JP2003257314A - ペーストおよびそれを用いたプラズマディスプレイの製造方法 - Google Patents

ペーストおよびそれを用いたプラズマディスプレイの製造方法

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JP2003257314A JP2002095960A JP2002095960A JP2003257314A JP 2003257314 A JP2003257314 A JP 2003257314A JP 2002095960 A JP2002095960 A JP 2002095960A JP 2002095960 A JP2002095960 A JP 2002095960A JP 2003257314 A JP2003257314 A JP 2003257314A
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Kazuki Shigeta
和樹 重田
Hiroko Mitsui
博子 三井
Hitoshi Nobumasa
均 信正
Kentaro Okuyama
健太郎 奥山
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    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
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    • C03C8/00Enamels; Glazes; Fusion seal compositions being frit compositions having non-frit additions
    • C03C8/14Glass frit mixtures having non-frit additions, e.g. opacifiers, colorants, mill-additions
    • C03C8/16Glass frit mixtures having non-frit additions, e.g. opacifiers, colorants, mill-additions with vehicle or suspending agents, e.g. slip

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  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Formation Of Various Coating Films On Cathode Ray Tubes And Lamps (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】ペースト分散性が良好で、かつ焼成残渣の少な
いペースト、および前記ペーストを用いたディスプレイ
の製造方法を提供する。 【解決手段】少なくとも無機粉末、バインダー樹脂、お
よびカルボキシル基を1個以上有する化合物を含むペー
ストであって、カルボキシル基を1個以上有する化合物
の分子量が200〜3500の範囲であることを特徴と
するペースト、および前記ペーストを用いたディスプレ
イの製造方法である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はペーストおよびそれ
を用いたディスプレイの製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ディスプレイ用部材、特にプラズマディ
スプレイの蛍光体層を設ける方法として、特開平5−2
99019号公報にはスクリーン印刷法、特開平5−1
82592号公報にはサンドブラスト法、特開平6−2
73925号公報にはフォトリソグラフィ法、特開平1
0−233163号公報にはダイレクト塗布法といった
方法が記載されている。また、隔壁を形成する方法とし
ては、スクリーン印刷法、サンドブラスト法、型転写
法、フォトリソグラフィー法といった方法が知られてい
る。いずれも無機粉末と有機成分を含むペーストを所望
の形状にパターン形成した後、焼成により有機成分を除
去して無機成分のみからなるパターンとする方法であ
る。
【0003】これらのようにペーストを用いて蛍光体層
および隔壁を製造する場合には、ペーストの分散性が良
好であることが非常に重要である。一般的に、ペースト
を用いる際には、ゴミなどの異物除去のためにフィルタ
ー濾過するが、ペースト分散性が低いと、異物だけでは
なくペースト中の凝集物によってフィルターが目詰まり
する。このためフィルター交換回数が増え、生産効率が
著しく低下する。また、スクリーン印刷法の場合ではス
クリーン版の目詰まり、ダイレクト塗布法の場合ではノ
ズル孔詰まりが発生し、歩留まりが低下する。また、ペ
ーストの分散性が低いと無機粉末の凝集、沈降等によ
り、ペーストの粘度や機能等の安定性が低下することが
ある。このように、ペーストの分散性が低いと、様々な
問題が発生する。
【0004】ここで、ペーストの分散性が低くなる原因
として、(1)無機粉末の表面帯電、(2)水素結合に
よる無機粉末表面どうしの結合が挙げられる。特に、2
種類以上の無機粉末を混合して用いる場合は凝集が起き
やすい。例えば、プラズマディスプレイ部材を製造する
場合、隔壁形成においては融点の調整のために2種類以
上のガラス粉末を用いることがあり、蛍光体形成におい
ては輝度、色度向上のために2〜3種類の蛍光体粉末を
混合して用いる場合がある。このとき、2種類の粉末の
帯電の正負が異なると、ペースト中で粉末間に静電引力
が作用し、粉末どうしの凝集が容易に起こる。
【0005】また、無機粉末の表面に存在する水酸基が
直接、あるいは水などを介して間接的に、他の無機粉末
