JP5535218B2 - シートベルト装置 - Google Patents

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Description

本発明は、シートベルト装置に関し、特に、電動アクチュエータを備えたシートベルト装置に関する。
従来のシートベルト装置では、衝突の可能性がある場合、衝突前に電動アクチュエータによりシートベルト(ウェビング)を巻き取って乗員を軽拘束し、衝突の可能性がなくなると衝突前の状態に戻す。そして、衝突時には、プリテンショナーによって拘束力を増加させ、乗員を確実に保護する(例えば、特許文献1参照)。
また、特許文献1では、モータ(電動アクチュエータ)の駆動による巻き取り時に、モータによる過大なトルクの伝達を抑制するため、モータからの動力をスピンドルに伝達する動力伝達機構に、トルクリミッタ機構が設けられている。
日本国特開2005−88838号公報
ところで、トルクリミッタ機構の作動トルクは、ギア強度より小さく、且つ、モータの巻取り力より大きくなるように設定されている。しかしながら、例えば、スラックを付けた状態からモータを作動させ、急激にシートベルトを引き出す、或いは巻取りをロックさせると、モータを含めたギアボックス自身の慣性力で設定以上の巻取り力が一瞬だけ発生してしまい、トルクリミッタ機構が作動してしまう可能性があった。このような作動は、トルクリミッタ機構の作動トルクを全体的に増加させることで解消することはできるが、トルクリミッタ機構の作動性に影響してしまう。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであって、その目的は、トルクリミッタ機構の良好な作動性を維持しながら、電動アクチュエータの巻取り力により急速にギアが回転するような場合に、慣性力でトルクリミッタ機構が作動してしまうのを防ぐことができるシートベルト装置を提供することにある。
本発明は、以下の構成によって達成される。
(1) シートベルトを巻き取るスピンドルと、
該スピンドルを回転する動力を発生する電動アクチュエータと、
前記電動アクチュエータからの動力を前記スピンドルに伝達可能な動力伝達機構と、を備え、
前記動力伝達機構は、
前記電動アクチュエータからの動力が伝達されるアクチュエータ側ギアと、
スピンドル側に設けられるスピンドル側ギアと、
前記アクチュエータ側ギアとスピンドル側ギアの一方のギアに取り付けられる弾性片と、
を備え、
前記アクチュエータ側ギアとスピンドル側ギアの他方のギアには、前記弾性片を係止可能な複数の係止面を有する壁面が形成され、
前記アクチュエータ側ギアと前記スピンドル側ギアとの間に所定の作動トルクより大きなトルク差が生じた場合に、該トルク差が前記所定の作動トルク以下となるように、前記弾性片は前記係止面との係止を解除して前記他方のギアに対して相対移動するトルクリミッタ機構を備え、
前記電動アクチュエータの巻取駆動時、前記弾性片が、前記アクチュエータ側ギアとスピンドル側ギアとの組み付け状態において位置する前記係止面から隣の係止面に移動する際に設定される前記所定の作動トルクは、前記弾性片が前記隣の係止面からさらに隣の係止面に移動する際の作動トルクよりも大きいことを特徴とするシートベルト装置。
(2) 前記アクチュエータ側ギア側、又は前記スピンドル側ギア側にはせん断部材が設けられており、
前記弾性片が前記組み付け状態において位置する前記係止面から隣の係止面に移動する際に設定される前記所定の作動トルクは、前記アクチュエータ側ギアと前記スピンドル側ギアが相対移動することで前記せん断部材がせん断する際のせん断力を含むことを特徴とする(1)に記載のシートベルト装置。
(3) 前記アクチュエータ側ギアとスピンドル側ギアの一方のギアには、前記弾性片を取り付けるための弾性片ホルダが固定され、
前記せん断部材は前記弾性片ホルダに設けられ、前記他方のギアに形成された孔部に収容されていることを特徴とする(2)に記載のシートベルト装置。
(4) 前記他方のギアの壁面には、前記複数の係止面間に複数の凸部が形成されており、
前記複数の凸部のうち、前記弾性片が前記組み付け状態において位置する前記係止面と前記隣の係止面との間に位置する前記凸部は、前記隣の係止面と前記さらに隣の係止面との間に位置する前記凸部より高いことを特徴とする(1)に記載のシートベルト装置。
