JPWO2010082612A1 - プロリン環構造を有するイミダゾチアゾール誘導体 - Google Patents

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Abstract

Mdm2(murine double minute 2)タンパク質とp53タンパク質との相互作用を阻害し、抗腫瘍活性を示す新規化合物を提供すること。本発明は、Mdm2タンパク質とp53タンパク質との相互作用を阻害し、抗腫瘍活性を示す、各種置換基を有する下記式(1)で表されるイミダゾチアゾール誘導体を提供する(ここで、式(1)中のR1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、Ar1およびAr2は、それぞれ、明細書中の定義と同義である。)。

Description

本発明は、Mdm2(murine double minute 2)阻害による抗腫瘍活性を有するプロリン環構造を有する化合物またはその塩に関する。
細胞の癌化を抑制する重要な因子の1つとして、p53が知られている。p53は、細胞周期や細胞のアポトーシスに関与する遺伝子の発現を、様々なストレスに応答して誘導する転写因子である。p53は、この転写調節機能により細胞の癌化を抑制すると考えられており、実際、ヒトの癌の約半数にp53遺伝子の欠失または変異が観察されている。
一方、p53が正常であるにもかかわらず癌化している細胞の癌化の要因の1つとして、E3ユビキチンリガーゼの1種であるMdm2(murine double minute 2)の過剰発現が知られている。Mdm2は、p53によって発現が誘導される蛋白質である。Mdm2は、p53の転写活性ドメインに結合してp53の転写活性を低下させるとともに、p53を核外に排出し、さらには、p53に対するユビキチン化リガーゼとして作用してp53の分解を媒介することにより、p53を負に制御している。このため、Mdm2が過剰発現している細胞では、p53機能の不活化および分解が促進され、癌化が引き起こされると考えられている(非特許文献1)。
このようなMdm2の機能に着目し、Mdm2によるp53の機能抑制を阻害する物質を抗腫瘍剤の候補とするアプローチが多数なされてきた。Mdm2とp53との結合部位を標的としたMdm2阻害剤としては、ハロゲノベンゼンで2箇所置換されたイミダゾリン誘導体(例えば、非特許文献1、2および特許文献1〜8を参照のこと。)、ハロゲノベンゼンで2箇所置換されたイミダゾチアゾール誘導体(特許文献9を参照のこと。)等が報告されているが、これらの化合物について実際に臨床で有効性が得られたという報告はまだない。
国際公開第2003/51359号パンフレット 国際公開第2003/51360号パンフレット 国際公開第2005/3097号パンフレット 国際公開第2005/2575号パンフレット 国際公開第2005/110996号パンフレット 国際公開第2005/123691号パンフレット 国際公開第2007/63013号パンフレット 国際公開第2008/125487号パンフレット 国際公開第2008/072655号パンフレット
Science,2004,303,844−848 Proceedings of the National Academy of Sciences of the United States of America,2006,103,1888−1893
本発明は、新規なMdm2阻害化合物を提供するものである。また、本発明は、当該Mdm2阻害化合物を含有する抗腫瘍剤を提供するものである。
本発明者らは、鋭意検討した結果、下記一般式(1)で表される構造を有する化合物またはその塩が、強いMdm2阻害活性を有することを見出し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明は、
[1]一般式(1)

[式(1)中、
Arは、ハロゲン原子、シアノ基およびC〜Cアルキル基から選ばれる1もしくは複数個の置換基を有していてもよいフェニル基を示し、
Arは、ハロゲン原子、C〜Cアルキル基およびシアノ基から選ばれる1もしくは複数個の置換基を有していてもよいフェニル基、または、ハロゲン原子、C〜Cアルキル基およびシアノ基から選ばれる1もしくは複数個の置換基を有していてもよいピリジル基を示し、
は、ハロゲン原子、水酸基、C〜Cアルコキシ基、カルバモイル基、アミノ基、C〜Cアルカノイル基およびシアノ基から選ばれる1もしくは複数個の置換基を有していてもよいC〜Cアルキル基、ハロゲン原子、水酸基、C〜Cアルコキシ基、カルバモイル基、アミノ基およびシアノ基から選ばれる1もしくは複数個の置換基を有していてもよいC〜Cアルカノイル基、水素原子、または水酸基を示し、
およびRは、それぞれ独立して、ハロゲン原子、水酸基、C〜Cアルコキシ基、カルバモイル基、アミノ基、C〜Cアルカノイル基およびシアノ基から選ばれる1もしくは複数個の置換基を有していてもよいC〜Cアルキル基、カルボキシ基または水素原子を示すか、あるいは、RとRが一緒になってオキソ基を形成してもよく、また、RおよびRがそれぞれ結合する炭素原子とともにスピロ型もしくは縮合型の3〜5員の飽和炭化水素環を形成してもよく、
は、ハロゲン原子、水酸基、C〜Cアルコキシ基、カルバモイル基、アミノ基、C〜Cアルカノイル基およびシアノ基から選ばれる1もしくは複数個の置換基を有していてもよいC〜Cアルキル基を示し、
は、ハロゲン原子、水酸基、C〜Cアルコキシ基、カルバモイル基、アミノ基、C〜Cアルカノイル基およびシアノ基から選ばれる1もしくは複数個の置換基を有していてもよいC〜Cアルキル基を示し、
は、ハロゲン原子または水素原子を示し、
は、ハロゲン原子を示す。]
で表される化合物またはその塩。
[2]一般式(2)
[式(2)中、
は、ハロゲン原子、水酸基、C〜Cアルコキシ基、カルバモイル基、アミノ基、C〜Cアルカノイル基およびシアノ基から選ばれる1もしくは複数個の置換基を有していてもよいC〜Cアルキル基、ハロゲン原子、水酸基、C〜Cアルコキシ基、カルバモイル基、アミノ基およびシアノ基から選ばれる1もしくは複数個の置換基を有していてもよいC〜Cアルカノイル基、水素原子、または水酸基を示し、
およびRは、それぞれ独立して、ハロゲン原子、水酸基、C〜Cアルコキシ基、カルバモイル基、アミノ基、C〜Cアルカノイル基およびシアノ基から選ばれる1もしくは複数個の置換基を有していてもよいC〜Cアルキル基、カルボキシ基または水素原子を示すか、あるいは、RとRが一緒になってオキソ基を形成してもよく、また、RおよびRがそれぞれ結合する炭素原子とともにスピロ型もしくは縮合型の3〜5員の飽和炭化水素環を形成してもよく、
は、ハロゲン原子、水酸基、C〜Cアルコキシ基、カルバモイル基、アミノ基、C〜Cアルカノイル基およびシアノ基から選ばれる1もしくは複数個の置換基を有していてもよいC〜Cアルキル基を示し、
は、ハロゲン原子、水酸基、C〜Cアルコキシ基、カルバモイル基、アミノ基、C〜Cアルカノイル基およびシアノ基から選ばれる1もしくは複数個の置換基を有していてもよいC〜Cアルキル基を示し、
は、ハロゲン原子または水素原子を示し、
は、ハロゲン原子を示す。]
で表される化合物またはその塩。
[3]Rが、C〜Cアルキル基、1もしくは複数個のハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルカノイル基または水素原子である[1]または[2]に記載の化合物またはその塩。
[4]Rが、C〜Cアルキル基である[1]〜[3]のいずれか1に記載の化合物またはその塩。
[5]Rが、C〜Cアルキル基である[1]〜[4]のいずれか1に記載の化合物またはその塩。
[6]下記式
で表される化合物。
[7]下記式
で表される化合物。
[8]下記式
で表される化合物。
[9]下記式
で表される化合物。
[10]下記式
で表される化合物。
[11][1]〜[10]のいずれか1に記載の化合物またはその塩を含むMdm2阻害剤。
[12] [1]〜[10]のいずれか1に記載の化合物またはその塩を含む、p53とMdm2の結合阻害剤。
[13] [1]〜[10]のいずれか1に記載の化合物またはその塩を有効成分とする医薬。
[14] [1]〜[10]のいずれか1に記載の化合物またはその塩および薬学的に許容し得る担体を含有する医薬組成物。
[15] [1]〜[10]のいずれか1に記載の化合物またはその塩の、医薬製造のための使用。
[16] [1]〜[10]のいずれか1に記載の化合物またはその塩を有効成分とする抗癌剤。
[17] [1]〜[10]のいずれか1に記載の化合物またはその塩を投与することを特徴とする癌の治療方法。
[18]癌が、肺癌、乳癌、前立腺癌、大腸癌、急性骨髄性白血病、悪性リンパ腫、網膜芽細胞腫、神経芽細胞腫および肉腫から選ばれるいずれかである[16]に記載の抗癌剤。
[19]癌が、肺癌、乳癌、前立腺癌、大腸癌、急性骨髄性白血病、悪性リンパ腫、網膜芽細胞腫、神経芽細胞腫および肉腫から選ばれるいずれかである[17]に記載の癌の治療方法。
本発明によって、Mdm2阻害活性を有する、上記式(1)で表される新規イミダゾチアゾール誘導体が提供される。このような新規化合物は、抗腫瘍剤として有用である。
本発明において、「Mdm2」とは、murine double minute 2遺伝子によってコードされる蛋白質のことをいう。「Mdm2」は、完全長のMdm2遺伝子によってコードされるMdm2蛋白質またはMdm2遺伝子変異体(欠損変異体、置換変異体または付加変異体を含む)によってコードされるMdm2蛋白質等を含む。本発明において、「Mdm2」とは、種々の動物種由来のホモログ、例えば、ヒトMdm2ホモログ(HDM2)も含む。
本発明において、「p53」とは、p53遺伝子によってコードされる蛋白質のことをいう。「p53」とは、完全長のp53遺伝子によってコードされるp53蛋白質または変異(欠損、置換、付加による変異を含む)を有するが正常に機能するp53蛋白質のことを意味する。
本発明において、「Mdm2阻害剤」とは、Mdm2およびp53のいずれかに作用するか、p53およびMdm2の両方に作用して、Mdm2によって抑制されているp53の機能を回復させる因子をいう。p53の機能とは、正常なp53が本来有する機能であれば特に限定されず、例えば、細胞周期や細胞のアポトーシスに関与する遺伝子の発現を誘導して細胞の癌化を抑制することが挙げられる。Mdm2阻害剤としては、例えば、Mdm2がp53に結合することを阻害する因子(以下、p53とMdm2の結合阻害剤と称する。)またはMdm2によるp53のユビキチン化を阻害する因子(以下、Mdm2ユビキチンリガーゼ阻害剤と称する。)が挙げられる。
本発明において、「p53転写活性抑制の阻害剤」とは、Mdm2によって抑制されているp53の転写因子としての機能を回復させる因子をいう。
本発明において、「p53分解の阻害剤」とは、Mdm2によるp53のユビキチン化を阻害することにより、p53のプロテアソームにおける分解を阻害する因子をいう。
本発明において、用語「腫瘍」および「癌」は交換可能に使用される。また、本発明において、腫瘍、悪性腫瘍、癌、悪性新生物、癌腫、肉腫等を総称して、「腫瘍」または「癌」と表現する場合がある。
本発明において、
「C〜Cアルキル基」とは、炭素数1〜6の直鎖、分岐鎖または環状のアルキル基を意味する。「C〜Cアルキル基」としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、シクロプロピル基、ブチル基、tert−ブチル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、またはシクロヘキシル基などが挙げられる。
「C〜Cアルコキシ基」とは、炭素数1〜6の直鎖、分岐鎖または環状のアルキル基を有するアルコキシ基を意味する。「C〜Cアルコキシ基」としては、例えば、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ基、ブトキシ基、またはシクロペンチルオキシ基などが挙げられる。
「C〜Cアルカノイル基」とは、炭素数1〜6の直鎖、分岐鎖または環状のアルキル基を有するアルカノイル基を意味する。「C〜Cアルカノイル基」としては、例えば、ホルミル基、アセチル基、プロピオニル基、またはメチルプロピオニル基などが挙げられる。
「ハロゲン原子」としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等が挙げられる。
「オキソ基」とは、特に言及されない限り、「=O」で表される基を意味する。
以下に、式(1)中の各置換基について説明する。
下記一般式(1)中、

は、ハロゲン原子、水酸基、C〜Cアルコキシ基、カルバモイル基、アミノ基、C〜Cアルカノイル基およびシアノ基から選ばれる1もしくは複数個の置換基を有していてもよいC〜Cアルキル基、ハロゲン原子、水酸基、C〜Cアルコキシ基、カルバモイル基、アミノ基およびシアノ基から選ばれる1もしくは複数個の置換基を有していてもよいC〜Cアルカノイル基、水素原子、または水酸基を示す。
ここで、「1もしくは複数個の置換基を有していてもよいC〜Cアルキル基」および「1もしくは複数個の置換基を有していてもよいC〜Cアルカノイル基」における置換基は、0〜3個が好ましく、置換基としては、ハロゲン原子、水酸基、C〜Cアルコキシ基、カルバモイル基、アミノ基、C〜Cアルカノイル基、またはシアノ基が好ましい。ハロゲン原子、水酸基またはC〜Cアルコキシ基がさらに好ましい。
「1もしくは複数個の置換基を有していてもよいC〜Cアルキル基」としては、無置換または、1もしくは複数個のハロゲン原子、水酸基もしくはC〜Cアルコキシ基を置換基として有するC〜Cアルキル基がより好ましく、無置換または1〜3個のフッ素原子を置換基として有するC〜Cアルキル基がさらに好ましい。
「1もしくは複数個の置換基を有していてもよいC〜Cアルカノイル基」としては、無置換または、1〜3個のハロゲン原子を置換基として有するC〜Cアルカノイル基が好ましく、ホルミル基、アセチル基、トリフルオロメチルカルボニル基が特に好ましい。
としては、無置換もしくはハロゲン原子で置換されたC〜Cアルキル基、無置換もしくはハロゲン原子で置換されたC〜Cアルカノイル基または水素原子が好ましい。
およびRは、それぞれ独立して、ハロゲン原子、水酸基、C〜Cアルコキシ基、カルバモイル基、アミノ基、C〜Cアルカノイル基およびシアノ基から選ばれる1もしくは複数個の置換基を有していてもよいC〜Cアルキル基、カルボキシ基または水素原子を示すか、あるいは、RとRが一緒になってオキソ基を形成してもよく、また、RおよびRがそれぞれ結合する炭素原子とともにスピロ型もしくは縮合型の3〜5員の飽和炭化水素環を形成してもよい。
ここで、「1もしくは複数個の置換基を有していてもよいC〜Cアルキル基」は、Rにおける定義と同義であり、好ましい例示も同様である。
およびRがともにカルボキシ基であるか、もしくは、RおよびRのいずれかが、カルボキシ基である場合、カルボキシ基がエステル化もしくはアミド化された化合物も本発明の範囲に包含される。例えば、そのカルボキシ基がエチルエステル化、フェニルエステル化、カルボキシメチルエステル化、ジメチルアミノメチルエステル化、ピバロイルオキシメチルエステル化、エトキシカルボニルオキシエチルエステル化、アミド化又はメチルアミド化された化合物等がその例として挙げられる。
「RおよびRがそれぞれ結合する炭素原子とともにスピロ型若しくは縮合型の3〜5員の飽和炭化水素環を形成してもよい。」とは、RとRが同一の炭素原子に結合している置換基である場合に、RおよびRが結合してスピロ型の3〜5員の飽和炭化水素環を形成してもよく、RおよびRが異なる炭素原子上に結合している場合に、RおよびRが結合して縮合型の3〜5員の飽和炭化水素環を形成してもよいことを意味する。「3〜5員の飽和炭化水素環」とは、シクロプロパン環、シクロブタン環、シクロペンタン環等が挙げられる。
およびRとしては、それぞれ独立して、水素原子、置換基を有していてもよいC〜Cアルキル基、またはカルボキシ基が好ましく、C〜Cアルキル基に置換する置換基としてはフッ素原子または水酸基が好ましく、RおよびRがそれぞれ水素原子であるか、RおよびRのいずれかが水素原子であり他方がメチル基またはエチル基であるか、あるいは、同一の炭素原子に結合しているC〜Cアルキル基であるRおよびRが、これらが結合している炭素原子とともにスピロ型の3〜4員の飽和炭化水素環を形成することがより好ましい。RおよびRは、ともにピペラジン環上の6位の置換基であることが好ましい。
は、1もしくは複数個の置換基を有していてもよいC〜Cアルキル基を示す。ここで、「1もしくは複数個の置換基を有していてもよいC〜Cアルキル基」は、上記Rにおける定義と同義である。
としては、無置換のC〜Cアルキル基が好ましく、無置換のC〜Cアルキル基がより好ましく、イソプロピル基がさらに好ましい。
は、1もしくは複数個の置換基を有していてもよいC〜Cアルキル基を示す。ここで、「1もしくは複数個の置換基を有していてもよいC〜Cアルキル基」は、上記Rにおける定義と同義である。
としては、無置換のC〜Cアルキル基が好ましく、無置換のC〜Cアルキル基がより好ましく、メチル基またはエチル基がさらに好ましい。
は、ハロゲン原子または水素原子を示す。Rとしては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、または水素原子が好ましく、フッ素原子または水素原子がより好ましい。
は、ハロゲン原子を示す。Rとしては、フッ素原子、塩素原子、または臭素原子が好ましく、フッ素原子がより好ましい。
Arは、1もしくは複数個の置換基を有していてもよいフェニル基を示す。Arは、C〜Cアルキル基、シアノ基またはハロゲン原子を置換基として1〜3個有するフェニル基であることが好ましく、ハロゲン原子を置換基として1〜3個有するフェニル基であることがより好ましい。置換基の位置はいずれでも良いが、よりこの好ましくは、4−クロロフェニル基、3−フルオロ−4−クロロフェニル基である。
Arは、1もしくは複数個の置換基を有していてもよいフェニル基または1もしくは複数個の置換基を有していてもよいピリジル基を示す。Arは、ハロゲン原子、C〜Cアルキル基、またはシアノ基を置換基として1〜3個有するフェニル基であるか、ハロゲン原子、C〜Cアルキル基またはシアノ基を置換基として1〜3個有するピリジル基であることが好ましい。置換基の位置はいずれでもよいが、より好ましくは、4−クロロフェニル基または6−クロロピリジン−3−イル基である。
ArとArのイミダゾチアゾール骨格における絶対配置は、それぞれ、5R、6Sであることが好ましい。
さらに、本発明の式(1)で表される化合物は、下記一般式(2)
で示される化合物であることが好ましい。
尚、ここで、R、R、R、R、R、RおよびRの定義、例示、好ましい例については、上記一般式(1)で述べたものと同様である。
さらには、本発明の化合物は、下記群
から選ばれる1の化合物であることが好ましい。
本発明の式(1)で表される化合物には、立体異性体あるいは不斉炭素原子に由来する光学異性体が存在することもあるが、これらの立体異性体、光学異性体およびこれらの混合物のいずれも本発明に含まれる。
本発明の1つの実施形態において、式(3)
(式中、Ar、Ar、R〜Rは、上記と同義である。)で表される絶対配置を有する化合物が好ましい。
さらに、一般式(1)の化合物は、実施例のいずれかおよび/または、後述の表1〜12に記載の化合物、その塩又はそれらの水和物が好ましい。
本発明の一般式(1)で表される化合物が、アミノ基等の塩基性基を有する場合、所望により医薬的に許容される塩とすることができる。そのような塩としては、例えば塩酸塩、ヨウ化水素酸塩等のハロゲン化水素酸塩;硝酸塩、過塩素酸塩、硫酸塩、燐酸塩等の無機酸塩;メタンスルホン酸塩、トリフルオロメタンスルホン酸塩、エタンスルホン酸塩等の低級アルカンスルホン酸塩;ベンゼンスルホン酸塩、p−トルエンスルホン酸塩等のアリ−ルスルホン酸塩;ギ酸、酢酸、りんご酸、フマル酸塩、コハク酸塩、クエン酸塩、酒石酸塩、蓚酸塩、マレイン酸塩等の有機酸塩;及びオルニチン酸塩、グルタミン酸塩、アスパラギン酸塩等のアミノ酸塩;を挙げることができ、ハロゲン化水素酸塩及び有機酸塩が好ましい。
本発明の一般式(1)で表される化合物が、カルボキシ基等の酸性基を有する場合、一般的に塩基付加塩を形成することが可能である。医薬的に許容される塩としては、例えば、ナトリウム塩、カリウム塩、リチウム塩等のアルカリ金属塩;カルシウム塩、マグネシウム塩等のアルカリ土類金属塩;アンモニウム塩等の無機塩;ジベンジルアミン塩、モルホリン塩、フェニルグリシンアルキルエステル塩、エチレンジアミン塩、N−メチルグルカミン塩、ジエチルアミン塩、トリエチルアミン塩、シクロヘキシルアミン塩、ジシクロヘキシルアミン塩、N,N’−ジベンジルエチレンジアミン塩、ジエタノールアミン塩、N−ベンジル−N−(2−フェニルエトキシ)アミン塩、ピペラジン塩、テトラメチルアンモニウム塩、トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン塩等の有機アミン塩、等を挙げることができる。
本発明の一般式(1)で表される化合物又はその塩は、遊離体もしくは溶媒和物として存在することもある。空気中の水分を吸収すること等により水和物として存在することもある。溶媒和物としては、医薬的に許容し得るものであれば特に限定されないが、具体的には、水和物、エタノール和物等が好ましい。また、一般式(1)で表される本発明化合物中に窒素原子が存在する場合にはN−オキシド体となっていてもよく、これら溶媒和物及びN−オキシド体も本発明の範囲に含まれる。
本発明の一般式(1)で表される化合物は、置換基の種類や組み合わせによって、シス体、トランス体等の幾何異性体、互変異性体又はd体、l体等の光学異性体等の各種異性体が存在し得るが、本発明の化合物は、特に限定していない場合はそれら全ての異性体、立体異性体及びいずれの比率のこれら異性体及び立体異性体混合物をも包含するものである。
本発明の一般式(1)で表される化合物は、構成する原子の一つまたは複数で非天然の比率の原子同位体を含むこともある。原子同位体としては、例えば、重水素(H)、トリチウム(H)、ヨウ素−125、(125I)または炭素−14(14C)などが挙げられる。これらの化合物は、治療又は予防剤、研究試薬、例えば、アッセイ試薬、及び診断剤、例えば、インビボ画像診断剤として有用である。一般式(1)で表される化合物のすべての同位体変種は、放射性であるかどうかにかかわらず、本発明の範囲内に含まれる。
また、本発明は、生体内における生理条件下で酵素や胃酸等による反応により本発明の医薬組成物の有効成分である化合物(1)に変換される化合物、すなわち、酵素的に酸化、還元、加水分解等を起こして化合物(1)に変化される化合物又は胃酸等により加水分解等を起こして化合物(1)に変化される「医薬的に許容されるプロドラッグ化合物」も本発明に包含する。
上記プロドラッグとしては、化合物(1)にアミノ基が存在する場合には、そのアミノ基がアシル化、アルキル化、リン酸化された化合物(例えば、そのアミノ基がエイコサノイル化、アラニル化、ペンチルアミノカルボニル化、(5−メチル−2−オキソ−1,3−ジオキソレン−4−イル)メトキシカルボニル化、テトラヒドロフラニル化、ピロリジルメチル化、ピバロイルオキシメチル化、tert−ブチル化された化合物等である)等を挙げることができ、化合物(1)に水酸基が存在する場合には、その水酸基がアシル化、アルキル化、リン酸化、ホウ酸化された化合物(例えば、その水酸基がアセチル化、パルミトイル化、プロパノイル化、ピバロイル化、サクシニル化、フマリル化、アラニル化、ジメチルアミノメチルカルボニル化された化合物等である。)等を挙げることができる。また、化合物(I)にカルボキシ基が存在する場合には、そのカルボキシ基がエステル化、アミド化された化合物(例えば、そのカルボキシ基がエチル エステル化、フェニル エステル化、カルボキシメチル エステル化、ジメチルアミノメチル エステル化、ピバロイルオキシメチル エステル化、エトキシカルボニルオキシエチル エステル化、アミド化又はメチルアミド化された化合物等である。)等が挙げられる。
本発明の化合物のプロドラッグは公知の方法によって化合物(1)から製造することができる。また、本発明の化合物のプロドラッグは、広川書店1990年刊「医薬品の開発」第7巻分子設計163頁〜198頁に記載されているような、生理的条件で化合物(1)に変化するものも含まれる。
本発明の一般式(1)で表される化合物の具体例としては、例えば、下記の化合物表1〜12に記載の化合物を挙げることができる。これらの化合物は、下記の[製造法1〜4]または実施例に記載の方法に従って合成することができる。表中のR、R、R、R、R、R、R、ArおよびArは、下記一般式(1a)に示される基を意味する。

次に、一般式(1)で表される化合物の代表的な製造法について説明する。本発明の化合物は種々の製造法により製造することができ、以下に示す製造法は一例であり、本発明はこれらに限定して解釈されるべきではない。なお、反応に際しては、必要に応じて置換基を適当な保護基で保護して行うことができ、保護基の種類は特に限定されない。

[製造法1]

[式中、Zは塩素原子または臭素原子等のハロゲン原子を意味する。R11は、カルボキシ基の保護基を意味し、R12は、アミノ基の保護基を意味する。尚、これらの「保護基」は、「保護基」であれば、各反応工程を経る間において同一であっても異なるものとなってもよい。Ar、Ar、およびR〜Rは前記と同義である。]
カルボキシ基の保護基としては、メチル基、エチル基、tert−ブチル基、ベンジル基等の置換、無置換のアルキル基もしくはアラルキル基が挙げられる。

化合物(4)の合成
標記立体配置を有する光学活性ジアミン化合物(3)を、二硫化炭素または1,1´−チオカルボニルジイミダゾールと反応させることにより得ることができる。ここで、反応に用いられる溶媒は、エタノール、テトラヒドロフラン、ジオキサン、アセトニトリル、ジメチルホルムアミド、ジクロロメタン、クロロホルム、トルエン等、または、これらの混合溶媒が挙げられ、特に限定されない。反応温度は、通常−78℃から100℃もしくは溶媒の沸点までの範囲であるが、好ましくは、室温付近から100℃までの範囲である。

