JPWO2010101254A1 - ハイパーブランチポリマーの製造方法 - Google Patents

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Abstract

分子内に、ジチオカルバメート基と、スチリル基(ビニルフェニル基)及び/又はアクリル基等の重合性不飽和結合基を含有する化合物と、不飽和二重結合を有する化合物とを加熱することにより共重合させてハイパーブランチポリマーを製造する方法。

Description

本発明は、ハイパーブランチポリマーの製造方法に関し、詳述すると、スチリル基(ビニルフェニル基)及び/又はアクリル基等の重合性不飽和結合基を含有するジチオカルバメート化合物と、不飽和二重結合を有する化合物とを加熱することにより共重合させて得られる、高分子鎖にヒドロキシル基、エポキシ基、ピリジル基又はカルボキシル基等の種々の官能基を有するハイパーブランチポリマーの製造方法に関する。
前記ハイパーブランチポリマーは、塗料、インキ、接着剤、樹脂フィラー、各種成形材料、ナノメートルサイズの多孔形成剤、化学的機械的研磨剤、機能物質の担持材料、ナノカプセル、フォトニック結晶、レジスト材料、光学材料、電子材料、情報記録材料、印刷材料、電池材料、医用材料、磁性材料などとして好適に利用される。
ハイパーブランチポリマーは、デンドリマーと共にデンドリティック(樹枝状)ポリマーとして分類されている。従来の高分子が一般的に紐状の形状であるのに対し、これらのデンドリティックポリマーは、積極的に枝分かれを導入しているため、特異な構造を有する点、ナノメートルオーダーのサイズである点、多くの官能基を保持する表面を形成することができる点、線状ポリマーに比べて低粘度化できる点、分子間の絡み合いが少なく微粒子的挙動を示す点、非晶性になり溶媒溶解性を制御できる点などにおいて様々な特性を利用した応用が期待されている。
ハイパーブランチポリマーの製造方法としては、光重合開始能を持つジチオカルバメート基を有し、かつスチリル基(ビニルフェニル基)及び/又はアクリル基を有する化合物の光重合による方法が知られている。
例えば、ジチオカルバメート基を有するスチレン化合物の光重合によるハイパーブランチポリマーの合成法(非特許文献1、2、3参照)や、ジチオカルバメート基を有するアクリル化合物の光重合によるジチオカルバメート基を有するハイパーブランチポリマーの合成法(非特許文献4、5、6参照)、ジチオカルバメート基を有するスチレン化合物と無水マレイン酸共存下で光重合することによる、主鎖内に酸無水物が導入された分子末端にジチオカルバメート基を有するハイパーブランチポリマーの合成法(非特許文献7参照)が知られている。
このような光重合によるハイパーブランチポリマーの製造方法では、高圧水銀灯のような光源を用いるため、高価な専用の反応設備が必要となる。
また、こうした光重合では、高圧水銀灯付近にゲル化物が大量に発生するという問題が生じる。この為、転化率50%程度しか重合させることができず、多量のモノマーが残存する為に繰り返し再沈殿精製を行う必要が生じ、ハイパーブランチポリマーは40%程度しか取り出すことができない。また、ゲル化物の除去という煩雑な操作も必要となる。
さらに、反応のスケールアップにおいて、光反応の条件設定の難しさから、同一分子量、同一分岐度のポリマーを製造することが困難であるという問題も有している。
このように、光重合によるハイパーブランチポリマーの製造方法は、工業的に実施困難であり、優れた工業的製造方法が望まれていた。
ところで、ジチオカルバメート基を有する化合物及びAIBN(アゾビスイソブチロニトリル)のようなフリーラジカル源の存在下、スチリル基(ビニルフェニル基)及び/又はアクリル基を有するモノマー類を加熱することにより重合させる方法(特許文献1、2、3、4参照)が知られている。
この方法では、スチリル基(ビニルフェニル基)、アクリル基の二重結合部位で重合が進行し、直鎖状のポリマーが得られている。
また、分子内にジチオカルバメート基とスチリル基(ビニルフェニル基)が共存する化合物である4−ビニルベンジル N,N−ジエチルジチオカルバメートを、上記と同様AIBNの存在下、加熱することにより重合させた例(非特許文献8参照)が知られている。
この方法では、スチリル基(ビニルフェニル基)の二重結合部位で重合が進行し、直鎖状のポリマーが得られている。
さらに、4−ビニルベンジル N,N−ジエチルジチオカルバメートを、AIBNの非存在下、30℃で加熱させた例(非特許文献8参照)もあるが反応はほとんど全く進行していない(収率0.8%)。
このように、分子内に、ジチオカルバメート基と、スチリル基(ビニルフェニル基)及び/又はアクリル基等の重合性不飽和結合基を含有する化合物と、不飽和二重結合を有する化合物とを加熱することにより共重合させてハイパーブランチポリマーを得た報告例はない。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、経済性及び操作性に優れ、高分子鎖に種々の官能基を有する新規なハイパーブランチポリマーを、高収率で安定的に製造できるハイパーブランチポリマーの製造方法を提供することを目的とする。
本発明者は、上記目的を達成するために鋭意検討を重ねた結果、分子内に、ジチオカルバメート基と、スチリル基(ビニルフェニル基)及び/又はアクリル基等の重合性不飽和結合基とを含有する化合物と、不飽和二重結合を有する化合物を加熱することにより、高収率で高分子鎖に官能基を有する新規なハイパーブランチポリマーが得られることを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明は、第1観点として、式(1)で表されるジチオカルバメート化合物と、式(2)で表される不飽和二重結合を有する化合物とを、50ないし250℃で加熱することにより共重合させることを特徴とする、ハイパーブランチポリマーの製造方法であって、
前記ハイパーブランチポリマーが、式(3)で表される重合開始部位、式(4)で表される直鎖の構造単位並びに式(5)で表される枝分かれの構造単位を有し、かつ式(4)で表される直鎖の構造単位の総数が1ないし100,000の整数であり、式(5)で表される枝分かれの構造単位の総数が2ないし100,000の整数である、ハイパーブランチポリマーの製造方法。
Figure 2010101254
(式中、R及びRは水素原子又はメチル基を表す。R及びRは、それぞれ独立して、炭素原子数1ないし5のアルキル基、炭素原子数1ないし5のヒドロキシアルキル基又は炭素原子数7ないし12のアリールアルキル基を表し、また、RとRは互いに結合し、窒素原子と共に環を形成していてもよい。Aは式(6)又は式(7)で表される基を表す。Aは置換されていてもよいフェニル基、置換されていてもよいナフチル基、置換されていてもよい5ないし6員環のヘテロ芳香環、置換されていてもよい5ないし6員環の脂環式アミノ基又は式(8)で表される基を表す。Aは水素原子を表し、また、AとAが一緒になって環状酸無水物又は環状イミドを形成してもよい。
Figure 2010101254
(式中Aはエーテル結合又はエステル結合を含んでいてもよい炭素原子数1ないし30の直鎖状、分岐状又は環状のアルキレン基を表す。X、X、X及びXは、それぞれ独立して、水素原子、炭素原子数1ないし20のアルキル基、炭素原子数1ないし20のアルコキシ基、ハロゲン原子、ニトロ基、ヒドロキシル基、アミノ基、カルボキシル基又はシアノ基を表す。Rは水素原子、炭素原子数1ないし20のアルキル基、炭素原子数1ないし20のハロアルキル基、炭素原子数1ないし20のヒドロキシアルキル基又は炭素原子数1ないし20のエポキシアルキル基を表す。))
第2観点として、前記ハイパーブランチポリマーが、分子末端にN,N−ジエチルジチオカルバメート基を有する、第1観点に記載のハイパーブランチポリマーの製造方法。
第3観点として、ポリマー中に含まれる式(4)で表される直鎖の構造単位の総数と、式(5)で表される枝分かれの構造単位の総数の割合が、1:99ないし90:10である、第1観点又は第2観点に記載のハイパーブランチポリマーの製造方法。
第4観点として、前記Aが式(9)で表される基を表す、第1観点ないし第3観点のうち何れか一項に記載のハイパーブランチポリマーの製造方法。
Figure 2010101254
第5観点として、前記共重合の系に、さらに式(10)で表されるジスルフィド化合物を添加することを特徴とする、第1観点ないし第4観点のうち何れか一項に記載のハイパーブランチポリマーの製造方法。
