JP4312825B2 - 蛍光体ペースト組成物 - Google Patents

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Description

本発明は、スクリーン印刷により印刷することができ、蛍光体の分散性が良好で貯蔵安定性に優れ、かつ、低温で脱脂可能な蛍光体ペースト組成物に関する。
近年、導電性粉末、セラミック粉末等の無機微粒子をバインダー樹脂に分散させた無機微粒子ペースト組成物が、様々な形状の焼成体を得るために用いられている。特に、無機微粒子として蛍光体をバインダー樹脂に分散させた蛍光体ペースト組成物は、有機EL等に用いられており、近年需要が高まりつつある。
蛍光体ペースト組成物は、例えば、スクリーン印刷、ドクターブレード等を用いた塗工法、シート状に加工するためのキャスティング法等により所定の形状に加工した後、焼成を行うことで必要な形状の焼成体とすることができる。なかでも、スクリーン印刷は、特に大量生産に適した方法である。
スクリーン印刷で用いられる蛍光体ペースト組成物は、チキソ性を有することが好ましい。チキソ性とは、例えば、回転粘度計で粘度を評価した場合、回転数が高い場合(歪速度が高い変位)では粘度が低く、回転数が低い場合(歪速度が低い変位)では粘度が高い性質である。蛍光体ペースト組成物は、塗工の際には粘度が充分に低く塗工が容易で、一方、塗工後に静置して乾燥させる際には粘度が充分に高く自重により流延しないという性質が求められる。
蛍光体ペースト組成物に用いるバインダー樹脂としては、チキソ性を有するエチルセルロース等のセルロース系樹脂を用いることが一般的である。しかし、蛍光体をセルロース系樹脂に分散させた蛍光体ペースト組成物は、高温で焼成しなければ熱分解しない。したがって、生産工程で大きなエネルギーが必要となったり、焼成時間が長くなったりする等の問題があった。
このような問題に対し、セルロース系樹脂に比べて低温で脱脂することが可能であるアクリル系樹脂を用いる方法が検討されている。例えば、特許文献1にはアクリル系樹脂を用いた蛍光体ペースト組成物が開示されている。
しかしながら、このような蛍光体ペースト組成物は、アクリル系樹脂に起因する粘着性が非常に強く現れ、スクリーン印刷をした場合、スクリーン印刷版に延糸が発生し、スクリーン印刷時の取り扱いが難しい。また、粘着性が低いセルロース系樹脂を用いた場合と比較すると印刷像が薄くなることがあった。また、アクリル系樹脂を取り除くためにスクリーン印刷版を長時間洗浄する必要があった。アクリル系樹脂の添加量を減らしたりすることで粘着性は低減することはできるが、それに伴い蛍光体ペースト組成物の粘度が著しく低下するため、比重の高い蛍光体を分散させると蛍光体が沈降したり凝集したりするという、いわゆる「貯蔵安定性」が悪くなるという問題があった。
そこで、アクリル系樹脂の分子量を大きくすることで、アクリル系樹脂の添加量を少なくし、蛍光体ペースト組成物の粘度を高くし、貯蔵安定性を維持する方法も考えられた。しかし、アクリル系樹脂の分子量を高くすると、延糸が激しく発生したり、スクリーン印刷が困難となったりするという問題があった。
このような問題に対し、例えば、特許文献2には、蛍光体ペースト組成物中に脂肪酸アミド、水添ひまし油、ポリアミノ酸等のチキソトロピー剤を添加する方法が開示されている。しかしながら、これらのチキソトロピー剤は、いずれも蛍光体ペースト組成物の粘度を増加させるための添加剤であり、スクリーン印刷に適した蛍光体ペースト組成物を得るには充分ではなかった。更に、蛍光体ペースト組成物の熱分解性が悪化し、残渣が残留するという問題もあった。
特許文献3には、蛍光体の分散性を向上させるために、蛍光体ペースト組成物にステアリン酸等のカルボキシル基を1個以上有する化合物を添加する方法が開示されている。カルボキシル基を1個以上有する化合物を添加することにより、カルボキシル基が蛍光体の表面に吸着して表面の電位を中和、又は、水素結合部位を不活性化し、カルボキシル基以外の部分の立体効果によって凝集を抑制し、蛍光体の分散性が向上することが開示されている。しかし、この方法では、長期間の貯蔵安定性を維持することは困難であり、蛍光体が沈降したり凝集したりすることがあった。また、粘度が低い蛍光体ペースト組成物は粘度変化が著しく、スクリーン印刷に適した蛍光体ペースト組成物を得ることは困難であった。
特許文献4には、蛍光体の分散性を向上させるために、蛍光体ペースト組成物にビス(2−ヒドロキシエチル)アルキルアミン等のヒドロキシアルキル基と窒素原子とを含有する化合物からなる非イオン性界面活性剤を添加する方法が開示されている。
しかしながら、特許文献3の実施例にて開示されている蛍光体ペースト組成物は、粘度が4.4〜5.0Pa・sであるため、分散された直後の蛍光体は良好な分散性を示すが、時間が経つとともに沈降することがあった。また、蛍光体ペースト組成物の熱分解性が悪化し、残渣が残留するという問題があった。
このように、蛍光体の分散性を確保しつつ、蛍光体ペースト組成物の粘着性を低減させてスクリーン印刷性の改善をすることは非常に困難であった。
特開平9−012979号公報 特開2000−144124号公報 特開2003−257314号公報 特開2003−292947号公報
本発明は、上記現状に鑑み、スクリーン印刷により印刷することができ、蛍光体の分散性が良好で貯蔵安定性に優れ、かつ、低温で脱脂可能な蛍光体ペースト組成物を提供することを目的とする。
本発明は、(メタ)アクリル樹脂、蛍光体、有機溶剤、HLB値が9以上のポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステルを含有する蛍光体ペースト組成物であって、23℃においてB型粘度計を用いてプローブ回転数を10rpmに設定して測定したときの粘度が8〜40Pa・sである蛍光体ペースト組成物である。
以下に本発明を詳述する。
本発明者らは、スクリーン印刷用の蛍光体ペースト設計においてバインダー樹脂として(メタ)アクリル樹脂を用い、(メタ)アクリル樹脂の添加量を減らすことで、蛍光体ペースト組成物の低温での脱脂を可能とし、スクリーン印刷性、貯蔵安定性を向上させることを検討してきた。しかしながら、アクリル樹脂添加量を減らすことで粘度を調整しただけではスクリーン印刷性が悪く、また、蛍光体が沈降したり凝集したりして貯蔵安定性が悪いという問題があった。そこで、本発明者らは、更に鋭意検討の結果、バインダー樹脂として(メタ)アクリル樹脂、及び、界面活性剤として特定の構造のポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステルを用い、蛍光体ペースト組成物の粘度を調整することで、スクリーン印刷性、貯蔵安定性に優れ、かつ、低温で脱脂可能な蛍光体ペースト組成物を得ることができるということを見出し、本発明を完成させるに至った。
本発明の蛍光体ペースト組成物は、(メタ)アクリル樹脂、蛍光体、有機溶剤及びHLB値が9以上のポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステルを含有する。
本発明の蛍光体ペースト組成物は、(メタ)アクリル樹脂を含有する。上記(メタ)アクリル樹脂は、バインダーとしての役割を有する。
上記(メタ)アクリル樹脂としては、低温(400℃以下)で脱脂することができる(メタ)アクリル樹脂であれば特に限定されないが、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、tert−ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、n−ステアリル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリレートモノマーの単独重合体や、上記(メタ)アクリレートモノマーと、ポリプロピレンオキシド、ポリメチルエチレンオキシド、ポリエチルエチレンオキシド、ポリトリメチレンオキシド、及び、ポリテトラメチレンオキシド等のポリオキシアルキレン構造を有する(メタ)アクリレートモノマーとの共重合体を用いることができる。ここで、例えば(メタ)アクリレートとは、アクリレート又はメタクリレートを意味する。
なかでも、(メタ)アクリル樹脂の含有量を低減しながら、スクリーン印刷性に適した蛍光体ペースト組成物の粘度を得ることができることから、ガラス転移温度(Tg)が高く、かつ、低温で脱脂することができるメチルメタクリレートモノマーを重合体成分として含有していることが好ましく、特にメチルメタクリレートモノマーの単独重合体であるポリメチルメタクリレートが好適である。
上記(メタ)アクリル樹脂は、分子鎖末端に極性基を有することが好ましい。これにより、印刷性が向上し、スクリーン印刷により好適に印刷することができる。