化合物(5)の合成
化合物(4)を、化合物(A)と反応させることにより得ることができる。ここで、反応に用いられる溶媒は、エタノール、テトラヒドロフラン、ジオキサン、アセトニトリル、ジメチルホルムアミド、クロロホルム、トルエン等、または、これらの混合溶媒が挙げられ、特に限定されない。反応温度は、通常−78℃から100℃もしくは溶媒の沸点までの範囲であるが、好ましくは、室温付近から100℃までの範囲である。

化合物(6)の合成
11の脱保護工程である。
11の種類によって脱保護の反応条件は異なるが、加水分解すればよく、R11が、メチル基、エチル基、ベンジル基等の場合、化合物(5)を、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム、または、カリウムtert−ブトキシド等の塩基、あるいは塩酸、p−トルエンスルホン酸等と処理することにより得ることができる。ここで、反応に用いられる溶媒は、メタノール、エタノール、水、テトラヒドロフラン、ジオキサン等、または、これらの混合溶媒が挙げられるが、水と任意の比率で混合可能な有機溶媒が好ましい。反応温度は、通常−78℃から100℃もしくは溶媒の沸点までの範囲であるが、好ましくは、室温付近から100℃までの範囲である。R11がtert−ブチル基等の場合、化合物(5)を、トリフルオロ酢酸または塩酸等と処理することが望ましい。ここで、反応に用いられる溶媒は、ジクロロメタン、クロロホルム等、または、これらの混合溶媒が挙げられ、特に限定されない。反応温度は通常−78℃から100℃もしくは溶媒の沸点までの範囲であるが、好ましくは−20℃から室温付近までの範囲である。

化合物(7)の合成
化合物(6)を、塩化チオニル、塩化オキザリル、オキシ塩化リン、1−クロロ−N,N,2−トリメチル−1−プロペニルアミン等の酸ハロゲン化試薬と反応させることにより得ることができる。ここで、反応に用いられる溶媒は、ジクロロメタン、クロロホルム、トルエン等、または、これらの混合溶媒が挙げられ、特に限定されない。または、無溶媒で反応することができる。反応温度は、通常−78℃から100℃もしくは溶媒の沸点までの範囲であるが、好ましくは0℃から100℃までの範囲である。

化合物(8)の合成
化合物(7)と化合物(B)を塩基存在下、反応させることにより得ることができる。用いる塩基としては、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、4−ジメチルアミノピリジン、N−メチルモルホリン、ピリジン、2,6−ルチジン、ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エンのような有機塩基、または炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム等の無機塩基を挙げることができる。ここで、反応に用いられる溶媒としては、ジクロロメタン、クロロホルム、テトラヒドロフラン、酢酸エチル、トルエン等、または、これらの混合溶媒が挙げられ、特に限定されないが、乾燥させたものが好ましい。反応温度は、通常−78℃から100℃もしくは溶媒の沸点までの範囲であるが、好ましくは−10℃から室温付近までの範囲である。また別法として、本化合物(8)は、化合物(6)と化合物(B)を、縮合剤存在下に反応させても得ることができる。ここで、用いる縮合剤としては、N,N’−ジシクロヘキシルカルボジイミド、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド等を挙げることができ、反応に用いられる溶媒としては、ジクロロメタン、ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフラン、酢酸エチル等、または、これらの混合溶媒が挙げられ、特に限定されない。反応温度は、通常−78℃から100℃もしくは溶媒の沸点までの範囲であるが、好ましくは0℃から50℃までの範囲である。また、必要に応じてトリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、N−メチルモルホリン、または4−ジメチルアミノピリジン等の塩基を添加することができる。さらに、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール、N−ヒドロキシスクシンイミド等を反応促進剤として添加することも可能である。

化合物(9)の合成
上記、化合物(6)の製造法に用いた反応条件により、脱保護を行うことにより得ることができる。

化合物(1)の合成
上記、化合物(8)の製造法で別法として記載した、縮合剤を用いた反応条件により、化合物(9)と化合物(C)から得ることができる。また別法として、化合物(9)と化合物(C)を塩基存在下、1−クロロ−N,N,2−トリメチル−1−プロペニルアミン等の酸ハロゲン化試薬と反応させることにより得ることができる。ここで、用いる塩基としては、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、4−ジメチルアミノピリジン、N−メチルモルホリン、ピリジン、2,6−ルチジン、ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エンのような有機塩基、または炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム等の無機塩基を挙げることができる。反応に用いられる溶媒としては、ジクロロメタン、クロロホルム、トルエン等、または、これらの混合溶媒が挙げられ、特に限定されない。反応温度は、通常−78℃から100℃もしくは溶媒の沸点までの範囲であるが、好ましくは−20℃から50℃までの範囲である。

本発明化合物(1)は、以下の方法でも製造することができる。
[製造法2]

[式中、R12は、アミノ基の保護基を意味する。R〜R、RおよびRは前記と同義である。]
アミノ基の保護基としては、ベンジルオキシカルボニル基、tert−ブチルオキシカルボニル基、ベンジル基等が挙げられる。

化合物(10)の合成
上記製造法1で記載した、化合物(1)(化合物(9)と化合物(C)のアミド化)の製造法に用いた反応条件により、化合物(B’)と化合物(C)から得ることができる。

化合物(11)の合成
12の種類によって脱保護の反応条件は異なる。通常この分野で実施される反応条件で行えばよい。R12がベンジルオキシカルボニル基またはベンジル基等の場合、パラジウム炭素等の還元触媒を加え、水素雰囲気下、あるいはギ酸アンモニウム等の水素源共存下で反応させることにより、脱保護することができる。ここで、反応に用いられる溶媒としては、メタノール、エタノール等のアルコール類、テトラヒドロフラン、ジオキサン、酢酸エチル、水等、または、これらの混合溶媒が挙げられ、特に限定されない。反応温度は、通常−78℃から100℃もしくは溶媒の沸点までの範囲であるが、好ましくは、0℃から室温付近の温度である。また、R12がtert−ブチルオキシカルボニル基等の場合、トリフルオロ酢酸または塩酸等で処理することにより脱保護することができる。ここで、反応に用いられる溶媒としては、ジクロロメタン、クロロホルム、テトラヒドロフラン、ジオキサン、メタノール、エタノール、水等、または、これらの混合溶媒が挙げられ、特に限定されない。反応温度は、通常−78℃から100℃もしくは溶媒の沸点までの範囲であるが、好ましくは、0℃から室温付近の温度である。

化合物(1)の合成
上記製造法1で記載した化合物(8)(化合物(B)と化合物(6)または化合物(7)のアミド化)の製造法に用いた反応条件により、化合物(11)と化合物(6)または化合物(7)から得ることができる。

本発明化合物(1)のRが、通常保護基として用いられている、tert−ブトキシカルボニル基、ベンジルオキシカルボニル基またはトリフルオロアセチル基等の場合、上記製造法2で記載した化合物(11)の製造法(化合物(10)におけるR12の脱保護)に用いた反応条件、または、メタノールまたはエタノールと水の混合溶媒中、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウムおよび炭酸カリウム等の塩基で処理することにより、Rが水素原子である化合物(1)を得ることができる。さらに、Rが水素原子の場合、通常の有機化学的方法用いて、定義されている置換基に変換することができる。例えば、アルデヒド誘導体共存下、水素化シアノホウ素ナトリウムまたはトリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム等の還元剤で処理することにより、Rをアルキル基等に変換できる。また、トリエチルアミン等の塩基存在下、酸クロリド誘導体と反応させることにより、Rをアルカノイル基またはアルキルスルホニル基に変換することができる。

製造原料である化合物(3)は、文献(Synlett,1998,623またはUS2005/26916)記載の方法に従って合成できる。また,以下の方法でも合成できる。

[製造法3]

[式中、Zは塩素原子または臭素原子等のハロゲン原子を意味する。R13は、トリクロロエチルオキシスルホニル基、p−トルエンスルホニル基等を意味する。Ar、Ar、およびRは前記と同義である。]

化合物(13)の合成
化合物(12)とトリフェニルホスフィンまたは亜リン酸トリエチル等の、有機リン化合物との反応から得られるホスホニウム塩またはホスホン酸エステルを、アルキルリチウム、リチウムジイソプロピルアミド、リチウムビス(トリメチルシリル)アミド、水素化ナトリウム、カリウムtert−ブトキシド等の塩基で処理した後、化合物(D)と反応させることにより得ることができる。ここで、反応に用いられる溶媒としては、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、トルエン、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド等、または、これらの混合溶媒が挙げられ、特に限定されないが、乾燥させたものが好ましい。反応温度は、通常−78℃から100℃もしくは溶媒の沸点までの範囲であるが、好ましくは、−78℃から室温までの範囲である。

化合物(14)の合成
化合物(14)は、種々の文献(例えば、Tetrahedron Lett.,2005,46,4031、J.Am.Chem.Soc.,2002,124,136672、J.Am.Chem.Soc.,2001,123,7707、Synlett,2004,525、または特開2000―72743)で報告されている合成法に準じて合成できる。例えば、化合物(13)と、アルコキシスルホンアミド誘導体またはアリールスルホンアミド誘導体を、ロジウム触媒存在下、酢酸ヨードソベンゼン等の酸化剤、および酸化マグネシウム等の塩基を添加し、反応させることにより得ることができる。ここで、反応に用いられる溶媒としては、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、トルエン、アセトニトリル等、または、これらの混合溶媒が挙げられ、特に限定されないが、乾燥したものが好ましい。反応温度は、通常−78℃から100℃もしくは溶媒の沸点までの範囲であるが、好ましくは、−20℃から80℃までの範囲である。

化合物(15)の合成
化合物(14)を、アンモニア水と処理することにより得ることができる。ここで、反応に用いられる溶媒としては、メタノール、エタノール、水、テトラヒドロフラン、ジオキサン等、または、これらの混合溶媒が挙げられ、特に限定されないが、水と任意の比率で混合可能な有機溶媒が好ましい。反応温度は、通常−78℃から100℃もしくは溶媒の沸点までの範囲であるが、好ましくは、室温から80℃までの範囲である。

化合物(3)の合成
化合物(15)を、塩酸、硫酸、またはトリフルオロ酢酸等で処理することにより得ることができる。ここで、反応に用いられる溶媒としては、メタノール、エタノール、水、テトラヒドロフラン、ジオキサン等、または、これらの混合溶媒が挙げられ、特に限定されないが、水と任意の比率で混合可能な有機溶媒が好ましい。反応温度は、通常−78℃から100℃もしくは溶媒の沸点までの範囲であるが、好ましくは、室温から80℃までの範囲である。

[製造法4]
[式中、R11は、カルボキシル基の保護基を意味し、Zは塩素原子または臭素原子等ハロゲン原子を意味する。Ar、Ar、およびRは前記と同義である。]

化合物(16)の合成
化合物(D)を、シアン化カリウムまたはシアン化ナトリウム、塩化アンモニウムおよびアンモニア水との反応(Strecker反応)により得られるアミノニトリル体を、塩酸あるいは硫酸等の鉱酸、またはp−トルエンスルホン酸あるいはメタンスルホン酸等の有機酸と処理することにより得ることができる。ここで、反応に用いられる溶媒としては、メタノール、エタノール、水、テトラヒドロフラン、ジオキサン等、または、これらの混合溶媒が挙げられる、特に限定されない。反応温度は、通常−20℃から100℃もしくは溶媒の沸点までの範囲であるが、好ましくは、室温付近から100℃までの範囲である。

化合物(17)の合成
化合物(16)の、カルボキシル基およびアミノ基の保護は、それぞれ常法により得ることができる。ここで、保護基導入の順序は特に限定されない。以下、各反応について述べる。エステル化は、メタノールまたはエタノール等のR11に対応する低級アルコール中、塩化水素、硫酸、または塩化チオニル等のハロゲン化試薬で処理することにより得ることができる。反応温度は、通常−78℃から100℃もしくは溶媒の沸点までの範囲であるが、好ましくは、0℃から100℃までの範囲である。また、アミノ基のtert−ブトキシカルボニル化は、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、または4−ジメチルアミノピリジン等の塩基存在下、二炭酸ジ−tert-ブチルと反応させることにより得ることができる。ここで、反応に用いられる溶媒としては、ジクロロメタン、クロロホルム、テトラヒドロフラン、酢酸エチル、アセトニトリル、トルエン等、または、これらの混合溶媒が挙げられ、特に限定されないが、乾燥させたものが好ましい。反応温度は、通常−78℃から100℃もしくは溶媒の沸点までの範囲であるが、好ましくは0℃から100℃までの範囲である。

化合物(18)の合成
化合物(17)のエステル基の還元は、水素化リチウムアルミニウム等の禁水性試薬を用いた反応では、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン等の非プロトン性溶媒中、室温以下の温度(好ましくは−40℃から0℃)において反応させることによりアルコール体を得ることができる。また、水素化ホウ素ナトリウム等を用いて行う場合は、メタノール、エタノール、水等のプロトン性溶媒、または、これらと上記非プロトン性溶媒との混合溶媒を用いて、室温以下の温度(好ましくは−20℃から室温付近)において反応させることにより同様にアルコール体を得ることができる。このようにして得られたアルコール体は、クロム酸[クロロクロム酸ピリジニウム(PCC),ニクロム酸ピリジニウム(PDC)等]、ジメチルスルホキシドと塩化オキサリル(Swern酸化)、ジメチルスルホキシドと無水酢酸、ジメチルスルホキシドと三酸化硫黄ピリジン錯体、1,1,1−トリアセトキシ−1,1−ジヒドロ−1,2−ベンズヨードキソル−3(1H)−オン(Dess−Martin試薬)、または2,2,6,6−テトラメチル−1−ピペリジニルオキシ(TEMPO)と次亜塩素酸等の酸化剤と反応させることにより、化合物(18)を得ることができる。ここで、反応に用いられる溶媒としては、ジクロロメタン、クロロホルム、テトラヒドロフラン、酢酸エチル、ジメチルスルホキシド、水、トルエン等、または、これらの混合溶媒が挙げられ、特に限定されない。反応温度は、通常−78℃から100℃もしくは溶媒の沸点までの範囲であるが、好ましくは−78℃から室温付近までの範囲である。

化合物(19)の合成
化合物(18)を、アリールリチウム化合物(ArLi)またはグリニャール試薬(ArMgZ)と反応させることにより得ることができる。対応するアリールリチウム化合物またはグリニャール試薬は、市販品であるか、または常法に従い、合成することができる。対応するアリールハロゲン化物と金属マグネシウムからグリニャール試薬を合成することができ、対応するアリールハロゲン化物と市販されているアルキルリチウム試薬等から、ハロゲン−メタル交換により、有機リチウム試薬を合成することができる。
ここで、反応に用いられる溶媒としては、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、トルエン等、またはこれらの混合溶媒が挙げられ、特に限定されないが、乾燥させたものが好ましい。反応温度は、通常−78℃から100℃もしくは溶媒の沸点までの範囲であるが、好ましくは−78℃から室温付近までの範囲である。

化合物(20)の合成
上記化合物(19)の製造法に記載した、酸化反応の反応条件を適宜選択して用いることにより得ることができる。

化合物(21)の合成
上記製造法2で記載した化合物(11)の製造法において、R12がtert−ブチルオキシカルボニル基である場合の反応条件を用いることにより得ることができる。

化合物(22)の合成
化合物(21)を、スルファミドと1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エン等の塩基存在下、加熱することにより得ることができる。ここで、反応に用いられる溶媒としては、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、酢酸エチル、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、エチレングリコール、アセトニトリル、トルエン等、またはこれらの混合溶媒が挙げられ、特に限定されない。反応温度は、通常−78℃から180℃もしくは溶媒の沸点までの範囲であるが、好ましくは70℃から150℃までの範囲である。

化合物(23)の合成
化合物(22)を、上記化合物(18)の製造法に記載した、還元反応の反応条件を適宜選択して用いることにより得ることができる。

化合物(3)の合成
化合物(23)を、文献(Synlett,1998,623−624,US2005/0026916)に記載されている方法に準じて合成することができる。また別法として、化合物(23)を、ピリジンまたはエチレンジアミン等の塩基存在下、加水分解することにより得ることができる。ここで、反応に用いられる溶媒としては、メタノール、エタノール、水、テトラヒドロフラン、ジオキサン、エチレングリコール等、または、これらの混合溶媒が挙げられるが、水と任意の比率で混合可能な有機溶媒が好ましい。反応温度は、通常0℃から180℃もしくは溶媒の沸点までの範囲であるが、好ましくは60℃から120℃の範囲である。
上記製造法により得た、ラセミ体化合物(3)は、文献(US2005/26916,特開2005―75754,またはTetrahedron Asymmetry,1995,6,3)記載の方法に準じて、光学分割することができる。例えば、ラセミ体化合物(3)を、メタノールまたはエタノールと水の混合溶媒中、光学分割剤としてL−(+)−酒石酸等と処理することにより、酒石酸塩を結晶として得ることができる。この酒石酸塩を、水酸化ナトリウム等の塩基で処理することにより、表記立体配置を有する光学活性ジアミン(3)が得られる。
製造原料である化合物(A)は、市販品であるか、または文献(Tetrahedron Asymmetry,1995,6,2199)記載の方法に従って合成できる。
製造原料である化合物(B)および(C)は、市販品であるか、または参考例記載の方法に従って合成できる。
製造原料である化合物(D)は、市販品であるか、または種々文献(例えば、J.,Med.,Chem.,2000,43,4781)記載の方法に従って合成できる。
本発明の1つの実施形態において、本発明の化合物は、p53とMdm2との結合を阻害し、Mdm2によるp53のユビキチン化を阻害するので、p53とMdm2の結合阻害剤および/またはMdm2ユビキチンリガーゼ阻害剤として使用することができる。
p53とMdm2の結合状態は、蛋白質間の結合状態を調べるために当業者に通常用いられる方法(例えば、免疫学的手法または表面プラズモン共鳴技術等)を用いて検出することができる。免疫学的手法を用いてMdm2とp53の結合状態を調べる方法としては、例えば、免疫沈降法またはELISA(Enzyme−Linked Immuno Sorbent Assay)が挙げられる。このような免疫学的手法に用いる抗体は、Mdm2および/またはp53を直接検出することができる抗Mdm2抗体および/または抗p53抗体であってもよいし、Mdm2および/またはp53をタグ(例えば、GSTタグまたはヒスチジンタグ)等で標識する場合は、標識に適した抗体(例えば抗GST抗体または抗ヒスチジン抗体)を用いればよい。免疫学的手法を用いてp53とMdm2の結合状態を調べる方法は、例えば、国際公開第2003/51359号パンフレット、国際公開第2003/51360号パンフレット、米国特許出願公開第2004/259867号明細書または米国特許出願公開第2004/259884号明細書または国際公開第2005/110996号パンフレットに記載されている。表面プラズモン共鳴技術を用いてp53とMdm2の結合状態を調べる方法については、例えば、Science、第303巻、844−848頁、2004年に記載されている。
p53に対するMdm2のユビキチンリガーゼ活性は、当業者に通常用いられるユビキチンリガーゼアッセイを用いて調べることができる。ユビキチンリガーゼ活性は、例えば、ユビキチン活性化酵素(E1)、ユビキチン結合酵素(E2)およびユビキチンリガーゼ(E3)(Mdm2)によるp53のユビキチン化を、試験化合物の存在下と非存在下とで比較することによって検出することができる(例えば、国際公開第2001/75145号パンフレットまたは国際公開第2003/76608号パンフレット)。
別の実施形態において、本発明の化合物は、p53転写活性化ドメインへのMdm2の結合を阻害することにより、Mdm2によって抑制されていたp53の転写因子としての機能を回復させるので、p53転写活性抑制の阻害剤として使用することができる。p53転写活性抑制の阻害剤は、例えば、試験化合物の存在下または非存在下において、p53によって転写が制御される蛋白質(例えば、p21Waf1/Cip1)のmRNA量または蛋白質量を当業者に通常用いられるmRNA測定法(例えば、ノーザンブロット法)または蛋白質測定法(例えば、ウエスタンブロット法)を用いて測定し、試験化合物の存在下における該mRNA量または蛋白質量が試験化合物の非存在下における場合と比較して増加している場合に、該試験化合物をp53転写活性抑制の阻害剤として選択することにより得ることができる。また、p53転写活性抑制の阻害剤は、p53応答配列を含むレポーター遺伝子のレポーター活性を指標としたレポーターアッセイにより同定することもできる。
別の実施形態において、本発明の化合物は、Mdm2によるp53のユビキチン化を阻害し、p53のプロテアソームにおける分解を防ぐので、p53分解の阻害剤として使用することができる。p53分解の阻害剤は、例えば、試験化合物の存在下または非存在下において、p53の蛋白質量を当業者に通常用いられる蛋白質測定法(例えば、ウエスタンブロット法)を用いて測定し、試験化合物の存在下における該蛋白質量が試験化合物の非存在下における場合と比較して増加している場合に、該試験化合物をp53分解の阻害剤として選択することにより得ることができる。
別の実施形態において、本発明の化合物は、Mdm2とp53の結合阻害および/またはMdm2によるp53ユビキチン化の阻害により、p53の癌抑制遺伝子としての機能を正常化させるので、抗腫瘍剤として使用することができる。
細胞の増殖阻害活性は、当業者に通常用いられる増殖阻害試験法を用いて調べることができる。細胞の増殖阻害活性は、例えば、下記の試験例2に記載されるように、試験化合物の存在下または非存在下における細胞(例えば、腫瘍細胞)の増殖の程度を比較することによって実施することができる。増殖の程度は、例えば、生細胞を測定する試験系を用いて調べることができる。生細胞の測定方法としては、例えば、[H]−チミジンの取り込み試験、BrdU法またはMTTアッセイ等が挙げられる。
また、in vivoでの抗腫瘍活性は、当業者に通常用いられる抗腫瘍試験法を用いて調べることができる。例えば、マウス、ラット等に各種腫瘍細胞を移植し、移植細胞の生着が確認された後に、本発明の化合物を経口投与、静脈内投与等し、数日〜数週間後に、薬剤無投与群における腫瘍増殖と化合物投与群における腫瘍増殖とを比較することにより本発明のin vivoでの抗腫瘍活性を確認することができる。
本発明の化合物は、腫瘍または癌、例えば、肺癌、消化器癌、卵巣癌、子宮癌、乳癌、肝癌、頭頚部癌、血液癌、腎癌または睾丸腫瘍等、より好ましくは、肺癌、乳癌、前立腺癌、大腸癌、急性骨髄性白血病、悪性リンパ腫、網膜芽細胞腫、神経芽細胞腫および肉腫の治療に使用することができるがこれらの癌に限定されない。
本発明の医薬組成物は、本発明の化合物と薬学的に許容し得る担体を含み、静脈内注射、筋肉内注射、皮下注射等の各種注射剤として、あるいは、経口投与または経皮投与等の種々の方法によって投与することができる。薬学的に許容し得る担体とは、本発明の化合物または本発明の化合物を含む組成物を、ある器官または臓器から他の器官または臓器に輸送することに関与する、薬学的に許容される材料(例えば、賦形剤、希釈剤、添加剤、溶媒等)を意味する。
製剤の調製方法としては投与法に応じ適当な製剤(例えば、経口剤または注射剤)を選択し、通常用いられている各種製剤の調製法にて調製できる。経口剤としては、例えば、錠剤、散剤、顆粒剤、カプセル剤、丸剤、トローチ剤、溶液剤、シロップ剤、エリキシル剤、乳剤、または油性ないし水性の懸濁液等を例示できる。経口投与の場合では遊離体のままでも、塩の型のいずれでもよい。水性製剤は薬学的に許容される酸と酸付加物を形成させるか、ナトリウム等のアルカリ金属塩とすることで調製できる。注射剤の場合は製剤中に安定剤、防腐剤または溶解補助剤等を使用することもできる。これらの補助剤等を含むこともある溶液を容器に収納後、凍結乾燥等によって固形製剤として用時調製の製剤としてもよい。また、一回投与量を一の容器に収納してもよく、また複数回投与量を一の容器に収納してもよい。
固形製剤としては、例えば、錠剤、散剤、顆粒剤、カプセル剤、丸剤、またはトローチ剤が挙げられる。これらの固形製剤は、本発明の化合物とともに薬学的に許容し得る添加物を含んでもよい。添加物としては、例えば、充填剤類、増量剤類、結合剤類、崩壊剤類、溶解促進剤類、湿潤剤類または滑沢剤類が挙げられ、これらを必要に応じて選択して混合し、製剤化することができる。
液体製剤としては、例えば、溶液剤、シロップ剤、エリキシル剤、乳剤、または懸濁剤が挙げられる。これらの液体製剤は、本発明の化合物とともに薬学的に許容し得る添加物を含んでもよい。添加物としては、例えば、懸濁化剤または乳化剤が挙げられ、これらを必要に応じて選択して混合し、製剤化することができる。
本発明の化合物は、哺乳類、特にヒトの癌治療に用いることができる。投与量および投与間隔は、疾患の場所、患者の身長、体重、性別または病歴によって、医師の判断により適宜選択され得る。本発明の化合物をヒトに投与する場合、投与量の範囲は、1日当たり、約0.01mg/kg体重〜約500mg/kg体重、好ましくは、約0.1mg/kg体重〜約100mg/kg体重である。ヒトに投与する場合、好ましくは、1日あたり1回、あるいは2から4回に分けて投与され、適当な間隔で繰り返すのが好ましい。また、1日量は、医師の判断により必要によっては上記の量を超えてもよい。
本発明の化合物は他の抗腫瘍剤と併用して用いてもよい。例えば、抗腫瘍抗生物質、抗腫瘍性植物成分、BRM(生物学的応答性制御物質)、ホルモン、ビタミン、抗腫瘍性抗体、分子標的薬、その他の抗腫瘍剤等が挙げられる。
より具体的に、アルキル化剤としては、例えば、ナイトロジェンマスタード、ナイトロジェンマスタードN − オキシドもしくはクロラムブチル等のアルキル化剤、カルボコンもしくはチオテパ等のアジリジン系アルキル化剤、ディブロモマンニトールもしくはディブロモダルシトール等のエポキシド系アルキル化剤、カルムスチン、ロムスチン、セムスチン、ニムスチンハイドロクロライド、ストレプトゾシン、クロロゾトシンもしくはラニムスチン等のニトロソウレア系アルキル化剤、ブスルファン、トシル酸インプロスルファンまたはダカルバジン等が挙げられる。
各種代謝拮抗剤としては、例えば、6−メルカプトプリン、6−チオグアニンもしくはチオイノシン等のプリン代謝拮抗剤、フルオロウラシル、テガフール、テガフール・ウラシル、カルモフール、ドキシフルリジン、ブロクスウリジン、シタラビン若しくはエノシタビン等のピリミジン代謝拮抗剤、メトトレキサートもしくはトリメトレキサート等の葉酸代謝拮抗剤等が挙げられる。
抗腫瘍性抗生物質としては、例えば、マイトマイシンC、ブレオマイシン、ペプロマイシン、ダウノルビシン、アクラルビシン、ドキソルビシン、ピラルビシン、THP−アドリアマイシン、4 ’−エピドキソルビシンもしくはエピルビシン等のアントラサイクリン系抗生物質抗腫瘍剤、クロモマイシンA 3 またはアクチノマイシンD 等が挙げられる。
抗腫瘍性植物成分としては、例えば、ビンデシン、ビンクリスチン若しくはビンブラスチン等のビンカアルカロイド類、パクリタキセル、ドセタキセル等のタキサン類、またはエトポシドもしくはテニポシド等のエピポドフィロトキシン類が挙げられる。
BRMとしては、例えば、腫瘍壊死因子またはインドメタシン等が挙げられる。
ホルモンとしては、例えば、ヒドロコルチゾン、デキサメタゾン、メチルプレドニゾロン、プレドニゾロン、プラステロン、ベタメタゾン、トリアムシノロン、オキシメトロン、ナンドロロン、メテノロン、ホスフェストロール、エチニルエストラジオール、クロルマジノンまたはメドロキシプロゲステロン等が挙げられる。
ビタミンとしては、例えば、ビタミンCまたはビタミンA等が挙げられる。
抗腫瘍性抗体、分子標的薬としては、トラスツズマブ、リツキシマブ、セツキシマブ、ニモツズマブ、デノスマブ、ベバシズマブ、インフリキシマブ、メシル酸イマチニブ、ゲフィチニブ、エルロチニブ、スニチニブ、ラパチニブ、ソラフェニブ等が挙げられる。
その他の抗腫瘍剤としては、例えば、シスプラチン、カルボプラチン、オキサリプラチン、タモキシフェン、カンプトテシン、イホスファミド、シクロホスファミド、メルファラン、L−アスパラギナーゼ、アセクラトン、シゾフィラン、ピシバニール、プロカルバジン、ピポブロマン、ネオカルチノスタチン、ヒドロキシウレア、ウベニメクスまたはクレスチン等が挙げられる。
本発明には、本発明化合物又はその塩を投与することを特徴とする癌の予防方法及び/または治療方法も含まれる。
さらに、本発明には、前記医薬を製造するための本発明の化合物、その塩又はそれらの溶媒和物の使用も含まれる。
以下に示す実施例によって本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではなく、これらはいかなる意味においても限定的に解釈されない。また、本明細書において、特に記載のない試薬、溶媒および出発材料は、市販の供給源から容易に入手可能である。
実施例1
工程1:7−[(4R)−1−{[(5R,6S)−5−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)−6−(6−クロロピリジン−3−イル)−3−イソプロピル−6−メチル−5,6−ジヒドロイミダゾ[2,1−b][1,3]チアゾール−2−イル]カルボニル}−4−フルオロ−L−プロリル]−4−(トリフルオロアセチル)−4,7−ジアザスピロ[2.5]オクタン
参考例1の工程13で得た化合物(470mg,1.00mmol)の1,2−ジクロロエタン(10ml)懸濁液に、塩化チオニル(0.50ml)、ジメチルホルムアミド(2滴)を加え、70℃にて1時間加熱撹拌後、溶媒を減圧濃縮した。得られた残さをテトラヒドロフラン(10ml)に溶解し、氷冷下、参考例3の工程2で得た化合物(380mg,1.20mmol)およびトリエチルアミン(0.42ml,3.00mmol)のテトラヒドロフラン(10ml)溶液に滴下し、室温にて20時間撹拌した。酢酸エチルで希釈し、有機層を飽和重曹水、飽和食塩水の順に洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧留去し、得られた残さをNH−シリカゲルカラムクロマトグラフィー[n−ヘキサン:酢酸エチル=1:5(v/v)]にて精製し、標記化合物(399mg,51%)を無色固体として得た。
H−NMR(400MHz,DMSO−d,90℃)δ:0.93(3H,d,J=7.1Hz),0.93(3H,d,J=7.1Hz),0.98−1.12(4H,m),1.77(3H,s),2.05−2.15(1H,m),2.54−2.60(1H,m),2.61−2.67(1H,m),3.49−3.57(2H,m),3.63−3.83(5H,m),3.87−3.97(1H,m),5.06−5.09(1H,m),5.36(1H,d,J=53.7Hz),5.51(1H,s),6.73−6.77(1H,m),6.91−6.97(1H,m),7.17(1H,d,J=8.3Hz),7.34(1H,t,J=7.9Hz),7.65(1H,dd,J=8.3,2.7Hz),8.26(1H,d,J=2.4Hz).
MS(ESI)m/z:771[(M+H)].

