JPWO2010047296A1 - 新規ピリミジン誘導体およびHMG−CoA還元酵素阻害剤中間体の製造方法 - Google Patents

新規ピリミジン誘導体およびHMG−CoA還元酵素阻害剤中間体の製造方法 Download PDF

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Abstract

本願は、新規なピリミジン誘導体を、安価かつ工業的に入手容易な化合物から製造する方法、並びにHMG−CoA還元酵素阻害剤の重要中間体の製造方法を提供することを課題とする。この課題は、例えば、下記式(1)で表される化合物と(OR1)3Pで表される化合物を反応させて得られる下記式(3)で表されるホスホン酸エステルと、下記式(4)で表わされる化合物を塩基の存在下で反応させて下記式(5)で表わされるHMG−CoA還元酵素阻害剤中間体を得ることにより解決される。【化1】

Description

本発明は新規ピリミジン誘導体およびHMG−CoA還元酵素阻害剤中間体の製造方法に関する。
tert−ブチル(E)−(6−[2−[4−(4−フルオロフェニル)−6−イソプロピル−2−[メチル(メチルスルホニル)アミノ]ピリミジン−5−イル]ビニル](4R,6S)−2,2−ジメチル[1,3]ジオキサン−4−イル)アセテートは、HMG−CoA還元酵素阻害剤の重要中間体であり、以下のような製造方法が知られている。
i)ジフェニル[4−(4−フルオロフェニル)−6−イソプロピル−2−[メチル(メチルスルホニル)アミノ]ピリミジン−5−イルメチル]ホスフィンオキシドと、tert−ブチル 2−[(4R,6S)−6−ホルミル−2,2−ジメチル1,3ジオキサン−4−イル]アセテートをナトリウムヘキサメチルジシラジドの存在下で反応させる方法(特許文献1)。
ii)トリフェニル[4−(4−フルオロフェニル)−6−イソプロピル−2−[メチル(メチルスルホニル)アミノ]ピリミジン−5−イルメチル]ホスホニウムブロミドと、tert−ブチル 2−[(4R,6S)−6−ホルミル−2,2−ジメチル−1,3−ジオキサン−4−イル)アセテートを炭酸カリウムの存在下で反応させる方法(特許文献2)。
iii)5−ホルミル−4−(4−フルオロフェニル)−6−イソプロピル−2−[メチル(メチルスルホニル)アミノ]ピリミジンと、tert−ブチル 2−[(4R,6S)−6−[(ジメチルホスホリル)メチル]−2,2−ジメチル−1,3−ジオキサン−4−イル)アセテートを反応させる方法(特許文献3)。
iv)トリイソプロピル[4−(4−フルオロフェニル)−6−イソプロピル−2−[メチル(メチルスルホニル)アミノ]ピリミジン−5−イルメチル]ホスホニウムトリフルオロアセテートと、メチル 3−ホルミル−(3S)−tert−ブチルジメチルシリルオキシプロピオネートを塩基の存在下反応させ、メチル 5−(4−(4−フルオロフェニル)−6−イソプロピル−2−[メチル(メチルスルホニル)アミノ]ピリミジン−5−イル)−(3S)−tert−ブチルジメチルシリルオキシ−4(E)−ペンテノエートを一旦合成したのち、tert−ブチル(E)−(6−[2−[4−(4−フルオロフェニル)−6−イソプロピル−2−[メチル(メチルスルホニル)アミノ]ピリミジン−5−イル]ビニル](4R,6S)−2,2−ジメチル[1,3]ジオキサン−4−イル)アセテートへと誘導する方法(特許文献4)。
WO2000/049014 WO2005/054207 CN1687087 WO2007/017117
しかしながら、i)の製造方法では、高価なエチルジフェニルホスフィナイトを使用する必要があり、安価な工業的生産が難しい。またii)の方法では、使用するトリフェニル[4−(4−フルオロフェニル)−6−イソプロピル−2−[メチル(メチルスルホニル)アミノ]ピリミジン−5−イルメチル]ホスホニウムブロミドの固体性状が極めて不良であり、工業的使用に適していない。またiii)の方法では、不安定なtert−ブチル 2−[(4R,6S)−6−[(ジメチルホスホリル)メチル]−2,2−ジメチル−1,3−ジオキサン−4−イル]アセテートを合成する必要があり、やはり工業的に実施しがたい。更にiv)の方法では、高価なトリフルオロ酢酸を等量用いる必要があり、また増炭反応を2回繰り返すことから、安価な工業生産に適した方法とはいえない。
