JPWO2010103814A1 - 固体撮像装置 - Google Patents

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Abstract

複数の光電変換部(3)と、複数の垂直転送電極(11、12)を有する複数の垂直転送部と、水平転送部(6)と、複数の振り分け転送電極(13)を有する振り分け転送部(5)と、複数の垂直転送部及び振り分け転送部(5)の上に設けられた複数の第1の遮光膜(21)及び第2の遮光膜(22)とを備え、複数の第1の遮光膜(21)及び第2の遮光膜(22)は、導電性を有し、複数の第1の遮光膜(21)は、第2の遮光膜(22)と異なる層に形成され、複数の第1の遮光膜(21)の少なくとも1つは、同じ行に属する複数の垂直転送電極(11)と電気的に接続された配線として設けられ、振り分け転送部(5)の上の複数の第1の遮光膜(21)の少なくとも1つは、複数の振り分け転送電極(13)の少なくとも1つと電気的に接続された配線として設けられ、複数の第1の遮光膜(21)は、水平転送部(6)と重ならない。

Description

本発明は、入射した光を電気信号に変換し、映像信号として出力する固体撮像装置の構造に関するものである。
従来、入射した光を電気信号に変換し、映像信号として出力する固体撮像装置が知られており、この固体撮像装置から得た映像信号に基づいて画像を表示するデジタルスチルカメラ(DSC)が知られている。近年では、このような固体撮像装置を用いたカメラは、画質及び機能のさらなる向上が要望され、高画素化に伴う、画素の微細化が進んでいる。
このような固体撮像装置において、映像信号の出力スピードを向上させるために、出力映像信号の画素数を減らす駆動方法が従来から提案されている。その手法としては、例えば、読み出す画素を列方向・行方向に一定周期で間引く手法や、あるいは、複数の画素の信号電荷を混合する手法などが挙げられる。そして、これら画素の間引きや混合を実現するために、垂直転送部と水平転送部の間に、信号電荷の転送を制御する振り分け転送部を設けたものが考案されている(例えば、特許文献1参照)。
この振り分け転送部において、列毎に独立に制御する独立転送電極を設け、垂直転送部から水平転送部への信号電荷の転送を制御している。
振り分け転送部で信号電荷を制御するための、振り分け転送電極へ電気的に接続する配線について、従来の固体撮像装置の構成の一例を、図6A、図6B及び図7を用いて説明する。
図6Aは、従来の電荷結合素子(Charge Coupled Device;CCD)を用いた固体撮像装置の構成の一例を示す平面図である。
画素部1300は、入射した光を信号電荷に変換する光電変換部1100と、得られた信号電荷を垂直方向(図中、下方向)に転送する垂直転送部とを含む。垂直転送された信号電荷は、水平転送部1120へ移動する際に、振り分け転送部にて、水平転送部1120への信号電荷の転送が制御される。水平転送部1120へ移動した信号電荷は水平方向(図中、左方向)へ転送され、信号電荷を電圧に変換して出力する出力部へ読み出される。
図6Bは、前記従来の固体撮像装置において、画素部1300から水平転送部1120への信号電荷の読み出しを制御するための列方向に独立の駆動電極を有する振り分け転送部の概略構成を示す図である。この図6Bに示されるように、振り分け転送部の垂直転送部は、2n+1(nは1以上の整数)列毎に同じ電極構造を有し、島状に分離した独立駆動電極を備えている。
ここで、振り分け転送部の信号電荷は、振り分け転送電極に接続されたシャント配線を介して、振り分け転送電極に印加される電圧により転送が制御されている。図6Aに示すように、シャント配線の一部は、水平転送部1120を跨いだ部分(図中、下方)に設置されたバスライン配線から、シャント配線を通じて振り分け転送部の振り分け転送電極まで電気的に接続されている。
図7は、振り分け転送部の詳細な配線レイアウトを示す図である。
同図に示すように、振り分け転送部上の配線は、画素部とは異なり、第1の配線1170(特許文献1の例ではタングステン)及び、第2の配線1180(特許文献1の例ではアルミニウム)で構成される。ここで、第1の配線1170と第2の配線1180とは、適当な位置1410でコンタクトを通じて、電気的に接続されている。
一方、前述のような間引き等を行う役割の振り分け転送電極への別の給電方法として、水平転送部上のシャント配線から水平転送部を跨いで配線し、かつ、画素部上のシャント配線からも垂直転送方向に配線した技術が知られている(例えば、特許文献2参照)。
図8は、その従来例の固体撮像装置の振り分け転送部付近の構成の一例を示す平面図である。
振り分け転送部には、ホールドゲート部117、ストレージゲート部121及び電荷蓄積部VOGが設置されている。各電極へのシャント配線171〜176(特許文献2の例では、2層目のポリシリコン)は、水平方向に配線された画素部上の配線181〜183、及び、水平転送部上の配線184〜186からコンタクトを介して、各電極へ電気的に接続されている。
特開2006−13176号公報 特開2008−193050号公報
しかしながら、特許文献1及び2に開示の技術を適用した場合、シャント配線が水平転送部を跨いでしまうため、水平転送部の転送電極と振り分け転送部のシャント配線との間でカップリング容量をもつことになる。これにより、水平転送期間に、振り分け転送部よりもはるかに高速で駆動する水平転送駆動パルスが振り分け転送駆動パルスにクロストークとして乗ってしまい、振り分け転送電極下のポテンシャルが変調され、取り扱い電荷量が変動するという課題がある。その上、前記カップリング容量によって、消費電力が増加するという課題もある。
そこで本発明は、水平転送部に印加される駆動パルスによるクロストークを抑制し、入射光量に応じた正しい階調が得ることができる固体撮像装置を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するために、本発明に係る固体撮像装置は、固体撮像装置であって、半導体基板に行列状に配置して設けられ、入射光を信号電荷に変換する複数の光電変換部と、前記光電変換部の各列に設けられ、前記光電変換部から読み出した信号電荷を垂直方向に転送する複数の垂直転送部と、信号電荷を水平方向に転送する水平転送部と、前記複数の垂直転送部から前記水平転送部に信号電荷を選択的に転送する振り分け転送部と、前記複数の垂直転送部及び前記振り分け転送部の上に設けられ、前記複数の垂直転送部への入射光を遮光する複数の第1の遮光膜及び第2の遮光膜とを備え、前記複数の垂直転送部のそれぞれは、複数の垂直転送電極を有し、前記複数の垂直転送電極のそれぞれに印加される垂直転送パルスにより信号電荷を垂直方向に転送し、前記振り分け転送部は、各垂直転送部に対応して設けられた複数の振り分け転送電極を有し、前記複数の振り分け転送電極のそれぞれに印加される振り分け転送パルスにより信号電荷を選択的に転送し、前記複数の第1の遮光膜及び前記第2の遮光膜は、導電性を有し、前記複数の第1の遮光膜は、前記第2の遮光膜と異なる層に形成され、前記複数の第1の遮光膜の少なくとも1つは、同じ行に属する複数の垂直転送電極と電気的に接続された配線として設けられ、前記振り分け転送部の上の前記複数の第1の遮光膜の少なくとも1つは、前記複数の振り分け転送電極の少なくとも1つと電気的に接続された配線として設けられ、前記複数の第1の遮光膜は、前記水平転送部と重ならない。
これにより、複数の第1の遮光膜のそれぞれと、水平転送部との間のカップリング容量を低減できる。よって、このカップリング容量に起因する、水平転送部に印加される駆動パルスと振り分け転送パルスとのクロストークを抑制できる。したがって、クロストークによる複数の振り分け転送電極の下の転送チャネルの電位ポテンシャルの変調を抑制でき、入射光量に応じた正しい階調を得ることができる。また、カップリング容量を低減できることにより、消費電力を抑制できる。
また、前記第2の遮光膜は、複数のサブ遮光膜を有し、前記振り分け転送部の上の前記複数のサブ遮光膜の少なくとも1つは、前記複数の振り分け転送電極の他の少なくとも1つと電気的に接続された配線として設けられ、前記複数のサブ遮光膜は、前記水平転送部と重ならなくてもよい。
これにより、振り分け転送電極の垂直方向の電極長を長くすることなく、振り分け転送部の上に振り分け転送電極へ振り分け転送パルスを印加するための配線として設けられた第1の遮光膜及びサブ遮光膜の配線幅を太くできる。つまり、振り分け転送パルスを印加する配線の抵抗を抑制できる。よって、振り分け転送パルスの周波数の高速化に対応でき、固体撮像装置の高速動作が可能となる。
また、前記垂直転送部の上の前記複数のサブ遮光膜の少なくとも1つは、同じ行に属する複数の垂直転送電極と電気的に接続された配線として設けられていてもよい。
これにより、複数の垂直転送電極と電気的に接続された配線として設けられた第1の遮光膜及びサブ遮光膜の配線幅を太くできる。つまり、垂直転送パルスを印加する配線の抵抗を抑制できる。よって、垂直転送パルスの周波数の高速化に対応でき、固体撮像装置の高速動作が可能となる。
また、前記複数の垂直転送電極及び前記複数の振り分け転送電極は、前記複数の第1の遮光膜と電気的に接続されていてもよい。
これにより、製造コストを削減できる。
また、前記複数の第1の遮光膜は、前記半導体基板に対して前記第2の遮光膜より近い層に形成されていてもよい。
これにより、振り分け転送電極と、当該振り分け転送電極に電気的に接続された第1の遮光膜とを電気的に接続するコンタクトを形成する際のエッチングのマージンを少なくできる。
また、前記複数の振り分け転送電極のそれぞれの垂直方向の電極長は、前記複数の垂直転送電極のそれぞれの垂直方向の電極長よりも長くてもよい。
これにより、複数の振り分け転送電極に接続された振り分け転送部の上の複数の第1の遮光膜の配線幅を広く取ることができるので、振り分け転送パルスの周波数の高速化に対応できる。