の表面の水酸基と水素結合する場合も、粉末どうしの凝
集を容易に引き起こす。
【0006】このような無機粉末表面の帯電、および/
または水素結合によって起こる凝集を抑制するため、従
来、リン酸化合物やスルホン酸化合物が分散剤として使
用されている。これらの分散剤が有効であるのは、分散
剤中の吸着点(以下「アンカー」という)として作用す
るリン酸基やスルホン酸基が、無機粉末表面に吸着して
電位を中和し、残りの無極性部分の立体効果によって無
機粉末の凝集を防いでいるためであると考えられてい
る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかし、これらの分散
剤は、その後に焼成を行っても全てを除去できず、リン
酸化合物ではリンが、スルホン酸化合物では硫黄が、そ
れぞれディスプレイ部材中に不純物として残存し、ディ
スプレイの信頼性を著しく低下させてしまうという問題
があった。
【0008】そこで、本発明は、上記従来技術の問題点
に着目し、ペースト分散性が良好で、かつ焼成残渣の少
ないペーストおよび輝度が良好なディスプレイを安定に
製造する方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】すなわち本発明は、少な
くとも無機粉末、バインダー樹脂、およびカルボキシル
基を1個以上有する化合物を含むペーストであって、カ
ルボキシル基を1個以上有する化合物の分子量が200
〜3500の範囲であることを特徴とするペーストであ
る。また、上記ペーストを用いることを特徴とするディ
スプレイの製造方法である。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好ましい実施の形
態について説明する。本発明のペーストは、所望の形状
にパターン形成した後、焼成により有機成分を除去して
無機成分のみからなるパターンとする製造方法に好まし
く用いられるものである。
【0011】本発明のペーストは、カルボキシル基を1
個以上有する化合物を含む。カルボキシル基を1個以上
有する化合物を含むことにより、ペーストの分散性を向
上することができる。カルボキシル基が無機粉末の表面
に吸着して表面の電位を中和、あるいは水素結合部位を
不活性化し、カルボキシル基以外の部分の立体効果によ
って粉末の凝集を抑制することによって、ペーストの分
散性を向上するためである。
【0012】すでに述べたとおり、ペーストの分散性が
向上すると、スクリーン版やノズル孔の目詰まりの発生
を抑制すること、粘度や機能等のペースト安定性の向上
が可能となる。したがって、安定かつ連続で塗布工程を
実施できるので、生産効率が改善され、欠陥の発生頻度
が減少するので、欠陥が少ないディスプレイが作製でき
る。さらには、ペースト中において部分的に無機粉末と
バインダー樹脂の組成が異なる領域(混合不良による濃
度の不均一)が発生しにくく、粘度のばらつきが抑制で
きるので、ディスプレイ面内での厚み・形状の均一性も
改善され、高品質なディスプレイを提供できる。
【0013】また、ペースト中の繊維くずなどの異物を
除去するためのフィルターのろ過特性(ろ過時間、フィ
ルター交換頻度、フィルターの再利用性、フィルターケ
ーシングの洗浄など)も良好となる。ペーストの作製や
塗布工程におけるペーストが接する部位(例えば、ペー
スト作製時のミル等の配管、バルブや、塗布工程でのペ
ースト供給配管やろ過フィルターなど)での繊維くずを
中心に高粘度なペースト組成物、無機粉末がペーストの
平均組成よりも多くなったペースト組成物などの異物が
付着しにくくなる。したがって、本発明のペーストを用
いることにより、安定にペーストを供給し、連続的に塗
布工程を行うことが可能となるので、生産効率が一層向
上できる。
【0014】また、本発明のペーストで用いられるカル
ボキシル基を少なくとも1個有する化合物の分子量は2
00〜3500の範囲であることが必要である。200
以上であることでカルボキシル基以外の部分の立体効果
を有効に活用することができ、また3500以下である
ことでカルボキシル基の含有濃度を上げることができ、
ペースト分散性向上の効果を十分に得ることができる。
特に、カルボキシル基以外の立体効果をさらに有効にす
るために、特にその分子量は200〜1000の範囲で
あることがより好ましい。さらに好ましくは、800以
下である。
【0015】また、カルボキシル基を1個以上有する化
合物を次のような条件で測定した500℃での重量保持
率が1重量%以下であることが好ましい。カルボキシル
基を1個以上有する化合物を、熱重量測定装置(“TG
A−50”、島津製作所製)を用いて、空気雰囲気下
(流量20ml/分)、10℃/分で30℃から500
℃まで昇温したときの500℃での重量を測定し、室温
での重量との比を求めることで500℃での重量保持率
を算出する。500℃での重量保持率が1重量%以下で
あることで、ペースト焼成後の焼成残渣を低減し、異常
放電や輝度低下といったディスプレイの信頼性を低下さ
せる問題を抑制することができる。より好ましくは、
0.5重量%以下、さらに好ましくは0.2重量%以下
である。
【0016】また、カルボキシル基を少なくとも1個有
する化合物の添加量は、無機粉末を100重量部とした
ときに0.1〜10重量部であることが好ましい。添加
量を無機粉末の0.1重量部以上とすることで十分な分
散性向上の効果を得ることができ、また10重量部以下
とすることで焼成時の焼成残渣を低減することができ
る。
【0017】このようなカルボキシル基を1個以上有す
る化合物としては、パルチミン酸、ステアリン酸やオレ
イン酸などの高級脂肪酸やその塩、ポリオキシエチレン
ラウリルスルホコハク酸、(メタ)アクリル酸のホモポ
リマーや(メタ)アクリル酸と(メタ)アクリル酸エス
テル、スチレンのコポリマー、およびそれらの誘導体が