かかる課題を解決するため、本発明者らは鋭意検討を行った結果、ジメチル[4−(4−フルオロフェニル)−6−イソプロピル−2−[メチル(メチルスルホニル)アミノ]ピリミジン−5−イルメチル]ホスホネートに代表される新規なピリミジン誘導体を、安価かつ工業的に入手容易な化合物から製造できることを見出した。また本発明の方法によって合成した当該誘導体を用い、HMG−CoA還元酵素阻害剤の重要中間体である、tert−ブチル(E)−(6−[2−[4−(4−フルオロフェニル)−6−イソプロピル−2−[メチル(メチルスルホニル)アミノ]ピリミジン−5−イル]ビニル](4R,6S)−2,2−ジメチル[1,3]ジオキサン−4−イル)アセテートが製造できることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち本発明は、下記式(1):
Figure 2010047296
(式中、Xは脱離基を示す)で表される化合物に対し、下記式(2):
Figure 2010047296
(式中、Rは置換されていてもよい、炭素数1〜18のアルキル基、炭素数6〜18のアリール基、炭素数7〜18のアラルキル基を表す。)で表される化合物を作用させ、下記式(3):
Figure 2010047296
(式中、Rは前記に同じ)で表されるホスホン酸エステルを製造した後、当該化合物(3)を、単離することなく、反応混合物から直接結晶として取得することを特徴とする、前記式(3)で表されるホスホン酸エステルの製造方法である。
また本発明は、前記式(3)で表されるホスホン酸エステルと、下記式(4):
Figure 2010047296
(式中、Rは、置換されていてもよい、炭素数1〜18のアルキル基、炭素数6〜18のアリール基、炭素数7〜18のアラルキル基を表す。)で表される化合物を、塩基の存在下で反応させることを特徴とする、下記式(5):
Figure 2010047296
(式中、Rは前記と同じである。)で表される、HMG−CoA還元酵素阻害剤中間体の製造方法に関する。
また本発明は、下記式(3):
Figure 2010047296
(式中、Rは置換されていてもよい、炭素数1〜12のアルキル基、炭素数6〜18のアリール基、炭素数7〜18のアラルキル基を表す。)で表される、ピリミジン誘導体に関するものである。
本発明の方法によれば、安価な試剤を用い、工業的に有利な形態で、新規なピリミジン誘導体、およびHMG−CoA還元酵素阻害剤の重要中間体である、tert−ブチル(E)−(6−[2−[4−(4−フルオロフェニル)−6−イソプロピル−2−[メチル(メチルスルホニル)アミノ]ピリミジン−5−イル]ビニル](4R,6S)−2,2−ジメチル[1,3]ジオキサン−4−イル)アセテートを製造することができる。
ジメチル[4−(4−フルオロフェニル)−6−イソプロピル−2−[メチル(メチルスルホニル)アミノ]ピリミジン−5−イルメチル]ホスホネートの典型的サンプルに対するX線粉末解析スペクトルである。縦軸はX線の強度(cps)を示し、横軸は回折角(2θ)を示す。
以下、本発明を更に詳細に説明する。
まず出発原料となる、一般式(1):
Figure 2010047296
で表される化合物は、5−ヒドロキシメチル−4−(4−フルオロフェニル)−6−イソプロピル−2−[メチル(メチルスルホニル)アミノ]ピリミジンの水酸基を脱離基Xに変換することにより製造可能である。
ここでXは脱離基を表し、Xとしては、ヨウ素原子、臭素原子、塩素原子等のハロゲン原子、メタンスルホネート、p−トルエンスルホネート、トリフルオロメタンスルホネートなどのスルホン酸エステル類等を例示することができる。
水酸基からハロゲン原子への置換は、塩化チオニルを用いる方法(塩素原子への置換)、三臭化リンを用いる方法(臭素原子への変換)、ヨウ素およびトリフェニルホスフィンを用いる方法(ヨウ素原子への置換)など、通常水酸基をハロゲン原子に置換する方法を適用すればよい。
またスルホン酸エステルへの変換は、通常、スルホン酸エステルを合成する方法、即ち、塩基存在下にスルホン酸ハロゲン化物またはスルホン酸無水物を作用させる方法で合成可能である。例えば、5-ブロモメチル−4−(4−フルオロフェニル)−6−イソプロピル−2−[メチル(メチルスルホニル)アミノ]ピリミジンは、参考例1の方法にて製造することができる。
前記式(1)で表される化合物に対し、一般式(2):
Figure 2010047296
で表される、亜リン酸エステルを作用させ、一般式(3):
Figure 2010047296
で表されるホスホン酸エステルを製造する。
