JPWO2010106980A1 - 無機微粒子分散ペースト組成物 - Google Patents

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Abstract

本発明は、低温で脱脂可能であり、分散性、貯蔵安定性に優れる無機微粒子分散ペースト組成物を提供することを目的とする。本発明は、(メタ)アクリル樹脂と無機微粒子と有機溶剤とを含有する無機微粒子分散ペースト組成物であって、前記(メタ)アクリル樹脂は、分子末端にアミノ基又はアミド基を有し、かつ、ポリスチレン換算による重量平均分子量が5000〜100000である無機微粒子分散ペースト組成物である。

Description

本発明は、低温で脱脂可能であり、分散性、貯蔵安定性に優れる無機微粒子分散ペースト組成物に関する。
近年、導電性粉末、セラミック粉末等の無機微粒子をバインダー樹脂に分散させた無機微粒子分散ペースト組成物が、様々な形状の焼成体を得るために用いられている。特に、無機微粒子として蛍光体をバインダー樹脂に分散させた蛍光体ペースト組成物や、低融点ガラスを分散させたガラスペーストは、プラズマディスプレイ等に用いられ、近年需要が高まりつつある。
無機微粒子分散ペースト組成物に用いるバインダー樹脂としては、チキソ性を有するエチルセルロース等のセルロース系樹脂を用いることが一般的である。しかし、無機微粒子を分散させ、スクリーン印刷でパターンを印刷後、脱脂、焼成を行い、無機微粒子層を得るというプロセスを考慮した場合、セルロース系樹脂は熱分解性が悪いため、より高温で脱脂しなければならず、生産工程で大きなエネルギーが必要となる等の問題があった。
このような問題に対し、熱分解性がよく、低温で脱脂することが可能であるアクリル系樹脂を用いる方法が検討され、例えば、特許文献1には、アクリル系樹脂を用いた無機微粒子分散ペースト組成物が開示されている。エチルセルロースを用いた無機微粒子分散ペースト組成物と、低温で脱脂可能なアクリル系樹脂を用いた無機微粒子分散ペースト組成物とを比較した場合、エチルセルロースを用いた無機微粒子分散ペースト組成物の方が無機微粒子の沈降が起きにくい。これはセルロース分子中の水酸基が、分散安定性に影響を及ぼしているためである。従って、アクリル樹脂中の単量体のエステル置換基にエチルセルロースと同程度に水酸基等の極性基を導入すると、分散性が向上することが予想されるが、実際には熱分解性がエチルセルロースとほとんど差が無いものとなっていた。
そこで、特許文献2では、アクリル樹脂のエステル置換基に極性基をほとんど導入せずに、ペースト組成物中に分散剤を少量添加することにより、ペースト組成物の貯蔵安定性を高める方法が検討されている。この場合、ガラス粉末、セラミックス粉末、蛍光体等は、アミノ基を有する分散剤を添加することで分散安定性が改善する傾向がある反面、用いられる分散剤はエチルセルロースよりも遙かに熱分解性が悪く、少量であっても、焼結後の残渣になりやすくなっていた。
一方、アクリル樹脂中のエステル置換基にアミノ基を導入する方法も試みられているが、ごく少量のアミノ基を導入した場合でも、アクリル樹脂の熱分解性が大幅に悪化し、また、アミノ基とアクリル単量体との間でマイケル付加反応を生じることで、巨大分子化する傾向があり、アクリル樹脂の分子量を小さく調整することが困難となっていた。
特開2004−002164号公報 特許3832177号公報
本発明は、低温で脱脂可能であり、分散性、貯蔵安定性に優れる無機微粒子分散ペースト組成物を提供することを目的とする。
本発明は、(メタ)アクリル樹脂と無機微粒子と有機溶剤とを含有する無機微粒子分散ペースト組成物であって、前記(メタ)アクリル樹脂は、分子末端にアミノ基又はアミド基を有し、かつ、ポリスチレン換算による重量平均分子量が5000〜100000である無機微粒子分散ペースト組成物である。
以下に本発明を詳述する。
本発明者らは、鋭意検討の結果、(メタ)アクリル樹脂の分子末端にアミノ基又はアミド基を導入することにより、アクリル樹脂の熱分解性を悪化させることなく、アミノ基又はアミド基を導入しない場合と比較して、分散性、貯蔵安定性を大幅に向上させることが可能となることを見出した。また、(メタ)アクリル樹脂の分子末端にアミノ基又はアミド基を導入することにより、重量平均分子量を印刷性に適した範囲に調整可能となることも見出し、本発明を完成させるに至った。
本発明の無機微粒子分散ペースト組成物は、バインダー樹脂として(メタ)アクリル樹脂を含有する。
上記(メタ)アクリル樹脂としては350〜400℃程度の低温で分解するものであれば特に限定されないが、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、tert−ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、イソボロニル(メタ)アクリレート、n−ステアリル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート及びポリオキシアルキレン構造を有する(メタ)アクリルモノマーからなる群より選択される少なくとも1種からなる重合体が好適に用いられる。ここで、例えば(メタ)アクリレートとは、アクリレート又はメタクリレートを意味する。
なかでも、少ない樹脂の量で高い粘度を得ることができることから、ガラス転移温度(Tg)が高く、かつ、低温脱脂性に優れるメチルメタクリレートの重合体であるポリメチルメタクリレート(Tg105℃)が好適である。
本発明の無機微粒子分散ペースト組成物において、無機微粒子として蛍光体微粒子を使用する場合、上記(メタ)アクリル樹脂はメチルメタクリレートからなる重合体を用いることが好ましい。上記メチルメタクリレートからなる重合体を用いることで、焼結後の有機残渣を低減することができ、蛍光体微粒子の輝度特性を改善することが可能となる。
上記(メタ)アクリル樹脂は、分子末端にアミノ基又はアミド基を有する。
上記(メタ)アクリル単量体のエステル置換基にアミノ基やアミド基等のように相互作用性の高い官能基を導入した場合、焼成工程において、(メタ)アクリル樹脂の解重合が阻害され、熱分解終了温度が高くなり、熱分解性が極めて悪化する。
例えば、釣り竿やゴルフクラブに用いられているカーボン繊維の原料はアミノアクリレートポリマーを焼成した物であり、アミノ基の存在によって焼成時に炭化が促進される。
しかし、分子末端にアミノ基又はアミド基を導入した場合は、解重合を阻害せず、熱分解終了温度には殆ど影響しない。
また、ガラス粉末、セラミックス粉末、蛍光体等は、アミノ基又はアミド基と相互作用性が高く、上記(メタ)アクリル樹脂と併用してペースト化した場合、一方の分子末端がセラミックス等の微粒子表面に吸着し、他方は有機溶剤側へ伸びた形態となるため、微粒子の再凝集を防ぎ、分散安定性を向上させることができる。なお、無機微粒子分散ペースト組成物では、無機微粒子の分散性は分子鎖の末端数に依存する。
また、アミノ基又はアミド基が、分子末端に存在することで、(メタ)アクリル樹脂と有機溶剤とが相溶せず適度な相分離(ミクロ相分離)を発現し、充分な粘度(チキソ性)は有したまま粘着力が低下するため、延糸が発生したりせずスクリーン印刷性が向上する。更に、分子末端にアミノ基又はアミド基を有する(メタ)アクリル樹脂の重量平均分子量を適度に小さくすることで、ミクロ相分離性を押さえて分散性のみが改善し、ニュートン粘性を示すペーストも作成することができる。
上記(メタ)アクリル樹脂は、分子末端にアミノ基又はアミド基を有するものであるが、本発明の効果を損なわない範囲で上記アミノ基、アミド基の一種であるイミダゾリン基やピロリジノ基等を有していてもよい。これにより、ガラス粉末、セラミックス粉末や、蛍光体等との親和性が高くなる。
上記(メタ)アクリル樹脂のポリスチレン換算による重量平均分子量の下限は5000、上限は100000である。上記重量平均分子量が5000未満であると、充分な粘度を発現することができないために印刷用ペーストに適さず、100000を超えると、本発明の無機微粒子分散ペースト組成物の粘着力が高くなり、延糸が発生したりし、スクリーン印刷性等に用いることが難しくなる。上記重量平均分子量の好ましい上限は50000であり、より好ましい上限は40000である。特に、重量平均分子量が10000〜20000であると、スクリーン印刷時に鮮明な像が得られるため好ましい。
なお、ポリスチレン換算による重量平均分子量の測定は、カラムとして例えばカラムLF−804(昭和電工社製)を用いてGPC測定を行うことで得ることができる。
なお、本発明の無機微粒子分散ペースト組成物に用いるバインダー樹脂として、(メタ)アクリル樹脂重合反応の後の反応溶液をそのまま用いる場合には、重合溶液にモノマーやオリゴマー等の低分子量成分が含まれないことが好ましい。
上記(メタ)アクリル樹脂の分子量分布(重量平均分子量/数平均分子量=Mw/Mn)は3以下であることが好ましく、より好ましくは2.5以下である。
分子量分布が3を超えると、重合溶液中のオリゴマー等の低分子量成分が可塑剤となり、無機微粒子分散ペースト組成物に充分な粘度が得られず、スクリーン印刷性が悪くなることがあり、また高分子量成分が糸曳性を悪化させる場合がある。
本発明の無機微粒子分散ペースト組成物における(メタ)アクリル樹脂の含有量としては特に限定されないが、好ましい下限は5重量%、好ましい上限は25重量%である。上記(メタ)アクリル樹脂の含有量が5重量%未満であると、無機微粒子分散ペースト組成物に充分な粘度が得られず、スクリーン印刷性が悪くなることがあり、25重量%を超えると、無機微粒子分散ペースト組成物の粘度、粘着力が高くなりすぎてスクリーン印刷性が悪くなることがある。
上記(メタ)アクリル樹脂を作製する方法としては、例えば、アミノ基又はアミド基を有する重合開始剤のもとで、上述した(メタ)アクリル系モノマーをフリーラジカル重合法、リビングラジカル重合法、イニファーター重合法、アニオン重合法、リビングアニオン重合法等の従来公知の方法で共重合する方法や、アミノ基又はアミド基を有する連鎖移動剤のもとで、上述した(メタ)アクリル系モノマーをフリーラジカル重合法、リビングラジカル重合法、イニファーター重合法、アニオン重合法、リビングアニオン重合法等の従来公知の方法で共重合する方法等が挙げられる。なお、これらの方法は併用してもよい。