挙げられる。また、オレオイルザルコシンやアミドエー
テル酢酸などのアミド結合を有する化合物も好ましく用
いられる。
【0018】カルボキシル基を1個以上有する化合物の
具体的な構造としては、下記一般式(1)から(4)の
いずれかで表されるものであることが好ましい。
【0019】 R1−(R2−O)n−CH2COOH (1) R1−(R2−O)n−CO−R3−COOH (2) R1−((R2−O)n−CH2COOH)2 (3) R1−((R2−O)n−CO−R3−COOH)2 (4) (ここで、R1、R2は炭素数1〜20のアルキル基また
はアルキルフェニル基を表す。R3は有機基を表す。n
は1〜15の整数である。) 一般式(1)、(3)で表される化合物は、市販のポリ
オキシアルキレンモノアルキル(フェニル)エーテルの
水酸基の直接酸化などによって合成することができる。
また、一般式(2)、(4)で表される化合物は、同じ
くポリオキシアルキレンモノアルキル(フェニル)エー
テルの水酸基と無水カルボン酸化合物(例えば無水コハ
ク酸や無水マレイン酸など)のエステル交換反応によっ
て容易に合成することができる。
【0020】一般式(1)から(4)のいずれかで表さ
れる化合物においては、材料となるポリオキシアルキレ
ンモノアルキル(フェニル)エーテルの種類が豊富であ
るため、R1、R2を適宜選択することにより、バインダ
ー樹脂や有機溶媒との相溶性の良い化合物を自由に設計
できる。バインダー樹脂や有機溶媒との相溶性が良い
と、カルボキシル基以外の部分の立体効果を発揮しやす
いため、ペースト分散性向上により効果的である。ま
た、分解エネルギーの低いアルキレンオキサイド鎖を多
く含むので、焼成残渣が少ないという利点もある。
【0021】ポリオキシアルキレンモノアルキル(フェ
ニル)エーテルとしては、ポリオキシエチレンモノブチ
ルエーテル、ポリオキシエチレンモノラウリルエーテ
ル、ポリオキシプロピレンモノノニルフェニルエーテ
ル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンモノステ
アリルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピ
レンモノオクチルフェニルエーテルなどが挙げられる。
【0022】一般式(1)で表される化合物としては、
ポリオキシエチレンラウリルエーテル酢酸やポリオキシ
エチレンポリオキシプロピレンステアリル酢酸、ポリオ
キシエチレンノニルフェニルエーテル酢酸などのポリオ
キシアルキレンアルキル(フェニル)エーテル酢酸など
が挙げられるが、これに限定されるものではない。
【0023】また、一般式(2)で表される化合物とし
ては、C1225−(C24−O)5−CO−C24−C
OOH、CH3−(C36−O)9−CO−C24−CO
OH、C1225−(C24−O)10−CO−Ph−CO
OH、C817−Ph−(C24−O)10−CO−C2
4−COOHなどが挙げられる。
【0024】一般式(3)で表される化合物としては、
1224−((C24−O)5−COOH)2、CH2
((C24−O)9−COOH)2、C1224−((C2
4−O)10−COOH)2などが挙げられる。
【0025】一般式(4)で表される化合物としては、
1224−((C24−O)5−CO−C24−COO
H)2、CH2−((C24−O)9−CO−C24−C
OOH)2、C1224−((C24−O)10−CO−P
h−COOH)2、C816−Ph−(C24−O)10
CO−C24−COOH)2などが挙げられる。
【0026】本発明における無機粉末としては、例えば
ガラスやセラミックス、蛍光体粉末およびAu、Ag、
Pd、Ptなどの導電性粉末を用いることができるが、
特に有用となるのは、蛍光体粉末またはガラス粉末を用
いた場合である。
【0027】蛍光体粉末としては、例えば、赤色では、
23:Eu、YVO4:Eu、(Y,Gd)BO3:E
u、Y23S:Eu、γ−Zn3(PO42:Mn、
(ZnCd)S:Ag+In23などがあげられる。緑
色では、Zn2GeO2:M、BaAl1219:Mn、Z
2SiO4:Mn、LaPO4:Tb、ZnS:Cu,
Al、ZnS:Au,Cu,Al、(ZnCd)S:C
u,Al、Zn2SiO4:Mn,As、Y3Al512
Ce、CeMgAl1119:Tb、Gd22S:Tb、
3Al512:Tb、ZnO:Znなどがあげられる。
青色では、Sr5(PO43Cl:Eu、BaMgAl
1423:Eu、BaMgAl1627:Eu、BaMg2
Al1424:Eu、ZnS:Ag+赤色顔料、Y2Si
3:Ceなどがあげられる。
【0028】ガラス粉末としては、例えば酸化物換算表
記で が挙げられる。
【0029】また、ガラス粉末が、粒径1μm以下のシ
リカ、アルミナ、チタニア、ジルコニア、イットリア、
セリア、酸化錫の群から選ばれた少なくとも1種類を含
むことが好ましい。粒径の小さい上記のガラス粉末を含
むことにより、ペースト焼成後の表面平滑性やパターン
形成性が向上する。
【0030】また、本発明のペーストには、ゼータ電位
が正である無機粉末を少なくとも1種類含むことが好ま
しい。ゼータ電位は粉末の静止層と流動層の境界面(滑
り面)での電位であり、粉末の分散・凝集に大きな影響
を及ぼす。ゼータ電位の測定は、レーザー・ドプラー電
気泳動法によって、有機溶媒中、電気泳動光散乱光度計
を用いて測定することができる。カルボキシル基含有化
合物のカルボキシル基は溶液中でアニオンとして存在す
るため、ゼータ電位が正である粉末に吸着しやすく、ペ
ースト分散性向上の効果が一層大きくなる。
【0031】本発明のペーストには、ゼータ電位が負で
ある無機粉末を少なくとも1種類含むことが好ましい。
アニオンであるカルボキシル基含有化合物のカルボキシ
ル基と負のゼータ電位は同種であるため、静電的引力に
