JPWO2010113332A1 - エンジン制御装置 - Google Patents

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Abstract

エンジン(1)とモータジェネレータ(MG1,MG2)とにより車両を駆動するようにしたハイブリッド方式の車両において、エンジン(1)が可変圧縮比機構(A)と可変バルブタイミング機構(B)とを具備している。エンジン(1)の要求出力が境界出力(PY)以下のときには機械圧縮比を最大機械圧縮比に維持した状態でエンジン回転数を変化させることによりエンジンの要求出力を満たす最小燃費維持制御が行われる。エンジンの要求出力が境界出力(PY)を越えて増大したときには機械圧縮比を最小機械圧縮比まで低下させた後、エンジン出力が増大せしめられる。

Description

本発明はエンジン制御装置に関する。
エンジンおよび電気モータのいずれか一方又は双方を用いて車両を駆動するようにしたハイブリッド方式の車両において、エンジンを可変圧縮比機構を備えたエンジンから構成し、エンジンの効率、電気モータの効率、動力伝達系の効率等の全ての効率を考慮した全体効率が最も高くなる圧縮比を求め、エンジンの圧縮比をこの全体効率の最も高くなる圧縮比に制御するようにした車両が公知である。
特開2004−44433号公報
しかしながら全体効率が最も高くなるように圧縮比の制御のみを行っても燃費の向上には限度があり、より優れた燃費の得られる車両の開発が望まれているのが現状である。
本発明の目的は、機械圧縮比と吸気弁の閉弁時期とを制御することによりエンジンの要求出力が増大したときにエンジンの要求出力を確保しつつより優れた燃費を得ることのでき、しかも振動および騒音の発生を抑制することのできるエンジン制御装置を提供することにある。
本発明によれば、同一のエンジン出力の得られる所望のエンジントルクとエンジン回転数との組合せを設定可能とする出力調整装置を具備したエンジン制御装置において、機械圧縮比を変更可能な可変圧縮比機構と、吸気弁の閉弁時期を制御可能な可変バルブタイミング機構とを具備しており、エンジンの要求出力が予め定められている境界出力よりも低いときには機械圧縮比を予め定められた圧縮比以上に維持した状態でエンジン回転数を変化させることによりエンジンの要求出力を満たす最小燃費維持制御が行われ、エンジンの要求出力が境界出力を越えて増大したときには機械圧縮比を上記予め定められた圧縮比以下に低下させた後、エンジントルクを増大させる出力増大制御を行うようにしたエンジン制御装置が提供される。
図1はエンジンおよび出力調整装置の全体図、図2は出力調整装置の作用を説明するための図、図3はエンジンの出力と、エンジントルクTeおよびエンジン回転数Neとの関係等を示す図、図4は車両の運転制御を行うためのフローチャート、図5はバッテリの充放電制御を説明するための図、図6は図1に示されるエンジンの全体図、図7は可変圧縮比機構の分解斜視図、図8は図解的に表したエンジンの側面断面図、図9は可変バルブタイミング機構を示す図、図10は吸気弁および排気弁のリフト量を示す図、図11は機械圧縮比、実圧縮比および膨張比を説明するための図、図12は理論熱効率と膨張比との関係を示す図、図13は通常のサイクルおよび超高膨張比サイクルを説明するための図、図14はエンジントルクに応じた機械圧縮比等の変化を示す図、図15は等燃費線と各動作線を示す図、図16は燃費と機械圧縮比の変化を示す図、図17は等燃費線と動作線を示す図、図18はエンジンの等出力線と境界出力とを示す図、図19は要求出力が増大又は減少したときのエンジントルクTeとエンジン回転数Neの変化の様子を示す図、図20は機械圧縮比、吸気弁の閉弁時期等の変化を示すタイムチャート、図21はエンジンの要求出力が増大又は減少したときのエンジントルクTeとエンジン回転数Neの変化の様子を示す図、図22はエンジンの要求出力が増大減少したときのエンジントルクTeとエンジン回転数Neの変化の様子を示す図、図23は機械圧縮比、吸気弁の閉弁時期等の変化を示すタイムチャート、図24は運転制御を行うためのフローチャート、図25はエンジンの要求出力が増大又は減少したときのエンジントルクTeとエンジン回転数Neの変化の様子を示す図、図26はエンジンの要求出力が増大又は減少したときのエンジントルクTeとエンジン回転数Neの変化の様子を示す図、図27は機械圧縮比、吸気弁の閉弁時期等の変化を示すタイムチャート、図28は運転制御を行うためのフローチャートである。
図1は、ハイブリッド方式の車両に搭載された火花点火式エンジン1と出力調整装置2との全体図を示している。
まず初めに図1を参照しつつ出力調整装置2について簡単に説明する。図1に示される実施例では出力調整装置2が、電気モータおよび発電機として作動する一対のモータジェネレータMG1,MG2と遊星歯車機構3とにより構成される。この遊星歯車機構3はサンギア4と、リングギア5と、サンギア4とリングギア5間に配置されたプラネタリギア6と、プラネタリギア6を担持するプラネタリキャリア7とを具備する。サンギア4はモータジェネレータMG1の回転軸8に連結され、プラネタリキャリア7はエンジン1の出力軸9に連結される。また、リングギア5は一方ではモータジェネレータMG2の回転軸10に連結され、他方では駆動輪に連結された出力軸12にベルト11を介して連結される。従ってリングギア5が回転するとそれに伴なって出力軸12が回転せしめられることがわかる。
各モータジェネレータMG1,MG2は夫々対応する回転軸8,10上に取付けられかつ外周面に複数個の永久磁石を取付けたロータ13,15と、回転磁界を形成する励磁コイルを巻設したステータ14,16とを具備した交流同期電動機からなる。各モータジェネレータMG1,MG2のステータ14,16の励磁コイルは夫々対応するモータ駆動制御回路17,18に接続され、これらモータ駆動制御回路17,18は直流高電圧を発生するバッテリ19に接続される。図1に示される実施例ではモータジェネレータMG2は主に電動モータとして作動し、モータジェネレータMG1は主に発電機として作動する。
電子制御ユニット20はデジタルコンピュータからなり、双方向性バス21によって互いに接続されたROM(リードオンリメモリ)22、RAM(ランダムアクセスメモリ)23、CPU(マイクロプロセッサ)24、入力ポート25および出力ポート26を具備する。アクセルペダル27にはアクセルペダル27の踏込み量Lに比例した出力電圧を発生する負荷センサ28が接続され、負荷センサ28の出力電圧は対応するAD変換機25aを介して入力ポート25に入力される。また入力ポート25にはクランクシャフトが例えば15°回転する毎に出力パルスを発生するクランク角センサ29が接続される。更に入力ポート25にはバッテリ19の充放電電流を表す信号およびその他の種々の信号が対応するAD変換器25aを介して入力される。一方、出力ポート26は各モータ駆動制御回路17,18に接続されると共に対応する駆動回路26aを介してエンジン1の制御すべき要素、例えば燃料噴射弁等に接続される。
モータジェネレータMG2を駆動せしめるときにはバッテリ19の直流高電圧がモータ駆動制御回路18において周波数がfmで電流値がImの三相交流に変換され、この三相交流がステータ16の励磁コイルに供給される。この周波数fmは励磁コイルにより発生する回転磁界をロータ15の回転に同期して回転させるのに必要な周波数であり、この周波数fmは出力軸10の回転数に基づいてCPU24で算出される。モータ駆動制御回路18ではこの周波数fmが三相交流の周波数とされる。一方、モータジェネレータMG2の出力トルクは三相交流の電流値Imにほぼ比例する。この電流値ImはモータジェネレータMG2の要求出力トルクに基づきCPU24において算出され、モータ駆動制御回路18ではこの電流値Imが三相交流の電流値とされる。
また、外力によりモータジェネレータMG2を駆動する状態にするとモータジェネレータMG2は発電機として作動し、このとき発生した電力がバッテリ19に回生される。外力によりモータジェネレータMG2を駆動するときの要求駆動トルクはCPU24において算出され、回転軸10にこの要求駆動トルクが作用するようにモータ駆動制御回路18が作動せしめられる。
このようなモータジェネレータMG2に対する駆動制御はモータジェネレータMG1に対しても同様に行われる。即ち、モータジェネレータMG1を駆動せしめるときにはバッテリ19の直流高電圧がモータ駆動制御回路17において周波数がfmで電流値がImの三相交流に変換され、この三相交流がステータ14の励磁コイルに供給される。また、外力によりモータジェネレータMG1を駆動する状態にするとモータジェネレータMG1は発電機として作動し、このとき発生した電力がバッテリ19に回生される。このとき回転軸8に算出された要求駆動トルクが作用するようにモータ駆動制御回路17が作動せしめられる。
次に遊星歯車機構3を図解的に示す図2(A)を参照しつつ各軸8,9,10に作用するトルクの関係と各軸8,9,10の回転数の関係について説明する。
