JP5692171B2 - シートベルト用リトラクタ - Google Patents

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Description

本発明は、シートベルト用リトラクタに関し、特に、電動アクチュエータを備えたシートベルト用リトラクタに関する。
従来のシートベルト用リトラクタでは、車両の急減速状態をセンサで検出し、モータによってスピンドルを巻取方向に回転させる。そして、衝突の可能性がある場合には、シートベルト(ウェビング)を一定量巻き取って乗員を軽拘束し、また、衝突時には、拘束力を増加させ、乗員を確実に保持する(例えば、特許文献1及び2参照)。
特許文献1に記載のシートベルト用リトラクタでは、電動アクチュエータからの動力をスピンドルに伝達する動力伝達機構において、スピンドル側からの回転が電動アクチュエータに伝わることを防止するため、クラッチが介在されている。
特許文献1に記載のクラッチは、電動アクチュエータの回転が伝達されて回転するギヤホイール及びロータを備えている。ロータには、付勢部材によって常にスピンドルとの係合方向へ付勢されたパウルが支持されており、このパウルは、通常はロータに設けられた保持部材によってスピンドルとの係合解除位置に保持されている。そして、モータの駆動力によりロータが軸線周り一方へ回転すると、保持部材によるパウルの保持が解除され、パウルは付勢部材の付勢力によってスピンドルに係合する。これにより、ロータの回転がスピンドルに伝達されてスピンドルが回転する。一方、ロータが軸線周り他方へ回転すると、保持部材はパウルを付勢部材の付勢力に抗してスピンドルとの係合解除位置に移動させて保持するようになっている。
特開2006−103657号公報
しかしながら、特許文献1に記載のシートベルト用リトラクタでは、当該クラッチの構成が複雑で、部品点数が多く、組立作業が煩雑であるという問題がある。
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、少ない部品点数で、良好なクラッチ動作を行うことが可能なシートベルト用リトラクタを提供することにある。
本発明の上記目的は、以下の構成によって達成される。
(1) シートベルトを巻き取るスピンドルと、
該スピンドルを回転させる動力を発生する電動アクチュエータと、
前記スピンドルに作用して前記シートベルトを引き込む火薬式のプリテンショナー機構と、
前記電動アクチュエータからの動力を前記スピンドルへ伝達する動力伝達機構と、
を備えるシートベルト用リトラクタであって、
前記動力伝達機構は、
前記電動アクチュエータと前記スピンドルとの間の動力伝達を可能とする接続状態と、前記電動アクチュエータと前記スピンドルとの間の動力伝達を不能とする遮断状態と、を切り替え可能なクラッチを有し、
前記クラッチは、前記電動アクチュエータが、シートベルトを巻取る方向に回転するときに働く前記スラスト力により前記スピンドル側へ移動可能な回転部材と、前記回転部材を前記スピンドルから離れる方向に付勢する付勢部材と、前記電動アクチュエータに機械的に連結される第1ギヤと、該第1ギヤと噛み合い、前記回転部材の外周面に形成される第2ギヤと、を備え、前記第1ギヤと前記第2ギヤとは、ウォームギヤを構成し、
前記クラッチは、ウォームギヤの回転時に前記第2ギヤに働くスラスト力により前記遮断状態から前記接続状態に切り替わり、
前記回転部材には、前記スピンドルとの対向面に第3ギヤが形成され、
前記スピンドルには、前記回転部材の前記第3ギヤと係合可能な第4ギヤが形成されることを特徴とするシートベルト用リトラクタ。
(2) 前記クラッチは、前記電動アクチュエータが、シートベルトを巻取る方向に回転するとき、前記接続状態となることを特徴とする(1)に記載のシートベルト用リトラクタ。
(3) 前記クラッチは、前記電動アクチュエータが、シートベルトを巻取る方向と逆方向に回転するとき、シートベルトを巻取る方向に回転するときに生じる前記スラスト力とは逆向きのスラスト力が前記第2ギヤに働き、前記遮断状態となる(1)または(2)に記載のシートベルト用リトラクタ。