Figure 2010101254
(式中、R及びRは、それぞれ独立して、炭素原子数1ないし5のアルキル基、炭素原子数1ないし5のヒドロキシアルキル基又は炭素原子数7ないし12のアリールアルキル基を表し、また、RとRは互いに結合し、窒素原子と共に環を形成していてもよい。)
第6観点として、第1観点に記載の式(1)で表されるジチオカルバメート化合物と、第1観点に記載の式(2)で表される不飽和二重結合を有する化合物とを、ラジカル開始剤の非存在下、50ないし250℃で加熱することにより共重合させることを特徴とする重合方法。
第7観点として、前記共重合の系に、さらに第5観点に記載の式(10)で表されるジスルフィド化合物を添加することを特徴とする、第6観点に記載の重合方法。
第8観点として、前記式(2)(式中、Aが水素原子を表す。)で表される化合物を用い、第6観点又は第7観点に記載の重合方法に従い得られる生成物。
本発明のハイパーブランチポリマーの製造方法によれば、ジチオカルバメート基と、スチリル基(ビニルフェニル基)及び/又はアクリル基等の重合性不飽和結合基を含有する化合物と、不飽和二重結合を有する化合物とを加熱することにより、高収率で安定的にハイパーブランチポリマーを得ることができる。従って、従来ハイパーブランチポリマーの製造方法として用いられた光重合で必要となる光源(高圧水銀灯)が不要となり、経済的に有利である。
また、光重合による製造方法において問題となったゲル化物が発生しない為、重合転化率も90%程度まで向上させることができ、得量も光重合の場合の約2倍となる。さらにゲル化物の除去も不要となるため、工程の簡略化を図ることができる。
さらに本発明のハイパーブランチポリマーの製造方法では、重合速度が光重合の場合の約2倍となるため、得量が光反応の約2倍であることを考慮すると、生産効率を約4倍にも向上させることができる。
また、本発明のハイパーブランチポリマーの製造方法では、光重合による製造方法と異なり、スケールアップしても品質に影響がなく同様のハイパーブランチポリマーを製造できることから、大量生産に向いている。
また、本発明のハイパーブランチポリマーは、高分子鎖にヒドロキシル基、エポキシ基、ピリジル基又はカルボキシル基等の種々の官能基を有するため、架橋剤などの混合割合によって架橋度などの特性を制御でき、反応性の自由度に優れている。また、本発明の製造方法により、末端変成することなく高分子鎖に種々の官能基を有するハイパーブランチポリマーを、簡便に効率よく得ることができる。
以上のような特徴を有する本発明のハイパーブランチポリマーの製造方法は、実用的、工業的製法として極めて有用な方法である。
また、本発明のハイパーブランチポリマーの製造方法によれば、前記共重合の系に、さらに前記式(10)で表されるジスルフィド化合物を添加することにより、同様に高収率で安定的にハイパーブランチポリマーが得られる。
該ジスルフィド化合物を用いると、ハイパーブランチポリマーの分子量及び分岐度を制御することが可能となり、光重合で得られるハイパーブランチポリマーの分子量及び分岐度と同様のものにすることが可能である。
一般に、該ジスルフィド化合物は、生成するポリマーの分子量を低下させる作用を有することが知られているが、本発明のハイパーブランチポリマーの製造法においては、ハイパーブランチポリマーの分岐度を高める効果も有している。
以下、本発明についてさらに詳しく説明する。なお、本明細書中において、「n−」はノルマルを、「t−」はターシャリーを、「o−」はオルトを、「p−」はパラを意味する。
本発明に係るハイパーブランチポリマーの製造方法は、分子内に、ジチオカルバメート基と、スチリル基(ビニルフェニル基)及び/又はアクリル基等の重合性不飽和結合基を含有する化合物と、不飽和二重結合を有する化合物を含有する化合物とを、加熱することにより共重合させてハイパーブランチポリマーを得る製造方法である。
本発明のハイパーブランチポリマーは、前記した式(3)で表される構造を重合開始部位として有し、そして式(4)で表される直鎖の構造単位と、式(5)で表される枝分かれの構造単位を有するハイパーブランチポリマーである。
また、式(4)で表される直鎖の構造単位の総数が1ないし100,000の整数で、式(5)で表される枝分かれの構造単位の総数が2ないし100,000の整数であるハイパーブランチポリマーである。
分子内に、ジチオカルバメート基と、スチリル基(ビニルフェニル基)及び/又はアクリル基等の重合性不飽和結合基を含有する化合物としては、特に限定されないが、好ましくは、前記式(1)で表されるジチオカルバメート化合物が用いられる。
式(1)中、Rは水素原子又はメチル基を表し、R及びRは、それぞれ独立して、炭素原子数1ないし5のアルキル基、炭素原子数1ないし5のヒドロキシアルキル基又は炭素原子数7ないし12のアリールアルキル基を表す。また、RとRは互いに結合し、窒素原子と共に環を形成していてもよい。
炭素原子数1ないし5のアルキル基としては、メチル基、エチル基、イソプロピル基、t−ブチル基、シクロペンチル基及びn−ペンチル基等が挙げられる。炭素原子数1ないし5のヒドロキシアルキル基としては、ヒドロキシメチル基、ヒドロキシエチル基及びヒドロキシプロピル基等が挙げられる。炭素原子数7ないし12のアリールアルキル基としては、ベンジル基及びフェネチル基等が挙げられる。
とRが互いに結合し窒素原子と共に形成する環としては、4ないし8員環が挙げられる。そして、環としてメチレン基を4ないし6個含む環が挙げられる。また、環としては酸素原子又は硫黄原子と、4ないし6個のメチレン基を含む環が挙げられる。RとRが互いに結合し窒素原子と共に形成する環の具体例としては、ピペリジン環、ピロリジン環、モルホリン環、チオモルホリン環及びホモピペリジン環等が挙げられる。
また、式(1)中、Aは前記式(6)又は前記式(7)で表される構造を表す。
式(6)及び式(7)中、Aはエーテル結合又はエステル結合を含んでいてもよい炭素原子数1ないし30の直鎖状、分岐状又は環状のアルキレン基を表し、X、X、X及びXは、それぞれ独立して、水素原子、炭素原子数1ないし20のアルキル基、炭素原子数1ないし20のアルコキシ基、ハロゲン原子、ニトロ基、ヒドロキシル基、アミノ基、カルボキシル基又はシアノ基を表す。
アルキレン基Aの具体例としては、メチレン、エチレン、n−プロピレン、n−ブチレン、n−ヘキシレン等の直鎖状アルキレン、イソプロピレン、イソブチレン、2−メチルプロピレン等の分岐状アルキレンが挙げられる。
また環状アルキレンとしては、炭素原子数3ないし30の単環式、多環式、架橋環式の環状構造の脂環式脂肪族基が挙げられる。具体的には、炭素原子数4以上のモノシクロ、ビシクロ、トリシクロ、テトラシクロ、ペンタシクロ構造等を有する基を挙げることができる。例えば、下記に脂環式脂肪族基のうち、脂環式部分の構造例(a)ないし(s)を示す。
Figure 2010101254
炭素原子数1ないし20のアルキル基としては、メチル基、エチル基、イソプロピル基、n−ペンチル基及びシクロヘキシル基等が挙げられる。
炭素原子数1ないし20のアルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、イソプロポキシ基、n−ペンチルオキシ基及びシクロヘキシルオキシ基等が挙げられる。
ハロゲン原子としてはフッ素原子、塩素原子、臭素原子及びヨウ素原子である。
、X、X及びXとしては、水素原子又は炭素原子数1ないし20のアルキル基が好ましい。
また、式(1)で表される化合物におけるAとしては、前記式(9)で表される構造であることが好ましい。
式(1)で表される化合物は、下記式(11)で表される化合物と式(12)で表される化合物との求核置換反応により容易に得ることができる。
Figure 2010101254
式(11)中、Yは脱離基を表す。脱離基としてはフッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子、メシル基及びトシル基等である。式(12)中、Mはリチウム、ナトリウム又はカリウムを表す。また両式中、RないしR及びAは式(1)と同じ意味を表す。
本求核置換反応は、通常上記2種類の化合物を両方溶解できる有機溶媒中で行うことが好ましい。反応後、水/非水系有機溶剤による分液処理や、再結晶によって式(1)で表される化合物を高純度で得ることができる。