図2(A)においてrはサンギア4のピッチ円の半径を示しており、rはリングギア5のピッチ円の半径を示している。今、図2(A)に示す状態でエンジン1の出力軸9にトルクTeを加えてプラネタリアギア6の回転中心部に出力軸9の回転方向に向かう力Fを発生させたとする。このときプラネタリアギア6との噛合部ではサンギア4およびリングギア5に夫々力Fと同じ向きの力F/2が作用する。その結果、サンギア4の回転軸8にはトルクTes(=(F/2)・r)が作用し、リングギア5の回転軸10にはトルクTer(=(F/2)・r)が作用することになる。一方、エンジン1の出力軸9に作用しているトルクTeはF・(r+r)/2で表されるのでサンギア4の回転軸8に作用するトルクTesをr,r,Teで表すとTes=(r/(r+r))・Teとなり、リングギア5の回転軸10に作用するトルクTerをr,r,Teで表すとTer=(r/(r+r))・Teとなる。
即ち、エンジン1の出力軸9に生じたトルクTeはサンギア4の回転軸8に作用するトルクTesとリングギア5の回転軸10に作用するトルクTerにr:rの比で分配されることになる。この場合、r>rであるのでリングギア5の回転軸10に作用するトルクTerはサンギア4の回転軸8に作用するトルクTesよりも必ず大きくなる。なお、サンギア4のピッチ円の半径r/リングギア5のピッチ円の半径r、即ちサンギア4の歯数/リングギア5の歯数をρとするとTesはTes=(ρ/(1+ρ))・Teと表され、TerはTer=(l/(1+ρ))・Teと表される。
一方、エンジン1の出力軸9の回転方向、即ち図2(A)において矢印で示されるトルクTeの作用方向を正転方向とすると、プラネタリキャリア7の回転を停止した状態でサンギア4を正転方向に回転させたとき、リングギア5は反対方向に回転する。このときサンギア4とリングギア5との回転数の比はr:rとなる。図2(B)の破線Zはこのときの回転数の関係を図解的に表している。なお、図2(B)において縦軸は零0に対し上方が正転方向、下方が逆転方向を示している。また、図2(B)においてSはサンギア4を示しており、Cはプラネタリキャリア7を示しており、Rはリングギア5を示している。図2(B)に示されるようにプラネタリキャリアCとリングギアRとの間隔をrとし、プラネタリキャリアCとサンギアSとの間隔をrとしてサンギアS、プラネタリキャリアC、リングギアRの回転数を黒丸で表記すると各回転数を示す点は破線Zで示される一直線上に位置することになる。
一方、サンギア4、リングギア5、プラネタリギア6間の相対回転を停止させてプラネタリキャリア7を正転方向に回転させるとサンギア4、リングギア5、プラネタリキャリア7は正転方向に同一回転速度で回転する。このときの回転数の関係が破線Zで示されている。従って実際の回転数の関係は破線Zに破線Zを重疊させた実線Zで表され、斯くしてサンギアS、プラネタリキャリアC、リングギアRの回転数を表す点は実線Zで示される一直線上に位置することになる。従ってサンギアS、プラネタリキャリアC、リングギアRのうちのいずれか二つの回転数が決まると残りの一つの回転数が自ずと定まることになる。なお、前述したr/r=ρの関係を用いると図2(B)に示されるようにサンギアSとプラネタリキャリアCの間隔と、プラネタリキャリアCとリングギアRとの間隔はl:ρとなる。
図2(C)はサンギアS、プラネタリキャリアC、リングギアRの回転数と、サンギアS、プラネタリキャリアC、リングギアRに作用するトルクを図解的に示している。図2(C)の縦軸および横軸は図2(B)と同じであり、また図2(C)に示される実線は図2(B)に示される実線に対応している。一方、図2(C)には回転数を表す各黒丸点に、対応する回転軸に作用するトルクが表記されている。なお、各トルクにおいてトルクの作用する方向と回転方向が同じ場合には対応する回転軸に対して駆動トルクが与えられている場合を示しており、トルクの作用する方向と回転方向とが逆の場合には対応する回転軸がトルクを与えている場合を示している。
さて、図2(C)に示される例ではプラネタリキャリアCにエンジントルクTeが作用しており、このエンジントルクTeがリングギアRに加わるトルクTerとサンギアSに加わるトルクTesとの分配されている。リングギアRの回転軸10には分配されたエンジントルクTerとモータジェネレータMG2のトルクTmと車両を駆動するための車両駆動トルクTrとが作用しており、これらのトルクTer,Tm,Trは釣合っている。図2(C)で示される場合にはトルクTmはトルクの作用方向と回転方向が同じであるのでこのトルクTmはリングギアRの回転軸10に駆動トルクを与えていることになり、従ってこのときモータジェネレータMG2は駆動モータとして作動している。図2(C)に示される場合にはこのとき分配されたエンジントルクTerとモータジェネレータMG2による駆動トルクTmとの和が車両駆動トルクTrと等しくなっており、従ってこのとき車両はエンジン1とモータジェネレータMG2とによって駆動されていることになる。
一方、サンギア5の回転軸8には分配されたエンジントルクTesとモータジェネレータMG1のトルクTmとが作用しており、これらトルクTesとTmとは釣合っている。図2(C)に示される場合にはトルクTmはトルクの作用方向と回転方向とが逆方向であるのでこのトルクTmはリングギアRの回転軸10から駆動トルクが与えられていることになり、従ってこのときモータジェネレータMG1は発電機として作動している。即ち、このとき分配されたエンジントルクTesはモータジェネレータMG1を駆動するためのトルクと等しくなっており、従ってこのときモータジェネレータMG1はエンジン1によって駆動されていることになる。
図2(C)においてNr,Ne,Nsは夫々リングギアRの回転軸10、プラネタリキャリアCの回転軸、即ち駆動軸9、サンギアSの回転軸8の回転数を示しており、従って図2(C)から各軸8,9,10の回転数の関係と各軸8,9,10に作用するトルクの関係が一目でわかることになる。図2(C)は共線図と称されており、図2(C)に示される実線は動作共線と称されている。
さて、図2(C)に示されるように車両駆動トルクがTrであり、リングギア5の回転数がNrであったとすると車両を駆動するための車両駆動出力PrはPr=Tr・Nrで表される。また、このときのエンジン1の出力PeはエンジントルクTeとエンジン回転数Neとの積Te・Neで表される。一方、このときモータジェネレータMG1の発電エネルギは同様にトルクと回転数の積で表され、従ってモータジェネレータMG1の発電エネルギはTm・Nsとなる。また、モータジェネレータMG2の駆動エネルギもトルクと回転数の積で表され、従ってモータジェネレータMG2の駆動エネルギはTm・Nrとなる。ここでモータジェネレータMG1の発電エネルギTm・NsをモータジェネレータMG2の駆動エネルギTm・Nrと等しくしてモータジェネレータMG1により発電された電力でもってモータジェネレータMG2を駆動したとすると、エンジン1の全ての出力Peが車両駆動出力Prに使用されることになる。このときにはPr=Peとなり、従ってTr・Nr=Te・Neとなる。即ち、エンジントルクTeが車両駆動トルクTrに変換されたことになる。従って出力調整装置2はトルク変換作用を行っていることになる。なお、実際には発電損失や歯車伝達損失が存在するのでエンジン1の全ての出力Peを車両駆動出力Prに使用することはできないが出力調整装置2がトルク変換作用を行っていることには変りはない。
図3(A)はエンジン1の等出力線Pe〜Peを示しており、各出力の大きさの間にはPe<Pe<Pe<Pe<Pe<Pe<Pe<Pe<Peの関係がある。なお、図3(A)の縦軸はエンジントルクTeを示しており、図3(A)の横軸はエンジン回転数Neを示している。図3(A)からわかるように車両を駆動するのに要求されるエンジン1の要求出力Peを満たすエンジントルクTeとエンジン回転数Neの組合せは無数に存在し、この場合どのようなエンジントルクTeとエンジン回転数Neの組合せを選んでも出力調整装置2においてエンジントルクTeを車両駆動トルクTrに変換することができる。従ってこの出力調整装置2を用いると同一のエンジン出力Peの得られる所望のエンジントルクTeとエンジン回転数Neとの組合せが設定可能となる。本発明では後述するようにエンジン1の要求出力Peを確保しつつ最良の燃費を得ることのできるエンジントルクTeとエンジン回転数Neとの組合せが設定される。図3(A)に示す関係は予めROM22内に記憶されている。
図3(B)はアクセルペダル27の等アクセル開度線、即ち等踏込み量線Lを示しており、各等踏込み量線Lに対して夫々踏込み量Lがパーセンテージで示されている。なお、図3(B)の縦軸は車両の駆動に対して要求されている要求車両駆動トルクTrXを示しており、図3(B)の横軸はリングギア5の回転数Nrを示している。図3(B)から要求車両駆動トルクTrXはアクセルペダル27の踏込み量Lとそのときのリングギア5の回転数Nrから決定されることがわかる。図3(B)に示す関係は予めROM22内に記憶されている。