しかし、より多くの分子末端にアミノ基又はアミド基を導入するためには、ラジカル重合開始剤としてアミノ基又はアミド基を有する重合開始剤を用いることが好ましい。
また、(メタ)アクリル樹脂の分子末端のみにアミノ基又はアミド基が導入されたことは、例えば、13C−NMRにより確認することができる。
上記(メタ)アクリル樹脂を作製する方法のうち、ラジカル重合を用いる場合について説明する。
一般的なラジカル重合は下記(1)〜(4)に示す素反応からなる。式中、Iはラジカル(重合)開始剤、Mはモノマー、Pはモノマーが重合して得られるポリマーである。
下記式(1)〜(4)に示すように、ラジカル重合によって作製されたポリマーの分子末端にはラジカル開始剤が付加される。従って、(メタ)アクリル樹脂の分子末端に導入するアミノ基又はアミド基を有するラジカル開始剤を選定することで、(メタ)アクリル樹脂の分子末端に所望のアミノ基又はアミド基を導入することができる。
→ 2I・ (1);ラジカル生成反応
I・ + M → I−M・(P・とする) (2);開始反応
P・ + M → P−M・(Pn・とする) (3);成長反応
Pn・ + Pn・ → Pn−Pn (4);停止反応
上記(メタ)アクリル樹脂を作製する方法のうち、連鎖移動剤のもとで、ラジカル重合を行う場合について説明する。
例えば、メルカプト基を有する連鎖移動剤を反応系に導入した場合、下記式(5)に示す連鎖移動反応が起こる。このような連鎖移動反応によって、連鎖移動剤からポリマーを延長することができる。従って、(メタ)アクリル樹脂の分子末端に導入するアミノ基又はアミド基と、メルカプト基を有する連鎖移動剤を選定することで、(メタ)アクリル樹脂の分子末端に所望のアミノ基又はアミド基を導入することができる。
なお、上記連鎖移動剤を用いる場合、反応系中にはラジカル開始剤から成長したポリマーも存在することから、上述したラジカル開始剤を用いてラジカル重合を用いる場合と比較して、導入できる官能基数は少なくなる。従って、アミノ基又はアミド基を有するラジカル重合開始剤を用いる方法がより好ましい。
P・ + SH → P + S・ (5);連鎖移動反応
上記(メタ)アクリル樹脂は、特に、シアノ基を有しないアゾ系重合開始剤及びテルペン系溶剤を用いて重合されてなるものであることが好ましい。
シアノ基を有するアゾ系重合開始剤は、化合物自体の安全性には問題ないが、加熱分解により生じた分解ラジカルが、他の物質から水素原子を引き抜き、安定化した場合、非常に毒性の高い化学物質となる。上記シアノ基を有しないアゾ系重合開始剤を用いて重合を行う場合は、このような問題が起こらない。
また、アゾ系重合開始剤を用いて重量平均分子量5000〜100000の(メタ)アクリル樹脂を重合するためには、トルエン等の溶剤中でアゾ系重合開始剤の添加量を加減することで分子量を調整するが、より低分子量の(メタ)アクリル樹脂を重合するためには、更に大量のアゾ系重合開始剤を投入する必要がある。しかしながら、上記アミノ基又はアミド基を有するアゾ系重合開始剤は、トルエン等のような(メタ)アクリル樹脂の溶解に好適な溶媒には溶解しないため、アゾ系重合開始剤のラジカル同士が再結合を起こして安定な不純物となる反応(溶媒のカゴ効果)が生じやすく、また、アミノ基又はアミド基が(メタ)アクリル単量体の二重結合とマイケル付加反応を起こすために、多量のアゾ系重合開始剤を添加しても低分子量樹脂を重合することが困難となることがあった。
これに対して、テルペン系溶剤を用いることで、マイケル付加反応を抑えた重合ができることを発見した。アゾ系重合開始剤は、テルペン系溶剤には溶解しないものの、アゾ系重合開始剤を予め、テルペン系溶剤に分散させ、重合系に添加することで、アゾ系重合開始剤を素早く反応系中に分散させ、テルペン系溶剤に含まれる不飽和二重結合がマイケル付加反応を阻害し、また、アゾ系重合開始剤に起因するラジカル重合反応を穏やかに抑制するため、アゾ系重合開始剤の不純物を発生させずに低分子量の(メタ)アクリル樹脂を重合することが可能となる。
上記シアノ基を有しないアゾ系重合開始剤としては、上記アミノ基又はアミド基を有するものであれば特に限定されず、例えば、2,2’−アゾビス[2−(2−イミダゾリン−2−イル)プロパン]ジヒドロクロライド、2,2’−アゾビス[2−(2−イミダゾリン−2−イル)プロパン]ジスルフェイトジハイドレート、2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオンアミジン)ジヒドロクロライド、2,2’−アゾビス[N−(2−カルボキシエチル)−2−メチルプロピオンアミジン]ハイドレート、2,2’−アゾビス{2−[1−(2−ドロキシエチル)−2−イミダゾリン−2−イル]プロパン}ジヒドロクロライド、2,2’−アゾビス[2−(2−イミダゾリン−2−イル)プロパン]、2,2’−アゾビス(1−イミノ−1−ピロリジノ−2−メチルプロパン)ジヒドロクロライド、2,2’−アゾビス{2−メチル−N−[1,1−ビス(ヒドロキシメチル)−2−ヒドロキシエチル]プロピオンアミド}、2,2’−アゾビス[2−メチル−N−(2−ヒドロキシエチル)プロピオンアミド]等のアゾ系重合開始剤等が挙げられる。
上記連鎖移動剤としては、上記アミノ基やアミド基を有するものであれば特に限定されず、例えば、アミノ基を有するメルカプトエタンチオール、チオグリコール酸アンモニウム、チオグリコール酸エタノールアミン、ジチオグリコール酸ジアンモニウム等が挙げられる。
上記マイケル付加反応を阻害し、ラジカル重合反応を穏やかに抑える溶剤としては、重合溶媒に不飽和二重結合を持ち、適度な粘度を有するテルペン系溶剤を用いることが好ましい。不飽和二重結合を持つテルペン系溶剤としては、例えば、α−テルピネオール、β−テルピネオール、γ−テルピネオール、リモネン、テルピノレン、γ−テルピネン、α−テルピネン、d−リモネン、α−テルピネオールアセテート等が挙げられる。
本発明におけるペースト組成物において上記有機溶剤としては、(メタ)アクリル樹脂の重合溶媒と同様のものを用いてもよく、異なるものを用いてもよい。
上記有機溶剤としては、上記テルペン系溶剤が好ましい。また、本発明における無機微粒子ペースト組成物においては、上記テルペン系以外の溶剤を併用してもよい。
上記テルペン系溶剤以外の併用できる有機溶剤としては、例えば、エチレングリコールエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノイソブチルエーテル、トリメチルペンタンジオールモノイソブチレート、ブチルカルビトール、ブチルカルビトールアセテート、テキサノール、イソホロン、乳酸ブチル、ジオクチルフタレート、ジオクチルアジペート、ベンジルアルコール、フェニルプロピレングリコール、クレゾール等が挙げられる。なかでも、(メタ)アクリル樹脂と適度な相分離を発現しやすいことから、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノイソブチルエーテル、ブチルカルビトール、ブチルカルビトールアセテート、テキサノールが好適であり、なお、これらの有機溶剤は単独で用いもよく、2種以上を併用してもよい。
また、重合反応中の温度を一定に保つため、低沸点の有機溶剤を添加してもよい。
上記低沸点の有機溶剤としては特に限定されないが、例えば、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチル、メタノール、エタノール、イソプロパノール、トルエン、メチルエチルケトン、アセトン等が挙げられる。上記低沸点の有機溶剤は、重合終了時に無機微粒子分散ペースト組成物に用いる高沸点有機溶剤を添加した後、真空処理を行い、ポリマーに取り込まれなかったモノマーと低沸点有機溶剤を除去する。
これら、残留モノマーや低沸点有機溶剤は、樹脂溶液組成に残留した場合、粘度低下や、印刷時における粘度安定性の悪化等の原因となるため、樹脂溶液中の残留量は100ppm以下とすることが好ましい。
本発明の無機微粒子分散ペースト組成物を蛍光体微粒子分散ペースト組成物として用いる場合には、上記有機溶剤として、分子量の異なる2種類以上の溶剤を含有するものを用いることが好ましい。
蛍光体微粒子分散ペースト組成物のバインダー樹脂として、(メタ)アクリル樹脂を用いる場合、溶剤乾燥時に皮張り現象を生じ、乾燥ペースト表面に樹脂の皮が形成され、有機溶剤が揮発しにくくなる現象が発生することがある。そのため、プラズマディスプレイの隔壁内に蛍光体微粒子分散ペースト組成物を充填し、乾燥させ、側面の隔壁に沿って蛍光体層を形成する場合には、揮発性の高い溶剤を用いることが好ましいが、蒸気圧の異なる溶剤を用いることで、低分子量の溶剤が乾燥時の蛍光体微粒子分散ペースト組成物の乾燥速度を向上させ、高分子量の溶剤が(メタ)アクリル樹脂の溶解性をコントロールできるため、隔壁側面の上部にまで蛍光体微粒子分散ペースト組成物を付着させることが可能となり、蛍光体表面形状を最適化することができる。
また、上記有機溶剤は、常温における蒸気圧が0.1mmHg以上である溶剤を含有することが好ましい。
更に、常温における蒸気圧が0.1mmHg以上である溶剤と、常温における蒸気圧が0.01mmHg未満である溶剤とを含有することが好ましい。このように蒸気圧の異なる2種の溶剤を含有することで、蒸気圧が0.1mmHg以上である溶剤が乾燥時の蛍光体微粒子分散ペースト組成物の乾燥速度を向上させ、常温における蒸気圧が0.01mmHg未満である溶剤が(メタ)アクリル樹脂の溶解性をコントロールできるため、隔壁側面の上部にまで蛍光体微粒子分散ペースト組成物を付着させることが可能となり、蛍光体表面形状を最適化することができる。
上記常温における蒸気圧が0.1mmHg以上である溶剤としては、例えば、テルピネオール、ターピネオールアセテート、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ベンジルアルコール、カルビトールアセテート、エチレングリコールモノヘキシルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、乳酸ブチル、2−ブトキシエチルアセテート、エチレングリコールジアセテート、オクタノール、イソホロン等が挙げられる。
