JP2008106093A - 無機微粒子分散ペースト組成物 - Google Patents
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Abstract
【課題】貯蔵安定性が高く糸曳性に優れるためスクリーン印刷性に適応し、かつ、低温脱脂処理が可能な無機微粒子分散ペースト組成物を提供する。
【解決手段】α−メチルスチレン樹脂、無機微粒子及び有機溶剤を含有する無機微粒子分散ペースト組成物。
【選択図】なし
【解決手段】α−メチルスチレン樹脂、無機微粒子及び有機溶剤を含有する無機微粒子分散ペースト組成物。
【選択図】なし
Description
本発明は、スクリーン印刷性に適応し、かつ、粘着性が少なく低温脱脂処理が可能な無機微粒子分散ペースト組成物に関する。
近年、導電性粉末、セラミック粉末等の無機微粒子を樹脂バインダーに分散させたペースト組成物が、様々な形状の焼結体を得るために用いられている。特に、微粒子として蛍光体を樹脂バインダーに分散させたペースト組成物は、例えば、有機エレクトロルミネッセンス(EL)等に用いられ、近年需要が高まりつつある。
ペースト組成物は、例えば、スクリーン印刷法、ドクターブレード等を用いた塗布法、シート状に加工するためのキャスティング法等により所定の形状に加工した後、焼成することで必要な形状の焼結体とすることができる。なかでも、スクリーン印刷法は、特に大量生産に適した方法である。
良好にスクリーン印刷を行うためには、ペースト組成物は、いわゆるチキソトロピー性(以下、「チキソ性」と表記を省略する)を有することが好ましい。なお、チキソ性とは、例えば、回転粘度計で粘度を評価した場合、回転数が高くなる(歪速度が高い変位)と粘性が低くなり、回転数が低くなる(歪速度が低い変位)と粘性が高くなる性質である。スクリーン印刷に用いられるペースト組成物では、塗工の際には粘度が充分に低く塗工が容易である。一方、塗工後に静置して乾燥させる際には粘度が充分に高く自然流延してしまわないという性質が求められる。
無機微粒子分散ペースト組成物に用いるバインダー樹脂としては、チキソ性を有するエチルセルロース等のセルロース系樹脂を用いることが一般的である。しかし、無機微粒子を分散させ、スクリーン印刷でパターンを印刷後、脱脂、焼成を行い、無機微粒子層を得るというプロセスを考慮した場合、セルロース系樹脂は熱分解性が悪いため、より高温で脱脂しなければならず、生産工程で大きなエネルギーが必要となったり、焼成時間がかかったりする等の問題があった。
このような問題に対し、特許文献1にはアクリル樹脂を用いたペースト組成物が開示されている。
しかしながら、アクリル樹脂を用いたペースト組成物は、粘着性が強く糸曳性を有するものであったため、スクリーン印刷板の裏面にペースト組成物が付着し延糸が発生した場合、パターンの印刷性不良を発生する問題があった。また、ペースト組成物中のアクリル樹脂量が多いため、完全に分解させるのに長時間加熱する必要があった。低温で焼成することを可能とするためには、ペースト組成物中のアクリル樹脂量を低減する必要があった。
特開平11−71132号公報
しかしながら、アクリル樹脂を用いたペースト組成物は、粘着性が強く糸曳性を有するものであったため、スクリーン印刷板の裏面にペースト組成物が付着し延糸が発生した場合、パターンの印刷性不良を発生する問題があった。また、ペースト組成物中のアクリル樹脂量が多いため、完全に分解させるのに長時間加熱する必要があった。低温で焼成することを可能とするためには、ペースト組成物中のアクリル樹脂量を低減する必要があった。
本発明は、上記現状に鑑み、スクリーン印刷性に適応し、かつ、粘着性が少なく低温脱脂処理が可能な無機微粒子分散ペースト組成物を提供することを目的とする。
本発明は、α−メチルスチレン樹脂、無機微粒子及び有機溶剤を含有する無機微粒子分散ペースト組成物である。
以下に本発明を詳述する。
以下に本発明を詳述する。
本発明者らは、鋭意検討した結果、従来用いられていた(メタ)アクリル樹脂に代えてα−メチルスチレン樹脂を無機微粒子分散ペースト組成物のバインダー樹脂として用いることで、無機微粒子分散ペースト組成物の糸曳性に優れ、スクリーン印刷に好適に適応させることができ、更に、低温脱脂処理が可能となることを見出し、本発明を完成させるに至った。
なお、本明細書において、低温脱脂処理とは、α−メチルスチレン樹脂、及び、有機溶剤の初期重量の99.5%が失われる温度が400℃以下であることを意味する。
なお、本明細書において、低温脱脂処理とは、α−メチルスチレン樹脂、及び、有機溶剤の初期重量の99.5%が失われる温度が400℃以下であることを意味する。
本発明の無機微粒子分散ペースト組成物(以下、単に本発明のペースト組成物ともいう)は、α−メチルスチレン樹脂を含有する。ここでいうα−メチルスチレン樹脂とは、樹脂中にα−メチルスチレンモノマーを含有するものであり、α−メチルスチレンモノマーの単独重合体或いはα−メチルスチレンモノマーを含有する共重合体を示す。
上記α−メチルスチレン樹脂は、本発明のペースト組成物においてバインダー樹脂として働くものである。上記α−メチルスチレン樹脂をバインダー樹脂として用いることで、本発明のペースト組成物は、貯蔵安定性に優れるとともに糸曳性に優れ、かつ、低温脱脂処理が可能となる。これは、以下の理由によると考えられる。
すなわち、α−メチルスチレンは、その主鎖中に芳香環を有するため高分子鎖同士が絡み合うことが少なく存在し、(メタ)アクリル樹脂のような粘着性が少なく、糸曳性が優れたものとなると考えられる。また、α−メチルスチレン樹脂は、ガラス転移温度が高く少量の添加でペースト組成物の高粘度化を実現することができるため、貯蔵安定性の向上を図ることができると考えられる。更に、α−メチルスチレン樹脂は、エチルセルロースと比較して低温で熱分解するため、脱脂処理の温度を低温化することができる。
