JPWO2010119911A1 - 被削性に優れた低比重鍛造用鋼 - Google Patents

被削性に優れた低比重鍛造用鋼 Download PDF

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Abstract

熱間鍛造にて成型した直後の調整冷却により高強度かつ優れた被削性を示し、通常の鍛造用鋼材よりも低比重の鍛造用鋼であって、鋼の組成を、C:0.05〜0.50%、Si:0.01〜1.50%、Mn:3.0〜7.0%、P:0.001〜0.050%、S:0.020〜0.200%、Al:3.0〜6.0%、Cr:0.01〜1.00%、N:0.0040〜0.0200%を含有し、残部がFeおよび不可避的不純物からなるものとする。

Description

本発明は、自動車部品、機械構造部品などに用いられる、被削性に優れた低比重の鍛造用鋼に関するものである。
地球環境の保全が求められる近年、大気汚染、地球温暖化の一因となる自動車の排気ガスの低減、特に単位走行距離当たりの二酸化炭素排出量の低減が急務となっている。二酸化炭素排出量低減のためには燃費低減が必須であり、燃費低減のためには車両の軽量化が大きな効果を発揮する。
自動車部品の中で、エンジンや足回りに使用されている鉄鋼素材の鍛造部品や切削加工部品には、従来から、炭素鋼、合金鋼、およびV含有の非調質鋼が用いられている。これらの鋼は、その組成のおおよそ97%以上が、Fe、Mn、Cr、Vといった比重がFeと同等かそれ以上に大きい元素であることから、いずれの鋼も比重は7.8前後である。
これまでの自動車部品の軽量化は、素材の比重が一定の前提の下で、鋼素材の高強度化による薄肉化や部品形状の変更によって達成されてきたが、近年は鋼素材そのものの比重を低減することも検討されるようになっており、Feを主体とした低比重鋼についてもいくつか提案されている。
Feを主体とした低比重鋼の例としては、例えば、特許文献1、2記載のAlを多く含有する自動車用鋼板がある。
特許文献1には、C:0.01超〜5%、Si:3.0%以下、Mn:0.01〜30.0%、P:0.1%以下、S:0.01%以下、Al:3.0〜10.0%、N:0.001〜0.05%を含有し、比重<7.20で、引張り強度:TS(MPa)と破断伸びEl(%)の積の値:TS×Elが10000MPa・%以上である高強度低比重鋼板が記載されている。
また、特許文献2には、特許文献1の鋼板と同様の組成を有し、Alを10超〜32.0%として、さらに低比重とした高強度低比重鋼板が記載されている。
上記特許文献1、2の鋼板は、粒界脆化助長元素であるPとSを低減した含Al鋼を、950〜960℃以下で仕上げ圧延して再結晶により結晶粒を微細化し、さらに巻き取り温度を調整して鋼板の加工性を向上させるといった組織微細化制御を行って製造されている。その結果、鋼板は十分な延性を獲得している。
このように、熱間圧延して製造される鋼板では、圧延過程での圧延条件制御により組織の微細化が可能であるから、素材として比較的多量のAlを含有する鋼を製造することができる。
一方、熱間鍛造の一般的工程は、おおよそ1200℃以上の温度に棒鋼を加熱した後、鍛造成型をおおよそ1100℃までに終えて、その後は鋼材の特性に合わせた冷却をするだけである。このため、多量にAlを含有する鋼を熱間鍛造に適用しようとすると、鋼板のようなきめ細かな組織制御ができないため、鍛造後の組織は粗大化し、強度と靭性に劣るものになる。
圧延鋼板と熱間鍛造品には以上のような違いがあることから、特許文献1、2に記載の鋼は、その全てが熱間鍛造用の素材として適用できる訳ではなく、さらに、その鋼を熱間鍛造できたとしても、構造用鋼として必要な被削性については十分なものではない。
例えば、自動車用足回り部品のような鍛造部品では、引っ張り強さ800MPa以上の高強度が求められると同時に、大量生産を可能とする優れた被削性も求められる場合も多い。特許文献1、2に記載の鋼では、被削性については全く考慮されておらず、特に、機械加工を前提とした場合、S量は全く不足している。
さらに、他の例としては、特許文献3に記載の鉄合金がある。
特許文献3には、Mn:5.0〜15.0(未満)%、Al:0.5〜10.0%、Si:0.5〜10.0%、C:0.01〜1.5%からなり、α相分率10〜95%であるγ+αの2相を備えた低比重鉄合金が記載されている。