上記極性基が分子側鎖に存在すると、(メタ)アクリル樹脂と有機溶剤とが相溶し、樹脂溶液の粘度が極端に低くなって、粘度を保つために、より多くの樹脂を添加する必要が生じる。その結果、粘着性が高くなるため、印刷パターンにかすれが現れたり、印刷ができなくなったりすることがある。
上記極性基が側鎖ではなく分子鎖末端に存在することにより、(メタ)アクリル樹脂と有機溶剤とが相溶せず適度な相分離(ミクロ相分離)を発現し、低分子量で、かつ、少ない樹脂含有量でも印刷に必要な粘度を確保することができる。その結果、蛍光体ペースト組成物の粘着性が少なく、延糸が発生しにくくなるため、印刷取扱性が良好となる。
なかでも、長期間保管された蛍光体ペースト組成物を用いたとしても良好な印刷パターンを得ることができ、貯蔵安定性に優れることから、極性基が(メタ)アクリル樹脂の分子側鎖には存在せず、分子鎖末端のみに存在する(メタ)アクリル樹脂を用いることが好ましい。
上記極性基は、特に、水素結合性官能基であることが好ましい。
上記水素結合性官能基としては特に限定されず、例えば、水酸基、カルボキシル基、アミノ基、ポリオキシアルキレンエーテル基等が挙げられる。なかでも、(メタ)アクリル樹脂を残渣なく低温で熱分解させることができる等の理由から、水酸基、カルボキシル基が好適である。
また、上記水素結合性官能基は少なくとも1個有すればよいが、多いほど相分離構造は安定化し、蛍光体ペースト組成物の粘着性が低下するため、延糸が発生したりせずスクリーン印刷性が向上し効果的である。
上記(メタ)アクリル樹脂の分子鎖末端に極性基を導入する方法としては、具体的には例えば、極性基を有する連鎖移動剤のもとで、上述した(メタ)アクリレートモノマーをフリーラジカル重合法、リビングラジカル重合法、イニファーター重合法、アニオン重合法、リビングアニオン重合法等の従来公知の方法で重合又は共重合する方法が挙げられる。
また、極性基を有する有機過酸化物開始剤やアゾ系開始剤等の重合開始剤を用いることによっても(メタ)アクリル分子鎖末端に極性基を導入することができる。
(メタ)アクリル樹脂の分子鎖末端に極性基が導入されたことは、例えば、13C−NMRにより確認することができる。
上記極性基を有する連鎖移動剤としては、特に水素結合性官能基を有する連鎖移動剤が好ましく、例えば、水素結合性官能基として水酸基を有するメルカプトプロパンジオール、チオグリセロール、水素結合性官能基としてカルボキシル基を有するメルカプトコハク酸、メルカプト酢酸、水素結合性官能基としてアミノ基を有するアミノエタンチオール等が挙げられる。
上記極性基を有する有機過酸化物開始剤としては、特に水素結合性官能基を有する有機過酸化物開始剤が好ましく、例えば、P−メンタンヒドロペルオキシド(日油社製「パーメンタH」)、ジイソプロピルベンゼンヒドロペルオキシド(日油社製「パークミルP」)、1、2、3、3−テトラメチルブチルヒドロペルオキシド(日油社製「パーオクタH」)、クメンヒドロペルオキシド(日油社製「パークミルH−80」)、t−ブチルヒドロペルオキシド(日油社製「パーブチルH−69」)、過酸化シクロヘキサノン(日油社製「パーヘキサH」)、1、1、3、3−テトラメチルブチルヒドロパーオキサイド、t−ブチルヒドロパーオキサイド、t−アミルヒドロパーオキサイド、Disuccinic acid peroxide(パーロイルSA)等が挙げられる。
上記極性基を有するアゾ系開始剤としては、特に水素結合性官能基を有するアゾ系開始剤が好ましく、例えば、2,2’−アゾビス[N−(2カルボキシエチル)−2−メチルプロピオンアミジン]ハイドレートや2,2’−アゾビス{2−メチル−N−[1,1−ビス(ヒドロキシメチル)−2−ヒドロキシエチル]プロピオンアミド}等のように、水酸基やカルボキシル基を多く有する重合開始剤を好適に用いることができる。
上記(メタ)アクリル樹脂のポリスチレン換算による重量平均分子量の好ましい下限は5000、好ましい上限は50000である。上記重量平均分子量が5000未満であると、(メタ)アクリル樹脂と有機溶剤とが適度な相分離(ミクロ相分離)を発現することができないためにスクリーン印刷に必要な粘度が得られないことがある。上記重量平均分子量のより好ましい下限は10000である。上記重量平均分子量が50000を超えると、蛍光体ペースト組成物の糸曳性が高くなることで、延糸が発生しやすくなったりするため、スクリーン印刷性が悪化することがある。上記重量平均分子量のより好ましい上限は40000であり、更に好ましい上限は30000である。特に、上記(メタ)アクリル樹脂の重量平均分子量が10000〜30000であると、スクリーン印刷時に鮮明な像が得られるため好ましい。
従来の蛍光体ペースト組成物では、スクリーン印刷が可能な粘度を保つために、比較的高い分子量の(メタ)アクリル樹脂を用いていた。これに対し、本発明の蛍光体ペースト組成物では、適度に相分離(ミクロ相分離)させることにより重量平均分子量が5000〜50000の範囲内である(メタ)アクリル樹脂を使用した場合でも良好なスクリーン印刷性を発揮できるようになった。
なお、ポリスチレン換算による重量平均分子量の測定は、カラムとして、例えば、SHOKO社製カラムLF−804を用いてGPC測定を行うことで得ることができる。
上記(メタ)アクリル樹脂の分子量分布(重量平均分子量/数平均分子量=Mw/Mn)としては特に限定されないが、好ましい上限は3である。分子量分布が3を超えると、低分子量成分であるモノマーやオリゴマー等が可塑剤として作用し、蛍光体ペースト組成物に充分な粘度が得られない場合や、高分子量成分を含有することで、(メタ)アクリル樹脂による延糸が発生する場合があり、スクリーン印刷時に問題が発生することがある。分子量分布のより好ましい上限は2.5である。
本発明の蛍光体ペースト組成物における上記(メタ)アクリル樹脂の含有量としては特に限定されないが、好ましい下限は5重量%、好ましい上限は25重量%である。上記(メタ)アクリル樹脂の含有量が5重量%未満であると、スクリーン印刷に適した粘度の蛍光体ペースト組成物が得られないことがある。上記(メタ)アクリル樹脂の含有量が25重量%を超えると、蛍光体ペースト組成物の粘度が高すぎることでスクリーン印刷が困難になったり、粘着性が強くなるため、スクリーン印刷の際に延糸が発生しやすくなったりすることがある。
なお、本発明の蛍光体ペースト組成物に用いるバインダー樹脂として、重合反応後の(メタ)アクリル樹脂を精製せずに用いる場合には、低分子量成分であるモノマーやオリゴマー等が蛍光体ペースト組成物に含まれないことが好ましい。低分子量成分であるモノマーやオリゴマー等が蛍光体ペースト組成物に含まれる場合、モノマーやオリゴマー等が可塑剤として作用し、粘度を低下させることがある。
本発明の蛍光体ペースト組成物は、HLB値が9以上のポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステルを含有する。
従来、蛍光体ペースト組成物においては、バインダー樹脂として(メタ)アクリル樹脂を用いた場合に、蛍光体の分散性及びスクリーン印刷性を向上させるために、様々な分散剤や界面活性剤等を用いることが検討されてきた。特に粘度が低い蛍光体ペースト組成物においては、蛍光体の分散性及びスクリーン印刷性を充分に確保することができず、用いる蛍光体の種類によって分散性及びスクリーン印刷性が著しく低下することがあった。
本発明では、このようなポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステルを界面活性剤として用いることにより、蛍光体の組成に依存することなく、バインダーの脱脂性を損なわずに、分散性及びスクリーン印刷性を著しく向上させることができる。
上記ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステルは、HLB値が9以上である。上記HLB値が9以上であると、蛍光体の分散性及びスクリーン印刷性に優れる蛍光体ペースト組成物を得ることができる。上記ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステルのHLB値が9未満の場合、本発明の蛍光体ペースト組成物の粘度が低下する。
上記ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステルを含有すると、蛍光体の分散性が良好となるが、蛍光体ペースト組成物の粘度が低くなることがある。本発明では、上記ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステルのHLB値を9以上とすることで、蛍光体ペースト組成物の粘度を低下させることがなく、スクリーン印刷に適した蛍光体ペースト組成物を得ることができる。なお、上記HLB値の好ましい下限9.5、好ましい上限は17.0である。