ここでRは、置換されていてもよい、炭素数1〜18のアルキル基、炭素数6〜18のアリール基、炭素数7〜18のアラルキル基を表す。置換基としては、特に限定されるものではないが、アルキル基、ハロゲン原子、トリアルキルシリル基、トリアリールシリル基、アルキルアリールシリル基、アルコキシ基等が挙げられ、具体的には、メチル基、エチル基、n−プロピル基、塩素原子、臭素原子、トリメチルシリル基、トリエチルシリル基、トリイソプロピルシリル基、tert−ブチルジメチルシリル基、トリフェニルシリル基、tert−ブチルジフェニルシリル基、メトキシ基、エトキシ基、n−プロピルオキシ基等を例示することができる。
置換されていてもよい炭素数1〜18のアルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ネオペンチル基、ヘキシル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、トリデシル基、テトラデシル基、ペンタデシル基、ヘキサデシル基、ヘプタデシル基、オクタデシル基を例示することができる。
置換されていてもよい炭素数6〜18のアリール基としては、フェニル基、p−メトキシフェニル基、p−クロロフェニル基、ナフチル基等を例示することができる。
置換されていてもよい炭素数7〜18のアラルキル基としては、ベンジル基、p−メトキシベンジル基、ナフチルメチル基等を例示できる。
ホスホン酸エステルを安価にかつ効率的に合成するためのRとしては、メチル基、エチル基が好ましく、特にメチル基が好ましい。従って、用いられる亜リン酸エステルとしては、亜リン酸トリメチル、亜リン酸トリエチルが好ましく、より好ましくは、亜リン酸トリメチルである。
亜リン酸エステルの使用量は特に制限されるものではないが、通常、前記式(1)で表される化合物のモル当量を基準として、1〜10倍モル当量の範囲内であり、好ましくは1〜5倍モル当量であり、より好ましくは1〜3倍モル当量の範囲内である。収率よく前記式(3)で表されるホスホン酸エステルを合成するためには、亜リン酸エステルを1倍モル当量以上使用する必要がある。
この反応は無溶媒条件下で実施することもできるし、溶媒存在下で実施してもよい。
用いられる溶媒は特に制限されるものではないが、n−ヘキサン、n−ペンタン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン等の脂肪族炭化水素類、トルエン、エチルベンゼン、o−ジクロロベンゼン等の芳香族炭化水素類、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸イソプロピル、酢酸n−ブチル等の酢酸エステル類、アセトニトリル、プロピオニトリル等のニトリル類、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド等のアミド類、ジエチルエーテル、tert−ブチルメチルエーテル、テトラヒドロフラン等のエーテル類を例示することができる。なかでも芳香族炭化水素類が好適であり、特にトルエンが好ましい。また、これらの溶媒は単独で用いても、2種類以上の溶媒を任意の割合で混合して用いても良い。
用いる溶媒量は特に制限されるものではないが、通常、前記式(1)で表される化合物の重量を基準として、1〜50倍容量であり、好ましくは1〜20倍容量であり、更に好ましくは1〜10倍容量である。
反応の温度は、特に制限されるものではないが、通常0℃〜250℃の範囲内であり、好ましくは25℃〜200℃であり、更に好ましくは50℃〜200℃の範囲内である。
反応時間は特に制限されるものではないが、通常、1〜100時間の範囲内であり、好ましくは1〜72時間であり、より好ましくは1〜48時間の範囲内である。
また本反応は大気雰囲気下で実施することもできるが、不活性ガスの雰囲気下で実施することが好ましい。例えばヘリウム、窒素、アルゴン等が好ましく、中でも窒素、アルゴンがより好ましい。
このように脱離基Xを持つ化合物と亜リン酸エステルから、ホスホン酸エステルを合成する反応はArbuzov反応として知られている。その反応機構は、下記スキーム1に示すように、まず式(2)で表される、亜リン酸エステルのリン原子が、式(1)で表される化合物の脱離基Xと置換反応を起こし、中間体(A)を生成したのち、脱離基Xが亜リン酸エステル上の置換基Rを攻撃し、式(3)で表されるホスホン酸エステルが生成すると同時に、副生成物R−Xが遊離するものである。
Figure 2010047296