(4) 前記第3ギヤと前記第4ギヤのそれぞれのギヤの当接面は、前記電動アクチェータによるシートベルトの巻取り時に、前記第3ギヤと前記第4ギヤとが噛み合って一体的に回転するように形成され、且つ、前記プリテンショナー機構によるシートベルトの巻取り時に、前記第3ギヤと前記第4ギヤの噛み合いが外れるように形成されていることを特徴とする(1)に記載のシートベルト用リトラクタ。
(5) 前記第3ギヤと前記第4ギヤの当接するギヤ歯の形状は、前記電動アクチェータによるシートベルトの巻取り時に、前記第3ギヤの回転方向に対する進行方向前方側で当接する両方のギヤの歯の面が、進行方向の接線方向に対してほぼ直交するように形成され、且つ、前記プリテンショナー機構によるシートベルトの巻取り時に、前記スピンドルの回転方向に対する進行方向前方側で当接する両方のギヤの歯の面が、進行方向の接線方向に対して傾斜するように形成されていることを特徴とする(1)又は(4)に記載のシートベルト用リトラクタ
本発明のシートベルト用リトラクタによれば、ギヤの回転時にギヤに働くスラスト力によりクラッチが遮断状態から接続状態に切り換わり、スラスト力が働いていない状態若しくは逆向きのスラスト力が働いている状態では遮断状態となることにより、少ない部品点数でクラッチを構成することができる。
本発明の一実施形態のシートベルト用リトラクタの一部分を分解して示す分解斜視図である。 第1ギヤとギヤホイールに形成された第2ギヤとの噛合いを示す図である。 (a)はモータ非駆動時におけるシートベルト用リトラクタの部分断面図であり、(b)はモータ非駆動時における第1ギヤとギヤホイールの位置関係を示す図である。 (a)はモータ駆動時におけるシートベルト用リトラクタの部分断面図であり、(b)はモータ駆動時における第1ギヤとギヤホイールの位置関係を示す図である。 第3ギヤと第4ギヤとの噛合いを説明する図2のA−A線矢視図である。
次に、本発明の一実施形態にかかるシートベルト用リトラクタについて図面を参照して詳細に説明する。
図1に示すように、本実施形態のシートベルト用リトラクタ10は、シートベルト(図示せず)を巻き取るスピンドル12と、スピンドル12をシートベルトの巻き取り方向へ付勢する巻き取りバネ装置13と、加速度センサ(図示せず)によって検出される加速度に応じてシートベルトの引出動作をロックするロック機構(図示せず)と、スピンドル12を回転させる動力を発生する電動アクチュエータであるモータ34と、スピンドル12を回転させる他の動力を発生するプリテンショナー機構15と、モータ34からの動力をスピンドル12に伝達可能な動力伝達機構19と、を有している。
スピンドル12は、両端がリトラクタフレーム11によって回転可能に支持されている。また、スピンドル12内には、一端側(図1において左側)でスピンドル12に接続され、他端側(図1において右側)でプリテンショナー機構15からの力が入力されるトレッドヘッド(不図示)に接続されるトーションバー(図示せず)が設けられている。
リトラクタフレーム11の図中右側面には、該プリテンショナー機構15と、バネ装置13と、が取り付けられている。プリテンショナー機構15は、火薬を点火して発生したガスによってボール(図示せず)を強く押し出し、ボールがピニオン(図示せず)の溝に沿って移動する。ピニオンの回転は、ロック機構を介してトレッドヘッド、トーションバー、スピンドル12へと伝達される。
また、リトラクタフレーム11の図中左側面には、動力伝達機構19が収容されるアウターギヤカバー26が取り付けられている。
リトラクタフレーム11の下方に位置するモータアセンブリ16は、モータケース31、モータ34、キャップ37、モータ駆動ギヤ35から構成されている。モータ駆動ギヤ35はモータ34の回転軸に取り付けられており、動力伝達機構19のモータ従動ギヤ54と噛合する。