ここで、上記HLB値とは、界面活性剤の親水性又は親油性のバランスを示す指標であり、0に近いほど親油性が高く、20に近いほど親水性が高くなる。なお、上記HLB値とは、例えば、下記グリフィンの式
[(親水部分の分子量)÷(全体の分子量)×100]/5
を用いて算出される値である。
また、上記ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステルは、下記化学式(1)で表される化合物及び/若しくは下記化学式(2)で表される化合物、又は、下記化学式(3)で表される化合物であることが好ましい。
Figure 0004312825
Figure 0004312825
Figure 0004312825
、R及びRは、C2n−1又はC2n+1(nは5以上の整数)であり、a+b+c=20、d+e+f=20、g+h+i+j=20である。
上記化学式におけるR、R及びRは、C2n−1又はC2n+1(nは5以上の整数)である。nが5未満であると、上記ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステルが界面活性剤としての役割を果たさず、蛍光体ペースト組成物における蛍光体の分散性が低下したり、スクリーン印刷性に劣ったりすることがある。
また、上記化学式において、a+b+c=20、d+e+f=20、g+h+i+j=20である。
ここで、a+b+c=20とは、a、b及びcはそれぞれ1以上の整数であり、a、b及びcの総和が20となることを意味する。
また、d+e+f=20とは、d、e及びfはそれぞれ1以上の整数であり、d、e及びfの総和が20となることを意味する。
また、g+h+i+j=20とは、g、h、i及びjはそれぞれ1以上の整数であり、g、h、i及びjの総和が20となることを意味する。
上記化学式(1)及び/又は上記化学式(2)で表されるポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステルとしては、例えば、ポリオキシエチレン(20)ソルビタンモノラウレート(花王社製「レオドールTW−L120」HLB値16.7)、ポリオキシエチレン(20)ソルビタンモノステアレート(花王社製「レオドールTW−S120V」HLB値10.5)、ポリオキシエチレン(20)ソルビタンモノオレエート(花王社製「レオドールTW−O120V」HLB値15)、ポリオキシエチレン(20)ソルビタンモノパルミテート(花王社製「レオドールTW−P120」HLB値15.6)等が挙げられる。
上記化学式(3)で表されるポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステルとしては、例えば、ポリオキシエチレンソルビタンモノヤシ脂肪酸エステル(第一工業製薬社製「ソルゲンTW−20」HLB値16.7)、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート(第一工業製薬社製「ソルゲンTW−60」HLB値14.9)、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレート(第一工業製薬社製「ソルゲンTW−80」HLB値15)等が挙げられる。
本発明の蛍光体ペースト組成物における上記ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステルの含有量としては特に限定されないが、好ましい下限は0.01重量%、好ましい上限は5重量%である。上記ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステルの含有量が0.01重量%未満であると、蛍光体ペースト組成物の分散性を高める効果やスクリーン印刷性を改善する効果が発現しないことがある。上記ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステルの含有量が5重量%を超えると、蛍光体ペースト組成物の粘度が低下し、スクリーン印刷に適さないことがある。上記ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステルの含有量のより好ましい下限は0.05重量%、より好ましい上限は1重量%である。
また、本発明の蛍光体ペースト組成物は、適度な相分離(ミクロ相分離)を安定化させるために、本発明の蛍光体ペースト組成物は、HLB値が11以上のポリオキシエチレンアルキルエーテルを含有することにより、さらにスクリーン印刷性に優れる蛍光体ペースト組成物を得ることができる。上記HLB値が11以上のポリオキシエチレンアルキルエーテルとしては特に限定されず、例えば、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンセチルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル等が挙げられる。
本発明の蛍光体ペースト組成物は、上記ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステルと合わせてHLB値が10以上のノニオン系界面活性剤を含有することが好ましい。
上記HLB値が10以上のノニオン系界面活性剤としては特に限定されないが、脂肪鎖にアルキレンエーテルを付加させたノニオン系界面活性剤が好適であり、具体的には例えば、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンセチルエーテル等が好適に用いられる。なお、上記ノニオン系界面活性剤は、熱分解性がよいが、大量に添加すると蛍光体ペースト組成物の熱分解温度が高くなったり残渣を発生させたりすることがあるため、蛍光体ペースト組成物における上記ノニオン系界面活性剤の含有量の好ましい上限は5重量%である。
本発明の蛍光体ペースト組成物は、蛍光体を含有する。
上記蛍光体としては特に限定されず、例えば、CRT用蛍光体、ランプ用蛍光体、PDP用蛍光体、X線用蛍光体、蓄光蛍光体等、様々な用途に用いられる蛍光体が挙げられる。具体的には例えば、Y:Eu、YS:Eu、YBO:Eu、(Y,Gd)BO:Eu、Y(P,V)O:Eu、GdBO:Eu、YSiO:Eu、YAl12:Eu、ScBO:Eu、LuBO:Eu等の赤色蛍光体、ZnS:Cu,Al、LaPO:Ce,Tb、CaMgSi:Eu、(Ba,Sr,Mg)O・aAlMn、(Y、Gd)BO:Tb、ZnSiO:Mn、BaAl1219:Mn、BaMgAl1017:Mn、BaMgAl1017:Mn,Eu、BaMgAl1423:Mn、CaAl1219:Mn、SrAl1219:Mn、YBO:Tb、LuBO:Tb、GdBO:Tb、GdS:Tb、ScBO:Tb、SrSiCl:Eu等の緑色蛍光体、ZnS:Ag,Al、(SrCaBaMg)(POCl:Eu、BaMgAl1017:Eu、BaMgAl1423:Eu、YSiO:Ce、CaWO、CaWO:Pb、(Ca,Sr)MgSi:Eu、(Ca,Sr)MgSi:Eu、(Ca,Sr)MgSi:Eu等の青色蛍光体、SrAl1425:Eu,Dy等の青緑色蛍光体、Ca10(POFCl:Sb,Mn等の白色蛍光体等が挙げられる。
本発明の蛍光体ペースト組成物においては、なかでも、分散性に優れることから、BaMgAl1017:Eu等の青色蛍光体や、ZnSiO:Mn等の緑色蛍光体や、(Y、Gd)BO:Eu等の赤色蛍光体を用いる場合に充分に本発明の効果を発揮することができる。特に後述するように分散剤としてグリセリン、ポリカルボン酸、ポリエーテルエステルアミン塩を用いることで、さらに優れた分散性を確保することができる。
本発明の蛍光体ペースト組成物は、上記赤色蛍光体を含有する場合にも、好適に用いることができる。
一般に、赤色蛍光体は、他の蛍光体よりも比重が高いため、蛍光体ペースト組成物が赤色蛍光体を含有した場合には、赤色蛍光体が沈降しやすく、貯蔵安定性が充分ではなかった。これに対して、本発明の蛍光体ペースト組成物において、後述するイミダゾール化合物を添加した場合は、赤色蛍光体を含有した場合でも、赤色蛍光体が沈降することなく、貯蔵安定性に優れる。これは、上記イミダゾール系化合物が、赤色蛍光体の沈降を抑制する構造を形成するためと考えられる。
上記蛍光体の含有量としては特に限定されないが、(メタ)アクリル樹脂と、有機溶剤と、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステルとの混合物であるバインダー樹脂組成物100重量部に対して、上記蛍光体の含有量の好ましい下限が10重量部、好ましい上限が300重量部である。上記蛍光体の含有量が10重量部未満であると、スクリーン印刷に適した粘度の蛍光体ペースト組成物が得られないことがあり、300重量部を超えると、バインダー樹脂組成物に蛍光体を分散させることが困難となることがある。上記蛍光体の含有量のより好ましい下限は50重量部、より好ましい上限は250重量部である。