上記α−メチルスチレン樹脂は、本発明のペースト組成物においてバインダー樹脂として働くものである。上記α−メチルスチレン樹脂をバインダー樹脂として用いることで、本発明のペースト組成物は、貯蔵安定性に優れるとともに糸曳性に優れ、かつ、低温脱脂処理が可能となる。これは、以下の理由によると考えられる。
すなわち、α−メチルスチレンは、その主鎖中に芳香環を有するため高分子鎖同士が絡み合うことが少なく存在し、(メタ)アクリル樹脂のような粘着性が少なく、糸曳性が優れたものとなると考えられる。また、α−メチルスチレン樹脂は、ガラス転移温度が高く少量の添加でペースト組成物の高粘度化を実現することができるため、貯蔵安定性の向上を図ることができると考えられる。更に、α−メチルスチレン樹脂は、エチルセルロースと比較して低温で熱分解するため、脱脂処理の温度を低温化することができる。
本発明のペースト組成物において、上記α−メチルスチレン樹脂は、分子末端にα−スチレンダイマー又は極性基を有することが好ましい。分子末端がα−スチレンダイマーであることで、高分子鎖同士の絡み合いが少なく粘着性が改善されることや、さらに少量の添加でペースト組成物の高粘度化を実現することができる。
上記極性基としては特に限定されないが、例えば、カルボキシル基又は水酸基であることが好ましい。上記α−メチルスチレン樹脂の分子末端にカルボキシル基又は水酸基を有することで、分子末端に極性基を有することで、分子鎖同士が絡み合いを持たなくても末端が溶剤との相互作用で高粘度化できる。
上記α−メチルスチレン樹脂は、α−メチルスチレンモノマーの単独重合体であってもよく、他のモノマーとの共重合体(以下、α−メチルスチレン共重合体ともいう)であってもよい。
上記α−メチルスチレン樹脂が上記α−メチルスチレン共重合体である場合、α−メチルスチレンモノマーが50モル%以上であることが好ましい。50モル%未満であると、本発明のペースト組成物の粘着性、糸曳性及び低温脱脂性が劣ることがある。より好ましい下限は70モル%、更に好ましい下限は95モル%である。
上記α−メチルスチレン共重合体である場合、合成時にα−メチルスチレンモノマーと共重合させる他のモノマーとしては特に限定されず、例えば、(メタ)アクリレートモノマー、ポリオキシアルキレン(メタ)アクリレートモノマー等が挙げられる。なかでも低温分解性が良好である点でメタクリレートが好ましく用いられる。
なお、本明細書において、(メタ)アクリレートとは、アクリレート又はメタクリレートを意味する。
なお、本明細書において、(メタ)アクリレートとは、アクリレート又はメタクリレートを意味する。
上記(メタ)アクリレートモノマーとしては特に限定されず、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、tert−ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、n−ステアリル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート等が挙げられ、なかでも、炭素数が10以下の(メタ)アクリレートモノマーを1種又は2種以上用いることが好ましい。
上記ポリオキシアルキレン(メタ)アクリレートモノマーとしては特に限定されず、例えば、ポリメチレングリコール、ポリアセタール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリトリメチレングリコール、ポリテトラメチレングリコール、ポリブチレングリコールの(メタ)アクリル酸エステル等が挙げられる。なかでも、ポリエチレングリコールモノメタクリレート、ポリプロピレングリコールモノメタクリレート、ポリテトラメチレングリコールの(メタ)アクリル酸エステルが好適に用いられ、更に、ポリプロピレングリコールの(メタ)アクリル酸エステルは、より低温で分解するため、特に好適に用いられる。
また、本発明のペースト組成物は、α−メチルスチレン樹脂とそれ以外の樹脂とを混合しても良い。α−メチルスチレン樹脂以外の樹脂としては特に限定されないが、低温分解性の良好なものとして、例えば、(メタ)アクリレートモノマー、ポリオキシアルキレン(メタ)アクリレートモノマー等の単独重合体又は共重合体等が挙げられる。これらは、単独で用いられてもよく、2種以上が併用されて用いてもよい。
すなわち、α−メチルスチレンモノマーの単独重合体と、上記(メタ)アクリレートモノマーの単独重合体との混合物や、α−メチルスチレンモノマーの単独重合体と、上記(メタ)アクリレートモノマー及びポリオキシアルキレン(メタ)アクリレートモノマーの共重合体との混合物(以下、α−メチルスチレン混合物ともいう)であってもよい。
すなわち、α−メチルスチレンモノマーの単独重合体と、上記(メタ)アクリレートモノマーの単独重合体との混合物や、α−メチルスチレンモノマーの単独重合体と、上記(メタ)アクリレートモノマー及びポリオキシアルキレン(メタ)アクリレートモノマーの共重合体との混合物(以下、α−メチルスチレン混合物ともいう)であってもよい。
上記α−メチルスチレン樹脂が上記α−メチルスチレン混合物である場合、(メタ)アクリレートモノマーの単独重合体は、炭素数10以下の(メタ)アクリレートモノマーを重合させてなることが好ましく、上記(メタ)アクリレートモノマー及びポリオキシアルキレン(メタ)アクリレートモノマーの共重合体は、炭素数10以下の(メタ)アクリレートモノマーと、ポリオキシアルキレン(メタ)アクリレートモノマーとに由来する構成単位を有することが好ましい。
