JPWO2011065465A1 - 有機半導体デバイスのコンタクト構造の作製方法及び有機半導体デバイスのコンタクト構造 - Google Patents

有機半導体デバイスのコンタクト構造の作製方法及び有機半導体デバイスのコンタクト構造 Download PDF

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Abstract

電気特性に優れた有機半導体デバイスのコンタクト構造の作製方法及び有機半導体デバイスのコンタクト構造を提供する。有機半導体層3の上にコンタクトを形成するに当たって、先ず酸化され易い金属の、例えば、数nm以下の非常に薄い膜を形成し、これを電荷注入層4とする。電荷注入層4の上に今度は酸化されにくい金属などの導電体で電流供給層5を形成する。簡易な工程と安価な材料を使用することによって有機半導体デバイスのコンタクト抵抗を低減することができる。

Description

本発明は、有機半導体トランジスタなどの有機半導体デバイスにおいて、特に簡易な工程により有機半導体層と電極とのコンタクト抵抗を低減することが可能な有機半導体デバイスのコンタクト構造の作製方法及び有機半導体デバイスのコンタクト構造に関する。
有機トランジスタ、有機発光ダイオード、有機太陽電池、有機メモリなどの有機半導体デバイスは無機半導体デバイスと比較して非常に大きなコンタクト抵抗を有することが知られており、これが、デバイス動作の妨げとなっている。有機半導体デバイスのコンタクト材料として、一般的に金などの安定な貴金属や導電性金属酸化物が用いられている。これは、貴金属の大気中での安定性に加えて、金や白金は大きな仕事関数を持っているためペンタセンや銅フタロシアニン等のp型有機半導体に対して正孔を注入し易いと考えられているためである。金、白金の仕事関数は、それぞれ5.1eV、5.6eVである。
しかしながら、従来の有機半導体デバイスにおいては、コンタクトとなる層に高価な貴金属を使用していたためコストが高く、しかもそのような高価な材料を使用していたにもかかわらずコンタクト抵抗は依然として満足には程遠い高い値のものしか得ることができなかった。そのため、コンタクト抵抗を低減するために貴金属からなるコンタクト層と有機半導体層との間にアクセプター性の分子を挿入したり、金属酸化物層を挿入するという技術が提案されてきた(特許文献1、非特許文献1〜3参照)。
国際公開WO2009/063859公報
Applied Physics Letters, Vol. 84, p.1004, (2004), R. Schroeder, et al., "Improving organic transistor performance with Schottky contacts" Applied Physics Letters, Vol. 87, p.193508, (2005), C. W. Chu, et al.,"High-performance organic thin-film transistors with metal oxide/metal bilayer electrode" Applied Physics Letters, Vol. 91, p.053508, (2007), T. Minari, et al.,"Charge injection process in organic field-effect transistors"
従来の有機半導体デバイスでは、コンタクト抵抗を低減するために種々の試みがされているが、再現性がよくなかったり、酸化物のスパッタリングで有機半導体層にダメージを与えてしまい、コンタクト抵抗を低減できないという課題があった。
本発明は、上記課題に鑑み、簡易な工程により有機半導体デバイスのコンタクト抵抗を低減し、安価な材料を使用して電気特性の優れた有機半導体デバイスのコンタクト構造の作製方法及び有機半導体デバイスのコンタクト構造を提供することを目的としている。
本発明の一側面によれば、有機半導体層を形成する工程と導電体よりなる電流供給層を形成する工程との間に、又は、導電体よりなる電流供給層を形成する工程と有機半導体層を形成する工程との間に、酸化を受け易い金属の薄膜よりなり電流供給層と一方の面で接し有機半導体層と他方の面で接する電荷注入層を形成する工程を設けた、有機半導体デバイスのコンタクト構造の作製方法が与えられる。
上記構成において、酸化を受け易い金属の薄膜を周囲の酸素により酸化して自然酸化膜にするようにできる。