本発明の蛍光体ペースト組成物は、有機溶剤を含有する。
上記有機溶剤は、分子中に水酸基又はアセトキシ基を少なくとも1個有することが好ましい。これにより、上記分子鎖末端に極性基を有する(メタ)アクリル樹脂と有機溶剤との適度な相分離(ミクロ相分離)を発現させやすくなり、スクリーン印刷に適した粘度(チキソ性)を維持しながら(メタ)アクリル樹脂の含有量を低減させ、低温での脱脂が容易となる。
上記有機溶剤の沸点としては特に限定されないが、好ましい下限は170℃、好ましい上限は280℃である。上記有機溶剤の沸点が170℃未満であると、スクリーン印刷中に有機溶剤が揮発してしまい、スクリーン印刷の作業効率が悪化することがあり、280℃を超えると、本発明の蛍光体ペースト組成物を低温で脱脂することができないことがある。上記有機溶剤の沸点のより好ましい下限は200℃、より好ましい上限は250℃である。
上記有機溶剤としては特に限定されず、例えば、エチレングリコールエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノイソブチルエーテル、トリメチルペンタンジオールモノイソブチレート、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、テルピネオール、テキサノール、イソホロン、乳酸ブチル、ジオクチルフタレート、ジオクチルアジペート、ベンジルアルコール、フェニルグリコールフェニルプロピレングリコール、クレゾール等が挙げられる。
なかでも、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノイソブチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、テルピネオール、テキサノールが好適であり、更にそのなかでも、ジエチレングリコールモノイソブチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、テルピネオール、テキサノールが特に好適であり、特に、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、テルピネオール、テキサノールが好適に用いられる。
なお、これらの有機溶剤は単独で用いられてもよいし、2種以上が併用されてもよい。
上記(メタ)アクリル樹脂の溶解度パラメータをSP、上記有機溶剤の溶解度パラメータをSPとしたとき、上記有機溶剤は下記数式(4)又は下記数式(5)を満たすことが好ましい。
ここで、溶解度パラメータ(以下SP値ともいう)とは、Polymer Engineering&Science 14 147(1974)等に記載されているように物質の化学構造のみから推算した値であり、下記数式(5’)により求めることができる。SP値が近いもの同士は相溶し、SP値が離れたもの同士は相分離する。
上記有機溶剤が下記数式(4)又は下記数式(5)を満たすことにより、(メタ)アクリル樹脂と有機溶剤との適度な相分離(ミクロ相分離)を発現させやすくなり、適度な粘度(チキソ性)が得られ、よりスクリーン印刷性に優れたものとなる。
Figure 0004312825
Figure 0004312825
Figure 0004312825
Ev:蒸発エネルギー(J/mol)
V:モル容積(m/mol)
Δei:原子又は原子団の蒸発エネルギー(cal/mol)
ΔVi:モル体積(cm/mol)
本発明の蛍光体ペースト組成物は、分散剤を含有することが好ましい。
上記分散剤としては、蛍光体の種類によって、水酸基を3個以上有する有機化合物、カルボキシル基を3個以上有する有機化合物、ポリエーテルエステル酸アミン塩等を用いることが好ましい。これらの分散剤は、蛍光体ペースト組成物の貯蔵安定性を向上させる役割を有する。特に、低粘度の蛍光体ペースト組成物を用いる場合は、蛍光体の分散性を確保するため、蛍光体の組成に合わせた分散剤の選択が重要となる。
上記水酸基を3個以上有する有機化合物としては特に限定されず、例えば、グリセリン、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール等のポリオール類が挙げられる。
上記カルボニル基を3個以上有する有機化合物としては特に限定されず、例えば、α−オレフィン−無水マレイン酸共重合体、不飽和ポリカルボン酸類、脂肪族多価カルボン酸類等が挙げられる。
これらの分散剤は、上記ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステルとの相乗効果によって、低粘度の蛍光体ペースト組成物の蛍光体としてBaMgAl1017:Eu等の青色蛍光体を用いる場合でも、優れた分散性を実現することができる。特に、分散剤として、グリセリンや多価カルボン酸化合物を用いた場合には、極めて優れた貯蔵安定性を発現する蛍光体ペースト組成物を得ることができる。
本発明の蛍光体ペースト組成物における分散剤の含有量としては特に限定されないが、好ましい下限が0.1重量%、好ましい上限が5重量%である。上記分散剤の含有量が0.1重量%未満であると、蛍光体ペースト組成物における蛍光体の分散状態を維持することができず、蛍光体が沈降したり、凝集したりすることで貯蔵安定性に問題が生じることがある。上記分散剤の含有量が5重量%を超えても、それ以上の貯蔵安定性が得られなかったり、蛍光体ペースト組成物の熱分解性が低下したりすることがある。上記水酸基を3個以上有する有機化合物の含有量のより好ましい下限は1重量%、より好ましい上限は3重量%である。
本発明の蛍光体ペースト組成物は、更に、下記化学式(6)又は下記化学式(7)で表されるイミダゾール系化合物を含有することが好ましい。
Figure 0004312825
は、C2n+1(nは、5以上の整数)、又は、C2n―1(nは、5以上の整数)を示し、Rは、H、C2n+1(nは、1〜5の整数)、又は、C2nOH(nは、1〜5の整数)を示し、Rは、H、C2n+1(nは、1〜5の整数)、又は、C2nOH(nは、1〜5の整数)を示し、Rは、H、又は、C2n+1(nは、1〜5の整数)を示す。
Figure 0004312825
は、C2n+1(nは、5以上の整数)、又は、C2n―1(nは、5以上の整数)を示し、Rは、H、C2n+1(nは、1〜5の整数)、又は、C2nOH(nは、1〜5の整数)を示し、R10は、H、C2n+1(nは、1〜5の整数)、又は、C2nOH(nは、1〜5の整数)を示し、R11は、H、又は、C2n+1(nは、1〜5の整数)を示す。
本明細書において、イミダゾール系化合物とは、上記化学式(6)で表されるイミダゾリン化合物(ジヒドロイミダゾール)、及び、上記化学式(7)で表されるイミダゾール化合物を意味する。
なかでも、本発明の蛍光体ペースト組成物は、上記化学式(6)で表されるイミダゾール系化合物を含有することが好ましい。
上記化学式(6)において、Rは、C2n+1(nは、5以上の整数)、又は、C2n―1(nは、5以上の整数)で示される構造であるが、Rは、C2n+1(nは、5〜30の整数)、又は、C2n―1(nは、5〜30の整数)で示される構造であることが好ましい。nが5未満であると、蛍光体ペースト組成物の貯蔵安定性が得られないことがあり、nが30を超えるとアルキル基又はアルケニル基の鎖長が長いため、低温で焼成した場合に、残渣が発生することがある。
更に、Rは、C2n+1(nは、10〜20の整数)、又は、C2n―1(nは、10〜20の整数)で示される構造であり、かつ、直鎖構造であることがより好ましい。上記化学式(6)において、Rが直鎖構造である場合、貯蔵安定性に優れる蛍光体ペースト組成物を得ることができる。
上記化学式(6)において、Rは、H、C2n+1(nは、1〜5の整数)、又は、C2nOH(nは、1〜5の整数)で示される構造であれば特に限定されないが、なかでも、H、又は、COHであることが好ましい。
上記化学式(6)において、Rは、H、C2n+1(nは、1〜5の整数)、又は、C2nOH(nは、1〜5の整数)で示される構造であれば特に限定されないが、なかでも、Hであることが好ましい。
上記化学式(6)において、Rは、H、又は、C2n+1(nは、1〜5の整数)で示される構造であれば特に限定されないが、なかでも、Hであることが好ましい。