式(1)で表される化合物は、国際公開第2006/093050号パンフレット、Macromol.Rapid Commun.21,665−668(2000)又はPolymer International 51,424−428(2002)に記載の方法を参照して製造することができる。
式(1)で表される化合物の具体例としては、N,N−ジエチルジチオカルバミルメチルスチレン及びN,N−ジエチルジチオカルバミルエチルメタクリレート等が挙げられる。
不飽和二重結合を有する化合物としては、特に制限されないが、好ましくは前記式(2)で表される化合物が挙げられる。
式(2)中、Rは水素原子又はメチル基を表し、Aは置換されていてもよいフェニル基、置換されていてもよいナフチル基、置換されていてもよい5ないし6員環のヘテロ芳香環、置換されていてもよい5ないし6員環の脂環式アミノ基又は前記式(8)で表される基を表し、Aは水素原子を表し、また、AとAが一緒になって環状酸無水物又は環状イミドを形成してもよい。
5ないし6員環のヘテロ芳香環としては、ピロール環、ピラゾール環、イミダゾール環、トリアゾール環、テトラゾール環、ピリジン環、ピリダジン環、ピリミジン環、ピラジン環、トリアジン環、フラン環、チオフェン環、オキサゾール環及びチアゾール環等が挙げられる。
5ないし6員環の脂環式アミノ基としては、ピロリジン−1−イル基、ピラゾリジン−1−イル基、イミダゾリジン−1−イル基、ピペリジン−1−イル基、モルホリノ基、チオモルホリノ基及び2−オキソピロリジン−1−イル基等が挙げられる。
置換されていてもよいフェニル基、置換されていてもよいナフチル基、置換されていてもよい5ないし6員環のヘテロ芳香環及び置換されていてもよい5ないし6員環の脂環式アミノ基の置換基としては、それぞれ独立して、水素原子、炭素原子数1ないし20のアルキル基、炭素原子数1ないし20のアルコキシ基、炭素原子数1ないし20のハロアルキル基、炭素原子数1ないし20のヒドロキシアルキル基、炭素原子数1ないし20のアルコキシアルキル基、ハロゲン原子、ニトロ基、ヒドロキシ基、アミノ基、アセトキシ基、カルボキシル基、スルホン酸基、リン酸基及びシアノ基等が挙げられる。
あるいは該置換基として、ペリレン、ピレン、アントラセン、ナフタレン、クマリン、オキサジン、ローダミン、フルオレセイン、ベンゾフラザン、キナクドリン、スチルベン、ルミノール、フェノチアジン、キノリン、チアゾール等の骨格や、ジシアノビニル基、トリシアノビニル基、ペルフルオロアルキル基等の電子吸引性基、或いはチオエーテル等の電子供与性基が結合した骨格を含む置換基を挙げることができる。具体的には、p−ターフェニル、p−クォーターフェニル、ローダミン101、スルフォローダミン101、カルボスチリル124、Cresyl Violet、3,3’−ジエチルオキサジカルボシアニン(DODC)、クマリン102、クマリン120、クマリン151、クマリン152、クマリン2、クマリン314、クマリン314T、クマリン339、クマリン30、クマリン307、クマリン343、クマリン6、HIDC、DTPC、DOTC、HITC、DTTC、フルオレセイン、2,7−ジクロロフルオレセイン、Nile Blue A、ローダミン6G、ローダミン19、ローダミンB、スルフォローダミンB、オキサジン4、4−(ジシアノメチレン)−2−メチル−6−(p−(ジメチルアミノ)スチリル)−4H−ピラン(DCM)、パラニトロアニリン(p−NA)、4−ジメチルアミノ−4’−ニトロスチルベン(DANS)、2−メチル−4−ニトロアニリン(MMA)、2−メトキシ−5−ニトロフェノール(MNP)、4−[N−エチル−N−(ヒドロキシエチル)]アミノ−4’−ニトロアゾベンゼン(DR1)、4−(N,N−ビス(ヒドロキシエチル))アミノ−4’−ニトロアゾベンゼン(DR19)、4−[(4−アミノフェニル)アゾ]ニトロベンゼン(DO3)、3−メチル−4−ニトロピリジン−N−オキシド(POM)、2−シクロオクチルアミノ−5−ニトロピリジン(COANP)、4’−ニトロベンジリデン−3−アセチルアミノ−4−メトキシアニリン(MNBA)、3,5−ジメチル−1−(4−ニトロフェニル)ピラゾール(DMNP)、4−(イソプロポキシカルボニル)アミノニトロベンゼン(PCNB)、N−メトキシメチル−4−ニトロアニリン(MMNA)の他、2−(3−シアノ−4−(4−((4−(エチル(2−ヒドロキシエチル)アミノ)フェニル)ジアゼニル)スチリル)−5,5−ジメチルフラン−2(5H)−イリデン)マロノニトリル(AzTCF−OH)、2−(3−シアノ−4−(4−((4−(ビス(2−t−ブチルカルボニルオキシエチル)アミノ)フェニル)ジアゼニル)スチリル)−5,5−ジメチルフラン−2(5H)−イリデン)マロノニトリル(AzTCF)等の骨格を含む置換基が挙げられる。
式(8)中、Rは水素原子、炭素原子数1ないし20のアルキル基、炭素原子数1ないし20のハロアルキル基、炭素原子数1ないし20のヒドロキシアルキル基又は炭素原子数1ないし20のエポキシアルキル基を表す。
前記置換されていてもよいフェニル基、置換されていてもよいナフチル基、置換されていてもよい5ないし6員環のヘテロ芳香環及び置換されていてもよい5ないし6員環の脂環式アミノ基の置換基における炭素原子数1ないし20のアルキル基、又は、前記Rにおける炭素原子数1ないし20のアルキル基としては、メチル基、エチル基、イソプロピル基、t−ブチル基、シクロペンチル基、n−ペンチル基、ベンジル基、フェネチル基、カルバゾリルメチル基及びトリメトキシシリルエチル基等が挙げられる。炭素原子数1ないし20のアルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、イソプロポキシ基、n−ペンチルオキシ基及びシクロヘキシルオキシ基等が挙げられる。炭素原子数1ないし20のハロアルキル基としては、フルオロメチル基、フルオロエチル基、フルオロプロピル基、フルオロブチル基、クロロメチル基、クロロエチル基、クロロプロピル基、クロロブチル基、ブロモメチル基、ブロモエチル基、ブロモプロピル基、ブロモブチル基、ヨードメチル基、ヨードエチル基、ヨードプロピル基及びヨードブチル基等が挙げられる。炭素原子数1ないし20のヒドロキシアルキル基としては、ヒドロキシメチル基、ヒドロキシエチル基及びヒドロキシプロピル基等が挙げられる。炭素原子数1ないし20のアルコキシアルキル基としては、メトキシメチル基、メトキシエチル基、メトキシエトキシメチル基及びメトキシエトキシエトキシメチル基等が挙げられる。ハロゲン原子としてはフッ素原子、塩素原子、臭素原子及びヨウ素原子である。炭素原子数1ないし20のエポキシアルキル基としては、グリシジル基、グリシジルメチル基、2−グリシジルエチル基、3−グリシジルプロピル基、4−グリシジルブチル基、3,4−エポキシブチル基、4,5−エポキシペンチル基、5,6−エポキシヘキシル基等の直鎖状のエポキシ基を含むアルキル基、β−メチルグリシジル基、β−エチルグリシジル基、β−プロピルグリシジル基、2−グリシジルプロピル基、2−グリシジルブチル基、3−グリシジルブチル基、2−メチル−3−グリシジルプロピル基、3−メチル−2−グリシジルプロピル基、3−メチル−3,4−エポキシブチル基、3−エチル−3,4−エポキシブチル基、4−メチル−4,5−エポキシペンチル基、5−メチル−5,6−エポキシヘキシル基等の枝分かれ状のエポキシ基を含むアルキル基等が挙げられる。
また、AとAが一緒になって形成してもよい環状酸無水物又は環状イミドとしては、無水マレイン酸及びマレイミド等が挙げられる。
