JPWO2011043273A1 - 車両用乗員拘束装置 - Google Patents

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Abstract

モータの作動開始から、実際にスピンドルにシートベルトの巻き取りが開始されるまでの時間を短縮して、迅速に乗員を保護することができる車両用乗員拘束装置を提供する。電動アクチュエータ55とスピンドル11とを連結または遮断するクラッチ機構20と、クラッチ機構20に電動アクチュエータ55の動力を伝達可能な動力伝達機構50を備える。動力伝達機構50は、電動アクチュエータ55の回転を低減速比で減速する低減速伝達経路と、高減速比で減速する高減速伝達経路と、切換え手段80と、を備える。衝突可能性が検出されたとき、電動アクチュエータ55を正回転させて、少なくともクラッチ機構20の結合が完了するまでは低減速伝達経路を介して電動アクチュエータ55の回転を高速かつ低トルクでクラッチ機構20に伝達し、その後、動力伝達機構50を高減速伝達経路に切り換えて、電動アクチュエータ55の回転を低速かつ高トルクでクラッチ機構20に伝達して、シートベルト13をスピンドル11に巻き取る。

Description

本発明は、車両用乗員拘束装置に関し、より詳細には、電動アクチュエータを備える車両用乗員拘束装置に関する。
従来、車両衝突の可能性があると判断された場合、モータ(電動アクチュエータ)を正回転させてモータ駆動系の伝達を有効にしてスピンドルにシートベルトを巻き取って乗員を軽く拘束し、その後、衝突の可能性がなくなったと判断された場合、モータを逆回転させてモータ駆動系の伝達を無効して元の状態に戻す。そして、衝突時には、プリテンショナーによって拘束力を増加させて、乗員を確実に保護するようにした3点式シートベルトリトラクタがある。
このようなシートベルトリトラクタとしては、モータの動力を、トルクリミッタ機構が内蔵された歯車列、およびクラッチ機構を介してスピンドルに伝達し、シートベルトを巻き取るようにしたシートベルト装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。そして、このクラッチ機構は、プリテンショナーが作動していない時には、モータとスピンドルとの間の結合、非結合を可逆的に切り換え可能とし、プリテンショナーが作動した時には、モータとスピンドルとの間を不可逆的に非結合にしている。
また、モータからスピンドルに動力を伝達する動力伝達機構が、歯車列から構成された低減速比減速機構と、遊星歯車から構成された高減速比減速機構とを備え、シートベルトの張力が所定値以下のときには低減速比減速機構による低減速比動力伝達モードで、またシートベルトの張力が所定値より大きいときには高減速比減速機構による高減速比動力伝達モードで作動させて、迅速なシートベルトの巻き取りと、高トルクでのシートベルトの巻き取りの両立を図り、反応ガスを用いたプリテンショナーを不要としたシートベルトリトラクタが開示されている(例えば、特許文献2、3参照)。
日本国特表2006−123750号公報 日本国特開2005−29014号公報 日本国特開2006−103453号公報
ところで、特許文献1のようなモータ駆動系をなす動力伝達機構がクラッチ機構を有する場合、クラッチ機構が連結状態になるまでに要する時間や、各部品間の隙間などにより、モータの作動が開始してから所定の角度以上回転しないと実際のシートベルト巻取りが開始されず、モータの作動開始から実際のシートベルト巻取りまでに時間を要するという課題があり、より迅速かつ確実に乗員を保護することが望まれていた。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであって、その目的は、モータの作動開始から、実際にスピンドルにシートベルトの巻き取りが開始されるまでの時間を短縮して、迅速に乗員を保護することができる車両用乗員拘束装置を提供することにある。
本発明の上記目的は、下記の構成により達成される。
(1) シートベルトを巻き取るスピンドルと、前記スピンドルを回転させる動力を発生する電動アクチュエータと、前記電動アクチュエータと前記スピンドルとを連結または遮断するクラッチ機構と、前記電動アクチュエータからの動力を前記クラッチ機構に伝達可能な動力伝達機構と、衝突の可能性を判断するための情報を検知する衝突可能性検知手段と、を備える車両用乗員拘束装置であって、
前記動力伝達機構は、
前記電動アクチュエータの回転を第1の減速比で減速して前記クラッチ機構に伝達する第1減速伝達経路と、
前記電動アクチュエータの回転を前記第1の減速比よりも高い減速比で減速して前記クラッチ機構に伝達する第2減速伝達経路と、
前記クラッチ機構との連結を前記第1減速伝達経路または前記第2減速伝達経路に切換える切換え手段と、を備え、