工程2:7−[(4R)−1−{[(5R,6S)−5−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)−6−(6−クロロピリジン−3−イル)−3−イソプロピル−6−メチル−5,6−ジヒドロイミダゾ[2,1−b][1,3]チアゾール−2−イル]カルボニル}−4−フルオロ−L−プロリル]−4,7−ジアザスピロ[2.5]オクタン
上記工程1で得た化合物(390mg,0.51mmol)を10%含水メタノール(8ml)に溶解し、炭酸カリウム(400mg,2.89mmol)を加え、40℃にて2時間加熱撹拌した。溶媒を減圧濃縮後、得られた残さを酢酸エチルで希釈し、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧留去し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー[クロロホルム:メタノール=15:1(v/v)]より精製し、標記化合物(190mg,55%)を無色固体として得た。
H−NMR(400MHz,DMSO−d,90℃)δ:0.44−0.52(4H,m),0.93(3H,d,J=6.8Hz),0.94(3H,d,J=6.8Hz),1.78(3H,s),2.05−2.15(1H,m),2.56−2.64(1H,m),2.61−2.69(1H,m),2.73−2.79(2H,m),3.31−3.39(2H,m),3.43−3.50(2H,m),3.74(1H,dd,J=35.8,12.1Hz),3.91(1H,dd,J=19.2,12.6Hz),5.02−5.06(1H,m),5.35(1H,d,J=53.7Hz),5.52(1H,s),6.73−6.78(1H,m),6.92−6.99(1H,m),7.18(1H,dd,J=8.3,0.7Hz),7.35(1H,t,J=8.1Hz),7.66(1H,dd,J=8.3,2.7Hz),8.27(1H,d,J=2.4Hz).
MS(ESI)m/z:675[(M+H)].
元素分析:C3234ClS・0.25HOとして
理論値:C,56.51;H,5.11;N,12.36;F,5.59;Cl,10.43;S,4.71.
実測値:C,56.33;H,5.10;N,12.20;F,5.55;Cl,10.21;S,4.73.

実施例2
工程1:(6S)−7−[(4R)−1−{[(5R,6S)−5−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)−6−(6−クロロピリジン−3−イル)−3−イソプロピル−6−メチル−5,6−ジヒドロイミダゾ[2,1−b][1,3]チアゾール−2−イル]カルボニル}−4−フルオロ−L−プロリル]−6−メチル−4−(トリフルオロアセチル)−4,7−ジアザスピロ[2.5]オクタン
参考例1の工程13で得た化合物(200mg,0.43mmol)および参考例5の工程2で得た化合物(159mg,0.47mmol)のジメチルホルムアミド(3ml)溶液に、トリエチルアミン(0.12ml,0.86mmol)、1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド塩酸塩(100mg,0.52mmol)および1−ヒドロキシベンゾトリアゾール(53mg,0.43mmol)を加え室温にて24時間撹拌した。反応液を酢酸エチルにて希釈し、飽和重曹水、水、飽和食塩水の順に洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧留去し、得られた残さをシリカゲルカラムクロマトグラフィー[n−ヘキサン:酢酸エチル=1:1(v/v)]にて精製し、標記化合物(286mg,85%)を淡黄色固体として得た。
H−NMR(400MHz,DMSO−d,100℃)δ:0.72−0.74(2H,m),0.92(3H,d,J=7.1Hz),0.96(3H,d,J=7.1Hz),1.12(3H,brd,J=6.1Hz),1.30(1H,m),1.49(1H,m),1.78(3H,s),2.17(1H,m),2.58−2.65(2H,m),3.54−3.57(3H,m),3.78−3.92(3H,m),4.69(1H,m),5.01(1H,m),5.39(1H,d,J=53.1Hz),5.51(1H,s),6.76(1H,d,J=8.3Hz),6.95(1H,d,J=8.3Hz),7.17(1H,d,J=8.3Hz),7.34(1H,t,J=8.3Hz),7.65(1H,dd,J=8.3,2.7Hz),8.26(1H,d,J=2.7Hz).
MS(ESI)m/z:785[(M+H)].

工程2:(6S)−7−[(4R)−1−{[(5R,6S)−5−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)−6−(6−クロロピリジン−3−イル)−3−イソプロピル−6−メチル−5,6−ジヒドロイミダゾ[2,1−b][1,3]チアゾール−2−イル]カルボニル}−4−フルオロ−L−プロリル]−6−メチル−4,7−ジアザスピロ[2.5]オクタン
上記工程1で得た化合物を、実施例1の工程2と同様に反応させ、標記化合物を無色固体として得た。
H−NMR(400MHz,DMSO−d,100℃)δ:0.35−0.41(2H,m),0.57−0.59(2H,m),0.92(3H,d,J=7.1Hz),0.95(3H,d,J=7.1Hz),1.21−1.22(3H,brd,J=5.6Hz),1.28(1H,m),1.78(3H,s),2.14(1H,m),2.55−2.66(3H,m),3.21−3.44(2H,m),3.75(1H,ddd,J=36.6,12.8,2.9Hz),3.92(1H,dd,J=18.2,12.8Hz),4.33(1H,m),4.97(1H,m),5.36(1H,d,J=52.9Hz),5.50(1H,s),6.75(1H,d,J=8.3Hz),6.95(1H,d,J=8.3Hz),7.17(1H,dd,J=8.3,0.6Hz),7.34(1H,t,J=8.3Hz),7.65(1H,dd,J=8.3,2.4Hz),8.26(1H,dd,J=2.4,0.6Hz).
MS(ESI)m/z:689[(M+H)].
元素分析:C3336ClS・1.25HOとして
理論値:C,55.65;H,5.45;N,11.80.
実測値:C,55.25;H,5.23;N,11.32.

実施例3
工程1:(6R)−7−[(4R)−1−{[(5R,6S)−5−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)−6−(6−クロロピリジン−3−イル)−3−イソプロピル−6−メチル−5,6−ジヒドロイミダゾ[2,1−b][1,3]チアゾール−2−イル]カルボニル}−4−フルオロ−L−プロリル]−6−メチル−4−(トリフルオロアセチル)−4,7−ジアザスピロ[2.5]オクタン
参考例1の工程13で得た化合物を、参考例5の工程2で得た化合物の代わりに参考例7の工程2で得た化合物を用いて、実施例2の工程1と同様に反応させ、標記化合物を無色固体として得た。
H−NMR(400MHz,DMSO−d,100℃)δ:0.71−0.73(1H,m),0.89−0.92(1H,m),0.93(6H,d,J=7.1Hz),1.10−1.13(3H,m),1.30−1.32(1H,m),1.47−1.49(1H,m),1.77(3H,s),2.06−2.08(1H,m),2.61−2.68(1H,m),3.51−3.54(3H,m),3.71−3.81(1H,m),3.90−3.95(2H,m),4.61(1H,brs),5.04(1H,t,J=8.1Hz),5.34(1H,d,J=54.0Hz),5.50(1H,s),6.74(1H,d,J=7.8Hz),6.93(1H,d,J=7.8Hz),7.16(1H,dd,J=8.3,0.7Hz),7.33(1H,t,J=7.8Hz),7.64(1H,dd,J=8.3,2.4Hz),8.25(1H,t,J=1.3Hz).

工程2:(6R)−7−[(4R)−1−{[(5R,6S)−5−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)−6−(6−クロロピリジン−3−イル)−3−イソプロピル−6−メチル−5,6−ジヒドロイミダゾ[2,1−b][1,3]チアゾール−2−イル]カルボニル}−4−フルオロ−L−プロリル]−6−メチル−4,7−ジアザスピロ[2.5]オクタン
上記工程1で得た化合物を、実施例1の工程2と同様に反応させ、標記化合物を無色固体として得た。
H−NMR(400MHz,DMSO−d,100℃)δ:0.35−0.37(2H,m),0.55−0.57(2H,m),0.92(3H,d,J=7.1Hz),0.93(3H,d,J=7.1Hz),1.26(3H,brs),1.76(3H,s),1.99−2.02(1H,m),2.32−2.34(1H,m),2.61−2.68(3H,m),2.86−2.92(1H,m),3.30−3.32(1H,m),3.72(1H,dd,J=36.3,11.9Hz),3.90(1H,dd,J=19.9,12.8Hz),4.17−4.20(1H,m),5.00(1H,t,J=8.0Hz),5.32(1H,d,J=53.1Hz),5.48(1H,s),6.73(1H,d,J=8.3Hz),6.92(1H,d,J=8.3Hz),7.15(1H,d,J=8.3Hz),7.31(1H,t,J=7.9Hz),7.63(1H,dd,J=8.3,2.7Hz),8.24(1H,d,J=2.7Hz).
MS(ESI)m/z:689[(M+H)].
元素分析:C3336ClS・1.25HOとして
理論値:C,55.65;H,5.45;N,11.80.
実測値:C,55.26;H,5.19;N,11.85.

実施例4
工程1:(6S)−7−[(4R)−1−{[(5R,6S)−5−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)−6−(6−クロロピリジン−3−イル)−3−イソプロピル−6−メチル−5,6−ジヒドロイミダゾ[2,1−b][1,3]チアゾール−2−イル]カルボニル}−4−フルオロ−L−プロリル]−6−エチル−4−(トリフルオロアセチル)−4,7−ジアザスピロ[2.5]オクタン
参考例1の工程13で得た化合物を、参考例5の工程2で得た化合物の代わりに参考例9の工程2で得た化合物を用いて、実施例2の工程1と同様に反応させ、標記化合物を無色固体として得た。
H−NMR(400MHz,DMSO−d,90℃)δ:0.67−0.74(2H,m),0.80−0.85(3H,m),0.91(3H,d,J=7.1Hz),0.94(3H,d,J=6.8Hz),1.25−1.33(1H,m),1.43−1.53(3H,m),1.77(3H,s),2.17−2.27(2H,m),2.55−2.63(1H,m),3.37−3.97(6H,m),4.06−4.13(1H,m),4.49−4.53(1H,m),5.40(1H,d,J=52.2Hz),5.51(1H,s),6.72−6.78(1H,m),6.92−6.99(1H,m),7.17(1H,d,J=8.3Hz),7.34(1H,t,J=8.1Hz),7.65(1H,dd,J=8.4,2.6Hz),8.26(1H,d,J=2.2Hz).
MS(ESI)m/z:799[(M+H)].

工程2:(6S)−7−[(4R)−1−{[(5R,6S)−5−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)−6−(6−クロロピリジン−3−イル)−3−イソプロピル−6−メチル−5,6−ジヒドロイミダゾ[2,1−b][1,3]チアゾール−2−イル]カルボニル}−4−フルオロ−L−プロリル]−6−エチル−4,7−ジアザスピロ[2.5]オクタン
上記工程1で得た化合物を、実施例1の工程2と同様に反応させ、標記化合物を無色固体として得た。
H−NMR(400MHz,DMSO−d,90℃)δ:0.31−0.39(2H,m),0.50−0.58(2H,m),0.78−0.84(3H,m),0.91(3H,d,J=7.3Hz),0.93(3H,d,J=7.1Hz),1.65−1.73(2H,m),1.77(3H,s),2.09−2.22(1H,m),2.30−2.36(1H,m),2.56−2.63(1H,m),2.72−2.77(2H,m),3.46−3.58(2H,m),3.70−3.95(2H,m),4.12−4.20(1H,m),4.89−4.95(1H,m),5.37(1H,d,J=53.2Hz),5.50(1H,s),6.72−6.79(1H,m),6.91−6.99(1H,m),7.17(1H,d,J=8.3Hz),7.34(1H,t,J=7.9Hz),7.65(1H,dd,J=8.4,2.6Hz),8.26(1H,d,J=2.4Hz).
MS(ESI)m/z:703[(M+H)].
元素分析:C3438ClS・0.25HOとして
理論値:C,57.66;H,5.48;N,11.87;F,5.37;Cl,10.01;S,4.53.
実測値:C,57.56;H,5.49;N,11.74;F,5.32;Cl,9.78;S,4.49.

実施例5
(6R)−7−[(4R)−1−{[(5R,6S)−5−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)−6−(6−クロロピリジン−3−イル)−3−イソプロピル−6−メチル−5,6−ジヒドロイミダゾ[2,1−b][1,3]チアゾール−2−イル]カルボニル}−4−フルオロ−L−プロリル]−6−エチル−4−(トリフルオロアセチル)−4,7−ジアザスピロ[2.5]オクタン
参考例1の工程13で得た化合物を、参考例5の工程2で得た化合物の代わりに参考例11の工程2で得た化合物を用いて、実施例2の工程1と同様に反応させ、標記化合物を無色固体として得た。
H−NMR(400MHz,DMSO−d,90℃)δ:0.69−0.75(2H,m),0.79−0.86(3H,m),0.94(6H,d,J=7.1Hz),1.05−1.14(1H,m),1.26−1.33(1H,m),1.45−1.53(3H,m),1.78(3H,s),1.92−2.12(1H,m),2.60−2.70(1H,m),3.27−3.49(2H,m),3.64−3.84(2H,m),3.89−3.99(1H,m),4.14−4.25(1H,m),4.58−4.64(1H,m),5.06−5.12(1H,m),5.35(1H,d,J=55.7Hz),5.52(1H,s),6.74−6.79(1H,m),6.92−6.98(1H,m),7.18(1H,d,J=8.3Hz),7.35(1H,t,J=7.9Hz),7.66(1H,dd,J=8.2,2.3Hz),8.27(1H,d,J=2.2Hz).
MS(ESI)m/z:799[(M+H)].
元素分析:C3637ClS・0.5H
理論値:C,53.47;H,4.74;N,10.39;F,11.75;Cl,8.77;S,3.97.
実測値:C,52.97;H,4.52;N,10.37;F,12.45;Cl,7.90;S,3.94.

実施例6
(6R)−7−[(4R)−1−{[(5R,6S)−5−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)−6−(6−クロロピリジン−3−イル)−3−イソプロピル−6−メチル−5,6−ジヒドロイミダゾ[2,1−b][1,3]チアゾール−2−イル]カルボニル}−4−フルオロ−L−プロリル]−6−エチル−4,7−ジアザスピロ[2.5]オクタン
実施例5で得た化合物を、実施例1の工程2と同様に反応させ、標記化合物を無色固体として得た。
H−NMR(400MHz,DMSO−d,70℃)δ:0.25−0.38(2H,m),0.49−0.55(1H,m),0.57−0.64(1H,m),0.78−0.98(3H,m),0.93(6H,d,J=7.1Hz),1.62−1.72(1H,m),1.77(3H,s),1.86−2.13(1H,m),2.40−2.45(1H,m),2.59−2.67(1H,m),2.69−2.84(3H,m),3.49(1H,dd,J=13.3,6.5Hz),3.63−3.82(2H,m),3.86−3.97(1H,m),4.17−4.24(1H,m),4.98−5.06(1H,m),5.33(1H,dd,J=53.1,20.1Hz),5.53(1H,s),6.71−6.75(1H,m),6.93−6.99(1H,m),7.19(1H,d,J=8.3Hz),7.35(1H,t,J=7.4Hz),7.66(1H,dd,J=8.4,2.3Hz),8.26(1H,d,J=2.2Hz).
MS(ESI)m/z:703[(M+H)].
元素分析:C3438ClS・0.25HOとして
理論値:C,57.66;H,5.48;N,11.87;F,5.36;Cl,10.01;S,4.53.
実測値:C,57.71;H,5.40;N,11.65;F,4.99;Cl,9.43;S,4.43.

実施例7
(6R)−7−[(4R)−1−{[(5R,6S)−5−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)−6−(6−クロロピリジン−3−イル)−3−イソプロピル−6−メチル−5,6−ジヒドロイミダゾ[2,1−b][1,3]チアゾール−2−イル]カルボニル}−4−フルオロ−L−プロリル]−6−イソブチル−4,7−ジアザスピロ[2.5]オクタン
参考例1の工程13で得た化合物を、参考例5の工程2で得た化合物の代わりに参考例13の工程2で得た化合物を用いて、実施例2の工程1と同様に反応させた後、実施例1の工程2と同様に反応させ、標記化合物を淡黄色固体として得た。
H−NMR(400MHz,DMSO−d,100℃)δ:0.22−0.76(4H,m),0.83−1.03(13H,m),1.40−1.56(1H,m),1.59−1.76(1H,m),1.79(3H,s),1.81−3.04(7H,m),3.06−3.22(1H,m),3.44−3.63(1H,m),3.64−3.85(1H,m),3.92(1H,dd,J=19.9,12.8Hz),4.92−5.10(1H,m),5.22−5.46(1H,m),5.51(1H,s),6.76(1H,d,J=8.1Hz),6.95(1H,d,J=8.1Hz),7.18(1H,d,J=8.3Hz),7.34(1H,t,J=8.1Hz),7.66(1H,dd,J=8.3,2.4Hz),8.27(1H,d,J=2.4Hz).
MS(ESI)m/z:731[(M+H)].
元素分析:C3642ClS・0.5HOとして
理論値:C,58.37;H,5.85;N,11.35.
実測値:C,58.42;H,5.77;N,11.17.

実施例8
4−[(4R)−1−{[(5R,6S)−5−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)−6−(6−クロロピリジン−3−イル)−3−イソプロピル−6−メチル−5,6−ジヒドロイミダゾ[2,1−b][1,3]チアゾール−2−イル]カルボニル}−4−フルオロ−L−プロリル]−4,9−ジアザスピロ[2.2.2.2]デカン
参考例1の工程13で得た化合物を、参考例5の工程2で得た化合物の代わりに参考例15の工程2で得た化合物を用いて、実施例2の工程1と同様に反応させた後、実施例1の工程2と同様に反応させ、標記化合物を無色固体として得た。
H−NMR(400MHz,DMSO−d,100℃)δ:0.60(4H,d,J=5.1Hz),0.87(1H,t,J=7.0Hz),0.94(6H,t,J=6.8Hz),1.08−1.23(5H,m),1.79(3H,s),2.13(1H,dd,J=36.3,6.2Hz),2.59−2.74(3H,m),3.58(2H,dd,J=34.9,12.9Hz),3.79−4.00(2H,m),5.21(1H,s),5.39(1H,d,J=53.5Hz),5.51(1H,s),6.76(1H,d,J=7.8Hz),6.95(1H,d,J=9.3Hz),7.17(1H,d,J=8.3Hz),7.34(1H,t,J=7.9Hz),7.65(1H,dd,J=8.4,2.3Hz),8.26(1H,d,J=2.4Hz).
MS(ESI)m/z:701[(M+H)].
元素分析:C3436ClS・1.75HOとして
理論値:C,55.69;H,5.43;N,11.46.
実測値:C,55.58;H,5.32;N,11.01.

実施例9
工程1:(6S)−7−(1−{[(5R,6S)−5−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)−6−(6−クロロピリジン−3−イル)−3−イソプロピル−6−メチル−5,6−ジヒドロイミダゾ[2,1−b][1,3]チアゾール−2−イル]カルボニル}−4,4−ジフルオロ−L−プロリル)−6−メチル−4−(トリフルオロアセチル)−4,7−ジアザスピロ[2.5]オクタン
参考例1の工程13で得た化合物を、参考例5の工程2で得た化合物の代わりに参考例16の工程2で得た化合物を用いて、実施例2の工程1と同様に反応させ、標記化合物を無色固体として得た。
H−NMR(400MHz,DMSO−d,100℃)δ:0.73(2H,brs),0.90−0.95(6H,m),1.12(3H,brs),1.25−1.31(1H,m),1.48−1.50(1H,m),1.77(3H,s),2.31−2.45(2H,m),2.58−2.65(1H,m),2.91−2.96(2H,m),3.38−3.58(3H,m),3.93−4.19(2H,m),4.65(1H,brs),5.10(1H,br),5.50(1H,s),6.77(1H,d,J=7.5Hz),6.96(1H,d,J=10.0Hz),7.17(1H,d,J=8.2Hz),7.32(1H,t,J=8.0Hz),7.64(1H,dd,J=8.2,2.2Hz),8.25(1H,d,J=2.2Hz).
MS(ESI)m/z:803[(M+H)].

工程2:(6S)−7−(1−{[(5R,6S)−5−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)−6−(6−クロロピリジン−3−イル)−3−イソプロピル−6−メチル−5,6−ジヒドロイミダゾ[2,1−b][1,3]チアゾール−2−イル]カルボニル}−4,4−ジフルオロ−L−プロリル)−6−メチル−4,7−ジアザスピロ[2.5]オクタン
上記工程1で得た化合物を、実施例1の工程2と同様に反応させ、標記化合物を無色固体として得た。
H−NMR(400MHz,DMSO−d,100℃)δ:0.39(2H,t,J=7.7Hz),0.57(2H,t,J=7.7Hz),0.92(6H,t,J=7.6Hz),1.18−1.29(5H,m),1.77(3H,s),2.28−2.41(1H,m),2.62−2.68(2H,m),3.39(3H,br),3.90−4.01(1H,m),4.09(1H,t,J=12.5Hz),4.28(1H,br),5.10(1H,br),5.50(1H,s),6.76(1H,d,J=7.8Hz),6.96(1H,d,J=9.5Hz),7.16(1H,dd,J=8.3,0.5Hz),7.32(1H,t,J=8.0Hz),7.64(1H,dd,J=8.3,2.5Hz),8.24(1H,d,J=2.0Hz).
MS(ESI)m/z:707[(M+H)].
元素分析:C3335ClS・0.5HOとして
理論値:C,55.31;H,5.06;N,11.73.
実測値:C,55.69;H,5.28;N,11.52.