周囲の酸素は、全ての工程の完了後空気に暴露することによって供給するか、又は、電荷注入層を形成する工程後であって全ての工程の完了前に作製処理容器の外部に取り出した際に、空気に暴露することによって供給するようにしてよい。
電流供給層を形成する工程の後に電荷注入層を形成する工程を設け、その後に有機半導体層を形成する工程を設けてもよい。
有機半導体層を形成する工程の後に電荷注入層を形成する工程を設け、その後に電流供給層を形成する工程を設けることもできる。
電流供給層となる導電体は、金属、導電性を有する金属酸化物、及び導電性を有する有機物の何れかとすることができる。
酸化を受け易い金属は、酸化還元電位が+0.5Vよりも小さいものとすることができる。
電荷注入層の厚さは、5nm以下とすることができる。
酸化を受け易い金属は、ベリリウム(Be)、ニッケル(Ni)、アルミニウム(Al)、クロム(Cr)、コバルト(Co)、亜鉛(Zn)、銅(Cu)、及び鉄(Fe)の何れかとすることができる。
有機半導体層は、π電子共役系の芳香族化合物、鎖式化合物、有機顔料、及び有機ケイ素化合物の何れかとすることができる。
有機半導体層は、ペンタセンを含むアセン系化合物、ペリレン系化合物、オリゴチオフェン類、ポリチオフェン類、銅フタロシアニンを含むフタロシアニン類、ポルフィリン類の何れかとすることができる。
有機半導体デバイスは、有機トランジスタ、有機発光ダイオード、有機太陽電池、及び有機メモリの何れかとすることができる。
本発明の他の側面によれば、以下の(a)及び(b)を設けた、有機半導体デバイスのコンタクト構造が与えられる。
(a) 導電性の薄膜。
(b) 一方の面が有機半導体層に接し、他方の面が上記導電性の薄膜に接する、酸化を受け易い金属の自然酸化膜。
上記構成において、酸化を受け易い金属は、酸化還元電位が+0.5Vよりも小さいものとすることができる。
自然酸化膜の厚さは、5nm以下とすることができる。
酸化を受け易い金属は、ベリリウム(Be)、ニッケル(Ni)、アルミニウム(Al)、クロム(Cr)、コバルト(Co)、亜鉛(Zn)、銅(Cu)、及び鉄(Fe)の何れかとすることができる。
有機半導体層は、ペンタセンを含むアセン系化合物、ペリレン系化合物、オリゴチオフェン類、ポリチオフェン類、銅フタロシアニンを含むフタロシアニン類、ポルフィリン類の何れかとすることができる。
導電性の薄膜は、金属、導電性を有する金属酸化物、及び導電性を有する有機物の何れかとすることができる。
有機半導体デバイスは、有機トランジスタ、有機発光ダイオード、有機太陽電池、及び有機メモリの何れかとすることができる。
本発明の有機半導体デバイスのコンタクト構造の作製方法によれば、有機半導体デバイスの製造プロセスを過度に複雑化することなしで、安価な、しかも多様な材料を使用してコンタクト抵抗を大幅に低下させることができる。
本発明の有機半導体デバイスのコンタクト構造によれば、有機半導体層と電極との間に電荷注入層となる薄膜を挿入するという簡単な構造で、従来の大きなコンタクト抵抗を大幅に低減させることができる。
本発明の実施形態に係る有機トランジスタのデバイス構造を示し、(A)は概略斜視図、(B)は(A)のI-I線に沿った断面図である。 従来の代表的な有機半導体であるペンタセンの価電子帯と電極金属の仕事関数の関係を示すエネルギーレベルダイヤグラムである。 実施例1及び比較例1の電荷注入層として、Cu、Al、及びAuを用いた有機トランジスタのドレイン・ソース電流−ゲート電圧特性を示すグラフである。 実施例1及び比較例1の電荷注入層として、Cu、Al、及びAuを用いた有機トランジスタのコンタクト抵抗を求めるための、TLM法による測定結果を示すグラフである。 実施例1及び比較例1の電荷注入層としてCu、Al、及びAuを用いた有機トランジスタのコンタクト抵抗−ゲート電圧特性を示すグラフである。 実施例2及び比較例2の様々な電荷注入層を用いた有機トランジスタのコンタクト抵抗と、電荷注入層に用いた金属の仕事関数との相関関係を示す図である。 実施例2及び比較例2の様々な電荷注入層を用いた有機トランジスタのコンタクト抵抗と電荷注入層に用いた金属の酸化還元電位との相関関係を示す図である。 真空及び不活性雰囲気下で作製及び評価を行い、大気に露出することなく電気特性を測定した比較例4の電荷注入層として、Au、Cu、Alを用いた有機トランジスタのドレイン・ソース電流−ゲート電圧特性を示すグラフである。 