本発明の方法では、設備的または経済的観点から工業的な実施が困難なシリカゲルカラムのような精製操作を行わずとも、直接、反応液から目的物である、前記式(3)で表される化合物を、反応に引き続き、連続的に結晶として単離精製することができる。即ち、晶析溶媒として、反応溶媒をそのまま用いることができる。
また、目的とするホスホン酸エステルの溶解度を低下させるために、反応溶媒とは異なる種類の有機溶媒を添加しても良い。添加する溶媒種は特に制限されるものではないが、n−ヘキサン、n−ペンタン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン等の脂肪族炭化水素類が好ましく、より好ましくはヘキサンである。もちろん、反応溶媒を一旦濃縮したのち、更に異なる溶媒を反応混合物に添加し晶析を実施することも可能である。
また、反応混合物からの結晶化については、通常晶析を行う際に用いられる手法を適宜適用すればよく、特に限定されるものではないが、例えば反応混合物の溶液を加温したのち、冷却することで結晶化する冷却晶析法、反応混合物に種晶を添加し結晶化を促進する方法、反応混合物の溶液を適切な濃度へと濃縮して過飽和溶液としたのち結晶化させる濃縮晶析法、貧溶媒を添加して溶解度を低下させ、結晶化させる方法等を、単独または適宜組み合わせて使用すればよい。
晶析時の温度は特に制限されるものではないが、通常−50℃〜50℃の範囲内であり、好ましくは−25〜30℃の範囲内であり、より好ましくは−15℃〜15℃の範囲内である。
晶析は大気雰囲気下で実施することもできるが、反応に引き続き不活性ガスの雰囲気下で実施することもできる。その際の不活性ガスは、前記の反応条件と同一の気体を例示できる。
また晶析の母液は、場合によっては、過剰に使用した亜リン酸エステルを含んでいるため、この母液を次の反応に直接使用することもできる。
また、例えば、亜リン酸トリメチルのように、亜リン酸エステルの沸点が低ければ(沸点111〜112℃)、これを反応混合物から濃縮により分離したのち、再利用することも可能である。
また、亜リン酸エステルのアルキル基がメチル基またはエチル基のような低級アルキル基であり、かつXがハロゲン原子であれば、副生するR1−Xに相当する化合物も低沸点のハロゲン化アルキルとなり、反応混合物から容易に分離回収することができる。
このように、本発明による前記式(3)で表されるホスホン酸エステルの製造方法は、単に新規なピリミジン誘導体、ならびにそれを利用したHMG−CoA還元酵素阻害剤の製造方法を提供するだけでなく、工業的観点、環境負荷の観点からも優れた製造方法である。
次に、前記式(3)で表される化合物と一般式(4):
Figure 2010047296
で表される化合物を、塩基の存在下で反応させて、一般式(5):
Figure 2010047296
で表されるHMG−CoA還元酵素阻害剤中間体を製造する方法について記載する。なお、前記式(3)で表される化合物は、上記の方法によって得られたものでもよいし、その他の方法によって得られたものでもよい。
ここでRは、置換されていてもよい、炭素数1〜18のアルキル基、炭素数6〜18のアリール基、炭素数7〜18のアラルキル基を表す。置換基としては、R1と同様のものが挙げられる。
置換されていてもよい炭素数1〜18のアルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ネオペンチル基、ヘキシル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、トリデシル基、テトラデシル基、ペンタデシル基、ヘキサデシル基、ヘプタデシル基、オクタデシル基などを例示することができる。
置換されていてもよい炭素数6〜18のアリール基としては、フェニル基、p-メトキシフェニル基、p−クロロフェニル基、ナフチル基などを例示することができる。
置換されていてもよい炭素数7〜18のアラルキル基としては、ベンジル基、p−メトキシベンジル基、ナフチルメチル基などを例示できる。
なかでも、Rとしてはtert−ブチル基が好ましい。
前記式(4)で表される化合物の使用量は特に制限されるものではないが、通常、前記式(3)で表されるホスホン酸エステルのモル当量に対して、0.8〜2.0当量の範囲内であり、好ましくは1.0〜1.5当量の範囲内である。
なお、前記式(4)で表される化合物は、例えば、特許第2573819号や、Tetrahedron Letters、31巻、2545−2548頁、1990年に記載された、tert−ブチル 2−[(4R,6S)−6−ヒドロキシメチル−2,2−ジメチル−1,3−ジオキサン−4−イル)アセテートに、ジメチルスルホキシド、トリエチルアミン、塩化オキザリルを作用させる製造方法(スワン酸化法)や、参考例2に記載の製造方法で製造することができる。