動力伝達機構19では、モータ駆動ギヤ35と噛合するモータ従動ギヤ54が支持軸55の一端に取り付けられるともに、支持軸55の他端には第1ギヤ56が取り付けられ、第1ギヤ56はギヤホイール57の外周面に形成された第2ギヤ58と噛合する。支持軸55は、ベアリング73(図2参照)によりアウターギヤカバー26に回転自在に支持される。
ギヤホイール57は、外周面に第2ギヤ58が形成された大径筒部60と、大径筒部60のアウターギヤカバー26寄りの部分から内径側に延びる内向き鍔部61と、該内向き鍔部61の内径部分からリトラクタフレーム11側に延び、大径筒部60より軸方向長さの短い小径筒部62と、径方向において大径筒部60と小径筒部62との間に位置する中径筒部63と、を有する。中径筒部63は、大径筒部60より軸方向長さが短く、小径筒部62より軸方向長さが長く形成されており、リトラクタフレーム11側の先端面にスピンドル12の側面と対向するように第3ギヤ66が形成されている。
小径筒部62の内周面はアウターギヤカバー26の凸部26aに回転自在且つ摺動自在に支持される。この凸部26aは、アウターギヤカバー26から軸方向に沿って環状に突出し、スピンドル12と同心に形成される。
ギヤホイール57の小径筒部62と中径筒部63との間には、ギヤホイール57をスピンドル12から離れる方向であるアウターギヤカバー26側に付勢するスプリング59が配置される。
スピンドル12のギヤホイール57側の端面には、ギヤホイール57に形成された第3ギヤ66と対向する位置に、第4ギヤ22が形成されている。第3ギヤ66と第4ギヤ22の当接するギヤ歯の形状は、モータ34によるシートベルトの巻取り時に、ギヤホイール57がシートベルトの巻き取り方向である図5の矢印B方向に回転した際に、第3ギヤ66の回転方向に対する進行方向前方側で当接する両方のギヤの歯の面が、進行方向の接線方向(図5の矢印B方向)に対してほぼ直交するように形成され、第3ギヤ66の回転が第4ギヤ22に効率的に伝達される。一方で、第3ギヤ66と第4ギヤ22の当接するギヤ歯の形状は、プリテンショナー機構15によるシートベルトの巻取り時に、スピンドル12がシートベルトの巻き取り方向である図5の矢印B方向に回転した際に、スピンドル12の回転方向に対する進行方向前方側で当接する両方のギヤの歯の面が、進行方向の接線方向(図5の矢印B方向)に対して傾斜するように形成されている。即ち、第3ギヤ66と第4ギヤ22のそれぞれのギヤの当接面は、モータ34によるシートベルトの巻取り時に、第3ギヤ66と第4ギヤ22とが噛み合って一体的に回転するように形成され、且つ、プリテンショナー機構15によるシートベルトの巻取り時に、第3ギヤ66と第4ギヤ22の噛み合いが外れるように形成されている。
本実施形態では、支持軸55に取り付けられるモータ従動ギヤ54と第1ギヤ56とから構成されるギヤアッセンブリ70と、第2ギヤ58と第3ギヤ66とが形成されたギヤホイール57とから、モータ34からの動力をスピンドル12へ伝達する動力伝達機構19が構成され、第1ギヤ56と第2ギヤ58とギヤホイール57とスプリング59とによりクラッチ50が構成される。動力伝達機構19では、スピンドル12の回転軸線aに対し、ギヤアッセンブリ70の回転軸線bが同心上になく、いわゆるねじれの位置となっている。
クラッチ50の構成について具体的に説明すると、第1ギヤ56はねじ歯車であり、第2ギヤ58ははす歯歯車であり、第1ギヤ56と第2ギヤ58とでウォームギヤを構成している。ウォームギヤでは、ギヤの回転時にスラスト力が発生する。本発明は、このウォームギヤの回転時にギヤに働くスラスト力によりクラッチ50が遮断状態から接続状態に切り替わることを特徴とするものであり、モータ34がシートベルトを巻き取る方向に回転するときに第1ギヤ56と第2ギヤ58との噛合いにより第2ギヤ58に働くスラスト力がスピンドル12側に向かうように設定されている。