比較例4の有機トランジスタの電荷注入層に用いた金属の仕事関数とコンタクトとの関係を示すグラフである。 実施例3及び比較例3の真空及び不活性雰囲気下で作製後に大気下で露出させ、Cu、Al、及びAuの各金属を用いて電荷注入層を形成した有機トランジスタのドレイン・ソース電流−ゲート電圧特性を示すグラフである。 本発明のコンタクト構造において、ペンタセンの価電子帯と電荷注入層の酸化物の仕事関数との関係を示すエネルギーレベルダイヤグラムである。 本発明のコンタクト構造において、酸化物とペンタセンの間で電荷移動が生じることによってコンタクトの界面に新たにキャリアが生成する過程を説明するエネルギーレベルダイヤグラムである。 実施例4の電荷注入層としてAlを用いた有機トランジスタのコンタクト抵抗と電荷注入層の膜厚の関係を示すグラフである。
1 高ドープシリコンウエハ
2 シリコン酸化膜
3 有機半導体層
4 電荷注入層
5 電流供給層
6 電極
10 有機トランジスタ
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態を具体的に説明する。
図1は、本発明の実施形態に係る有機トランジスタ10のデバイス構造を示すもので、(A)は概略斜視図、(B)は(A)のI-I線に沿った断面図である。
図1に示すように、有機トランジスタ10は、高ドープシリコンウエハ1上にシリコン酸化膜2が形成され、シリコン酸化膜2上にチャンネルとなる有機半導体層3が形成されている。本発明の有機トランジスタ10のコンタクト構造では、有機半導体層3と電流供給層5とのコンタクト界面に電荷注入層4が挿入されている。つまり、電荷注入層4は、一方の面が有機半導体層3に接し、他方の面が電流供給層5となる導電性の薄膜に接している。電荷注入層4は、酸化を受け易い金属の自然酸化膜からなる。電流供給層5と電荷注入層4とからなる電極6は、有機トランジスタ10のソース電極(S)及びドレイン電極(D)として作用する。なお、高ドープシリコンウエハ1は有機トランジスタ10のゲートとなる。
本発明の有機トランジスタ10のコンタクト構造によれば、有機半導体層3に接している電荷注入層4が電極6の一部として含まれることによって、有機半導体層3と電極6との間に形成されるコンタクト抵抗を大幅に低減することが可能となる。
ここで、本発明の実施形態における特徴点は、電荷注入層4が電気化学反応により酸化され易い金属、つまり酸化還元電位の小さい金属元素からなり、その膜厚が数nm以下の範囲であることである。この膜厚は、例えば0.5nmから5nmである。このような金属元素は、大気中で酸化を受け易いことと、金や白金と比較して仕事関数が小さいことから、p型有機半導体とのコンタクト材料として不適当だと考えられてきた。本発明では、電荷注入層4として酸化を受け易い金属の極薄膜をコンタクト界面に挿入すると、大気中の酸素の影響で自然酸化され価電子帯のエネルギーレベルの低い、つまり、仕事関数の大きい金属酸化物となることを利用し、有機半導体への電荷注入を改善している。これにより、有機トランジスタ10のような有機半導体デバイスのコンタクト抵抗を従来の金電極と比較して大幅に低減することができる。
本発明は大気中の酸素等による電荷注入層4の酸化反応を用いたものである。電荷注入層4に用いる金属としては、酸化を受け易く安定な金属酸化物を生成する材料であればその種類を問わない。電荷注入層4に用いる金属として、酸化還元電位が+0.5Vより小さい金属であれば適用可能であるが、酸化還元電位が0Vより小さい金属が望ましく、酸化還元電位が−1.5Vより小さい金属であればさらに望ましい。
有機半導体デバイス10の作製プロセスにおいて、酸化を受け易い金属の膜を蒸着などによって形成すると、蒸着などの膜形成処理自体は真空中などの酸素が存在しない雰囲気中で行われるとしても、その後に一旦処理容器の外部に取り出した際に、この金属膜は大気に暴露されて自然酸化膜に変化する。仮に次の膜形成過程まで一貫して酸素の存在しない雰囲気中が継続したとしても、その後に大気に暴露されることで、結局は酸化を受け易い金属膜の酸化が起こり、特に酸化処理を行わなくともこの金属膜が自然酸化膜へと変化する。
アルミニウム(Al)のような酸化物が絶縁体となる金属を用いて電荷注入層4を形成する場合は、後述する図13で説明するように、電荷注入層4の厚さは5nm以下が望ましく、2nm以下がさらに望ましい。電荷注入層4の厚さに上限があるのは、電極6と有機半導体層3との界面に挿入される電荷注入層4となる絶縁性金属酸化膜の膜厚が厚すぎると電荷注入層4の電気抵抗が大きくなるため、逆に電荷注入を阻害するからである。