α−メチルスチレン混合物がこのような組成であると、α−メチルスチレンのガラス転移温度が高いため、ペースト化した際にはペースト組成物中の樹脂量を低減することが可能であり、スクリーン印刷性に適応し、かつ、粘着性が少ない低温脱脂処理が可能となるからである。
α−メチルスチレン混合物がこのような組成であると、α−メチルスチレンのガラス転移温度が高いため、ペースト化した際にはペースト組成物中の樹脂量を低減することが可能であり、スクリーン印刷性に適応し、かつ、粘着性が少ない低温脱脂処理が可能となるからである。
上記α−メチルスチレン樹脂とそれ以外の樹脂との配合比は特に限定されないが、上記ペースト組成物に用いられる樹脂のうち、α−メチルスチレンモノマーが50モル%以上であることが好ましい。50モル%未満であると、本発明のペースト組成物の粘着性、糸曳性及び低温脱脂性が劣ることがある。より好ましい下限は70モル%、更に好ましい下限は95モル%である。
また、本発明のペースト組成物は使用される樹脂成分全体のうちα−メチルスチレン樹脂は50モル%以上であることが好ましい。50モル%未満であると、本発明のペースト組成物の粘着性、糸曳性及び低温脱脂性が劣ることがある。より好ましい下限は70モル%、更に好ましい下限は95モル%である。
なかでも、ペースト組成物は使用される樹脂成分全体のうち、全てをα−メチルスチレンモノマーの単独重合体を用いることが最も好ましい。
なかでも、ペースト組成物は使用される樹脂成分全体のうち、全てをα−メチルスチレンモノマーの単独重合体を用いることが最も好ましい。
上記α−メチルスチレン樹脂は、数平均分子量の好ましい下限が5000、好ましい上限が5万である。5000未満であると、ペースト中のバインダー樹脂量が増え、粘着性が高くなりスクリーン印刷性が悪くなることがあり、5万を超えると、樹脂バインダーと有機溶剤とが完全に相分離してしまい、また、本発明の無機微粒子分散ペースト組成物の粘着力が高くなり、延糸が発生したりし、スクリーン印刷性が悪くなることがある。より好ましい上限は3万である。特に、数平均分子量の下限が5000、上限が1万であると、スクリーン印刷時に鮮明な像が得られるため好ましい。
従来の無機微粒子分散ペースト組成物では、印刷可能な粘度を保つために、比較的高い分子量の樹脂を用いていた。これに対し、本発明では、無機微粒子分散ペースト組成物を適度に相分離させることにより、数平均分子量が小さい樹脂でも良好な印刷性能を発揮できるようになっただけでなく、焼成後の残渣を飛躍的に少なくすることが可能となった。
なお、上記数平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により測定したポリスチレン換算数平均分子量であり、また、GPCによりポリスチレン換算数平均分子量を測定する際のカラムとしてはSHOKO社製カラムLF−804等が挙げられる。
従来の無機微粒子分散ペースト組成物では、印刷可能な粘度を保つために、比較的高い分子量の樹脂を用いていた。これに対し、本発明では、無機微粒子分散ペースト組成物を適度に相分離させることにより、数平均分子量が小さい樹脂でも良好な印刷性能を発揮できるようになっただけでなく、焼成後の残渣を飛躍的に少なくすることが可能となった。
なお、上記数平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により測定したポリスチレン換算数平均分子量であり、また、GPCによりポリスチレン換算数平均分子量を測定する際のカラムとしてはSHOKO社製カラムLF−804等が挙げられる。
上記α−メチルスチレン樹脂の重合方法としては特に限定されず、通常のα−メチルスチレンモノマーの重合に用いられる方法が挙げられ、例えば、フリーラジカル重合法、リビングラジカル重合法、イニファーター重合法、アニオン重合法、リビングアニオン重合法等が挙げられる。
また、本発明のペースト組成物において、上記α−メチルスチレン樹脂の含有量の好ましい下限は5重量%、好ましい上限は25重量%である。5重量%未満であると、本発明の無機微粒子分散ペースト組成物に充分な粘度が得られず、スクリーン印刷性が悪くなることがあり、25重量%を超えると、無機微粒子分散ペースト組成物の粘度が高くなりすぎ、粘着性や糸曳性が低下し、スクリーン印刷性が悪くなることがある。
本発明のペースト組成物は、無機微粒子を含有する。
上記無機微粒子としては特に限定されないが、蛍光体、金属、珪素化合物、カーボンブラック、金属錯体、シリカ系化合物及びセラミックからなる群より選択される少なくとも1種からなるものが好適に用いられる。
具体的には、例えば、銅、銀、ニッケル、パラジウム、アルミナ、ジルコニア、酸化チタン、チタン酸バリウム、窒化アルミナ、窒化ケイ素、窒化ホウ素、ケイ酸塩ガラス、鉛ガラス、CaO・Al2O3・SiO2系無機ガラス、MgO・Al2O3・SiO2系無機ガラス、LiO2・Al2O3・SiO2系無機ガラスの低融点ガラス、珪素化合物、種々のカーボンブラック、金属錯体等が挙げられる。
上記無機微粒子としては特に限定されないが、蛍光体、金属、珪素化合物、カーボンブラック、金属錯体、シリカ系化合物及びセラミックからなる群より選択される少なくとも1種からなるものが好適に用いられる。