よって無機粉末表面に吸着するのではないが、多くの場
合無機粉末の表面に水酸基があることによってゼータ電
位が負になっており、カルボキシル基含有化合物のカル
ボキシル基は水酸基と水素結合によって吸着しやすい。
従って、ペースト分散性向上の効果が向上する。
【0032】また、本発明を例えばディスプレイ部材中
の隔壁形成用ペーストでは、融点の調整のために種々の
ガラス粉末を混合して用いることが多い。同じくディス
プレイ部材中の蛍光体ペーストでは、輝度・色度向上の
ために2種類以上の蛍光体粉末を混合して用いる場合が
ある。このように2種類以上の粉末を混合して用いる場
合、ゼータ電位が大きく離れていたり、正負が異なる粉
末が混ざっていると、粉末間で静電引力が発生し、粉末
どうしの凝集が促進される。しかし、この場合でも、本
発明のペーストのように、カルボキシル基含有化合物を
含有することにより、正に帯電している粉末の表面に吸
着して電位を中和し、かつ立体効果も伴って粉末の凝集
を抑制するという効果を得ることができるのである。
【0033】また、本発明のペーストに用いられるバイ
ンダー樹脂の具体的な例としては、(ポリ)ビニルブチ
ラール、(ポリ)ビニルアセテート、(ポリ)ビニルア
ルコール、ポリエチレン、シリコンポリマー(例えば、
(ポリ)メチルシロキサン、(ポリ)メチルフェニルシ
ロキサン)、ポリスチレン、ブタジエン/スチレンコポ
リマー、(ポリ)ビニルピロリドン、ポリアミド、高分
子量ポリエーテル、エチレンオキシドとプロピレンオキ
シドのコポリマーポリアクリルアミドおよび種々のアク
リルポリマー(例えば、ポリアクリル酸ナトリウム、
(ポリ)低級アルキルアクリレート、(ポリ)低級アル
キルメタクリレートおよび低級アルキルアクリレートお
よびメタクリレートの種々のコポリマーおよびマルチポ
リマーが挙げられる。また、メチルセルロース、エチル
セルロース、ヒドロキシセルロース、メチルヒドロキシ
セルロース等のセルロース化合物は、焼成後の焼成残渣
が少ないため、好ましく用いることができる。
【0034】バインダー樹脂の添加量は、無機粉末10
0重量部に対して5〜80重量部が好ましい。さらに好
ましくは20〜60重量部である。添加量を5重量部以
上とすることにより、スクリーン印刷法やダイレクト塗
布法において塗布性を向上し、80重量部以下とするこ
とにより、バインダー樹脂の比率を低く保ち、焼成残渣
を低減することができる。
【0035】また、本発明のペーストには、リン化合物
および硫黄化合物を含有させることもできるが、その場
合の含有量は、ペースト全量に対し、それぞれ0.00
1〜100ppmであることが好ましい。リン化合物お
よび硫黄化合物の含有量を0.001ppm以上とする
ことによりペースト塗布時の下地への密着性を向上し、
100ppm以下とすることにより焼成残渣を低減して
ディスプレイの信頼性を向上する効果がある。さらに好
ましくは、0.001〜10ppmである。
【0036】また、本発明のペーストには、有機溶剤を
好ましく用いることができる。そのような有機溶剤とし
ては、例えば、ジエチレングリコールモノブチルエーテ
ルアセテート、エチレングリコールモノブチルエーテル
アルコール、ジエチレングリコールモノブチルエーテ
ル、トリエチレングリコールモノブチルエーテル、エチ
レングリコールモノ−2−エチルヘキシルエーテル、ジ
エチレングリコールモノ−2−エチルヘキシルエーテ
ル、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオー
ルモノイソブチレート、2,2,4−トリメチル−1,
3−ペンタンジオールジイソブチレート、2−エチル−
1,3−ヘキサンジオール、メチルエチルケトン、ジオ
キサン、アセトン、シクロヘキサノン、シクロペンタノ
ン、イソブチルアルコール、イソプロピルアルコール、
テルピネオール、ベンジルアルコール、テトラヒドロフ
ラン、γ−ブチロラクトンなどやこれらのうちの1種以
上を含有する有機溶剤混合物が用いられる。
【0037】有機溶剤の含有率は、少なすぎるとレベリ
ング不良によりパターン上面の平滑性が不良となる傾向
がある。反対に多すぎる場合には、分散粒子の沈降が速
くなるため、溶剤の好ましい含有率は無機粉末100重
量部に対して40〜400重量部、更に好ましくは、8
0〜300重量部である。
【0038】また、本発明のペースト、特に隔壁ペース
トには、これらの他にもさらに必要に応じて、安定剤、
可塑剤、消泡剤、レベリング剤、チキソ性付与剤、シラ
ンカップリング剤、酸化防止剤、重合禁止剤、紫外線吸
収剤などを添加することもできる。
【0039】本発明のペーストは、各種成分を所定の組
成となるように調合した後、3本ローラーやホモジナイ
ザー、自動乳鉢などの分散・混練手段によって均質に作
製する。このとき、分散、混練が不十分であると分散性
が悪くなる。分散・混練状態を評価しながら分散・混練
するのが好ましい。
【0040】本発明のペーストを蛍光体ペーストとして
用いる場合、焼成残渣が輝度や色度といった蛍光体の発
光特性に敏感に影響を与える可能性がある。蛍光体の発
光特性が低下すると、ディスプレイの輝度や色再現性が
低下し、ディスプレイの品質が低下してしまう。そのた
め、ペーストを室温から10℃/分で昇温し、500℃
で30分焼成したときの発光エネルギーが、蛍光体粉末
のみを同条件で焼成したときの発光エネルギーの90%
以上であることが好ましい。より好ましくは95%以上
である。90%以上とすることで、ディスプレイの輝度
や色度の低下を抑制し、高品質のディスプレイを提供す
ることができる。
【0041】次に蛍光体の輝度の測定方法を説明する。
まずブランクとして、10℃/分の昇温速度で加熱し、
500℃で30分焼成した蛍光体粉末の輝度を測定す
る。蛍光体粉末約600mgを直径24mm、深さ1m