前記衝突可能性検知手段により衝突可能性が検出されたとき、前記電動アクチュエータを正回転させると共に、少なくとも前記クラッチ機構の結合が完了するまでは、前記第1減速伝達経路を介して前記電動アクチュエータの回転を高速かつ低トルクで前記クラッチ機構に伝達し、
前記クラッチ機構の結合が完了した後は、前記動力伝達機構を前記第1減速伝達経路から前記第2減速伝達経路に切り換えて、前記電動アクチュエータの回転を低速かつ高トルクで前記クラッチ機構に伝達することを特徴とする車両用乗員拘束装置。
(2) 前記電動アクチュエータの作動後、前記衝突可能性がなくなったとき、前記電動アクチュエータを逆回転させると共に、前記第1減速伝達経路を介して前記電動アクチュエータの回転を高速かつ低トルクで前記クラッチ機構に伝達することを特徴とする上記(1)に記載の車両用乗員拘束装置。
(3) 前記車両用乗員拘束装置は、車両の衝突を検知する衝突検知手段をさらに備え、
前記電動アクチュエータの作動後、前記衝突検知手段により前記衝突が検出されたとき、前記電動アクチュエータを逆回転させると共に、前記第1減速伝達経路を介して前記電動アクチュエータの回転を高速かつ低トルクで前記クラッチ機構に伝達することを特徴とする上記(1)又は(2)に記載の車両用乗員拘束装置。
(4) 前記第1減速伝達経路には、電動アクチュエータ側ギア、クラッチ機構側ギア、及び、前記電動アクチュエータ側ギアと噛合可能な小歯車と前記クラッチ機構側ギアと噛合可能な大歯車とを有する第1減速用ギアが設けられ、
前記第2減速伝達経路には、前記電動アクチュエータ側ギア、前記クラッチ機構側ギア、及び、前記電動アクチュエータ側ギアと噛合可能な他の小歯車と前記クラッチ機構側ギアと噛合可能な他の大歯車とを有する第2減速用ギアが設けられ、
前記切換え手段は、前記第1減速用ギアの小歯車と大歯車、又は、前記第2減速用ギアの他の小歯車と他の大歯車が、前記電動アクチュエータ側ギア及び前記クラッチ機構側ギアにそれぞれ噛合するように、前記第1減速用ギアと前記第2減速用ギアの位置を切り替えることを特徴とする上記(1)から(3)のいずれかに記載の車両用乗員拘束装置。
(5) 前記第1減速伝達経路には、電動アクチュエータ側ギア、第1の軸に支持されて前記電動アクチュエータ側ギアと噛合可能な高速用固定ギア、軸方向に移動可能な第2の軸に支持されて、前記高速用固定ギアと噛合可能な高速用可動ギア、及び、前記第2の軸に支持されたクラッチ機構側ギアが設けられ、
前記第2減速伝達経路には、前記電動アクチュエータ側ギア、前記第1の軸に支持された低速用固定ギア、及び、前記第2の軸に設けられ、前記低速用固定ギアと噛合可能な低速用可動ギア、及び、前記クラッチ機構側ギアが設けられ、
前記切換え手段は、高速用固定ギアと高速用可動ギア、又は、低速用固定ギアと低速用可動ギアが噛合するように、前記第2の軸を軸方向に移動させることを特徴とする上記(1)から(3)のいずれかに記載の車両用乗員拘束装置。
本発明の車両用乗員拘束装置によれば、車両の緊急時に、短時間でクラッチ機構を作動状態にすることができ、電動アクチュエータの作動開始から実際にスピンドルにシートベルトの巻き取りが開始されるまでの時間が短縮されて、乗員の移動を抑制でき、拘束性を向上することができる。また、クラッチ機構の結合が完了した後は、電動アクチュエータによるシートベルトの巻取り力が増大し、乗員を確実に保護することができる。これらにより、衝突の際の衝撃に従来の装置よりも早く準備できる。その結果、乗員がエアバッグに適切な位置で拘束され、安全性能の向上が図れる。
また、電動アクチュエータの作動後に衝突可能性がなくなったときは、電動アクチュエータによるシートベルトの拘束を素早く解除して拘束不要時における乗員の違和感を排除できる。
また、衝突が発生したときには、素早くクラッチの係合を解除して動力伝達機構とスピンドルとの連結を遮断することができ、動力伝達機構がプリテンショナーやエネルギー吸収機構等の乗員保護機構に及ぼす影響を素早く防止することができる。この結果、乗員の拘束性能を向上し、シートベルトの安全性がより高まる。
さらに、比較的簡単な構造で、第1減速伝達経路、第2減速伝達経路、及び、切換え手段を構成することができる。
本発明の第1実施形態に係る車両用乗員拘束装置を説明するための概略縦断面図である。 図1のAA線矢視部分切り欠き図である。 本発明の車両用乗員拘束装置のモータからの動力を伝達するクラッチ機構の分解概略斜視図である。 図1のBB線縦断面図であり、モータからの動力を伝達するクラッチ機構の作動を説明するための図である。 図1のBB線縦断面図であり、モータからの動力を伝達するクラッチ機構の作動を説明するための図である。 図1のBB線縦断面図であり、モータからの動力を伝達するクラッチ機構の作動を説明するための図である。 図1のBB線縦断面図であり、モータからの動力を伝達するクラッチ機構の作動を説明するための図である。 図1のBB線縦断面図であり、モータからの動力を伝達するクラッチ機構の作動を説明するための図である。 本発明の動力伝達機構を説明するための図である。 (a)及び(b)は、本発明の動力伝達機構を説明するための図である。 衝突可能性が生じたときの車両用乗員拘束装置の作動手順を示すフローチャートである。 本発明の変形例に係る車両用乗員拘束装置を示す概略図である。