この反応は、塩基の存在下で実施される。塩基の種類は特に限定されるものではなく、無機塩基または有機塩基を用いることができる。無機塩基としては、例えば、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化セシウム等のアルカリ金属水酸化物、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム、水酸化ストロンチウム等のアルカリ土類金属水酸化物、水素化リチウム、水素化ナトリウム、水素化カルシウム等の金属水素化物等を例示することができる。
また有機塩基としては、例えば、リチウムジイソプロピルアミド、リチウム−2,2,6,6−テトラメチルピペラジド、リチウムヘキサメチルジシラジド、ナトリウムヘキサメチルジシラジド、カリウムヘキサメチルジシラジド等のアミド型塩基、臭化イソプロピルマグネシウム、塩化tert−ブチルマグネシウム等のグリニヤ試薬、1,8−ジアザビシクロ[4.5.0]−7−ウンデセン、1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン等の有機アミン塩基等を例示することができる。
中でもリチウムジイソプロピルアミド、リチウム−2,2,6,6−テトラメチルピペラジド、リチウムヘキサメチルジシラジド、ナトリウムヘキサメチルジシラジド、カリウムヘキサメチルジシラジドのアミド型塩基が好ましく、より好ましくは、リチウムヘキサメチルジシラジド、ナトリウムヘキサメチルジシラジド、カリウムヘキサメチルジシラジドである。
この反応は通常不活性ガスの雰囲気下で実施される。例えばヘリウム、窒素、ネオン、アルゴン等が例示でき、中でも窒素、アルゴンが好ましい。
用いる塩基の量は特に制限されるものではないが、通常、前記式(3)で表されるホスホン酸エステルのモル当量に対して、0.8〜2.0当量の範囲内であり、好ましくは1.0〜1.5当量の範囲内であり、より好ましくは、1.0〜1.3当量の範囲内である。
この反応は通常溶媒の存在下で実施される。塩基存在下で反応を行うため、塩基と反応しない溶媒を選択する必要があるが、そのような溶媒であれば、特に制限されるものではない。また溶媒は単独で用いても、2種類以上の溶媒を任意の割合で混合して用いても良い。例えば、n−ヘキサン、n−ペンタン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン等の脂肪族炭化水素類、トルエン、エチルベンゼン、o-ジクロロベンゼン等の芳香族炭化水素類、ジエチルエーテル、tert−ブチルメチルエーテル、テトラヒドロフラン等のエーテル類を例示することができる。なかでも芳香族炭化水素類、エーテル類が好適であり、特にトルエン、テトラヒドロフランが好ましい。
溶媒の使用量も特に制限されるものではないが、通常、用いる前記式(3)で表されるホスホン酸エステルに対し、1〜100倍容量の範囲内であり、好ましくは5〜60倍用量の範囲内であり、更に好ましくは5〜50倍容量の範囲内である。
反応の温度も、通常用いる溶媒の沸点以下であれば特に制限されるものではないが、好ましくは−100℃〜100℃の範囲内であり、より好ましくは−100℃〜30℃であり、更に好ましくは−100℃〜20℃の範囲内である。
このようにして合成した前記式(5)で表される、HMG−CoA還元酵素阻害剤中間体は、抽出等の一般的に用いられる操作で、反応混合物から容易に単離することができ、更に晶析操作により、反応混合物から直接単離することも可能であるし、またその純度を高めることもできる。
また、本発明で製造される前記式(3)で表される化合物において、Rが置換されていてもよい、炭素数1〜18のアルキル基、炭素数6〜18のアリール基、炭素数7〜18のアラルキル基であるピリミジン誘導体は、文献未知の新規化合物である。
特に、Rがメチル基であるピリミジン誘導体(ジメチル[4−(4−フルオロフェニル)−6−イソプロピル−2−[メチル(メチルスルホニル)アミノ]ピリミジン−5−イルメチル]ホスホネート)は、HMG−CoA還元酵素阻害剤中間体の合成に有効な化合物である。この化合物の結晶として、X線粉末解析スペクトルにおいて、2θが約9.8、17.4、18.0、18.8、20.5、20.9、22.1、23.9、24.7、および29.6において、XRD中に10個の最も顕著なピークを示すものがある。