mの金属製の皿に盛り、ガラス板を押し当てて平らにす
る。この試料をチャンバー内に入れ、3×10-33
分の流速で純度99.9%以上の窒素ガスを流し、30
分間放置してチャンバー内を窒素ガスで置換する。その
後、ウシオ電機社製のエキシマ光発光ランプH0012
(照射口:直径27mm)を内蔵したエキシマ光照射装
置から146nm紫外光を入射角20度で試料面から2
5cm離れたところから照射する。輝度の測定は、試料
面の真上25cmに設置した輝度計(ミノルタ社製LS
100)で行う。
【0042】一方、ペーストを焼成して得られた蛍光体
粉末は、蛍光体ペーストをスクリーン印刷法(スクリー
ン版:SUS#200)を用いてガラス基板上に乾燥後
に厚み20μmになるように形成した塗布膜を、80℃
のオーブンで30分間乾燥させ、その後、焼成炉に入
れ、10℃/分の昇温速度で加熱し、500℃で30分
間焼成したものを用いる。輝度の測定は上記と同じ方法
で行い、これをペーストを焼成して得られた蛍光体粉末
の輝度とする。
【0043】本発明のペーストを隔壁ペーストとして用
いる場合、ペーストを室温23〜25℃、湿度45%で
7日間静置したとき、ペーストの粘度変化が3rpmで
±25Pas以内であることが好ましい。粘度が3rp
mで±25Pasを越えて変化すると、ペースト印刷条
件または塗布条件を頻繁に変更しなければならず、生産
効率が落ちる。また、ペーストがさらに低粘化や増粘化
すると、印刷または塗布後にディスプレイ面内で厚みム
ラが生じたり、形状が不均一となって高品質のプラズマ
ディスプレイを提供できなくなることがある。ペースト
の粘度変化は、(1)異なる符号の表面電荷を持つ無機
粉末同士が結合して凝集すること、または(2)無機粉
末表面に存在する水酸基が直接、あるいは水などを介し
て間接的に、他の無機粉末の表面の水酸基と水素結合し
て凝集することに起因する。凝集することにより無機粉
末が沈降する場合は、粘度が低下する。また、凝集した
無機粉末が3次元的なネットワークを形成する場合は、
粘度は増加する。本発明のペーストでは、(1)正電荷
を持つ無機粉末表面にカルボキシル基の負電荷が中和す
る、または(2)無機粉末表面に存在する水酸基にカル
ボキシル基含有化合物のカルボキシル基が吸着するた
め、水酸基の水素結合を阻害する。そして、主鎖である
アルキル鎖(R1)及びポリオキシアルキレン鎖(−(R2
−O)n−)が、無機粉末表面で立体障害となるために無
機粉末同士の凝集を防ぎ、分散性が向上するため、ペー
ストの粘度変化を抑制することができる。主鎖は、ペー
ストに含まれる溶媒と相溶性が良く、良溶媒の関係であ
ることが好ましい。一般的に、主鎖と溶媒の極性が近い
とき、相溶性が良い。主鎖の極性は、R1およびR2の炭
素数で調整することができる。例えば、R1とR2の炭素
数が大きいときは、極性が低くなるので、非極性溶媒を
用いたペーストの粘度変化の抑制に効果的である。一
方、R1、R2が短く、(R2−O)nのnが大きいと極性が
高くなり、極性溶媒を用いたペーストの粘度変化の抑制
に効果的となる。
【0044】ペースト粘度は、以下のように測定するこ
とができる。粘度計は、液体用に一般的に使用されてい
るものであればよいが、例えばデジタル演算機能付粘時
計(“DV−II”BROOKFIELD社製)を用い
て、25℃、3rpmにおける粘度を測定できる。
【0045】本発明のペーストは、4kgf/m2の圧
空を用いてステンレス製の#500メッシュのフィルタ
ー濾過を行ったとき、フィルターが目詰まりして濾過で
きなくなるまでの濾過量が70kg/m2以上であるこ
とが好ましい。フィルター濾過試験は、シリンジホルダ
ー(アドバンテック製KS−25型)に9mmφの50
0メッシュフィルター(渡辺製作所製、平織、線径25
μm、目開き26μm)をセットし、シリンジホルダー
とペーストを注入したシリンジをつなぎ、シリンジに圧
力をかけて行うことができる。濾過したペーストの重量
を測定し、1g濾過するのに1分以上かかった時点を終
点とし、それまでに濾過したペーストの総重量を濾過量
とする。
【0046】次に、ディスプレイパネル用部材の製造方
法の一例として、本発明の隔壁ペーストおよび蛍光体ペ
ーストを用いたプラズマディスプレイ(PDP)の製造
方法を挙げる。ただし、本発明はこれに限定されない。
【0047】基板上に、書き込み電極として、感光性銀
ペーストを用いてフォトリソグラフィー法により、スト
ライプ状電極を形成し、この基板に誘電体ペーストをス
クリーン印刷法により塗布した後、通常500〜600
℃で焼成して、誘電体層を形成する。
【0048】さらに、誘電体層上に隔壁ペースト(感光
性ガラスペースト)をスクリーン印刷、バーコーター、
ロールコーター、ダイコーター、ブレードコーター等の
方法を用いて全面あるいは部分的に塗布する。フォトリ
ソ法でパターン形成後、500〜600℃で10〜60
分間焼成し、ストライプ状の隔壁パターンを形成する。
【0049】このようにして形成された隔壁に、上記蛍
光体ペーストを形成する。蛍光体の形成方法は特に限定
されないが、例えば、スクリーン印刷法、ダイレクト塗
布法、インクジェット法、フォトリソグラフィ法などが
挙げられるが、この中でもスクリーン印刷法、ダイレク
ト塗布法が簡便で、低コストのPDPを得ることができ
るため好ましい。蛍光体ペーストを隔壁間に塗布・乾燥
した後、蛍光体以外の有機成分を除去するために、焼成
炉にて焼成を行う。焼成雰囲気や、温度はペーストや基
板の種類によって異なるが、具体的には空気中、窒素、
水素等の雰囲気中、400〜550℃の焼成温度が好ま
しい。焼成炉としては、バッチ式の焼成炉やベルト式ま
たはローラーハース式の連続型焼成炉などを用いること
ができる。
【0050】以上のようにして得られたPDP用基板を
背面用とし、前背面のガラス基板と合わせて封着し、ヘ
リウム、ネオン、キセノン等の希ガスを封入することに