また、前記複数の振り分け転送電極、単層で構成され、前記複数の振り分け転送電極の水平方向の電極長は、前記複数の垂直転送電極のそれぞれの水平方向の電極長よりも長くてもよい。
これにより、振り分け転送部の上面の段差の影響により、振り分け転送部の上の複数の第1の遮光膜間の配線残りによるショートを未然に防ぐことができる。また、各振り分け転送電極の水平方向の電極長を長くしても、例えば光電変換部の領域を確保するための開口部が存在しないことから、振り分け転送部の転送チャネルの幅を垂直転送部の転送チャネルの幅に比べて広く取ることができる。よって、ナローチャネル効果を利用して、振り分け転送部の転送チャネルの電位を深くし、転送電界の低下を抑制することにより、転送効率の悪化を防ぐことができる。
また、前記固体撮像装置は、さらに、前記複数の光電変換部と、前記複数の振り分け転送電極のうち隣り合う振り分け転送電極間との上に、反射防止膜を備えてもよい。
これにより、振り分け転送部の上面の平坦性を向上させ、振り分け転送部の上の複数の第1の遮光膜を形成する際に振り分け転送部の上の複数の第1の遮光膜間の配線残りが原因となるショートを防ぐことができる。
本発明の固体撮像装置は、水平転送部に印加される駆動パルスによるクロストークを抑制し、入射光量に応じた正しい階調を得ることができる。
図1は、本発明の第1の実施形態に係る固体撮像装置の概略を示す平面図である。 図2は、画素部のレイアウト構成の一例として、画素部の一部を拡大して示す図である。 図3は、振り分け転送部のレイアウト構成の一例として、振り分け転送部の一部とその周辺を拡大して示すレイアウト図である。 図4は、本発明の第2の実施形態に係る固体撮像装置の画素部レイアウト構成の一例として、画素部の一部を拡大して示す図である。 図5は、振り分け転送部のレイアウト構成の一例として、振り分け転送部の一部とその周辺を拡大して示すレイアウト図である。 図6Aは、従来の固体撮像装置の構成の一例を示す平面図である。 図6Bは、振り分け転送部の概略構成を示す図である。 図7は、振り分け転送部の詳細な配線レイアウトを示す図である。 図8は、従来例の固体撮像装置の振り分け転送部付近の構成の一例を示す平面図である。
以下、図面を参照して本発明における実施形態を詳細に説明する。
(第1の実施形態)
本発明の第1の実施形態に係る固体撮像装置は、半導体基板に行列状に配置して設けられ、入射光を信号電荷に変換する複数の光電変換部と、光電変換部の各列に設けられ、光電変換部から読み出した信号電荷を垂直方向に転送する複数の垂直転送部と、信号電荷を水平方向に転送する水平転送部と、複数の垂直転送部から水平転送部に信号電荷を選択的に転送する振り分け転送部と、複数の垂直転送部及び振り分け転送部の上に設けられ、複数の垂直転送部への入射光を遮光する複数の第1の遮光膜及び第2の遮光膜とを備え、複数の垂直転送部のそれぞれは、複数の垂直転送電極を有し、複数の垂直転送電極のそれぞれに印加される垂直転送パルスにより信号電荷を垂直方向に転送し、振り分け転送部は、各垂直転送部に対応して設けられた複数の振り分け転送電極を有し、複数の振り分け転送電極のそれぞれに印加される振り分け転送パルスにより信号電荷を選択的に転送し、複数の第1の遮光膜及び第2の遮光膜は、導電性を有し、複数の第1の遮光膜は、第2の遮光膜と異なる層に形成され、複数の第1の遮光膜の少なくとも1つは、同じ行に属する複数の垂直転送電極と電気的に接続された配線として設けられ、振り分け転送部の上の複数の第1の遮光膜の少なくとも1つは、複数の振り分け転送電極の少なくとも1つと電気的に接続された配線として設けられ、複数の第1の遮光膜は、水平転送部と重ならない。
これにより、本実施形態に係る固体撮像装置は、水平転送部に印加される駆動パルスによるクロストークを抑制し、入射光量に応じた正しい階調を得ることができる。
図1は、本発明の第1の実施形態に係る固体撮像装置の概略を示す平面図である。
同図に示すように、本実施形態に係る固体撮像装置1は、画素部2と、振り分け転送部5と、水平転送部6と、出力部7と、シャント配線8とを備える。
この画素部2は、2次元的に配列された複数の光電変換部3と、光電変換部3に隣接して設けられ、光電変換部3から読み出した信号電荷を垂直方向(図中、下方向)に転送する垂直転送チャネル4が光電変換部3に隣接して備えられている。
光電変換部3としては、フォトダイオードが用いられ、入射光を信号電荷に変換する。図示はしていないが、光電変換部3は半導体基板(例えば、n型のシリコン基板)に設けられている。光電変換部3の各々には、赤(R)、緑(G)、及び青(B)の3色のカラーフィルタが配列されている。本実施形態では、垂直・水平方向に2画素おきにRGBのそれぞれのフィルタが周期的に配置されている。
垂直転送チャネル4は、半導体基板の表層側に形成されたn型の拡散層(図示はしていない)である。この垂直転送チャネル4は、本実施形態では6相駆動の垂直転送電極V1〜V6と、振り分け転送電極V7L、V7C、V7R、V8L、V8C及びV8Rに印加される駆動パルスφV1〜φV6と、振り分け転送パルスφV7L、φV7C、φV7R、φV8L、φV8C及びφV8Rとによって電位ポテンシャルが変動する。この垂直転送チャネル4は、画素部2が有する第1サブ転送チャネル4aと、振り分け転送部5が有する第2サブ転送チャネル4bとから構成される。つまり、第1サブ転送チャネル4aと垂直転送電極V1〜V6とは、駆動パルスφV1〜φV6に応じて光電変換部3から読み出した信号電荷を垂直方向に転送する、本発明の垂直転送部である。
振り分け転送部5は、画素部2から転送された信号電荷を選択的に水平転送部6へ転送する。この振り分け転送部5は、振り分け転送電極V7L、V7C、V7R、V8L、V8C及びV8Rと、第2サブ転送チャネル4bとを有する。具体的には、この振り分け転送部5は、シャント配線8を介して振り分け転送電極V7L、V7C、V7R、V8L、V8C及びV8Rに印加される振り分け転送パルスφV7L、φV7C、φV7R、φV8L、φV8C及びφV8Rに応じて、画素部2から転送された信号電荷を選択的に水平転送部6に転送する。なお、駆動パルスφV1〜φV6は本発明の垂直転送パルスであり、振り分け転送パルスφV7L、φV7C、φV7R、φV8L、φV8C及びφV8Rは本発明の振り分け転送パルスである。
水平転送部6は、例えば2相駆動であり、振り分け転送部5から転送された信号電荷を、水平転送パルスφH1及びφH2に応じて水平方向に転送する。
出力部7は、水平転送部6から転送された信号電荷を電圧に変換して出力する。
シャント配線8は、振り分け転送部5へ振り分け転送パルスφV7L、φV7C、φV7R、φV8L、φV8C及びφV8Rを印加するための配線であり、水平転送部6を跨がずに、振り分け転送部5の上のみで配線される。言い換えると、シャント配線8は水平転送部6と重ならずに、振り分け転送部5の上で、水平方向に配線される。
次に、本実施形態に係る固体撮像装置1の詳細な構成について説明する。
図2は、画素部のレイアウト構成の一例として、画素部の一部を拡大して示す図である。
同図に示すように、第1サブ転送チャネル4aの上には、単層で形成された複数の垂直転送電極11及び12が配置されている。具体的には、図2では、第1サブ転送チャネル4aの上には単位画素あたり2つの垂直転送電極11及び12が設けられている。垂直転送電極11及び12としては、例えば、単層のポリシリコン膜等の導電膜からなる(振り分け転送部5が有する振り分け転送電極V7L、V7C、V7R、V8L、V8C及びV8Rや水平転送部6が有する水平転送電極も同様)。また、垂直転送電極11及び12の上層には、絶縁膜(図示はしていない)を介して、導電性を有する第1の遮光膜21及び第2の遮光膜22が設けられている。
これら第1の遮光膜21及び第2の遮光膜22は、例えば、CVD法やスパッタリング法等を利用して、タングステン等の遮光性金属薄膜で成膜されている。図2の例では、第2の遮光膜22は第1の遮光膜21よりも上に配置されており、第1の遮光膜21及び第2の遮光膜22が、第1サブ転送チャネル4aを遮光するとともに、垂直転送電極11及び12に駆動パルスφV1〜φV6を印加する配線としても機能している。
また、第1の遮光膜21は、光電変換部3と重ならないように水平方向に沿って格子状に配置され、コンタクト15を通じて光電変換部3に隣接する垂直転送電極11に接続されている。第2の遮光膜22は、第1の遮光膜21が分離されている領域の上層に形成され、コンタクト15を通じて光電変換部3から離れた垂直転送電極12に同様に接続されている。言い換えると、第1の遮光膜21は、同じ行に属する複数の垂直転送電極11と電気的に接続された配線として設けられ、第2の遮光膜22は、同じ行に属する複数の垂直転送電極12と電気的に接続された配線として設けられている。
なお、垂直転送電極11及び12は、上述の垂直転送電極V1〜V6に対応する。以降、垂直転送電極V1〜V6を特に区別せず、光電変換部3に隣接する垂直転送電極を垂直転送電極11、光電変換部3から離れた垂直転送電極を垂直転送電極12と記載する。
また、一の行に属する複数の垂直転送電極11と電気的に接続された第1の遮光膜21と、他の一の行に属する複数の垂直転送電極11と電気的に接続された第1の遮光膜21とは、互いに独立して形成されている。同様に、一の行に属する複数の垂直転送電極12と電気的に接続された第2の遮光膜22と、他の一の行に属する複数の垂直転送電極12と電気的に接続された第2の遮光膜22とは、互いに独立して形成されている。
次に、第1の遮光膜21と第2の遮光膜22とが、振り分け転送部5において、シャント配線8として用いられている一例を説明する。
図3は、本実施形態に係る固体撮像装置1の振り分け転送部5のレイアウト構成の一例として、振り分け転送部5の一部とその周辺を拡大して示すレイアウト図である。