以下、本発明に係る車両用乗員拘束装置の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
図1〜図3に示すように、本実施形態の車両用乗員拘束装置1は、シートベルト13を巻き取るスピンドル11と、スピンドル11に接続された火薬式アクチュエータ(プリテンショナー)14と、電動アクチュエータとしてのモータ55と、モータ55からの動力をスピンドル11に伝達する動力伝達機構の一部であるクラッチ機構20とを備えている。スピンドル11内には、エネルギー吸収機構としてのトーションバー12がスピンドル11に接続されて設けられている。また、車両用乗員拘束装置1には、リトラクターフレーム2に取り付けられて、シートベルト13の引出動作をロックするロック機構3と、スピンドル11をシートベルト13の巻き取り方向に付勢する巻取りばね装置4(図12参照。)と、が設けられている。
プリテンショナー14は、スピンドル11に接続されたピニオン15と、ボール16を収容するチューブ17と、チューブ17の一端に設けられたガス発生装置18とを備えている。火薬が発火するとガス発生装置18によってガスが発生し、チューブ17内にあるボール16を強く押し出す。押し出されたボール16は、ピニオン15の溝に沿って移動し、スピンドル11を回転させてシートベルト13を巻き取る。
モータ55は、歯車列で構成された動力伝達機構50に接続されており、モータ55の回転が動力伝達機構50によって減速される。動力伝達機構50とクラッチ機構20は、下側カバー21と上側カバー29とにより構成される容器内に収容されている。
図4にも示すように、クラッチ機構20は、ジョイント24、ラッチプレート(ラチェットホイール)27、動力伝達機構50のうちのファイナルギア51、ポール32、付勢部材であるリターンスプリング39、ガイドリング30、クラッチホイール28、ロータカム34、フリクションスプリング25、及びブッシュ23、31を備える。ジョイント24は、スピンドル11に接続され、ラッチプレート27は、ジョイント24と一体化されスピンドル11と共に回転する。ファイナルギア51は、モータ55の回転軸にギア結合している。ポール32は、ファイナルギア51に軸38の周りに回転可能に取り付けられ、ラッチプレート27の歯と係合可能である。リターンスプリング39は、ポール32をラッチプレート27から解除方向に付勢する。ガイドリング30は、ファイナルギア51の内側にファイナルギア51と一体となって設けられ、クラッチホイール28は、ガイドリング30の3つの穴41に対して必要な角度だけ相対回転可能にそれぞれ嵌合する3つの足部42を備える。ロータカム34は、クラッチホイール28に軸36の周りに回転可能に取り付けられると共に固定ピン37によってクラッチホイール28に固定されて取り付けられ、固定ピン37によってクラッチホイール28に固定された状態では回転が禁止され、固定ピン37の破断により回転可能となる。フリクションスプリング25は、端部26が下側カバー21の凹部22に嵌入して下側カバー21に取り付けられ、クラッチホイール28と摩擦摺動により接続される。ポール32の一端は、ロータカム34のカム面35に沿って移動する。
なお、クラッチホイール28には、円周方向に亘る所定の位置にリブ28aが形成されており、このリブ28aの一端部は、モータ55による巻取りが行われていない非作動時において、ポール32の近傍に位置する。そして、モータ55の非作動時に、ポール32が車両の激しい振動等によって回動した場合に、リブ28aはポール32と当接し、ポール32がラッチプレート27と係合する方向へ不用意に回動することを防止している。
本実施形態の動力伝達機構50は、図9に示すように、第1ギア〜第5ギア71,72,73,74、75からなる歯車列と、切換え手段80とを備え、第5ギア75はファイナルギア51と噛合している。第1ギア(電動アクチュエータ側ギア)71は、モータ55のモータ軸に固定され、第2ギア(第1減速用ギア)72は、第1ギア71と噛合可能な小歯車72aと第4ギア74と噛合する大歯車72bを有する。また、第3ギア(第2減速用ギア)73は、第1ギア71と噛合可能な他の小歯車73aと第4ギア74と噛合する他の大歯車73bを備える。第2ギア72の大歯車72bのピッチ円直径と、第3ギア73の他の大歯車73bのピッチ円直径とは、同じピッチ円直径となっている。また、第2ギア72の小歯車72aのピッチ円直径は、第3ギア73の他の小歯車73aのピッチ円直径より小さい。