上記常温における蒸気圧が0.01mmHg未満の溶剤としては、例えば、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、トリメチルペンタンジオールモノイソブチレート、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノイソブチルエーテル、フェニルグリコール、フェニルプロピレングリコール等が挙げられる。
上記有機溶剤は、スクリーン印刷において非常に重要な役割を果たす。このような有機溶剤に必要とされる役割は大きく分けると3つあり、第1の役割はバインダー樹脂を溶解すること、第2の役割は蛍光体微粒子の分散性を確保すること、第3の役割はスクリーン印刷性に優れることである。従って、これらの3つの役割を効果的に達成するため、適切な有機溶剤を組み合わせて使用することが好ましい。
本発明において、(メタ)アクリル樹脂としてポリメチルメタクリレートを用いる場合、重量平均分子量の比較的高いポリメチルメタクリレートを用いると、テルピネオールやブチルカルビトール等のように、極性の高い溶剤には、基本的に溶解しない。しかしながら、極性の高い溶剤は、蛍光体微粒子分散ペースト組成物に必須の溶剤であり、PDP隔壁の上部に蛍光体を付着させるためには蒸気圧が高く、蒸発性の良い溶剤を組み合わせる必要がある。従って、第1の役割を達成させるためには、テルピネオールやブチルカルビトール等に、水酸基を有さず、ポリメチルメタクリレートを良く溶解させる溶剤を少量添加することが好ましい。
また、分子中の水酸基の数が多い化合物からなる溶剤は、蛍光体微粒子の分散性が良好であるため、第2の役割を達成することを目的として、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール等のように、分子中に水酸基を2個有する化合物からなる溶剤を添加することで、蛍光体微粒子の分散性が良好となる。このような溶剤としては他に3−メチル−1,5−ペンタンジオール、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール等が挙げられる。
しかしながら、この場合、有機溶剤の蒸発性が悪くなり、ポリメチルメタクリレートの溶解性が低下することから、常温における蒸気圧が高い溶剤として、水酸基を有しないターピニルアセテート等の溶剤を用い、分子中に水酸基を2個有する化合物からなる溶剤と組み合わせて使用することが好ましい。
更に、PDP背面板の隔壁内に蛍光体微粒子分散ペーストを充填する工程は、通常スクリーン印刷やディスペンサーを用いて行われるが、特にスクリーン印刷では目の細かいステンレスメッシュがスクリーン版に用いられるため、極性の高い溶剤は印刷機のステンレス部材への塗れ性が高く、版抜け性が悪くなり、蛍光体微粒子分散ペーストの充填量が不充分となる可能性がある。そのため、ブチルカルビトールアセテート等のように、水酸基を有さず極性が低い溶剤を添加することが好ましい。なお、極性の大きさについては、溶剤の化学組成中炭素数に対する水酸基の数(炭素/水酸基)や、水に対する溶解度等が目安となる。但し、分子量については高いものを用いることが好ましい。例えば、分子量が162のブチルカルビトール(炭素/水酸基:4)の水への溶解性は∞であるが、分子量が216のテキサノール(炭素/水酸基:12)は水酸基を有するが水への溶解性は0.9%未満であり、溶剤を構成する化合物の分子量を調整することで、上述の第1〜3の役割を両立させることが可能となる。
上記において、蛍光体のリブ内の構造を最適化することが可能な溶剤について説明したが、一方で、本発明では、上記(メタ)アクリル樹脂に加えて、溶剤乾燥性の良い樹脂を少量含有してもよい。特にセルロース系樹脂は分子鎖の絡み合いを持たず、水素結合による相互作用によって増粘作用を発現するため、溶剤乾燥時に(メタ)アクリル樹脂のような皮張りを起こさず、乾燥速度も早い。なお、セルロース系樹脂を含有する場合には(メタ)アクリル樹脂のTgを80℃未満に調節し、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート等の水酸基を持つ組成をポリマー中に導入することが望ましい。
上記(メタ)アクリル樹脂のほかに含有するセルロース系樹脂としてはエチルセルロースが好ましい。上記エチルセルロースのグレードとしては特に限定されないが、粘度安定性が優れる等の理由からSTD4〜20が好ましい。
上記セルロース系樹脂の添加量の好ましい下限は、(メタ)アクリル樹脂100重量部に対し0.5重量部であり、好ましい上限は100重量部である。
上記セルロース系樹脂の添加量が0.5重量部未満であると、乾燥性に対する効果が発揮されないことがあり、100重量部を超えると、焼結性が悪くなることがある。上記添加量のより好ましい下限は10重量部、より好ましい上限は70重量部である。
本発明の無機微粒子分散ペースト組成物は、無機微粒子を含有する。
上記無機微粒子としては特に限定されず、ガラス粉末、セラミックス粉末、蛍光体微粒子、珪素酸化物等が挙げられる。
上記ガラス粉末は特に限定されず、例えば、酸化ビスマスガラス、ケイ酸塩ガラス、鉛ガラス、亜鉛ガラス、ボロンガラス等のガラスフリットや、CaO−Al−SiO系、MgO−Al−SiO系、LiO−Al−SiO系等の各種ケイ素酸化物のガラスフリット等が挙げられる。また、これらの他に、PbO−B−SiO混合物、BaO−ZnO−B−SiO混合物、ZnO−Bi−B−SiO混合物、Bi−B−BaO−CuO混合物、Bi−ZnO−B−Al−SrO混合物、ZnO−Bi−B混合物、Bi−SiO混合物、P−NaO−CaO−BaO−Al−B混合物、P−SnO混合物、P−SnO−B混合物、P−SnO−SiO混合物、CuO−P−RO混合物、SiO−B−ZnO−NaO−LiO−NaF−V混合物、P−ZnO−SnO−RO−RO混合物、B−SiO−ZnO混合物、B−SiO−Al−ZrO混合物、SiO−B−ZnO−RO−RO混合物、SiO−B−Al−RO−RO混合物、SrO−ZnO−P混合物、SrO−ZnO−P混合物、BaO−ZnO−B−SiO混合物等のガラス粉末を使用することができる(なお、RはZn、Ba、Ca、Mg、Sr、Sn、Ni、Fe、及び、Mnからなる群より選択される元素である)。
また、融点が600℃以下の低融点ガラス粉末を用いてもよい。上記セラミック粉末としては、例えば、アルミナ、ジルコニア、酸化チタン、チタン酸バリウム、窒化アルミナ、窒化ケイ素、窒化ホウ素等が挙げられる。上記蛍光体微粒子としては、例えば、BaMgAl1017:Eu、ZnSiO:Mn、(Y、Gd)BO:Eu等が挙げられる。
上記無機微粒子以外にも、銅や鉄等のようにアミノ基又はアミド基と吸着特性が良好で酸化されやすい金属にも好適に用いることができる。
また、本発明の無機微粒子分散ペースト組成物は、適度な相分離(ミクロ相分離)を安定化させるために、HLB値が10以上のノニオン系界面活性剤を含有することが好ましい。ここで、HLB値とは界面活性剤の親水性、親油性を表す指標として用いられるものであって、計算方法がいくつか提案されており、例えば、ノニオン系界面活性剤について、鹸化価をS、界面活性剤を構成する脂肪酸の酸価をAとしたとき、HLB値を20(1−S/A)で定義する。
上記HLB値が10以上のノニオン系界面活性剤としては特に限定されないが、脂肪鎖にアルキレンエーテルを付加させたものが好適であり、具体的には例えば、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンセチルエーテル等が好適である。なお、上記ノニオン系界面活性剤は、熱分解性がよいが、大量に添加すると無機微粒子分散ペースト組成物の熱分解性が低下することがあるため、含有量の好ましい上限は5重量%である。
本発明の無機微粒子分散ペースト組成物は、更に、ガラス転移温度が0℃以下、重量平均分子量が1000〜30000である有機化合物を含有することが好ましい。
本発明の無機微粒子分散ペースト組成物は、通常、ダイコートやロールコート、スクリーン印刷、ディスペンサー、オフセット等のプロセスを用いて塗工されるが、塗工時や版離れ時に巻き込んだ気泡が、焼成後にピンホール等となって不具合を起こすことがあった。
特に、プラズマディスプレイの蛍光体印刷工程においては、ガラスリブ内の狭い空間にペーストを印刷することから、高確率で気泡を巻き込むことがあった。そのため、蛍光体ペーストには、印刷から乾燥工程の間に泡が素早く抜けるという性質が望まれていた。
本発明では、上記有機化合物が消泡効果を有することから、上記有機化合物を含有することで、塗工時や版離れ時に気泡が混入した際の不具合を効果的に防止することができる。
上記有機化合物は、低極性の化合物であることが望ましい。本発明の無機微粒子分散ペースト組成物に用いられる(メタ)アクリル樹脂は、末端に有する極性基に由来して比較的極性が高いが、有機化合物として、低極性の化合物を添加することで、極性の違いにより、気泡表面の表面張力を下げることができ、結果、巻き込んだ気泡を破泡させることが可能となる。
上記有機化合物としては、例えば、ポリオレフィン、ポリエーテル等の化合物が挙げられ、具体的には例えば、ポリプロピレン−ポリエチレン共重合体、ポリブテン、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール、ポリプロピレングリコール−ポリテトラメチレングリコール共重合体等が挙げられる。
上記有機化合物のガラス転移温度(Tg)は0℃以下であることが好ましい。Tgが0℃以下であることで、本発明の無機微粒子分散ペースト組成物に含まれるビヒクルとは相溶せず、ビヒクル中をある程度自由に動き回ることができるため、巻き込んだ泡の表面に対し、破泡の基点として効果的に働くことができる。Tgが0℃を超えると、(メタ)アクリル樹脂との相溶性が良くなりすぎて、消泡効果が得られなくなることがある。
上記有機化合物の重量平均分子量の好ましい下限は1000、好ましい上限は30000である。上記有機化合物の重量平均分子量が1000未満であると、(メタ)アクリル樹脂との相溶性が良くなりすぎて、消泡効果が不充分となることがあり、30000を超えると、ビヒクル中を自由に動くことができなくなり、消泡効果が低下することがある。