なお、X線粉末解析スペクトルは、結晶性サンプルを、凹面を有するスライドガラスのくぼみに均一に充填して測定したものである。サンプルはスキャンスピード2.000/minで2.000〜60.000の範囲でスキャンした。X線源はCuKα線を使用し、管電圧30kVおよび管電流15mAで測定した。
上記のピリミジン誘導体サンプルに対するX線粉末解析スペクトルを、図1に示す。いうまでもないことであるが、X線粉末解析パターンの2θ値は、機器によって、あるいはサンプルによって僅かに変わることがあり、従って図面の値は絶対的な値と解釈すべきではない。またX線粉末解析パターンはデータの性質上、結晶の同一性を認定する際には、全体的な回折パターンが重要である。
以下に具体例を挙げて本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらの具体例によって、限定されるものではない。
参考例1)5−ブロモメチル−4−(4−フルオロフェニル)−6−イソプロピル−2−[メチル(メチルスルホニル)アミノ]ピリミジン
Figure 2010047296
5−ヒドロキシメチル−4−(4−フルオロフェニル)−6−イソプロピル−2−[メチル(メチルスルホニル)アミノ]ピリミジン15g(42.42mmol)の無水トルエン120ml並びに無水アセトニトリル60mlの混合溶液に、窒素気流下10〜20℃で三臭化リン5.4g(19.44mmol)をゆっくりと滴下した。1時間反応したのち、反応液に飽和食塩水100ml、および蒸留水10mlを加え10分間撹拌した。水層を分離、廃棄したのち、有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液50ml、並びに蒸留水50mlで順次洗浄した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥したのち、減圧下溶媒を留去した。得られた粗生成物をヘキサン100mlに懸濁後ろ過することにより、表題の化合物を17.5g(99%収率)白色固体として得た。
H−NMR(CDCl):δ1.36(6H,d,J=6.6Hz)、3.48(1H,m)、3.51(3H,s)、3.56(3H,s)、4.48(2H,s)、7.20(2H,m)、7.80(2H,m)。
(参考例2)tert−ブチル 2−[(4R,6S)−6−ホルミル−2,2−ジメチル−1,3−ジオキサン−4−イル]アセテート
Figure 2010047296
tert−ブチル 2−[(4R,6S)−6−ヒドロキシメチル−2,2−ジメチル−1,3−ジオキサン−4−イル]アセテート(15g、57.6mmol)、炭酸水素ナトリウム(13.6g、161.3mmol)、臭化カリウム(1.37g、11.5mmol)、および4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−1−オキシル フリーラジカル(248mg、1.44mol)の酢酸エチル(150ml)懸濁液に、窒素気流下、−10℃で次亜塩素酸ナトリウム水溶液(44.2g、16.7wt%、70.2mmol)を、内温が5℃を超えないように注意しながら滴下した。滴下終了後、反応液を0℃で1時間撹拌した後、水層を分離した。有機層を更に酢酸エチル(100ml)で希釈した後、5%チオ硫酸ナトリウム水溶液(75ml)、および水(40ml×2)で順次洗浄したのち、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧下溶媒を留去し、得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(シリカゲル200g、展開溶媒:ヘキサン/酢酸エチル=2/1(容量比))で精製し、表題の化合物を8.0g(54%収率)白色結晶として得た。
H−NMR(CDCl):δ1.35(1H,q,J=12.7Hz)、1.45(9H,s)、1.46(3H,s)、1.49(3H,s)、1.83(1H,dt,J=2.7Hz,12.9Hz)、2.35(1H,dd,J=5.9Hz,15.4Hz)、2.46(1H,dd,J=7.1Hz、15.4Hz)、4.33(1H,m)、9.58(1H,s)。
(実施例1)ジメチル[4−(4−フルオロフェニル)−6−イソプロピル−2−[メチル(メチルスルホニル)アミノ]ピリミジン−5−イルメチル]ホスホネート
Figure 2010047296