本発明のシートベルト装置によれば、動力伝達機構は、電動アクチュエータからの動力が伝達されるアクチュエータ側ギアと、スピンドル側に設けられるスピンドル側ギアと、アクチュエータ側ギアとスピンドル側ギアの一方のギアに取り付けられる弾性片と、を備える。アクチュエータ側ギアとスピンドル側ギアの他方のギアには、弾性片を係止可能な複数の係止面を有する壁面が形成される。動力伝達機構はさらに、アクチュエータ側ギアと前記スピンドル側ギアとの間に所定の作動トルクより大きなトルク差が生じた場合に、該トルク差が所定の作動トルク以下となるように、弾性片は係止面との係止を解除して他方のギアに対して相対移動するトルクリミッタ機構を備える。そして、このトルクリミッタ機構では、電動アクチュエータの巻取駆動時、弾性片が、アクチュエータ側ギアとスピンドル側ギアとの組み付け状態において位置する係止面から隣の係止面に移動する際に設定される所定の作動トルクは、弾性片が隣の係止面からさらに隣の係止面に移動する際の作動トルクよりも大きい。これにより、トルクリミッタ機構の良好な作動性を維持しながら、電動アクチュエータの巻取り力により急速にギアが回転するような場合に、慣性力でトルクリミッタ機構が作動してしまうのを防ぐことができる。
本発明の第1実施形態のシートベルト装置を説明するための概略縦断面図である。 図1のAA線矢視部分切り欠き図である。 本発明の第1実施形態のシートベルト装置のモータからの動力を伝達するクラッチの分解概略斜視図である。 図1のBB線縦断面図であり、モータからの動力を伝達するクラッチの作動を説明するための図である。 図1のBB線縦断面図であり、モータからの動力を伝達するクラッチの作動を説明するための図である。 図1のBB線縦断面図であり、モータからの動力を伝達するクラッチの作動を説明するための図である。 図1のBB線縦断面図であり、モータからの動力を伝達するクラッチの作動を説明するための図である。 図1のBB線縦断面図であり、モータからの動力を伝達するクラッチの作動を説明するための図である。 (a)及び(b)は、本発明の第1実施形態のトルクリミッタ機構を説明するための図である。 (a)及び(b)は、トルクリミッタ機構を有するギアアッセンブリを説明するための図である。 トルクリミッタ機構作動時のベルト張力波形を示すグラフである。 (a)〜(c)は、本発明の第2実施形態のトルクリミッタ機構を説明するための図である。
以下、本発明の各実施形態に係るシートベルト装置を図面を参照して詳細に説明する。
(第1実施形態)
図1〜3に示すように、本実施形態のシートベルト装置1は、シートベルト(ウェビング)13を巻き取るスピンドル11と、スピンドル11に接続された火薬式アクチュエータ(プリテンショナー)14と、電動アクチュエータとしてのモータ55と、モータ55からの動力をスピンドル11に伝達する動力伝達機構としてのクラッチ20とを備えている。スピンドル11内には、エネルギー吸収機構としてのトーションバー12がスピンドル11に接続されて設けられている。
プリテンショナー14は、スピンドル11に接続されたピニオン15と、ボール16を収容するチューブ17と、チューブ17の一端に設けられたガス発生装置18とを備えている。火薬は発火するとガス発生装置18によってガスが発生し、チューブ17内にあるボール16を強く押し出す。押し出されたボール16は、ピニオン15の溝に沿って移動し、スピンドル11を回転させる。
モータ55は、ギアアセンブリ50に接続され、モータ55の回転はギアアセンブリ50によって減速される。ギアアセンブリ50と後述するクラッチ20は、下側カバー21と上側カバー29とにより構成される容器内に収容されている。
図4にも示すように、クラッチ20は、ジョイント24、ラッチプレート(ラチェットホイール)27、ギアアセンブリ50のうちのファイナルギア51、ポール32、付勢部材であるリターンスプリング39、ガイドリング30、クラッチホイール28、ロータカム34、フリクションスプリング25、及びブッシュ23、31を備える。ジョイント24は、スピンドル11に接続され、ラッチプレート27は、ジョイント24と一本化されスピンドル11と共に回転する。ファイナルギア51は、モータ55の回転軸にギア結合している。ポール32は、ファイナルギア51に軸38の周りに回転可能に取り付けられ、ラッチプレート27の歯と係合可能である。