よって、PDPのパネル部分を製造できる。さらに、駆
動用のドライバーICを実装することによって、PDP
を製造することができる。
【0051】以下、本発明の実施例を挙げて具体的に説
明する。ただし、本発明はこれに限定はされない。な
お、実施例中の濃度(重量部)は特に断らない限り無機
粉末100重量部にたいする重量部である。
【0052】
【実施例】以下に本発明を実施例を用いて具体的に説明
する。ただし、本発明はこれに限定されるものではな
い。 (蛍光体ペースト)用いたバインダー樹脂、蛍光体粉末
の種類および特性を示す。
【0053】バインダー樹脂A:エチルセルロース(重
量平均分子量80,000、分子量分布2.1) バインダー樹脂B:ポリメタクリル酸イソブチル(重量
平均分子量50,000、分子量分布1.8) 蛍光体粉末A(赤色):(Y,Gd,Eu)BO3 (最
大粒子径27μm、累積平均粒子径2.7μm、比表面
積3.1m2/cc、ゼータ電位15.2mV) 蛍光体粉末B(緑色):YBO3 (最大粒子径25μ
m、累積平均粒子径3.2μm、比表面積2.8m2
cc、ゼータ電位31.7mV) 蛍光体粉末C(緑色):(Zn,Mn)2SiO4 (最
大粒子径25μm、累積平均粒子径3.6μm、比表面
積2.5m2/cc、ゼータ電位−10.8mV) 蛍光体粉末D(青色):(Ba,Eu)MgAl1017
(最大粒子径27μm、累積平均粒子径3.7μm、比
表面積2.3m2/cc、ゼータ電位20.5mV) 以下に、用いたカルボキシル基を1個以上有する化合物
の種類および特性を示す。
【0054】化合物A:ステアリン酸(分子量284、
5、00℃での重量保持率0.8%) 化合物B:C1225−(C36O)4−CH2COOH
(分子量約450、500℃での重量保持率0.2%) 化合物C:CH3−(C24O)4−(C36O)5−C
O−C24−COOH(分子量384、500℃での重
量保持率0.1%) 化合物D:C817−(C36O)88−CH2
(O2)OH(分子量約600、500℃での重量保持
率5.7%) 化合物E:ポリカルボン酸(分子量約4000) 蛍光体粉末のゼータ電位の測定は、レーザー・ドプラー
電気泳動法によって、ベンジルアルコール中、電気泳動
光散乱光度計(大塚電子(株)製“ELS−800”)
を用いて測定した。測定試料は無機粉末を溶媒に加えて
5分間超音波処理を行った溶液を用い、測定は25℃で
行った。
【0055】カルボキシル基を1個以上有する化合物の
500℃での重量保持率は、熱重量測定装置((株)島
津製作所製“TGA−50”、島津製作所製)を用い
て、空気雰囲気下(流量20ml/分)、10℃/分で
30℃から500℃まで昇温したときの(500℃での
重量)/(30℃での重量)×100の計算式により算
出した。 (実施例1〜5)まずバインダー樹脂、蛍光体粉末、カ
ルボキシル基を1個以上有する化合物および有機溶剤と
してテルピネオールを混合し、更にホモジナイザーで分
散・混練し、蛍光体ペーストを得た。用いたバインダー
樹脂、蛍光体粉末、カルボキシル基を1個以上有する化
合物および有機溶剤の種類と添加量を表1に示す。
【0056】得られた蛍光体ペーストを4kgf/m2
の圧空ラインを用いてステンレス製の#500メッシュ
フィルターで濾過した。具体的には、シリンジホルダー
(アドバンテック製KS−25型)に9mmφの500
メッシュフィルター(渡辺製作所製、平織、線径25μ
m、目開き26μm)をセットし、シリンジホルダーと
ペーストを注入したシリンジをつなぎ、シリンジに圧力
をかけた。シリンジホルダーの先から吐出するペースト
量を天秤で測定し、フィルター濾過特性を測定した。濾
過したペーストの重量を測定し、1g濾過するのに1分
以上かかった時点を終点とし、それまでに濾過したペー
ストの総重量を濾過量として表1に示す。ゼータ電位が
負である蛍光体粉末Cを用いた実施例2やカルボキシル
基を1個以上有する化合物の添加量が0.05重量部と
少ない実施例5では、フィルター濾過量が80〜90k
g/m2とやや低かったものの、いずれも良好なフィル
ター濾過性を示した。
【0057】また、蛍光体ペーストをスクリーン印刷法
を用いてガラス基板上に乾燥後に厚み20μmになるよ
うに形成した塗布膜を形成し、その後、焼成炉を用いて
10℃/分の昇温速度で加熱し、500℃で30分間焼
成し、輝度を測定した。輝度の測定は上記と同じ方法で
行い、蛍光体粉末のみを焼成した場合の輝度との比を表
1に示す。カルボキシル基を1個以上有する化合物を大
量に含む実施例4では92%と少し低下したものの、い
ずれも90%以上であり、輝度低下は少なかった。
【0058】
【表1】
【0059】次に、340×260×2.8mmサイズ
のガラス基板(旭硝子(株)製“PD−200”)を使
用してAC(交流)型プラズマディスプレイパネルの背
面板を形成した。
【0060】基板上に、ピッチ140μm、線幅60μ
m、焼成後厚み4μmのストライプ状電極と、厚み10
μmの誘電体層を形成した。次いで、隔壁ペーストをス
クリーン印刷法で印刷し、ピッチ140μm、線幅20
μm、高さ100μmのストライプ状の隔壁パターンを
形成した。
【0061】隔壁間に、上記蛍光体ペーストをスクリー
ン印刷法により塗布したが、繊維くず以外のスクリーン
版の詰りなどは発生せず、安定して連続的に製造するこ
とができた。ダイレクト塗布法でも同様に安定した製造
ができた。その後、乾燥、焼成(500℃、30分)し
て隔壁の側面および底部に蛍光体層を形成した。
【0062】前面ガラス基板を作製し、前記の背面ガラ
ス基板と貼り合わせ封着した後、放電用ガスを封入し、
駆動回路を接合してPDPを作製した。このパネルに電
圧を印加して表示を観察した。表1のいずれのペースト
を用いたものも輝度が明るく、かつ表示不良のない良好