一方、銅(Cu)のような酸化物が導電性となる金属を用いて電荷注入層4を形成する場合は、5nm以上の膜厚があっても電荷注入を阻害することはない。より厚い膜厚の電荷注入層4を用いることも可能であるが、電荷注入層4として5nm以下の膜厚があればコンタクト抵抗を低減するのに十分な効果が得られる。
電荷注入層4となる膜は、有機半導体層3の表面や導電性電流供給層5の表面に作製できる限り更に薄いものでも使用することができる。アルミニウム(Al)や銅(Cu)以外の電荷注入層4に用いることができる酸化を受け易い金属としては、ベリリウム(Be)、ニッケル(Ni)、クロム(Cr)、コバルト(Co)、亜鉛(Zn)及び鉄(Fe)が挙げられる。
電荷注入層4の有機半導体層3と接していない側の面には、電荷注入層4へ電流を供給するため、導電体でできた電流供給層5が設けられている。この電流供給層5の材料としては、金(Au)や白金(Pt)などの酸化を受けにくい金属、導電性を持つ金属酸化物、導電性ポリマーなどの導電性を持つ有機物を使用することができるが、これらに限られるものではない。
以下の実施例では、代表的な有機半導体としてペンタセンを用いているが、本発明の効果は全てのp型有機半導体に対して有効でありペンタセンに限らない。現在知られている有機半導体としては、たとえば、π電子共役系の芳香族化合物、鎖式化合物、有機顔料、有機ケイ素化合物等が挙げられる。より具体的には、有機半導体としては、アセン系化合物、ペリレン系化合物、オリゴチオフェン類、ポリチオフェン類、ポリチオフェン類、及びフタロシアニン類が挙げられる。アセン系化合物としては、ペンタセン、ペンタセン誘導体、アントラセン、アントラセン誘導体が挙げられる。有機半導体としては、オリゴチオフェン類、ポリチオフェン類、及びフタロシアニン類の誘導体でもよい。フタロシアニン類は、銅フタロシアニンや亜鉛フタロシアニンを含む。ただし、本発明で使用可能な有機半導体はもちろんこれらに限定されるものではない。
なお、有機半導体層3を形成する方法としては、真空蒸着法、溶液プロセスなどの各種の方法があるが、本発明は如何なる方法を用いて作製された有機半導体層3に対しても適用することができる。
また、本発明の有機半導体デバイスのコンタクト構造の効果は、電荷注入層4と電流供給層5とからなる電極6と有機半導体層3との界面に起因している。このため、本発明の有機半導体デバイスのコンタクト構造は、有機半導体層3に電荷注入層4と電流供給層5とからなる電極6が設けられているデバイス構造であれば、他の部分のデバイス構造は問わない。たとえば、以下の実施例では有機トランジスタ10に本発明を適用しているが、これは単にコンタクト抵抗を測定するのに好都合であるからであり、本発明は有機発光ダイオード、有機太陽電池、有機メモリなどの任意の有機半導体デバイスのコンタクト構造に同様に適用することができる。
なお、以下で例示する有機トランジスタ10では、既に形成されている有機半導体層3に対して電極6を形成しているが、有機発光ダイオードや有機太陽電池、有機メモリ、電極6を有機半導体層3の下に備えた構造のボトムコンタクト型有機トランジスタといったデバイスでは、電極6を先に形成した後に有機半導体層3を形成することが一般的である。このような場合においても、先ず電流供給層5の上に電荷注入層4を形成して電極6とし、その後に有機半導体層3の薄膜を形成するプロセスによって、本発明を適用することが可能である。
一例として、有機発光ダイオードに本発明を適用する場合を挙げる。
電流供給層5として透明酸化物電極を形成し、その上に電荷注入層4として酸化を受け易い金属薄膜を有機半導体層3よりも先に形成する。電流供給層5は陽極となる。その後で、電荷注入層4上に有機半導体層3を数層形成し、さらに陰極を形成することで有機発光ダイオードを作製できる。ここで、完成したデバイスを大気に暴露することで、電荷注入層4は自然酸化によって酸化物へと変質し、有機半導体層3への電荷注入効率を向上させることができる。なお、電荷注入層4の酸化は、有機半導体層3の形成よりも前に行ってもよい。つまり、電荷注入層4の酸化は、電荷注入層4となる金属薄膜の形成工程の後で、有機半導体層3の形成前に行ってもよい。
[実施例1]