上記有機化合物の含有量の好ましい下限は(メタ)アクリル樹脂100重量部に対して0.1重量部、好ましい上限は10重量部である。上記有機化合物の含有量が0.1重量部未満であると、充分な消泡効果を発揮できないことがあり、10重量部を超えると、焼結性に悪影響を及ぼすことがある。
本発明の無機微粒子分散ペースト組成物は、表面調整効果のある有機材料(以下、表面調整剤ともいう)を含有することが好ましい。また、上記表面調整剤は、分子中に水酸基を持つ高極性有機化合物であることが好ましい。
上記表面調整剤として、高極性有機化合物を用いることで、無機微粒子との相溶性を高めることが可能となり、ペースト中に泡を巻き込みにくくすることができる。
更に、上記のような高極性有機化合物は、無機微粒子分散ペースト組成物の極性を更に上げることが可能となる。その結果、上記有機化合物との極性の違いを更に大きくすることができ、破泡の効果を更に高めることが可能となる。
上記表面調整剤としては、例えば、ジオール化合物やトリオール化合物が挙げられ、具体的には例えば、プロピレングリコール、トリメチレングリコール、1,2−ブチレングリコール、1,3−ブチレングリコール、1,4−ブチレングリコール、2,2−ジメチル−1,3−プロパンジオール、2,2−ジエチル−1,3−プロパンジオール、2−ブチル−2−エチルプロパンジオール、2−エチルヘキサンジオール、2,4−ジエチル−1,5−ペンタンジオール、2−メチル−2,4−ペンタンジオール、グリセリン、グリセリンモノエステル類、アセチレン水酸基付与物等が挙げられる。
上記表面調整剤の沸点は300℃以下であることが好ましい。上記表面調整剤の沸点が300℃を超えると、焼結時に悪影響を及ぼす場合がある。
上記表面調整剤の含有量の好ましい下限は(メタ)アクリル樹脂の含有量に対して1重量%、好ましい上限は100重量%である。上記表面調整剤の含有量が1重量%未満であると、期待する効果が得られないことがあり、100重量%を超えると、(メタ)アクリル樹脂との相溶性が悪くなりすぎることがある。
本発明の無機微粒子分散ペースト組成物の作製方法としては特に限定されず、従来公知の攪拌方法が挙げられ、具体的には例えば、各物質を3本ロール等で攪拌する方法等が挙げられる。
本発明の無機微粒子分散ペースト組成物は、特に無機微粒子としてガラス粉末を用いたときのガラスペースト組成物、無機微粒子としてセラミック粉末を用いたときのセラミックペースト組成物、無機微粒子として蛍光体粉末を用いたときの蛍光体ペースト組成物、無機微粒子として導電性粉末を用いたときの導電ペースト組成物、無機微粒子としてガラス粉末又はセラミックス粉末を用いたときのグリーンシートとして好適である。
本発明の無機微粒子分散ペースト組成物を印刷する場合の印刷方法は特に限定されないが、スクリーン印刷、ディスペンサー、ダイコート、ロールコート、オフセット印刷等の種々の方法に好適に用いることができる。
本発明の無機微粒子分散ペースト組成物をダイコートやディスペンサーを用いて印刷する場合は、せん断速度が低い状態で測定した粘度が低いことが好ましい。具体的には、本発明の無機微粒子分散ペースト組成物は、せん断速度を2(1/s)として測定した場合の粘度が50(Pa・s)以下であることが好ましい。上記粘度が50(Pa・s)を超えると、無機微粒子分散ペースト組成物を金口から押し出す際に高い圧力が必要となり、無機微粒子分散ペースト組成物が飛び散ったり、塗出量にムラが生じたりすることがある。
本発明の無機微粒子分散ペースト組成物は、280℃以下で蒸発する有機溶剤、400℃以下で解重合し分解する(メタ)アクリル樹脂を用いてなるため低温脱脂が可能となる。ここで、低温脱脂とは、バインダー樹脂の初期重量の99.5%重量が失われる脱脂温度が低温であることを意味し、本明細書においては窒素置換等をしない通常の空気雰囲気下で、脱脂温度が250〜400℃である場合を低温脱脂と定義する。
本発明によれば、低温で脱脂可能であり、分散性、貯蔵安定性に優れる無機微粒子分散ペースト組成物を提供できる。
以下に実施例を掲げて本発明を更に詳しく説明するが、本発明はこれら実施例のみに限定されるものではない。
(実施例1)
攪拌機、冷却器、温度計、湯浴及び、窒素ガス導入口を備えた2Lセパラプルフラスコに、メチルメタクリレート(MMA)100重量部、有機溶剤としてテルピネオール100重量部を混合し、モノマー混合液を得た。
得られたモノマー混合液を、窒素ガスを用いて20分間バブリングすることにより溶存酸素を除去した後、セパラブルフラスコ系内を窒素ガスで置換し攪拌しながら油槽が130℃に達するまで昇温した。重合開始剤として2,2’−アゾビス[2−メチル−N−(2−ヒドロキシエチル)プロピオンアミド]をテルピネオールで希釈した溶液を加えた。また、重合中に重合開始剤を含むテルピネオール溶液を数回添加し、合計でモノマー100重量部に対して1.5重量部の重合開始剤を添加した。
重合開始から7時間後、室温まで冷却し重合を終了させた。これにより、分子末端にアミド基を有する(メタ)アクリル樹脂のテルピネオール溶液を得た。得られた重合体について、カラムとしてカラムLF−804(昭和電工社製)を用い、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーによる分析を行ったところ、ポリスチレン換算による重量平均分子量は表1のとおりであった。
このようにして得られた(メタ)アクリル樹脂の溶液に対し、表1に記載した組成比になるようにテルピネオールを更に添加し、高速分散機で分散させてビヒクル組成物を作製した。
得られたビヒクル組成物に対して、ノニオン系界面活性剤としてBL−9EX(日光ケミカルズ社製)、無機微粒子として平均粒子径2.0μmのガラス微粒子(SiOを32.5%、Bを20.5%、ZnOを18%、Alを10%、BaOを3.5%、LiOを9%、NaOを6%、SnOを0.5%含有)を表1に記載した組成比となるように添加した後、高速撹拌装置を用いて充分混練し、3本ロールミルにてなめらかになるまで処理を行い、無機微粒子分散ペースト組成物を作製した。
(実施例2)
攪拌機、冷却器、温度計、湯浴及び、窒素ガス導入口を備えた2Lセパラプルフラスコに、メチルメタクリレート(MMA)100重量部、有機溶剤としてトルエン100重量部を混合し、モノマー混合液を得た。
得られたモノマー混合液を、窒素ガスを用いて20分間バブリングすることにより溶存酸素を除去した後、セパラブルフラスコ系内を窒素ガスで置換し攪拌しながら油槽が130℃に達するまで昇温した。重合開始剤として2,2’−アゾビス[2−(2−イミダゾリン−2−イル)プロパン]をテルピネオールで希釈した溶液を加えた。また重合中に重合開始剤を含むテルピネオール溶液を数回添加し、合計でモノマー100重量部に対して1.5重量部の重合開始剤を添加した。
重合開始から7時間後、室温まで冷却し重合を終了させた。これにより、分子末端にアミノ基を有する(メタ)アクリル樹脂のトルエン/テルピネオール溶液を得た。得られた重合体について、カラムとしてカラムLF−804(昭和電工社製)を用い、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーによる分析を行ったところ、ポリスチレン換算による重量平均分子量は表1のとおりであった。
このようにして得られた(メタ)アクリル樹脂の溶液に対し、テルピネオールをさらに添加し、エバポレーターによってトルエンを減圧除去し、分子末端にアミノ基を有する(メタ)アクリルバインダーのテルピネオール溶液を得た。溶剤乾燥法で樹脂固形分を確認後、表1に記載した組成比になるようにテルピネオールを更に添加し、高速分散機で分散させてビヒクル組成物を作製した。
得られたビヒクル組成物に対して、ノニオン系界面活性剤としてBL−9EX(日光ケミカルズ社製)、無機微粒子として平均粒子径2.0μmのガラス微粒子(SiOを32.5%、Bを20.5%、ZnOを18%、Alを10%、BaOを3.5%、LiOを9%、NaOを6%、SnOを0.5%含有)を表1に記載した組成比となるように添加した後、高速撹拌装置を用いて充分混練し、3本ロールミルにてなめらかになるまで処理を行うことにより、無機微粒子分散ペースト組成物を作製した。
(実施例3)
攪拌機、冷却器、温度計、湯浴及び、窒素ガス導入口を備えた2Lセパラプルフラスコに、メチルメタクリレート(MMA)100重量部、有機溶剤としてテルピネオール200重量部を混合し、モノマー混合液を得た。
得られたモノマー混合液を、窒素ガスを用いて20分間バブリングすることにより溶存酸素を除去した後、セパラブルフラスコ系内を窒素ガスで置換し攪拌しながら油槽が130℃に達するまで昇温した。重合開始剤として2,2’−アゾビス[2−(2−イミダゾリン−2−イル)プロパン]をテルピネオールで希釈した溶液を加えた。また重合中に重合開始剤を含むテルピネオール溶液を数回添加し、合計でモノマー100重量部に対して10重量部の重合開始剤を添加した。
重合開始から7時間後、室温まで冷却し重合を終了させた。これにより、分子末端にアミノ基を有する(メタ)アクリル樹脂のテルピネオール溶液を得た。得られた重合体について、カラムとしてカラムLF−804(昭和電工社製)を用い、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーによる分析を行ったところ、ポリスチレン換算による重量平均分子量は表1のとおりであった。
このようにして得られた(メタ)アクリル樹脂の溶液に対し、エバポレーターによってテルピネオールの一部を減圧除去し、樹脂固形分を調節した。溶剤乾燥法で樹脂固形分を確認後、表1に記載した組成比になるようにテルピネオールを更に添加し、高速分散機で分散させてビヒクル組成物を作製した。
得られたビヒクル組成物に対して、ノニオン系界面活性剤としてBL−9EX(日光ケミカルズ社製)、無機微粒子として平均粒子径2.0μmのガラス微粒子(SiOを32.5%、Bを20.5%、ZnOを18%、Alを10%、BaOを3.5%、LiOを9%、NaOを6%、SnOを0.5%含有)を表1に記載した組成比となるように添加した後、高速撹拌装置を用いて充分混練し、3本ロールミルにてなめらかになるまで処理を行うことにより、無機微粒子分散ペースト組成物を作製した。
(実施例4)
実施例1で作製した分子末端にアミド基を有するテルピネオール溶液に表1に記載した組成比になるようにテルピネオールを更に添加し、高速分散機で分散させてビヒクル組成物を作製した。