第2ギア72および第3ギア73をそれぞれ回転自在に支持する中心軸76、77は、可動部材81に回転自在に案内されると共に、上側カバー29に設けられた円弧溝79に摺動自在に嵌合する。円弧溝79は、第4ギア74のピッチ円半径と第2ギア72の大歯車72b(第3ギア73の他の大歯車73b)のピッチ円半径の和を半径として、第4ギア74の回転中心を中心とする円弧上に形成されている。これにより、第2ギア72および第3ギア73は、それぞれの大歯車72b、73bが第4ギア74と噛合した状態で、円弧溝79に案内されて第4ギア74の外周側を揺動することができる。
切換え手段80は、第1ギア71と噛合する相手側歯車を、第2ギア72の小歯車72a、または第3ギア73の他の小歯車73aのいずれかに選択的に切り換えるためのものである。切換え手段80は、プランジャ82が可動部材81の一端部に連結された電磁ソレノイド83と、可動部材81の他端部を電磁ソレノイド83から離間する方向に付勢する引っ張りばね84とを有する。なお、切換え手段80は、円弧溝79内を揺動する可動部材81を備えた構成に限らず、中心軸76、77を回転自在に支持しながら第2ギア72と第3ギア73とを選択的に切り換えるものであればよい。例えば、第2ギア72および第3ギア73の小歯車72a,73aのピッチ円直径を等しくし、大歯車72b,73bのピッチ円直径を変えることで、第2ギア72および第3ギア73を第1ギア71の回転中心を中心として中心軸76,77を移動させ、大歯車72b,73bのいずれかを選択的に第4歯車74に噛合させるようにしてもよい。
図9に示すように、電磁ソレノイド83が非作動の場合には、引っ張りばね84の付勢力によってプランジャ82が突出し、第1ギア71と第2ギア72の小歯車72aとが噛合する。一方、図10(a)に示すように、電磁ソレノイド83が作動した場合には、プランジャ82が引き込まれ、第1ギア71と第3ギア73の小歯車73aとが噛合する。
第2ギア72の小歯車72aのピッチ円直径は、第3ギア73の小歯車73aのピッチ円直径より小さいので、第1ギア71、第2ギア72の小歯車72a、大歯車72b、および第4ギア74の伝達経路は、減速比の小さい低減速伝達経路(第1減速伝達経路)となり、第1ギア71、第3ギア73の小歯車73a、大歯車73b、および第4ギア74の伝達経路は、減速比の大きい高減速伝達経路(第2減速伝達経路)となる。即ち、切換え手段80は、動力伝達機構50の伝達経路を、低減速伝達経路または高減速伝達経路に切り換える。
第4ギア74は、有底円筒状の大径側ギア90と、複数のリミットスプリング91と、筒状の小径側ギア92と、スプリングホルダ93と、を備えたトルクリミット機構付きのギア組立体であり、大径側ギア90が第2ギア72、および第3ギア73と噛合し、小径側ギア92が第5ギア75と噛合している。
大径側ギア90の内壁は、円周方向に所定の間隔で形成された複数の凹部である係止面90aを有し、リミットスプリング91の先端に設けられた突起部91aが係止面90aと係止する。トルクリミット機構は、大径側ギア90と小径側ギア92が相対回転する際、リミットスプリング91の突起部91aが、大径側ギア90の係止面90aから隣の係止面90aへ移動するとき、凸部を乗り越えることでトルクを吸収するようになっている。
次に、車両用乗員拘束装置1の作動について図4から図12に基づいて詳細に説明する。乗員がシートベルトを装着して車両が走行している通常走行時において、モータ55による巻き取りが行われていない場合、図4に示すように、クラッチ機構20のラッチプレート27とポール32とは非係合となっており、スピンドル11と一体のラッチプレート27が自由に回転することができ、シートベルト13の通常の巻き取り/引き出しが可能である。また、図9に示すように、電磁ソレノイド83は非作動の状態にあり、第1ギア71が第2ギア72の小歯車72a、第2ギア72の大歯車72bが第4ギア74と噛合する、減速比の小さい低減速伝達経路を構成する。
ここで、図11に示すように、衝突可能性検知手段60(図3参照)は、衝突の可能性を判断する(ステップS11)。そして、衝突の可能性ありと判断すると(ステップS12)、制御部62は、モータ55を巻き取り側(以後、正回転とも称す)に回転させる(ステップS13)。モータ55が正回転すると、図9に示すように、モータ55の回転軸に低減速伝達経路を介してギア結合しているファイナルギア51が半時計方向(C方向)に回転する。また、図5に示すように、クラッチ機構20では、ファイナルギア51に回転可能に取り付けられているポール32が、リターンスプリング39の付勢力に逆らってロータカム34のカム面35に沿ってラッチプレート27側に回転し、ラッチプレート27と係合を開始する。
図6に示すように、ポール32がラッチプレート27と係合すると、ファイナルギア51の回転がラッチプレート27を介してスピンドル11に伝達され、高速かつ低トルクでシートベルト13の巻き込みを開始する。このとき、ロータカム34はクラッチホイール28とともに、フリクションスプリング25に対して摩擦摺動回転する。