具体的には、例えば、銅、銀、ニッケル、パラジウム、アルミナ、ジルコニア、酸化チタン、チタン酸バリウム、窒化アルミナ、窒化ケイ素、窒化ホウ素、ケイ酸塩ガラス、鉛ガラス、CaO・Al2O3・SiO2系無機ガラス、MgO・Al2O3・SiO2系無機ガラス、LiO2・Al2O3・SiO2系無機ガラスの低融点ガラス、珪素化合物、種々のカーボンブラック、金属錯体等が挙げられる。
上記無機微粒子の添加量としては特に限定されないが、本発明の無機微粒子分散ペースト組成物のうちα−メチルスチレン樹脂及び有機溶剤等の無機微粒子以外の成分からなるバインダー樹脂組成物100重量部に対して好ましい下限が10重量部、好ましい上限が500重量部である。10重量部未満であると、充分なチキソ性が得られないことがあり、500重量部を超えると、無機微粒子を分散させることが困難となることがある。より好ましい上限は300重量部ある。
本発明のペースト組成物は、有機溶剤を含有する。
上記有機溶剤としては特に限定されず、例えば、テルピネオール、テキサノール、エチレングリコールエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノイソブチルエーテル、ブチルカルビトール、ブチルカルビトールアセテート、イソホロン、乳酸ブチル、ジオクチルフタレート、ジオクチルアジペート、ベンジルアルコール、フェニルプロピレングリコール、クレゾール等が挙げられる。これらの有機溶剤は、単独で用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
上記有機溶剤としては特に限定されず、例えば、テルピネオール、テキサノール、エチレングリコールエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノイソブチルエーテル、ブチルカルビトール、ブチルカルビトールアセテート、イソホロン、乳酸ブチル、ジオクチルフタレート、ジオクチルアジペート、ベンジルアルコール、フェニルプロピレングリコール、クレゾール等が挙げられる。これらの有機溶剤は、単独で用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
なかでも、上記有機溶剤は、沸点が170℃以上、280℃未満であることが好ましい。170℃未満であると、スクリーン印刷中に有機溶剤が揮発してしまい、スクリーン印刷性が悪くなることがあり、280℃を超えると、本発明の無機微粒子分散ペースト組成物を低温で脱脂することができないことがある。より好ましい下限は200℃、好ましい上限は250℃である。
なお、本明細書において、沸点とは1気圧下における沸点を意味する。
なお、本明細書において、沸点とは1気圧下における沸点を意味する。
このような沸点を有する有機溶剤としては、具体的には、例えば、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノイソブチルエーテル、ブチルカルビトール、ブチルカルビトールアセテート、テルピネオール、及び、テキサノールからなる群より選択される少なくとも1種が好適に挙げられる。
本発明のペースト組成物は、パラレルプレート型レオメーターによる0.6(1/s)での粘度η0.6と、300(1/s)での粘度η300との比(η0.6)/(η300)の下限が1.5であることが好ましい。1.5未満であると、チキソ性が不充分となり、スクリーン印刷性が低下することがある。
なお、本明細書において、上記パラレルプレート型レオメーターとしては、例えば、HAAKE社製レオメーター(VISCOANALYSER VAR100)にて評価温度20℃、せん断速度掃引モード、10mmφパラレルプレート、ギャップ0.1mmの条件にて3.7×10−5〜3.0×102(1/s)のせん断速度領域における粘度を測定する。
なお、本明細書において、上記パラレルプレート型レオメーターとしては、例えば、HAAKE社製レオメーター(VISCOANALYSER VAR100)にて評価温度20℃、せん断速度掃引モード、10mmφパラレルプレート、ギャップ0.1mmの条件にて3.7×10−5〜3.0×102(1/s)のせん断速度領域における粘度を測定する。
本発明の無機微粒子分散ペースト組成物の製造方法としては特に限定されず、上述したα−メチルスチレン樹脂、無機微粒子及び有機溶剤等を従来公知の攪拌方法、具体的には例えば、3本ロール等で攪拌を行えばよい。
本発明によれば、貯蔵安定性が高く糸曳性に優れるためスクリーン印刷性に適応し、かつ、低温脱脂処理が可能な無機微粒子分散ペースト組成物を提供することができる。
以下に実施例を掲げて本発明を更に詳しく説明するが、本発明はこれら実施例のみに限定されるものではない。
(合成例1)
攪拌機、冷却器、温度計、及び、窒素ガス導入口を備えた2Lセパラプルフラスコに、α−メチルスチレンモノマー(和光純薬社製)100重量部と、連鎖移動剤としてα−メチルスチレンダイマー(五井化成社製)0.9〜10重量部と、有機溶剤としてテルピネオール(ヤスハラケミカル社製)100重量部とを混合し、モノマー混合液を得た。
得られたモノマー混合液を、窒素ガスを用いて20分間バブリングすることにより溶存酸素を除去した後、セパラブルフラスコ系内を窒素ガスで置換し攪拌しながら溶液温度が50℃に達するまで昇温した。温度が達した後、重合開始剤を酢酸エチルで希釈した溶液を加えた。また重合中に重合開始剤を含む酢酸エチル溶液を数回添加した。
重合開始から10時間後、室温まで冷却し重合を終了させた。これにより、末端がα−メチルスチレンであるα−メチルスチレン樹脂のテルピネオール溶液を得た。数平均分子量が5000、3万、5万であるα−メチルスチレン樹脂を合成した。