得られたビヒクル組成物に対して、ノニオン系界面活性剤としてBL−9EX(日光ケミカルズ社製)、無機微粒子として赤色蛍光体(日亜化学工業社製、(Y,Gd)BO:Eu)を表1に記載した組成比となるように添加した後、高速撹拌装置を用いて充分混練し、3本ロールミルにてなめらかになるまで処理を行うことにより、無機微粒子分散ペースト組成物を作製した。
(実施例5)
攪拌機、冷却器、温度計、湯浴及び、窒素ガス導入口を備えた2Lセパラプルフラスコに、メチルメタクリレート(MMA)100重量部、有機溶剤としてテルピネオール100重量部を混合し、連鎖移動剤としてアミノエタンチオールを0.8重量部添加し、モノマー混合液を得た。
得られたモノマー混合液を、窒素ガスを用いて20分間バブリングすることにより溶存酸素を除去した後、セパラブルフラスコ系内を窒素ガスで置換し攪拌しながら油槽が130℃に達するまで昇温した。重合開始剤として2,2’−アゾビス[2−メチル−N−(2−ヒドロキシエチル)プロピオンアミド]をテルピネオールで希釈した溶液を加えた。また重合中に重合開始剤を含むテルピネオール溶液を数回添加し、合計でモノマー100重量部に対して2.5重量部の重合開始剤を添加した。
重合開始から7時間後、室温まで冷却し重合を終了させた。これにより、分子末端にアミド基を有する(メタ)アクリル樹脂のテルピネオール溶液を得た。得られた重合体について、カラムとしてカラムLF−804(昭和電工社製)を用い、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーによる分析を行ったところ、ポリスチレン換算による重量平均分子量は表1のとおりであった。
このようにして得られた(メタ)アクリル樹脂の溶液に対し、表1に記載した組成比になるようにテルピネオールを更に添加し、高速分散機で分散させてビヒクル組成物を作製した。
得られたビヒクル組成物に対して、ノニオン系界面活性剤としてBL−9EX(日光ケミカルズ社製)、無機微粒子として赤色蛍光体(日亜化学工業社製、(Y,Gd)BO:Eu)を表1に記載した組成比となるように添加した後、高速撹拌装置を用いて充分混練し、3本ロールミルにてなめらかになるまで処理を行い、無機微粒子分散ペースト組成物を作製した。
(比較例1)
攪拌機、冷却器、温度計、湯浴及び、窒素ガス導入口を備えた2Lセパラプルフラスコに、メチルメタクリレート(MMA)100重量部、有機溶剤としてブチルカルビトールアセテート100重量部を混合し、連鎖移動剤としてアミノエタンチオールを0.8重量部添加し、モノマー混合液を得た。
得られたモノマー混合液を、窒素ガスを用いて20分間バブリングすることにより溶存酸素を除去した後、セパラブルフラスコ系内を窒素ガスで置換し攪拌しながら油槽が130℃に達するまで昇温した。重合開始剤としてパーオキシケタールであるパーヘキサTMH(日油社製)をブチルカルビトールアセテートで希釈した溶液を加えた。また重合中に重合開始剤を含むブチルカルビトールアセテート溶液を数回添加し、合計でモノマー100重量部に対して1.5重量部の重合開始剤を添加した。
重合開始から7時間後、室温まで冷却し重合を終了させた。これにより、分子末端にアミド基を有する(メタ)アクリル樹脂のブチルカルビトールアセテート溶液を得た。得られた重合体について、カラムとしてカラムLF−804(昭和電工社製)を用い、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーによる分析を行ったところ、当初の予定分子量に対し、3倍以上の高分子量体になった。ポリスチレン換算による重量平均分子量は表1のとおりであった。
このようにして得られた(メタ)アクリル樹脂の溶液に対し、表1に記載した組成比になるようにブチルカルビトールアセテートを更に添加し、高速分散機で分散させてビヒクル組成物を作製した。
得られたビヒクル組成物に対して、ノニオン系界面活性剤としてBL−9EX(日光ケミカルズ社製)、無機微粒子として平均粒子径2.0μmのガラス微粒子(SiOを32.5%、Bを20.5%、ZnOを18%、Alを10%、BaOを3.5%、LiOを9%、NaOを6%、SnOを0.5%含有)を表1に記載した組成比となるように添加した後、高速撹拌装置を用いて充分混練し、3本ロールミルにてなめらかになるまで処理を行い、無機微粒子分散ペースト組成物を作製した。
(比較例2)
攪拌機、冷却器、温度計、湯浴及び、窒素ガス導入口を備えた2Lセパラプルフラスコに、メチルメタクリレート(MMA)90重量部、メタクリルアミド(MAA)10重量部、有機溶剤としてブチルカルビトールアセテート100重量部を混合し、連鎖移動剤としてドデシルメルカプタンを1.2重量部添加し、モノマー混合液を得た。
得られたモノマー混合液を、窒素ガスを用いて20分間バブリングすることにより溶存酸素を除去した後、セパラブルフラスコ系内を窒素ガスで置換し攪拌しながら油槽が130℃に達するまで昇温した。重合開始剤としてパーヘキサTMH(日油社製)をブチルカルビトールアセテートで希釈した溶液を加えた。また重合中に重合開始剤を含むブチルカルビトールアセテート溶液を数回添加し、合計でモノマー100重量部に対して1.5重量部の重合開始剤を添加した。
重合開始から3時間後、分子側鎖にアミド基を有するメタアクリル樹脂はゲル化し、ペースト化に用いることはできなかった。
(比較例3)
攪拌機、冷却器、温度計、湯浴及び、窒素ガス導入口を備えた2Lセパラプルフラスコに、メチルメタクリレート(MMA)90重量部、n−イソプロピルアミドメタクリレート(NIPAM)10重量部、有機溶剤としてブチルカルビトールアセテート100重量部を混合し、連鎖移動剤としてドデシルメルカプタンを1.2重量部添加し、モノマー混合液を得た。
得られたモノマー混合液を、窒素ガスを用いて20分間バブリングすることにより溶存酸素を除去した後、セパラブルフラスコ系内を窒素ガスで置換し攪拌しながら油槽が130℃に達するまで昇温した。重合開始剤としてパーヘキサTMH(日油社製)をブチルカルビトールアセテートで希釈した溶液を加えた。また重合中に重合開始剤を含むブチルカルビトールアセテート溶液を数回添加し、合計でモノマー100重量部に対して1.5重量部の重合開始剤を添加した。
重合開始から7時間後、室温まで冷却し重合を終了させた。これにより、分子側鎖にアミド基を有する(メタ)アクリル樹脂のブチルカルビトールアセテート溶液を得た。得られた重合体について、カラムとしてカラムLF−804(昭和電工社製)を用い、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーによる分析を行ったところ、当初の予定分子量に対し、2倍以上の高分子量体になった。ポリスチレン換算による重量平均分子量は表1のとおりであった。
このようにして得られた(メタ)アクリル樹脂の溶液に対し、表1に記載した組成比になるようにブチルカルビトールアセテートを更に添加し、高速分散機で分散させてビヒクル組成物を作製した。
得られたビヒクル組成物に対して、ノニオン系界面活性剤としてBL−9EX(日光ケミカルズ社製)、無機微粒子として平均粒子径2.0μmのガラス微粒子(SiOを32.5%、Bを20.5%、ZnOを18%、Alを10%、BaOを3.5%、LiOを9%、NaOを6%、SnOを0.5%含有)を表1に記載した組成比となるように添加した後、高速撹拌装置を用いて充分混練し、3本ロールミルにてなめらかになるまで処理を行うことにより、無機微粒子分散ペースト組成物を作製した。
(比較例4)
攪拌機、冷却器、温度計、湯浴及び、窒素ガス導入口を備えた2Lセパラプルフラスコに、メチルメタクリレート(MMA)100重量部、有機溶剤としてブチルカルビトールアセテート100重量部を混合し、モノマー混合液を得た。
得られたモノマー混合液を、窒素ガスを用いて20分間バブリングすることにより溶存酸素を除去した後、セパラブルフラスコ系内を窒素ガスで置換し攪拌しながら油槽が130℃に達するまで昇温した。重合開始剤としてアゾビスイソブチロニトリル(AIBN)をブチルカルビトールアセテートで希釈した溶液を加えた。また重合中に重合開始剤を含むブチルカルビトールアセテート溶液を数回添加し、合計でモノマー100重量部に対して3重量部の重合開始剤を添加した。
重合開始から7時間後、室温まで冷却し重合を終了させた。これにより、イソブチロニトリルを分子末端に有する(メタ)アクリル樹脂のブチルカルビトールアセテート溶液を得た。得られた重合体について、カラムとしてカラムLF−804(昭和電工社製)を用い、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーによる分析を行ったところ、ポリスチレン換算による重量平均分子量は表1のとおりであった。
このようにして得られた(メタ)アクリル樹脂の溶液に対し、表1に記載した組成比になるようにブチルカルビトールアセテートを更に添加し、高速分散機で分散させてビヒクル組成物を作製した。
得られたビヒクル組成物に対して、ノニオン系界面活性剤としてBL−9EX(日光ケミカルズ社製)、無機微粒子として赤色蛍光体(日亜化学工業社製、(Y,Gd)BO:Eu)を表1に記載した組成比となるように添加した後、高速撹拌装置を用いて充分混練し、3本ロールミルにてなめらかになるまで処理を行うことにより、無機微粒子分散ペースト組成物を作製した。
<評価>
実施例1〜5及び比較例1〜4で得られた無機微粒子分散ペースト組成物について以下の評価を行った。結果を表2に示した。
(1)バインダー樹脂組成物の透明性(不純物生成性)
実施例1〜5及び比較例1〜4で得られたビヒクル組成物を酢酸エチルにて50倍に希釈し、透明性を確認した。重合開始剤のカゴ効果により生じた不純物が多量に生じている場合、濁りが見られるため、濁りの見られる場合を×、濁りの見られない場合を○とした。
(2)焼結性
5ミルに設定したアプリケーターを用いて、無機微粒子分散ペーストをガラス基板上に塗工し、150℃の送風オーブンで30分間乾燥させた後、500℃の電気炉で30分間焼成した。堀場製作所製炭素硫黄分析装置により残留炭素(ppm)を測定した。また、焼き色を目視により確認し、以下のように評価した。
○:残留炭素が150ppm以下であった。
×:残留炭素が150ppm以上であった。
(3)貯蔵安定性(沈殿物の有無)