次に図4を参照しつつ車両を運転するための基本的な制御ルーチンについて説明する。なお、このルーチンは一定時間毎の割込みによって実行される。
図4を参照すると、まず初めにステップ100においてリングギア5の回転数Nrが検出される。次いでステップ101ではアクセルペダル27の踏込み量Lが読み込まれる。次いでステップ102では図3(B)に示す関係から要求車両駆動トルクTrXが算出される。次いでステップ103では要求車両駆動トルクTrXにリングギア5の回転数Nrを乗算することによって要求車両駆動出力Pr(=TrX・Nr)が算出される。次いでステップ104では要求車両駆動出力Prに、バッテリ19の充放電のために増大すべき又は減少すべきエンジン出力Pdと、補機の駆動に必要なエンジン出力Phとを加算することによってエンジン1に要求される出力Pnが算出される。なお、バッテリ19の充放電のためのエンジン出力Pdは後述する図5(B)に示すルーチンにより算出されている。
次いでステップ105ではエンジン1に要求される出力Prを出力調整装置2におけるトルク変換の効率ηtで除算することにより最終的なエンジン1の要求出力Pe(=Pn/ηt)が算出される。次いでステップ106では図3(A)に示される関係からエンジンの要求出力Peを満たしかつ最小の燃費が得られる要求エンジントルクTeXと要求エンジン回転数NeX等が設定される。この要求エンジントルクTeXと要求エンジン回転数NeX等の設定は後述する図24および図28に示されるルーチンにおいて行われる。なお、本発明において最小の燃費とは、エンジン1の効率だけではなく出力調整装置2の歯車伝達効率等も考慮に入れた場合の最小の燃費を意味している。
次いでステップ107では要求車両駆動トルクTrXと要求エンジントルクTeXからモータジェネレータMG2の要求トルクTmX(=TrX−Ter=TrX−TeX/(1+ρ))が算出される。次いでステップ108ではリングギア5の回転数Nrと要求エンジン回転数NeXからサンギア4の要求回転数NsXが算出される。なお、図2(C)に示す関係から(NeX−Ns):(Nr−NeX)=l:ρとなるのでサンギア4の要求回転数NsXは図4のステップ108に示されるようにNr−(Nr−NeX)・(1+ρ)/ρで表されることになる。
次いでステップ109ではモータジェネレータMG1の回転数が要求回転数NsXとなるようにモータジェネレータMG1が制御される。モータジェネレータMG1の回転数が要求回転数NsXになるとエンジン回転数Neは要求エンジン回転数NeXとなり、従ってエンジン回転数NeはモータジェネレータMG1によって要求エンジン回転数NeXに制御されることになる。次いでステップ110ではモータジェネレータMG2のトルクが要求トルクTmXとなるようにモータジェネレータMG2が制御される。次いでステップ111では要求エンジントルクTeXを得るのに必要な燃料噴射量や目標とするスロットル弁の開度等が算出され、ステップ112ではこれらに基づいてエンジン1の制御が行われる。
ところでハイブリッド方式の車両ではバッテリ19の充電量を常時一定量以上に維持しておく必要があり、そこで本発明による実施例では図5(A)に示されるように充電量SOCを下限値SCと上限値SCとの間に維持するようにしている。即ち、本発明による実施例では充電量SOCが下限値SCよりも低下すると発電量を増大するためにエンジン出力が強制的に高められ、充電量SOCが上限値SCを越えるとモータジェネレータによる電力消費量を増大するためにエンジン出力が強制的に低下せしめられる。なお、充電量SOCは例えばバッテリ19の充放電電流Iを積算することによって算出される。
図5(B)はバッテリ19の充放電の制御ルーチンを示しており、このルーチンは一定時間毎の割込みによって実行される。
図5(B)を参照するとまず初めにステップ120において充電量SOCにバッテリ19に充放電電流Iが加算される。この電流値Iは充電時はプラスとされ、放電時はマイナスとされる。次いでステップ121ではバッテリ19に強制的に充電中であるか否かが判別され、強制的に充電中でないときにはステップ122に進んで充電量SOCが下限値SCよりも低下したが否かが判別される。SOC<SCになるとステップ124に進んで図4のステップ104におけるエンジン出力Pdが予め定められている値Pdとされる。このときエンジン出力が強制的に増大せしめられ、バッテリ19が強制的に充電される。バッテリ19が強制的に充電されるとステップ121からステップ123に進んで強制的な充電作用が完了したか否かが判別され、強制的な充電作用が完了するまでステップ124に進む。
一方、ステップ122においてSOC≧SCであると判別されたときにはステップ125に進んでバッテリ19から強制的に放電中であるか否かが判別される。強制的に放電中でないときにはステップ126に進んで充電量SOCが上限値SCを越えたか否かが判別される。SOC>SCになるとステップ128に進んで図4のステップ104におけるエンジン出力Pdが予め定められている値−Pdとされる。このときエンジン出力が強制的に減少せしめられ、バッテリ19が強制的に放電される。バッテリ19が強制的に放電されるとステップ125からステップ127に進んで強制的な放電作用が完了したか否かが判別され、強制的な放電作用が完了するまでステップ128に進む。
次に図6を参照しつつ図1に示される火花点火式エンジンについて説明する。
図6を参照すると、30はクランクケース、31はシリンダブロック、32はシリンダヘッド、33はピストン、34は燃焼室、35は燃焼室34の頂面中央部に配置された点火栓、36は吸気弁、37は吸気ポート、38は排気弁、39は排気ポートを夫々示す。吸気ポート37は吸気枝管40を介してサージタンク41に連結され、各吸気枝管40には夫々対応する吸気ポート37内に向けて燃料を噴射するための燃料噴射弁42が配置される。なお、燃料噴射弁42は各吸気枝管40に取付ける代りに各燃焼室34内に配置してもよい。
サージタンク41は吸気ダクト43を介してエアクリーナ44に連結され、吸気ダクト43内にはアクチュエータ45によって駆動されるスロットル弁46と例えば熱線を用いた吸入空気量検出器47とが配置される。一方、排気ポート39は排気マニホルド48を介して例えば三元触媒を内蔵した触媒コンバータ49に連結され、排気マニホルド48内には空燃比センサ49aが配置される。
一方、図6に示される実施例ではクランクケース30とシリンダブロック31との連結部にクランクケース30とシリンダブロック31のシリンダ軸線方向の相対位置を変化させることによりピストン33が圧縮上死点に位置するときの燃焼室34の容積を変更可能な可変圧縮比機構Aが設けられており、更に燃焼室34内に実際に供給される吸入空気量を制御するために吸気弁7の閉弁時期を制御可能な可変バルブタイミング機構Bが設けられている。
図7は図6に示す可変圧縮比機構Aの分解斜視図を示しており、図8は図解的に表したエンジン1の側面断面図を示している。図7を参照すると、シリンダブロック31の両側壁の下方には互いに間隔を隔てた複数個の突出部50が形成されており、各突出部50内には夫々断面円形のカム挿入孔51が形成されている。一方、クランクケース30の上壁面上には互いに間隔を隔てて夫々対応する突出部50の間に嵌合せしめられる複数個の突出部52が形成されており、これらの各突出部52内にも夫々断面円形のカム挿入孔53が形成されている。
図7に示されるように一対のカムシャフト54,55が設けられており、各カムシャフト54,55上には一つおきに各カム挿入孔51内に回転可能に挿入される円形カム56が固定されている。これらの円形カム56は各カムシャフト54,55の回転軸線と共軸をなす。一方、各円形カム56間には図8においてハッチングで示すように各カムシャフト54,55の回転軸線に対して偏心配置された偏心軸57が延びており、この偏心軸57上に別の円形カム58が偏心して回転可能に取付けられている。図7に示されるようにこれら円形カム58は各円形カム56間に配置されており、これら円形カム58は対応する各カム挿入孔53内に回転可能に挿入されている。
図8(A)に示すような状態から各カムシャフト54,55上に固定された円形カム56を図8(A)において実線の矢印で示される如く互いに反対方向に回転させると偏心軸57が下方中央に向けて移動するために円形カム58がカム挿入孔53内において図8(A)の破線の矢印に示すように円形カム56とは反対方向に回転し、図8(B)に示されるように偏心軸57が下方中央まで移動すると円形カム58の中心が偏心軸57の下方へ移動する。
図8(A)と図8(B)とを比較するとわかるようにクランクケース30とシリンダブロック31の相対位置は円形カム56の中心と円形カム58の中心との距離によって定まり、円形カム56の中心と円形カム58の中心との距離が大きくなるほどシリンダブロック31はクランクケース30から離れる。シリンダブロック31がクランクケース30から離れるとピストン33が圧縮上死点に位置するときの燃焼室34の容積は増大し、従って各カムシャフト54,55を回転させることによってピストン33が圧縮上死点に位置するときの燃焼室34の容積を変更することができる。