式(2)で表される不飽和結合を有する化合物の具体例としては、スチレン、メチルスチレン、エチルスチレン、アミノメチルスチレン、アミノエチルスチレン、カルバゾリルメチルスチレン、メトキシスチレン、エトキシスチレン、フルオロメチルスチレン、フルオロエチルスチレン、クロロメチルスチレン、クロロエチルスチレン、ブロモメチルスチレン、ブロモエチルスチレン、ヨードメチルスチレン、ヨードエチルスチレン、ヒドロキシメチルスチレン、ヒドロキシエチルスチレン、メトキシエトキシエトキシメチルスチレン、トリメトキシ(ビニルフェネチル)シラン、フルオロスチレン、クロロスチレン、ブロモスチレン、ヨードスチレン、ニトロスチレン、ヒドロキシスチレン、アミノスチレン、アセトキシスチレン、ビニル安息香酸、ビニルベンゼンスルホン酸、ビニルベンゼンホスホン酸、シアノスチレン、ビニルナフタレン、ビニルイミダゾール、ビニルピリジン、N−ビニルピロリドン、(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸クロロエチル、(メタ)アクリル酸2,2,2−トリフルオロエチル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシメチル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸3−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸4−ヒドロキシブチル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸グリシジル、(メタ)アクリル酸β−メチルグリシジル、(メタ)アクリル酸β−エチルグリシジル、(メタ)アクリル酸β−プロピルグリシジル、(メタ)アクリル酸3,4−エポキシブチル、(メタ)アクリル酸3−メチル−3,4−エポキシブチル、(メタ)アクリル酸3−エチル−3,4−エポキシブチル、(メタ)アクリル酸4−メチル−4,5−エポキシペンチル及び(メタ)アクリル酸5−メチル−5,6−エポキシヘキシル等が挙げられる。なお、本発明では(メタ)アクリレート化合物とは、アクリレート化合物とメタクリレート化合物の両方をいう。例えば(メタ)アクリル酸は、アクリル酸とメタクリル酸をいう。
次に、本発明より得られるハイパーブランチポリマーの連結状態を説明する。
上記ハイパーブランチポリマーは、下記の式(3)で表される構造式の重合開始部位に、式(4)で表される直鎖の構造単位と、式(5)で表される枝分かれの構造単位が主としてランダム共重合した構造をとる。
Figure 2010101254
本発明の製造方法で得られるハイパーブランチポリマーでは、その末端は、基本的にジチオカルバメート基である。
本発明で得られるハイパーブランチポリマーは、構造単位が二種又はそれ以上のコポリマーであり、コポリマーの配列様式は主としてランダムコポリマーであるが、交互コポリマー、ブロックコポリマー、グラフトコポリマーのいずれであってもよい。
コポリマー中に含まれる式(4)で表される直鎖の構造単位の総数と、式(5)で表される枝分かれの構造単位の総数の割合は、例えば1:99ないし90:10である。
また、本発明のハイパーブランチポリマーの製造方法は、前記共重合の系に、さらに前記式(10)で表されるジスルフィド化合物を添加することができる。
式(10)中、R及びRは、それぞれ独立して、炭素原子数1ないし5のアルキル基、炭素原子数1ないし5のヒドロキシアルキル基又は炭素原子数7ないし12のアリールアルキル基を表す。また、RとRは互いに結合し、窒素原子と共に環を形成していてもよい。
炭素原子数1ないし5のアルキル基としては、メチル基、エチル基、イソプロピル基、t−ブチル基、シクロペンチル基及びn−ペンチル基等が挙げられる。炭素原子数1ないし5のヒドロキシアルキル基としては、ヒドロキシメチル基、ヒドロキシエチル基及びヒドロキシプロピル基等が挙げられる。炭素原子数7ないし12のアリールアルキル基としては、ベンジル基及びフェネチル基等が挙げられる。
とRが互いに結合し窒素原子と共に形成する環としては、4ないし8員環が挙げられる。そして、環としてメチレン基を4ないし6個含む環が挙げられる。また、環としては酸素原子又は硫黄原子と、4ないし6個のメチレン基を含む環が挙げられる。RとRが互いに結合し窒素原子と共に形成する環の具体例としては、ピペリジン環、ピロリジン環、モルホリン環、チオモルホリン環及びホモピペリジン環等が挙げられる。
式(10)で表される化合物の具体例としては、テトラメチルチウラムジスルフィド、テトラエチルチウラムジスルフィド、テトラブチルチウラムジスルフィド、ジペンタメチレンチウラムジスルフィド等が挙げられる。
本発明で得られるハイパーブランチポリマーは、ゲル浸透クロマトグラフィーによるポリスチレン換算で測定される重量平均分子量Mw(相対分子量Mwともいう)が500ないし5,000,000であり、又は1,000ないし1,000,000であり、又は2,000ないし500,000であり、又は3,000ないし100,000である。また、分散度(Mw(重量平均分子量)/Mn(数平均分子量))としては1.0ないし7.0であり、又は1.1ないし6.0であり、又は1.2ないし5.0である。
本発明のハイパーブランチポリマーの製造法の反応条件を説明する。
本発明のハイパーブランチポリマーの製造法は、塊状重合、溶液重合、懸濁重合、乳化重合などの公知の重合形式により行うことができる。なかでも溶液重合が好ましい。
本発明のハイパーブランチポリマーの製造法では、反応条件によって、分子量(相対分子量及び絶対分子量)及び分岐の程度(前記にて解説した式(5)で表される構造を含有する程度)が異なったハイパーブランチポリマーが得られる。
ここで、本明細書では、分岐の程度を表す指標として、分岐度=絶対分子量Mw/相対分子量Mwを用いることとする。
分岐度=絶対分子量Mw/相対分子量Mwは、「分岐ポリマーのナノテクノロジー 次世代高分子材料の戦略設計」(編著 石津浩二、発行者 株式会社アイピーシー)130頁の「ゲル浸透クロマトグラフィー分析において多くのハイパーブランチポリマーが同等の分子量をもつポリスチレンより遅く流出することが観察されている。これらはいずれもハイパーブランチポリマーが溶液中で直鎖高分子よりコンパクトな形状をとっていることを示唆している。」という記載から、絶対分子量Mwと相対分子量Mwの比の値を分岐度とし、分岐の程度を表す指標として本明細書では定義した。
すなわち、同一の絶対分子量では分岐度の値が大きいほど分岐が多く存在すると判断する。
以下、溶液重合における反応条件を説明する。
反応溶媒としては、反応に悪影響を及ぼさないものであれば、従来、有機合成で使用されている各種溶媒を用いることができ、式(1)で表される化合物と式(2)で表される化合物、さらに式(10)で表される化合物のいずれも溶解可能な溶媒であれば特に制限はない。
具体例としては、非プロトン性極性有機溶媒類(N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、N,N−ジメチルアセトアミド、テトラメチルウレア、スルホラン、N−メチル−2−ピロリドン、1,3−ジメチルイミダゾリジノン等)、エーテル類(ジイソプロピルエーテル、t−ブチルメチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン等)、脂肪族炭化水素類(ヘキサン、シクロヘキサン、オクタン、デカン、デカリン、石油エーテル等)、芳香族炭化水素類(ベンゼン、クロロベンゼン、o−ジクロロベンゼン、ニトロベンゼン、トルエン、キシレン、メシチレン、テトラリン等)、ハロゲン化炭化水素類(クロロホルム、ジクロロメタン、1,2−ジクロロエタン、四塩化炭素等)、ケトン類(アセトン、メチルエチルケトン、メチルブチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等)、アルコキシアルカン類(1,2−ジメトキシエタン、1,2−ジエトキシエタン、ジグライム等)、などが挙げられ、これらは単独で用いてもよく、2種以上混合して用いてもよい。
これらの溶媒の中でも、原料となる基質及び添加物の溶解性、安全性、コスト、及び単離精製の容易性などを考慮すると、芳香族炭化水素類、非プロトン性極性有機溶媒類、ケトン類、アルコキシアルカン類が好適である。
具体的には、キシレン、o−ジクロロベンゼン、シクロヘキサノン、N−メチル−2−ピロリドンが挙げられる。
式(1)で表される化合物と式(2)で表される化合物の重合反応系における濃度(以降、重合濃度ともいう)は任意であるが、式(1)で表される化合物と式(2)で表される化合物及び反応溶媒の総質量に対し、例えば1ないし99質量%であり、又は10ないし95質量%であり、又は30ないし90質量%である。
反応温度は、通常、50ないし250℃であるが、80ないし200℃が好ましく、100ないし150℃がより好ましい。
重合時間としては、例えば0.1ないし100時間であり、又は0.5ないし30時間であり、又は1ないし15時間である。通常、重合時間の経過と共に式(1)で表される化合物と式(2)で表される化合物のポリマーへの転化率は増加する。
なお、重合は、通常、窒素、アルゴン等の不活性ガスの雰囲気下、常圧又は加圧下において行うことができる。
得られるハイパーブランチポリマーの絶対分子量Mwは、例えば、5,000ないし200,000であり、又は10,000ないし150,000である。