なお、数平均分子量は、得られたα−メチルスチレン樹脂について、カラムとしてSHOKO社製カラムLF−804を用い、GPC分析によるポリスチレン換算により求めた。
攪拌機、冷却器、温度計、及び、窒素ガス導入口を備えた2Lセパラプルフラスコに、α−メチルスチレンモノマー(和光純薬社製)100重量部と、連鎖移動剤としてα−メチルスチレンダイマー(五井化成社製)0.9〜10重量部と、有機溶剤としてテルピネオール(ヤスハラケミカル社製)100重量部とを混合し、モノマー混合液を得た。
得られたモノマー混合液を、窒素ガスを用いて20分間バブリングすることにより溶存酸素を除去した後、セパラブルフラスコ系内を窒素ガスで置換し攪拌しながら溶液温度が50℃に達するまで昇温した。温度が達した後、重合開始剤を酢酸エチルで希釈した溶液を加えた。また重合中に重合開始剤を含む酢酸エチル溶液を数回添加した。
重合開始から10時間後、室温まで冷却し重合を終了させた。これにより、末端がα−メチルスチレンであるα−メチルスチレン樹脂のテルピネオール溶液を得た。数平均分子量が5000、3万、5万であるα−メチルスチレン樹脂を合成した。
なお、数平均分子量は、得られたα−メチルスチレン樹脂について、カラムとしてSHOKO社製カラムLF−804を用い、GPC分析によるポリスチレン換算により求めた。
(合成例2)
連鎖移動剤として3−メルカプトン1,2−プロパンジオール(和光純薬社製)を配合すること以外は、合成例1と同様にして、末端官能基が水酸基であるα−メチルスチレン樹脂のテルピネオール溶液を得た。数平均分子量が5000、3万、5万であるα−メチルスチレン樹脂を合成した。
なお、数平均分子量は、得られたα−メチルスチレン樹脂について、カラムとしてSHOKO社製カラムLF−804を用い、GPC分析によるポリスチレン換算により求めた。
連鎖移動剤として3−メルカプトン1,2−プロパンジオール(和光純薬社製)を配合すること以外は、合成例1と同様にして、末端官能基が水酸基であるα−メチルスチレン樹脂のテルピネオール溶液を得た。数平均分子量が5000、3万、5万であるα−メチルスチレン樹脂を合成した。
なお、数平均分子量は、得られたα−メチルスチレン樹脂について、カラムとしてSHOKO社製カラムLF−804を用い、GPC分析によるポリスチレン換算により求めた。
(合成例3)
連鎖移動剤としてメルカプト琥珀酸(和光純薬社製)を配合すること以外は、合成例1と同様にして、末端官能基がカルボキシル基であるα−メチルスチレン樹脂のテルピネオール溶液を得た。数平均分子量が5000、3万、5万であるα−メチルスチレン樹脂を合成した。
なお、数平均分子量は、得られたα−メチルスチレン樹脂について、カラムとしてSHOKO社製カラムLF−804を用い、GPC分析によるポリスチレン換算により求めた。
連鎖移動剤としてメルカプト琥珀酸(和光純薬社製)を配合すること以外は、合成例1と同様にして、末端官能基がカルボキシル基であるα−メチルスチレン樹脂のテルピネオール溶液を得た。数平均分子量が5000、3万、5万であるα−メチルスチレン樹脂を合成した。
なお、数平均分子量は、得られたα−メチルスチレン樹脂について、カラムとしてSHOKO社製カラムLF−804を用い、GPC分析によるポリスチレン換算により求めた。
(合成例4)
攪拌機、冷却器、温度計、及び、窒素ガス導入口を備えた2Lセパラプルフラスコに、α−メチルスチレンモノマー(和光純薬社製)70重量部とメチルメタクリレート(三菱レイヨン社製)30重量部、連鎖移動剤としてα−メチルスチレンダイマー0.9〜10重量部と、有機溶剤としてテルピネオール100重量部とを混合し、モノマー混合液を得た。
得られたモノマー混合液を、窒素ガスを用いて20分間バブリングすることにより溶存酸素を除去した後、セパラブルフラスコ系内を窒素ガスで置換し攪拌しながら溶液温度が50℃に達するまで昇温した。温度が達した後、重合開始剤を酢酸エチルで希釈した溶液を加えた。また重合中に重合開始剤を含む酢酸エチル溶液を数回添加した。
重合開始から10時間後、室温まで冷却し重合を終了させた。これにより、末端がα−メチルスチレンであるα−メチルスチレン共重合体樹脂のテルピネオール溶液を得た。
数平均分子量が5000、3万、5万であるα−メチルスチレンポリメチルメタクリレート共重合体樹脂を合成した。
なお、数平均分子量は、得られたα−メチルスチレン共重合体について、カラムとしてSHOKO社製カラムLF−804を用い、GPC分析によるポリスチレン換算により求めた。
攪拌機、冷却器、温度計、及び、窒素ガス導入口を備えた2Lセパラプルフラスコに、α−メチルスチレンモノマー(和光純薬社製)70重量部とメチルメタクリレート(三菱レイヨン社製)30重量部、連鎖移動剤としてα−メチルスチレンダイマー0.9〜10重量部と、有機溶剤としてテルピネオール100重量部とを混合し、モノマー混合液を得た。
得られたモノマー混合液を、窒素ガスを用いて20分間バブリングすることにより溶存酸素を除去した後、セパラブルフラスコ系内を窒素ガスで置換し攪拌しながら溶液温度が50℃に達するまで昇温した。温度が達した後、重合開始剤を酢酸エチルで希釈した溶液を加えた。また重合中に重合開始剤を含む酢酸エチル溶液を数回添加した。
重合開始から10時間後、室温まで冷却し重合を終了させた。これにより、末端がα−メチルスチレンであるα−メチルスチレン共重合体樹脂のテルピネオール溶液を得た。
数平均分子量が5000、3万、5万であるα−メチルスチレンポリメチルメタクリレート共重合体樹脂を合成した。
なお、数平均分子量は、得られたα−メチルスチレン共重合体について、カラムとしてSHOKO社製カラムLF−804を用い、GPC分析によるポリスチレン換算により求めた。