上記化学式(7)において、Rは、C2n+1(nは、5以上の整数)、又は、C2n―1(nは、5以上の整数)で示される構造であるが、Rは、C2n+1(nは、5〜30の整数)、又は、C2n―1(nは、5〜30の整数)で示される構造であることが好ましい。nが5未満であると、蛍光体ペースト組成物の貯蔵安定性が得られないことがあり、nが30を超えるとアルキル基又はアルケニル基の鎖長が長いため、低温で焼成した場合に、残渣が発生することがある。
更に、Rは、C2n+1(nは、10〜20の整数)、又は、C2n―1(nは、10〜20の整数)で示される構造であり、かつ、直鎖構造であることがより好ましい。上記化学式(7)において、Rが直鎖構造である場合、貯蔵安定性に優れる蛍光体ペースト組成物を得ることができる。
上記化学式(7)において、Rは、H、C2n+1(nは、1〜5の整数)、又は、C2nOH(nは、1〜5の整数)で示される構造であれば特に限定されないが、なかでも、H、又は、COHであることが好ましい。
上記化学式(7)において、R10は、H、C2n+1(nは、1〜5の整数)、又は、C2nOH(nは、1〜5の整数)で示される構造であれば特に限定されないが、なかでも、Hであることが好ましい。
上記化学式(7)において、R11は、H、又は、C2n+1(nは、1〜5の整数)で示される構造であれば特に限定されないが、なかでも、Hであることが好ましい。
上記イミダゾール系化合物の具体例としては特に限定されず、上記化学式(6)で表されるイミダゾール系化合物としては、例えば、2−(8−ヘプタデセニル)−2−イミダゾリン−1−エタノール(RはC14−CH=CH−C17、RはCOH、RはH、RはH)、2−ウンデシルイミダゾリン(RはC1123、RはH、RはH、RはH)、2−ヘプタデシルイミダゾリン(RはC1735、RはH、RはH、RはH)等が挙げられる。なかでも、2−(8−ヘプタデセニル)−2−イミダゾリン−1−エタノールを用いた場合、貯蔵安定性に優れる蛍光体ペースト組成物を得ることができるため、好適に用いることができる。
上記化学式(7)で表されるイミダゾール系化合物としては、2−(8−ヘプタデセニル)−2−イミダゾール−1−エタノール(RはC14−CH=CH−C17、RはCOH、R10はH、R11はH)、2−ウンデシルイミダゾール(RはC1123、RはH、R10はH、R11はH)、2−ヘプタデシルイミダゾール(RはC1735、RはH、R10はH、R11はH)等を挙げられる。
本発明の蛍光体ペースト組成物における上記イミダゾール系化合物の含有量としては特に限定されないが、好ましい下限は0.01重量%、好ましい上限は10重量%である。上記イミダゾール系化合物の含有量が0.01重量%未満であると、蛍光体ペースト組成物の貯蔵安定性が充分に得られないことがあり、10重量%を超えると、低温で焼成した場合に残渣が発生することがある。上記イミダゾール系化合物の含有量のより好ましい下限は0.1重量%、より好ましい上限は5重量%である。
本発明の蛍光体ペースト組成物は、23℃においてB型粘度計を用いてプローブ回転数を10rpmに設定して測定したときの粘度の下限が8Pa・s、上限が40Pa・sである。本発明の蛍光体ペースト組成物の粘度が8Pa・s未満であると、蛍光体ペースト組成物における蛍光体の分散状態を維持することができず、蛍光体が沈降したり、凝集したりすることで貯蔵安定性に問題が生じることがある。また、本発明の蛍光体ペースト組成物の粘度が40Pa・sを超えると、粘着性が強く印刷性が困難となったりすることがある。
本発明の蛍光体ペースト組成物を製造する方法としては特に限定されず、従来公知の方法が挙げられ、例えば、各成分をボールミル、ブレンダーミル、3本ロール等の各種混合機を用いて混合する方法等が挙げられる。具体的には、例えば、上記(メタ)アクリル樹脂、上記有機溶剤、分散剤、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステルを混合機を用いて混合し、バインダー樹脂組成物を作製した後、該バインダー樹脂組成物に上記蛍光体を添加して更に混合機を用いて混合する方法等が挙げられる。
本発明の蛍光体ペースト組成物は、上記構成からなることにより、スクリーン印刷を行うことができ、貯蔵安定性に優れ、かつ、低温脱脂が可能となる。ここで、低温脱脂とは、バインダー樹脂の初期重量の99.5重量%が失われる脱脂温度が低温であることを意味し、本明細書においては窒素置換等をしない通常の空気雰囲気下で、脱脂温度が250〜400℃である場合を低温脱脂と定義する。
本発明によれば、スクリーン印刷を行うことができ、貯蔵安定性に優れ、かつ、低温で脱脂可能な蛍光体ペースト組成物を提供することができる。
以下に実施例を掲げて本発明を更に詳しく説明するが、本発明はこれら実施例のみに限定されない。
(実施例1)
攪拌機、冷却器、温度計、湯浴、及び、窒素ガス導入口を備えた2Lセパラブルフラスコに、メチルメタクリレートモノマー(MMA)100重量部、連鎖移動剤としてメルカプトプロパンジオール、有機溶剤としてジエチレングリコールモノブチルエーテル100重量部とを混合し、モノマー混合液を得た。
得られたモノマー混合液を、窒素ガスを用いて20分間バブリングすることにより溶存酸素を除去した後、セパラブルフラスコ系内を窒素ガスで置換し攪拌しながら湯浴が沸騰するまで昇温した。重合開始剤の酢酸エチル溶液を加えた。また重合中に重合開始剤の酢酸エチル溶液を数回添加した。
重合開始から7時間後、室温まで冷却し重合を終了させた。これにより、分子鎖末端のみに水酸基を有するポリメチルメタクリレート(PMMA)のジエチレングリコールモノブチルエーテル溶液を得た。得られた重合体について、カラムとしてSHOKO社製カラムLF−804を用い、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーによる分析を行ったところ、ポリスチレン換算による重量平均分子量(Mw)は表1の通りであった。
このようにして得られたポリメチルメタクリレートのジエチレングリコールモノブチルエーテル溶液に対し、表1に記載した組成比になるようにジエチレングリコールモノブチルエーテルと、ポリオキシエチレン(POE)(20)ソルビタンモノラウレート(花王社製「レオドールTW−L120」)を更に添加し、高速分散機で分散させてバインダー樹脂組成物を作製した。
得られたバインダー樹脂組成物に対して、蛍光体としてZnSiO:Mnを表1に記載した組成比になるよう添加し、高速撹拌装置を用いて充分混練し、3本ロールミルにてなめらかな状態に達するまで処理を行い、蛍光体ペースト組成物を作製した。
(実施例2〜8)
表1に記載された連鎖移動剤を用い、添加量を調整することで表1に記載された重量平均分子量、末端官能基を有するポリメチルメタクリレートを得た。その後、表1に記載された組成比になるように各成分を調整したこと以外は、実施例1と同様にしてバインダー樹脂組成物、及び、蛍光体ペースト組成物を作製した。ここで、界面活性剤としては、ポリオキシラウリルエーテル(日光ケミカルズ社製「NIKKOL BL−25」)、POE(20)ソルビタンモノステアレート、POE(20)ソルビタンモノオレエート、POE(20)ソルビタンモノパルミテート、ポリオキシエチレンソルビタンモノヤシ脂肪酸エステル(第一工業製薬社製「ソルゲンTW−20」)、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート(第一工業製薬社製「ソルゲンTW−60」)、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレート(第一工業製薬社製「ソルゲンTW−80」)を用いた。
(実施例9)
攪拌機、冷却器、温度計、湯浴及び、窒素ガス導入口を備えた2Lセパラブルフラスコに、メチルメタクリレート(MMA)100重量部、連鎖移動剤として、メルカプトコハク酸3.8重量部、有機溶剤として2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオールモノイソブチレート(テキサノール)100重量部とを混合し、モノマー混合液を得た。
得られたモノマー混合液を、窒素ガスを用いて20分間バブリングすることにより溶存酸素を除去した後、セパラブルフラスコ系内を窒素ガスで置換し攪拌しながら湯浴が沸騰するまで昇温した。重合開始剤の酢酸エチル溶液を加え、更に、重合中に重合開始剤の酢酸エチル溶液を数回添加した。
重合開始から7時間後、室温まで冷却し重合を終了させた。これにより、末端に水酸基を有するポリメチルメタクリレート(PMMA)の2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオールモノイソブチレート溶液を得た。得られた(メタ)アクリル樹脂について、カラムとしてSHOKO社製カラムLF−804を用い、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーによる分析を行ったところ、ポリスチレン換算による重量平均分子量は表1のとおりであった。