同図に示すように、振り分け転送部5は、複数の振り分け転送電極13を有する。この複数の振り分け転送電極13は、上述の振り分け転送電極V7L、V7C、V7R、V8L、V8C及びV8Rに対応する。以降、振り分け転送電極V7L、V7C、V7R、V8L、V8C及びV8Rを特に区別しない場合、単に振り分け転送電極13と記載する。
振り分け転送部5の上の第1の遮光膜21は、複数の振り分け転送電極13の少なくとも1つとコンタクト15を介して電気的に接続された配線として設けられている。また、振り分け転送部5の上の第2の遮光膜22は、複数の振り分け転送電極13の他の少なくとも1つとコンタクト15を介して電気的に接続された配線として設けられている。つまり、振り分け転送部5の上の第1の遮光膜21及び第2の遮光膜22のそれぞれは、図1に示すシャント配線8として設けられている。
水平転送部6は、水平方向に並んで配置された複数の水平転送電極14を有し、複数の水平転送電極14に印加される水平転送パルスφH1及びφH2により、信号電荷を水平方向に転送する。
ところで、第1の遮光膜21及び第2の遮光膜22は、水平転送部6と重ならないように配置されている。
これにより、本実施形態に係る固体撮像装置1は、振り分け転送部5の上のシャント配線8である第1の遮光膜21及び第2の遮光膜22と、水平転送電極14とのカップリング容量を低減できる。これにより、このカップリング容量に起因する水平転送パルスφH1及びφH2と振り分け転送パルスφV7L、φV7C、φV7R、φV8L、φV8C及びφV8Rとのクロストークを抑制できる。したがって、クロストークにより振り分け転送部5の第2サブ転送チャネル4bの電位ポテンシャルの変調を抑制でき、入射光量に応じた正しい階調を得ることができる。
また、カップリング容量を低減できることで、本実施形態に係る固体撮像装置1は消費電力を抑制できる。
ところで、振り分け転送電極13は、各第2サブ転送チャネル4bの上に垂直方向に2つ並んで配置されている。
ここで、振り分け転送電極13を、振り分け転送パルスφV7L、φV7C、φV7R、φV8L、φV8C及びφV8Rにより複数列毎に独立に制御しようとすると、振り分け転送部5の上に設けられた第1の遮光膜21及び第2の遮光膜22を、垂直方向に並んだ2つの振り分け転送電極13の上に形成することが必要となる。
このとき、各振り分け転送電極13の垂直方向の電極長と各垂直転送電極11及び12の垂直方向の電極長とが等しい場合、1つの振り分け転送電極13の上に設けられる第1の遮光膜21及び第2の遮光膜22の配線密度は、1つの垂直転送電極11及び12の上に設けられる第1の遮光膜21及び第2の遮光膜22の配線密度と比較して、高くなってしまう。
つまり、図3の例で言えば、振り分け転送部5は、独立した振り分け転送電極13が多いため、1行(1転送電極)につき、3配線分のスペース(垂直方向の電極長)が必要になる。そこで、各振り分け転送電極13の垂直方向の電極長を、各垂直転送電極11及び12の垂直方向の電極長より長くしている。
これにより、振り分け転送部5の上の第1の遮光膜21及び第2の遮光膜22の配線幅を広く取ることができるので、振り分け転送パルスφV7L、φV7C、φV7R、φV8L、φV8C及びφV8Rの周波数の高速化に対応できる。つまり、本実施形態に係る固体撮像装置1の高速動作を可能とする。
また、振り分け転送部5の上の第1の遮光膜21の材料は、画素部2の上の第1の遮光膜21の材料と同じであり、振り分け転送部5の上の第2の遮光膜22の材料は、画素部2の上の第2の遮光膜22の材料と同じである。例えば、第1の遮光膜21の材料及び第2の遮光膜22の材料はタングステンが使いられる。
これにより、新たな配線層の追加なしにシャント配線8を設置できるので、固体撮像装置1の製造が容易である。
ところで、図3に示すように、本実施形態に係る固体撮像装置1は、さらに、画素部2のOB部(光学的黒領域)ob、振り分け転送部5及び水平転送部6の上に形成され、OB部ob、振り分け転送部5及び水平転送部6への入射光を遮光する遮光層23を有する。
前述した特許文献1記載の固体撮像装置は、OB部などの遮光膜に用いていた材料(アルミニウム)を振り分け転送部の配線に用いて、振り分け転送部の上の遮光膜はOB部などの遮光膜とは別の遮光膜を用いている。したがって、例えば、図7の所定の位置1420のように振り分け転送部の上の遮光膜1400にコンタクトが貫通するコンタクトウィンドウを設ける必要がある。これにより、従来の固体撮像装置は、コンタクトウィンドウから漏れ込む入射光によりスミアが発生するという課題がある。
これに対し、本実施形態に係る固体撮像装置1では、振り分け転送部5のシャント配線8として、画素部2の上に設けた第1の遮光膜21及び第2の遮光膜22と同様に、第1の遮光膜21及び第2の遮光膜を利用する。これにより、例えば特許文献1記載の固体撮像装置のようにOB部などの遮光膜に用いていたアルミニウムを振り分け転送部5のシャント配線8として配線する必要がない。よって、振り分け転送部5の上層にもOB部と同様に、遮光層23を配置できる。ゆえに、この部分における振り分け転送部5の第2サブ転送チャネル4bに入射光が漏れ込みにくくなる。
よって、本実施形態に係る固体撮像装置1は、スミアの発生を抑制し、高い光学特性を実現できる。
なお、振り分け転送部5は、複数の振り分け転送電極13間のギャップ部16を除き、開口部は設けられていないことが望ましい。言い換えると、各振り分け転送電極13の水平方向の電極長は、各垂直転送電極11及び12の水平方向の電極長より長いことが望ましい。さらには、各振り分け転送電極13の水平方向の電極長は、できるだけ長いことが望ましい。これは、振り分け転送部5において、開口部が存在することにより発生し得る段差の影響によって、水平方向に配置された異なるシャント配線8間の配線残りによるショートを未然に防ぐことを目的とする。また、各振り分け転送電極13の水平方向の電極長を長くしても、例えば光電変換部の領域を確保するための開口部が存在しないことから、第2サブ転送チャネル4bの幅を第1サブ転送チャネル4aの幅に比べて広く取ることができるので、ナローチャネル効果を利用して第2サブ転送チャネル4bの電位を深くし、転送電界の低下を抑制することにより、転送効率の悪化を防ぐことができる。
また、振り分け転送部5において、複数の振り分け転送電極13間のギャップ部16には、画素部2で使用している反射防止膜を配置することが望ましい。言い換えると、固体撮像装置1は、複数の光電変換部3と、隣り合う振り分け転送電極13間との上に、反射防止膜を備えることが望ましい。これにより、既存の膜を用いて新たな工程を追加することなしに、振り分け転送部5のギャップ部16上の平坦性を向上させ、シャント配線8がギャップ部16を跨いで形成する際に生じやすい配線残りによる、異なるシャント配線8間のショートを抑制することが可能となる。
以上のように、本実施形態に係る固体撮像装置1は、半導体基板に行列状に配置して設けられ、入射光を信号電荷に変換する複数の光電変換部3と、光電変換部3の各列に設けられ、光電変換部3から読み出した信号電荷を垂直方向に転送する複数の垂直転送部と、信号電荷を水平方向に転送する水平転送部6と、複数の垂直転送部から水平転送部6に信号電荷を選択的に転送する振り分け転送部5と、複数の垂直転送部及び振り分け転送部5との上に設けられ、複数の第1サブ転送チャネル4aへの入射光を遮光する複数の第1の遮光膜21及び第2の遮光膜22とを備え、複数の垂直転送部のそれぞれは、複数の垂直転送電極11及び12を有し、複数の垂直転送電極11及び12のそれぞれに印加される駆動パルスφV1〜φV6により信号電荷を垂直方向に転送し、振り分け転送部5は、各垂直転送部に対応して設けられた複数の振り分け転送電極13を有し、複数の振り分け転送電極13のそれぞれに印加される振り分け転送パルスφV7L、φV7C、φV7R、φV8L、φV8C及びφV8Rにより信号電荷を選択的に転送し、複数の第1の遮光膜21及び第2の遮光膜22は、導電性を有し、複数の第1の遮光膜21は、第2の遮光膜22と異なる層に形成され、複数の第1の遮光膜21の少なくとも1つは、同じ行に属する複数の垂直転送電極11と電気的に接続された配線として設けられ、振り分け転送部5の上の複数の第1の遮光膜21の少なくとも1つは、複数の振り分け転送電極13の少なくとも1つと電気的に接続された配線として設けられ、複数の第1の遮光膜21は、水平転送部6と重ならない。
これによれば、本実施形態に係る固体撮像装置1は、水平転送パルスφH1及びφH2によるクロストークを抑制し、入射光量に応じた正しい階調が得られる。言い換えると、シャント配線8と水平転送電極14間のクロストークを抑制できる。また、クロストークを抑制することで、消費電力も抑制できる。
また、振り分け転送部5の上の複数の第2の遮光膜22は、複数の振り分け転送電極13の他の少なくとも1つと電気的に接続されたシャント配線8として設けられている。
これにより、振り分け転送電極13に接続されるシャント配線8の配線幅を太くできる。つまり、シャント配線8の配線抵抗を抑制できる。よって、振り分け転送パルスφV7L、φV7C、φV7R、φV8L、φV8C及びφV8Rの周波数の高速化に対応できる。したがって、固体撮像装置1の高速動作を可能とする。
また、画素部2の上の複数の第2の遮光膜22は、同じ行に属する複数の垂直転送電極12と電気的に接続された配線として設けられている。
これにより、垂直転送電極11と垂直転送電極12とは異なる遮光膜に接続されるので、垂直転送電極11に接続される配線及び垂直転送電極12に接続される配線の配線幅を太くできる。つまり、配線抵抗を抑制できる。よって、駆動パルスφV1〜φV6の周波数の高速化に対応できる。したがって、固体撮像装置1の高速動作を可能とする。なお、本実施形態において、各第2の遮光膜22は本発明のサブ遮光膜である。
(第2の実施形態)
第2の実施形態に係る固体撮像装置は、第1の実施形態に係る固体撮像装置1とほぼ同じであるが、第1の実施形態に係る固体撮像装置1と比較して、各垂直転送電極11及び12と、各振り分け転送電極13とが第1の遮光膜と電気的に接続されている点が異なる。