図7に示されるように各カムシャフト54,55を夫々反対方向に回転させるために駆動モータ59の回転軸には夫々螺施方向が逆向きの一対のウォームギア61,62が取付けられており、これらウォームギア61,62と噛合する歯車63,64が夫々各カムシャフト54,55の端部に固定されている。この実施例では駆動モータ59を駆動することによってピストン33が圧縮上死点に位置するときの燃焼室34の容積を広い範囲に亘って変更することができる。なお、図6から図8に示される可変圧縮比機構Aは一例を示すものであっていかなる形式の可変圧縮比機構でも用いることができる。
一方、図9は図6において吸気弁36を駆動するためのカムシャフト70の端部に取付けられた可変バルブタイミング機構Bを示している。図9を参照すると、この可変バルブタイミング機構Bはエンジン1の出力軸9によりタイミングベルトを介して矢印方向に回転せしめられるタイミングプーリ71と、タイミングプーリ71と一緒に回転する円筒状ハウジング72と、吸気弁駆動用カムシャフト70と一緒に回転しかつ円筒状ハウジング72に対して相対回転可能な回転軸73と、円筒状ハウジング72の内周面から回転軸73の外周面まで延びる複数個の仕切壁74と、各仕切壁74の間で回転軸73の外周面から円筒状ハウジング72の内周面まで延びるベーン75とを具備しており、各ベーン75の両側には夫々進角用油圧室76と遅角用油圧室77とが形成されている。
各油圧室76,77への作動油の供給制御は作動油供給制御弁78によって行われる。この作動油供給制御弁78は各油圧室76,77に夫々連結された油圧ポート79,80と、油圧ポンプ81から吐出された作動油の供給ポート82と、一対のドレインポート83,84と、各ポート79,80,82,83,84間の連通遮断制御を行うスプール弁85とを具備している。
吸気弁駆動用カムシャフト70のカムの位相を進角すべきときは図9においてスプール弁85が右方に移動せしめられ、供給ポート82から供給された作動油が油圧ポート79を介して進角用油圧室76に供給されると共に遅角用油圧室77内の作動油がドレインポート84から排出される。このとき回転軸73は円筒状ハウジング72に対して矢印方向に相対回転せしめられる。
これに対し、吸気弁駆動用カムシャフト70のカムの位相を遅角すべきときは図9においてスプール弁85が左方に移動せしめられ、供給ポート82から供給された作動油が油圧ポート80を介して遅角用油圧室77に供給されると共に進角用油圧室76内の作動油がドレインポート83から排出される。このとき回転軸73は円筒状ハウジング72に対して矢印と反対方向に相対回転せしめられる。
回転軸73が円筒状ハウジング72に対して相対回転せしめられているときにスプール弁85が図9に示される中立位置に戻されると回転軸73の相対回転動作は停止せしめられ、回転軸73はそのときの相対回転位置に保持される。従って可変バルブタイミング機構Bによって吸気弁駆動用カムシャフト70のカムの位相を所望の量だけ進角させることができ、遅角させることができることになる。
図10において実線は可変バルブタイミング機構Bによって吸気弁駆動用カムシャフト70のカムの位相が最も進角されているときを示しており、破線は吸気弁駆動用カムシャフト70のカムの位相が最も遅角されているときを示している。従って吸気弁36の開弁期間は図10において実線で示す範囲と破線で示す範囲との間で任意に設定することができ、従って吸気弁36の閉弁時期も図10において矢印Cで示す範囲内の任意のクランク角に設定することができる。
図6および図9に示される可変バルブタイミング機構Bは一例を示すものであって、例えば吸気弁の開弁時期を一定に維持したまま吸気弁の閉弁時期のみを変えることのできる可変バルブタイミング機構等、種々の形式の可変バルブタイミング機構を用いることができる。
次に図11を参照しつつ本願において使用されている用語の意味について説明する。なお、図11の(A),(B),(C)には説明のために燃焼室容積が50mlでピストンの行程容積が500mlであるエンジンが示されており、これら図11の(A),(B),(C)において燃焼室容積とはピストンが圧縮上死点に位置するときの燃焼室の容積を表している。
図11(A)は機械圧縮比について説明している。機械圧縮比は圧縮行程時のピストンの行程容積と燃焼室容積のみから機械的に定まる値であってこの機械圧縮比は(燃焼室容積+行程容積)/燃焼室容積で表される。図11(A)に示される例ではこの機械圧縮比は(50ml+500ml)/50ml=11となる。
図11(B)は実圧縮比について説明している。この実圧縮比は実際に圧縮作用が開始されたときからピストンが上死点に達するまでの実際のピストン行程容積と燃焼室容積から定まる値であってこの実圧縮比は(燃焼室容積+実際の行程容積)/燃焼室容積で表される。即ち、図11(B)に示されるように圧縮行程においてピストンが上昇を開始しても吸気弁が開弁している間は圧縮作用は行われず、吸気弁が閉弁したときから実際の圧縮作用が開始される。従って実圧縮比は実際の行程容積を用いて上記の如く表される。図11(B)に示される例では実圧縮比は(50ml+450ml)/50ml=10となる。
図11(C)は膨張比について説明している。膨張比は膨張行程時のピストンの行程容積と燃焼室容積から定まる値であってこの膨張比は(燃焼室容積+行程容積)/燃焼室容積で表される。図11(C)に示される例ではこの膨張比は(50ml+500ml)/50ml=11となる。
次に図12および図13を参照しつつ本発明において用いられている超高膨張比サイクルについて説明する。なお、図12は理論熱効率と膨張比と実圧縮比εとの関係を示しており、図13は本発明において要求エンジントルクTeに応じ使い分けられている通常のサイクルと超高膨張比サイクルとの比較を示している。
図13(A)は吸気弁が下死点近傍で閉弁し、ほぼ吸気下死点付近からピストンによる圧縮作用が開始される場合の通常のサイクルを示している。この図13(A)に示す例でも図11の(A),(B),(C)に示す例と同様に燃焼室容積が50mlとされ、ピストンの行程容積が500mlとされている。図13(A)からわかるように通常のサイクルでは機械圧縮比は(50ml+500ml)/50ml=11であり、実圧縮比もほぼ11であり、膨張比も(50ml+500ml)/50ml=11となる。即ち、通常の内燃機関では機械圧縮比と実圧縮比と膨張比とがほぼ等しくなる。
図12における実線は実圧縮比εと膨張比とがほぼ等しい場合の、即ち通常のサイクルにおける理論熱効率の変化を示している。この場合には膨張比が大きくなるほど、即ち実圧縮比が高くなるほど理論熱効率が高くなることがわかる。従って通常のサイクルにおいて理論熱効率を高めるには実圧縮比を高くすればよいことになる。しかしながら機関高負荷運転時におけるノッキングの発生の制約により実圧縮比ε、即ち膨張比は最大でも12程度までしか高くすることができず、斯くして通常のサイクルにおいては理論熱効率を十分に高くすることはできないことになる。
一方、このような状況下で機械圧縮比と実圧縮比εとを厳密に区分しつつ理論熱効率を高めることが検討され、その結果理論熱効率は膨張比が支配し、実圧縮比εが或る程度まで高くなると理論熱効率に対して実圧縮比εはほとんど影響を与えないことが見い出されたのである。即ち、実圧縮比εを高くすると爆発力は高まるが圧縮するために大きなエネルギーが必要となり、斯くして実圧縮比εを高めても理論熱効率はほとんど高くならない。これに対し、膨張比を大きくすると膨張行程時にピストンに対し押下げ力が作用する期間が長くなり、斯くしてピストンがクランクシャフトに回転力を与えている期間が長くなる。従って膨張比は大きくすれば大きくするほど理論熱効率が高くなる。図12の破線は実圧縮比εを夫々5,6,7,8,9,10に固定した状態で膨張比を高くしていった場合の理論熱効率を示している。なお、図12において黒丸は実圧縮比εを5,6,7,8,9,10としたときの理論熱効率のピークの位置を示している。図12から、実圧縮比εを例えば10といった低い値に維持した状態で膨張比を高くしたときの理論熱効率の上昇量と、図12の実線で示す如く実圧縮比εも膨張比と共に増大せしめられる場合の理論熱効率の上昇量とは大きな差がないことがわかる。
このように実圧縮比εが低い値に維持されているとノッキングが発生することがなく、従って実圧縮比εを低い値に維持した状態で膨張比を高くするとノッキングの発生を阻止しつつ理論熱効率を大巾に高めることができることになる。図13(B)は可変圧縮比機構Aおよび可変バルブタイミング機構Bを用いて、実圧縮比εを低い値に維持しつつ膨張比を高めるようにした場合の一例を示している。
図13(B)を参照すると、この例では可変圧縮比機構Aにより燃焼室容積が50mlから20mlまで減少せしめられる。一方、可変バルブタイミング機構Bによって実際のピストン行程容積が500mlから200mlになるまで吸気弁の閉弁時期が遅らされる。その結果、この例では実圧縮比は(20ml+200ml)/20ml=11となり、膨張比は(20ml+500ml)/20ml=26となる。図13(A)に示される通常のサイクルでは前述したように実圧縮比がほぼ11で膨張比が11であり、この場合に比べると図13(B)に示される場合には膨張比のみが26まで高められていることがわかる。これが超高膨張比サイクルと称される所以である。