この鉄合金では、Alを高めて比重を低減し、さらに主にMnを高めてγ相を安定化し、最終的に10〜95%のα相を有するγ+αの2相組織を形成して、高い比強度と加工性を得るものである。特に、優れた冷間加工性は、α分率約60%以下で得られている。
この鉄合金の硬さと冷間加工率はγとαの比に大きく依存するので、工業的な使用のためには、安定的にγとαの比を調整する必要がある。
しかし、熱間加工から始まり各種熱処理を経た後に目的とするγ/α比を正しく得ることは至難であり、工業的な生産には適さないという問題がある。
さらに、この合金は、優れた硬さを得ることを目的としており、Sは含有されておらず、被削性については全く考慮されていない。
以上では各種構造用の含Al鋼について述べたが、含Al鋼全体を見渡すと、耐食性、耐高温酸化性あるいは制振性を利用する用途が主である。一例として特許文献4を挙げる。特許文献4には安価なステンレス代替鋼としてのFe−Mn−Al合金が開示されている。
特開2005−15909号公報 特開2005−120399号公報 特開2005−325388号公報 特開昭57−181363号公報
本発明は、熱間鍛造によって成型した後、そのまま調整冷却した場合でも、高強度かつ優れた被削性を示し、通常の鍛造用鋼よりも低比重の熱間鍛造用鋼を提案することを課題とするものである。
従来、比較的多量のAlを含有する鋼が、強度と靭性を必要とする鍛造素材として適用されていなかったのは、低比重化を狙って鋼にAlを多量に添加すると、高温において通常起きるオーステナイト変態がなくなり、そのために、通常の鋼のように加熱と冷却時に変態によって自ら組織を微細化することができず、高温から常温まで粗大なフェライト組織となってしまうためと考えられる。
この粗大なフェライト組織の鋼は、熱間鍛造の際に鍛造割れやキズが発生し、常温では機械的性質が劣化するため、鍛造用としては使用することができない。
そこで、まず、本発明者らは、熱間鍛造温度域である高温においてオーステナイトが安定的に発現するAl含有鋼の組成を検討した。
その結果、本発明者らは、通常の鍛造用鋼と比較して十分低比重となる量のAlを含有し、熱間鍛造の加熱温度域でオーステナイト相が安定的に発現し、かつ構造部品としての機械的性質を劣化させない最適な鋼組成の組み合わせを見出した。
次に、鍛造部品としての重要な性質である被削性についてさらに検討したところ、Alを比較的多く含有した鋼は非常に優れた被削性、すなわち優れた工具寿命を示すことも明らかとなった。
以上のような検討の結果なされた本発明の要旨は、次の通りである。
(1)質量%で、C:0.05〜0.50%、Si:0.01〜1.50%、Mn:3.0〜7.0%、P:0.001〜0.050%、S:0.020〜0.200%、Al:3.0〜6.0%、Cr:0.01〜1.00%、N:0.0040〜0.0200%を含有し、残部がFeおよび不可避的不純物からなることを特徴とする、被削性に優れた低比重鍛造用鋼。
(2)さらに、質量%で、V:0.05〜0.30%、Nb:0.05〜0.30%、Ti:0.005〜0.050%の1種または2種以上を含有することを特徴とする、(1)に記載の被削性に優れた低比重鍛造用鋼。
本発明によれば、自動車部品やその他の機械構造用部品として十分な強度と靭性を備え、かつ被削性に優れる低比重の鍛造用鋼を提供できる。
本発明では、一般的な鍛造加熱温度である1200℃に加熱する過程、および1200℃から冷却する過程において、鋼組織の一部がオーステナイト組織になるように、また、鋼の被削性が確保できるようにする観点から、鋼組成について検討した。
その結果、オーステナイト組織とするためのC、Mn、Alの最適な含有量、及び、被削性を確保するためのSなどの最適な含有量を見出した。
以下、本発明の鋼組成の限定条件について説明する。なお、%は質量%を意味する。
C:0.05〜0.50%、
Cは、鍛造品の強度を向上させるために、また、鍛造加熱時にオーステナイト単相に変態する温度域を広げることで安定的な加工を可能とするために必須の元素である。この目的のためには0.05%以上必要であるが、0.50%を超えると過度に強度が上昇し、延性が低下するため、好ましくない。Cのより好ましい範囲は、0.15〜0.45%である。
Si:0.01〜1.50%
Siは0.01%以上を添加すると固溶強化元素として作用する。多量に添加した場合には比重を低減する作用もある。しかし、1.50%超の添加は靭性、延性の低下をもたらす。Siのより好ましい範囲は、0.05〜0.50%である。
Mn:3.0〜7.0%