以下、本発明の第2の実施形態に係る固体撮像装置を、図1、図4及び図5を参照しながら説明する。
本実施形態に係る固体撮像装置の概略構成は、図1に示した第1の実施形態に係る固体撮像装置1の概略構成と同様に、振り分け転送部5に接続されたシャント配線8が水平転送部6と重ならずに設置された構造を有するので、図1を用いての詳細な説明の繰り返しは省略する。ここでは、第1の実施形態との相違点について、以下に具体的に説明する。
本実施形態に係る固体撮像装置は、実施形態1に係る固体撮像装置1とほぼ同じであるが、固体撮像装置1と比較して、画素部2において、第1の遮光膜及び第2の遮光膜のうち、どちらか一方のみが垂直転送電極へ駆動パルスφV1〜φV6を印加するシャント配線として機能している点が異なる。つまり、残りの一方は、遮光膜としてのみの機能を有する点が異なる。
また、振り分け転送部5においても、第1の遮光膜及び第2の遮光膜の一方がシャント配線8として機能している点が異なる。
図4は、本実施形態に係る固体撮像装置の画素部のレイアウト構成の一例として、画素部の一部を拡大して示す図である。
同図に示すように、本実施形態に係る固体撮像装置の画素部2の上には、図2に示した第1の遮光膜21及び第2の遮光膜22に代わり、第1の遮光膜41及び第2の遮光膜42が設けられている。
この第1の遮光膜41及び第2の遮光膜42は、図2に示した第1の遮光膜21及び第2の遮光膜22と比較して、第1サブ転送チャネル4aへの入射光を遮光する点が同じである。しかし、第1の遮光膜41が、第1の遮光膜21と比較して、さらに各垂直転送電極12と電気的に接続され、第2の遮光膜42が、第2の遮光膜22と比較して、各垂直転送電極12と電気的に接続されずに、第1サブ転送チャネル4aへの入射光を遮光する遮光膜としてのみの機能を有する点が異なる。つまり、各第1の遮光膜41は、同じ行に属する複数の垂直転送電極11及び複数の垂直転送電極12と電気的に接続された配線として設けられている。言い換えると、画素部2の複数の垂直転送電極11及び複数の垂直転送電極12は、第1の遮光膜41を介して、駆動パルスφV1〜φV6が印加される。
ここで、例えば、図4のように、配線の機能を有する第1の遮光膜41の配線幅を図2に示した第1の遮光膜21より狭めることができれば、単位画素あたり複数の垂直転送電極11及び垂直転送電極12を有しても、1層のみで配線を形成することができ、第2の遮光膜42は単に遮光膜として設けることができる。あるいは、単位画素あたり、第1サブ転送チャネル4aの上に、1つの垂直転送電極のみで形成されているような場合であれば、図4のように2つの垂直転送電極11及び12が形成されている場合に比べて配線密度が低いことから、画素部の配線が1つの遮光膜のみで、より形成しやすくなる。
次に、第1の遮光膜41がシャント配線8として用いられている一例を説明する。
図5は、本実施形態に係る固体撮像装置1の振り分け転送部5のレイアウト構成の一例として、振り分け転送部5の一部とその周辺を拡大して示すレイアウト図である。なお、図3に示した要素と同一の要素については、同一の参照符号を付して、説明の繰り返しを省略する。
振り分け転送部5の機能は第1の実施形態と同様であるが、本実施形態では、振り分け転送電極13へ給電するシャント配線8が、第1の遮光膜41のみ(つまり1層)で形成されていることを特徴とする。
振り分け転送部5が第1の実施形態と同じ機能を有する場合、第1の遮光膜41のみでシャント配線8を形成するには、画素部2の配線として設けられた第1の遮光膜41と同様に、振り分け転送部5の上の第1の遮光膜41の配線幅を狭めるか、あるいは、第1の実施形態より振り分け転送電極13の電極長を長く形成すれば配線形成が可能である。つまり、本実施形態に係る固体撮像装置の振り分け転送電極13の垂直方向の電極長を、第1の実施形態に係る固体撮像装置1の振り分け転送電極13の垂直方向の電極長よりも長く形成することにより、配線形成が可能である。
言い換えると、本実施形態に係る固体撮像装置において、全てのシャント配線8は同層に形成されるので、本実施形態に係る固体撮像装置のシャント配線8が第1の実施形態に係る固体撮像装置1のシャント配線8と同じ配線幅を実現するには、シャント配線8間のマージン等もより多く必要となる。よって、シャント配線8を2層で形成していた第1の実施形態に係る固体撮像装置1の振り分け転送電極13の垂直方向の電極長と比べて、本実施形態に係る固体撮像装置の振り分け転送電極13の垂直方向の電極長を長くする必要がある。
なお、シャント配線8を1層のみ(第1の遮光膜41)で形成する場合、第1の実施形態のようにシャント配線8を2層(第1の遮光膜21及び第2の遮光膜22)で形成する場合と比較して、シャント配線8として設けられずに遮光膜として設けられた第2の遮光膜42と振り分け転送電極13とを接続するコンタクト15が不要となる。
よって、本実施形態に係る固体撮像装置は、シャント配線8を2層で形成する第1の実施形態に係る固体撮像装置1に比べ、工程削減が可能であり、製造コストが削減できる。
また、第1の遮光膜41は、半導体基板に対して第2の遮光膜42より近い層に形成されている。言い換えると、第2の遮光膜42に比べると、第1の遮光膜41は低い位置にあることから、第1の遮光膜41に接続されるコンタクトと、第2の遮光膜に接続されるコンタクトとを比較した場合に、第1の遮光膜41に接続されるコンタクトを形成する際のエッチングのマージンが第2の遮光膜42に接続されるコンタクトを形成する際のエッチングのマージンに比べて少なくて済む。したがって、本実施形態に係る固体撮像装置は、実施形態1に係る固体撮像装置1よりも、シャント配線8に使用できる領域を広く取ることができる。
また、振り分け転送部5は、複数の振り分け転送電極13間のギャップ部16を除き、開口部は設けられていないことが望ましい。これは、振り分け転送部5において、開口部が存在することで発生し得る段差の影響で、水平方向に配置された異なるシャント配線8間の配線残りによるショートを未然に防ぐことを目的とする。また、各振り分け転送電極13の水平方向の電極長を長くしても、開口部が存在しないことから、第2サブ転送チャネル4bの幅を第1サブ転送チャネル4aの幅に比べて広く取ることができるので、ナローチャネル効果を利用してこの部分の電位を深くし、転送電界の低下を抑制して、転送効率の悪化を防ぐことができる。
また、振り分け転送部5において、複数の振り分け転送電極13間のギャップ部16には、画素部2で使用している反射防止膜を配置することが望ましい。これにより、第1の実施形態と同様に、新たな工程の追加なしに、振り分け転送部5のギャップ部16上の平坦性を向上させ、シャント配線8がギャップ部16を跨いで形成する際に生じやすい配線残りによる、異なるシャント配線8間のショートを抑制できる。
以上のように、本実施形態に係る固体撮像装置は、第1の実施形態に係る固体撮像装置1と比較して、第1の遮光膜21及び第2の遮光膜22に代わり、同じ行に属する複数の垂直転送電極11及び複数の垂直転送電極12と電気的に接続された複数の第1の遮光膜41と、第1サブ転送チャネル4aへの入射光を遮光する第2の遮光膜42とを備える。つまり、複数の垂直転送電極11及び複数の垂直転送電極12は、複数の第1の遮光膜41を介して、駆動パルスφV1〜φV6が印加される。
また、本実施形態に係る固体撮像装置は、複数の振り分け転送電極13が複数の第1の遮光膜41と電気的に接続されている。つまり、複数の振り分け転送電極13は、複数の第1の遮光膜41を介して、振り分け転送パルスφV7L、φV7C、φV7R、φV8L、φV8C及びφV8Rが印加される。
これにより、本実施形態に係る固体撮像装置は、第1の実施形態に係る固体撮像装置1と比較して、さらに低コストで製造できる。
以上、本発明の実施形態に基づいて説明したが、本発明は、これら実施形態に限定されるものではない。本発明の趣旨を逸脱しない限り、当業者が思いつく各種変形を本実施形態に施したものや、異なる実施形態における構成要素を組み合わせて構築される形態も、本発明の範囲内に含まれる。
本発明は、例えばデジタルスチルカメラ等に用いられる固体撮像装置に有用である。
1 固体撮像装置
2、1300 画素部
3、1100 光電変換部
4 垂直転送チャネル
4a 第1サブ転送チャネル
4b 第2サブ転送チャネル
5 振り分け転送部
6、1120 水平転送部
7 出力部
8、171〜176 シャント配線
11、12 垂直転送電極
13 振り分け転送電極
14 水平転送電極
15 コンタクト
16 ギャップ部
21、41 第1の遮光膜
22、42 第2の遮光膜
23 遮光層
117 ホールドゲート部
121 ストレージゲート部
181〜186 配線
1170 第1の配線
1180 第2の配線
1400 遮光膜
1410、1420 位置
ob OB部
本発明は、入射した光を電気信号に変換し、映像信号として出力する固体撮像装置の構造に関するものである。
従来、入射した光を電気信号に変換し、映像信号として出力する固体撮像装置が知られており、この固体撮像装置から得た映像信号に基づいて画像を表示するデジタルスチルカメラ(DSC)が知られている。近年では、このような固体撮像装置を用いたカメラは、画質及び機能のさらなる向上が要望され、高画素化に伴う、画素の微細化が進んでいる。
このような固体撮像装置において、映像信号の出力スピードを向上させるために、出力映像信号の画素数を減らす駆動方法が従来から提案されている。その手法としては、例えば、読み出す画素を列方向・行方向に一定周期で間引く手法や、あるいは、複数の画素の信号電荷を混合する手法などが挙げられる。そして、これら画素の間引きや混合を実現するために、垂直転送部と水平転送部の間に、信号電荷の転送を制御する振り分け転送部を設けたものが考案されている(例えば、特許文献1参照)。
この振り分け転送部において、列毎に独立に制御する独立転送電極を設け、垂直転送部から水平転送部への信号電荷の転送を制御している。