得られるハイパーブランチポリマーは、反応溶液中から溶媒留去又は固液分離により溶媒と分離することができる。また、反応溶液を貧溶媒中へ加えることによりハイパーブランチポリマーを沈殿させ、粉末として回収することもできる。
前記式(10)で表されるジスルフィド化合物の、前記式(1)で表されるジチオカルバメート化合物の質量に対する添加量は、任意であるが、例えば0.1ないし20質量%であり、又は1ないし10質量%であり、又は1ないし3質量%である。
また、本発明は、スチリル基(ビニルフェニル基)及び/又はアクリル基等の重合性不飽和結合基を含有するジチオカルバメート化合物と、不飽和二重結合を有する化合物とを加熱することにより共重合させる重合方法も提供する。
分子内に、ジチオカルバメート基と、スチリル基(ビニルフェニル基)及び/又はアクリル基等の重合性不飽和結合基とを含有する化合物としては、特に限定されないが、好ましくは、前記式(1)で表されるジチオカルバメート化合物が用いられる。
不飽和二重結合を有する化合物としては、特に限定されないが、好ましくは、前記式(2)で表される不飽和二重結合を有する化合物が用いられ、特に式(2)中、Aが水素原子を表す化合物が用いられる。
また、本発明の重合方法は、前記共重合の系に、さらに前記式(10)で表されるジスルフィド化合物を添加してもよい。
本発明の重合方法の反応条件については、前記ハイパーブランチポリマーの製造方法の反応条件と同一である。
以下、本発明について実施例を挙げて詳述するが、本発明はこれらの実施例に何ら限定されるものではない。
以下の実施例において、試料の物性測定には下記の装置を使用した。
[液体クロマトグラフィー]
装置:Agilent製、1100Series
カラム:Inertsil ODS−2
カラム温度:40℃
溶媒:アセトニトリル/水=60/40(体積比)
検出器:UV−254nm、RI
[ゲル浸透クロマトグラフィー(相対分子量測定)]
装置:東ソー(株)製、HLC−8220GPC
カラム:Shodex KF−804L+KF−803L
カラム温度:40℃
溶媒:テトラヒドロフラン
検出器:UV−254nm、RI
[絶対分子量 GPC−MALS]
装置:Wyatt DAWN HELEOS
測定温度:40℃
H NMRスペクトル]
装置:日本電子データム(株)製 JNM−LA400
溶媒:CDCl
内部標準:テトラメチルシラン
参考例1
<N,N−ジエチルジチオカルバミルメチルスチレンの合成>
2Lの反応フラスコに、クロロメチルスチレン[AGCセイミケミカル(株)製、CMS−14(商品名)]120g、N,N−ジエチルジチオカルバミド酸ナトリウム3水和物[関東化学(株)製]181g、アセトン1,400gを仕込み、撹拌下、40℃で1時間反応させた。反応後、析出した塩化ナトリウムを濾過して除き、その後エバポレーターで反応溶液からアセトンを留去し、反応粗粉末を得た。この反応粗粉末をトルエンに再溶解し、トルエン/水系で分液後、−20℃の冷凍庫内でトルエン層から目的物を再結晶させた。再結晶物を濾過、真空乾燥して、白色粉末の目的物206g(収率97%)を得た。液体クロマトグラフィーによる純度(面積百分率値)は100%であった。融点56℃。
<ジチオカルバメート基を分子末端に有するスチレン−クロロメチルスチレン系ハイパーブランチポリマーの合成>
実施例1:DCDC添加量
50mLのガラス製反応フラスコに、参考例1で合成したN,N−ジエチルジチオカルバミルメチルスチレン(以下、S−DC)5.3g、クロロメチルスチレン[AGCセイミケミカル(株)製、CMS−14(商品名)]3.0g、二硫化テトラエチルチウラム[和光純薬工業(株)製](以下、DCDC)0.053g(S−DCの質量に対して1質量%)、及びキシレン13.9gを仕込み、撹拌して完全に溶解した。撹拌しながら窒素置換を実施し、反応フラスコをオイルバスに入れ、フラスコ内の温度が120℃になるまで加熱し、120±5℃に達した時点を重合開始時点とした。6時間後、反応フラスコをオイルバスから出し、ロータリーエバポレーターを用い溶媒を留去した後、クロロホルム53gに再溶解した。この溶液をジイソプロピルエーテル265gに滴下し再沈精製を実施し、減圧濾過を行い、白色固体を得た。
得られたハイパーブランチポリマーは、下記の式(13)で表される構造を重合開始部位とし、式(14)で表される直鎖の構造単位と、式(15)で表される枝分かれの構造単位を有するハイパーブランチポリマーである。
Figure 2010101254
得られたポリマーのH NMR測定を行い、上記の式(14)で表される直鎖の構造単位の総量と、式(15)で表される枝分かれの構造単位の総量の比(組成比)を求めたところ、1.0対1.0であった。
実施例2〜5
実施例1のDCDCの添加量を、表1に示す添加量に変更した以外は同様の操作を行い、白色固体を得た。
得られた各ハイパーブランチポリマーの相対分子量Mw、絶対分子量Mw、分岐度及びH NMRスペクトルにより求めた組成比を表1に示す。
Figure 2010101254
実施例6〜10
実施例1の重合溶媒を、キシレンから表2に示す溶媒に変更した以外は同様の操作を行い、白色固体を得た。
得られた各ハイパーブランチポリマーの相対分子量Mw、絶対分子量Mw、分岐度及びH NMRスペクトルにより求めた組成比を表2に示す。
Figure 2010101254
実施例11〜12
50mLのガラス製反応フラスコに、S−DC8.0g、クロロメチルスチレン[AGCセイミケミカル(株)製、CMS−14(商品名)]4.6g、DCDCを表3に記載した量(S−DCの質量に対しての質量%)、及びo−ジクロロベンゼン(以下、ODB)13.9gを仕込み、撹拌して完全に溶解した。撹拌しながら窒素置換を実施し、反応フラスコをオイルバスに入れ、フラスコ内の温度が120℃になるまで加熱し、120±5℃に達した時点を重合開始時点とした。6時間後、反応フラスコをオイルバスから出し、ロータリーエバポレーターを用い溶媒を留去した後、クロロホルム53gに再溶解した。この溶液をジイソプロピルエーテル265gに滴下し再沈精製を実施し、減圧濾過を行い、白色固体を得た。
得られた各ハイパーブランチポリマーの相対分子量Mw、絶対分子量Mw、分岐度及びH NMRスペクトルにより求めた組成比を表3に示す。
Figure 2010101254
実施例13
50mLのガラス製反応フラスコに、S−DC8.0g、クロロメチルスチレン[AGCセイミケミカル(株)製、CMS−14(商品名)]2.3g、DCDC0.08g(S−DCの質量に対して1質量%)、及びODB17.1gを仕込み、撹拌して完全に溶解した。撹拌しながら窒素置換を実施し、反応フラスコをオイルバスに入れ、フラスコ内の温度が120℃になるまで加熱し、120±5℃に達した時点を重合開始時点とした。6時間後(転化率53%)、反応フラスコをオイルバスから出し、ロータリーエバポレーターを用い溶媒を留去した後、クロロホルム53gに再溶解した。この溶液をジイソプロピルエーテル265gに滴下し再沈精製を実施し、減圧濾過を行い、白色固体を得た。
得られたポリマー分子量測定を行ったところ相対分子量(Mw)39,000、絶対分子量(Mw)47,000、分岐度1.19であった。H NMR測定を行い、上記の式(14)で表される直鎖の構造単位の総量と、式(15)で表される枝分かれの構造単位の総量の比(組成比)を求めたところ、1.0対2.0であった。
実施例14
50mLのガラス製反応フラスコに、S−DC8.0g、クロロメチルスチレン[AGCセイミケミカル(株)製、CMS−14(商品名)]6.9g、DCDC0.08g(S−DCの質量に対して1質量%)、及びODB24.8gを仕込み、撹拌して完全に溶解した。撹拌しながら窒素置換を実施し、反応フラスコをオイルバスに入れ、フラスコ内の温度が120℃になるまで加熱し、120±5℃に達した時点を重合開始時点とした。6時間後(転化率50%)、反応フラスコをオイルバスから出し、ロータリーエバポレーターを用い溶媒を留去した後、クロロホルム53gに再溶解した。この溶液をジイソプロピルエーテル265gに滴下し再沈精製を実施し、減圧濾過を行い、白色固体を得た。
得られたポリマー分子量測定を行ったところ相対分子量(Mw)50,000、絶対分子量(Mw)59,000、分岐度1.19であった。H NMR測定を行い、上記の式(14)で表される直鎖の構造単位の総量と、式(15)で表される枝分かれの構造単位の総量の比(組成比)を求めたところ、3.0対2.0であった。
