部113を制御する。
ここで、総消費電力値とは、複数の機器13によって消費される電力の総和である。また、第1閾値は、各機器13の最大電力変化率のうち最も大きい最大電力変化率と予め定められた期間との積を、使用可能な総消費電力値の上限値を示す最大使用可能電力値から減算した値である。また、最大使用可能電力値は、例えば、分電盤等に設けられたブレーカの許容電力値、電力会社との契約により定められた供給電力の上限値、又は電力会社との契約により電気料金が変化するときの電力値などの予め定められた電力値である。
図10は、総消費電力値の時間推移を示すグラフである。図10において、縦軸は消費電力値を示し、横軸は時間を示す。
図10に示すように、第1閾値は、最大使用可能電力値から時刻αにおける最大電力変化量Qを減算した値である。時刻αにおいて、総消費電力値が第1閾値を超えているので、制御部214は、電力変化率が大きい機器13ほど電力情報の収集頻度が高くなるように、通信部113を制御する。言い換えると、最大電力変化率γで総消費電力値が推移すると仮定した場合に、予め定められた期間δだけ経過した後(時刻β)に総消費電力値が最大使用可能電力値を超えると推定されるときは、制御部214は、電力変化率が大きい機器13ほど電力情報の収集頻度が高くなるように通信部113を制御する。これは、総消費電力値が第1閾値を超えるときは、総消費電力値が最大使用可能電力値を超える可能性が高いからである。
なお、最大電力変化量Qは、時刻αにおける最大電力変化率γと予め定められた期間δとの積である。また、最大電力変化率γは、各機器13の最大電力変化率の中で、最も大きい最大電力変化率である。また、予め定められた期間δは、例えば、60秒などの任意の期間、又はポーリング間隔に応じて決定される期間などである。
次に、以上のように構成された電力情報収集装置21における各種動作について説明する。
図11は、本発明の実施の形態2に係る電力情報収集装置が行う処理の流れを示すフローチャートである。なお、図11において、図4と同一の処理を行うステップについては同一の符号を付し、説明を省略する。
変化率が算出された後、制御部214は、総消費電力値を取得する(S302)。具体的には、例えば、制御部214は、データ保持部111に保持された、各機器13の最新の消費電力値の総和を算出することにより、総消費電力値を取得する。また、例えば、制御部214は、分電盤に取り付けられた電力測定装置から供給電力を取得することにより、総消費電力値を取得してもよい。
続いて、制御部214は、第1閾値を算出する(S304)。具体的には、制御部214は、各機器13の最大電力変化率のうち最も大きい最大電力変化率と予め定められた期間との積を最大使用可能電力値から減算することにより、第1閾値を算出する。
そして、制御部214は、総消費電力値が第1閾値を超えているか否かを判定する(S306)。ここで、総消費電力値が第1閾値を超えている場合(S306のYes)、電力情報収集装置21は、ステップS108以降の処理を実行する。一方、総消費電力値が第1閾値を超えていない場合(S306のNo)、電力情報収集装置21は、ステップS102の処理を実行する。
なお、総消費電力値が第1閾値を超えていない場合には、例えば、制御部214は、予め定められた収集頻度で電力情報を受信するように通信部113を制御してもよい。
図12Aは、本発明の実施の形態2に係る電力情報収集システムにおける、情報の流れの一例を示すシーケンス図である。具体的には、図12は、第1及び第2の電力測定装置12a、12bに接続された第1及び第2の機器の電力変化率が、第3及び第4の電力測定装置12c、12dに接続された第3及び第4の機器の電力変化率よりも大きいときのシーケンス図である。
なお、図12Aにおいて、第1の機器の電力変化率と第2の機器の電力変化率とは略一致しており、第3の機器の電力変化率と第4の機器の電力変化率とは略一致している。
図12に示すように、時刻αより前は、各機器の電力変化率に関わらず、電力情報収集装置21は、第1〜第4の電力測定装置12a〜12dのそれぞれに対して、同一の頻度で電力情報要求コマンドを送信する。
一方、時刻αの後は、総消費電力値が第1閾値を超えているので、電力情報収集装置21は、第1及び第2の電力測定装置12a、12bに対して、第3及び第4の電力測定装置12c、12dよりも高い頻度で電力情報要求コマンドを送信する。
なお、電力情報収集装置21は、総消費電力値が第1閾値を超えた後に、必ずしも第3及び第4の機器に電力情報要求コマンドを送信する必要はない。例えば、電力情報の収集能力に余裕がない場合には、電力情報収集装置21は、図12Bに示すように第3及び第4の機器に電力情報要求コマンドを送信しなくてもよい。具体的には、第3及び第4の機器の最大電力変化率が第2閾値より小さい場合に、電力情報収集装置21は、第3及び第4の電力測定装置12c、12dに対して、電力情報要求コマンドを送信しなくてもよい。これにより、電力情報収集装置21が収集能力の上限値に達している場合であっても、収集能力の上限値を超えることなく、総消費電力値に与える影響が大きい機器である第1及び第2の機器の電力情報を収集することができる。この第2閾値としては、例えば、最大使用可能電力値に対する比が一定値となる値などが利用されればよい。