リターンスプリング39は、ポール32をラッチプレート27から解除方向に付勢する。ガイドリング30は、ファイナルギア51の内側にファイナルギア51と一体となって設けられ、クラッチホイール28は、ガイドリング30の3つの穴41に対して必要な角度だけ相対回転可能にそれぞれ嵌合する3つの足部42を備える。ロータカム34は、クラッチホイール28に軸36の周りに回転可能に取り付けられると共に固定ピン37によってクラッチホイール28に固定されて取り付けられ、固定ピン37によってクラッチホイール28に固定された状態では回転が禁止され、固定ピン37の破断により回転可能となる。フリクションスプリング25は、端部26が下側カバー21の凹部22に嵌入して下側カバー21に取り付けられ、クラッチホイール28と摩擦摺動により接続される。ポール32の一端は、ロータカム34のカム面35に沿って移動する。
なお、クラッチホイール28には、円周方向に亘る所定の位置にリブ28aが形成されており、このリブ28aの一端部は、モータ55による巻取りが行われていない非作動時において、ポール32の近傍に位置する。そして、モータ55の非作動時に、ポール32が車両の激しい振動等によって回動した場合に、リブ28aはポール32と当接し、ポール32がラッチプレート27と係合する方向へ不用意に回動することを防止している。
本実施形態のギアアセンブリ50は、図9に示すように、第1〜第4ギア71,72,73,74を備え、第4のギア74の歯面がファイナルギア51と噛合している。第1ギア71は、モータ55のモータ軸に連結され、第2ギア72は、第1ギア71及び第3ギア73とそれぞれ噛合する2つの歯面72a,72bを有する。図10に示すように、第3ギア73は、有底円筒状の大径側ギア(アクチュエータ側ギア)80と、複数のリミットスプリング(弾性片)81と、筒状の小径側ギア(スピンドル側ギア)82と、スプリングホルダ(弾性片ホルダ)83と、を備えたトルクリミット機構付きのギア組立体である。
小径側ギア82は、中空の軸部82aの一端部に設けられたフランジ部分に、第4ギア74と噛合するギア部82bを有する。スプリングホルダ83は、小径側ギア82の軸部82aに一体回転可能となるよう外嵌固定され、複数のリミットスプリング81の基部を保持する。なお、小径側ギア82とスプリングホルダ83は、一体に形成されてもよい。また、大径側ギア80は、小径側ギア82と同軸に配置され、外周面に第2ギア72と噛合する歯部80aを有し、グリースが塗布された内壁80b及び底部80cにて、スプリングホルダ83とリミットスプリング81を収容している。なお、大径側ギア80の底部80cの中央には、スプリングホルダ83の円筒部83aを案内する中心孔80dが形成され、また、該中心孔80dの周囲には、軽量化を図るための複数の肉抜き孔80eが形成されている。
大径側ギア80の内壁(壁面)80bは、凹凸形状に形成され、所定の間隔で複数の凸部80fと、複数の凸部80f間に複数の凹状の係止面80gとを有し、リミットスプリング81に形成された突出部81aがこれら係止面80gと係止する。なお、凸部80f及び係止面80gは、リミットスプリング81の数(本実施形態では、6本)の整数倍の数(本実施形態では、それぞれ18箇所)だけそれぞれ形成されている。
また、スプリングホルダ83の円筒部83a側の側面には、少なくとも一つのシャーピン(せん断部材)83bが大径側ギア80の底部80cに向けて突出形成されている。なお、シャーピン83bは、スプリングホルダ83に一体に形成されてもよいし、別体として埋設されてもよい。シャーピン83bは、大径側ギア80の底部80cの、肉抜き孔80eがない位置に形成された孔部80hに収容されている。従って、スプリングホルダ83のシャーピン83bが大径側ギア80の孔部80hに収容された状態で、各リミットスプリング81の突出部81aが大径側ギア80の各係止面80gに位置するように組み付けられている。
ここで、大径側ギア80と小径側ギア82が相対移動する際には、リミットスプリング81の突出部81aが係止面80gから隣の係止面80gへ移動する際に凸部80fを乗り越えることでトルクを吸収する(図11のベルト張力波形の実線部分)。さらに、本実施形態では、大径側ギア80がリミットスプリング81に対して図10(a)の矢印の方向に回転し、リミットスプリング81が、大径側ギア80と小径側ギア82との組み付け状態において位置する係止面80gから隣の係止面80gに移動する際には、シャーピン83bをせん断する必要があり、トルクリミッタ機構の作動トルクには、シャーピン83bがせん断する際のせん断力(図11のベルト張力波形の点線部分)が加わることになる。