振り分け転送部で信号電荷を制御するための、振り分け転送電極へ電気的に接続する配線について、従来の固体撮像装置の構成の一例を、図6A、図6B及び図7を用いて説明する。
図6Aは、従来の電荷結合素子(Charge Coupled Device;CCD)を用いた固体撮像装置の構成の一例を示す平面図である。
画素部1300は、入射した光を信号電荷に変換する光電変換部1100と、得られた信号電荷を垂直方向(図中、下方向)に転送する垂直転送部とを含む。垂直転送された信号電荷は、水平転送部1120へ移動する際に、振り分け転送部にて、水平転送部1120への信号電荷の転送が制御される。水平転送部1120へ移動した信号電荷は水平方向(図中、左方向)へ転送され、信号電荷を電圧に変換して出力する出力部へ読み出される。
図6Bは、前記従来の固体撮像装置において、画素部1300から水平転送部1120への信号電荷の読み出しを制御するための列方向に独立の駆動電極を有する振り分け転送部の概略構成を示す図である。この図6Bに示されるように、振り分け転送部の垂直転送部は、2n+1(nは1以上の整数)列毎に同じ電極構造を有し、島状に分離した独立駆動電極を備えている。
ここで、振り分け転送部の信号電荷は、振り分け転送電極に接続されたシャント配線を介して、振り分け転送電極に印加される電圧により転送が制御されている。図6Aに示すように、シャント配線の一部は、水平転送部1120を跨いだ部分(図中、下方)に設置されたバスライン配線から、シャント配線を通じて振り分け転送部の振り分け転送電極まで電気的に接続されている。
図7は、振り分け転送部の詳細な配線レイアウトを示す図である。
同図に示すように、振り分け転送部上の配線は、画素部とは異なり、第1の配線1170(特許文献1の例ではタングステン)及び、第2の配線1180(特許文献1の例ではアルミニウム)で構成される。ここで、第1の配線1170と第2の配線1180とは、適当な位置1410でコンタクトを通じて、電気的に接続されている。
一方、前述のような間引き等を行う役割の振り分け転送電極への別の給電方法として、水平転送部上のシャント配線から水平転送部を跨いで配線し、かつ、画素部上のシャント配線からも垂直転送方向に配線した技術が知られている(例えば、特許文献2参照)。
図8は、その従来例の固体撮像装置の振り分け転送部付近の構成の一例を示す平面図である。
振り分け転送部には、ホールドゲート部117、ストレージゲート部121及び電荷蓄積部VOGが設置されている。各電極へのシャント配線171〜176(特許文献2の例では、2層目のポリシリコン)は、水平方向に配線された画素部上の配線181〜183、及び、水平転送部上の配線184〜186からコンタクトを介して、各電極へ電気的に接続されている。
特開2006−13176号公報 特開2008−193050号公報
しかしながら、特許文献1及び2に開示の技術を適用した場合、シャント配線が水平転送部を跨いでしまうため、水平転送部の転送電極と振り分け転送部のシャント配線との間でカップリング容量をもつことになる。これにより、水平転送期間に、振り分け転送部よりもはるかに高速で駆動する水平転送駆動パルスが振り分け転送駆動パルスにクロストークとして乗ってしまい、振り分け転送電極下のポテンシャルが変調され、取り扱い電荷量が変動するという課題がある。その上、前記カップリング容量によって、消費電力が増加するという課題もある。
そこで本発明は、水平転送部に印加される駆動パルスによるクロストークを抑制し、入射光量に応じた正しい階調が得ることができる固体撮像装置を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するために、本発明に係る固体撮像装置は、固体撮像装置であって、半導体基板に行列状に配置して設けられ、入射光を信号電荷に変換する複数の光電変換部と、前記光電変換部の各列に設けられ、前記光電変換部から読み出した信号電荷を垂直方向に転送する複数の垂直転送部と、信号電荷を水平方向に転送する水平転送部と、前記複数の垂直転送部から前記水平転送部に信号電荷を選択的に転送する振り分け転送部と、前記複数の垂直転送部及び前記振り分け転送部の上に設けられ、前記複数の垂直転送部への入射光を遮光する複数の第1の遮光膜及び第2の遮光膜とを備え、前記複数の垂直転送部のそれぞれは、複数の垂直転送電極を有し、前記複数の垂直転送電極のそれぞれに印加される垂直転送パルスにより信号電荷を垂直方向に転送し、前記振り分け転送部は、各垂直転送部に対応して設けられた複数の振り分け転送電極を有し、前記複数の振り分け転送電極のそれぞれに印加される振り分け転送パルスにより信号電荷を選択的に転送し、前記複数の第1の遮光膜及び前記第2の遮光膜は、導電性を有し、前記複数の第1の遮光膜は、前記第2の遮光膜と異なる層に形成され、前記複数の第1の遮光膜の少なくとも1つは、同じ行に属する複数の垂直転送電極と電気的に接続された配線として設けられ、前記振り分け転送部の上の前記複数の第1の遮光膜の少なくとも1つは、前記複数の振り分け転送電極の少なくとも1つと電気的に接続された配線として設けられ、前記複数の第1の遮光膜は、前記水平転送部と重ならない。
これにより、複数の第1の遮光膜のそれぞれと、水平転送部との間のカップリング容量を低減できる。よって、このカップリング容量に起因する、水平転送部に印加される駆動パルスと振り分け転送パルスとのクロストークを抑制できる。したがって、クロストークによる複数の振り分け転送電極の下の転送チャネルの電位ポテンシャルの変調を抑制でき、入射光量に応じた正しい階調を得ることができる。また、カップリング容量を低減できることにより、消費電力を抑制できる。
また、前記第2の遮光膜は、複数のサブ遮光膜を有し、前記振り分け転送部の上の前記複数のサブ遮光膜の少なくとも1つは、前記複数の振り分け転送電極の他の少なくとも1つと電気的に接続された配線として設けられ、前記複数のサブ遮光膜は、前記水平転送部と重ならなくてもよい。
これにより、振り分け転送電極の垂直方向の電極長を長くすることなく、振り分け転送部の上に振り分け転送電極へ振り分け転送パルスを印加するための配線として設けられた第1の遮光膜及びサブ遮光膜の配線幅を太くできる。つまり、振り分け転送パルスを印加する配線の抵抗を抑制できる。よって、振り分け転送パルスの周波数の高速化に対応でき、固体撮像装置の高速動作が可能となる。
また、前記垂直転送部の上の前記複数のサブ遮光膜の少なくとも1つは、同じ行に属する複数の垂直転送電極と電気的に接続された配線として設けられていてもよい。
これにより、複数の垂直転送電極と電気的に接続された配線として設けられた第1の遮光膜及びサブ遮光膜の配線幅を太くできる。つまり、垂直転送パルスを印加する配線の抵抗を抑制できる。よって、垂直転送パルスの周波数の高速化に対応でき、固体撮像装置の高速動作が可能となる。
また、前記複数の垂直転送電極及び前記複数の振り分け転送電極は、前記複数の第1の遮光膜と電気的に接続されていてもよい。
これにより、製造コストを削減できる。
また、前記複数の第1の遮光膜は、前記半導体基板に対して前記第2の遮光膜より近い層に形成されていてもよい。
これにより、振り分け転送電極と、当該振り分け転送電極に電気的に接続された第1の遮光膜とを電気的に接続するコンタクトを形成する際のエッチングのマージンを少なくできる。
また、前記複数の振り分け転送電極のそれぞれの垂直方向の電極長は、前記複数の垂直転送電極のそれぞれの垂直方向の電極長よりも長くてもよい。
これにより、複数の振り分け転送電極に接続された振り分け転送部の上の複数の第1の遮光膜の配線幅を広く取ることができるので、振り分け転送パルスの周波数の高速化に対応できる。
また、前記複数の振り分け転送電極、単層で構成され、前記複数の振り分け転送電極の水平方向の電極長は、前記複数の垂直転送電極のそれぞれの水平方向の電極長よりも長くてもよい。
これにより、振り分け転送部の上面の段差の影響により、振り分け転送部の上の複数の第1の遮光膜間の配線残りによるショートを未然に防ぐことができる。また、各振り分け転送電極の水平方向の電極長を長くしても、例えば光電変換部の領域を確保するための開口部が存在しないことから、振り分け転送部の転送チャネルの幅を垂直転送部の転送チャネルの幅に比べて広く取ることができる。よって、ナローチャネル効果を利用して、振り分け転送部の転送チャネルの電位を深くし、転送電界の低下を抑制することにより、転送効率の悪化を防ぐことができる。
また、前記固体撮像装置は、さらに、前記複数の光電変換部と、前記複数の振り分け転送電極のうち隣り合う振り分け転送電極間との上に、反射防止膜を備えてもよい。
これにより、振り分け転送部の上面の平坦性を向上させ、振り分け転送部の上の複数の第1の遮光膜を形成する際に振り分け転送部の上の複数の第1の遮光膜間の配線残りが原因となるショートを防ぐことができる。
本発明の固体撮像装置は、水平転送部に印加される駆動パルスによるクロストークを抑制し、入射光量に応じた正しい階調を得ることができる。
図1は、本発明の第1の実施形態に係る固体撮像装置の概略を示す平面図である。 図2は、画素部のレイアウト構成の一例として、画素部の一部を拡大して示す図である。 図3は、振り分け転送部のレイアウト構成の一例として、振り分け転送部の一部とその周辺を拡大して示すレイアウト図である。 図4は、本発明の第2の実施形態に係る固体撮像装置の画素部レイアウト構成の一例として、画素部の一部を拡大して示す図である。 図5は、振り分け転送部のレイアウト構成の一例として、振り分け転送部の一部とその周辺を拡大して示すレイアウト図である。 図6Aは、従来の固体撮像装置の構成の一例を示す平面図である。 図6Bは、振り分け転送部の概略構成を示す図である。 図7は、振り分け転送部の詳細な配線レイアウトを示す図である。 図8は、従来例の固体撮像装置の振り分け転送部付近の構成の一例を示す平面図である。
以下、図面を参照して本発明における実施形態を詳細に説明する。
(第1の実施形態)