制御部62では、モータ55に駆動電流の供給を開始してから所定時間経過したかどうか判断し(ステップS14)、所定時間経過した場合には、図10(a)に示すように、電磁ソレノイド83を作動させて、プランジャ82を引き込み、第1ギア71と第3ギア73の小歯車73aとが噛合する。即ち、動力伝達機構50の伝達経路は、第1ギア71と第3ギア73の小歯車73a、及び第3ギア73の大歯車73bと第4ギア74が噛合する高減速伝達経路に切り換えられる。これにより、モータ55の回転は、高減速比で減速されて第5ギア75に伝達され、低速かつ高トルクでシートベルト13を巻き取り、乗員を軽拘束する(ステップS15)。
なお、ステップS14の所定時間は、少なくともクラッチ機構20の切り換えが完了するまでに要する時間に設定される。クラッチ機構20の切り換えが完了するまでの間は各部材はスピンドル11と結合されていないので必要トルクが小さく、クラッチの切り換え動作は、低減速伝達経路を介して高速かつ低トルクで行うことができ、これによりモータ55が回転を開始してからクラッチ機構20の切り換えが完了するまでの時間が短縮される。
衝突可能性検知手段60としては、ブレーキやレーダー等、種々の手段が可能である。例えば、ブレーキ操作によって衝突可能性を判断する場合、ブレーキペダルが急ブレーキ操作されたときに車両用乗員拘束装置1の作動を開始する。これにより、車両が急減速すると乗員は前方に移動しようとするが、これより早い段階でシートベルト13を巻き取ることができ、乗員の移動を抑制して保護することができる。また、レーダーと連動させる場合、衝突の直前に検知して制御部62が衝突が不可避と判断したときにだけ、車両用乗員拘束装置1を作動させるようにしてもよい。
なお、低減速伝達経路及び高減速伝達経路のいずれにおいても、モータ55の駆動による通常状態での巻取り時には、図10(a)に示すように、第4ギア74の大径側ギア90と小径側ギア92は、リミットスプリング91によって相対的な位相が組み付け状態のまま保持されているので、図中実線で示す巻き取り方向、或は点線で示す解除方向において、同一方向に回転する。
ここで、モータ55の駆動による巻取り時に、プリテンショナー14が作動しないような軽衝突やブレーキングにより、大径側ギア90と小径側ギア92との間に所定トルクより大きなトルク差が生じると、リミットスプリング91の突起部91aは、係止面90aとの係止が解除されて、内壁に沿って弾性変形しながら滑り始める。そして、突起部91aが隣の係止面90aと係止することで、大径側ギア90と小径側ギア92との間で回転ずれを生じ、図10(b)に示すように、第5ギア75及びファイナルギア51が、ベルト引き出し方向(矢印E方向)に回転する。この結果、モータ55による過大なトルクの伝達が抑制され、ギア歯の破損が防止できると共に、エネルギー吸収動作時における拘束性能への影響を低減することができる。
次に、衝突検知手段61(図3参照)によって衝突の有無を判断する(ステップS16)。衝突が検知されると(ステップS17)、動力伝達機構50の伝達経路を高減速伝達経路から低減速伝達経路に切り換えて(図10(a)参照)、モータ55をクラッチ解除側(以後、逆回転とも言う)に回転させる(ステップS18)。
図7に示すように、モータ55が解除側(時計方向)に回転すると、回転に応じてファイナルギア51が解除方向(時計回り:D方向)に回転する。ポール32はファイナルギア51と共に回転するが、クラッチホイール28とそれに取り付けられているロータカム34はフリクションスプリング25により取り残される。ポール32は、リターンスプリング39の付勢力により、ロータカム34のカム面35に沿ってラッチプレート27から離れ、ポール32はラッチプレート27と非係合になる。これにより、動力伝達機構50とスピンドル11側との結合が遮断されるので、プリテンショナー14が作動した時、動力伝達機構50が乗員保護機構(スピンドル側)に及ぼす影響を防止することができる。
そして、図8に示すように、衝突発生時には、火薬式アクチュエータ(プリテンショナー)14により、衝突前のモータ55による巻き取り速度よりも大きい速度でシートベルト13を巻き取り、シートベルト13に所定の張力以上の力が加わった時には、トーションバー12により張力を制限する。プリテンショナー14が作動した時には、スピンドル11とそれと一体のラッチプレート27の高速巻き取り回転によって、ラッチプレート27の歯面によりポール32が外方向に弾き飛ばされる。同時にロータカム34がポール32に押されて、クラッチホイール28の軸36を中心に外方向に向かって回転する。この回転力によって、クラッチホイール28の固定ピン37がせん断される。その結果、ポール32およびロータカム34は、リターンスプリング39の付勢力によって外周部に保持され、以後クラッチ機構20によってモータ55の動力がスピンドル11に伝達されることはない。