これにより、例えば、スラックを付けた状態からモータ55を作動させて急激にベルトを引き出す、或いは巻取りをロックさせると、モータ55を含めたギアボックス自身の慣性力で設定以上の巻取り力が一瞬だけ発生するが、このような巻取り力をシャーピン83bが受けることで、トルクリミッタ機構の作動を防ぐことができる。
次に、本実施形態のシートベルト装置1の作動を説明する。
衝突の可能性がある場合、衝突前にモータ55によってシートベルト13を巻き取り、衝突の可能性がなくなると衝突前の状態に戻し、衝突発生時には、火薬式アクチュエータ(プリテンショナー)14により衝突前のモータ55による巻き取り速度よりも大きい速度でシートベルト13を巻き取り、シートベルト13に所定の張力以上が加わった時には、トーションバー12により張力を制限する。
次に、クラッチ20の作動を説明する。
まず、図4に示すように、モータ55による巻き取りが行われていない場合は、ラッチプレート27とポール32とは非係合である。スピンドル11と一体のラッチプレート27のみ回転し、シートベルト13の通常の巻き取り/引き出しが可能である。
図5に示すように、モータ55が巻き取り側に回転すると、モータ55の回転軸にギア結合しているファイナルギア51が半時計方向(C方向)に回転する。ファイナルギア51に回転可能に取り付けられているポール32が、リターンスプリング39の付勢力に逆らってロータカム34のカム面35に沿ってラッチプレート27側に回転しラッチプレート27と係合を開始する。
図6に示すように、ポール32がラッチプレート27と係合すると、ファイナルギア51の回転がラッチプレート27を介してスピンドル11に伝達され、シートベルト13の巻き込みを開始する。このとき、ロータカム34はクラッチホイール28と共に、フリクションスプリング25に対して摩擦摺動回転する。
図7に示すように、モータ55が解除側に回転すると回転に応じてファイナルギア51が解除方向(時計回り:D方向)に回転する。ポール32はファイナルギア51と共に回転するが、クラッチホイール28とそれに取り付けられているロータカム34はフリクションスプリング25により取り残される。ポール32は、リターンスプリング39の付勢力により、ロータカム34のカム面35に沿ってラッチプレート27から離れ、ポール32はラッチプレート27と非係合になる。
図8に示すように、プリテンショナー14が作動した時には、スピンドル11とそれと一体のラッチプレート27の高速巻き取り回転によって、ラッチプレート27の歯面によりポール32が外方向に弾き飛ばされる。同時にロータカム34がポール32に押されて、クラッチホイール28の軸36を中心に外方向に向かって回転する。この回転力によって、クラッチホイール28の固定ピン37がせん断される。その結果、ポール32およびロータカム34は、リターンスプリングの付勢力によって外周部に保持され、以後クラッチ20によっては、モータ55の動力はスピンドルに伝達されることはない。
次に、トルクリミッタ機構の作動について説明する。
通常状態では、図9(a)に示すように、第3ギア73の大径側ギア80と小径側ギア82は、リミットスプリング81によって相対的な位相が組み付け状態のまま保持され、図中実線で示す巻き取り方向、或は点線で示す解除方向において、同一方向に回転している。ここで、モータ55の駆動による巻取り時に、プリテンショナー14が作動しないような軽衝突やブレーキングにより、大径側ギア80と小径側ギア82との間に所定トルクより大きなトルク差が生じた場合、シャーピン83bを切断して、リミットスプリング81の突出部81aは係止面80gとの係止が解除され、内壁80bに沿って弾性変形しながら滑り始める。そして、突出部81aは、隣の係止面80gと係止することで、大径側ギア80と小径側ギア82との間で回転ずれを生じ、図9(b)に示すように、第4ギア74及びファイナルギア51はベルト引き出し方向に回転する。この結果、モータ55による過大なトルクの伝達が抑制され、ギア歯の破損が防止できると共に、エネルギー吸収動作時における拘束性能への影響を低減することができる。この場合、図11のベルト張力波形に示されるように、トルクリミッタ機構の作動トルクは、シャーピン83bを破断する一山目のみが高くなり、その後の作動トルクはリミットスプリング81の突出部81aが凸部80fを乗り越える際のトルクとなる。従って、トルクリミッタ作動時における全体的な作動トルクの増加を抑えることができる。