このようにして得られたポリメチルメタクリレートの2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオールモノイソブチレート溶液に対し、表1に記載した組成比になるように2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオールモノイソブチレート、界面活性剤としてポリオキシエチレン(POE)(20)ソルビタンモノラウレート(花王社製「レオドールTW−L120」)、及び、ポリオキシエチレンラウリルエーテル(日光ケミカルズ社製「NIKKOL BL−25」)を更に添加し、高速分散機で分散させてバインダー樹脂組成物を作製した。
得られたバインダー樹脂組成物に対して、蛍光体としてZnSiO:Mn(緑色蛍光体)を表1に記載した組成比になるよう添加し、高速撹拌装置を用いて充分混練し、3本ロールミルにてなめらかな状態に達するまで混練を行い、蛍光体ペースト組成物を作製した。
(実施例10)
連鎖移動剤として用いるメルカプトコハク酸を0.7重量部としてポリメチルメタクリレートを得た後、ポリメチルメタクリレート、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオールモノイソブチレートの含有量、及び、界面活性剤を表1に示す組成とした以外は、実施例9と同様にして蛍光体ペースト組成物を作製した。
(実施例11)
有機溶剤として、表1に示す組成のα−テルピネオールとブチルカルビトールアセテートとの混合溶剤を用い、界面活性剤を表1に示す組成とした以外は、実施例9と同様にして蛍光体ペースト組成物を作製した。
(実施例12)
連鎖移動剤としてメルカプトコハク酸を0.7重量部用い、有機溶剤として表1に示す組成のα−テルピネオールとブチルカルビトールアセテートとの混合溶剤を用い、ポリメチルメタクリレート、有機溶剤、界面活性剤を表1に示す組成とした以外は、実施例9と同様にして蛍光体ペースト組成物を作製した。
(比較例1)
界面活性剤を添加しなかったこと以外は、実施例1と同様にして蛍光体ペースト組成物を作製した。
(比較例2〜4)
表1に記載した界面活性剤を用いたこと以外は、実施例1と同様にして蛍光体ペースト組成物を作製した。
(比較例5)
界面活性剤としてソルビタンモノステアレート(花王社製「レオドールSP−S10V」)、及び、ポリオキシエチレンラウリルエーテル(日光ケミカルズ社製「NIKKOL BL−4.2」)を用いたこと以外は、実施例1と同様にして蛍光体ペースト組成物を作製した。
(比較例6)
界面活性剤としてソルビタントリステアレート(花王社製「レオドールSP−S30V」)、及び、ポリオキシエチレンラウリルエーテル(日光ケミカルズ社製「NIKKOL BL−2」)を用いたこと以外は、実施例1と同様にして蛍光体ペースト組成物を作製した。
<評価>
実施例1〜12及び比較例1〜6で得られたバインダー樹脂組成物及び蛍光体ペースト組成物について以下の評価を行った。結果を表2に示した。
(1)粘度測定
得られた蛍光体ペースト組成物をB型粘度計(BROOK FIELD社製「DVII+Pro」)を用いて、温度23℃、回転数10rpmの条件下で、蛍光体ペースト組成物の粘度η10rpm(Pa・s)を測定した。
(2)表面粗さ評価
得られた蛍光体ペースト組成物をスライドガラス(2cm×5cm)に厚み12.5μmになるように塗布した。蛍光体ペースト組成物を塗布したスライドガラスを120℃で10分乾燥した後、表面粗さ計(小坂研究所社製「サーフコーダSE−30D」)で塗布した蛍光体ペースト組成物の表面を測定した。以下の基準により、表面粗さRaの評価をした。
○:Ra=1.0μm未満
×:Ra=1.0μm以上
(3)分散性評価
得られた蛍光体ペースト組成物をグラインドゲージ(エリクソン社製、0〜15μm)で、蛍光体の分布密度を測定し、凝集した蛍光体が現れた箇所の目盛りを観察した。ただし、測定を5回行い、10ラインで凝集した蛍光体が現れた箇所の目盛りの平均値を評価した。以下の基準により、分散性の評価をした。
○:10μm未満
×:10μm以上
(4)スクリーン印刷
得られた蛍光体ペースト組成物を温度23℃、湿度50%の環境下において、スクリーン印刷を行った。
スクリーン印刷には、スクリーン印刷機(マイクロテック社製「MT−320TV」)、スクリーン製版(東京プロセスサービス社製「SX230°B」(乳剤20μm、スクリーン枠320mm×320mm))、印刷基板(ソーダーガラス150mm×150mm、厚み15mm)を用い、以下のスクリーン印刷機の条件でスクリーン印刷を行った。
ギャップ:2.0mm
スキージ速度:50mm/s
スクレッパー速度:50mm/s
スキージ圧:0.25MPa
スクレッパー圧:0.17MPa
背圧:0.10MPa
得られた印刷像を実体顕微鏡にて、目視観察で評価した。
◎:印刷像の太さにばらつきがなく、印刷像が充分に厚く、密度が高い
○:印刷像の太さにばらつきがない
△:印刷像の太さにばらつきがないが、印刷像が非常に薄い
×:印刷像の太さにばらつきがある
Figure 0004312825
Figure 0004312825
Figure 0004312825
(実施例13)
攪拌機、冷却器、温度計、湯浴及び、窒素ガス導入口を備えた2Lセパラブルフラスコに、メチルメタクリレート(MMA)100重量部、連鎖移動剤としてメルカプトプロパンジオール、有機溶剤としてジエチレングリコールモノブチルエーテル100重量部とを混合し、モノマー混合液を得た。
得られたモノマー混合液を、窒素ガスを用いて20分間バブリングすることにより溶存酸素を除去した後、セパラブルフラスコ系内を窒素ガスで置換し攪拌しながら湯浴が沸騰するまで昇温した。重合開始剤の酢酸エチル溶液を加え、更に、重合中に重合開始剤の酢酸エチル溶液を数回添加した。
重合開始から7時間後、室温まで冷却し重合を終了させた。これにより、末端に水酸基を有するポリメチルメタクリレート(PMMA)のジエチレングリコールモノブチルエーテル溶液を得た。得られた(メタ)アクリル樹脂について、カラムとしてSHOKO社製カラムLF−804を用い、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーによる分析を行ったところ、ポリスチレン換算による重量平均分子量は表3のとおりであった。
このようにして得られたポリメチルメタクリレートのジエチレングリコールモノブチルエーテル溶液に対し、表3に記載した組成比になるようにジエチレングリコールモノブチルエーテル、グリセリン、ポリオキシエチレン(POE)(20)ソルビタンモノラウレート(花王社製「レオドールTW−L120」)、及び、ノニオン系界面活性剤としてポリオキシエチレンラウリルエーテル(日光ケミカルズ社製「NIKKOL BL−25」)を更に添加し、高速分散機で分散させてバインダー樹脂組成物を作製した。
得られたバインダー樹脂組成物に対して、蛍光体としてBaMgAl1017:Eu(青色蛍光体)を表3に記載した組成比になるよう添加し、高速撹拌装置を用いて充分混練し、3本ロールミルにてなめらかな状態に達するまで混練を行い、蛍光体ペースト組成物を作製した。
(実施例14、15、17、18)
表3に記載した(メタ)アクリル樹脂、有機溶剤、界面活性剤、分散剤を用いたこと以外は、実施例13と同様にして蛍光体ペースト組成物を作製した。
(実施例16)
連鎖移動剤としてメルカプトコハク酸を用いた以外は、実施例13と同様にしてポリメチルメタクリレートのジエチレングリコールモノブチルエーテル溶液を作製した。
その後、得られたポリメチルメタクリレートのジエチレングリコールモノブチルエーテル溶液、界面活性剤としてポリオキシエチレン(POE)(20)ソルビタンモノラウレート(花王社製「レオドールTW−L120」)、及び、ポリオキシエチレンラウリルエーテル(日光ケミカルズ社製「NIKKOL BL−25」)を用いたこと以外は、実施例13と同様にして蛍光体ペースト組成物を作製した。
(比較例7〜11)
表3に記載された連鎖移動剤を用い、実施例13と同様にしてポリメチルメタクリレートのジエチレングリコールモノブチルエーテル溶液を作製した。その後、表3の組成比になるように各成分を調整したこと以外は、実施例13と同様にしてバインダー樹脂組成物、及び、蛍光体ペースト組成物を作製した。
ここで、ノニオン系界面活性剤としては、ポリオキシエチレンラウリルエーテル(日光ケミカルズ社製「NIKKOL BL−25」)を用い、分散剤として表3に記載されている材料を用いた。
<評価>