ステップS17で衝突が検知されない場合は、ステップS11の前に戻り、再び衝突の可能性が判断される。そして、ステップS12で衝突の可能性がないと判断されると、動力伝達機構50の伝達経路を低減速伝達経路に切り換えてモータ55を逆回転させ、動力伝達機構50とスピンドル11側との結合を素早く解除して(ステップS18)、通常走行時における乗員の違和感を排除する。
(変形例)
図12は、本発明の変形例に係る車両用乗員拘束装置1aを示す概略図である。なお、この変形例は、動力伝達機構50の第1減速伝達経路、第2減速伝達経路、切換え手段の構成において上記実施形態と異なる。このため、上記実施形態と同一又は同等部材については、上記実施形態と同一符号を付して、説明を省略する。
この変形例では、減速比の小さい低減速伝達経路(第1減速伝達経路)が、下側カバー21に回転可能に取り付けられた第1の軸100に支持され、電動アクチュエータ側ギア71と噛合可能な高速用固定ギア101と、上側及び下側カバー21,29に対して軸方向に移動可能、且つ回転可能に取り付けられた第2の軸102に支持され、高速用固定ギア101と噛合可能な高速用可動ギア103と、を備える。また、減速比の大きい高減速伝達経路(第2減速伝達経路)は、第1の軸100に支持された高速用固定ギア101より小径の低速用固定ギア104と、第2の軸102に設けられ、低速用固定ギア104と噛合可能な低速用可動ギア105と、を備える。
また、切換え手段80は、高速用可動ギア103と低速用可動ギア105に加え、出力ギア106が設けられた第2の軸102と、第2の軸102を上側及び下側カバー21,29に対して軸方向に駆動するソレノイド107と、を備える。出力ギア(クラッチ機構側ギア)106は、高速用可動ギア103と低速用可動ギア105とを切り替えても常時ファイナルギア51と噛合するような幅に設定されている。なお、この変形例では、第2の軸102にファイナルギア51と噛合する出力ギア106を配置しているが、上記実施形態と同様に、トルクリミット機構付きギアを第2の軸102に設けて、該トルクリミット機構付きギアと別軸に設けられた出力ギア106とを噛合させるようにしてもよい。また、電動アクチュエータ側ギア71が高速用固定ギア101に常時噛合しているが、低速用固定ギア104と常時噛合するようにしてもよい。
したがって、このように構成された車両用乗員拘束装置1aにおいても、上記実施形態のものと同様に制御することができる。即ち、衝突可能性検知手段60により衝突可能性が検出されたとき、モータ55を正回転させると共に、クラッチ機構20の結合が完了するまでは、高速用固定ギア101と高速用可動ギア103を噛合させ、第1減速伝達経路を介してモータ55の回転を高速かつ低トルクでクラッチ機構20に伝達する。また、クラッチ機構20の結合が完了した後は、第2の軸102を駆動して、動力伝達機構を第1減速伝達経路から第2減速伝達経路に切り換えて、低速用固定ギア104と低速用可動ギア105を噛合させ、モータ55の回転を低速かつ高トルクでクラッチ機構20に伝達する。また、上記実施形態と同様、モータ55の作動後、衝突可能性がなくなったとき、または衝突が検出されたときは、モータ55を逆回転させると共に、第1減速伝達経路を介してモータ55の回転を高速かつ低トルクでクラッチ機構20に伝達する。
尚、本発明は、前述した実施形態に限定されるものではなく、適宜、特許請求の範囲に記載された技術的思想を逸脱しない範囲で、種々の変形、改良、等が可能である。なお、本発明は、2009年10月6日出願の日本特許出願(特許2009−232398)に基づくものであり、その内容はここに参照として取り込まれる。
1 車両用乗員拘束装置
11 スピンドル
13 シートベルト
20 クラッチ機構
50 動力伝達機構
55 モータ(電動アクチュエータ)
80 切換え手段
本発明の上記目的は、下記の構成により達成される。
(1) シートベルトを巻き取るスピンドルと、前記スピンドルを回転させる動力を発生する電動アクチュエータと、前記電動アクチュエータと前記スピンドルとを連結または遮断するクラッチ機構と、前記電動アクチュエータからの動力を前記クラッチ機構に伝達可能な動力伝達機構と、衝突の可能性を判断するための情報を検知する衝突可能性検知手段と、前記電動アクチュエータを制御する制御部と、を備える車両用乗員拘束装置であって、
前記動力伝達機構は、
前記電動アクチュエータの回転を第1の減速比で減速して前記クラッチ機構に伝達する第1減速伝達経路と、
前記電動アクチュエータの回転を前記第1の減速比よりも高い減速比で減速して前記クラッチ機構に伝達する第2減速伝達経路と、
前記クラッチ機構との連結を前記第1減速伝達経路または前記第2減速伝達経路に切換える切換え手段と、を備え、