(合成例5)
連鎖移動剤として3−メルカプトン1,2−プロパンジオール(和光純薬社製)を配合すること以外は、合成例4と同様にして、末端官能基が水酸基であるα−メチルスチレン樹脂のテルピネオール溶液を得た。数平均分子量が5000、3万、5万であるα−メチルスチレン樹脂を合成した。
なお、数平均分子量は、得られたα−メチルスチレン樹脂について、カラムとしてSHOKO社製カラムLF−804を用い、GPC分析によるポリスチレン換算により求めた。
連鎖移動剤として3−メルカプトン1,2−プロパンジオール(和光純薬社製)を配合すること以外は、合成例4と同様にして、末端官能基が水酸基であるα−メチルスチレン樹脂のテルピネオール溶液を得た。数平均分子量が5000、3万、5万であるα−メチルスチレン樹脂を合成した。
なお、数平均分子量は、得られたα−メチルスチレン樹脂について、カラムとしてSHOKO社製カラムLF−804を用い、GPC分析によるポリスチレン換算により求めた。
(合成例6)
連鎖移動剤としてメルカプト琥珀酸(和光純薬社製)を配合すること以外は、合成例4と同様にして、末端官能基がカルボキシル基であるα−メチルスチレン樹脂のテルピネオール溶液を得た。数平均分子量が5000、3万、5万であるα−メチルスチレン樹脂を合成した。
なお、数平均分子量は、得られたα−メチルスチレン樹脂について、カラムとしてSHOKO社製カラムLF−804を用い、GPC分析によるポリスチレン換算により求めた。
連鎖移動剤としてメルカプト琥珀酸(和光純薬社製)を配合すること以外は、合成例4と同様にして、末端官能基がカルボキシル基であるα−メチルスチレン樹脂のテルピネオール溶液を得た。数平均分子量が5000、3万、5万であるα−メチルスチレン樹脂を合成した。
なお、数平均分子量は、得られたα−メチルスチレン樹脂について、カラムとしてSHOKO社製カラムLF−804を用い、GPC分析によるポリスチレン換算により求めた。
(合成例7)
攪拌機、冷却器、温度計、及び、窒素ガス導入口を備えた2Lセパラプルフラスコに、メチルメタクリレート(和光純薬社製)100重量部と、連鎖移動剤としてα−メチルスチレンダイマー(五井化成社製)0.9〜10重量部と、有機溶剤としてテルピネオール(ヤスハラケミカル社製)100重量部とを混合し、モノマー混合液を得た。
得られたモノマー混合液を、窒素ガスを用いて20分間バブリングすることにより溶存酸素を除去した後、セパラブルフラスコ系内を窒素ガスで置換し攪拌しながら溶液温度が95℃に達するまで昇温した。温度が達した後、重合開始剤を酢酸エチルで希釈した溶液を加えた。また重合中に重合開始剤を含む酢酸エチル溶液を数回添加した。
重合開始から10時間後、室温まで冷却し重合を終了させた。これにより、末端がα−メチルスチレンダイマーであるメチルメタクリレート樹脂のテルピネオール溶液を得た。
数平均分子量が3万であるメチルメタクリレート樹脂を合成した。
なお、数平均分子量は、得られたメチルルメタクリレート樹脂について、カラムとしてSHOKO社製カラムLF−804を用い、GPC分析によるポリスチレン換算により求めた。
攪拌機、冷却器、温度計、及び、窒素ガス導入口を備えた2Lセパラプルフラスコに、メチルメタクリレート(和光純薬社製)100重量部と、連鎖移動剤としてα−メチルスチレンダイマー(五井化成社製)0.9〜10重量部と、有機溶剤としてテルピネオール(ヤスハラケミカル社製)100重量部とを混合し、モノマー混合液を得た。
得られたモノマー混合液を、窒素ガスを用いて20分間バブリングすることにより溶存酸素を除去した後、セパラブルフラスコ系内を窒素ガスで置換し攪拌しながら溶液温度が95℃に達するまで昇温した。温度が達した後、重合開始剤を酢酸エチルで希釈した溶液を加えた。また重合中に重合開始剤を含む酢酸エチル溶液を数回添加した。
重合開始から10時間後、室温まで冷却し重合を終了させた。これにより、末端がα−メチルスチレンダイマーであるメチルメタクリレート樹脂のテルピネオール溶液を得た。
数平均分子量が3万であるメチルメタクリレート樹脂を合成した。
なお、数平均分子量は、得られたメチルルメタクリレート樹脂について、カラムとしてSHOKO社製カラムLF−804を用い、GPC分析によるポリスチレン換算により求めた。
(合成例8)
攪拌機、冷却器、温度計、及び、窒素ガス導入口を備えた2Lセパラプルフラスコに、イソブチルメタクリレート(和光純薬社製)100重量部と、連鎖移動剤としてドデシルメルカプタン(DDM)(和光純薬社製)0.9〜10重量部と、有機溶剤としてテルピネオール(ヤスハラケミカル社製)100重量部とを混合し、モノマー混合液を得た。
得られたモノマー混合液を、窒素ガスを用いて20分間バブリングすることにより溶存酸素を除去した後、セパラブルフラスコ系内を窒素ガスで置換し攪拌しながら溶液温度が95℃に達するまで昇温した。温度が達した後、重合開始剤を酢酸エチルで希釈した溶液を加えた。また重合中に重合開始剤を含む酢酸エチル溶液を数回添加した。
重合開始から10時間後、室温まで冷却し重合を終了させた。これにより、末端がDDMであるポリイソブチルメタクリレート樹脂のテルピネオール溶液を得た。
数平均分子量が5000、3万、5万であるイソブチルメタクリレート樹脂を合成した。
なお、数平均分子量は、得られたイソブチルメタクリレート樹脂について、カラムとしてSHOKO社製カラムLF−804を用い、GPC分析によるポリスチレン換算により求めた。