実施例1として、図1に示す有機トランジスタ10を作製した。電極6は電荷注入層4と電流供給層5とを有する2層構造とした。具体的には、高ドープシリコンウエハ1の表面に、200nmのシリコン酸化膜2を形成したものを基板として用いた。ここで、高ドープシリコンウエハ1はゲート電極、シリコン酸化膜2はゲート絶縁層として働く。シリコン酸化膜2の表面をフェネチルトリクロロシラン(Phenethyltrichlorosilane)によって改質した後に、有機半導体層3としてペンタセンを膜厚40nmの条件で真空蒸着し、その上に2層構造を有する電極6を形成した。この電極6の構成は、有機半導体層3の上に電荷注入層4としてCuを2nm蒸着し、その上に電流供給層5として金(Au)を38nm蒸着したものである。これらの2つの電極6は、一方をソース電極S、他方をドレイン電極Dとして使用する。素子作製後に大気下に暴露した際に、電荷注入層5は大気中の酸素によって酸化されて、自然酸化膜へと変化する。電荷注入層4となる層は、Cu以外にはAlを用いた有機トランジスタ10も作製した。
[比較例1]
比較例1として、実施例1と同一の構成であるが、電荷注入層4の材料が金(Au)であることだけが異なる有機トランジスタ10を作製した。
[実施例1と比較例1との対比]
図2は、従来の代表的な有機半導体であるペンタセンの価電子帯と電極金属の仕事関数の関係を示すエネルギーレベルダイヤグラムである。
図2に示すように、一般的にペンタセンに代表されるp型有機半導体に対しては、仕事関数の大きい金属が正孔の注入に有利であると考えられる。電荷注入層4に用いた金属の仕事関数は、Auが5.1eV、Cuが4.6eV、Alが4.28eVの順に大きいため、2層からなる電極6においてもAu、Cu、Alの順でコンタクト抵抗が低いと予想された。しかしながら、実際は図3に示すように、Al、Cu、Auの順で電流値が高くなった。
図3は、実施例1及び比較例1の電荷注入層4として、Cu、Al及びAuを用いた有機トランジスタ10とのドレイン・ソース電流−ゲート電圧特性を示すグラフである。図3それ自体は、有機トランジスタ10のゲート電圧対ドレイン−ソース間電流のグラフであるが、このグラフで表される測定結果は、実施例1のAlがデバイスのコンタクト抵抗値が最も低く、次いで実施例1のCuであり、比較例1のAuがコンタクト抵抗が最も高いことを示唆している。
これに付随して、一般的にTLM法(Transmission Line Model)と呼ばれる方法を用いて有機トランジスタ10のコンタクト抵抗を求めることができる。具体的には、有機トランジスタ10のドレイン電圧をゲート電圧より小さい値で一定とした場合の線形領域のオン抵抗をY軸、チャネル長をX軸としてプロットし、そのY切片の値をコンタクト抵抗として算出する。このTLM法を用いた測定結果を図4に示す。これは当業者には周知の方法である(非特許文献3を参照)。
図4は、実施例1及び比較例3の電荷注入層4として、Cu、Al及びAuを用いた有機トランジスタ10のコンタクト抵抗を求めるための測定結果を示すグラフ(TLM)である。
図4から明らかなように、実施例1のAl、Cu、及び比較例1のAuのコンタクト抵抗は、それぞれ2600Ω・cm、4000Ω・cm、6300Ω・cmとなり、Alがコンタクト抵抗値が最も低く、次いでCuであり、Auがコンタクト抵抗値が最も高いことを示している。
図5は、実施例1及び比較例1の電荷注入層4としてCu、Al、及びAuを用いた有機トランジスタ10のコンタクト抵抗−ゲート電圧特性を示すグラフである。
図5に示すように、TLM法によって得られたコンタクト抵抗とゲート電圧の関係より、Alがコンタクト抵抗値が最も低く、次いでCuであり、Auがコンタクト抵抗値が最も高いことを測定した。以下の実施例、比較例においても同様にTLM法によりコンタクト抵抗を求めている。
[実施例2]
実施例2では、電荷注入層4としてCu、Fe、Co、Be、Ni、Zn、Al、Crをそれぞれ用いて形成した点を除いて、実施例1と同様に、有機トランジスタ10を作製した。
[比較例2]
比較用に、実施例1と同一の構造であるが、電荷注入層4としてAu、Ag、Pdをそれぞれ用いたことだけが異なる2層電極構造を持つ比較例2の有機トランジスタを作製し、これを比較例2とした。
[実施例2と比較例2との対比]
実施例2と比較例2で作製された有機トランジスタ10のコンタクト抵抗を評価した。