以上のように、最大電力変化率に従って動的に第1閾値が算出されるので、本実施の形態に係る電力情報収集装置21は、総消費電力値が最大使用可能電力値を超える可能性が高いか否かを動的に判定することができる。そして、電力情報収集装置21は、総消費電力値が最大使用可能電力値を超える可能性が高いときに、総消費電力値に与える影響が大きい機器の電力情報を効率的に収集することができる。
(実施の形態2の変形例)
実施の形態2の変形例として、複数の機器13に電力を供給する電力供給機器が供給可能な電力に応じて、最大使用可能電力値が動的に変動する場合について説明する。なお、電力供給機器とは、例えば、機器13が使用される建物に設置された太陽光発電用パワーコンディショナー、燃料電池、又は蓄電池などである。
本変形例に係る電力情報収集装置21が備える通信部113は、電力供給機器が供給可能な電力の上限値を含む供給可能電力情報を受信する。例えば、通信部113は、太陽光発電パネルもしくは燃料電池によって発電された電力、又は、蓄電池に充電されている電力値を含む供給可能電力情報を電力供給機器ごとに受信する。そして、制御部214は、電力供給機器ごとに受信した供給可能な電力の上限値の総和を、最大使用可能電力値として算出する。制御部214は、このように算出された最大使用可能電力値を用いて、第1閾値を算出する。そして、このように算出された第1閾値を用いて、制御部214は、電力情報の収集頻度を制御する。
図13は、総消費電力値の時間推移を示すグラフである。図13において、縦軸は消費電力値を示し、横軸は時間を示す。
図13に示すように、電力供給機器によって供給可能な電力値が変動するので、最大使用可能電力値も時間とともに変化している。なお、第1閾値は、時刻α における最大使用可能電力値から最大電力変化量Qを減算した値である。時刻αにおける最大使用可能電力値は、電力供給機器によって供給可能な電力値の総和である。
以上のように、本変形例に係る電力情報収集装置21は、電力供給機器が供給可能な電力値の変化に応じて、第1閾値を動的に変化させることができ、効果的に電力情報を収集することができる。
なお、本変形例において、最大使用可能電力値は、電力供給機器によって供給可能な電力値の総和であったが、電力供給機器によって供給可能な電力値の総和と、電力会社との契約により定められた電力値との和であってもよい。また、最大使用可能電力値は、ユーザによって予め設定された最大使用電力の目標値であってもよい。
また、本変形例において、制御部214は、供給可能な電力値の変化率が大きいほど供給可能電力情報の収集頻度が高くなるように通信部113を制御することが好ましい。これにより、電力情報収集装置21は、供給可能な電力値の変化をすみやかに最大使用可能電力値に反映することが可能となる。
(実施の形態3)
次に、本発明の実施の形態3について、図面を参照しながら説明する。
本実施の形態に係る電力情報収集装置31は、さらに、収集した電力情報を用いて、複数の機器13の動作状態の制御を行う点に特徴を有する。
図14は、本発明の実施の形態3に係る電力情報収集装置の機能構成を示すブロック図である。図14において、図2と同一の構成要素については同一の符号を付し、説明を省略する。
本実施の形態に係る電力情報収集装置31は、データ保持部111と、変化率算出部112と、通信部113と、制御部314とを備える。
制御部314は、実施の形態1の制御部114が行う処理に加えてさらに、通信部113によって受信された電力情報を用いて、複数の機器13を制御する。具体的には、制御部314は、例えば、総消費電力値が所定値を超えている場合に、優先度が低い機器13へ消費電力値の抑制を要求する電力制御コマンドを送信する。そして、電力制御コマンドを受信した機器13は、各種運転状態を切り替えるなどにより消費電力を抑制する。
なお、機器13は、電源のON/OFF、各種運転状態の切り替え等を遠隔制御することができる、いわゆる「デジタル家電」であることが好ましい。
次に、以上のように構成された電力情報収集装置31における各種動作について説明する。
図15は、本発明の実施の形態3に係る電力情報収集装置が行う処理の流れを示すフローチャートである。なお、図15において、図4と同一の処理を行うステップについては同一の符号を付し、説明を省略する。
電力情報要求コマンドが送信された後、制御部314は、電力制御が必要か否かを判定する(S402)。具体的には、制御部314は、複数の機器13の少なくとも1台の消費電力値を抑制する必要があるか否かを判定する。