実施例10
工程1:(6R)−7−(1−{[(5R,6S)−5−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)−6−(6−クロロピリジン−3−イル)−3−イソプロピル−6−メチル−5,6−ジヒドロイミダゾ[2,1−b][1,3]チアゾール−2−イル]カルボニル}−4,4−ジフルオロ−L−プロリル)−6−メチル−4−(トリフルオロアセチル)−4,7−ジアザスピロ[2.5]オクタン
参考例1の工程13で得た化合物を、参考例5の工程2で得た化合物の代わりに参考例17の工程2で得た化合物を用いて、実施例2の工程1と同様に反応させ、標記化合物を無色固体として得た。
MS(ESI)m/z:803[(M+H)].

工程2:(6R)−7−(1−{[(5R,6S)−5−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)−6−(6−クロロピリジン−3−イル)−3−イソプロピル−6−メチル−5,6−ジヒドロイミダゾ[2,1−b][1,3]チアゾール−2−イル]カルボニル}−4,4−ジフルオロ−L−プロリル)−6−メチル−4,7−ジアザスピロ[2.5]オクタン
上記工程1で得た化合物を、実施例1の工程2と同様に反応させ、標記化合物を無色固体として得た。
H−NMR(400MHz,DMSO−d,100℃)δ:0.38(1H,br),0.58(3H,br),0.93(6H,t,J=7.3Hz),1.23−1.28(3H,m),1.78(3H,s),2.32(1H,br),2.46−2.50(2H,m),2.66−2.72(2H,m),2.93−3.01(3H,m),3.94−4.12(2H,m),5.13(1H,dd,J=9.6,5.1Hz),5.51(1H,s),6.76(1H,d,J=8.0Hz),6.95(1H,d,J=9.8Hz),7.16(1H,dd,J=8.0,0.5Hz),7.32(1H,t,J=8.0Hz),7.64(1H,dd,J=8.3,2.5Hz),8.24(1H,d,J=2.5Hz).
MS(ESI)m/z:707[(M+H)].
元素分析:C3335ClS・0.5HOとして
理論値:C,55.31;H,5.06;N,11.73.
実測値:C,55.49;H,5.18;N,11.47.

実施例11
工程1:(6R)−6−({[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}メチル)−7−[(4R)−1−{[(5R,6S)−5−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)−6−(6−クロロピリジン−3−イル)−3−イソプロピル−6−メチル−5,6−ジヒドロイミダゾ[2,1−b][1,3]チアゾール−2−イル]カルボニル}−4−フルオロ−L−プロリル]−4−(トリフルオロアセチル)−4,7−ジアザスピロ[2.5]オクタン
参考例1の工程13で得た化合物を、参考例5の工程2で得た化合物の代わりに参考例19で得た化合物を用いて、実施例2の工程1と同様に反応させ、標記化合物を無色固体として得た。
H−NMR(400MHz,DMSO−d,90℃)δ:−0.01(3H,s),0.00(3H,s),0.63−0.76(2H,m),0.83(9H,s),0.88(3H,d,J=7.1Hz),0.92(3H,d,J=7.1Hz),1.23−1.30(1H,m),1.38−1.47(1H,m),1.74(3H,s),2.07−2.29(2H,m),2.52−2.62(1H,m),3.47−3.96(7H,m),4.10−4.22(1H,m),4.41−4.53(1H,m),4.92−5.04(1H,m),5.37(1H,d,J=53.0Hz),5.49(1H,s),6.70−6.74(1H,m),6.89−6.95(1H,m),7.14(1H,d,J=8.5Hz),7.31(1H,t,J=8.1Hz),7.62(1H,dd,J=8.3,2.4Hz),8.23(1H,d,J=2.4Hz).
MS(ESI)m/z:915[(M+1)].

工程2:{(6R)−7−[(4R)−1−{[(5R,6S)−5−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)−6−(6−クロロピリジン−3−イル)−3−イソプロピル−6−メチル−5,6−ジヒドロイミダゾ[2,1−b][1,3]チアゾール−2−イル]カルボニル}−4−フルオロ−L−プロリル]−4,7−ジアザスピロ[2.5]オクタ−6−イル}メタノール
上記工程1で得た化合物(255mg,0.28mmol)のテトラヒドロフラン(4ml)溶液に、テトラ−n−ブチルアンモニウムフルオリド(1Mテトラヒドロフラン溶液)(0.42ml,0.42mmol)を加え、室温で3時間撹拌した。溶媒を減圧濃縮後、得られた残さを酢酸エチルで希釈し、有機層を飽和重曹水、飽和食塩水の順に洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧留去し、得られた残渣をNH−シリカゲルカラムクロマトグラフィー[クロロホルム:メタノール=40:1(v/v)]より精製し、標記化合物(102mg,52%)を無色固体として得た。
H−NMR(400MHz,DMSO−d,90℃)δ:0.33−0.41(2H,m),0.51−0.59(2H,m),0.92(3H,d,J=7.1Hz),0.95(3H,d,J=7.1Hz),1.78(3H,s),2.11−2.31(2H,m),2.56−2.64(1H,m),3.50−3.97(6H,m),4.09−4.18(1H,m),4.47−4.64(1H,m),4.83−4.94(1H,m),5.08−5.19(1H,m),5.37(1H,d,J=53.2Hz),5.51(1H,s),6.72−6.78(1H,m),6.93−7.00(1H,m),7.18(1H,d,J=8.3Hz),7.35(1H,t,J=7.9Hz),7.66(1H,dq,J=8.4,1.2Hz),8.27(1H,d,J=2.2Hz).
MS(ESI)m/z:705[(M+H)].
元素分析:C3336ClS・0.5HOとして
理論値:C,55.46;H,5.22;N,11.60;F,5.32;Cl,9.92;S,4.49.
実測値:C,55.42;H,5.24;N,11.73;F,5.28;Cl,9.77;S,4.43.

実施例12
工程1:(6S)−6−({[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}メチル)−7−[(4R)−1−{[(5R,6S)−5−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)−6−(6−クロロピリジン−3−イル)−3−イソプロピル−6−メチル−5,6−ジヒドロイミダゾ[2,1−b][1,3]チアゾール−2−イル]カルボニル}−4−フルオロ−L−プロリル]−4−(トリフルオロアセチル)−4,7−ジアザスピロ[2.5]オクタン
参考例1の工程13で得た化合物を、参考例5の工程2で得た化合物の代わりに参考例20で得た化合物を用いて、実施例2の工程1と同様に反応させ、標記化合物を無色固体として得た。
H−NMR(400MHz,DMSO−d,90℃)δ:0.00(3H,s),0.01(3H,s),0.67−0.75(1H,m),0.82−0.88(1H,m),0.84(9H,s),0.87−0.94(6H,m),1.26−1.36(1H,m),1.39−1.47(1H,m),1.74(3H,s),1.90−2.10(2H,m),2.56−2.65(1H,m),3.40−3.95(7H,m),4.16−4.29(1H,m),4.44−4.56(1H,m),4.99−5.12(1H,m),5.32(1H,d,J=54.2Hz),5.48(1H,s),6.69−6.74(1H,m),6.88−6.93(1H,m),7.14(1H,d,J=8.3Hz),7.30(1H,t,J=8.1Hz),7.62(1H,dd,J=8.3,2.7Hz),8.23(1H,d,J=2.2Hz).
MS(ESI)m/z:915[(M+H)].

工程2:{(6S)−7−[(4R)−1−{[(5R,6S)−5−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)−6−(6−クロロピリジン−3−イル)−3−イソプロピル−6−メチル−5,6−ジヒドロイミダゾ[2,1−b][1,3]チアゾール−2−イル]カルボニル}−4−フルオロ−L−プロリル]−4,7−ジアザスピロ[2.5]オクタ−6−イル}メタノール
上記工程1で得た化合物を、実施例11の工程2と同様に反応させ、標記化合物を無色固体として得た。
H−NMR(400MHz,DMSO−d,90℃)δ:0.25−0.40(2H,m),0.48−0.66(2H,m),0.93(3H,d,J=7.8Hz),0.94(3H,d,J=7.1Hz),1.78(3H,s),1.97−2.15(2H,m),2.64−2.69(1H,m),2.75−2.85(2H,m),3.45−3.53(1H,m),3.65−3.97(4H,m),4.20−4.30(1H,m),4.41−4.51(1H,m),5.06(1H,t,J=8.1Hz),5.34(1H,d,J=57.1Hz),5.51(1H,s),6.71−6.77(1H,m),6.91−6.98(1H,m),7.18(1H,d,J=8.3Hz),7.34(1H,t,J=8.1Hz),7.66(1H,dd,J=8.3,2.4Hz),8.26(1H,d,J=2.4Hz).
MS(ESI)m/z:705[(M+H)].
元素分析:C3336ClS・0.75HOとして
理論値:C,55.11;H,5.25;N,11.60;F,5.28;Cl,9.86;S,4.46.
実測値:C,55.00;H,5.14;N,11.62;F,5.27;Cl,9.75;S,4.45.

実施例13
工程1:tert−ブチル (6R)−6−({[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}メチル)−7−[(4R)−1−{[(5R,6S)−5−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)−6−(6−クロロピリジン−3−イル)−3−イソプロピル−6−メチル−5,6−ジヒドロイミダゾ[2,1−b][1,3]チアゾール−2−イル]カルボニル}−4−フルオロ−L−プロリル]−4,7−ジアザスピロ[2.5]オクタ−4−カルボキシラート
参考例1の工程13で得た化合物を、参考例3の工程2で得た化合物の代わりに、参考例22で得た化合物を用いて、実施例1の工程1と同様に反応させ、標記化合物を淡黄色固体として得た。
H−NMR(400MHz,DMSO−d,90℃)δ:0.05(6H,s),0.46−0.54(2H,m),0.88(9H,s),0.92(3H,d,J=7.1Hz),0.95(3H,d,J=6.8Hz),1.03−1.10(1H,m),1.28−1.35(1H,m),1.42(9H,s),1.78(3H,s),2.17−2.36(2H,m),2.57−2.63(1H,m),3.14−3.26(2H,m),3.48−3.77(2H,m),3.84−3.99(4H,m),4.37−4.48(1H,m),4.99−5.13(1H,m),5.39(1H,d,J=52.5Hz),5.52(1H,s),6.74−6.78(1H,m),6.93−6.99(1H,m),7.17(1H,d,J=8.3Hz),7.34(1H,t,J=8.1Hz),7.66(1H,dd,J=8.3,2.4Hz),8.26(1H,d,J=2.0Hz).
MS(ESI)m/z:920[(M+1)]

工程2:tert−ブチル (6R)−7−[(4R)−1−{[(5R,6S)−5−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)−6−(6−クロロピリジン−3−イル)−3−イソプロピル−6−メチル−5,6−ジヒドロイミダゾ[2,1−b][1,3]チアゾール−2−イル]カルボニル}−4−フルオロ−L−プロリル]−6−(ヒドロキシメチル)−4,7−ジアザスピロ[2.5]オクタ−4−カルボキシラート
上記工程1で得た化合物を、実施例11の工程2と同様に反応させ、標記化合物を淡褐色固体として得た。
H−NMR(400MHz,DMSO−d,90℃)δ:0.43−0.53(2H,m),0.92(3H,d,J=5.1Hz),0.96(3H,d,J=6.8Hz),1.01−1.08(1H,m),1.29−1.34(1H,m),1.42(9H,s),1.78(3H,s),2.17−2.31(2H,m),2.56−2.61(1H,m),3.17−3.24(1H,m),3.46−3.54(2H,m),3.56−3.62(1H,m),3.70−3.77(1H,m),3.84−4.01(2H,m),4.32−4.36(1H,m),4.64−4.70(1H,m),5.09−5.15(1H,m),5.38(1H,d,J=51.3Hz),5.51(1H,s),6.72−6.79(1H,m),6.93−6.99(1H,m),7.18(1H,d,J=7.8Hz),7.31−7.38(1H,m),7.62−7.68(1H,m),8.24−8.29(1H,m).
MS(ESI)m/z:805[(M+1)]

工程3:(6R)−4−(tert−ブトキシカルボニル)−7−[(4R)−1−{[(5R,6S)−5−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)−6−(6−クロロピリジン−3−イル)−3−イソプロピル−6−メチル−5,6−ジヒドロイミダゾ[2,1−b][1,3]チアゾール−2−イル]カルボニル}−4−フルオロ−L−プロリル]−4,7−ジアザスピロ[2.5]オクタン−6−カルボン酸
上記工程2で得た化合物(100mg,0.12mmol)をアセトニトリル(1.5ml)と水(1.5ml)の混合溶媒に溶解し、ヨードベンゼンジアセテート(88mg,0.26mmol)、2,2,6,6−テトラメチルピペリジン1−オキシル(20mg,0.12mmol)を加え、室温で4時間攪拌した。チオ硫酸ナトリウム水溶液(4ml)を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧留去し、得られた残さをシリカゲルクロマトグラフィー[クロロホルム:メタノール=40:1〜10:1(v/v)]より精製し、標記化合物(58mg,59%)を無色固体として得た。
H−NMR(400MHz,DMSO−d,90℃)δ:0.49−0.61(2H,m),0.92(3H,d,J=7.1Hz),0.95(3H,d,J=7.1Hz),1.07−1.16(1H,m),1.27−1.34(1H,m),1.39(9H,s),1.78(3H,s),2.07−2.20(2H,m),2.59−2.65(1H,m),3.16−3.22(1H,m),3.33−3.41(1H,m),3.74(1H,dd,J=36.4,11.0Hz),3.87−4.04(2H,m),4.35−4.48(1H,m),4.67−4.74(1H,m),5.03−5.10(1H,m),5.35(1H,d,J=53.0Hz),5.51(1H,s),6.74−6.78(1H,m),6.93−6.99(1H,m),7.18(1H,d,J=8.3Hz),7.35(1H,t,J=8.1Hz),7.66(1H,dd,J=8.4,2.6Hz),8.26(1H,d,J=2.2Hz).
MS(ESI)m/z:819[(M+1)]

工程4:(6R)−7−[(4R)−1−{[(5R,6S)−5−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)−6−(6−クロロピリジン−3−イル)−3−イソプロピル−6−メチル−5,6−ジヒドロイミダゾ[2,1−b][1,3]チアゾール−2−イル]カルボニル}−4−フルオロ−L−プロリル]−4,7−ジアザスピロ[2.5]オクタン−6−カルボン酸 2塩酸塩
上記工程3で得た化合物を、参考例3の工程2と同様に反応させ、標記化合物を淡黄色固体として得た。
H−NMR(400MHz,DMSO−d,90℃)δ:0.85−0.90(1H,m),0.92(3H,d,J=6.8Hz),0.98−1.02(1H,m),1.03(3H,d,J=7.1Hz),1.10−1.19(2H,m),2.00(3H,s),2.17−2.23(1H,m),2.26−2.33(1H,m),2.61−2.68(1H,m),3.29−3.35(2H,m),3.68−3.74(1H,m),3.77−3.86(1H,m),4.02(1H,dd,J=19.8,13.4Hz),5.17−5.31(2H,m),5.42(1H,d,J=53.5Hz),5.52−5.56(1H,m),5.93(1H,s),6.83−6.90(1H,m),7.11−7.17(1H,m),7.27(1H,d,J=8.5Hz),7.40(1H,t,J=7.9Hz),7.68(1H,dd,J=8.4,2.6Hz),8.29(1H,d,J=2.2Hz).
MS(ESI)m/z:719[(M+1)]

参考例1の工程13で得た化合物および参考例23で得た化合物を用いて、上記実施例13と同様に反応させ、下表化合物を得た。
実施例15
7−[(4R)−1−{[(5R,6S)−5−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)−6−(6−クロロピリジン−3−イル)−3−イソプロピル−6−メチル−5,6−ジヒドロイミダゾ[2,1−b][1,3]チアゾール−2−イル]カルボニル}−4−フルオロ−L−プロリル]−4−メチル−4,7−ジアザスピロ[2.5]オクタン
実施例1の工程2で得た化合物(340mg,0.503mmol)および37%パラホルムアルデヒド水溶液(0.41ml,5.05mmol)の1,4−ジオキサン(10ml)溶液に、室温にてトリアセトキシヒドロホウ酸ナトリウム(267mg,1.26mmol)を加え17時間攪拌した。飽和重曹水溶液を加え、酢酸エチルにて抽出、水、飽和食塩水の順に洗浄、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を減圧濃縮した。得られた残さをシリカゲルクロマトグラフィー[クロロホルム:メタノール=50:1(v/v))にて精製し、標記化合物(309mg、89%)を無色固体として得た。
H−NMR(400MHz,d−DMSO,100oC)δ:0.43−0.48(2H,m),0.56−0.62(2H,m),0.93(6H,d,J=7.1Hz),1.77(3H,s),2.03−2.18(1H,m),3.30(3H,s),2.60−2.67(2H,m),2.73−2.78(2H,m),3.34(2H,brs),3.54(2H,brs),3.68−3.78(1H,m),3.80−3.95(1H,m),5.04(1H,t,J=7.8Hz),5.34(1H,d,J=53.0Hz),5.50(1H,s),6.75(1H,d,J=8.0Hz),6.93(1H,d,J=9.0Hz),7.16(1H,d,J=8.3Hz),7.33(1H,t,J=8.0Hz),7.64(1H,dd,J=8.3,2.3Hz),8.25(1H,d,J=2.3Hz).
MS(ESI)m/z:689[(M+1)]

実施例2の工程2で得た化合物あるいは、実施例3の工程2で得た化合物を用いて、上記実施例15と同様に反応させ、下表化合物を得た。
下記化合物を一般製法の記載および実施例1〜12に準じて合成した。
参考例1
工程1:エチル 2−(6−クロロピリジン−3−イル)プロパナート
氷冷下、シアン化カリウム(10.7g,161mmol)の濃アンモニア水溶液(100ml)に、塩化アンモニウム(6.88g,129mmol)および1−(6−クロロピリジン−3−イル)エタノン(10.0g,64.3mmol)のメタノール(200ml)溶液を加え、室温に戻しながら3日間撹拌した。反応液を減圧濃縮し、残さをジクロロメタンにて抽出した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を減圧留去した。氷冷下、得られた残さに濃塩酸(100ml)を加えた後、2時間加熱還流した。反応液を減圧濃縮後、トルエン共沸し、得られた残さのエタノール(100ml)溶液に、氷冷下、塩化チオニル(10ml)を滴下した。3時間加熱還流した後、反応液を減圧濃縮し、得られた残さをジクロロメタンで希釈後、飽和重曹水および飽和食塩水で洗浄した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を減圧留去した。得られた残さをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル)にて精製し、標記化合物(7.24g,49%)を淡黄色油状物として得た。
H−NMR(400MHz,CDCl)δ:1.25(3H,t,J=7.1Hz),1.70(3H,s),1.98(2H,brs),4.19(2H,q,J=7.1Hz),7.30(1H,d,J=8.3Hz),7.85(1H,dd,J=8.3,2.4Hz),8.56(1H,d,J=2.4Hz).

工程2:エチル 2−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−2−(6−クロロピリジン−3−イル)プロパナート
上記工程1で得た化合物(1.00g,4.37mmol)のテトラヒドロフラン(20ml)溶液に、トリエチルアミン(1.22ml,8.75mmol)および二炭酸ジ−tert−ブチル(1.12ml,4.81mmol)を加え、18時間加熱還流した。更に二炭酸ジ−tert−ブチル(0.51ml,2.19mmol)を加え、18時間加熱還流した。反応液を減圧濃縮後、得られた残さを酢酸エチルで希釈し、10%クエン酸水および飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧留去し、得られた残さをシリカゲルカラムクロマトグラフィー[n−ヘキサン:酢酸エチル=2:18(v/v)]にて精製し、標記化合物(1.20g,84%)を淡黄色油状物として得た。
H−NMR(400MHz,CDCl)δ:1.19(3H,t,J=7.2Hz),1.38(9H,brs),1.99(3H,s),4.08−4.26(2H,m),7.30(1H,d,J=8.5Hz),7.74(1H,dd,J=8.5,2.7Hz),8.47(1H,d,J=2.7Hz)

工程3:tert−ブチル [1−(6−クロロピリジン−3−イル)−1−メチル−2−オキソエチル]カルバマート
氷冷下、水素化リチウムアルミニウム(1.43g,34.7mmol)のテトラヒドロフラン(20ml)懸濁液に、上記工程2で得た化合物(5.70g,17.3mmol)のテトラヒドロフラン(100ml)溶液を滴下し、同温で1時間撹拌した。氷冷下、反応液に1規定水酸化ナトリウム水(6ml)を加え、析出した不溶物をろ去した。ろ液を減圧濃縮し、得られた残さをジメチルスルホキシド(100ml)に溶解し、室温でトリエチルアミン(60ml)および三酸化硫黄ピリジン錯体(5.52g,34.7mmol)を加え、2時間撹拌した。反応液を水に注いだ後、酢酸エチルで抽出し、飽和食塩水で洗浄した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、溶媒を減圧留去し、得られた残さをシリカゲルカラムクロマトグラフィー[n−ヘキサン:酢酸エチル=2:1(v/v)]にて精製し、標記化合物(2.77g,56%)を淡黄色油状物として得た。
H−NMR(400MHz,CDCl)δ:1.43(9H,s),1.79(3H,s),5.73(1H,brs),7.36(1H,d,J=8.5Hz),7.69(1H,dd,J=8.5,2.7Hz),8.42(1H,s),9.34(1H,s).

工程4:tert−ブチル [2−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)−1−(6−クロロピリジン−3−イル)−2−ヒドロキシ−1−メチルエチル]カルバマート
氷冷下、4−クロロ−3−フルオロフェニルマグネシウムブロミド(0.5Mテトラヒドロフラン溶液)(100ml,50.0mmol)に、上記工程3で得た化合物(6.47g,22.7mmol)のテトラヒドロフラン(20ml)溶液を滴下し、同温で1時間撹拌した。反応液に飽和塩化アンモニウム水を加えて反応を停止し、酢酸エチルで抽出した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、溶媒を減圧留去し、得られた残さにn−ヘキサン/酢酸エチルからなる混合溶媒を加え、生じた沈殿をろ取、乾燥させ、標記化合物(7.92g,84%)を白色固体として得た。
H−NMR(400MHz,CDCl)δ:1.45(9H,brs),1.56(3H,brs),5.08(2H,brs),6.86(1H,brs),7.09(1H,d,J=8.8Hz),7.31−7.35(2H,m),7.68(1H,d,J=7.3Hz),8.44(1H,s).
MS(API)m/z:415[(M+1)].

工程5:tert−ブチル [2−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)−1−(6−クロロピリジン−3−イル)−1−メチル−2−オキソエチル]カルバマート
氷冷下、上記工程4で得た化合物(1.14g,2.75mmol)のジメチルスルホキシド(8ml)溶液に、無水酢酸(2.3ml,24.7mmol)を加え、徐々に室温に戻しながら18時間撹拌した。反応液を酢酸エチルで希釈し、6%過塩素酸ナトリウム水溶液、10%チオ硫酸ナトリウム水溶液、および飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧留去し、得られた残さをシリカゲルカラムクロマトグラフィー[n−ヘキサン:酢酸エチル=4:1(v/v)]にて精製し、標記化合物(1.10g,97%)を淡黄色固体として得た。
H−NMR(400MHz,CDCl)δ:1.31(9H,s),2.03(3H,s),6.28(1H,brs),7.26−7.37(3H,m),7.49(1H,d,J=9.5Hz),7.71(1H,d,J=6.3Hz),8.45(1H,s).

工程6:2−アミノ−1−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)−2−(6−クロロピリジン−3−イル)プロパン−1−オン
氷冷下、4規定塩酸/ジオキサン溶液(5ml)に、上記工程5で得た化合物(1.23g,2.55mmol)のジオキサン(1ml)溶液を加え、徐々に昇温し、室温にて2時間撹拌した。反応液を水で希釈し、n−ヘキサン/酢酸エチルからなる混合溶媒で洗浄後、水層へ15%水酸化ナトリウム水を加えアルカリ性とした後、ジクロロメタンで抽出した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、溶媒を減圧留去し、得られた残さをシリカゲルカラムクロマトグラフィー[n−ヘキサン:酢酸エチル=1:1(v/v)]にて精製し、標記化合物(0.75g,95%)を淡黄色固体として得た。
MS(API)m/z:313[(M+1)].

工程7:2−クロロ−5−[4−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)−3−メチル−1,1−ジオキシド−2,3−ジヒドロ−1,2,5−チアジアゾール−3−イル]ピリジン
上記工程6で得た化合物(2.99g,9.55mmol)のジオキサン(60ml)溶液に、モレキュラーシーブ4A(4.5g)、スルファミド(2.75g,28.6mmol)および1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エン(1.45g,9.52mmol)を加え、95℃にて18時間加熱撹拌した。スルファミド(2.75g,28.6mmol)を更に加え、24時間加熱撹拌した。反応液を減圧濃縮した後、得られた残さを酢酸エチルで希釈し、10%クエン酸水および飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。得られた残さにジイソプロピルエーテル/酢酸エチルからなる混合溶媒を加え、生じた沈殿をろ取、乾燥し、標記化合物(2.86g,80%)を無色固体として得た。
H−NMR(400MHz,CDCl)δ:2.25(3H,s),7.29−7.47(3H,m),7.59(1H,dd,J=9.5,2.0Hz),7.68(1H,dd,J=8.5,2.9Hz),8.53(1H,d,J=2.9Hz).

工程8:2−クロロ−5−[(3R,4S)−4−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)−3−メチル−1,1−ジオキシド−1,2,5−チアジアゾリジン−3−イル]ピリジン
氷冷下、上記工程7で得た化合物(7.13g,19.1mmol)のエタノール(63ml)溶液に、水素化ホウ素ナトリウム(1.00g,26.4mmol)を徐々に加え、同温で2時間撹拌した。反応液を減圧濃縮した後、得られた残さを酢酸エチルで希釈し、1規定塩酸水および飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧留去し、得られた残さをシリカゲルカラムクロマトグラフィー[n−ヘキサン:酢酸エチル=1:2(v/v)]にて精製し、標記化合物(4.36g,59%)を淡黄色固体として得た。
H−NMR(400MHz,CDCl)δ:1.85(3H,s),3.23−3.32(4H,m),4.92(1H,d,J=5.6Hz),6.74−6.76(1H,m),6.80−6.83(1H,m),7.23−7.26(2H,m),7.55−7.60(1H,m),7.94−7.95(1H,m).