<ジチオカルバメート基を分子末端に有するスチレン−アセトキシスチレン系ハイパーブランチポリマーの合成>
実施例15
50mLのガラス製反応フラスコに、S−DC5.3g、p−アセトキシスチレン[東ソー有機化学(株)製、PACS(商品名)]3.2g、DCDC0.053g(S−DCの質量に対して1質量%)、及びキシレン14.2gを仕込み、撹拌して完全に溶解した。撹拌しながら窒素置換を実施し、反応フラスコをオイルバスに入れ、フラスコ内の温度が120℃になるまで加熱し、120±5℃に達した時点を重合開始時点とした。6時間後、反応フラスコをオイルバスから出し、ロータリーエバポレーターを用い溶媒を留去した後、クロロホルム53gに再溶解した。この溶液をジイソプロピルエーテル265gに滴下し再沈精製を実施し、減圧濾過を行い、白色固体を得た。
得られたハイパーブランチポリマーは、下記の式(13)で表される構造を重合開始部位とし、式(16)で表される直鎖の構造単位と、式(15)で表される枝分かれの構造単位を有するハイパーブランチポリマーである。
Figure 2010101254
得られたポリマーのH NMR測定を行い、上記の式(16)で表される直鎖の構造単位の総量と、式(15)で表される枝分かれの構造単位の総量の比(組成比)を求めたところ、1.0対1.0であった。
実施例16〜17
実施例15の重合溶媒を、キシレンから表4に示す溶媒に変更した以外は同様の操作を行い、白色固体を得た。
得られた各ハイパーブランチポリマーの相対分子量Mw、絶対分子量Mw、分岐度及びH NMRスペクトルにより求めた組成比を表4に示す。
Figure 2010101254
実施例18〜19
50mLのガラス製反応フラスコに、S−DC5.3g、p−アセトキシスチレン[東ソー有機化学(株)製、PACS(商品名)]3.2g、DCDCを表5に示す量、及びODB14.2gを仕込み、撹拌して完全に溶解した。撹拌しながら窒素置換を実施し、反応フラスコをオイルバスに入れ、フラスコ内の温度が120℃になるまで加熱し、120±5℃に達した時点を重合開始時点とした。6時間後、反応フラスコをオイルバスから出し、ロータリーエバポレーターを用い溶媒を留去した後、クロロホルム53gに再溶解した。この溶液をジイソプロピルエーテル265gに滴下し再沈精製を実施し、減圧濾過を行い、白色固体を得た。
得られた各ハイパーブランチポリマーの相対分子量Mw、絶対分子量Mw、分岐度及びH NMRスペクトルにより求めた組成比を表5に示す。
Figure 2010101254
<ジチオカルバメート基を分子末端に有するスチレン−ビニルピリジン系ハイパーブランチポリマーの合成>
実施例20
50mLのガラス製反応フラスコに、S−DC5.3g、4−ビニルピリジン[アルドリッチ社製]2.1g、DCDC0.053g(S−DCの質量に対して1質量%)、及びODB12.3gを仕込み、撹拌して完全に溶解した。撹拌しながら窒素置換を実施し、反応フラスコをオイルバスに入れ、フラスコ内の温度が120℃になるまで加熱し、120±5℃に達した時点を重合開始時点とした。6時間後、反応フラスコをオイルバスから出し、ロータリーエバポレーターを用い溶媒を留去した後、クロロホルム53gに再溶解した。この溶液をジイソプロピルエーテル265gに滴下し再沈精製を実施し、減圧濾過を行い、白色固体を得た。
得られたハイパーブランチポリマーは、下記の式(13)で表される構造を重合開始部位とし、式(17)で表される直鎖の構造単位と、式(15)で表される枝分かれの構造単位を有するハイパーブランチポリマーである。
Figure 2010101254
得られたポリマーのH NMR測定を行い、上記の式(17)で表される直鎖の構造単位の総量と、式(15)で表される枝分かれの構造単位の総量の比(組成比)を求めたところ、1.0対1.0であった。
<ジチオカルバメート基を分子末端に有するスチレン−メタクリル酸2−ヒドロキシエチル系ハイパーブランチポリマーの合成>
実施例21
50mLのガラス製反応フラスコに、S−DC5.3g、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル[純正化学(株)製]2.6g、DCDC0.053g(S−DCの質量に対して1質量%)、及びODB13.1gを仕込み、撹拌して完全に溶解した。撹拌しながら窒素置換を実施し、反応フラスコをオイルバスに入れ、フラスコ内の温度が120℃になるまで加熱し、120±5℃に達した時点を重合開始時点とした。6時間後、反応フラスコをオイルバスから出し、ロータリーエバポレーターを用い溶媒を留去した後、クロロホルム53gに再溶解した。この溶液をジイソプロピルエーテル265gに滴下し再沈精製を実施し、減圧濾過を行い、白色固体を得た。
得られたハイパーブランチポリマーは、下記の式(13)で表される構造を重合開始部位とし、式(18)で表される直鎖の構造単位と、式(15)で表される枝分かれの構造単位を有するハイパーブランチポリマーである。
Figure 2010101254
得られたポリマーのH NMR測定を行い、上記の式(18)で表される直鎖の構造単位の総量と、式(15)で表される枝分かれの構造単位の総量の比(組成比)を求めたところ、1.0対1.0であった。
実施例22〜23
実施例21のDCDCの添加量を、表6に示す添加量に変更した以外は同様の操作を行い、白色固体を得た。
得られた各ハイパーブランチポリマーの相対分子量Mw、絶対分子量Mw、分岐度及びH NMRスペクトルにより求めた組成比を表6に示す。
Figure 2010101254
実施例24
<ジチオカルバメート基を分子末端に有するスチレン−p−メトキシエトキシエトキシメチルスチレン系ハイパーブランチポリマーの合成>
50mLのガラス製反応フラスコに、S−DC2.65g、p−メトキシエトキシエトキシメチルスチレン[米国特許第3190925号明細書参照]2.36g、DCDC0.027g(S−DCの質量に対して1質量%)、及びキシレン5.0gを仕込み、撹拌して完全に溶解した(S−DCとp−メトキシエトキシエトキシメチルスチレンの重合濃度:50質量%)。撹拌しながら窒素置換を実施し、反応フラスコをオイルバスに入れ、フラスコ内の温度が100℃になるまで加熱し、100±5℃に達した時点を重合開始時点とした。重合は大まかな目安として転化率が70%程度になるまで行った。13時間後(転化率69%)、反応フラスコをオイルバスから出し、室温まで冷却した後、キシレン20gを入れた。この反応液を300gのメタノールを用いて再沈精製を実施し、減圧濾過を行い、白色固体を得た。得られた固体をキシレン20gで再溶解し、メタノール600gを用いて再沈精製を行い、減圧濾過、真空乾燥を実施して目的の白色粉末を得た。
得られたハイパーブランチポリマーは、下記の式(13)で表される構造を重合開始部位とし、式(19)で表される直鎖の構造単位と、式(15)で表される枝分かれの構造単位を有するハイパーブランチポリマーである。
Figure 2010101254
得られたポリマーのH NMR測定を行い、上記の式(19)で表される直鎖の構造単位の総量と、式(15)で表される枝分かれの構造単位の総量の比(組成比)を求めたところ、1.0対1.0であった。
実施例25〜26
実施例24の重合温度を100℃から表7に示す温度に変更した以外は同様の操作を行い、白色固体を得た。
得られた各ハイパーブランチポリマーの相対分子量Mw、及びH NMRスペクトルにより求めた組成比を表7に示す。
Figure 2010101254
実施例27
50mLのガラス製反応フラスコに、S−DC2.65g、p−メトキシエトキシエトキシメチルスチレン[米国特許第3190925号明細書参照]2.36g、DCDC0.027g(S−DCの質量に対して1質量%)、及びキシレン3.34gを仕込み、撹拌して完全に溶解した(S−DCとp−メトキシエトキシエトキシメチルスチレンの重合濃度:60質量%)。撹拌しながら窒素置換を実施し、反応フラスコをオイルバスに入れ、フラスコ内の温度が100℃になるまで加熱し、100±5℃に達した時点を重合開始時点とした。重合は大まかな目安として転化率が70%程度になるまで行った。9時間後(転化率75%)、反応フラスコをオイルバスから出し、室温まで冷却した後、キシレン20gを入れた。この反応液を300gのメタノールを用いて再沈精製を実施し、減圧濾過を行い、白色固体を得た。得られた固体をキシレン20gで再溶解し、メタノール600gを用いて再沈精製を行い、減圧濾過、真空乾燥を実施して目的の白色粉末を得た。
実施例28〜29