上述したように膨張比を高くすると理論熱効率が向上し、燃費が向上する。従って膨張比はできる限り広い運転領域において高くすることが好ましい。しかしながら図13(B)に示されるように超高膨張比サイクルでは圧縮行程時の実際のピストン行程容積が小さくされるために燃焼室34内に吸入しうる吸入空気量は少なくなり、従ってこの超高膨張比サイクルは燃焼室34内に供給される吸入空気量が少ないとき、即ち要求エンジントルクTeが低いときしか採用できないことになる。従って本発明による実施例では要求エンジントルクTeが低いときには図13(B)に示す超高膨張比サイクルとされ、要求エンジントルクTeが高いときには図13(A)に示す通常のサイクルとされる。
次に図14を参照しつつ要求エンジントルクTeに応じてエンジン1がどのように制御されるかについて説明する。
図14には要求エンジントルクTeに応じた機械圧縮比、膨張比、吸気弁36の閉弁時期、実圧縮比、吸入空気量、スロットル弁46の開度および燃費の各変化が示されている。燃費は、車両が予め定められた走行モードで予め定められた走行距離を走行したときの燃料消費量を示しており、従って燃費を示す値は燃費が良好になるほど小さくなる。なお、本発明による実施例では触媒コンバータ49内の三元触媒によって排気ガス中の未燃HC,COおよびNOを同時に低減しうるように通常燃焼室34内における平均空燃比は空燃比センサ49aの出力信号に基いて理論空燃比にフィードバック制御されている。図12は、このように燃焼室34内における平均空燃比が理論空燃比とされているときの理論熱効率を示している。
一方、このように本発明による実施例では燃焼室34内における平均空燃比が理論空燃比に制御されているのでエンジントルクTeは燃焼室34内に供給される吸入空気量に比例し、従って図14に示されるように要求エンジントルクTeが低下するほど吸入空気量が減少せしめられる。従って要求エンジントルクTeが低下するほど吸入空気量を減少させるために図14において実線で示されるように吸気弁36の閉弁時期が遅らされる。このように吸気弁36の閉弁時期を遅らせることによって吸入空気量が制御されている間はスロットル弁46が全開状態に保持されている。一方、要求エンジントルクTeが或る値Teよりも低くなると吸気弁36の閉弁時期を制御することによっては吸入空気量を必要とする吸入空気量に制御しえなくなる。従って要求エンジントルクTeがこの値Te、即ち限界値Teよりも低いときには吸気弁36の閉弁時期は限界値Teのときの限界閉弁時期に保持され、このときにはスロットル弁46によって吸入空気量が制御される。
一方、前述したように要求エンジントルクTeが低いときには超高膨張比サイクルとされ、従って図14に示されるように要求エンジントルクTeが低いときには機械圧縮比を高めることによって膨張比が高くされる。ところで図12に示されるように例えば実圧縮比εを10とした場合、膨張比が35程度のときに理論熱効率がピークとなる。従って要求エンジントルクTeが低いときには膨張比が35程度になるまで機械圧縮比を高めることが好ましい。しかしながら膨張比が35程度になるまで機械圧縮比を高めるのは構造上の制約から困難である。そこで本発明による実施例では要求エンジントルクTeが低いときにはできる限り高い膨張比が得られるように機械圧縮比が構造上可能な最大機械圧縮比とされている。
一方、機械圧縮比を最大機械圧縮比に維持した状態で吸入空気量を増大すべく吸気弁36の閉弁時期が早められると実圧縮比が高くなる。しかしながら実圧縮比は最大でも12以下に維持する必要がある。従って要求エンジントルクTeが高くなって吸入空気量が増大せしめられるときには実圧縮比が最適な実圧縮比に維持されるように機械圧縮比が低下せしめられる。本発明による実施例では図14に示されるように要求エンジントルクTeが限界値Teを越えたときには実圧縮比が最適な実圧縮比に維持されるように要求エンジントルクTeが増大するにつれて機械圧縮比が低下せしめられる。
要求エンジントルクTeが高くなると機械圧縮比は最小機械圧縮比まで低下せしめられ、このときには図13(A)で示される通常のサイクルとなる。
ところで本発明による実施例ではエンジン回転数Neが低いときには実圧縮比εが9から11の間とされる。ただし、エンジン回転数Neが高くなると燃焼室34内の混合気に乱れが発生するためにノッキングが発生しずらくなり、従って本発明による実施例ではエンジン回転数Neが高くなるほど実圧縮比εが高くされる。
一方、本発明による実施例では超高膨張比サイクルとされたときの膨張比が26から30とされている。一方、図12において実圧縮比ε=5は実用上使用可能な実圧縮比の下限を示しており、この場合、膨張比がほぼ20のときに理論熱効率がピークとなる。理論空燃比がピークとなる膨張比は実圧縮比εが5よりも大きくなるにつれて20よりも高くなり、従って実用上使用する可能性のある実圧縮比εを考えると膨張比が20以上であることが好ましいと言える。従って本発明による実施例では膨張比が20以上となるように可変圧縮比機構Aが形成されている。
また、図14に示される例では機械圧縮比は要求エンジントルクTeに応じて連続的に変化せしめられている。しかしながら機械圧縮比は要求エンジントルクTeに応じて段階的に変化させることもできる。
一方、図14において破線で示すように要求エンジントルクTeが低くなるにつれて吸気弁36の閉弁時期を早めることによっても吸入空気量を制御することができる。従って、図14において実線で示される場合と破線で示される場合とをいずれも包含しうるように表現すると、本発明による実施例では吸気弁36の閉弁時期は、要求エンジントルクTeが低くなるにつれて、燃焼室34内に供給される吸入空気量を制御しうる限界閉弁時期まで吸気下死点BDCから離れる方向に移動せしめられることになる。
ところで膨張比が高くなると理論熱効率が高くなり、燃費が良好となる、即ち燃費が小さくなる。従って図14において要求エンジントルクTeが限界値Te以下のときに燃費が最も小さくなる。しかしながら限界値TeとTeの間では要求エンジントルクTeが低くなるにつれて実圧縮比が低下するのでわずかばかり燃費が悪くなる、即ち燃費が高くなる。また、要求エンジントルクTeが限界値Teよりも低い領域ではスロットル弁46が閉弁せしめられるために燃費は更に高くなる。一方、要求エンジントルクTeが限界値Teよりも高くなると膨張比が低下するために要求エンジントルクTeが高くなるにつれて燃費が高くなる。従って要求エンジントルクTeが限界値Teのとき、即ち要求エンジントルクTeの増大により機械圧縮比が低下せしめられる領域と機械圧縮比が最大機械圧縮比に維持されている領域との境界において燃費は最も小さくなる。
燃費が最も小さくなるエンジントルクTeの限界値Teはエンジン回転数Neに応じて若干変化するが、いずれにしてもエンジントルクTeを限界値Teに保持しておくことができれば最小の燃費を得られることになる。本発明ではエンジン1の要求出力Peが変化してもエンジントルクTeを限界値Teに維持するために出力調整装置2が用いられている。
次に図15を参照しつつエンジン1の制御方法について説明する。
図15は、縦軸をエンジントルクTeとし、横軸をエンジン回転数Neとして2次元表示した等燃費線a,a,a,a,a,a,a,aを示している。この等燃費線a〜aは図6に示されるエンジン1を図14に示すように制御した場合に得られる等燃費線であって、aからaに向かうに従って燃費が高くなっていく。即ち、aの内部が燃費の最も小さい領域であり、aの内部領域のOで示される点が燃費の最も小さい運転状態である。図6に示されるエンジン1では燃費が最小となるO点はエンジントルクTeが低くかつエンジン回転数Neがほぼ2000r.p.m.のときである。
図15において実線K1は、エンジントルクTeが図14に示す限界値Teとなる、即ち燃費が最小となるエンジントルクTeと機関回転数Neとの関係を示している。従ってエンジントルクTeとエンジン回転数Neを実線K1上のエンジントルクTeとエンジン回転数Neに設定すると燃費が最小となり、斯くして実線K1は最小燃費動作線と称される。この最小燃費動作線K1は点Oを通ってエンジン回転数Neの増大方向に延びる曲線の形をなしている。
図15からわかるように最小燃費動作線K1上ではエンジントルクTeはほとんど変化せず、従ってエンジン1の要求出力Peが増大したときにはエンジン回転数Neを高めることによってエンジン1の要求出力Peが満たされる。この最小燃費動作線K1上では機械圧縮比は最大機械圧縮比に固定されており、吸気弁36の閉弁時期も必要とされる吸入空気量が得られる時期に固定されている。