図6は、実施例2及び比較例2の様々な電荷注入層4を用いた有機トランジスタ10のコンタクト抵抗と電荷注入層4に用いた金属の仕事関数との相関関係を示す図である。図7は、実施例2及び比較例2の様々な電荷注入層4を用いた有機トランジスタ10のコンタクト抵抗と電荷注入層4に用いた金属の酸化還元電位との相関関係を示す図である。
図6に示すように、コンタクト抵抗と、電荷注入層4として有機半導体3の上に蒸着された金属元素の仕事関数とはほとんど相関が測定されなかった。
一方、図7に示すように、コンタクト抵抗と電荷注入層4の金属元素の酸化還元電位とは良い相関性が見られた。このことより、電荷注入層4の仕事関数はコンタクト抵抗について支配的ではなく、電荷注入層4の酸化還元電位がコンタクト抵抗に大きな影響を与えていると考えられる。この酸化還元電位は、金属の酸化のされ易さを示す指標であり、酸化還元電位が低い金属ほど大気下で酸化を受け易いと考えられる。
[実施例3]
実施例3として、実施例1と同一の構造であるが、電荷注入層4としてCu及びAlをそれぞれ持つことだけが異なる2層の電極6の構造を持つ有機トランジスタ10を作製した。有機トランジスタ10の作製は、真空蒸着装置と内部を不活性ガス雰囲気に保ったグローブボックス内で全て行うことで、デバイス作製過程の全てにわたって有機トランジスタ10を一度も大気に暴露しないようにした。すなわち、一貫して酸素が存在しない雰囲気中で処理を行った。その後、完成したコンタクト構造を有する有機トランジスタ10を大気下に取り出して4時間放置した後、電気特性を測定した。
[比較例3]
比較例3として、電荷注入層4としてAuを有することだけが実施例3と異なる2層の電極構造を持つ有機トランジスタを、大気への暴露の条件まで含めて実施例3と同じ工程で作製した。その後、実施例3と同様に、完成したコンタクト構造を有する有機トランジスタを大気下に取り出して4時間放置した後、電気特性を測定した。
[比較例4]
比較例4として、実施例1と同一の構造であるが、電荷注入層4としてAu、Cu、Be、Ni、Alをそれぞれ使用したことだけが異なる2層電極構造を持つ有機トランジスタ10を作製した。その作製条件として、実施例3及び比較例3と同じく真空蒸着装置と内部を不活性ガス雰囲気に保ったグローブボックス内で全て行うとともに、その後もこの雰囲気を維持したままで電気特性の測定を行った。すなわち、2層からなる電極構造を持つ有機トランジスタ10の作製及び電気測定を、測定まで当該素子を一度も酸素に露出することなく行った。
[実施例3と比較例3及び比較例4との対比]
図8は、真空及び不活性雰囲気下で作製及び評価を行い、大気に露出することなく電気特性を測定した比較例4の電荷注入層4として、Au、Cu、Alを用いた有機トランジスタのドレイン・ソース電流−ゲート電圧特性を示すグラフである。
図8に示すように、作製当初から測定まで酸素を欠如した雰囲気中に保った場合には、Auのコンタクト抵抗が最小、Alのコンタクト抵抗が最大、つまり、Auのドレイン電流が最大、Alのドレイン電流が最小となり、電荷注入層4によるコンタクト抵抗の低減効果は得られなかった。
さらに、比較例4で作製された全ての有機トランジスタ、つまり、電荷注入層4としてAu、Cu、Be、Ni、Alをそれぞれ用いた2層の電極構造を持つ有機トランジスタの測定結果からコンタクト抵抗を評価した。
図9は、比較例4の有機トランジスタの電荷注入層4に用いた金属の仕事関数とコンタクトとの関係を示すグラフである。比較例4の有機トランジスタは、上述のように真空及び不活性雰囲気下で作製及び評価を行い、大気に露出することなく電気特性を測定した。
図9の分布図から分かるように、コンタクト抵抗と電荷注入層4用に蒸着した金属の仕事関数との間に相関性が見られた。
更に、実施例3で作製された有機トランジスタ10のうちの電荷注入層4としてCu、Alを使用したもの、及び比較例3で作製した有機トランジスタ10のコンタクト抵抗の測定結果を検討した。つまり、コンタクト抵抗は、真空及び不活性ガス雰囲気下で作製した有機トランジスタ10を大気下に取り出して4時間放置した後に測定された電気特性によって得られたコンタクト抵抗である。
図10は、実施例3及び比較例3の真空及び不活性雰囲気下で作製後に大気下で露出させて、Cu、Al、及びAuの各金属を用いて電荷注入層4を形成した有機トランジスタ10のドレイン・ソース電流−ゲート電圧特性を示すグラフである。