さらに具体的には、制御部314は、例えば、総消費電力値が所定値を超えているか否かにより、電力制御が必要か否かを判定する。この所定値は、例えば、最大使用可能電力値に対して1未満の係数を乗算した値であればよい。
ここで、電力制御が必要でないと判定された場合(S402のNo)、電力情報収集装置31は、再びステップS102からの処理を繰り返す。
一方、電力制御が必要であると判定された場合(S402のYes)、制御部314は、通信部113を介して、複数の機器13の少なくとも1台へ、電力制御に関するコマンドである電力制御コマンドを送信する(S404)。具体的には、制御部314は、例えば、予め定められた優先度が低い機器13へ、消費電力値を減少させるための電力制御コマンドを送信する。そして、電力情報収集装置31は、再びステップS102からの処理を繰り返す。
以上のように、本実施の形態に係る電力情報収集装置31は、電力変化率に応じた頻度で収集された電力情報を用いて機器13を制御できるので、総消費電力値が最大使用可能電力値を超える可能性を低減させることができる。つまり、電力情報収集装置31は、効率的に収集された電力情報を利用することができるので、現在の状況にすばやく追随しながら機器13を制御することができる。
さらに、電力情報収集装置31は、定格電力ではなく収集された実際の消費電力を利用して各機器13を制御することができるので、利用可能な電力を有効に活用することもできる。
なお、電力情報収集装置31が、機器13に対して直接制御するのではなく、機器13に接続された電力測定装置を介して機器13を制御してもよい。電力情報収集装置31が機器13に対して直接制御する場合は、通信部113は、電力測定装置と通信する機能のほかに、機器13と通信する機能を備える。
一方、電力情報収集装置31が機器13に接続された電力測定装置を介して機器13を制御する場合には、通信部113は、電力測定装置と通信する機能のほかに、機器13と通信する機能を備える必要はない。この場合、機器13に接続された電力測定装置は、機器制御部を具備し、電力情報収集装置31から電力制御コマンドを受信し、接続した機器13に対して制御コマンドを通知する。
(実施の形態4)
次に、本発明の実施の形態4について、図面を参照しながら説明する。
図16は、本発明の実施の形態4に係る電力測定装置の機能構成を示すブロック図である。図16において、図3と同一の構成要素については同一の符号を付し、説明を省略する。
本実施の形態に係る電力測定装置42は、データ保持部121と、電力測定部122と、通信部123と、制御部424と、変化率算出部425とを備える。
制御部424は、変化率算出部425によって算出された電力変化率が大きいほど、電力情報の送信頻度が高くなるように、通信部123を制御する。
変化率算出部425は、データ保持部121に保持された電力情報を読み出し、読み出した電力情報を用いて、消費電力値の変化率である電力変化率を算出する。具体的には、変化率算出部425は、データ保持部121に保持された電力情報のうち、直近に測定された電力情報を用いて、式(1)に示す電力変化率Pを算出する。
なお、変化率算出部425は、最大電力変化率を電力変化率として算出してもよい。また、変化率算出部425は、平均電力変化率を電力変化率として算出してもよい。
次に、以上のように構成された電力測定装置42における各種動作について説明する。
図17は、本発明の実施の形態4に係る電力測定装置が行う処理の流れを示すフローチャートである。なお、図17において、図5と同一の処理を行うステップについては同一の符号を付し、説明を省略する。
電力情報が保持された後、変化率算出部425は、データ保持部121に保持された電力情報を読み出し、読み出した電力情報を用いて、消費電力値の変化率である電力変化率を算出する(S502)。続いて、制御部424は、変化率算出部425によって算出された電力変化率が大きいほど送信頻度が高くなるように、電力情報の送信頻度を決定する(S504)。そして、制御部424は、決定した送信頻度に従って、電力情報を電力情報収集装置へ、通信部123を介して送信する(S506)。
このように、電力測定装置42は、ステップS202からステップS506までの処理を繰り返し実行することにより、測定した電力情報を電力情報収集装置等へ送信する。
以上のように、本実施の形態に係る電力測定装置42は、電力変化率に応じて、つまり総消費電力値に与える影響の大きさに応じて、電力情報の送信頻度を変更できる。したがって、電力測定装置から電力情報を送信される電力情報収集装置は、総消費電力値に与える影響の大きい機器13の電力情報を優先して効率的に収集することができる。
以上、本発明に係る電力情報収集装置及び電力測定装置等について、実施の形態に基づいて説明したが、本発明は、これらの実施の形態に限定されるものではない。本発明の趣旨を逸脱しない限り、当業者が思いつく各種変形を本実施の形態に施したもの、又は異なる実施の形態もしくはその変形例における構成要素を組み合わせて構築される形態も、本発明の範囲内に含まれる。