エンジンの設計によっては、この最小燃費動作線K1をエンジン回転数Neの増大方向にエンジン回転数Neが最大となるまでまっすぐに延びるように設定することもできる。しかしながらエンジン回転数Neが高くなるとフリクションの増大による損失が大きくなる。従って図6に示されるエンジン1では、エンジン1の要求出力Peが増大したときに機械圧縮比を最大機械圧縮比に維持した状態でエンジン回転数Neのみを増大した場合に比べ、エンジン回転数Neの増大に伴ないエンジントルクTeを増大させた場合の方が、機械圧縮比の低下により理論熱効率は低下するが、正味熱効率は高くなる。即ち、図6に示されるエンジン1ではエンジン回転数Neが高くなったときにはエンジン回転数Neのみが増大せしめられた場合よりもエンジン回転数Neと共にエンジントルクTeが増大せしめられた場合の方が燃費が小さくなる。
従って本発明による実施例では、最小燃費動作線K1は図15においてK1’で示されるようにエンジン回転数Neが高くなるとエンジン回転数Neの増大に伴ない高エンジントルクTe側に延びている。この最小燃費動作線K1’上では最小燃費動作線K1から離れるに従って吸気弁36の閉弁時期が吸気下死点に近づけられ、機械圧縮比が最大機械圧縮比から低下せしめられる。
さて、上述したように本発明による実施例では、燃費が最小となるときのエンジントルクTeとエンジン回転数Neとの関係は、これらエンジントルクTeおよびエンジン回転数Neの関数として二次元表示するとエンジン回転数Neの増大方向に延びる曲線の形をなす最小燃費動作線K1として表わされ、燃費を最小にするにはエンジン1の要求出力Peを満たすことができる限り、エンジントルクTeおよびエンジン回転数Neをこの最小燃費動作線K1に沿って変化させることが好ましい。
従って本発明による実施例ではエンジン1の要求出力Peを満たすことができる限り、エンジン1の要求出力Peの変化に応じエンジントルクTeとエンジン回転数Neが最小燃費動作線K1に沿って変化せしめられる。なお、当然のことであるがこの最小燃費動作線K1そのものが予めROM22内に記憶されているわけではなく、最小燃費動作線K1,K1’を表すエンジントルクTeとエンジン回転数Neの関係が予めROM22内に記憶されている。また、本発明による実施例ではエンジントルクTeとエンジン回転数Neは最小燃費動作線K1の範囲内において最小燃費動作線K1に沿って変化せしめられるが、エンジントルクTeおよびエンジン回転数Neの変化範囲を最小燃費動作線K1’上まで拡張することもできる。
次に、これら最小燃費動作線K1,K1’以外の動作線について説明する。
図15を参照すると、エンジントルクTeとエンジン回転数Neの関数として二次元表示したときに最小燃費動作線K1,K1’よりも高エンジントルクTe側に破線K2で示される高トルク動作線が設定されている。実際にはこの高トルク動作線K2を表すエンジントルクTeとエンジン回転数Neとの関係が予め定められており、この関係が予めROM22内に記憶されている。
次にこの高トルク動作線K2について図17を参照しつつ説明する。図17は、縦軸をエンジントルクTeとし、横軸をエンジン回転数Neとして2次元表示した等燃費線b,b,b,bを示している。この等燃費線b〜bは図6に示されるエンジン1において機械圧縮比を最小値まで低下せしめた状態でもってエンジン1が運転された場合の、即ち図13(A)に示す通常のサイクルの場合の燃費線を示しており、bからbに向かうに従って燃費が高くなっていく。即ち、bの内部が燃費の最も小さい領域であり、bの内部領域のOで示される点が燃費の最も小さい運転状態となる。図17に示されるエンジン1では燃費が最小となるO点はエンジントルクTeが高くかつエンジン回転数Neが2400r.p.m.付近のときである。
本発明による実施例では高トルク動作線K2は機械圧縮比が最小値まで低下せしめられた状態でエンジン1が運転された場合に燃費が最小となる曲線とされている。
再び図15を参照すると、エンジントルクTeとエンジン回転数Neの関数として二次元表示したときに高トルク動作線K2よりも更に高トルク側に、全負荷運転の行われる全負荷動作線K3が設定されている。この全負荷動作線K3を表すエンジントルクTeとエンジン回転数Neとの関係は予め求められており、この関係は予めROM22内に記憶されている。
図16(A)および(B)は図15のf−f線に沿ってみたときの燃費の変化と機械圧縮比の変化を示している。図16に示されるように燃費は最小燃費動作線K1上のO点において最小となり、高トルク動作線K2上の点Oに向かって高くなる。また、機械圧縮比は最小燃費動作線K1上の点Oでは最大となっており、点Oに向かって次第に低下する。また、吸入空気量はエンジントルクTeが高くなるにつれて多くなるので吸入空気量は最小燃費動作線K1上の点Oから点Oに向けて増大し、吸気弁36の閉弁時期は点Oから点Oに向かうに従って吸気下死点に近づけられることになる。
図18は、図3(A)に示されるエンジン1の等出力線Pe〜Peと各動作線K1,K2,K3に加えて、第1の境界出力PYおよび第2の境界出力PZからなる二つの境界出力が示されている。図18からわかるように第1の境界出力PYの等出力線は最小燃費動作線K1とK1’の交点を通っており、第2の境界出力PZの等出力線は高トルク動作線K2に接するように延びている。
さて、前述したように本発明による実施例では、エンジン1の要求出力Peが増大したときにはエンジン1の要求出力Peを満たすことができる限り、エンジントルクTeとエンジン回転数Neは最小燃費動作線K1に沿って変化せしめられる。即ち、本発明による実施例ではエンジン1の要求出力Peが予め定められている第1の境界出力PYよりも低いときには機械圧縮比を予め定められた圧縮比以上に維持した状態でエンジン回転数を変化させることによりエンジンの要求出力を満たす最小燃費維持制御が行われる。
これに対し、最小燃費動作線K1上のエンジントルクTeとエンジン回転数Neではエンジン1の要求出力Peを満たせないときには、即ちエンジンの要求出力が第1の境界出力PYを越えて増大したときには機械圧縮比を予め定められた圧縮比、即ち20以下に低下させた後、エンジントルクTeを増大させる出力増大制御が行われる。
この出力増大制御は、吸気弁36の閉弁時期を制御して燃焼室内34への吸入空気量を増大させ、それによりエンジントルクTeとエンジン回転数Neを最小燃費動作線K1上の点からエンジントルクTeが増大する方向に変化させることによって行われる。
次に図19から図28を参照しつつエンジントルクTeとエンジン回転数Neの制御方法を示す2つの実施例について説明する。なお、図18,19,21,22,25,26には図18と同じ等エンジン出力線Pe〜Pe、動作線K1,K2,K3および境界出力PY,PZが示されている。
図19にはエンジン1の出力がPeであって最小燃費動作線K1上の点Rで示される運転状態のときにエンジン1の要求出力PeがPeになった場合が示されている。この場合には前述した最小燃費維持制御が行われる。即ち、エンジンの要求出力Peの変化に応じエンジントルクTeとエンジン回転数Neが矢印で示されるように最小燃費動作線K1に沿って点Rから点Peまで変化せしめられる。
なお、このとき実際には点Rから点Peまでの最小燃費動作線K1上のいくつかの点における要求エンジントルクTeXと要求エンジン回転数NeXが求められ、エンジントルクTeとエンジン回転数Neが最小燃費動作線K1に沿って点Rから点Peまで変化するように、求められた要求エンジントルクTeXと要求エンジン回転数NeXの中から要求エンジントルクTeXと要求エンジン回転数NeXが順次設定される。
一方、図19にはエンジン1の出力がPeであって最小燃費動作線K1上の点Peで示される運転状態のときにエンジン1の要求出力がPeになった場合も示されている。この場合にも前述した最小燃費維持制御が行われる。即ち、エンジントルクTeとエンジン回転数Neが矢印で示されるように最小燃費動作線K1に沿って点Peから点Rまで変化せしめられる。
図20はこのような最小燃費維持制御が行われているときの機械圧縮比、吸気弁36の閉弁時期、エンジントルクTeおよびエンジン回転数Neの変化を示している。なお、図20においてMAXは最大機械圧縮比を示しており、MINは最小機械圧縮比を示している。また、図20において時刻tはエンジンの要求出力がPeからPeに変化したときを示しており、時刻tはエンジンの要求出力がPeからPeに変化したときを示している。
図20からわかるように最小燃費維持制御が行われているときにはエンジンの要求出力が変化しても機械圧縮比および吸気弁36の閉弁時期は変化しない。これに対し、エンジンの要求出力がPeからPeに変化したときにはエンジン回転数Neが増大し、エンジンの要求出力がPeからPeに変化したときにはエンジン回転数Neが減少する。このときエンジントルクTeはほとんど変化しない。
図21にはエンジン1の出力がPeであって最小燃費動作線K1上の点Rで示される運転状態のときに加速運転が行われ、エンジン1の要求出力PeがPeになった場合が示されている。この場合にはエンジン1の要求出力Peが第1の境界出力PYよりも高いので出力増大制御が行われる。即ち、まず初めに機械圧縮比が低下せしめられ、次いでエンジントルクTeとエンジン回転数Neが最小燃費動作線K1上の点Rから、エンジンの出力が要求出力Peとなる高トルク動作線K2上の点Peまで増大せしめられる。