図10に示すように、ドレイン・ソース電流−ゲート電圧特性は図3のグラフとほぼ同じになり、コンタクト抵抗の低減が測定された。実例例3の電荷注入層4としてCu、Alを用いた有機トランジスタ10は、比較例3の電荷注入層4としてAuを用いた有機トランジスタよりもドレイン電流が流れ易いことが分かった。つまり、実例例3の有機トランジスタ10は、比較例3の有機トランジスタに対してコンタクト抵抗の低減が測定された。
実施例3のCu、Alなどの酸化還元電位が+0.5Vよりも小さな、酸化され易い金属からなる電荷注入層4を設けたことによるコンタクト抵抗の低減効果は、大気中の酸素による電荷注入層4の酸化反応が原因であることを示している。電荷注入層4の酸化によりコンタクト抵抗が低減するメカニズムとしては、以下の2つが考えられる。これを図11及び図12を用いて説明する。
図11は、本発明のコンタクト構造において、ペンタセンの価電子帯と電荷注入層4の酸化物の仕事関数との関係を示すエネルギーレベルダイヤグラムである。
第1に、図11に示すように、電荷注入層4が酸化され、仕事関数の大きい金属酸化物に変化したことにより、電極6から有機半導体への電荷注入が容易になり、有機トランジスタ10のコンタクト抵抗が低減した。
図12は、本発明のコンタクト構造において、酸化物とペンタセンの間で電荷移動が生じることによってコンタクトの界面に新たにキャリアが生成する過程を説明するエネルギーレベルダイヤグラムである。
第2に、図12に示すように、電荷注入層4を形成する酸化され易い金属の酸化物とペンタセンの間で電荷移動が生じることによって、コンタクトの界面に新たにキャリアが生成してコンタクト抵抗が低減した。
[実施例4]
実施例4では、実施例1において、電荷注入層4用の金属としてAlを使用し、その蒸着層の厚さを変化させてコンタクト抵抗を測定した。この測定結果を図13に示す。図13は、実施例4の電荷注入層4としてAlを用いた有機トランジスタ10のコンタクト抵抗と電荷注入層4の膜厚との関係を示すグラフである。
図13から分かるように、電荷注入層4の膜厚が5nmを超えるとこの膜を設けない場合、つまり、膜厚が0nmの場合よりもコンタクト抵抗が明らかに大きくなる。これは、Alの酸化物であるAlOが絶縁体であるため、電流供給層5からの電流が電荷注入層4を通り抜けるための抵抗が電荷注入層4を設けることによるコンタクト抵抗の減少分よりも大きくなってしまうからであると考えられる。従って、膜厚は5nm以下が好ましい。大気中でのAlの自然酸化膜の厚さは5nmを超えるため、有機半導体層3の上に5nmよりも厚いAlの膜を形成すると電荷注入層4の抵抗まで含めたコンタクト抵抗は逆に増大するのである。酸化物が絶縁性であっても自然酸化膜の厚さが正味のコンタクト抵抗の減少を相殺してしまうような厚さには到達しない金属を使用することができれば、その金属層を厚くしても図13に示すような膜厚が5nm以上の場合に現れている問題は起こらない。あるいは、酸化物が導電性である場合にも、金属層を厚くしたことによる上述の問題は出現しない。
図13に示すように、膜厚が5nmから減少していくと、2nmでは膜厚が0、つまり、酸化され易い金属を使用した電荷注入層4が存在しない場合に比べて大幅なコンタクト抵抗の減少が測定された。膜厚が2nmよりも薄くなるとコンタクト抵抗が逆にやや増大するように見えるが、これは膜厚を2nm未満とすると良好な膜を形成するのが困難になるため、酸化によって最終的に得られる酸化物膜の欠陥により本来のコンタクト抵抗の減少分が一部相殺されるためであると推定される。コンタクト抵抗減少の機構から明らかなように、良好な膜を形成することができれば、膜厚を2nmあるいはそれよりも薄くすることで、コンタクト抵抗の減少は更に顕著なものになる。
上記した実施例1〜4及び比較例1〜4の有機トランジスタ10の各層の材料と電荷注入層の酸化処理を纏めて表1に示す。
Figure 2011065465
本発明によれば、有機半導体デバイスにおいて従来から問題になっていた大きなコンタクト抵抗を僅かなプロセス変更で大幅に低減させることができるとともに、多様な電極材料を使用することができることが明らかになった。
よって、本発明は有機トランジスタを含む多様な有機半導体デバイスの性能向上に大いに広く利用することが可能である。

Claims (19)

  1. 有機半導体層を形成する工程と、
    導電体よりなる電流供給層を形成する工程と、を備え、
    上記有機半導体層を形成する工程と上記導電体よりなる電流供給層を形成する工程との間に、酸化を受け易い金属の薄膜からなり上記電流供給層と一方の面で接し上記有機半導体層と他方の面で接する電荷注入層を形成する工程を設けた、有機半導体デバイスのコンタクト構造の作製方法。