工程9:(1R,2S)−1−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)−2−(6−クロロピリジン−3−イル)プロパン−1,2−ジアミン
上記工程8で得た化合物(4.15g,11.0mmol)のジオキサン(80ml)溶液に、エチレンジアミン(7.40ml,111mmol)を加え、100℃にて18時間加熱撹拌した。反応液を減圧濃縮し、得られた残さをクロロホルムで希釈、1規定水酸化ナトリウム水および飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧留去し、得られた残さをシリカゲルカラムクロマトグラフィー[クロロホルム:メタノール=93:7(v/v)]にて精製し、標記化合物(3.35g,97%)を淡黄色油状物として得た。
H−NMR(400MHz,CDCl)δ:1.54(3H,s),1.58(4H,brs),4.08(1H,s),6.72(1H,dd,J=8.3,2.0Hz),6.96(1H,dd,J=10.3,2.0Hz),7.21(1H,t,J=7.9Hz),7.23(1H,dd,J=8.3,0.7Hz),7.59(1H,dd,J=8.5,2.7Hz),8.36(1H,dd,J=2.7,0.7Hz).
MS(ESI)m/z:314[(M+1)].

工程10:(1R,2S)−1−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)−2−(6−クロロピリジン−3−イル)プロパン−1,2−ジアミン
上記工程9で得た化合物(12.6g,40.0mmol)のエタノール(200ml)溶液に、L−(+)−酒石酸(6.3g,42.0mmol)を加え、110℃で30分間加熱還流した。水(8ml)を加え、さらに10分間過熱還流した後に室温に戻し一晩放置後、析出した固体をろ取した。得られた固体に5規定水酸化ナトリウム水を加え、液性をアルカリ性とした後、ジエチルエーテルで抽出した。有機層を炭酸カリウムで乾燥後、溶媒を減圧留去し、標記化合物(5.68g,45%)を無色固体として得た。
H−NMR(400MHz,CDCl)δ:1.54(3H,s),1.56(4H,brs),4.08(1H,s),6.72(1H,dd,J=8.3,2.0Hz),6.96(1H,dd,J=10.4,2.1Hz),7.20−7.24(2H,m),7.59(1H,dd,J=8.4,2.6Hz),8.36(1H,dd,J=2.7,0.7Hz).
MS(ESI)m/z:314[(M+1)].
[α]=+55.5°(C=1.00,クロロホルム,20℃).

工程11:(4S,5R)−5−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)−4−(6−クロロピリジン−3−イル)−4−メチルイミダゾリジン−2−チオン
上記工程10で得た化合物(1.93g,6.14mmol)のエタノール(30ml)溶液に、二硫化炭素(0.58ml,9.21mmol)を室温で加え、20時間加熱還流した。放冷後、反応液を減圧濃縮し、得られた残さを酢酸エチルで希釈し、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧留去し、得られた残さをシリカゲルカラムクロマトグラフィー[クロロホルム:メタノール=40:1(v/v)]にて精製し、標記化合物(1.94g,89%)を無色固体として得た。
H−NMR(400MHz,CDCl)δ:1.94(3H,s),5.00(1H,s),6.67(1H,d,J=7.8Hz),6.68(1H,brs),6.75(1H,dd,J=9.5,2.0Hz),7.10(1H,brs),7.15(1H,d,J=8.3Hz),7.21(1H,t,J=7.8Hz),7.31(1H,dd,J=8.5,2.7Hz),8.01(1H,d,J=2.2Hz).
MS(ESI)m/z:356[(M+1)].

工程12:エチル (5R,6S)−5−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)−6−(6−クロロピリジン−3−イル)−3−イソプロピル−6−メチル−5,6−ジヒドロイミダゾ[2,1−b][1,3]チアゾール−2−カルボキシラート
上記工程11で得た化合物(1.94g,5.45mmol)のエタノール(20ml)溶液に、エチル 2−クロロ−4−メチル−3−オキソペンタナート(1.36g,7.09mmol)を室温で加え、16時間加熱還流した。反応液を室温に戻し、反応溶媒を減圧留去した。得られた残さを酢酸エチルで希釈し、有機層を飽和重曹水、飽和食塩水の順に洗浄し、無水硫酸マグネシウムにて乾燥した。溶媒を減圧留去し、得られた残さをシリカゲルカラムクロマトグラフィー[n−ヘキサン:酢酸エチル=3:1(v/v)]にて精製し、標記化合物(2.06g,76%)を無色固体として得た。
H−NMR(400MHz,CDCl)δ:0.90(3H,d,J=7.3Hz),1.04(3H,d,J=7.1Hz),1.34(3H,t,J=7.2Hz),1.83(3H,s),4.26(2H,q,J=7.2Hz),5.10(1H,s),6.51−6.62(2H,m),7.04(1H,d,J=8.3Hz),7.16(1H,t,J=7.7Hz),7.51−7.55(1H,m),8.20−8.22(1H,m).
MS(ESI)m/z:494[(M+1)].

工程13:(5R,6S)−5−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)−6−(6−クロロピリジン−3−イル)−3−イソプロピル−6−メチル−5,6−ジヒドロイミダゾ[2,1−b][1,3]チアゾール−2−カルボン酸
上記工程12で得た化合物(2.06g,4.17mmol)のエタノール(30ml)溶液に、1規定水酸化ナトリウム水(6ml)を加え、60℃にて16時間加熱撹拌した。放冷後、溶媒を減圧濃縮し、得られた残さを水で希釈後、ジエチルエーテルで洗浄した。氷冷下、水層に1規定塩酸水を徐々に加え、液性を酸性とした後、酢酸エチルで抽出、有機層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧留去し、残さにジエチルエーテル/n−ヘキサンからなる混合溶媒を加え、生じた析出物をろ取、乾燥し、標記化合物(1.51g,87%)を淡黄色固体として得た。
H−NMR(400MHz,DMSO−d)δ:0.79(3H,d,J=7.1Hz),0.98(3H,d,J=7.1Hz),1.73(3H,s),3.32−3.40(1H,m),5.71(1H,s),6.38−6.48(1H,m),7.23(1H,d,J=8.3Hz),7.34−7.46(2H,m),7.66(1H,dd,J=8.3,2.4Hz),8.25(1H,d,J=2.4Hz).
MS(ESI)m/z:466[(M+1)].
[α]=+120.5°(C=1.00,メタノール,25℃).

参考例2
工程1:エチル N−ベンジル−N−[(1−{[(ベンジルオキシ)カルボニル]アミノ}シクロプロピル)カルボニル]グリシナート
1−{[(ベンジルオキシ)カルボニル]アミノ}シクロプロパンカルボン酸(23.5g,100mmol),エチル N−ベンジルグリシナート(19.3g,100mmol)のジクロロメタン(235ml)溶液に氷冷下、1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド塩酸塩(21.0g,110mmol)および1−ヒドロキシベンゾトリアゾール(2.70g,20mmol)を加え室温にて24時間撹拌した。溶媒を減圧濃縮後、酢酸エチルにて希釈し、1規定塩酸水、飽和重曹水、飽和食塩水の順に洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧留去し、得られた残さをシリカゲルカラムクロマトグラフィー[n−ヘキサン:酢酸エチル=2:1(v/v)]にて精製し、標記化合物(35.7g,87%)を無色固体として得た。
H−NMR(400MHz,CDCl)δ:1.13(2H,br),1.22(3H,t,J=7.4Hz),1.25(2H,br),1.66(2H,s),3.91(1H,br),4.12(2H,q,J=7.4Hz),4.91(2H,brs),5.36(2H,brs),7.19−7.31(10H,m).

工程2:7−ベンジル−4,7−ジアザスピロ[2.5]オクタン−5,8−ジオン
上記工程1で得た化合物(35.5g,86.5mmol)のエタノール(700ml)溶液に、5%パラジウム炭素(3.6g)を加え水素雰囲気下、2時間接触還元を行った。触媒をセライトろ過後、ろ液を減圧濃縮し、得られた残さをシリカゲルカラムクロマトグラフィー[酢酸エチル:n−ヘキサン=1:1(v/v)]にて精製し、標記化合物(20g,100%)を無色固体として得た。
H−NMR(400MHz,CDCl)δ:0.93−1.00(2H,m),1.55−1.59(2H,m),3.91(2H,s),4.60(2H,s),7.25−7.37(5H,m),7.86(1H,brs).
MS(ESI)m/z:231[(M+H)].

工程3:7−ベンジル−4,7−ジアザスピロ[2.5]オクタン
上記工程2で得た化合物(20g,86.8mmol)のテトラヒドロフラン(200ml)溶液に,氷冷下ボラン−テトラヒドロフラン錯体(0.93Mテトラヒドロフラン溶液)(375ml,0.35mol)を加え,次いで19時間加熱還流した。氷冷下、反応混合液にメタノール(130ml)を加え60分間撹拌した後、溶媒を減圧濃縮した。得られた残さにエタノール(450ml)、水(150ml)およびトリエチルアミン(150ml)を加え、2時間加熱還流後、溶媒を減圧濃縮した。得られた残さを酢酸エチルで希釈し、飽和重曹水、飽和食塩水の順に洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧留去し、得られた残さをシリカゲルカラムクロマトグラフィー[クロロホルム:メタノール=10:1(v/v)]にて精製し、標記化合物(10.4g,59%)を無色油状物として得た。
H−NMR(400MHz,CDCl)δ:0.41−0.44(2H,m),0.57−0.60(2H,m),1.49(1H,br),2.22(2H,s),2.45(2H,brs),2.97(2H,t,J=4.9Hz),3.50(2H,s),7.22−7.32(5H,m).

工程4:7−ベンジル−4−(トリフルオロアセチル)−4,7−ジアザスピロ[2.5]オクタン
上記工程3で得た化合物(10.3g,50.9mmol)およびトリエチルアミン(17ml,122mmol)のジクロロメタン(200ml)溶液に、氷冷下無水トリフルオロ酢酸(8.50ml,61.1mmol)を滴下し、同温にて1時間撹拌した。反応液に飽和重曹水を加え、クロロホルムにて希釈後、飽和食塩水にて洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧留去し、標記化合物(15.5g,100%)を無色油状物として得た。
MS(ESI)m/z:299[(M+H)].

工程5:4−(トリフルオロアセチル)−4,7−ジアザスピロ[2.5]オクタン塩酸塩
上記工程4で得た化合物(15.5g,51mmol)のエタノール(250ml)溶液に,1規定塩酸/エタノール(105ml,105mmol)および5%パラジウム炭素(3g)を加え、水素雰囲気下15時間接触還元を行った。触媒をセライトろ過した後、ろ液を減圧濃縮し、得られた残さにエタノール/ジエチルエーテルからなる混合溶媒を加え、析出した固体をろ取し、標記化合物(10.3g,83%)を無色固体として得た。
H−NMR(400MHz,DMSO−d,80℃)δ:1.18(4H,s),3.16(2H,s),3.25(2H,t,J=5.1Hz),3.89(2H,brs),9.71(2H,br).
MS(ESI)m/z:209[(M+H)].

参考例3
工程1:tert−ブチル (2S,4R)−4−フルオロ−2−{[4−(トリフルオロアセチル)−4,7−ジアザスピロ[2.5]オクタ−7−イル]カルボニル}ピロリジン−1−カルボキシラート
(4R)−1−(tert−ブトキシカルボニル)−4−フルオロ−L−プロリン(400mg,1.71mmol)のジメチルホルムアミド(8ml)溶液に、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール(46mg,0.34mmol)、1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド塩酸塩(502mg,2.61mmol)を加え、室温で15分間撹拌した。次いで、参考例2の工程5で得た化合物(460mg,2.05mmol)およびジイソプロピルエチルアミン(0.45ml,2.57mmol)を加え、室温で16時間撹拌した。酢酸エチルで希釈し、有機層を飽和重曹水、飽和食塩水の順に洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧留去し、得られた残さをシリカゲルカラムクロマトグラフィー[n−ヘキサン:酢酸エチル=1:1(v/v)]にて精製し、標記化合物(560mg,77%)を無色固体として得た。
H−NMR(400MHz,DMSO−d,90℃)δ:0.98−1.10(4H,m),1.37(9H,s),1.95−2.09(1H,m),2.49−2.54(1H,m),3.41−3.54(3H,m),3.60−3.75(5H,m),4.73−4.80(1H,m),5.26(1H,d,J=53.7Hz).
MS(ESI)m/z:424[(M+H)].

工程2:7−[(4R)−4−フルオロ−L−プロリル]−4−(トリフルオロアセチル)−4,7−ジアザスピロ[2.5]オクタン
上記工程1で得た化合物(560mg,1.32mmol)のジクロロメタン(10ml)溶液に、トリフルオロ酢酸(10ml)を加え、室温で1時間攪拌した。反応溶媒を減圧濃縮後、飽和重曹水(30ml)を加え、クロロホルムで3回抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧留去し、標記化合物(380mg,89%)を淡黄色固体として得た。
H−NMR(400MHz,DMSO−d,90℃)δ:0.98−1.11(4H,m),2.00−2.07(1H,m),2.10−2.16(1H,m),2.68−2.77(1H,m),3.04−3.14(1H,m),3.51(2H,s),3.63−3.78(4H,m),4.05−4.13(1H,m),5.23(1H,d,J=53.5Hz).
MS(ESI)m/z:324[(M+H)].

参考例4
工程1:メチル N−ベンジル−N−[(1−{[(ベンジルオキシ)カルボニル]アミノ}シクロプロピル)カルボニル]−L−アラニナート
氷冷下、メチル N−ベンジル−L−アラニナート(5.20g,26.9mmol)および1−{[(ベンジルオキシ)カルボニル]アミノ}シクロプロパンカルボン酸(6.30g,26.7mmol)のジクロロメタン(150ml)溶液にN,N’−ジシクロヘキシルカルボジイミド(6.0g,29.0mmol)を加え、室温にて一晩撹拌した。減圧濃縮後、酢酸エチルにて希釈し、不溶物をろ去した後、ろ液を1規定塩酸水および飽和食塩水にて洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧留去し、得られた残さをシリカゲルカラムクロマトグラフィー[n−ヘキサン:酢酸エチル=1:3(v/v)]にて精製し、標記化合物(7.80g,71%)を無色油状物として得た。
H−NMR(400MHz,CDCl,70℃)δ:1.03−1.11(2H,m),1.37(3H,d,J=7.1Hz),1.43−1.47(2H,m),3.72(3H,s),4.48(1H,brs),4.61(1H,d,J=16.6Hz),4.91(1H,d,J=16.6Hz),4.99(2H,s),5.20(1H,brs),7.20−7.34(10H,m).

工程2:(6S)−7−ベンジル−6−メチル−4,7−ジアザスピロ[2.5]オクタン−5,8−ジオン
上記工程1で得た化合物を、参考例2の工程2と同様に反応させ、標記化合物を無色油状物として得た。
H−NMR(400MHz,CDCl)δ:0.98−1.07(2H,m),1.36(1H,m),1.47(3H,d,J=7.1Hz),1.85(1H,m),3.91(1H,q,J=7.1Hz),4.06(1H,d,J=14.9Hz),5.21(1H,d,J=14.9Hz),7.26−7.37(5H,m).

工程3:(6S)−7−ベンジル−6−メチル−4,7−ジアザスピロ[2.5]オクタン
上記工程2で得た化合物を、参考例2の工程3と同様に反応させ、標記化合物を無色固体として得た。
H−NMR(400MHz,CDCl)δ:0.30−0.34(1H,m),0.36−0.40(1H,m),0.48−0.53(1H,m),0.55−0.61(1H,m),1.16(3H,d,J=6.3Hz),2.12(1H,d,J=11.7Hz),2.26−2.33(2H,m),2.74(1H,dd,J=13.2,9.3Hz),2.90(1H,dd,J=13.2,3.4Hz),3.15(1H,d,J=13.4Hz),4.07(1H,d,J=13.4Hz),7.20−7.34(6H,m).

工程4:(6S)−7−ベンジル−6−メチル−4−(トリフルオロアセチル)−4,7−ジアザスピロ[2.5]オクタン
上記工程3で得た化合物を、参考例2の工程4と同様に反応させ、標記化合物を無色油状物として得た。
H−NMR(400MHz,CDCl)δ:0.68(1H,m),0.79(1H,m),0.93(1H,m),1.21(3H,d,J=6.1Hz),1.33(1H,m),2.17(1H,d,J=12.0Hz),2.49(1H,d,J=12.0Hz),2.59(1H,m),3.16(1H,d,J=13.4Hz),3.33(1H,dd,J=13.4,9.3Hz),3.77(1H,d,J=13.4Hz),4.04(1H,d,J=13.4Hz),7.23−7.34(5H,m).

工程5:(6S)−6−メチル−4−(トリフルオロアセチル)−4,7−ジアザスピロ[2.5]オクタン塩酸塩
上記工程4で得た化合物を、参考例2の工程5と同様に反応させ、標記化合物を無色固体として得た。
H−NMR(400MHz,DMSO−d)δ:0.95(1H,brs),1.12(1H,brs),1.27(1H,m),1.33(3H,d,J=6.3Hz),1.41(1H,brs),2.90(1H,m),3.38−3.59(3H,m),4.03(1H,brs).
MS(ESI)m/z:223[(M+H)].

参考例5
工程1:tert−ブチル(2S,4R)−4−フルオロ−2−{[(6S)−6−メチル−4−(トリフルオロアセチル)−4,7−ジアザスピロ[2.5]オクタ−7−イル]カルボニル}ピロリジン−1−カルボキシラート
参考例2の工程5で得た化合物の代わりに参考例4の工程5で得た化合物を用い、参考例3の工程1と同様に反応させ、標記化合物を淡黄色油状物として得た。
H−NMR(400MHz,DMSO−d,100℃)δ:0.69−0.71(2H,m),1.11(3H,d,J=6.6Hz),1.28−1.32(2H,m),1.37(9H,s),1.49(1H,m),2.05(1H,m),3.49−3.68(5H,m),3.88(1H,brs),4.67−4.75(2H,m),5.27(1H,d,J=54.0Hz).
MS(ESI)m/z:460[(M+Na)].

工程2:(6S)−7−[(4R)−4−フルオロ−L−プロリル]−6−メチル−4−(トリフルオロアセチル)−4,7−ジアザスピロ[2.5]オクタン
上記工程1で得た化合物を、参考例3の工程2と同様に反応させ、標記化合物を淡黄色油状物として得た。
H−NMR(400MHz,DMSO−d,100℃)δ:0.68−0.77(2H,m),1.12(3H,d,J=6.6Hz),1.28(1H,dd,J=17.0,7.1Hz),1.49(1H,dd,J=17.0,7.1Hz),2.01−2.24(2H,m),2.65−2.68(1H,m),3.00−3.14(1H,m),3.42−3.61(3H,m),3.90(1H,brs),4.08(1H,t,J=7.6Hz),4.66−4.69(1H,m),5.25(1H,dt,J=55.6,4.5Hz).

参考例6

工程1:メチル N−ベンジル−N−[(1−{[(ベンジルオキシ)カルボニル]アミノ}シクロプロピル)カルボニル]−D−アラニナート
メチル N−ベンジル−L−アラニナートの代わりにメチル N−ベンジル−D−アラニナートを用いて、参考例4の工程1と同様に反応させ、標記化合物を無色油状物として得た。
H−NMR(400MHz,CDCl)δ:1.07(2H,brs),1.36(3H,d,J=7.1Hz),1.43(2H,brs),3.61(3H,s),4.48−4.52(1H,m),4.61(1H,d,J=17.4Hz),4.87(1H,d,J=17.4Hz),4.98(2H,s),5.12(1H,brs),7.20−7.32(10H,m).
MS(ESI)m/z:411[(M+H)].

工程2:(6R)−7−ベンジル−6−メチル−4,7−ジアザスピロ[2.5]オクタン−5,8−ジオン
上記工程1で得た化合物を、参考例2の工程2と同様に反応させ、標記化合物を無色油状物として得た。
H−NMR(400MHz,CDCl)δ:0.97−1.03(2H,m),1.34−1.41(2H,m),1.47(3H,d,J=7.1Hz),1.81−1.88(1H,m),4.06(1H,d,J=14.9Hz),5.19(1H,d,J=14.9Hz),6.74(1H,brs),7.25−7.37(5H,m).

工程3:(6R)−7−ベンジル−6−メチル−4,7−ジアザスピロ[2.5]オクタン
上記工程2で得た化合物を、参考例2の工程3と同様に反応させ、標記化合物を無色固体として得た。
H−NMR(400MHz,CDCl)δ:0.30−0.40(2H,m),0.48−0.61(2H,m),1.16(3H,d,J=6.3Hz),1.58(1H,brs),2.12(1H,d,J=11.5Hz),2.25−2.33(2H,m),2.73(1H,dd,J=13.1,9.3Hz),2.90(1H,dd,J=13.1,3.0Hz),3.15(1H,d,J=13.4Hz),4.08(1H,d,J=13.4Hz),7.20−7.33(5H,m).

工程4:(6R)−7−ベンジル−6−メチル−4−(トリフルオロアセチル)−4,7−ジアザスピロ[2.5]オクタン
上記工程3で得た化合物を、参考例2の工程4と同様に反応させ、標記化合物を無色油状物として得た。
H−NMR(400MHz,CDCl)δ:0.64−0.92(3H,m),1.20(3H,d,J=6.1Hz),1.30−1.36(1H,m),2.16(1H,d,J=12.0Hz),2.48(1H,d,J=12.0Hz),2.58(1H,brs),3.15(1H,d,J=13.4Hz),3.31(1H,dd,J=13.4,9.5Hz),3.76(1H,d,J=13.4Hz),4.02(1H,d,J=13.4Hz),7.23−7.33(5H,m).

工程5:(6R)−6−メチル−4−(トリフルオロアセチル)−4,7−ジアザスピロ[2.5]オクタン塩酸塩
上記工程4で得た化合物を、参考例2の工程5と同様に反応させ、標記化合物を無色固体として得た。
H−NMR(400MHz,DMSO−d,70℃)δ:0.93(1H,brs),1.17(1H,brs),1.24−1.30(1H,m),1.34(3H,d,J=6.3Hz),1.40(1H,brs),2.89(1H,d,J=12.0Hz),3.14(1H,brs),3.40−3.46(2H,m),4.04(1H,brs),9.84(2H,brs).
MS(ESI)m/z:223[(M+H)].

参考例7
工程1:tert−ブチル (2S,4R)−4−フルオロ−2−{[(6R)−6−メチル−4−(トリフルオロアセチル)−4,7−ジアザスピロ[2.5]オクタ−7−イル]カルボニル}ピロリジン−1−カルボキシラート
参考例2の工程5で得た化合物の代わりに参考例6の工程5で得た化合物を用い、参考例3の工程1と同様に反応させ、標記化合物を無色固体として得た。
H−NMR(400MHz,DMSO−d,100℃)δ:0.68−0.71(2H,m),1.09(3H,brs),1.28−1.31(2H,m),1.36(9H,s),1.47(1H,m),1.95(1H,brs),3.46−3.68(5H,m),3.91(1H,brs),4.69−4.71(2H,m),5.23(1H,d,J=54.6Hz).

工程2:(6R)−7−[(4R)−4−フルオロ−L−プロリル]−6−メチル−4−(トリフルオロアセチル)−4,7−ジアザスピロ[2.5]オクタン
上記工程1で得た化合物を、参考例3の工程2と同様に反応させ、標記化合物を淡黄色油状物として得た。
H−NMR(400MHz,DMSO−d,100℃)δ:0.67−0.73(1H,m),0.86(1H,brs),1.12(3H,d,J=5.9Hz),1.28(1H,dt,J=12.4,5.0Hz),1.49(1H,dt,J=12.4,5.2Hz),1.94−2.22(2H,m),2.65−2.68(1H,m),3.13(1H,ddd,J=32.5,13.0,4.2Hz),3.43−3.61(3H,m),3.92(1H,brs),4.04−4.06(1H,m),4.65(1H,brs),5.24(1H,dt,J=55.6,4.6Hz).

参考例8

工程1:メチル(2S)−2−{ベンジル[(1−{[(ベンジルオキシ)カルボニル]アミノ}シクロプロピル)カルボニル]アミノ}ブタナート
メチル N−ベンジル−L−アラニナートの代わりにメチル(2S)−2−(ベンジルアミノ)ブタナートを用いて、参考例4の工程1と同様に反応させ、標記化合物を無色固体として得た。
H−NMR(400MHz,DMSO−d,90℃)δ:0.70(3H,t,J=7.4Hz),0.83−0.89(1H,m),1.00−1.06(1H,m),1.09−1.16(1H,m),1.30−1.37(1H,m),1.58−1.68(1H,m),1.83−1.92(1H,m),2.87−2.92(1H,m),3.48(3H,s),4.50−4.56(1H,m),4.64(1H,d,J=15.9Hz),5.00(2H,q,J=12.1Hz),7.17−7.33(10H,m),7.76(1H,brs).
MS(ESI)m/z:425[(M+H)].

工程2:(6S)−7−ベンジル−6−エチル−4,7−ジアザスピロ[2.5]オクタン−5,8−ジオン
上記工程1で得た化合物を、参考例2の工程2と同様に反応させ、標記化合物を無色固体として得た。
H−NMR(400MHz,CDCl)δ:0.93−0.98(2H,m),0.99(3H,t,J=7.4Hz),1.35−1.40(1H,m),1.79−1.86(1H,m),1.91−1.97(2H,m),3.90(1H,t,J=5.4Hz),3.94(1H,d,J=14.9Hz),5.35(1H,d,J=14.9Hz),7.25−7.36(5H,m),7.39(1H,brs).
MS(ESI)m/z:259[(M+H)].

工程3:(6S)−7−ベンジル−6−エチル−4−(トリフルオロアセチル)−4,7−ジアザスピロ[2.5]オクタン
上記工程2で得た化合物を、参考例2の工程3と同様に反応させた後、得られた化合物を参考例2の工程4と同様に反応させ、標記化合物を無色油状物として得た。
H−NMR(400MHz,DMSO−d,90℃)δ:0.65−0.70(1H,m),0.85−0.90(2H,m),0.91(3H,t,J=7.4Hz),1.18−1.23(1H,m),1.46−1.53(1H,m),1.66−1.75(1H,m),2.31−2.36(1H,m),2.38−2.45(2H,m),3.32(1H,d,J=13.9Hz),3.40−3.47(1H,m),3.84(1H,d,J=11.7Hz),3.97(1H,d,J=13.9Hz),7.18−7.23(1H,m),7.27−7.31(4H,m).
MS(ESI)m/z:327[(M+H)].