この場合には、最小燃費動作線K1上の点Rと高トルク動作線K2上の点Peとを結ぶ直線R−Pe上のいくつかの点における要求エンジントルクTeXと要求エンジン回転数NeXが求められ、エンジントルクTeとエンジン回転数Neがこの直線R−Peに沿って点Rから点Peまで変化するように求められた要求エンジントルクTeXと要求エンジン回転数NeXの中から要求エンジントルクTeXと要求エンジン回転数NeXが順次設定される。
一方、高トルク動作線K2上の点Peで示されるときにエンジンの要求出力がPeになった場合には図21に示されるようにエンジントルクTeとエンジン回転数Neが高トルク動作線K2上の点Peから、エンジンの出力が要求出力Peとなる最小燃費動作線K1上の点Rまで直線R−Peに沿って減少せしめられる。
図22にはエンジン1の出力がPeであって最小燃費動作線K1上の点Rで示される運転状態のときに加速運転が行われ、エンジン1の要求出力Peが第2の境界出力PZを越えた場合、特にエンジン1の要求出力Peが最大出力になった場合を示している。この場合にはまず初めに機械圧縮比が低下せしめられ、次いでエンジントルクTeとエンジン回転数Neが最小燃費動作線K1上の点Rから、エンジンの出力が要求出力Peとなる全負荷動作線K3上の点Peまで、最小燃費動作線K1上の点Rと全負荷動作線K3上の点Peとを結ぶ直線R−Peに沿って増大せしめられる。
一方、全出力動作線K3上の点Peで示されるときにエンジンの要求出力がPeになった場合には図22に示されるようにエンジントルクTeとエンジン回転数Neが全負荷動作線K3上の点Peから、エンジンの出力が要求出力Peとなる最小燃費動作線K1上の点Rまで直線R−Peに沿って減少せしめられる。
図23は図21および図22に示される出力増大制御が行われたときの機械圧縮比、吸気弁36の閉弁時期、エンジントルクTeおよびエンジン回転数Neの変化を示している。なお、図23においても時刻tはエンジンの要求出力がPeからPeに変化したときを示しており、時刻tはエンジンの要求出力がPeからPeに変化したときを示している。
図23に示されるようにエンジンの要求出力がPeからPeに変化するとまず初めに機械圧縮比が減少せしめられ、機械圧縮比の減少作用が完了した後、吸気弁34の閉弁時期を吸気下死点に近づけることによって、即ち吸入空気量を増大することによってエンジントルクTeおよび機関回転数Neが増大せしめられる。この場合、実際にはエンジントルクTeとエンジン回転数Neが高トルク動作線K2上にあるときの目標機械圧縮比が予め設定されており、出力増大制御が行われたときには機械圧縮比がこの目標機械圧縮比まで低下せしめられた後、エンジントルクTeとエンジン回転数Neが最小燃費動作線K1上の値から高トルク動作線K2上の値まで変化せしめられる。
前述したように本発明による実施例では高トルク動作線K2は機械圧縮比が最小値まで低下せしめられた状態でエンジンが運転された場合に燃費が最小となる曲線であり、従って本発明による実施例では目標機械圧縮比は最小機械圧縮比とされている。従って本発明による実施例では出力増大制御が行われると機械圧縮比が最大機械圧縮比MAXから最小機械圧縮比まで減少せしめられることになる。
機械圧縮比を減少させるには時間を要する。従ってエンジンの要求出力が増大したときにただちに吸入空気量を増大すべく吸気弁34の閉弁時期を吸気下死点に近づけると機械圧縮比の減少作用が追い付かないために実圧縮比が極度に高くなってしまい、その結果、ノッキングを発生することになる。そこで本発明ではこのようにノッキングが発生するのを阻止するためにエンジンの要求出力が増大したときにはまず初めに機械圧縮比を減少させるようにしている。
機械圧縮比が低下すると実圧縮比が低下する。このとき実圧縮比が低下しすぎないように本発明による実施例では図23に示されるように機械圧縮比が低下するにつれて吸気弁34の閉弁時期が少しずつ吸気下死点に近づけられ、機械圧縮比が最小機械圧縮比MINになるとエンジントルクTeおよびエンジン回転数Neを増大すべく吸気弁34の閉弁時期が急速に吸気下死点に近づけられる。なお、加速運転時に車両に要求される要求出力の増大作用がエンジン出力の増大作用によってカバーされていない場合にはエンジン出力の不足分はモータジェネレートMG1の出力増大により補填されている。
一方、時刻tにおいてエンジンの要求出力がPeからPeになったときには吸気弁34の閉弁時期が吸気下死点から離れる方向に移動せしめられてエンジントルクTeとエンジン回転数Neが低下せしめられる。次いでエンジンの出力がPeになると機械圧縮比が最小機械圧縮比MINから最大機械圧縮比MAXまで増大せしめられる。このように吸気弁34の閉弁時期が吸気下死点から離れる方向に移動せしめられた後に機械圧縮比が増大せしめられるのもノッキングの発生を阻止するためである。
図21に示されるような出力増大制御が行われてエンジントルクTeとエンジン回転数Neが高トルク動作線K2上の値に達した後は、エンジントルクTeとエンジン回転数Neはエンジンの要求出力が第1の境界出力PY以上である限り、高トルク動作線K2に沿って変化せしめられる。
また、図22に示されるような出力増大制御が行われてエンジントルクTeとエンジン回転数Neが全負荷動作線K3上の値に達した後は、エンジントルクTeとエンジン回転数Neはエンジンの要求出力が第2の境界出力PZ以上である限り、全負荷動作線K3に沿って変化せしめられる。
即ち、本発明による実施例ではエンジントルクTeとエンジン回転数Neは通常いずれかの動作線K1,K2,K3上の値に維持されており、出力増大制御時等を除いてエンジントルクTeとエンジン回転数Neが動作線K1とK2との間、或いは動作線K2とK3との間の値に維持されることはない。例えばエンジントルクTeとエンジン回転数Neが動作線K1とK2との間の任意の値に維持されるようにすると機械圧縮比が頻繁に切換えられることになり、可変圧縮比機構Aの耐久性が問題となる。
これに対し、本発明の実施例におけるようにエンジントルクTeとエンジン回転数Neを各動作線K1,K2,K3の間に維持させず、各動作線K1,K2,K3上に維持させるようにすると機械圧縮比の切換え頻度が極度に減少し、斯くして可変圧縮比機構Aの耐久性を確保することができる。
図24は図19から図23に示される第1実施例を実行するための運転制御ルーチンを示しており、このルーチンは一定時間毎の割込みによって実行される。
図24を参照すると、まず初めにステップ200において前回の割込み時にエンジンの要求出力Peが第1の境界出力PYよりも低かったか否かが判別される。前回の割込み時にPe<PYであったときにはステップ201に進んで今回の割込み時にPe<PYであるか否かが判別される。今回の割込み時にPe<PYのとき、即ち継続してエンジンの要求出力Peが第1の境界出力PYよりも低いときにはステップ202に進み、エンジントルクTeとエンジン回転数Neが燃費維持動作線K1に沿って制御される。
一方、ステップ200において前回の割込み時にPe<PYでなかったと判断されたときにはステップ203に進んで今回の割込み時にPe<PYであるか否かが判別される。今回の割込み時にPe<PYでなかったとき、即ち継続してエンジンの要求出力Peが第1の境界出力PYよりも高いときにはステップ204に進み、エンジンの要求出力Peが第2の境界出力PZよりも低いか否かが判別される。Pe<PZのときにはステップ205に進んでエンジントルクTeとエンジン回転数Neが高トルク動作線K2に沿って制御される。これに対し、ステップ204においてPe≧PZであると判別されたときにはステップ206に進んでエンジントルクTeとエンジン回転数Neが全負荷動作線K3に沿って制御される。
一方、ステップ201において今回の割込み時にPe<PYでないと判断されたとき、即ちエンジンの要求出力が第1の境界出力PYを越えたときにはステップ207にジャンプする。ステップ207では機械圧縮比の低下処理が完了したか否かが判別され、機械圧縮比の低下処理が完了していないときにはステップ208に進んで機械圧縮比が低下せしめられる。次いでステップ207において機械圧縮比の低下処理が完了したと判断されたときにはステップ209に進んで出力増大制御が行われる。
一方、ステップ203において今回の割込み時にPe<PYであると判断されたとき、即ちエンジンの要求出力が第1の境界出力PYよりも低くなったときにはステップ210にジャンプする。ステップ210ではエンジン出力の減少制御が完了したか否かが判別され、エンジン出力の減少制御が完了していないときにはステップ211に進んでエンジン出力の減少制御が行われる。次いでステップ210においてエンジン出力の減少制御が完了したと判断されたときにはステップ212に進んで機械圧縮比の増大処理が行われる。