実施例1〜5、比較例1〜4にて作成したペースト組成物を250mlポリエチレン容器に入れ、容器の底に沈殿物が存在するか否かを目視で観察した。その後、ポリエチレン容器に入れた蛍光体ペースト組成物を温度23℃、湿度50%の環境下で1ヶ月間保管した後、再び容器の底に沈殿物が存在するか否かを目視で観察した。
以下の基準により、容器の底に沈殿物が存在するか否かの評価を行った。
○:容器の底に沈殿物が観察されなかった。
×:容器の底に沈殿物が観察された。
Figure 2010106980
Figure 2010106980
(実施例6)
攪拌機、冷却器、温度計、湯浴及び、窒素ガス導入口を備えた2Lセパラプルフラスコに、メチルメタクリレート(MMA)100重量部、有機溶剤としてテルピネオール100重量部を混合し、モノマー混合液を得た。
得られたモノマー混合液を、窒素ガスを用いて20分間バブリングすることにより溶存酸素を除去した後、セパラブルフラスコ系内を窒素ガスで置換し攪拌しながら油槽が130℃に達するまで昇温した。重合開始剤として2,2’−アゾビス[2−メチル−N−(2−ヒドロキシエチル)プロピオンアミド]をテルピネオールで希釈した溶液を加えた。また、重合中に重合開始剤を含むテルピネオール溶液を数回添加し、合計でモノマー100重量部に対して1.5重量部の重合開始剤を添加した。
重合開始から7時間後、室温まで冷却し重合を終了させた。これにより、分子末端にアミド基を有する(メタ)アクリル樹脂のテルピネオール溶液を得た。得られた重合体について、カラムとしてカラムLF−804(昭和電工社製)を用い、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーによる分析を行ったところ、ポリスチレン換算による重量平均分子量は表3のとおりであった。
このようにして得られた(メタ)アクリル樹脂の溶液に対し、表3に記載した組成比になるようにターピニルアセテートを更に添加し、高速分散機で分散させてビヒクル組成物を作製した。
得られたビヒクル組成物に対して、ノニオン系界面活性剤としてBC−30(日光ケミカルズ社製)、無機微粒子としてPDP用蛍光体無機微粒子(日亜化学工業社製、赤色蛍光体(Y,Gd)BO:Eu)を表3に記載した組成比となるように添加した後、高速撹拌装置を用いて充分混練し、3本ロールミルにてなめらかになるまで処理を行い、無機微粒子分散ペースト組成物を作製した。
(実施例7)
重合工程において、重合開始剤として2,2’−アゾビス[2−(2−イミダゾリン−2−イル)プロパン]を用い、有機溶剤等を表3に記載の配合とした以外は実施例6と同じようにして無機微粒子分散ペースト組成物を作製した。
(実施例8)
重合工程において、重合溶剤としてターピニルアセテート、重合開始剤として2,2’−アゾビス[2−(2−イミダゾリン−2−イル)プロパン]を用い、表3に記載の配合とした以外は実施例6と同じようにして無機微粒子分散ペースト組成物を作製した。
(実施例9)
重合工程において、重合開始剤の添加量を減らし、表3に記載の配合とした以外は実施例6と同様にして無機微粒子分散ペースト組成物を作製した。
(実施例10)
実施例5において得られた分子末端にアミド基を有する(メタ)アクリル樹脂のテルピネオール溶液を用いて、表3に記載の配合とした以外は実施例6と同じようにして無機微粒子分散ペースト組成物を作製した。
(比較例5)
攪拌機、冷却器、温度計、湯浴及び、窒素ガス導入口を備えた2Lセパラプルフラスコに、メチルメタクリレート(MMA)100重量部、有機溶剤として酢酸エチル30重量部を混合し、モノマー混合液を得た。
得られたモノマー混合液を、窒素ガスを用いて20分間バブリングすることにより溶存酸素を除去した後、セパラブルフラスコ系内を窒素ガスで置換し攪拌しながら混合溶液が還流に達するまで昇温した。重合開始剤としてパーオキシケタールであるパーヘキサTMH(日油社製)を酢酸エチルで希釈した溶液を加えた。また、重合中に重合開始剤を含む酢酸エチル溶液を数回添加し、合計でモノマー100重量部に対して0.5重量部の重合開始剤を添加した。
重合開始から7時間後、室温まで冷却し重合を終了させた。これにより、ポリメチルメタクリレートの酢酸エチル溶液を得た。得られた重合体について、カラムとしてカラムLF−804(昭和電工社製)を用い、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーによる分析を行ったところ、ポリスチレン換算による重量平均分子量は表3のとおりであった。酢酸エチルを乾燥させ、テルピネオールにて再溶解させた。
しかし、高分子量のポリメチルメタクリレート樹脂が、高温下でもテルピネオールに溶解せず、ゲル化のような風合いの樹脂溶液になり、その後の評価は出来なかった。
(比較例6)
比較例5と同様の方法で得られたポリメチルメタクリレートの酢酸エチル溶液を乾燥させ、ブチルカルビトールアセテートに再溶解させた。
このようにして得られたポリメチルメタクリレートのブチルカルビトールアセテート溶液に対し、表3に記載した組成比になるようにブチルカルビトールアセテートを更に添加し、高速分散機で分散させてビヒクル組成物を作製した。
得られたビヒクル組成物に対して、ノニオン系界面活性剤としてBC−30(日光ケミカルズ社製)、無機微粒子としてPDP用蛍光体無機微粒子(日亜化学工業社製、赤色蛍光体(Y,Gd)BO:Eu)を表3に記載した組成比となるように添加した後、高速撹拌装置を用いて充分混練し、3本ロールミルにてなめらかになるまで処理を行うことにより、無機微粒子分散ペースト組成物を作製した。
<評価>
実施例6〜10及び比較例5、6で得られた無機微粒子分散ペースト組成物について、上記(1)〜(3)の評価に加えて、以下の(4)〜(5)の評価を行った。結果を表4に示した。
(評価用基板の作製)
エチルセルロース(シグマアルドリッチ社製、STD100)をテルピネオール溶液中に溶解させ、ビヒクル組成物を作製した。次いで、軟化点が約550℃のガラスフリットとエチルセルロース含有ビヒクル組成物とをガラスフリットが50重量%、ビヒクル組成物が50重量%となるよう混合した後、高速攪拌機で混練し、3本ロールミルを用いて滑らかになるまで処理することで、ガラスペースト組成物を作製した。得られたガラスペースト組成物をアプリケーターを用い、5ミルの設定で15cm×15cmのソーダガラス基板に塗工し、120℃オーブンにて30分乾燥させ、その後、550℃にて20分間焼結し、ガラス層が形成された基板Aを作製した。
平均粒子径2.0μmのガラス微粒子(SiOを35%、Bを20%、ZnOを18%、Alを12%、BaOを5%、LiOを7%、NaOを2.5%、SnOを0.5%含有)を、エチルセルロースを溶解させたテルピネオール溶液と混合し、高速撹拌装置を用いて充分混練し、3本ロールミルにて滑らかになるまで処理を行いガラスペースト組成物とした。このガラスペースト組成物を、アプリケーターを用い、5ミルの設定で基板A上に塗工し、オーブンにて150℃、60分乾燥させ基板Bを得た。
得られた基板Bのガラス層に、サンドブラスト機(不二製作所社製、ニューマブラスターSMC−1ADE−401)を用いてサンドブラスト処理を行うことにより、隔壁を形成した。なお、研磨剤としてはPDP用サンドブラストメディア(不二製作所社製、S9#1200)を用い、サンドブラスト処理における圧力は0.04MPa、噴射量200g/minとした。次いで、隔壁を形成した基板を、最高温度550℃で10分間焼成し、隔壁を有する評価用基板を作製した。
(4)粘度評価
レオメータVAR100(REOLOGICA社製)を用い、せん断速度が2(1/s)における無機微粒子分散ペースト組成物の粘度を測定した。なお、測定に際しては径10mmのパラレルプレートを用い、ギャップを0.5mmとした。
50(Pa・s)以下である場合を○、50(Pa・s)を超える場合を×とした。
(5)蛍光体形状評価
ディスペンサーを用いて、得られた無機微粒子分散ペースト組成物を評価基板の隔壁内に充填した後、送風式オーブンにて150℃、10分間乾燥した。その後、マッフル炉にて500℃、10分間焼成し、得られた基板の断面を実体顕微鏡にて観察することにより、蛍光体層の形状を確認した。蛍光体層が隔壁の上部まで偏りなく付着していた場合を○、隔壁底部に沈み込んだり、隔壁中の一部に偏ったりしていた場合を×とした。
Figure 2010106980
Figure 2010106980
(実施例11)
攪拌機、冷却器、温度計、湯浴及び、窒素ガス導入口を備えた2Lセパラプルフラスコに、メチルメタクリレート(MMA)100重量部、連鎖移動剤としてチオグリコール酸アンモニウム0.8重量部、有機溶剤としてテルピネオール50重量部を混合し、モノマー混合液を得た。
得られたモノマー混合液を、窒素ガスを用いて20分間バブリングすることにより溶存酸素を除去した後、セパラブルフラスコ系内を窒素ガスで置換し攪拌しながら湯浴が沸騰するまで昇温した。重合開始剤としてパーオキシケタールであるパーヘキサTMH(日油社製)を酢酸エチルで希釈した溶液を加えた。また、重合中に重合開始剤を含む酢酸エチル溶液を数回添加し、合計でモノマー100重量部に対して1.5重量部の重合開始剤を添加した。
重合開始から7時間後、室温まで冷却し重合を終了させた。これにより、ポリメチルメタクリレートのテルピネオール溶液を得た。得られた重合体について、カラムとしてカラムLF−804(昭和電工社製)を用い、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーによる分析を行ったところ、ポリスチレン換算による重量平均分子量は表5のとおりであった。
得られたポリメチルメタクリレートのテルピネオール溶液に表5に従いさらに溶剤、界面活性剤を添加し、ビヒクル組成物を作成した。高速撹拌装置で撹拌後、無機微粒子としてPDP用蛍光体無機微粒子(日亜化学工業社製、赤色蛍光体(Y,Gd)BO3:Eu)を添加し、3本ロールミルにて滑らかになるまで処理し、無機微粒子分散ペースト組成物を作製した。
(実施例12)
チオグリコール酸アンモニウムに代えて、チオグリコール酸モノエタノールアミン1重量部を用いた以外は実施例11と同様にして重合体を作製した。その後、得られた重合体を用い、表5に示した組成で実施例11と同様にして無機微粒子ペースト組成物を作製した。
(実施例13)