本発明の第1の実施形態に係る固体撮像装置は、半導体基板に行列状に配置して設けられ、入射光を信号電荷に変換する複数の光電変換部と、光電変換部の各列に設けられ、光電変換部から読み出した信号電荷を垂直方向に転送する複数の垂直転送部と、信号電荷を水平方向に転送する水平転送部と、複数の垂直転送部から水平転送部に信号電荷を選択的に転送する振り分け転送部と、複数の垂直転送部及び振り分け転送部の上に設けられ、複数の垂直転送部への入射光を遮光する複数の第1の遮光膜及び第2の遮光膜とを備え、複数の垂直転送部のそれぞれは、複数の垂直転送電極を有し、複数の垂直転送電極のそれぞれに印加される垂直転送パルスにより信号電荷を垂直方向に転送し、振り分け転送部は、各垂直転送部に対応して設けられた複数の振り分け転送電極を有し、複数の振り分け転送電極のそれぞれに印加される振り分け転送パルスにより信号電荷を選択的に転送し、複数の第1の遮光膜及び第2の遮光膜は、導電性を有し、複数の第1の遮光膜は、第2の遮光膜と異なる層に形成され、複数の第1の遮光膜の少なくとも1つは、同じ行に属する複数の垂直転送電極と電気的に接続された配線として設けられ、振り分け転送部の上の複数の第1の遮光膜の少なくとも1つは、複数の振り分け転送電極の少なくとも1つと電気的に接続された配線として設けられ、複数の第1の遮光膜は、水平転送部と重ならない。
これにより、本実施形態に係る固体撮像装置は、水平転送部に印加される駆動パルスによるクロストークを抑制し、入射光量に応じた正しい階調を得ることができる。
図1は、本発明の第1の実施形態に係る固体撮像装置の概略を示す平面図である。
同図に示すように、本実施形態に係る固体撮像装置1は、画素部2と、振り分け転送部5と、水平転送部6と、出力部7と、シャント配線8とを備える。
この画素部2は、2次元的に配列された複数の光電変換部3と、光電変換部3に隣接して設けられ、光電変換部3から読み出した信号電荷を垂直方向(図中、下方向)に転送する垂直転送チャネル4が光電変換部3に隣接して備えられている。
光電変換部3としては、フォトダイオードが用いられ、入射光を信号電荷に変換する。図示はしていないが、光電変換部3は半導体基板(例えば、n型のシリコン基板)に設けられている。光電変換部3の各々には、赤(R)、緑(G)、及び青(B)の3色のカラーフィルタが配列されている。本実施形態では、垂直・水平方向に2画素おきにRGBのそれぞれのフィルタが周期的に配置されている。
垂直転送チャネル4は、半導体基板の表層側に形成されたn型の拡散層(図示はしていない)である。この垂直転送チャネル4は、本実施形態では6相駆動の垂直転送電極V1〜V6と、振り分け転送電極V7L、V7C、V7R、V8L、V8C及びV8Rに印加される駆動パルスφV1〜φV6と、振り分け転送パルスφV7L、φV7C、φV7R、φV8L、φV8C及びφV8Rとによって電位ポテンシャルが変動する。この垂直転送チャネル4は、画素部2が有する第1サブ転送チャネル4aと、振り分け転送部5が有する第2サブ転送チャネル4bとから構成される。つまり、第1サブ転送チャネル4aと垂直転送電極V1〜V6とは、駆動パルスφV1〜φV6に応じて光電変換部3から読み出した信号電荷を垂直方向に転送する、本発明の垂直転送部である。
振り分け転送部5は、画素部2から転送された信号電荷を選択的に水平転送部6へ転送する。この振り分け転送部5は、振り分け転送電極V7L、V7C、V7R、V8L、V8C及びV8Rと、第2サブ転送チャネル4bとを有する。具体的には、この振り分け転送部5は、シャント配線8を介して振り分け転送電極V7L、V7C、V7R、V8L、V8C及びV8Rに印加される振り分け転送パルスφV7L、φV7C、φV7R、φV8L、φV8C及びφV8Rに応じて、画素部2から転送された信号電荷を選択的に水平転送部6に転送する。なお、駆動パルスφV1〜φV6は本発明の垂直転送パルスであり、振り分け転送パルスφV7L、φV7C、φV7R、φV8L、φV8C及びφV8Rは本発明の振り分け転送パルスである。
水平転送部6は、例えば2相駆動であり、振り分け転送部5から転送された信号電荷を、水平転送パルスφH1及びφH2に応じて水平方向に転送する。
出力部7は、水平転送部6から転送された信号電荷を電圧に変換して出力する。
シャント配線8は、振り分け転送部5へ振り分け転送パルスφV7L、φV7C、φV7R、φV8L、φV8C及びφV8Rを印加するための配線であり、水平転送部6を跨がずに、振り分け転送部5の上のみで配線される。言い換えると、シャント配線8は水平転送部6と重ならずに、振り分け転送部5の上で、水平方向に配線される。
次に、本実施形態に係る固体撮像装置1の詳細な構成について説明する。
図2は、画素部のレイアウト構成の一例として、画素部の一部を拡大して示す図である。
同図に示すように、第1サブ転送チャネル4aの上には、単層で形成された複数の垂直転送電極11及び12が配置されている。具体的には、図2では、第1サブ転送チャネル4aの上には単位画素あたり2つの垂直転送電極11及び12が設けられている。垂直転送電極11及び12としては、例えば、単層のポリシリコン膜等の導電膜からなる(振り分け転送部5が有する振り分け転送電極V7L、V7C、V7R、V8L、V8C及びV8Rや水平転送部6が有する水平転送電極も同様)。また、垂直転送電極11及び12の上層には、絶縁膜(図示はしていない)を介して、導電性を有する第1の遮光膜21及び第2の遮光膜22が設けられている。
これら第1の遮光膜21及び第2の遮光膜22は、例えば、CVD法やスパッタリング法等を利用して、タングステン等の遮光性金属薄膜で成膜されている。図2の例では、第2の遮光膜22は第1の遮光膜21よりも上に配置されており、第1の遮光膜21及び第2の遮光膜22が、第1サブ転送チャネル4aを遮光するとともに、垂直転送電極11及び12に駆動パルスφV1〜φV6を印加する配線としても機能している。
また、第1の遮光膜21は、光電変換部3と重ならないように水平方向に沿って格子状に配置され、コンタクト15を通じて光電変換部3に隣接する垂直転送電極11に接続されている。第2の遮光膜22は、第1の遮光膜21が分離されている領域の上層に形成され、コンタクト15を通じて光電変換部3から離れた垂直転送電極12に同様に接続されている。言い換えると、第1の遮光膜21は、同じ行に属する複数の垂直転送電極11と電気的に接続された配線として設けられ、第2の遮光膜22は、同じ行に属する複数の垂直転送電極12と電気的に接続された配線として設けられている。
なお、垂直転送電極11及び12は、上述の垂直転送電極V1〜V6に対応する。以降、垂直転送電極V1〜V6を特に区別せず、光電変換部3に隣接する垂直転送電極を垂直転送電極11、光電変換部3から離れた垂直転送電極を垂直転送電極12と記載する。
また、一の行に属する複数の垂直転送電極11と電気的に接続された第1の遮光膜21と、他の一の行に属する複数の垂直転送電極11と電気的に接続された第1の遮光膜21とは、互いに独立して形成されている。同様に、一の行に属する複数の垂直転送電極12と電気的に接続された第2の遮光膜22と、他の一の行に属する複数の垂直転送電極12と電気的に接続された第2の遮光膜22とは、互いに独立して形成されている。
次に、第1の遮光膜21と第2の遮光膜22とが、振り分け転送部5において、シャント配線8として用いられている一例を説明する。
図3は、本実施形態に係る固体撮像装置1の振り分け転送部5のレイアウト構成の一例として、振り分け転送部5の一部とその周辺を拡大して示すレイアウト図である。
同図に示すように、振り分け転送部5は、複数の振り分け転送電極13を有する。この複数の振り分け転送電極13は、上述の振り分け転送電極V7L、V7C、V7R、V8L、V8C及びV8Rに対応する。以降、振り分け転送電極V7L、V7C、V7R、V8L、V8C及びV8Rを特に区別しない場合、単に振り分け転送電極13と記載する。
振り分け転送部5の上の第1の遮光膜21は、複数の振り分け転送電極13の少なくとも1つとコンタクト15を介して電気的に接続された配線として設けられている。また、振り分け転送部5の上の第2の遮光膜22は、複数の振り分け転送電極13の他の少なくとも1つとコンタクト15を介して電気的に接続された配線として設けられている。つまり、振り分け転送部5の上の第1の遮光膜21及び第2の遮光膜22のそれぞれは、図1に示すシャント配線8として設けられている。
水平転送部6は、水平方向に並んで配置された複数の水平転送電極14を有し、複数の水平転送電極14に印加される水平転送パルスφH1及びφH2により、信号電荷を水平方向に転送する。
ところで、第1の遮光膜21及び第2の遮光膜22は、水平転送部6と重ならないように配置されている。
これにより、本実施形態に係る固体撮像装置1は、振り分け転送部5の上のシャント配線8である第1の遮光膜21及び第2の遮光膜22と、水平転送電極14とのカップリング容量を低減できる。これにより、このカップリング容量に起因する水平転送パルスφH1及びφH2と振り分け転送パルスφV7L、φV7C、φV7R、φV8L、φV8C及びφV8Rとのクロストークを抑制できる。したがって、クロストークにより振り分け転送部5の第2サブ転送チャネル4bの電位ポテンシャルの変調を抑制でき、入射光量に応じた正しい階調を得ることができる。
また、カップリング容量を低減できることで、本実施形態に係る固体撮像装置1は消費電力を抑制できる。
ところで、振り分け転送電極13は、各第2サブ転送チャネル4bの上に垂直方向に2つ並んで配置されている。
ここで、振り分け転送電極13を、振り分け転送パルスφV7L、φV7C、φV7R、φV8L、φV8C及びφV8Rにより複数列毎に独立に制御しようとすると、振り分け転送部5の上に設けられた第1の遮光膜21及び第2の遮光膜22を、垂直方向に並んだ2つの振り分け転送電極13の上に形成することが必要となる。