実施例27の重合温度を100℃から表8に示す温度に変更した以外は同様の操作を行い、白色固体を得た。
得られた各ハイパーブランチポリマーの相対分子量Mw、及びH NMRスペクトルにより求めた組成比を表8に示す。
Figure 2010101254
実施例30
50mLのガラス製反応フラスコに、S−DC4.78g、p−メトキシエトキシエトキシメチルスチレン[米国特許第3190925号明細書参照]0.48g、DCDC0.048g(S−DCの質量に対して1質量%)、及びキシレン5.25gを仕込み、撹拌して完全に溶解した。撹拌しながら窒素置換を実施し、反応フラスコをオイルバスに入れ、フラスコ内の温度が100℃になるまで加熱し、100±5℃に達した時点を重合開始時点とした。重合は大まかな目安として転化率が70%程度になるまで行った。13時間後(転化率72%)、反応フラスコをオイルバスから出し、室温まで冷却した後、キシレン20gを入れた。この反応液を300gのメタノールを用いて再沈精製を実施し、減圧濾過を行い、白色固体を得た。得られた固体をキシレン20gで再溶解し、メタノール600gを用いて再沈精製を行い、減圧濾過、真空乾燥を実施して目的の白色粉末を得た。
実施例31〜32
実施例30の重合温度を100℃から表9に示す温度に変更した以外は同様の操作を行い、白色固体を得た。
得られた各ハイパーブランチポリマーの相対分子量Mw、及びH NMRスペクトルにより求めた組成比を表9に示す。
Figure 2010101254
<ジチオカルバメート基を分子末端に有するスチレン−p−(N−カルバゾリル)メチルスチレン系ハイパーブランチポリマーの合成>
実施例33
50mLのガラス製反応フラスコに、S−DC1.33g、p−(N−カルバゾリル)メチルスチレン[Macromolecules vol.10,No.3,605(1977)参照]1.42g、DCDC0.013g(S−DCの質量に対して1質量%)、及びキシレン2.76gを仕込み、撹拌して完全に溶解した。撹拌しながら窒素置換を実施し、反応フラスコをオイルバスに入れ、フラスコ内の温度が120℃になるまで加熱し、120±5℃に達した時点を重合開始時点とした。5時間後、反応フラスコをオイルバスから出し、室温まで冷却した後、キシレン20gを入れた。この反応液を300gのメタノールを用いて再沈精製を実施し、減圧濾過を行い、白色固体を得た。得られた固体をキシレン20gで再溶解し、メタノール500gを用いて再沈精製を行い、減圧濾過、真空乾燥を実施して目的の白色粉末を得た。
得られたハイパーブランチポリマーは、下記の式(13)で表される構造を重合開始部位とし、式(20)で表される直鎖の構造単位と、式(15)で表される枝分かれの構造単位を有するハイパーブランチポリマーである。
Figure 2010101254
得られたポリマーのH NMR測定を行い、上記の式(20)で表される直鎖の構造単位の総量と、式(15)で表される枝分かれの構造単位の総量の比(組成比)を求めたところ、1.0対1.0であった。
実施例34〜35
実施例33の重合溶媒をキシレンから表10に示す溶媒に変更した以外は同様の操作を行い、白色固体を得た。
得られた各ハイパーブランチポリマーの相対分子量Mw、絶対分子量Mw、分岐度及びH NMRスペクトルにより求めた組成比を表10に示す。
Figure 2010101254
実施例36
50mLのガラス製反応フラスコに、S−DC1.33g、p−(N−カルバゾリル)メチルスチレン[Macromolecules vol.10,No.3,605(1977)参照]1.42g、DCDC0.013g(S−DCの質量に対して1質量%)、及びキシレン2.76gを仕込み、撹拌して完全に溶解した。撹拌しながら窒素置換を実施し、反応フラスコをオイルバスに入れ、フラスコ内の温度が140℃になるまで加熱し、140±5℃に達した時点を重合開始時点とした。5時間後、反応フラスコをオイルバスから出し、室温まで冷却した後、キシレン20gを入れた。この反応液を300gのメタノールを用いて再沈精製を実施し、減圧濾過を行い、白色固体を得た。得られた固体をキシレン20gで再溶解し、メタノール500gを用いて再沈精製を行い、減圧濾過、真空乾燥を実施して目的の白色粉末を得た。
実施例37〜38
実施例36の重合溶媒をキシレンから表11に示す溶媒に変更した以外は同様の操作を行い、白色固体を得た。
得られた各ハイパーブランチポリマーの相対分子量Mw、絶対分子量Mw、分岐度及びH NMRスペクトルにより求めた組成比を表11に示す。
Figure 2010101254
<ジチオカルバメート基を分子末端に有するスチレン−無水マレイン酸系ハイパーブランチポリマー(HPSMA)の合成>
実施例39
100mLの反応フラスコに、S−DC3.19g、無水マレイン酸1.18g、及びプロピレングリコールモノメチルエーテル アセテート(以下、PGMEA)39.33gを仕込み、撹拌して完全に溶解した。撹拌しながら窒素置換を実施し、反応フラスコをオイルバスに入れ、フラスコ内の温度が100℃になるまで加熱し、100±5℃に達した時点を重合開始時点とした。6時間後、反応フラスコをオイルバスから出し、室温まで冷却した後固形分濃度が10質量%になるようにテトラヒドロフラン(THF)を入れた。この反応液を200gのヘキサンを用いて再沈精製を実施し、減圧濾過を行い、白色固体を得た。
得られたハイパーブランチポリマーは、下記の式(13)で表される構造を重合開始部位とし、式(21)で表される直鎖の構造単位と、式(15)で表される枝分かれの構造単位を有するハイパーブランチポリマーである。
Figure 2010101254
得られたポリマーのH NMR測定を行い、上記の式(21)で表される直鎖の構造単位の総量と、式(15)で表される枝分かれの構造単位の総量の比(組成比)を求めたところ、1.0対1.0であった。
実施例40〜41
実施例39のPGMEAの使用量を、表11に示す重合濃度((S−DC質量+無水マレイン酸質量)÷(S−DC質量+無水マレイン酸質量+PGMEA質量)×100)になるように変更した以外同様の操作を行い、目的の白色固体を得た。
得られた各ハイパーブランチポリマーの相対分子量Mw、及びH NMRスペクトルにより求めた組成比を表12に示す。
Figure 2010101254
実施例42
100mLの反応フラスコに、S−DC3.19g、無水マレイン酸1.18g、及びPGMEA39.33gを仕込み、撹拌して完全に溶解した。撹拌しながら窒素置換を実施し、反応フラスコをオイルバスに入れ、フラスコ内の温度が120℃になるまで加熱し、120±5℃に達した時点を重合開始時点とした。6時間後、反応フラスコをオイルバスから出し、室温まで冷却した後固形分濃度が10質量%になるようにTHFを入れた。この反応液を200gのヘキサンを用いて再沈精製を実施し、減圧濾過を行い、白色固体を得た。
実施例43
実施例42のPGMEAの使用量を、表13に示す重合濃度になるように変更した以外は同様の操作を行い、目的の白色固体を得た。
得られた各ハイパーブランチポリマーの相対分子量Mw、及びH NMRスペクトルにより求めた組成比を表13に示す。
Figure 2010101254
実施例44
100mLの反応フラスコに、S−DC3.19g、無水マレイン酸1.18g、DCDC0.03g(S−DCの質量に対して1質量%)、及びPGMEA24.76gを仕込み、撹拌して完全に溶解した。撹拌しながら窒素置換を実施し、反応フラスコをオイルバスに入れ、フラスコ内の温度が100℃になるまで加熱し、100±5℃に達した時点を重合開始時点とした。6時間後、反応フラスコをオイルバスから出し、室温まで冷却した後固形分濃度が10質量%になるようにTHFを入れた。この反応液を200gのヘキサンを用いて再沈精製を実施し、減圧濾過を行い、白色固体を得た。
実施例45〜46
実施例44のPGMEAの使用量を、表14に示す重合濃度になるように変更した以外同様の操作を行い、目的の白色固体を得た。
得られた各ハイパーブランチポリマーの相対分子量Mw、及びH NMRスペクトルにより求めた組成比を表14に示す。
Figure 2010101254
実施例47
100mLの反応フラスコに、S−DC3.19g、無水マレイン酸1.18g、DCDC0.03g(S−DCの質量に対して1質量%)、及びPGMEA24.76gを仕込み、撹拌して完全に溶解した。撹拌しながら窒素置換を実施し、反応フラスコをオイルバスに入れ、フラスコ内の温度が120℃になるまで加熱し、120±5℃に達した時点を重合開始時点とした。6時間後、反応フラスコをオイルバスから出し、室温まで冷却した後固形分濃度が10質量%になるようにTHFを入れた。この反応液を200gのヘキサンを用いて再沈精製を実施し、減圧濾過を行い、白色固体を得た。