チオグリコール酸アンモニウムに代えて、ジチオグリコール酸ジアンモニウム0.7重量部を用いた以外は実施例11と同様にして重合体を作製した。その後、得られた重合体を用い、表5に示した組成で実施例11と同様にして無機微粒子ペースト組成物を作製した。
(実施例14)
チオグリコール酸アンモニウムに代えて、チオプロピオン酸アンモニウム0.8重量部を用いた以外は実施例11と同様にして重合体を作製した。その後、得られた重合体を用い、表5に示した組成で実施例11と同様にして無機微粒子ペースト組成物を作製した。
(実施例15)
チオグリコール酸アンモニウムに代えて、チオプロピオン酸モノエタノールアミン1.1重量部を用いた以外は実施例11と同様にして重合体を作製した。その後、得られた重合体を用い、表5に示した組成で実施例11と同様にして無機微粒子ペースト組成物を作製した。
(比較例7)
攪拌機、冷却器、温度計、湯浴及び、窒素ガス導入口を備えた2Lセパラプルフラスコに、メチルメタクリレート(MMA)100重量部、連鎖移動剤としてチオグリコール酸アンモニウム0.8重量部、有機溶剤としてブチルカルビトールアセテート50重量部を混合し、モノマー混合液を得た。
得られたモノマー混合液を、窒素ガスを用いて20分間バブリングすることにより溶存酸素を除去した後、セパラブルフラスコ系内を窒素ガスで置換し攪拌しながら湯浴が沸騰するまで昇温した。重合開始剤としてパーオキシケタールであるパーヘキサTMH(日油社製)を酢酸エチルで希釈した溶液を加えた。また、重合中に重合開始剤を含む酢酸エチル溶液を数回添加し、合計でモノマー100重量部に対して1.5重量部の重合開始剤を添加した。
重合開始から7時間後、室温まで冷却し重合を終了させた。これにより、ポリメチルメタクリレートのブチルカルビトールアセテート溶液を得た。得られた重合体について、カラムとしてカラムLF−804(昭和電工社製)を用い、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーによる分析を行ったところ、ポリスチレン換算による重量平均分子量は表5のとおりであった。
得られたポリメチルメタクリレートのテルピネオール溶液に表5に従いさらに溶剤、界面活性剤を添加し、ビヒクル組成物を作成した。高速撹拌装置で撹拌後、無機微粒子としてPDP用蛍光体無機微粒子(日亜化学工業社製、赤色蛍光体(Y,Gd)BO3:Eu)を添加し、3本ロールミルにて滑らかになるまで処理し、無機微粒子分散ペースト組成物を作製した。
(比較例8)
チオグリコール酸アンモニウムに代えて、チオプロピオン酸アンモニウム0.8重量部を用いた以外は比較例7と同様にして無機微粒子ペースト組成物を作製した。
(実施例16)
攪拌機、冷却器、温度計、湯浴及び、窒素ガス導入口を備えた2Lセパラプルフラスコに、メチルメタクリレート(MMA)50重量部、ブチルメタクリレート(BMA)50重量部有機溶剤としてテルピネオール100重量部混合し、モノマー混合液を得た。
得られたモノマー混合液を、窒素ガスを用いて20分間バブリングすることにより溶存酸素を除去した後、セパラブルフラスコ系内を窒素ガスで置換し攪拌しながら油槽が130℃に達するまで昇温した。重合開始剤として2,2’−アゾビス[2−メチル−N−(2−ヒドロキシエチル)プロピオンアミド]をテルピネオールで希釈した溶液を加えた。また、重合中に重合開始剤を含むテルピネオール溶液を数回添加し、合計でモノマー100重量部に対して1.5重量部の重合開始剤を添加した。
重合開始から7時間後、室温まで冷却し重合を終了させた。これにより、分子末端にアミド基を有する(メタ)アクリル樹脂のテルピネオール溶液を得た。得られた重合体について、カラムとしてカラムLF−804(昭和電工社製)を用い、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーによる分析を行ったところ、ポリスチレン換算による重量平均分子量は表7のとおりであった。
このようにして得られた(メタ)アクリル樹脂の溶液に対し、あらかじめテキサノールにて溶解させておいたエチルセルロース(和光純薬社製、STD10、重量平均分子量:65000)を表7に記載した組成比になるようにテルピネオールとテキサノールを更に添加し、高速分散機で分散させてビヒクル組成物を作製した。
得られたビヒクル組成物に対して、ノニオン系界面活性剤としてBL−9EX(日光ケミカルズ社製)、無機微粒子として赤色蛍光体微粒子の(日亜化学工業社製、赤色蛍光体(Y,Gd)BO:Eu)を表7に記載した組成比となるように添加した後、高速撹拌装置を用いて充分混練し、3本ロールミルにてなめらかになるまで処理を行い、無機微粒子分散ペースト組成物を作製した。
(実施例17)
攪拌機、冷却器、温度計、湯浴及び、窒素ガス導入口を備えた2Lセパラプルフラスコに、メチルメタクリレート(MMA)50重量部、イソブチルメタクリレート(IBMA)50重量部有機溶剤としてテルピネオール100重量部混合し、モノマー混合液を得た。
得られたモノマー混合液を、窒素ガスを用いて20分間バブリングすることにより溶存酸素を除去した後、セパラブルフラスコ系内を窒素ガスで置換し攪拌しながら油槽が130℃に達するまで昇温した。重合開始剤として2,2’−アゾビス[2−(2−イミダゾリン−2−イル)プロパン]をテルピネオールで希釈した溶液を加えた。また、重合中に重合開始剤を含むテルピネオール溶液を数回添加し、合計でモノマー100重量部に対して1.5重量部の重合開始剤を添加した。
重合開始から7時間後、室温まで冷却し重合を終了させた。これにより、分子末端にアミド基を有する(メタ)アクリル樹脂のテルピネオール溶液を得た。得られた重合体について、カラムとしてカラムLF−804(昭和電工社製)を用い、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーによる分析を行ったところ、ポリスチレン換算による重量平均分子量は表7のとおりであった。
このようにして得られた(メタ)アクリル樹脂の溶液に対し、あらかじめテキサノールにて溶解させておいたエチルセルロース(和光純薬社製、STD4、重量平均分子量:50000)を表7に記載した組成比になるようにテルピネオールとテキサノールを更に添加し、高速分散機で分散させてビヒクル組成物を作製した。
得られたビヒクル組成物に対して、ノニオン系界面活性剤としてBL−9EX(日光ケミカルズ社製)、無機微粒子として赤色蛍光体微粒子の(日亜化学工業社製、赤色蛍光体(Y,Gd)BO:Eu)を表7に記載した組成比となるように添加した後、高速撹拌装置を用いて充分混練し、3本ロールミルにてなめらかになるまで処理を行い、無機微粒子分散ペースト組成物を作製した。
(比較例9)
エチルセルロース(和光純薬社製、STD4、重量平均分子量:60000)をテルピネオールに溶解させ、表7に記載した組成比になるようにテルピネオールとテキサノールを更に添加し、高速分散機で分散させてビヒクル組成物を作製した。
得られたビヒクル組成物に対して、ノニオン系界面活性剤としてBL−9EX(日光ケミカルズ社製)、無機微粒子として赤色蛍光体微粒子の(日亜化学工業社製、赤色蛍光体(Y,Gd)BO:Eu)を表7に記載した組成比となるように添加した後、高速撹拌装置を用いて充分混練し、3本ロールミルにてなめらかになるまで処理を行い、無機微粒子分散ペースト組成物を作製した。
<評価>
実施例11〜17及び比較例7〜9で得られた無機微粒子分散ペースト組成物について、上記(1)〜(3)の評価に加えて、以下の(4)〜(5)の評価を行った。結果を表6、8に示した。
(評価用基板の作製)
エチルセルロース(シグマアルドリッチ社製、STD100)をテルピネオール溶液中に溶解させ、ビヒクル組成物を作製した。次いで、軟化点が約550℃のガラスフリットとエチルセルロース含有ビヒクル組成物とをガラスフリットが50重量%、ビヒクル組成物が50重量%となるよう混合した後、高速攪拌機で混練し、3本ロールミルを用いて滑らかになるまで処理することで、ガラスペースト組成物を作製した。得られたガラスペースト組成物をアプリケーターを用い、5ミルの設定で15cm×15cmのソーダガラス基板に塗工し、120℃オーブンにて30分乾燥させ、その後、550℃にて20分間焼結し、ガラス層が形成された基板Aを作製した。
平均粒子径2.0μmのガラス微粒子(SiOを35%、Bを20%、ZnOを18%、Alを12%、BaOを5%、LiOを7%、NaOを2.5%、SnO2を0.5%含有)を、エチルセルロースを溶解させたテルピネオール溶液と混合し、高速撹拌装置を用いて充分混練し、3本ロールミルにて滑らかになるまで処理を行いガラスペースト組成物とした。このガラスペースト組成物を、アプリケーターを用い、5ミルの設定で基板A上に塗工し、オーブンにて150℃、60分乾燥させ基板Bを得た。
得られた基板Bのガラス層に、サンドブラスト機(不二製作所社製、ニューマブラスターSMC−1ADE−401)を用いてサンドブラスト処理を行うことにより、隔壁を形成した。なお、研磨剤としてはPDP用サンドブラストメディア(不二製作所社製、S9#1200)を用い、サンドブラスト処理における圧力は0.04MPa、噴射量200g/minとした。次いで、隔壁を形成した基板を、最高温度550℃で10分間焼成し、隔壁を有する評価用基板を作製した。
(4)粘度評価
レオメータVAR100(REOLOGICA社製)を用い、せん断速度が2(1/s)における無機微粒子分散ペースト組成物の粘度を測定した。なお、測定に際しては径10mmのパラレルプレートを用い、ギャップを0.5mmとした。
50(Pa・s)以下である場合を○、50(Pa・s)を超える場合を×とした。
(5)蛍光体形状評価
ディスペンサーを用いて、得られた無機微粒子分散ペースト組成物を評価基板の隔壁内に充填した後、送風式オーブンにて150℃、10分間乾燥した。その後、マッフル炉にて500℃、10分間焼成し、得られた基板の断面を実体顕微鏡にて観察することにより、蛍光体層の形状を確認した。蛍光体層が隔壁の上部まで偏りなく付着していた場合を○、隔壁底部に沈み込んだり、隔壁中の一部に偏ったりしていた場合を×とした。
Figure 2010106980
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(実施例18)