実施例13〜18及び比較例7〜11で得られたバインダー樹脂組成物及び蛍光体ペースト組成物について以下の評価を行った。結果を表4に示した。
(1)粘度評価
得られた蛍光体ペースト組成物をB型粘度計(BROOK FIELD社製「DVII+Pro」)を用いて、温度23℃、回転数10rpmの条件下で、蛍光体ペースト組成物の粘度η10rpm(Pa・s)を測定した。
(2)スクリーン印刷性
得られた蛍光体ペースト組成物を温度23℃、湿度50%の環境下に1カ月間保管した。その後、得られた蛍光体ペースト組成物、スクリーン印刷機(マイクロテック社製「MT−320TV」)、スクリーン製版(東京プロセスサービス社製「SX230°B」乳剤20μ、スクリーン枠:320mm×320mm)、印刷基板(ソーダーガラス:150mm×150mm、厚み:15mm)を用いて、温度23℃、湿度50%の環境下、以下のスクリーン印刷機の測定条件で印刷を行った。
ギャップ:2.0mm
スキージ速度:50mm/s
スクレッパー速度:50mm/s
スキージ圧:0.25MPa
スクレッパー圧:0.17MPa
背圧:0.10MPa
以下の基準により、スクリーン印刷性を評価した。
○:きれいな印刷パターンが形成された。
×:印刷パターンにかすれがあった、又は、印刷できなかった。
(3)貯蔵安定性
得られた蛍光体ペースト組成物を23℃で1ヶ月間保管した後、溶液の相分離(液状物分離)、蛍光体の沈降等の有無を目視にて確認し、以下の基準により評価した。
○:溶液の相分離(液状物分離)、蛍光体の沈降等は確認されなかった。
×:蛍光体ペースト組成物が完全に相分離し、蛍光体の沈降が観察され、上澄み液の粘度が低下していた。又は、容器の底部に蛍光体が沈降し、粒子層を形成していた。
(4)分解温度測定(TG−DTA評価(脱脂性評価))
得られたバインダー樹脂組成物を熱分解装置(TAインスツルメンツ社製「simultaneousSDT2960」)を用いて空気雰囲気下にて昇温温度10℃/minで600℃まで加熱し、バインダー樹脂組成物の初期重量の99.5重量%の熱分解が終了する温度を測定した。熱分解の終了温度が400℃未満のバインダー樹脂組成物を脱脂性○、400℃以上のバインダー樹脂組成物を脱脂性×と判断した。
Figure 0004312825
Figure 0004312825
(実施例19)
攪拌機、冷却器、温度計、湯浴及び、窒素ガス導入口を備えた2Lセパラブルフラスコに、メチルメタクリレート(MMA)100重量部、連鎖移動剤としてメルカプトコハク酸、有機溶剤としてジエチレングリコールモノブチルエーテル100重量部とを混合し、モノマー混合液を得た。
得られたモノマー混合液を、窒素ガスを用いて20分間バブリングすることにより溶存酸素を除去した後、セパラブルフラスコ系内を窒素ガスで置換し攪拌しながら湯浴が沸騰するまで昇温した。重合開始剤の酢酸エチル溶液を加え、更に、重合中に重合開始剤の酢酸エチル溶液を数回添加した。
重合開始から7時間後、室温まで冷却し重合を終了させた。これにより、末端にカルボキシル基を有するポリメチルメタクリレート(PMMA)のジエチレングリコールモノブチルエーテル溶液を得た。得られた(メタ)アクリル樹脂について、カラムとしてSHOKO社製カラムLF−804を用い、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーによる分析を行ったところ、ポリスチレン換算による数平均分子量は表5のとおりであった。
このようにして得られたポリメチルメタクリレートのジエチレングリコールモノブチルエーテル溶液に対し、表5に記載した組成比になるようにジエチレングリコールモノブチルエーテルを更に添加し、高速分散機で分散させてバインダー樹脂組成物を作製した。
得られたバインダー樹脂組成物に対して、界面活性剤としてポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート(日油社製「ノニオンST221」)を0.2重量%、分散剤として2−(8−ヘプタデセニル)−2−イミダゾリン−1−エタノール 0.3重量%となるように添加した。蛍光体として(Y,Gd)BO:Eu(赤色蛍光体)を表5に記載した組成比になるよう添加し、高速撹拌装置を用いて充分混練し、3本ロールミルにてなめらかな状態に達するまで混練を行い、蛍光体ペースト組成物を作製した。
(実施例20、21、比較例12〜17)
表5又は表6に記載した組成比になるように各成分を調整したこと以外は、実施例19と同様にしてバインダー樹脂組成物、及び、蛍光体ペースト組成物を作製した。
(評価)
実施例19〜21及び比較例12〜17で作製した蛍光体ペースト組成物について、以下の方法により評価を行った。
結果は表7に示した。
(1)貯蔵安定性(粘度変化率(%))
蛍光体を分散させた直後の蛍光体ペースト組成物を250mlポリエチレン容器に入れ、B型粘度計(BROOK FILED社製「DVII+Pro」)を用いて、温度23℃、回転数10rpmの条件下で、蛍光体ペースト組成物の粘度η 10rpm(Pa・s)を測定した。その後、ポリエチレン容器に入れた蛍光体ペースト組成物を温度23℃、湿度50%の環境下で1カ月間保管した後、再びB型粘度計を用いて、温度23℃、回転数10rpmの条件下で、保管した蛍光体ペースト組成物の粘度η 10rpm(Pa・s)を測定し、粘度変化率(%)を算出した。
以下の式により、粘度変化率(%)を算出した。
粘度変化率(%)=〔(η 10rpm−η 10rpm)/η 10rpm〕×100
(2)貯蔵安定性(沈殿物の有無)
蛍光体を分散させた直後の蛍光体ペースト組成物を250mlポリエチレン容器に入れ、容器の底に沈殿物が存在するか否かを目視で観察した。その後、ポリエチレン容器に入れた蛍光体ペースト組成物を温度23℃、湿度50%の環境下で1ヶ月間保管した後、再び容器の底に沈殿物が存在するか否かを目視で観察した。
以下の基準により、容器の底に沈殿物が存在するか否かの評価を行った。
○:容器の底に沈殿物が観察されなかった。
×:容器の底に沈殿物が観察された。
(3)スクリーン印刷性
蛍光体を分散させた直後の蛍光体ペースト組成物を250mlポリエチレン容器に入れ、温度23℃、湿度50%の環境下で1カ月間保管した。次いで、温度23℃、湿度50%の環境下で、保管した蛍光体ペースト組成物を用いて、スクリーン印刷を行った。
スクリーン印刷には、スクリーン印刷機(マイクロテック社製「MT−320TV」)、スクリーン製版(東京プロセスサービス社製「SX230°B」(乳剤20μm、スクリーン枠320mm×320mm))、印刷基板(ソーダーガラス150mm×150mm、厚み15mm)を用い、以下のスクリーン印刷機の条件でスクリーン印刷を行った。
ギャップ:2.0mm
スキージ速度:50mm/s
スクレッパー速度:50mm/s
スキージ圧:0.25MPa
スクレッパー圧:0.17MPa
背圧:0.10MPa
図1にスクリーン印刷の態様を示す。図1に示す印刷パターン1は、スキージの移動方向に対して、水平方向に形成する印刷パターンである。図1に示す印刷パターン2は、スキージの移動方向に対して、斜め45°方向に形成する印刷パターンである。
図1に示す印刷パターン1及び印刷パターン2について、以下の基準により、スクリーン印刷性を評価した。
○:印刷パターンにかすれが見られなかった。
×:印刷パターンにかすれが見られた、又は、印刷できなかった。
Figure 0004312825
Figure 0004312825
Figure 0004312825
(実施例22)
攪拌機、冷却器、温度計、及び、窒素ガス導入口を備えた2Lセパラプルフラスコに、メチルメタクリレート(三菱レイヨン社製)100重量部と、連鎖移動剤としてメルカプトコハク酸(和光純薬社製)を1.5重量部と、有機溶剤としてテキサノール(共和発酵ケミカル社製)100重量部とを混合し、モノマー混合液を得た。
得られたモノマー混合液を、窒素ガスを用いて20分間バブリングすることにより溶存酸素を除去した後、セパラブルフラスコ系内を窒素ガスで置換し攪拌しながら溶液温度が95℃に達するまで昇温した。温度が達した後、重合開始剤を酢酸エチルで希釈した溶液を加えた。また重合中に重合開始剤を含む酢酸エチル溶液を数回添加した。
重合開始から10時間後、室温まで冷却し重合を終了させた。これにより、(メタ)アクリル樹脂としてポリメチルメタクリレート(PMMA)のテキサノール溶液を得た。
得られた(メタ)アクリル樹脂について、GPCによる分析を行ったところ、ポリスチレン換算による重量平均分子量は5000であった。なお、ポリスチレン換算重量平均分子量の測定には、カラムとしてSHOKO社製カラムLF−804を用いた。
得られたポリメチルメタクリレート溶液にテキサノールを更に添加し、高速分散機を用いて分散させることにより、ポリメチルメタクリレート25重量%に対してテルテキサノール39.7重量%とが含有されているバインダー樹脂組成物を得た。