従って、モータ34がシートベルトを巻取る方向に回転すると、モータ34からの動力がモータ駆動ギヤ35からモータ従動ギヤ54に入力され、支持軸55の回転に伴って第1ギヤ56が回転すると、第1ギヤ56と第2ギヤ58との噛合いにより、第2ギヤ58ではスピンドル12側に向かうスラスト力が発生する。このスラスト力によりギヤホイール57がスプリング59の付勢力に抗して初期位置Xからスピンドル12側の係合位置Yに移動すると、図4に示すように、ギヤホイール57に形成された第3ギヤ66とスピンドル12に形成された第4ギヤ22が係合状態となって、クラッチ50が接続状態となる。
また、モータ34がシートベルトを巻取る方向に回転して第1ギヤ56と第2ギヤ58とが噛合っている状態において、モータ34が瞬間的にシートベルトを巻取る方向と逆方向に回転すると、シートベルトを巻き取る方向の時に生じるスラスト力とは逆向きのスラスト力が第2ギヤ58に発生する。このスラスト力によりギヤホイール57が係合位置Yから初期位置Xにスピンドル12から離れる方向に移動すると、図3に示すように、ギヤホイール57に形成された第3ギヤ66とスピンドル12に形成された第4ギヤ22が非係合状態となって、クラッチ50が遮断状態となる。
モータ34の非駆動時には、第1ギヤ56と第2ギヤ58とは噛合っているもののスラスト力が発生しないため、スプリング59の付勢力によりギヤホイール57が初期位置Xから移動せず、図3に示すように、ギヤホイール57に形成された第3ギヤ66とスピンドル12に形成された第4ギヤ22が非係合状態となって、クラッチ50が遮断状態となる。
次に、本実施形態のシートベルト用リトラクタ10の作動について説明する。図示しない監視センサ等によって衝突の可能性が検出されると、図示しないECUによって衝突前にモータ34を駆動して、動力伝達機構19を介してスピンドル12を回転させてシートベルトを巻き取る。また、衝突の可能性がなくなると、モータ34を停止させて、シートベルトを引き出し可能な状態に戻す。一方、衝突時には、プリテンショナー機構15が作動して、クラッチ50を機械的に解除して、シートベルトを強制的に巻き取る。
ここで、クラッチ50の作動について図3及び図4を参照して説明する。
まず、図3に示すように、モータ34による巻き取りが行なわれていない場合は、第1ギヤ56と第2ギヤ58とは噛合っているものの第1ギヤ56と第2ギヤ58にはスラスト力が発生しないため、スプリング59の付勢力によりギヤホイール57が初期位置Xに位置する。ギヤホイール57が初期位置に位置している状態では、ギヤホイール57に形成された第3ギヤ66とスピンドル12に形成された第4ギヤ22が非係合状態であり、クラッチ50は遮断状態となる。このため、スピンドル12のみ回転可能となり、シートベルトの通常の巻き取り及び引き出しが可能である。
モータ34が巻き取り側に回転すると、モータ34の回転軸に取り付けられたモータ駆動ギヤ35からモータ従動ギヤ54に伝達された動力は支持軸55を介して第1ギヤ56に伝達され、第1ギヤ56から第2ギヤ58に伝達される。このとき、図4に示すように、第1ギヤ56と第2ギヤ58との噛合いにより、第2ギヤ58ではスピンドル12側に向かうスラスト力が発生する。このスラスト力によりギヤホイール57がスプリング59の付勢力に抗して初期位置Xからスピンドル12側の係合位置Yに移動する。そして、ギヤホイール57に形成された第3ギヤ66とスピンドル12に形成された第4ギヤ22が係合状態となって、クラッチ50が接続状態となる。従って、ギヤホイール57が回転することで、スピンドル12が巻き取り方向に一体回転して、モータ34からの動力がスピンドル12に伝達され、シートベルトの僅かな緩み、所謂「スラック」が解消される。
なお、モータ34が停止した場合には、第1ギヤ56と第2ギヤ58との噛合いによるスラスト力は解消されて、スプリング59の付勢力によりギヤホイール57が係合位置Yから初期位置Xに戻り、ギヤホイール57に形成された第3ギヤ66とスピンドル12に形成された第4ギヤ22が非係合状態となって、クラッチ50が遮断状態となる。