攪拌機、冷却器、温度計、湯浴及び、窒素ガス導入口を備えた2Lセパラプルフラスコに、メチルメタクリレート(MMA)100重量部、有機溶剤としてテルピネオール100重量部を混合し、モノマー混合液を得た。
得られたモノマー混合液を、窒素ガスを用いて20分間バブリングすることにより溶存酸素を除去した後、セパラブルフラスコ系内を窒素ガスで置換し攪拌しながら油槽が130℃に達するまで昇温した。重合開始剤として2,2’−アゾビス[2−メチル−N−(2−ヒドロキシエチル)プロピオンアミド]をテルピネオールで希釈した溶液を加えた。また、重合中に重合開始剤を含むテルピネオール溶液を数回添加し、合計でモノマー100重量部に対して1.5重量部の重合開始剤を添加した。
重合開始から7時間後、室温まで冷却し重合を終了させた。これにより、分子末端にアミド基を有する(メタ)アクリル樹脂のテルピネオール溶液を得た。得られた重合体について、カラムとしてカラムLF−804(昭和電工社製)を用い、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーによる分析を行ったところ、ポリスチレン換算による重量平均分子量は表9のとおりであった。
このようにして得られた(メタ)アクリル樹脂の溶液に対し、表9に記載した組成比になるようにテルピネオール、有機化合物、表面調整剤を更に添加し、高速分散機で分散させてビヒクル組成物を作製した。
得られたビヒクル組成物に対して、ノニオン系界面活性剤としてBL−9EX(日光ケミカルズ社製)、無機微粒子として赤色蛍光体(日亜化学工業社製、(Y,Gd)BO:Eu)を表9に記載した組成比となるように添加した後、高速撹拌装置を用いて充分混練し、3本ロールミルにてなめらかになるまで処理を行い、無機微粒子分散ペースト組成物を作製した。
なお、上記有機化合物としては、ニッサンポリブテン(グレード200N、日油社製、ガラス転移温度−24℃、重量平均分子量5500)を用いた。
(実施例19)
攪拌機、冷却器、温度計、湯浴及び、窒素ガス導入口を備えた2Lセパラプルフラスコに、メチルメタクリレート(MMA)50重量部、イソブチルメタクリレート(IBMA)50重量部、有機溶剤としてテルピネオール100重量部を混合し、モノマー混合液を得た。
得られたモノマー混合液を、窒素ガスを用いて20分間バブリングすることにより溶存酸素を除去した後、セパラブルフラスコ系内を窒素ガスで置換し攪拌しながら油槽が130℃に達するまで昇温した。重合開始剤として2,2‘−アゾビス[2−(2−イミダゾリン−2−イル)プロパン]をテルピネオールで希釈した溶液を加えた。また、重合中に重合開始剤を含むテルピネオール溶液を数回添加し、合計でモノマー100重量部に対して1.5重量部の重合開始剤を添加した。
重合開始から7時間後、室温まで冷却し重合を終了させた。これにより、分子末端にアミド基を有する(メタ)アクリル樹脂のテルピネオール溶液を得た。得られた重合体について、カラムとしてカラムLF−804(昭和電工社製)を用い、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーによる分析を行ったところ、ポリスチレン換算による重量平均分子量は表9のとおりであった。
このようにして得られた(メタ)アクリル樹脂の溶液に対し、表9に記載した組成比になるようにテルピネオール、有機化合物を更に添加し、高速分散機で分散させてビヒクル組成物を作製した。
得られたビヒクル組成物に対して、ノニオン系界面活性剤としてBL−9EX(日光ケミカルズ社製)、無機微粒子として赤色蛍光体(日亜化学工業社製、(Y,Gd)BO:Eu)を表9に記載した組成比となるように添加した後、高速撹拌装置を用いて充分混練し、3本ロールミルにてなめらかになるまで処理を行い、無機微粒子分散ペースト組成物を作製した。
(実施例20)
攪拌機、冷却器、温度計、湯浴及び、窒素ガス導入口を備えた2Lセパラプルフラスコに、メチルメタクリレート(MMA)50重量部、イソブチルメタクリレート(IBMA)50重量部、有機溶剤としてテルピネオール100重量部を混合し、モノマー混合液を得た。
得られたモノマー混合液を、窒素ガスを用いて20分間バブリングすることにより溶存酸素を除去した後、セパラブルフラスコ系内を窒素ガスで置換し攪拌しながら油槽が130℃に達するまで昇温した。重合開始剤として2,2’−アゾビス[2−メチル−N−(2−ヒドロキシエチル)プロピオンアミド]をテルピネオールで希釈した溶液を加えた。また、重合中に重合開始剤を含むテルピネオール溶液を数回添加し、合計でモノマー100重量部に対して1.5重量部の重合開始剤を添加した。
重合開始から7時間後、室温まで冷却し重合を終了させた。これにより、分子末端にアミド基を有する(メタ)アクリル樹脂のテルピネオール溶液を得た。得られた重合体について、カラムとしてカラムLF−804(昭和電工社製)を用い、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーによる分析を行ったところ、ポリスチレン換算による重量平均分子量は表9のとおりであった。
このようにして得られた(メタ)アクリル樹脂の溶液に対し、表9に記載した組成比になるようにテルピネオール、表面調整剤を更に添加し、高速分散機で分散させてビヒクル組成物を作製した。
得られたビヒクル組成物に対して、ノニオン系界面活性剤としてBL−9EX(日光ケミカルズ社製)、無機微粒子として赤色蛍光体(日亜化学工業社製、(Y,Gd)BO:Eu)を表9に記載した組成比となるように添加した後、高速撹拌装置を用いて充分混練し、3本ロールミルにてなめらかになるまで処理を行い、無機微粒子分散ペースト組成物を作製した。
(比較例10)
攪拌機、冷却器、温度計、湯浴、及び、窒素ガス導入口を備えた2Lセパラプルフラスコに、メチルメタクリレート(MMA)100重量部、連鎖移動剤としてドデシルメルカプタンを1重量部、有機溶剤としてテルピネオール100重量部を加えてモノマー混合液を得た。
得られたモノマー混合液を、窒素ガスを用いて20分間バブリングすることにより溶存酸素を除去した後、セパラブルフラスコ系内を窒素ガスで置換し攪拌しながら湯浴が沸騰するまで昇温した。重合開始剤としてパーオキシケタールであるパーヘキサTMH(日油社製)を酢酸エチルで希釈した溶液を加えた。また重合中に重合開始剤を含む酢酸エチル溶液を数回添加した。重合開始から7時間後、室温まで冷却し重合を終了させた。これにより、末端にメチル基を有するポリメチルメタクリレート重合体のテルピネオール溶液を得た。
得られた重合体について、カラムとしてカラムLF−804(昭和電工社製)を用い、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーによる分析を行ったところ、ポリスチレン換算による重量平均分子量は表9のとおりであった。
このようにして得られた(メタ)アクリル樹脂の溶液に対し、表9に記載した組成比になるようにテルピネオールを更に添加し、高速分散機で分散させてビヒクル組成物を作製した。
得られたビヒクル組成物に対して、ノニオン系界面活性剤としてBL−9EX(日光ケミカルズ社製)、無機微粒子として赤色蛍光体(日亜化学工業社製、(Y,Gd)BO:Eu)を表9に記載した組成比となるように添加した後、高速撹拌装置を用いて充分混練し、3本ロールミルにてなめらかになるまで処理を行い、無機微粒子分散ペースト組成物を作製した。
<評価>
実施例18〜20、比較例10で得られた無機微粒子分散ペースト組成物について、上記(1)〜(5)の評価に加え、以下に記載する(6)及び(7)の評価を行った。結果を表10に示した。
(6)消泡性
得られたビヒクル組成物をスパチュラで30秒間激しくかき混ぜ、その後静置した。30分以内に破泡したものを◎、1時間以内に破泡したものを○、それ以上静置しても破泡しなかったものを×とした。
(7)消泡性(塗工後)
スクリーン印刷機を用いて、得られた無機微粒子分散ペースト組成物を評価基板の隔壁内に充填した後、室温にて静置し、目視にて、泡の割れ具合を観察した。10分以内に泡が割れ、滑らかな表面状態になったものを○、それ以上静置しても泡が割れなかったり、表面が凸凹であったりしたものを×とした。
Figure 2010106980
Figure 2010106980
本発明によれば、低温で脱脂可能であり、分散性、貯蔵安定性に優れる無機微粒子分散ペースト組成物を提供できる。

Claims (9)

  1. (メタ)アクリル樹脂と無機微粒子と有機溶剤とを含有する無機微粒子分散ペースト組成物であって、前記(メタ)アクリル樹脂は、分子末端にアミノ基又はアミド基を有し、かつ、ポリスチレン換算による重量平均分子量が5000〜100000であることを特徴とする無機微粒子分散ペースト組成物。
  2. 有機溶剤は、常温における蒸気圧が0.1mmHg以上である溶剤を含有することを特徴とする請求項1記載の無機微粒子分散ペースト組成物。
  3. 有機溶剤は、常温における蒸気圧が0.1mmHg以上である溶剤と、常温における蒸気圧が0.01mmHg未満である溶剤とを含有することを特徴とする請求項1記載の無機微粒子分散ペースト組成物。
  4. (メタ)アクリル樹脂は、シアノ基を有しないアゾ系重合開始剤を用いて重合されてなるものであることを特徴とする請求項1、2又は3記載の無機微粒子分散ペースト組成物。
  5. 更に、セルロース系樹脂を含有することを特徴とする請求項1、2、3又は4記載の無機微粒子分散ペースト組成物。
  6. (メタ)アクリル樹脂は、テルペン系溶剤を含有する溶剤にて重合されてなるものであることを特徴とすることを特徴とする請求項1、2、3、4又は5記載の無機微粒子分散ペースト組成物。
  7. せん断速度を2(1/s)として測定した粘度が、50(Pa・s)以下であることを特徴とする請求項1、2、3、4、5又は6記載の無機微粒子分散ペースト組成物。
  8. 無機微粒子は、低融点ガラス粉末、セラミック粉末、蛍光体微粒子又は珪素酸化物であることを特徴とする請求項1、2、3、4、5、6又は7記載の無機微粒子分散ペースト組成物。
  9. 更に、ガラス転移温度が0℃以下、重量平均分子量が1000〜30000である有機化合物を含有することを特徴とする請求項1、2、3、4、5、6、7又は8記載の無機微粒子分散ペースト組成物。
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