なディスプレイを得ることができた。 (比較例1〜6)材料の種類、添加量を表2のように変
更した以外は、実施例を繰り返した。結果について、表
2に示す。カルボキシル基を1個以上有する化合物を添
加しなかった場合(比較例1〜5)や分子量が約200
0と高分子量の化合物を加えた比較例6では、いずれも
フィルター濾過量が低く、ペースト分散性が低かった。
特にゼータ電位がそれぞれ正と負であるような2種類の
無機粉末を混合して用いた比較例3では、極端に少なか
った。
【0063】
【表2】
【0064】また、隔壁間に、上記蛍光体ペーストをス
クリーン印刷法により塗布したが、ペースト中の凝集物
によるスクリーン版の詰りが多発し、安定して連続的に
製造することができなかった。ダイレクト塗布法でも、
蛍光体ペーストの供給ポート詰り、ノズル孔詰りが発生
し、安定した生産を行うことができなかった。その後、
乾燥、焼成(500℃、30分)して隔壁の側面および
底部に蛍光体層を形成した。
【0065】前面ガラス基板を作製し、前記の背面ガラ
ス基板と貼り合わせ封着した後、放電用ガスを封入し、
駆動回路を接合してPDPを作製した。このパネルに電
圧を印加して表示を観察した。比較例1〜5では、蛍光
体塗布不良による表示欠陥が多発し、良好なディスプレ
イは得られなかった。一方、比較例6では、得られたデ
ィスプレイの輝度は低く、表示欠陥も多発し、良好なデ
ィスプレイは得られなかった。
【0066】(隔壁ペースト)用いたバインダー樹脂の
組成と特性を以下に示す。
【0067】バインダー樹脂C:ポリメタクリル酸・ポ
リメタクリル酸メチル・ポリスチレン共重合体(重量平
均分子量:43000、酸価:90)用いたガラス粉末
の組成と特性を以下に示す。
【0068】ガラス粉末E:酸化リチウム 9重量%、
酸化ケイ素 20重量%、酸化ホウ素 35重量%、酸
化アルミニウム 26重量%、酸化マグネシウム 10
重量% (D50平均粒径:4μm、ゼータ電位:負) ガラス粉末F:酸化リチウム 15重量%、酸化ケイ素
50重量%、酸化ホウ素 25重量%、酸化アルミ
ニウム 8重量%、酸化亜鉛 2重量% (D50平均
粒径:5μm、ゼータ電位:負) ガラス粉末G:酸化ケイ素 100重量% (D50平
均粒径:0.01μm、ゼータ電位:負) 用いたカルボキシル基を1個以上有する化合物の種類お
よび特性を示す。
【0069】化合物F:C1224−((C24O)8−CO
−C24−COOH)2 (分子量:約1100) 化合物G:CH2−((C24O)9−COOH)2 (分子
量:約950) 化合物H:C1224−((C36O)10−CO−C24
COOH)2 (分子量:約6200) 化合物I:プロパン酸(分子量:88) (実施例6〜9)まず表3に示すようにバインダー樹
脂、ガラス粉末、カルボキシル基を1個以上有する化合
物と、重合開始剤、モノマー、増感剤、および有機溶媒
としてγ−ブチロラクトンを添加し、よく混合して隔壁
ペーストを作製した。バインダー樹脂、ガラス粉末、カ
ルボキシル基を1個以上有する化合物の添加量を表2に
示した。ペースト粘度は、回転粘度計(装置名)で3r
pmにおける粘度を測定した。ペースト濾過性は、蛍光
体ペーストで行った方法と同様にした。実施例6〜9
は、ペースト濾過性はいずれも良好であった。ガラス粉
末Gは粒径が小さく、比表面積が大きいため凝集しやす
く、他のガラス粉末E、Fと比較してペーストを増粘さ
せやすいので、ガラス粉末Gを添加したとき増粘が大き
いが、本実施例6〜9におけるペーストの粘度変化は、
いずれも±25Pas以内であり、ペースト粘度の安定
性も良好であった。
【0070】
【表3】
【0071】次に、340×260×2.8mmサイズ
のガラス基板(旭硝子社製“PD−200”)を使用し
てAC(交流)型プラズマディスプレイパネルの背面板
を、実施例1〜5と同様の方法で形成した。隔壁ペース
トの印刷性はよく、厚みムラや形状の不均一はみられな
かった。
【0072】次いで、前面ガラス基板を作製し、実施例
1〜5と同様に背面ガラス板を張り合わせて、PDPを
作製した。このパネルに電圧を印加して表示を観察し
た。表3のいずれのペーストを用いたものも表示不良の
ない良好なディスプレイを得ることができた。
【0073】(比較例7〜11)材料の種類、添加量を
表4のように変更した以外は、実施例6〜8で行った方
法を繰り返した。結果を表4に示す。カルボキシル基を
1個以上有する化合物を添加しないと、フィルター濾過
性、ペースト粘度の安定性ともに低かった。また、カル
ボキシル基を1個以上有するが分子量が3500以上で
ある化合物Hを用いた比較例10は、単位重量当たりの
ガラス粉末に吸着できるカルボキシル基の数が少ないた
め、フィルター濾過性、ペースト粘度の安定性ともに低
かった。また、分子量が200以下である化合物Iを用
いた比較例11も、有効な立体障害が得られず、フィル
ター濾過性、ペースト粘度の安定性ともに低かった。特
に、ガラス粉末Gを添加したとき、実施例6〜9で説明
した理由のため、増粘が大きい。
【0074】
【表4】
【0075】実施例6〜9で行った方法と同様に隔壁を
形成した。しかし、ペースト濾過性が低くフィルター交
換作業が増加して安定に生産できず、かつペーストが増
粘するため、隔壁に厚みムラや形状の不均一がみられ
た。次に、実施例6〜9と同様にPDPを作製し、電圧
を印加して表示を観察した。厚みムラおよび隔壁形状の
不均一による表示ムラが観察され、良好なプラズマディ
スプレイは得られなかった。
【0076】
【発明の効果】本発明のペーストは、少なくとも無機粉
末、バインダー樹脂、およびカルボキシル基を1個以上
有する化合物を含むペーストであって、カルボキシル基
を1個以上有する化合物の分子量が200〜3500の
範囲であることにより、ペースト分散性を向上すること
ができる。また、本発明のペーストを用いてディスプレ