Mnは、オーステナイト形成元素として知られており、本発明においても鍛造加熱時に組織をオーステナイトに変態させるために添加する。組織全体または一部をオーステナイトに変態させるには3.0%以上が必要である。Mn量が多くなるとそれだけ鍛造加熱時のオーステナイト変態量も増加するが、Mnの含有量が7.0%を超えると、鋼を過剰に強化して被削性を低下させる原因となることから、その上限を7.0%とする。
P:0.001〜0.050%、
Pは、わずかながら加熱時のオーステナイト変態量を低減する。一般的な製造範囲である0.050%以下ではその効果による影響が小さいため、上限を0.050%とする。また、製鋼技術上の制約から下限を0.001%とする。
S:0.020〜0.200%、
Sは、本発明の鋼では、その全てが鋼中に化合物MnSとして分散晶析出し、被削性を向上させる。また、晶析出したMnS粒子は高温加熱時の組織粗大化を抑制して、鋼の強度と延性を向上させる効果もある。被削性を向上させるために必要なMnS粒子を確保するためには0.020%以上のS添加が必要である。一方、0.200%を超える添加はMnS粒子を粗大化させるため、靭性の低下を招く。Sのより好ましい範囲は、0.030〜0.100%である。
Al:3.0〜6.0%、
Alは、鋼の比重を低減させると共に被削性を向上させる元素である。Alの添加量が増加すればそれに応じて鋼の比重が低下する。しかし、過度な量を添加すると、加熱時にオーステナイト変態が全く起こらず、常温から液相線温度までフェライト組織となり、熱間鍛造後のフェライト組織は非常に粗大化する。その結果、熱間鍛造の際に割れやキズが発生しやすくなり、また鍛造品の靭性や延性は極めて低いものとなる。
熱間鍛造に用いられるV含有非調質鋼に対して、少なくとも4%以上の比重低減を確保するには、3.0%以上のAlを添加しなければならない。また、熱間鍛造後の組織を十分微細化して優れた靭性、延性を得るには、一般的な鍛造加熱温度である1200℃に加熱する過程において、少なくとも組織の一部がオーステナイト変態することが必要であり、そのためにはAl量は6.0%以下でなければならない。このため、Alの含有範囲は、3.0〜6.0%とする。
さらに、上記範囲のAlを含有している鋼は、切削加工時の工具寿命を向上させる働きがある。金属切削においては、切削中に被削材が工具に凝着して脱落することで、切削工具が摩耗することが知られているが、本発明の鋼では、鋼中に含まれるAlが切削中の工具上に安定した保護膜を形成して凝着を防止する作用をなし、そのため、工具寿命が延びるものと考えられる。
Cr:0.01〜1.00%、
Crは、本発明の鋼組成の範囲において固溶強化元素であり、鋼強化のため0.01%以上を添加する。しかし、コスト抑制のため1.0%以下に限定する。
N:0.0040〜0.0200%
Nは、AlNを形成し、加熱時の組織粗大化を防止して靭性、延性を向上させる作用がある。組織粗大化を防止するためには少なくとも0.0040%以上が必要である。しかしボイドのない健全な鋳造組織を得るために上限を0.0200%とする。
本発明は、以上のような成分組成を有し残部不可避的不純物よりなる鋼を基本とするが、さらに、V:0.05〜0.30%、Nb:0.05〜0.30%、Ti:0.005〜0.050%の1種または2種以上を選択的に含有してもよい。
V、Nb、Tiは、いずれも炭窒化物を形成し、加熱時の組織粗大化を防止する。組織粗大化防止に必要な量の炭窒化物を得るには、Vでは0.05%以上、Nbでは0.05%以上、Tiでは0.005%以上の添加が必要である。しかし多量に添加すると炭窒化物が粗大化して靭性、延性を低下させるため、それぞれの元素の上限を、Vでは0.30%、Nbでは0.30%、Tiでは0.050%とする。
なお、鋼を一般的な鍛造加熱温度である1200℃前後に加熱する過程、および1200℃前後から冷却する過程において、オーステナイト組織の面積率がより大きくなるようにするためには、C、Si、Mn、Alの含有量が、下記(式1)を満たすような範囲にあることが望ましい。
−3.3×%C+0.2×%Si−0.31×%Mn+0.17×%Al+0.62≦0 ・・(式1)
なお、各元素の係数や定数は、実験的に定めたものである。
表1に記載の合金元素を含有し、残部Feと不可避的不純物からなる鋼を真空溶解炉を用いて150kgインゴットに鋳造した。
これらインゴットを1230℃に加熱して断面サイズ30mm角の棒鋼に鍛伸して、試験の出発材とした。この出発材の30mm角の棒鋼を200mm長さに切断し、熱間鍛造品を再現する目的で1200℃の炉に20分挿入して均熱した後、炉から取り出して油冷し、続いて600℃で1時間の焼き戻し処理をして供試材とした。