工程4:(6S)−6−エチル−4−(トリフルオロアセチル)−4,7−ジアザスピロ[2.5]オクタン塩酸塩
上記工程3で得た化合物を、参考例2の工程5と同様に反応させ、標記化合物を無色固体として得た。
H−NMR(400MHz,DMSO−d,90℃)δ:0.89−0.94(1H,m),0.99(3H,t,J=7.6Hz),1.16−1.21(1H,m),1.25−1.31(1H,m),1.41−1.48(1H,m),1.66−1.74(1H,m),1.77−1.85(1H,m),2.86(1H,d,J=12.9Hz),3.24−3.32(1H,m),3.37−3.44(1H,m),3.45(1H,d,J=12.9Hz),4.06−4.14(1H,m).
MS(ESI)m/z:237[(M+H)].

参考例9
工程1:tert−ブチル (2S,4R)−2−{[(6S)−6−エチル−4−(トリフルオロアセチル)−4,7−ジアザスピロ[2.5]オクタ−7−イル]カルボニル}−4−フルオロピロリジン−1−カルボキシラート
氷冷下、(4R)−1−(tert−ブトキシカルボニル)−4−フルオロ−L−プロリン(520mg,2.23mmol)のジクロロメタン(8ml)溶液に、1−クロロ−N,N,2−トリメチル−1−プロペニルアミン(0.35ml,2.68mmol)を加えた。同温度にて1時間撹拌した後、参考例8の工程4で得た化合物(730mg,2.68mmol)およびトリエチルアミン(0.78ml,5.58mmol)を加え、室温にてさらに3時間撹拌した。クロロホルムで希釈し、有機層を飽和重曹水、飽和食塩水の順に洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧留去し、得られた残さをシリカゲルカラムクロマトグラフィー[n−ヘキサン:酢酸エチル=2:1(v/v)]にて精製し、標記化合物(780mg,77%)を無色固体として得た。
H−NMR(400MHz,DMSO−d,90℃)δ:0.67−0.73(2H,m),0.83−0.88(3H,m),1.29−1.33(1H,m),1.39(9H,s),1.45−1.52(3H,m),2.07−2.17(1H,m),2.43−2.47(1H,m),3.36−3.77(6H,m),4.40−4.55(1H,m),4.70−4.86(1H,m),5.30(1H,d,J=54.9Hz).
MS(ESI)m/z:452[(M+H)].

工程2:(6S)−6−エチル−7−[(4R)−4−フルオロ−L−プロリル]−4−(トリフルオロアセチル)−4,7−ジアザスピロ[2.5]オクタン
上記工程1で得た化合物を、参考例3の工程2と同様に反応させ、標記化合物を無色固体として得た。
H−NMR(400MHz,DMSO−d,90℃)δ:0.66−0.75(2H,m),0.83(3H,t,J=7.2Hz),1.24−1.31(1H,m),1.43−1.53(3H,m),1.96−2.08(1H,m),2.16−2.32(1H,m),2.67−2.74(1H,m),2.91−2.99(1H,m),3.38−3.57(4H,m),4.05−4.16(1H,m),4.43−4.53(1H,m),5.24(1H,d,J=56.1Hz).
MS(ESI)m/z:352[(M+H)].

参考例10
工程1:メチル (2R)−2−{ベンジル[(1−{[(ベンジルオキシ)カルボニル]アミノ}シクロプロピル)カルボニル]アミノ}ブタナート
メチル N−ベンジル−L−アラニナートの代わりにメチル(2R)−2−(ベンジルアミノ)ブタナートを用いて、参考例4の工程1と同様に反応させ、標記化合物を淡黄色固体として得た。
H−NMR(400MHz,DMSO−d,90℃)δ:0.71(3H,t,J=7.4Hz),0.85−0.90(1H,m),1.02−1.08(1H,m),1.11−1.16(1H,m),1.32−1.38(1H,m),1.59−1.68(1H,m),1.84−1.93(1H,m),3.49(3H,s),4.30−4.38(1H,m),4.49−4.57(1H,m),4.65(1H,d,J=16.1Hz),5.01(2H,q,J=12.2Hz),7.18−7.34(10H,m),7.77(1H,brs).
MS(ESI)m/z:425[(M+H)].

工程2:(6R)−7−ベンジル−6−エチル−4,7−ジアザスピロ[2.5]オクタン−5,8−ジオン
上記工程1で得た化合物を、参考例2の工程2と同様に反応させ、標記化合物を無色固体として得た。
H−NMR(400MHz,CDCl)δ:0.93−0.98(2H,m),0.99(3H,t,J=7.6Hz),1.35−1.40(1H,m),1.80−1.86(1H,m),1.91−1.98(2H,m),3.89(1H,t,J=5.2Hz),3.94(1H,d,J=14.9Hz),5.35(1H,d,J=14.9Hz),7.25−7.35(5H,m),7.51(1H,brs).
MS(ESI)m/z:259[(M+1)].

工程3:(6R)−7−ベンジル−6−エチル−4−(トリフルオロアセチル)−4,7−ジアザスピロ[2.5]オクタン
上記工程2で得た化合物を、参考例2の工程3と同様に反応させた後、得られた化合物を参考例2の工程4と同様に反応させ、標記化合物を無色油状物として得た。
H−NMR(400MHz,DMSO−d,90℃)δ:0.65−0.70(1H,m),0.85−0.90(2H,m),0.91(3H,t,J=7.4Hz),1.18−1.23(1H,m),1.46−1.53(1H,m),1.66−1.75(1H,m),2.31−2.36(1H,m),2.38−2.45(2H,m),3.32(1H,d,J=13.9Hz),3.40−3.47(1H,m),3.84(1H,d,J=11.7Hz),3.97(1H,d,J=13.9Hz),7.18−7.23(1H,m),7.27−7.31(4H,m).
MS(ESI)m/z:327[(M+H)].

工程4:(6R)−6−エチル−4−(トリフルオロアセチル)−4,7−ジアザスピロ[2.5]オクタン塩酸塩
上記工程3で得た化合物を、参考例2の工程5と同様に反応させ、標記化合物を無色固体として得た。
H−NMR(400MHz,DMSO−d,70℃)δ:0.89−0.94(1H,m),0.99(3H,t,J=7.6Hz),1.16−1.21(1H,m),1.25−1.31(1H,m),1.41−1.48(1H,m),1.66−1.74(1H,m),1.77−1.85(1H,m),2.86(1H,d,J=12.9Hz),3.24−3.32(1H,m),3.37−3.44(1H,m),3.45(1H,d,J=12.9Hz),4.06−4.14(1H,m).
MS(ESI)m/z:237[(M+H)].

参考例11
工程1:tert−ブチル (2S,4R)−2−{[(6R)−6−エチル−4−(トリフルオロアセチル)−4,7−ジアザスピロ[2.5]オクタ−7−イル]カルボニル}−4−フルオロピロリジン−1−カルボキシラート
参考例8の工程4で得た化合物の代わりに参考例10の工程4で得た化合物を用い、参考例9の工程1と同様に反応させ、標記化合物を無色固体として得た。
H−NMR(400MHz,DMSO−d,100℃)δ:0.69−0.73(1H,m),0.76−0.84(2H,m),0.93−0.98(1H,m),1.30−1.38(3H,m),1.39(9H,s),1.44−1.51(2H,m),1.85−2.08(2H,m),3.25−3.61(4H,m),3.66−3.77(1H,m),4.00−4.07(1H,m),4.58−4.80(2H,m),5.25(1H,d,J=51.3Hz).
MS(ESI)m/z:474[(M+Na)].

工程2:(6R)−6−エチル−7−[(4R)−4−フルオロ−L−プロリル]−4−(トリフルオロアセチル)−4,7−ジアザスピロ[2.5]オクタン
上記工程1で得た化合物を、参考例3の工程2と同様に反応させ、標記化合物を淡黄色固体として得た。
H−NMR(400MHz,DMSO−d,100℃)δ:0.65−0.72(1H,m),0.79−0.85(3H,m),1.24−1.32(1H,m),1.42−1.55(4H,m),1.89−2.05(1H,m),2.12−2.20(1H,m),2.64−2.69(1H,m),2.91(1H,t,J=12.5Hz),3.07−3.20(1H,m),3.38−3.58(3H,m),3.97−4.09(1H,m),4.51−4.64(1H,m),5.23(1H,d,J=55.7Hz).
MS(ESI)m/z:352[(M+H)].

参考例12
工程1:メチル N−[(1−{[(ベンジルオキシ)カルボニル]アミノ}シクロプロピル)メチル]−D−ロイシナート
ベンジル(1−ホルミルシクロプロピル)カルバマート(3.0g,13.7mmol)のジクロロメタン(200ml)溶液に、メチル D−ロイシナート塩酸塩(2.73g,15.1mmol)、塩化亜鉛(2.8g,20.5mmol)、およびトリアセトキシヒドロホウ酸ナトリウム(9.16g,41.1mmol)を加え、室温で18時間撹拌した。反応液を減圧下濃縮し、得られた残さを酢酸エチルで希釈し、飽和重曹水および飽和食塩水で洗浄後、有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧下留去し、得られた残さをシリカゲルカラムクロマトグラフィー[n−ヘキサン:酢酸エチル=2:1(v/v)]にて精製し、標記化合物(2.24g,47%)を淡黄色油状物として得た。
H−NMR(400MHz,CDCl)δ:0.62−0.94(4H,m),0.88(3H,d,J=6.6Hz),0.91(3H,d,J=6.6Hz),1.37−1.66(2H,m),1.70−1.77(1H,m),2.46(1H,d,J=12.9Hz),2.82(1H,d,J=12.9Hz),3.24(1H,t,J=7.4Hz),3.68(3H,s),5.08(1H,brs),5.11(2H,s),7.22−7.42(5H,m).

工程2:メチル N−[(1−{[(ベンジルオキシ)カルボニル]アミノ}シクロプロピル)メチル]−N−(tert−ブトキシカルボニル)−D−ロイシナート
上記工程1で得た化合物を、参考例1の工程2と同様に反応させ、標記化合物を無色油状物として得た。
H−NMR(400MHz,CDCl)δ:0.64−0.76(1H,m),0.78−0.97(2H,m),0.87(3H,d,J=6.6Hz),0.90(3H,d,J=6.6Hz),1.32−1.40(1H,m),1.41(9H,s),1.42−1.67(1H,m),1.72−1.89(2H,m),3.00−3.19(1H,m),3.39−3.72(1H,m),3.73(3H,s),3.74−4.18(1H,m),5.03(1H,d,J=11.7Hz),5.13(1H,d,J=11.7Hz),5.92−6.08(1H,m),7.25−7.41(5H,m).

工程3:ベンジル [1−({(tert−ブトキシカルボニル)[(1R)−1−(ヒドロキシメチル)−3−メチルブチル]アミノ}メチル)シクロプロピル]カルバマート
氷冷下、水素化リチウムアルミニウム(0.50g,12.2mmol)のテトラヒドロフラン(20ml)懸濁液に、上記工程2で得た化合物(1.95g,4.35mmol)のテトラヒドロフラン(30ml)溶液を滴下し、同温で1時間撹拌した。水および10%クエン酸水を加え反応を停止した後、酢酸エチルで希釈し、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧留去し、得られた残さをシリカゲルカラムクロマトグラフィー[n−ヘキサン:酢酸エチル=2:3(v/v)]にて精製し、標記化合物(1.26g,64%)を無色油状物として得た。
H−NMR(400MHz,CDCl)δ:0.69−1.01(10H,m),1.35−1.43(1H,m),1.44(9H,s),1.45−1.53(1H,m),1.56−1.63(2H,m),3.09−4.00(5H,m),4.98−5.13(2H,m),5.60(1H,brs),7.24−7.38(5H,m).

工程4:4−ベンジル 7−tert−ブチル(6R)−6−イソブチル−4,7−ジアザスピロ[2.5]オクタン−4,7−ジカルボキシラート
上記工程3で得た化合物(1.26g,3.00mmol)のトルエン(100ml)溶液に、氷冷下トリフェニルホスフィン(1.57g,5.99mmol)およびアゾジカンルボン酸ジイソプロピル(0.93ml,4.49mmol)を加え、徐々に室温に戻しながら18時間撹拌した。更に、トリフェニルホスフィン(1.57g,5.99mmol)およびアゾジカンルボン酸ジイソプロピル(0.93ml,4.49mmol)を加え、4時間加熱還流した。反応液を減圧濃縮し、得られた残さをシリカゲルカラムクロマトグラフィー[n−ヘキサン:酢酸エチル=3:1(v/v)]にて精製し、標記化合物(0.57g,47%)を無色油状物として得た。
H−NMR(400MHz,CDCl,60℃)δ:0.45−0.54(1H,m),0.61−0.71(1H,m),0.85(3H,d,J=6.6Hz),0.86(3H,d,J=6.6Hz),0.96−1.05(1H,m),1.21−1.62(13H,m),3.11−3.26(2H,m),3.42(1H,d,J=14.0Hz),3.99(1H,d,J=14.0Hz),4.19(1H,s),5.12(2H,s),7.23−7.39(5H,m).

工程5:ベンジル(6R)−6−イソブチル−4,7−ジアザスピロ[2.5]オクタン−4−カルボキシラート塩酸塩
上記工程4で得た化合物(0.57g,1.42mmol)のジオキサン(10ml)溶液に、氷冷下4規定塩酸/ジオキサン(8ml)を加え、徐々に室温に戻しながら24時間撹拌した。反応液を減圧濃縮し、標記化合物を無色固体として得た。

参考例13
工程1:ベンジル (6R)−7−{[(2S,4R)−1−(tert−ブトキシカルボニル)−4−フルオロピロリジン−2−イル]カルボニル}−6−イソブチル−4,7−ジアザスピロ[2.5]オクタン−4−カルボキシラート
参考例8の工程4で得た化合物の代わりに参考例12の工程5で得た化合物を用い、参考例9の工程1と同様に反応させ、標記化合物を淡黄色油状物として得た。
H−NMR(400MHz,DMSO−d,100℃)δ:0.44−0.59(1H,m),0.76−0.96(7H,m),1.04−1.58(15H,m),1.65−2.23(1H,m),2.86−3.09(2H,m),3.17(1H,d,J=11.2Hz),3.34−3.80(3H,m),4.01(1H,d,J=13.2Hz),4.45−4.82(1H,m),5.03−5.39(1H,m),5.11(2H,s),7.28−7.45(5H,m).

工程2:tert−ブチル (2S,4R)−4−フルオロ−2−{[(6R)−6−イソブチル−4−(トリフルオロアセチル)−4,7−ジアザスピロ[2.5]オクタ−7−イル]カルボニル}ピロリジン−1−カルボキシラート
上記工程1で得た化合物(0.65g,1.25mmol)のエタノール(20ml)溶液に、5%パラジウム炭素(0.10g)を加え水素雰囲気下、室温で18時間接触還元を行った。触媒をセライトろ過後、ろ液を減圧濃縮した。得られた残渣をジクロロメタン(20ml)に溶解し、ジイイソプロピルアミン(1.3ml,7.52mmol)を加え、氷冷下無水トリフルオロ酢酸(0.53ml,3.76mmol)を加えた。徐々に室温に戻しながら2時間撹拌し、反応液を減圧濃縮した。得られた残さを酢酸エチルで希釈し、飽和重曹水、10%クエン酸水、および飽和食塩水で洗浄後、有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧留去し、得られた残さをジクロロメタン(20ml)に溶解し、氷冷下トリフルオロ酢酸(10ml)を加え、室温にて2時間撹拌した。反応液を減圧濃縮後、得られた残さをクロロホルムで希釈し、飽和重曹水および飽和食塩水で洗浄後、有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧留去し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー[酢酸エチル:エタノール=4:1(v/v)]にて精製し、標記化合物(0.28g,59%)を淡黄色油状物として得た。
MS(ESI)m/z:380[(M+H)].

参考例14
4,9−ジアザジスピロ[2.2.2.2]デカン 二塩酸塩
氷冷下、4,9−ジアザジスピロ[2.2.2.2]デカン−5,10−ジオン(1.70g,10.4mmol)のテトラヒドロフラン(20ml)溶液に、ボラン−テトラヒドロフラン錯体(1.02Mテトラヒドロフラン溶液)(41ml,41.6mmol)を滴下した後、18時間半加熱還流した。氷冷下、反応混合液にメタノール(50ml)を加え60分間撹拌した後、溶媒を減圧濃縮した。得られた残さにエタノール(50ml)、水(25ml)およびトリエチルアミン(25ml)を加え、4時間加熱還流後、溶媒を減圧濃縮した。得られた残渣をテトラヒドロフラン(20ml)に溶解し、氷冷下トリエチルアミン(4.3ml,31.2mmol)および二炭酸ジ‐tert−ブチル(6.80g,31.2mmol)を加え、室温にて14時間撹拌した。溶媒を減圧濃縮し、得られた残さを酢酸エチルで希釈し、飽和塩化アンモニウム水、飽和食塩水の順で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧留去し、得られた残渣のクロロホルム(20ml)溶液に、トリフルオロ酢酸(20ml)を加え、室温にて1時間撹拌した。溶媒を減圧濃縮し、得られた残さに4規定塩酸/ジオキサン(50ml)を加え、2時間撹拌した。溶媒を減圧留去し、残さにジエチルエーテルを加え、析出した固体をろ取し、標記化合物(2.00g,91%)を無色固体として得た。
H−NMR(400MHz,DMSO−d)δ:1.02(4H,t,J=6.5Hz),1.24(4H,t,J=6.3Hz),3.41(4H,s),10.30(2H,s).
MS(ESI)m/z:212[(M+H)].

参考例15
工程1:tert−ブチル (2S,4R)−4−フルオロ−2−{[9−(トリフルオロアセチル)−4,9−ジアザジスピロ[2.2.2.2]デカン−4−イル]カルボニル}ピロリジン−1−カルボキシラート
氷冷下、(4R)−1−(tert−ブトキシカルボニル)−4−フルオロ−L−プロリン(466mg,2.00mmol)および参考例14で得た化合物(422mg,2.00mmol)のジメチルホルムアミド(10ml)溶液に、ジイソプロピルエチルアミン(1.15ml,6.60mmol)および(ベンゾトリアゾール−1−イルオキシ)トリピロリジノホスホニウムヘキサフルオロホスフェート(1.14g,2.20mmol)を加えた。室温にて19時間撹拌後、反応液を酢酸エチルで希釈し、飽和塩化アンモニウム水、飽和重曹水および飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧留去した後、得られた残さをジクロロメタン(10ml)に溶解しトリエチルアミン(0.56ml,4.00mmol)を加え、氷冷後、無水トリフルオロ酢酸(0.28ml,2.00mmol)を加えた。室温にて7時間撹拌後、反応液を減圧濃縮し、酢酸エチルで希釈し、飽和塩化アンモニウム水および飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧留去し、残さをシリカゲルカラムクロマトグラフィー[n−ヘキサン:酢酸エチル=1:1(v/v)]にて精製し、標記化合物(349mg,39%)を淡黄色油状物として得た。
H−NMR(400MHz,DMSO−d,100℃)δ:1.15−1.33(18H,m),2.04(1H,dt,J=35.5,7.0Hz),2.53(1H,s),3.59−3.69(5H,m),4.97(1H,s),5.31(1H,d,J=54.2Hz).
MS(ESI)m/z:472[(M+Na)].

工程2:4−[(4R)−4−フルオロ−L−プロリル]−9−(トリフルオロアセチル)−4,9−ジアザジスピロ[2.2.2.2]デカン
上記工程1で得た化合物を、参考例3の工程2と同様に反応させ、標記化合物を淡黄色固体として得た。
H−NMR(400MHz,CDCl)δ:1.08−1.23(8H,m),2.13(1H,s),2.63(1H,s),3.67−3.73(5H,m),5.16(1H,s),5.41(1H,d,J=53.5Hz),5.91(2H,s).
MS(ESI)m/z:350[(M+H)].

参考例16
工程1:tert−ブチル (2S)−4,4−ジフルオロ−2−{[(6S)−6−メチル−4−(トリフルオロアセチル)−4,7−ジアザスピロ[2.5]オクタ−7−イル]カルボニル}ピロリジン−1−カルボキシラート
(4R)−1−(tert−ブトキシカルボニル)−4−フルオロ−L−プロリンの代わりに1−(tert−ブトキシカルボニル)−4,4−ジフルオロ−L−プロリンを、また参考例2の工程5で得た化合物の代わりに参考例4の工程5で得た化合物を用い、参考例3の工程1と同様に反応させ、標記化合物を無色固体として得た。
H−NMR(400MHz,DMSO−d,80℃)δ:0.72(2H,brs),1.11(3H,brs),1.25−1.29(2H,m),1.38(9H,s),1.48(1H,brs),2.21−2.33(1H,m),2.87(1H,brs),3.02−3.10(2H,m),3.54(2H,brs),3.65−3.75(1H,m),3.79−3.87(1H,m),4.64(1H,brs).
MS(ESI)m/z:456[(M+H)].

工程2:(6S)−7−(4,4−ジフルオロ−L−プロリル)−6−メチル−4−(トリフルオロアセチル)−4,7−ジアザスピロ[2.5]オクタン
上記工程1で得た化合物を、参考例3の工程2と同様に反応させ、標記化合物を無色油状物として得た。
H−NMR(400MHz,DMSO−d,80℃)δ:0.70−0.74(2H,m),1.11(3H,d,J=6.6Hz),1.23−1.29(1H,m),1.45−1.51(1H,m),2.32−2.45(2H,m),2.92−3.08(2H,m),3.16−3.26(1H,m),3.56(3H,brs),3.88(1H,brs),4.02−4.07(1H,m),4.64(1H,brs).
MS(ESI)m/z:356[(M+H)].

参考例17
工程1:tert−ブチル (2S)−4,4−ジフルオロ−2−{[(6R)−6−メチル−4−(トリフルオロアセチル)−4,7−ジアザスピロ[2.5]−オクタ−7−イル]カルボニル}ピロリジン−1−カルボキシラート
(4R)−1−(tert−ブトキシカルボニル)−4−フルオロ−L−プロリンの代わりに1−(tert−ブトキシカルボニル)−4,4−ジフルオロ−L−プロリンを、また参考例2の工程5で得た化合物の代わりに参考例6の工程5で得た化合物を用い、参考例3の工程1と同様に反応させ、標記化合物を無色固体として得た。
H−NMR(400MHz,DMSO−d,100℃)δ:0.72(2H,brs),1.11(3H,brs),1.25−1.31(2H,m),1.38(9H,s),1.46−1.52(2H,m),2.07(1H,brs),2.82−2.92(1H,m),3.53(2H,brs),3.64−3.86(3H,m),4.82(1H,brs).
MS(ESI)m/z:478[(M+Na)].

工程2:(6R)−7−(4,4−ジフルオロ−L−プロリル)−6−メチル−4−(トリフルオロアセチル)−4,7−ジアザスピロ[2.5]オクタン
上記工程1で得た化合物を、参考例3の工程2と同様に反応させ、標記化合物を無色油状物として得た。
H−NMR(400MHz,DMSO−d,100℃)δ:0.66−0.83(2H,m),1.10(3H,d,J=6.5Hz),1.22−1.28(1H,m),1.44−1.51(1H,m),2.23−2.46(2H,m),2.92−3.01(2H,m),3.22−3.26(1H,m),3.43−3.60(3H,m),4.14(1H,brs),4.61(1H,brs).
MS(ESI)m/z:356[(M+H)].

参考例18
工程1:メチル N−ベンジル−O−tert−ブチルセリナート
メチル O−tert−ブチル−L−セリナート塩酸塩(12.0g,57.0mmol)のメタノール(300ml)溶液に、トリエチルアミン(9.5ml,68.0mmol)、ベンズアルデヒド(6.37ml,63.0mmol)を加え、室温で6時間撹拌した。氷冷下、水素化ホウ素ナトリウム(3.23g,86.0mmol)を徐々に加えた後、室温にて2時間撹拌した。反応液に飽和塩化アンモニウム水(100ml)を加え、減圧濃縮した後、残さを酢酸エチルで希釈し、析出した不溶物をろ去した。有機層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧留去し、標記化合物(15.3g,100%)を無色油状物として得た。
H−NMR(400MHz,CDCl)δ:1.14(9H,s),2.09(1H,brs),3.44(1H,t,J=5.0Hz),3.55−3.63(2H,m),3.70−3.73(1H,m),3.72(3H,s),3.91(1H,d,J=13.2Hz),7.23−7.38(5H,m).
MS(ESI)m/z:266[(M+H)].

工程2:メチル N−ベンジル−N−[(1−{[(ベンジルオキシ)カルボニル]アミノ}シクロプロピル)カルボニル]−O−tert−ブチルセリナート
メチル N−ベンジル−L−アラニナートの代わりに上記工程1で得た化合物を用いて、参考例4の工程1と同様に反応させ、標記化合物を無色固体として得た。
H−NMR(400MHz,DMSO−d,90℃)δ:0.94−0.97(2H,m),0.98(9H,s),1.16−1.24(2H,m),3.53(3H,s),3.63−3.72(2H,m),4.46−4.53(1H,m),4.60−4.70(1H,m),4.83(1H,d,J=17.3Hz),4.94−5.01(2H,m),7.16−7.35(10H,m),7.66(1H,brs).
MS(ESI)m/z:483[(M+H)].

工程3:7−ベンジル−6−(tert−ブトキシメチル)−4,7−ジアザスピロ[2.5]オクタン−5,8−ジオン
上記工程2で得た化合物を、参考例2の工程2と同様に反応させ、標記化合物を無色固体として得た。
H−NMR(400MHz,CDCl,50℃)δ:0.88−0.97(2H,m),1.15(9H,s),1.36−1.41(1H,m),1.77−1.83(1H,m),3.69(2H,ddd,J=20.5,9.6,3.1Hz),3.96(1H,t,J=3.1Hz),4.07(1H,d,J=15.1Hz),5.29(1H,d,J=14.9Hz),6.64(1H,brs),7.24−7.34(5H,m).
MS(ESI)m/z:261[(M−tBu)].