攪拌機、冷却器、温度計、及び、窒素ガス導入口を備えた2Lセパラプルフラスコに、イソブチルメタクリレート(和光純薬社製)100重量部と、連鎖移動剤としてドデシルメルカプタン(DDM)(和光純薬社製)0.9〜10重量部と、有機溶剤としてテルピネオール(ヤスハラケミカル社製)100重量部とを混合し、モノマー混合液を得た。
得られたモノマー混合液を、窒素ガスを用いて20分間バブリングすることにより溶存酸素を除去した後、セパラブルフラスコ系内を窒素ガスで置換し攪拌しながら溶液温度が95℃に達するまで昇温した。温度が達した後、重合開始剤を酢酸エチルで希釈した溶液を加えた。また重合中に重合開始剤を含む酢酸エチル溶液を数回添加した。
重合開始から10時間後、室温まで冷却し重合を終了させた。これにより、末端がDDMであるポリイソブチルメタクリレート樹脂のテルピネオール溶液を得た。
数平均分子量が5000、3万、5万であるイソブチルメタクリレート樹脂を合成した。
なお、数平均分子量は、得られたイソブチルメタクリレート樹脂について、カラムとしてSHOKO社製カラムLF−804を用い、GPC分析によるポリスチレン換算により求めた。
(実施例1〜18)
合成例1〜6で得られたα−メチルスチレン樹脂又はα−メチルスチレン共重合体、有機溶剤としてテルピネオール、界面活性剤としてBL−9EX(日本サーファクタント社製)、及び、無機微粒子としてガラス粉末(東罐マテリアルテクノロジー社製、ABX169F:融点464℃、粒子径2.5μm)をそれぞれ表1に示した割合で配合した。高速撹拌機にて撹拌後、3本ロールミルにてなめらかになるまで混練し、無機微粒子分散ペースト組成物を得た。
合成例1〜6で得られたα−メチルスチレン樹脂又はα−メチルスチレン共重合体、有機溶剤としてテルピネオール、界面活性剤としてBL−9EX(日本サーファクタント社製)、及び、無機微粒子としてガラス粉末(東罐マテリアルテクノロジー社製、ABX169F:融点464℃、粒子径2.5μm)をそれぞれ表1に示した割合で配合した。高速撹拌機にて撹拌後、3本ロールミルにてなめらかになるまで混練し、無機微粒子分散ペースト組成物を得た。
(実施例19)
合成例1で得られたα−メチルスチレン樹脂70重量部と合成例7で得られたメチルメタクリレート30重量部、有機溶剤としてテルピネオール、界面活性剤としてBL −9EX(日本サーファクタント社製)、及び、無機微粒子としてガラス粉末(東罐マテリアルテクノロジー社製、ABX169F:融点464℃、粒子径2.5μm)をそれぞれ表1に示した割合で配合した。高速撹拌機にて撹拌後、3本ロールミルにてなめらかになるまで混練し、無機微粒子分散ペースト組成物を得た。
合成例1で得られたα−メチルスチレン樹脂70重量部と合成例7で得られたメチルメタクリレート30重量部、有機溶剤としてテルピネオール、界面活性剤としてBL −9EX(日本サーファクタント社製)、及び、無機微粒子としてガラス粉末(東罐マテリアルテクノロジー社製、ABX169F:融点464℃、粒子径2.5μm)をそれぞれ表1に示した割合で配合した。高速撹拌機にて撹拌後、3本ロールミルにてなめらかになるまで混練し、無機微粒子分散ペースト組成物を得た。
(比較例1〜4)
合成例8で得られたPIBMA又はエチルセルロース(アルドリッチ社製)、有機溶剤としてテルピネオール、界面活性剤としてBL −9EX(日本サーファクタント社製)、及び、無機微粒子としてガラス粉末(東罐マテリアルテクノロジー社製、ABX169F:融点464℃、粒子径2.5μm)をそれぞれ表1に示した割合で配合した。高速撹拌機にて撹拌後、3本ロールミルにてなめらかになるまで混練し、無機微粒子分散ペースト組成物を得た。
合成例8で得られたPIBMA又はエチルセルロース(アルドリッチ社製)、有機溶剤としてテルピネオール、界面活性剤としてBL −9EX(日本サーファクタント社製)、及び、無機微粒子としてガラス粉末(東罐マテリアルテクノロジー社製、ABX169F:融点464℃、粒子径2.5μm)をそれぞれ表1に示した割合で配合した。高速撹拌機にて撹拌後、3本ロールミルにてなめらかになるまで混練し、無機微粒子分散ペースト組成物を得た。
(評価)
実施例1〜19及び比較例1〜4で得られた無機微粒子分散ペースト組成物について以下の評価を行った。結果を表2に示した。
実施例1〜19及び比較例1〜4で得られた無機微粒子分散ペースト組成物について以下の評価を行った。結果を表2に示した。
(1)スクリーン印刷性(粘度比法(チキソ性評価法))
ガラスペースト組成物をHAAKE社製レオメーター(VISCOANALYSER VAR100)にて評価温度20℃、せん断速度掃引モード、10mmφパラレルプレート、ギャップ0.1mmの条件にて3.7×10−5〜3.0×102(1/s)のせん断速度領域における粘度を測定し、粘度比(0.6(1/s)での粘度η0.6)/(300(1/s)での粘度η300)を求め、以下の基準により評価した。
○ 粘度比が1.5以上であった。
× 粘度比が1.5未満であった。
ガラスペースト組成物をHAAKE社製レオメーター(VISCOANALYSER VAR100)にて評価温度20℃、せん断速度掃引モード、10mmφパラレルプレート、ギャップ0.1mmの条件にて3.7×10−5〜3.0×102(1/s)のせん断速度領域における粘度を測定し、粘度比(0.6(1/s)での粘度η0.6)/(300(1/s)での粘度η300)を求め、以下の基準により評価した。
○ 粘度比が1.5以上であった。
× 粘度比が1.5未満であった。
(2)粘着力
乳剤で被覆したスクリーンメッシュ(東京プロセス社製)上に、ガラスペースト組成物を厚さ0.5mmで塗り、0.5kgのおもりを付けたポリエステル布(5cm×5cm)で拭取り強さである粘着力を測定し、基準により評価した。