また、クラッチ50の接続状態において何らかの状況でシートベルトを引き出したい場合には、モータ34を瞬間的に巻き取り方向と逆方向に回転することで、第1ギヤ56と第2ギヤ58との噛合いにより、第2ギヤ58ではスピンドル12側とは反対側、即ちアウターギヤカバー26側に向かうスラスト力が発生する。このスラスト力によりギヤホイール57が係合位置Yから初期位置Xに戻り、ギヤホイール57に形成された第3ギヤ66とスピンドル12に形成された第4ギヤ22が非係合状態となって、クラッチ50が遮断状態となる。
一方、図4に示すギヤホイール57に形成された第3ギヤ66とスピンドル12に形成された第4ギヤ22が係合状態となって、クラッチ50が接続状態となっている状態で、プリテンショナー機構15が作動した場合には、スピンドル12がギヤホイール57に対し巻き取り方向に高速で回転する。即ち、スピンドル12に形成された第4ギヤ22がギヤホイール57に形成された第3ギヤ66に対し、シートベルトの巻き取り方向である図5の矢印B方向に高速で相対回転する。このとき、ギヤホイール57に形成された第3ギヤ66がスピンドル12に形成された第4ギヤ22に弾かれて、ギヤホイール57が係合位置Yから初期位置X側に移動する。即ち、第3ギヤ66と第4ギヤ22が非係合状態となってクラッチ50が遮断状態となる。その際に、モータ34が停止することで、第1ギヤ56と第2ギヤ58との噛合いによるスラスト力が解消されて、スプリング59の付勢力によりギヤホイール57が初期位置Xに戻り、クラッチ50が遮断状態となる。
以上、説明した本実施形態のシートベルト用リトラクタ10によれば、クラッチ50が、噛み合う第1ギヤ56と第2ギヤ58を備え、第1ギヤ56の回転時に第2ギヤ58に働くスラスト力によりモータ34とスピンドル12との間の動力伝達を不能とする遮断状態から、モータ34とスピンドル12との間の動力伝達を可能とする接続状態に切り替わる。このように本実施形態のシートベルト用リトラクタ10では、少ない部品点数でクラッチ50が構成される。
また、クラッチ50は、モータ34が、シートベルトを巻取る方向に回転するとき、モータ34からの動力が第1ギヤ56から第2ギヤ58に伝達され、スプリング59の付勢力に抗してギヤホイール57がスピンドル12側に移動することで、接続状態となるので、衝突の可能性が検出された場合にモータ34によりスラックを解消することができる。
また、クラッチ50は、モータ34が、シートベルトを巻取る方向と逆方向に回転するとき、シートベルトを巻き取る方向の時に生じるスラスト力とは逆向きのスラスト力が第2ギヤ58に働き、遮断状態となるので、状況に応じて、シートベルトの巻取り状態から即座にシートベルトを引き出し可能な状態とすることができる。
なお、上記実施形態では、クラッチ50に、ギヤホイール57をスピンドル12から離れる方向に付勢するスプリング59を設けたが、必ずしもスプリング59を設ける必要はなく、モータ34をシートベルトを巻取る方向と逆方向に回転させることで、シートベルトを巻き取る方向の時に生じるスラスト力とは逆向きのスラスト力を発生させて、接続状態と遮断状態とを切り換えてもよい。
また、第3ギヤ66と第4ギヤ22のそれぞれのギヤの当接面は、モータ34によるシートベルトの巻取り時に、第3ギヤ66と第4ギヤ22とが噛み合って一体的に回転するように形成され、且つ、プリテンショナー機構15によるシートベルトの巻取り時に、第3ギヤ66と第4ギヤ22の噛み合いが外れるように形成されているので、モータ34によるシートベルトの巻き取り時にプリテンショナー機構15が作動しても、プリテンショナー機構15によるスピンドル12の回転がモータ34に伝達されることを抑制することができる。
より具体的には、例えば上記実施形態で記載したように、モータ34によるシートベルトの巻取り時に、第3ギヤ66の回転方向に対する進行方向前方側で当接する両方のギヤの歯の面が、進行方向の接線方向に対してほぼ直交するように形成され、且つ、プリテンショナー機構15によるシートベルトの巻取り時に、スピンドル12の回転方向に対する進行方向前方側で当接する両方のギヤの歯の面が、進行方向の接線方向に対して傾斜するように形成されることで、容易に実現することができる。