工程4:7−ベンジル−6−(ヒドロキシメチル)−4,7−ジアザスピロ[2.5]オクタン−5,8−ジオン
上記工程3で得た化合物(10.5g,33.0mmol)のクロロホルム(50ml)溶液に、トリフルオロ酢酸(30ml)を加え室温で1時間攪拌した後、40℃にてさらに6時間加熱撹拌した。溶媒を減圧濃縮後、トルエン共沸し、残さを酢酸エチルで希釈後、飽和重曹水、飽和食塩水の順に洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧留去し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー[クロロホルム:メタノール=15:1(v/v)]にて精製し、標記化合物(7.15g,83%)を無色固体として得た。
H−NMR(400MHz,CDCl)δ:0.96−1.06(2H,m),1.36−1.42(1H,m),1.74−1.80(1H,m),2.98−3.05(1H,m),3.91(1H,s),3.91−4.00(1H,m),4.11(1H,d,J=15.1Hz),5.28(1H,d,J=15.1Hz),7.25−7.42(6H,m).
MS(ESI)m/z:261[(M+H)].

工程5:7−ベンジル−6−({[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}メチル)−4,7−ジアザスピロ[2.5]オクタン−5,8−ジオン
上記工程4で得た化合物(7.15g,27.0mmol)およびトリエチルアミン(4.5ml,32.0mmol)のジメチルホルムアミド(100ml)溶液に、4−ジメチルアミノピリジン(660mg,5.00mmol)、tert−ブチルジメチルクロロシラン(4.90g,32.0mmol)を加えた。室温にて16時間撹拌した後、反応液に氷水(200ml)を加え、析出した固体をろ取した。得られた固体を、シリカゲルカラムクロマトグラフィー[n−ヘキサン:酢酸エチル=3:1(v/v)]にて精製し、標記化合物(8.63g,85%)を無色固体として得た。
H−NMR(400MHz,CDCl)δ:0.04(3H,s),0.05(3H,s),0.89(9H,s),0.91−1.00(2H,m),1.40−1.46(1H,m),1.74−1.81(1H,m),3.90−3.94(2H,m),4.00(1H,dd,J=11.1,3.5Hz),4.08(1H,d,J=15.1Hz),5.32(1H,d,J=15.1Hz),7.25−7.38(5H,m).
MS(ESI)m/z:375[(M+H)].

工程6:7−ベンジル−6−({[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}メチル)−4,7−ジアザスピロ[2.5]オクタン
上記工程5で得た化合物を、参考例2の工程3と同様に反応させ、標記化合物を無色油状物として得た。
H−NMR(400MHz,CDCl)δ:0.05(3H,s),0.06(3H,s),0.31−0.38(2H,m),0.51−0.59(2H,m),0.89(9H,s),2.23(1H,d,J=11.7Hz),2.30(1H,d,J=11.7Hz),2.40−2.45(1H,m),2.81(1H,dd,J=13.2,8.3Hz),3.16(1H,dd,J=13.2,3.4Hz),3.34(1H,d,J=13.9Hz),3.65(1H,dd,J=10.4,6.5Hz),3.96(1H,dd,J=10.3,4.4Hz),4.10(1H,d,J=13.7Hz),7.21−7.37(5H,m)..
MS(ESI)m/z:347[(M+H)].

工程7:7−ベンジル−6−({[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}メチル)−4−(トリフルオロアセチル)−4,7−ジアザスピロ[2.5]オクタン
上記工程6で得た化合物を、参考例2の工程4と同様に反応させ、標記化合物を淡黄色油状物として得た。
H−NMR(400MHz,DMSO−d,90℃)δ:0.00(3H,s),0.01(3H,s),0.61−0.68(1H,m),0.84(9H,s),0.85−0.90(2H,m),1.18−1.25(1H,m),2.28(1H,d,J=11.7Hz),2.45−2.49(1H,m),2.54−2.58(1H,m),3.34−3.41(2H,m),3.50(1H,dd,J=10.3,7.8Hz),3.91(1H,dd,J=11.5,5.1Hz),3.95(1H,d,J=14.2Hz),4.03(1H,d,J=14.2Hz),7.16−7.20(1H,m),7.24−7.28(4H,m).
MS(ESI)m/z:443[(M+H)].

工程8:6−({[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}メチル)−4−(トリフルオロアセチル)−4,7−ジアザスピロ[2.5]オクタン
上記工程7で得た化合物を、参考例2の工程5と同様に反応させ、標記化合物を無色固体として得た。
H−NMR(400MHz,DMSO−d,90℃)δ:0.08(6H,s),0.76−0.80(1H,m),0.90(9H,s),0.91−0.94(1H,m),1.10−1.16(1H,m),1.36−1.42(1H,m),2.54(1H,d,J=12.9Hz),3.04−3.09(1H,m),3.22−3.29(2H,m),3.66(1H,dd,J=10.4,7.0Hz),3.74(1H,dd,J=10.5,4.9Hz),4.04−4.12(1H,m).
MS(ESI)m/z:353[(M+H)].

工程9:tert−ブチル(2S,4R)−2−{[(6R)−6−({[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}メチル)−4−(トリフルオロアセチル)−4,7−ジアザスピロ[2.5]オクタ−7−イル]カルボニル}−4−フルオロピロリジン−1−カルボキシラート(異性体A)および tert−ブチル(2S,4R)−2−{[(6S)−6−({[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}メチル)−4−(トリフルオロアセチル)−4,7−ジアザスピロ[2.5]オクタ−7−イル]カルボニル}−4−フルオロピロリジン−1−カルボキシラート(異性体B)
参考例8の工程4で得た化合物の代わりに上記工程8で得た化合物を用い、参考例9の工程1と同様に反応させた後、生成したジアステレオ混合物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー[n−ヘキサン:酢酸エチル=3:1(v/v)]にて分離し、標記化合物をそれぞれ無色固体として得た。
異性体A:H−NMR(400MHz,DMSO−d,90℃)δ:0.00(3H,s),0.01(3H,s),0.68−0.76(1H,m),0.84(9H,s),0.85−0.87(1H,m),1.23−1.30(1H,m),1.35(9H,s),1.40−1.45(1H,m),1.99−2.16(1H,m),2.31−2.49(1H,m),3.33−3.77(7H,m),4.12−4.28(1H,m),4.34−4.48(1H,m),4.60−4.76(1H,m),5.26(1H,d,J=52.7Hz).
MS(ESI)m/z:590[(M+Na)].
異性体B:H−NMR(400MHz,DMSO−d,90℃)δ:−0.01(3H,s),0.01(3H,s),0.66−0.75(1H,m),0.83(9H,s),1.26−1.34(3H,m),1.35(9H,s),1.74−1.96(2H,m),3.27−3.73(7H,m),4.12−4.28(1H,m),4.38−4.52(1H,m),4.68−4.78(1H,m),5.20(1H,d,J=55.2Hz).
MS(ESI)m/z:590[(M+Na)].

参考例19
(6R)−6−({[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}メチル)−7−[(4R)−4−フルオロ−L−プロリル]−4−(トリフルオロアセチル)−4,7−ジアザスピロ[2.5]オクタン
参考例18の工程9で得た化合物(異性体A)を、参考例3の工程2と同様に反応させ、標記化合物を無色固体として得た。
H−NMR(400MHz,DMSO−d,90℃)δ:0.01(6H,s),0.66−0.79(2H,m),0.83(9H,s),1.20−1.31(1H,m),1.37−1.47(1H,m),1.92−2.07(1H,m),2.09−2.26(1H,m),2.80−2.92(2H,m),3.39−3.71(6H,m),3.98−4.18(1H,m),4.35−4.53(1H,m),5.22(1H,d,J=55.4Hz).
MS(ESI)m/z:468[(M+H)].

参考例20
(6S)−6−({[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}メチル)−7−[(4R)−4−フルオロ−L−プロリル]−4−(トリフルオロアセチル)−4,7−ジアザスピロ[2.5]オクタン
参考例18の工程9で得た化合物(異性体B)を、参考例3の工程2と同様に反応させ、標記化合物を無色固体として得た。
H−NMR(400MHz,DMSO−d,90℃)δ:0.01(6H,s),0.67−0.73(1H,m),0.83(9H,s),1.20−1.28(2H,m),1.38−1.47(1H,m),1.89−2.15(2H,m),2.68−2.80(1H,m),2.85−2.92(1H,m),3.08−3.18(1H,m),3.39−3.72(4H,m),4.02−4.19(2H,m),4.39−4.53(1H,m),5.21(1H,d,J=55.7Hz).
MS(ESI)m/z:468[(M+H)].
参考例21
工程1:tert−ブチル 7−ベンジル−6−({[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}メチル)−4,7−ジアザスピロ[2.5]オクタン−4−カルボキシラート
参考例18の工程7の得た化合物を、実施例1の工程2と同様に反応させた後、参考例1の工程2と同様に反応させ、標記化合物を無色油状物質として得た。
H−NMR(400MHz,DMSO−d,90℃)δ:0.00(6H,s),0.39−0.46(1H,m),0.60−0.70(2H,m),0.84(9H,s),0.97−1.02(1H,m),1.35(9H,s),2.16(1H,d,J=11.7Hz),2.27(1H,d,J=11.7Hz),3.08(1H,dd,J=12.9,8.3Hz),3.32(1H,d,J=14.2Hz),3.49(1H,dd,J=10.5,6.6Hz),3.79−3.88(2H,m),3.95(1H,d,J=14.2Hz),7.13−7.16(1H,m),7.21−7.27(4H,m).
MS(ESI)m/z:447[(M+1)]

工程2:tert−ブチル 6−({[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}メチル)−4,7−ジアザスピロ[2.5]オクタン−4−カルボキシラート
上記工程1で得た化合物を、参考例2の工程5と同様に反応させ、標記化合物を淡黄色油状物質として得た。
H−NMR(400MHz,DMSO−d,90℃)δ:0.06(6H,s),0.48−0.57(2H,m),0.78−0.83(1H,m),0.89(9H,s),1.14−1.20(1H,m),1.40(9H,s),2.16(1H,d,J=12.5Hz),2.62−2.68(1H,m),2.75(1H,dd,J=12.5,10.0Hz),2.96(1H,dd,J=12.5,2.0Hz),3.47(1H,dd,J=10.1,6.2Hz),3.54(1H,dd,J=10.0,5.1Hz),3.87(1H,dd,J=12.5,2.9Hz).
MS(ESI)m/z:357[(M+1)]

工程3:tert−ブチル (6R)−7−({(2S,4R)−1−[(ベンジルオキシ)カルボニル]−4−フルオロピロリジン−2−イルカルボニル)−6−({[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}メチル)−4,7−ジアザスピロ[2.5]オクタン−4−カルボキシラート(異性体A)およびtert−ブチル (6S)−7−({(2S,4R)−1−[(ベンジルオキシ)カルボニル]−4−フルオロピロリジン−2−イルカルボニル)−6−({[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}メチル)−4,7−ジアザスピロ[2.5]オクタン−4−カルボキシラート(異性体B)
参考例8の工程4で得た化合物の代わりに、上記工程2で得た化合物を用い、参考例9の工程1と同様に反応させた後、参考例18の工程9と同様に、生成したジアステレオ混合物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて分離し、標記化合物をそれぞれ無色固体として得た。
異性体A:H−NMR(400MHz,DMSO−d,90℃)δ:−0.06(3H,brs),0.00(3H,s),0.46−0.52(1H,m),0.82(9H,s),0.94−1.04(1H,m),1.15−1.28(2H,m),1.36(9H,s),1.92−2.12(2H,m),2.71−2.83(1H,m),3.21−3.29(1H,m),3.42−3.64(4H,m),3.69−3.78(1H,m),4.10−4.24(1H,m),4.57−5.12(4H,m),5.28(1H,d,J=52.7Hz),7.24−7.33(5H,m).
MS(ESI)m/z:628[(M+Na)]
異性体B:H−NMR(400MHz,DMSO−d,90℃)δ:−0.01(3H,s),0.00(3H,s),0.74−0.79(1H,m),0.79−0.85(1H,m),0.82(9H,s),0.95−1.04(1H,m),1.22−1.30(1H,m),1.37(9H,s),1.80−2.01(2H,m),3.19−3.26(1H,m),3.34−3.60(4H,m),3.67−3.83(2H,m),3.98−4.13(1H,m),4.31−4.45(1H,m),4.78−4.84(1H,m),4.87−5.10(2H,m),5.21,5.28(1H,each d,J=55.2,54.2Hz),7.23−7.34(5H,m).
MS(ESI)m/z:628[(M+Na)]

参考例22
tert−ブチル (6R)−6−({[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}メチル)−7−[(4R)−4−フルオロ−L−プロリル]−4,7−ジアザスピロ[2.5]オクタン−4−カルボキシラート
参考例21の工程3で得た化合物(異性体A)を、参考例2の工程5と同様に反応させ、標記化合物を無色固体として得た。
H−NMR(400MHz,DMSO−d,90℃)δ:0.06(6H,s),0.49−0.59(2H,m),0.87(9H,s),1.07−1.14(1H,m),1.31−1.39(1H,m),1.42(9H,s),2.16−2.34(2H,m),3.00−3.43(6H,m),3.55−3.77(2H,m),3.95−4.17(1H,m),4.29−4.38(1H,m),5.37(1H,d,J=54.4Hz).
MS(ESI)m/z:472[(M+1)]

参考例23
tert−ブチル (6S)−6−({[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}メチル)−7−[(4R)−4−フルオロ−L−プロリル]−4,7−ジアザスピロ[2.5]オクタン−4−カルボキシラート
参考例21の工程3で得た化合物(異性体B)を、参考例2の工程5と同様に反応させ、標記化合物を無色固体として得た。
H−NMR(400MHz,DMSO−d,90℃)δ:0.05(6H,s),0.51−0.58(1H,m),0.87(9H,s),1.07−1.16(1H,m),1.30−1.40(2H,m),1.43(9H,s),1.94−2.13(2H,m),3.03−3.20(3H,m),3.27−3.41(1H,m),3.45−3.56(1H,m),3.59−3.74(1H,m),3.90−4.11(2H,m),4.43−4.63(2H,m),5.39(1H,d,J=53.5Hz).
MS(ESI)m/z:472[(M+1)]

参考例24
工程1:メチル N−ベンジル−O−tert−ブチル−L−セリナート
メチル O−tert−ブチル−L−セリナート塩酸塩(12g,56.7mmol)をメタノール(120ml)に溶解し、酢酸(6.50ml,114mmol)、ベンズアルデヒド(6.25ml,61.8mmol)およびシアノ水素化ホウ素ナトリウム(1Mテトラヒドロフラン溶液、75ml)を加え、室温で48時間攪拌した。反応液を濃縮、水にて希釈し氷冷下、炭酸水素ナトリウムにて中和、クロロホルムで抽出し無水硫酸マグネシウムで乾燥後、乾燥剤をろ去、溶媒を減圧濃縮した。得られた残さをシリカゲルクロマトグラフィー[酢酸エチル:n−ヘキサン=1:4(v/v)]にて精製し、標記化合物(7.75g,52%)を無色固体として得た。
H−NMR(400MHz,CDCl)δ:1.14(9H,s),2.09(1H,brs),3.44(1H,t,J=5.0Hz),3.55−3.63(2H,m),3.70−3.73(1H,m),3.72(3H,s),3.91(1H,d,J=13.2Hz),7.23−7.38(5H,m).
MS(ESI)m/z:266[(M+1)]

工程2:メチル N−ベンジル−N−[(1−{[(ベンジルオキシ)カルボニル]アミノ}シクロプロピル)カルボニル]−O−tert−ブチル−L−セリナート
メチル N−ベンジル−L−アラニナートの代わりに、上記工程1で得た化合物を用いて、参考例4の工程1と同様に反応させ、標記化合物を無色油状物質として得た。
H−NMR(400MHz,DMSO−d)δ:0.94−0.98(2H,m),0.98(9H,s),1.16−1.24(2H,m),3.53(3H,s),3.63−3.72(2H,m),4.46−4.53(1H,m),4.60−4.70(1H,m),4.83(1H,d,J=17.3Hz),4.94−5.01(2H,m),7.16−7.35(10H,m),7.66(1H,brs).
MS(ESI)m/z:483[(M+1)]

工程3:(6S)−7−ベンジル−6−(tert−ブトキシメチル)−4,7−ジアザスピロ[2.5]オクタン−5,8−ジオン
上記工程2で得た化合物を、参考例2の工程2と同様に反応させ、標記化合物を無色固体として得た。
H−NMR(400MHz,CDCl)δ:0.88−0.97(2H,m),1.15(9H,s),1.36−1.41(1H,m),1.77−1.83(1H,m),3.69(2H,ddd,J=20.5,9.6,3.1Hz),3.96(1H,t,J=3.1Hz),4.07(1H,d,J=15.1Hz),5.29(1H,d,J=14.9Hz),6.64(1H,brs),7.24−7.34(5H,m).
MS(ESI)m/z:317[(M+1)]

工程4:(6R)−7−ベンジル−6−(tert−ブトキシメチル)−4,7−ジアザスピロ[2.5]オクタン
上記工程3で得た化合物を、参考例2の工程3と同様に反応させ、標記化合物を無色固体として得た。
H−NMR(400MHz,CDCl)δ:0.30−0.38(2H,m),0.48−0.59(2H,m),1.19(9H,s),1.62(1H,br),2.27(2H,AB type d,J=11.9Hz),2.40−2.48(1H,m),2.80(1H,dd,J=13.3,8.2Hz),3.14(1H,dd,J=7.3,3.2Hz),3.34−3.41(2H,m),3.69(1H,dd,J=9.3,4.6Hz),4.12(1H,d,J=13.7Hz),7.21−7.35(5H,m).
MS(ESI)m/z:289[(M+1)]

工程5:[(6R)−7−ベンジル−4,7−ジアザスピロ[2.5]オクタ−6−イル]メタノール
上記工程4で得た化合物を、参考例18の工程4と同様に反応させ、標記化合物を無色固体として得た。
H−NMR(400MHz,CDCl)δ:0.33−0.43(2H,m),0.52−0.61(2H,m),1.71(1H,br),2.36−2.45(3H,m),3.06(2H,d,J=6.0Hz),3.36(1H,d,J=13.7Hz),3.60(1H,dd,J=11.0,3.5Hz),3.95(1H,dd,J=11.0,4.5Hz),4.15(1H,d,J=13.7Hz),7.24−7.32(5H,m).
MS(ESI)m/z:233[(M+1)]

工程6:tert−ブチル (6R)−7−ベンジル−6−(ヒドロキシメチル)−4,7−ジアザスピロ[2.5]オクタン−4−カルボキシラート
上記工程5で得た化合物を、参考例1の工程2と同様に反応させ、標記化合物を無色固体として得た。
H−NMR(400MHz,d−DMSO,100oC)δ:0.44−0.49(1H,m),0.62−0.72(2H,m),1.00−1.05(1H,m),1.39(9H,s),2.18(1H,d,J=11.7Hz),2.28(1H,dd,J=11.7,1.2Hz),2.41−2.46(1H,m),3.13(1H,dd,J=13.2,8.5Hz),3.34(1H,d,J=14.0Hz),3.40−3.46(1H,m),3.66−3.72(1H,m),3.82(1H,dd,J=13.2,3.5Hz),4.02(1H,d,J=14.0Hz),4.14(1H,t,J=5.4Hz),7.16−7.30(5H,m).
MS(ESI)m/z:333[(M+1)]

工程7:tert−ブチル (6R)−7−ベンジル−6−(フルオロメチル)−4,7−ジアザスピロ[2.5]オクタン−4−カルボキシラート
上記工程6で得た化合物(360mg,1.08mmol)のジクロロメタン(8ml)溶液を−78℃に冷却した。次いで、ビス(2−メトキシエチル)アミノサルファートリフルオリド(0.26ml,1.41mmol)を滴下、徐々に昇温し20時間攪拌した。反応液を飽和重曹水溶液にて中和しクロロホルムにて抽出、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、乾燥剤をろ去、溶媒を減圧濃縮した。得られた残さをシリカゲルクロマトグラフィー[酢酸エチル:n−ヘキサン=1:10(v/v)]にて精製し、標記化合物(325mg,90%)を無色油状物質として得た。
H−NMR(400MHz,d−DMSO,100oC)δ:0.60−0.67(2H,m),0.79−0.90(2H,m),1.40(9H,s),2.45(1H,d,J=12.7Hz),2.64(1H,d,J=12.7Hz),2.83−2.93(2H,m),3.35−3.45(1H,m),3.71(2H,d,J=3.2Hz),3.72−3.79(1H,m),4.66−4.81(1H,m),7.19−7.31(5H,m).
MS(ESI)m/z:335[(M+1)]

工程8:(6R)−7−ベンジル−6−(フルオロメチル)−4−(トリフルオロアセチル)−4,7−ジアザスピロ[2.5]オクタン
上記工程7で得た化合物を、参考例12の工程5と同様に反応させた後、参考例2の工程4と同様に反応させ、標記化合物を無色油状物質として得た。
H−NMR(400MHz,d−DMSO,100oC)δ:0.84(2H,brs),0.92(2H,br),2.55,2.76(1H,each br),2.94(2H,s),2.95−2.98(1H,m),3.72(2H,s),3.73−3.94(2H,m),4.74,4.86(1H,each br),7.20−7.31(5H,m).

工程9:(6R)−6−(フルオロメチル)−4−(トリフルオロアセチル)−4,7−ジアザスピロ[2.5]オクタン塩酸塩
上記工程8で得た化合物を、参考例2の工程5と同様に反応させ、標記化合物を無色固体として得た。
H−NMR(400MHz,d−DMSO,100oC)δ:1.06−1.11(4H,m),2.65−2.90(3H,m),3.37−3.65(2H,m),3.92(1H,br),5.21−5.34(1H,m),9.55(2H,br).
MS(ESI)m/z:241[(M+1)]

参考例25
工程1:tert−ブチル (2S,4R)−4−フルオロ−2−{[(6R)−6−(フルオロメチル)−4−(トリフルオロアセチル)−4,7−ジアザスピロ[2.5]オクタ−7−イル]カルボニル}−4−フルオロピロリジン−1−カルボキシラート
参考例8の工程4で得た化合物の代わりに、参考例24の工程9で得た化合物を用い、参考例9の工程1と同様に反応させ、標記化合物を無色固体として得た。
MS(ESI)m/z:456[(M+1)]

工程2:(6R)−6−(フルオロメチル)−7−[(4R)−4−フルオロ−L−プロリル]−4−(トリフルオロアセチル)−4,7−ジアザスピロ[2.5]オクタン塩酸塩
上記工程1で得た化合物を、参考例12の工程5と同様に反応させ、標記化合物を無色固体として得た。
H−NMR(400MHz,d−DMSO,100oC)δ:1.07−1.11(4H,m),2.04−2.31(1H,m),2.65−2.73(1H,m),3.13−3.23(2H,m),3.43−3.58(2H,m),3.62−3.75(2H,m),4.20−4.37(2H,m),4.57−4.78(1H,m),4.92−4.98(1H,m),5.46(1H,d,J=53.2Hz),9.77(2H,br).
MS(ESI)m/z:356[(M+1)]

参考例26
工程1:3,4−ビス(4−クロロフェニル)−1,2,5−チアジアゾール 1,1−ジオキシド
1,2−ビス(4−クロロフェニル)エタン−1,2−ジオンを原料に用い、参考例1の工程7と同様に反応させ、標記化合物を淡黄色固体として得た。
H−NMR(400MHz,CDCl)δ:7.47(4H,d,J=8.8Hz),7.53(4H,d,J=8.8Hz).

工程2:3,4−ビス(4−クロロフェニル)−3−メチル−2,3−ジヒドロ−1,2,5−チアジアゾール 1,1−ジオキシド
上記工程1で得た化合物(10.0g,29.5mmol)のトルエン(200ml)懸濁溶液に、0℃にてメチルマグネシウムブロマイド(0.89Mテトラヒドロフラン溶液、43.1ml)を滴下した。室温にて1時間撹拌後、1規定塩酸水溶液を加え、酢酸エチルにて抽出後、飽和重曹水溶液および飽和食塩水にて洗浄し、無水硫酸ナトリウムにて乾燥、溶媒を減圧留去し、標記化合物(11.1g、定量的)を無色油状物質として得た。
H−NMR(400MHz,CDCl)δ:2.06(3H,s),4.70(1H,s),7.30−7.48(6H,m),7.63(2H,d,J=9.0Hz).

工程3:(3S,4R)−3,4−ビス(4−クロロフェニル)−3−メチル−1,2,5−チアジアゾリジン 1,1−ジオキシド
上記工程2で得た化合物を、参考例1の工程8と同様に反応させ、標記化合物を無色固体として得た。
H−NMR(400MHz,CDCl)δ:1.85(3H,s),4.63(1H,d,J=6.8Hz),4.72(1H,s),4.93(1H,d,J=6.8Hz),6.77(2H,d,J=8.5Hz),7.01(2H,d,J=8.5Hz),7.17(2H,d,J=8.5Hz),7.18(2H,d,J=8.5Hz).

工程4:(1R,2S)−1,2−ビス(4−クロロフェニル)プロパン−1,2−ジアミン
上記工程3で得た化合物を、参考例1の工程9と同様に反応させ、標記化合物を無色固体として得た。
H−NMR(400MHz,CDCl)δ:1.49(3H,s),4.08(1H,s),6.98(2H,d,J=8.5Hz),7.17(2H,d,J=8.3Hz),7.25−7.28(4H,m).

工程5:(1R,2S)−1,2−ビス(4−クロロフェニル)プロパン−1,2−ジアミン
上記工程4で得た化合物を、参考例1の工程10と同様に光学分割し、標記化合物を無色固体として得た。
[α]=+69.2°(c.1.05,メタノール,23℃)

工程6:(4S,5R)−4,5−ビス(4−クロロフェニル)−4−メチルイミダゾリジン−2−チオン
上記工程5で得た化合物を、参考例1の工程11と同様に反応させ、標記化合物を無色固体として得た。
H−NMR(400MHz,DMSO−d)δ:1.71(3H,s),4.94(1H,s),6.89(2H,dt,J=8.9,2.1Hz),6.97(2H,dt,J=8.9,2.1Hz),7.17−7.12(4H,m),8.74(1H,s),8.92(1H,s).