得られたバインダー樹脂組成物に対して、界面活性剤としてポリオキシエチレン(POE)(20)ソルビタンモノラウレート(花王社製「レオドールTW−L120」)0.2重量%と、分散剤としてポリカルボン酸(楠本化成社製、「ディスパロン2150」)0.1重量%と、緑色蛍光体粉末(日亜化学社製、ZnSiO:Mn)35重量%とを添加し、三本ロールを用いて充分に混練することにより、蛍光体ペースト組成物を作製した。
(実施例23〜25)
表8に記載した組成比になるように各成分を調整したこと以外は、実施例22と同様にしてバインダー樹脂組成物、及び、蛍光体ペースト組成物を作製した。
(比較例18、19)
表8に記載した組成比になるように各成分を調整したこと以外は、実施例22と同様にしてバインダー樹脂組成物、及び、蛍光体ペースト組成物を作製した。
<評価>
実施例22〜25、比較例18、19で得られた蛍光体ペースト組成物について以下の評価を行った。結果を表9に示した。
(1)粘度評価
得られた蛍光体ペースト組成物をB型粘度計(BROOK FIELD社製「DVII+Pro」)を用いて、温度23℃、回転数10rpmの条件下で、蛍光体ペースト組成物の粘度η10rpm(Pa・s)を測定した。
(2)表面粗さ評価
得られた蛍光体ペースト組成物をスライドガラス(2cm×5cm)に厚み12.5μmになるように塗布した。蛍光体ペースト組成物を塗布したスライドガラスを120℃で10分乾燥した後、表面粗さ計(小坂研究所社製「サーフコーダSE−30D」)で塗布した蛍光体ペースト組成物の表面を測定した。以下の基準により、表面粗さRaの評価をした。
○:Ra=1.0μm未満
×:Ra=1.0μm以上
(3)分散性評価
得られた蛍光体ペースト組成物をグラインドゲージ(エリクソン社製、0〜15μm)で、蛍光体の分布密度を測定し、凝集した蛍光体が現れた箇所の目盛りを観察した。ただし、測定を5回行い、10ラインで凝集した蛍光体が現れた箇所の目盛りの平均値を評価した。以下の基準により、分散性の評価をした。
○:10μm未満
×:10μm以上
(4)スクリーン印刷
得られた蛍光体ペースト組成物を温度23℃、湿度50%の環境下において、スクリーン印刷を行った。
スクリーン印刷には、スクリーン印刷機(マイクロテック社製「MT−320TV」)、スクリーン製版(東京プロセスサービス社製「SX230°B」(乳剤20μm、スクリーン枠320mm×320mm))、印刷基板(ソーダーガラス150mm×150mm、厚み15mm)を用い、以下のスクリーン印刷機の条件でスクリーン印刷を行った。
ギャップ:2.0mm
スキージ速度:50mm/s
スクレッパー速度:50mm/s
スキージ圧:0.25MPa
スクレッパー圧:0.17MPa
背圧:0.10MPa
得られた印刷像を実体顕微鏡にて、目視観察で評価した。
◎:印刷像の太さにばらつきがなく、印刷像が充分に厚く、密度が高い
○:印刷像の太さにばらつきがない
△:印刷像の太さにばらつきがないが、印刷像が非常に薄い
×:印刷像の太さにばらつきがある
Figure 0004312825
Figure 0004312825
本発明によれば、スクリーン印刷により印刷することができ、蛍光体の分散性が良好で貯蔵安定性に優れ、かつ、低温で脱脂可能な蛍光体ペースト組成物を提供することができる。
スクリーン印刷の態様の一例を示す模式図である。

Claims (16)

  1. (メタ)アクリル樹脂、蛍光体、有機溶剤、HLB値が9以上のポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステルを含有する蛍光体ペースト組成物であって、
    23℃においてB型粘度計を用いてプローブ回転数を10rpmに設定して測定したときの粘度が8〜40Pa・sであり、
    前記(メタ)アクリル樹脂は、メチルメタクリレートモノマーを重合体成分として含有し、
    前記有機溶剤は、分子中に水酸基又はアセトキシ基を少なくとも1個有する化合物である
    ことを特徴とする蛍光体ペースト組成物。
  2. ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステルは、下記化学式(1)で表される化合物及び/若しくは下記化学式(2)で表される化合物、又は、下記化学式(3)で表される化合物であることを特徴とする請求項1記載の蛍光体ペースト組成物。
    Figure 0004312825
    Figure 0004312825
    Figure 0004312825
    、R及びRは、C2n−1又はC2n+1(nは5以上の整数)であり、a+b+c=20、d+e+f=20、g+h+i+j=20である。
  3. (メタ)アクリル樹脂のポリスチレン換算による重量平均分子量が5000〜5万であることを特徴とする請求項1又は2記載の蛍光体ペースト組成物。
  4. (メタ)アクリル樹脂は、分子鎖末端に極性基を有することを特徴とする請求項1、2又は3記載の蛍光体ペースト組成物。
  5. 極性基が水素結合性官能基であることを特徴とする請求項4記載の蛍光体ペースト組成物。
  6. (メタ)アクリル樹脂は、ポリメチルメタクリレートであることを特徴とする請求項1、2、3、4又は5記載の蛍光体ペースト組成物。
  7. (メタ)アクリル樹脂の含有量が5〜25重量%であることを特徴とする請求項1、2、3、4、5又は6記載の蛍光体ペースト組成物。
  8. 更に、分散剤として水酸基を3個以上有する有機化合物を含有することを特徴とする請求項1、2、3、4、5、6又は7記載の蛍光体ペースト組成物。
  9. 水酸基を3個以上有する有機化合物は、グリセリンであることを特徴とする請求項8記載の蛍光体ペースト組成物。
  10. 更に、分散剤としてカルボキシル基を3個以上有する有機化合物を含有することを特徴とする請求項1、2、3、4、5、6又は7記載の蛍光体ペースト組成物。
  11. 更に、分散剤としてポリエーテルエステル酸アミン塩を含有することを特徴とする請求項1、2、3、4、5、6又は7記載の蛍光体ペースト組成物。
  12. 分散剤の含有量が0.1〜5重量%であることを特徴とする請求項8、9、10又は11記載の蛍光体ペースト組成物。
  13. 更に、HLB値が11以上のポリオキシエチレンアルキルエーテルを含有することを特徴とする請求項1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11又は12記載の蛍光体ペースト組成物。
  14. 更に、下記化学式(6)又は下記化学式(7)で表されるイミダゾール化合物を含有することを特徴とする請求項1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12又は13記載の蛍光体ペースト組成物。
    Figure 0004312825
    は、C2n+1(nは、5以上の整数)、又は、C2n―1(nは、5以上の整数)を示し、
    は、H、C2n+1(nは、1〜5の整数)、又は、C2nOH(nは、1〜5の整数)を示し、
    は、H、C2n+1(nは、1〜5の整数)、又は、C2nOH(nは、1〜5の整数)を示し、
    は、H、又は、C2n+1(nは、1〜5の整数)を示す。
    Figure 0004312825
    は、C2n+1(nは、5以上の整数)、又は、C2n―1(nは、5以上の整数)を示し、
    は、H、C2n+1(nは、1〜5の整数)、又は、C2nOH(nは、1〜5の整数)を示し、
    10は、H、C2n+1(nは、1〜5の整数)、又は、C2nOH(nは、1〜5の整数)を示し、
    11は、H、又は、C2n+1(nは、1〜5の整数)を示す。
  15. 有機溶剤は、沸点が170〜280℃であることを特徴とする請求項1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13又は14記載の蛍光体ペースト組成物。
  16. 有機溶剤は、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノイソブチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、テルピネオール及びテキサノールからなる群より選択される少なくとも1種であることを特徴とする請求項1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13又は14記載の蛍光体ペースト組成物。
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