参考例1にて製造した5−ブロモメチル−4−(4−フルオロフェニル)−6−イソプロピル−2−[メチル(メチルスルホニル)アミノ]ピリミジン10.0g(24.02mmol)の無水トルエン(50ml)溶液に、窒素気流下室温で亜リン酸トリメチル7.5g(60.05mmol)を加えた。反応溶液を18時間加熱還流したのち、減圧下溶媒を留去した。濃縮残渣にトルエン50mlを加えて濃縮する操作を2回繰り返したのちトルエン20mlに溶解した。ヘキサン17mlをゆっくり滴下したのち、あらかじめ調製しておいた表題の化合物の種晶(約20mg)を添加し起晶させた。室温で30分間熟成したのち、ヘキサン13mlをゆっくりと滴下した。0℃に冷却し30分熟成したのち析出した結晶を分離した。結晶をトルエン/ヘキサン(4/1容量比)10mlで、次に、トルエン/ヘキサン(4/1容量比)15mlで、更にヘキサン20mlで連続的に洗浄したのち、減圧下40℃で乾燥し表題の化合物を10.6g(99%収率)白色固体として得た。H−NMRでは不純物は認められなかった。
H−NMR(CDCl):δ1.30(6H,d,J=6.6Hz)、3.30(2H,d,J=22.0Hz)、3.44(1H,quint,J=6.6Hz)、3.49(3H,s)、3.54(3H,s)、3.55(3H,s)、3.58(3H,s)、7.17(2H,m)、7.59(2H,m)。
(実施例2)tert−ブチル(E)−(6−[2−[4−(4−フルオロフェニル)−6−イソプロピル−2−[メチル(メチルスルホニル)アミノ]ピリミジン−5−イル]ビニル](4R,6S)−2,2−ジメチル[1,3]ジオキサン−4−イル)アセテート
Figure 2010047296
実施例1にて製造したジメチル[4−(4−フルオロフェニル)−6−イソプロピル−2−[メチル(メチルスルホニル)アミノ]ピリミジン−5−イルメチル]ホスホネート5.0g(11.22mmol)の無水THF(30ml)溶液に、窒素気流下−78℃で、ナトリウムヘキサメチルジシラジド6.8ml(1.9M:テトラヒドロフラン溶液、12.91mmol)を10分かけて滴下した。−78℃で20分間熟成したのち、tert−ブチル 2−[(4R,6S)−6−ホルミル−2,2−ジメチル−1,3−ジオキサン−4−イル]アセテート3.62g(14.03mmol)の無水テトラヒドロフラン(10.9ml)溶液を20分かけて滴下した。滴下容器を無水テトラヒドロフラン(2.3ml)で洗浄し反応混合物に滴下した。反応液を2時間かけて−35℃へと昇温したのち、同温度で14時間反応した。さらに1時間で0℃へと昇温し1時間熟成した。反応混合物に飽和塩化アンモニウム水溶液(50ml)を加えて反応を停止したのち、トルエン(100ml)で抽出した。有機層を蒸留水(25ml)で2回、飽和食塩水(20ml)で2回洗浄した。有機層中のtert−ブチル(E)−(6−[2−[4−(4−フルオロフェニル)−6−イソプロピル−2−[メチル(メチルスルホニル)アミノ]ピリミジン−5−イル]ビニル](4R,6S)−2,2−ジメチル[1,3]ジオキサン−4−イル)アセテートの含有量を高速液体クロマトグラフィーで定量した結果、目的物が5.5g(85%収率)含まれていた。
有機溶媒を減圧下留去したのち、メタノール(40ml)を加え、55℃に加温した。この溶液を45℃まで冷却したのち、あらかじめ調製した表題の化合物の結晶を種晶として添加した(約10mg)。起晶を確認したのち、溶液を室温へと冷却した。更に−10℃まで冷却し30分間熟成した。析出した結晶を濾取しケーキをメタノール(−10℃、15ml)で洗浄した。40℃で減圧乾燥を行い、表題の化合物を3.9g取得した。
H−NMR(CDCl):δ1.13(1H,q,J=12.7Hz)、1.26(3H,d,J=6.8Hz)、1.27(3H,d,J=6.8Hz)、1.40(3H,s)、1.46(9H,s)、1.49(3H,s)、1.54(1H,dt,J=2.5Hz,12.7Hz)、2.30(1H,dd,J=6.3Hz,15.4Hz)、2.45(1H,dd,J=6.8Hz,15.4Hz)、3.38(1H,sep,J=6.8Hz)、3.52(3H,s)、3.57(3H,s)、4.28(1H,m)、4.43(1H,m)、5.46(1H,dd,J=5.4Hz,16.4Hz)、6.51(1H,dd,J=1.2Hz,16.4Hz)、7.08(2H,m)、7.64(2H,m)。
(実施例3)tert−ブチル(E)−(6−[2−[4−(4−フルオロフェニル)−6−イソプロピル−2−[メチル(メチルスルホニル)アミノ]ピリミジン−5−イル]ビニル](4R,6S)−2,2−ジメチル[1,3]ジオキサン−4−イル)アセテート