前記衝突可能性検知手段が、衝突可能性があると判断したとき、前記制御部は、前記電動アクチュエータに駆動電流を供給し巻き取り側に回転させると共に、前記電動アクチュエータに前記駆動電流を供給開始してから所定時間が経過し前記クラッチ機構の結合が完了するまでは、前記第1減速伝達経路を介して前記電動アクチュエータの回転を高速かつ低トルクで前記クラッチ機構に伝達し、
前記制御部は、前記クラッチ機構の結合が完了し前記スピンドルが前記シートベルトの巻き取りを開始した後は、前記動力伝達機構を前記第1減速伝達経路から前記第2減速伝達経路に切り換えて、前記電動アクチュエータの回転を低速かつ高トルクで前記クラッチ機構に伝達することを特徴とする車両用乗員拘束装置。
(2) 前記制御部は、前記電動アクチュエータの作動後、前記衝突可能性がなくなったとき、前記電動アクチュエータを前記クラッチ解除側に回転させると共に、前記第1減速伝達経路を介して前記電動アクチュエータの回転を高速かつ低トルクで前記クラッチ機構に伝達させることを特徴とする上記(1)に記載の車両用乗員拘束装置。
(3) 前記車両用乗員拘束装置は、車両の衝突を検知する衝突検知手段をさらに備え、
前記電動アクチュエータの作動後、前記衝突検知手段により前記衝突が検出されたとき、前記制御部は、前記電動アクチュエータを前記クラッチ解除側に回転させると共に、前記第1減速伝達経路を介して前記電動アクチュエータの回転を高速かつ低トルクで前記クラッチ機構に伝達し、前記動力伝達機構と前記スピンドルの結合を遮断させることを特徴とする上記(1)又は(2)に記載の車両用乗員拘束装置。
(4) シートベルトを巻き取るスピンドルと、前記スピンドルを回転させる動力を発生する電動アクチュエータと、前記電動アクチュエータと前記スピンドルとを連結または遮断するクラッチ機構と、前記電動アクチュエータからの動力を前記クラッチ機構に伝達可能な動力伝達機構と、衝突の可能性を判断するための情報を検知する衝突可能性検知手段と、を備える車両用乗員拘束装置であって、
前記動力伝達機構は、
前記電動アクチュエータの回転を第1の減速比で減速して前記クラッチ機構に伝達する第1減速伝達経路と、
前記電動アクチュエータの回転を前記第1の減速比よりも高い減速比で減速して前記クラッチ機構に伝達する第2減速伝達経路と、
前記クラッチ機構との連結を前記第1減速伝達経路または前記第2減速伝達経路に切換える切換え手段と、を備え、
前記衝突可能性検知手段により衝突可能性が検出されたとき、前記電動アクチュエータを正回転させると共に、少なくとも前記クラッチ機構の結合が完了するまでは、前記第1減速伝達経路を介して前記電動アクチュエータの回転を高速かつ低トルクで前記クラッチ機構に伝達し、
前記クラッチ機構の結合が完了した後は、前記動力伝達機構を前記第1減速伝達経路から前記第2減速伝達経路に切り換えて、前記電動アクチュエータの回転を低速かつ高トルクで前記クラッチ機構に伝達し、
前記第1減速伝達経路には、電動アクチュエータ側ギア、クラッチ機構側ギア、及び、前記電動アクチュエータ側ギアと噛合可能な小歯車と前記クラッチ機構側ギアと噛合可能な大歯車とを有する第1減速用ギアが設けられ、
前記第2減速伝達経路には、前記電動アクチュエータ側ギア、前記クラッチ機構側ギア、及び、前記電動アクチュエータ側ギアと噛合可能な他の小歯車と前記クラッチ機構側ギアと噛合可能な他の大歯車とを有する第2減速用ギアが設けられ、
前記切換え手段は、前記第1減速用ギアの小歯車と大歯車、又は、前記第2減速用ギアの他の小歯車と他の大歯車が、前記電動アクチュエータ側ギア及び前記クラッチ機構側ギアにそれぞれ噛合するように、前記第1減速用ギアと前記第2減速用ギアの位置を切り替えることを特徴とする車両用乗員拘束装置。
(5) シートベルトを巻き取るスピンドルと、前記スピンドルを回転させる動力を発生する電動アクチュエータと、前記電動アクチュエータと前記スピンドルとを連結または遮断するクラッチ機構と、前記電動アクチュエータからの動力を前記クラッチ機構に伝達可能な動力伝達機構と、衝突の可能性を判断するための情報を検知する衝突可能性検知手段と、を備える車両用乗員拘束装置であって、
前記動力伝達機構は、
前記電動アクチュエータの回転を第1の減速比で減速して前記クラッチ機構に伝達する第1減速伝達経路と、
前記電動アクチュエータの回転を前記第1の減速比よりも高い減速比で減速して前記クラッチ機構に伝達する第2減速伝達経路と、
前記クラッチ機構との連結を前記第1減速伝達経路または前記第2減速伝達経路に切換える切換え手段と、を備え、
前記衝突可能性検知手段により衝突可能性が検出されたとき、前記電動アクチュエータを正回転させると共に、少なくとも前記クラッチ機構の結合が完了するまでは、前記第1減速伝達経路を介して前記電動アクチュエータの回転を高速かつ低トルクで前記クラッチ機構に伝達し、
前記クラッチ機構の結合が完了した後は、前記動力伝達機構を前記第1減速伝達経路から前記第2減速伝達経路に切り換えて、前記電動アクチュエータの回転を低速かつ高トルクで前記クラッチ機構に伝達し、