このとき、各振り分け転送電極13の垂直方向の電極長と各垂直転送電極11及び12の垂直方向の電極長とが等しい場合、1つの振り分け転送電極13の上に設けられる第1の遮光膜21及び第2の遮光膜22の配線密度は、1つの垂直転送電極11及び12の上に設けられる第1の遮光膜21及び第2の遮光膜22の配線密度と比較して、高くなってしまう。
つまり、図3の例で言えば、振り分け転送部5は、独立した振り分け転送電極13が多いため、1行(1転送電極)につき、3配線分のスペース(垂直方向の電極長)が必要になる。そこで、各振り分け転送電極13の垂直方向の電極長を、各垂直転送電極11及び12の垂直方向の電極長より長くしている。
これにより、振り分け転送部5の上の第1の遮光膜21及び第2の遮光膜22の配線幅を広く取ることができるので、振り分け転送パルスφV7L、φV7C、φV7R、φV8L、φV8C及びφV8Rの周波数の高速化に対応できる。つまり、本実施形態に係る固体撮像装置1の高速動作を可能とする。
また、振り分け転送部5の上の第1の遮光膜21の材料は、画素部2の上の第1の遮光膜21の材料と同じであり、振り分け転送部5の上の第2の遮光膜22の材料は、画素部2の上の第2の遮光膜22の材料と同じである。例えば、第1の遮光膜21の材料及び第2の遮光膜22の材料はタングステンが用いられる。
これにより、新たな配線層の追加なしにシャント配線8を設置できるので、固体撮像装置1の製造が容易である。
ところで、図3に示すように、本実施形態に係る固体撮像装置1は、さらに、画素部2のOB部(光学的黒領域)ob、振り分け転送部5及び水平転送部6の上に形成され、OB部ob、振り分け転送部5及び水平転送部6への入射光を遮光する遮光層23を有する。
前述した特許文献1記載の固体撮像装置は、OB部などの遮光膜に用いていた材料(アルミニウム)を振り分け転送部の配線に用いて、振り分け転送部の上の遮光膜はOB部などの遮光膜とは別の遮光膜を用いている。したがって、例えば、図7の所定の位置1420のように振り分け転送部の上の遮光膜1400にコンタクトが貫通するコンタクトウィンドウを設ける必要がある。これにより、従来の固体撮像装置は、コンタクトウィンドウから漏れ込む入射光によりスミアが発生するという課題がある。
これに対し、本実施形態に係る固体撮像装置1では、振り分け転送部5のシャント配線8として、画素部2の上に設けた第1の遮光膜21及び第2の遮光膜22と同様に、第1の遮光膜21及び第2の遮光膜を利用する。これにより、例えば特許文献1記載の固体撮像装置のようにOB部などの遮光膜に用いていたアルミニウムを振り分け転送部5のシャント配線8として配線する必要がない。よって、振り分け転送部5の上層にもOB部と同様に、遮光層23を配置できる。ゆえに、この部分における振り分け転送部5の第2サブ転送チャネル4bに入射光が漏れ込みにくくなる。
よって、本実施形態に係る固体撮像装置1は、スミアの発生を抑制し、高い光学特性を実現できる。
なお、振り分け転送部5は、複数の振り分け転送電極13間のギャップ部16を除き、開口部は設けられていないことが望ましい。言い換えると、各振り分け転送電極13の水平方向の電極長は、各垂直転送電極11及び12の水平方向の電極長より長いことが望ましい。さらには、各振り分け転送電極13の水平方向の電極長は、できるだけ長いことが望ましい。これは、振り分け転送部5において、開口部が存在することにより発生し得る段差の影響によって、水平方向に配置された異なるシャント配線8間の配線残りによるショートを未然に防ぐことを目的とする。また、各振り分け転送電極13の水平方向の電極長を長くしても、例えば光電変換部の領域を確保するための開口部が存在しないことから、第2サブ転送チャネル4bの幅を第1サブ転送チャネル4aの幅に比べて広く取ることができるので、ナローチャネル効果を利用して第2サブ転送チャネル4bの電位を深くし、転送電界の低下を抑制することにより、転送効率の悪化を防ぐことができる。
また、振り分け転送部5において、複数の振り分け転送電極13間のギャップ部16には、画素部2で使用している反射防止膜を配置することが望ましい。言い換えると、固体撮像装置1は、複数の光電変換部3と、隣り合う振り分け転送電極13間との上に、反射防止膜を備えることが望ましい。これにより、既存の膜を用いて新たな工程を追加することなしに、振り分け転送部5のギャップ部16上の平坦性を向上させ、シャント配線8がギャップ部16を跨いで形成する際に生じやすい配線残りによる、異なるシャント配線8間のショートを抑制することが可能となる。
以上のように、本実施形態に係る固体撮像装置1は、半導体基板に行列状に配置して設けられ、入射光を信号電荷に変換する複数の光電変換部3と、光電変換部3の各列に設けられ、光電変換部3から読み出した信号電荷を垂直方向に転送する複数の垂直転送部と、信号電荷を水平方向に転送する水平転送部6と、複数の垂直転送部から水平転送部6に信号電荷を選択的に転送する振り分け転送部5と、複数の垂直転送部及び振り分け転送部5との上に設けられ、複数の第1サブ転送チャネル4aへの入射光を遮光する複数の第1の遮光膜21及び第2の遮光膜22とを備え、複数の垂直転送部のそれぞれは、複数の垂直転送電極11及び12を有し、複数の垂直転送電極11及び12のそれぞれに印加される駆動パルスφV1〜φV6により信号電荷を垂直方向に転送し、振り分け転送部5は、各垂直転送部に対応して設けられた複数の振り分け転送電極13を有し、複数の振り分け転送電極13のそれぞれに印加される振り分け転送パルスφV7L、φV7C、φV7R、φV8L、φV8C及びφV8Rにより信号電荷を選択的に転送し、複数の第1の遮光膜21及び第2の遮光膜22は、導電性を有し、複数の第1の遮光膜21は、第2の遮光膜22と異なる層に形成され、複数の第1の遮光膜21の少なくとも1つは、同じ行に属する複数の垂直転送電極11と電気的に接続された配線として設けられ、振り分け転送部5の上の複数の第1の遮光膜21の少なくとも1つは、複数の振り分け転送電極13の少なくとも1つと電気的に接続された配線として設けられ、複数の第1の遮光膜21は、水平転送部6と重ならない。
これによれば、本実施形態に係る固体撮像装置1は、水平転送パルスφH1及びφH2によるクロストークを抑制し、入射光量に応じた正しい階調が得られる。言い換えると、シャント配線8と水平転送電極14間のクロストークを抑制できる。また、クロストークを抑制することで、消費電力も抑制できる。
また、振り分け転送部5の上の複数の第2の遮光膜22は、複数の振り分け転送電極13の他の少なくとも1つと電気的に接続されたシャント配線8として設けられている。
これにより、振り分け転送電極13に接続されるシャント配線8の配線幅を太くできる。つまり、シャント配線8の配線抵抗を抑制できる。よって、振り分け転送パルスφV7L、φV7C、φV7R、φV8L、φV8C及びφV8Rの周波数の高速化に対応できる。したがって、固体撮像装置1の高速動作を可能とする。
また、画素部2の上の複数の第2の遮光膜22は、同じ行に属する複数の垂直転送電極12と電気的に接続された配線として設けられている。
これにより、垂直転送電極11と垂直転送電極12とは異なる遮光膜に接続されるので、垂直転送電極11に接続される配線及び垂直転送電極12に接続される配線の配線幅を太くできる。つまり、配線抵抗を抑制できる。よって、駆動パルスφV1〜φV6の周波数の高速化に対応できる。したがって、固体撮像装置1の高速動作を可能とする。なお、本実施形態において、各第2の遮光膜22は本発明のサブ遮光膜である。
(第2の実施形態)
第2の実施形態に係る固体撮像装置は、第1の実施形態に係る固体撮像装置1とほぼ同じであるが、第1の実施形態に係る固体撮像装置1と比較して、各垂直転送電極11及び12と、各振り分け転送電極13とが第1の遮光膜と電気的に接続されている点が異なる。
以下、本発明の第2の実施形態に係る固体撮像装置を、図1、図4及び図5を参照しながら説明する。
本実施形態に係る固体撮像装置の概略構成は、図1に示した第1の実施形態に係る固体撮像装置1の概略構成と同様に、振り分け転送部5に接続されたシャント配線8が水平転送部6と重ならずに設置された構造を有するので、図1を用いての詳細な説明の繰り返しは省略する。ここでは、第1の実施形態との相違点について、以下に具体的に説明する。
本実施形態に係る固体撮像装置は、実施形態1に係る固体撮像装置1とほぼ同じであるが、固体撮像装置1と比較して、画素部2において、第1の遮光膜及び第2の遮光膜のうち、どちらか一方のみが垂直転送電極へ駆動パルスφV1〜φV6を印加するシャント配線として機能している点が異なる。つまり、残りの一方は、遮光膜としてのみの機能を有する点が異なる。
また、振り分け転送部5においても、第1の遮光膜及び第2の遮光膜の一方がシャント配線8として機能している点が異なる。
図4は、本実施形態に係る固体撮像装置の画素部のレイアウト構成の一例として、画素部の一部を拡大して示す図である。
同図に示すように、本実施形態に係る固体撮像装置の画素部2の上には、図2に示した第1の遮光膜21及び第2の遮光膜22に代わり、第1の遮光膜41及び第2の遮光膜42が設けられている。
この第1の遮光膜41及び第2の遮光膜42は、図2に示した第1の遮光膜21及び第2の遮光膜22と比較して、第1サブ転送チャネル4aへの入射光を遮光する点が同じである。しかし、第1の遮光膜41が、第1の遮光膜21と比較して、さらに各垂直転送電極12と電気的に接続され、第2の遮光膜42が、第2の遮光膜22と比較して、各垂直転送電極12と電気的に接続されずに、第1サブ転送チャネル4aへの入射光を遮光する遮光膜としてのみの機能を有する点が異なる。つまり、各第1の遮光膜41は、同じ行に属する複数の垂直転送電極11及び複数の垂直転送電極12と電気的に接続された配線として設けられている。言い換えると、画素部2の複数の垂直転送電極11及び複数の垂直転送電極12は、第1の遮光膜41を介して、駆動パルスφV1〜φV6が印加される。