上述した本実施形態のシートベルト用リトラクタ10は、本発明の好ましい例であって、これ以外の実施態様も、各種の方法で実施又は遂行できる。特に本願明細書中に限定される主旨の記載がない限り、この発明は、添付図面に示した詳細な部品の形状、大きさ、および構成配置等に制約されるものではない。また、本願明細書の中に用いられた表現および用語は、説明を目的としたもので、特に限定される主旨の記載がない限り、それに限定されるものではない。
例えば、ギヤホイール57をスピンドル12とは反対側に付勢する限り、スプリング59に限らず、任意の付勢部材を適用することができる。
10 シートベルト用リトラクタ
12 スピンドル
15 プリテンショナー機構
19 動力伝達機構
22 第4ギヤ
34 モータ(電動アクチュエータ)
56 第1ギヤ
57 ギヤホイール(回転部材)
58 第2ギヤ
59 スプリング(付勢部材)
60 クラッチ
66 第3ギヤ

Claims (5)

  1. シートベルトを巻き取るスピンドルと、
    該スピンドルを回転させる動力を発生する電動アクチュエータと、
    前記スピンドルに作用して前記シートベルトを引き込む火薬式のプリテンショナー機構と、
    前記電動アクチュエータからの動力を前記スピンドルへ伝達する動力伝達機構と、
    を備えるシートベルト用リトラクタであって、
    前記動力伝達機構は、
    前記電動アクチュエータと前記スピンドルとの間の動力伝達を可能とする接続状態と、前記電動アクチュエータと前記スピンドルとの間の動力伝達を不能とする遮断状態と、を切り替え可能なクラッチを有し、
    前記クラッチは、前記電動アクチュエータが、シートベルトを巻取る方向に回転するときに働く前記スラスト力により前記スピンドル側へ移動可能な回転部材と、前記回転部材を前記スピンドルから離れる方向に付勢する付勢部材と、前記電動アクチュエータに機械的に連結される第1ギヤと、該第1ギヤと噛み合い、前記回転部材の外周面に形成される第2ギヤと、を備え、前記第1ギヤと前記第2ギヤとは、ウォームギヤを構成し、
    前記クラッチは、ウォームギヤの回転時に前記第2ギヤに働くスラスト力により前記遮断状態から前記接続状態に切り替わり、
    前記回転部材には、前記スピンドルとの対向面に第3ギヤが形成され、
    前記スピンドルには、前記回転部材の前記第3ギヤと係合可能な第4ギヤが形成されることを特徴とするシートベルト用リトラクタ。
  2. 前記クラッチは、前記電動アクチュエータが、シートベルトを巻取る方向に回転するとき、前記接続状態となることを特徴とする請求項1に記載のシートベルト用リトラクタ。
  3. 前記クラッチは、前記電動アクチュエータが、シートベルトを巻取る方向と逆方向に回転するとき、シートベルトを巻取る方向に回転するときに生じる前記スラスト力とは逆向きのスラスト力が前記第2ギヤに働き、前記遮断状態となる請求項1または2に記載のシートベルト用リトラクタ。
  4. 前記第3ギヤと前記第4ギヤのそれぞれのギヤの当接面は、前記電動アクチェータによるシートベルトの巻取り時に、前記第3ギヤと前記第4ギヤとが噛み合って一体的に回転するように形成され、且つ、前記プリテンショナー機構によるシートベルトの巻取り時に、前記第3ギヤと前記第4ギヤの噛み合いが外れるように形成されていることを特徴とする請求項に記載のシートベルト用リトラクタ。
  5. 前記第3ギヤと前記第4ギヤの当接するギヤ歯の形状は、前記電動アクチェータによるシートベルトの巻取り時に、前記第3ギヤの回転方向に対する進行方向前方側で当接する両方のギヤの歯の面が、進行方向の接線方向に対してほぼ直交するように形成され、且つ、前記プリテンショナー機構によるシートベルトの巻取り時に、前記スピンドルの回転方向に対する進行方向前方側で当接する両方のギヤの歯の面が、進行方向の接線方向に対して傾斜するように形成されていることを特徴とする請求項又はに記載のシートベルト用リトラクタ
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