以上説明したように、本実施形態のシートベルト装置1によれば、クラッチ20は、モータ55からの動力が伝達される大径側ギア80と、スピンドル側に設けられる小径側ギア82と、小径側ギア82に取り付けられるリミットスプリング81と、を備える。大径側ギア80には、リミットスプリング81を係止可能な複数の係止面80gを有する内壁80bが形成される。クラッチ20はさらに、大径側ギア80と小径側ギア82との間に所定の作動トルクより大きなトルク差が生じた場合に、該トルク差が所定の作動トルク以下となるように、リミットスプリング81は係止面80gとの係止を解除して大径側ギア80に対して相対移動するトルクリミッタ機構を備える。そして、このトルクリミッタ機構では、モータ55の巻取駆動時、リミットスプリング81が、大径側ギア80と小径側ギア82との組み付け状態において位置する係止面80gから隣の係止面80gに移動する際に設定される所定の作動トルクは、リミットスプリング81が隣の係止面80gからさらに隣の係止面80gに移動する際の作動トルクよりも大きい。これにより、トルクリミッタ作動時における全体的な作動トルクの増加を抑えつつ、モータ55の巻取り力により急速にギアが回転するような場合に、慣性力でトルクリミッタ機構が作動してしまうのを防ぐことができる。
また、小径側ギア側にはシャーピン83bが設けられており、リミットスプリング81が組み付け状態において位置する係止面80gから隣の係止面80gに移動する際に設定される所定の作動トルクは、大径側ギア80と小径側ギア82が相対移動することでシャーピン83bがせん断する際のせん断力を含むようにしたので、比較的簡単な構成で、所定の作動トルクを与えることができる。
小径側ギア82には、リミットスプリング81を取り付けるためのスプリングホルダ83が固定され、シャーピン83bはスプリングホルダ83に設けられ、大径側ギア80に形成された孔部80hに収容されるので、スプリングホルダ83と大径側ギア80の構成を変更するだけで、シャーピン83bのせん断を容易に行うことができる。
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態に係るシートベルト装置について、図12(a)〜(c)を参照して説明する。なお、第1実施形態と同一部分については、同一符号を付して説明を省略又は簡略化する。
図12に示すように、本実施形態のトルクリミッタ機構は、シャーピン83bを設ける代わりに、大径側ギア80の内壁80bの凹凸形状を変更することで、トルクリミッタ機構の作動トルクを変更している。
本実施形態の大径側ギア80の内壁80bでは、複数の突部80fが、リミットスプリング81の突出部81aの数の整数倍の数だけ形成される。そして、これら複数の凸部80fのうち、等間隔で位置するリミットスプリングの数の作動開始用凸部80f1(本実施形態では、6箇所)は、その高さを残りの凸部80f2の高さより高く、即ち、大径側ギア80の中心からの距離を残りの凸部80f2よりも短くしている。このため、リミットスプリング81を大径側ギア80に組み付ける際には、トルクリミッタ機構作動時の各リミットスプリング81の突出部81aが作動開始用凸部80f1を最初に乗り越えるように、リミットスプリング81の突出部81aを該凸部80f1より大径側ギア80の回転方向に位置する係止面80gに係止させる。なお、作動開始用凸部80f1の数は、リミットスプリング81の数より少なくてもよく、任意のリミットスプリング81に対してのみ形成されてもよい。
従って、本実施形態のシートベルト装置1によれば、大径側ギア80の壁面80bには、複数の係止面80g間に複数の凸部80fが形成されている。複数の凸部80fのうち、リミットスプリング81が組み付け状態において位置する係止面80gと隣の係止面80gとの間に位置する作動開始用凸部80f1は、隣の係止面80gとさらに隣の係止面80gとの間に位置する凸部80f2より高く形成されている。従って、大径側ギア80の内壁80bの形状を変更するだけで、所定の作動トルクを与えることができる。