○ 粘着力が4.9N未満であった。
× 粘着力が4.9N以上であった。
乳剤で被覆したスクリーンメッシュ(東京プロセス社製)上に、ガラスペースト組成物を厚さ0.5mmで塗り、0.5kgのおもりを付けたポリエステル布(5cm×5cm)で拭取り強さである粘着力を測定し、基準により評価した。
○ 粘着力が4.9N未満であった。
× 粘着力が4.9N以上であった。
(3)貯蔵安定性
ガラスペースト組成物を23℃で1ヶ月貯蔵した後、溶液の相分離(油状物の染み出し)、ガラス粉末の沈降等の有無を目視にて確認し、以下の基準により評価した。
○:油状物の染み出し、蛍光体粉末の沈降等は確認されなかった。
×:ガラスペースト組成物が完全に相分離し、ガラス粉末の沈降が観察され、上澄み液の粘度が低下していた。
ガラスペースト組成物を23℃で1ヶ月貯蔵した後、溶液の相分離(油状物の染み出し)、ガラス粉末の沈降等の有無を目視にて確認し、以下の基準により評価した。
○:油状物の染み出し、蛍光体粉末の沈降等は確認されなかった。
×:ガラスペースト組成物が完全に相分離し、ガラス粉末の沈降が観察され、上澄み液の粘度が低下していた。
(4)分解終了温度(TG・DTA評価)
無機微粒子分散ペースト組成物のガラス粉末を加える前のビヒクル組成物を熱分解装置(TAインスツルメンツ社製、simultaneousSDT2960)を用いて空気雰囲気下にて昇温温度10℃/minで600℃まで加熱し、完全に熱分解が終了する温度を測定した。分解終了温度が400℃以下のものを良好と判断した。
無機微粒子分散ペースト組成物のガラス粉末を加える前のビヒクル組成物を熱分解装置(TAインスツルメンツ社製、simultaneousSDT2960)を用いて空気雰囲気下にて昇温温度10℃/minで600℃まで加熱し、完全に熱分解が終了する温度を測定した。分解終了温度が400℃以下のものを良好と判断した。
本発明によれば、スクリーン印刷性に優れ、かつ、低温で脱脂可能な無機微粒子分散ペースト組成物を提供することができる。
Claims (8)
- α−メチルスチレン樹脂、無機微粒子及び有機溶剤を含有することを特徴とする無機微粒子分散ペースト組成物。
- 有機溶剤は、沸点が170℃以上、280℃未満であることを特徴とする請求項1記載の無機微粒子分散ペースト組成物。
- α−メチルスチレン樹脂は、分子末端にα−スチレンダイマー又は極性基を有することを特徴とする請求項1又は2記載の無機微粒子分散ペースト組成物。
- 極性基は、カルボキシル基又は水酸基であることを特徴とする請求項3記載の無機微粒子分散ペースト組成物。
- α−メチルスチレン樹脂の数平均分子量が5000〜50000であることを特徴とする請求項1、2、3又は4記載の無機微粒子分散ペースト組成物。
- 有機溶剤は、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノイソブチルエーテル、ブチルカルビトール、ブチルカルビトールアセテート、テルピネオール、及び、テキサノールからなる群より選択される少なくとも1種であることを特徴とする請求項1、2、3、4又は5記載の無機微粒子分散ペースト組成物。
- 無機微粒子は、蛍光体、金属、珪素化合物、カーボンブラック、金属錯体、シリカ系化合物及びセラミックからなる群より選択される少なくとも1種からなるものである請求項1、2、3、4、5又は6記載の無機微粒子分散ペースト組成物。
- 23℃においてパラレルプレート型レオメーターによる0.6(1/s)での粘度η0.6と、300(1/s)での粘度η300との比(η0.6)/(η300)が1.5以上であることを特徴とする請求項1、2、3、4、5、6又は7記載の無機微粒子分散ペースト組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006288021A JP2008106093A (ja) | 2006-10-23 | 2006-10-23 | 無機微粒子分散ペースト組成物 |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2006288021A JP2008106093A (ja) | 2006-10-23 | 2006-10-23 | 無機微粒子分散ペースト組成物 |
Publications (1)
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JP2008106093A true JP2008106093A (ja) | 2008-05-08 |
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ID=39439731
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JP2006288021A Pending JP2008106093A (ja) | 2006-10-23 | 2006-10-23 | 無機微粒子分散ペースト組成物 |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2020063409A (ja) * | 2018-10-12 | 2020-04-23 | 東洋インキScホールディングス株式会社 | インク組成物及び波長変換層 |
-
2006
- 2006-10-23 JP JP2006288021A patent/JP2008106093A/ja active Pending
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