  2. 導電体よりなる電流供給層を形成する工程と、
    有機半導体層を形成する工程と、を備え、
    上記導電体よりなる電流供給層を形成する工程と上記有機半導体層を形成する工程との間に、酸化を受け易い金属の薄膜からなり上記電流供給層と一方の面で接し上記有機半導体層と他方の面で接する電荷注入層を形成する工程を設けた、有機半導体デバイスのコンタクト構造の作製方法。
  3. 前記酸化を受け易い金属の薄膜を、周囲の酸素により酸化して自然酸化膜にする、請求項1又は2に記載の有機半導体デバイスのコンタクト構造の作製方法。
  4. 前記周囲の酸素を、前記全ての工程の完了後に空気に暴露することによって供給するか、又は、前記電荷注入層を形成する工程後であって前記全ての工程の完了前に作製処理容器の外部に取り出した際に、空気に暴露することによって供給する、請求項3に記載の有機半導体デバイスのコンタクト構造の作製方法。
  5. 前記電流供給層に用いる導電体は、金属、導電性を有する金属酸化物、導電性を有する有機物の何れかである、請求項1から4の何れかに記載の有機半導体デバイスのコンタクト構造の作製方法。
  6. 前記酸化を受け易い金属は、酸化還元電位が+0.5Vよりも小さい、請求項1から5の何れかに記載の有機半導体デバイスのコンタクト構造の作製方法。
  7. 前記電荷注入層の厚さは、5nm以下である、請求項1から6の何れかに記載の有機半導体デバイスのコンタクト構造の作製方法。
  8. 前記酸化を受け易い金属は、ベリリウム(Be)、ニッケル(Ni)、アルミニウム(Al)、クロム(Cr)、コバルト(Co)、亜鉛(Zn)、銅(Cu)、及び鉄(Fe)の何れかである、請求項1から7の何れかに記載の有機半導体デバイスのコンタクト構造の作製方法。
  9. 前記有機半導体層は、π電子共役系の芳香族化合物、鎖式化合物、有機顔料、及び有機ケイ素化合物の何れかである、請求項1から8の何れかに記載の有機半導体デバイスのコンタクト構造の作製方法。
  10. 前記有機半導体層は、ペンタセンを含むアセン系化合物、ペリレン系化合物、オリゴチオフェン類、ポリチオフェン類、銅フタロシアニンを含むフタロシアニン類、及びポルフィリン類の何れかである、請求項9に記載の有機半導体デバイスのコンタクト構造の作製方法。
  11. 前記有機半導体デバイスは、有機トランジスタ、有機発光ダイオード、有機太陽電池、有機メモリの何れかである、請求項1から10の何れかに記載の有機半導体デバイスのコンタクト構造の作製方法。
  12. 以下の(a)及び(b)を設けた、有機半導体デバイスのコンタクト構造。
    (a) 導電性の薄膜。
    (b) 一方の面が有機半導体層に接し、他方の面が上記導電性の薄膜に接する、酸化を受け易い金属の自然酸化膜。
  13. 前記酸化を受け易い金属は、酸化還元電位が+0.5Vよりも小さい、請求項12に記載の有機半導体デバイスのコンタクト構造。
  14. 前記酸化を受け易い金属の厚さは、5nm以下である、請求項12又は13に記載の有機半導体デバイスのコンタクト構造。
  15. 前記酸化を受け易い金属は、ベリリウム(Be)、ニッケル(Ni)、アルミニウム(Al)、クロム(Cr)、コバルト(Co)、亜鉛(Zn)、銅(Cu)、及び鉄(Fe)の何れかである、請求項12から14の何れかに記載の有機半導体デバイスのコンタクト構造。
  16. 前記有機半導体層は、π電子共役系の芳香族化合物、鎖式化合物、有機顔料、及び有機ケイ素化合物の何れかである、請求項12から15の何れかに記載の有機半導体デバイスのコンタクト構造。
  17. 前記有機半導体層は、ペンタセンを含むアセン系化合物、ペリレン系化合物、オリゴチオフェン類、ポリチオフェン類、銅フタロシアニンを含むフタロシアニン類、及びポルフィリン類の何れかである、請求項16に記載の有機半導体デバイスのコンタクト構造。
  18. 前記導電性の薄膜は、金属、導電性を有する金属酸化物、及び導電性を有する有機物の何れかである、請求項12から17の何れかに記載の有機半導体デバイスのコンタクト構造。
  19. 前記有機半導体デバイスは、有機トランジスタ、有機発光ダイオード、有機太陽電池、及び有機メモリの何れかである、請求項12から18の何れかに記載の有機半導体デバイスのコンタクト構造。
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