その他の構成及び作用については、第1実施形態のものと同様である。
なお、本発明は、上述した実施形態に限定されるものでなく、適宜、変更、改良等が可能である。
本実施形態のギアアッセンブリ50は、動力伝達機構を備えたシートベルト装置に適用されることがより好ましいが、これに限定されるものでなく、公知のシートベルト装置に適用されてもよい。
また、本実施形態のリミットスプリング81は、小径側ギア82に取り付けられているが、大径側ギア80に取り付けて、小径側ギア82に設けられた係止面と係脱するようにしてもよい。
また、第1実施形態のトルクリミッタ機構の構成と、第2実施形態のトルクリミッタ機構の構成は、組み合わせて使用することも可能である。
なお、本出願は、2009年9月7日出願の日本特許出願(特願2009−206162)及び2009年9月10日出願の日本特許出願(特願2009−209172)に基づくものであり、その内容はここに参照として取り込まれる。
1 シートベルト装置
11 スピンドル
12 トーションバー(エネルギー吸収機構)
13 シートベルト(ウェビング)
20 クラッチ
50 ギアアセンブリ
51 ファイナルギア(回転部材)
55 モータ
71 第1ギア
72 第2ギア
73 第3ギア
74 第4ギア
80 大径側ギア(アクチュエータ側ギア)
80f 凸部
80f1 作動開始用凸部
80f2 凸部
80g 係止面
81 リミットスプリング(弾性片)
81a 突出部
82 小径側ギア(スピンドル側ギア)
83 スプリングホルダ(弾性片ホルダ)
83b シャーピン(せん断部材)

Claims (4)

  1. シートベルトを巻き取るスピンドルと、
    該スピンドルを回転する動力を発生する電動アクチュエータと、
    前記電動アクチュエータからの動力を前記スピンドルに伝達可能な動力伝達機構と、を備え、
    前記動力伝達機構は、
    前記電動アクチュエータからの動力が伝達されるアクチュエータ側ギアと、
    スピンドル側に設けられるスピンドル側ギアと、
    前記アクチュエータ側ギアとスピンドル側ギアの一方のギアに取り付けられる弾性片と、
    を備え、
    前記アクチュエータ側ギアとスピンドル側ギアの他方のギアには、前記弾性片を係止可能な複数の係止面を有する壁面が形成され、
    前記アクチュエータ側ギアと前記スピンドル側ギアとの間に所定の作動トルクより大きなトルク差が生じた場合に、該トルク差が前記所定の作動トルク以下となるように、前記弾性片は前記係止面との係止を解除して前記他方のギアに対して相対移動するトルクリミッタ機構を備え、
    前記電動アクチュエータの巻取駆動時、前記弾性片が、前記アクチュエータ側ギアとスピンドル側ギアとの組み付け状態において位置する前記係止面から隣の係止面に移動する際に設定される前記所定の作動トルクは、前記弾性片が前記隣の係止面からさらに隣の係止面に移動する際の作動トルクよりも大きいことを特徴とするシートベルト装置。
  2. 前記アクチュエータ側ギア側、又は前記スピンドル側ギア側にはせん断部材が設けられており、
    前記弾性片が前記組み付け状態において位置する前記係止面から隣の係止面に移動する際に設定される前記所定の作動トルクは、前記アクチュエータ側ギアと前記スピンドル側ギアが相対移動することで前記せん断部材がせん断する際のせん断力を含むことを特徴とする請求項1に記載のシートベルト装置。
  3. 前記アクチュエータ側ギアとスピンドル側ギアの一方のギアには、前記弾性片を取り付けるための弾性片ホルダが固定され、
    前記せん断部材は前記弾性片ホルダに設けられ、前記他方のギアに形成された孔部に収容されていることを特徴とする請求項2に記載のシートベルト装置。
  4. 前記他方のギアの壁面には、前記複数の係止面間に複数の凸部が形成されており、
    前記複数の凸部のうち、前記弾性片が前記組み付け状態において位置する前記係止面と前記隣の係止面との間に位置する前記凸部は、前記隣の係止面と前記さらに隣の係止面との間に位置する前記凸部より高いことを特徴とする請求項1に記載のシートベルト装置。
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