Figure 2010047296
実施例1にて製造したジメチル[4−(4−フルオロフェニル)−6−イソプロピル−2−[メチル(メチルスルホニル)アミノ]ピリミジン−5−イルメチル]ホスホネート1.0g(2.25mmol)の無水テトラヒドロフラン(20ml)溶液に、窒素気流下−78℃で、ナトリウムヘキサメチルジシラジド1.4ml(1.9M:テトラヒドロフラン溶液、2.58mmol)を5分かけて滴下した。−78℃で15分間熟成したのち、tert−ブチル 2−[(4R,6S)−6−ホルミル−2,2−ジメチル−1,3−ジオキサン−4−イル]アセテート0.7g(2.69mmol)の無水テトラヒドロフラン(7ml)溶液を10分かけて滴下した。滴下容器を無水テトラヒドロフラン(2ml)で洗浄し反応混合物に滴下した。反応液を3時間かけて−35℃へと昇温したのち、同温度で15時間反応した。さらに2時間で0℃へと昇温し1時間熟成した。反応混合物に飽和塩化アンモニウム水溶液(20ml)を加えて反応を停止したのち、トルエン(50ml)で抽出した。有機層を蒸留水(10ml)で2回、飽和食塩水(10ml)で2回洗浄した。有機層中のtert−ブチル(E)−(6−[2−[4−(4−フルオロフェニル)−6−イソプロピル−2−[メチル(メチルスルホニル)アミノ]ピリミジン−5−イル]ビニル](4R,6S)−2,2−ジメチル[1,3]ジオキサン−4−イル)アセテートの含有量を高速液体クロマトグラフィーで定量した結果、目的物が1.2g(95%収率)含まれていた。
(実施例4)
実施例1にて製造したジメチル[4−(4−フルオロフェニル)−6−イソプロピル−2−[メチル(メチルスルホニル)アミノ]ピリミジン−5−イルメチル]ホスホネートに対するX線粉末解析スペクトルを図1に示す。2θが約9.8°、17.4、18.0、18.8、20.5、20.9、22.1、23.9、24.7、および29.6において、XRD中に10個の最も顕著なピークが見られる。
X線粉末結晶解析装置 : 株式会社リガク製 MiniFlex−II
測定条件 : CuKα
管電圧30kV
間電流15mA

Claims (8)

  1. 下記式(1):
    Figure 2010047296
    (式中、Xは脱離基を示す)で表される化合物に対し、下記式(2):
    Figure 2010047296
    (式中、Rは置換されていてもよい、炭素数1〜18のアルキル基、炭素数6〜18のアリール基、炭素数7〜18のアラルキル基を表す)で表される化合物を作用させ、下記式(3):
    Figure 2010047296
    (式中、Rは前記に同じ)で表されるホスホン酸エステルを製造した後、当該化合物(3)を、単離することなく、反応混合物から直接結晶として取得することを特徴とする、前記式(3)で表されるホスホン酸エステルの製造方法。
  2. 前記式(3)で表されるホスホン酸エステルと、下記式(4):
    Figure 2010047296
    (式中、Rは、置換されていてもよい、炭素数1〜18のアルキル基、炭素数6〜18のアリール基、炭素数7〜18のアラルキル基を表す)で表される化合物を、塩基の存在下で反応させることを特徴とする、下記式(5):
    Figure 2010047296
    (式中、Rは前記と同じである)で表される、HMG−CoA還元酵素阻害剤中間体の製造方法。
  3. 前記式(3)で表されるホスホン酸エステルが、請求項1に記載の方法によって製造されたものである、請求項2に記載の製造方法。
  4. Xが塩素原子、臭素原子、またはヨウ素原子である、請求項1〜3のいずれかに記載の製造方法。
  5. がメチル基であり、Rがtert−ブチル基である、請求項1〜4のいずれかに記載の製造方法。
  6. 下記式(3):
    Figure 2010047296
    (式中、Rは置換されていてもよい、炭素数1〜18のアルキル基、炭素数6〜18のアリール基、炭素数7〜18のアラルキル基を表す)で表される、ピリミジン誘導体。
  7. がメチル基である、請求項6に記載のピリミジン誘導体。
  8. 2θ=9.8、17.4、18.0、18.8、20.5、20.9、22.1、23.9、24.7、および29.6において特異的ピークを示すX線粉末解析パターンを有する、請求項7に記載のピリミジン誘導体。
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