工程7:エチル (5R,6S)−5,6−ビス(4−クロロフェニル)−3−イソプロピル−6−メチル−5,6−ジヒドロイミダゾ[2,1−b][1,3]チアゾール−2−カルボキシラート
上記工程6で得た化合物を、参考例1の工程12と同様に反応させ、標記化合物を無色固体として得た。
H−NMR(400MHz,CDCl)δ:1.03(3H,d,J=7.0Hz),1.03(3H,d,J=7.0Hz),1.37(3H,t,J=7.1Hz),2.10(3H,s),3.28−3.47(1H,m),4.33(2H,q,J=7.1Hz),5.57(1H,s),6.45−7.18(8H,m).

工程8:(5R,6S)−5,6−ビス(4−クロロフェニル)−3−イソプロピル−6−メチル−5,6−ジヒドロイミダゾ[2,1−b][1,3]チアゾール−2−カルボン酸
上記工程7で得た化合物を、参考例1の工程13と同様に反応させ、標記化合物を無色固体として得た。
H−NMR(400MHz,DMSO−d)δ:0.83(3H,d,J=7.1Hz),0.93(3H,d,J=7.1Hz),1.78(3H,s),2.99−3.67(1H,m),5.79(1H,s),6.44−7.43(8H,m).
MS(ESI)m/z:447[(M+1)]

参考例27

工程1:エチル 2−アミノ−2−(4−クロロフェニル)プロパナート
1−(6−クロロピリジン−3−イル)エタノンの代わりに、4’−クロロアセトフェノンを用い、参考例1の工程1と同様に反応させ、標記化合物を黄色油状物質として得た。
MS(ESI)m/z:228[(M+1)]

工程2:エチル 2−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−2−(4−クロロフェニル)プロパナート
上記工程1で得た化合物を、参考例1の工程2と同様に反応させ、標記化合物を無色固体として得た。
H−NMR(400MHz,CDCl)δ:1.17(3H,t,J=7.3Hz),1.37(9H,brs),1.97(3H,s),4.08−4.21(2H,m),5.92(1H,br),7.29−7.33(2H,m),7.36−7.41(2H,m).
MS(ESI)m/z:350[(M+Na)]


工程3:tert−ブチル [1−(4−クロロフェニル)−1−メチル−2−オキソエチル]カルバマート
上記工程2で得た化合物を、参考例1の工程3と同様に反応させ、標記化合物を無色固体として得た。
H−NMR(400MHz,CDCl)δ:1.42(9H,brs),1.81(3H,s),5.71(1H,br),7.31−7.39(4H,m),9.27(1H,s).

工程4:tert−ブチル [2−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)−1−(4−クロロフェニル)−2−ヒドロキシ−1−メチルエチル]カルバマート
上記工程3で得た化合物を、参考例1の工程4と同様に反応させ、標記化合物を無色固体として得た。
H−NMR(400MHz,CDCl)δ:1.43(9H,brs),1.55(3H,brs),5.08(2H,br),5.40(1H,br),6.80(1H,br),7.02−7.07(1H,m),7.24−7.35(5H,m).
MS(ESI)m/z:436[(M+Na)]

工程5:tert−ブチル [2−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)−1−(4−クロロフェニル)−1−メチル−2−オキソエチル]カルバマート
上記工程4で得た化合物を、参考例1の工程5と同様に反応させ、標記化合物を無色固体として得た。
H−NMR(400MHz,CDCl)δ:1.29(9H,brs),1.96(3H,s),6.19(1H,br),7.28−7.42(7H,m).
MS(ESI)m/z:434[(M+Na)]

工程6:2−アミノ−1−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)−2−(4−クロロフェニル)プロパン−1−オン
上記工程5で得た化合物を、参考例1の工程6と同様に反応させ、標記化合物を無色固体として得た。
MS(ESI)m/z:312[(M+1)]

工程7:4−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)−3−(4−クロロフェニル)−3−メチル−2,3−ジヒドロ−1,2,5−チアジアゾール 1,1−ジオキシド
上記工程6で得た化合物を、参考例1の工程7と同様に反応させ、標記化合物を無色固体として得た。
H−NMR(400MHz,CDCl)δ:2.06(3H,s),4.74(1H,br),7.34−7.54(7H,m).

工程8:(3S,4R)−4−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)−3−(4−クロロフェニル)−3−メチル−1,2,5−チアジアゾール 1,1−ジオキシド
上記工程7で得た化合物を、参考例1の工程8と同様に反応させ、標記化合物を無色固体として得た。
H−NMR(400MHz,CDCl)δ:1.78(3H,s),4.93(1H,d,J=2.3Hz),6.95(1H,d,J=8.5Hz),7.07−7.14(3H,m),7.21(2H,d,J=8.8Hz),7.35(1H,t,J=8.1Hz),7.94−7.97(2H,m).
MS(ESI)m/z:375[(M+1)]

工程9:(1R,2S)−1−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)−2−(4−クロロフェニル)プロパン−1,2−ジアミン
上記工程8で得た化合物を、参考例1の工程9と同様に反応させ、標記化合物を無色固体として得た。
H−NMR(400MHz,CDCl)δ:1.49(3H,s),1.50(4H,rbs),4.08(1H,s),6.75(1H,d,J=8.2Hz),6.94(1H,dd,J=10.5,1.3Hz),7.19(1H,t,J=7.8Hz),7.26(4H,s).
MS(ESI)m/z:313[(M+1)]

工程10:(1R,2S)−1−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)−2−(4−クロロフェニル)プロパン−1,2−ジアミン
上記工程9で得た化合物を、参考例1の工程10と同様に光学分割し、標記化合物を淡黄色油状物質として得た。
MS(ESI)m/z:313[(M+1)]
[α]=+67.4°(c=1.0,クロロホルム,25℃)

工程11:(4S,5R)−5−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)−4−(4−クロロフェニル)−4−メチルイミダゾリジン−2−チオン
上記工程10で得た化合物を、参考例1の工程11と同様に反応させ、標記化合物を淡黄色油状物質として得た。本化合物は、精製することなく次の反応に用いた

工程12:エチル (5R,6S)−5−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)−6−(4−クロロフェニル)−3−イソプロピル−6−メチル−5,6−ジヒドロイミダゾ[2,1−b][1,3]チアゾール−2−カルボキシラート
上記工程11で得た化合物を、参考例1の工程12と同様に反応させ、標記化合物を淡黄色固体として得た。
H−NMR(400MHz,CDCl)δ:0.90(3H,d,J=7.3Hz),1.02(3H,d,J=7.1Hz),1.34(3H,t,J=7.2Hz),1.80(3H,s),3.35−3.37(1H,m),4.25(2H,q,J=7.1Hz),5.03(1H,s),6.54(2H,brs),7.07−7.12(5H,m).

工程13:(5R,6S)−5−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)−6−(4−クロロフェニル)−3−イソプロピル−6−メチル−5,6−ジヒドロイミダゾ[2,1−b][1,3]チアゾール−2−カルボン酸
上記工程12で得た化合物を、実施例1の工程13と同様に反応させ、標記化合物を無色固体として得た。
H−NMR(400MHz,DMSO−d)δ:0.91(3H,d,J=7.3Hz),0.98(3H,d,J=7.1Hz),1.18(1H,td,J=7.1,0.9Hz),1.89(3H,s),5.98(1H,s),7.20−7.38(7H,m).

参考例28

工程1:tert−ブチル [2−(4−クロロフェニル)−1−(6−クロロピリジン−3−イル)−2−ヒドロキシ−1−メチルエチル]カルバマート
4−クロロ−3−フルオロフェニルマグネシウムブロミドの代わりに、4−クロロフェニルマグネシウムブロミドを用い、参考例1の工程4と同様に反応させ、標記化合物を無色固体として得た。
H−NMR(400MHz,CDCl)δ:1.45(9H,brs),1.57(3H,s),4.89(1H,br),5.01(1H,br),5.17(1H,br),6.74−6.81(1H,m),7.09(1H,brs),7.17−7.21(1H,m),7.28−7.36(2H,m),7.64(1H,br),8.40(1H,br).

工程2:tert−ブチル [2−(4−クロロフェニル)−1−(6−クロロピリジン−3−イル)−1−メチル−2−オキソエチル]カルバマート
上記工程1で得た化合物を、実施例1の工程5と同様に反応させ、標記化合物を無色固体として得た。
H−NMR(400MHz,CDCl)δ:1.31(9H,brs),2.04(3H,s),6.45(1H,br),7.28−7.35(3H,m),7.54(2H,d,J=7.6Hz),7.71(1H,br),8.46(1H,s).

工程3:2−アミノ−1−(4−クロロフェニル)−2−(6−クロロピリジン−3−イル)プロパン−1−オン
上記工程2で得た化合物を、実施例1の工程6と同様に反応させ、標記化合物を無色油状物質として得た。
MS(ESI)m/z:295[(M+1)]

工程4:2−クロロ−5−[4−(4−クロロフェニル)−3−メチル−1,1−ジオキシド−2,3−ジヒドロ−1,2,5−チアジアゾール−3−イル]ピリジン
上記工程3で得た化合物を、実施例1の工程7と同様に反応させ、標記化合物を無色固体として得た。
H−NMR(400MHz,CDCl)δ:2.07(3H,s),7.53−7.62(3H,m),7.72−7.80(3H,m),8.53(1H,d,J=2.2Hz),9.11(1H,br).
MS(ESI)m/z:356[(M+H)]

工程5:(3S,4R)−2−クロロ−5−[(3S,4R)−4−(4−クロロフェニル)−3−メチル−1,1−ジオキシド−1,2,5−チアジアゾリジン−3−イル]ピリジン
上記工程4で得た化合物を、実施例1の工程8と同様に反応させ、標記化合物を無色固体として得た。
H−NMR(400MHz,CDCl)δ:1.77(3H,s),4.95(1H,d,J=5.0Hz),7.09(2H,d,J=8.2Hz),7.25(2H,d,J=8.2Hz),7.32(1H,d,J=8.5Hz),7.48−7.50(1H,m),7.95(1H,d,J=5.0Hz),8.01−8.06(2H,m).
MS(ESI)m/z:358[(M+1)]

工程6:(1R,2S)−1−(4−クロロフェニル)−2−(6−クロロピリジン−3−イル)プロパン−1,2−ジアミン
上記工程5で得た化合物を、実施例1の工程9と同様に反応させ、標記化合物を淡黄色油状物質として得た。
H−NMR(400MHz,CDCl)δ:1.52(3H,s),1.58(4H,brs),4.08(1H,s),6.96(2H,d,J=8.3Hz),7.17−7.22(3H,m),7.57(1H,dd,J=8.4,2.6Hz),8.33(1H,d,J=2.4Hz).
MS(ESI)m/z:296[(M+1)]

工程7:(1R,2S)−1−(4−クロロフェニル)−2−(6−クロロピリジン−3−イル)プロパン−1,2−ジアミン
上記工程6で得た化合物を、実施例1の工程10と同様に光学分割し、標記化合物を無黄色油状物質として得た。
H−NMR(400MHz,CDCl)δ:1.52(3H,s),1.58(4H,brs),4.08(1H,s),6.96(2H,d,J=8.3Hz),7.17−7.22(3H,m),7.57(1H,dd,J=8.4,2.6Hz),8.33(1H,d,J=2.4Hz).
[α]=+69.4°(c=2.0,クロロホルム,24°C)

工程8:(4S,5R)−5−(4−クロロフェニル)−4−(6−クロロピリジン−3−イル)−4−メチルイミダゾリジン−2−チオン
上記工程7で得た化合物を、実施例1の工程11と同様に反応させ、標記化合物を無固体として得た。
H−NMR(400MHz,CDCl)δ:1.93(3H,s),5.02(1H,s),6.36(1H,brs),6.70(1H,brs),6.85(2H,d,J=8.5Hz),7.12(1H,d,J=8.3Hz),7.15(2H,d,J=8.3Hz),7.25−7.30(1H,m),7.97(1H,d,J=2.7Hz).
MS(ESI)m/z:338[(M+1)]

工程9:エチル (5R,6S)−5−(4−クロロフェニル)−6−(6−クロロピリジン−3−イル)−3−イソプロピル−6−メチル−5,6−ジヒドロイミダゾ[2,1−b][1,3]チアゾール−2−カルボキシラート
上記工程8で得た化合物を、実施例1の工程12と同様に反応させ、標記化合物を無固体として得た。
H−NMR(400MHz,CDCl)δ:0.88(3H,d,J=7.1Hz),1.01(3H,d,J=7.1Hz),1.33(3H,t,J=7.1Hz),1.83(3H,s),3.32−3.43(1H,m),4.26(2H,q,J=7.2Hz),5.12(1H,s),6.68−6.81(2H,brm),7.00(1H,d,J=8.3Hz),7.09(2H,d,J=8.8Hz),7.49(1H,dd,J=8.3,2.7Hz),8.20(1H,d,J=2.7Hz).
MS(ESI)m/z:476[(M+1)]

工程10:(5R,6S)−5−(4−クロロフェニル)−6−(6−クロロピリジン−3−イル)−3−イソプロピル−6−メチル−5,6−ジヒドロイミダゾ[2,1−b][1,3]チアゾール−2−カルボン酸
上記工程9で得た化合物を、実施例1の工程13と同様に反応させ、標記化合物を無固体として得た。
H−NMR(400MHz,DMSO−d)δ:0.76(3H,d,J=7.1Hz),0.96(3H,d,J=7.1Hz),1.72(3H,s),5.70(1H,s),6.46−6.62(2H,m),7.15−7.29(3H,m),7.65(1H,dd,J=8.2,2.3Hz),8.25(1H,s).
MS(ESI)m/z:448[(M+1)]

(試験例1 Mdm2/p53結合アッセイ)
蛋白質緩衝液(20mM HEPES pH7.4, 150mM NaCl, 0.1% BSA)を用いて、His−p53(p53の1〜132番目のアミノ酸からなるp53部分蛋白質とヒスチジン蛋白質との融合蛋白質)およびGST−Mdm2(Mdm2の25〜108番目のアミノ酸であって、33番目のロイシン残基をグルタミン酸に変換したMdm2部分蛋白質とグルタチオントランスフェラーゼとの融合蛋白質)の蛋白質をそれぞれ6.25nM含む蛋白質希釈溶液を作成した。この蛋白質希釈溶液を、384ウェルプレート(384−well low volume NBC,Corning、カタログ番号3676)の各ウェルに8μLずつ添加した。
次に、DMSOを用いて試験化合物を希釈し、この希釈液を10%含む蛋白質緩衝液を作製し、各ウェルに4μLずつ添加した。
続いて、抗体希釈緩衝液(20mM HEPES pH7.4, 150mM NaCl, 0.1% BSA,0.5M KF)を用いて、XL665標識抗His抗体(HTRF monoclonal anti−6HIS antibody labeled with XL665(カタログ番号61HISXLB)、Schering/Cisboio Bioassays)およびユーロピウム(Eu)標識抗GST抗体(HTRF monoclonal anti−GST antibody labeled with europium cryptate、Schering/Cisboio Bioassays、カタログ番号61GSTKLB)をそれぞれ2.5μg/mLおよび0.325μg/mLの濃度で含む溶液を作製し、各ウェルに8μLずつ添加した(反応液総量:20μl/ウェル)。その後、プレートを25℃で1時間放置した。
励起波長320nmにおける620nmおよび665nmの時間分解蛍光をプレートリーダー(ARVOsx、PerkinElmer、またはPHERAstar, BMGLABTECH)を用いて測定した。計測値(RFU 620nmとRFU 665nm)を用いて、以下の式にてRatio(R)を算出した。
R=(RFU 665nm−BI−C×RFU 620nm)/RFU 620nm
BI:各蛋白質、化合物、および抗体を添加していない反応液(各緩衝液のみ)の665nmの計測値
C(補正係数)=(A−BI)/D
AおよびDは、Eu標識抗GST抗体溶液のみを添加した反応液の665nmおよび620nmの各計測値
His−p53、GST−Mdm2、試験化合物および各抗体を添加したウェルから算出したR値をR(sample)とし、His−p53、GST−Mdm2および各抗体を添加したが試験化合物を添加していないウェルから算出したR値をR(control)とし、GST−Mdm2、試験化合物および各抗体を添加したがHis−p53を添加していないウェルから算出したR値をR(background)として、下記の式からT/Cを算出し、シグモイドフィッティングを行い、Mdm2/p53結合に対するIC50値を算出した。結果を表1に示す。
T/C=(R(sample)−R(background))/(R(control)−R(background))
結果を表20に示す。

(試験例2 抗細胞試験)
野性型p53を有するヒト肺癌由来細胞株NCI−H460を用いて抗細胞試験を実施した。
NCI−H460細胞を、培地(10%牛胎児血清を含むRPMI1640培地)に懸濁し、96ウェルのマルチウェルプレートにそれぞれ500細胞/150μL/ウェルで播種した。試験化合物をDMSOに溶解し、これを培地で希釈して検体溶液とした(DMSO濃度 1%以下)。播種の翌日、試験化合物を添加していない培地または検体溶液を、各ウェルに50μLずつ添加した。細胞播種翌日に培地を50μLずつ添加した直後と、検体溶液または培地を細胞に添加し、37℃、5% COで3日間培養した後に、MTTアッセイを実施した。MTTアッセイは以下のように実施した。
リン酸緩衝液(Dulbecco’s Phosphate−buffered Salines)を用いて5mg/mLのMTT(3−(4,5−ジメチルチアゾール−2−イル)−2,5−ジフェニルテトラゾリウムブロマイド,Sigma,M−2128)溶液を作製し、このMTT溶液を20μLずつ各ウェルに添加した。その後、プレートを37℃、5% CO下で4時間培養した。プレートを1200rpmで5分間遠心処理した後、培養上清をディスペンサーにて吸引除去した。DMSOを各ウェルに150μLずつ添加し、生成されたフォルマザンを溶解した。プレートミキサーを用いてプレートを撹拌することにより、各ウェルの発色を均一にした。各ウェルの吸光度をOD 540nm、reference 660nmの条件下、プレートリーダー(SpectraMaxPLUS384,Molecular Devices,CA USA)を用いて測定した。
検体溶液添加当日に測定したOD値をSとし、検体溶液添加の3日後に測定したOD値をTとし、DMSO希釈液添加の3日後に測定したOD値をCとし、下記の計算式より各濃度におけるT/C(%)を求めて用量反応曲線を描き、50%増殖抑制濃度(GI50値)を算出した。
T/C(%)=(T−S)/(C−S)×100
実施例1〜6、8〜10、15、16、18〜25、27,29、31の化合物はGI50(μM)<0.4の抗細胞効果を示した。実施例7、11〜14、17、26、28、30の化合物は0.4≦GI50<2.5(μM)の抗細胞効果を示した。

(試験例3 抗腫瘍試験)
ヒト骨肉腫細胞株SJSA−1またはSJSA−1−RE(SJSA−1にp53レポーター遺伝子を組み込んだ細胞)をヌードマウス(BALB/C−nu/nu SLC、雄、日本エスエルシー)に皮下移植し、腫瘍の大きさが100〜200mm程度に達した時点で群分けした(6匹/群)。試験化合物を0.5% メチルセルロース溶液に懸濁させ、50mg/kgで一日二回(bid)、4日間連続経口投与した。2日間休薬後にマウスを解剖し、腫瘍を摘出後、その重量を測定した。
抗腫瘍効果(IR(%))は次式により算出した。
IR(%)=[1―(化合物投与群の平均腫瘍重量/無処置対照群の平均腫瘍重量)] ×100
実施例2の化合物は50<IR(%)<70、実施例3、4、6、9の化合物は70<IR(%)<100の抗腫瘍効果を示した。

(試験例4 代謝安定性試験)
100mM pH7.4 リン酸緩衝液、30mM グルコース6リン酸、10mM MgCl・6HO、3unit/mL グルコース6リン酸 1−デヒドロゲナーゼ、0.3−1.5mgP/mLのヒト肝ミクロソームを含む反応液100μLに3μMの試験化合物を含む100mM pH7.4 リン酸緩衝液100μLを添加し、37℃で20分間インキュベートした後、3mMのNADP+を含む100mM pH7.4 リン酸緩衝液70μLを加え、さらに37℃で30分間インキュベートすることによりミクロソーム代謝試験を実施した。化合物は、高速液体クロマトグラフ装置に接続した四重極型質量分析計を用いた内部標準法によって定量し、代謝安定性(化合物の残存率:MS%)は次式により求めた。
MSヒト%=(NADP+を添加し30分間インキュベート後の試験化合物のピーク面積比)/(NADP+添加前の試験化合物のピーク面積比)×100
(ピーク面積比=試験化合物のピーク面積を内部標準物質のピーク面積で除したもの)
結果を表21に示す。
(ND:Not Determined)

Claims (19)

  1. 一般式(1)


    [式(1)中、
    Arは、ハロゲン原子、シアノ基およびC〜Cアルキル基から選ばれる1もしくは複数個の置換基を有していてもよいフェニル基を示し、
    Arは、ハロゲン原子、C〜Cアルキル基およびシアノ基から選ばれる1もしくは複数個の置換基を有していてもよいフェニル基、または、ハロゲン原子、C〜Cアルキル基およびシアノ基から選ばれる1もしくは複数個の置換基を有していてもよいピリジル基を示し、
    は、ハロゲン原子、水酸基、C〜Cアルコキシ基、カルバモイル基、アミノ基、C〜Cアルカノイル基およびシアノ基から選ばれる1もしくは複数個の置換基を有していてもよいC〜Cアルキル基、ハロゲン原子、水酸基、C〜Cアルコキシ基、カルバモイル基、アミノ基およびシアノ基から選ばれる1もしくは複数個の置換基を有していてもよいC〜Cアルカノイル基、水素原子、または水酸基を示し、
    およびRは、それぞれ独立して、ハロゲン原子、水酸基、C〜Cアルコキシ基、カルバモイル基、アミノ基、C〜Cアルカノイル基およびシアノ基から選ばれる1もしくは複数個の置換基を有していてもよいC〜Cアルキル基、カルボキシ基または水素原子を示すか、あるいは、RとRが一緒になってオキソ基を形成してもよく、また、RおよびRがそれぞれ結合する炭素原子とともにスピロ型もしくは縮合型の3〜5員の飽和炭化水素環を形成してもよく、
    は、ハロゲン原子、水酸基、C〜Cアルコキシ基、カルバモイル基、アミノ基、C〜Cアルカノイル基およびシアノ基から選ばれる1もしくは複数個の置換基を有していてもよいC〜Cアルキル基を示し、
    は、ハロゲン原子、水酸基、C〜Cアルコキシ基、カルバモイル基、アミノ基、C〜Cアルカノイル基およびシアノ基から選ばれる1もしくは複数個の置換基を有していてもよいC〜Cアルキル基を示し、
    は、ハロゲン原子または水素原子を示し、
    は、ハロゲン原子を示す。]
    で表される化合物またはその塩。
  2. 一般式(2)

    [式(2)中、
    は、ハロゲン原子、水酸基、C〜Cアルコキシ基、カルバモイル基、アミノ基、C〜Cアルカノイル基およびシアノ基から選ばれる1もしくは複数個の置換基を有していてもよいC〜Cアルキル基、ハロゲン原子、水酸基、C〜Cアルコキシ基、カルバモイル基、アミノ基およびシアノ基から選ばれる1もしくは複数個の置換基を有していてもよいC〜Cアルカノイル基、水素原子、または水酸基を示し、
    およびRは、それぞれ独立して、ハロゲン原子、水酸基、C〜Cアルコキシ基、カルバモイル基、アミノ基、C〜Cアルカノイル基およびシアノ基から選ばれる1もしくは複数個の置換基を有していてもよいC〜Cアルキル基、カルボキシ基または水素原子を示すか、あるいは、RとRが一緒になってオキソ基を形成してもよく、また、RおよびRがそれぞれ結合する炭素原子とともにスピロ型もしくは縮合型の3〜5員の飽和炭化水素環を形成してもよく、
    は、ハロゲン原子、水酸基、C〜Cアルコキシ基、カルバモイル基、アミノ基、C〜Cアルカノイル基およびシアノ基から選ばれる1もしくは複数個の置換基を有していてもよいC〜Cアルキル基を示し、
    は、ハロゲン原子、水酸基、C〜Cアルコキシ基、カルバモイル基、アミノ基、C〜Cアルカノイル基およびシアノ基から選ばれる1もしくは複数個の置換基を有していてもよいC〜Cアルキル基を示し、
    は、ハロゲン原子または水素原子を示し、
    は、ハロゲン原子を示す。]
    で表される化合物またはその塩。
  3. が、C〜Cアルキル基、1もしくは複数個のハロゲン原子で置換されていてもよいC〜Cアルカノイル基または水素原子である請求項1または2に記載の化合物またはその塩。
  4. が、C〜Cアルキル基である請求項1〜3のいずれか1項に記載の化合物またはその塩。
  5. が、C〜Cアルキル基である請求項1〜4のいずれか1項に記載の化合物またはその塩。
  6. 下記式

    で表される化合物。
  7. 下記式

    で表される化合物。
  8. 下記式

    で表される化合物。
  9. 下記式

    で表される化合物。
  10. 下記式

    で表される化合物。
  11. 請求項1〜10のいずれか1項に記載の化合物またはその塩を含むMdm2阻害剤。
  12. 請求項1〜10のいずれか1項に記載の化合物またはその塩を含む、p53とMdm2の結合阻害剤。
  13. 請求項1〜10のいずれか1項に記載の化合物またはその塩を有効成分とする医薬。
  14. 請求項1〜10のいずれか1項に記載の化合物またはその塩および薬学的に許容し得る担体を含有する医薬組成物。
  15. 請求項1〜10のいずれか1項に記載の化合物またはその塩の、医薬製造のための使用。
  16. 請求項1〜10のいずれか1項に記載の化合物またはその塩を有効成分とする抗癌剤。
  17. 請求項1〜10のいずれか1項に記載の化合物またはその塩を投与することを特徴とする癌の治療方法。
  18. 癌が、肺癌、乳癌、前立腺癌、大腸癌、急性骨髄性白血病、悪性リンパ腫、網膜芽細胞腫、神経芽細胞腫および肉腫から選ばれるいずれかである請求項16に記載の抗癌剤。
  19. 癌が、肺癌、乳癌、前立腺癌、大腸癌、急性骨髄性白血病、悪性リンパ腫、網膜芽細胞腫、神経芽細胞腫および肉腫から選ばれるいずれかである請求項17に記載の癌の治療方法。
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