その後、供試材のクロス断面上、表面から7.5mm深さの位置のビッカース硬さを測定し、また、供試材の長さ方向と平行に引張り試験片及びシャルピー衝撃試験片(断面10×10mm、1.0mmR−2mm深さノッチ)を採取して、引張り強さと常温衝撃値を測定した。
さらに、ドリル切削用として、供試材を28×28×21mmの試験片に加工した。28×28mmの面は鍛造品長さ方向と水平であり、これをドリル穿孔面とした。
ドリル穿孔試験は、直径3.0mmのドリルを用いて、切削速度1〜100m/min、送り速度0.25mm/rev、突き出し量45mm、で9mm深さの穴を開ける方法で行った。切削油剤は水溶性切削油を使用した。
ドリル工具寿命は、累積穴深さ1000mmまで切削可能な最大切削速度VL1000(m/min)で評価した。得られた供試鋼の工具寿命を、供試鋼と同じ引張り強さの炭素鋼(S=0.050%)調質材を切削した場合の工具寿命と比較して、両者の比で評価した。したがって、たとえば、比の値が「1.20」であることは、同じ1000mmを穿孔する場合に、供試鋼は同じ硬さの調質鋼よりも20%早い速度で切削できることを示している。
以上の測定の結果を表2に示す。
表2より、本発明の鋼は、7.20〜7.44の比重を有していることがわかる。この比重は、通常の含V非調質鋼の比重、例えばS55CVの7.79よりも約5〜7%小さな比重となっている。
また、鍛造を模した処理後の機械的性質は、800MPaを超える引張り強さ、700MPaを超える0.2%耐力を示しており、自動車用足回り部品に適用するのに十分なシャルピー衝撃値を備えていることがわかる。しかも、VL1000で比較した被削性は同じ硬さの調質鋼よりも29%以上優れている。
これに対し、比較例の鋼では、次のように、所望とする機械的性質を得ることができないなどの問題があった。
Cが少ない鋼No.18、Mnが少ない鋼No.19では、耐力、引張強さがともに低下している。また、被削性が従来鋼並みである。Siが多い鋼No.20では、衝撃値が低くなっている。Mnが多い鋼No.21では、優れた機械的性質を実現しているが、Mnの合金コストが高い。Pが多い鋼No.22およびSが多い鋼No.23では、衝撃値が低くなっている。
Crが多い鋼No.24では、耐力が低下している。Alが多い鋼No.25では、耐力および衝撃値が低下している。Nが少ない鋼No.26、Nが多い鋼No.27は共に衝撃値が低下している。各合金元素の添加量は適正ながら、A値が0を超えるNo.28では、耐力、衝撃値が低下している。Cが多く、Sが少ない鋼No.29では、耐力が低下しており、被削性の向上が認められない。
Figure 2010119911
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本発明の鍛造用の鋼は、低比重で、機械構造用部品の軽量化に寄与できるとともに、十分な強度と靭性を備え、かつ被削性にも優れているので、大きな利用可能性がある。
Crが多い鋼No.24では、耐力が低下している。Alが多い鋼No.25では、耐力および衝撃値が低下している。Nが少ない鋼No.26、Nが多い鋼No.27は共に衝撃値が低下している。Cが多く、Sが少ない鋼No.29では、耐力が低下しており、被削性の向上が認められない。
Figure 2010119911
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Claims (2)

  1. 質量%で、
    C:0.05〜0.50%、
    Si:0.01〜1.50%、
    Mn:3.0〜7.0%、
    P :0.001〜0.050%、
    S :0.020〜0.200%、
    Al:3.0〜6.0%、
    Cr:0.01〜1.00%、
    N:0.0040〜0.0200%
    を含有し、残部がFeおよび不可避的不純物からなることを特徴とする、被削性に優れた低比重鍛造用鋼。
  2. さらに、質量%で、
    V:0.05〜0.30%、
    Nb:0.05〜0.30%、
    Ti:0.005〜0.050%
    の1種または2種以上を含有することを特徴とする、被削性に優れた低比重鍛造用鋼。
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