ここで、例えば、図4のように、配線の機能を有する第1の遮光膜41の配線幅を図2に示した第1の遮光膜21より狭めることができれば、単位画素あたり複数の垂直転送電極11及び垂直転送電極12を有しても、1層のみで配線を形成することができ、第2の遮光膜42は単に遮光膜として設けることができる。あるいは、単位画素あたり、第1サブ転送チャネル4aの上に、1つの垂直転送電極のみで形成されているような場合であれば、図4のように2つの垂直転送電極11及び12が形成されている場合に比べて配線密度が低いことから、画素部の配線が1つの遮光膜のみで、より形成しやすくなる。
次に、第1の遮光膜41がシャント配線8として用いられている一例を説明する。
図5は、本実施形態に係る固体撮像装置1の振り分け転送部5のレイアウト構成の一例として、振り分け転送部5の一部とその周辺を拡大して示すレイアウト図である。なお、図3に示した要素と同一の要素については、同一の参照符号を付して、説明の繰り返しを省略する。
振り分け転送部5の機能は第1の実施形態と同様であるが、本実施形態では、振り分け転送電極13へ給電するシャント配線8が、第1の遮光膜41のみ(つまり1層)で形成されていることを特徴とする。
振り分け転送部5が第1の実施形態と同じ機能を有する場合、第1の遮光膜41のみでシャント配線8を形成するには、画素部2の配線として設けられた第1の遮光膜41と同様に、振り分け転送部5の上の第1の遮光膜41の配線幅を狭めるか、あるいは、第1の実施形態より振り分け転送電極13の電極長を長く形成すれば配線形成が可能である。つまり、本実施形態に係る固体撮像装置の振り分け転送電極13の垂直方向の電極長を、第1の実施形態に係る固体撮像装置1の振り分け転送電極13の垂直方向の電極長よりも長く形成することにより、配線形成が可能である。
言い換えると、本実施形態に係る固体撮像装置において、全てのシャント配線8は同層に形成されるので、本実施形態に係る固体撮像装置のシャント配線8が第1の実施形態に係る固体撮像装置1のシャント配線8と同じ配線幅を実現するには、シャント配線8間のマージン等もより多く必要となる。よって、シャント配線8を2層で形成していた第1の実施形態に係る固体撮像装置1の振り分け転送電極13の垂直方向の電極長と比べて、本実施形態に係る固体撮像装置の振り分け転送電極13の垂直方向の電極長を長くする必要がある。
なお、シャント配線8を1層のみ(第1の遮光膜41)で形成する場合、第1の実施形態のようにシャント配線8を2層(第1の遮光膜21及び第2の遮光膜22)で形成する場合と比較して、シャント配線8として設けられずに遮光膜として設けられた第2の遮光膜42と振り分け転送電極13とを接続するコンタクト15が不要となる。
よって、本実施形態に係る固体撮像装置は、シャント配線8を2層で形成する第1の実施形態に係る固体撮像装置1に比べ、工程削減が可能であり、製造コストが削減できる。
また、第1の遮光膜41は、半導体基板に対して第2の遮光膜42より近い層に形成されている。言い換えると、第2の遮光膜42に比べると、第1の遮光膜41は低い位置にあることから、第1の遮光膜41に接続されるコンタクトと、第2の遮光膜に接続されるコンタクトとを比較した場合に、第1の遮光膜41に接続されるコンタクトを形成する際のエッチングのマージンが第2の遮光膜42に接続されるコンタクトを形成する際のエッチングのマージンに比べて少なくて済む。したがって、本実施形態に係る固体撮像装置は、実施形態1に係る固体撮像装置1よりも、シャント配線8に使用できる領域を広く取ることができる。
また、振り分け転送部5は、複数の振り分け転送電極13間のギャップ部16を除き、開口部は設けられていないことが望ましい。これは、振り分け転送部5において、開口部が存在することで発生し得る段差の影響で、水平方向に配置された異なるシャント配線8間の配線残りによるショートを未然に防ぐことを目的とする。また、各振り分け転送電極13の水平方向の電極長を長くしても、開口部が存在しないことから、第2サブ転送チャネル4bの幅を第1サブ転送チャネル4aの幅に比べて広く取ることができるので、ナローチャネル効果を利用してこの部分の電位を深くし、転送電界の低下を抑制して、転送効率の悪化を防ぐことができる。
また、振り分け転送部5において、複数の振り分け転送電極13間のギャップ部16には、画素部2で使用している反射防止膜を配置することが望ましい。これにより、第1の実施形態と同様に、新たな工程の追加なしに、振り分け転送部5のギャップ部16上の平坦性を向上させ、シャント配線8がギャップ部16を跨いで形成する際に生じやすい配線残りによる、異なるシャント配線8間のショートを抑制できる。
以上のように、本実施形態に係る固体撮像装置は、第1の実施形態に係る固体撮像装置1と比較して、第1の遮光膜21及び第2の遮光膜22に代わり、同じ行に属する複数の垂直転送電極11及び複数の垂直転送電極12と電気的に接続された複数の第1の遮光膜41と、第1サブ転送チャネル4aへの入射光を遮光する第2の遮光膜42とを備える。つまり、複数の垂直転送電極11及び複数の垂直転送電極12は、複数の第1の遮光膜41を介して、駆動パルスφV1〜φV6が印加される。
また、本実施形態に係る固体撮像装置は、複数の振り分け転送電極13が複数の第1の遮光膜41と電気的に接続されている。つまり、複数の振り分け転送電極13は、複数の第1の遮光膜41を介して、振り分け転送パルスφV7L、φV7C、φV7R、φV8L、φV8C及びφV8Rが印加される。
これにより、本実施形態に係る固体撮像装置は、第1の実施形態に係る固体撮像装置1と比較して、さらに低コストで製造できる。
以上、本発明の実施形態に基づいて説明したが、本発明は、これら実施形態に限定されるものではない。本発明の趣旨を逸脱しない限り、当業者が思いつく各種変形を本実施形態に施したものや、異なる実施形態における構成要素を組み合わせて構築される形態も、本発明の範囲内に含まれる。
本発明は、例えばデジタルスチルカメラ等に用いられる固体撮像装置に有用である。
1 固体撮像装置
2、1300 画素部
3、1100 光電変換部
4 垂直転送チャネル
4a 第1サブ転送チャネル
4b 第2サブ転送チャネル
5 振り分け転送部
6、1120 水平転送部
7 出力部
8、171〜176 シャント配線
11、12 垂直転送電極
13 振り分け転送電極
14 水平転送電極
15 コンタクト
16 ギャップ部
21、41 第1の遮光膜
22、42 第2の遮光膜
23 遮光層
117 ホールドゲート部
121 ストレージゲート部
181〜186 配線
1170 第1の配線
1180 第2の配線
1400 遮光膜
1410、1420 位置
ob OB部

Claims (8)

  1. 固体撮像装置であって、
    半導体基板に行列状に配置して設けられ、入射光を信号電荷に変換する複数の光電変換部と、
    前記光電変換部の各列に設けられ、前記光電変換部から読み出した信号電荷を垂直方向に転送する複数の垂直転送部と、
    信号電荷を水平方向に転送する水平転送部と、
    前記複数の垂直転送部から前記水平転送部に信号電荷を選択的に転送する振り分け転送部と、
    前記複数の垂直転送部及び前記振り分け転送部の上に設けられ、前記複数の垂直転送部への入射光を遮光する複数の第1の遮光膜及び第2の遮光膜とを備え、
    前記複数の垂直転送部のそれぞれは、
    複数の垂直転送電極を有し、
    前記複数の垂直転送電極のそれぞれに印加される垂直転送パルスにより信号電荷を垂直方向に転送し、
    前記振り分け転送部は、
    各垂直転送部に対応して設けられた複数の振り分け転送電極を有し、
    前記複数の振り分け転送電極のそれぞれに印加される振り分け転送パルスにより信号電荷を選択的に転送し、
    前記複数の第1の遮光膜及び前記第2の遮光膜は、導電性を有し、
    前記複数の第1の遮光膜は、前記第2の遮光膜と異なる層に形成され、
    前記複数の第1の遮光膜の少なくとも1つは、同じ行に属する複数の垂直転送電極と電気的に接続された配線として設けられ、
    前記振り分け転送部の上の前記複数の第1の遮光膜の少なくとも1つは、前記複数の振り分け転送電極の少なくとも1つと電気的に接続された配線として設けられ、
    前記複数の第1の遮光膜は、前記水平転送部と重ならない
    固体撮像装置。
  2. 前記第2の遮光膜は、複数のサブ遮光膜を有し、
    前記振り分け転送部の上の前記複数のサブ遮光膜の少なくとも1つは、前記複数の振り分け転送電極の他の少なくとも1つと電気的に接続された配線として設けられ、
    前記複数のサブ遮光膜は、前記水平転送部と重ならない
    請求項1記載の固体撮像装置。
  3. 前記垂直転送部の上の前記複数のサブ遮光膜の少なくとも1つは、同じ行に属する複数の垂直転送電極と電気的に接続された配線として設けられている
    請求項2記載の固体撮像装置。
  4. 前記複数の垂直転送電極及び前記複数の振り分け転送電極は、前記複数の第1の遮光膜と電気的に接続されている
    請求項1記載の固体撮像装置。
  5. 前記複数の第1の遮光膜は、前記半導体基板に対して前記第2の遮光膜より近い層に形成されている
    請求項1〜4のいずれか1項に記載の固体撮像装置。
  6. 前記複数の振り分け転送電極のそれぞれの垂直方向の電極長は、前記複数の垂直転送電極のそれぞれの垂直方向の電極長よりも長い
    請求項1〜5のいずれか1項に記載の固体撮像装置。
  7. 前記複数の振り分け転送電極、単層で構成され、
    前記複数の振り分け転送電極の水平方向の電極長は、前記複数の垂直転送電極のそれぞれの水平方向の電極長よりも長い
    請求項1〜6のいずれか1項に記載の固体撮像装置。
  8. 前記固体撮像装置は、さらに、
    前記複数の光電変換部と、前記複数の振り分け転送電極のうち隣り合う振り分け転送電極間との上に、反射防止膜を備える
    請求項1〜7のいずれか1項に記載の固体撮像装置。
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