例えば、上記実施の形態1〜3において、電力情報は、消費電力値を示す情報を含んでいたが、電力変化率を含んでもよい。この場合、電力測定装置が変化率算出部を備え、電力情報収集装置は変化率算出部を備えなくてもよい。
また、上記実施の形態1〜3において、電力変化率は、消費電力値の増加度合いを示していたが、消費電力値の増減度合いを示すことが好ましい。具体的には、電力変化率Pは、以下の式(3)に示すように算出されることが好ましい。
これにより、電力情報収集装置は、消費電力値が大きく減少している機器の電力情報の収集頻度も高めることができる。したがって、電力情報収集装置は、総消費電力値の変化をすみやかに把握することができる。その結果、例えば、最大使用可能電力値を超えることを抑制するために機器の消費電力を制御する場合に、電力情報収集装置は、総消費電力値の変化に応じた制御が可能となる。例えば、総消費電力値の増加を抑制するために、ある機器の動作を停止させた場合に、電力情報収集装置は、その機器の消費電力値の変化をすみやかに把握することが可能となる。したがって、電力情報収集装置は、さらに他の機器を停止させる必要があるか否かなどを適切に判断することが可能となる。
なお、本発明は、このような電力情報収集装置の特徴的な構成要素が行う処理を実行する電力情報収集方法として実現することもできる。また、その電力情報収集方法を図18に示すようなコンピュータに実行させるためのプログラムとして実現することもできる。そして、そのようなプログラムは、CD−ROM等の記録媒体、インターネット等の伝送媒体を介して配信することができる。
図18は、コンピュータのハードウェア構成の一例を示す図である。電力情報収集方法をコンピュータに実行させるためのプログラムは、例えば、コンピュータが読取可能な媒体であるCD−ROM515に記憶され、CD−ROM装置514を介して読み出される。また例えば、電力情報収集方法をコンピュータに実行させるためのプログラムは、有線もしくは無線ネットワーク、又は放送などを介して伝送される。
コンピュータ500は、CPU(Central Processing Unit)501、ROM(Read Only Memory)502、RAM(Random Access Memory)503、ハードディスク504、通信インタフェース505等を備える。
CPU501は、CD−ROM装置514を介して読み出されたプログラム、又は通信インタフェース505を介して受信したプログラムを実行する。具体的には、CPU501は、CD−ROM装置514を介して読み出されたプログラム、又は通信インタフェース505を介して受信したプログラムをRAM503に展開する。そして、CPU501は、RAM503に展開されたプログラム中のコード化された各命令を実行する。
ROM502は、コンピュータ500の動作に必要なプログラム及びデータを記憶する読み出し専用メモリである。RAM503は、CPU501がプログラムを実行するときにワークエリアとして使用される。具体的には、RAM503は、例えば、プログラム実行時のパラメータなどのデータを一時的に記憶する。ハードディスク504は、プログラム、データなどを記憶する。
通信インタフェース505は、ネットワークを介して他のコンピュータとの通信を行う。バス506は、CPU501、ROM502、RAM503、ハードディスク504、通信インタフェース505、ディスプレイ511、キーボード512、マウス513及びCD−ROM装置514を相互に接続する。
さらに、本発明は、このような電力情報収集装置又は電力測定装置の機能の一部又はすべてを実現する半導体集積回路(LSI:Large Scale Integration)として実現することもできる。具体的には、本発明は、例えば、図2、図9、図14又は図16のそれぞれに示された構成要素の一部又は全部を備える集積回路として実現することができる。
また、集積回路化は個別に1チップ化されてもよいし、一部又はすべてを含むように1チップ化されてもよい。
また、集積回路化はLSIに限るものではなく、専用回路又は汎用プロセッサで実現してもよい。LSI製造後にプログラムすることが可能なFPGA(Field Programmable Gate Array)、又はLSI内部の回路セルの接続や設定を再構成可能なリコンフィギュラブル・プロセッサを利用してもよい。
さらには、半導体技術の進歩又は派生する別技術によりLSIに置き換わる集積回路化の技術が登場すれば、当然、その技術を用いて各処理部の集積化を行ってもよい。
複数の機器のそれぞれについて消費電力値を含む電力情報を収集する電力情報収集装置、又はその電力情報収集装置を備える機器コントローラ等として利用することができる。
11、21、31 電力情報収集装置
12、12a、12b、12c、12d、42 電力測定装置
13 機器
111、121 データ保持部
112、425 変化率算出部
113、123 通信部
114、124、214、314、424 制御部
122 電力測定部