実施例48〜49
実施例47のPGMEAの使用量を、表15に示す重合濃度になるように変更した以外同様の操作を行い、目的の白色固体を得た。
得られた各ハイパーブランチポリマーの相対分子量Mw、及びH NMRスペクトルにより求めた組成比を表15に示す。
Figure 2010101254
実施例50
100mLの反応フラスコに、S−DC3.19g、無水マレイン酸1.18g、DCDC0.016g(S−DCの質量に対して0.5質量%)、及びPGMEA24.76gを仕込み、撹拌して完全に溶解した。撹拌しながら窒素置換を実施し、反応フラスコをオイルバスに入れ、フラスコ内の温度が100℃になるまで加熱し、100±5℃に達した時点を重合開始時点とした。6時間後(転化率53%)反応フラスコをオイルバスから出し、室温まで冷却した後固形分濃度が10質量%になるようにTHFを入れた。この反応液を200gのヘキサンを用いて再沈精製を実施し、減圧濾過を行い、白色固体を得た。
得られたポリマーの分子量測定を行ったところ相対分子量(Mw)は33,000であった。H NMR測定を行い、上記の式(21)で表される直鎖の構造単位の総量と、式(15)で表される枝分かれの構造単位の総量の比を求めたところ、1.0対1.0であった。
<参考例1>
500mLの反応フラスコに、S−DC10.6g、無水マレイン酸3.9g、及びPGMEA130.5gを加え、撹拌して淡黄色透明溶液を調製した後、反応系内を窒素置換した。この溶液の真中から100Wの高圧水銀灯[セン特殊光源(株)製、HL−100]を点灯させ、内部照射による光重合反応を、撹拌下、温度30±5℃で9時間行った。次に、ヘキサン1,000gに添加して白色固体を得た。さらにこのポリマーをTHF(テトラヒドロフラン)120gに再溶解した後、この溶液をヘキサン:THF=65:35(質量比)の溶液1,000gに添加して、ポリマーをスラリー状態で再沈殿させた。このスラリーを濾過し、真空乾燥して、白色粉末の目的物1を得た。得られたポリマーの、ゲル浸透クロマトグラフィーによるポリスチレン換算で測定された重量平均分子量Mwは51,000であった。
この時のろ液を濃縮乾固することで白色粉末の目的物2を得た。得られたポリマーの、ゲル浸透クロマトグラフィーによるポリスチレン換算で測定された重量平均分子量Mwは19,000であった。
光重合品と熱重合品の比較
光重合HPSMAと熱重合HPSMAの相対分子量、絶対分子量、分岐度を表16に示す。
Figure 2010101254
表16の結果より光重合で得られたHPSMAと同程度の分子量、分岐度を有するポリマーが、熱重合による製造方法によって得られることを確認した。
特表2002−508409号公報 特表2002−500251号公報 特表2004−509181号公報 特開平5−188658号公報 国際公開第2006/093050号パンフレット
Koji Ishizu,Akihide Mori,Macromol.Rapid Commun.21,665−668(2000) Koji Ishizu,Akihide Mori,Polymer International 50,906−910(2001) Koji Ishizu,Yoshihiro Ohta,Susumu Kawauchi,Macromolecules Vol.35,No.9,3781−3784(2002) Koji Ishizu,Takeshi Shibuya,Akihide Mori,Polymer International 51,424−428(2002) Koji Ishizu,Takeshi Shibuya,Susumu Kawauchi,Macromolecules Vol.36,No.10,3505−3510(2002) Koji Ishizu,Takeshi Shibuya,Jaebum Park,Satoshi Uchida,PolymerInternational 53,259−265(2004) Koji Ishizu,Akihide Mori,Takeshi Shibuya,Polymer Vol.42,7911−7914(2001) Takayuki Otsu,Keiji Yamashita,Kazuichi Tsuda,Macromolecules Vol.19,No.2,287−290(1986)

Claims (8)

  1. 式(1)で表されるジチオカルバメート化合物と、式(2)で表される不飽和二重結合を有する化合物とを、50ないし250℃で加熱することにより共重合させることを特徴とする、ハイパーブランチポリマーの製造方法であって、
    前記ハイパーブランチポリマーが、式(3)で表される重合開始部位、式(4)で表される直鎖の構造単位並びに式(5)で表される枝分かれの構造単位を有し、かつ式(4)で表される直鎖の構造単位の総数が1ないし100,000の整数であり、式(5)で表される枝分かれの構造単位の総数が2ないし100,000の整数である、ハイパーブランチポリマーの製造方法。
    Figure 2010101254
    (式中、R及びRは水素原子又はメチル基を表す。R及びRは、それぞれ独立して、炭素原子数1ないし5のアルキル基、炭素原子数1ないし5のヒドロキシアルキル基又は炭素原子数7ないし12のアリールアルキル基を表し、また、RとRは互いに結合し、窒素原子と共に環を形成していてもよい。Aは式(6)又は式(7)で表される基を表す。Aは置換されていてもよいフェニル基、置換されていてもよいナフチル基、置換されていてもよい5ないし6員環のヘテロ芳香環、置換されていてもよい5ないし6員環の脂環式アミノ基又は式(8)で表される基を表す。Aは水素原子を表し、また、AとAが一緒になって環状酸無水物又は環状イミドを形成してもよい。
    Figure 2010101254
    (式中Aはエーテル結合又はエステル結合を含んでいてもよい炭素原子数1ないし30の直鎖状、分岐状又は環状のアルキレン基を表す。X、X、X及びXは、それぞれ独立して、水素原子、炭素原子数1ないし20のアルキル基、炭素原子数1ないし20のアルコキシ基、ハロゲン原子、ニトロ基、ヒドロキシル基、アミノ基、カルボキシル基又はシアノ基を表す。Rは水素原子、炭素原子数1ないし20のアルキル基、炭素原子数1ないし20のハロアルキル基、炭素原子数1ないし20のヒドロキシアルキル基又は炭素原子数1ないし20のエポキシアルキル基を表す。))
  2. 前記ハイパーブランチポリマーが、分子末端にN,N−ジエチルジチオカルバメート基を有する、請求項1に記載のハイパーブランチポリマーの製造方法。
  3. ポリマー中に含まれる式(4)で表される直鎖の構造単位の総数と、式(5)で表される枝分かれの構造単位の総数の割合が、1:99ないし90:10である、請求項1又は請求項2に記載のハイパーブランチポリマーの製造方法。
  4. 前記Aが式(9)で表される基を表す、請求項1ないし請求項3のうち何れか一項に記載のハイパーブランチポリマーの製造方法。
    Figure 2010101254
  5. 前記共重合の系に、さらに式(10)で表されるジスルフィド化合物を添加することを特徴とする、請求項1ないし請求項4のうち何れか一項にハイパーブランチポリマーの製造方法。
    Figure 2010101254
    (式中、R及びRは、それぞれ独立して、炭素原子数1ないし5のアルキル基、炭素原子数1ないし5のヒドロキシアルキル基又は炭素原子数7ないし12のアリールアルキル基を表し、また、RとRは互いに結合し、窒素原子と共に環を形成していてもよい。)
  6. 請求項1に記載の式(1)で表されるジチオカルバメート化合物と、請求項1に記載の式(2)で表される不飽和二重結合を有する化合物とを、ラジカル開始剤の非存在下、50ないし250℃で加熱することにより共重合させることを特徴とする重合方法。
  7. 前記共重合の系に、さらに請求項5に記載の式(10)で表されるジスルフィド化合物を添加することを特徴とする、請求項6に記載の重合方法。
  8. 前記式(2)(式中、Aが水素原子を表す。)で表される化合物を用い、請求項6又は請求項7に記載の重合方法に従い得られる生成物。
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