イ部材を製造することにより、輝度が良好で欠陥のない
良好なディスプレイを安定して製造することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01J 9/02 H01J 9/02 F 5C040 11/02 11/02 B (72)発明者 奥山 健太郎 滋賀県大津市園山1丁目1番1号 東レ株 式会社滋賀事業場内 Fターム(参考) 4G062 AA09 BB01 DA03 DA04 DB04 DC04 DC05 DD01 DE01 DE02 DF01 EA01 EA02 EA03 EA04 EA10 EB01 EB02 EB03 EB04 EC01 EC02 EC03 EC04 ED01 ED02 ED03 ED04 EE01 EE02 EE03 EE04 EF01 EF02 EF03 EF04 EG01 EG02 EG03 EG04 FA01 FA10 FB01 FC01 FD01 FE01 FF01 FG01 FH01 FJ01 FK01 FL01 GA01 GA10 GB01 GC01 GD01 GE01 HH01 HH03 HH05 HH07 HH09 HH11 HH13 HH15 HH17 HH20 JJ01 JJ03 JJ05 JJ07 JJ10 KK01 KK03 KK05 KK07 KK10 MM05 MM08 MM25 NN40 PP01 PP02 PP03 PP04 PP13 PP14 PP15 4H001 CA01 CA06 XA05 XA08 XA12 XA13 XA14 XA30 XA39 XA56 XA64 YA25 YA63 4J002 AA011 AC081 BB031 BC031 BE021 BE061 BF021 BJ001 CH021 CH052 CL001 CP031 DE096 DE136 DE146 DJ016 DL006 FD016 5C027 AA09 5C028 FF01 FF06 FF11 5C040 GF19 GG09 KA14 KB29 MA03

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】少なくとも無機粉末、バインダー樹脂、お
    よびカルボキシル基を1個以上有する化合物を含むペー
    ストであって、カルボキシル基を少なくとも1個有する
    化合物の分子量が200〜3500の範囲であることを
    特徴とするペースト。
  2. 【請求項2】ゼータ電位が正である無機粉末を少なくと
    も1種類含むことを特徴とする請求項1記載のペース
    ト。
  3. 【請求項3】ゼータ電位が負である無機粉末を少なくと
    も1種類含むことを特徴とする請求項1記載のペース
    ト。
  4. 【請求項4】2種類以上の無機粉末を含むことを特徴と
    する請求項1〜3のいずれかに記載のペースト。
  5. 【請求項5】無機粉末のうち、少なくとも1種類のゼー
    タ電位が正であり、かつ少なくとも1種類のゼータ電位
    が負であることを特徴とする請求項4記載のペースト。
  6. 【請求項6】無機粉末が蛍光体粉末であることを特徴と
    する請求項1〜5のいずれかに記載のペースト。
  7. 【請求項7】無機粉末がガラス粉末であることを特徴と
    する請求項1〜5のいずれかに記載のペースト。
  8. 【請求項8】ガラス粉末が粒径1μm以下のシリカ、ア
    ルミナ、チタニア、ジルコニア、イットリア、セリア、
    酸化錫の群から選ばれた少なくとも1種類を含むことを
    特徴とする請求項1〜5、7のいずれかに記載のペース
    ト。
  9. 【請求項9】カルボキシル基を1個以上有する化合物
    が、30℃から500℃まで10℃/分で昇温されたと
    き、500℃での重量保持率が1重量%以下であること
    を特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載のペース
    ト。
  10. 【請求項10】カルボキシル基を1個以上有する化合物
    が、下記一般式(1)〜(4)のいずれかで表されるこ
    とを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載のペース
    ト。 R1−(R2−O)n−CH2COOH (1) R1−(R2−O)n−CO−R3−COOH (2) R1−((R2−O)n−CH2COOH)2 (3) R1−((R2−O)n−CO−R3−COOH)2 (4) (ここで、R1、R2は炭素数1〜20のアルキル基また
    はアルキルフェニル基を、R3は有機基を、nは1〜1
    5の整数をそれぞれ表す。)
  11. 【請求項11】ペーストを500℃で15分間焼成して
    得られる蛍光体粉末の輝度が、蛍光体粉末のみを500
    ℃で15分間焼成したときの輝度の90%以上であるこ
    とを特徴とする請求項6、9、10のいずれかに記載の
    ペースト。
  12. 【請求項12】ペーストを室温23〜25℃、湿度45
    %で7日間静置したとき、ペーストの粘度変化が3rp
    mで±25Pas以内であることを特徴とする請求項1
    〜11のいずれかに記載のペースト。
  13. 【請求項13】4kgf/m2の圧空を用いて、9mm
    φ、#500メッシュのフィルターでペーストを濾過し
    たとき、濾過量が1g/1分になるまでの濾過量が70
    kg/m2以上であることを特徴とする請求項1〜12
    のいずれかに記載のペースト。
  14. 【請求項14】請求項1〜13のいずれかに記載のペー
    ストを用いることを特徴とするディスプレイの製造方
    法。
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