図25から図28に第2実施例を示す。この実施例では、図25および図27に示されるようにエンジン1の出力がPeであって最小燃費動作線K1上の点Rで示される運転状態のときにエンジンの要求出力Peが第1の境界出力PYを越えたときには、まず初めにエンジン回転数Neが最小燃費動作線K1に沿って、要求出力Peを満たす高トルク動作線K2上におけるエンジン回転数まで増大せしめられ、次いで機械圧縮比が最大機械圧縮比MAXから最小機械圧縮比MINまで低下せしめられ、次いでエンジン回転数Neを一定に維持した状態で出力増大制御が行われる。
即ち、この場合にはまず初めに要求出力Peを満たす高トルク動作線K2上の目標エンジントルクと目標エンジン回転数が求められ、次いでエンジン回転数Neが目標エンジン回転数とされ、次いで機械圧縮比を目標機械圧縮比まで低下させた後、エンジントルクTeが最小燃費動作線K1上の値から高トルク動作線K2上の目標エンジントルクまで増大せしめられる。
これに対し、エンジン1の出力が高トルク動作線K2上の点Peで示される運転状態のときにエンジンの要求出力Peが第1の境界出力PYよりも低くなったときには、まず初めにエンジン回転数Neを一定に維持した状態で出力減少制御が行われ、次いで機械圧縮比が最小機械圧縮比MINから最大機械圧縮比MAXまで増大せしめられ、次いでエンジン回転数Neが低下せしめられる。
一方、図26に示されるようにエンジン1の出力がPeであって最小燃費動作線K1上の点Rで示される運転状態のときにエンジンの要求出力Peが第2の境界出力PZを越えたときには、図25の場合と同様に図27に示される如くまず初めにエンジン回転数Neが最小燃費動作線K1に沿って、要求出力Peを満たす全負荷動作線K3上におけるエンジン回転数まで増大せしめられ、次いで機械圧縮比が最大機械圧縮比MAXから最小機械圧縮比MINまで低下せしめられ、次いでエンジン回転数Neを一定に維持した状態で出力増大制御が行われる。
これに対し、エンジン1の出力が全負荷動作線K3上の点Peで示される運転状態のときにエンジンの要求出力Peが第1の境界出力PYよりも低くなったときにはまず初めにエンジン回転数Neを一定に維持した状態で出力減少制御が行われ、次いで機械圧縮比が最小機械圧縮比MINから最大機械圧縮比MAXまで増大せしめられ、次いでエンジン回転数Neが低下せしめられる。
エンジントルクTeおよびエンジン回転数Neが最小燃費動作線K1上に制御されているときにエンジン回転数Neを上昇させるとエンジンの出力が増大する。一方、前述したようにエンジン回転数NeはモータジェネレータMG1によって制御され、このモータジェネレータMG1によるエンジン回転数Neの制御は極めて応答性がよい。従って図25或いは図26に示されるように加速要求があったときにエンジン回転数Neを増大させるようにするとエンジンの出力がただちに増大し、斯くして良好な加速感を得ることができる。
図28は図25から図27に示される第2実施例を実行するための運転制御ルーチンを示しており、このルーチンも一定時間毎の割込みによって実行される。なお、このルーチンにおいてステップ300からステップ306は図24に示されるルーチンのステップ200からステップ206と同じであるのでステップ300からステップ306については説明を省略する。
図28を参照するとこの第2実施例では、ステップ301において今回の割込み時にPe<PYでないと判断されたとき、即ちエンジンの要求出力が第1の境界出力PYを越えたときにはステップ307にジャンプする。ステップ307ではエンジン回転数Neの増大処理が完了したか否かが判別され、エンジン回転数の増大処理が完了していないときにはステップ308に進んで、エンジン回転数Neが増大せしめられる。次いでステップ307においてエンジン回転数Neの増大処理が完了したと判断されたときにはステップ309に進む。
ステップ309では機械圧縮比の低下処理が完了したか否かが判別され、機械圧縮比の低下処理が完了していないときにはステップ310に進んで機械圧縮比が低下せしめられる。次いでステップ309において機械圧縮比の低下処理が完了したと判断されたときにはステップ311に進んで出力増大制御が行われる。
一方、ステップ303において今回の割込み時にPe<PYであると判断されたとき、即ちエンジンの要求出力が第1の境界出力PYよりも低くなったときにはステップ312にジャンプする。ステップ312ではエンジン出力の減少制御が完了したか否かが判別され、エンジン出力の減少制御が完了していないときにはステップ313に進んでエンジン出力の減少制御が行われる。次いでステップ312においてエンジン出力の減少制御が完了したと判断されたときにはステップ314に進む。
ステップ314では機械圧縮比の増大処理が完了したか否かが判別され、機械圧縮比の増大処理が完了していないときにはステップ315に進んで機械圧縮比が増大せしめられる。次いでステップ314において機械圧縮比の増大処理が完了したと判断されたときにはステップ316に進んでエンジン回転数Neが減少せしめられる。
1…火花点火式エンジン
2…出力調整装置
30…クランクケース
31…シリンダブロック
34…燃焼室
36…吸気弁
A…可変圧縮比機構
B…可変バルブタイミング機構
MG1,MG2…モータジェネレータ

Claims (9)

  1. 同一のエンジン出力の得られる所望のエンジントルクとエンジン回転数との組合せを設定可能とする出力調整装置を具備したエンジン制御装置において、機械圧縮比を変更可能な可変圧縮比機構と、吸気弁の閉弁時期を制御可能な可変バルブタイミング機構とを具備しており、エンジンの要求出力が予め定められている境界出力よりも低いときには機械圧縮比を予め定められた圧縮比以上に維持した状態でエンジン回転数を変化させることによりエンジンの要求出力を満たす最小燃費維持制御が行われ、エンジンの要求出力が上記境界出力を越えて増大したときには機械圧縮比を上記予め定められた圧縮比以下に低下させた後、エンジントルクを増大させる出力増大制御を行うようにしたエンジン制御装置。
  2. 上記出力増大制御は、吸気弁の閉弁時期を制御して燃焼室内への吸入空気量を増大させることによって行われる請求項1に記載のエンジン制御装置。
  3. 上記予め定められた圧縮比が20である請求項1に記載のエンジン制御装置。
  4. 燃費が最小となるときのエンジントルクとエンジン回転数との関係は、これらエンジントルクおよびエンジン回転数の関数として二次元表示するとエンジン回転数の増大方向に延びる曲線の形をなす最小燃費動作線として表わされ、上記最小燃費維持制御が行われるときにはエンジンの要求出力の変化に応じエンジントルクとエンジン回転数が該最小燃費動作線に沿って変化せしめられる請求項1に記載のエンジン制御装置。
  5. エンジントルクとエンジン回転数の関数として二次元表示したときに上記最小燃費動作線よりも高エンジントルク側に、高トルク動作線として表されるエンジントルクとエンジン回転数との関係が予め定められており、エンジントルクとエンジン回転数が上記高トルク動作線上にあるときの目標機械圧縮比が予め設定されており、上記出力増大制御が行われるときには機械圧縮比を該目標機械圧縮比まで低下させた後、エンジントルクとエンジン回転数が該最小燃費動作線上の値から該高トルク動作線上の値に変化せしめられる請求項4に記載のエンジン制御装置。
  6. 上記目標機械圧縮比が機械圧縮比の最小値であり、上記高トルク動作線は機械圧縮比が最小値まで低下せしめられた状態でエンジンが運転された場合に燃費が最小となる曲線とされている請求項5に記載のエンジン制御装置。
  7. 上記出力増大制御が行われてエンジントルクとエンジン回転数が上記高トルク動作線上の値に達した後は、エンジントルクとエンジン回転数はエンジンの要求出力が上記境界出力以上である限り、該高トルク動作線に沿って変化せしめられる請求項5に記載のエンジン制御装置。
  8. エンジントルクとエンジン回転数の関数として二次元表示したときに上記高トルク動作線よりも更に高トルク側に、全負荷動作線として表されるエンジントルクとエンジン回転数との関係が予め求められており、更に高トルクが要求されるときにはエンジントルクとエンジン回転数が該全負荷動作線上に沿って変化せしめられる請求項5に記載のエンジン制御装置。
  9. エンジントルクとエンジン回転数の関数として二次元表示したときに上記最小燃費動作線よりも高エンジントルク側に、高トルク動作線として表されるエンジントルクとエンジン回転数との関係が予め定められており、エンジントルクとエンジン回転数が上記高トルク動作線上にあるときの目標機械圧縮比が予め設定されており、エンジンの要求出力が上記境界出力を越えて増大したときには該要求出力を満たす該高トルク動作線上の目標エンジントルクと目標エンジン回転数が初めに求められ、次いでエンジン回転数が該目標エンジン回転数とされ、次いで機械圧縮比を該目標機械圧縮比まで低下させた後、エンジントルクが該最小燃費動作線上の値から該高トルク動作線上の該目標エンジントルクまで増大せしめられる請求項4に記載のエンジン制御装置。
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