前記第1減速伝達経路には、電動アクチュエータ側ギア、第1の軸に支持されて前記電動アクチュエータ側ギアと噛合可能な高速用固定ギア、軸方向に移動可能な第2の軸に支持されて、前記高速用固定ギアと噛合可能な高速用可動ギア、及び、前記第2の軸に支持されたクラッチ機構側ギアが設けられ、
前記第2減速伝達経路には、前記電動アクチュエータ側ギア、前記第1の軸に支持された低速用固定ギア、及び、前記第2の軸に設けられ、前記低速用固定ギアと噛合可能な低速用可動ギア、及び、前記クラッチ機構側ギアが設けられ、
前記切換え手段は、高速用固定ギアと高速用可動ギア、又は、低速用固定ギアと低速用可動ギアが噛合するように、前記第2の軸を軸方向に移動させることを特徴とする車両用乗員拘束装置。

Claims (5)

  1. シートベルトを巻き取るスピンドルと、前記スピンドルを回転させる動力を発生する電動アクチュエータと、前記電動アクチュエータと前記スピンドルとを連結または遮断するクラッチ機構と、前記電動アクチュエータからの動力を前記クラッチ機構に伝達可能な動力伝達機構と、衝突の可能性を判断するための情報を検知する衝突可能性検知手段と、を備える車両用乗員拘束装置であって、
    前記動力伝達機構は、
    前記電動アクチュエータの回転を第1の減速比で減速して前記クラッチ機構に伝達する第1減速伝達経路と、
    前記電動アクチュエータの回転を前記第1の減速比よりも高い減速比で減速して前記クラッチ機構に伝達する第2減速伝達経路と、
    前記クラッチ機構との連結を前記第1減速伝達経路または前記第2減速伝達経路に切換える切換え手段と、を備え、
    前記衝突可能性検知手段により衝突可能性が検出されたとき、前記電動アクチュエータを正回転させると共に、少なくとも前記クラッチ機構の結合が完了するまでは、前記第1減速伝達経路を介して前記電動アクチュエータの回転を高速かつ低トルクで前記クラッチ機構に伝達し、
    前記クラッチ機構の結合が完了した後は、前記動力伝達機構を前記第1減速伝達経路から前記第2減速伝達経路に切り換えて、前記電動アクチュエータの回転を低速かつ高トルクで前記クラッチ機構に伝達することを特徴とする車両用乗員拘束装置。
  2. 前記電動アクチュエータの作動後、前記衝突可能性がなくなったとき、前記電動アクチュエータを逆回転させると共に、前記第1減速伝達経路を介して前記電動アクチュエータの回転を高速かつ低トルクで前記クラッチ機構に伝達することを特徴とする請求項1に記載の車両用乗員拘束装置。
  3. 前記車両用乗員拘束装置は、車両の衝突を検知する衝突検知手段をさらに備え、
    前記電動アクチュエータの作動後、前記衝突検知手段により前記衝突が検出されたとき、前記電動アクチュエータを逆回転させると共に、前記第1減速伝達経路を介して前記電動アクチュエータの回転を高速かつ低トルクで前記クラッチ機構に伝達することを特徴とする請求項1又は2に記載の車両用乗員拘束装置。
  4. 前記第1減速伝達経路には、電動アクチュエータ側ギア、クラッチ機構側ギア、及び、前記電動アクチュエータ側ギアと噛合可能な小歯車と前記クラッチ機構側ギアと噛合可能な大歯車とを有する第1減速用ギアが設けられ、
    前記第2減速伝達経路には、前記電動アクチュエータ側ギア、前記クラッチ機構側ギア、及び、前記電動アクチュエータ側ギアと噛合可能な他の小歯車と前記クラッチ機構側ギアと噛合可能な他の大歯車とを有する第2減速用ギアが設けられ、
    前記切換え手段は、前記第1減速用ギアの小歯車と大歯車、又は、前記第2減速用ギアの他の小歯車と他の大歯車が、前記電動アクチュエータ側ギア及び前記クラッチ機構側ギアにそれぞれ噛合するように、前記第1減速用ギアと前記第2減速用ギアの位置を切り替えることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の車両用乗員拘束装置。
  5. 前記第1減速伝達経路には、電動アクチュエータ側ギア、第1の軸に支持されて前記電動アクチュエータ側ギアと噛合可能な高速用固定ギア、軸方向に移動可能な第2の軸に支持されて、前記高速用固定ギアと噛合可能な高速用可動ギア、及び、前記第2の軸に支持されたクラッチ機構側ギアが設けられ、
    前記第2減速伝達経路には、前記電動アクチュエータ側ギア、前記第1の軸に支持された低速用固定ギア、及び、前記第2の軸に設けられ、前記低速用固定ギアと噛合可能な低速用可動ギア、及び、前記クラッチ機構側ギアが設けられ、
    前記切換え手段は、高速用固定ギアと高速用可動ギア、又は、低速用固定ギアと低速用可動ギアが噛合するように、前記第2の軸を軸方向に移動させることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の車両用乗員拘束装置。
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